説明

直交周波数分割多重通信システムにおいてチャネル品質およびプリコーディング・メトリックのフィードバックを与えるための方法および装置

周波数帯域幅が、それぞれが1つ以上の資源ブロックを有する1つ以上の資源ブロック・グループ(RBG)に分割される直交周波数分割多重通信システム(100)において、1つ以上のRBGのうちの同じ少なくとも1つのRBGに対してチャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックのフィードバックを与える。より詳細には、ユーザ機器(102)が、1つ以上のRBGのうちの少なくとも1つのRBGに付随する1つ以上のチャネル品質パラメータを測定し、少なくとも1つのRBGのうちのRBGに対してチャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックを決定し、RBGに対して決定したチャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックを無線アクセス・ネットワーク(110)に報告する。本発明の一実施形態においては、チャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックが報告されるRBGを、測定したチャネル品質パラメータに基づいて少なくとも1つのRBGから選択しても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、仮出願番号60/895、851号明細書、発明の名称「直交周波数分割多重通信システムにおいてチャネル品質およびプリコーディング・メトリック・フィードバックを与えるための方法および装置」(2007年3月20日出願)からの優先権を主張する。なおこの文献は、共通所有であるとともに、本明細書において参照により全体として組み込まれる。
【0002】
本発明は一般的に、直交周波数分割多重(OFDM)通信システムに関し、特に、OFDM通信システムにおいてチャネル品質およびプリコーディング・マトリックス・フィードバックを与えることに関する。
【背景技術】
【0003】
直交周波数分割多元接続(OFDMA)変調方式が、次世代通信システム、たとえば3GPP(第3世代パートナーシップ・プロジェクト)、E−UTRA(進化型UMTS地上波無線アクセス)および3GPP2フェーズ2通信システムにおけるエアー・インターフェース上でのダウンリンク送信用に提案されている。OFDMA通信システムでは、周波数チャネル(または帯域幅)は、複数の隣接する資源ブロック(RB)に分割される。複数のRBをグループ化することは、資源ブロック・グループ(RBG)として知られている。各RBには、互いに直交する複数(たとえば12)の隣接する周波数の副搬送波が含まれる。3GPPE−UTRA規格の下では、次にノードBが、RBをユーザ機器(UE)にサブ・フレーム・ベースで割り当てる。サブ・フレームは継続時間が1ミリ秒(ms)である。1つのサブ・フレーム内では、分散(周波数ダイバーシティに対して)送信モードと局所(資源ブロック・ベースの)送信モードとが、FDMの方法で多重化されている。
【0004】
すなわち、3GPPE−UTRA通信システムでは、UEに仮想資源ブロック(VRB)を割り当てる。仮想資源ブロックは、RBと同じ数(この場合も、たとえば12)の副搬送波に付随する論理資源ブロックである。次にVRBを1つ以上のRBに対してマッピングする。1つのマッピング方式(局所VRB(LVRB)として知られる)では、VRBを単一のRB内にマッピングする、すなわち、VRBの12の副搬送波を、対応するRBの12の副搬送波にマッピングする。局所マッピングを周波数選択スケジューリング(FSS)に対して用いる。このスケジューリングでは、UEが良好なダウンリンク・チャネルを有すると分かっている場合にのみRBに対してユーザ機器(UE)をスケジューリングすることによって、送信エラーを最小限にする。したがってFSSでは、UEから狭帯域チャネル・フィードバックを得ることが必要である。報告されるチャネル品質は各RBに特有である。どの副帯域(またはRB)に対してもCQIを報告することは、著しい量のアップリンク・システム・オーバーヘッドを消費する場合がある。特に、20メガヘルツ(MHz)帯域幅を使用し、その帯域幅内で100個もの副帯域を使用するOFDMAシステムの場合にそうである。2番目のマッピング方式(分散VRB(DVRB)として知られる)では、VRBを複数のRB内にマッピングする。すなわち、VRBの12の副搬送波を、複数のRBのそれぞれに属する1つ以上の副搬送波にマッピングする。分散マッピングを周波数ダイバース・スケジューリング(FDS)に対して用いる。このスケジューリングでは、VRBを複数のRB間に分散することを、チャネル・フィードバック無しで行なうかまたは広帯域のチャネル・フィードバックのみで行ない、報告されるチャネル品質は帯域幅全体に渡っている。
【0005】
任意の送信時間間隔(TTI)に対して、RBを、測定したチャネル条件に基づいてユーザに割り当てる。チャネル条件測定を、ユーザ機器(UE)が行なう。すなわちUEが、1つ以上の指定されたRBグループ(すなわち、RBG)に対するチャネル条件を、測定ピリオドたとえば送信時間間隔(TTI)(サブ・フレームとしても知られる)または無線フレーム送信ピリオドの間に測定する。次にUEは、RBGに対する測定したチャネル条件を、チャネル品質情報(CQI)メッセージでサービス・ノードBに報告する。報告されたCQIに基づいて、OFDMA通信システムは、RBの選択的なスケジューリングをスケジューリング・ピリオド(通常、1つ以上のTTIまたは無線フレーム)に渡って行なうこと、さらに、スケジューリング・ピリオドの間に各RBに対して適切な変調符号化方式を適応して決定することができる。
【0006】
