説明

直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電方法及び装置

直列接続されたバッテリーストリングのための本発明の2段均等充電装置は、前記バッテリーストリングの全体電位を入力として有して入力された電位より低い電位を出力する第1DC/DCコンバータ;及び前記第1DC/DCコンバータの出力を入力として有して特定バッテリーセルを充電するための充電電流を出力する第2DC/DCコンバータ;を含む2段のDC/DCコンバータ構造を有して、前記バッテリーストリングは複数のバッテリーセルが直列接続された一つ以上のバッテリーモジュールに分けられて、前記バッテリーモジュールごとに前記第2DC/DCコンバータを具備し、前記バッテリーモジュールと前記第2DC/DCコンバータとの間に前記充電電流が前記バッテリーモジュールを構成する特定バッテリーセルに印加されるように前記充電電流の経路を形成して充電電流の印加方向を制御する電流変換スイッチモジュールを具備し、低充電されたバッテリーセルである充電対象バッテリーセルを決めて、前記充電対象バッテリーセルに前記充電電流が印加されるように電流変換スイッチモジュールを制御するマイクロプロセッサを含んで構成される特徴がある。本発明の2段均等充電装置は、全体バッテリーをモジュールに分けて、バッテリーモジュールごとにDC/DCコンバータを共有する特徴によって均等充電装置の複雑性を減らすと共に効率的な均等充電を得ることができるし、バッテリーモジュールごとに共有されるDC/DCコンバータの入力と接続される単一のDC/DCコンバータを有する2段DC/DCコンバータの構成によって、通常的に高い電圧ストレスを有するDC/DCコンバータ及び制御スイッチの電圧ストレスを画期的に減少させる効果があり、バッテリーモジュールごとに共有されるDC/DCコンバータが個別バッテリーと並列で接続されることで従来の各バッテリーに充電回路を具備することのような充電効率を有する長所があり、充電電流の経路を形成して充電電流の印加方向を制御する電流変換スイッチモジュールを具備し、個別バッテリーの充電のための回路の複雑性及び嵩を画期的に減少させる長所がある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直列接続されたバッテリーストリング(battery string)の均等充電装置(charge equalization apparatus)及び方法に関するものであり、詳細には、2段のDC/DCコンバータ及びバッテリーセルに印加される充電電流の方向を変換させてバッテリーセルの充電のための回路の複雑性及び嵩(volume)を減少させた均等充電装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池を動力源として使用するハイブリッド自動車のように単位バッテリー(セル)の基本電位より高い電位が必要な場合、複数の単位バッテリーを直列接続して使用することが通常的である。しかし、通常的な製造方法を通じて製造されたバッテリーは、同一の正極、負極及び電解質物質を利用して同一の構造で製造されたとしても直列接続されたバッテリーそれぞれの充電または放電(及び自家放電)特性に差が存在するようになる。
【0003】
したがって、直列接続されたバッテリーの使用時に単位バッテリーの電位差が存在するようになって、これにより直列接続された単位バッテリーのうちで他のバッテリーの電位にかかわらず一つのバッテリーが完全放電された場合にも全体電圧(直列接続されたバッテリーの全体電圧)が0になって、再充電が必要になって、再充電時にもそれぞれのバッテリーの電位が互いに異なることによって一定電圧に先に到逹したバッテリーの過充電問題及びいくつかのバッテリーの過充電が起こるにも一定電圧にまだ到逹することができなかったバッテリーが存在する充電効率の問題が存在するようになる。
【0004】
また、充放電回数が多くなるようになればバッテリーを構成する物質の分解(degradation)が発生してバッテリーの特性が変わって、このような劣化現象は個別電池間の偏差をさらに深化させる役割をするようになる。
【0005】
したがって、このような問題点らを解決するために、直列で接続されたバッテリーの均等充電を得るための多様な均等充電装置が活発に提案されている実情である。
【0006】
一例として、大韓民国特許公開2003−0096978号は複数個の単位セル、充電手段、放電手段及び直列並列転換スイッチを含んで構成されて、複数個の単位セルをそれぞれ均等に放電させた後、放電された単位セルを、直列並列転換スイッチを利用して直列で接続させて充電を遂行するシステムに関するものである。大韓民国特許公開2007−0064244号は、電池部、電池部に接続された電界効果トランジスター部、電界効果トランジスター部に接続された増幅部、増幅部の出力信号を制御するマルチプレクサ部、電池部の電圧信号の偏差を比較判断する比較部、比較部の出力をデジタル信号に変換させるA/D変換部、A/D変換部から出力された信号を入力されて充放電条件に該当する信号を出力するマイコン部、マイコン部の信号によって動作してバッテリー均衡電流を供給するスイチング部及び公知の充放電回路を含んで構成されたシステムに関するものである。
【0007】
また、日本特許公開1998−032936号は、複数個の単位セル、各単位セルの残存容量検出手段、各単位セルの充電と放電を行う充電入れ替え手段及び放電入れ替え手段、各単位セルの充電と放電を個別に制御する制御手段及び各単位セル個別の充電と放電を行う直流/直流変換器を含んで構成されるシステムに関するものである。日本特許公開2004−194410号は、2以上の単位セルグループ、第1のセルグループ及び第2のセルグループそれぞれを流れる電流の差を検出する電流差検出手段、電流の差に基づいてセルグループの充放電電流を制御する手段を含んで具備されるシステムに関するものである。
【0008】
しかし、前記従来の均等充電装置は直列接続されたバッテリーそれぞれに均等充電装置を具備し、個別バッテリーの充電または放電を遂行して、均等充電装置の複雑性及び嵩が増加して生産性を低下させて製造原価を上昇させる要因になっており、均等充電装置または制御のためのスイッチモジュールを構成する素子が高い電圧ストレスを耐えなければならない問題点らがあった。
【0009】
これを解決するために本出願人は、大韓民国出願特許(第10−2007−0104033号)を通じて2段のDC/DCコンバータ構造を利用して、個別バッテリーを充電させて均等充電をなす技術を提案したことがある。従来の出願特許による2段のDC/DCコンバータを利用した均等充電装置は、DC/DCコンバータの数を減らすために充電制御スイッチを使用してバッテリーストリングを構成するバッテリーモジュールごとにDC/DCコンバータを共有した。しかし、このように充電制御スイッチを各バッテリーセルに使用する場合、バッテリーの正の方向(+)と負の方向(−)に全部充電制御スイッチを使用してこそ各バッテリーセルに充電電流制御ができるために普通バッテリー数の倍になるスイッチが使用されなければならない負担を有する。これは複数のバッテリーセルを使用する製品では価格と嵩の側面で相当に不利である。したがって、既存の2段均等充電装置の長所をいかしながら、バッテリーストリングを構成する各バッテリーセルの充電経路形成のために使用される充電制御スイッチを減らすことができる方案が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前述した問題点らを解決するための本発明の目的は、直列接続されたバッテリーストリングの均等充電を遂行する均等充電装置の複雑性を減らすと共に効率的な均等充電が可能な均等充電装置及び方法を提供することにあり、均等化及び動作の制御のために使用される複数の素子の電圧ストレスを低めて耐電圧が低い複数の素子を使用することができる均等充電装置及び方法を提供することにあり、個別バッテリーセルの充電のための充電電流の経路及び方向を制御して、個別バッテリーセルの充電のための回路の複雑性及び嵩を減少させた均等充電装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電装置は、2以上のバッテリーセルが直列接続されたバッテリーストリングのための均等充電装置において、前記バッテリーストリングの全体電位を入力として有して、入力された電位より低い電位を出力する第1DC/DCコンバータ;及び前記第1DC/DCコンバータの出力を入力として有して、特定バッテリーセルを充電するための充電電流を出力する第2DC/DCコンバータ;を含む2段のDC/DCコンバータ構造を有して、前記バッテリーストリングは複数のバッテリーセルが直列接続された一つ以上のバッテリーモジュールに分けられて、前記バッテリーモジュールごとに前記第2DC/DCコンバータを具備し、前記バッテリーモジュールと前記第2DC/DCコンバータとの間に前記充電電流が前記バッテリーモジュールを構成する特定バッテリーセルに印加されるように前記充電電流の経路を形成して、充電電流の印加方向を制御する電流変換スイッチモジュールを具備し、低充電されたバッテリーセルである充電対象バッテリーセルを決めて、前記充電対象バッテリーセルに前記充電電流が印加されるように電流変換スイッチモジュールを制御するマイクロプロセッサを含んで構成される特徴がある。
