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発泡型皮膚外用剤
説明

発泡型皮膚外用剤

【課題】使用者の視覚に訴える炭酸ガスの発泡量・保持力と、肌からの垂れ防止等の使用性の良さを両立した発泡型皮膚外用剤の提供。
【解決手段】基:−CHCH(OH)CHOC2j+1[jは6〜26の整数を示す。]を必ず含む疎水化変性アルキルセルロースを必須成分とし、炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むA剤と、水溶性酸を含むB剤が分離されており、使用時に混合される、顔面に使用するパック化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭酸ガスを発生する発泡型皮膚外用剤において、優れた発泡性および炭酸ガス保持性を有する皮膚外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
炭酸ガスは血管拡張作用を有することが知られており、臨床的にも炭酸ガス浴としてリハビリテーション等に使用されている。従来、スキンケア製剤においても炭酸塩と酸を混ぜることで発生する炭酸ガスを利用したパック剤が知られている(特許文献1)。
【0003】
しかしながら、炭酸ガスは発生後速やかに空気中に放出されるため、このようなパック剤にしようした場合、如何に継続的に炭酸ガスを皮膚に接触させるかが課題であった。
【0004】
この課題を解決する方法として、炭酸塩を含み、アルギン酸塩やカルボキシメチルセルロースナトリウム等の水溶性増粘剤からなる粘性組成物と、水溶性酸を使用直前で混合し、予め粘度を持たせた基材中に炭酸ガスを発生させることで逃散を少なくする方法が知られている(特許文献2)。
【0005】
また、使用時に適度な粘着力から肌から垂れずに、衣服等を汚しにくいという使用性を重視した場合、その組成物はペースト状になってしまうため、水溶性酸との混合時の炭酸ガスの発泡は相当穏やかになり、使用者に対し炭酸ガスが発生していることを視覚的に訴えることは困難であった。また、炭酸塩や水溶性酸の種類を変えて、炭酸ガスの発泡量を増やした場合には、炭酸ガスが発生していることを視覚的に訴えることはできるが、発生したガスにより組成物の粘性が著しく低下し、使用時に肌から垂れてしまったり、衣服等を汚してしまう原因となることがあった。
【0006】
すなわち、従来の技術では、使用者の視覚に訴える炭酸ガスの発泡量・保持力と、肌からの垂れ防止等の使用性の良さを両立した発泡型皮膚外用剤を得ることは困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開昭60−215606号公報
【特許文献2】特許4248878号
【特許文献3】特開2004−238333号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、従来の発泡型皮膚外用剤では容易に得られなかった、使用者の視覚に訴える炭酸ガスの発泡量・保持力と、肌からの垂れ防止等の使用性の良さを両立した発泡型皮膚外用剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記課題について検討を行い、疎水化変性アルキルセルロースを用いることにより炭酸ガスの泡保持性に優れ、肌からの垂れ防止等の使用感の良さを改善した発泡型皮膚外用剤を提供する技術を見出し、本発明を完成させた。
【0010】
本発明は、以下の発泡型皮膚外用剤を提供するものである。
項1.疎水化変性アルキルセルロースを必須成分とする発泡型皮膚外用剤。
項2.疎水化変性アルキルセルロース;炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩;並びに水溶性酸を含む、前記項1に記載の発泡型皮膚外用剤。
項3.前記疎水化変性アルキルセルロースが、
下記構造式(1):
【0011】
【化1】

【0012】
[式中、R、R及びRは同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、
基:−[CHCH2−k(CHO]H、
又は、基:−CHCH(OH)CHOC2j+1である。
nは100〜10000の整数、kは0又は1の整数、mは1〜10の整数、
jは6〜26の整数を示す。]
で表されるものであって、
該疎水化変性アルキルセルロースが、基:−CHCH(OH)CHOC2j+1を必ず含むものである、
前記項1又は2に記載の発泡型皮膚外用剤。
項4.前記構造式(1)で表される疎水化変性アルキルセルロースが、
低級アルキル基:10.0〜50.0質量%、
基:−[CHCH2−k(CHO]H:3.0〜20.0質量%、及び
基:−CHCH(OH)CHOC2j+1:0.1〜10.0質量%
を含む前記項3に記載の発泡型皮膚外用剤。
項5.前記構造式(1)式に含まれる前記基:−CHCH(OH)CHOC2j+1のjの値が18である前記項3又は4に記載の発泡型皮膚外用剤。
項6.前記炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩が、炭酸水素ナトリウムであることを特徴とする前記項2〜5のいずれかに記載の発泡型皮膚外用剤。項7.前記水溶性酸が、ヒドロキシ酸であることを特徴とする前記項2〜6のいずれかに記載の発泡型皮膚外用剤。
項8.前記ヒドロキシ酸が、クエン酸であることを特徴とする前記項7に記載の発泡型皮膚外用剤。
項9.前記発泡型皮膚外用剤が、更に、多価アルコールを含む前記項1〜8のいずれかに記載の発泡型皮膚外用剤。
項10.前記多価アルコールが、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,
3‐ブチレングリコール、1,2‐ペンタンジオールからなる群から選択される1種又は
2種以上を含んでなることを特徴とする前記項9に記載の発泡型皮膚外用剤。
項11.発泡型皮膚外用剤が、炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むA剤と、水溶性酸を含むB剤が、分離されており、使用時に混合されるものである、ことを特徴とする前記項2〜10のいずれかに記載の発泡型皮膚外用剤。
【発明の効果】
【0013】
発泡型皮膚外用剤において、疎水化変性アルキルセルロースを必須成分とすることで、炭酸ガスの発泡量・保持力と、肌からの垂れ防止等の使用性の良さを両立することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の発泡型皮膚外用剤は、疎水化変性アルキルセルロースを必須成分とする。疎水化変性アルキルセルロースを用いることにより炭酸ガスの泡保持性に優れ、肌からの垂れ防止等の使用感の良さを改善することができる。
【0015】
本発明の発泡型皮膚外用剤は、疎水化変性アルキルセルロース;炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩;並びに水溶性酸を含むことが好ましい。
【0016】
以下に、疎水化変性アルキルセルロース;炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩;並びに水溶性酸について説明する。
【0017】
(1)疎水化変性アルキルセルロース
本発明の発泡型皮膚外用剤に用いられる疎水化変性アルキルセルロースは、セルロースエーテル誘導体に、疎水性基である長鎖アルキル基を導入したものである。
【0018】
前記疎水化変性アルキルセルロースは、下記構造式(1):
【0019】
【化2】

