説明

皮膚外用剤

【課題】トラネキサム酸配合外用剤において、トラネキサム酸結晶の析出のない皮膚外用剤を提供する。
【解決手段】(A)高級アルコールと、(B)ステアロイルメチルタウリン塩のような下記一般式(1)で表される長鎖アシルスルホン酸塩型陰イオン性界面活性剤 0.01〜5質量%と、(C)トラネキサム酸 0.1〜5質量%とを配合し、pHが3.0〜6.0であるようにする。
1CO−a−(CH2)nSO31 (1)
〔R1CO−は平均炭素原子数10〜22の飽和または不飽和の脂肪酸残基;aは−O−または−NR2−(R2は水素原子、または炭素原子数1〜3のアルキル基);M1は水素原子、アルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アンモニウムまたは有機アミン類;n=1〜3の整数〕

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は皮膚外用剤に関し、さらに詳しくは、トラネキサム酸を配合した皮膚外用剤であって、トラネキサム酸の結晶析出が防止された皮膚外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
トラネキサム酸およびその塩については、肌荒れや荒れ性に対して有効であることや、抗色素沈着効果を有することが知られており(特許文献1参照)、美白剤としても広く用いられているものである。
しかしトラネキサム酸は非常に結晶性が高く、容器形態がディスペンサーであるトラネキサム酸配合乳液では、口元に付着した製剤が経時で蒸発乾固し、トラネキサム酸の硬い結晶が口元付近に析出して目詰まりを起こしたり、吐出乳液中に結晶が混入してざらつく等の欠点があった。この結晶析出はトラネキサム酸の配合量が1質量%程度ではそれほど目立たないが、2質量%を配合した製品では析出した結晶の瓶口への付着が顕著になる。このため、従来は、容器形態を工夫し、製剤が経時で蒸発乾固するのを防止することで対応しているが、中味基剤からの研究でトラネキサム酸を比較的多く配合しても結晶が析出しにくい基剤が開発できれば好都合である。
なお、本発明の基剤構成に類似した先行技術としては、トラネキサム酸とステアロイルメチルタウリンナトリウムを配合した処方が記載されている特許文献2(特許文献2の段落〔0037〕参照)があるが、この系ではpHコントロールがされていないため、結晶の析出を免れない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平1−93519号公報
【特許文献2】特開2007−246442号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、以上述べたような従来のトラネキサム酸配合外用剤の問題点を解決して、トラネキサム酸結晶の析出のない皮膚外用剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定量のステアロイルメチルタウリンナトリウムと高級アルコールを含有し、pHを3〜6に調整した皮膚外用剤がトラネキサム酸の結晶析出を防止することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
本発明は、次の(A)〜(C)を含有し、pHが3〜6であることを特徴とする皮膚外用剤である。
(A)高級アルコール
(B)下記一般式(1)で表される長鎖アシルスルホン酸塩型陰イオン性界面活性剤 0.01〜5質量%
1CO−a−(CH2)nSO31 (1)
〔式(1)中、R1CO−は平均炭素原子数10〜22の飽和または不飽和の脂肪酸残基(アシル基)を示し;aは−O−または−NR2−(ただし、R2は水素原子、または炭素原子数1〜3のアルキル基を示す)を示し;M1は水素原子、アルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アンモニウムまたは有機アミン類を示し;nは1〜3の整数を示す〕
(C)トラネキサム酸 0.1〜5質量%
【0007】
また本発明は、上記の皮膚外用剤が、ディスペンサー付きの容器に収容されていることを特徴とする外用製品である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の皮膚外用剤は、トラネキサム酸を比較的高濃度に配合しても結晶の析出のないものである。
【0009】
また本発明の外用製品は、目詰まりを起こしたり、吐出物中に結晶が混入してざらつくことがなく、しかもディスペンサー付きなので使用性に優れたものである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
((A)高級アルコール)
本発明に用いられる(A)高級アルコールは、化粧品、医薬品、医薬部外品等の分野において用いられ得るものであれば特に限定されるものでない、例えば、飽和直鎖一価アルコール、不飽和一価アルコールなどが挙げられる。飽和直鎖一価アルコールとしては、ドデカノール(=ラウリルアルコール)、トリデカノール、テトラデカノール(=ミリスチルアルコール)、ペンタデカノール、ヘキサデカノール(=セチルアルコール)、ヘプタデカノール、オクタデカノール(=ステアリルアルコール)、ノナデカノール、イコサノール(=アラキルアルコール)、ヘンイコサノール、ドコサノール(=ベヘニルアルコール)、トリコサノール、テトラコサノール(=カルナービルアルコール)、ペンタコサノール、ヘキサコサノール(=セリルアルコール)等が挙げられる。不飽和一価アルコールとしてはエライジルアルコール等が挙げられる。本発明では安定性等の点から飽和直鎖一価アルコールが好ましい。
