説明

監視システム、中継装置およびパケット中継方法

【課題】既存の設備を変更することなく、通信の信頼性を向上させると共に、新たな監視対象を追加可能な監視システムを提供する。
【解決手段】 監視サーバと監視対象の通信経路間に設置される第1の中継装置と、第1の中継装置より通信経路上で前記監視サーバに近くに設置される第2の中継装置とを用いて、監視対象の情報処理装置から前記第1の中継装置に、非接続型通信プロトコルで送信されてくる通信パケットを一時記憶し、第2の中継装置からの要求に基づいて、第1の中継装置に一時記憶された通信パケットを、接続型通信プロトコルの通信パケットに変換処理して第2の中継装置に送信し、第2の中継装置で受信した、接続型通信プロトコルの通信パケットを変換処理(復元処理)した非接続型通信プロトコルの通信パケットを、前記監視サーバに送信することとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接続(connectionless)型通信プロトコルを用いて通信装置を監視サーバで監視する監視システム、中継装置およびパケット中継方法に関する。
【背景技術】
【0002】
監視サーバと複数の監視対象の情報処理装置間をネットワークで接続し、監視対象の情報処理装置を監視する監視システムがある。
【0003】
関連する技術としては、特許文献1に記載の監視システムが挙げられる。特許文献1には、監視サーバ(上位監視装置)が、接続型通信プロトコルを用いて、広域ネットワーク(WAN)及びローカルネットワーク(LAN)を介して監視対象である情報処理装置を監視する監視システムが記載されている。特許文献1の監視システムは、通信経路の中間に下位監視装置を設け、当該下位監視装置が取得した監視対象からの上位監視装置宛の情報を、通信ポートの変換を行なう技術も開示されている。また、下位監視装置が取得した監視対象からの上位監視装置宛の情報を、一時記憶する技術も開示されている。
【0004】
一方、上記監視システムとは別に、監視対象が機械やエアコンなどの機器であるプラントや大規模な施設で用いられる監視システムがある。
【0005】
これらの監視システムでは、一般的に非接続型ネットワークを構築して監視サーバに監視対象の情報処理装置の情報を送信し、動作状況の確認など、多くの事柄に役立てている。これら、機器を監視するシステムでは、一般的に機器監視用プロトコルであるSNMP(Simple Network Management Protocol)が使用される。
【0006】
大規模で運用される監視システムでは、接続型ネットワークを用いるよりも非接続型ネットワークを用いた方が、通信に係るオーバヘッドの削減などが図れて効率的である。
【0007】
一方、近年の更なる監視システムの大規模化や、既存の監視システムへの設備の追加、通信ネットワークの一部無線化などに伴い、通信ネットワークの負荷が大きくなってきている。
【0008】
【特許文献1】特開2005−148895号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
極めて大きな規模の監視システムなどの様に、監視対象の機器(情報処理装置)が多い監視システムでは、通信ネットワークの増強が求められる。しかしながら、ネットワークを構築する手段は規格化されており、通信ネットワークの増強は容易ではない。
【0010】
また、既存の監視システムへの設備の追加の場合は、通信ネットワークは既に設置済みであり、増強は容易ではない。
【0011】
更に、通信ネットワークの一部無線化などに伴い、通信ネットワークの通信信頼性が低下している。
【0012】
上記課題の対策としては、一般的に監視システムを分割するか、もしくは通信ネットワークを重複して施設することが行なわれてきた。
【0013】
しかしながら、客先では、一台の監視サーバで全ての機器を監視可能とする監視システムが望まれ、また、既設の設備に影響の少なく、信頼性を維持可能な監視システムが望まれている。
【0014】
本発明の目的は、上記課題に鑑み成されたものであり、通信の信頼性を向上させる監視システムを提供することにある。
【0015】
更に別の目的は、既存の設備を変更することなく、新たな監視対象を追加可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の監視システムは、監視対象からの通知を複数の中継装置で中継して監視サーバに通知を伝達し、前記監視対象を前記監視サーバで監視する監視システムであって、前記監視サーバと前記監視対象の通信経路間に設置され、前記監視対象の情報処理装置から非接続型通信プロトコルで送信されてくる通信パケットを一時記憶可能とすると共に、他の中継装置からのデータ要求に基づいて、一時記憶した前記通信パケットを、接続型通信プロトコルの通信パケットに変換処理して送信する第1の中継装置と、前記第1の中継装置より通信経路上で前記監視サーバに近くに設置され、前記第1の中継装置から接続型通信プロトコルの通信パケットを受信可能とすると共に、前記接続型通信プロトコルの通信パケットを変換処理(復元処理)した非接続型通信プロトコルの通信パケットを、前記監視サーバに送信可能とする第2の中継装置とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、通信の信頼性を向上させる監視システムを提供できる。
【0018】
