説明

監視装置、テレビジョン受像機、監視システム、監視方法、監視プログラム、および記録媒体

【課題】ある機器に対するユーザ操作を監視し、この機器に対してユーザ操作が行われたか否かを、より適確に判断することで、より適切なタイミングで警告情報を発することにある。
【解決手段】テレビ100は、ユーザ操作がなされていない時間を計測するタイマ部330と、計測時間が予め設定された時間を経過した場合、アラート(警告情報)を発するアラート発生部340(警告部)と、ある制御信号が入力された場合、当該制御信号が、ユーザの操作に起因するものか否かを判断する判断部320と、入力された制御信号がユーザの操作に起因するものであると判断された場合、タイマ部330による計測時間と、予め設定された時間との差を拡大し、入力された制御信号がユーザの操作に起因するものでないと判断された場合、上記差を拡大しないリセット部335とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ある機器に対するユーザ操作を監視し、このユーザに何らかの異常が生じたと判断した場合に、警告情報を発するようにした監視装置、テレビジョン受像機、監視システム、監視方法、監視プログラム、および監視プログラムを記録している記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
高齢者や障害者等の監視が必要となる者(以下、「監視対象者」と示す。)に何らの異常が生じた場合、その旨を介護者等の通知すべき者(以下、「通知対象者」と示す。)に対していち早く通知する必要がある。これにより、通知対象者は、監視対象者に生じた異常に対して、迅速に対応することができるからである。
【0003】
そこで、特許文献1には、電気ポットの操作履歴から未操作期間を求め、未操作期間が予め定められている未操作設定期間を超過した場合には、監視対象者の情報を所定のメールアドレスへ送信する技術が開示されている。この技術によれば、監視対象者が何らかの原因で電気ポットを操作できない状況を、監視者が迅速に把握でき、その監視対象者宅または専門の監視者に連絡する等の対処も迅速に行うことができるとされている。
【0004】
また、特許文献2には、家庭電気製品のリモコンから発せられた光信号を検出してから、安否確認時間内に再度上記光信号が検出されなかった場合、ホストコンピュータに生存確認必要信号を送信する技術が開示されている。この技術によれば、この送信結果に基づき、一人暮らしの老人に異変が発生したことが確認できるとされている。
【0005】
また、特許文献3には、テレビジョン受像機に対する操作状況を監視し、これに基づいて、テレビ番組が視聴パターン通り視聴されているかを確認し、視聴パターン通り視聴されていなければ、例外状況が発生した旨を監視者用端末に送信する技術が開示されている。この技術によれば、視聴パターン通り視聴されていなければ、独居者に異変が生じた可能性があるとしており、このような状況になった場合に、例外状況が発生した旨をタイムラグなく監視者用端末に通知することができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3193363号公報
【特許文献2】特開2000−293774号公報
【特許文献3】特開2009−77351号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、近年の家電製品等の機器においては、当該機器が備える操作ボタンやリモコン等の入力装置によらず、自動的に操作がなされる場合がある。例えば、タイマー機能により、予め設定した時刻に自動的に操作がなされる場合がある。この場合、上記特許文献1〜3の技術では、実際にはユーザによる操作(以下、「ユーザ操作」と示す。)が行われていないにもかかわらず、ユーザ操作が行われたと誤認識してしまう。この場合、実際には監視対象者に何らかの異常が生じていたにも関わらず、この異常を通知するための警告情報が通知対象者に通知されないといった事態が生じる。
【0008】
また、当該機器に対して外部機器から遠隔操作がなされる場合がある。この場合、上記特許文献1〜3の技術では、実際にはユーザ操作が行われたにもかかわらず、ユーザ操作が行われていないと誤認識してしまう。この場合、実際には監視対象者に異常が生じていないにも関わらず、誤って警告情報が通知対象者に通知されてしまうといった事態が生じる。
【0009】
このように、上記特許文献1〜3の技術では、機器が備える入力装置によらない操作が行われるような場合は、ユーザ操作が行われたか否かを、適確に把握することができない。
【0010】
本発明の目的は、ある機器に対するユーザ操作を監視し、この機器に対してユーザ操作が行われたか否かを、より適確に判断することで、より適切なタイミングで警告情報を発することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る監視装置は、ある機器に対するユーザの操作を監視する監視装置であって、前記機器に対するユーザ操作がなされていない時間を計測するタイマ手段と、前記タイマ手段による計測時間が、予め設定された時間を経過した場合、警告情報を発する警告手段と、前記機器に対する複数の制御信号の各々について、当該制御信号が前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断するための判断情報を記憶する判断情報記憶手段と、前記機器の監視対象の処理部に対してある制御信号が入力された場合、前記判断情報に基づいて、当該制御信号が、前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断する判断手段と、入力された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものであると判断された場合、前記タイマ手段による計測時間と、前記予め設定された時間との差を拡大し、入力された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものでないと判断された場合、前記差を拡大しない警告タイミング調整手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
この特徴により、入力された制御信号が、ユーザーの操作に起因するものであるか否かを、判断情報に基づいて適確に判断することができる。これにより、例えば、自動的に発生した制御信号が入力された場合に、誤ってタイマ手段による計測時間がリセットされてしまい、実際にはユーザに何らかの異常事態が生じているにも関わらず、警告情報が発せられないといった事態を回避することができる。また、外部機器に対するユーザ操作によって発生した制御信号が入力された場合に、誤ってタイマ手段による計測時間がリセットされず、実際にはユーザに何らかの異常事態が生じていないにも関わらず、警告情報を発してしまうといった事態を回避することができる。このように、本発明によれば、監視装置に対して入力された様々な制御信号について、より適確に、当該制御信号がユーザ操作に起因するものか否かを判断することができる。すなわち、監視装置に対するユーザ操作が行われたか否かを、より適確に判断することできるので、より適切なタイミングで警告情報を発することができる。
【0013】
なお、本発明に係る監視装置では、前記判断手段は、前記機器において、自動的に発生する所定の制御信号が、前記監視対象の処理部に対して入力された場合は、前記判断情報に基づいて、当該制御信号が前記ユーザの操作に起因するものではないと判断することが好ましい。
【0014】
この特徴により、ユーザ操作に起因するものと誤って判断されやすい、自動的に発生する制御信号が入力された場合についても、この制御信号がユーザ操作に起因しないものであると判断することができる。
【0015】
また、本発明に係る監視装置では、前記判断手段は、前記機器において、タイマー機能により自動的に発生する所定の制御信号が、前記監視対象の処理部に対して入力された場合は、前記判断情報に基づいて、当該制御信号が前記ユーザの操作に起因するものでないと判断することが好ましい。
【0016】
この特徴により、ユーザ操作に起因するものと誤って判断されやすい、タイマー機能によって自動的に発生する制御信号についても、この制御信号がユーザ操作に起因しないものであると判断することができる。
【0017】
また、本発明に係る監視装置では、前記判断手段は、前記機器において、前記機器に接続された外部機器からの遠隔操作により、所定の制御信号が、前記監視対象の処理部に対して入力された場合、前記判断情報に基づいて、当該制御信号が前記ユーザの操作に起因するものであると判断することが好ましい。
【0018】
この特徴により、ユーザ操作に起因しないものと誤って判断されやすい、外部機器からの遠隔操作によって入力された制御信号についても、この制御信号がユーザ操作に起因するものであると判断することができる。
【0019】
また、本発明に係る監視装置では、前記判断手段は、前記機器において、前記機器にネットワークを介して接続されたネットワーク機器からの遠隔操作により、所定の制御信号が、前記監視対象の処理部に対して入力された場合、前記判断情報に基づいて、当該制御信号が前記ユーザの操作に起因するものであると判断することが好ましい。
【0020】
この特徴により、ユーザ操作に起因しないものと誤って判断されやすい、ネットワーク機器からの遠隔操作によって入力された制御信号についても、この制御信号がユーザ操作に起因するものであると判断することができる。
【0021】
また、本発明に係る監視装置では、前記監視対象の処理部は、受信放送の選局を行なう選局部であり、前記判断手段は、前記選局部に対して、ある選局操作を行わせるための制御信号が入力された場合、前記判断情報に基づいて、当該制御信号が、前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断することが好ましい。
【0022】
この特徴により、ユーザ操作だけでなくユーザ操作以外の操作によっても多用される選局操作についても、この選局操作がユーザ操作に起因するものか否かを適確に判断することができる。
【0023】
また、本発明に係る監視装置では、前記タイマ手段は、予め設定された時刻から、予め設定された別の時刻まで、前記機器に対するユーザ操作がなされていない時間を計測することが好ましい。
【0024】
また、本発明に係る監視装置では、前記警告タイミング調整手段は、入力された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものであると判断された場合、前記タイマ手段による計測時間をリセットすることで前記差を拡大することが好ましい。
【0025】
また、本発明に係る監視装置では、前記警告タイミング調整手段は、入力された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものであると判断された場合、前記予め設定された時間を所定時間分延長することで前記差を拡大することが好ましい。
【0026】
また、本発明に係る監視装置では、入力された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものであると判断された場合、ユーザ操作が行なわれた旨の情報を発する発生手段をさらに備えることが好ましい。
【0027】
この特徴により、通知対象者に対して、監視対象者に異常が生じたか否かを、より適確に通知することができる。
【0028】
また、本発明に係るテレビジョン受像機は、上記のいずれかに記載の監視装置を備えたことを特徴とする。
【0029】
この特徴により、本発明に係るテレビジョン受像機は、上記の各監視装置が奏する効果と同様の効果を奏することができる。
【0030】
また、本発明に係る監視システムは、第1の装置と、第2の装置とを備え、前記第1の装置に対するユーザの操作を監視する監視システムであって、前記第1の装置は、当該第1の装置が備える監視対象の処理部に対する制御信号の入力を監視する監視手段と、前記監視対象の処理部に対してある制御信号が入力された場合、入力された制御信号を前記第2の装置へ送信する送信部とを備え、前記第2の装置は、前記第1の装置に対するユーザ操作がなされていない時間を計測するタイマ手段と、前記タイマ手段による計測時間が、予め設定された時間を経過した場合、警告情報を発する警告手段と、前記第1の装置に対する複数の制御信号の各々について、当該制御信号が前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断するための判断情報を記憶する判断情報記憶手段と、前記第1の装置から送信された制御信号を受信する受信部と、前記判断情報に基づいて、前記受信部によって受信された制御信号が、前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断する判断手段と、受信された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものであると判断された場合、前記タイマ手段による計測時間と、前記予め設定された時間との差を拡大し、受信された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものでないと判断された場合、前記差を拡大しない警告タイミング調整手段とを備えることを特徴とする。
【0031】
本発明によれば、監視装置に対して入力された様々な制御信号について、より適確に、当該制御信号がユーザ操作に起因するものか否かを判断することができる。すなわち、監視装置に対するユーザ操作が行われたか否かを、より適確に判断することできるので、より適切なタイミングで警告情報を発することができる。
【0032】
また、本発明に係る監視方法は、ある機器に対するユーザの操作を監視する監視方法であって、前記機器に対するユーザ操作がなされていない時間を計測する計測工程と、前記計測工程による計測時間が、予め設定された時間を経過した場合、警告情報を発する警告工程と、前記機器に対する複数の制御信号の各々について、当該制御信号が前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断するための判断情報を記憶させておく判断情報記憶工程と、前記機器の監視対象の処理部に対してある制御信号が入力された場合、前記判断情報に基づいて、当該制御信号が、前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断する判断工程と、入力された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものであると判断された場合、前記計測工程による計測時間と、前記予め設定された時間との差を拡大し、入力された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものでないと判断された場合、前記差を拡大しない警告タイミング調整工程とを備えることを特徴とする。
【0033】
本発明によれば、監視装置に対して入力された様々な制御信号について、より適確に、当該制御信号がユーザ操作に起因するものか否かを判断することができる。すなわち、監視装置に対するユーザ操作が行われたか否かを、より適確に判断することできるので、より適切なタイミングで警告情報を発することができる。
【0034】
