説明

相互に依存的なセグメントの移動を使用して繊維を配置する圧密化装置

【課題】
【解決手段】相互に依存的なセグメントの移動を伴う繊維圧密化装置の方法及びシステムが開示されている。圧密化装置構造体は、圧密化面を含む一連の個別の相互に依存的なセグメントを支持する。セグメントの各々はまた、その内部に圧力部材が配置される開口部も含む。圧力部材は、非圧縮性流体にて充填されたエラストマーブラダー又は非圧縮性流体の一定容積にて互いにマニホルドとして接続された個別のピストンの何れかから成っている。圧力部材は、セグメント位置にて相互の依存性を形成し、1つ以上のセグメントが変位された場合、その他のセグメントが動いてセグメント位置を均衡させる。非圧縮性流体の一定容積を有することは、セグメントが相互に依存的に作用することを許容し、このため、平均的な部分の位置を公称位置とし、固定の中心部分の必要性を解消する保証する。セグメントは、複雑な形状の部品の表面に順応し且つ、全表面に均一な圧力を加え、繊維圧密化装置を通して引き抜かれる材料を一層良く圧密化できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として、繊維配置技術、より詳細には、繊維を配置する間、不規則な面との順応性を可能にし得るよう互いに可動である相互に依存的なセグメントを有する圧密化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
繊維の配置機械及び技術は、当該技術にて周知であり、複合材部品又は構造体の製造時に極めて広く使用されている。複合材構造体は、複合材部品が示すその大きい強度対重量比、優れた耐食性、優れた耐衝撃性、高電気的及び熱的抵抗性のため、航空宇宙産業のような高性能の用途にて特に有用である。従って、複合材構成要素は、色々な構造体、装置及びシステムにて金属構成要素に置換することが多い。
【0003】
複合材構成要素の製造時、繊維配置機械は、別個の繊維束又はトウを個々に且つ選択的に供給し且つ切断して部品の表面上に繊維バンドを形成することができる。このトウを選択的に切断し且つ供給することは、繊維の圧密化装置がトウを部品の表面上の円弧状の径路に配置することで繊維の座屈、皺寄り又は整合誤差を防止することになる。トウプレグとしても知られた、繊維トウは、全体として、樹脂(すなわち、硬化、未硬化又は部分的に硬化した状態にて存在するであろうポリマー材料)を含浸させた連続的な繊維束である。
【0004】
繊維配置機械の一例は、横に並んだ関係に配設された複数のローラセグメントを備えて、ローラの各々が偏心状に配設された回動軸の回りにて回動動作し得るように支持された、圧密化装置を含む。ローラセグメントは、互いに独立的に動くことができ、このため、圧密化装置は、個別のトウが所定の部品のマンドレル又は下層の表面に押し付けられるとき、そのトウに圧力を加えようとしつつ、表面の幾何学的形態に順応することができる。かかる先行技術の圧密化装置は、一般に、固定の最中心側のローラセグメントを採用して、その他のセグメントが動いて出入りするのを許容される一方にて、組立体として摺動し得る間、空気圧力又はばね力により前方に押される。かかる装置は、ブァングリア(Vaniglia)に対して発行された米国特許明細書5,454,897に記載されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
独立的に可動のセグメントを有する幾つかの圧密化装置は、圧力ブラダー(すなわち、流体加圧された弾性的な室)を含み、1つのブラダーは、例えば、固定の最中心側セグメントの各側部にあり、ローラセグメントに圧密化力を加える。ブラダーは、関係したローラセグメントを固定の中心側セグメントに対して前方に向けて回動させるよう付勢し、部品の表面の幾何学的形態に順応し且つ、表面に対して全体として均一な圧力を加えようとする。
【0006】
固定の最中心側ローラセグメントを使用する先行技術の圧密化装置の1つの問題点は、ローラセグメントの各々により加えられた力が同一となるようにセグメントを均衡させなければならない点である。更に、固定の最中心側セグメントの場合、複雑な幾何学的形態の表面に対するローラシステムの順応性は、かなり制限されている。更に、セグメントは、互いに独立的に働くから、平均的なセグメントの位置を公称位置(すなわち、中心軸から何ら変位していないときのセグメントの位置)に保つための手段は何も無い。
【0007】
拡張可能なブラダーを使用する繊維配置圧密化装置において、多くの更なる問題点がある。例えば、ブラダーの圧力が低過ぎるとき、中心側セグメントはより大きい荷重を支承する。このことは、最終的に、中心側セグメント、製造する部品(例えば、繊維がコアの上に配置される場合)、又はその双方に損傷を与える可能性がある。このことは、交換するには高価であるローラへの回復不能な損傷を及ぼすことになる事故のようにブラダーが拡張し得ないとき、特に問題となる。
【0008】
他方、ブラダーが過剰に拡張した場合、中心部分は、複合材部品の表面から完全に持ち上がり、これにより、部品の表面上に配置される1つ又はより多くのトウの圧密化に失敗する結果となる。このように、ブラダーは、圧力を調節し且つ連続的に拡張させることを必要とする。このため、ブラダーは、気体が出入りするための開口部と、加圧された気体を供給するための密封したシステムとを要求する。これらの密封した接続部は、裂断することが多く、このため、これら接続部は再密封しなければならず、このことは、時間を費やす作業となる。一般に、ブラダーは、費用の掛かるメンテナンス、また、ローラを分解することを含む修理を必要とするであろう。
【0009】
このため、改良された繊維の配置圧密化装置を提供することが望ましいであろう。例えば、セグメントの配置及びセグメントの力の均衡を改良し、ローラセグメントの順応性を増し且つ、圧密化装置のメンテナンス及び制御を簡単にする必要性が存する。
【0010】
