説明

真空アタッチメントと共に使用する漏れのない一方向弁

一方向弁によって、潰すことができ柔軟な気密バッグから真空源を用いて空気を抜くことができる。真空源を取外すと、一方向弁によって空気がバッグ内に再び流入することが防止される。弁集成体は、ベース部と、ベース部に支持された弁体と、ベース部においてバッグの外部に配置される端部に装着されるキャップとを具備する。ベース部はフランジを具備し、フランジはバッグ内に配置されバッグの一方の壁に形成された穴を包囲する周縁領域に接合される。フランジの一方の表面には、熱を集中する一連の同心に配置された円形ビード部が設けられており、これにより弁集成体をバッグに取着する伝導熱融着工程の速度が高くなる。弁のキャップには、弁体のダイヤフラムを環状弁座の円形ビード部に押圧する円形壁が設けられており、環状弁座は、弁体を支持するためにベース部に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に排気可能な貯蔵用容器に関し、特に、排気可能で再閉鎖可能な貯蔵用バッグに関する。
【背景技術】
【0002】
潰すことができ排気可能な貯蔵用容器は、典型的に、柔軟で気密のバッグと、前記バッグ内に物品を差し入れる開口部と、余分な空気を排気する付属具とを含んでいる。ユーザは前記開口部を通して物品を入れ、該開口部を密閉し、次いで、前記付属具を通してバッグから空気を抜く。こうして排気されたバッグによって、該バッグ内に貯蔵される潰すことのできる物品は著しく圧縮され、輸送が容易になり、かつ、必要となる貯蔵空間が実質的に小さくなる。
【0003】
潰すことができ排気可能な容器は、貯蔵される物品の圧縮に関連した理由に加えて有益な理由がある。例えば、貯蔵用容器から空気を除去することによって、カビ、シミ、バクテリアのような生存と繁殖に酸素を必要とする破壊性の有機体の成長が抑制される。更に、こうした容器は、湿分を通さず、ウドンコ病の成長を抑制する。
【0004】
衣服のような大きいだけでなく圧縮可能な物品は、潰すことができ排気可能な貯蔵用容器に収納されよう。例えば、粉体や粒状の樹脂のような小粒子状のバルク物品を排気した容器に貯蔵することは望ましいであろう。通常生じる1つの状況は、特定のバルク物品をドラム缶のような大型の剛性容器で輸送することである。バルク物品は湿分に敏感で、輸送中は湿分に対して密封される。しかしながら、多くの場合、ユーザは、大型容器の内容物の全てを使う必要はないので、空気中の湿分に曝されてしまうと、残りのバルク内容物は急速に使用できなくなり、従って廃棄される。
【0005】
米国特許第5480030号には、潰すことができ再使用可能で排気可能な貯蔵用容器の一例が示されている。この特許は、弁座を密封する柔軟なダイヤフラムを有した一方向空気弁集成体を開示している。この弁集成体は、また、弁集成体を通して空気を排気する際、バッグ材料またはバッグ内容物が空気穴を閉塞したり、ダイヤフラムを妨害することを防止するために配置された複数のベーンを有している。
【0006】
この種の排気可能な貯蔵用容器の弁集成体は更に改良する必要がある。例えば、製造工程の速度を高め、製造コストを低減し生産性を高める改良が望まれる。また、排気したときに貯蔵用容器から漏れのないことを確実にするために、密封機能を高めるように弁集成体構造を改良することが望まれる。
【0007】
【特許文献1】米国特許第5480030号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、潰すことのできる排気可能な貯蔵用容器の弁集成体を改良することを目的とする。こうした貯蔵用容器は、潰すことができ、柔軟で、気密のバッグから真空源を用いて空気を吸引可能とする一方向弁集成体を有している。真空源が取外されると、一方向弁集成体は空気が再びバッグ内へ流入することを防止する。弁集成体は、ベース部と、該ベース部に支持された弁体と、前記ベース部においてバッグの外側に配置される端部に嵌められるキャップとを具備する。ベース部はフランジを具備し、該フランジは、バッグ内に配置され、かつ、バッグの一方の壁に形成された穴を用意する周縁領域で接合される。フランジの一方の表面には、弁集成体をバッグに取付ける伝導式熱融着工程の速度を高める、同心に配置された一連の熱集中円形ビード部が設けられている。弁のキャップには、弁体を支持するベース部に形成された環状弁座の円形ビード部に、弁体のダイヤフラムを押圧する円形の壁が形成されている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の1つの特徴によれば、弁集成体は、穴部の周縁に沿って配置された概ね環状の弁座、および、フランジを備えた弁ベース部と、前記弁ベース部に結合され、第1の状態で前記穴部を開き、第2の状態で前記穴部を閉じるための弁体であって、該弁体は変形可能なダイヤフラムを備え、該ダイヤフラムは、第1のダイヤフラム状態において、該ダイヤフラムが前記穴部の周縁の全周に亘って完全に接触しているときに、前記環状の弁座において前記穴部の周縁に沿った部分に接触して前記弁ベース部の前記穴部を閉じ、第2のダイヤフラム状態で前記概ね環状の弁座の接触部分から少なくとも部分的に離反して、前記弁ベース部の前記穴部を流体が流通可能とし、かつ、変形によって第1のダイヤフラム状態から第2のダイヤフラム状態へ遷移するようにした弁体とを具備し、前記弁ベース部のフランジが、その一方の側面に概ね環状の第1の表面と、前記概ね環状の第1の表面から突出した概ね円形の第1のビード部とを具備し、前記概ね環状の第1の表面が前記概ね環状の弁座と同じ方向に面している。