【0011】
(A)成分は1種または2種以上を用いることができるが、算術平均により得られる平均アルキル鎖長が18以上であることが望ましい。平均鎖長が18未満である場合には、ゲル状組成物、およびそれを外相に用いたクリーム組成物の融点が低くなり、高温安定性が十分でない場合がある。なお平均アルキル鎖長の好適上限値は特に限定されるものではないが、アルキル鎖22程度とするのが好ましい。
【0012】
(A)成分の配合量は、後述するように(B)成分に対して特定の割合で配合するのが好ましい。
【0013】
((B)長鎖アシルスルホン酸塩型陰イオン性界面活性剤)
本発明に用いられる(B)長鎖アシルスルホン酸塩型陰イオン性界面活性剤は、下記一般式(1)で表される。
【0014】
1CO−a−(CH2)nSO31 (1)
〔式(1)中、R1CO−は平均炭素原子数10〜22の飽和または不飽和の脂肪酸残基(アシル基)を示し;aは−O−または−NR2−(ただし、R2は水素原子、または炭素原子数1〜3のアルキル基を示す)を示し;M1は水素原子、アルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アンモニウムまたは有機アミン類を示し;nは1〜3の整数を示す〕
【0015】
ここで、R1CO−としては、C1123CO、C1225CO、C1327CO、C1429CO、C1531CO、C1633CO、C1735CO、ココヤシ脂肪酸残基、パームヤシ脂肪酸残基等が例示される。なお、R1CO−は、安全性等の点から、その平均炭素原子数が12〜22のものがより好ましい。
【0016】
aは−O−または−NR2−(ただし、R2は水素原子、または炭素原子数1〜3のアルキル基を示す)を表す。これらは電子供与性基である。aとしては、−O−、−NH− 、−N(CH3)−が好ましい。
【0017】
1は水素原子、アルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アンモニウムまたは有機アミン類を表す。M1としては、例えばリチウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、タウリンナトリウム、N−メチルタウリンナトリウム等が挙げられる。
nは1〜3の整数を表す。
【0018】
(B)成分としては、上記一般式(1)中、aが−O−を示す化合物、すなわち長鎖アシルイセチオン酸塩型陰イオン性界面活性剤としては、ココイルイセチオン酸塩、ステアロイルイセチオン酸塩、ラウリルイセチオン酸塩、ミリストイルイセチオン酸塩等が例示される。
【0019】
上記一般式(1)中、aが−NH−を示す化合物、すなわち長鎖アシルタウリン塩型陰イオン性界面活性剤としては、N−ラウロイルタウリン塩、N−ココイル−N−エタノールタウリン塩、N−ミリストイルタウリン塩、N−ステアロイルタウリン塩等が例示される。
【0020】
上記一般式(1)中、aが−N(CH3)−を示す化合物、すなわち長鎖アシルメチルタウリン塩型陰イオン性界面活性剤としては、N−ラウロイル−N−メチルタウリン塩、N−パルミトイル−N−メチルタウリン塩、N−ステアロイル−N−メチルタウリン塩、N−ココイル−N−メチルタウリン塩等が例示される。
【0021】
中でも、(B)成分として、N−ステアロイル−N−メチルタウリン塩が特に好ましい。(B)成分は一種又は二種以上を用いることができる。
【0022】
(B)長鎖アシルスルホン酸塩型陰イオン性界面活性剤の配合量は、本発明の皮膚外用剤全量中に0.01〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜3質量%である。(B)成分の配合量が0.01質量%未満では系の粘度を保つ効果が不十分であり、5質量%を超えて配合すると粘度が高すぎてディスペンサーが使えなくなる場合がある。
【0023】
(B)成分は、トラネキサム酸に対して0.5質量%以上、好ましくは5質量%以上、50質量%以下配合される。
【0024】
本発明においては、上記(A)成分と(B)成分とで安定なゲルが形成される。このため低pH領域でも粘度が安定に維持される。
本発明における(A)成分と(B)成分の配合比は、(A)成分と(B)成分とのモル比が、(A)成分:(B)成分=4:1〜10:1であることが好ましい。
【0025】
((C)トラネキサム酸)
本発明で用いられる(C)トラネキサム酸は、トランス-4アミノメチルシクロへキサンカルボン酸の化学名を有し、肌荒れや荒れ性、色素沈着に対する有効成分として皮膚化粧料などに配合される成分である。
(C)トラネキサム酸は、本発明の皮膚外用剤全量中に0.1〜5質量%が配合される。トラネキサム酸の量が少ない場合には結晶析出の問題が生じないため、本発明の構成をとる必要性はない。トラネキサム酸の配合量が多すぎると、トラネキサム酸の結晶析出を防ぐことができない。
トラネキサム酸の配合量は、好ましくは1〜3質量%、より好ましくは1〜2質量%である。
【0026】