加えて、多入力多出力(MIMO)通信システムでは、UEは、各RBに対するプリコーディング・マトリックス・インディケータ(PMI)も報告して返す。次に無線基地局(BTS)またはノードBは、アンテナ・アレイを介してかつ付随するRB上でUEに送信するための信号をビーム形成するためにPMIを用いる。より詳細には、BTSまたはノードBは、アンテナ・アレイを介して送信される信号の予歪に対するマトリックスの組を保持する。次にPMIは、マトリックスの組にインデックスを付けて、アンテナ・アレイおよび介在する無線リンクを介して送信するための信号を予め歪ませるために用いる複素数値の組を示す。
【0007】
現在のところ、CQIおよびPMIの報告は結合されておらず、すなわち、PMIを決定するために測定したRBと、CQIを決定するために測定したRBとの間にはまったく調整がなされていない。CQI決定およびPMI決定用に測定されるRBは、互いに別個にかつ独立して決定され、CQIおよびPMI決定は、別個のフィードバック・チャネルを介して別個に報告される。加えて、PMIは、UEから戻ってくる狭帯域チャネル・フィードバックの形態で報告される。RBがUEに対してスケジュールされる可能性があるにもかかわらず、報告されるPMIは各RBに特有である。対照的に、CQIを、狭帯域または広帯域チャネル・フィードバック形態のいずれかで報告する場合があり、最良のRBに対してのみ報告する場合がある。RBをTTIごとに動的に割り当てるシステムでは、PMIフィードバックはTTIごとに報告され、PMIフィードバックは著しい量のアップリンク容量を消費する可能性があるとともに、狭帯域のCQIフィードバックとともに過剰な量のアップリンク・オーバーヘッドを消費する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、PMIおよびCQIの別個で結合されていない報告に起因するオーバーヘッドを消費しない最適なMIMO/ビーム形成重みを与えるようにRBをスケジュールすることに十分なPMIおよびCQIチャネル品質フィードバックを与える方法および装置が求められている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態による無線通信システムのブロック図である。
【図2】本発明の実施形態による図1のユーザ機器のブロック図である。
【図3】本発明の実施形態による図1の送受信装置のブロック図である。
【図4】本発明の実施形態により図1のサービング無線アクセス・ネットワークに図1のユーザ機器がチャネル品質およびプリコーディング・メトリックに関する情報を報告する方法の論理フロー図である。
【図5】本発明の実施形態により図1の通信システムが用いても良い典型的なチャネル品質フィードバック方式を例示するブロック図である。
【図6】本発明の別の実施形態により図1の通信システムが用いても良い典型的なチャネル品質フィードバック方式を例示するブロック図である。
【図7】本発明の別の実施形態により図1の通信システムが用いても良い典型的なチャネル品質フィードバック方式を例示するブロック図である。
【図8】本発明の実施形態による典型的な結合チャネル品質情報/プリコーディング・メトリック・オーバーヘッド・メッセージを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
当業者であれば理解するように、図中の要素は、簡単および明瞭さを目的として例示されており、必ずしも一定の比率で描かれているわけではない。たとえば、本発明の種々の実施形態の理解の向上を助けるために、図中のいくつかの要素の寸法は他の要素に対して誇張されている場合がある。また商業的に実現可能な実施形態において有用または必要である一般的で良く理解されている要素については、示していないことが多い。これは、本発明のこれらの種々の実施形態の見え方をなるべく妨げないようにするためである。
【0011】
PMIおよびCQIの別個で結合されていない報告に起因するオーバーヘッドを消費しない最適なMIMO/ビーム形成重みを与えるように資源ブロック(RB)をスケジュールすることに十分なPMIおよびCQIチャネル品質フィードバックを与える方法および装置に対処するために、周波数帯域幅を、それぞれが1つ以上のRBを有する1つ以上の資源ブロック・グループ(RBG)に分割する直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおいて、1つ以上のRBGのうちの同じ少なくとも1つのRBGに対するチャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックのフィードバックを与える。より詳細には、ユーザ機器が、1つ以上のRBGのうちの少なくとも1つのRBGに付随する1つ以上のチャネル品質パラメータを測定し、少なくとも1つのRBGのうちのRBGに対してチャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックを決定し、RBGに対して決定したチャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックを無線アクセス・ネットワークに報告する。本発明の一実施形態においては、チャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックが無線アクセス・ネットワークに報告して返されるRBGを、測定したチャネル品質パラメータに基づいて少なくとも1つのRBGから選択しても良い。
【0012】
一般的に、本発明の実施形態には、周波数帯域幅が、それぞれが1つ以上のRBを有する1つ以上のRBGに分割されるOFDM通信システムにおいてチャネル品質フィードバックを与えるための方法が包含される。本方法には、1つ以上のRBGのうちの少なくとも1つのRBGに付随する1つ以上のチャネル品質パラメータを測定すること、少なくとも1つのRBGのうちのRBGに対してチャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックを決定すること、およびRBGに対して決定したチャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックを無線アクセス・ネットワークに報告すること、が含まれる。
【0013】