本発明は、繊維を配置する間、不規則な表面との順応性を可能にし得るよう互いに可動である相互に依存的なセグメントを有する繊維の配置圧密化装置についての方法及び装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の1つの実施の形態において、繊維の圧密化装置システムが提供される。該システムは、一連の個別の相互に依存的なセグメントと、一連の個別の相互に依存的なセグメントにより加えられた力を均衡させる加圧機構とを含む。該システムは、個別の相互に依存的なセグメントと、加圧機構とに対する支持体を提供する構造体を更に含む。
【0012】
本発明の別の実施の形態において、繊維の圧密化装置システムを製造する方法が開示される。該方法は、一連の個別の相互に依存的なセグメントと、一連の個別の相互に依存的なセグメントにより加えられた力を均衡させる構成とされた加圧機構との双方を形成するステップを含む。該方法は、個別の相互に依存的なセグメントと、加圧機構とを支持する構造体を形成するステップを更に含む。
【0013】
本発明の更なる実施の形態において、繊維の圧密化装置内にて取り囲まれたブラダーを挿入し且つ充填する工具が提供される。該工具は、拡張可能なブラダーを保持する組み立てた圧密化装置の領域内に嵌まる形状とされた薄肉厚の剛性な管を含む。萎んだブラダーは、管内に配置され、次に、非圧縮性流体にて充填される。ブラダーが密封された後、工具を圧密化装置内に挿入する。該工具は、密着した摺動嵌めにて管内に嵌まり、また、管よりも長い剛性なインサートを更に含む。該剛性なインサートは、管が圧密化装置から除去される間、ブラダーをその位置に保持する構成とされている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の1つの実施の形態による圧密化装置の斜視図である。
【図2】本発明の1つの実施の形態に従った1つのセグメントの一部分と、ブラダーとを含む圧密化装置の部分断面図である。
【図3】本発明の1つの実施の形態による可調節型ブラダーの密封面を含む圧密化装置の一部分の詳細図である。
【図4】4aは、本発明の1つの実施の形態による圧密化装置の部分断面図である。
【0015】
4bは、本発明の1つの実施の形態による流体振動機構の断面図である。
【図5】1つのセグメントの一部分を含み且つ本発明の1つの実施の形態によるアクチュエータピストンを示す圧密化装置の部分断面図である。
【図6】本発明の1つの実施の形態による圧密化装置の長手方向断面図である。
【図7】7a−7cは、本発明の1つの実施の形態により、セグメントが色々な位置にある間のローラセグメントの内部作用状態を示す、圧密化装置の断面側面図である。
【図8】8a−8cは、本発明の1つの実施の形態によるブラダー挿入工具と、その使用方法とを示す図である。
【図9】回動型圧密化ヘッドを含む、圧密化装置セグメントの断面図である。
【図10】固定された圧密化ヘッドを含む、本発明の1つの実施の形態による圧密化装置の斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図面には、本発明の色々な実施の形態が示されている。
圧密化装置を含む繊維の配置機械は、複合材部品を製造するため使用される。本発明の色々な実施の形態において、圧密化装置の個別のセグメントの全ては、作動中、互いに相互に依存する関係とされている。本発明の1つの実施の形態において、圧密化装置は、平坦、湾曲し又は複合材輪郭上にて繊維のトウを圧密化し得るように横に並んだ関係にて配設された複数の個別のセグメントを含む。個別のセグメントは、部品の表面上を転がるローラとして又は表面上を摺動する非回転部材として構成することができる。部品の表面の輪郭に対して調節するため、個別のセグメントは、前後方向に摺動する構成とし、又は、別の実施の形態において、セグメントの中心ではない(偏心軸線)の回りを回動するような構成としてもよい。ローラセグメントの各々は、その位置にて固定して、そのローラセグメントが他のセグメントに対して動くのを防止することができる。任意の又は全てのセグメント、又はセグメントの任意の組み合わせを固定するという選択肢は、複雑な幾何学的形態の表面に対して順応するとき、圧密化装置の可撓性を増す。1つの実施の形態において、個別のセグメントの各々は、セグメントの外面が互いに独立的に回転することを可能にするリング軸受を保持するローラである。ローラの各々は、アクチュエータ部材をその内部に配置し且つ、セグメントに対して特定の方向に向けて力を加えることのできる開口部を保持することができる。追加的に、ローラの各々は、圧密化装置のセグメントと形成される部品の表面との間の追加的な順応性を与えるような設計とされたエラストマー面を有することができる。
【0017】
本発明の別の実施の形態において、圧密化装置は、繊維構造体の表面上を摺動する剛性なシューを有する複数の個別のセグメントを含む。個別のセグメントは、互いに独立的に動いて、構造体の色々な形状の変化に順応することができる。圧力は、セグメントと連結された相互に依存的なシステムを介してセグメントの各々に等しく加えられる。セグメントの各々は、一定の位置にて個別に係止することができる。セグメントの各々の剛性なシューは、セグメントに剛性に装着し、多数の方向に向けて関節動作し、又は単一の軸線の回りにて回動するようにする。剛性なシューは、追加的な表面順応性を提供すること、また、シューと繊維構造体との間の摩擦を少なくすることの双方を可能にする材料にて被覆することができる。シューは、冷却効果、加熱又は振動を提供する装置を含むことができる。更に、薄い可撓性材料を繊維構造体とシューとの間に固定状態に配置し、繊維構造体と圧密化装置との間の摩擦を少なくすることができる。薄い可撓性の材料を使用することは、シューの圧力より均一に分配し且つ、繊維構造体の表面仕上げの程度を向上させることになろう。
【0018】
本発明の更なる実施の形態において、圧密化装置は、その他のセグメントに対して又は圧密化装置の所定の静止軸線に対してその位置にて固定されない中央セグメントを有する複数の個別のセグメントを含む。かかる構造体は、中心セグメントが固定される装置と比較して、ローラセグメントの移動面積を効果的に2倍にする。更に、装置は、個別のセグメントに加えられた圧力が自己均衡するような構成とされているから、本発明は、中央部分とその他の部分の間の圧力差の可能性を解消する。その結果、圧密化装置は耐久性があり、部品が製造されるマンドレル又は部品自体への損傷を防止する。理想的な均衡状態、また、固定された中央部分が欠如することを通して、増大した順応性が実現され、また、材料の圧密化が改良される。