本発明によれば、既存の設備を変更することなく、新たな監視対象を追加可能な技術を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の実施の一形態を図1ないし図5に基づいて説明する。本実施の一形態の監視システムでは、非接続型通信プロトコルとしてUDP(User Datagram Protocol)を用い、接続型通信プロトコルとしてTCP(Transmission Control Protocol)を用いて説明する。尚、説明を明瞭にするため、各図及び説明は、監視対象の機器(情報処理装置)を少数で記載する。また、通信ネットワークは、2台までの監視対象であれば、略問題なく通信可能である。
【0020】
図1は、既存の監視対象の通信ネットワークの施設例を示す図である。図2は、別の既存の監視対象の通信ネットワークの施設例を示す図である。尚、図中の監視サーバ及び監視対象は、一般的に用いられている機器(情報処理装置)であり、既存のものである。
【0021】
監視サーバ10は、監視対象の動作や状態を、SNMPを用いて通知(通知情報)として取得する。尚、SNMPは非接続型であるUDPの上位プロトコルに当たるため、監視サーバ10と監視対象間でデータ損失が発生しても、現象を検地することができない。また、データ損失に起因して監視サーバ10と監視対象間で発生する状態不一致を補うため、定期的に監視対象の接続確認と状態同期を行う必要がある。一般に、監視システムの規模が大きくなる(監視対象の機器が多くなる)につれて、監視サーバ10と監視対象との接続確認及び状態同期に割り当てられる時間が少なくなり、監視サーバ10と監視対象間の状態不一致が発生している時間は長くなる。
【0022】
監視対象は、情報処理装置であって、有線または無線通信が可能であり、隣接する監視対象と相互に通信可能である。また、監視対象は、通信の宛先を識別して他の装置宛の通信を転送可能である。
【0023】
図1を参照すると、監視サーバ10と監視対象20-1〜20-3が数珠繋ぎに接続(バス型接続)されている。このような通信ネットワークでは、監視サーバ10と監視対象20-1の間のネットワーク負荷が増大する。このような場合には、監視サーバ10と各監視対象間の通信データ量を制限しないと、監視サーバ10と監視対象20-1間でデータのオーバフローが発生する可能性が高まる。
【0024】
図2を参照すると、監視サーバ10と監視対象20-1が接続されると共に、監視対象20-2、20-3が監視対象20-1に分散して接続(スター型接続)されている。更に、監視対象20-2には、無線を介して監視対象20-4が接続されている。このような通信ネットワークでは、監視サーバ10と監視対象20-1の間のネットワーク負荷が増大すると共に、監視対象20-2と監視対象20-4の間で無線通信によるパケットロスが発生する。
【0025】
図3は、実施の一形態の監視対象の通信ネットワークの施設例を示す図である。
【0026】
図3を参照すると、監視サーバ10、中継装置A100-1及び中継装置B100-2、監視対象20-1〜20-Bが数珠繋ぎに接続(バス型接続)されている。また、中継装置A100-1及び中継装置B100-2は、監視対象20-1及び20-2を挟み込むように設置されている。
【0027】
中継装置A100-1及び中継装置B100-2は、同一のネットワーク中継装置であって、受信したパケットを識別して宛先に送信する機能や通信パケットを一時記憶するキャッシュ機能を有する。中継装置100の詳細は、図4を用いて後述する。
【0028】
図3の例では、中継装置B100-2は、UDPで流入する監視対象20-A及び20-Bからの通知の通信パケットを一時記憶し、中継装置A100-1からの要求に基づいて、一時記憶した通信パケットを、TCPの通信パケットに変換処理して中継装置A100-1に送信する。
【0029】
また、中継装置A100-1は、中継装置B100-2から受信したTCPの通信パケットを、UDPの通信パケットに変換処理して、通信パケットの宛先である監視サーバ10に送信する。
【0030】
上記動作と同時的に中継装置A100-1は、一般的動作として、UDPで流入する監視対象20-1及び20-2からの通知の通信パケットを、通信パケットの宛先である監視サーバ10に送信する。
【0031】
図4は、中継装置100の構成を示す機能ブロック図である。
【0032】
中継装置100は、パケットの識別や宛先の識別、その他各種情報処理を行う制御部と、各種プログラムや情報を一時記憶するRAM110、基本制御プログラム等が格納されているROM、通信ネットワークを介してパケットの送受信を制御するネットワークインタフェース120などから構成される。また、必要に応じて無線ネットワークカード等で構成される無線通信インタフェース130、監視対象に合わせた監視対象との通信に用いる専用の監視対象通信インタフェース140を備える。中継装置100の制御部は、ネットワークインタフェース120、無線通信インタフェース130、監視対象通信インタフェース140の何れか又は複数を用いて、他の通信ノード(監視サーバ10や監視対象20、中継装置100など)と通信する。
【0033】
RAM110には、OS(Operating System)を始め様々なプログラムや情報が記憶されている。制御部はこのOSの指示に基づいて動作する。RAM110には、他の中継装置100へのデータ要求を行なうタイミング(収集周期)と、データ要求先とが記載された収集要求用テーブルや、ルーティングテーブル、通信ログ情報も記憶される。また、必要に応じて、監視対象20との通信に用いるプログラムや、監視対象20から受信した通知の識別に用いるプログラム、通知に記載されている通知番号などを比較するプログラムなどが格納される。また、監視対象20から送信されてくる通知(通知情報)を一時記憶する。
【0034】
次に、中継装置100の動作を示し、本発明を説明する。