本発明の別の実施形態には、周波数帯域幅が、それぞれが1つ以上のRBを有する1つ以上のRBGに分割されるOFDM通信システムにおいてチャネル品質を報告するように構成されたユーザ機器が包含される。ユーザ機器は、プロセッサとして、1つ以上のRBGのうちの少なくとも1つのRBGに付随する1つ以上のチャネル品質パラメータを測定し、少なくとも1つのRBGのうちのRBGに対してチャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックを決定し、RBGに対して決定したチャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックを無線アクセス・ネットワークに報告するように構成されたプロセッサを備える。
【0014】
本発明は、図1〜8を参照して、より十分に説明される。図1は、本発明の実施形態による無線通信システム100のブロック図である。通信システム100は、ユーザ機器(UE)102を備える。ユーザ機器(UE)102は、たとえば、セルラー電話、無線電話、無線周波数(RF)能力を有する携帯情報端末(PDA)、または無線モデムであって、デジタル端子機器(DTE)たとえばラップトップ・コンピュータへのRFアクセスを実現する無線モデムであるが、これらに限定されない。通信システム100はさらに、無線アクセス・ネットワーク(RAN)110を備える。これは、エアー・インターフェース104を介してUE102に対する通信サービスを提供するものである。RAN110は、UE102と無線通信を行なう送受信装置120(たとえばノードBまたは無線基地局(BTS))を備え、さらに、送受信装置に結合されるネットワーク・コントローラ130(たとえば無線ネットワーク・コントローラ(RNC)または基地局コントローラ(BSC))を備える。エアー・インターフェース104には、ダウンリンク(DL)106およびアップリンク(UL)108が含まれる。ダウンリンク106およびアップリンク108にはそれぞれ、複数の物理通信チャネル(たとえば複数の制御チャネルおよび複数のトラフィック・チャネル)が含まれる。
【0015】
送受信装置120は、アンテナ・アレイ122に、アンテナ共用器を介して結合されている。アンテナ・アレイ122は、複数のアンテナ素子124、126(2つを示す)を備えている。アンテナ・アレイを用いて、有効範囲エリア(たとえばアンテナ・アレイによってサービスを提供されるセルまたはセクタ)内に配置されるUEに信号を送信することによって、RAN110は、ビーム形成またはMIMO技術を信号送信用に用いることができる。コントローラ130は、プロセッサ132を備える、たとえば、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、それらの組み合わせ、または当業者に既知の他のデバイスである。プロセッサ132したがってコントローラ130の特定の動作/機能は、プロセッサに付随する対応する少なくとも1つのメモリ・デバイス134に記憶されるソフトウェア命令およびルーチンを実行することによって決定される。メモリ・デバイス134はたとえば、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)、および読み出し専用メモリ(ROM)の少なくとも1つ、またはそれらの均等物であり、対応するプロセッサが実行し得るデータおよびプログラムを記憶するものである。
【0016】
次に図2および3を参照して、本発明の実施形態によるUE102および送受信装置120のブロック図をそれぞれ示す。UE102および送受信装置120はそれぞれ、対応するプロセッサ202、302を備える。たとえば、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、それらの組み合わせ、または当業者に既知の他のデバイスである。プロセッサ202、302、したがってそれぞれUE102および送受信装置120の特定の動作/機能は、プロセッサに付随する対応する少なくとも1つのメモリ・デバイス204、304に記憶されるソフトウェア命令およびルーチンを実行することによって決定される。メモリ・デバイス204、304はたとえば、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)、および読み出し専用メモリ(ROM)の少なくとも1つ、またはそれらの均等物であり、対応するプロセッサが実行し得るデータおよびプログラムを記憶するものである。
【0017】
UE102および送受信装置120はそれぞれ、さらに、対応する送信部206、306および対応する受信部208、308を備えている。送信部および受信部はそれぞれ、UEおよび送受信装置のプロセッサ202、302に結合されている。UE102はさらに1つ以上のアンテナ210を備え、送受信装置120はさらにプリコーダ310を備えている。プリコーダ310は、プロセッサ302に結合され、アンテナ・アレイ122と送信部306および受信部308のそれぞれとの間に置かれている。プリコーダ310は、送受信装置120の複数のアンテナ素子124、126に適用される信号に、UE102から受信するプリコーダ・メトリックに基づいて重み付けをして、ダウンリンク106上で送信するための信号を予め歪ませてビーム形成する。
【0018】
UE102および送受信装置120はそれぞれ、さらに、少なくとも1つのメモリ・デバイス204および304、およびプリコーダ310の少なくとも1つの内に、プリコーディング・マトリックスを保持しており、プリコーディング・マトリックスには複数の組のマトリックスが含まれている。各マトリックス組は、ダウンリンク送信用のアンテナ素子の組み合わせに付随するとともに、各アンテナ素子に適用可能な重みに付随している。プリコーディング・マトリックスは当該技術分野において良く知られており、これ以上詳しくは説明しないが、UE102および送受信装置120がそれぞれ保持するプリコーディング・マトリックスは同一である。資源ブロック・グループ(RBG)についてUE102が測定するチャネル条件に基づいて、UEは、RBGに対するプリコーディング・メトリック(好ましくは、プリコーディング・マトリックス・インディケータ(PMI))を報告して返す。RBGに対するプリコーディング・メトリックを決定する際に、UEは、測定したチャネル条件に基づいて複素重みの組を算出する。複素重みの組は、ダウンリンク(DL)基準信号(RS)測定値から導き出される固有ビーム形成ベクトルとすることができる。複素重みを、すでに規定したベクトルの組(すなわちすでに規定したベクトルの組の最近接のベクトル)にマッピングして、プリコーディング・ベクトルを生成する。次にUEは、UEが選択したプリコーディング・ベクトルのインデクスを、アップリンク(UL)制御チャネル(ULCCH)を用いて伝える。
