説明

監視情報処理装置および監視情報処理プログラム

【目的】本発明は、装置の障害情報を受付けてデータベースに登録し、表示要求時にデータベースを検索して該当情報を検索・編集して表示させる監視情報処理装置および監視情報処理プログラムに関し、表示画面イメージを定期的に作成しておき、障害情報の表示要求時に動的情報のみを読み出して上書きして画面情報を高速に作成することを目的とする。
【構成】装置の障害情報を受付けてデータベースに登録する手段と、データベースを参照して受付けた障害情報のうち、重要度の高いものを抽出・マージして表示用情報を作成する手段と、関係者からの障害情報の表示要求があった場合に、作成した表示用情報を検索して表示用情報を読み出すと共に、データベースを検索して所定の動的情報を読み出して表示用情報の該当情報を上書きあるいは追加する手段と、上書きあるいは追加した後の表示用情報を関係者に送信して表示させる手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置の障害情報を受付けてデータベースに登録し、表示要求時にデータベースを検索して該当情報を検索・編集して表示させる監視情報処理装置および監視情報処理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、監視センタは、監視対象の顧客の装置に障害が発生した場合、電話やオンラインなどで障害情報を受付けてデータベースに登録すると共に、保守要員を派遣などしたサポート状況をデータベースに登録する。そして、関係者から障害情報の表示要求があった場合には、その都度、データベースを検索して該当情報を抽出し、画面に編集して表示させるようにしていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このため、関係者からの障害情報の表示要求があった場合に、その都度、データベースを検索して該当情報を抽出し、抽出した情報を画面に編集して表示させる必要があり、障害情報を受付けてデータベースに登録・更新するのは高速に処理できるが、しかし、関係者から表示要求があった場合に、その都度、データベースを検索して該当情報を抽出し、抽出した情報を画面に編集する必要があり、データベースに1週間分で数千件以上もの障害情報がある場合や更に重大インシデントデータベース、緊急トラブル情報データベース、部署情報データベースなどの複数のデータベースを検索して結果をマージする必要がある場合などには迅速に表示要求に対応できないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、これらの問題を解決するため、装置の障害情報を受付けてデータベースに登録し、表示要求時にデータベースを検索して該当情報を検索・編集して表示させる監視情報処理装置において、装置の障害情報を受付けてデータベースに登録する手段と、データベースを参照して受付けた障害情報のうち、重要度の高いものを抽出・マージして表示用情報を作成する手段と、関係者からの障害情報の表示要求があった場合に、作成した表示用情報を検索して表示用情報を読み出すと共に、データベースを検索して所定の動的情報を読み出して表示用情報の該当情報を上書きあるいは追加する手段と、上書きあるいは追加した後の表示用情報を関係者に送信して表示させる手段とを備えるようにしている。
【0005】
この際、表示用情報は、指定された所定時間毎あるいは指定された所定日時に作成するようにしている。
【0006】
また、装置の障害情報として、障害発生日時、装置/ソフト名、顧客名、現象、に加えて、担当部署、サポート状況、地区のうちの少なくとも2つ以上とするようにしている。
【0007】
また、データベースとして、装置の障害情報の重大情報を登録した重大インシデントデータベース、装置の障害情報の緊急情報を登録した緊急情報データベース、および装置の障害情報の部署情報を登録した部署情報データベースのうちの少なくとも2つ以上とするようにしている。
【0008】
また、所定の動的情報として、装置の障害情報のサポート状況情報とするようにしている。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、障害情報の受付時にデータベースに登録すると共に所定期間毎に固定的な情報を編集して画面情報を作成しておき、関係者からの障害情報の表示要求時にデータベースから編集済の画面情報を読み出すと共に動的な情報について最新情報をデータベースを検索して上書きして画面情報を編集することにより、障害情報の表示要求時に動的情報のみを読み出して上書きして画面情報を高速に作成することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、障害情報の表示要求時に動的情報のみを読み出して上書きして画面情報を高速に作成することを実現した。