【0010】
本発明の他の特徴によれば、弁集成体は、穴部の周縁に沿って配置された概ね環状の弁座、前記概ね環状の弁座の外周部から概ね垂直上方に突出した概ね円形の外壁、および、前記概ね円形の外壁から半径方向外側に延びるフランジを備えた弁ベース部と、前記弁ベース部に結合され、第1の状態で前記穴部を開き、第2の状態で前記穴部を閉じるための弁体であって、該弁体は変形可能なダイヤフラムを備え、該ダイヤフラムは、第1のダイヤフラム状態において、該ダイヤフラムが前記穴部の周縁の全周に亘って完全に接触しているときに、前記環状の弁座において前記穴部の周縁に沿った部分に接触して前記弁ベース部の前記穴部を閉じ、第2のダイヤフラム状態で前記概ね環状の弁座の接触部分から少なくとも部分的に離反して、前記弁ベース部の前記穴部を流体が流通可能とし、かつ、変形によって第1のダイヤフラム状態から第2のダイヤフラム状態へ遷移するようにした弁体と、前記概ね円形の外壁のリムに圧力嵌めされるキャップであって、下方に突出した概ね円形の第1の円形内壁を具備し、該第1の円形内壁は、前記キャップが前記弁ベース部の概ね円形の外壁に対して所定の位置にあるとき、前記ダイヤフラムの前記概ね環状部分を前記概ね環状の弁座に押圧するリムを有して成るキャップとを具備する。
【0011】
本発明の更に他の特徴によれば、バッグは、上端に開口部を有した受容部であって、穴を有した壁を具備した受容部と、前記開口部に接合されたプラスチックジッパーであって、前記開口部を横断して延設された第1と第2のジッパー帯を具備し、前記第1のジッパー帯は第1の閉鎖輪郭部材を具備し、前記第2のジッパー帯は第2の閉鎖輪郭部材を具備しており、前記第1と第2のジッパー帯は互いに噛合して気密に密閉可能となっており、前記第1と第2の閉鎖輪郭部材が噛合しているとき、前記開口部が閉じ、前記第1と第2の閉鎖輪郭部材が分離しているとき、前記開口部が開いているようにしたプラスチックジッパーと、前記受容部の前記壁の穴に装着された一方向弁集成体とを具備し、前記一方向弁集成体が、穴部の周縁に沿って配置された概ね環状の弁座、前記概ね環状の弁座の外周部から概ね垂直上方に突出した概ね円形の外壁、および、前記概ね円形の外壁から半径方向外側に延び、かつ、前記穴を包囲する前記壁の周縁部分に取着されたフランジを備えた弁ベース部と、前記弁ベース部に結合され、第1の状態で前記穴部を開き、第2の状態で前記穴部を閉じるための弁体であって、該弁体は変形可能なダイヤフラムを備え、該ダイヤフラムは、第1のダイヤフラム状態において、該ダイヤフラムが前記穴部の周縁の全周に亘って完全に接触しているときに、前記環状の弁座において前記穴部の周縁に沿った部分に接触して前記弁ベース部の前記穴部を閉じ、第2のダイヤフラム状態で前記概ね環状の弁座の接触部分から少なくとも部分的に離反して、前記弁ベース部の前記穴部を流体が流通可能とし、かつ、変形によって第1のダイヤフラム状態から第2のダイヤフラム状態へ遷移するようにした弁体と、前記概ね円形の外壁のリムに圧力嵌めされるキャップであって、下方に突出した概ね円形の第1の円形内壁を具備し、該第1の円形内壁は、前記キャップが前記弁ベース部の概ね円形の外壁に対して所定の位置にあるとき、前記ダイヤフラムの前記概ね環状部分を前記概ね環状の弁座に押圧するリムを有している。
【0012】
更に、本発明の他の特徴によれば、バッグは、上端に開口部を有した受容部であって、穴を有した壁を具備した受容部と、前記開口部に接合された密閉部と、前記受容部の前記壁の穴に装着された一方向弁集成体とを具備し、前記一方向弁集成体が、穴部の周縁に沿って配置された概ね環状の弁座を備えた弁ベース部と、前記弁ベース部に結合され、第1の状態で前記穴部を開き、第2の状態で前記穴部を閉じるための弁体であって、該弁体は変形可能なダイヤフラムを備え、該ダイヤフラムは、第1のダイヤフラム状態において、該ダイヤフラムが前記穴部の周縁の全周に亘って完全に接触しているときに、前記環状の弁座において前記穴部の周縁に沿った部分に接触して前記弁ベース部の前記穴部を閉じ、第2のダイヤフラム状態で前記概ね環状の弁座の接触部分から少なくとも部分的に離反して、前記弁ベース部の前記穴部を流体が流通可能とし、かつ、変形によって第1のダイヤフラム状態から第2のダイヤフラム状態へ遷移するようにした弁体と、前記弁ベース部に結合されるキャップであって、下方に突出した概ね円形の内壁を具備し、該円形内壁が、前記ダイヤフラムの概ね環状部分を前記概ね環状の弁座に押圧するリムを有して成るキャップとを具備する。
【0013】