【0035】
図5は、図3に示す監視対象の通信ネットワークの施設例の動作を示すシーケンス図である。
【0036】
ここで、中継装置100は、通信ネットワーク上の監視サーバ10や他の中継装置100等のIPアドレスやプロトコルの使用ポート(公開ポート)等の情報を記録している。
【0037】
また、中継装置100は、他の中継装置100へのデータの要求周期を設定されている。尚、データを要求する周期や、データを要求する通信経路などは、人為的に定めても良いし、中継装置100の起動時や一定時間毎に通信信号を利用して定めても良い。本動作例では、監視対象20-A及び20-Bから監視サーバ10への通知を示して説明する為、中継装置A100-1が中継装置B100-2にデータを要求することとなる。
【0038】
監視対象#A20-Aは、ヘッダの宛先に監視サーバ10を記載し、自らの状態や動作、警告などの情報を、SNMP及びUDP等を用いてパケット化し、通知#A1として、中継装置100-2へ送信する(ステップS501)。
【0039】
中継装置B100-2の制御部は、ヘッダの宛先を識別して、宛先が監視サーバ10である通信パケットを受信した場合に、通知#A1を記憶保持する(ステップS502)。尚、宛先が監視サーバ10でない通信パケットや接続型通信プロトコルでパケット化された通信パケットは、一般的動作として、宛先に中継処理する。
【0040】
監視対象#B20-Bは、ヘッダの宛先に監視サーバ10を記載し、自らの状態や動作、警告などの情報を、SNMP及びUDP等を用いてパケット化し、通知#B1として、中継装置100-2へ送信する(ステップS503)。
【0041】
中継装置B100-2の制御部は、ヘッダの宛先を識別して、宛先が監視サーバ10である通信パケットを受信した場合に、通知#B1を記憶保持する(ステップS504)。
【0042】
監視対象#A20-Aは、ヘッダの宛先に監視サーバ10を記載し、通知#A1の送信時点からの変化や状態、動作、警告などの情報を、通知#A2として、中継装置100-2へ送信する(ステップS505)。
【0043】
中継装置B100-2の制御部は、通知#A2を記憶保持する(ステップS506)。尚、上記動作は、中継装置A100-1からデータ要求が送信されてくるまで、繰返し行なわれる。
【0044】
中継装置A100-1の制御部は、設定されたデータの要求周期に基づき、データ要求通知を中継装置B100-2に送信する(ステップS507)。
【0045】
中継装置B100-2の制御部は、中継装置A100-1から通知されたデータ要求通知に基づいて、ステップS502、ステップS504、S506で記憶保持した、通知#A1、通知#B1、通知#A2の通信パケットを、TCPの通信パケットに変換処理して、データ要求に対する要求応答として、変換処理した通信パケットを中継装置A100-1に送信する(ステップS508)。
【0046】
中継装置A100-1の制御部は、中継装置B100-2から受信した通信パケットを、元の通知#A1、通知#B1、通知#A2に分割(分解)処理する(ステップS509)。
【0047】
中継装置A100-1の制御部は、分割した通知#A1、通知#B1、通知#A2の宛先を識別して、通知#A1、通知#B1、通知#A2として、監視サーバ10へ送信する(ステップS510〜S512)。
【0048】
このように、中継装置100を動作させることで、通信ネットワークの増強が困難な既存監視システムに対して、非接続型通信プロトコルで通信を行なう監視対象を追加できる。
【0049】
また、客先の要望に沿った監視システムが構築できる。
【0050】
更には、既設の設備に影響を与えずに新たな通信ネットワークを構築できる。
【0051】
本発明の第2の実施の一形態を図6及び図7に基づいて説明する。上述の実施の一形態が2台の中継装置100を用いて、通信パケットの中継処理を行なったのに対し、第2の実施の一形態は、3台の中継装置100が通信パケットを中継処理する。尚、中継装置100の構造など、第1の実施の一形態と同一部分の説明は省略する。
【0052】
図6は、第2の実施の一形態の監視対象の通信ネットワークの施設例を示す図である。
【0053】
図6を参照すると、監視サーバ10、中継装置A100-1及び中継装置B100-2、監視対象20-1〜20-Bが数珠繋ぎに接続されていると共に、監視対象20-1に監視対象20-3が接続され、中継装置B100-2と並列に中継装置C100-3が接続(スター型接続)されている。中継装置C100-3は、監視対象#C20-Cの無線通信可能エリアに施設されている。
【0054】
図6の施設例では、中継装置B100-2は、UDPで流入する監視対象20-A及び20-Bからの通知の通信パケットを一時記憶し、中継装置A100-1からの要求に基づいて、一時記憶した通信パケットを、TCPの通信パケットに変換処理して中継装置A100-1に送信する。
【0055】
中継装置C100-3は、無線通信を介してUDPで流入する監視対象20-Cからの通知の通信パケットを一時記憶し、中継装置A100-1からの要求に基づいて、一時記憶した通信パケットを、TCPの通信パケットに変換処理して中継装置A100-1に送信する。
【0056】
また、中継装置A100-1は、中継装置B100-2及び中継装置C100-3から受信したTCPの通信パケットを、UDPの通信パケットに変換処理して、通信パケットの宛先である監視サーバ10に送信する。
【0057】
上記動作と同時的に中継装置A100-1は、一般的動作として、UDPで流入する監視対象20-1、20-2及び20-3からの通知の通信パケットを、通信パケットの宛先である監視サーバ10に送信する。
【0058】