【実施例1】
【0011】
図1は、本発明のシステム構成図を示す。
【0012】
図1において、監視センタ1は、複数のユーザ装置11を監視して障害情報を収集するものであって、ユーザ装置11からオンラインで障害情報を収集したり、ユーザ装置11の管理者からの電話、インターネットなどにより障害発生時に障害情報を収集したりするものである。収集した障害情報は、オンラインあるいは電子メールで監視情報処理装置2に送信する。この際、障害情報中から監視に必要な重大な障害情報を送信したり、更に、障害情報を専門の部署が監視して重大障害(緊急)と判定した場合にも重大障害情報(緊急トラブル情報)を送信する。
【0013】
監視情報処理装置2は、本発明に係る装置であって、監視センタ1からオンライン、電子メールで受付けた障害情報(重大、緊急などの障害情報)をデータベースに保存すると共に、所定周期毎あるいは障害情報を受信毎にデータベースを参照して固定的な障害情報を編集して画面情報(高速表示ファイル)を作成し、関係者からの障害情報の表示要求時にデータベースを参照して動的な情報(例えば対応状況などの情報)を読み出して画面情報に上書きして編集して表示要求元に送信して表示させたりなどするものであって、ここでは、受付手段21、登録手段22、高速表示用ファイル作成手段23、最新情報追加手段24、送信手段25、重大インデントDBA,緊急トラブル情報DBB、リスク関連情報DBC,部署コードDBD,および高速表示用ファイルEなどから構成されるものである(図2から図8参照)。
【0014】
受付手段21は、監視センタ1から電子メールあるいはインターネットなどによりユーザ装置11に発生した障害情報(重大インシデント情報、緊急トラブル情報など)を受付けるものである。
【0015】
登録手段22は、受付手段21により受付けた障害情報(重大インシデント情報、緊急トラブル情報など)をデータベースに登録するものであって、ここでは、重大インデントDBA、緊急トラブル情報DBBに登録したりなどするものである(図4参照)。
【0016】
高速表示用ファイル作成手段23は、データベース20を参照して高速表示ファイルEを所定期間毎に作成するものである(図2から図4参照)。
【0017】
最新情報追加手段24は、利用者からの障害情報の表示要求時に、所定期間毎に作成された高速表示用ファイルEについて、データベースを参照して動的情報(例えば対応状況の情報)の最新情報(あるいは過去(指定された日時)から全ての対応情報)を読み出して最新情報を追加(前回の作成時から現在までの情報を追加)するものである(図5から図9を参照)。
【0018】
送信手段25は、動的情報を追加した高速表示用画面イメージを表示要求元に電子メール、パケットでネットワーク3を経由し送信するものである。
【0019】
重大インデントDBAは、監視センタ1から受け付けたユーザ装置11の重大な障害情報を登録したものである(図4の(a)参照)。
【0020】
緊急トラブル情報DBBは、監視センタ1から受け付けたユーザ装置11に関する緊急トラブル情報(監視部署が障害情報を監視し、緊急トラブル情報と判断したものについて、トラブル対応の進捗状況)を登録したものである(図4の(b)参照)。
【0021】
リスク関連情報DBCは、障害情報のリスク情報を登録したものである(図2の(c)参照)。
【0022】
部署コードDBDは、障害情報を担当などする部署のコードを登録したものである(図4の(d)参照)。
【0023】
高速表示用ファイルEは、所定周期毎に作成した高速表示用ファイル(画面情報)であって、重大インデントDBA,緊急トラブル情報DBB,リスク情報関連DBC,部署コードDBDなどの情報をもとにマージして作成したものである(図4の(e)参照)。
【0024】
ネットワーク3は、監視情報処理装置2と複数の利用者の表示装置4との間でデータの送受信を行うものであって、LANやインターネットなどのネットワークである。
【0025】
表示装置(全体表示)4、表示装置(部分表示)4は、ネットワーク3を介して監視情報処理装置2に障害情報の表示要求を送信し、監視情報処理装置2が高速表示用ファイルEに最新の障害情報を上書き、追加して作成したデータ(全体、指定した部分)を受信して画面上に表示するものであって、表示手段41、最新情報入力手段42などから構成されるものである(図6、図7参照)。
【0026】