【0012】
このとき、前記バッテリーモジュールごとに前記電流変換スイッチモジュールを具備し、前記電流変換スイッチモジュールは前記第2DC/DCコンバータの出力と接続されて電流の印加方向を制御する電流変換部及び充電制御スイッチ部を含んで構成される特徴がある。
【0013】
したがって、本発明による2段均等充電装置は、前記バッテリーモジュールごとに第2DC/DCコンバータを具備し、単一のバッテリーモジュールに属する個別バッテリーセルは単一の第2DC/DCコンバータを共有するようになって、前記第2DC/DCコンバータの負/正の二つの出力は前記電流変換部と接続されて、前記電流変換部の出力は前記充電制御スイッチ部と接続されるようになる。前記充電制御スイッチ部は、前記充電対象になる個別バッテリーセルに充電電流が流れることができる経路を生成して、前記電流変換部は充電電流が流れる経路に第2DC/DCコンバータの出力のうちで負または正の出力が選択的に印加されるようにする。
【0014】
望ましくは、前記充電制御スイッチ部は、前記バッテリーモジュールを構成するバッテリーセルの数と同一の数の充電制御スイッチで構成されていると共に、前記バッテリーセルそれぞれに並列接続されて、前記電流変換部と前記バッテリーモジュールとの間に電流移動経路を形成する特徴があり、前記電流変換部は前記第2DC/DCコンバータの負/正二つの出力と接続されて、前記充電制御スイッチによって形成された電流移動経路に負または正の出力を選択的に印加する特徴がある。
【0015】
前記充電制御スイッチは、双方向MOSFET(bidirectional Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)スイッチを含んで構成されることが望ましく、前記充電制御スイッチを構成する双方向MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)スイッチゲート電圧が制御されて前記充電電流が流れることができる経路が形成されるようになる。前記充電制御スイッチによる低インピーダンス(low impedance)の電流経路形成は、前記マイクロプロセッサによって制御される。
【0016】
詳細に、前記双方向MOSFETスイッチを構成するMOSFETのターンオン(低インピーダンスチャンネル(low impedance channel)形成)時に加えられるVgs(ソース電位を基準にしたゲート印加電圧)は、前記バッテリーモジュールの一部分であり、2以上の直列接続されたバッテリーの電位であることが望ましく、前記双方向MOSFETスイッチを構成するMOSFETのゲートに電子式リレーを具備することが望ましい。前記電子式リレーは、発光ダイオードと受光素子とを含んで構成されて、発光ダイオードは、前記発光充電制御スイッチ部を制御するためのマイクロプロセッサの制御信号によって発光することが望ましい。
【0017】
これにより、前記マイクロプロセッサの制御信号によって発光ダイオードから放出される光を入力された受光素子は、低インピーダンス状態に変化されるようになって、受光素子が低インピーダンス状態に変化されながら、双方向MOSFETスイッチを構成するMOSFETのゲートにバッテリーモジュールの一部分であり、2以上直列接続されたバッテリーの電位が印加されるものである。
【0018】
本発明による直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電装置は、前記バッテリーストリングを構成するそれぞれのバッテリーセルの電位を入力として有するマルチプレクサ(multiplexer)及び前記マルチプレクサの出力と接続された電圧センサーをさらに含んで構成されることが望ましく、前記マルチプレクサ、前記電圧センサー及び電圧センサーの出力と接続されたADC(analog to digital converter)をさらに含んで構成されることがさらに望ましい。前記ADCはアナログ出力値である前記電圧センサーの検出値をデジタル値に変化させて前記マイクロプロセッサに検出されたバッテリーセルの電位をデジタル値に入力してくれる役割をするようになる。
【0019】
前記マルチプレクサは、前記マイクロプロセッサによって制御されて、前記電圧センサーによって測定された前記バッテリーストリングを構成するそれぞれのバッテリーセルの電位は前記マイクロプロセッサに入力されるようになる。
【0020】
前記第1DC/DCコンバータは負帰還回路(negative feedback)を具備したDC/DCコンバータであることが望ましく、これによって第1DC/DCコンバータは安定した電圧値を出力することができるようになる。
【0021】
前記2段均等充電装置は、前記第1DC/DCコンバータ及び第2DC/DCコンバータそれぞれの動作(on/off)を制御するスイッチ素子を具備し、前記スイッチ素子は前記マイクロプロセッサによって制御されることが望ましい。
【0022】
詳細に、前記第1DC/DCコンバータ及びバッテリーモジュールごとに具備される第2DC/DCコンバータの動作をそれぞれ制御する前記スイッチ素子は前記マイクロプロセッサで生成されたPWM信号によって制御されることが望ましい。
【0023】
本発明による直列接続されたバッテリーストリングのための均等充電方法は、上述した本発明による均等充電装置に基づいて遂行される。
【0024】
詳細には、本発明の均等充電方法は、2以上のバッテリーセルが直列接続されたバッテリーストリングのための均等充電方法において、前記バッテリーストリングを構成して複数のバッテリーセルが直列接続された一つ以上のバッテリーモジュール;前記バッテリーストリングの全体電位を入力として有して入力された電位より低い電位を出力する第1DC/DCコンバータ;及び前記第1DC/DCコンバータの出力を入力として有して前記バッテリーモジュールごとに具備されて、特定バッテリーセルを充電するための充電電流を出力する第2DC/DCコンバータ;前記バッテリーモジュールと前記第2DC/DCコンバータとの間に前記充電電流が前記バッテリーモジュールを構成する特定バッテリーセルに印加されるように前記充電電流の経路を形成して充電電流の印加方向を制御する電流変換スイッチモジュール;前記バッテリーストリングを構成するそれぞれのバッテリーセルの電位を入力として有するマルチプレクサ(multiplexer);及び前記マルチプレクサの出力と接続されて、それぞれのバッテリーセルの電位を測定する電圧センサー;及び前記電圧センサーの出力値を入力されて低充電されたバッテリーセルである充電対象バッテリーセルを決めて、前記充電対象バッテリーセルに前記充電電流が印加されるように電流変換スイッチモジュールを制御して前記マルチプレクサ、前記第1DC/DCコンバータ及び前記第2DC/DCコンバータの動作(on/off)を制御するマイクロプロセッサ;を含んで構成される装置を利用して遂行される。
【0025】
本発明による直列接続されたバッテリーストリングのための均等充電方法は、(a)前記バッテリーストリングを構成するバッテリーセルそれぞれの電位を測定して測定された電位の差に基づいてバッテリーストリングの均等充電の遂行可否を決定する段階;(b)バッテリーストリングの均等充電が遂行される場合、前記測定された電位に基づいて低充電されたバッテリーセルを選択する段階;(c)第2DC/DCコンバータの負及び正の二つの出力の方向を制御して、前記低充電されたバッテリーセルと前記第2DC/DCコンバータの二つの出力が並列接続される段階;(d)前記第2DC/DCコンバータを動作させる段階;及び(e)第1DC/DCコンバータを動作させて前記低充電されたバッテリーセルを充電する段階;を含む。
【0026】
(a)段階は、前記マルチプレクサを制御して前記電圧センサーを通じて得られた前記バッテリーストリングを構成するバッテリーセルそれぞれの電位測定値が前記マイクロプロセッサに入力されて遂行されて、バッテリーセルの測定電位の差が特定値以上である場合、本発明によるバッテリーストリングの均等充電が遂行されることが望ましい。