【0020】
[式中、R、R及びRは同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、
基:−[CHCH2−k(CHO]H、
又は、基:−CHCH(OH)CHOC2j+1である。
nは100〜10000の整数、kは0又は1の整数、mは1〜10の整数、
jは6〜26の整数を示す。]
で表されるものであって、
該疎水化変性アルキルセルロースが、基:−CHCH(OH)CHOC2j+1を必ず含むものであることが好ましい。
【0021】
疎水化変性アルキルセルロースの基となるセルロースエーテル誘導体のうち、特に、入手のしやすさ等の点からヒドロキシプロピルメチルセルロースを選択することが好適である。ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)とは、前記構造式(1)において、R、R及びRが、同一又は異なって、−H、−CH又は基:−[CHCH(CH)O]Hであり、基:−[CHCH(CH)O]Hを含むものである。
【0022】
疎水化変性アルキルセルロースは、HPMCに長鎖アルキル基を導入したものであり、例えば、アルカリ触媒の存在下で、HPMCにステアリルグリシジルエーテル:

【0023】
を反応させることで製造することができる。ステアリルグリシジルエーテルの他、セチル
グリシジルエーテル及びデシルグリシジルエーテル等であってもよい。
【0024】
疎水化変性アルキルセルロースに導入される疎水基である基:−CHCH(OH)CHOC2j+1のC2j+1は、ステアリル基(−C1837)であることが泡保持力の付与、肌からの垂れ防止、使用感の良さ等から好適である(これにより、基:−CHCH(OH)CHOC2j+1は、基:−CHCH(OH)CHO−C1837となる)。
【0025】
前記構造式(1)で表される疎水化変性アルキルセルロースは、基:−CHCH(OH)CHOC2j+1を0.1〜10.0質量%含むことが好ましく、0.1〜2.0質量%含むことがより好ましく、0.1〜1.0質量%含むことが特に好ましい。基:−CHCH(OH)CHOC2j+1のC2j+1の含有量が、疎水化変性アルキルセルロース中で10.0質量%を超えると水への溶解性が低下し溶解物が白濁傾向であり、最終製品で泡保持力に有効な十分な粘性が得られない可能性が高い傾向がある。
【0026】
前記構造式(1)で表される疎水化変性アルキルセルロースに含まれる低級アルキル基としては、メチル基、エチル基等が好ましく、メチル基がより好ましい。
【0027】
前記構造式(1)で表される疎水化変性アルキルセルロースは、水への溶解性が良好であるという理由から、メチル基を10.0〜50.0質量%含むことが好ましく、21.5〜30.0質量%含むことがより好ましい。
【0028】
前記構造式(1)で表される疎水化変性アルキルセルロースに含まれる基:−[CHCH2−k(CHO]Hは、kが0の場合は、基:−[CHCHO]Hとなり、kが1の場合は、基:−[CHCH(CH)O]Hとなる。特に好ましくはkが1の場合の基:−[CHCH(CH)O]Hである。
【0029】
前記構造式(1)で表される疎水化変性アルキルセルロースは、水への溶解性の点から、基:−[CHCH(CH)O]Hを3.0〜20.0質量%含むことが好ましく、7.0〜11.0質量%含むことがより好ましい。
【0030】
なお、前記疎水化変性アルキルセルロースに含まれる低級アルキル基、基:−[CHCH2−k(CHO]H、及び基:−CHCH(OH)CHOC2j+1の含有量は、第13改正日本薬局方ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208の項に準じた方法によって測定した値である。
【0031】
これらの条件を満たす疎水化変性アルキルセルロースとしては、一例として、大同化成工業(株)社製の商品名:サンジェロースが好ましく例示できる。
【0032】
本発明の発泡型皮膚外用剤に用いられる疎水化変性アルキルセルロースの配合量は、発泡型皮膚外用剤全量に対して、好ましくは0.1〜10.0質量%、更に好ましくは0.5〜5.0質量%である。発泡型皮膚外用剤全量に対する疎水化変性アルキルセルロースの配合量が、0.1質量%未満であると、最終製品で十分な増粘効果および炭酸ガス(泡)保持に対する効果が低くなる傾向があり、10.0質量%を超えると、粘性が高くなり過ぎて使用時に混合しにくい、また肌へ塗布しづらい、製品の製造自体に支障をきたす等の傾向が認められる。
【0033】
以下、疎水化変性アルキルセルロース以外の成分であって、本発明の発泡型皮膚外用剤に含むことが好ましい成分を説明する。各成分については、発泡型皮膚外用剤全量(又は
各形態)に対する配合割合(質量%)で表すとともに、疎水化変性アルキルセルロース100質量部に対する配合量(質量部)で表す。
【0034】
(2)炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩
本発明の発泡型皮膚外用剤に用いられる炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩(以下、「炭酸塩等」とも記す)は、化粧料で使用できるものであれば特段の限定無く使用でき、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カルシウムなどが例示でき、これらの中では、発泡特性の面から炭酸水素ナトリウムが特に好ましい。
【0035】
本発明の発泡型皮膚外用剤に用いられる炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩の配合量は、発泡型皮膚外用剤全量に対して、好ましくは0.1〜10.0質量%、より好ましくは0.5〜5.0質量%、更に好ましくは0.8〜3.0質量%である。発泡型皮膚外用剤全量に対する炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩の配合量が、0.1質量%未満では、炭酸ガスによる発泡が十分に得られない傾向があり、また、10.0質量%を超えると、多量の炭酸ガスが発生するため、使用する際、肌に対して刺激が出る等の懸念がある。
【0036】
同様の理由から、本発明の発泡型皮膚外用剤(全量)に含まれる炭酸塩等の配合量は、疎水化変性アルキルセルロース100質量部に対して、1.0〜5,000質量部程度が好ましく、10〜1,000質量部程度がより好ましい。
【0037】
(3)水溶性酸
水溶性酸は、本発明の発泡型皮膚外用剤の使用時において、前記炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩と反応して、泡沫形成の気体成分である炭酸ガスを発生させる作用を有する。
【0038】
本発明の発泡型皮膚外用剤に用いられる水溶性酸としては、前記炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩と反応し、炭酸ガスを発生させるものを使用することができる。具体的には、リンゴ酸、コハク酸、蓚酸、マレイン酸、クエン酸、グリコール酸、マンデル酸、酒石酸及びグルコノデルタラクトン(水溶液中ではグルコン酸になる)等の水溶性酸が好ましく例示でき、クエン酸、グリコール酸、マンデル酸、酒石酸等のヒドロキシ酸及びグルコノデルタラクトン(グルコン酸)であることが最終組成物中に混合した際の馴染みやすさの点から更に好ましい。水溶性酸は上記一種類のみを含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有することもできる。
【0039】
本発明の発泡型皮膚外用剤に用いられる水溶性酸の配合量は、発泡型皮膚外用剤全量に対して、好ましくは0.5〜10.0質量%、より好ましくは1.0〜5.0質量%である。泡型皮膚外用剤全量に対する水溶性酸の配合量が、0.5質量%未満及び10.0質量%を超えると、泡型皮膚外用剤のpHを良好に調整できず、炭酸ガスを発生さことが困難である傾向がある。
【0040】
同様の理由から、本発明の発泡型皮膚外用剤(全量)に含まれる水溶性酸の配合量は、疎水化変性アルキルセルロース100質量部に対して、5.0〜5,000質量部程度が好ましく、10〜1,000質量部程度がより好ましい。
【0041】
(4)多価アルコール
本発明の発泡型皮膚外用剤では、発泡型皮膚外用剤の物性を滑らかにする目的や製品の安定性の点から、更に多価アルコールを配合することが好ましい。
