発泡材料を生成するための機器および方法
発泡材料を生成するための機器および方法。加圧ガスが、硬化剤含有成分および架橋剤含有成分を含有する複合成分混合物中に導入される。複合成分混合物は、ガス流制御弁(49、132、132a)を用いて送出されたガスと混合装置(40、120)内で直接混合され、組み合わせられる。あるいは、複合成分混合物を、第1の混合装置(24)内で混合してよく、その後、この混合物を、ガス流制御弁(49)を用いて送出されたガスと第2の混合装置(40)内で組み合わせてよい。塗布標的上に吐出されたとき、複合成分混合物中に同伴されたガスは、膨張して発泡材料(11)を形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その開示の全体が参照によって本明細書に組み込まれる、2008年3月24日出願の米国仮出願第61/038,873号の利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、一般に発泡材料を生成するための機器および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
熱可塑性熱溶融性接着剤およびポリマー・コーティングのようなポリマー材料などの単一成分流体材料は、吐出前に発泡させてもよい。その目的を達成するために、従来の吐出システムは、ポリマー材料を材料の発泡形に転換させるために、窒素などのガスを単一成分のポリマー材料を有する溶液に注入することができる。圧縮性ガスの圧縮体積が、非圧縮性ポリマー材料中に同伴される。ポリマー材料が吐出され、膨張に対する制約が取り除かれたとき、ガス同伴体積は、すばやく膨張し、ポリマー材料内に捕捉されて発泡流体材料を発生させる。これらの捕捉されたセルには、ポリマー材料全体にわたって分散している気泡が含まれている。結果として生じた発泡ポリマー材料は、次いで、目的の塗布領域上に吐出され得る。
【0004】
ポリマー材料を発泡させる利点は、同じ厚さの同じ体積で重量を低減させることである。この利点は、自動車のような動力車の製造および航空機の製造などのいくつかの用途において有利である。
【0005】
発泡材料の他のタイプが、たとえば組み合わせられると化学的に反応することができる2つまたはそれ以上の成分から形成され得る。このタイプの材料としては、たとえば、2成分および3成分の接着剤をあげることができる。発泡複合成分材料は、化学反応を利用してガス同伴体積を生成する従来の技術によって生成され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,480,589号
【特許文献2】米国特許第4,778,631号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
化学反応を必要とせずに、複合成分材料を発泡させることができる機器および方法は、望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1つの実施形態では、硬化剤含有成分、架橋剤含有成分、およびガスから発泡材料を生成するための方法を提供する。この方法は、硬化剤含有成分および架橋剤含有成分を混合して混合物を形成することと、ガスと混合物を機械的に混合することと、混合物を発泡材料として吐出することとを含む。ガスは、混合物中に同伴され、吐出されたときに膨張して発泡材料を形成する。ガスを導入することによって硬化剤含有成分および架橋剤含有成分を発泡させるための純機械的手法は、化学反応を利用して同伴ガスを形成する従来の手法のさまざまな欠点を克服する。一般的に発泡複合成分材料は、たとえば航空機製造に望ましくなり得るが、その理由は、同一の非発泡材料の代替品としてこれらを使用することにより、航空機の構成要素を接合するために使用される材料の重量が低減されるからである。
【0009】
別の実施形態では、第1および第2の流体成分ならびにガスから発泡材料を生成するための機器が提供される。機器は、混合チャンバと、混合チャンバと連通する第1の入口と、混合チャンバと連通する第2の入口と、混合チャンバと連通するガスポートと、混合チャンバ内部の混合要素とを有する混合装置を含む。第1および第2の入口は、第1および第2の流体成分を混合チャンバ内にそれぞれ流入させるように構成される。機器はさらに、ガスポートに結合され、ガスポートを通して混合チャンバ内にガスを導入するように構成されたガス流制御弁を含む。混合要素は、吐出されたときに発泡材料を生成する混合物を形成するために、混合チャンバ内部で第1および第2の流体成分とガスを混合するように構成される。混合装置は、ガスと第1および第2の流体成分を機械的に混合し、それによって化学的反応を利用して同伴ガスをもたらす必要性が解消される。
【0010】
さらに別の実施形態では、第1および第2の流体成分ならびにガスから発泡材料を生成するための機器が提供される。この機器は、第1の混合チャンバと、第1の混合チャンバ内部の第1の混合要素とを有する第1の混合装置を有している。第1の混合要素は、第1および第2の流体成分を混合するように構成される。機器は、さらに、第1および第2の流体成分を第1の混合装置から受け入れるために第1の混合装置と流体連通するように結合された第2の混合チャンバと、第2の混合チャンバ内の第2の混合要素と、混合チャンバ内のアクセスを提供するように構成されたポートとを有する第2の混合装置を含む。ガス流制御弁が、ポートに結合され、第2の混合チャンバ内でガスを第1および第2の流体成分中に導入するように構成される。第2の混合要素は、吐出されたときに発砲材料を生成する混合物を形成するために、第2の混合チャンバ内部で第1および第2の流体成分とガスを混合するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態による吐出システムの概略図である。
【図2】本発明の別の実施形態による吐出システムの概略図である。
【図3】図2の吐出システムに使用され得る例示的な混合装置の斜視図である。
【図4】図3の線4−4に概ね沿った断面図である。
【図5】図2のシステムに使用され得る別の例示的な混合機器の切り取られた断面図である。
【図6】図5の混合機器のガス送入装置の斜視図である。
【図6A】図6の線6A−6Aに概ね沿った断面図である。
【図7】図6および6Aのガス送入装置の一部の切り取られた拡大断面図である。
【図8】封止座部に対して第1の位置にある針先端部を示す、図6、6A、および7のガス送入装置の中間部分の切り取られた拡大断面図である。
【図9】図8に示されるものとは異なる第2の位置にある針先端部を示す、図8に類似する図である。
【図10】図6から9のガス注入モジュールの端部の切り取られた拡大断面図である。
【図10A】図10の囲まれた領域10Aの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1を参照し、本発明の実施形態によれば、ガスおよび複合成分材料を組み込んだ発泡材料11を生成するために、吐出システム10が使用される。複合成分材料の第1の流体成分は、硬化剤、促進剤、開始剤、または別の反応種を組み込むことができる少なくとも1つの基材の形態のものである。基材は、ホモポリマー、コポリマー、またはポリマーブレンドでよい。代表的な基材は、それだけに限定されないが、シリコーン、アクリル樹脂、エポキシ、ポリ多硫化物、およびウレタンを含むことができる。成分の数は、それだけに限定されないが、2成分材料、3成分材料、または他の複合成分ブレンドを含むことができ、反応機構(複数可)は、それだけに限定されないが、付加硬化、ラジカル硬化、および他の硬化の化学的構造を含むことができる。第1の成分とは別個の異なる複合成分材料の第2の流体成分は、基材および架橋剤として働くことができる多機能性反応種を含有する。一般に、架橋剤は、反応基として多面的機能性を有する化合物(ポリマーまたは単一分子種)である。多面的機能性は、基材と反応すると3次元網目構造を生じさせ、それによって最終生成物を形成する。架橋剤は、具体的なポリマー系の条件によって有機物質または無機物質でよい。例として、エポキシ基材に適した架橋剤は、通常有機性のものであり、一方でシリコーン基材に適した架橋剤は、通常無機性のものである。
【0013】
本明細書では、第1の流体成分は硬化剤含有成分と称され、第2の流体成分は架橋剤含有成分と称される。硬化剤含有成分に関しては、成分は、促進剤、開始剤、あるいは触媒の代わりとなるまたはこれに付加する別の反応種を含有し得ることが理解される。硬化剤含有成分中の触媒を架橋剤含有成分中の架橋剤から離すことにより、硬化が防止される。
【0014】
第1および第2の流体成分は、架橋結合をもたらす化学反応を防止するために互いから離して格納され、使用直前になって初めて組み合わせられる。互いに組み合わせられると、化学反応が開始し、硬化が起こって硬化生成物を形成する。詳細には、架橋剤含有成分中の架橋剤が、硬化剤含有成分中の触媒と反応して、具体的な触媒および反応構造に応じて、数多くの反応のうちの1つまたは複数を介してポリマー網目構造を形成する。しかし、硬化剤含有成分と架橋剤含有成分の組み合わせは、ガスを生成する化学反応をもたらさず、あるいは吐出された重量において測定可能な変化を生じさせるにはそれ自体不十分であるごく少量のガスしか生成しないような化学反応を起こす。