図7は、図6に示す監視対象の通信ネットワークの施設例の動作を示すシーケンス図である。
【0059】
監視対象#A20-Aは、ヘッダの宛先に監視サーバ10を記載し、自らの状態や動作、警告などの情報を、SNMP及びUDP等を用いてパケット化し、通知#A1として、中継装置B100-2へ送信する(ステップS701)。
【0060】
中継装置B100-2の制御部は、ヘッダの宛先を識別して、宛先が監視サーバ10である通信パケットを受信した場合に、通知#A1を記憶保持する(ステップS702)。
【0061】
監視対象#B20-Bは、ヘッダの宛先に監視サーバ10を記載し、自らの状態や動作、警告などの情報を、SNMP及びUDP等を用いてパケット化し、通知#B1として、中継装置B100-2へ送信する(ステップS703)。
【0062】
中継装置B100-2の制御部は、ヘッダの宛先を識別して、宛先が監視サーバ10である通信パケットを受信した場合に、通知#B1を記憶保持する(ステップS704)。
【0063】
監視対象#A20-Aは、、ヘッダの宛先に監視サーバ10を記載し、通知#A1の送信時点からの変化や状態、動作、警告などの情報を、通知#A2として、中継装置100-2へ送信する(ステップS705)。
【0064】
中継装置B100-2の制御部は、通知#A2を記憶保持する(ステップS706)。上記動作を、中継装置A100-1からデータ要求が送信されてくるまで、繰返し行なう。
【0065】
上記ステップS701〜S706と同時的に、監視対象#A20-Cは、ヘッダの宛先に監視サーバ10を記載し、自らの状態や動作、警告などの情報を、SNMP及びUDP等を用いてパケット化し、通知#C1として、無線通信を用いて、中継装置C100-3へ送信する(ステップS707)。
【0066】
中継装置C100-3の制御部は、無線通信を介して通信パケットを受信し、ヘッダの宛先を識別して、宛先が監視サーバ10である通信パケットを受信した場合に、通知#C1を記憶保持する(ステップS708)。尚、上記(ステップS707〜S708)動作は、中継装置A100-1からデータ要求が送信されてくるまで、繰返し行なわれる。
【0067】
中継装置A100-1の制御部は、設定されたデータの要求周期に基づき、データ要求通知を中継装置B100-2に送信する(ステップS709)。
【0068】
中継装置B100-2の制御部は、中継装置A100-1から通知されたデータ要求通知に基づいて、ステップS702、ステップS704、S706で記憶保持した、通知#A1、通知#B1、通知#A2の通信パケットを、TCPの通信パケットに変換処理して、データ要求に対する要求応答として、変換処理した通信パケットを中継装置A100-1に送信する(ステップS710)。
【0069】
中継装置A100-1の制御部は、設定されたデータの要求周期に基づき、データ要求通知を中継装置C100-3に送信する(ステップS711)。
【0070】
中継装置C100-3の制御部は、中継装置A100-1から通知されたデータ要求通知に基づいて、ステップS708で記憶保持した、通知#C1の通信パケットを、TCPの通信パケットに変換処理して、データ要求に対する要求応答として、変換処理した通信パケットを中継装置A100-1に送信する(ステップS712)。尚、ステップS711及びS712の処理は、ステップS709及びS710の処理と同時的に行ってもよいし、709及びS710の処理より前に行ってもよい。
【0071】
中継装置A100-1の制御部は、中継装置B100-2と中継装置C100-3から受信した通信パケットを、元の通知#A1、通知#B1、通知#A2、通知#C1に分割(分解)処理する(ステップS713)。
【0072】
中継装置A100-1の制御部は、分割した通知#A1、通知#B1、通知#A2、通知#C1の宛先を識別して、通知#A1、通知#B1、通知#A2、通知#C1として、監視サーバ10へ送信する(ステップS714〜S717)。
【0073】
このようにすれば、既設の設備に影響を与えずに多くの新たな通信ネットワークを構築できる。
【0074】
同じく、無線装置のように監視サーバからの距離と無関係にネットワークの信頼性が低くなる通信ネットワークの負荷を軽減し、信頼性を高めることが可能となる。
【0075】
本発明の第3の実施の一形態を図8及び図9に基づいて説明する。第1の実施の一形態が2台の中継装置100を用いて、通信パケットの中継処理を行なったのに対し、第3の実施の一形態は、3台の中継装置100が通信パケットを中継処理する。尚、中継装置100の構造など、第1の実施の一形態と同一部分の説明は省略する。
【0076】
図8は、第3の実施の一形態の監視対象の通信ネットワークの施設例を示す図である。
【0077】
図8を参照すると、監視サーバ10、中継装置A100-1、中継装置D100-4、中継装置E100-5、監視対象20-1〜20-Bが数珠繋ぎに接続されている。
【0078】
図8の施設例では、中継装置E100-5は、UDPで流入する監視対象20-A及び20-Bからの通知の通信パケットを一時記憶し、中継装置D100-4からの要求に基づいて、一時記憶した通信パケットを、TCPの通信パケットに変換処理して中継装置D100-4に送信する。
【0079】
中継装置D100-4は、UDPで流入する監視対象20-2からの通知の通信パケットを一時記憶すると共に、中継装置E100-5からTCPで送られてくる監視対象20-A及び20-Bからの通知を含む通信パケットを一時記憶し、中継装置A100-1からの要求に基づいて、一時記憶した通信パケットを、TCPの通信パケットで中継装置A100-1に送信する。
【0080】