本発明の更なる特徴によれば、熱可塑性材料から成る弁ベース部をフィルム材料に取着するための方法は、概ね環状のフランジ、および、前記概ね環状のフランジに対して同心かつ概ね垂直で前記フランジの一方の側面に配置された概ね円形の側壁を具備した弁ベース部であって、前記フランジが、前記一方の側面に概ね環状の表面と、前記概ね環状の表面から突出する概ね円形の第1のビード部とを具備して成る弁ベース部を成形する段階と、前記フィルム材料に穴を形成する段階と、前記弁ベース部の前記概ね円形の側壁を、前記概ね円形の第1のビード部が前記穴を包囲するする前記フィルム材料の反対側の部分に接触するまで、前記フィルム材料の前記穴に挿入する段階と、前記概ね円形の第1のビード部と前記フィルム材料との間の接触領域に十分な熱と圧力とを与えて、前記概ね円形の第1のビード部を溶融する段階と、前記概ね円形の第1のビード部であった溶融材料を前記フィルム材料に融合させる段階とを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の他の特徴は以下に開示され、特許請求の範囲に記載されている。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明するが、個々の図面において同様の構成要素には同じ参照番号が付されている。
【0015】
図1は、従来の潰すことができ排気可能な貯蔵用容器2を示しており、該貯蔵用容器は、バッグ4、弁集成体6、ジッパー8を具備し、該ジッパーは、押出し成形された互いに噛合可能な一対のジッパー帯を具備し、該ジッパー帯は、その両端において互いに接合されている。図1には示されていないが、従来の弁集成体6は、典型的に、該弁集成体においてバッグ4の外部に配置された部分にスナップ式に装着可能なキャップを具備している。該キャップは、バッグから排気する前に取外さなければならず、そして排気後に装着し直される。前記キャップは、ダイアフラムに空圧を補足して、弁集成体の密閉性を助け、排気したバッグへの空気の流入を防止する。
【0016】
バッグ4は、典型的に、前後壁または前後パネル(熱可塑性材料から形成される)を具備し、該前後壁または前後パネルは、その底部および2つの側部において伝導式の熱融着によって互いに接合され、内部空間と、ジッパー8が装着される開口部とを有した受容部が形成される。バッグ4の一方の壁は穴(図1には示されていない)を有しており、該穴に弁集成体6が装着される。バッグは、ナイロン層とポリエチレンシートとの間に挟まれ混合押出成型されたポリエチレン層から形成することができる。
【0017】
使用に際して、ジッパー8が開いているとき、つまり、噛合可能なジッパー帯の閉鎖輪郭部材が分離している間に、1または複数の個々の物品またはバルク材料(図示せず)がバッグ4内に収納される。貯蔵すべき物品または材料がバッグ内に収納されると、ジッパー帯を互いに押付け合って閉鎖輪郭部材を互いに噛合させることによって、バッグ4の開口部を密閉することができる。ジッパーの閉鎖輪郭部材は、異なる多くの構成とすることができようが、バッグの開口部が気密に確実に密閉できる構成としなければならない。
【0018】
ジッパー8が閉じられると、バッグ4の内部空間は気密に密閉される。このとき、一方向弁集成体6を介してバッグから空気を吸引することによって、内部空間から排気することができる。弁集成体6を介して家庭用掃除機または工業用掃除機のような従来の真空ポンプを用いて、バッグ4から空気を抜くことができる。弁集成体6およびジッパー8は、真空源が取外された後に、バッグ4の内部空間を真空に保つ。
【0019】
以下、図2を参照して、従来の弁集成体の1つのタイプを説明し、次いで、図13を参照して従来のジッパーの1つのタイプを説明する。その後、図4〜図12を参照して、本発明の1つの実施形態による弁集成体を説明する。
【0020】
図2は、従来の弁集成体6を示す分解斜視図である。弁集成体6は、ベース部10、保持リング26、弁体28を具備する。弁集成体6は、ベース部10のフランジ12がバッグの内側に配置されるようにバッグ4に取付けられる。ベース部10は、バッグの穴を貫通し、フランジ12をバッグの材料に溶接、密封することによって、正しい位置に保持される。保持リング26は、ベース部10においてバッグの外側に配置され溶接領域を覆う。
【0021】
弁体28によって、弁集成体6が空気を一方向に流すようになる。周知の実施形態では、弁体28は、透明なポリ塩化ビニル(PVC)から形成される。弁体28は、外側の環状部分30と内側のダイヤフラム32とを有している。環状部分30およびダイヤフラム32は、頸部または架橋部によって互いに連結されているが、残りの部分は、一対の円弧状スロットまたは隙間64によって離間している。従来の家庭用掃除機または工業用掃除機のノズルがベース部10に対して押圧されたときに、環状部分30は、そうしたノズルのような真空源に対するシール面として作用する。ノズルが正しい位置に配置され、真空装置または真空源が、ノズルを介して空気を吸引すると、ダイヤフラム32が撓んで開き、バッグ内の空気が、真空ノズルへ向けてベース部10の複数の穴部20を通過する。ノズルが取外されると、ダイヤフラム32は、元の形状に戻り、ベース部10に対して密閉し、空気がベース部の穴部20を通ってバッグ内へ流入することを防止する。この密閉機能は、外面32に作用する空気の正圧によって更に増強される。