【0015】
代表的な実施形態の吐出システム10は、第1および第2の送り出し装置30、32に動作可能に結合された静的混合器24の形態の第1の混合装置を含む。たとえば、送り出し装置30、32は、それぞれの導管またはライン30a、32aおよびそれぞれのポンプ30b、32bを含むことができ、これらのポンプは、ある量の第1および第2の流体成分をそれぞれの供給源13、15から引き出し、引き出されたそれぞれの第1および第2の流体成分をライン30a、32aを通り、静的混合器24を通るように進ませる。ポンプ30b、32bによって供給された加圧が、第1および第2の流体成分の混合物を静的混合器24から動的混合器40の形態の第2の混合装置に向かって押し出す。詳細には、送り出し装置30、32は、それぞれ第1および第2の流体成分をそれぞれの供給源13、15から、静的混合器24のそれぞれのポート13a、15aを通して静的混合器24の混合チャンバ37内に送り出す。
【0016】
代表的な実施形態では、混合制御システム42は、送り出し装置30、32を通して送り出される第1および第2の流体成分の速度および/または量を調節し、非限定的には、この関連で適切な混合を維持するように共働するマスターおよびスレーブ構成要素42a、42bを含むことができる。逆止弁43a、43bが、静的混合器24内への第1および第2の流体成分の流れを選択的に可能にする、または制限するために、ライン30a、32a内にそれぞれ配設される。
【0017】
静的混合器24は、混合チャンバ37内部に配置された、混合物を形成するために第1および第2の流体成分を互いに混合するように動作可能である混合要素35を含む。移動部分を有さない従来の静的混合器は、互いに対して直角に向けられた一続きの右らせん状および左らせん状要素などの、一続きの内部バッフルまたは要素を有する装置である。代表的な静的混合器は、その開示の全体が参照によって本明細書に組み込まれる、本願の譲受人に譲渡された特許文献1に開示されている。たとえば、また非制限的に、動的混合器40は、Ultra FoamMixの名称で商業的に知られた、オハイオ州、ウエストレークのノードソン株式会社から入手可能なタイプのものでよい。静的混合器24の混合チャンバ37は、ライン46を通して動的混合器40の混合チャンバ40aの入口35aに連結される。混合物は、静的混合器24の混合チャンバ37から動的混合器40の混合チャンバ40aに至るように経路づけられる。
【0018】
窒素、乾燥空気、または不活性ガスなどの加圧ガスが、供給源48からガス送入装置50を通って混合チャンバ40a内に送られる。供給源48からのガスは、混合チャンバ40a内への流体アクセスを提供するポート40bを通して動的混合器40の混合チャンバ40a内に供給される。ポート40bを通って動的混合器40の混合チャンバ40a内に入るガスの流れは、ガス送入装置50のガス流制御弁49によって調節され得る。通常、混合チャンバ40a内に導入されるガスの圧力は、ガスが混合チャンバ40aに流入するように混合チャンバ40a内部の混合物の流体圧力より高く維持される。一般に、特有のガス圧力は、混合物の粘度および流速によって決まる。本明細書では、ガスを混合物中に機械的に注入する工程は、ガスを化学反応から発生させる化学工程と対比させて、ガスを混合物中に注入する機構を使用することを意味する。
【0019】
動的混合器40は、ガスと複合成分材料の第1および第2の流体成分を組み合わせる混合チャンバ40a内部の混合要素51を含む混合装置の形態を有する。代表的な動的混合器が、その開示の全体が参照によって本明細書に組み込まれる、本願の譲受人に譲渡された特許文献2に開示されている。本明細書では、ガスと混合物を機械的に混合する工程は、静的または移動する混合要素を使用して最終的には発泡材料として吐出することができる混合物を形成するのに必要な混合を達成することを意味する。
【0020】
同伴ガスを含有する材料混合物は、動的混合器40の出口から出て出口ライン54を通り、吐出装置60に向かう。吐出装置60は、発泡材料11を、基板または別の構造的構成要素(図示せず)などの塗布標的上に直接吐出する。たとえば、発泡材料11を、航空機の第1の構造的構成要素に塗布し、第1の構成要素を航空機の第2の構造的構成要素に接合するために使用することができる。具体的な例では、発泡材料11を燃料タンク封止剤、風防封止剤、防火壁封止剤、電気ポッティング化合物、導電封止剤、または空気力学的および腐食抑制封止剤として使用することができる。
【0021】
吐出装置60は、発泡材料をビーズまたはドットなどの個別の体積で吐出する、移動する基板上に断続的な不連続のパターンをもたらす、あるいは発泡材料を連続的なビーズ状またはストリップとして吐出するように、当業者によって理解される方法で構成される。吐出装置60は、ガン、モジュール、ハンドガンなどを備えることができる。たとえば、また非制限的に、吐出装置60は、オハイオ州、ウエストレークのノードソン株式会社から入手可能であるモデルAG900の名前で知られている吐出ガンの形態をとることもできる。1つの具体的な実施形態では、吐出装置60は、それだけに限定されないが、ある量の複合成分材料および同伴ガスの混合物を排出オリフィスから断続的に排出させ、確実な流れの中断をもたらすために封止座部に対して針先端部を選択的に動作させることができる針弁タイプの吐出器を含む、任意の従来の熱溶融性吐出器でよい。吐出装置60は、弁棒を封止座部から離すために空気圧力を空気シリンダに供給する電磁弁の作動によって空気式に動作させることができ、それによって複合成分材料および同伴ガスの混合物が排出オリフィスに流れることが可能になる。あるいは、吐出装置60を、電気的に作動させることができ、固定極に対して電機子を移動させるために電磁場を発生させるコイルを含むことができ、ここでは、封止座部に対して弁棒を移動させるために、弁棒が電機子に物理的に結合される。吐出装置60の排出オリフィスは、ノズル内に画定することができ、このノズルは、基板上の発泡材料11に対する異なるサイズおよび/または異なる形状によって特徴付けられた、複合成分材料および同伴ガスの量、流れ、ドットまたはビーズを吐出するように排出オリフィスの形状を変化させるために、容易に取り出し、他の類似ノズルと交換することができる。吐出装置60は、吐出を開始するように手動で動作させるトリガを含むこともできる。
【0022】
発泡制御システム58は、動的混合器40の作動を制御し、たとえば、非限定的に、ガス流制御弁49を介した供給源48から動的混合器40内へのガスの流れおよび/または動的混合器40から出る材料の流れを制御することができる。発泡制御システム58は、この目的のためにガス流制御弁49と電気的に結合される。
【0023】
複合成分材料および同伴ガスの混合物が吐出装置60から吐出されると、ガスの個々の体積は、すばやく膨張し、膨張に続いて複合成分材料の体積内に捕捉されて発泡材料11を発生させる。捕捉された独立気泡は、発泡材料11の大部分にわたって分散されたガスの小泡を含み、硬化させた材料中に独立気泡の構造をもたらす。泡分散は、変数のうちとりわけ基材のタイプ、所望の密度低減、動的混合器40の混合チャンバ40aにおける残留時間、および第1および第2の流体成分の混合物の流速に応じて均一または不均一でよい。ガス泡は、気泡を画定し、硬化させた生成物の重量低減を生み出すために、ならびに硬化させた生成物の機械的特性を変更/改良するために、複合成分材料の割合と置き換わる。
【0024】
代替の実施形態では、吐出装置60は、発泡材料11を、格納し後に吐出するために、カートリッジ62などの一時的保持容器内に吐出することができる。カートリッジ62内に吐出された発泡材料11は、カートリッジ62内の格納を可能にするために(箱64によって概略的に示されたように)凍結され、続いて加熱されて凍結した発泡材料を吐出可能な状態まで解かし、カートリッジ62からの発泡材料11の吐出を可能にすることができる。材料の硬化は、冷凍状態に特徴的な温度で止められる。冷凍中、ガスは、発泡状態が格納中維持され、材料が解凍され吐出されるまで続くように第1および第2の流体成分の混合物中に保持され得る。
【0025】
使用後または使用中、システム10の構成要素の1つまたは複数を洗浄することが必要になり得る。システム10は、システム10の構成要素の1つまたは複数に結合され得る、概略的に図示したフラッシング・システム70を用いて洗浄することができる。特に、フラッシング・システム70は、システム10中およびその外側で第1および第2の流体成分の残留部分をパージするのを容易にするために適切に選択された密度を有する溶剤72などの洗浄剤を吐出することができる。図1の例示的実施形態は、静的混合器24にだけ結合された単一のフラッシング・システム70を有するように示されているが、他の実施形態は、静的混合器24および/または発泡生成システムの任意の他の構成要素に連結され得る任意の数のフラッシング・システムを含むことができることが企図される。フラッシングは、吐出される複合成分材料のタイプが変更されるときが望ましくなり得る。