【0019】
本発明の更なる実施の形態において、繊維を部品の表面に対して圧密化する一連の個別のセグメントを含む圧密化装置が提供される。個別のセグメントの各々は、アクチュエータ部材をその内部に配置することができる開口部を保持している。アクチュエータ部材は、個別のセグメントを形成される部分の表面に向けて押す力を加えて、これにより部品の表面の輪郭に適応するよう調節することにより、セグメントの各々に加えられる圧力を均衡させる。アクチュエータ部材は、例えば、実質的に非圧縮性流体、非圧縮性流体と機能する高弾性的な実質的に中実な材料又は非圧縮性流体と同様に機能する粒状の実質的に中実な材料にて充填されたエラストマー管(例えば、ブラダー)を含むことができる。別の実施の形態において、アクチュエータ部材は、各々が一定容積の実質的に非圧縮性の流体にて互いに接続された個別のピストン及びシリンダを含むことができる。一定の容積を有する流体(又は、実質的に流体のように振舞う材料)を使用することにより、調節した空気圧の供給及びこれに関係した制御並びに配管が不要となる。従って、圧密化装置の制御、メンテナンス及び構造は、所望であれば、簡略化することができる。
【0020】
本発明の1つの実施の形態において、ブラダーと、圧密化ローラセグメントと、端部にてブラダーを取り囲む1つ又は複数のブラダーの密閉面とを含む圧密化装置が含まれる。これらの密閉面は、その形状を変化させることによりブラダーの有効容積を調節する効果を有するよう調節可能であるようにすることができる。物理的なローラ回転軸に対するセグメントの有効なローラ半径に基づいて、ブラダーの密閉面を反復的に調節することを可能にし得るよう較正治具又は保持具を装置上に配設してもよい。1つの実施の形態において、密閉面は、選択的なサーボ制御装置により調節可能である。
【0021】
更に別の実施の形態において、圧密化装置は、圧密化装置の全体を振動させる振動保持具を含むこともできる。振動保持具は、偏心ローブ、液圧作動式、空気作動式又は電磁作動式を含む振動機型式のものを含むことができるが、これらにのみ限定されるものではない。圧密化装置は、ブラダー内に又は液圧アクチュエータに対する流体供給源内に配設された流体又はその他の材料を振動させる振動保持具を含むこともできる。圧密化装置の振動は、複合材料の圧密化及び突き固めを向上させることもできる。
【0022】
主ブラダーから漏洩するであろう任意の流体を捕捉し、その後にその漏洩する流体を漏洩検出装置に排出するため、主ブラダーを取り囲む選択的な第二のブラダーを含めることもできる。
【0023】
更に、本発明の1つの実施の形態は、ブラダーを充填し且つブラダーを関係した圧密化装置内に挿入する工具を含む。例えば、ブラダーを交換する必要があるとき、古いブラダーを引き出し、新たなブラダーを保持する挿入工具を圧密化装置内に挿入することができる。上述した実施の形態において、本発明は、圧密化装置の製造、メンテナンス及び制御を簡略化し且つ、ユーザのコストを削減する可能性がある。
【0024】
次に、図面及び本発明の好ましい実施の形態を参照して本発明の色々な実施の形態について更に説明する。
まず、図1を参照すると、本発明の1つの実施の形態に従った圧密化装置10の斜視図が示されている。圧密化装置10は、構造体28により支持され、また、ローラセグメント20を含んでおり、これらローラセグメントは、集合的に、いわゆるローラ21又はローラ組立体と呼ぶことのできるものを形成する。ローラセグメント20は、各側部にて最末端のローラセグメント22と離間分離した横に並んで配置した関係にて構成され、また、カラー24により軸方向に規制されている。ローラセグメント20は、互いに独立的に可動であり、圧密化装置10のローラ21は、形成される部品の複雑な幾何学的形状の面に順応し且つ均一な圧力を表面の全体に加え、このため、製造される材料の圧密化を向上させることができる。個別のセグメント20の支持体を提供するため、例えば、端板30(図1にその1つのみを図示)と、1対の支持アーム46に形成されたスロット44と係合する取り付け耳状突起42とを含むことができる支持構造体28により支持手段が提供される。
【0025】
図2には、圧密化装置10の単一のセグメント20の部分断面図が示されており(その他のセグメントは、明確化の目的のために省略されている)、該セグメント20は、エラストマーブラダー50の回りに協働可能に配設されている。ブラダー50は、静止軸線90に対して実質的に平行に伸び、該静止軸線の回りにてローラセグメントは実質的に垂直な方向に向けて摺動することができる。ブラダー50は、例えば、実質的に非圧縮性流体、非圧縮性流体として機能する高弾性的な実質的に中実な材料、又は実質的に非圧縮性流体のように機能する粒状の実質的に中実な材料にて充填されている。一定容積を使用することは、ブラダーの圧力を調節することを不要にし、また、ブラダーへの空気圧供給管70を廃止することを可能にする。更に、圧密化装置10は、主ブラダー50を取り囲み且つ、漏洩する流体を捕捉し、その流体を漏洩検出装置(図示せず)に排出する第二のブラダー52を含むことができる。ブラダー50内の圧力は、ブラダー圧力カラー108内に配設されたブラダーの密閉面110を使用して制御し、密閉面110が内方へ動くことは、ブラダー50を圧縮し且つそれぞれの圧力を上昇させることになる。これと逆に、密閉面110が外方に動けば、ブラダー50内の圧力は降下する。密閉面の動きは、手操作にて又はサーボ装置114(図3)により行うことができる。ブラダー50の全体は、ブラダー50内の圧力の変化が個別のセグメント20に集中され得るよう実質的に規制しなければならない。ブラダー50の各端部は密閉カラー100によって規制される。
【0026】