【0022】
図2に示すように、穴部20は、複数のラジアルベーン22によって分割されている。ベーン22は、環状弁座14を支持する円形の内側壁16から放射状に外側に延設されている。環状の弁体弁座14は開口部を包囲しており、図2においてAで示す中心軸線を含む平面で切断した、組立後の弁集成体6の断面図である図3に示すように、弁体28のステム62の一端に設けられたヘッド部60が該開口部を貫通している。環状弁座14は、ヘッド部60の外径よりも大きな外径と、ヘッド部60の外径よりも小さな内径を有したリングである。弁体28は、ヘッド部60が環状弁座14の開口部を通過する際に縮み次いで反対側で膨らむように弾性材料から形成される。反対側で膨らんだ状態で、ヘッドの下面が弁座14に着座し、かつ、該弁座により支持される。
【0023】
図3を更に参照すると、ベース部10は、更に、他の環状の弁体弁座24を支持する円形の外側壁18を具備している。環状弁座24は、弁体28の外側の環状部分30の外径よりも大きな外径と、ステム62の最大外径よりも大きな内径を有したリングである。弁体28の外側の環状部分30は、弁座24に着座し、ダイヤフラム32は円形ビード部66に着座する。円形ビード部は、ベース部10に設けられた円形開口部の縁部において弁座24の表面の平面よりも上方に突出している。ビード部66は周縁沿いに概ね一定の輪郭を有している。
【0024】
図3において、弁のベース部10は、柔軟な気密バッグ4を貫通し、環状の保持リング26によって正しい位置に保持されている。真空源(図示せず)は、そのノズルの先端を外側の環状部分30に押圧し、弁を介して空気を吸引するように配置することができる。真空ノズルによって付与される吸引力によって、ダイヤフラム32が撓む。ダイヤフラム32の一部がビード部66から離反すると、開口部68が複数の穴部20に連通する。図3では、吸引中にバッグから流出する空気の流れが矢印70により指示されている。ダイヤフラム32が持上げられている間、ヘッド部60は弁座14の背面に係止されており、これによって、弁体がベース部10から脱離することが防止される。真空源のノズルが取外されると、ダイヤフラム32はビード部66に着座した位置に復帰し、弁を通過する空気の逆流を防止する。
【0025】
開口部68(図3に示す)に着脱自在のキャップ86(図4に示す)を配置して、弁集成体6の内部を保護することが周知となっている。真空源が取外された後、キャップは、外周ビード部72を有した側壁18の端部にスナップ式に装着される。ビード部72はその周縁沿いに概ね一定の輪郭を有している。前記キャップは、該キャップの脱離に対してビード部72による抵抗はもとより摩擦力によって保持さえれる。キャップ86(図4参照)の内側に中心ポスト部88を設けることが周知となっており、該中心ポスト部は、キャップがベース部の側壁18に押圧されたときに、ダイヤフラムの中心部分(図3に示すようにステム62の基端部において)を下方へ押圧する。この構成は、弁座24のビード部66へのダイヤフラム32の接触を維持する圧力を印加することを意図している。周知のキャップは、また、キャップがベース部に押圧されたときに、該キャップを停止させる下方に延びる円形壁92を有している。
【0026】
本発明の1つの実施形態によれば、着脱自在のキャップ86には、ダイヤフラム32の半径方向に最外周部を弁座14のビード部66に押圧するための手段が設けられている。ここで図5を参照すると、この手段は、中心ポスト部88およびキャップの側壁94と概ね同心の下方に延びる円形壁90を具備している。壁90は、図6に示すように、該壁の下端がダイヤフラム32の対面する環状の部分をビード部66に対して押圧するのに十分な高さを有している。好ましくは、壁90は、ビード部66よりも僅かに大きく、かつ、ダイヤフラム32の外径よりも小さな直径を有している。図11において破線で示す円形領域の拡大図である図12にビード部66を拡大して示す。
【0027】
キャップ86の円形リング90によって、弁集成体の真空密封性能が効果的に改善される。然しながら、様々な実際上の理由、例えば一層柔軟な弁体材料、一層細い弁体ステム、高い真空吸引力、弁体のステムとベース部の穴部との間の直径の一層大きな許容誤差等の理由から、まれに、弁体が下方へベース部内に移動してしまうことがある。この移動によって、真空下において、弁体のダイヤフラムの有効直径が小さくなり、キャップの円形リング90がもはや適正に弁体のダイヤフラム32に接触しなくなる。この問題は、キャップ86のリング90が一層大きな直径のダイヤフラム32と係合できるように、弁体のダイヤフラムの直径を十分に大きくすることによって解決されてきた。図7、8にこうした弁体28を示す。一例として示した構成では、円形リング90は19.00mmの内径と、22.00mmの外径とを有しており、ダイヤフラムは26.416mmの外径を有し、円弧状スロットは1mmの幅を有している。