【0042】
多価アルコールとしては、例えば炭素数2〜6で酸素数2〜3の多価アルコールであり、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3‐プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,3‐ブチレングリコール、1,2
‐ペンタンジオール、1,2‐ヘキサンジオール、3‐メチル‐1,3‐ブタンジオール、グリセリン、ソルビトールなどが例示でき、これらの中では入手のしやすさ、使用感の付加等の点からプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3‐ブチレングリコ
ール、1,2‐ペンタンジオールが特に好ましい。
【0043】
多価アルコールの配合量は、発泡型皮膚外用剤全量に対して、0.1〜50.0質量%であることが好ましい。更に好ましくは10.0〜30.0質量%で含有する形態が好ましく例示できる。発泡型皮膚外用剤全量に対する多価アルコールの配合量が、0.1質量%未満では、粘性組成物の物性が不均一(モロモロ)になり、使用時の混合作業や肌への塗布がしづらいことが挙げられ、また、50.0質量%を超えると使用する際、べたつきが強く使用感が良くないことが挙げられる。
【0044】
同様の理由から、本発明の発泡型皮膚外用剤(全量)に含まれる多価アルコールの配合量は、疎水化変性アルキルセルロース100質量部に対して、1.0〜50,000質量部程度が好ましく、200〜6,000質量部程度がより好ましい。
【0045】
(5)水
本発明の発泡型皮膚外用剤では、使用時において、前記炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩と前記水溶性酸とが反応して、泡沫形成の気体成分である炭酸ガスを発生させる作用を有する。この炭酸ガスが、前記疎水化変性アルキルセルロース及び水からなる増粘効果を有するゲルに保持される。
【0046】
本発明の発泡型皮膚外用剤に用いられる水の配合量は、発泡型皮膚外用剤全量に対して、好ましくは30〜99.3質量%、更に好ましくは57〜88.5質量%である。発泡型皮膚外用剤全量に対する水の配合量が、30質量%未満であると、粘性が高くなり過ぎて使用時に混合しにくい、また肌へ塗布しづらい、製品の製造自体に支障をきたす等の傾向が認められる。また、99.3質量%を超えると、最終製品で十分な増粘効果および炭酸ガス(泡)保持に対する効果が低くなる傾向がある。
【0047】
同様の理由から、本発明の発泡型皮膚外用剤(全量)に含まれる水の配合量は、疎水化変性アルキルセルロース100質量部に対して、300〜99,300質量部程度が好ましく、1,140〜17,700質量部程度がより好ましい。
【0048】
(6)その他の成分
また、本発明の発泡型皮膚外用剤には、上記必須成分以外に通常化粧料で使用される任意成分を含有することができる。任意成分としては、スクワラン、流動パラフィン、ワセリン等の炭化水素、オリーブ油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、等の液体油脂、ヤシ油、パーム油、シア脂等の固体油脂、ミツロウ、カルナウバロウ、ラノリン等のロウ類、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール、オクタン酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル等の合成エステル油、ジメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、シリコーン樹脂、アミノ変性ポリシロキサン等のシリコーン油、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸プロピレングリコール、ソルビタンモノステアレート等の親油性非イオン界面活性剤、モノステアリン酸デカグリセリル、POE−グリセリンモノイソステアレート、POE−ソルビタンテトラオレエート、POE−ベヘニルエーテル、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド等の親水性非イオン界面活性剤、ステアリン酸ナトリウム、N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、POE−オレイルエーテルリン酸ナ
トリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウム等の陰イオン界面活性剤、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、塩化ベンザルコニウム等の陽イオン界面活性剤、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の両性界面活性剤、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー等の水溶性高分子、エデト酸二ナトリウム等の金属イオン封鎖剤、その他に粉末成分、紫外線吸収剤、酸化防止剤、pH調整剤、有機アミン、防腐剤(フェノキシエタノール、グリセリンエチルヘキシルエーテル、メチルパラベン等)、殺菌剤、消炎剤、収れん剤、美白剤、ビタミン類、アミノ酸、血行促進剤、賦活剤、賦形剤(マルチトール、乳糖、デキストリン、デンプン等)、清涼剤、各種抽出物、香料、水等が挙げられる。しかしながら、本発明はもちろんこれらの例に限定されるものではない。
【0049】
(7)発泡型皮膚外用剤の形態
本発明の発泡型皮膚外用剤は、1剤として使用しても物性面では何ら問題はない。例えば、1剤の中に疎水化変性アルキルセルロースが含まれる形態、1剤の中に疎水化変性アルキルセルロース、炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩(以下、「炭酸塩等」とも記す)、並びに水溶性酸を含む形態、1剤の中に疎水化変性アルキルセルロース、炭酸塩等、水溶性酸、並びに多価アルコールを含む形態等がある。このとき、水は、1剤の中に含まれる形態でも良く、使用時に適量を添加する形態でも良い。その他の前記任意成分を含んでも良い。
【0050】
また、本発明の発泡型皮膚外用剤は、炭酸塩等を含むA剤と、水溶性酸を含むB剤という、少なくとも2剤が分離されており、使用時に混合される方法(形態)が好ましい。このとき、疎水化変性アルキルセルロースは、A剤及び/又はB剤に含まれる。また、水は、A剤及び/又はB剤に含まれるか、使用時にA剤及びB剤を混合する際に随時・適量添加されても良い。多価アルコール及びその他の任意成分は、A剤及び/又はB剤に含まれていても良い。
【0051】
また、炭酸塩等を含むA剤と、水溶性酸を含むB剤と、疎水化変性アルキルセルロースを含むC剤という、3剤が分離されており、使用時に混合される方法であってもよい。このとき、水は、A剤、B剤及びC剤のいずれか又は全てに含まれるか、使用時にA剤、B剤及びC剤を混合する際に随時・適量添加されても良い。多価アルコール及びその他の任意成分は、A剤、B剤及びC剤のいずれか又は全てに含まれていても良い。
【0052】
本発明の発泡型皮膚外用剤は、炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むA剤と、水溶性酸を含むB剤が、分離されており、使用時に混合されるものであることが好ましい。このとき、炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むA剤及び水溶性酸を含むB剤は、液状もしくは粒状(粉状)の組成物であることが好ましい。
【0053】
この様に、A剤及びB剤の両剤を混合して使用することにより、従来の発泡型皮膚外用剤において、容易には得られなかった炭酸ガス発泡量・保持力に優れ、かつ、肌からの垂れ防止等の使用性の良さを両立させることができる。
【0054】
本発明の発泡型皮膚外用剤を調製するときは、発泡型皮膚外用剤全量に対して、疎水化変性アルキルセルロースを0.1〜10.0質量%、炭酸塩等を0.1〜10.0質量%、水溶性酸を0.5〜10.0質量%、多価アルコールを0.1〜50.0質量%、及び水を30〜99.3質量%の配合量となる様に、夫々の剤(追加的に水)を適量混合し、使用することが好ましい。
【0055】
(8)2剤(A剤及びB剤)としての使用態様