また、本発明に係る監視プログラムは、コンピュータを、ある機器に対するユーザ操作がなされていない時間を計測するタイマ手段と、前記タイマ手段による計測時間が、予め設定された時間を経過した場合、警告情報を発する警告手段と、前記機器に対する複数の制御信号の各々について、当該制御信号が前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断するための判断情報を記憶する判断情報記憶手段と、前記機器の監視対象の処理部に対してある制御信号が入力された場合、前記判断情報に基づいて、当該制御信号が、前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断する判断手段と、入力された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものであると判断された場合、前記タイマ手段による計測時間と、前記予め設定された時間との差を拡大し、入力された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものでないと判断された場合、前記差を拡大しない警告タイミング調整手段として機能させるための監視プログラムである。
【0035】
この監視プログラムをコンピュータに実行させることにより、監視装置に対して入力された様々な制御信号について、より適確に、当該制御信号がユーザ操作に起因するものか否かを判断することができる。すなわち、監視装置に対するユーザ操作が行われたか否かを、より適確に判断することできるので、より適切なタイミングで警告情報を発することができる。
【0036】
また、本発明に係る記録媒体は、上記に記載の監視プログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0037】
この記録媒体に記録されている監視プログラムをコンピュータに実行させることにより、監視装置に対して入力された様々な制御信号について、より適確に、当該制御信号がユーザ操作に起因するものか否かを判断することができる。すなわち、監視装置に対するユーザ操作が行われたか否かを、より適確に判断することできるので、より適切なタイミングで警告情報を発することができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明に係る監視対象者を監視する監視装置、テレビジョン受像機、監視システム、監視方法、監視プログラム、および記録媒体によれば、ある機器に対して、ある制御信号が入力された場合に、当該制御信号が、ユーザの操作に起因するものか否かを判断し、入力された制御信号がユーザの操作に起因するものであると判断された場合、タイマ手段による計測時間をリセットすることとした。これにより、外部機器からの遠隔操作や、タイマーによる自動操作等、入力装置以外による操作がなされた場合であっても、これらの操作がユーザの操作によるものか否かを、より適確に判断することができる。したがって、より適切なタイミングで警告情報を発することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】実施形態1に係る監視システムのシステム構成を示す図である。
【図2】実施形態1に係るテレビ100(本体102)のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】実施形態1に係るテレビ100の機能構成を示すブロック図である。
【図4】実施形態1に係るテレビ100による監視処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】実施形態1に係るテレビ100が扱う判断情報の一例を示す図である。
【図6】実施形態1に係るテレビ100が扱う判断情報の一例を示す図である。
【図7】実施形態2に係る監視システムのシステム構成を示す図である。
【図8】実施形態2に係るレコーダー800(本体802)のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図9】実施形態2に係るレコーダー800の機能構成を示すブロック図である。
【図10】実施形態2に係るレコーダー800による監視処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】実施形態2に係るレコーダー800が扱う判断情報の一例を示す図である。
【図12】実施形態3に係る監視システムのシステム構成を示す図である。
【図13】実施形態3に係るテレビ100および通知サーバ1100の機能構成を示すブロック図である。
【図14】実施形態3に係るテレビ100および通知サーバ1100による監視処理の手順を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の一実施形態に係る監視システムについて、図面を用いて説明する。
【0041】
(実施形態1)
まず、本発明に係る監視システムの実施形態1について説明する。図1は、実施形態1に係る監視システムのシステム構成を示す図である。図1に示す監視システム10は、テレビ100、通知サーバ110、および通知先端末120を備える。テレビ100、通知サーバ110、および通知先端末120のそれぞれは、インターネットやホームネットワーク等の、ネットワーク130に接続されている。
【0042】
テレビ100は、当該テレビ100に対するユーザの操作を監視する監視装置の一例である。本実施形態では、監視装置として、各種画像の表示および各種音声の出力を行う、いわゆるテレビ受像器であるテレビ100を採用している。テレビ100が表示する画像としては、外部機器によって再生された動画データおよび静止画データによるもの、各種チューナで受信された動画データおよび静止画データによるもの、外部端子から入力された動画データおよび静止画データによるもの、当該テレビ100に挿入、接続、または内蔵された各種記録メディアに記録され、当該テレビ100によって再生された動画データおよび静止画データによるもの、等が挙げられる。テレビ100が出力する音声としては、上記した各種動画データに含まれている音声データによるものが挙げられる。テレビ100は、楽曲データ等の音声データが単独で再生された場合は、画像の表示を伴わず、音声を単独で出力することもできる。
【0043】
テレビ100としては、液晶テレビ、プラズマテレビ、有機ELテレビ、ブラウン管テレビ等が挙げられる。また、テレビ100としては、例えばHDD(Hard disk drive)レコーダー内蔵テレビ、HDDプレーヤー内蔵テレビ、DVD(Digital Versatile Disc)レコーダー内蔵テレビ、DVDプレーヤー内蔵テレビ、BD(Blu-ray Disc)レコーダー内蔵テレビ、BDプレーヤー内蔵テレビ等が挙げられる。本実施形態では、テレビ100として、BDレコーダーおよびHDDレコーダー内蔵の液晶テレビを採用している。
【0044】
テレビ100は、本体102およびリモコン104を有する。テレビ100は、入力装置として、リモコン104だけでなく、本体102の外面に設けられた操作ボタン106を有する。例えば、テレビ100のユーザ(すなわち、監視対象者)は、リモコン104又は操作ボタン106を操作することによって、テレビ100に対して、視聴するチャンネルを切り替える等の操作を行うことができる。
【0045】
ここで、テレビ100の監視機能について説明する。テレビ100は、予め設定された時間の間、当該テレビ100に対する操作が行われたか否かによって、監視対象者に異常が生じたか否かを判断する。テレビ100は、監視対象者に異常が生じたと判断すると、アラートを発する。この例では、テレビ100は、アラートを、通知サーバ110へ送信する。
【0046】
通知サーバ110は、監視対象者に何らかの異常が生じたことを通知対象者に通知する装置である。具体的には、通知サーバ110は、テレビ100から送信されてきたアラートを受け取ると、このテレビ100に予め対応付けられているメールアドレスに対して、監視対象者に何らかの異常が生じた旨が示された電子メール(以下、「アラートメール」と示す。)を送信する。この例では、テレビ100には、通知先端末120のメールアドレスが予め対応付けられている。したがって、通知サーバ110は、テレビ100から送信されてきたアラートを受け取ると、上記アラートメールを通知先端末120へ送信する。本実施形態では、通知サーバ110として、サーバ専用機を採用しているが、これに限らず、パーソナル・コンピュータ等を採用しても良い。
【0047】
通知先端末120は、監視対象者の介護者等の通知対象者が利用する装置である。この例では、通知先端末120は、パーソナル・コンピュータ122および携帯電話124を含んでいる。通知対象者は、通知サーバ110からパーソナル・コンピュータ122又は携帯電話124に送られてきたアラートメールによって、監視対象者に何らかの異常が生じたことを知ることができる。
【0048】
(外部機器およびネットワーク機器)
テレビ100には、当該テレビ100の遠隔操作が可能な外部機器が接続されている。例えば、図1に示すように、テレビ100には、外部機器の一例として、レコーダー152が接続されている。レコーダー152は、各種動画データおよび各種音声データを録画及び再生する、いわゆる録画再生機器である。
【0049】
レコーダー152によって録画及び再生される動画データとしては、各種チューナで受信された動画データ、外部端子から入力された動画データ、当該レコーダー152に挿入、接続、または内蔵された各種記録メディアに記録されている動画データ等が挙げられる。また、レコーダー152によって録画及び再生される音声データとしては、上記した各種動画データに含まれている音声データが挙げられる。レコーダー152は、楽曲データ等の音声データを単独で録画および再生することもできる。レコーダー152としては、例えばHDDレコーダー、DVDレコーダー、BDレコーダー等が挙げられる。
【0050】
本実施形態では、レコーダー152として、テレビ100の遠隔操作が可能なHDMI(High-Definition Multimedia Interface)機器を採用している。テレビ100とレコーダー152とは、HDMIケーブルで接続されている。例えば、レコーダー152は、HDMIケーブルを介して、HDMI規格で規定されている、相互機器制御を実現するためのCEC(Consumer Electronics Control)制御信号をテレビ100へ送信することにより、テレビ100を遠隔操作する。
【0051】
また、テレビ100には、ネットワーク130を介して、当該テレビ100の遠隔操作が可能なネットワーク機器が接続されている。例えば、図1に示すように、テレビ100には、ネットワーク機器の一例として、パーソナル・コンピュータ154および携帯電話156が接続されている。パーソナル・コンピュータ154および携帯電話156は、いずれもテレビ100の遠隔操作が可能な機器である。例えば、パーソナル・コンピュータ154は、ネットワーク130を介して、DLNA(Digital Living Network Alliance)コントロール信号をテレビ100へ送信することにより、テレビ100を遠隔操作する。すなわち、テレビ100は、DLNA規格で言うところの、DMR(Digital Media Renderer)としての役割を担う。また、パーソナル・コンピュータ154は、DLNA規格で言うところの、DMC(Digital Media Controller)としての役割を担う。テレビ100によって再生されるコンテンツを格納する装置(すなわち、DLNA規格で言うところの、DMS(Digital Media Server)としての役割を担う装置)は、テレビ100自身であっても良く、パーソナル・コンピュータ154や、コンテンツサーバ等、テレビ100の外部に設けられた装置であっても良い。一方、携帯電話156は、ネットワーク130を介して、IPコントロール信号をテレビ100へ送信することにより、テレビ100を遠隔操作する。
【0052】
(テレビ100の動作)
ここで、テレビ100が監視対象者の異常を検出し、アラートを発する仕組みについて説明する。例えば、テレビ100において、リモコン104や操作ボタン106の操作により、チャンネルを切り替える操作が行われずに、予め設定された時間(以下、「設定時間」と示す。)が経過したとする。この場合、テレビ100は、監視対象者に異常が生じたと判断し、アラートを発する。反対に、設定時間が経過する前に、テレビ100において、リモコン104や操作ボタン106の操作により、チャンネルを切り替える操作が行われたとする。この場合、テレビ100は、監視対象者に異常が生じていないと判断し、アラートを発しない。
【0053】
ここで、テレビ100において、チャンネルを切り替える操作は、リモコン104及び操作ボタン106によるものに限らない。例えば、タイマーにより、自動的にチャンネルの切り替え操作が行われる場合がある。この場合、ユーザによる操作が行われず、チャンネルの切り替え操作が行われたと言える。また、ネットワーク機器からの遠隔操作により、チャンネルの切り替え操作が行われる場合がある。この場合は、ユーザ操作が行われ、チャンネルの切り替え操作が行われたと言える。
【0054】
このように、入力装置以外による操作は、ユーザ操作によるものと、ユーザ操作によらないものとを含んでいる。このため、単にテレビ100に対して操作が行われたというだけでは、ユーザ操作が行われたか否かを判断することが容易ではない。すなわち、監視対象者に異常が生じているのか否かを適確に判断することが容易ではない。
【0055】
そこで、本実施形態のテレビ100は、当該テレビ100に対してある操作指示がなされた場合、その操作指示の内容に応じて、ユーザ操作が行われたか否かを判断するのである。これにより、本実施形態のテレビ100は、ユーザ操作が行われたか否かをより適確に判断することができる。すなわち、監視対象者に異常が生じているのか否かを適確に判断することができるのである。
【0056】
(テレビ100のハードウェア構成)
図2は、実施形態1に係るテレビ100(本体102)のハードウェア構成を示すブロック図である。テレビ100は、図2に示すように、外部入力端子201、地上デジタル放送チューナ202、衛星放送チューナ203、録画再生部204、BDドライブ205、映像セレクタ206、映像処理回路207、OSD(On-Screen Display)生成部208、LCD(Liquid Crystal Display)コントローラ209、LCD210、音声セレクタ211、音声処理回路212、アンプ213、スピーカ214、外部機器インターフェース215、ROM216、RAM217、CPU218、赤外線受光部219、通信インターフェース220、および、HDドライブ221を備えている。図2においては、映像信号の経路を実線で、音声信号の経路を一点鎖線で、データや制御信号の経路(バス)を太線で示している。
【0057】
外部入力端子201は、映像入力端子201aと音声入力端子201bとを含む。映像入力端子201aは、映像信号を入力するためのものであり、例えば、DVI端子である。音声入力端子201bは、音声信号を入力するためのものであり、例えば、S/PDIF端子である。ただし、外部入力端子201は、これに限定されず、映像入力端子201aと音声入力端子201bとが一体化されたHDMI端子等であってもよい。
【0058】
地上デジタル放送チューナ202は、地上デジタル放送により放送される放送番組を受信するためのチューナである。地上デジタル放送チューナ202は、例えば、受信信号をアナログベースバンド信号に変換するRF部、アナログベースバンド信号をデジタルベースバンド信号に変換するADC部、デジタルベースバンド信号からMPEG2ストリームを復調する復調部、および、MPEG2ストリームから映像信号および音声信号を復号する復号部により構成することができる。
【0059】
地上デジタル放送チューナ202により復調されたMPEG2ストリームは、バスを介して録画再生部204に供給される。また、地上デジタル放送チューナ202により復号された映像信号および音声信号は、それぞれ、映像セレクタ206および音声セレクタ211に供給さる。なお、地上デジタル放送チューナ202が何れのチャンネルを復調対象として選択するかは、CPU218により制御される。
【0060】