【0028】
図5に示すように、キャップ86は、更に、壁90と概ね同心の下方に延びる円形壁92を具備している。壁92の高さは壁90の高さよりも小さくなっているが、弁体28の環状の外側部分30の外径と概ね等しい外径を有している。ベース部10の側壁18のリムが、円形壁92とキャップ90の側壁94との間の環状空間に嵌合する。キャップ86を装着する間、側壁94から半径方向内側に突出するビード部96が、ベース部の側壁18のリムに形成された外周ビード部72を押圧しながら通過する。これらのビード部の干渉によって、キャップ86の脱離に対する抵抗が生じる。ビード部96は、その周縁沿いに概ね一定の輪郭を有している。
【0029】
本発明の開示された実施形態によれば、保持リングは弁集成体から省略されており、ベース部10のフランジ12に、弁集成体をバッグに取着するための伝導熱融着作業の速度を改善するための手段が設けられている。図9、10には、ベース部10の2つの図が示されている。図11には断面図が示されている。図10に示すように、上述した手段は、バッグ製造フィルムを接合するフランジの表面に形成された一連の同心円状のビード部を具備している。図9、10に示す例では、3つの円形ビード部74、76、78が設けられており、外側ビード部78と中間ビード部76の半径の差は、内側ビード部74と中間ビード部76の半径の差と等しくなっている。ビード部74、76、78の各々は、その周縁沿いに概ね一定の輪郭を有し、該輪郭は、3つのビード部について実質的に同一となっている。
【0030】
(弁集成体のベース部をバッグ製造フィルムに融着する)融着工程の間、バッグ製造フィルム上の弁のベース部10が貫通する穴の周囲の部分が、加熱された環状のシールリング(図示せず)と、ベース部10のフランジ12との間で押圧される。環状のシールリングは、外側ビード部78の直径よりも大きな外径と、内側ビード部74の直径よりも小さな内径とを有する。加熱された環状シールリングの配置に対する所定の許容誤差を許すために、1または複数のビード部74、76、78の一部が熱融着工程の間シールリングの全周に沿って溶融される。ビード部74、76、78は、融着工程の間、熱集中器として作用する。ビード部は、迅速に溶融し、次いで、バッグ製造フィルムに融合して、冷却される間、気密のシール部を形成する。これら熱を集中するビード部を設けたことにより、伝導熱融着工程の速度が高くなり、製造コストが低減される。
【0031】
同様の同心の一組の円形ビード部80、82、84をフランジ12の反対側の面に形成することができる。ビード部80、82、84は、弁集成体の真空試験の間、気密を保証するために用いられる。ビード部80、82、84の各々は、外周に沿って概ね一定の輪郭を有し、該輪郭は、3つのビード部で実質的に同一となっている。
【0032】
開示された実施形態は、3つの互いに同心の円形熱集中ビード部を有しているが、本発明の広い範囲は、弁集成体のベース部のフランジ上に設けた熱集中ビード部の数は幾つでもよい。例えば、1つの円形熱集中ビード部を用いることができる。
【0033】
排気可能な貯蔵バッグは、矩形の3つの辺に沿って互いに(例えば、伝導熱融着によって)接合された2つのパネルから形成されている。貯蔵バッグ内の真空を維持するために、閉じられた状態のジッパーは、バッグの開口部(すなわち第4の辺)が気密に密閉されなければならない。多くの異なるタイプのジッパーを用いることができる。本発明は、特定のジッパー構造を目的としていないが、図13を参照して、本発明で使用するのに適したジッパーを説明する。
【0034】
図13は、一対の互いに噛合可能なジッパー帯34、36を具備した従来のジッパー8を示している。ジッパー帯34は、ボール形の閉鎖輪郭を有した一対の突起部38、40と、プルフランジ部48と、バッグの一方の壁58に接合される延長フランジ部50とを具備している。ジッパー帯36は、ボール形の閉鎖輪郭を有した三つ組の突起部42、44、46と、プルフランジ部52と、バッグの他方の壁56に接合される延長フランジ部54とを具備している。バッグの壁は、典型的に伝導熱融着によってジッパーの延長フランジ部に接合される。突起部38、40は、図13に示すように、突起部42、44、46の間の各空間内に嵌合することによって、該突起部に噛合する。ユーザは、プルフランジ部48、52を掴んで引き離し、閉じられているジッパーを開くことができる。開いたジッパーは、突起部38、40を突起部42、44、46の間の空間に押入するのに十分な力を以て、ジッパーの全長に亘ってジッパー帯を互いに押圧することによって閉じることができる。或いは、スライダ(図示せず)を用いてジッパーを閉じるようにしてもよい、典型的に、こうしたスライダは、プルフランジ部のための隙間を以てジッパー上に嵌合したU字形のクリップの形態をとり、スライダがジッパー沿いに一方向に移動するとき、入ってくるジッパー部分の輪郭部材をクリップの脚部がカム作用によって係合させる。ジッパー帯34、36の両端は、バッグの側部接合部分の領域で互いに融着される。