ローラセグメント20は、中心に開口部32が配置された摺動セグメント26を保持している。ブラダー50及び静止軸線90は、摺動セグメントの開口部32内に嵌まり、このことは、圧力部材(例えば、ブラダー50)が力を加えて個別のセグメント20を形成される部品の表面に向けて押すとき、ローラセグメント20が前後方向に摺動することを許容する。ローラセグメント20の各々は、該ローラセグメントが静止軸線90に対して動くのを防止するためその位置にて選択的に固定することができる。ローラセグメント20は、また、セグメント20が押し付けられる作用面に対する更なる順応性を提供し得るよう特定の材料硬さを有するエラストマー面60を含むこともできる。リング軸受40のような軸受は、ローラセグメント20の各々の外周上に配設し、セグメント20の外面がその摺動セグメントに対して且つ、その他のセグメント20と独立的に回転するのを可能にする。
【0027】
ローラ組立体21が複合構造体の面と係合するとき、また、複合構造体の表面の輪郭が変化するとき、ローラセグメント20は、個別に、前方又は後方に摺動して、順応可能な態様にて表面と接触する状態を維持する。ローラの摺動セグメント26が変位したとき、摺動セグメント26は、ブラダー50に圧力を加え又はブラダー50から圧力を解放し、これにより非圧縮性流体(又はその他の材料)は、個別のセグメント20に相応するブラダーの部分間にて伝達され、個別のセグメントの各々のそれぞれの力を均衡させ、これにより個別のセグメント20の動きをその他の個別のセグメント20の動きと相互に依存的なものとする。セグメント20は相互に依存するため(ブラダー50を介して)、平均的なセグメントの位置は、公称位置に保たれ(すなわち、1つのセグメントが1単位だけ前方に変位されたとき、残りのセグメントは、1単位の平均値だけ後方に変位され、これにより平均的なセグメントの位置を零位置すなわち公称位置に保つ)、この位置は、任意のエンドオブプライ(EOP)エラーの程度を少なくする。1つの実施の形態において、振動機31(図5)を静止軸線90と連結された端板30に装着することができる。任意の適宜な振動機31を使用して圧密化装置を振動させ、複合材料の圧密化及び突き固めを更に向上させることができる。振動機31は、形成される複合体が何らの空所を含まないことを保証するという目的を果たす。
【0028】
図3には、本発明の1つの実施の形態に従って、ブラダーの圧力カラー108内に配設された可調節型ブラダーの密閉面110を有する圧密化装置10の一部分が示されている。圧密化装置10は、静止軸線90に対して実質的に平行に伸びるブラダー50を含む。ローラセグメント(図示せず)は、ブラダー50の長さ及び軸線90に対して実質的に垂直の方向に向けて前後方向に摺動する。本発明の1つの実施の形態において、圧密化装置10は、少なくとも1つのブラダーの密閉面110を含む。ブラダー密閉面110は、ブラダーを圧縮し且つ、その形状又は有効容積を変化させることにより、ブラダーの有効容積を調節することを許容するという効果を有するよう調節することができる。較正治具又は保持具(図示せず)を使用して、静止軸線90に対するセグメント20の有効なローラ半径に基づいてブラダーの密閉面を反復的に調節することを可能にすることもできる。1つの実施の形態において、サーボ制御式装置114を使用してブラダーの密閉面110を調節することができる。
【0029】
図4(a)には、本発明の別の実施の形態に従った、圧密化装置10の内部図が示されている。圧密化装置10は、通路80を含むマニホルドにより相互に接続された個別のピストン140と、シリンダ130とを含むことのできる複数のアクチュエータ部材12を含む。シリンダ130及び通路80を含むシステムは、一定容積の実質的に非圧縮性の流体にて充填されている。ピストン140は、相互に接続されたシリンダ130内にて休止し、また、部品の表面の輪郭に従って前後方向に変位する。
【0030】
圧密化装置10は、最末端のローラセグメント22を含む複数のセグメント20を含むことができる。ローラセグメント20は、各側部にて最末端のローラセグメント22と離間分離した、横に並んだ関係にて構成されている。ローラセグメント20の各々は、開口部32を有する摺動セグメント26を含み、該開口部内にアクチュエータ部材12を配置することができ、また、該開口部は、製造される部品の表面に向けた方向に関係した個別のローセグメント20に対し力を加える。アクチュエータ部材12は、セグメントの位置にて相互の依存性を形成し、1つ又はより多くのセグメント20が変位されたとき、その他のセグメントが動いてマニホルドを通る流体の変位に起因するセグメントの位置を均衡させる。ローラセグメント20は、互いに独立的に動くことができ、圧密化装置10が複雑な形状の部品の表面に順応し且つ、表面の全体に均一な圧力を加え、複合材構成要素を形成する間、レイアップされる材料を一層良く圧密化し得るようにする。ローラセグメント20の各々は、その位置にて選択的に固定し、ローラセグメント20が静止軸線90に対して動くのを防止することができる。
【0031】
更に、図4(b)には、圧密化装置10の液圧システム内に取り付けることのできる液圧振動要素120が示されている。振動要素120は、シリンダ127と、ポート123とを含むハウジング122を含む。ピストン126は、自由浮動型であり且つ、シリンダ127内にて回転するカム124により変位されて周期的な圧力の「急上昇」を作り出し、この圧力は、ポート123及び液圧管82を通って液圧マニホルド(図4(a))の通路80に伝わる。次に、圧力の「急上昇」は、ピストン140に伝達され且つ、最終的に、圧密化装置と複合材構造体(図4(a))との間の合わさり面の振動として観察される。シリンダ127内にてピストン戻しばね128が要求されることもある。
【0032】