なお、地上デジタル放送チューナ202は、異なるチャンネルを介して放送される2つのMPEG2ストリームを同時に復調することが可能なダブルチューナであることが好ましい。この場合、地上デジタル放送チューナ202は、選局対象チャンネルとして選択した第1のチャンネルを介して放送されるMPEG2ストリームを録画再生部204に供給すると共に、そのMPEG2ストリームから復号した映像信号および音声信号を映像セレクタ206および音声セレクタ211に供給する。また、地上デジタル放送チューナ202は、録画対象チャンネルとして選択した第2のチャンネルを介して放送されるMPEG2ストリームを録画再生部204に供給する。
【0061】
もちろん、本発明に係る地上デジタル放送チューナ202は、ダブルチューナに限定されるものではなく、例えば、シングルチューナであってもよく、3つ以上のチューナを備える複数のチューナであってもよい。地上デジタル放送チューナ202がシングルチューナである場合には、ユーザが放送番組を視聴していないときに限って、放送番組を表すMPEG2ストリームを録画再生部204に供給することができる。また、地上デジタル放送チューナ202が複数のチューナによって構成される場合には、チャンネル毎、放送波毎、又は、視聴者毎(例えば、お父さん、お母さん、及び、子供等)に、異なるチャンネルを介して放送される放送番組を表すMPEG2ストリームを録画再生部204に供給することができる。
【0062】
衛星放送チューナ203は、衛星放送により放送される放送番組を受信するためのチューナである。衛星放送チューナ203は、例えば、受信信号をアナログベースバンド信号に変換するRF部、アナログベースバンド信号をデジタルベースバンド信号に変換するADC部、デジタルベースバンド信号からMPEG2ストリームを復調する復調部、および、MPEG2ストリームから映像信号を復号する復号部により構成することができる。
【0063】
衛星放送チューナ203により復調されたMPEG2ストリームは、録画再生部204に供給される。また、衛星放送チューナ203により復号された映像信号および音声信号は、それぞれ、映像セレクタ206および音声セレクタ211に供給さる。なお、衛星放送チューナ203が何れのチャンネルを介して伝送されるMPEG2データストリームを復調するかは、CPU218により選択される。
【0064】
なお、本実施形態における衛星放送チューナ203は、地上デジタル放送チューナ202と同様、異なるチャンネルを介して放送される2つの放送番組を同時に受信することが可能なダブルチューナであることが好ましい。
【0065】
録画再生部204は、録画部204aと再生部204bとを含む。録画部204aは、地上デジタル放送チューナ202および衛星放送チューナ203の何れかからMPEG2ストリームを取得し、取得したMPEG2ストリームを記録装置に書き込む。録画部204aは、テレビ100に内蔵されたBDドライブ205、テレビ100に内蔵されたHDドライブ221、および、外部機器インターフェース215に接続されたレコーダー152を、MPEG2ストリームを記録するための記録装置として利用することができる。再生部204bは、記録装置からMPEG2ストリームを読み出し、読み出したMPEG2ストリームから映像信号および音声信号を復号する。再生部204bにより復号された映像信号および音声信号は、それぞれ、映像セレクタ206および音声セレクタ211に供給される。
【0066】
映像セレクタ206には、上述した4種類の映像信号が供給される。すなわち、(1)外部入力端子201(特に映像入力端子201a)から入力された映像信号、(2)地上デジタル放送チューナ202にて復号された映像信号、(3)衛星放送チューナ203にて復号された映像信号、および、(4)録画再生部204(特に再生部204b)にて復号された映像信号が入力される。映像セレクタ206は、上記(1)〜(4)の映像信号のうちの何れか1つを選択する。映像セレクタ206によって選択された映像信号は、映像処理回路207に供給される。なお、映像セレクタ206が何れの映像信号を選択するかは、CPU218によって制御される。
【0067】
映像処理回路207は、映像セレクタ206から供給された映像信号に画質調整処理を施す。また、映像処理回路207は、映像セレクタ206から供給された映像信号にスケーリング処理を施す。ここで、画質調整処理とは、例えば、映像信号を加工することによって、その映像信号が表す映像の輝度、シャープネス、および、コントラストの少なくとも何れかを変更することを指す。また、スケーリング処理とは、映像信号を加工することによって、その映像信号が表す映像のサイズを相似拡大または相似縮小することを指す。映像処理回路207によって加工された映像信号は、LCDコントローラ209に供給される。なお、映像処理回路207が画質およびサイズをどのように変更するかは、CPU218によって制御される。
【0068】
OSD生成部208は、CPU218から供給されたOSDデータからOSD画像を生成(レンダリング)する。OSD生成部208が生成するOSD画像としては、電子番組表等が挙げられる。OSDデータとしては、例えば、SVG(Scalable Vector Graphics)を用いることができる。OSD生成部208により生成されたOSD画像は、映像処理回路207から供給された映像信号に重畳され、LCDコントローラ209に供給される。
【0069】
LCDコントローラ209は、映像処理回路207から供給された映像信号に基づいて、その映像信号が表す映像を表示するようにLCD210を駆動する。また、OSD生成部208からOSD画像が供給されている場合、LCDコントローラ209は、映像処理回路207から供給された映像信号にOSD画像が重畳されたものに基づいて、その映像信号が表す映像を表示するようにLCD210を駆動する。
【0070】
音声セレクタ211には、上述した4種類の音声信号が供給される。すなわち、(1)外部入力端子201(特に音声入力端子201b)から入力された音声信号、(2)地上デジタル放送チューナ202にて復号された音声信号、(3)衛星放送チューナ203にて復号された音声信号、および、(4)録画再生部204(特に再生部204b)にて復号された音声信号が入力される。音声セレクタ211は、上記(1)〜(4)の音声信号のうちの何れか1つを選択する。
【0071】
音声セレクタ211によって選択された音声信号は、音声処理回路212に供給される。なお、音声セレクタ211が何れの音声信号を選択するかは、CPU218によって制御される。ただし、映像セレクタ206における映像の選択と、音声セレクタ211における音声の選択とは連動しており、例えば、映像セレクタ206が地上デジタル放送チューナ202から供給された映像信号を選択しているときには、音声セレクタ211も地上デジタル放送チューナ202から供給された音声信号を選択する。
【0072】
音声処理回路212は、音声セレクタ211から供給された音声信号に音量調整処理を施す。また、音声処理回路212は、音声セレクタ211から供給された音声信号に音質調整処理を施す。ここで、音量調整処理とは、音声信号を加工することによって、その音声信号が表す音声の音量を変更することを指す。また、音質調整処理とは、音声信号を加工することによって、その音声信号が表す音声の周波数特性を変更すること(例えば、低域の強調や高域の強調等)を指す。音声処理回路212によって加工された音声信号は、アンプ213に供給される。なお、音声処理回路212によって音量および音質をどのように変更するかは、CPU218によって制御される。
【0073】
アンプ213は、音声処理回路212から供給された音声信号に基づいて、その音声信号が表す音声を出力するようにスピーカ214を駆動する。
【0074】
CPU218は、テレビ100に対して入力された制御信号に応じて、上記各部を制御する。テレビ100に対して入力される制御信号としては、操作ボタン106によって入力された制御信号、リモコン104から送信され、赤外線受光部219が受信した制御信号、外部機器インターフェース215を介して外部機器から送信された制御信号、通信インターフェース220を介してネットワーク機器から送信された制御信号等が挙げられる。例えば、制御信号による制御としては、地上デジタル放送チューナ202および衛星放送チューナ203の受信チャンネルを切り替える制御や、映像セレクタ206および音声セレクタ211にて選択する映像信号および音声信号をリモコン信号に応じて制御、録画部204aに対してコンテンツの録画を実行させるための制御、再生部204bに対してコンテンツの再生を実行させるための制御等が挙げられる。
【0075】
ROM216は、CPU218によって実行されるプログラム等の固定データが格納される、読み出し可能かつ書き込み不能なメモリである。一方、RAM217は、CPU218が演算のために参照するデータや、CPU218が演算によって生成したデータ等の可変データが格納される、読み出し可能かつ書き込み可能なメモリである。
【0076】
外部機器インターフェース215は、外部機器をテレビ100に接続するためのインターフェースである。本実施形態では、外部機器インターフェース215として、HDMIを採用している。すなわち、本実施形態では、外部機器インターフェース機器215に接続され、かつ外部機器インターフェース機器215によって制御される外部機器として、HDMI機器を採用しており、特にその一例としてレコーダー152を採用している。
【0077】
通信インターフェース220は、テレビ100をネットワーク130および各種ネットワーク機器に接続するためのインターフェースである。本実施形態では、通信インターフェース220として、ネットワーク130に接続するためのLANインターフェースを採用している。すなわち、本実施形態では、通信インターフェース220に接続され、かつ通信インターフェース220によって制御されるネットワーク機器として、ネットワーク130に接続可能なネットワーク機器を採用しており、特にその一例として、パーソナル・コンピュータ154および携帯電話156を採用している。
【0078】
なお、本実施形態においては、地上デジタル放送の方式として、MPEG2ストリームを多重化する方式(米国におけるATSC方式や日本におけるISDB−T方式等)を想定しているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、MPEG2ストリームを多重化する代わりに、MPEG4ストリーム等を多重化する方式(欧州におけるDVB−T/DVB−T2方式等)に対しても本発明を適用することができる。後者の場合、復調したMPEG4ストリームをそのまま記録媒体に記録する構成を採用してもよいし、あるいは、復調したMPEG4ストリームをMPEG2ストリームに変換して記録媒体に記録する構成を採用してもよい。
【0079】
(テレビ100の機能)
ここで、テレビ100の機能構成について説明する。図3は、実施形態1に係るテレビ100の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、テレビ100は、選局部301、視聴予約部302、録画予約部303、外部機器制御部304、およびネットワーク制御部306を備えている。ここでは、テレビ100が備える監視機能およびこれに関連する機能について説明する。その他の機能については、テレビ受像機が備える一般的な機能であるため、図示および説明を省略する。
【0080】
選局部301は、選局操作を行う。選局操作としては、例えば地上デジタル放送チューナ202および衛星放送チューナ203の受信チャンネルを切り替える操作や、映像セレクタ206および音声セレクタ211にて選択する映像信号および音声信号を切り替える操作等が挙げられる。通常、選局部301は、操作ボタン106によって入力された制御信号、あるいはリモコン104から送信され、赤外線受光部219が受信した制御信号に基づいて、選局操作を行う。例えば、テレビ100においては、図2に示したCPU218が、選局部301として機能する。
【0081】
視聴予約部302は、予め設定された日時が到来すると、選局部301を制御することにより、視聴あるいは録画されるチャンネルを、予め設定されたチャンネルに切り替える。この場合、選局部301は、ユーザ操作によらずに、自動的に選局操作を行うことになる。例えば、テレビ100においては、図2に示したCPU218が、視聴予約部302として機能する。
【0082】
録画予約部303は、予め設定された日時が到来すると、選局部301を制御することにより、予め設定されたチャンネルを録画する。この場合、選局部301は、ユーザ操作によらずに、自動的に選局操作を行うことになる。例えば、テレビ100においては、図2に示したCPU218が、録画予約部303として機能する。
【0083】
外部機器制御部304は、テレビ100に接続された外部機器との通信を制御する。外部機器制御部304による制御には、外部機器からの遠隔操作により、選局部301による選局操作を行うための制御も含まれる。すなわち、選局部301は、外部機器から送信され、外部機器インターフェース215によって受信された制御信号に基づいて、選局操作を行うこともできる。例えば、テレビ100においては、図2に示した外部機器インターフェース215が、外部機器制御部304として機能する。
【0084】
ネットワーク制御部306は、ネットワークを介してテレビ100に接続されたネットワーク機器との通信を制御する。ネットワーク制御部306による制御には、ネットワークに接続されたネットワーク機器からの遠隔操作を行うための制御も含まれる。すなわち、選局部301は、ネットワーク機器から送信され、通信インターフェース220によって受信された制御信号に基づいて、選局操作を行うこともできる。例えば、テレビ100においては、図2に示した通信インターフェース220が、ネットワーク制御部306として機能する。
【0085】
(テレビ100の監視機能)
これら機能に加え、テレビ100は、監視機能として、監視部310、判断部320、タイマ330、リセット部335、アラート発生部340、および判断情報記憶部350を備える。
【0086】
監視部310は、テレビ100の各部(選局部301およびネットワーク制御部306)を監視することで、テレビ100に対して所定の操作指示がなされたかを監視する。例えば、テレビ100においては、図2に示したCPU218が、監視部310として機能する。監視部310は、選局監視部312およびネットワーク制御監視部316を有する。
【0087】
選局監視部312は、選局部301を監視する。具体的には、選局監視部312は、選局部301に入力されてきた制御信号を監視することで、当該選局部301に対して、所定の操作指示がなされたかを検出する。
【0088】
ネットワーク制御監視部316は、ネットワーク制御部306を監視する。具体的には、ネットワーク制御監視部316は、ネットワーク制御部306がネットワーク機器から受信した制御信号を監視することで、ネットワークに接続されたネットワーク機器からの遠隔操作により、所定の操作指示がなされたかを検出する。
【0089】
判断情報記憶部350は、監視部310による検出対象とされた複数の操作指示の各々について、当該操作指示が当該テレビ100のユーザが行ったユーザ操作に起因するものか否かを判断するための判断情報を記憶する。例えば、テレビ100においては、図2に示したROM216、RAM217等が、判断情報記憶部350として機能する。
【0090】
判断部320は、テレビ100に対して、検出対象とされた複数の操作指示のうちのいずれかの操作指示がなされたことを監視部310が検出すると、この検出された操作指示が、ユーザ操作に起因するものか否かを判断する。具体的には、上記したとおり、判断情報記憶部350には、監視部310による検出対象とされた複数の操作指示の各々について、当該操作指示がユーザ操作に起因するものか否かを判断するための判断情報が格納されている。そこで、判断部320は、検出対象とされた複数の操作指示のうちのいずれかの操作指示がなされたことを監視部310が検出すると、この判断情報に基づいて、検出された操作指示が、ユーザ操作に起因するものか否かを判断する。例えば、テレビ100においては、図2に示したCPU218が、判断部320として機能する。