【0035】
機械上で再閉鎖可能なバッグを製造する技術の当業者は、二枚の独立したウェブ状のプラスチックフィルムを3つの側部で互いに接合してバッグを形成することに代えて、一枚のウェブ状フィルムを降りた端でバッグを形成可能なことは容易に理解できよう。完成したバッグにおいて、この折畳み部部分がバッグの底を形成し、2つの側部接合部分は、伝導熱融着によって形成することができる。
【0036】
好ましい実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変更が可能であり、また、部材を均等物によって代用可能なことは当業者には理解されよう。更に、本発明の本質的範囲から逸脱することなく、特定の状況に適合するように、本発明の教示に対して多くの修正が可能であろう。従って、本発明は、本発明を実施するために最良と考えられる形態として開示された特定の実施形態に限定されず、特許請求の範囲内の全ての実施形態を含む。
【0037】
特許請求の範囲の記載で使用されている動詞「接合」は、熱および/または圧力の付与、超音波エネルギの付与、接着材料や粘結剤の層の付与、接着剤帯または粘結剤帯の配置等によらず、融合、固着、融着、連結、接着等を意味する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】従来の1つのタイプによる潰すことができ排気可能な貯蔵用バッグを示す斜視図である。
【図2】図1に示したタイプのバッグで使用するのに適した周知の弁集成体の分解斜視図である(キャップは取外してある)。
【図3】図1に示したタイプのバッグに取着した周知の弁集成体の断面図である。
【図4】周知の弁集成体の斜視図である。
【図5】本発明の1つの実施形態によるキャップの断面図である。
【図6】図3に示したタイプと同様の弁集成体に装着した図5のキャップの断面図である。
【図7】本発明の開示された実施形態による弁体の頂面図である。
【図8】図7の矢視線8−8に沿う図7の弁体の断面図である。
【図9】本発明の開示された実施形態による弁集成体のベース部の頂面図である。
【図10】本発明の開示された実施形態による弁集成体のベース部の側面図である。
【図11】図9の矢視線11−11に沿う図10の弁集成体のベース部の断面図である。
【図12】図11の破線で示す円内のベース部の部分の拡大図である。
【図13】図1に示したタイプのバッグで使用するのに適した周知のジッパーの断面図である。
【符号の説明】
【0039】
2 貯蔵用容器
4 バッグ
6 弁集成体
8 ジッパー
10 ベース部
12 フランジ
14 弁座
16 ベース部の内側壁
18 ベース部の外側壁
20 ベース部の穴部
26 保持リング
28 弁体
30 弁体の環状部分
32 ダイヤフラム
62 弁体のステム
66 ビード部
86 キャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁集成体において、
穴部の周縁に沿って配置された概ね環状の弁座、および、フランジを備えた弁ベース部と、
前記弁ベース部に結合され、第1の状態で前記穴部を開き、第2の状態で前記穴部を閉じるための弁体であって、該弁体は変形可能なダイヤフラムを備え、該ダイヤフラムは、第1のダイヤフラム状態において、該ダイヤフラムが前記穴部の周縁の全周に亘って完全に接触しているときに、前記環状の弁座において前記穴部の周縁に沿った部分に接触して前記弁ベース部の前記穴部を閉じ、第2のダイヤフラム状態で前記概ね環状の弁座の接触部分から少なくとも部分的に離反して、前記弁ベース部の前記穴部を流体が流通可能とし、かつ、変形によって第1のダイヤフラム状態から第2のダイヤフラム状態へ遷移するようにした弁体とを具備し、
前記弁ベース部のフランジが、その一方の側面に概ね環状の第1の表面と、前記概ね環状の第1の表面から突出した概ね円形の第1のビード部とを具備し、前記概ね環状の第1の表面が前記概ね環状の弁座と同じ方向に面している弁集成体。
【請求項2】
前記第1のビード部は、その全周に亘って高さが概ね一定となっている請求項1に記載の弁集成体。
【請求項3】
前記弁ベース部は、更に、前記概ね円形の第1のビード部と同心の概ね円形の第2のビード部を具備する請求項1に記載の弁集成体。
【請求項4】
前記弁ベース部は、更に、前記弁ベース部の前記一方の側面に概ね環状の第2の表面と、該概ね環状の第2の表面から突出した互いに同心の概ね円形の第3と第4のビード部とを具備する請求項3に記載の弁集成体。
【請求項5】
前記概ね環状の弁座の前記接触される部分は、概ね円形のビード部を具備する請求項1に記載の弁集成体。
【請求項6】
前記弁ベース部は、更に、前記概ね環状の弁座の外周部から概ね垂直上方に突出した概ね円形の外壁と、前記概ね円形の外壁のリムに圧力嵌めされるキャップとを具備し、
前記キャップが下方に突出した概ね円形の第1の円形内壁を具備しており、該第1の円形内壁は、前記キャップが、前記弁ベース部の概ね円形の外壁に対して所定の位置にあるとき、概ね円形の該内壁が、前記ダイヤフラムの前記概ね環状部分を前記概ね環状の弁座に押圧するリムを有する請求項1に記載の弁集成体。