図5には、図示し且つ図4(a)に関して説明した圧密化装置10の部分断面図が示されている。図5の図面にて示したように、複数のアクチュエータ部材12は、一定容積の実質的に非圧縮性流体と互いにマニホルド型の態様にて接続された個別のピストン140を含むことができる。ピストン140は、相互に接続されたシリンダ(図5に図示せず)内にて休止し且つ、個別のセグメント20が製造中の所定の複合材構造体、又は構造体をその上にて形成すべきマンドレルの表面の幾何学的形態に順応するとき、前後方向に変位する。圧密化装置10は、また、リング軸受40のような軸受と、エラストマー面60とを含むことのできるローラセグメント20(明確化の目的のため、図5にその1つのみを図示)も含む。リング軸受40は、外面が互いに独立的に回転するのを許容し、また、エラストマー面60は、その他の実施の形態に関して上述したように作用面に対し更なる順応性を与える設計とされている。
【0033】
ピストンガイド150は、静止軸線90に対して実質的に平行に且つ、ローラセグメント20の各々の摺動セグメント26の開口部32を通って伸びている。部品の表面の輪郭が変化するとき、ローラセグメント20(及び関係した摺動セグメント26)は前方又は後方に摺動してその面と接触した状態を保つ。ローラの摺動セグメント26が変位したとき、摺動セグメント26は、ピストン140に圧力を加え又はピストン140から圧力を解放し、また、実質的に非圧縮性流体は、色々なローラセグメント20と関係したシリンダの間にて伝達されて個別のローラセグメント20の各々に付与される力を均衡させる。複合材料の圧密化及び突き固めを更に向上させるため圧密化装置を振動させるべく使用される適宜な振動機31(破線で図示)を支持構造体に装着することができる。
【0034】
図6には、図4及び図5に示し且つこれらの図面に関して説明した圧密化装置10の長手方向断面図が示されている。図面の図6に示したように、圧密化装置10は、各側部にて最末端のローラセグメント22及び最中央のセグメント18に対して離間分離した、横に並べた関係に構成されたローラセグメント20を含む。図6には、アクチュエータ部材12を有する圧密化装置の頂部層のみが示されており、このため、交番的なローラセグメント23はピストン140と整合されている。アクチュエータ部材の下層(図示せず)は、その他のローラセグメント20と整合している。ローラセグメント20、23の各々は、その内部にピストン140を配置することのできるシリンダ130を含む。通路80を通してシリンダ130内に圧力が付与されたとき、ピストン140は、力を加えて個別のローラセグメント20を製造されている部品の表面に向けて押す。これと代替的に、ローラセグメント20の各々は、選択的に、その位置にて固定し、ローラセグメントが動くのを防止するようにしてもよい。ローラセグメント20の各々は、外面が摺動セグメントと独立的に且つ互いに独立的に回転するのを可能にするリング軸受40のような、軸受を含むようにしてもよい。更に、ローラセグメント20は、部品の表面に対し更なる順応性を与える設計とされたエラストマー面60を有することができる。
【0035】
図7(a)−7(c)には、単一のローラセグメント20の断面側面図が示されており、これは、本発明の1つの実施の形態に従って、色々な位置にある間のローラセグメント20の内部作用を示す。ローラセグメント20の各々は、リング軸受40と、エラストマー面60とを含む。更に、ローラセグメント20の各々は、その内部に圧力部材12が配置される開口部32を保持する摺動セグメント26を含む。図7(a)の図面には、伸びた位置(すなわち、ピストン140がそれぞれのシリンダ130から伸びて、また、矢印142の方向に向けて摺動セグメント26に対して押す位置)にあるローラセグメント20の側面図が示されている。ローラセグメントが変位したとき、流体は、その他のシリンダ130の1つ又はより多くから通路80を通って流れ、また、それらのそれぞれのピストン140(従って、転がるセグメント)は、静止軸線90に対して変位し、相互に依存的な均衡した圧力がローラ組立体21の面をわたって加えられるようにする。
【0036】
図7(c)には、後退した位置にあるローラセグメント20の側面図が示されている。ローラセグメント20が変位したとき、流体は、通路80を通って流れ、その他のシリンダ130の1つ又はより多くに入り、それらのそれぞれのピストン140(従って、転がるセグメント20)は静止軸線90に対して変位され、このため、相互に依存的な均衡した圧力がローラ組立体21の面をわたって加えられる。
【0037】
図7(b)には、ローラセグメント20が伸びもせず、また、後退もしない状態の中間移動位置にあるときのローラセグメント20、すなわち、移動中間点にあるときのローラセグメント20が側面図が示されている。
【0038】
図8(a)−8(c)を参照すると、本発明の1つの実施の形態に従ったブラダー挿入工具160及びその使用方法が示されている。ブラダー挿入工具160は、ブラダー50が配置される箇所(すなわち、摺動セグメント26の開口部32内)に配置される、組み立てた圧密化装置10内に嵌まる形状とされた薄肉厚の剛性な管180を含むことができる。ブラダーの挿入工具160は、また、摺動嵌めにより管180内に嵌まり、管180よりも長い剛性な挿入体182も含む。ブラダーを交換する必要があるとき、古いブラダーをローラから引き出し、非圧縮性流体にて充填された新しいブラダー50を保持するブラダー挿入工具160をローラ組立体21内に挿入する(図1)。次に、剛性な挿入体182を使用してブラダーをローラ組立体のその位置に保持しつつ、剛性な管180を除去する。
【0039】
このように、例えば、図8(a)には、ブラダー挿入工具160の剛性な管180内に配置された萎んだブラダー50が示されている。ブラダー50は、非圧縮性流体にて充填され且つ密封されている(図8(b))。剛性な管180は、組み立てた圧密化装置10内に挿入され、次に、その剛性な管を除去し、そのとき、管180が圧密化装置10から引き出される間、剛性な挿入体182を使用してブラダー50をその位置に保持する(図8(c))。
【0040】