【0027】
(b)段階で前記マイクロプロセッサは、本発明によるバッテリーストリングの均等充電が遂行されるバッテリーセルを決定するようになるが、望ましくは最低電位を有するバッテリーセルが充電対象バッテリーセルで選択される。
【0028】
(c)段階は、充電対象バッテリーセルである前記低充電されたバッテリーセルに第2DC/DCコンバータの負または正の二つの出力が選択的に印加されるように制御して、前記低充電されたバッテリーセルと前記第2DC/DCコンバータの二つの出力の間に電流移動経路が形成されるように制御することで遂行される特徴がある。
【0029】
詳細には、前記マイクロプロセッサによって前記電流変換スイッチモジュールを構成する充電制御スイッチ部が制御されて、前記低充電されたバッテリーセルに前記第2DC/DCコンバータの負及び正の二つの出力が印加されるようになる低インピーダンスの経路が形成されるようになって、前記電流変換スイッチモジュールを構成する電流変換部によって前記低充電されたバッテリーセルの負極に形成された低インピーダンス経路に前記第2DC/DCコンバータの負の出力が印加されて、前記低充電されたバッテリーセルの正極に形成された低インピーダンス経路に前記第2DC/DCコンバータの正の出力が印加されるように制御される。前記電流変換スイッチモジュール、すなわち、電流変換部及び充電制御スイッチ部は前記マイクロプロセッサによって制御されて充電対象バッテリーセルである低充電セルに前記第2DC/DCコンバータの出力である充電電流が流れるように電流経路を設定して、電流の印加方向を設定するようになる。
【0030】
(e)段階で前記第1DC/DCコンバータの動作が中止されて(off)第1DC/DCコンバータに保存された磁気のエネルギーが第2DC/DCコンバータに移動して、第2DC/DCコンバータは一定なデューティー比(duty ratio)で動作(on)する特徴がある。
【0031】
詳細には、前記マイクロプロセッサによって充電対象バッテリーセルである低充電バッテリーセルが決まれば、前記電流変換スイッチモジュールが前記マイクロプロセッサの制御信号を入力されて前記低充電バッテリーセルと前記第2DC/DCコンバータの間に電流経路が形成されて電流の印加方向が設定されるようになって、以後、前記マイクロプロセッサによって前記第2DC/DCコンバータ、前記第1DC/DCコンバータが順次に動作(on)するようになる。以後、前記第1DC/DCコンバータの動作が中止されて(off)第1DC/DCコンバータに保存された磁気のエネルギーが第2DC/DCコンバータに移動するようになって、このとき、第2DC/DCコンバータは前記マイクロプロセッサで生成されたPWM信号を入力されて一定なデューティー比(duty ratio)で動作(on)して、充電電流を出力するようになって、このような充電電流は電流変換スイッチモジュールによって形成された電流経路及び電流印加方向によって前記低充電バッテリーセルに流れるようになって、バッテリーセルを充電するようになるものである。
【0032】
前記第1DC/DCコンバータは、全体バッテリーストリングの電位を入力として入力電位より低い電位を出力して、前記バッテリーモジュールごとに具備された前記第2DC/DCコンバータの入力が前記第1DC/DCコンバータの出力と並列接続されるようになるので、前記低充電されたバッテリーセルの充電は、前記第1DC/DCコンバータの入力である全体バッテリーストリングの電位によって充電される特徴を有するようになる。
【0033】
前記均等充電方法は、前記(a)段階で前記バッテリーストリングを構成するすべてのバッテリーそれぞれの電位が測定されて、前記(b)ないし(e)の段階が前記バッテリーストリングを構成して直列接続された複数のバッテリーセルからなるバッテリーモジュールごとに互いに独立的に遂行されることができる。よって、充電対象である前記低充電されたバッテリーセルは前記バッテリーモジュールごとに互いに独立的に選択することができると共に、バッテリーモジュールごとに選択された低充電されたバッテリーセルはバッテリーモジュールごとに具備した個々の第2DC/DCコンバータの出力である充電電流によって互いに独立的に充電されるようになる。このとき、本発明の思想によって前記バッテリーモジュールと前記第2DC/DCコンバータとの間にはバッテリーモジュールごとに前記電流変換スイッチモジュールを具備して前記電流変換スイッチモジュールは前記マイクロプロセッサによってバッテリーモジュールごとに独立的に制御されるようになる。
【発明の効果】
【0034】
本発明の2段均等充電装置及び方法は、全体バッテリーをモジュールに分けて、バッテリーモジュールごとにDC/DCコンバータを共有する特徴によって均等充電装置の複雑性を減らすと共に効率的な均等充電を得ることができ、バッテリーモジュールごとに共有されるDC/DCコンバータの入力(第二段DC/DCコンバータ)と単一のDC/DCコンバータ(第一段DC/DCコンバータ)の出力を並列接続させた2段DC/DCコンバータの構成を有して前記単一のDC/DCコンバータ(第一段DC/DCコンバータ)が全体バッテリーストリングの電位を入力にして入力された電位より低い電位を出力するようにして、通常高い電圧ストレスを有するDC/DCコンバータ及び制御スイッチの電圧ストレスを画期的に減少させる効果があり、バッテリーモジュールごとに共有されるDC/DCコンバータが個別バッテリーと並列で接続されることで従来の各バッテリーに充電回路を具備することのような充電効率を有する長所がある。また、個別バッテリーセルの充電のための充電電流の経路及び方向を制御して個別バッテリーセルの充電のための回路の複雑性及び嵩を減少させる長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の2段均等充電装置の一構成図である。
【図2】本発明の2段均等充電装置の他の構成図である。
【図3】(a)は従来のスイッチモジュールの構造であり、(b)は本発明による電流変換スイッチモジュールの一回路図の一部分である。
【図4】M番目バッテリーモジュールに具備された電流変換スイッチモジュールの一回路図の一部分である。
【図5】充電対象バッテリーセルを基準に示した本発明の2段均等充電装置の一回路図の一部分である。
【図6】他の充電対象バッテリーセルを基準に示した本発明の2段均等充電装置の一回路図の一部分である。
【図7】本発明の2段均等充電方法を示した一流れ図である。
【符号の説明】
【0036】
1140 バッテリーストリング
1141〜1146 バッテリーモジュール
1130 電流変換スイッチモジュール
1131〜1136 モジュール別電流変換スイッチモジュール
1120 第2段のDC/DCコンバータ
1121〜1126 モジュール別DC/DCコンバータ
1110 第1段のDC/DCコンバータ
1133_1、113M_1 電流変換部
1133_2、113M_2 充電制御スイッチ部
2100 電圧センシングモジュール
2200 マイクロプロセッサ
2110 マルチプレクサ
2120 コンデンサー
2130 アナログ−デジタルコンバータ
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下添付した図面を参照して本発明の直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電装置及び方法を詳しく説明する。次に紹介される図面は当業者に本発明の思想が充分に伝達されるようにするために例として提供されるものである。よって、本発明は、以下提示される図面に限定されず、他の形態で具体化することもできる。また明細書全体に亘って同一の参照番号は同一の構成要素を示す。
【0038】
このとき、使用される技術用語及び科学用語において他の定義がなければ、この発明が属する技術分野で通常の知識を有した者が通常的に理解している意味を有して、下記の説明及び添付図面で本発明の要旨を不必要に不明確とすることがある公知機能及び構成に対する説明は省略する。
【0039】
本発明の構成及び特徴を詳述するにおいて、説明の明確さのために直列接続されたバッテリーの全体ストリングをバッテリーストリングと称し、複数のバッテリーが直列で接続されたバッテリーストリングの一部分をバッテリーモジュールと称し、単一の前記バッテリーモジュールを構成する任意の単一のバッテリーをバッテリーセルと称する。
【0040】
図1は、本発明による均等充電装置構成図の一例であり、図1に基づいて本発明の特徴を説明するものである。
【0041】