【0091】
タイマ330は、ユーザ操作に起因する操作指示であると判断部320が判断しなかった時間、すなわち、ユーザ操作が行われていない時間(以下、「不操作時間」と示す。)を計測する。例えば、テレビ100においては、図2に示したCPU218が、タイマ330として機能する。
【0092】
リセット部335は、タイマ330が不操作時間を計測している間に、ユーザ操作が行われると、タイマ330がこれまで計測していた不操作時間と、設定時間との差を拡大する。これにより、アラート発生部340がアラートを発するタイミングが延期される。すなわち、リセット部335は、アラート発生部340がアラートを発信するタイミングを調整する警告タイミング調整手段として機能する。本実施形態では、リセット部335は、タイマ330が不操作時間を計測している間に、ユーザ操作が行われると、タイマ330がこれまで計測していた不操作時間をクリアして、タイマ330に対して不操作時間の計測を再開させる。このようにして、リセット部335は、タイマ330がこれまで計測していた不操作時間と、設定時間との差を拡大し、アラート発生部340がアラートを発するタイミングを延期する。例えば、テレビ100においては、図2に示したCPU218が、リセット部335として機能する。
【0093】
アラート発生部340は、タイマ330が計測している不操作時間が設定時間に達すると、アラートを発信する。すなわち、アラート発生部340は、テレビ100に対してユーザ操作が行われずに、設定時間が経過した場合、アラートを発信する。ここで、設定時間は、テレビ100に対して予め設定されているものであり、テレビ100が備える各種メモリ等に予め格納されている。設定時間には、ユーザが任意のものを設定することができる。例えば、テレビ100においては、図2に示したCPU218が、アラート発生部340として機能する。
【0094】
(監視処理の手順)
図4は、実施形態1に係るテレビ100による監視処理の手順を示すフローチャートである。ここでは、既に、図5および図6で後述する各判断情報が、判断情報記憶部350に格納されているものとして説明する。また、既に、監視部310による、選局部301およびネットワーク制御部306の監視が開始されているものとして説明する。
【0095】
まず、タイマ330が、不操作時間の計測を開始する(ステップS401)。次に、テレビ100は、所定の待機時間が経過するまで待機し(ステップS402)、所定の待機時間が経過すると(ステップS402:Yes)、処理をステップS403へ進める。所定の待機時間が経過しない間は(ステップS402:No)、処理をステップS403へ進めない。ここで、待機時間としては、例えば数秒が予め設定されている。すなわち、テレビ100は、数秒毎に、ステップS403以降の処理を繰り返し行うということである。
【0096】
ステップS403では、選局監視部312が、選局部301に対する操作指示がなされたかの検出を試みる(ステップS403)。ステップS403において、選局部301に対する操作指示がなされたことが検出された場合(ステップS403:Yes)、テレビ100は、ステップS406へ処理を進める。一方、ステップS403において、選局部301に対する操作指示がなされたことが検出されなかった場合(ステップS403:No)、テレビ100は、ステップS405へ処理を進める。
【0097】
ステップS405では、ネットワーク制御監視部316が、ネットワーク機器からの操作指示をネットワーク制御部306が受信したかの検出を試みる(ステップS405)。ステップS405において、ネットワーク機器からの操作指示をネットワーク制御部306が受信したことが検出された場合(ステップS405:Yes)、テレビ100は、ステップS406へ処理を進める。一方、ステップS405において、ネットワーク機器からの操作指示をネットワーク制御部306が受信したことが検出されなかった場合(ステップS406:No)、テレビ100は、ステップS408へ処理を進める。
【0098】
ステップS406では、判断部320が、ステップS403、あるいはS405で検出された操作指示が、ユーザ操作に起因するものか否かを判断する。すなわち、テレビ100に対するユーザ操作がなされたか否かを判断する(ステップS406)。
【0099】
ステップS406において、「ユーザ操作がなされた」と判断された場合(ステップS406:Yes)、リセット部335により、タイマ330がこれまでに計測していた不操作時間をクリアする(ステップS407)。そして、テレビ100は、処理をステップS402へ戻す。一方、ステップS406において、「ユーザ操作がなされていない」と判断された場合(ステップS406:No)、テレビ100は、処理をステップS408へ進める。
【0100】
ステップS408では、アラート発生部340が、タイマ330が計測している不操作時間が、設定時間を超えたかを判断する(ステップS408)。ステップS408において、「不操作時間が設定時間を超えた」と判断された場合(ステップS408:Yes)、アラート発生部340は、アラートを発信する(ステップS409)。そして、テレビ100は、監視処理を終了する。ここで、テレビ100は監視処理を終了せずに、ステップS401以降の処理を繰り返し行うようにしても良い。一方、ステップS408において、「不操作時間が設定時間を超えていない」と判断された場合(ステップS408:No)、テレビ100は、処理をステップS402へ戻す。
【0101】
(判断処理の具体例)
ここで、判断部320による判断処理の具体例を説明する。図5および図6は、実施形態1に係るテレビ100が扱う判断情報の一例を示す図である。テレビ100の判断情報記憶部350には、図5,6に示す判断情報502,504が格納されている。判断部320は、これらの判断情報に基づいて、テレビ100に対してなされた操作指示が、ユーザ操作に起因するものか否かを判断する。
【0102】
図5に示す判断情報502は、選局部301に対する複数の操作指示の各々について、当該操作指示がユーザ操作に起因するものか否かを判断するためのものである。この判断情報502は、選局部301に対してなされた操作指示が、ユーザ操作に起因するものか否かを判断する際に、判断部320によって参照されるものである。この判断情報502は、「Mode」欄と、「ユーザ操作」欄とを含んでいる。
【0103】
「Mode」欄には、選局操作の各操作モードが設定される。テレビ100においては、選局操作の方法として、様々な操作モードを有している。例えば、図5に示す例では、判断情報502の「Mode」欄には、テレビ100が有する操作モードとして、「REMOTE」、「TUNE_PATH」、「VIEW_RESERVE」、「RECORD_RESERVE」、「TUNE_AUTO」、および「TIMER」が設定されている。
【0104】
操作モード「REMOTE」は、リモコン104による選局操作であることを示す。すなわち、テレビ100が備える入力装置による操作であることを示す。例えば、リモコン104により、チャンネルを「2ch」から「8ch」に切り替えた場合場合や、BS放送からCS放送に切り替えた場合等が、これに該当する。
【0105】
操作モード「TUNE_PATH」は、リモコン104又は操作ボタン106に含まれている入力切り替えボタンによる選局操作であることを示す。すなわち、テレビ100が備える入力装置による操作であることを示す。例えば、入力切り替えボタンにより、入力を「外部入力1」から「TV」に切り替えた場合や、「TV」から「インターネット」に切り替えた場合等が、これに該当する。
【0106】
操作モード「VIEW_RESERVE」は、予め設定しておいた視聴予約時刻が到来したことにより、選局部301が自動的に行った選局操作であることを示す。
【0107】
操作モード「RECORD_RESERVE」は、予め設定しておいた録画予約時刻が到来したことにより、選局部301が自動的に行った選局操作であることを示す。
【0108】
操作モード「TUNE_AUTO」は、予め設定しておいた常連番組の視聴予約時刻が到来したことにより、選局部301が自動的に行った選局操作であることを示す。ここで、常連番組とは、複数回放送される番組であって、毎回の視聴予約が自動的に設定される番組を示す。例えば、毎週月曜日の19:00〜20:00に放送される常連番組であれば、選局部301は、毎週月曜日の19:00〜20:00にこの番組が視聴されるように、自動的に選局を行うといった具合である。
【0109】
操作モード「TIMER」は、予め設定しておいたタイマー起動時刻が到来したことにより、選局部301が自動的に行った選局操作であることを示す。
【0110】
一方、「ユーザ操作」欄には、操作モード毎に、当該操作がユーザ操作によるものか否かを識別するための識別情報が設定される。判断情報502において、「ユーザ操作」欄に“○”が設定されている操作モードは、当該操作がユーザ操作によるものであることを示す。一方、判断情報502において、「ユーザ操作」欄に“×”が設定されている操作モードは、当該操作がユーザ操作によるものではないことを示す。
【0111】
例えば、判断情報502において、操作モード「REMOTE」,「TUNE_PATH」に対しては、「ユーザ操作」欄に“○”が設定されている。これにより、操作モード「REMOTE」,「TUNE_PATH」のいずれかの選局操作を行うための操作指示が、選局部301に対してなされた場合、判断部320は、この操作指示が、ユーザ操作に起因するものであると判断する。
【0112】
一方、判断情報502において、操作モード「VIEW_RESERVE」,「RECORD_RESERVE」,「TUNE_AUTO」,「TIMER」に対しては、「ユーザ操作」欄に“×”が設定されている。これにより、操作モード「VIEW_RESERVE」,「RECORD_RESERVE」,「TUNE_AUTO」,「TIMER」のいずれかの選局操作を行うための操作指示が、選局部301に対してなされた場合、判断部320は、この操作指示が、ユーザ操作に起因するものでないと判断する。
【0113】
図6に示す判断情報504は、ネットワーク制御部306によって受信される複数の操作指示の各々について、当該操作指示がユーザ操作に起因するものか否かを判断するためのものである。この判断情報504は、ネットワーク制御部306によって受信された操作指示が、ユーザ操作に起因するものか否かを判断する際に、判断部320によって参照されるものである。この判断情報504は、「制御信号」と、「ユーザ操作」欄とを含んでいる。
【0114】
「制御信号」欄には、ネットワーク制御部306がネットワーク機器から受信する制御信号が設定される。例えば、図6に示す例では、判断情報504の「制御信号」欄には、ネットワーク制御部306がネットワーク機器から受信する制御信号として、「IPコントロール信号」、「DLNA DMCコントロール信号」、「AQUOSインフォメーション用信号」、「自動アップデート用信号」、および「その他一般的な通信用信号」が設定されている。特に、「DLNA DMCコントロール信号」としては、「SetNextAVTransportURI」、「Play」、「GetTransportInfo」、および「SetPlayMode」が設定されている。
【0115】
これらの制御信号のうち、「IPコントロール信号」は、Wi−Fi(Wireless Fidelity)等を経由して、ネットワーク130に接続された携帯端末装置(例えば、図1に示した携帯電話156)から遠隔操作をおこなうための制御信号である。
【0116】
また、「DLNA DMCコントロール信号」は、DLNA規格に基づいて、コンテンツ再生を制御する装置(例えば、図1に示した携帯電話156)から遠隔操作をおこなうための制御信号である。
【0117】
このうち、「SetNextAVTransportURI」は、遠隔操作される側の機器(本実施形態ではテレビ100)が次に再生するコンテンツを、遠隔操作する側の機器(例えば、図1に示した携帯電話156)が指定するための制御信号である。
【0118】
また、「Play」は、遠隔操作される側の機器に対して、選択されたコンテンツを再生させるための制御信号である。
【0119】
また、「GetTransportInfo」は、「再生中」、「一時停止中」、「録画中」等、遠隔操作される側の機器の再生状態を確認するための制御信号である。
【0120】
また、「SetPlayMode」は、「ランダム」、「シャッフル」、「リピート」等、遠隔操作される側の機器に対して、再生モードを設定するための制御信号である。
【0121】
また、「AQUOSインフォメーション用信号」は、インターネット上のコンテンツサーバから提供された情報を、テレビ100が自動的に取得して表示するための制御信号である。
【0122】
また、「自動アップデート用信号」は、インターネット上のコンテンツサーバから提供されたアップデートプログラムを、テレビ100が自動的に取得して実行するための制御信号である。
【0123】
また、「その他一般的な通信用信号」は、インターネット上のWEBサイトにアクセスするための制御信号や、IPマルチキャスト放送を受信するための制御信号等である。
【0124】
一方、「ユーザ操作」欄には、制御信号毎に、当該制御信号がユーザ操作に起因して発せられたものか否かを識別するための識別情報が設定される。判断情報504において、「ユーザ操作」欄に“○”が設定されている制御信号は、当該制御信号がユーザ操作に起因して発せられたものであることを示す。一方、判断情報504において、「ユーザ操作」欄に“×”が設定されている制御信号は、当該操作がユーザ操作に起因して発せられたものではないことを示す。
【0125】
例えば、判断情報504において、「SetNextAVTransportURI」,「Play」,「GetTransportInfo」,「SetPlayMode」,「IPコントロール信号」に対しては、「ユーザ操作」欄に“○”が設定されている。これにより、「SetNextAVTransportURI」,「Play」,「GetTransportInfo」,「SetPlayMode」,「IPコントロール信号」のいずれかの制御信号をネットワーク制御部306がネットワーク機器から受信した場合、判断部320は、この制御信号が、ネットワーク機器に対するユーザ操作に起因して、このネットワーク機器から発信されたものであると判断する。すなわち、判断部320は、ユーザ操作が行われたと判断する。
【0126】
一方、判断情報504において、「AQUOSインフォメーション用信号」,「自動アップデート用信号」,「その他一般的な通信用信号」に対しては、「ユーザ操作」欄に“×”が設定されている。これにより、「AQUOSインフォメーション用信号」,「自動アップデート用信号」,「その他一般的な通信用信号」のいずれかの制御信号をネットワーク制御部306がネットワーク機器から受信した場合、判断部320は、この制御信号が、ネットワーク機器に対するユーザ操作に起因して、このネットワーク機器から発信されたものではないと判断する。すなわち、判断部320は、ユーザ操作が行われていないと判断する。
【0127】
このように、本実施形態のテレビ100は、当該テレビ100に対する複数の操作指示の各々について、当該操作指示が当該テレビ100のユーザが行ったユーザ操作に起因するか否かを判断するための判断情報502,504を判断情報記憶部350に記憶させておく。
【0128】
そして、選局部301に対する操作指示、またはネットワーク機器からの操作指示がなされた場合、上記判断情報に基づいて、当該操作指示が、当該テレビ100のユーザが行ったユーザ操作に起因するか否かを判断する。