【0026】
混合制御システム42および発泡制御システム58の各々は、プロセッサ(図示せず)を含むことができ、このプロセッサは、作動を許可するための制御アルゴリズムを実装するソフトウエアを実行するように構成された、任意の適切な従来のマイクロプロセッサ、マイクロ制御器、またはデジタル信号プロセッサでよい。制御システム42、58はまた、プロセッサに対するプログラムされた命令を記憶するために使用されるメモリ(図示せず)ならびにユーザ入力/出力装置を有することもできる。制御システム42、58は、単一の制御システムとして一体化されてよい。
【0027】
同じ参照番号が図1の同じ特徴を示す図2を参照し、代替の実施形態によれば、システム10(図1)に類似する点もあるシステム100は、最初に第1および第2の流体成分を静的混合器または別の同様の装置内で混合することなく、第1および第2の流体成分を、それぞれの入口13b、15bを通して動的混合器40の形態の混合装置の内部に直接的に送り出す導管またはライン30c、32cを含む。この点において、ライン30c、32cは、ポリマー成分を動的混合器40の混合チャンバ40a内に直接的に送り出すように動的混合器40に流体的に結合される。次に、動的混合器40の混合要素51は、ガスならびに第1および第2の流体成分を互いに混合して混合物を形成する。発泡制御システム58は、供給源48からのガスの流れおよび/または第1および第2の流体成分を動的混合器40内で互いに混合する前、その間、および/またはその後に供給源13、15から動的混合器40の混合チャンバ40a内に入る流体成分の流れを制御することができる。
【0028】
引き続いて図2を参照し、さらに図3から4を参照すれば、混合装置120の形態の例示的な動的混合器の詳細が示されている。混合装置120は、供給源13、15からの第1および第2の流体成分および供給源48からのガスを混合し、それによって発泡材料11を生成する(図2)。混合装置120は、第1および第2の流体成分を混合モジュール126内に供給することをそれぞれ制御する第1および第2のモジュール122、124を含む。ガス流制御弁132の形態を有するガス送入装置は、窒素、乾燥空気、不活性空気などの加圧ガスの混合モジュール126の内部への供給を制御する。混合装置120は、吐出器135に流体的に結合され、同伴ガスを含有する材料をそれに送り出し、次にこの吐出器135は、発泡材料11を所望の目標上に塗布する。
【0029】
第1のモジュール122は、エルボ継手141を介して第1の成分の供給源13に流体的に結合される。エルボ継手141は、第1の流体成分の供給源13との結合を容易にするために着脱が容易なタイプのものでよく、あるいは代替的に、ネジ式結合を含むものなどの任意の他のタイプのものでよい。第1のモジュール122の内部を加圧し、それによって第1の成分を混合モジュール126に供給することを容易にするために、空気継手142a、142bが、第1のモジュール122をプロセス空気源に流体的に結合させる。第2のモジュール124も同様に、第1のモジュール122に関連付けられたエルボ継手141および空気継手142a、142bに構造および/または機能においてそれぞれ類似するエルボ継手143および空気継手144a、144bを含む。第2のモジュール124は、第2の流体成分の供給源15に流体的に結合される。
【0030】
図4を詳細に参照すれば、第1および第2の内部導管152、154がそれぞれ、第1および第2のモジュール122、124を混合モジュール126に流体的に結合させる。より具体的には、第1および第2の導管152、154は、モジュール122、124のそれぞれの内部から混合モジュール126の混合チャンバ160まで延びる。導管152、154は、それぞれの入口ポート152a、154aを通って混合チャンバ160に到達する。
【0031】
混合要素166は、混合チャンバ160内に延びており、回転して第1および第2の流体成分ならびに加圧ガスを互いに混合し、それによってガス同伴された複合成分材料を形成する。この目的を達成するために、混合要素166は、モータ(図示せず)に回転するように結合された中央シャフト168と、シャフト168に取り付けられた略円筒状の本体170とを含む。円筒状の本体170は、らせん状に配置されたフィン174を含み、それにより、混合要素166の連続回転中、フィン174は、供給源13、15からの成分を入口ポート152a、154aに向かって押し出し、それによって吐出器135に連結された出口ポート(図示せず)に向かうガス同伴された材料の流れを遅らせる傾向がある。したがって、混合チャンバ160を通って流れる流体成分および流入する加圧ガスは、フィン174によって小さな流れに繰り返し分割され、次いで再度組み合わされるので、混合チャンバ160内にほぼ均一なブレンドまたは混合物が創出される。
【0032】
入口ポート152a、154aは、混合要素166の上流側端部近くで混合チャンバ160と交差する。1つの実施形態では、入口ポート152aは、第1の流体成分を導入するために使用され、第2の流体成分を導入するために使用される入口ポート154aの上流側に配置される。このため、混合チャンバ160中の第2の流体成分のパージまたはフラッシング作用がもたらされる。
【0033】
上記で論じたように、ガス流制御弁132は、ガスポート175を通して混合チャンバ160内に加圧ガスを注入する。ガスは、混合チャンバ160内で第1および第2の流体成分と混合またはブレンドされる。この点において、また図5〜10Aを参照すれば、代替のガス流制御弁132aは、ほとんどの点でガス流制御弁132(図3、4)に類似しており、これもまたほとんどの点で混合装置120(図3、4)に類似する混合装置120aの一部を形成している。説明を容易にするために、図5〜10Aの同じ参照番号は、先行の図の同じ特徴を示している。この実施形態では、混合装置120のガス流制御弁132aは、加圧ガスを供給源48から受け入れるように構成された入口188と、混合モジュール126に結合された出口190と、入口188と出口190の間のガス通路192とを有する主要本体163を有する。ガス流制御弁132aは、加圧ガスを入口188からガス通路192を通って出口190まで、および出口190から混合チャンバ160内まで連通させるように構成される。ガス通路192内の制御オリフィス194は、出口190への加圧ガスの流速を測るように構成される。この目的を達成するために、制御オリフィス194は、たとえば約0.001インチ(0.0254ミリメートル)から約0.002インチ(0.0508ミリメートル)の有好直径を有することができる。
【0034】
引き続いて図5〜10Aを参照すれば、この実施形態のガス流制御弁132aはまた、ガス通路192内に流れ制御要素200も含む。流れ制御要素200は、加圧ガスがガス通路192内で入口188から制御オリフィス194を通って出口190まで流れることができる第1の状態と、加圧ガスが出口190まで流れるのが遮られる第2の状態とを有する。流れ制御要素200は、ガス通路192内の制御オリフィス194と出口190の間に配置され得る。この代表的な実施形態では、流れ制御要素200は、プランジャ202と、出口190と制御オリフィス194の間の座部204と、プランジャ202を圧迫して座部204と接触させる偏倚力をかけるばね206などの偏倚要素とを含む。プランジャ202は、したがって、上記で説明した第1および第2の状態をもたらすように座部204に対して移動可能である。
【0035】
プランジャ202は、プランジャ202と入口188の間の流体圧力が、ばね206によってもたらされる偏倚力およびプランジャ202と出口190の間の流体圧力の和を超えるとき、第1の状態をもたらすように座部204に対して移動可能である。プランジャ202は、さらに、プランジャ202と出口190の間の流体圧力が、ばね206によってもたらされる偏倚力およびプランジャ202と入口188の間の流体圧力の和を超えるとき、上記で説明した第2の状態をもたらすように移動可能である。
【0036】
引き続いて図5〜10Aを参照すれば、プランジャ202は、流れ制御要素200の第1の状態では座部204と非接触関係を有し、一方でプランジャ202は、第2の状態(図10)では座部204と接触関係を有する。ガス流制御弁132aの主要本体163は、入口188と出口190の間のガス通路192内の封止座部210(図8〜9)、および座部204と制御オリフィス194の間の、この実施形態では約1立方センチメートルまたはそれ以下の体積を有するガス・チャンバ211を有する。針先端部220(図8〜9)は、針先端部220が、加圧ガスが封止座部210を過ぎて流れることを可能にするために封止座部210から分離される開位置(図8)と、針先端部220が加圧ガスの流れを遮るために封止座部210と接触する閉位置(図9)との間で封止座部210に対して移動可能である。作動装置が、針先端部220に機械的に連結され、針先端部220を封止座部210に対して開位置と閉位置の間で移動させるように適合される。この特有の実施形態の作動装置は、1対のピストン222、223(図6A)の形態をとり、そのピストンは、針先端部220にさらに連結される針225、およびピストン222、223を開位置および閉位置をもたらすように移動させるために制御器302の制御の下で空気圧力を供給する加圧源300に連結される。制御器302は、発泡制御システム58内に組み入れることができる。