【0019】
本発明の実施形態を好ましくは、UE102、送受信装置120、およびコントローラ130内で、より詳細には、対応する少なくとも1つのメモリ・デバイス204、304、134内に記憶されるソフトウェア・プログラムおよび命令を用いてまたはソフトウェア・プログラムおよび命令において実施するとともに、対応するプロセッサ202、302、132によって実行する。しかし当業者であれば分かるように、本発明の実施形態は、代替的に、ハードウェア、たとえば、集積回路(IC)、特定用途向け集積回路(ASIC)などにおいて実施しても良い。たとえばUE102、送受信装置120、およびコントローラ130のうちの1つ以上において実施されるASICである。本開示に基づいて、当業者であれば、このようなソフトウェアおよびハードウェアの少なくとも1方を、アンドゥ実験を行なうことなく作成して実施することが容易に可能である。
【0020】
通信システム100は、エアー・インターフェース120上でデータを送信するために直交周波数分割多元接続(OFDMA)変調方式を用いる多入力多出力(MIMO)およびスマート・アンテナ・パケット・データ通信システムの少なくとも1つを備える。周波数チャネル(または帯域幅)は、トラフィックおよびシグナリング・チャネルがTDMまたはTDM/FDM方法で送信される物理層チャネルである複数の周波数副帯域に分割される。各副帯域には、複数の直交周波数副搬送波が所定の数のOFDM符号に渡って含まれる。各副帯域は、ある特定時間の間(たとえば3GPPE−UTRA通信システムにおける12のOFDM符号に渡って)、資源ブロック(RB)に対応する。加えて、3GPPE−UTRA通信システムでは、各RBには12の副搬送波が含まれる。そしてユーザに1つ以上の資源ブロック(RB)を割り当てて、ベアラ情報が交換できるようにしても良い。その結果、複数のユーザが異なるRB上で同時に送信することが可能になり、各ユーザの送信が他のユーザの送信に直交することになる。チャネル帯域幅を、1つ以上の資源ブロック・グループ(RBG)にサブ分割しても良い。各RBGには、隣接していても良いしそうでなくても良い1つ以上のRBが含まれ、RBGは等しいサイズであっても良いしそうでなくても良い。
【0021】
さらに、通信システム100は好ましくは、3GPP(第3世代パートナーシップ・プロジェクト)E−UTRA(進化型UMTS地上波無線アクセス)規格に従って動作する。この規格では、無線システム・パラメータと呼処理手順とを含む無線通信システム動作プロトコルを特定している。しかし当業者であれば分かるように、通信システム100は、直交周波数分割多重(OFDM)変調方式を用いる任意の無線通信システムに従って動作しても良い。たとえば3GPP2(第3世代パートナーシップ・プロジェクト2)エボルーションまたはフェーズ2通信システム、たとえばCDMA(符号分割多元接続)2000IXEV−DV通信システム、無線ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)通信システム(IEEE(電気電子技術者協会)8O2.xx規格、たとえば、802.11a/ハイパーLAN2、802.11g、または802.16規格に記述されている)、または複数の提案されている超広帯域(UWB)通信システムのうちのいずれかである。
【0022】
複数のUE(たとえばUE102)を選択的にスケジュールして、ある特定の時間のスロットの間に1つ以上のRBが利用できるようにするために、RAN110からこのようなUEのそれぞれに、スケジューリング・ピリオドに対するスケジューリング情報が提供される。スケジューリング情報には通常、基準開始時間が、好ましくは無線フレームたとえば開始セル・システム・フレーム番号(SFN)インデクス、または開始接続フレーム番号(CFN)インデクスの単位で含まれ、スケジューリング時間(すなわち提供されたスケジューリング情報が適用可能な時間)が、たとえば無線フレームまたは送信時間間隔(TTI)の単位で含まれ、また割り当てられたRBが含まれている。
【0023】
UE(たとえばUE102)を選択的にスケジュールして、通信システム100が利用する周波数チャネルを用いるため、より詳細には、周波数チャネルの1つ以上のRBを用いるため、及びビーム形成/MIMOを行なって、スケジュールされたRBを介してUEにダウンリンク信号を送信できるようにするために、UE102は、チャネル品質情報(好ましくは、当該技術分野で知られる「チャネル品質情報」(CQI))と、同じRBGに付随するプリコーディング・メトリック(好ましくは、プリコーディング・マトリックス・インディケータ(PMI))とをRAN110に報告する。RBGは、測定および報告ピリオドの間にCQIを報告するために指定するRBGであっても良いし、RBGは、測定および報告ピリオドの間に1つ以上のRBGの測定チャネル品質に基づいてCQIを報告するために選択しても良い。どちらの場合にも、測定および報告ピリオドの間に、チャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックを、同じ組のRB上で決定して、それらに対して報告して返す。UEの中にはMIMOをサポートせず、したがってプリコーディングを利用できないものもあるため、RAN110は、MIMOをサポートするために使用されチャネル品質およびプリコーディング・メトリックを提供すべき1つ以上のRBGを確認しても良く、MIMOをサポートしないUEに割り当てられてプリコーディング・メトリックを提供する必要がないRBGではなくても良い。
【0024】
