説明

発泡同軸ケーブル

【課題】発泡度が80%以上の発泡絶縁体層が安定して確実に形成され、高周波帯域(1MHz以上)での減衰量が少ない発泡同軸ケーブルを提供することにある。
【解決手段】Φ2.095mm×8.03mmのキャピラリーを用い、ピストンスピードが10mm/min、炉体径が9.55mm、引取加速度が400m/minで、190℃におけるキャピラリーレオメータで測定した破断時の溶融張力が5.0g以上であり、かつ190℃、2.16kgにおけるメルトマスフローレートが1.0g/10min以上のエチレン・プロピレン共重合体または前記エチレン・プロピレン共重合体とポリエチレンとの混合物からなる発泡絶縁体層が、内部導体上に発泡度が80%以上となるように設けられた発泡同軸ケーブルとすることによって、解決される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高発泡度の発泡絶縁体層を有する発泡同軸ケーブルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
高周波用の発泡同軸ケーブルは、銅等からなる内部導体とその上に設けられる発泡絶縁体層と、その外周に設けられる外部導体等から構成される。そして最近は、使用周波数域がGHz帯域においても減衰量が小さい発泡同軸ケーブルが要求されるため、絶縁体層の高発泡度化が望まれている。例えば特許文献1では、セルが微細かつ均一な高発泡度で、良好な外観を有する同軸ケーブルを得るために、熱溶融押出し可能なポリオレフィン系樹脂と成核剤としてフッ素系樹脂粉末とを含有する組成物を、発泡剤の存在下に発泡押出し成型する同軸ケーブルが記載されている。しかしながら成核剤の改良のみでは、高発泡度化させると発泡絶縁体層に巨大空泡が形成され、高い発泡度の発泡絶縁体層を安定して確実に形成するのは困難であった。また特許文献2には、誘電正接(tanδ)等の絶縁特性や発泡成型性に優れた、同軸ケーブルの絶縁層の形成などに好適な発泡成型用のポリマー組成物が開示されている。すなわち、ポリマー組成物のベースレジンとして、エチレン成分を0.5〜20重量%含有するプロピレン・エチレン共重合体を用いることによって、前記の特性が得られるとしている。しかしながらこのようなポリマー組成物を用いても、安定して確実に高発泡度化させることは困難であった。これは前記ポリマー組成物が、破断時の溶融張力と溶融時の伸長性のバランスが十分ではないために、発泡時にセル壁の破れが生じるため、また発泡セルが十分成長しないためと思われる。さらに特許文献3には、溶融成型におけるポリプロピレンの伸びの低下問題を解決するために、ポリプロピレンとポリプロピレン/ポリエチレンのブロックコポリマーとポリプロピレン/エチレン・プロピレンゴムのブロックコポリマーとのいずれかの材料と、この材料よりもメルトインデックスが大きくかつ10g/10分以下の高密度ポリエチレンとの混合物の発泡体からなる絶縁被覆を有する発泡絶縁電線が記載されている。しかしながら、前記の混合物を用いても破断時の溶融張力または溶融時の伸長性が十分でないために、安定して確実に高発泡度の発泡絶縁電線を得るには十分とは言えなかった。
【特許文献1】特許第3227091号公報
【特許文献2】特許第2668174号公報
【特許文献3】特許第2618464号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
よって本発明が解決しようとする課題は、発泡度が80%以上の発泡絶縁体層が安定して確実に形成され、高周波帯域(1MHz以上)での減衰量が少ない発泡同軸ケーブルを提供することにある。また前記特性に加えて、適度な引張特性や硬度等の機械的特性を向上させ、また成型加工性が良好な発泡同軸ケーブルを提供することにある。さらには前記特性に加えて、低温曲げ特性、耐衝撃性や曲げ白化等の特性を向上させた発泡同軸ケーブルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記解決しようとする課題は、請求項1に記載されるように、Φ2.095mm×8.03mmのキャピラリーを用い、ピストンスピードが10mm/min、炉体径が9.55mm、引取加速度が400m/minで、190℃におけるキャピラリーレオメータで測定した破断時の溶融張力が5.0g以上であり、かつ190℃、2.16kgにおけるメルトマスフローレートが1.0g/10min以上のエチレン・プロピレン共重合体または前記エチレン・プロピレン共重合体とポリエチレンとの混合物からなる発泡絶縁体層が、内部導体上に発泡度が80%以上となるように設けられた発泡同軸ケーブルとすることによって、解決される。