【0037】
例示的なガス流制御弁132aおよび混合モジュール126の他の構造的および機能的詳細は、2008年9月17日に出願され、その開示の全体が参照によって本明細書に組み込まれる、本願の譲受人に譲渡された、米国特許出願第11/939,150号に開示されている。さまざまな実施形態のシステムおよび方法は、たとえば発泡ポリ多硫化物などの発泡材料を使用して、シート、ブロック、および成形部品を生成することができ、これは航空機製造においては特に利益になり得る。
【0038】
本発明をさまざまな実施形態の説明によって示し、これらの実施形態をかなり詳細に説明してきたが、添付の特許請求の範囲をそのような詳細に制限またはどのような形であれ限定することは出願人の意図するものではない。追加の利点および改変形態が、当業者に容易に明白になるであろう。したがって、そのより広範囲の態様における本発明は、特有の詳細ならびに図示および説明された代表的な機器および方法に限定されない。したがって、出願人の全体的な発明概念の趣旨または範囲から逸脱することなく、そのような詳細からの逸脱がなされてよい。
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その開示の全体が参照によって本明細書に組み込まれる、2008年3月24日出願の米国仮出願第61/038,873号の利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、一般に発泡材料を生成するための機器および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
熱可塑性熱溶融性接着剤およびポリマー・コーティングのようなポリマー材料などの単一成分流体材料は、吐出前に発泡させてもよい。その目的を達成するために、従来の吐出システムは、ポリマー材料を材料の発泡形に転換させるために、窒素などのガスを単一成分のポリマー材料を有する溶液に注入することができる。圧縮性ガスの圧縮体積が、非圧縮性ポリマー材料中に同伴される。ポリマー材料が吐出され、膨張に対する制約が取り除かれたとき、ガス同伴体積は、すばやく膨張し、ポリマー材料内に捕捉されて発泡流体材料を発生させる。これらの捕捉されたセルには、ポリマー材料全体にわたって分散している気泡が含まれている。結果として生じた発泡ポリマー材料は、次いで、目的の塗布領域上に吐出され得る。
【0004】
ポリマー材料を発泡させる利点は、同じ厚さの同じ体積で重量を低減させることである。この利点は、自動車のような動力車の製造および航空機の製造などのいくつかの用途において有利である。
【0005】
発泡材料の他のタイプが、たとえば組み合わせられると化学的に反応することができる2つまたはそれ以上の成分から形成され得る。このタイプの材料としては、たとえば、2成分および3成分の接着剤をあげることができる。発泡複合成分材料は、化学反応を利用してガス同伴体積を生成する従来の技術によって生成され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,480,589号
【特許文献2】米国特許第4,778,631号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
化学反応を必要とせずに、複合成分材料を発泡させることができる機器および方法は、望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1つの実施形態では、硬化剤含有成分、架橋剤含有成分、およびガスから発泡材料を生成するための方法を提供する。この方法は、硬化剤含有成分および架橋剤含有成分を混合して混合物を形成することと、ガスと混合物を機械的に混合することと、混合物を発泡材料として吐出することとを含む。ガスは、混合物中に同伴され、吐出されたときに膨張して発泡材料を形成する。ガスを導入することによって硬化剤含有成分および架橋剤含有成分を発泡させるための純機械的手法は、化学反応を利用して同伴ガスを形成する従来の手法のさまざまな欠点を克服する。一般的に発泡複合成分材料は、たとえば航空機製造に望ましくなり得るが、その理由は、同一の非発泡材料の代替品としてこれらを使用することにより、航空機の構成要素を接合するために使用される材料の重量が低減されるからである。
【0009】
別の実施形態では、第1および第2の流体成分ならびにガスから発泡材料を生成するための機器が提供される。機器は、混合チャンバと、混合チャンバと連通する第1の入口と、混合チャンバと連通する第2の入口と、混合チャンバと連通するガスポートと、混合チャンバ内部の混合要素とを有する混合装置を含む。第1および第2の入口は、第1および第2の流体成分を混合チャンバ内にそれぞれ流入させるように構成される。機器はさらに、ガスポートに結合され、ガスポートを通して混合チャンバ内にガスを導入するように構成されたガス流制御弁を含む。混合要素は、吐出されたときに発泡材料を生成する混合物を形成するために、混合チャンバ内部で第1および第2の流体成分とガスを混合するように構成される。混合装置は、ガスと第1および第2の流体成分を機械的に混合し、それによって化学的反応を利用して同伴ガスをもたらす必要性が解消される。
【0010】
さらに別の実施形態では、第1および第2の流体成分ならびにガスから発泡材料を生成するための機器が提供される。この機器は、第1の混合チャンバと、第1の混合チャンバ内部の第1の混合要素とを有する第1の混合装置を有している。第1の混合要素は、第1および第2の流体成分を混合するように構成される。機器は、さらに、第1および第2の流体成分を第1の混合装置から受け入れるために第1の混合装置と流体連通するように結合された第2の混合チャンバと、第2の混合チャンバ内の第2の混合要素と、混合チャンバ内のアクセスを提供するように構成されたポートとを有する第2の混合装置を含む。ガス流制御弁が、ポートに結合され、第2の混合チャンバ内でガスを第1および第2の流体成分中に導入するように構成される。第2の混合要素は、吐出されたときに発砲材料を生成する混合物を形成するために、第2の混合チャンバ内部で第1および第2の流体成分とガスを混合するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態による吐出システムの概略図である。
【図2】本発明の別の実施形態による吐出システムの概略図である。
【図3】図2の吐出システムに使用され得る例示的な混合装置の斜視図である。
【図4】図3の線4−4に概ね沿った断面図である。
【図5】図2のシステムに使用され得る別の例示的な混合機器の切り取られた断面図である。
【図6】図5の混合機器のガス送入装置の斜視図である。
【図6A】図6の線6A−6Aに概ね沿った断面図である。
【図7】図6および6Aのガス送入装置の一部の切り取られた拡大断面図である。
【図8】封止座部に対して第1の位置にある針先端部を示す、図6、6A、および7のガス送入装置の中間部分の切り取られた拡大断面図である。
【図9】図8に示されるものとは異なる第2の位置にある針先端部を示す、図8に類似する図である。
【図10】図6から9のガス注入モジュールの端部の切り取られた拡大断面図である。
【図10A】図10の囲まれた領域10Aの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1を参照し、本発明の実施形態によれば、ガスおよび複合成分材料を組み込んだ発泡材料11を生成するために、吐出システム10が使用される。複合成分材料の第1の流体成分は、硬化剤、促進剤、開始剤、または別の反応種を組み込むことができる少なくとも1つの基材の形態のものである。基材は、ホモポリマー、コポリマー、またはポリマーブレンドでよい。代表的な基材は、それだけに限定されないが、シリコーン、アクリル樹脂、エポキシ、ポリ多硫化物、およびウレタンを含むことができる。成分の数は、それだけに限定されないが、2成分材料、3成分材料、または他の複合成分ブレンドを含むことができ、反応機構(複数可)は、それだけに限定されないが、付加硬化、ラジカル硬化、および他の硬化の化学的構造を含むことができる。第1の成分とは別個の異なる複合成分材料の第2の流体成分は、基材および架橋剤として働くことができる多機能性反応種を含有する。一般に、架橋剤は、反応基として多面的機能性を有する化合物(ポリマーまたは単一分子種)である。多面的機能性は、基材と反応すると3次元網目構造を生じさせ、それによって最終生成物を形成する。架橋剤は、具体的なポリマー系の条件によって有機物質または無機物質でよい。例として、エポキシ基材に適した架橋剤は、通常有機性のものであり、一方でシリコーン基材に適した架橋剤は、通常無機性のものである。
