説明

発泡剤を含むプラスチックの押出成形方法及び押出成形機

【課題】発泡剤を含むプラスチックの押出成形方法において、発泡剤としての水をシリンダ内の可塑化したプラスチックに供給する場合に、水の添加量を安定させ、発泡ムラや過大な発泡セルが生じるのを防止し、かつ注水ノズルの詰まりを防止する。
【解決手段】押出成形機のシリンダ1壁に直径200μm以下のノズル穴15aを有する注水ノズル15を設置し、注水ノズル15からシリンダ1内の可塑化したプラスチックに発泡剤としての水を供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリンダ内に供給したプラスチックと発泡剤を回転するスクリューで混練し、シリンダ先端から発泡剤を含む可塑化したプラスチックを断続的に押し出し(いわゆる射出を含む)、環状ダイを通してブロー成形用のパリソンを成形し、又はノズルを通して射出成形用金型内に射出する場合に適用される押出成形方法及び押出成形機の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
発泡剤として水を含むプラスチックの押出成形では、(1)予め水を含ませたプラスチックを押出成形機のシリンダ内に供給し、これをスクリューで可塑化して押出成形する方法(例えば特許文献1,2)、(2)水をプラスチックとは別にシリンダの後端部から供給して、スクリューでプラスチックと混練し、可塑化して押出成形する方法(例えば特許文献3)、あるいは、(3)水をシリンダ内の可塑化領域に供給して、可塑化したプラスチックと混練し押出成形する方法(例えば特許文献4〜6)が用いられている。
【0003】
なお、本発明でいう押出成形機には、スクリューがシリンダ内の同位置で回転し、その回転によりプラスチックを可塑化しかつ前方に送って、シリンダ先端から押し出すタイプ(例えば特許文献7)と、軸方向に進退可能なスクリュー(スクリュープランジャ)を回転させてプラスチックを可塑化すると共に該スクリューを後退させて、スクリュー前方に可塑化したプラスチックを計量チャージし、続いてスクリューの回転を停止して前進させ、計量チャージしたプラスチックを押し出すタイプ(例えば特許文献8)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−124978号公報
【特許文献2】特開2005−29749号公報
【特許文献3】特開2003−301061号公報
【特許文献4】特開平7−276463号公報
【特許文献5】特開平7−276470号公報
【特許文献6】特開2004−250631号公報
【特許文献7】特開2009−166371号公報
【特許文献8】特開平8−57941号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記(1)のように、予め水を含ませたプラスチックを押出成形機のシリンダ内に供給する場合、あるいは上記(2)のように、水をシリンダの後端部から供給してプラスチックと混練する場合、プラスチックが十分可塑化(溶融)する前に加熱された水が蒸発し、水蒸気がプラスチックペレットの隙間を通ってホッパー側に逃げる。特にスクリューの回転を止めたとき、水蒸気が大量にホッパー側に逃げる。このため、水の添加量が安定しないという問題がある。
【0006】
一方、上記(3)のように、水を可塑化したプラスチック供給(注入)する場合には、スクリューの回転を止めたとき水の供給は不要であるにも関わらず、プラスチックの圧力が低下することに伴い、注水ノズルからシリンダ内に水が入り(ポンプの作動を止めても、注水ノズル内はある程度高い水圧となっている)、あるいはプラスチックに触れた注水ノズル内の水が加熱・気化し、水蒸気がシリンダ内に流入し、注水ノズル近傍において可塑化したプラスチックに局部的に過剰な水が供給され、発泡ムラや過大な発泡セルが生じやすい。また、逆に、溶融したプラスチックが注水ノズル内に逆流して冷やされ、注水ノズル内で固まって、注水ノズルが詰まるという問題も生じ得る。