【0005】
また好ましくは、請求項2に記載されるように、前記エチレン・プロピレン共重合体の密度が0.88〜0.92g/cm、メルトマスフローレートが0.3〜15.0g/10min(230℃、2.16kgにおける)である請求項1に記載の発泡同軸ケーブルとすることによって、解決される。さらに、請求項3に記載されるように、エチレン・プロピレン共重合体とポリエチレンとの混合物は、前記エチレン・プロピレン共重合体の含有量が20質量%以上、100質量%未満の混合物である請求項1または2に記載の発泡同軸ケーブルとすることによって、解決される。
【発明の効果】
【0006】
以上の本発明は、Φ2.095mm×8.03mmのキャピラリーを用い、ピストンスピードが10mm/min、炉体径が9.55mm、引取加速度が400m/minで、190℃におけるキャピラリーレオメータで測定した破断時の溶融張力が5.0g以上であり、かつ190℃、2.16kgにおけるメルトマスフローレートが1.0g/10min以上のエチレン・プロピレン共重合体または前記エチレン・プロピレン共重合体とポリエチレンとの混合物からなる発泡絶縁体層が、内部導体上に発泡度が80%以上となるように設けられた発泡同軸ケーブルであるから、発泡度が80%以上の発泡絶縁体層を内部導体上に安定して確実に形成することができる。また得られた発泡同軸ケーブルは、高周波帯域(1MHz以上)での減衰量が少なく優れたものである。
【0007】
また前記エチレン・プロピレン共重合体は、密度が0.88〜0.92g/cm、メルトマスフローレートが0.3〜15.0g/10min(230℃、2.16kgにおける)としたので、前述の特性を有すると共に適度な引張特性や硬度等の機械的特性を向上させ、また成型加工性が良好な発泡同軸ケーブルとすることができる。さらに、エチレン・プロピレン共重合体とポリエチレンとの混合物が、前記エチレン・プロピレン共重合体の含有量が20質量%以上、100質量%未満の混合物としたので、前述の特性を有すると共に、発泡同軸ケーブルの低温曲げ特性、さらに耐衝撃性や曲げ白化等を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に本発明を詳細に説明する。請求項1に記載される発明は、Φ2.095mm×8.03mmのキャピラリーを用い、ピストンスピードが10mm/min、炉体径が9.55mm、引取加速度が400m/minで、190℃におけるキャピラリーレオメータで測定した破断時の溶融張力が5.0g以上であり、かつ190℃、2.16kgにおけるメルトマスフローレート(以下MFR)が1.0g/10min以上のエチレン・プロピレン共重合体(以下EP共重合体)または前記EP共重合体とポリエチレン(以下PE)との混合物(以下EP共重合体混合物)からなる発泡絶縁体層が、内部導体上に発泡度が80%以上となるように設けられた発泡同軸ケーブルに関するものである。
【0009】
図1の一例によって説明する。例えば、無酸素銅線や銀メッキ銅線などのめっき銅線や銅合金線等からなる内部導体1と、その上に設けられる発泡絶縁体層2等からなり、さらにその上には外部導体3、通常保護層としてプラスチック材料からなるシース4が施されている。そして内部導体1としては、通常0.5〜20mm程度の導体径のめっき銅線や銅合金線が使用され、発泡絶縁体層2の厚さは0.5〜15mm程度とされる。また図1に示すように、外部導体3として例えば、銅薄板等を用いてスパイラル状に波型を形成すれば、可とう性をより付与させることができ好ましい。このようなコルゲート加工は、通常行われる方法によって形成すれば良い。
【0010】