図1に示された一例で、バッテリーストリング1140はK個のバッテリーセルが直列接続されたM個のバッテリーモジュール1141〜1146に分けられる。各バッテリーモジュールは、3番目バッテリーモジュール1143(BM)のようにK個のバッテリーセルが直列接続されたものであり、3番目バッテリーモジュール(BM)はバッテリーセル(B3、1)〜バッテリーセル(B3、K)で構成されるようになる。たとえば、図1ですべてのバッテリーモジュールが同一のバッテリーセルで構成される例を示したが、個別バッテリーモジュールが互いに違う個数のバッテリーセルで構成されることができることは勿論である。
【0042】
バッテリーストリング1140をモジュールごとに分けたM個のバッテリーモジュール1141〜1146それぞれには電流変換スイッチモジュール1131〜1136が接続されて、M個の電流変換スイッチモジュール1131〜1136それぞれには第2段のDC/DCコンバータ1120を構成するDC/DCコンバータ1121〜1126が接続されている。したがって、M個のバッテリーモジュールはM個の電流変換スイッチモジュール及びM個のDC/DCコンバータを具備している。第2段のDC/DCコンバータ1120のすべての入力は、第1段のDC/DCコンバータ1110の出力に図1のように並列で接続されるようになる。第2段を構成するDC/DCコンバータ1120とは違い第1段のDC/DCコンバータ1110は入力でバッテリーストリングの全体電位が接続された単一のDC/DCコンバータ1110で構成されている。図1に示されたところのように本発明による均等充電装置はバッテリーストリングをバッテリーモジュールに分けて前記バッテリーモジュールごとに第2段のDC/DCコンバータを共有する構造を有して、第2段のDC/DCコンバータの入力が第1段のDC/DCコンバータの出力と並列接続されて、第1段のDC/DCコンバータはバッテリーストリングの全体電位を入力として有する構造を有するようになる。
【0043】
前記電流変換スイッチモジュール1130、1131〜1136は充電制御スイッチ部1133_2と電流変換部1133_1で構成されて、前記充電制御スイッチ部1133_2は前記第2段のDC/DCコンバータの出力である充電電流を特定バッテリーセル(充電対象バッテリーセル)で印加するための電流経路を提供するようになって、前記電流変換部1133_1は前記充電制御スイッチ部1133_2によって形成された電流経路に流れるようになる充電電流の方向を制御するようになる。詳細には、3番目のバッテリーモジュール(BM)に属するバッテリーセル(B3、1〜B、K)の均等充電を例にあげて、バッテリーセル(B3、3)の均等充電が遂行される場合、充電制御スイッチ部1133_1によって該当バッテリーセル(B3、3)と第2段に属するDC/DCコンバータ1123の出力の間に、すなわち、該当バッテリーセル(B3、3)と電流変換部1133_1の間に電流移動経路(低インピーダンス(low impedance)の経路)を提供するようになって、前記充電制御スイッチ部1133_1によって形成された電流移動経路には前記電流変換部1133_1によって電流の流れ方向が制御された充電電流(第2段のDC/DCコンバータ1123の出力)が流れるようになる。前記充電電流(第2段のDC/DCコンバータ1123の出力)は第1段のDC/DCコンバータ1110に接続されたバッテリーストリングの全体電位に起因したことであり、これによってバッテリーストリングの全体電位を利用したバッテリーセル(B3、3)の均等充電が遂行されるようになるものである。
【0044】
このとき、第1段のDC/DCコンバータ1110は入力された電位より低い電位を出力するDC/DCコンバータであることが望ましい。このような第1段のDC/DCコンバータ1110の出力と第2段のDC/DCコンバータ1120の入力を並列接続させた2段のDC/DCコンバータ構造及びバッテリーストリングではないバッテリーモジュール概念の均等充電によって電流変換スイッチモジュール1130を構成するスイッチ素子は、低電圧の双方向スイッチ素子または低電圧の片方向スイッチ素子を使用して構成されることができると共に、第2段のDC/DCコンバータの電圧ストレスを減らして、均等充電に使用されるDC/DCコンバータの数を減少させることができる。
【0045】
また、電流変換スイッチモジュール1130を充電制御スイッチ部1133_2と電流変換部1133_1で構成して、第2段のDC/DCコンバータ1120の出力と充電対象バッテリーセルとの間の電流移動経路を制御するための充電制御スイッチ部1133_2の数を半分で減少させることができる。
【0046】
第1段のDC/DCコンバータ1110は、入力としてバッテリーストリングの全体電位を使用して低い出力電圧を生成する機能を担当して、第2段のDC/DCコンバータ1120は、入力として第一段のDC/DCコンバータ1110出力を使用して実際低充電されたバッテリーセルを充電する機能を担当するようになる。そして、低充電されたバッテリーセルと前記第2段のDC/DCコンバータ1120の出力間の充電電流移動経路及び電流の印加方向は電流変換スイッチモジュール1130を通じて制御/形成されるようになる。
【0047】
詳細には、本発明の2段均等充電装置は、バッテリーストリングでバッテリーの充電、放電時に生ずることができるバッテリーの間の電位差を解決しようとバッテリーセルに充電電荷を制御して均等充電をなすものである。このとき、バッテリーセルを個別に制御しながら、効果的に充電電荷をバッテリー側に入れるために、全体バッテリーのエネルギーを相対的に低い電位を有したバッテリーセルに受け渡して全体的なエネルギーの消費を減らしながら、バッテリーの間の均等充電がなされる。また、複数のバッテリーを直列接続する時にそれぞれのバッテリーセルに入っている回路数を最小に減らすためにバッテリーストリングに直接接続される制御装置は比較的簡単に構成しながら、バッテリーに入る充電エネルギーを効果的に伝達するために、共通のDC/DCコンバータを使用したものである。また、バッテリーストリングを一定バッテリー数を1モジュールとして集めて、バッテリーモジュール間にも共通のDC/DCコンバータを使用して、簡単なスイッチ制御を通じて電流の流れ経路を選択的に形成して電流の流れ方向を制御する電流変換スイッチモジュールを通じてモジュール間のDC/DCコンバータ(第2段のDC/DCコンバータ)から出力される充電電流を充電対象バッテリーセルに入れて均等充電が遂行されるものである。
【0048】
前述したところのように本発明の2段均等充電装置は、優秀な性能を有した均等充電装置を開発するにおいて、複数のバッテリー制御をするために複雑度を増加させる個別回路をバッテリーセルごとに使わないで、一つのDC/DCコンバータを共通で使いながらバッテリーセルごとに電流変換スイッチモジュールを接続することで、その複雑度と価格、嵩を大きく減らすと共にバッテリーセルに入る電荷の量を効果的に制御することができるようになる。
【0049】
図2は、図1に基づいて上述した本発明の2段均等充電装置の望ましい構成図である。図2に基づいて本発明の均等充電装置の制御方法を詳しく説明する。装置1110ないし1140は、図1と類似な装置及び構成である。バッテリーストリングを構成する個別バッテリーセルの電位を測定する電圧センシングモジュール2100は通常的な電圧センシングモジュールを使用しても構わないが望ましくは、バッテリーストリングを構成する個別バッテリーセルの電位を入力としたマルチプレクサ(MUX)2110及びマルチプレクサの出力と接続されたコンデンサー2120を具備することが望ましい。コンデンサー2120を通じて測定された個別バッテリーセルの電位はアナログ−デジタルコンバータ(ADC)1230を通じてデジタル値に変換されて、マイクロプロセッサ2200に入力されることが望ましい。
【0050】
第1段のDC/DCコンバータ1110と第2段のモジュールごとに各DC/DCコンバータ1121〜1126にはそれぞれ主なスイッチを具備することが望ましく、前記主なスイッチは各DC/DCコンバータ1110、1121〜1126の動作(on/off)を担当する部分としてマイクロプロセッサ2220またはPWM専用制御チップ(図示せず)で生成されたPWM信号を入力されて制御されることが望ましい。このとき、マイクロプロセッサで生成されたPWM信号を使用する場合、マイクロプロセッサで生成されたPWM信号の電流容量が制限的であるためにパワースイッチ駆動に制約が従うので、追加回路をさらに具備することが望ましい。
【0051】