2剤(炭酸塩等を含むA剤及び水溶性酸を含むB剤)として使用する場合の本発明の発泡型皮膚外用剤を説明する。
【0056】
本発明の発泡型皮膚外用剤をA剤及びB剤の2剤として使用する場合、前記疎水化変性アルキルセルロースは、A剤及び/又はB剤に含まれる。水は、A剤又はB剤に含まれていても良く、A剤及びB剤に含まれていても良い。また、A剤及びB剤を混合した後に、水を添加する形態であっても良い。
【0057】
前記A剤及び/又はB剤に含まれる疎水化変性アルキルセルロースの配合量は、発泡型皮膚外用剤全量に対して、好ましくは0.1〜10.0質量%、更に好ましくは0.5〜5.0質量%の範囲で含まれる様に、A剤及び/又はB剤に夫々配合する。発泡型皮膚外用剤全量に対する疎水化変性アルキルセルロースの配合量が、0.1質量%未満であると、最終製品で十分な増粘効果および炭酸ガス(泡)保持に対する効果が低くなる傾向があり、10.0質量%を超えると、粘性が高くなり過ぎて使用時に混合しにくい、また肌へ塗布しづらい、製品の製造自体に支障をきたす等の傾向が認められる。
【0058】
例えば、A剤が水を30〜99.3質量%含む液状組成物であるときは、A剤中の疎水化変性アルキルセルロースの含有量は、粘性が高くなり過ぎて容器から出てきにくくなるという理由から、好ましくは0.1〜10質量%、更に好ましくは0.1〜5.0質量%である。A剤が粒状(粉状)組成物であるときは、A剤中の疎水化変性アルキルセルロースの含有量は、配合後の粘度が高くなり過ぎて使用時に混合しにくい、また肌へ塗布しづらいという理由から、好ましくは1〜40質量%、更に好ましくは5〜30質量%である。
【0059】
B剤が水を30〜99.3質量%含む液状組成物であるときは、B剤中の疎水化変性アルキルセルロースの含有量は、粘性が高くなり過ぎて容器から出てきにくくなるという理由から、好ましくは0.1〜10質量%、更に好ましくは0.1〜5.0質量%である。B剤が粒状(粉状)組成物であるときは、B剤中の疎水化変性アルキルセルロースの含有量は、配合後の粘度が高くなり過ぎて使用時に混合しにくい、また肌へ塗布しづらいという理由から、好ましくは0.1〜10質量%、更に好ましくは0.1〜5.0質量%である。
【0060】
A剤及び/又はB剤は、水を含む液状組成物であっても良い。A剤及びB剤を粒状(粉状)組成物とする場合は、水を、発泡型皮膚外用剤全量に含まれる疎水化変性アルキルセルロース100質量部に対して、好ましくは300〜99,300質量部、更に好ましくは1,140〜17,700質量部含まれる様に、使用時に添加する。
【0061】
前記A剤中の炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩(炭酸塩等)の含有量は、最終製品等の発泡型皮膚外用剤全量に対して、0.1〜10.0質量%であることが好ましく、0.5〜5.0質量%となる様に配合することがより好ましい。含有量が、0.1質量%未満では、使用時の炭酸ガスによる発泡が十分に得られず、また、10.0質量%を超えると、多量の炭酸ガスが発生するため、使用する際、肌に対して刺激が出る等の懸念がある。A剤が液状又は粒状若しくは粉状組成物である場合、前記範囲の炭酸塩等が含まれていればよい。
【0062】
前記B剤中の水溶性酸の含有量は、1.0〜80.0質量%が好ましい。B剤中の水溶性酸の含有量は、最終製品等の発泡型皮膚外用剤全量に対して、0.5〜10.0質量%となる様に配合することが好ましい。更に前記A剤と混合後の発泡型皮膚外用剤のpHが
3.0〜8.0となる配合量であることが特に好ましい。pH3.0未満では使用する際、肌に対して刺激が出ることが懸念され、また、pH8.0を超えると炭酸塩の分解が極めて穏やかなため、炭酸ガスの発生量が不十分であることが挙げられる。また、B剤中の水溶性酸の含有量は、1.0質量%未満、80.0質量%を超える添加量では本願記載のpHに調整することが困難である。B剤が液状又は粒状若しくは粉状組成物である場合、前記範囲の水溶性酸が含まれていればよい。
【0063】
本発明の発泡型皮膚外用剤をA剤及びB剤の2剤として使用する場合、前記多価アルコールは、A剤及び/又はB剤に含まれても物性面では何ら問題ない。
【0064】
前記A剤及び/又はB剤に含まれる多価アルコールの配合量は、発泡型皮膚外用剤全量に対して、好ましくは0.1〜50.0質量%、より好ましくは10.0〜30.0質量%の範囲で含まれる様に、A剤及び/又はB剤に夫々配合する。発泡型皮膚外用剤全量に対する多価アルコールの配合量が、0.1質量%未満では、粘性組成物の物性が不均一(モロモロ)になり、使用時の混合作業や肌への塗布がしづらいことが挙げられ、また、50.0質量%を超えると使用する際、べたつきが強く使用感が良くないことが挙げられる。
【0065】
本発明の発泡型皮膚外用剤を調製するときは、発泡型皮膚外用剤全量に対して、疎水化変性アルキルセルロースを0.1〜10.0質量%、炭酸塩等を0.1〜10.0質量%、水溶性酸を0.5〜10.0質量%、多価アルコールを0.1〜50.0質量%、及び水を30〜99.3質量%の配合量となる様に、A剤及びB剤(追加的に水)を適量混合し、使用することが好ましい。
【0066】
(9)3剤(A剤、B剤及びC剤)としての使用態様
3剤(炭酸塩等を含むA剤、水溶性酸を含むB剤及び疎水化変性アルキルセルロースを含むC剤)として使用する場合の本発明の発泡型皮膚外用を説明する。水はA剤、B剤及びC剤のいずれかに含まれていても良く、全てに含まれていても良い。また、A剤、B剤及びC剤を混合した後に、水を添加する形態であっても良い。
【0067】
A剤が水を30〜99.3質量%含む液状組成物であるときは、A剤中の炭酸塩等の含有量は、使用時の炭酸ガスによる発泡を十分に得ることができ、多量の炭酸ガスを防ぎ、使用する際、肌に対して刺激を軽減できるという理由から、好ましくは0.1〜10.0質量%、更に好ましくは0.5〜5.0質量%である。A剤が粒状(粉状)組成物であるときは、A剤中の炭酸塩等の含有量は、同様の理由から、最終製品等の発泡型皮膚外用剤全量に対して、好ましくは0.1〜10.0質量%、更に好ましくは0.5〜5.0質量%になる様に調整すればよい。
【0068】
B剤が水を30〜99.3質量%含む液状組成物であるときは、B剤中の水溶性酸の含有量は、好ましくは0.5〜10.0質量%である。B剤が粒状(粉状)組成物であるときは、B剤中の水溶性酸の含有量は、好ましくは0.5〜50質量%である。水溶性酸は、前記A剤及び後記C剤と混合後の最終製品等の発泡型皮膚外用剤全量に対して、好ましくは0.1〜10.0質量%になる様に含まれ、発泡型皮膚外用剤のpHが3.0〜8.0となる配合量であることが特に好ましい。pH3.0未満では使用する際、肌に対して刺激が出ることが懸念され、また、pH8.0を超えると炭酸塩の分解が極めて穏やかなため、炭酸ガスの発生量が不十分であることが挙げられる。また、B剤中の水溶性酸の含有量は、前記含有量を外れる添加量では本願記載のpHに調整することが困難である傾向がある。
【0069】
C剤が水を30〜99.3質量%含む液状組成物であるときは、C剤中の疎水化変性ア
ルキルセルロースの含有量は、好ましくは0.1〜10.0質量%、更に好ましくは0.5〜5.0質量%である。C剤が粒状(粉状)組成物であるときは、C剤中の疎水化変性アルキルセルロースの含有量は、好ましくは0.1〜10.0質量%、更に好ましくは0.5〜5.0質量%である。或いは、最終製品等の発泡型皮膚外用剤全量に対して、疎水化変性アルキルセルロースを0.1〜10.0質量%となる様に調整すればよい。疎水化変性アルキルセルロースの配合量を前記範囲とすることで、最終製品で十分な増粘効果および炭酸ガス(泡)保持に対する効果を得ることができ、粘性が高くなり過ぎず使用時に混合し易く、また肌へ塗布し易く、製品の製造自体にも好ましい。
【0070】
本発明の発泡型皮膚外用剤を前記A剤、B剤及びC剤の3剤として使用する場合、多価アルコールは、A剤、B剤及びC剤の全てに含まれても、いずれかに含まれていても物性面では何ら問題ない。発泡型皮膚外用剤全量に対して、多価アルコールの配合量が、好ましくは0.1〜50.0質量%、より好ましくは10.0〜30.0質量%の範囲で含まれる様に、A剤、B剤及び/又はC剤に夫々配合する。
【0071】
多価アルコールの配合量を前記範囲とすることで、最終製品中の粘性組成物の物性が均一に保たれ(モロモロにならず)になり、使用時の混合作業及び肌への塗布を好適に行うことができ、使用時にべたつきが無く使用感も良くすることができる。