個別の圧密化セグメント14の別の実施の形態が図9に示されており、複数の圧密化セグメント14は、圧密化要素を形成する。圧密化セグメント14は、穴を有する摺動セグメント26を含み、該穴内には、圧力ブラダー又は複数のシリンダ130の何れかを含む剛性な部材90が配設される。図9に示した実施の形態において、シリンダ130の各々は、液圧通路80を介して相互に接続され、任意のセグメント14のピストン140の位置が変化すると、残りのピストン140の等しいが、反対方向への反動が生ずる。摺動要素は、圧密化ヘッド62が接続されるネック部27までテーパーが付けられている。圧密化ヘッド62は、複合材構造体と接触する凸型面を有する剛性なシュー66とすることができ、又は、剛性なシュー66はカバー68を含むようにしてもよい。圧密化ヘッド62と形成中の複合材構造体との間の摩擦を少なくし又は両者間の順応性を向上させるべくカバー68を含めることができる。カバー68に対して考えられる幾つかの材料は、エラストマー材料、プラスチック、ポリエチレン又はHDPEを含む。圧密化ヘッド62は、摺動要素のネック27に剛性に装着し、又は、接続は関節接続式とし、又は接続は枢着ピン64を含む簡単なピボット式としてもよい。関節式接続が為される場合、圧密化ヘッド62の形状は、シューではなくて、凸型のボウルに類似した構造とし、これにより、複合材構造体の複雑な形状との接線方向流体接触を許容することができる。更に、圧密化ヘッド62は、繊維トウの突き固めを助力し得るよう冷却し、加熱し又は振動させることができる。
【0041】
図9に示した圧密化要素14は、図1、図2、図4から図7に示した圧密化ローラセグメント20と同一の機能を果たし、また、実質的に相互に交換可能である。例えば、複数の圧密化要素14は、図1、図2に開示したブラダー50を含むフレームに容易に装着し又は図4から図8に示した液圧要素を含む組立体に等しく配設することができる。従って、図1から図8に関する上記の説明は、図9に示した圧密化要素14に実質的に当て嵌まる。
【0042】
次に、図10を参照すると、固定型又は摺動型圧密化ヘッド62を含む、本発明の1つの実施の形態に従った圧密化装置10の斜視図が示されている。図9により詳細に示した圧密化要素14は、離間分離した横に並んだ関係にあり且つ、カラー24により軸方向に規制された構成とされる。圧密化要素14は、互いに相互に依存的に可動であり、圧密化装置10の圧密化要素14は、形成される部品の複雑な幾何学的形態の面に順応し且つ、面の全体に対し均一な圧力を加えて、このため、製造される材料の突き固め状態を向上させる。個別の圧密化要素14に対する支持体を提供するため、支持手段は、例えば、端板30と、1対の支持アーム46に形成されたスロット44と係合する取り付け耳状突起42とを含むことができる支持構造体28により提供される。
【0043】
繊維圧密化装置の本発明について、複合材構造体又は部品の製造に関して説明したが、本発明は、相互に依存的なセグメントを有するローラが加工面に従うことが望ましい任意の場合、例えば、可変密度及び(又は)不規則な表面を有する材料に対して使用される圧密化装置、物品の表面に従うため使用される装置、ロボット装置にて使用される把持及び掴み装置、タイヤの製造、被覆の施工、接着剤の塗布、不規則な表面の塗装等にて使用可能である。
【0044】
本発明は、色々な改変例及び代替的な形態にて具体化可能であるが、特定の実施の形態について図面に単に一例として示し、また、本明細書にて詳細に説明した。しかし、本発明は、開示された特定の形態にのみ限定することを意図するものではない。本発明は、特許請求の範囲により規定された本発明の思想及び範囲内に属する全ての改変例、等価物及び代替例を包含するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合材構造体用の圧密化装置(10)において、
前記複合材構造体を形成する間、前記複合材構造体と接触する一連の個別の相互に依存的な可動のセグメント(20)と、
前記一連の個別に相互に依存的なセグメント(20)により加えられた力を均衡させる構成とされた少なくとも1つのアクチュエータ部材(12)であって、少なくとも1つの実質的に非圧縮性流体にて充填された主ブラダー(50)と、高弾性的な実質的に中実な材料、粒状の実質的に中実な材料と、又は一定容積の実質的に非圧縮性の流体と接続された相互に依存的な可動のセグメント(20)内に配置された少なくとも1つの個別のピストン(14)及びシリンダ(130)との何れか1つを備える、前記少なくとも1つのアクチュエータ部材(12)と、
前記一連の個別に相互に依存的なセグメント(20)及び前記一連のアクチュエータ部材(26)を支持する構造体(28)とを備えることを特徴とする、複合材構造体用の圧密化装置(10)。
【請求項2】
請求項1に記載の圧密化装置(10)において、少なくとも1つの可調節型ブラダーの密閉面(110)は、その端部にて主ブラダーを取り囲むことを更に特徴とする、圧密化装置(10)。
【請求項3】
請求項2に記載の圧密化装置(10)において、少なくとも1つの可調節型ブラダーの密閉面(110)は、可調節型サーボ制御装置(114)を備えることを特徴とする、圧密化装置(10)。
【請求項4】
請求項2に記載の圧密化装置(10)において、ブラダーの密閉面(110)を調節することを許容する較正治具を備えることを更に特徴とする、圧密化装置(10)。
【請求項5】
請求項1に記載の圧密化装置(10)において、主ブラダー(50)を取り囲む第二のブラダー(52)を備えることを更に特徴とする、圧密化装置(10)。
【請求項6】
請求項1に記載の圧密化装置(10)において、前記一連のアクチュエータ部材(12)の各々は、少なくとも1つの個別のピストン(14)と、一定容積の実質的に非圧縮性流体と接続されたシリンダ(130)とを有することを特徴とする、圧密化装置(10)。
【請求項7】
請求項1に記載の圧密化装置(10)において、前記一連の個別の相互に依存的なセグメント(20)は、一連の個別のローラ(21)及び一連の個別の圧密化セグメント(26)の1つから成ることを特徴とする、圧密化装置(10)。
【請求項8】
請求項1に記載の圧密化装置において、前記一連の個別の相互に依存的なセグメントは、実質的に剛性な圧密化シュー(66)を含む一連の非回転部材(14)であることを特徴とする、圧密化装置(10)。
【請求項9】
請求項8に記載の圧密化装置(10)において、圧密化シュー(66)は、カバー(68)を含むことを特徴とする、圧密化装置(10)。