表示手段41は、画面上に表示要求を行うためのメニューを表示したり、表示要求を送信したことに対応して受信したデータを画面上に表示したりなどするものである。
【0027】
最新情報入力手段42は、画面上から最新情報を入力するものであって、例えば後述する図8の画面上から最新のサポート状況を入力したりなどするものである。
【0028】
次に、図2のフローチャートの順番に従い、図1のシステム構成のもとでデータを収集するときの手順を詳細に説明する。
【0029】
図2は、本発明のデータ収集フローチャートを示す。
【0030】
図2において、S1は、事象を受付ける。これは、図1の監視センタ1がユーザ装置11から障害情報を電話、インターネット経由で受け付ける。
【0031】
S2は、重要度が高いか判別する。これは、S1で受け付けた障害情報について、受付担当者が重要度が高いか判別する。YESの場合には重要度が高い旨を当該障害情報に設定し、電子メール、パケット通信で図1の監視情報処理装置2に送信する。一方、S2のNOの場合には重大な障害情報ではないと判明したので、監視センタ1内の図示外のデータベースに保存し、監視情報処理装置2には送信しない。
【0032】
S3は、監視画面を表示する。これは、ユーザ装置11の緊急トラブル情報を監視する部署がS1で受け付けた事象(障害情報)を監視画面に表示し、担当者が監視する。
【0033】
S4は、要監視緊急トラブルか判別する。これは、S3で監視画面上に障害情報を表示して担当部署の担当者が監視し、要監視緊急トラブルに該当する障害情報が発生か判別する。YESの場合には、S5に進む。NOの場合には終了する。
【0034】
S5は、S4のYESで要監視緊急トラブルの障害情報がユーザ装置11に発生と判明したので、緊急トラブル情報を入力する(例えば後述する図4の(b)の緊急トラブル情報DBBに示すように緊急トラブル情報を入力する)。
【0035】
S6は、緊急トラブルの発生通知を送信する。
【0036】
以上によって、監視センタ1はユーザ装置11から電話、インターネットを介して障害情報を受け付け、重大な障害情報の場合には当該障害情報(重大)を監視情報処理装置2に送信し、更に、受け付けた障害情報を監視部署が監視、要監視緊急トラブルと判明した場合には緊急トラブル情報を入力して監視情報処理装置2に送信することが可能となる。
【0037】
次に、S7は、テーブルに登録する。これは、S2のYESで送信された障害情報(重大なもの)およびS6で送信された障害情報(緊急トラブル情報)を、図1の監視情報処理装置2を構成する登録手段22がテーブルに登録、例えば障害情報(重大)を図4の(a)の重大インデントDBAに登録、および障害情報(緊急トラブル情報)を図4の(b)の緊急トラブル情報DBBに登録する。
【0038】
S8は、高速表示用ファイルを作成する。これは、所定期間毎あるいは随時あるいは障害情報がデータベースに登録される毎に、重大インデントDBAおよび緊急トラブル情報DB、更に、リスク関連情報DBC、部署コードDBDを参照して編集し、高速表示用ファイルEを作成して登録する(図2から図4参照)。
【0039】
以上によって、監視センタ1から送信された障害情報(重大)および緊急トラブル情報を受信した監視情報処理装置2で重大インデントDBA,緊急トラブル情報DBBに登録すると共に併せてこれらデータベースを参照して障害情報の表示要求時に迅速に送信する高速表示用ファイルEを予め作成して当該高速表示用ファイルEとして登録することが可能となる。
【0040】
図3は、本発明の高速表示用ファイル作成のフローチャートを示す。
【0041】
図3において、S11は、過去1週間のAの情報(重大インデントDBAの情報)を検索する。
【0042】
S12は、重要度順に並べる。これらS11、S12は、既述した図2のS7で登録した例えば図4の(a)の重大インデントDBAを検索し、読み出したエントリ中の重要度欄(5が最重要度、1が重要度が低い)、現象欄(火災発生、装置停止などが重要度が高いなどで判定)などを参照して重要度順(例えば点数評価の高い順)にソートする。
【0043】
S13は、1件づつB〜D(図4の緊急トラブル情報DBB〜課コードDBD)を検索し、対応する情報を追加する。これは、A(図4の(a)の重大インデントDBA)の高速表示用ファイルEの未作成のエントリを1件づつ取り出し、当該取り出したエントリに関連する情報(顧客、装置、担当者などの情報)をB〜Dから検索して取り出し、追加して図4の(e)の高速表示用ファイルEの1エントリを作成する。
【0044】
S14は,Aの終わりか判別する。YESの場合には、終了する。NOの場合には、重要度順に並べた障害情報(A)についてS13を繰り返し、高速表示用ファイルEのエントリを作成する。