また、中継装置A100-1は、中継装置D100-4から受信したTCPの通信パケットを、UDPの通信パケットに変換処理して、通信パケットの宛先である監視サーバ10に送信する。
【0081】
上記動作と同時的に中継装置A100-1は、一般的動作として、UDPで流入する監視対象20-1からの通知の通信パケットを、通信パケットの宛先である監視サーバ10に送信する。
【0082】
図9は、図8に示す監視対象の通信ネットワークの施設例の動作を示すシーケンス図である。
【0083】
監視対象#A20-Aは、ヘッダの宛先に監視サーバ10を記載し、自らの状態や動作、警告などの情報を、SNMP及びUDP等を用いてパケット化し、通知#A1として、中継装置E100-5へ送信する(ステップS901)。
【0084】
中継装置E100-5の制御部は、ヘッダの宛先を識別して、宛先が監視サーバ10である通信パケットを受信した場合に、通知#A1を記憶保持する(ステップS902)。
【0085】
監視対象#B20-Bは、ヘッダの宛先に監視サーバ10を記載し、自らの状態などの情報をパケット化し、通知#B1として、中継装置E100-5へ送信する(ステップS903)。
【0086】
中継装置E100-5の制御部は、宛先が監視サーバ10である通信パケットを受信した場合に、通知#B1を記憶保持する(ステップS904)。
【0087】
上記ステップS901〜S904と同時的に、監視対象#2 20-2は、ヘッダの宛先に監視サーバ10を記載し、自らの状態などの情報をパケット化し、通知#2として、中継装置D100-4へ送信する(ステップS905)。
【0088】
中継装置D100-4の制御部は、宛先が監視サーバ10である通信パケットを受信した場合に、通知#2を記憶保持する(ステップS906)。
【0089】
監視対象#A20-Aは、自らの状態などの情報をパケット化し、通知#A2として、中継装置E100-5へ送信する(ステップS907)。
【0090】
中継装置E100-5の制御部は、宛先が監視サーバ10である通信パケットを受信した場合に、通知#A2を記憶保持する(ステップS908)。
【0091】
上記通知の送信と記憶保持の動作は、中継装置A100-1からデータ要求が送信されてくるまで、繰返し行なう。尚、監視対象が通知を行うタイミングは、予め設定されたタイミングや、警報などの発生時点である。
【0092】
中継装置D100-4の制御部は、設定されたデータの要求周期に基づき、データ要求通知を中継装置E100-5に送信する(ステップS909)。
【0093】
中継装置E100-5の制御部は、中継装置D100-4から通知されたデータ要求通知に基づいて、ステップS902、ステップS904、S908で記憶保持した、通知#A1、通知#B1、通知#A2の通信パケットを、TCPの通信パケットに変換処理して、データ要求に対する要求応答として、変換処理した通信パケットを中継装置D100-4に送信する(ステップS910)。
【0094】
中継装置A100-1の制御部は、設定されたデータの要求周期に基づき、データ要求通知を中継装置D100-4に送信する(ステップS911)。
【0095】
中継装置D100-4の制御部は、中継装置A100-1から通知されたデータ要求通知に基づいて、ステップS906で記憶保持した通知#2の通信パケットと、中継装置E100-5から受信した通知#A1、通知#B1、通知#A2を含む通信パケットとを、TCPの通信パケットで、データ要求に対する要求応答として、変換処理した通信パケットを中継装置A100-1に送信する(ステップS912)。
【0096】
中継装置A100-1の制御部は、中継装置D100-4から受信した通信パケットを、元の、通知#2、通知#A1、通知#B1、通知#A2に分割(分解)処理する(ステップS913)。
【0097】
中継装置A100-1の制御部は、分割した通知#2、通知#A1、通知#B1、通知#A2の宛先を識別すると共に、時間軸上の順番を識別して、通知#A1、通知#B1、通知#2、通知#A2と順番を修正して、監視サーバ10へ送信する(ステップS914〜S917)。
【0098】
このようにすれば、既設の設備に影響を与えずに新たな通信ネットワークを構築できると共に、通信環境が悪い位置を、局部的に通信の信頼性を向上させることが可能となる。
【0099】
本発明の第4の実施の一形態を図10に基づいて説明する。第4の実施の一形態は、中継装置100が監視対象20からの通知内容(通知番号、通知順番)を取得して通知抜け(データ抜け)を防ぐ。尚、通信ネットワークの構成はどのようなものでも良い。また、中継装置100の構造など、他の実施の一形態と同一部分の説明は省略する。
【0100】
第4の実施の一形態の通信ネットワークの施設は、図3の施設例と同一として説明し、中継装置B100-2に変えて中継装置F100-6を設置する。
【0101】
第4の実施の一形態の施設例では、中継装置F100-6は、UDPで流入する監視対象20-A及び20-Bからの通知の通信パケットを一時記憶し、中継装置A100-1からの要求に基づいて、一時記憶した通信パケットを、TCPの通信パケットに変換処理して中継装置A100-1に送信する。
【0102】
中継装置F100-6は、監視対象20から送信されてくる宛先が監視サーバ10である通知を受信し、その都度、ヘッダなどに記載されたSequence番号などを通知番号として取得し、既に記憶している通知の送信元からの通知番号と比較し、通知抜けの検出を行う。通知抜けがあった場合には、通知の送信元の監視対象20に通知の再送要求を送信する。このようにして通知の抜けを防止する。
【0103】
中継装置100のその他の動作は、他の実施の一形態と同一である。