【0072】
A剤、B剤及びC剤を粒状(粉状)組成物とする場合は、水を、発泡型皮膚外用剤全量に含まれる疎水化変性アルキルセルロース100質量部に対して、好ましくは1.0〜50,000質量部、更に好ましくは200〜6,000質量部含まれる様に、使用時に添加する。
【0073】
本発明の発泡型皮膚外用剤を調製するときは、発泡型皮膚外用剤全量に対して、疎水化変性アルキルセルロースを0.1〜10.0質量%、炭酸塩等を0.1〜10.0質量%、水溶性酸を0.5〜10.0質量%、多価アルコールを0.1〜50.0質量%、及び水を30〜99.3質量%の配合量となる様にA剤、B剤及びC剤(追加的に水)を適量混合し、使用することが好ましい。
【0074】
(10)泡型皮膚外用剤の使用態様の具体例
以下に炭酸塩等を含むA剤及び水溶性酸を含むB剤とする本発明の泡型皮膚外用剤の好ましい具体例を示す。
【0075】
(ア)A剤が液状組成物であり、B剤が粒状(粉状)組成物である
疎水化変性アルキルセルロースは、A剤及び/又はB剤に含まれる。
【0076】
[A剤]
・水 40.0〜90.0質量%(更に好ましくは70〜85質量%)
・疎水化変性アルキルセルロース(一例として、大同化成工業(株)商品名:サンジェロース60L)(A剤に配合する場合)
0.1〜10.0質量%(更に好ましくは0.5〜3質量%)
・炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩(一例として、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等)
0.1〜5.0質量%(更に好ましくは0.5〜4質量%)
・多価アルコール(一例として、1,3‐ブチレングリコール、1,2‐ペンタンジオール等、またはその他成分)
0.1〜50.0質量%(更に好ましくは10〜30質量%)
[B剤]
・疎水化変性アルキルセルロース(一例として、大同化成工業(株)商品名:サンジェロ
ース60L)(B剤に配合する場合)
0.1〜10.0質量%(更に好ましくは0.5〜3質量%)
・水溶性酸(一例として、クエン酸、グリコール酸、リンゴ酸、コハク酸等)
20.0〜80.0質量%(更に好ましくは25〜55質量%)
・賦形剤(一例として、マルチトール、乳糖、グルコノラクトン等)
20.0〜80.0質量%
A剤とB剤とを使用直前に混合する。
【0077】
A剤とB剤との好ましい混合比(質量比)は、A剤及びB剤に含まれる各成分の配合量を基に適宜調節すればよく、特に限定されるものではないが、通常30:0.1〜10の混合比で使用することが好ましい。例えば、A剤:B剤の混合比を、30:1、30:3、30:5、30:7等の混合比で使用することが更に好ましい。
【0078】
(イ)A剤が液状組成物であり、B剤が液状組成物である
疎水化変性アルキルセルロースは、A剤及び/又はB剤に含まれる。
【0079】
[A剤]
・水 40.0〜90.0質量%(更に好ましくは70〜85質量%)
・疎水化変性アルキルセルロース(一例として、大同化成工業(株)商品名:サンジェロース60L)(A剤に配合する場合)
0.1〜10.0質量%(更に好ましくは0.5〜3質量%)
・炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩(一例として、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等)
0.1〜10.0質量%(更に好ましくは0.5〜5.0質量%)
・多価アルコール(一例として、1,3‐ブチレングリコール、1,2‐ペンタンジオール等、またはその他成分)
0.1〜50.0質量%(更に好ましくは10〜30質量%)
[B剤]
・水 40.0〜90.0質量%(更に好ましくは40〜80質量%)
・疎水化変性アルキルセルロース(一例として、大同化成工業(株)商品名:サンジェロース60L)(B剤に配合する場合)
0.1〜10.0質量%(更に好ましくは0.5〜3質量%)
・水溶性酸(一例として、クエン酸、グリコール酸、リンゴ酸、コハク酸等)
1〜80.0質量%(更に好ましくは1.5〜60質量%)
・賦形剤(一例として、マルチトール、乳糖、グルコノラクトン等)
20.0〜80.0質量%
A剤とB剤とを使用直前に混合する。
【0080】
A剤とB剤との好ましい混合比(質量比)は、特に限定されるものではないが、通常30:1〜45の混合比で使用することが好ましい。例えば、A剤:B剤の混合比を、1:1の混合比で使用しても良い。
【0081】
(ウ)A剤が粒状(粉状)組成物であり、B剤が液状組成物である
疎水化変性アルキルセルロースは、A剤及び/又はB剤に含まれる。
【0082】
[A剤]
・疎水化変性アルキルセルロース(一例として、大同化成工業(株)商品名:サンジェロース60L)(A剤に配合する場合)
0.1〜30質量%(更に好ましくは20〜30質量%)
・炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩(一例として、炭酸水
素ナトリウム、炭酸ナトリウム等)
50〜90質量%(更に好ましくは65〜80質量%)
・多価アルコール(一例として、1,3‐ブチレングリコール、1,2‐ペンタンジオール等、またはその他成分)
0.1〜50.0質量%
[B剤]
・水 40.0〜90.0質量%(更に好ましくは40〜80質量%)
・疎水化変性アルキルセルロース(一例として、大同化成工業(株)商品名:サンジェロース60L)(B剤に配合する場合)
0.1〜10.0質量%(更に好ましくは0.5〜3質量%)
・水溶性酸(一例として、クエン酸、グリコール酸、リンゴ酸、コハク酸等)
1〜80.0質量%(更に好ましくは1.5〜60質量%)
・賦形剤(一例として、マルチトール、乳糖、グルコノラクトン等)
20.0〜80.0質量%
A剤とB剤とを使用直前に混合する。
【0083】
A剤とB剤との好ましい混合比(質量比)は、特に限定されるものではないが、通常1:2〜300の混合比で使用することが好ましい。例えば、A剤:B剤の混合比を、1:30、1:10、1:3、1:2の混合比で使用することが更に好ましい。
【0084】
本発明の発泡型皮膚外用剤の使用部位に制限はないが、ボディ用化粧料(例えば、頭皮育毛剤)として用いて、全身(頭皮)の血行促進を目的とすることも可能であるが、直接的に作用し効果が高いスキンケア化粧料として顔面に使用することが好ましい。スキンケア化粧料として、ローション、乳液、クリーム、軟膏、シート状等の剤形での使用が可能であるが、パック化粧料として、顔面を覆い炭酸ガスを閉塞して高濃度とすることで血行促進効果を高めることが出来るため、パック化粧料がもっとも好ましいといえる。
【0085】
更に、本発明で示される発泡型皮膚外用剤とは、化粧用パックに代表されるようなスキンケア製剤を主に指すが、臨床用の治療用製剤としても使用可能なものである。
【0086】
本発明の発泡型皮膚外用剤を用いて、全身(頭皮)の血行を促進する方法、全身(頭皮)の血管拡張方法等が好ましい。
【0087】
以下に、実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明がかかる実施例にのみに限定されないことは言うまでもない。
【実施例】
【0088】
次に、実施例および比較例により、本発明を製剤形態およびそれらにより得られる効果について具体的に説明する。
【0089】
<実施例1>
下記(表1:処方)に示す発泡型パックA剤およびB剤を調製した。得られた発泡型パックについて、これらをA剤(30g)、B剤(1.0g)の割合で混合し、混合時の発泡の確認・泡保持力について評価した。また、実際に頬部に使用した時の頬からの液垂れの有無についても合わせて評価した。評価結果を下記(表2:結果)に示す。評価は目視にて行い、下記の項目にて判定した。
【0090】
〔混合時の発泡〕
○:有意に発泡を確認できた。
△:混合開始は確認できたが、混合中に泡の大気中への放出による減少が確認された。
×:混合開始は確認できたが、混合中に泡の大部分が大気中へ放出してしまった。
【0091】
〔泡保持力〕
○:初期状態(混合直後)から変化なし(泡が抜けていない)。
△:初期状態から若干の減少は見られるが、十分な泡の残存が確認できる。
×:あきらかに泡の減少が確認できる。
【0092】
〔使用時の液垂れの有無〕
○:液垂れは起こらなかった。
△:時間が経つと液垂れが起きた。
×:塗布直後から液垂れが起きた。
【0093】
【表1】