次に図4を参照して、論理フロー図400を示す。論理フロー図400は、本発明の実施形態により、チャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックをUE(たとえばUE102)がサービングRAN(すなわち、RAN110)に報告する動作を示す。論理フロー400が開始すると(402)、UE102は、通信システム100が用いる周波数チャネル(または帯域幅)であって、測定および報告ピリオド中のチャネル品質パラメータの測定を、RAN110にフィードバックすべきチャネル品質情報(たとえば当該技術分野で知られる「チャネル品質情報」(CQI))とプリコーディング・メトリック(たとえばプリコーディング・マトリックス・インディケータ(PMI))とを作成する目的で行なう周波数チャネルに含まれる1つ以上のRBGのうちの少なくとも1つのRBGを決定する(404)。RBGを構成するRBは互いに隣接している必要はない。またRBGに含まれるRBの数は、RBGごとに変化しても良く、あるRBGに対して測定および報告ピリオドごとに変化しても良い。
【0025】
次にUE102は、決定した各RBGに対して1つ以上のチャネル品質パラメータを測定する(406)。たとえば、UE102は、決定した各RBGに含まれるRB上で送信される信号に付随する(たとえば、DL基準信号(RS)に対して測定される)受信信号パワー、信号対雑音比、搬送波対干渉波比、及び搬送波電力対雑音電力比のうちの1つ以上を測定しても良いし、このような信号のそれぞれに付随するビット誤り率またはフレーム誤り率を測定しても良い。当業者であれば分かるように、チャネル品質を決定する際に多くのパラメータを測定しても良いし、任意のこのようなパラメータを、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく本明細書において用いても良い。チャネル品質情報をRAN110が用いて、RBの利用に対してUEをスケジュールする。チャネル品質情報を作成するために用いるチャネル品質パラメータは、プリコーディング・メトリックを作成するために用いるチャネル品質パラメータと同じであっても良いしそうでなくても良い。
【0026】
本明細書の一実施形態においては、RAN110は、UE102に、測定および報告ピリオドの間に測定および報告すべき1つ以上のRBGを通知しても良い。たとえば、RAN110は、UE102に、1つ以上の測定および報告ピリオドのそれぞれの間にモニタすべきRBを識別するビットマップを与えても良い。このようにして、測定したRBGに含まれるRBはピリオド毎に変わっても良い。別の例として、UE102およびRAN110はそれぞれ、それらの対応する少なくとも1つのメモリ・デバイス204、304において、RBGのリストを保持していても良い。リスト中の各RBGはインデックス番号に付随する。こうしてRAN110は、UE102に、1つ以上の測定および報告ピリオドのそれぞれの間に測定および報告すべきRBGの識別子(たとえばインデックス番号)を与えても良い。識別子に基づいて、UEは、各測定および報告ピリオドの間にモニタすべき周波数を決定することができる。
【0027】
たとえば、次に図5を参照して、ブロック図500を示す。ブロック図500は、本発明の実施形態により通信システム100が用いても良い典型的なビットマップ・チャネル品質フィードバック方式を例示する。ブロック図500において、通信システム100が、周波数チャネル520を2つのRBG501、502に分割していても良い。たとえば、周波数帯域幅520に300の周波数副搬送波が含まれていると仮定する。さらに、各RBに12の隣接する副搬送波が含まれると仮定する。その結果、周波数帯域幅520には、任意の方法で組み合わせてRBGを構成しても良い25のRBが含まれる。そしてRAN110は、ビットマップをUE102に伝えて、測定および報告ピリオドの間にチャネル品質情報を報告すべきRBを確認しても良い。ビットマップには25ビットが含まれていても良い。値「1」は、対応するRBを測定および報告すべきであることを示し、値「0」は、対応するRBを報告すべきでないことを示す。第1の測定および報告ピリオドの間(n=0)、UE102は、RBG501および502の両方を測定および報告しても良い。第2の測定および報告ピリオドの間(n=1)、UE102は、RBG502のみを測定および報告しても良い。
【0028】
本発明の別の実施形態においては、UEは、測定および報告ピリオドの間に測定および報告すべき1つ以上のRBGを、以前の測定および報告ピリオドに対するチャネル品質測定値に基づいて決定しても良い。たとえば、図6は、本発明の別の実施形態により通信システム100が用いても良い典型的なチャネル品質フィードバック方式(たとえばトップMフィードバック方式)を例示するブロック図600である。第1の測定および報告ピリオドの間(n=0)、UE102が測定および報告するRBGには、すべてのRB(すなわちRBG601〜604のRB)が含まれていても良く、UE102は、これらのRBのすべてに対するチャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックをフィードバックする。第2の測定および報告ピリオドの間(n=1)、UE102が測定および報告するRBGには、第1の報告ピリオドの間に報告された限られた組のRBG(たとえば、RBG602〜604)に付随するRBが含まれていても良い。測定および報告ピリオドの間に測定および報告されるRBGの選択は、以前の測定および報告ピリオドのチャネル品質測定値に基づいて行なっても良いし、当業者に想起され得る他の任意の検討事項に基づいて行なっても良い。たとえば、RBG602〜604は、第1の測定および報告ピリオドの最良のチャネル品質測定値を有していても良い。同様に、第3の測定および報告ピリオドの間(n=2)、UE102は、第2の報告ピリオドの間に報告された限られた組のRBG(たとえば、RBG603および604)に付随するRBを測定および報告しても良い。また第4の測定および報告ピリオドの間(n=3)、UE102は、第3の報告ピリオドの間に報告された限られた組のRBG(たとえば、RBG604)に付随するRBを測定および報告しても良い。この場合もやはり、各測定および報告ピリオドの間に測定および報告されるRBGは、先行する測定および報告ピリオドの最良のチャネル品質測定値を有していても良い。