【0013】
本明細書では、第1の流体成分は硬化剤含有成分と称され、第2の流体成分は架橋剤含有成分と称される。硬化剤含有成分に関しては、成分は、促進剤、開始剤、あるいは触媒の代わりとなるまたはこれに付加する別の反応種を含有し得ることが理解される。硬化剤含有成分中の触媒を架橋剤含有成分中の架橋剤から離すことにより、硬化が防止される。
【0014】
第1および第2の流体成分は、架橋結合をもたらす化学反応を防止するために互いから離して格納され、使用直前になって初めて組み合わせられる。互いに組み合わせられると、化学反応が開始し、硬化が起こって硬化生成物を形成する。詳細には、架橋剤含有成分中の架橋剤が、硬化剤含有成分中の触媒と反応して、具体的な触媒および反応構造に応じて、数多くの反応のうちの1つまたは複数を介してポリマー網目構造を形成する。しかし、硬化剤含有成分と架橋剤含有成分の組み合わせは、ガスを生成する化学反応をもたらさず、あるいは吐出された重量において測定可能な変化を生じさせるにはそれ自体不十分であるごく少量のガスしか生成しないような化学反応を起こす。
【0015】
代表的な実施形態の吐出システム10は、第1および第2の送り出し装置30、32に動作可能に結合された静的混合器24の形態の第1の混合装置を含む。たとえば、送り出し装置30、32は、それぞれの導管またはライン30a、32aおよびそれぞれのポンプ30b、32bを含むことができ、これらのポンプは、ある量の第1および第2の流体成分をそれぞれの供給源13、15から引き出し、引き出されたそれぞれの第1および第2の流体成分をライン30a、32aを通り、静的混合器24を通るように進ませる。ポンプ30b、32bによって供給された加圧が、第1および第2の流体成分の混合物を静的混合器24から動的混合器40の形態の第2の混合装置に向かって押し出す。詳細には、送り出し装置30、32は、それぞれ第1および第2の流体成分をそれぞれの供給源13、15から、静的混合器24のそれぞれのポート13a、15aを通して静的混合器24の混合チャンバ37内に送り出す。
【0016】
代表的な実施形態では、混合制御システム42は、送り出し装置30、32を通して送り出される第1および第2の流体成分の速度および/または量を調節し、非限定的には、この関連で適切な混合を維持するように共働するマスターおよびスレーブ構成要素42a、42bを含むことができる。逆止弁43a、43bが、静的混合器24内への第1および第2の流体成分の流れを選択的に可能にする、または制限するために、ライン30a、32a内にそれぞれ配設される。
【0017】
静的混合器24は、混合チャンバ37内部に配置された、混合物を形成するために第1および第2の流体成分を互いに混合するように動作可能である混合要素35を含む。移動部分を有さない従来の静的混合器は、互いに対して直角に向けられた一続きの右らせん状および左らせん状要素などの、一続きの内部バッフルまたは要素を有する装置である。代表的な静的混合器は、その開示の全体が参照によって本明細書に組み込まれる、本願の譲受人に譲渡された特許文献1に開示されている。たとえば、また非制限的に、動的混合器40は、Ultra FoamMixの名称で商業的に知られた、オハイオ州、ウエストレークのノードソン株式会社から入手可能なタイプのものでよい。静的混合器24の混合チャンバ37は、ライン46を通して動的混合器40の混合チャンバ40aの入口35aに連結される。混合物は、静的混合器24の混合チャンバ37から動的混合器40の混合チャンバ40aに至るように経路づけられる。
【0018】
窒素、乾燥空気、または不活性ガスなどの加圧ガスが、供給源48からガス送入装置50を通って混合チャンバ40a内に送られる。供給源48からのガスは、混合チャンバ40a内への流体アクセスを提供するポート40bを通して動的混合器40の混合チャンバ40a内に供給される。ポート40bを通って動的混合器40の混合チャンバ40a内に入るガスの流れは、ガス送入装置50のガス流制御弁49によって調節され得る。通常、混合チャンバ40a内に導入されるガスの圧力は、ガスが混合チャンバ40aに流入するように混合チャンバ40a内部の混合物の流体圧力より高く維持される。一般に、特有のガス圧力は、混合物の粘度および流速によって決まる。本明細書では、ガスを混合物中に機械的に注入する工程は、ガスを化学反応から発生させる化学工程と対比させて、ガスを混合物中に注入する機構を使用することを意味する。
【0019】
動的混合器40は、ガスと複合成分材料の第1および第2の流体成分を組み合わせる混合チャンバ40a内部の混合要素51を含む混合装置の形態を有する。代表的な動的混合器が、その開示の全体が参照によって本明細書に組み込まれる、本願の譲受人に譲渡された特許文献2に開示されている。本明細書では、ガスと混合物を機械的に混合する工程は、静的または移動する混合要素を使用して最終的には発泡材料として吐出することができる混合物を形成するのに必要な混合を達成することを意味する。
【0020】
同伴ガスを含有する材料混合物は、動的混合器40の出口から出て出口ライン54を通り、吐出装置60に向かう。吐出装置60は、発泡材料11を、基板または別の構造的構成要素(図示せず)などの塗布標的上に直接吐出する。たとえば、発泡材料11を、航空機の第1の構造的構成要素に塗布し、第1の構成要素を航空機の第2の構造的構成要素に接合するために使用することができる。具体的な例では、発泡材料11を燃料タンク封止剤、風防封止剤、防火壁封止剤、電気ポッティング化合物、導電封止剤、または空気力学的および腐食抑制封止剤として使用することができる。
【0021】
吐出装置60は、発泡材料をビーズまたはドットなどの個別の体積で吐出する、移動する基板上に断続的な不連続のパターンをもたらす、あるいは発泡材料を連続的なビーズ状またはストリップとして吐出するように、当業者によって理解される方法で構成される。吐出装置60は、ガン、モジュール、ハンドガンなどを備えることができる。たとえば、また非制限的に、吐出装置60は、オハイオ州、ウエストレークのノードソン株式会社から入手可能であるモデルAG900の名前で知られている吐出ガンの形態をとることもできる。1つの具体的な実施形態では、吐出装置60は、それだけに限定されないが、ある量の複合成分材料および同伴ガスの混合物を排出オリフィスから断続的に排出させ、確実な流れの中断をもたらすために封止座部に対して針先端部を選択的に動作させることができる針弁タイプの吐出器を含む、任意の従来の熱溶融性吐出器でよい。吐出装置60は、弁棒を封止座部から離すために空気圧力を空気シリンダに供給する電磁弁の作動によって空気式に動作させることができ、それによって複合成分材料および同伴ガスの混合物が排出オリフィスに流れることが可能になる。あるいは、吐出装置60を、電気的に作動させることができ、固定極に対して電機子を移動させるために電磁場を発生させるコイルを含むことができ、ここでは、封止座部に対して弁棒を移動させるために、弁棒が電機子に物理的に結合される。吐出装置60の排出オリフィスは、ノズル内に画定することができ、このノズルは、基板上の発泡材料11に対する異なるサイズおよび/または異なる形状によって特徴付けられた、複合成分材料および同伴ガスの量、流れ、ドットまたはビーズを吐出するように排出オリフィスの形状を変化させるために、容易に取り出し、他の類似ノズルと交換することができる。吐出装置60は、吐出を開始するように手動で動作させるトリガを含むこともできる。
【0022】
発泡制御システム58は、動的混合器40の作動を制御し、たとえば、非限定的に、ガス流制御弁49を介した供給源48から動的混合器40内へのガスの流れおよび/または動的混合器40から出る材料の流れを制御することができる。発泡制御システム58は、この目的のためにガス流制御弁49と電気的に結合される。
【0023】
複合成分材料および同伴ガスの混合物が吐出装置60から吐出されると、ガスの個々の体積は、すばやく膨張し、膨張に続いて複合成分材料の体積内に捕捉されて発泡材料11を発生させる。捕捉された独立気泡は、発泡材料11の大部分にわたって分散されたガスの小泡を含み、硬化させた材料中に独立気泡の構造をもたらす。泡分散は、変数のうちとりわけ基材のタイプ、所望の密度低減、動的混合器40の混合チャンバ40aにおける残留時間、および第1および第2の流体成分の混合物の流速に応じて均一または不均一でよい。ガス泡は、気泡を画定し、硬化させた生成物の重量低減を生み出すために、ならびに硬化させた生成物の機械的特性を変更/改良するために、複合成分材料の割合と置き換わる。
【0024】