【0045】
以上によって、重大インデントDBAを検索して障害情報を重要度順に並べ、重要度の高いものから順に、他のB〜Dのデータベースを検索して関連する情報を追加して図4の(e)の高速表示用ファイルEを、利用者からの表示要求がある前に事前に自動作成することが可能となる。
【0046】
図4は、本発明のデータベースおよびファイル例を示す。
【0047】
図4の(a)は、重大インデントDBAの例を示す。図示の重大インデントDBAは、ユーザ装置11の障害情報の例であって、ここでは、図示の下記の情報を対応づけて登録したものである。
【0048】
・インデントNo:
・発生日時:
・型名/装置名:
・顧客名:
・現象:
・所課コード:
・サポート対応状況:
・重要度:
・その他:
ここで、インデントNoは障害情報に付与した一意の番号である。発生日は障害情報の発生日である。型名/装置名は障害の発生したソフトウェア名あるいは装置名である。顧客名は障害の発生したソフトウェアあるいは装置の顧客名である。現象は障害情報の具体的内容である。所課コードは担当者の会社内の所属コードである。サポート対応状況は障害に対するサポートの状況である。重要度は障害情報の重要度であって、障害の発生を受け付けたときに担当者が設定したりするものである。
【0049】
図4の(b)は、緊急トラブル情報DBBの例を示す。図示の緊急トラブル情報DBBは、障害情報を監視する部署の担当者が要監視トラブルと判定したとき(図2のS4のYES)に、障害情報に対応づけて入力した緊急トラブル情報であって、ここでは、図示の下記の情報を対応づけて登録したものである。
【0050】
・インデントNo:
・顧客名:
・受付日:
・機種/ソフト:
・影響度:
・対応状況:
・その他:
ここで、インデントNo、顧客名、受付日、機種/ソフトは図4の(a)の重大インデントDBAに、ユーザ装置11からの障害情報を受け付けて登録したときのインデントNo.顧客名、機種/ソフトである。影響度は、障害情報に基づく他への影響度を、監視部署の担当者が設定(入力)したものである。対応状況は障害情報に対する受付やサポートの対応状況を入力して登録したものである。
【0051】
図4の(c)は、リスク情報関連DBCの例を示す。図示のリスク情報関連DBCは、顧客名、障害発生したインデントNoに対応づけてリスク情報(過去の障害多発状況や担当者、地区などの情報)を登録したものであって、ここでは、図示の下記の情報を対応づけて登録したものである。
【0052】
・通番:
・顧客名:
・インデントNo:
・所属コード:
・地区:
・その他:
ここで、通番はリスク情報に順番に付与した番号である。顧客名、インデントNo、所属コードは、図4の(a)の重大インデントDBAに障害情報を登録したときのものである。地区は、障害発生したユーザ装置11の地区である。
【0053】
図4の(d)は、課コードDBDの例を示す。課コードDBDは、会社内の課コードに対応づけて所課名などを登録したものであって、ここでは、図示の下記の情報を対応づけて登録したものである。
【0054】
・課コード:
・所課名:
・その他:
ここで、課コードは会社内の課に付与された一意のコードである。所課名は課コードに対応する担当者が所属する課の名前である。
【0055】
図4の(e)は、高速表示用ファイルEの例を示す。図示の高速表示用ファイルEは図4の(a)の重大インデントDBAに登録された障害情報を重要度順に並べ、当該重要度順の障害情報について図4の(b)から(d)のデータベースを参照して関連する情報を編集(マージ)して所定期間毎に予め作成しておくファイルであって、ここでは、図示の下記の情報を対応づけて編集して登録したものである。
【0056】
・顧客名:
・受付日:
・影響度度:
・型名/装置名:
・現象:
・地区:
・所課:
・対応状況:
・サポート対応状況:
・インデントNo:
・更新日付:
・その他:
ここで、図示の矢印で示すように、
・図4の(a)の重大インデントDBAから型名/装置名、現象、所課(図4の(d)の課コードDBD経由)、地区(図4の(c)のリスク情報関連DBC経由)、サポート対応状況を登録し、
・図4の(b)の緊急トラブル情報DBBから受付日、影響度、対応状況を登録し、
・図4の(c)のリスク情報関連DBCから地区を登録し、
・図4の(d)の課コードDBDから所課を登録
したものである。
【0057】
図5は、本発明の動作説明フローチャート(表示)を示す。
【0058】
図5において、S21は、表示装置4の電源をONにする。これは、図1の表示装置4の電源をONにする。
【0059】
S22は、ブラウザを起動する。