【0104】
図10は、第4の実施の一形態の通信ネットワークの施設例の動作を示すシーケンス図である。
【0105】
監視対象#A20-Aは、ヘッダの宛先に監視サーバ10を記載し、自らの状態や動作、警告などの情報を、SNMP及びUDP等を用いてパケット化し、通知#A1として、中継装置F100-6へ送信する(ステップS1001)。
【0106】
中継装置F100-6の制御部は、ヘッダの宛先を識別して、宛先が監視サーバ10である通信パケットを受信した場合に、通知番号を取得し、既に記憶している監視対象#A20-Aからの通知の通知番号と比較し、通知抜けを検出すると共に、通知#A1を記憶保持する(ステップS1002)。
【0107】
監視対象#B20-Bは、ヘッダの宛先に監視サーバ10を記載し、自らの状態や動作、警告などの情報をパケット化し、通知#B1として、中継装置F100-6へ送信する(ステップS903)。
【0108】
中継装置F100-6の制御部は、宛先が監視サーバ10である通信パケットを受信した場合に、通知番号を取得し、既に記憶している監視対象#A20-Aからの通知の通知番号と比較し、通知抜けを検出すると共に、通知#B1を記憶保持する(ステップS1004)。
【0109】
監視対象#A20-Aは、自らの状態などの情報をパケット化し、通知#A2として、中継装置F100-6へ送信する(ステップS1005)。ここで、監視対象#A20-Aから通知#A2として送信された通信パケットが、何らかの要因で中継装置F100-6に届かないもしくは読取れないこととする。即ち、パケットの欠損が発生したこととする。ここで、パケットの欠損は、非接続型プロトコルを使用している為、監視対象#A20-Aも中継装置F100-6も認識していない。
【0110】
監視対象#A20-Aは、自らの状態などの情報をパケット化し、通知#A3として、中継装置F100-6へ送信する(ステップS1006)。
【0111】
中継装置F100-6の制御部は、宛先が監視サーバ10である通信パケットを受信した場合に、通知番号を取得し、既に記憶している監視対象#A20-Aからの通知の通知番号と比較し、通知抜けを検出すると共に、通知#A3を記憶保持する(ステップS1007)。
【0112】
中継装置F100-6の制御部は、通知番号の非連続性などから、通知抜けを検出し、通知の送信元である監視対象#A20-Aに対して、通知#A2の再送要求を送信する(ステップS1008)。
【0113】
監視対象#A20-Aは、通知履歴などから通知#A2の内容を再度パケット化し、通知#A2の再送として、中継装置F100-6へ送信する(ステップS1009)。
【0114】
中継装置F100-6の制御部は、再送の通知#A2を記憶保持する(ステップS1010)。上記中継装置F100-6が通知番号を取得し、既に記憶している他の通知の通知番号と比較して、通知抜けを検出することで、通信ネットワークの信頼性が向上する。
【0115】
中継装置A100-1の制御部は、設定されたデータの要求周期に基づき、データ要求通知を中継装置F100-6に送信する(ステップS1011)。
【0116】
中継装置F100-6の制御部は、中継装置A100-1から通知されたデータ要求通知に基づいて、ステップS1002、ステップS1004、ステップS1007及びS1010で記憶保持した、通知#A1、通知#B1、通知#A3、通知#A2(再送)の通信パケットを、TCPの通信パケットに変換処理して、データ要求に対する要求応答として、変換処理した通信パケットを中継装置A100-1に送信する(ステップS1012)。
【0117】
中継装置A100-1の制御部は、中継装置F100-6から受信した通信パケットを、元の通知#A1、通知#B1、通知#A3、通知#A2、通知#A3に分割(分解)処理する(ステップS1013)。
【0118】
中継装置A100-1の制御部は、分割した通知#A1、通知#B1、通知#A3、通知#A2の宛先を識別すると共に、通知番号に基づいて順番を修正して、通知#A1、通知#B1、通知#A2、通知#A3と順番を修正して、監視サーバ10へ送信する(ステップS1014〜S1017)。尚、通知の順番修正は、中継装置F100-6が、TCPの通信パケットにパケット化する時に修正しても良い。
【0119】
このようにすれば、無手順で送信される非接続型通信プロトコルを用いる監視対象に対して、再送要求可能な監視システムを提供できる。
【0120】
尚、本発明では、接続型プロトコルを用いることで、個々の通信パケットのヘッダ領域(オーバヘッド)は増加するが、非接続型プロトコルで送られてくる通信パケットを識別して、同一宛先に送信する通信パケットをまとめて(圧縮して)接続型プロトコルを用いてパケット化することで、通信の総量に大きな変更を齎すことなく、同一データを送信可能とする。これは、監視システムの様に通信方向及び通信の宛先が決まっているシステムに特に有用である。
【0121】
また、非接続型プロトコルの通信パケットが無手順で送信されている為に発生する、パケットのコリジョンなども軽減できる。これは、通信の集中する区間を中継装置で挟む様に施設することで、監視対象からの通信パケットを圧縮して通信可能であるからである。しかも、通信総量の圧縮効果は、監視システムが大規模であるほど高くなる。
【0122】
また、既存の監視サーバに対して非接続型プロトコルを用いて通信パケットを送信する場合も、非接続型プロトコルの通信パケットを中継装置から順序良く整然と送信することで、輻輳の発生しやすい監視サーバ近傍の通信を効率よく通信可能とする。
【0123】
これは、無線通信の様に、時間と共に通信環境が大きく変化する無線ネットワークにおける監視システムに特に有用である。