代替の実施形態では、吐出装置60は、発泡材料11を、格納し後に吐出するために、カートリッジ62などの一時的保持容器内に吐出することができる。カートリッジ62内に吐出された発泡材料11は、カートリッジ62内の格納を可能にするために(箱64によって概略的に示されたように)凍結され、続いて加熱されて凍結した発泡材料を吐出可能な状態まで解かし、カートリッジ62からの発泡材料11の吐出を可能にすることができる。材料の硬化は、冷凍状態に特徴的な温度で止められる。冷凍中、ガスは、発泡状態が格納中維持され、材料が解凍され吐出されるまで続くように第1および第2の流体成分の混合物中に保持され得る。
【0025】
使用後または使用中、システム10の構成要素の1つまたは複数を洗浄することが必要になり得る。システム10は、システム10の構成要素の1つまたは複数に結合され得る、概略的に図示したフラッシング・システム70を用いて洗浄することができる。特に、フラッシング・システム70は、システム10中およびその外側で第1および第2の流体成分の残留部分をパージするのを容易にするために適切に選択された密度を有する溶剤72などの洗浄剤を吐出することができる。図1の例示的実施形態は、静的混合器24にだけ結合された単一のフラッシング・システム70を有するように示されているが、他の実施形態は、静的混合器24および/または発泡生成システムの任意の他の構成要素に連結され得る任意の数のフラッシング・システムを含むことができることが企図される。フラッシングは、吐出される複合成分材料のタイプが変更されるときが望ましくなり得る。
【0026】
混合制御システム42および発泡制御システム58の各々は、プロセッサ(図示せず)を含むことができ、このプロセッサは、作動を許可するための制御アルゴリズムを実装するソフトウエアを実行するように構成された、任意の適切な従来のマイクロプロセッサ、マイクロ制御器、またはデジタル信号プロセッサでよい。制御システム42、58はまた、プロセッサに対するプログラムされた命令を記憶するために使用されるメモリ(図示せず)ならびにユーザ入力/出力装置を有することもできる。制御システム42、58は、単一の制御システムとして一体化されてよい。
【0027】
同じ参照番号が図1の同じ特徴を示す図2を参照し、代替の実施形態によれば、システム10(図1)に類似する点もあるシステム100は、最初に第1および第2の流体成分を静的混合器または別の同様の装置内で混合することなく、第1および第2の流体成分を、それぞれの入口13b、15bを通して動的混合器40の形態の混合装置の内部に直接的に送り出す導管またはライン30c、32cを含む。この点において、ライン30c、32cは、ポリマー成分を動的混合器40の混合チャンバ40a内に直接的に送り出すように動的混合器40に流体的に結合される。次に、動的混合器40の混合要素51は、ガスならびに第1および第2の流体成分を互いに混合して混合物を形成する。発泡制御システム58は、供給源48からのガスの流れおよび/または第1および第2の流体成分を動的混合器40内で互いに混合する前、その間、および/またはその後に供給源13、15から動的混合器40の混合チャンバ40a内に入る流体成分の流れを制御することができる。
【0028】
引き続いて図2を参照し、さらに図3から4を参照すれば、混合装置120の形態の例示的な動的混合器の詳細が示されている。混合装置120は、供給源13、15からの第1および第2の流体成分および供給源48からのガスを混合し、それによって発泡材料11を生成する(図2)。混合装置120は、第1および第2の流体成分を混合モジュール126内に供給することをそれぞれ制御する第1および第2のモジュール122、124を含む。ガス流制御弁132の形態を有するガス送入装置は、窒素、乾燥空気、不活性空気などの加圧ガスの混合モジュール126の内部への供給を制御する。混合装置120は、吐出器135に流体的に結合され、同伴ガスを含有する材料をそれに送り出し、次にこの吐出器135は、発泡材料11を所望の目標上に塗布する。
【0029】
第1のモジュール122は、エルボ継手141を介して第1の成分の供給源13に流体的に結合される。エルボ継手141は、第1の流体成分の供給源13との結合を容易にするために着脱が容易なタイプのものでよく、あるいは代替的に、ネジ式結合を含むものなどの任意の他のタイプのものでよい。第1のモジュール122の内部を加圧し、それによって第1の成分を混合モジュール126に供給することを容易にするために、空気継手142a、142bが、第1のモジュール122をプロセス空気源に流体的に結合させる。第2のモジュール124も同様に、第1のモジュール122に関連付けられたエルボ継手141および空気継手142a、142bに構造および/または機能においてそれぞれ類似するエルボ継手143および空気継手144a、144bを含む。第2のモジュール124は、第2の流体成分の供給源15に流体的に結合される。
【0030】
図4を詳細に参照すれば、第1および第2の内部導管152、154がそれぞれ、第1および第2のモジュール122、124を混合モジュール126に流体的に結合させる。より具体的には、第1および第2の導管152、154は、モジュール122、124のそれぞれの内部から混合モジュール126の混合チャンバ160まで延びる。導管152、154は、それぞれの入口ポート152a、154aを通って混合チャンバ160に到達する。
【0031】
混合要素166は、混合チャンバ160内に延びており、回転して第1および第2の流体成分ならびに加圧ガスを互いに混合し、それによってガス同伴された複合成分材料を形成する。この目的を達成するために、混合要素166は、モータ(図示せず)に回転するように結合された中央シャフト168と、シャフト168に取り付けられた略円筒状の本体170とを含む。円筒状の本体170は、らせん状に配置されたフィン174を含み、それにより、混合要素166の連続回転中、フィン174は、供給源13、15からの成分を入口ポート152a、154aに向かって押し出し、それによって吐出器135に連結された出口ポート(図示せず)に向かうガス同伴された材料の流れを遅らせる傾向がある。したがって、混合チャンバ160を通って流れる流体成分および流入する加圧ガスは、フィン174によって小さな流れに繰り返し分割され、次いで再度組み合わされるので、混合チャンバ160内にほぼ均一なブレンドまたは混合物が創出される。
【0032】
入口ポート152a、154aは、混合要素166の上流側端部近くで混合チャンバ160と交差する。1つの実施形態では、入口ポート152aは、第1の流体成分を導入するために使用され、第2の流体成分を導入するために使用される入口ポート154aの上流側に配置される。このため、混合チャンバ160中の第2の流体成分のパージまたはフラッシング作用がもたらされる。
【0033】
上記で論じたように、ガス流制御弁132は、ガスポート175を通して混合チャンバ160内に加圧ガスを注入する。ガスは、混合チャンバ160内で第1および第2の流体成分と混合またはブレンドされる。この点において、また図5〜10Aを参照すれば、代替のガス流制御弁132aは、ほとんどの点でガス流制御弁132(図3、4)に類似しており、これもまたほとんどの点で混合装置120(図3、4)に類似する混合装置120aの一部を形成している。説明を容易にするために、図5〜10Aの同じ参照番号は、先行の図の同じ特徴を示している。この実施形態では、混合装置120のガス流制御弁132aは、加圧ガスを供給源48から受け入れるように構成された入口188と、混合モジュール126に結合された出口190と、入口188と出口190の間のガス通路192とを有する主要本体163を有する。ガス流制御弁132aは、加圧ガスを入口188からガス通路192を通って出口190まで、および出口190から混合チャンバ160内まで連通させるように構成される。ガス通路192内の制御オリフィス194は、出口190への加圧ガスの流速を測るように構成される。この目的を達成するために、制御オリフィス194は、たとえば約0.001インチ(0.0254ミリメートル)から約0.002インチ(0.0508ミリメートル)の有好直径を有することができる。
【0034】
引き続いて図5〜10Aを参照すれば、この実施形態のガス流制御弁132aはまた、ガス通路192内に流れ制御要素200も含む。流れ制御要素200は、加圧ガスがガス通路192内で入口188から制御オリフィス194を通って出口190まで流れることができる第1の状態と、加圧ガスが出口190まで流れるのが遮られる第2の状態とを有する。流れ制御要素200は、ガス通路192内の制御オリフィス194と出口190の間に配置され得る。この代表的な実施形態では、流れ制御要素200は、プランジャ202と、出口190と制御オリフィス194の間の座部204と、プランジャ202を圧迫して座部204と接触させる偏倚力をかけるばね206などの偏倚要素とを含む。プランジャ202は、したがって、上記で説明した第1および第2の状態をもたらすように座部204に対して移動可能である。
【0035】