【0129】
さらに、ユーザ操作に起因する操作指示がなされたと判断された場合にはタイマの計測時間をリセットし、ユーザ操作に起因する操作指示がなされたと判断されずに、タイマの計測時間が設定時間を経過した場合、警告情報を発する構成を採用している。
【0130】
これにより、本実施形態のテレビ100によれば、当該テレビ100に対してなされた様々な操作指示について、より適確に、当該操作指示がユーザ操作に起因するものか否かを判断することができる。すなわち、テレビ100において、当該テレビ100が備える入力装置以外による操作がなされた場合であっても、ユーザによる操作が行われたか否かを、より適確に判断することでき、より適切なタイミングで警告情報を発することができる。
【0131】
(実施形態2)
次に、本発明に係る監視システムの実施形態2について説明する。図7は、実施形態2に係る監視システムのシステム構成を示す図である。実施形態1の監視システム10では、テレビ100を監視装置として機能させ、レコーダー152をテレビ100の外部機器とした構成を採用している。
【0132】
この実施形態2の監視システム20では、レコーダー800を監視装置として機能させ、テレビ100をレコーダー800の外部機器とした構成を採用している点で、実施形態1の監視システム10と相違する。
【0133】
なお、以降の説明において、前述した構成要素と同一の構成要素、すなわち、実施形態1からの変更が無い構成要素については、実施形態1と同一の参照符号を付し、その詳細については省略する。
【0134】
図7に示すように、監視システム20は、レコーダー800、通知サーバ110、および通知先端末120を備える。レコーダー800、通知サーバ110、および通知先端末120のそれぞれは、インターネットやホームネットワーク等の、ネットワーク130に接続されている。
【0135】
レコーダー800は、当該レコーダー800に対するユーザの操作を監視する監視装置の一例である。レコーダー800は、各種動画データおよび各種音声データを録画及び再生する、いわゆる録画再生機器である。
【0136】
レコーダー800によって録画及び再生される動画データとしては、各種チューナで受信された動画データ、外部端子から入力された動画データ、当該レコーダー800に挿入、接続、または内蔵された各種記録メディアに記録されている動画データ等が挙げられる。また、レコーダー800によって録画及び再生される音声データとしては、上記した各種動画データに含まれている音声データが挙げられる。レコーダー800は、楽曲データ等の音声データを単独で録画および再生することもできる。レコーダー800としては、例えばHDDレコーダー、DVDレコーダー、BDレコーダー等が挙げられる。
【0137】
本実施形態では、レコーダー800として、テレビ100からの遠隔操作が可能なHDMI(High-Definition Multimedia Interface)機器を採用している。テレビ100とレコーダー800とは、HDMIケーブルで接続されている。例えば、レコーダー800は、HDMIケーブルを介して、HDMI規格で規定されている、相互機器制御を実現するためのCEC(Consumer Electronics Control)制御信号をテレビ100から受信することにより、テレビ100からの遠隔操作が行われる。
【0138】
レコーダー800は、本体802およびリモコン804を有する。レコーダー800は、入力装置として、リモコン804だけでなく、本体802に設けられた操作パネル806を有する。例えば、監視対象者は、リモコン804又は操作パネル806を操作することによって、レコーダー800に対して、コンテンツの録画操作や、コンテンツの再生操作等の操作を行うことができる。
【0139】
ここで、レコーダー800の監視機能について説明する。レコーダー800は、予め設定された時間の間、当該レコーダー800に対する操作が行われたか否かによって、監視対象者に異常が生じたか否かを判断する。レコーダー800は、監視対象者に異常が生じたと判断すると、アラートを発する。この例では、レコーダー800は、アラートを、通知サーバ110へ送信する。
【0140】
通知サーバ110は、監視対象者に何らかの異常が生じたことを通知対象者に通知する装置である。具体的には、通知サーバ110は、レコーダー800から送信されてきたアラートを受け取ると、このレコーダー800に予め対応付けられているメールアドレスに対して、アラートメールを送信する。この例では、レコーダー800には、通知先端末120のメールアドレスが予め対応付けられている。したがって、通知サーバ110は、レコーダー800から送信されてきたアラートを受け取ると、上記アラートメールを通知先端末120へ送信する。
【0141】
通知先端末120は、監視対象者の介護者等の通知対象者が利用する装置である。この例では、通知先端末120は、パーソナル・コンピュータ122および携帯電話124を含んでいる。通知対象者は、通知サーバ110からパーソナル・コンピュータ122又は携帯電話124に送られてきたアラートメールによって、監視対象者に何らかの異常が生じたことを知ることができる。
【0142】
(外部機器およびネットワーク機器)
レコーダー800には、当該レコーダー800の遠隔操作が可能な外部機器が接続されている。例えば、図7に示すように、レコーダー800には、外部機器の一例として、テレビ100が接続されている。
【0143】
本実施形態では、テレビ100として、レコーダー800の遠隔操作が可能なHDMI(High-Definition Multimedia Interface)機器を採用している。レコーダー800とテレビ100とは、HDMIケーブルで接続されている。例えば、テレビ100は、HDMIケーブルを介して、HDMI規格で規定されている、相互機器制御を実現するためのCEC(Consumer Electronics Control)制御信号をレコーダー800へ送信することにより、レコーダー800を遠隔操作する。
【0144】
また、レコーダー800には、ネットワーク130を介して、当該レコーダー800の遠隔操作が可能なネットワーク機器が接続されている。例えば、図7に示すように、レコーダー800には、ネットワーク機器の一例として、パーソナル・コンピュータ154および携帯電話156が接続されている。パーソナル・コンピュータ154および携帯電話156は、いずれもレコーダー800の遠隔操作が可能な機器である。例えば、パーソナル・コンピュータ154は、ネットワーク130を介して、DLNAコントロール信号をレコーダー800へ送信することにより、レコーダー800を遠隔操作する。また、携帯電話156は、ネットワーク130を介して、IPコントロール信号をレコーダー800へ送信することにより、レコーダー800を遠隔操作する。
【0145】
(レコーダー800の動作)
ここで、レコーダー800が監視対象者の異常を検出し、アラートを発する仕組みについて説明する。例えば、レコーダー800において、リモコン804や操作パネル806の操作により、録画操作あるいは再生操作等の操作(以下、「録画等操作」と示す。)が行われずに、予め設定された設定時間が経過したとする。この場合、レコーダー800は、監視対象者に異常が生じたと判断し、アラートを発する。反対に、設定時間が経過する前に、レコーダー800において、リモコン804や操作パネル806の操作により、録画等操作が行われたとする。この場合、レコーダー800は、監視対象者に異常が生じていないと判断し、アラートを発しない。
【0146】
ここで、レコーダー800において、録画等操作は、リモコン804及び操作パネル806によるものに限らない。例えば、タイマーにより、自動的に録画等操作が行われる場合がある。この場合、ユーザによる操作が行われず、録画等操作が行われたと言える。
【0147】
また、パーソナル・コンピュータ154や携帯電話156等のネットワーク機器からの遠隔操作により、録画等操作が行われる場合がある。この場合は、ユーザ操作が行われ、録画等操作が行われたと言える。
【0148】
さらに、テレビ100等の外部機器からの遠隔操作により、録画等操作が行われる場合がある。この場合も、ユーザ操作が行われ、録画等操作が行われたと言える。
【0149】
このように、入力装置以外による録画等操作は、ユーザ操作によるものと、ユーザ操作によらないものとを含んでいる。このため、単に録画等操作が行われたというだけでは、ユーザ操作が行われたか否かを判断することができない。すなわち、監視対象者に異常が生じているのか否かを適確に判断することができない。
【0150】
そこで、本実施形態のレコーダー800は、当該レコーダー800に対してある操作指示がなされた場合、その操作指示の内容に応じて、ユーザ操作が行われたか否かを判断するのである。これにより、本実施形態のレコーダー800は、ユーザ操作が行われたか否かをより適確に判断することができる。すなわち、監視対象者に異常が生じているのか否かを適確に判断することができるのである。
【0151】
(レコーダー800のハードウェア構成)
図8は、実施形態2に係るレコーダー800(本体802)のハードウェア構成を示すブロック図である。レコーダー800は、図8に示すように、外部入力端子901、地上デジタル放送チューナ902、衛星放送チューナ903、録画再生部904、BDドライブ905、映像セレクタ906、映像処理回路907、OSD(On-Screen Display)生成部908、音声セレクタ911、音声処理回路912、外部機器インターフェース915、ROM916、RAM917、CPU918、赤外線受光部919、通信インターフェース920、HDドライブ921、および外部出力端子922を備えている。図8においては、映像信号の経路を実線で、音声信号の経路を一点鎖線で、データや制御信号の経路(バス)を太線で示している。
【0152】
なお、上記各構成部のうち、実施形態1(図2)で説明した、テレビ100が備える構成部と同名のものについては、テレビ100が備える構成部と同様に機能する。このため、テレビ100が備える構成部と同名のものについては、実施形態1の説明の動作主体を適宜レコーダー800のものに読み代えることをもって、レコーダー800が備える構成部の説明とし、ここでの詳細な説明は省略する。ここでは、テレビ100とレコーダー800との主な相違点について説明する。
【0153】
レコーダー800は、映像信号をテレビ100へ出力して、この映像をテレビ100に表示させる。このため、レコーダー800は、映像を表示するためのLCDコントローラやLCDを備えてなく、代わりに映像出力端子922aを備えている点で、テレビ100と相違する。
【0154】
同様に、レコーダー800は、音声信号をテレビ100へ出力して、この音声をテレビ100に表示させる。このため、レコーダー800は、音声を発するためのアンプやスピーカを備えてなく、代わりに音声出力端子922bを備えている点で、テレビ100と相違する。
【0155】
具体的に説明すると、レコーダー800は、外部出力端子921を備えている。外部出力端子921は、映像出力端子921aと音声出力端子921bとを含む。映像出力端子921aは、映像処理回路907から供給された映像信号を出力するためのものである。映像出力端子921aは、例えば、DVI端子である。音声出力端子921bは、音声処理回路912から供給された音声信号を出力するためのものである。音声出力端子921bは、例えば、S/PDIF端子である。ただし、外部出力端子921は、これに限定されず、映像出力端子921aと音声出力端子921bとが一体化されたHDMI端子等であってもよい。
【0156】
レコーダー800において、CPU918は、レコーダー800に対して入力された制御信号に応じて、上記各部を制御する。レコーダー800に対して入力される制御信号としては、操作パネル806によって入力された制御信号、リモコン804から送信され、赤外線受光部919が受信した制御信号、外部機器インターフェース915を介して外部機器から送信された制御信号、通信インターフェース920を介してネットワーク機器から送信された制御信号等が挙げられる。例えば、制御信号による制御としては、地上デジタル放送チューナ902および衛星放送チューナ903の受信チャンネルを切り替える制御や、映像セレクタ906および音声セレクタ911にて選択する映像信号および音声信号を切り替える制御、録画部904aに対してコンテンツの録画を実行させるための制御、再生部904bに対してコンテンツの再生を実行させるための制御等が挙げられる。
【0157】
また、レコーダー800において、外部機器インターフェース915は、外部機器をレコーダー800に接続するためのインターフェースである。本実施形態では、外部機器インターフェース915として、HDMIを採用している。すなわち、本実施形態では、外部機器インターフェース915に接続され、かつ外部機器インターフェース915によって制御される外部機器として、HDMI機器を採用しており、特にその一例としてテレビ100を採用している。
【0158】
また、レコーダー800において、通信インターフェース920は、レコーダー800をネットワーク130および各種ネットワーク機器に接続するためのインターフェースである。本実施形態では、通信インターフェース920として、ネットワーク130に接続するためのLANインターフェースを採用している。すなわち、本実施形態では、通信インターフェース920に接続され、かつ通信インターフェース920によって制御されるネットワーク機器として、ネットワーク130に接続可能なネットワーク機器を採用しており、特にその一例として、パーソナル・コンピュータ154および携帯電話156を採用している。
【0159】
(レコーダー800の機能)
ここで、レコーダー800の機能構成について説明する。図9は、実施形態2に係るレコーダー800の機能構成を示すブロック図である。図9に示すように、レコーダー800は、選局部1001、視聴予約部1002、録画予約部1003、外部機器制御部1004、およびネットワーク制御部1006を備えている。これら機能に加え、レコーダー800は、監視機能として、監視部1010、判断部1020、タイマ1030、リセット部1035、アラート発生部1040、および判断情報記憶部1050を備える。ここでは、レコーダー800が備える監視機能およびこれに関連する機能について図示している。その他の機能については、録画再生機器が備える一般的な機能であるため、図示を省略している。
【0160】
図9に示すように、レコーダー800の機能構成は、「外部機器制御監視部1014が監視部1010に設けられている」という点を除いて、テレビ100の機能構成と同様である。すなわち、外部機器制御監視部1014を除いて、レコーダー800の各機能構成部は、実施形態1(図3)で説明した、テレビ100が備える機能構成部と同名で符号が異なるだけであり、テレビ100が備える機能構成部と同様に機能する。このため、レコーダー800の各機能構成部については、実施形態1の説明の動作主体を適宜実施形態2のものに読み代えることをもって、実施形態2の説明とし、ここでの詳細な説明は省略する。ここでは、外部機器制御監視部1014について、詳細に説明する。
【0161】
(外部機器制御監視部1014)
監視部1010は、外部機器制御監視部1014を備えていることで、選局部1001およびネットワーク制御部1006だけでなく、外部機器制御部1004をも監視し、テレビ100に対して所定の操作指示がなされたかを監視する。
【0162】
外部機器制御監視部1014は、外部機器制御部1004を監視する。具体的には、外部機器制御監視部1014は、外部機器制御部1004が外部機器から受信した制御信号を監視することで、レコーダー800に接続されたテレビ100等の外部機器からの遠隔操作により、所定の操作指示がなされたかを検出する。
【0163】