前記マイクロプロセッサ2200は、マルチプレクサ2110を制御して個別バッテリーセルの電位を測定して、入力された個別バッテリーセルの電位に基づいて低充電されたバッテリーセルを決めて、電流変換スイッチモジュール1130、第2段のモジュールごとに各DC/DCコンバータ1121〜1126の主なスイッチ及び第1段のDC/DCコンバータ1110の主なスイッチを制御して低充電されたバッテリーセルの均等充電が遂行されるようになる。望ましくは、電流変換スイッチモジュール1130、第2段のモジュールごとに各DC/DCコンバータ1121〜1126の主なスイッチ、第1段のDC/DCコンバータ1110の主なスイッチの手順に制御されて均等充電が遂行されることが望ましい。本発明の思想による電流変換スイッチモジュール1130は第2段のモジュールごとに各DC/DCコンバータ1121〜1126で出力された電流の流れ方向を制御して、電流の流れ方向を制御する電流変換部(図2の充電方向制御部)と前記電流変換部によって流れ方向が制御された電流が個別バッテリーセルに印加されるように電流の流れ経路を選択的に形成する充電制御スイッチ部(図2の充電経路制御部)を含んで構成されるようになる。
【0052】
図3(a)は、本発明による電流変換部を具備しないで、第2段のDC/DCコンバータの出力である充電電流が充電対象バッテリーセルに流れるようにスイッチ素子を利用して電流移動経路を形成する場合を示したものであり、図3(b)は、本発明による電流変換部及び充電制御スイッチ部を具備して、充電電流の流れ方向を制御すると共に電流移動経路を形成する場合を示したものである。図3で第2段のDC/DCコンバータの出力である充電電流は電流源(current source)で示された。
【0053】
図3(a)で分かるように、充電電流の流れ方向を制御しない場合、個別バッテリーセルごとに負極側スイッチ素子(S)と正極側スイッチ素子(S)がそれぞれ具備されて、総バッテリーセル個数の二倍のスイッチ素子を具備しなければならない。しかし、図3(b)のように充電電流の流れ方向を、スイッチ素子(R)を利用して制御する場合、個別バッテリーセルごとに単純な低インピーダンスの経路を提供することができる単一のスイッチ素子を具備するようになる。よって、電流の流れ方向を制御する電流変換部を具備する場合、総バッテリーセル個数と同一の数のスイッチ素子を利用して、充電制御スイッチ部が構成されることができる。前記電流変換部は第2段のDC/DCコンバータの出力である充電電流を入力されて前記マイクロプロセッサの制御によって前記電流変換部の第1出力線または第2出力線で前記充電電流が選択的に放出される構造を有して、前記電流変換部を構成する個別素子の種類によって限定されないが、前記電流変換部は図3の一例と同じく簡単にスイッチ素子(R3、1〜R3、4)を利用して構成されることができる。
【0054】
図4は、本発明によるM番目バッテリーモジュールに具備された電流変換スイッチモジュール(113M_1及び113M_2)を示した一例である。本発明によって前記電流変換スイッチモジュールは、バッテリーモジュールごとに具備されるようになって、すべての電流変換スイッチモジュールは、前記マイクロプロセッサによって該当バッテリーモジュールごとに制御されるようになる。前述したところのように電流変換スイッチモジュールは、電流変換部113M_1及び充電制御スイッチ部113M_2を含んで構成されて、前記電流変換部113M_1はM番目バッテリーモジュールが共有するM番目DC/DCコンバータの二つの出力(+、−)を入力(I1、I2)として有する。前記電流変換部113M_1は、前記マイクロプロセッサの制御によって第1出力線(O1)または第2出力線(O2)に前記充電電流を選択的に放出するようになる。すなわち、DC/DCコンバータの二つの出力のうち正の入力が第1出力線(O1)または第2出力線(O2)に出力されて、すなわち、DC/DCコンバータの二つの出力のうち負の入力は正の入力が出力されない残りの出力線(第1出力線(O1)または第2出力線(O2))に出力されるようになる。前記充電制御スイッチ部113M_2は、バッテリーモジュールの端部及びバッテリーセルの間に一つずつのスイッチ素子(R〜R)が並列に具備されるようになって、このとき、前記スイッチ素子は双方向MOSFET素子であることが望ましい。前記スイッチ素子(R〜R)の一側は、前記バッテリーモジュールを構成するバッテリーセルと並列で接続されるようになって、前記スイッチ素子(R〜R)の他側は前記第1出力線(O1)または第2出力線(O2)と接続されるようになる。このとき、前記充電制御スイッチ部113M_2を構成する各スイッチ素子(R〜R)は順次に図4に示されたところのように第1出力線(O1)または第2出力線(O2)と相互に接続されるようになる。
【0055】
図5は、3番目バッテリーモジュール(BM)1143の1番目バッテリーセル(B3、1)を中心に本発明の2段均等充電装置の一回路図の一部を示したものである。
【0056】
前述したところのように第1段のDC/DCコンバータ1110は、負帰還回路を有するDC/DCコンバータであることが望ましく、3番目バッテリーモジュール(BM)1143と第2段のDC/DCコンバータ1123は電流変換スイッチモジュールを通じて接続される。前記電流変換スイッチモジュールは、電流変換部1133_1及び充電制御スイッチ部1133_2を含んで構成される。図5は、3番目バッテリーモジュール(BM)1143の1番目バッテリーセル(B3、1)が充電対象バッテリーセルの場合を示したものであり、理解の明確さのために電流変換部1133_1及び充電制御スイッチ部1133_2は充電対象バッテリーセルであるバッテリーセル(B3、1)と係った部分のみを示した。
【0057】
前記充電制御スイッチ部1133_2は、低電圧、双方向充電制御スイッチ素子を含んで構成されてマイクロプロセッサのON、OFF信号に受けて動作をなすようになるので、充電制御スイッチの入力(ゲート)にON、OFF信号を作ってくれることができる電子式リレー11が接続されている。
【0058】
前記電子式リレー11は、ソリッドステートリレー(Solid-State Relay)または光カプラー(Optocoupler)であり、望ましくは図5に示したところのように発光ダイオードと受光素子であるBJT(Bipolar Junction Transistor)を含んで構成される。前記BJTは前記発光ダイオードの光を受光して、低いインピーダンス状態(ターンオン状態)になって前記バッテリーモジュールの一部分である2以上の直列接続されたバッテリーの電位が前記スイッチ素子を構成するMOSFETのゲートに印加されるようになる。
【0059】
詳細には、前記発光ダイオードは、充電制御スイッチ部1133_2を制御するためのマイクロプロセッサ2220の制御信号によって発光するようになって、前記発光ダイオードの発光によってBJTがターンオンされて充電制御スイッチ部1133_2を構成するMOSFETのゲートにターンオン電圧が加えられるようになる。このとき、図5に示したところのように充電制御スイッチ部1133_2を構成するMOSFETをターンオンさせるVgs(VgsはMOSFETのソース電圧を基準にしたゲート電圧である)は、バッテリーモジュールの一部分である2以上の直列接続されたバッテリーの電位であり、図5の場合3個のバッテリーが直列接続された電位がMOSFETをターンオン時に印加されるVgsになる。ゲート電圧及びドレイン電圧を調節するために図5のようにゲート電圧印加経路及びドレイン電圧印加経路に抵抗を具備することができる。このように充電制御スイッチ部1133_2を構成するそれぞれのMOSFETスイッチを駆動させる電源としてバッテリーモジュールの一部電圧が使用されるものである。
【0060】
前記電流変換部1133_1は、双方向または片方向スイッチ素子で構成されて、前記第2段のDC/DCコンバータ1123の二つの出力(+、−)と接続されるようになる。このとき、図5のように3番目バッテリーモジュール(BM)1143の1番目バッテリーセル(B3、1)を充電するためにマイクロプロセッサの制御信号によって電子式リレー11の発光ダイオードが発光するようになって、これによって前記1番目バッテリーセル(B3、1)の両端部に並列接続された双方向MOSFETスイッチ(S3、1、S3、2)がターンオンされて、前記電流変換部1133_1と前記1番目のバッテリーセル(B3、1)の間に電流移動経路が形成されるようになる。マイクロプロセッサが前記電流変換部1133_1を構成するスイッチを制御して前記充電制御スイッチ部1133_2によって形成された二つの電流移動経路(ターンオンされた双方向MOSFETスイッチチャンネルをS3、1、S3、2と指称する)に印加される充電電流の方向を制御するようになる。前記マイクロプロセッサは電流変換部1133_1を構成するスイッチ(R3、2)及びスイッチ(R3、3)をターンオンさせて電流移動経路(S3、1)に正のDC/DCコンバータ1123の出力が印加されて、電流移動経路(S3、2)に負のDC/DCコンバータ1123の出力が印加されるように充電電流の方向を制御するようになる。これによって第2段のDC/DCコンバータ1123から出力された充電電流が1番目バッテリーセル(B3、1)に流れるようになって、低充電バッテリーセルである1番目バッテリーセル(B3、1)が充電されるようになるものである。