【0007】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、発泡剤を含むプラスチックの押出成形方法において、発泡剤としての水をシリンダ内の可塑化したプラスチックに供給する場合に、水の添加量を安定させ、発泡ムラや過大な発泡セルが生じるのを防止し、さらに注水ノズルの詰まりを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、押出成形機のシリンダ内でスクリューの回転によりプラスチックを可塑化し、かつ発泡剤と混練し、シリンダの先端から発泡剤を含む可塑化したプラスチックを断続的に押し出す押出成形方法において、シリンダ壁又はスクリューの軸部に直径200μm以下のノズル穴を有する注水ノズルを設置し、該注水ノズルからシリンダ内の可塑化したプラスチックに発泡剤として水を供給することを特徴とする。水の供給はスクリューが回転している間のみ行われることが望ましい。
この方法において、特にノズル穴の直径が小さい場合に、発泡剤として供給される水が界面活性剤を含むことが望ましい。必要に応じて、押し出されるプラスチックは水以外の物理的、化学的発泡剤を含むことができ、化学的発泡剤として発熱性発泡剤を含むことができる。
【0009】
また、本発明は、シリンダ内でスクリューの回転によりプラスチックを可塑化し、かつ発泡剤と混練し、シリンダの先端から発泡剤を含む可塑化したプラスチックを断続的に押し出す押出成形機において、シリンダ壁に直径200μm以下のノズル穴を有する注水ノズルが設置され、前記注水ノズルからシリンダ内の可塑化したプラスチックに水を供給することを特徴とする。又は、スクリューの軸部に直径200μm以下のノズル穴を有する注水ノズルが設置され、かつ前記軸部の内部に注水ノズルに通じる水供給路が形成され、前記水注入ノズルからシリンダ内の可塑化したプラスチックに水を供給することを特徴とする。
なお、本発明に係る押出成形機は、先に述べた2つのタイプを含むものとする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、発泡剤を含むプラスチックの押出成形方法において、発泡剤としての水をシリンダ内の可塑化したプラスチックに供給する場合に、注水ノズルのノズル穴の直径を200μm以下と、極めて小径に設定することにより、ポンプの作動を止めたとき注水ノズルから水や水蒸気がシリンダに入ったり、注水ノズルにプラスチックが逆流することが防止され、発泡ムラや過大な発泡セルが生じるのを防止し、さらに注水ノズルの詰まりを防止することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る押出成形機の斜視図(一部切り欠き)である。
【図2】その押出成形機の注水ノズル近傍の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図1,2を参照し、本発明に係る押出成形機について、より具体的に説明する。
この押出成形機は射出成形のためのもので、機体に固定されたシリンダ1、シリンダ1の前端に設置された射出用ノズル2、シリンダ壁に設置された給水ユニット3、シリンダ壁の外周に設置されたヒーター4、シリンダ1内で回転及び軸方向に進退するスクリュー5、シリンダ1上に設置されプラスチックをシリンダ1内に供給するホッパー6、スクリュー5を回転させるモータ7、伝動部8、回転機構部9、及び射出用ノズル2の先に配置された金型11(射出用ノズル2が押し付けられている)を備え、さらにスクリュー5をモータ7、伝動部8、回転機構部9と共に進退させる図示しない進退機構部を備える。
この押出成形機は、給水ユニット3以外は、従来のものと変わらない。
【0013】
給水ユニット3は、注水ノズル機構部12と配管13、及びノズル部12に高圧の水を送る高圧定量ポンプ14からなる。
注水ノズル機構部12は、図2に示すように、注水ノズル15、筒状のノズル座16、筒状のノズル固定ねじ部材17、及び長ニップル18からなり、シリンダ1の壁部(シリンダ壁)に半径方向に形成されかつ複数の段部を有する貫通穴19に設置されている。このような貫通穴19及び注水ノズル機構部12の組が1個又は複数個、シリンダ1の周囲に形成及び設置されている。注水ノズル機構部12のシリンダ1の長手方向に沿った設置位置は、スクリュー5によって混練されるプラスチックの全部又は大部分が可塑化(溶融)する領域に設定される。
【0014】