【請求項10】
請求項8に記載の圧密化装置(10)において、圧密化シュー(66)は、関節接続式とされることを特徴とする、圧密化装置(10)。
【請求項11】
請求項8に記載の圧密化装置(10)において、圧密化シュー(66)は、単一の軸線上にて回動することを特徴とする、圧密化装置(10)。
【請求項12】
請求項8に記載の圧密化装置(10)において、圧密化シュー(66)は、凸型の皿状体であることを特徴とする、圧密化装置(10)。
【請求項13】
請求項8に記載の圧密化装置(10)において、圧密化シュー(66)は、独立的な冷却、加熱及び振動の1つが行なわれることを特徴とする、圧密化装置(10)。
【請求項14】
請求項1に記載の圧密化装置(10)において、前記一連の個別の相互に依存的なセグメント(20)の各々は、互いに独立的に回転することを特徴とする、圧密化装置(10)。
【請求項15】
請求項1に記載の圧密化装置(10)において、前記一連の相互に依存的なセグメント(20)の少なくとも1つの個別のセグメント(20)は、アクチュエータ部材をその内部に配置するキャビティ(32)を有することを特徴とする、圧密化装置(10)。
【請求項16】
請求項1に記載の圧密化装置(10)において、前記一連の相互に依存的なセグメント(20)内の個別のセグメント(20)は、その位置にて固定することができる可動のセグメントであることを特徴とする、圧密化装置(10)。
【請求項17】
請求項1に記載の圧密化装置(10)において、前記一連の相互に依存的なセグメント(20)内の少なくとも1つの個別のセグメント(20)は、エラストマー面(60)を含むことを特徴とする、圧密化装置(10)。
【請求項18】
請求項1に記載の圧密化装置(10)において、シリンダ(127)と、自由浮動型ピストン(126)と、カム(124)とを含む振動装置(120)を備えることを特徴とする、圧密化装置(10)。
【請求項19】
請求項1に記載の圧密化装置(10)において、薄い可撓性のシムが、個別の相互に依存的な可動のセグメント(20)と圧密化構造体の間に固定状態に配設されることを特徴とする、圧密化装置(10)。
【請求項20】
圧密化装置(10)を製造する方法において、
一連の個別に相互に依存的なセグメント(20)を提供するステップと、
前記一連の個別に相互に依存的なセグメント(20)により加えられた力を均衡させる構成とされた一連の加圧部材(26)を提供するステップと、
少なくとも1つの実質的に非圧縮性流体にて充填された主ブラダー(50)と、高弾性的な実質的に中実な材料と、粒状の実質的に中実な材料と、又は、一定容積の実質的に非圧縮性流体と接続された相互に依存的な可動のセグメント(20)内に配置された少なくとも1つの個別のピストン(14)及びシリンダ(130)との何れか1つを備える一連のアクチュエータ部材(12)を提供するステップと、
前記一連の個別の相互に依存的なセグメント(20)及び前記一連の加圧部材(26)を支持する構造体(28)を提供するステップとを備えることを特徴とする、圧密化装置(10)を製造する方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法において、前記主ブラダー(50)の少なくとも一端を取り囲む少なくとも1つの可調節型ブラダーの密閉面(110)を提供するステップを備えることを更に特徴とする、方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法において、少なくとも1つの可調節型ブラダーの密閉面(110)の選択的な調節を許容するサーボ制御装置(114)を提供するステップを備えることを更に特徴とする、方法。
【請求項23】
請求項20に記載の方法において、少なくとも1つの可調節型ブラダーの密閉面(110)を調節することを許容する較正治具を提供するステップを備えることを更に特徴とする、方法。
【請求項24】
請求項20に記載の方法において、前記主ブラダー(50)を取り囲む第二のブラダー(52)を提供するステップを備えることを更に特徴とする、方法。
【請求項25】
請求項20に記載の方法において、前記一連のアクチュエータ部材(12)を提供するステップは、一定容積の実質的に非圧縮性流体と接続された少なくとも1つの個別のピストン(14)と、シリンダ(130)とを提供するステップを備えることを特徴とする、方法。
【請求項26】
請求項20に記載の方法において、前記一連の個別の相互に依存的なセグメント(20)を提供するステップは、一連の個別のローラ(21)及び一連の圧密化セグメント(26)の1つを提供するステップを備えることを特徴とする、方法。
【請求項27】
請求項20に記載の方法において、一連の個別の相互に依存的なセグメント(20)を提供するステップは、一連の非回転部材(14)を提供するステップを備えることを特徴とする、方法。
【請求項28】
請求項20に記載の方法において、一連の個別の相互に依存的なセグメント(20)を提供するステップは、互いに独立的に回転する個別のセグメント(20)を提供するステップを備えることを特徴とする、方法。
【請求項29】
請求項20に記載の方法において、個別の相互に依存的な一連のセグメント(20)を提供するステップは、その内部にアクチュエータ部材(12)を配置する、少なくとも1つの個別のセグメント(20)の開口部(32)を提供するステップを備えることを特徴とする、方法。
【請求項30】
請求項20に記載の方法において、個別の相互に依存的な一連のセグメント(20)を提供するステップは、その位置にて固定することができる可動のセグメント(20)を有する一連の相互に依存的なセグメント(20)内に個別のセグメント(20)を提供するステップを備えることを特徴とする、方法。
【請求項31】
請求項20に記載の方法において、一連の個別の相互に依存的なセグメント(20)を提供するステップは、エラストマー面(60)を有するセグメント(20)を備える少なくとも1つの個別のセグメント(20)を提供するステップを更に備えることを特徴とする、方法。
【請求項32】