【請求項7】
前記キャップは、更に、同キャップが前記弁ベース部の前記概ね円形の外壁に対して前記所定位置にあるとき、前記ダイヤフラムの中央部分を付勢する下方に延びる中心ポスト部を具備しており、前記第1の円形内壁が前記中心ポスト部に対して概ね同心となっている請求項6に記載の弁集成体。
【請求項8】
前記弁体が、更に、直径を挟んで両側に配設された頸部によって前記ダイヤフラムに連結された概ね環状の外側部分を具備し、前記キャップは、更に、同キャップが前記弁ベース部の前記概ね円形の外壁に対して前記所定位置にあるとき、前記弁体の概ね環状の外側部分に接触する下方に延びる第2の円形内壁を具備しており、前記第2の円形内壁が、前記第1の円形内壁に対して概ね同心となっている請求項6に記載の弁集成体。
【請求項9】
弁集成体において、
穴部の周縁に沿って配置された概ね環状の弁座、前記概ね環状の弁座の外周部から概ね垂直上方に突出した概ね円形の外壁、および、前記概ね円形の外壁から半径方向外側に延びるフランジを備えた弁ベース部と、
前記弁ベース部に結合され、第1の状態で前記穴部を開き、第2の状態で前記穴部を閉じるための弁体であって、該弁体は変形可能なダイヤフラムを備え、該ダイヤフラムは、第1のダイヤフラム状態において、該ダイヤフラムが前記穴部の周縁の全周に亘って完全に接触しているときに、前記環状の弁座において前記穴部の周縁に沿った部分に接触して前記弁ベース部の前記穴部を閉じ、第2のダイヤフラム状態で前記概ね環状の弁座の接触部分から少なくとも部分的に離反して、前記弁ベース部の前記穴部を流体が流通可能とし、かつ、変形によって第1のダイヤフラム状態から第2のダイヤフラム状態へ遷移するようにした弁体と、
前記概ね円形の外壁のリムに圧力嵌めされるキャップであって、下方に突出した概ね円形の第1の円形内壁を具備し、該第1の円形内壁は、前記キャップが前記弁ベース部の概ね円形の外壁に対して所定の位置にあるとき、前記ダイヤフラムの前記概ね環状部分を前記概ね環状の弁座に押圧するリムを有して成るキャップとを具備する弁集成体。
【請求項10】
前記キャップは、更に、同キャップが前記弁ベース部の前記概ね円形の外壁に対して前記所定位置にあるとき、前記ダイヤフラムの中央部分を付勢する下方に延びる中心ポスト部を具備し、前記第1の円形内壁が前記中心ポスト部に対して概ね同心となっている請求項9に記載の弁集成体。
【請求項11】
前記弁体が、更に、直径を挟んで両側に配設された頸部によって前記ダイヤフラムに連結された概ね環状の外側部分を具備し、前記キャップは、更に、同キャップが前記弁ベース部の前記概ね円形の外壁に対して前記所定位置にあるとき、前記弁体の概ね環状の外側部分に接触する下方に延びる第2の円形内壁を具備しており、前記第2の円形内壁が、前記第1の円形内壁に対して概ね同心となっている請求項9に記載の弁集成体。
【請求項12】
前記概ね環状の弁座が概ね円形のビード部を具備する請求項9に記載の弁集成体。
【請求項13】
バッグにおいて、
上端に開口部を有した受容部であって、穴を有した壁を具備した受容部と、
前記開口部に接合されたプラスチックジッパーであって、前記開口部を横断して延設された第1と第2のジッパー帯を具備し、前記第1のジッパー帯は第1の閉鎖輪郭部材を具備し、前記第2のジッパー帯は第2の閉鎖輪郭部材を具備しており、前記第1と第2のジッパー帯は互いに噛合して気密に密閉可能となっており、前記第1と第2の閉鎖輪郭部材が噛合しているとき、前記開口部が閉じ、前記第1と第2の閉鎖輪郭部材が分離しているとき、前記開口部が開いているようにしたプラスチックジッパーと、
前記受容部の前記壁の穴に装着された一方向弁集成体とを具備し、
前記一方向弁集成体が、
穴部の周縁に沿って配置された概ね環状の弁座、前記概ね環状の弁座の外周部から概ね垂直上方に突出した概ね円形の外壁、および、前記概ね円形の外壁から半径方向外側に延び、かつ、前記穴を包囲する前記壁の周縁部分に取着されたフランジを備えた弁ベース部と、
前記弁ベース部に結合され、第1の状態で前記穴部を開き、第2の状態で前記穴部を閉じるための弁体であって、該弁体は変形可能なダイヤフラムを備え、該ダイヤフラムは、第1のダイヤフラム状態において、該ダイヤフラムが前記穴部の周縁の全周に亘って完全に接触しているときに、前記環状の弁座において前記穴部の周縁に沿った部分に接触して前記弁ベース部の前記穴部を閉じ、第2のダイヤフラム状態で前記概ね環状の弁座の接触部分から少なくとも部分的に離反して、前記弁ベース部の前記穴部を流体が流通可能とし、かつ、変形によって第1のダイヤフラム状態から第2のダイヤフラム状態へ遷移するようにした弁体と、
前記概ね円形の外壁のリムに圧力嵌めされるキャップであって、下方に突出した概ね円形の第1の円形内壁を具備し、該第1の円形内壁は、前記キャップが前記弁ベース部の概ね円形の外壁に対して所定の位置にあるとき、前記ダイヤフラムの前記概ね環状部分を前記概ね環状の弁座に押圧するリムを有して成るキャップとを具備するバッグ。
【請求項14】