本発明において、外用剤のpHは3.0〜6.0に保持されることが必要である。pHが3.0未満では粘度が低くなりすぎ、pHが6.0を超えると(C)トラネキサム酸の結晶が析出しやすくなる。
pHの調整には、通常のpH調整に使用される有機酸、無機酸が用いられる。かかる酸としては、例えばクエン酸、塩酸、乳酸等が挙げられる。
酸は、外用剤のpHが3.0〜6.0に保持されるような量で配合される。
【0027】
本発明においては、さらに(D)カルボキシビニルポリマーを含有することが好ましい。(D)カルボキシビニルポリマーを配合することで、結晶析出の抑制効果はさらに高められる。(b)成分である長鎖アシルスルホン酸塩型陰イオン性界面活性剤を配合していない場合には、カルボキシビニルポリマーを通常の中和剤、例えば水酸化カリウムや2−アミノ−2−メチル−1,3プロパンジオール(AMPD)で中和してトラネキサム酸を配合すると、トラネキサム酸の結晶化はむしろ促進される。それに対し、トラネキサム酸の中和剤として長鎖アシルスルホン酸塩型陰イオン性界面活性剤が共存していると、結晶化が抑制される。
【0028】
本発明における(D)カルボキシビニルポリマーの好ましい配合量は、0.01〜1質量%であり、より好ましくは、0.05〜0.5質量%である。
【0029】
本発明においては、さらに(E)保湿剤を含有することが好ましい。(E)保湿剤を配合することで、結晶析出の抑制効果はさらに高められる。
【0030】
保湿剤としては、例えば、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、POE・POP共重合体ジアルキルエーテル、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
【0031】
本発明における(E)保湿剤の好ましい配合量は、5〜20質量%であり、より好ましくは、5〜15質量%である。
【0032】
本発明においては、上記各成分以外に、水および油分が配合される。
油分としては、一般に皮膚外用剤に用いられているものの中から安定性を損なわない範囲で選ぶことができる。望ましい油分としては、炭化水素油分などの無極性油分あるいはシリコーン油が好ましい。無極性油分とは分子構造中にエーテル結合、エステル結合、アミド結合、水酸基、カルボキシル基等の水和性の官能基を含まないことを意味している。
炭化水素油としては、流動パラフィン、スクワラン、スクワレン、パラフィン、イソパラフィン、セレシン等が使用できる。
シリコーン油としては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状シリコーン; オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン;3次元網目構造を形成しているシリコ−ン樹脂、シリコーンゴムなどが例示される。
液体油脂としては、アマニ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、アボカド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、ホホバ油、ヒマワリ油、アルモンド油、ナタネ油、ゴマ油、大豆油、落花生油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等がある。
エステル油としては、オクタン酸セチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソプロピル、イソパルミチン酸オクチル、オレイン酸イソデシル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット、コハク酸2−エチルヘキシル、セバシン酸ジエチル等がある。
油分の配合量としては、特に限定されるものではないが、皮膚外用剤全量に対し3〜25質量%程度配合するのが好ましい。
【0033】
本発明の皮膚外用剤は、通常皮膚外用剤に用いられる各種成分を安定性を損なわない範囲で配合することができる。これらの成分としては一価アルコール、多価アルコール、水溶性高分子、金属イオン封鎖剤、酸化防止剤、香料、色素、粉末等を挙げることができるが、これら例示に限定されるものではない。
【0034】
本発明の皮膚外用剤は、保湿クリーム、マッサージクリーム、クレンジングクリーム、乳液、エッセンス等のスキンケア化粧料、ヘアクリーム等のヘアケア化粧料、サンスクリーン、ボディクリーム等のボデイケア化粧料、ゲル状ファンデーション等の皮膚外用剤に利用することができ、粘度が500〜12000(mPa・s/30℃)のものが好ましく、より好ましくは1000〜4000(mPa・s/30℃)である。使用形態としては、本発明の皮膚外用剤をディスペンサー付きの容器に収容した形態のものが有利である。
【実施例】
【0035】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。配合量については特に断りのない限り質量%を示す。
実施例に先立ち、本発明で用いた評価方法及び評価基準を説明する。
【0036】
(1)トラネキサム酸の結晶析出