ノズル座16の外周は貫通穴19の最もシリンダ内周側の部分に嵌り込み、内周に注水ノズル15が着座する段部が形成され、内周のシリンダ外周側の部分に雌ねじが切られている。ノズル固定ねじ部材17は、貫通穴19の内周に嵌り込み、かつ段部に着座するシリンダ外周側のヘッド部17aと、ヘッド部17aからシリンダ内周側に延びる突出フランジ部17bからなり、突出フランジ部17bの外周に雄ねじが切られ、ノズル座16の前記雌ねじと螺合している。長ニップル18は内部に水供給路18aを有する中空の部材で、その下端部外周に雄ねじが切られ、該雄ねじが貫通穴19のシリンダ外周側に切られた雌ねじと螺合している。
【0015】
注水ノズル15はノズル座16の内周側に嵌められて段部に着座し、ノズル固定ねじ部材17の下端(突出フランジ部17bの下端)と前記段部の間に挟まれ、ノズル固定ねじ部材17は長ニップル18の下端と貫通穴19に形成された段部の間に挟まれ、これにより、注水ノズル15が貫通穴19の最もシリンダ内周側の所定位置(前端がシリンダ壁の内周とほぼ面一になる位置)に固定される。長ニップル18の上端が継手を介して前記配管に接続している。
注水ノズル15は断面がカップ状をなし、その底壁に相当する箇所に複数個のノズル穴15aが形成されている。ノズル穴15aの出口直径は200μm以下に設定される。注水ノズル15の材質は熱伝導率の低いオーステナイト系ステンレス鋼が望ましい。
【0016】
高圧定量ポンプ14が作動すると、配管13を経由して注水ノズル機構部12の長ニップル18内の水供給路18a及びノズル固定ねじ部材17内の水供給路(中空内部)、さらに注水ノズル15内に高圧が掛かり、細いノズル穴15aから流出した水がシリンダ1内部の可塑化されたプラスチックに供給される。高圧定量ポンプ14は、押出成形機のスクリュー5が回転中のみ作動させることが望ましい。
【0017】
ノズル穴15aは極めて小径であるため、高圧が掛かっていてもノズル穴15aから流出する水は単位時間あたりわずかである。ノズル穴15aからシリンダ内に流出した水はスクリュー5の歯(フライト)5aが通過するたびに掻き取られ、可塑化したプラスチックに均一に分散される。
ノズル穴15aは極めて小径であるため、高圧定量ポンプ14の作動を止めたとき、直ちにノズル穴15aからの水の流出が止まる。また、溶融したプラスチックが注水ノズル15内に逆流することも防止され(プラスチックがノズル穴15aを通して注水ノズル15の方へ漏れ出しにくい)、かつ、注水ノズル15内の水が直接可塑化したプラスチックに接触することも防止されるので、注水ノズル15内の水が気化してその水蒸気又は臨界水がシリンダ内に流入することも防止されやすい。また、たとえ流動性のよい水蒸気や臨界水が膨張してシリンダ内に漏れてもごく少量で済む。
【0018】
以上の効果はノズル穴15aの直径200μm以下であれば達成されるが、ノズル穴15aの直径はより小さいほど望ましい。望ましくは150μm以下、さらに100μm以下、さらに50μm以下が望ましい。水が界面活性剤(高級アルコールを含む)を含む場合、例えば5〜10μmの直径でも水を供給することが可能である。ノズル穴15aの直径が小さいほど、プラスチック内に細かく均一に水を分散することができ、発泡セルの大きさを均一微細に、かつ数多く発生させることができる。また、ノズル穴15aからシリンダ内に流出した水を掻き取るスクリュー5のフライト5aを、通常の1条から複数条(2〜6条又はそれ以上)にするか、フライト5aの谷に例えば多数のピン状物を配置しておくと、スクリュー5の1回転当たりの水の掻き取り回数が増え、シリンダ内に供給された水同士が結合して大きな発泡セルができるのを防いで、より小さな均一に分散した発泡セルができやすい。
高圧定量ポンプ14の圧力は給水量及びノズル穴の直径に応じ、例えば40〜60MPa程度に設定すればよい。
【0019】
本発明において、プラスチックは発泡剤として水以外の物理的、化学的発泡剤を含むことができる。これらの発泡剤は、水とは別にシリンダ内に供給したり(特許文献6参照)、水と同じノズルから同時にシリンダ内に供給したり、あるいは予めプラスチック原料に混合しておくこともできる。化学的発泡剤の例として無機炭酸塩(重曹など)、クエン酸、アゾジカーボンアミド等があり、物理的発泡剤の例として脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素、アルコール類、エーテル類、二酸化炭素、窒素、炭酸水等がある。