【0124】
もって、本発明によれば、通信の信頼性を向上させる監視システムを提供できる。同じく、既存の設備を変更することなく、新たな監視対象を追加可能な技術を提供できる。
【0125】
また、本発明の具体的な構成は前述の実施の一形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があってもこの発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1】既存の監視対象の通信ネットワークの施設例を示す図である。
【図2】別の既存の監視対象の通信ネットワークの施設例を示す図である。
【図3】実施の一形態の監視対象の通信ネットワークの施設例を示す図である。
【図4】中継装置100の構成を示す機能ブロック図である。
【図5】図3に示す監視対象の通信ネットワークの施設例の動作を示すシーケンス図である。
【図6】第2の実施の一形態の監視対象の通信ネットワークの施設例を示す図である。
【図7】図6に示す監視対象の通信ネットワークの施設例の動作を示すシーケンス図である。
【図8】第3の実施の一形態の監視対象の通信ネットワークの施設例を示す図である。
【図9】図8に示す監視対象の通信ネットワークの施設例の動作を示すシーケンス図である。
【図10】第4の実施の一形態の通信ネットワークの施設例の動作を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0127】
10 監視サーバ
20 監視対象(情報処理器機)
100 中継装置
100-1 中継装置A(第2の中継装置)
100-2、100-3、100-5、100-6 中継装置B、C、E、F(第1の中継装置)
100-4 中継装置D(第3の中継装置)
120 ネットワークインタフェース(通信インタフェース)
130 無線通信インタフェース
140 監視対象通信インタフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の中継地点と第2の中継地点との間でパケット通信を行なうパケット中継方法であって、
第1の中継地点に設置される第1の中継装置を用いて、第1の中継点に非接続(connectionless)型通信プロトコルで流入する通信パケットを一時記憶し、
第2の中継地点に設置される第2の中継装置からの要求に基づいて、前記第1の中継装置に一時記憶された前記通信パケットを、接続型通信プロトコルの通信パケットに変換処理して前記第2の中継装置に送信し、
前記第2の中継装置を用いて、前記第2の中継地点から、前記接続型通信プロトコルの通信パケットを変換処理(復元処理)した非接続型通信プロトコルの通信パケットを、宛先に送信する
ことを特徴とするパケット中継方法。
【請求項2】
監視サーバと監視対象の情報処理装置との間でパケット通信を行なうパケット中継方法であって、
前記監視サーバと前記監視対象の通信経路間に設置される第1の中継装置と、前記第1の中継装置より通信経路上で前記監視サーバに近くに設置される第2の中継装置とを用いて、
前記監視対象の情報処理装置から前記第1の中継装置に、非接続型通信プロトコルで送信されてくる通信パケットを一時記憶し、
前記第2の中継装置からの要求に基づいて、前記第1の中継装置に一時記憶された前記通信パケットを、接続型通信プロトコルの通信パケットに変換処理して前記第2の中継装置に送信し、
前記第2の中継装置で受信した、前記接続型通信プロトコルの通信パケットを変換処理(復元処理)した非接続型通信プロトコルの通信パケットを、前記監視サーバに送信する
ことを特徴とするパケット中継方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のパケット中継方法であって、
前記第2の中継装置は、複数の前記第1の中継装置と通信可能とし、前記複数の第1の中継装置に夫々一時記憶されて接続型通信プロトコルの通信パケットに変換された通信パケットを受信し、
非接続型通信プロトコルの通信パケットに変換処理(復元処理)して、非接続型通信プロトコルの通信パケットを前記監視サーバに送信する
ことを特徴とするパケット中継方法。
【請求項4】
請求項1ないし3の何れか一記載のパケット中継方法であって、
前記第1の中継装置と前記第2の中継装置との通信経路上に第3の中継装置を設置し、
第3の中継装置を用いて、前記第2の中継装置から通知されたデータ要求通知に基づいて、
第3の中継装置に一時保存された非接続型通信プロトコルで送信されてきた通信パケットと、前記第1の中継装置から受信した接続型通信プロトコルの通信パケットとを、接続型通信プロトコルの通信パケットで前記第2の中継装置に送信し、
前記第2の中継装置で受信した、前記接続型通信プロトコルの通信パケットを変換処理(復元処理)した非接続型通信プロトコルの通信パケットを、前記監視サーバに送信する
ことを特徴とするパケット中継方法。
【請求項5】
請求項1ないし4の何れか一記載のパケット中継方法であって、
前記第1ないし第3の中継装置の何れか又は全てで、非接続型通信プロトコルで送信されてきた通信パケットのパケットロスを検出し、
パケットロスを検出して場合に、通信パケットの再送要求を行なう
ことを特徴とするパケット中継方法。
【請求項6】
前記パケットロスの検出は、通信パケットに記載される通知番号を用いることを特徴とする請求項5記載のパケット中継方法。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れか一記載のパケット中継方法であって、
前記非接続型通信プロトコルは、UDP(User Datagram Protocol)であることを特徴地するパケット中継方法。