既に説明したとおり、レコーダー800は、テレビ100等の外部機器からの遠隔操作が可能となっている。具体的には、テレビ100のリモコン104には、レコーダー800の選局操作用のボタンが含まれている。ユーザーがこのボタンを操作すると、このボタンに応じたCEC制御信号が、テレビ100からレコーダー800へ送信される。このCEC制御信号は、外部機器制御部1004によって受信される。すると、選局部1001は、外部機器制御部1004が受信した制御信号に基づいて、選局操作を行う。
【0164】
このように、レコーダー800は、外部機器制御部1004が受信した制御信号によっても、選局操作が行われる。そこで、本実施形態のレコーダー800は、外部機器制御監視部1014を設け、この外部機器制御監視部1014により、外部機器制御部1004が外部機器から受信した制御信号を監視することとした。これにより、本実施形態のレコーダー800は、レコーダー800に接続されたテレビ100等の外部機器からの遠隔操作についても、所定の操作指示がなされたかを検出することを可能としている。
【0165】
(監視処理の手順)
図10は、実施形態2に係るレコーダー800による監視処理の手順を示すフローチャートである。ここでは、既に、図5および図6に示した判断情報502,504と、図11で後述する判断情報506とが、レコーダー800の判断情報記憶部1250に格納されているものとして説明する。また、既に、監視部1010による、選局部1001、外部機器制御部1004、およびネットワーク制御部1006の監視が開始されているものとして説明する。
【0166】
まず、タイマ1030が、不操作時間の計測を開始する(ステップS401)。次に、レコーダー800は、所定の待機時間が経過するまで待機し(ステップS402)、所定の待機時間が経過すると(ステップS402:Yes)、処理をステップS403へ進める。所定の待機時間が経過しない間は(ステップS402:No)、処理をステップS403へ進めない。ここで、待機時間としては、例えば数秒が予め設定されている。すなわち、レコーダー800は、数秒毎に、ステップS403以降の処理を繰り返し行うということである。
【0167】
ステップS403では、選局監視部1012が、選局部1001に対する操作指示がなされたかの検出を試みる(ステップS403)。ステップS403において、選局部1001に対する操作指示がなされたことが検出された場合(ステップS403:Yes)、レコーダー800は、ステップS406へ処理を進める。一方、ステップS403において、選局部1001に対する操作指示がなされたことが検出されなかった場合(ステップS403:No)、レコーダー800は、ステップS404へ処理を進める。
【0168】
ステップS404では、外部機器制御監視部1014が、外部機器からの操作指示を外部機器制御部1004が受信したかの検出を試みる(ステップS404)。ステップS404において、外部機器からの操作指示を外部機器制御部1004が受信したことが検出された場合(ステップS404:Yes)、レコーダー800は、ステップS406へ処理を進める。一方、ステップS404において、外部機器からの操作指示を外部機器制御部1004が受信したことが検出されなかった場合(ステップS404:No)、レコーダー800は、ステップS405へ処理を進める。
【0169】
ステップS405では、ネットワーク制御監視部1016が、ネットワーク機器からの操作指示をネットワーク制御部1006が受信したかの検出を試みる(ステップS405)。ステップS405において、ネットワーク機器からの操作指示をネットワーク制御部1006が受信したことが検出された場合(ステップS405:Yes)、レコーダー800は、ステップS406へ処理を進める。一方、ステップS405において、ネットワーク機器からの操作指示をネットワーク制御部1006が受信したことが検出されなかった場合(ステップS406:No)、レコーダー800は、ステップS408へ処理を進める。
【0170】
ステップS406では、判断部1020が、ステップS403、S404、あるいはS405で検出された操作指示が、ユーザ操作に起因するものか否かを判断する。すなわち、レコーダー800に対するユーザ操作がなされたか否かを判断する(ステップS406)。
【0171】
ステップS406において、「ユーザ操作がなされた」と判断された場合(ステップS406:Yes)、リセット部1035により、タイマ1030がこれまでに計測していた不操作時間をクリアする(ステップS407)。そして、レコーダー800は、処理をステップS402へ戻す。一方、ステップS406において、「ユーザ操作がなされていない」と判断された場合(ステップS406:No)、レコーダー800は、処理をステップS408へ進める。
【0172】
ステップS408では、アラート発生部1040が、タイマ1030が計測している不操作時間が、設定時間を超えたかを判断する(ステップS408)。ステップS408において、「不操作時間が設定時間を超えた」と判断された場合(ステップS408:Yes)、アラート発生部1040は、アラートを発信する(ステップS409)。そして、レコーダー800は、監視処理を終了する。ここで、レコーダー800は監視処理を終了せずに、ステップS401以降の処理を繰り返し行うようにしても良い。一方、ステップS408において、「不操作時間が設定時間を超えていない」と判断された場合(ステップS408:No)、レコーダー800は、処理をステップS402へ戻す。
【0173】
(判断処理の具体例)
ここで、判断部1020による判断処理の具体例を説明する。図11は、実施形態2に係るレコーダー800が扱う判断情報の一例を示す図である。レコーダー800の判断情報記憶部1050には、図5,6に示した判断情報502,504に加えて、図11に示す判断情報506が格納されている。判断部1020は、これらの判断情報に基づいて、レコーダー800に対してなされた操作指示が、ユーザ操作に起因するものか否かを判断する。
【0174】
図11に示す判断情報506は、外部機器制御部1004によって受信される複数の操作指示の各々について、当該操作指示がユーザ操作に起因するものか否かを判断するためのものである。この判断情報506は、外部機器制御部1004によって受信された操作指示が、ユーザ操作に起因するものか否かを判断する際に、判断部1020によって参照されるものである。この判断情報506は、「制御信号」欄と、「ユーザ操作」欄とを含んでいる。
【0175】
「制御信号」欄には、外部機器制御部1004が外部機器から受信する制御信号が設定される。例えば、図11に示す例では、判断情報506の「制御信号」欄には、外部機器制御部1004が外部機器から受信する制御信号として、「Remote Control Pass Throuth」、「Device Menu Control」、「One Touch Play」、「System Information」、および「Give Device Power Status」が設定されている。
【0176】
これらの制御信号はHDMI規格で規定されている、相互機器制御を実現するためのCEC(Consumer Electronics Control)制御信号である。
【0177】
例えば、制御信号「Remote Control Pass Throuth」は、テレビ100等の外部機器のリモコン操作により、外部機器を介して、レコーダー800の遠隔操作を行うためのものである。
【0178】
また、制御信号「Device Menu Control」は、テレビ100等の外部機器のリモコン操作により、外部機器を介して、レコーダー800のメニュー操作を行うためのものである。
【0179】
また、制御信号「One Touch Play」は、テレビ100等の外部機器におけるコンテンツの再生に連動して、レコーダー800の起動および入力切替を行うためのものである。
【0180】
また、制御信号「System Information」は、再生時間やチャプター番号等の外部機器の画面表示を、レコーダー800に表示させるためのものである。
【0181】
また、制御信号「Give Device Power Status」は、テレビ100等外部機器から、レコーダー800の電源がONになっているかを確認するためのものである。
【0182】
一方、「ユーザ操作」欄には、制御信号毎に、当該制御信号がユーザ操作に起因して発せられたものか否かを識別するための識別情報が設定される。判断情報506において、「ユーザ操作」欄に“○”が設定されている制御信号は、当該制御信号がユーザ操作に起因して発せられたものであることを示す。一方、判断情報506において、「ユーザ操作」欄に“×”が設定されている制御信号は、当該操作がユーザ操作に起因して発せられたものではないことを示す。
【0183】
例えば、判断情報506において、制御信号「Remote Control Pass Throuth」,「Device Menu Control」,「One Touch Play」に対しては、「ユーザ操作」欄に“○”が設定されている。これにより、制御信号「Remote Control Pass Throuth」,「Device Menu Control」,「One Touch Play」のいずれかの制御信号を外部機器制御部1004がテレビ100等の外部機器から受信した場合、判断部320は、この制御信号が、外部機器に対するユーザ操作に起因して、この外部機器から発信されたものであると判断する。すなわち、判断部320は、ユーザ操作が行われたと判断する。
【0184】
一方、判断情報506において、制御信号「System Information」,「Give Device Power Status」に対しては、「ユーザ操作」欄に“×”が設定されている。これにより、制御信号「System Information」,「Give Device Power Status」のいずれかの制御信号を外部機器制御部1004がテレビ100等の外部機器から受信した場合、判断部320は、この制御信号が、外部機器に対するユーザ操作に起因して、この外部機器から発信されたものではないと判断する。すなわち、判断部320は、ユーザ操作が行われていないと判断する。
【0185】
このように、本実施形態のレコーダー800は、当該レコーダー800に対する複数の操作指示の各々について、当該操作指示が当該レコーダー800のユーザが行ったユーザ操作に起因するか否かを判断するための判断情報502,506,504を判断情報記憶部1050に記憶させておく。
【0186】
そして、選局部1001に対する操作指示、外部機器からの操作指示、またはネットワーク機器からの操作指示がなされた場合、上記判断情報に基づいて、当該操作指示が、当該レコーダー800のユーザが行ったユーザ操作に起因するか否かを判断する。
【0187】
さらに、ユーザ操作に起因する操作指示がなされたと判断された場合にはタイマの計測時間をリセットし、ユーザ操作に起因する操作指示がなされたと判断されずに、タイマの計測時間が設定時間を経過した場合、警告情報を発する構成を採用している。
【0188】
これにより、本実施形態のレコーダー800によれば、当該レコーダー800に対してなされた様々な操作指示について、より適確に、当該操作指示がユーザ操作に起因するものか否かを判断することができる。すなわち、レコーダー800において、当該レコーダー800が備える入力装置以外による操作がなされた場合であっても、ユーザによる操作が行われたか否かを、より適確に判断することでき、より適確に警告情報を発することができる。
【0189】
(実施形態3)
次に、本発明に係る監視システムの実施形態3について説明する。実施形態1および2では、1つの装置によって監視機能(監視部、判断情報記憶部、判断部、タイマ、およびアラート発生部)を実現する構成とした。具体的には、実施形態1では、テレビ100によって監視機能を実現する構成とした。また、実施形態2では、レコーダー800によって監視機能を実現する構成とした。これに限らず、複数の装置によって、監視機能を実現する構成としても良い。要するに、各実施形態で説明した監視機能は、少なくとも監視システム全体として実現されていれば良い。すなわち、実施形態で説明した監視機能は、どのような装置によって実現されても良く、その装置数も問わない。
【0190】
実施形態3では、実施形態1の構成を変形して、テレビ100と通知サーバ110との各々を監視装置として機能させることにより、テレビ100と通知サーバ110とによって監視機能を実現する構成を説明する。なお、以降の説明において、前述した構成要素と同一の構成要素、すなわち、実施形態1からの変更が無い構成要素については、実施形態1と同一の参照符号を付し、その詳細については省略する。
【0191】
(監視システム30のシステム構成)
図12は、実施形態3に係る監視システムのシステム構成を示す図である。図12に示す監視システム30は、テレビ100、通知サーバ1100、および通知先端末120を備える。テレビ100、通知サーバ1100、および通知先端末120のそれぞれは、インターネットやホームネットワーク等の、ネットワーク130に接続されている。テレビ100および通知先端末120は、実施形態1のものと同様である。
【0192】
通知サーバ1100(第2の装置)は、テレビ100(第1の装置)に対するユーザの操作を監視する監視機能を有している。具体的には、通知サーバ1100は、テレビ100に対する操作を監視する。そして、通知サーバ1100は、予め設定された時間の間、テレビ100に対する操作が行われたか否かによって、監視対象者(すなわち、テレビ100のユーザ)に異常が生じたか否かを判断する。通知サーバ1100は、監視対象者に異常が生じたと判断すると、アラートを発する。この例では、通知サーバ1100は、アラートを、当該通知サーバ1100内部に発生させる。そして、通知サーバ1100は、当該通知サーバ1100内部でアラートが発生すると、テレビ100に予め対応付けられているメールアドレスに対して、アラートメールを送信する。この例では、テレビ100には、通知先端末120のメールアドレスが予め対応付けられている。したがって、通知サーバ1100は、当該通知サーバ1100内部でアラートが発生すると、上記アラートメールを通知先端末120へ送信する。これにより、通知対象者は、通知先端末120に送られてきたアラートメールによって、監視対象者に何らかの異常が生じたことを知ることができる。
【0193】
(テレビ100および通知サーバ1100の機能)
ここで、テレビ100および通知サーバ1100の機能構成について説明する。図13は、実施形態3に係るテレビ100および通知サーバ1100の機能構成を示すブロック図である。図13に示すように、実施形態3のテレビ100は、実施形態1のテレビ100と同様に、選局部301、視聴予約部302、録画予約部303、外部機器制御部304、およびネットワーク制御部306を備えている。また、実施形態3のテレビ100は、実施形態1のテレビ100と同様に、監視機能として、監視部310を備える。
【0194】
しかしながら、実施形態3のテレビ100は、通信部318を備える点で、実施形態1のテレビ100と相違する。通信部318(送信部)は、テレビ100に対して、検出対象とされた複数の操作指示のうちのいずれかの操作指示がなされたことを監視部310が検出すると、少なくとも検出された制御信号を識別可能な制御信号を、通知サーバ1100へ送信する。すなわち、実施形態3のテレビ100は、監視部310が検出した操作指示が、ユーザ操作に起因するものであるかを自ら判断せずに、通知サーバ1100に判断させる構成を採用している。例えば、テレビ100においては、図2に示した通信インターフェース220が、通信部318として機能する。
【0195】
さらに、実施形態3のテレビ100は、監視部310に外部機器制御監視部314が設けられている点で、実施形態1のテレビ100と相違する。