【0020】
プラスチックが化学的発泡剤として発熱性発泡剤を含む場合、発泡時に発熱する。一方、水は吸熱性を有するから、プラスチックが発熱性発泡剤を含む場合、水による吸熱を補償して発泡したプラスチックの温度のバランスをとり、発熱性発泡剤を含まない場合に比べて、射出金型内での流動性や発泡倍率の改善、パリソンの金型内での膨らみや発泡倍率の改善が可能である。発熱性発泡剤としては、アゾジカーボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、パラトルエンスルフォニルヒドラジン、オキシビスベンゼンスルフォニルヒドラジン等が挙げられる。
【0021】
上記の例では、押出成形機のシリンダ壁に注水ノズルを設置したが、注水ノズルをスクリュー5の軸部5bに設置し、軸部の内部に軸方向に沿って水注入ノズルに通じる水供給路を形成し(特許文献5参照)、該水供給路を外部の配管を介して高圧定量ポンプ14に接続することもできる。また、上記の例では、押出成形機のスクリューがシリンダ内で進退するいわゆるスクリュープランジャ式であったが、本発明はシリンダ内の同位置で回転するスクリューを備える押出成形機にも適用できる。
【実施例】
【0022】
(実施例1)
図1,2に記載されたタイプの押出成形機を用い、シリンダ壁に注水ノズルを設置し、シリンダ内の可塑化したプラスチック(材質;ポリプロピレン)に発泡剤として水を供給し、シリンダ先端のノズルから可塑化したプラスチックを押し出し、平均5mm肉厚の射出成形金型内に通常射出量の75%量(発泡のない場合を100%容積とする)で射出して発泡成形体を得た。水の供給量はプラスチック100重量部に対して0.5重量部とした。注水ノズルのノズル穴の直径は本発明例では20μmとし、比較例では0.4mmとした。
得られた発泡成形体は、本発明例で発泡倍率が約1.3倍、気泡セルの平均直径が約0.2mm、そのばらつきが約0.15〜0.25mmで、気泡セルのサイズは全体的に均一性が高かった。一方、比較例では、発泡倍率は同じく約1.3倍で、肉厚が薄い部分(概ね5mm未満)では気泡セルの平均直径、ばらつきとも本発明例とほぼ同等であったが、肉厚が厚い部分(概ね5mm以上)では部分的に直径3〜5mm程度の過大な発泡セルが生成し、均一性が低くなっていた。
【0023】
(実施例2)
特許文献8に記載されたタイプの押出成形機を用い、シリンダ壁に注水ノズルを設置し、シリンダ内の可塑化したプラスチック(材質;ポリエチレン)に発泡剤として水を供給し、シリンダ先端ヘッドの環状ダイから可塑化したプラスチックを筒状に押し出し、発泡ブロー成形を行った。発泡したパリソンをブロー成形金型内に挟み、0.2MPa以下のエアでブローし発泡ブロー成形体を得た。水の供給量はプラスチック100重量部に対して0.5重量部とした。注水ノズルのノズル穴の直径は本発明例では20μmとし、比較例では0.4mmとした。
得られた発泡ブロー成形体は、本発明例で発泡倍率が約2.0倍、気泡セルの平均直径が約0.3mmであり、気泡セルのサイズは全体的に均一性が高かった。一方、比較例では、発泡倍率は同じく約2.0倍であったが、大半の発泡セルが直径4mm程度に大きくなり、製品内表面には破れてしまう発泡セルもでき、さらには直径8mm以上の過大な発泡セルが生成し、均一性も低くなっていた。
【0024】
(実施例3)
実施例2と同じ押出成形機において、予めプラスチック(材質;ポリエチレン)に発熱性発泡剤としてアゾジカーボンアミドをプラスチック100重量部に対して1.0重量部混入し、シリンダ内の可塑化したプラスチックに発泡剤として水をプラスチック100重量部に対して0.5重量部供給し、実施例2と同様に発泡ブロー成形体を得た。実施例2の本発明例と同じく、ノズル穴の直径は20μmとした。
発泡ブロー成形体の発泡倍率は約2.8倍、気泡セルの平均径は0.35mmであり、実施例2の本発明例に比べても高い発泡倍率が得られた。ブロー成形体における発泡セルのサイズは全体的に均一性が高かった