【0061】
図5のようにマイクロプロセッサによって低充電されたバッテリーセル(B3、2)が決定された後、マイクロプロセッサの制御信号によって電流変換スイッチモジュールが制御されて低充電されたバッテリーセル(B3、2)に充電電流が印加されるように電流移動経路及び充電電流の印加方向が制御及び形成されるようになる。電流変換スイッチモジュールがマイクロプロセッサに制御された後、バッテリーセルが属しているバッテリーモジュール(BM)1143のDC/DCコンバータ1123が点いている場合、共通で有する第1段のDC/DCコンバータ1110のメインスイッチがつくと第1段の変圧器の1次巻線には全体バッテリーの電圧によって電流が誘導されて、その結果変圧器に同じ量の磁気エネルギーが保存される。その後第1段DC/DCコンバータの主なスイッチが消えれば変圧器に保存された磁気エネルギーは、2次巻線とダイオードを通じて次第2段のDC/DCコンバータ1123に移動するが、このとき第1段のDC/DCコンバータの出力電圧は次の第2段DC/DCコンバータ1123の入力端として使用されるので、負帰還回路をかけて一定電圧で維持してくれることが望ましい。そして、第2段のDC/DCコンバータ1123は、固定されたデューティ比率(duty ratio)を有するスイッチ動作によってスイッチがついている時に保存された変圧器1次側エネルギーが、スイッチがオフとなる時に2次側に移るようになるが、2次側に移るエネルギーは電流変換スイッチモジュールによって制御された方向に制御された電流移動経路に沿って特定バッテリーセルのみに移動することで、所望のバッテリーセルへの電荷供給がなされるようになる。
【0062】
前述した説明で本発明の思想は、使用されるDC/DCコンバータの種類と無関係に具現されることができるので、本発明の2段均等充電装置は、既存の多くの種類のDC/DCコンバータらの組合せで構成されることができる。例えば、第1段に使用したDC/DCコンバータを次の第2段のDC/DCコンバータのように同一の種類のDC/DCコンバータで使用することができ、また他の種類のDC/DCコンバータの使用が可能である。但し、バッテリーストリングの全体電圧を第1段の共通DC/DCコンバータで一回のエネルギー伝達をなすと同時に次の段に接続される各バッテリーモジュールごとにDC/DCコンバータ入力電圧は全体バッテリーストリング電圧ではない第1段のDC/DCコンバータから出力された全体バッテリーストリングの電圧より低い電圧にならなければならない。このように第1段のDC/DCコンバータで各バッテリーモジュールごとにDC/DCコンバータ側入力に低い電圧を印加することで、各バッテリーモジュールごとにDC/DCコンバータの各素子の電圧耐圧がバッテリー全体電圧ではない第1段で低くなった電圧を電圧耐圧で有するようになって第2段の各バッテリーモジュールごとにDC/DCコンバータは小さな容量のコンバータに設計することができる長所を有するようになる。また、バッテリーストリングをK個のバッテリーで構成されたM個のバッテリーモジュールに分類して使用するようになることで、バッテリーストリングの全体電圧を内部電圧として有する充電制御スイッチの代りに、K個のバッテリーの電圧のみを内部電圧として有する低電圧のスイッチ素子を使用することができる長所を有するようになる。また、電流変換部によって充電制御スイッチ部に構成された一電流移動経路に負または正の出力電圧(第2段のDC/DCコンバータの出力電圧)を選択的に印加することができて、前記充電制御スイッチ部を構成するスイッチ素子を大幅に減少させることができるものである。
【0063】
図5及び図6に基づいて電流変換部1133_1の充電電流方向制御を詳しく説明しようとする。
【0064】
充電対象バッテリーセルによって電流変換部1133_1は、充電電流の方向を互いに違うように制御して出力するようになるが、図5のように3番目バッテリーモジュール(BM)1143の1番目バッテリーセル(B3、1)が充電対象バッテリーセルである場合、3番目モジュールの電流変換部1133_1のスイッチは図5のようにスイッチ(R3、2)及びスイッチ(R3、3)がターンオンされて、3番目モジュールの充電制御スイッチ部1133_2の双方向MOSFETスイッチ(S3、1)及び双方向MOSFETスイッチ(S3、2)がターンオンされて、充電制御スイッチ部1133_2に形成された電流移動経路(S3、1)で正のDC/DCコンバータ1123の出力が印加されて、電流移動経路(S3、2)に負のDC/DCコンバータ1123の出力が印加されるように充電電流の方向が制御される。
【0065】
図6のように3番目バッテリーモジュール(BM)1143の2番目バッテリーセル(B3、2)が充電対象バッテリーセルである場合、3番目モジュールの電流変換部1133_1のスイッチは、図6のようにスイッチ(R3、1)及びスイッチ(R3、4)がターンオンされて、3番目モジュールの充電制御スイッチ部1133_2の双方向MOSFETスイッチ(S3、2)及び双方向MOSFETスイッチ(S3、3)がターンオンされて、充電制御スイッチ部1133_2に形成された電流移動経路(S3、2)で正のDC/DCコンバータ1123の出力が印加されて、電流移動経路(S3、3)で負のDC/DCコンバータ1123の出力が印加されるように充電電流の方向が制御される。
【0066】
これを一般化して説明すれば、バッテリーモジュールを構成するバッテリーセルがM番目バッテリーモジュールの奇数であるj番目バッテリーセルである場合、図5と類似にM番目モジュールの電流変換部1133_1のスイッチ(R3、2)及びスイッチ(R3、3)がターンオンされて、M番目モジュールの充電制御スイッチ部1133_2を構成する双方向MOSFETスイッチ充電対象バッテリーセルであるj番目バッテリーセルの両端部に並列接続された二つの双方向MOSFETスイッチ(S3、j)及び双方向MOSFETスイッチ(S3、j+1)がターンオンされて、充電制御スイッチ部1133_2に形成された電流移動経路(S3、j)で正のDC/DCコンバータ1123の出力が印加されて、電流移動経路(S3、j+1)で負のDC/DCコンバータ1123の出力が印加されるように充電電流の方向が制御される。よって、同一の電流移動経路(一例で、図5ないし図6のS3、2)に流れる充電電流の流れ方向は充電対象バッテリーセルによって互いに変わるようになる。
【0067】
バッテリーモジュールを構成するバッテリーセルがM番目バッテリーモジュールの偶数であるi番目バッテリーセルである場合、図5と類似にM番目モジュールの電流変換部1133_1のスイッチ(R3、1)及びスイッチ(R3、4)がターンオンされて、M番目モジュールの充電制御スイッチ部1133_2を構成する双方向MOSFETスイッチ充電対象バッテリーセルであるi番目バッテリーセルの両端部に並列接続された二つの双方向MOSFETスイッチ(S3、i)及び双方向MOSFETスイッチ(S3、i+1)がターンオンされて、充電制御スイッチ部1133_2に形成された電流移動経路(S3、i)で正のDC/DCコンバータ1123の出力が印加されて、電流移動経路(S3、i+1)で負のDC/DCコンバータ1123の出力が印加されるように充電電流の方向が制御される。
【0068】
したがって、充電対象バッテリーセルごとに正極方向及び負極方向の二つの電流移動経路を形成する必要がなく、電流変換部によって単一の電流移動経路に電流の順方向と逆方向のように選択的に印加することができるために前記充電制御スイッチ部を構成するスイッチの数を大幅に減少させることができるものである。
【0069】
図7に基づいて本発明による均等充電方法を詳しく説明しようとする。
【0070】
本発明による直列接続されたバッテリーストリングのための均等充電方法は、上述した本発明による均等充電装置に基づいて遂行される。
【0071】