【0094】
上記表1では、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース:大同化成工業(株)社製の商品名:サンジェロース60L、カルボキシメチルセルロース:ダイセルファインケム(株)の商品名:CMCダイセル1380、アルギン酸ナトリウム:(株)フードケミファの商品名:ダックアルギンNSPH、1,3‐ブチレングリコール:ダイセル化学工業(株)の商品名:1,3-BGK、炭酸水素ナトリウム:東ソー(株)の商品名:
重炭酸ナトリウム(局方)、フェノキシエタノール:東邦化学工業(株)のハイソルブEPH、クエン酸:磐田化学工業(株)の商品名:クエン酸(結晶)及びマルチトール:(株)林原生物化学研究所の商品名:粉末マビットを用いた。
【0095】
【表2】

【0096】
表2からもわかるように、実施例1は混合時の発泡、泡保持力に優れており、また発泡した泡の弾力により、使用時に頬から垂れることはなかった。一方、比較例1および比較例2は発泡、泡保持力ともに不十分であり、また使用時に頬から垂れるという結果になった。
【0097】
<実施例2>
下記(表3:処方)に示す液垂れを起こさないような高粘度の発泡型パックA剤およびB剤を調製した。得られた発泡型パックについて、これらをA剤(30g)、B剤(1.0g)の割合で混合し、混合時の発泡の確認・泡保持力について評価した。また、実際に頬部に使用した時の頬からの液垂れの有無についても合わせて評価した。評価結果を下記(表4:結果)に示す。評価は目視にて行い、下記の項目にて判定した。
【0098】
〔使用時の発泡〕
○:有意に発泡を確認できた。
△:発泡は確認できたが、その反応は穏やかで、混合中に大気中への放出がみられた。
×:混合開始は確認できたが、混合中に泡の大部分が大気中へ放出してしまった。
【0099】
〔泡保持力〕
○:初期状態(混合直後)から変化なし(泡が抜けていない)。
△:初期状態から若干の減少は見られるが、十分な泡の残存が確認できる。
×:あきらかに泡の減少が確認できる。
【0100】
〔使用時の液垂れの有無〕
○:液垂れは起こらなかった。
△:時間が経つと液垂れが起きた。
×:塗布直後から液垂れが起きた。
【0101】
【表3】