請求項20に記載の方法において、振動装置(31)を提供するステップを備えることを更に特徴とする、方法。
【請求項33】
ローラ装置(10)において、
面と接触する一連の個別の相互に依存的な可動のセグメント(20)と、
前記一連の個別に相互に依存的なセグメント(20)により加えられた力を均衡させる構成とされた少なくとも1つのアクチュエータ部材(12)であって、少なくとも1つの実質的に非圧縮性流体にて充填された主ブラダー(50)と、高弾性的な実質的に中実な材料と、粒状の実質的に中実な材料又は、一定容積の実質的に非圧縮性流体と接続された相互に依存的な可動のセグメント(20)内に配置された少なくとも1つの個別のピストン(14)及びシリンダ(130)との何れか1つを備える、前記少なくとも1つのアクチュエータ部材(12)と、
前記一連の個別に相互に依存的なセグメント(20)及び前記一連のアクチュエータ部材(12)を支持する構造体(28)とを備えることを特徴とする、ローラ装置(10)。
【請求項34】
請求項33に記載のローラ装置(10)において、
前記一連の個別に相互に依存的なセグメント(20)により加えられた力を均衡させる構成とされた一連のアクチュエータ部材(12)と、
前記一連の個別に相互に依存的なセグメント(20)及び前記一連のアクチュエータ部材(12)を支持する構造体(28)とを備えることを特徴とする、ローラ装置(10)。
【請求項35】
請求項33に記載のローラ装置(10)において、その端部にて前記主ブラダー(50)を取り囲む少なくとも1つの可調節型ブラダーの密閉面(110)を備えることを更に特徴とする、ローラ装置(10)。
【請求項36】
請求項35に記載のローラ装置(10)において、少なくとも1つの可調節型ブラダーの密閉面(110)は、可調節型サーボ制御装置(114)を備えることを特徴とする、ローラ装置(10)。
【請求項37】
請求項35に記載のローラ装置(10)において、前記ブラダーの密閉面(110)を調節することを許容する較正治具を備えることを更に特徴とする、ローラ装置(10)。
【請求項38】
請求項34に記載のローラ装置(10)において、前記主ブラダー(50)を取り囲む第二のブラダー(52)を備えることを更に特徴とする、ローラ装置(10)。
【請求項39】
請求項34に記載のローラ装置(10)において、前記一連の個別の相互に依存的なセグメント(20)は、一連の個別のローラ(21)及び一連の圧密化セグメント(26)の1つから成ることを特徴とする、ローラ装置(10)。
【請求項40】
請求項34に記載のローラ装置(10)において、前記一連の個別の相互に依存的なセグメント(20)は、一連の非回転部材(14)を備えることを特徴とする、ローラ装置。
【請求項41】
請求項34に記載のローラ装置(10)において、前記一連の個別の相互に依存的なセグメント(20)の各々は、互いに独立的に回転することを特徴とする、ローラ装置(10)。
【請求項42】
請求項34に記載のローラ装置(10)において、前記一連の相互に依存的なセグメント(20)内の少なくとも1つの個別のセグメントは、その内部にアクチュエータ部材を配置するキャビティ(32)を有することを特徴とする、ローラ装置(10)。
【請求項43】
請求項34に記載のローラ装置(10)において、前記一連の相互に依存的なセグメント(20)内の個別のセグメント(20)は、その位置にて固定することができる可動のセグメント(20)と、偏心軸線の回りを回動する可動のセグメント(20)とから成ることを特徴とする、ローラ装置(10)。
【請求項44】
請求項33に記載のローラ装置(10)において、前記一連の相互に依存的なセグメント(20)内の少なくとも1つの個別のセグメント(20)は、エラストマー面(60)を含むことを特徴とする、ローラ装置(10)。
【請求項45】
請求項34に記載のローラ装置(10)において、振動装置(31)を備えることを更に特徴とする、ローラ装置(10)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4(a)】
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【図4(b)】
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【図5】
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【図6】
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【図7(a)】
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【図7(b)】
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【図7(c)】
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【図8(a)】
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【図8(b)】
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【図8(c)】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2009−542477(P2009−542477A)
【公表日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−518508(P2009−518508)
【出願日】平成19年6月26日(2007.6.26)
【国際出願番号】PCT/US2007/072113
【国際公開番号】WO2008/073520
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(598174370)アライアント・テクシステムズ・インコーポレーテッド (19)
【氏名又は名称原語表記】Alliant Techsystems Inc.
【Fターム(参考)】