【0029】
本発明のさらに別の実施形態においては、UE102は、各測定および報告ピリオドの間にRBGを再決定しても良く、その測定および報告ピリオドの間の最良の測定済みRBGのみを報告して返しても良い。たとえば、図7は、本発明のさらに別の実施形態により通信システム100が用いても良い典型的なチャネル品質フィードバック方式(たとえばハイブリッド・フィードバック方式)を例示するブロック図700である。第1の測定および報告ピリオドの間(n=0)、単一のRBGには、周波数チャネル(または帯域幅)420におけるすべてのRBが含まれる。UE102は、RBのすべてに対してチャネル品質パラメータを測定して、全体の帯域幅に対する平均化されたチャネル品質パラメータを報告して返す。第2の測定および報告ピリオドの間(n=1)、周波数チャネル420を2つのRBG702、703に分割する。UE102は、RBG702および703のそれぞれに対してチャネル品質パラメータを測定して、RBG702および703のうちの選択した1つまたは複数に対する(たとえば、最良の測定済みRBGに対する)チャネル品質パラメータを報告して返す。第3の測定および報告ピリオドの間(n=2)、周波数チャネル420を4つのRBG704〜707に分割する。UE102は、4つのRBGのそれぞれに対してチャネル品質パラメータを測定して、RBG704〜707のうちの選択した1つまたは複数に対する(この場合もやはり、たとえば、最良の測定済みRBGに対する)チャネル品質パラメータを報告して返す。第4の測定および報告ピリオドの間(n=3)、周波数チャネル420を8つのRBG708〜715に分割する。UE102は、8つのRBGのそれぞれに対してチャネル品質パラメータを測定して、RBG708〜715のうちの選択した1つまたは複数に対する(この場合もやはり、たとえば、最良の測定したRBGに対する)チャネル品質パラメータを報告して返す。
【0030】
本発明の一実施形態においては、次にUE102は、チャネル品質パラメータ測定値に基づいて、各測定したRBGに対してチャネル品質情報(好ましくはCQI)とプリコーディング・メトリック(好ましくはPMI)とを決定し(410)、決定したチャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックを、測定したRBGに関連してRAN110に報告する(412)。好ましくは、UE102は、決定したチャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックを、アップリンク108の制御チャネル上で報告する。本発明の別の実施形態においては、決定した1つ以上のRGBに対してUE102が測定したチャネル品質パラメータに基づいて、UEは、どのチャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックをRAN110に報告して返すべきかについて、1つ以上のRBGを選択しても良い(408)。次にUE102は、チャネル品質パラメータ測定値に基づいて、各選択したRBGに対してチャネル品質情報(好ましくはCQI)とプリコーディング・メトリック(好ましくはPMI)とを決定し(410)、決定したチャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックを、1つ以上の選択したRBGに関連してRAN110に報告する(412)。報告は、同じチャネル(たとえば、CQIメッセージに対して以前に確保したCQICH)を介して行なっても良く、また同じメッセージ内で行なっても良く、その結果システム・オーバーヘッドおよびチャネル使用量が節約される。測定したRBGのうちどの1つ以上のRBGについて、チャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックをRAN110に報告して返すべきかを決定するために用いるべき複数のアルゴリズムが、当業者に想起される。任意のこのようなアルゴリズムを、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく本明細書において用いても良い。
【0031】
チャネル品質情報(好ましくはCQI)とプリコーディング・メトリック(好ましくはPMI)とを、各決定したRBGに対してRAN110に報告して返す際、UE102は、測定および報告ピリオドの間に、チャネル品質およびプリコーディング・メトリックを通知する1つ以上の報告を組み立ててRANに伝える。好ましくは、UE102は、1つ以上の報告のそれぞれの中に、測定および選択したRBおよびRBGの識別子の少なくとも1つとともに、付随するチャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックとを含む。
【0032】
たとえば、図8は、本発明の種々の実施形態によりUE102が組み立てて伝えても良い典型的な結合チャネル品質情報/プリコーディング・メトリック報告800のブロック図である。報告800には、1つ以上の報告されるRBG識別子を含む第1のデータ・フィールド802が含まれる。本発明の他の実施形態においては、第1のデータ・フィールド802には、チャネル品質データおよびプリコーディング・メトリックが与えられているRBGを識別するビットマップが含まれていても良い。報告800にはさらに、第1のデータ・フィールド内で識別されたRBGに付随するチャネル品質情報(たとえばチャネル品質測定値)を含む第2のデータ・フィールド804が含まれる。報告800にはさらに、第1のデータ・フィールド内で識別されたRBGに付随する1つ以上のプリコーディング・メトリック(たとえばPMI)を含む第3のデータ・フィールド806が含まれる。好ましくは、第2第3のデータ・フィールド804、806を順序付けして、それらの報告されたチャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックが、第1のデータ・フィールド802内で識別されたRBGと合うようにする。