【0102】
上記表3では、1,2‐ペンタンジオール:高級アルコール工業(株)の商品名:ジオールPDを用いた。
【0103】
【表4】

【0104】
表4からもわかるように、実施例2は混合時の発泡、泡保持力に優れていた。また、使用時にも十分な粘性を保っており、頬から垂れることもなかった。一方、比較例3は時用時に液が頬から垂れなかったものの、混合時の泡の発泡、泡保持力ともに不十分であった。
【0105】
<実施例3>
下記(表5:処方)に示す液垂れを起こさないような高粘度の発泡型パックA剤およびB剤を調製した(実施例3−1〜3−5)。この処方は、A剤(炭酸塩等を含む剤)に水及びステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロースを含むものである。得られた発泡型パックについて、これらをA剤(30g)、B剤(5.0g)の割合で混合し、混合時の発泡の確認・泡保持力について評価した。また、実際に頬部に使用した時の頬からの液
垂れの有無についても合わせて評価した。
【0106】
【表5】

【0107】
上記表5では、炭酸ナトリウム:東ソー(株)の商品名:炭酸ナトリウム、グリチルリチン酸ジカリウム:丸善製薬(株)の商品名:グリチリチンK2、エデト酸四ナトリウム
:ナガセケムテックス(株)の商品名:クレワットT、リンゴ酸:扶桑化学工業(株)の商品名:リンゴ酸フソウ、コハク酸:扶桑化学工業(株)の商品名:コハク酸、グルコノデルタラクトン:理研ビタミン(株)の商品名:リケンラクトンを用いた。
【0108】
実施例3−1〜3〜5は、実施例1と同様に混合時の発泡、泡保持力に優れていた。また、使用時にも十分な粘性を保っており、頬から垂れることもなかった。
【0109】
<実施例4>
下記(表6:処方)に示す液垂れを起こさないような高粘度の発泡型パックA剤およびB剤を調製した(実施例4−1〜4−5)。この処方は、A剤(炭酸塩等を含む剤)及びB剤(水溶性酸を含む剤)にステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロースを含み、B剤に水を含むものである。得られた発泡型パックについて、これらをA剤(2.0g)、B剤(20.0g)の割合で混合し、混合時の発泡の確認・泡保持力について評価した。また、実際に頬部に使用した時の頬からの液垂れの有無についても合わせて評価した。
【0110】
【表6】