【請求項8】
請求項1ないし7の何れか一記載のパケット中継方法であって、
前記接続型通信プロトコルは、TCP(Transmission Control Protocol)であることを特徴地するパケット中継方法。
【請求項9】
監視対象からの通知を複数の中継装置で中継して監視サーバに通知を伝達し、前記監視対象を前記監視サーバで監視する監視システムであって、
前記監視サーバと前記監視対象の通信経路間に設置され、前記監視対象の情報処理装置から非接続型通信プロトコルで送信されてくる通信パケットを一時記憶可能とすると共に、他の中継装置からのデータ要求に基づいて、一時記憶した前記通信パケットを、接続型通信プロトコルの通信パケットに変換処理して送信する第1の中継装置と、
前記第1の中継装置より通信経路上で前記監視サーバに近くに設置され、
前記第1の中継装置から接続型通信プロトコルの通信パケットを受信可能とすると共に、前記接続型通信プロトコルの通信パケットを変換処理(復元処理)した非接続型通信プロトコルの通信パケットを、前記監視サーバに送信可能とする第2の中継装置と
を有することを特徴とする監視システム。
【請求項10】
請求項9記載の監視システムであって、
前記第1の中継装置を複数有し、
前記第2の中継装置は、前記複数の第1の中継装置と通信可能とし、前記複数の第1の中継装置に夫々一時記憶されて接続型通信プロトコルの通信パケットに変換された通信パケットを受信可能とすると共に、非接続型通信プロトコルの通信パケットに変換処理(復元処理)して、非接続型通信プロトコルの通信パケットを前記監視サーバに送信可能とする
ことを特徴とする監視システム。
【請求項11】
請求項9又は10に記載の監視システムであって、
前記第1の中継装置と前記第2の中継装置との通信経路上に第3の中継装置を有し、
第3の中継装置は、前記第2の中継装置から通知されたデータ要求通知に基づいて、第3の中継装置に一時保存された非接続型通信プロトコルで送信されてきた通信パケットと、前記第1の中継装置から受信した接続型通信プロトコルの通信パケットとを、接続型通信プロトコルの通信パケットで前記第2の中継装置に送信可能とする
ことを特徴とする監視システム。
【請求項12】
請求項9ないし11の何れか一記載の監視システムであって、
前記第1ないし第3の中継装置の何れか又は全てで、非接続型通信プロトコルで送信されてきた通信パケットのパケットロスを検出し、パケットロスを検出して場合に、通信パケットの再送要求を行なう
ことを特徴とする監視システム。
【請求項13】
前記パケットロスの検出は、通信パケットに記載される通知番号を用いることを特徴とする請求項12記載の監視システム。
【請求項14】
請求項9ないし13の何れか一記載の監視システムであって、
前記非接続型通信プロトコルは、UDPであることを特徴地する監視システム。
【請求項15】
請求項9ないし14の何れか一記載の監視システムであって、
前記接続型通信プロトコルは、TCPであることを特徴地する監視システム。
【請求項16】
請求項9ないし15の何れかに記載の中継装置。
【請求項17】
監視対象からの通知である通信パケットを受信し、通信パケットの宛先へ中継する中継装置であって、
各種情報処理を行う制御部と、
他の通信ノードから非接続型通信プロトコル及び接続型通信プロトコルで送信されてくる通信パケットを受信可能すると共に、送信可能とする通信インタフェースと、
前記通信インタフェースを介して受信した通信パケットを一時記憶する記憶部と、
を備え、
前記制御部は、
他の通信ノードからのデータ要求に基づいて、前記一時記憶した前記通信パケットを、接続型通信プロトコルの通信パケットに変換処理可能とすると共に、
前記接続型通信プロトコルの通信パケットを、非接続型通信プロトコルの通信パケットに変換処理(復元処理)可能とする
ことを特徴とする中継装置。
【請求項18】
請求項17記載の中継装置であって、
前記制御部は、非接続型通信プロトコルで送信されてきた通信パケットのパケットロスを検出し、パケットロスを検出して場合に、送信元に通信パケットの再送要求を行なうことを特徴とする中継装置。
【請求項19】
前記パケットロスの検出は、通信パケットに記載される通知番号を用いることを特徴とする請求項18記載の中継装置。
【請求項20】
請求項17ないし19の何れか一記載の中継装置であって、
前記通信インタフェースは、無線を介して他の通信ノードから非接続型通信プロトコルの通信パケットを受信可能することを特徴とする中継装置。
【請求項21】
請求項17ないし20の何れか一記載の中継装置であって、
前記通信インタフェースは、監視対象との通信に用いる専用監視対象通信インタフェースを介して監視対象から非接続型通信プロトコルの通信パケットを受信可能することを特徴とする中継装置。
【請求項22】
請求項17ないし21の何れか一記載の中継装置であって、
前記非接続型通信プロトコルは、UDPであることを特徴地する中継装置。
【請求項23】
請求項17ないし22の何れか一記載の中継装置であって、
前記接続型通信プロトコルは、TCPであることを特徴地する中継装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−194677(P2009−194677A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−34045(P2008−34045)
【出願日】平成20年2月15日(2008.2.15)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】