【0025】
(実施例4)
実施例2と同じ押出成形機において、予めプラスチック(材質;ポリエチレン)に発熱性発泡剤としてアゾジカーボンアミドをプラスチック100重量部に対して1.0重量部混入し、シリンダ内の可塑化したプラスチックに発泡剤として水をプラスチック100重量部に対して0.5重量部供給し、実施例2と同様に発泡ブロー成形体を得た。ただし、ノズル穴の直径は実施例2より小さく8μmとし、水に界面活性剤(液状ポリカルボン酸型高分子界面活性剤)を10質量%添加した。
得られた発泡ブロー成形体の発泡倍率は約3.1倍、気泡セルの平均径は約0.15mmであり、実施例2に比べて気泡セルが微細化されていた。
【0026】
(実施例5)
実施例2と同じ押出成形機において、予めプラスチック(材質;ポリエチレン)に発熱性発泡剤としてアゾジカーボンアミドをプラスチック100重量部に対して1.0重量部混入し、金属石鹸系界面活性剤(ステアリン酸カルシウム)をプラスチック100重量部に対して3.0重量部混入し、シリンダ内の可塑化したプラスチックに発泡剤として水をプラスチック100重量部に対して0.5重量部供給し、実施例2と同様に発泡ブロー成形体を得た。ただし、ノズル穴の直径は実施例2より小さく8μmとした。
得られた発泡ブロー成形体の発泡倍率は約3.0倍、気泡セルの平均径は約0.2mmであり、実施例2に比べて気泡セルが微細化されていた。
【符号の説明】
【0027】
1 シリンダ
3 吸水ユニット
5 スクリュー
12 注水ノズル機構部
14 高圧定量ポンプ
15 注水ノズル
15a ノズル穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
押出成形機のシリンダ内でスクリューの回転によりプラスチックを可塑化し、かつ発泡剤と混練し、シリンダの先端から発泡剤を含む可塑化したプラスチックを断続的に押し出す押出成形方法において、シリンダ壁又はスクリューの軸部に直径200μm以下のノズル穴を有する注水ノズルを設置し、該注水ノズルからシリンダ内の可塑化したプラスチックに発泡剤として水を供給することを特徴とする発泡剤を含むプラスチックの押出成形方法。
【請求項2】
発泡剤として供給される水が界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1に記載された発泡剤を含むプラスチックの押出成形方法。
【請求項3】
プラスチックに混練される発泡剤として発熱性発泡剤が含まれることを特徴とする請求項1又は2に記載された発泡剤を含むプラスチックの押出成形方法。
【請求項4】
水の供給はスクリューが回転している間のみ行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載された発泡剤を含むプラスチックの押出成形方法。
【請求項5】
シリンダ内でスクリューの回転によりプラスチックを可塑化し、かつ発泡剤と混練し、シリンダの先端から発泡剤を含む可塑化したプラスチックを断続的に押し出す押出成形機において、シリンダ壁に直径200μm以下のノズル穴を有する注水ノズルが設置され、前記注水ノズルからシリンダ内の可塑化したプラスチックに水を供給することを特徴とする発泡剤を含むプラスチックの押出成形機。
【請求項6】
シリンダ内でスクリューの回転によりプラスチックを可塑化させ、かつ発泡剤と混練し、シリンダの先端から発泡剤を含む可塑化したプラスチックを断続的に押し出す押出成形機において、スクリューの軸部に直径200μm以下のノズル穴を有する注水ノズルが設置され、かつ前記軸部の内部に注水ノズルに通じる水供給路が形成され、前記注水ノズルからシリンダ内の可塑化したプラスチックに水を供給することを特徴とする発泡剤を含むプラスチックの押出成形機。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−81675(P2012−81675A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−230893(P2010−230893)
【出願日】平成22年10月13日(2010.10.13)
【出願人】(390040958)みのる化成株式会社 (36)
【Fターム(参考)】