説明

真空冷却機および真空冷却方法

【課題】 包装食材であっても真空冷却機能を用いて効果的に冷却を行えるようにすることにある。
【解決手段】 包装食材1を液体2に浸漬して収容する処理槽4と、この処理槽4内を減圧する減圧手段5と、減圧された前記処理槽4内を復圧する復圧手段6と、前記処理槽4の液体を撹拌する撹拌手段7とを備えることを特徴とする。また、前記撹拌手段7は、前記処理槽4の液体2内へ気体を導入する手段であることを特徴とする。さらに、包装食材1を液体2への浸漬状態として処理槽4内へ収容し、前記処理槽4内を減圧するとともに、前記処理槽4の液体を撹拌することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、包装食品を冷却するため真空冷却機および真空冷却方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に開示されるように、被冷却物が収容された処理槽内を減圧して、被冷却物中の水分を気化し、その気化熱で被冷却物を冷却する真空冷却機が知られている。
【特許文献1】特開平9−296975号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、包装された食材を真空冷却する場合、その冷却が困難であった。
【0004】
この発明が解決しようとする課題は、包装食材であっても真空冷却機能を用いて効果的に冷却を行えるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、包装食材を液体に浸漬して収容する処理槽と、この処理槽内を減圧する減圧手段と、減圧された前記処理槽内を復圧する復圧手段と、前記処理槽の液体を撹拌する撹拌手段とを備えることを特徴とする真空冷却機である。
【0006】
請求項2に記載の発明は、前記撹拌手段は、前記処理槽の液体内へ気体を導入する手段であることを特徴とする請求項1に記載の真空冷却機である。
【0007】
請求項3に記載の発明は、包装食材を液体への浸漬状態として前記処理槽内へ収容し、前記処理槽内を減圧するとともに、前記処理槽の液体を撹拌することを特徴とする真空冷却方法である。
【0008】
さらに、請求項4に記載の発明は、前記包装食材の包装を減圧により膨張するものとし、前記包装食材から液面までの距離が所定値以上となるように前記包装食材の液体への浸漬状態を設定したことを特徴とする請求項3に記載の真空冷却方法である。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、真空冷却により液体が冷却されるとともに、前記撹拌手段により液体がが撹拌されることにより、食材からの水分の蒸発が期待できない包装食材の冷却を効果的に行うことができる。すなわち、撹拌を行うことにより、液中の上下の温度差をなくするとともに、前記包装食材表面での伝熱を促進することができるので、前記包装食材の冷却を効果的に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
つぎに、この発明の実施の形態について説明する。この実施の形態は、密閉空間を形成する処理槽内に、冷却したい包装食材を液体へ浸漬した状態で収容し、真空ポンプなどからなる減圧手段を用いて処理槽内を減圧するとともに、撹拌手段により液体を撹拌することで、前記包装食材を冷却する真空冷却機である。
【0011】
この真空冷却機は、加熱調理後の包装食材の冷却に使用される。前記包装食材には、合
成樹脂フィルムにより包装される食品の他、金属製缶により包装される食材(所謂缶詰)を含む。勿論、この真空冷却機を包装されていない食材の真空冷却に使用することも可能である。この場合、この食材は液体内に浸漬することなく真空冷却することができる。
【0012】
前記処理槽は、内部空間が液体の冷却空間として機能する中空構造であり、扉またはシャッターなどにより開閉可能とされる。この処理槽には、減圧手段と復圧手段とが設けられる。この処理槽は、冷却槽、冷却室、調理室などと称することができる。
【0013】
前記包装食材は、前記液体を貯留する液体容器内に収容することにより、液体内への浸漬を行う。この液体容器は、好ましくは、前記処理槽と別の容器とされるが、前記処理槽そのものを液体容器とすることもできる。前記液体容器への液体注入は、前記液体容器を前記処理槽へ収容する前に行ってもよいが、前記液体容器を前記処理槽内へ収容してから注入を行うように構成することができる。後者の場合、減圧後に前記処理槽内外の圧力差を利用して注入することもできるし、液体を加圧して注入するように構成することができる。前記液体は、好ましくは水とするが、水以外のアルコール類とすることができる。