プランジャ202は、プランジャ202と入口188の間の流体圧力が、ばね206によってもたらされる偏倚力およびプランジャ202と出口190の間の流体圧力の和を超えるとき、第1の状態をもたらすように座部204に対して移動可能である。プランジャ202は、さらに、プランジャ202と出口190の間の流体圧力が、ばね206によってもたらされる偏倚力およびプランジャ202と入口188の間の流体圧力の和を超えるとき、上記で説明した第2の状態をもたらすように移動可能である。
【0036】
引き続いて図5〜10Aを参照すれば、プランジャ202は、流れ制御要素200の第1の状態では座部204と非接触関係を有し、一方でプランジャ202は、第2の状態(図10)では座部204と接触関係を有する。ガス流制御弁132aの主要本体163は、入口188と出口190の間のガス通路192内の封止座部210(図8〜9)、および座部204と制御オリフィス194の間の、この実施形態では約1立方センチメートルまたはそれ以下の体積を有するガス・チャンバ211を有する。針先端部220(図8〜9)は、針先端部220が、加圧ガスが封止座部210を過ぎて流れることを可能にするために封止座部210から分離される開位置(図8)と、針先端部220が加圧ガスの流れを遮るために封止座部210と接触する閉位置(図9)との間で封止座部210に対して移動可能である。作動装置が、針先端部220に機械的に連結され、針先端部220を封止座部210に対して開位置と閉位置の間で移動させるように適合される。この特有の実施形態の作動装置は、1対のピストン222、223(図6A)の形態をとり、そのピストンは、針先端部220にさらに連結される針225、およびピストン222、223を開位置および閉位置をもたらすように移動させるために制御器302の制御の下で空気圧力を供給する加圧源300に連結される。制御器302は、発泡制御システム58内に組み入れることができる。
【0037】
例示的なガス流制御弁132aおよび混合モジュール126の他の構造的および機能的詳細は、2008年9月17日に出願され、その開示の全体が参照によって本明細書に組み込まれる、本願の譲受人に譲渡された、米国特許出願第11/939,150号に開示されている。さまざまな実施形態のシステムおよび方法は、たとえば発泡ポリ多硫化物などの発泡材料を使用して、シート、ブロック、および成形部品を生成することができ、これは航空機製造においては特に利益になり得る。
【0038】
本発明をさまざまな実施形態の説明によって示し、これらの実施形態をかなり詳細に説明してきたが、添付の特許請求の範囲をそのような詳細に制限またはどのような形であれ限定することは出願人の意図するものではない。追加の利点および改変形態が、当業者に容易に明白になるであろう。したがって、そのより広範囲の態様における本発明は、特有の詳細ならびに図示および説明された代表的な機器および方法に限定されない。したがって、出願人の全体的な発明概念の趣旨または範囲から逸脱することなく、そのような詳細からの逸脱がなされてよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス、硬化剤含有成分および架橋剤含有成分から発泡材料を生成するための方法であって、該方法は、
前記硬化剤含有成分および前記架橋剤含有成分を混合して混合物を形成する工程と、
前記ガスを前記混合物中に機械的に注入する工程と、
前記注入されたガスと前記混合物を混合する工程と、
前記混合物を発泡材料として吐出する工程とを備える方法。
【請求項2】
前記硬化剤含有成分が、前記架橋剤含有成分と化学的反応してガスを発生させないことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記硬化剤含有成分および前記架橋剤含有成分を混合する工程は、前記硬化剤含有成分および前記架橋剤含有成分を第1の混合装置内で機械的に混合して前記混合物を形成する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記注入されたガスと前記混合物を混合する工程が、
前記混合物を前記第1の混合装置から第2の混合装置に送る工程と、
前記ガスを前記第2の混合装置内で前記混合物中に導入する工程と、
前記ガスを前記第2の混合装置内で前記混合物中に組み合わせる工程とを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の混合装置が、静的混合器であり、前記硬化剤含有成分および前記架橋剤含有成分を機械的に混合する工程は、
前記硬化剤含有成分および前記架橋剤含有成分を静的混合要素に対して移動させる工程を有する請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の混合装置が、動的混合器であり、前記ガスを前記第2の混合装置内で前記混合物中に組み合わせる工程は、
動的混合要素を前記混合物および前記注入されたガスに対して移動させる工程を有する請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記硬化剤含有成分および前記架橋剤含有成分が、動的混合器内で機械的に混合されて前記混合物を形成し、前記ガスが、前記混合物が前記動的混合器内に配置されている間に前記混合物中に導入される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記硬化剤含有成分および前記架橋剤含有成分が混合装置内で混合され、前記硬化剤含有成分および前記架橋剤含有成分を混合する工程は、
前記硬化剤含有成分を第1の入口を通して前記混合装置内に送り出す工程と、
前記架橋剤含有成分を前記第1の入口とは異なる第2の入口を通して前記混合装置内に別個に送り出す工程とを有する請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記基材が、シリコーン、アクリル樹脂、エポキシ、ポリ多硫化物、またはウレタンである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記混合物を吐出する工程が、さらに、
前記発泡材料を一時保持容器内に向かわせる工程と、
前記容器および前記発泡材料を、室温を下回る第1の温度で格納する工程とを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記混合物を吐出する工程が、
前記容器および前記発泡材料を前記第1の温度から前記発泡材料を吐出可能な状態まで解かすのに有効的な第2の温度まで加熱する工程と、
前記解凍された発泡材料を前記一時容器から吐出する工程とを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の温度が、前記発泡材料を硬化させるように作用する前記硬化剤含有成分と前記架橋剤含有成分の間の化学反応を停止させるほど低いものである、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記混合物を吐出する工程は、
前記発泡材料を航空機の第1の構造的構成要素に塗布する工程と、
前記第1の構成要素に塗布された前記発泡材料を使用して、前記第1の構造的構成要素を前記航空機の第2の構造的構成要素に接合する工程とを有する請求項1に記載の方法。
【請求項14】
第1および第2の流体成分ならびにガスから発泡材料を生成するための機器であって、
混合チャンバと、前記混合チャンバと連通する第1の入口と、前記混合チャンバと連通する第2の入口と、前記混合チャンバと連通するガスポートと、前記混合チャンバ内部の混合要素とを有する混合装置であって、前記第1および第2の入口が、前記第1および第2の流体成分を前記混合チャンバ内にそれぞれ流入させるように構成された混合装置と、
前記ガスポートに結合され、前記ガスを前記ガスポートを通して前記混合チャンバ内に導入するように構成されたガス流制御弁とを備え、
前記混合要素が、吐出されたときに前記発泡材料を生成する混合物を形成するために、前記混合チャンバ内部で前記第1および第2の流体成分と前記ガスを混合するように構成された機器。
【請求項15】
前記混合装置に動作可能に連結され、前記混合物を前記発泡材料として塗布標的に吐出するように構成された吐出装置をさらに含む、請求項14に記載の機器。
【請求項16】
前記混合装置が動的混合器である、請求項14に記載の機器。
【請求項17】
第1および第2の流体成分ならびにガスから発泡材料を生成するための機器であって、
第1の混合チャンバと、前記第1の混合チャンバ内部の第1の混合要素とを有する第1の混合装置であって、前記第1の混合要素が、前記第1および第2の流体成分を混合するように構成される、第1の混合装置と、
前記第1および第2の流体成分を前記第1の混合装置から受け入れるために前記第1の混合装置と流体連通するように結合された第2の混合チャンバと、前記第2の混合チャンバ内部の第2の混合要素と、前記混合チャンバ内へのアクセスをもたらすポートとを有する、第2の混合装置と、
前記ポートに結合され、前記第2の混合チャンバ内で前記ガスを前記第1および第2の流体成分中に導入するように構成されたガス流量制御弁とを備え、