そして発泡絶縁体層2は、Φ2.095mm×8.03mmのキャピラリーを用い、ピストンスピードが10mm/min、炉体径が9.55mm、引取加速度が400m/minで、190℃におけるキャピラリーレオメータで測定した破断時の溶融張力が5.0g以上であり、かつ190℃、2.16kgにおけるMFRが1.0g/10min以上のEP共重合体またはEP共重合体混合物が用いられる。このようなEP共重合体またはEP共重合体混合物とすることにより、破断時の溶融張力および溶融時の伸長性のバランスが良く、高発泡度の発泡絶縁体層2を安定して確実に形成することができる。すなわちEP共重合体として、破断時の溶融張力が5.0g以上で、190℃、2.16kgにおけるMFRを1.0g/10min以上とすることによって、発泡させた際にセル壁が破れることがなく、十分な溶融時の伸長性を有するので発泡セルを十分に成長させることができ、安定して確実に高発泡度を得ることができる。このことにより、発泡度が80%以上(発泡倍率としては5.0倍以上)の発泡絶縁体層を、安定して確実に形成することができる。また得られた発泡同軸ケーブルは、高周波帯域(1MHz以上)での減衰量が少なく優れた発泡同軸ケーブルとなる。
「なお、前記EP共重合体の好ましい具体例としては、日本ポリプロ社のFB3312が挙げられる。
【0011】
またEP共重合体混合物は、請求項3に記載されるように、前記EP共重合体の含有量が20質量%以上、100質量%未満のEP共重合体混合物が用いられる。すなわち、Φ2.095mm×8.03mmのキャピラリーを用い、ピストンスピードが10mm/min、炉体径が9.55mm、引取加速度が400m/minで、190℃におけるキャピラリーレオメータで測定した破断時の溶融張力が5.0g以上であり、かつ190℃、2.16kgにおけるMFRが1.0g/10min以上のEP共重合体を用い、これにPEを混合することによって得られる。そして、PEの添加量を多くすればよりその効果が得られるが、EP共重合体の含有量が20質量%未満となると、前記の破断時の溶融張力やMFRが前記範囲とならず、安定して確実に80%以上の発泡度(または5倍以上の発泡倍率)の発泡絶縁体層が得られなくなる。そして、このような発泡絶縁体層を有する発泡同軸ケーブルは、耐衝撃性や曲げ白化等も改善される。
【0012】
また前記EP共重合体は、請求項2に記載されるように、密度が0.88〜0.92g/cm、MFRが0.3〜15.0g/10min(230℃、2.16kgにおける)のEP共重合体を使用することによって、80%以上の発泡度(5倍以上の発泡倍率)の発泡絶縁体層を有すると共に、適度な機械的特性を有し、また成型加工性が良好な発泡同軸ケーブルとなる。すなわち、このような特性のEP共重合体をベースポリマーとすることによって、適度な引張特性や硬度等の機械的特性を向上させ、また押出し特性が良いので良好な成型加工性が得られる。得られた発泡同軸ケーブルは、発泡度が80%以上の発泡絶縁体層が安定して確実に形成されることになり、高周波帯域(1MHz以上)での減衰量が少なく優れたものである。
【0013】
なお発泡絶縁体層2の形成は、各種発泡剤によって行うことができる。例えば、アゾジカルボンアミド、4、4′−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジン)、N、N′−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等の化学発泡剤や窒素ガス、アルゴンガス、フロンガス、炭酸ガス等の不活性ガスが、単独で或いは併用して使用できる。特に不活性ガスによる発泡の場合には、化学発泡剤によって発泡させた場合のように発泡残渣が誘電特性に悪影響を与えたり、また発泡度が十分でない等の問題が少なくなる。また、発泡核剤を添加することが好ましい。例えば、タルク、クレイ、ボロンナイトライド(BN)、シリカ等の微粉末、さらにアゾジカルボンアミドやフッ素系樹脂の微粉末或いはフッ素系ゴムの微粉末である。その添加量は、通常ベース樹脂100質量部に対して0.05〜3.0質量部程度である。
【0014】