外部機器制御監視部314は、実施形態2(図9)で説明したレコーダー800が備える外部機器制御監視部1014と同様に機能する。
【0196】
すなわち、実施形態3のテレビ100は、外部機器制御監視部314により、外部機器制御部304がレコーダー152等の外部機器から受信した制御信号を監視することとした。これにより、実施形態3のテレビ100は、テレビ100に接続されたレコーダー152等の外部機器からの遠隔操作についても、所定の操作指示がなされたかを検出することを可能としている。
【0197】
一方、通知サーバ1100は、監視機能として、通信部1210、判断部1220、タイマ1230、リセット部1135、アラート発生部1240、判断情報記憶部1250、およびアラートメール送信部1260を備える。通信部1210は、テレビ100の通信部318から送信された制御信号を受信する。
【0198】
判断情報記憶部1250は、テレビ100の監視部310による検出対象とされた複数の操作指示の各々について、当該操作指示がテレビ100のユーザが行ったユーザ操作に起因するものか否かを判断するための判断情報を記憶する。例えば、通知サーバ1100においては、当該通知サーバ1100が備える各種メモリ等が、判断情報記憶部1250として機能する。
【0199】
判断部1220は、テレビ100の通信部318から送信された制御信号を通信部1210(受信部)が受信すると、受信した制御信号によって識別される操作指示が、ユーザ操作に起因するものか否かを判断する。
【0200】
具体的には、上記したとおり、判断情報記憶部1250には、テレビ100の監視部310による検出対象とされた複数の操作指示の各々について、当該操作指示がユーザ操作に起因するものか否かを判断するための判断情報が格納されている。そこで、判断部1220は、テレビ100の通信部318から送信された制御信号を通信部1210が受信すると、この判断情報に基づいて、受信した制御信号によって識別される操作指示が、ユーザ操作に起因するものか否かを判断する。例えば、通知サーバ1100においては、当該通知サーバ1100が備えるCPUが、判断部1220として機能する。
【0201】
タイマ1230は、ユーザ操作に起因する操作指示であると判断部1220が判断しなかった時間、すなわち、不操作時間を計測する。例えば、通知サーバ1100においては、当該通知サーバ1100が備えるCPUが、タイマ1230として機能する。
【0202】
リセット部1135は、タイマ1230が不操作時間を計測している間に、ユーザ操作が行われると、タイマ1230がこれまで計測していた不操作時間をクリアして、タイマ1230に対して不操作時間の計測を再開させる。例えば、通知サーバ1100においては、当該通知サーバ1100が備えるCPUが、リセット部1135として機能する。
【0203】
アラート発生部1240は、タイマ1230が計測している不操作時間が設定時間に達すると、通知サーバ1100内部にアラートを発する。すなわち、アラート発生部1240は、テレビ100に対してユーザ操作が行われずに、設定時間が経過した場合、通知サーバ1100内部にアラートを発する。ここで、設定時間は、テレビ100に対して予め設定されているものであり、通知サーバ1100が備える各種メモリ等に予め格納されている。設定時間には、ユーザが任意のものを設定することができる。例えば、通知サーバ1100においては、当該通知サーバ1100が備えるCPUが、アラート発生部1240として機能する。
【0204】
アラートメール送信部1260は、通知サーバ1100内部でアラートが発生すると、テレビ100に予め対応付けられているメールアドレスに対して、アラートメールを送信する。例えば、通知サーバ1100においては、当該通知サーバ1100が備える通信インターフェースが、当該通知サーバ1100が備えるCPUによって制御されることにより、アラート発生部1240として機能する。
【0205】
(監視処理の手順)
図14は、実施形態3に係るテレビ100および通知サーバ1100による監視処理の手順を示すシーケンス図である。ここでは、既に、図5、図6、および図13に示した各判断情報が、判断情報記憶部1250に格納されているものとして説明する。また、既に、テレビ100の監視部310による、選局部301、外部機器制御部304、およびネットワーク制御部306の監視が開始されているものとして説明する。
【0206】
まず、通知サーバ1100において、タイマ1230が、不操作時間の計測を開始する(ステップS1301)。
【0207】
そして、テレビ100において、選局部301に対する操作指示がなされたことを、選局監視部312が検出すると(ステップS1302)、通信部318が、検出された操作指示を識別可能な制御信号を、通知サーバ1100へ送信する(ステップS1303)。
【0208】
また、テレビ100において、外部機器からの操作指示を外部機器制御部304が受信したことを、外部機器制御監視部314が検出すると(ステップS1304)、通信部318が、検出された操作指示を識別可能な制御信号を、通知サーバ1100へ送信する(ステップS1305)。
【0209】
また、テレビ100において、ネットワーク機器からの操作指示をネットワーク機器制御部306が受信したことを、ネットワーク制御監視部316が検出すると(ステップS1306)、通信部318が、検出された操作指示を識別可能な制御信号を、通知サーバ1100へ送信する(ステップS1307)。
【0210】
通知サーバ1100において、テレビ100の通信部318から送信された制御信号を、通信部1210が受信すると(ステップS1308)、判断部1220が、受信された制御信号によって識別される操作指示がユーザ操作に起因するものか否か、すなわちユーザ操作がなされたか否かを判断する(ステップS1309)。
【0211】
ステップS1309において、「ユーザ操作がなされた」と判断された場合(ステップS1309:Yes)、リセット部1135により、タイマ1230がこれまでに計測していた不操作時間をクリアする(ステップS1310)。そして、タイマ1230が、不操作時間の計測を再開し(ステップS1311)、通知サーバ1100は、引き続き、テレビ100からの制御信号が送信されてくるのを待機する。一方、ステップS1309において、「ユーザ操作がなされていない」と判断された場合(ステップS1309:No)、アラート発生部1240が、タイマ1230が計測している不操作時間が、設定時間を超えたかを判断する(ステップS1312)。
【0212】
ステップS1312において、「不操作時間が、設定時間を超えた」と判断された場合(ステップS1312:Yes)、アラート発生部1240が、アラートを発する(ステップS1313)。そして、アラートメール送信部1260が、アラートメールを送信する(ステップS1314)する。一方、ステップS1312において、「不操作時間が、設定時間を超えていない」と判断された場合(ステップS1312:No)、通知サーバ1100は、引き続き、テレビ100からの制御信号が送信されてくるのを待機する。
【0213】
このように、テレビ100と通知サーバ1100とによって実現される監視機能は、実施形態1で説明したテレビ100が有する監視機能と同様である。
【0214】
すなわち、本実施形態の通知サーバ1100は、実施形態1のテレビ100と同様に、テレビ100に対する複数の操作指示の各々について、当該操作指示がテレビ100のユーザが行ったユーザ操作に起因するか否かを判断するための判断情報を判断情報記憶部1250に記憶させておく。
【0215】
そして、テレビ100に対して、選局部301に対する操作指示、外部機器からの操作指示、またはネットワーク機器からの操作指示がなされた場合、通知サーバ1100は、上記判断情報に基づいて、当該操作指示が、テレビ100のユーザが行ったユーザ操作に起因するか否かを判断する。
【0216】
さらに、通知サーバ1100は、ユーザ操作に起因する操作指示がなされたと判断されずに、設定時間が経過した場合、警告情報を発する構成を採用している。
【0217】
これにより、本実施形態のテレビ100および通知サーバ1100によれば、当該テレビ100に対してなされた様々な操作指示について、より適確に、当該操作指示がユーザ操作に起因するものか否かを判断することができる。すなわち、テレビ100において、当該テレビ100が備える入力装置以外による操作がなされた場合であっても、ユーザによる操作が行われたか否かを、より適確に判断することでき、より適確に警告情報を発することができる。
【0218】
(プログラム、記憶媒体)
各実施形態で説明した監視装置(テレビ100、レコーダー800、および通知サーバ1100)の各ブロックは、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
【0219】
その具体例を示すと、監視装置は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)等を備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである監視装置の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、監視装置に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0220】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類等を用いることができる。
【0221】
また、上記プログラムコードは、通信ネットワークを介して監視装置に供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE80211無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
【0222】
(実施形態4)
次に、本発明に係る監視システムの実施形態4について説明する。実施形態1〜3では、リセット部は、タイマが不操作時間を計測している間に、ユーザ操作が行われると、タイマがこれまで計測していた不操作時間をクリアすることにより、タイマがこれまで計測していた不操作時間と、設定時間との差を拡大することとした。上記差を拡大する方法は、これに限らない。すなわち、上記差を拡大する方法としては、ユーザ操作が行われると、アラートを発するタイミングが延期される構成であれば、どのような構成を採用しても良い。
【0223】
例えば、この実施形態4では、タイマが不操作時間を計測している間に、ユーザ操作が行われると、リセット部は、不操作時間をクリアせずに、不操作時間の計測をそのまま続け、設定時間を延長することで、上記差を拡大する。例えば、設定時間として「6時間」が設定されている場合において、タイマによる不操作時間が「5時間」を経過したとする。この時に、機器に対してある制御信号が入力され、当該制御信号がユーザの操作に起因するものであると判断された場合、実施形態1〜3では、設定時間をそのままに、不操作時間をリセットすることとしたが、実施形態4では、不操作時間をリセットせず、設定時間を「11時間」に延長するのである。いずれの場合も、不操作時間と、設定時間との差が、「1時間」から「6時間」に拡大されたことに変わりはない。
【0224】
(実施形態5)
次に、本発明に係る監視システムの実施形態5について説明する。実施形態1〜3では、タイマによる不操作時間の計測の開始タイミングおよび終了タイミングまでは規定していなかった。この実施形態5では、タイマによる不操作時間の計測の開始タイミング(予め設定された時刻)および終了タイミング(予め設定された別の時刻)を規定している。具体的には、この実施形態5では、タイマは、時刻情報を用い、ある特定の時刻からの、不操作時間を計測する。例えば、タイマは、ある日の午前6時00分(開始タイミング)から、不操作時間を計測する。その後、同日の午後23時59分(終了タイミング)までの間に、ある機器に対するユーザ操作がなされていない場合、警告情報を発し、この時間内に機器に対してある制御信号が入力された場合、当該制御信号が、前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断し、入力された制御信号がユーザの操作に起因するものであると判断された場合、警告情報は発しないようにする。すなわち、設定時間として「18時間」を設定したのと同じことになる。この場合、同日の午後23時59分を経過した後は、タイマは、不操作時間の計測を終了するようにしても良く、引き続き、不操作時間を計測するようにしても良い。
【0225】
(変形例)
なお、ここで開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0226】
すなわち、監視システムの構成は、少なくとも、監視システム全体として「ある機器に対するユーザ操作がなされていない時間を計測し、計測時間が予め設定された時間を経過した場合、警告情報を発し、機器に対してある制御信号が入力された場合、当該制御信号が、前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断し、入力された制御信号がユーザの操作に起因するものであると判断された場合、計測時間をリセットする」という機能を実現することができるものであれば、各実施形態で説明したものに限らず、実施形態で説明したシステム構成に多様な変更を加えて実施するようにしても良い。
【0227】
例えば、各実施形態では、テレビ受像機および録画再生機器を監視装置として採用する例を説明したが、監視装置は、これらに限らない。監視装置としては、通信機能を有するものであれば良く、パーソナル・コンピュータ、携帯端末装置等の各種情報処理装置や、テレビ、ラジオ、各種再生機器、カメラ、電話機、ファックス、プリンタ、冷蔵庫、洗濯機、照明器具、空調機、各種電気製品等、どのような装置を採用しても良い。
【0228】
また、各実施形態では、アラートが発せられると、通知サーバがアラートメールを送信する構成を採用したが、これに限らない。例えば、監視装置(例えば、テレビ100やレコーダー800)においてアラートが発せられると、当該監視装置が自ら、アラートメールを送信するように構成しても良い。
【0229】
また、各実施形態では、アラートが発せられると、通知サーバがアラートメールを送信することにより、何らかの異常を通知対象者に通知する構成を採用したが、これに限らない。例えば、アラートが発せられると、監視システムを構成する何らかの装置により、警告情報を表示または印刷したり、警告音を発したり、警告ランプを発行させたり、所定の電話番号に電話をかけたり、ファックスを送信する等、他の通知方法により、何らかの異常を通知対象者に通知する構成を採用しても良い。また、緊急性を有さない目的で実施する場合は、アラートが発せられた場合でも、直ぐに通知対象者に通知せず、これを何らかの記憶媒体に記録しておくなどして、後に通知または参照できる構成を採用しても良い。
【0230】
また、監視装置と外部機器とを接続するための外部機器インターフェースは、HDMIに限らない。例えば、外部機器インターフェースは、i.LINK等、他の外部機器インターフェースを採用しても良い。要するに、外部機器インターフェースとしては、外部機器との接続が可能であり、かつ外部機器からの遠隔操作が可能なものであれば、どのようなものを採用しても良い。
【0231】
また、監視装置とネットワーク機器とを接続するための通信インターフェースは、LANインターフェースに限らず、他の通信インターフェースを採用しても良い。要するに、通信インターフェースとしては、ネットワーク130との接続が可能であり、かつネットワーク130に接続されたネットワーク機器からの遠隔操作が可能なものであれば、どのようなものを採用しても良い。
【0232】