詳細には、本発明の均等充電方法は、2以上のバッテリーセルが直列接続されたバッテリーストリングのための均等充電方法において、前記バッテリーストリングを構成して複数のバッテリーセルが直列接続された一つ以上のバッテリーモジュール;前記バッテリーストリングの全体電位を入力として有して入力された電位より低い電位を出力する第1DC/DCコンバータ;及び前記第1DC/DCコンバータの出力を入力として有して前記バッテリーモジュールごとに具備されて特定バッテリーセルを充電するための充電電流を出力する第2DC/DCコンバータ;前記バッテリーモジュールと前記第2DC/DCコンバータとの間に前記充電電流が前記バッテリーモジュールを構成する特定バッテリーセルに印加されるように前記充電電流の経路を形成して充電電流の印加方向を制御する電流変換スイッチモジュール;前記バッテリーストリングを構成するそれぞれのバッテリーセルの電位を入力として有するマルチプレクサ(multiplexer);及び前記マルチプレクサの出力と接続されてそれぞれのバッテリーセルの電位を測定する電圧センサー;及び前記電圧センサーの出力値を入力されて低充電されたバッテリーセルである充電対象バッテリーセルを決めて前記充電対象バッテリーセルに前記充電電流が印加されるように電流変換スイッチモジュールを制御して前記マルチプレクサ、前記第1DC/DCコンバータ及び前記第2DC/DCコンバータの動作(on/off)を制御するマイクロプロセッサ;を含んで構成される装置を利用して遂行される。
【0072】
本発明による直列接続されたバッテリーストリングのための均等充電方法は、(a)前記バッテリーストリングを構成するバッテリーセルそれぞれの電位を測定して測定された電位の差に基づいてバッテリーストリングの均等充電の遂行可否を決定する段階(S10〜S40);(b)バッテリーストリングの均等充電が遂行される場合、前記測定された電位に基づいて低充電されたバッテリーセルを選択する段階(S50);(c)第2DC/DCコンバータの負及び正の二つの出力の方向が制御されて、前記低充電されたバッテリーセルと前記第2DC/DCコンバータの二つの出力が並列接続される段階(S60);(d)前記第2DC/DCコンバータを動作させる段階(S80);及び(e)第1DC/DCコンバータを動作させて前記低充電されたバッテリーセルを充電する段階(S80);を含むといる特徴がある。
【0073】
前記(a)段階は、前記マルチプレクサを制御して前記電圧センサーを通じて得られた前記バッテリーストリングを構成するバッテリーセルそれぞれの電位測定値が前記マイクロプロセッサに入力されて遂行(S10〜S30)されて、バッテリーセルの測定電位の差が特定値以上である場合(S40)本発明によるバッテリーストリングの均等充電が遂行されることが望ましい。このとき、前記(a)段階で前記バッテリーストリングを構成するすべてのバッテリーそれぞれの電位が測定されることができるし、(a)段階でバッテリーストリングを構成する一部バッテリーの電位が測定されることができると共に、(a)段階で一つ以上のバッテリーモジュールの電位を測定されることができる。
【0074】
前記(b)段階(S50)で前記マイクロプロセッサでは、本発明によるバッテリーストリングの均等充電が遂行されるバッテリーセルを決定するようになるが、望ましくは、最低電位を有するバッテリーセルが充電対象バッテリーセルに選択される。
【0075】
(c)段階(S60)は、充電対象バッテリーセルである前記低充電されたバッテリーセルに第2DC/DCコンバータの負及び正の二つの出力の方向が選択的に印加されるように制御して、前記低充電されたバッテリーセルと前記第2DC/DCコンバータの二つの出力の間に電流移動経路が形成されるように制御することで遂行される特徴がある。
【0076】
詳細には、前記マイクロプロセッサによって前記電流変換スイッチモジュールを構成する充電制御スイッチ部が制御されて、前記低充電されたバッテリーセルで前記第2DC/DCコンバータの負及び正の二つの出力が印加されるようになる低インピーダンスの経路が形成されるようになって、前記電流変換スイッチモジュールを構成する電流変換部によって前記低充電されたバッテリーセルの負極に形成された低インピーダンス経路に前記第2DC/DCコンバータの負の出力が印加されて、前記低充電されたバッテリーセルの正極に形成された低インピーダンス経路に前記第2DC/DCコンバータの正の出力が印加されるように制御される。前記電流変換スイッチモジュール、すなわち、電流変換部及び充電制御スイッチ部は、前記マイクロプロセッサによって制御されて充電対象バッテリーセルである低充電セルに前記第2DC/DCコンバータの出力である充電電流が流れるように電流経路を設定して、電流の印加方向を設定するようになる。
【0077】
(e)段階で前記第1DC/DCコンバータの動作が中止されて(off)第1DC/DCコンバータに保存された磁気のエネルギーが第2DC/DCコンバータに移動して、第2DC/DCコンバータは一定なデューティー比(duty ratio)で動作(on)する特徴がある。
【0078】
詳細には、前記マイクロプロセッサによって充電対象バッテリーセルである低充電バッテリーセルが決まれば、前記電流変換スイッチモジュールが前記マイクロプロセッサの制御信号を入力されて前記低充電バッテリーセルと前記第2DC/DCコンバータの間に電流経路が形成されて電流の印加方向が設定されるようになって、以後、前記マイクロプロセッサによって前記第2DC/DCコンバータ、前記第1DC/DCコンバータが順次に動作(on)するようになる。以後、前記第1DC/DCコンバータの動作が中止されて(off)第1DC/DCコンバータに保存された磁気エネルギーが第2DC/DCコンバータに移動するようになって、このとき、第2DC/DCコンバータは前記マイクロプロセッサで生成されたPWM信号を入力されて一定なデューティー比(duty ratio)で動作(on)して充電電流を出力するようになって、このような充電電流は電流変換スイッチモジュールによって形成された電流経路及び電流印加方向によって前記低充電バッテリーセルで流れるようになってバッテリーセルを充電するようになるものである。
【0079】
前記第1DC/DCコンバータは、全体バッテリーストリングの電位を入力にして入力電位より低い電位を出力して、前記バッテリーモジュールごとに具備された前記第2DC/DCコンバータの入力が前記第1DC/DCコンバータの出力と並列接続されるようになるので、前記低充電されたバッテリーセルの充電は前記第1DC/DCコンバータの入力である全体バッテリーストリングの電位によって充電される特徴を有するようになる。
【0080】
前記均等充電方法は、前記(a)段階で前記バッテリーストリングを構成するすべてのバッテリーそれぞれの電位が測定されて、前記(b)ないし(e)の段階が前記バッテリーストリングを構成して直列接続された複数のバッテリーセルからなるバッテリーモジュール別で互いに独立的に遂行されることができる。よって、充電対象である前記低充電されたバッテリーセルは前記バッテリーモジュールごとに互いに独立的に選択されることができると共に、バッテリーモジュールごとに選択された低充電されたバッテリーセルはバッテリーモジュールごとに具備された個々の第2DC/DCコンバータの出力である充電電流によって互いに独立的に充電されるようになる。このとき、本発明の思想によって前記バッテリーモジュールと前記第2DC/DCコンバータとの間にはバッテリーモジュール別で前記電流変換スイッチモジュールを具備して前記電流変換スイッチモジュールは前記マイクロプロセッサによってバッテリーモジュール別で独立的に制御されるようになる。
【0081】
以上のように本発明では具体的なスイッチ素子の構造などのように特定された事項と限定された実施例及び図面によって説明されたが、これは本発明のより全般的な理解を助けるために提供されるものであるだけで、本発明は前記の実施例に限定されるものではなくて、当業者ならこのような記載から多様な修正及び変形が可能である。
【0082】
したがって、本発明の思想は説明された実施例に限って決められるものではなく、後述する特許請求範囲だけではなく、この特許請求範囲と均等であるか、または等価的変形があるすべてのものなどは本発明思想の範疇に属するであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2以上のバッテリーセルが直列接続されたバッテリーストリングのための均等充電装置において、
前記バッテリーストリングの全体電位を入力として有して入力された電位より低い電位を出力する第1DC/DCコンバータ;及び前記第1DC/DCコンバータの出力を入力として有して、特定バッテリーセルを充電するための充電電流を出力する第2DC/DCコンバータ;を含む2段のDC/DCコンバータを有し、
前記バッテリーストリングは、複数のバッテリーセルが直列接続された一つ以上のバッテリーモジュールに分けられて、
前記バッテリーモジュールごとに前記第2DC/DCコンバータを具備し、
前記バッテリーモジュールと前記第2DC/DCコンバータとの間に前記充電電流が前記バッテリーモジュールを構成する特定バッテリーセルに印加されるように前記充電電流の経路を形成して充電電流の印加方向を制御する電流変換スイッチモジュールを具備し、