【0033】
測定および報告されているRBGに周波数チャネル(または帯域幅)全体が含まれている場合、UEが報告するチャネル品質情報には、帯域幅全体に渡って平均化されたチャネル品質値が含まれていても良く、またプリコーディング・メトリックを、平均化されたチャネル品質に基づいて全体の周波数帯域幅に対して決定しても良い。たとえば通常、チャネル品質測定は、周波数帯域幅全体よりも著しく狭いチャネルに対して行なわれる。周波数帯域幅に、それぞれが十分に狭い複数のRBGが含まれている場合、副帯域のすべてまたはほとんどすべてをチャネル品質測定がカバーしても良い。しかし周波数帯域幅に、特に広い1つ以上のRBG(たとえば周波数帯域幅ほぼ全体をカバーする単一のRBG)が含まれている場合、各RBGが、測定ピリオドの間に測定される多チャネルに付随していても良い。このような場合、UE102は、測定ピリオドの間に多チャネルに対して測定されたチャネル品質測定値を平均して、平均のチャネル品質測定値を作成しても良く、またRBGに対してUEが報告するプリコーディング・メトリックを決定しても良い。
【0034】
1つ以上の測定および選択されたRBGの少なくとも1つに対してチャネル品質情報を受信する(414)ことに応答して、RAN110(好ましくは送受信装置120)は、チャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックがUEによってフィードバックされる1つ以上の報告されたRBGの1つ以上のRBを用いることに対して、UE102を以後のサブ・フレームの間にスケジュールする(416)。加えて、1つ以上の測定および選択されたRBGの少なくとも1つに付随するプリコーディング・メトリックを受信することに応答して、RAN110(特に送受信装置120)は、UE102用のダウンリンク信号をビーム形成し(418)、ビーム形成された信号(好ましくは、MIMO/ビーム形成された信号)を、UEに、スケジュールされた1つ以上のRBを介して送信する(420)。信号をビーム形成する際、送受信装置120は、受信したプリコーディング・メトリックに基づいて、アンテナ・アレイ122の複数のアンテナ素子124、126の各アンテナ素子に関連するとともに、ダウンリンク送信の予歪に対する各選択したRBに関連する重みを、決定する。次にプリコーダ310は、複数のアンテナ素子124、126の各アンテナ素子に付随する重みを、送信部306から受信した信号に適用して(このことは、当該技術分野で知られている)、MIMO/ビーム形成された信号を形成し、この信号を次に、UE102に、複数のアンテナ素子の1つ以上を介しておよび選択した1つまたは複数のRB上で送信する。そして論理フロー400は終了する(422)。
【0035】
測定および報告ピリオドの間に同じ1つ以上のRBGに対するチャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックを決定して報告して返すことによって、通信システム100は、チャネル品質情報およびプリコーディング・メトリックの決定および報告を調整する。決定および報告を調整することによって、通信システム100は、従来技術におけるCQIおよびPMIの結合されていない決定および報告とは対照的に、システムのオーバーヘッドを節約する。従来技術では、PMIは、UEに対してスケジュールされる可能性があるRBにもかかわらず、周波数帯域幅におけるすべてのRBに対して決定され、またCQIとは別個にかつCQIとは別個のチャネル上で報告されている。
【0036】
本発明を、特にその特定の実施形態を参照して図示し説明してきたが、当業者であれば、添付の請求項で述べる本発明の範囲から逸脱することなく、本発明の要素に対して種々の変形を行ない均等物で置換しても良いことが理解される。したがって明細書および図は、限定的な意味ではなく例示的な意味で考えるべきであり、このような変形および置換はすべて本本発明の範囲に含まれることが意図されている。
【0037】
以上、特定の実施形態について、利益、他の優位性、および問題の解決方法について説明してきた。しかし優位性、または問題の解決方法、および何らかの利益、優位性、解決方法を生じさせるかまたはより明白にし得るどんな要素も、何れかのまたは全ての請求項の重要であるか、必要であるか、または不可欠である特徴または要素として解釈してはならない。本明細書で用いる場合、用語「含む」、「含んでいる」またはこれらのどんな活用形も、包括的に含めることに及ぶことが意図されている。すなわち、要素のリストを含むプロセス、方法、物品、または装置には、これらの要素が含まれているだけでなく、明白にはリストにされていない他の要素、またはこのようなプロセス、方法、物品、もしくは装置に固有の他の要素が、含まれていても良い。用語「含んでいる」および「有している」は、本明細書で用いる場合、「備えている」と規定される。用語「結合される」は、本明細書で用いる場合、「接続される」であるが、必ずしも直接的には行なわれておらず、また必ずしも機械的には行なわれていないと定められる。要素が「...」の後にきた場合、これは、要素を含むプロセス、方法、物品、または装置に、同じ要素がさらに存在することを排除するわけではないことを、さらなる制約を伴うことなく、示すものである。さらに、本明細書において特に断りのない限り、関係語があった場合、たとえば第1および第2、頂部および底部などを用いることは単に、1つの実体または行為を他の実体または行為と区別するために用いており、必ずしも、このような実体または行為間に実際に何らかのこのような関係または順番があることは必要しておらず、意味してもいない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周波数帯域幅が、それぞれが1つ以上の資源ブロックを有する1つ以上の資源ブロック・グループに分割される直交周波数分割多重通信システムにおいてチャネル品質フィードバックを与えるための方法であって、
前記1つ以上の資源ブロック・グループのうちの少なくとも1つの資源ブロック・グループに付随する1つ以上のチャネル品質パラメータを測定すること、