【0060】
S23は、表示要求を行う。これらS21〜S23は、利用者が、図1の表示装置4の電源をONにした後、ブラウザを起動し、当該ブラウザ上から障害情報の表示要求として下記の情報を、ネットワーク3を介して監視情報処理装置2に送信する。
【0061】
・URL:
・パラメタ:
・全体表示:
・機種限定:
・地区限定:
ここで、URLは監視情報処理装置2の障害情報の表示要求用のURLである。パラメタとして、障害情報の全体表示、機種限定、地区限定などを指定する。
【0062】
S24は、要求を受信する。これは、S23で表示装置4から送信された表示要求を、図1の監視情報処理装置2が受信する。
【0063】
S25は、高速表示用ファイルEの内容を読み込む。
【0064】
S26は、パラメタがあれば行を絞り込む。
【0065】
S27は、表示画面イメージを作成する。これらS25からS27は、受信した表示要求に従い、既述した予め作成した図4の(e)の高速表示用ファイルEから該当するエントリを読み出し、更に、パラメタで指定された行のみを抽出して他を削除し、表示画面イメージを作成する(例えば後述する図6参照)。
【0066】
S28は、DBからサポート対応状況欄の情報を読み込んで上書きする。これは、動的情報として最新の情報を、既述した図4の(a),(b)のデータベースから検索して読み出し、読み出した情報をS27で作成した表示画面イメージ上に上書き、更に、元の情報がないものについては追加する。
【0067】
S29は、CSV−HTML変換する。これは、既述したS25からS28で作成した高速表示用ファイルEおよびそれから抽出して作成した表示画面イメージは内部データ形式(CSV)で表現されているので、これを一般的に通用するHTML形式に変換する。
【0068】
S30は、送信する。
【0069】
以上のS24からS30によって、図1の監視情報処理装置2は表示装置4からの表示要求の受信時に、図4の(e)の予め作成しておいた高速表示用ファイルEから該当するものを読み出し、更に、パラメタで指定されたもので絞込みを行い高速表示用ファイルEを作成し、次に、図4の(a)から(d)のデータベースを参照して最新情報を読み出して当該作成した高速表示画面イメージに上書き、新規であれば追加して最新の画面イメージを迅速に作成し、表示装置4に送信することが可能となる。
【0070】
S31は、表示装置4がS30で送信された最新の画面イメージを受信して画面上に表示する(図6参照)。
【0071】
以上のS21からS32によって、表示装置4を利用者が操作して障害情報の表示要求を行い、最新の高速表示用ファイルEを受信して表示(図6)することが可能となる。
【0072】
次に、S32は、表示画面上のコメント入力ボタンをクリックか判別する。これは、S31で表示した高速表示用ファイルEの障害情報を見た利用者がサポート対応状況を入力するために、コメント入力ボタンをクリックしたか判別する。YESの場合にはS34で表示要求を送信する。一方、NOの場合には、S33で所定時間経過か判別し、YESのときにS23に戻り繰り返し、NOのときにS32に戻り繰り返す。
【0073】
S35は、S34で送信された表示要求を、図1の監視情報処理装置2が受信する。
【0074】
S36は、サポート対応状況入力ウィンドウを作成する。
【0075】
S37は、送信する。
【0076】
S38は、S37で送信されたサポート対応状況入力ウィンドウを、表示装置4の画面上に表示する(図8参照)。
【0077】
S39は、入力する。これは、S38で表示した例えば図8のコメント入力画面(サポート状況入力画面)上で、利用者がサポート対応状況の情報(コメントなど)をキー入力する。
【0078】
S40は、登録ボタンをクリックする。これは、S39の図8の画面上でコメントなどを入力した後、利用者が右下の登録ボタンをマウスでクリックする。
【0079】
S41は、S40で登録ボタンをクリックしたことに対応して、図8の画面上でフォームに入力された情報が送信され、図1の監視情報処理装置2で受信し、重大インデントDBAの「サポート対応状況」フィールドに入れる(登録する)。そして、S25に戻り繰り返す。
【0080】
以上のS32からS41によって、表示した障害情報(図6)を見た利用者がコメント入力ボタンをクリックすると、図8のコメント入力画面が送信されてくるのでそれを表示し、当該コメント入力画面上でサポート状況を入力して登録ボタンをクリックすると、監視情報処理装置2の図4の(a)の重大インデントDBA内の対応するエントリのサポート対応状況欄に登録することが可能となる。
【0081】