前記キャップは、更に、同キャップが前記弁ベース部の前記概ね円形の外壁に対して前記所定位置にあるとき、前記ダイヤフラムの中央部分を付勢する下方に延びる中心ポスト部を具備しており、前記第1の円形内壁が前記中心ポスト部に対して概ね同心となっている請求項13に記載のバッグ。
【請求項15】
バッグにおいて、
上端に開口部を有した受容部であって、穴を有した壁を具備した受容部と、
前記開口部に接合された密閉部と、
前記受容部の前記壁の穴に装着された一方向弁集成体とを具備し、
前記一方向弁集成体が、
穴部の周縁に沿って配置された概ね環状の弁座を備えた弁ベース部と、
前記弁ベース部に結合され、第1の状態で前記穴部を開き、第2の状態で前記穴部を閉じるための弁体であって、該弁体は変形可能なダイヤフラムを備え、該ダイヤフラムは、第1のダイヤフラム状態において、該ダイヤフラムが前記穴部の周縁の全周に亘って完全に接触しているときに、前記環状の弁座において前記穴部の周縁に沿った部分に接触して前記弁ベース部の前記穴部を閉じ、第2のダイヤフラム状態で前記概ね環状の弁座の接触部分から少なくとも部分的に離反して、前記弁ベース部の前記穴部を流体が流通可能とし、かつ、変形によって第1のダイヤフラム状態から第2のダイヤフラム状態へ遷移するようにした弁体と、
前記弁ベース部に結合されるキャップであって、下方に突出した概ね円形の内壁を具備し、該円形内壁が、前記ダイヤフラムの概ね環状部分を前記概ね環状の弁座に押圧するリムを有して成るキャップとを具備するバッグ。
【請求項16】
前記キャップは、更に、前記ダイヤフラムの中央部分を付勢する下方に延びる中心ポスト部を具備しており、前記円形内壁が前記中心ポスト部に対して概ね同心となっている請求項15に記載の弁集成体。
【請求項17】
前記密閉部が、前記開口部に接合されたプラスチックジッパーを具備しており、前記ジッパーが、前記開口部を横断して延設された第1と第2のジッパー帯を具備し、前記第1のジッパー帯は第1の閉鎖輪郭部材を具備し、前記第2のジッパー帯は第2の閉鎖輪郭部材を具備しており、前記第1と第2のジッパー帯は互いに噛合して気密に密閉可能となっており、前記第1と第2の閉鎖輪郭部材が噛合しているとき、前記開口部が閉じ、前記第1と第2の閉鎖輪郭部材が分離しているとき、前記開口部が開いているようにした請求項15に記載のバッグ。
【請求項18】
前記弁ベース部は、更に、前記概ね環状の弁座の外周部から概ね垂直上方に突出した概ね円形の外壁を具備し、前記キャップが、更に、前記弁ベース部の概ね円形の前記外壁を具備し、該外壁は、前記弁ベース部の前記概ね円形の外壁のリムに圧力嵌めされるバッグ。
【請求項19】
熱可塑性材料から成る弁ベース部をフィルム材料に取着するための方法において、
概ね環状のフランジ、および、前記概ね環状のフランジに対して同心かつ概ね垂直で前記フランジの一方の側面に配置された概ね円形の側壁を具備した弁ベース部であって、前記フランジが、前記一方の側面に概ね環状の表面と、前記概ね環状の表面から突出する概ね円形の第1のビード部とを具備して成る弁ベース部を成形する段階と、
前記フィルム材料に穴を形成する段階と、
前記弁ベース部の前記概ね円形の側壁を、前記概ね円形の第1のビード部が前記穴を包囲するする前記フィルム材料の反対側の部分に接触するまで、前記フィルム材料の前記穴に挿入する段階と、
前記概ね円形の第1のビード部と前記フィルム材料との間の接触領域に十分な熱と圧力とを与えて、前記概ね円形の第1のビード部を溶融する段階と、
前記概ね円形の第1のビード部であった溶融材料を前記フィルム材料に融合させる段階とを含んで成る熱可塑性材料から成る弁ベース部をフィルム材料に取着するための方法。
【請求項20】
前記成形段階の間に円形の第2のビード部を形成し、該第2のビード部は、前記概ね環状の表面の用面から突出し、かつ、直径は異なるが前記円形の第1のビード部と同心であり、
前記方法は、更に、
前記概ね円形の第2のビード部と前記フィルム材料との間の接触領域に十分な熱と圧力とを与えて、前記概ね円形の第2のビード部を溶融する段階と、
前記概ね円形の第2のビード部であった溶融材料を前記フィルム材料に融合させる段階とを含んで成る請求項19に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2007−530884(P2007−530884A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−504515(P2007−504515)
【出願日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【国際出願番号】PCT/IB2005/050459
【国際公開番号】WO2005/093303
【国際公開日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(591203428)イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド (309)
【Fターム(参考)】