説明

省エネルギー型光触媒LED蛍光灯

【課題】省エネルギー効果によるCO2削減と光触媒機能によって大気汚染防止の一助となる省エネ型光触媒LED蛍光灯を提供する。
【解決手段】LED蛍光灯回路のチョークコイルを調整して適切な整流波形を形成してLED蛍光灯を駆動させることが出来た。発光が放電方式でないため、あらゆる点灯方式の器具に装着できる。大気浄化の手法として光触媒を活用した。LED蛍光管保護ケース内側で照明の反対側に二酸化チタン光触媒を塗布する。ケース内に通気孔を形成し、照明用LED装着の反対側基盤にUVLEDを数個装着して光触媒塗布面を照射する。温度差によって空気が対流し、有機物を分解除去することが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はLED素子をユニット化して形成され、光触媒による殺菌・脱臭機能付蛍光灯
【背景技術】
【0002】
北海道洞爺湖サミットでの最大のテーマは地球温暖化防止と大気汚染防止であった。各国で発生する温室効果ガスが温暖化の最大の原因とされている。そこでわが国は京都議定書の2002年発効以来、国策として取り組んでいるのが温室効果ガスの削減目標を2008年〜12年の期間で6%削減の達成するよう推進してきた。このために1998年、省エネルギー法改正において導入されたトップランナー方式に基づいて、蛍光灯器具にも省エネ効果の改善された製品の普及が求められてきた。具体的に政府は地球温暖化防止活動の推進プログラムの中で、蛍光灯に関して「白熱灯を電球形蛍光灯にとりかえる」(地球温暖化対策推進大綱平成14年3月19日参照)ことにより、354〜412万tの二酸化炭素削減目標にしている。また、従来の蛍光灯の中に水銀蒸気が入っているため、割れると多量の水銀蒸気が大気中に飛散する。このことはほとんど大気汚染防止には貢献されていない。
そこで、本発明は、省エネルギー効果によるCO2削減と光触媒機能によって大気汚染防止の一助となる省エネ型光触媒LED蛍光灯の開発することを目的としている。
【発明の開示】

【発明を解決しようとする課題】
【0003】
蛍光灯について、産業界も創意工夫して、省エネルギー性能向上に取り組んできた、特に、蛍光管の点灯方式に改善がなされている。例えばグロースターター方式からラピットスタート方式、インバーター方式へと開発が進んできた。しかし、互換性に以下のような欠陥がある。
ラピット方式にグロー方式用蛍光管を1灯で使用しても点灯しないが、2灯式の場合は点灯しますが寿命が短くなる。次に、グロー方式にラピット方式用蛍光管を使用すると、チョークコイルに過電流によりチョークコイルを焼損する可能性がある。50Hzの地域で60Hz用を使用した場合、高い周波数では電流が流れにくいので安定器が加熱する。従って、地域によって安定器を交換しなければならない。次に蛍光灯の寿命の因果関係と輝度劣化の原因について以下に記述する。蛍光灯の電極に塗布されたタングステン酸バリュムの蒸発,飛散等による消耗する。蛍光灯点滅時の負荷により寿命が短くなる。ガラス管内の水銀蒸気とナトリュームと反応して黒くなって輝度が劣化する。半透明の樹脂の中にあるガラス管からの紫外線により樹脂のケースが劣化し、照度が低下する。大気汚染問題として劣化蛍光管内の水銀処理方法が最大の問題である。
【問題を解決するための手段】
【0004】
本発明は従来のガラス管の蛍光管に代わるLEDを光源にしたLED蛍光灯である。本発明のLED蛍光灯の点灯方式はインバーター方式で、AC入力電圧85〜450V内で使用可能である。6個のLEDを並列接続して、30回路で構成され、180pcsのLEDによって形成させている。電源コントロールを集積回路のHLD806の動作が可能にしている。また、LEDをインバーターで駆動させる場合の平滑回路は電解コンデンサーCが不可欠である。そのときの整流波形を図3に示す。この電解コンデンサーの寿命は蛍光灯ユニットとして使用するLEDの寿命より1/4以下である。そのことが、今までのLED蛍光灯の最大の欠点であった。本発明はこの電解コンデンサーを使わないことにより、従来のLED蛍光灯の4倍寿命長く使用出来るLED蛍光灯を開発した。本発明はLED蛍光灯回路のチョークコイルを調整して図4のような適切な整流波形を形成してLED蛍光灯を駆動させることが出来た。さらに、従来、点灯方式による互換性に欠陥があった。発光が放電方式でないため、あらゆる点灯方式の器具に装着できることが本発明の特長の一つである。大気浄化の手法として光触媒を活用した。LED蛍光管保護ケース内側で照明の反対側に二酸化チタン光触媒を塗布する。ケース内に通気孔を形成し、照明用LED装着の反対側基盤にUVLEDを数個装着して光触媒塗布面を照射する。温度差によって空気が対流し、有機物を分解除去することが可能である。
【発明の効果】
【0005】
本発明に係わるLED蛍光灯は地球温暖化防止推進プログラムに適切に応えた製品である。一般的に製品の製造から廃棄までの活動一つ一つが温室効果ガスの排出源になっている。本発明製品は製造過程において水銀蒸気を使用していない。有害物を含むコンデンサー類を使用しないなどから先進的省エネルギーLEDは蛍光灯と云える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1は本発明の一実施形態を示す省エネルギー型光触媒LED蛍光管の投影図である。図2はLED駆動回路、図3は図2における整流出力波形、図4は電解コンデンサーC無しで、チョークコイルLを調整した後の整流波形。図1のA面側半透明円筒パイプの内側に光触媒を塗布。図1A面側基盤に紫外線LED装着。図1B面側に照明用LED装着。
図2の入力側にAC入力電圧が接続し、図2の出力側に図1のLED蛍光管を接続する。
【産業上の利用可能】
【0007】
超高層ビル、地下鉄、上下水道、JR、小学校、中学校、高校、公共施設。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】省エネルギー型光触媒LED蛍光管
【図1A】紫外線LED装着面
【図1B】照明用LED装着面
【図2】LED駆動回路
【図3】LED駆動回路の整流出力波形
【図4】チョークコイルLを調整した後の整流波形

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平滑回路のコンデンサー無しで、チョークコイルのみでLED蛍光管を駆動させること。
【請求項2】
グロー方式、ラピット方式、インバータ方式等の安定器を変更することなしで利用できること。
【請求項3】
光触媒機能を活用して殺菌・脱臭すること。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−34012(P2010−34012A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−213312(P2008−213312)
【出願日】平成20年7月25日(2008.7.25)
【出願人】(500232651)イシイ株式会社 (9)
【出願人】(508253937)有限会社マインドホープ (2)
【出願人】(508253948)
【出願人】(508253959)
【出願人】(502104424)
【Fターム(参考)】