さらに発泡絶縁体層2には、例えば3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール(商品名:CDA−1)、2′,3−ビス[3−(3,5−ジ−ターシャリーブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]プロピオノヒドラジド(商品名:イルガノックスMD1024)等の金属不活性剤、N、N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン(商品名:ノクラックWhite)のようなアミン系酸化防止剤、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3、5−ジ−ターシャリーブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:イルガノックス1010)などのヒンダードフェノール系酸化防止剤や4、4′−チオビス(3−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)(商品名ノクラック300)などのチオビスフェノール系酸化防止剤を添加することができる。
【実施例】
【0015】
表1に記載する実施例および比較例によって、本発明の効果を示す。二段押出機の第2押出機で、発泡絶縁体を形成するペレット材料として表1に示される樹脂ペレット材料と、発泡核剤として富士タルク社のタルク微分粉末(LMS−300)をドライブレンドし、これを230℃に調整した第1押出機に供給し、第1押出機の途中から窒素ガスを注入して混合溶融し、第2押出機で170℃程度に温度調整し、Φ9mmの銅線からなる内部導体上に押出すると同時に発泡させて発泡同軸ケーブルを作製した。
【0016】
これらの発泡同軸ケーブルについて、発泡絶縁体層の発泡度(%)を[(ベース樹脂の比重−発泡後の比重)/(ベース樹脂の比重)]×100として計算した。発泡度が80%以上のものを合格とした。併せて発泡倍率を、[1/(100−発泡度)]×100として求めて記載した。5倍以上が好ましいものである。また、ネットワークアナライザーを用いて、2.2GHzにおける20Dサイズの発泡同軸ケーブルの減衰量を測定した。減衰量が62dB/km以下を合格とした。なお低温曲げ特性としては、20Dの発泡同軸ケーブル(外径22mm)を−40℃の恒温槽に1時間放置し取出した後、各種径のマンドレルに巻き付け発泡絶縁体層のクラックの状態を調べた。クラックが生じない最小のマンドレルの径(mm)を記載した。さらに、前記各種樹脂の破断時の溶融張力(Φ2.095mm×8.03mmのキャピラリーを用い、ピストンスピードが10mm/min、炉体径が9.55mm、引取加速度が400m/minでの190℃におけるキャピラリーレオメータによって測定。)およびMFRの値を記載した。なおMFRは、190℃、2.16kgで測定した値である。表1に結果を記載した。
【0017】
【表1】

【0018】
表1から明らかなとおり、実施例1〜6に記載されるΦ2.095mm×8.03mmのキャピラリーを用い、ピストンスピードが10mm/min、炉体径が9.55mm、引取加速度が400m/minで、190℃におけるキャピラリーレオメータで測定した破断時の溶融張力が5.0g以上であり、かつ190℃、2.16kgにおけるMFRが1.0g/10min以上のEP共重合体または前記EP共重合体とPEとの混合物からなる発泡絶縁体層を、内部導体上に発泡度が80%以上となるように設けた本発明の発泡同軸ケーブルは、発泡度が80%以上(発泡倍率が5.0倍以上)であった。また、高周波帯域(1GHz以上)での減衰量が60dB/km以下と優れたものであることが判る。さらに低温曲げ特性に関しては、20mm以上と十分に実用的なものである。
【0019】
すなわち実施例1に示すように、破断時の溶融張力が10.0gでMFRが2.0g/10min(並びに、密度が0.90g/cmで230℃、2.16kgのMFRが4.0g/10min)のEP共重合体からなる発泡絶縁体層を形成し、発泡させた発泡同軸ケーブルは、発泡度が89%(発泡倍率が9.1倍)、減衰量が56dB/km、低温曲げ特性が80mmと良好なものであった。また、実施例2〜6に示すようにEP共重合体とPEの混合物の場合も、EP共重合体の配合量が20質量%以上、99質量%未満であって、破断時の溶融張力が5.0〜12.0g、MFRが1.0〜8.0g/10minとしたものは、発泡度が82〜88%(発泡倍率も5.6〜8.3倍)、減衰量が56〜60dB/km、低温曲げ特性が20〜80mmと良好な発泡同軸ケーブルが得られることが判る。