図6は、本発明の表示画面例を示す。図示の表示画面は、既述した図5のS31で表示される表示画面の例を示し、図示の下記の情報を対応づけて表示したものである。
【0082】
・お客様名:
・Inc受付日:
・完了通知:
・サポート:
・型名/製品名:
・重度:
・障害st:
・現象/原因/処置/SPV監視:
・所課:
・対応状況(出動):
・IncNo:
・その他:
ここで、お客様名は図4の(a)の顧客名である。Inc受付日は図4の(b)の受付日である。完了通知は障害情報を受け付けたことに対応してサポートなどが完了した通知を登録するものである。サポートはサポート部門(グループコード)を登録したものである。型名/製品名は障害情報の発生した型名、製品名である。重度は障害発生の重要度である。障害stは障害情報の内容である。現象/原因/処置/SPV監視は障害情報の現象、原因、処置、監視の情報を登録したものである。所課は担当者の所属、課である。対応状況(出動)は障害情報に対して、出動した対応状況である。IncNoは障害情報に付与した一意のインデントNoである。
【0083】
図7は、本発明の高速表示用ファイルの画面イメージ例を示す。図示の高速表示用ファイルは、既述した図2のS8で作成した、内部形式データのものであって、ここでは、CSVファイルを、画面上に表示したときのイメージ例を示す。実際には、図示のCSVファイルは、既述した図5のS29でCSVからHTML形式に自動変換し、表示装置4に送信してブラウザ上に例えば図6に示すように表示するためのものである。
【0084】
図8は、本発明のコメント入力画面(サポート状況入力画面)例を示す。図示のコメント入力画面は、既述した図5のS38で表示装置4に表示する画面の例であって、図示の下記の情報を対応付けて表示し、コメント(サポート状況)を入力し、図4の(a)のデータベースのサポート対応状況欄に登録するためのものである。
【0085】
・顧客:
・型名/号機(装置名):
・現象:
・インデント状況:
・コメント(サポート状況):
・署名:
・登録ボタン/取消ボタン:
図9は、本発明の応用例を示す。図中の監視センタ1、監視情報処理装置2、表示装置4は図1のそれぞれに対応するものである。
【0086】
(1)図9において、監視センタ1を構成する監視システム12は、ユーザ装置11にトラブルが発生すると、電話、電子メール、パケット送信などで障害情報を受付けると、重大な詳細情報のみを監視情報処理装置2に電子メールで送信し、既述した図4の(a)の重大インデントDBAに登録する。一方、監視センタ1を構成する重大障害監視部門の端末13に障害情報を表示し、担当者が緊急トラブルと判断すると障害情報(緊急トラブル情報)を作成して電子メールで監視情報処理装置2に送信し、既述した図4の(b)の緊急トラブル情報DBBに登録する。
【0087】
(2)監視情報処理装置2では、所定期間毎に、(1)で登録した図4の(a)、(b)のデータベースに加え、更に、図4の(c)、(d)のデータベースを参照して高速表示用ファイルEを予め作成して図4の(e)の高速表示用ファイルEとして登録する。
【0088】
(3)利用者が表示装置4上のブラウザを表示させて障害情報の表示要求を行うと、監視情報処理装置2は、(2)で予め作成しておいた高速表示用ファイルEのうちから該当するものを取り出し、この取り出したものに、図4の(a)から(d)のデータベース20を検索して最新の情報を読み出して上書き、無いときは追加して最新の高速表示用画面イメージを作成する。
【0089】
(4)(3)で作成した最新の高速表示用画面イメージを表示装置4に送信して表示させることが可能となる。
【0090】
以上の処理で、例えば
A(重大インデントDB):90,000件
B(緊急トラブル情報DB):3,500件
C(リスク情報関連DB):15,000件
の登録があり、(2)で作成した高速表示用ファイルEが100件、作成されていた場合、
・本発明では表示要求時に、高速表示用ファイルEの100件分のみ、AからC(D)のデータベースを検索して最新の情報を読み出して上書き、追加するのみで最新の高速表示用画面イメージの作成を完了し(例えば0.5秒で完了)し、表示装置4に送信して高速に表示(例えば図6の画面を表示)させることが可能となる。
【0091】
一方、従来のA,B,Cのデータベースの全件を検索して該当する障害情報を読み出して高速用表示ファイルEを作成したのでは、全件(108,300件)が検索対象となり、多くの時間が必要となってしまい、迅速に障害情報を表示装置4に表示し得ないという問題があった。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明は、障害情報の表示画面イメージを定期的に作成しておき、表示要求時に動的情報のみを読み出して上書きして画面情報を高速に作成する監視情報処理装置および監視情報処理プログラムに関するものである。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明のシステム構成図である。