前記少なくとも1つの資源ブロック・グループのうちの資源ブロック・グループに対してチャネル品質情報とプリコーディング・メトリックとを決定すること、
資源ブロック・グループに対して決定した前記チャネル品質情報とプリコーディング・メトリックとを無線アクセス・ネットワークに報告すること
を備える方法。
【請求項2】
チャネル品質情報とプリコーディング・メトリックとを決定することは、
前記少なくとも1つの資源ブロック・グループのうちの資源ブロック・グループを選択すること、
前記選択した資源ブロック・グループに対してチャネル品質情報とプリコーディング・メトリックとを決定すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記選択することは、前記測定した1つ以上のチャネル品質パラメータに基づいて、前記少なくとも1つの資源ブロック・グループのうちの資源ブロック・グループを選択することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記チャネル品質情報はCQI情報を含み、前記プリコーディング・メトリックはプリコーディング・マトリックス・インディケータである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記選択した1つまたは複数の資源ブロックに付随する前記チャネル品質情報とプリコーディング・メトリックとを、同じチャネル上で報告する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記選択した1つまたは複数の資源ブロックに付随するチャネル品質情報とプリコーディング・メトリックとを、無線アクセス・ネットワークに報告することは、結合チャネル品質情報及びプリコーディング・メトリック報告のうちの少なくとも1つを前記無線アクセス・ネットワークに伝達することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの資源ブロック・グループは、ビットマップ・フィードバック方式、トップMフィードバック方式、およびハイブリッド・フィードバック方式のうちの1つ以上に基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記報告されるプリコーディング・メトリックに基づいてダウンリンク信号をビーム形成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
それぞれが1つ以上の資源ブロックを有する1つ以上の資源ブロック・グループに周波数帯域幅が分割される直交周波数分割多重通信システムにおいてチャネル品質を報告するように構成されたユーザ機器であって、
プロセッサであって、
前記1つ以上の資源ブロック・グループのうちの少なくとも1つの資源ブロック・グループに付随する1つ以上のチャネル品質パラメータを測定し、
前記少なくとも1つの資源ブロック・グループのうちの資源ブロック・グループに対してチャネル品質情報とプリコーディング・メトリックとを決定し、
前記資源ブロック・グループに対して決定した前記チャネル品質情報とプリコーディング・メトリックとを無線アクセス・ネットワークに報告する
ように構成されたプロセッサ
を備えるユーザ機器。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記少なくとも1つの資源ブロック・グループのうちの資源ブロック・グループを選択し、前記選択された資源ブロック・グループに対してチャネル品質情報とプリコーディング・メトリックとを決定することによって、チャネル品質情報とプリコーディング・メトリックとを決定するように構成される、請求項9に記載のユーザ機器。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記測定した1つ以上のチャネル品質パラメータに基づいて前記少なくとも1つの資源ブロック・グループのうちの資源ブロック・グループを選択することによって、資源ブロック・グループを選択するように構成される、請求項10に記載のユーザ機器。
【請求項12】
前記チャネル品質情報はCQI情報を含み、前記プリコーディング・メトリックはプリコーディング・マトリックス・インディケータである、請求項9に記載のユーザ機器。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記チャネル品質情報と前記選択した1つまたは複数の資源ブロックに付随するプリコーディング・メトリックとを同じチャネル上で報告するように構成される、請求項9に記載のユーザ機器。
【請求項14】
前記プロセッサは、結合チャネル品質情報/プリコーディング・メトリック報告を無線アクセス・ネットワークに伝えることによって、チャネル品質情報と選択した1つまたは複数の資源ブロックに付随するプリコーディング・メトリックとを無線アクセス・ネットワークに報告するように構成される、請求項13に記載のユーザ機器。
【請求項15】
前記少なくとも1つの資源ブロック・グループを、ビットマップ・フィードバック方式、トップMフィードバック方式、およびハイブリッド・フィードバック方式のうちの1つ以上に基づいて決定する、請求項9に記載のユーザ機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−519874(P2010−519874A)
【公表日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−551900(P2009−551900)
【出願日】平成20年3月14日(2008.3.14)
【国際出願番号】PCT/US2008/056946
【国際公開番号】WO2008/115772
【国際公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(390009597)モトローラ・インコーポレイテッド (649)
【氏名又は名称原語表記】MOTOROLA INCORPORATED
【Fターム(参考)】