前記第2の混合要素が、吐出されたときに前記発泡材料を生成する混合物を形成するために、前記第2の混合チャンバ内部で前記第1および第2の流体成分と前記ガスを混合するように構成される機器。
【請求項18】
前記第1の混合装置が静的混合器であり、前記第2の混合装置が動的混合器である、請求項17に記載の機器。
【請求項19】
前記第2の混合装置に動作可能に結合され、前記混合物を前記発泡材料として塗布標的上に吐出するように構成された吐出装置をさらに有する請求項17に記載の機器。
【請求項1】
ガス、硬化剤含有成分および架橋剤含有成分から発泡材料を生成するための方法であって、該方法は、
前記硬化剤含有成分および前記架橋剤含有成分を混合して混合物を形成する工程と、
前記ガスを前記混合物中に機械的に注入する工程と、
前記注入されたガスと前記混合物を混合する工程と、
前記混合物を発泡材料として吐出する工程とを備える方法。
【請求項2】
前記硬化剤含有成分が、前記架橋剤含有成分と化学的反応してガスを発生させないことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記硬化剤含有成分および前記架橋剤含有成分を混合する工程は、前記硬化剤含有成分および前記架橋剤含有成分を第1の混合装置内で機械的に混合して前記混合物を形成する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記注入されたガスと前記混合物を混合する工程が、
前記混合物を前記第1の混合装置から第2の混合装置に送る工程と、
前記ガスを前記第2の混合装置内で前記混合物中に導入する工程と、
前記ガスを前記第2の混合装置内で前記混合物中に組み合わせる工程とを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の混合装置が、静的混合器であり、前記硬化剤含有成分および前記架橋剤含有成分を機械的に混合する工程は、
前記硬化剤含有成分および前記架橋剤含有成分を静的混合要素に対して移動させる工程を有する請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の混合装置が、動的混合器であり、前記ガスを前記第2の混合装置内で前記混合物中に組み合わせる工程は、
動的混合要素を前記混合物および前記注入されたガスに対して移動させる工程を有する請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記硬化剤含有成分および前記架橋剤含有成分が、動的混合器内で機械的に混合されて前記混合物を形成し、前記ガスが、前記混合物が前記動的混合器内に配置されている間に前記混合物中に導入される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記硬化剤含有成分および前記架橋剤含有成分が混合装置内で混合され、前記硬化剤含有成分および前記架橋剤含有成分を混合する工程は、
前記硬化剤含有成分を第1の入口を通して前記混合装置内に送り出す工程と、
前記架橋剤含有成分を前記第1の入口とは異なる第2の入口を通して前記混合装置内に別個に送り出す工程とを有する請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記基材が、シリコーン、アクリル樹脂、エポキシ、ポリ多硫化物、またはウレタンである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記混合物を吐出する工程が、さらに、
前記発泡材料を一時保持容器内に向かわせる工程と、
前記容器および前記発泡材料を、室温を下回る第1の温度で格納する工程とを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記混合物を吐出する工程が、
前記容器および前記発泡材料を前記第1の温度から前記発泡材料を吐出可能な状態まで解かすのに有効的な第2の温度まで加熱する工程と、
前記解凍された発泡材料を前記一時容器から吐出する工程とを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の温度が、前記発泡材料を硬化させるように作用する前記硬化剤含有成分と前記架橋剤含有成分の間の化学反応を停止させるほど低いものである、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記混合物を吐出する工程は、
前記発泡材料を航空機の第1の構造的構成要素に塗布する工程と、
前記第1の構成要素に塗布された前記発泡材料を使用して、前記第1の構造的構成要素を前記航空機の第2の構造的構成要素に接合する工程とを有する請求項1に記載の方法。
【請求項14】
第1および第2の流体成分ならびにガスから発泡材料を生成するための機器であって、
混合チャンバと、前記混合チャンバと連通する第1の入口と、前記混合チャンバと連通する第2の入口と、前記混合チャンバと連通するガスポートと、前記混合チャンバ内部の混合要素とを有する混合装置であって、前記第1および第2の入口が、前記第1および第2の流体成分を前記混合チャンバ内にそれぞれ流入させるように構成された混合装置と、
前記ガスポートに結合され、前記ガスを前記ガスポートを通して前記混合チャンバ内に導入するように構成されたガス流制御弁とを備え、
前記混合要素が、吐出されたときに前記発泡材料を生成する混合物を形成するために、前記混合チャンバ内部で前記第1および第2の流体成分と前記ガスを混合するように構成された機器。
【請求項15】
前記混合装置に動作可能に連結され、前記混合物を前記発泡材料として塗布標的に吐出するように構成された吐出装置をさらに含む、請求項14に記載の機器。
【請求項16】
前記混合装置が動的混合器である、請求項14に記載の機器。
【請求項17】
第1および第2の流体成分ならびにガスから発泡材料を生成するための機器であって、
第1の混合チャンバと、前記第1の混合チャンバ内部の第1の混合要素とを有する第1の混合装置であって、前記第1の混合要素が、前記第1および第2の流体成分を混合するように構成される、第1の混合装置と、
前記第1および第2の流体成分を前記第1の混合装置から受け入れるために前記第1の混合装置と流体連通するように結合された第2の混合チャンバと、前記第2の混合チャンバ内部の第2の混合要素と、前記混合チャンバ内へのアクセスをもたらすポートとを有する、第2の混合装置と、
前記ポートに結合され、前記第2の混合チャンバ内で前記ガスを前記第1および第2の流体成分中に導入するように構成されたガス流量制御弁とを備え、
前記第2の混合要素が、吐出されたときに前記発泡材料を生成する混合物を形成するために、前記第2の混合チャンバ内部で前記第1および第2の流体成分と前記ガスを混合するように構成される機器。
【請求項18】
前記第1の混合装置が静的混合器であり、前記第2の混合装置が動的混合器である、請求項17に記載の機器。
【請求項19】
前記第2の混合装置に動作可能に結合され、前記混合物を前記発泡材料として塗布標的上に吐出するように構成された吐出装置をさらに有する請求項17に記載の機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図6A】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図10A】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図6A】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図10A】
【公表番号】特表2011−515254(P2011−515254A)
【公表日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−501973(P2011−501973)
【出願日】平成21年3月24日(2009.3.24)
【国際出願番号】PCT/US2009/038068
【国際公開番号】WO2009/120677
【国際公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【出願人】(391019120)ノードソン コーポレーション (150)
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月24日(2009.3.24)
【国際出願番号】PCT/US2009/038068
【国際公開番号】WO2009/120677
【国際公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【出願人】(391019120)ノードソン コーポレーション (150)
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
【Fターム(参考)】
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