【0020】
これに対して、比較例1〜7に示す本発明の範囲を外れた発泡絶縁体層の発泡同軸ケーブルは、発泡度(発泡倍率)、減衰量、低温曲げ特性のいずれかに問題があった。すなわち、比較例1のように破断時の溶融張力が2.0gと小さい場合には、発泡度が68%(発泡倍率も3.1倍)、減衰量も72dB/kmと大きくなる。また、比較例2のようにMFRが0.4g/10min(並びに密度が0.91g/cmで230℃、2.16kgのMFRが0.5g/10min)と小さいと、破断時の溶融張力が11.0gであっても発泡度が74%(発泡倍率も3.8倍)であり、減衰量が67dB/kmと大きくなる。さらに比較例6に示すように、EP共重合体とPEの混合物の場合であっても、EP共重合体の含有量が10質量%であると破断時の溶融張力が4.0gと小さくなって、発泡度が79%(発泡倍率は5.3倍)、減衰量も63dB/kmと僅かに目的値を達成できなかった。また比較例7に示すように、EP共重合体とPEの混合物の場合であっても、EP共重合体の含有量が70質量%であると破断時の溶融張力が3.0gと小さくなって、発泡度が76%(発泡倍率は4.2倍)、減衰量も67dB/kmとなった。なお、比較例3および4のように、発泡絶縁体層に破断時の溶融張力が小さいPEを用いた場合は、比較例4のように破断時の溶融張力が0.5gと小さい場合には、発泡度が52%(発泡倍率も2.1倍)と小さく減衰量が90dB/kmと大きくなり、またPEどうしの混合物を用いた場合でも、比較例3のように破断時の溶融張力が3.0gの場合には、発泡度が78%(発泡倍率が4.5倍)で減衰量が64dB/kmとなった。さらに比較例5のように、破断時の溶融張力が大ききものであっても、MFRが0.2g/10minと小さいPEを用いると、発泡度が70%(発泡倍率も3.3倍)、減衰量が71dB/kmと大きくなる。
【産業上の利用可能性】
【0021】
以上の本発明の発泡同軸ケーブルは、破断時の溶融張力およびMFRを特定したEP共重合体を用いたので、高発泡度の発泡絶縁体層を安定して確実に形成でき、高周波帯域(1GHz以上)での減衰量が少ない種々の用途の発泡同軸ケーブルとして用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の発泡同軸ケーブルの一例を示す概略断面斜視図である。
【符号の説明】
【0023】
1 内部導体
2 発泡絶縁体層
3 コルゲート構造の外部導体
4 シース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Φ2.095mm×8.03mmのキャピラリーを用い、ピストンスピードが10mm/min、炉体径が9.55mm、引取加速度が400m/minで、190℃におけるキャピラリーレオメータで測定した破断時の溶融張力が5.0g以上であり、かつ190℃、2.16kgにおけるメルトマスフローレートが1.0g/10min以上のエチレン・プロピレン共重合体、または前記エチレン・プロピレン共重合体とポリエチレンとの混合物からなる発泡絶縁体層が、内部導体上に発泡度が80%以上となるように設けられたことを特徴とする発泡同軸ケーブル。
【請求項2】
前記エチレン・プロピレン共重合体の密度が0.88〜0.92g/cm、メルトマスフローレートが0.3〜15.0g/10min(230℃、2.16kgにおける)であることを特徴とする請求項1に記載の発泡同軸ケーブル。
【請求項3】
エチレン・プロピレン共重合体とポリエチレンとの混合物は、前記エチレン・プロピレン共重合体の含有量が20質量%以上、100質量%未満の混合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の発泡同軸ケーブル。

【図1】
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【公開番号】特開2006−236978(P2006−236978A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−356115(P2005−356115)
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】