【0111】
上記表6では、グリセリン:阪本薬品工業(株)の商品名:化粧品用濃グリセリン、キサンタンガム:三晶(株)の商品名:ケルトロール、パラオキシ安息香酸メチル:上野製薬(株):メッキンスMを用いた。
【0112】
実施例4−1〜4−5は、実施例1と同様に混合時の発泡、泡保持力に優れていた。また、使用時にも十分な粘性を保っており、頬から垂れることもなかった。
【0113】
<実施例5>
下記(表7:処方)に示す液垂れを起こさないような高粘度の発泡型パックA剤およびB剤を調製した(実施例5−1〜5−5)。この処方は、A剤(炭酸塩等を含む剤)及びB剤(水溶性酸を含む剤)に、夫々ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース及び水を含むものである。得られた発泡型パックについて、これらをA剤(10.0g)、B剤(10.0g)の割合で混合し、混合時の発泡の確認・泡保持力について評価した。また、実際に頬部に使用した時の頬からの液垂れの有無についても合わせて評価した。
【0114】
【表7】

実施例5−1〜5−5は、実施例2と同様に混合時の発泡、泡保持力に優れていた。また、使用時にも十分な粘性を保っており、頬から垂れることもなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
疎水化変性アルキルセルロース;炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩;並びに水溶性酸を含み、
前記疎水化変性アルキルセルロースが、
下記構造式(1):
【化1】

[式中、R、R及びRは同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、
基:−[CHCH2−k(CHO]H、
又は、基:−CHCH(OH)CHOC2j+1である。
nは100〜10000の整数、kは0又は1の整数、mは1〜10の整数、
jは6〜26の整数を示す。]
で表されるものであって、
該疎水化変性アルキルセルロースが、基:−CHCH(OH)CHOC2j+1を必ず含むものである、顔面に使用するパック化粧料。
【請求項2】
前記構造式(1)で表される疎水化変性アルキルセルロースが、
低級アルキル基:10.0〜50.0質量%、
基:−[CHCH2−k(CHO]H:3.0〜20.0質量%、及び
基:−CHCH(OH)CHOC2j+1:0.1〜10.0質量%
を含む請求項1に記載の顔面に使用するパック化粧料。
【請求項3】
前記構造式(1)式に含まれる前記基:−CHCH(OH)CHOC2j+1
jの値が18である請求項1又は2に記載の顔面に使用するパック化粧料。
【請求項4】
前記炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩が、炭酸水素ナトリウムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の顔面に使用するパック化粧料。
【請求項5】
前記水溶性酸が、ヒドロキシ酸であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の顔面に使用するパック化粧料。
【請求項6】
前記ヒドロキシ酸が、クエン酸であることを特徴とする請求項5に記載の顔面に使用するパック化粧料。
【請求項7】
前記パック化粧料が、更に、多価アルコールを含む請求項1〜6のいずれかに記載の顔面に使用するパック化粧料。
【請求項8】
前記多価アルコールが、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3‐ブチ
レングリコール、1,2‐ペンタンジオールからなる群から選択される1種又は2種以上
を含んでなることを特徴とする請求項7に記載の顔面に使用するパック化粧料。
【請求項9】
顔面に使用するパック化粧料が、炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むA剤と、水溶性酸を含むB剤が、分離されており、使用時に混合されるものである、
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の顔面に使用するパック化粧料。
【請求項10】
前記パック化粧料が、シート状である、請求項1〜9のいずれかに記載の顔面に使用するパック化粧料。
【請求項11】
疎水化変性アルキルセルロース;炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩;並びに水溶性酸を含み、
前記疎水化変性アルキルセルロースが、
下記構造式(1):
【化2】

[式中、R、R及びRは同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、
基:−[CHCH2−k(CHO]H、
又は、基:−CHCH(OH)CHOC2j+1である。
nは100〜10000の整数、kは0又は1の整数、mは1〜10の整数、
jは6〜26の整数を示す。]
で表されるものであって、
該疎水化変性アルキルセルロースが、基:−CHCH(OH)CHOC2j+1を必ず含むものである、顔面に使用するパック化粧料の調製方法であって、
前記パック化粧料が、前記炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の
塩を含むA剤と、前記水溶性酸を含むB剤が、分離されており、使用時に混合する、顔面に使用するパック化粧料の調製方法。
【請求項12】
前記パック化粧料が、シート状である、請求項11に記載の顔面に使用するパック化粧料の調製方法。
【請求項13】
疎水化変性アルキルセルロース;炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩;並びに水溶性酸を含み、
前記疎水化変性アルキルセルロースが、
下記構造式(1):
【化3】

[式中、R、R及びRは同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、
基:−[CHCH2−k(CHO]H、
又は、基:−CHCH(OH)CHOC2j+1である。
nは100〜10000の整数、kは0又は1の整数、mは1〜10の整数、
jは6〜26の整数を示す。]
で表されるものであって、
該疎水化変性アルキルセルロースが、基:−CHCH(OH)CHOC2j+1を必ず含むものである、顔面に使用するパック化粧料の使用方法であって、
前記パック化粧料が、前記炭酸塩及び重炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩を含むA剤と、前記水溶性酸を含むB剤が、分離されており、前記A剤及びB剤を混合して使用する、顔面に使用するパック化粧料の使用方法(但し、医療行為を除く)。
【請求項14】
前記パック化粧料が、シート状である、請求項13に記載の顔面に使用するパック化粧料の使用方法。

【公開番号】特開2013−79282(P2013−79282A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−2742(P2013−2742)
【出願日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【分割の表示】特願2012−151766(P2012−151766)の分割
【原出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(591195592)大同化成工業株式会社 (19)
【Fターム(参考)】