【図2】本発明のデータ収集フローチャートである。
【図3】本発明の高速表示用ファイル作成フローチャートである。
【図4】本発明のデータベースおよびファイル例である。
【図5】本発明の動作説明フローチャート(表示)である。
【図6】本発明の表示画面例である。
【図7】本発明の高速表示用ファイルの画面イメージ例である。
【図8】本発明のコメント入力画面(サポート状況入力画面)である。
【図9】本発明の応用例である。
【符号の説明】
【0094】
1:監視センタ
11:ユーザ装置
12:監視システム
13:端末
2:監視情報処理装置
20:データベース
21:受付手段
22:登録手段
23:高速表示用ファイル作成手段
24:最新情報追加手段
25:送信手段
3:ネットワーク
4:表示装置
41:表示手段
42:最新情報入力手段
A:重大インデントDB
B:緊急トラブル情報DB
C:リスク情報関連DB
D:部署コードDB
E:高速表示用ファイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置の障害情報を受付けてデータベースに登録し、表示要求時にデータベースを検索して該当情報を検索・編集して表示させる監視情報処理装置において、
装置の障害情報を受付けてデータベースに登録する手段と、
前記データベースを参照して受付けた障害情報のうち、重要度の高いものを抽出・マージして表示用情報を作成する手段と、
関係者からの障害情報の表示要求があった場合に、前記作成した表示用情報を検索して該当表示用情報を読み出すと共に、前記データベースを検索して所定の動的情報を読み出して当該表示用情報の該当情報を上書きあるいは追加する手段と、
前記上書きあるいは追加した後の表示用情報を前記関係者に送信して表示させる手段と
を備えたことを特徴とする監視情報処理装置。
【請求項2】
前記表示用情報は、指定された所定時間毎あるいは指定された所定日時に作成することを特徴とする請求項1に記載の監視情報処理装置。
【請求項3】
前記装置の障害情報として、障害発生日時、装置/ソフト名、顧客名、現象、に加えて、担当部署、サポート状況、地区のうちの少なくとも2つ以上としたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の監視情報処理装置。
【請求項4】
前記データベースとして、装置の障害情報の重大情報を登録した重大インシデントデータベース、装置の障害情報の緊急情報を登録した緊急情報データベース、および装置の障害情報の部署情報を登録した部署情報データベースのうちの少なくとも2つ以上としたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の監視情報処理装置。
【請求項5】
前記所定の動的情報として、装置の障害情報のサポート状況情報としたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の監視情報処理装置。
【請求項6】
装置の障害情報を受付けてデータベースに登録し、表示要求時にデータベースを検索して該当情報を検索・編集して表示させる監視情報処理プログラムにおいて、
コンピュータを、
装置の障害情報を受付けてデータベースに登録する手段と、
前記データベースを参照して受付けた障害情報のうち、重要度の高いものを抽出・マージして表示用情報を作成する手段と、
関係者からの障害情報の表示要求があった場合に、前記作成した表示用情報を検索して該当表示用情報を読み出すと共に、前記データベースを検索して所定の動的情報を読み出して当該表示用情報の該当情報を上書きあるいは追加する手段と、
前記上書きあるいは追加した後の表示用情報を前記関係者に送信して表示させる手段と
として機能させる監視情報処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−191858(P2011−191858A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−55561(P2010−55561)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【出願人】(598057291)株式会社富士通エフサス (147)
【Fターム(参考)】