低充電されたバッテリーセルである充電対象バッテリーセルを決めて、前記充電対象バッテリーセルに前記充電電流が印加されるように電流変換スイッチモジュールを制御するマイクロプロセッサを含んで構成されることを特徴とする直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電装置。
【請求項2】
前記バッテリーモジュールごとに前記電流変換スイッチモジュールを具備し、
前記電流変換スイッチモジュールは、前記第2DC/DCコンバータの出力と接続されて、電流の印加方向を制御する電流変換部及び充電制御スイッチ部を含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電装置。
【請求項3】
前記充電制御スイッチ部は、前記バッテリーモジュールを構成するバッテリーセルの数と同一の数の充電制御スイッチで構成されていると共に、前記バッテリーセルそれぞれに並列接続されて、前記電流変換部と前記バッテリーモジュールとの間に電流移動経路を形成することを特徴とする請求項2に記載の直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電装置。
【請求項4】
前記電流変換部は、前記第2DC/DCコンバータの負/正二つの出力と接続されて、前記充電制御スイッチによって形成された電流移動経路に負または正の出力を選択的に印加することを特徴とする請求項3に記載の直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電装置。
【請求項5】
前記充電制御スイッチは、双方向MOSFET(bidirectional Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)スイッチであることを特徴とする請求項3に記載の直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電装置。
【請求項6】
前記双方向MOSFETスイッチを構成するMOSFETのターンオン時に加えられるVgsは、前記バッテリーモジュールの一部であり2以上直列接続されたバッテリーの電位であることを特徴とする請求項5に記載の直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電装置。
【請求項7】
前記双方向MOSFETスイッチを構成するMOSFETのゲートに設けられた電子式リレーをさらに具備していることを特徴とする請求項5に記載の直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電装置。
【請求項8】
前記電子式リレーは、発光ダイオードと受光素子を含んで構成されて、前記発光ダイオードは、前記発光充電制御スイッチ部を制御するための前記マイクロプロセッサの制御信号によって発光することを特徴とする請求項7に記載の直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電装置。
【請求項9】
前記バッテリーストリングを構成するそれぞれのバッテリーセルの電位を入力として有するマルチプレクサ(multiplexer)と、
前記マルチプレクサの出力と接続された電圧センサーとをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電装置。
【請求項10】
前記マルチプレクサは、前記マイクロプロセッサによって制御されて、前記電圧センサーによって測定された前記バッテリーストリングを構成するそれぞれのバッテリーセルの電位は、前記マイクロプロセッサに入力されることを特徴とする請求項9に記載の直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電装置。
【請求項11】
前記第1DC/DCコンバータは、負帰還回路(negative feedback)を具備したDC/DCコンバータであることを特徴とする請求項1に記載の直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電装置。
【請求項12】
前記第1DC/DCコンバータ及び第2DC/DCコンバータそれぞれの動作(on/off)を制御するスイッチ素子をさらに具備し、前記スイッチ素子は前記マイクロプロセッサによって制御されることを特徴とする請求項1に記載の直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電装置。
【請求項13】
前記スイッチ素子は、前記マイクロプロセッサで生成されたPWM信号によって制御されることを特徴とする請求項12に記載の直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電装置。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか一つの均等充電装置を利用した、直列接続されたバッテリーストリングのための均等充電方法において、
(a)前記バッテリーストリングを構成するバッテリーセルそれぞれの電位を測定して測定された電位の差に基づいてバッテリーストリングの均等充電の遂行可否を決定する段階;
(b)バッテリーストリングの均等充電が遂行される場合、前記測定された電位に基づいて低充電されたバッテリーセルを選択する段階;
(c)第2DC/DCコンバータの負及び正の二つの出力の方向を制御して、前記低充電されたバッテリーセルと前記第2DC/DCコンバータの二つの出力が並列接続される段階;
(d)前記第2DC/DCコンバータを動作させる段階;及び
(e)第1DC/DCコンバータを動作させて前記低充電されたバッテリーセルを充電する段階;
を含むことを特徴とする直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電方法。
【請求項15】
(c)段階において、
前記低充電されたバッテリーセルに第2DC/DCコンバータの負または正の二つの出力が選択的に印加されるように制御して、前記低充電されたバッテリーセルと前記第2DC/DCコンバータの二つの出力の間に電流移動経路が形成されるようにすることを特徴とする請求項14に記載の直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電方法。
【請求項16】
(e)段階において、
前記第1DC/DCコンバータの動作が中止されて(off)第1DC/DCコンバータに保存された磁気エネルギーが第2DC/DCコンバータに移動して、第2DC/DCコンバータは一定なデューティー比(duty ratio)で動作(on)することを特徴とする請求項14に記載の直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電方法。
【請求項17】
前記均等充電方法は、前記(a)段階で前記バッテリーストリングを構成するすべてのバッテリーそれぞれの電位が測定されて、
前記(b)から(e)の段階が、前記バッテリーストリングを構成し、直列接続された複数のバッテリーセルからなるバッテリーモジュールごとに互いに独立的に遂行されることを特徴とする請求項14に記載の直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電方法。
【請求項18】
(e)段階において前記低充電されたバッテリーセルの充電は、前記第1DC/DCコンバータの入力である全体バッテリーストリングの電位に起因することを特徴とする請求項14に記載の直列接続バッテリーストリングのための2段均等充電方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公表番号】特表2011−522504(P2011−522504A)
【公表日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−506186(P2011−506186)
【出願日】平成21年4月17日(2009.4.17)
【国際出願番号】PCT/KR2009/001998
【国際公開番号】WO2009/131336
【国際公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願人】(308007044)エスケー エナジー カンパニー リミテッド (53)
【出願人】(596071752)コリア アドバンスト インスティテュート オブ サイエンス アンド テクノロジー (60)
【Fターム(参考)】