また、各実施形態では、監視装置の遠隔操作が可能な外部機器として、レコーダー152およびテレビ100を採用しているが、本発明はこれに限定されない。外部機器には、監視装置との接続が可能であり、かつ監視装置の遠隔操作が可能なものであれば、どのようなものを採用しても良い。
【0233】
また、各実施形態では、ネットワーク130に接続され、かつ監視装置の遠隔操作が可能なネットワーク機器として、パーソナル・コンピュータ154および携帯電話156を採用しているが、本発明はこれに限定されない。ネットワーク機器には、ネットワーク130との接続が可能であり、かつ監視装置の遠隔操作が可能なものであれば、どのようなものを採用しても良い。
【0234】
また、各実施形態では、外部機器からの遠隔操作は、HDMI規格のCEC制御信号によるものとしたが、これに限らない。外部機器からの遠隔操作は、これ以外の制御信号によるものであっても良く、この場合も同様に、外部機器をユーザが操作したことにより、外部機器から送信されてきた制御信号を受信した場合には、ユーザ操作が行われたと判断されるように、判断情報を設定すれば良い。
【0235】
また、各実施形態では、ネットワーク機器からの遠隔操作は、IPコントロール信号によるもの、およびDLNAコントロール信号によるものとしたが、これに限らない。ネットワーク機器からの遠隔操作は、これ以外の制御信号によるものであっても良く、この場合も同様に、ネットワーク機器をユーザが操作したことにより、ネットワーク機器から送信されてきた制御信号を受信した場合には、ユーザ操作が行われたと判断されるように、判断情報を設定すれば良い。
【0236】
また、各実施形態では、判断情報502,506,504として、ユーザ操作に起因するものであると判断すべき制御信号と、ユーザ操作に起因するものであると判断すべきではない制御信号との双方を設定し、各制御信号について、ユーザ操作に起因するものであると判断するか否かを判断するための情報(“○”及び“×”)を設定するようにした。これに限らず、少なくとも、監視装置に対してなされた制御指示が、ユーザ操作に起因するものであるか否かを判断することができるものであれば、どのような記憶媒体に格納されていても良く、どのようなデータ形式で格納されていても良く、どのようなデータ構造を有していても良い。例えば、各判断情報として、ユーザ操作に起因するものであると判断する操作指示のみが設定されているものを採用しても良い。このような判断情報を採用した場合であっても、判断情報に設定されていない制御指示については、ユーザ操作に起因するものでないと判断すれば良いから、監視装置に対してなされた制御指示が、ユーザ操作に起因するものであるか否かを判断することができる。
【0237】
また、各実施形態では、何らかのIPコントロール信号をネットワーク機器から受信した場合に、ユーザ操作が行われたと判断できるように、判断情報504の「制御信号」欄に対して、「IPコントロール信号」と設定するようにした。この変形例として、特定のIPコントロール信号した場合に、ユーザ操作が行われたと判断できるように、判断情報504のに「制御信号」欄に対して、特定のIPコントロール信号の名称等を設定するようにしても良い。
【0238】
また、実施形態1ではテレビ100に対して、当該テレビ100のユーザ操作を監視する監視装置としての機能を設けたが、テレビ100に接続された外部機器あるいはネットワーク機器に対して、テレビ100のユーザ操作を監視する監視装置としての機能を設けるように構成しても良い。
【0239】
また、実施形態2ではレコーダー800に対して、当該レコーダー800のユーザ操作を監視する監視装置としての機能を設けたが、レコーダー800に接続された外部機器あるいはネットワーク機器に対して、レコーダー800のユーザ操作を監視する監視装置としての機能を設けるように構成しても良い。
【0240】
また、実施形態3ではテレビ100および通知サーバ1100に対して、当該テレビ100のユーザ操作を監視する監視装置としての機能を設けたが、テレビ100または通知サーバ1100に接続された外部機器あるいはネットワーク機器に対して、テレビ100のユーザ操作を監視する監視装置としての機能を設けるように構成しても良い。
【0241】
また、実施形態1〜5では、監視対象者に異常が無い場合には、通知対象者に何も通知せず、監視対象者に異常が有った場合に、通知対象者に警告情報を通知することとしている。これに代えて、もしくは、これに加えて、監視対象者に異常が無い場合に、その旨を示す安全情報を、通知対象者に通知するように、各実施形態の構成を変形しても良い。
【0242】
例えば、監視システムに発生手段を設け、ユーザ操作が行われたと判断された場合には、監視対象者に異常が無いと考えられるから、このタイミングで発生手段が安全情報を発し、通知対象者に通知するようにしても良い。他の例として、所定期間毎に監視対象者に異常があるか否かを判断し、その期間内にユーザ操作が行われたと判断された場合には、その期間終了後、発生手段が安全情報を発し、通知対象者に通知するようにしても良い。
【0243】
このような構成を採用した場合でも、監視対象者に異常が生じたか否かを、監視対象者に対して適確に把握させることができる。なお、この場合、監視対象者に異常が無い場合には、単に異常が無い旨を示す安全情報を通知対象者に通知するようにしても良く、ユーザの操作の内容を示す情報等を含んだ安全情報を通知対象者に通知するようにしても良い。後者の場合、通知対象者は、通知された安全情報に基づいて、監視対象者の生活動向をより正確に把握することが可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0244】
本発明は、ある機器に対するユーザ操作を監視し、監視対象者に何らかの異常が生じた場合に、警告情報を発するようにした監視装置、テレビジョン受像機、監視システム、監視方法、監視プログラム、および監視プログラムを記録している記録媒体に適用することができる。
【符号の説明】
【0245】
10 監視システム
100 テレビ
110 通知サーバ
120 通知先端末
130 ネットワーク
152 レコーダー
154 パーソナル・コンピュータ
156 携帯電話
301 選局部
302 視聴予約部
303 録画予約部
304 外部機器制御部
306 ネットワーク制御部
310 監視部
312 選局監視部
314 外部機器制御監視部
316 ネットワーク制御監視部
320 判断部
330 タイマ
335 リセット部
340 アラート発生部
350 判断情報記憶部
502 判断情報
504 判断情報
506 判断情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ある機器に対するユーザの操作を監視する監視装置であって、
前記機器に対するユーザ操作がなされていない時間を計測するタイマ手段と、
前記タイマ手段による計測時間が、予め設定された時間を経過した場合、警告情報を発する警告手段と、
前記機器に対する複数の制御信号の各々について、当該制御信号が前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断するための判断情報を記憶する判断情報記憶手段と、
前記機器の監視対象の処理部に対してある制御信号が入力された場合、前記判断情報に基づいて、当該制御信号が、前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断する判断手段と、
入力された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものであると判断された場合、前記タイマ手段による計測時間と、前記予め設定された時間との差を拡大し、入力された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものでないと判断された場合、前記差を拡大しない警告タイミング調整手段と
を備えることを特徴とする監視装置。
【請求項2】
前記判断手段は、
前記機器において、自動的に発生する所定の制御信号が、前記監視対象の処理部に対して入力された場合は、前記判断情報に基づいて、当該制御信号が前記ユーザの操作に起因するものではないと判断する
ことを特徴とする請求項1に記載の監視装置。
【請求項3】
前記判断手段は、
前記機器において、タイマー機能により自動的に発生する所定の制御信号が、前記監視対象の処理部に対して入力された場合は、前記判断情報に基づいて、当該制御信号が前記ユーザの操作に起因するものでないと判断する
ことを特徴とする請求項2に記載の監視装置。
【請求項4】
前記判断手段は、
前記機器において、前記機器に接続された外部機器からの遠隔操作により、所定の制御信号が、前記監視対象の処理部に対して入力された場合、前記判断情報に基づいて、当該制御信号が前記ユーザの操作に起因するものであると判断する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の監視装置。
【請求項5】
前記判断手段は、
前記機器において、前記機器にネットワークを介して接続されたネットワーク機器からの遠隔操作により、所定の制御信号が、前記監視対象の処理部に対して入力された場合、前記判断情報に基づいて、当該制御信号が前記ユーザの操作に起因するものであると判断する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の監視装置。
【請求項6】
前記監視対象の処理部は、
受信放送の選局を行なう選局部であり、
前記判断手段は、
前記選局部に対して、ある選局操作を行わせるための制御信号が入力された場合、前記判断情報に基づいて、当該制御信号が、前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の監視装置。
【請求項7】
前記タイマ手段は、予め設定された時刻から、予め設定された別の時刻まで、前記機器に対するユーザ操作がなされていない時間を計測する
ことを特徴とする請求項1から6いずれか一項に記載の監視装置。
【請求項8】
前記警告タイミング調整手段は、
入力された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものであると判断された場合、前記タイマ手段による計測時間をリセットすることで前記差を拡大する
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の監視装置。
【請求項9】
前記警告タイミング調整手段は、
入力された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものであると判断された場合、前記予め設定された時間を所定時間分延長することで前記差を拡大する
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の監視装置。
【請求項10】
入力された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものであると判断された場合、ユーザ操作が行なわれた旨の情報を発する発生手段
をさらに備えることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の監視装置。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の監視装置を備えたことを特徴とするテレビジョン受像機。
【請求項12】
第1の装置と、第2の装置とを備え、前記第1の装置に対するユーザの操作を監視する監視システムであって、
前記第1の装置は、
当該第1の装置が備える監視対象の処理部に対する制御信号の入力を監視する監視手段と、
前記監視対象の処理部に対してある制御信号が入力された場合、入力された制御信号を前記第2の装置へ送信する送信部と
を備え、
前記第2の装置は、
前記第1の装置に対するユーザ操作がなされていない時間を計測するタイマ手段と、
前記タイマ手段による計測時間が、予め設定された時間を経過した場合、警告情報を発する警告手段と、
前記第1の装置に対する複数の制御信号の各々について、当該制御信号が前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断するための判断情報を記憶する判断情報記憶手段と、
前記第1の装置から送信された制御信号を受信する受信部と、
前記判断情報に基づいて、前記受信部によって受信された制御信号が、前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断する判断手段と、
受信された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものであると判断された場合、前記タイマ手段による計測時間と、前記予め設定された時間との差を拡大し、受信された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものでないと判断された場合、前記差を拡大しない警告タイミング調整手段と
を備えることを特徴とする監視システム。
【請求項13】
ある機器に対するユーザの操作を監視する監視方法であって、
前記機器に対するユーザ操作がなされていない時間を計測する計測工程と、
前記計測工程による計測時間が、予め設定された時間を経過した場合、警告情報を発する警告工程と、
前記機器に対する複数の制御信号の各々について、当該制御信号が前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断するための判断情報を記憶させておく判断情報記憶工程と、
前記機器の監視対象の処理部に対してある制御信号が入力された場合、前記判断情報に基づいて、当該制御信号が、前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断する判断工程と、
入力された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものであると判断された場合、前記計測工程による計測時間と、前記予め設定された時間との差を拡大し、入力された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものでないと判断された場合、前記差を拡大しない警告タイミング調整工程と
を備えることを特徴とする監視方法。
【請求項14】
コンピュータを、
ある機器に対するユーザ操作がなされていない時間を計測するタイマ手段と、
前記タイマ手段による計測時間が、予め設定された時間を経過した場合、警告情報を発する警告手段と、
前記機器に対する複数の制御信号の各々について、当該制御信号が前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断するための判断情報を記憶する判断情報記憶手段と、
前記機器の監視対象の処理部に対してある制御信号が入力された場合、前記判断情報に基づいて、当該制御信号が、前記ユーザの操作に起因するものか否かを判断する判断手段と、
入力された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものであると判断された場合、前記タイマ手段による計測時間と、前記予め設定された時間との差を拡大し、入力された前記制御信号が前記ユーザの操作に起因するものでないと判断された場合、前記差を拡大しない警告タイミング調整手段と
して機能させるための監視プログラム。
【請求項15】
請求項14に記載の監視プログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−155465(P2012−155465A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−13036(P2011−13036)
【出願日】平成23年1月25日(2011.1.25)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】