試料をディスペンサー付きの容器に入れ、25℃、37℃および50℃で静置した。その後、1週間ごとに4週間吐出させ、その時の結晶析出の有無を測定した。各温度ごとに3サンプルを用い、試料の結晶析出率を下記の方法で求めた。結晶析出の有無については、手に塗布した時に結晶を感じるものを結晶析出「有」とし、結晶を感じないものを結晶析出「無」とした。
結晶析出率(%)=結晶析出「有」の延べサンプル数/{(温度水準数×同一温度下のサンプル数×期間数)}×100
ここで、温度水準数は、25℃、37℃および50℃の「3」である。同一温度下のサンプル数は、「3」である。期間数(週数)は、1週間、2週間、3週間、4週間の「4」である。
【0037】
試験例1〜11
次の表1、2に示す処方により皮膚外用剤を調製し、上記の方法で結晶析出率を測定した。その結果を併せて表1、2に示す。
【0038】
【表1】

【0039】
【表2】

【0040】
※1:ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン部分はランダム重合。
※2:シンタレンL(3V sigma社製)
※3:シリコーンKF-96A-6CS(信越化学社製)
【0041】
以下に、本発明の皮膚外用剤の処方例を挙げる。本発明はこの処方例によって何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲によって特定されるものであることはいうまでもない。
【0042】
処方例1(乳液)
精製水 残余
エチルアルコール 3 質量%
グリセリン 5
ブチレングリコール 5
ジプロピレングリコール 5
カルボキシビニルポリマー 0.1
水酸化カリウム 0.05
N−ステアロイル-N-メチルタウリンナトリウム 0.2
ステアリルアルコール 0.3
ベヘニルアルコール 1.1
メチルポリシロキサン 2
スクワラン 2
テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 1
ジイソステアリンサングリセリル 0.6
トラネキサム酸 2
ピロ亜硫酸ナトリウム 0.003
エデト酸3ナトリウム 0.02
フェノキシエタノール 0.5
クエン酸 1
【0043】
(製造方法)
油溶性成分を油分に溶解後、70℃に加温した(油相)。他方、水溶性成分を精製水に溶解し、70℃に加温した(水相)。この水相に前述の油相を添加攪拌混合、室温まで冷却した。pHは4.7であった。
【0044】
処方例2
精製水 残余
エチルアルコール 3
グリセリン 5
ブチレングリコール 5
ジプロピレングリコール 5
カルボキシビニルポリマー 1.1
水酸化カリウム 0.05
N−ステアロイル-N-メチルタウリンナトリウム 0.2
ステアリルアルコール 0.3
ベヘニルアルコール 1.1
メチルポリシロキサン 2
スクワラン 2
テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 1
ジイソステアリンサングリセリル 1.6
トラネキサム酸 2
ピロ亜硫酸ナトリウム 0.003
エデト酸3ナトリウム 0.02
フェノキシエタノール 0.5
乳酸 0.55
【0045】
(製造方法)
油溶性成分を油分に溶解後、70℃に加温した(油相)。他方、水溶性成分を精製水に溶解し、70℃に加温した(水相)。この水相に前述の油相を添加攪拌混合、室温まで冷却した。pHは5.1であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の(A)〜(C)を含有し、pHが3.0〜6.0であることを特徴とする皮膚外用剤。
(A)高級アルコール
(B)下記一般式(1)で表される長鎖アシルスルホン酸塩型陰イオン性界面活性剤 0.01〜5質量%
1CO−a−(CH2)nSO31 (1)
〔式(1)中、R1CO−は平均炭素原子数10〜22の飽和または不飽和の脂肪酸残基(アシル基)を示し;aは−O−または−NR2−(ただし、R2は水素原子、または炭素原子数1〜3のアルキル基を示す)を示し;M1は水素原子、アルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アンモニウムまたは有機アミン類を示し;nは1〜3の整数を示す〕
(C)トラネキサム酸 0.1〜5質量%
【請求項2】
(B)成分が、ステアロイルメチルタウリン塩であることを特徴とする請求項1に記載の皮膚外用剤。
【請求項3】
さらに、(D)カルボキシビニルポリマー 0.01〜1質量%を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
【請求項4】
さらに、(E)保湿剤5〜20質量%を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の皮膚外用剤。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の皮膚外用剤が、ディスペンサー付きの容器に収容されていることを特徴とする外用製品。

【公開番号】特開2011−84551(P2011−84551A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−159364(P2010−159364)
【出願日】平成22年7月14日(2010.7.14)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】