【0014】
前記包装食材の包装を減圧により膨張する袋状の構成のものとした場合、前記包装食材の液体への浸漬状態は、好ましくは、前記包装食材から液面までの距離が所定値またはそれ以上となるように設定する。
【0015】
これを詳しく説明すると、袋状の包装食材は、真空冷却機に入れて減圧すると包装が膨れる。これは食材への溶存空気が減圧分だけ体積が増える分と、庫内は減圧されていても包装内の食材の温度がまだ高いので、包装内の蒸気圧が庫内より高いことによる。包装が膨らむと破裂の危険を生ずる。また、膨れた部分では熱が伝わりにくく伝熱障害を生じたり、膨れることによって体積が増え、内部の前記液体容器内の水をオーバーフローさせ、減圧ラインライン側にキャリーオーバーしてしまうことになり、好ましくない。また、冷えて包装が縮んできた場合、液位が下がって包装が液面から露出すると、冷えない原因となる。
【0016】
これらの不都合を避けるために、前記包装食材の液体への浸漬状態は、好ましくは、前記包装食材から液面までの距離が所定値以上となるように設定する,すなわち前記液体容器内に溜める液の液深を深くして前記包装食材を液底付近に置くことにより液のヘッドを利用して包装の膨らみを防ぐことができる。単に液深を深くするだけでは、ヘッドの影響で下部は圧力が高くなり包装は膨らみにくくなるが、飽和蒸気温度もそれなりに上がっていしまい、前記包装食材の近傍に温度境界層ができて冷えが悪くなる。しかしながら、この実施の形態においては、前記攪拌手段による撹拌により、前記温度境界層および前記液体容器内の液体の上下の温度差が解消されるので、冷却を効果的に行うことができる。
【0017】
前記減圧手段は、前記処理槽内の空気を真空引きして、処理槽内を減圧する手段であり、真空ポンプまたはエジェクタなどからなる。これらは、複数種類のものを組み合わせてもよい。この減圧手段は、減圧ラインを介して、処理槽の内部空間に接続されている。従って、減圧手段により減圧ラインを介して処理槽内の空気を外部へ吸引排出して、処理槽内を減圧することができる。処理槽内の減圧の有無は、減圧手段自体の作動の有無により操作することができる。あるいは、減圧ラインの中途に減圧操作弁を設け、この減圧操作弁より真空ポンプ側を常時所定圧力に減圧しておき、前記減圧操作弁を開閉操作してもよい。
【0018】
一方、前記復圧手段は、減圧された前記処理槽内へ外気を導入して、真空状態を解除し復圧する手段である。この復圧手段により、前記処理槽内は、大気圧下に解放可能とされる。その際、衛生面を考慮して、フィルターを介して外気を導入するのがよい。復圧手段
の復圧ラインは、復圧操作弁を介して前記処理槽の内部空間に接続されている。この復圧操作弁を開閉操作することで、前記処理槽の内部と外部との連通の有無が切り替えられる。従って、減圧手段を停止した状態で、前記復圧操作弁を開くことで、処理槽内の圧力を大気圧まで戻すことができる。
【0019】
前記復圧操作弁は、単なる開閉弁でもよいが、その開度を任意に調整可能な構成のものでもよい。後者の場合、前記減圧手段を作動させた状態で、前記復圧操作弁の開度を調整することで、減圧時の前記処理槽内の圧力ひいては温度を、任意に調整できる。但し、前記処理槽内の圧力や温度の調整方法は、特に問わず適宜に変更可能である。たとえば、前記復圧操作弁を閉じた状態で、前記処理槽内が設定圧力もしくは設定温度になるまで、または設定時間だけ前記減圧手段を作動させてもよい。その際、前記減圧手段の作動の有無を切り替えるなどにより、前記処理槽内を設定圧力または設定温度で設定時間だけ保持してもよい。
【0020】
本実施形態の真空冷却機には、さらに、被冷却物の撹拌手段が備えられている。この撹拌手段は、真空冷却中に前記包装食材を浸漬した液体を撹拌する手段である。この撹拌処理は、処理槽内の減圧下では常時行ってもよいし、所望の時間だけ行うようにしてもよい。撹拌手段の構成は、特に問わないが、具体例として、下記五つの実施形態を挙げることができる。
【0021】
第一の実施形態として、前記撹拌手段は、前記液体容器内へ空気等の気体を導入する手段とすることができる。この液体容器内への気体の導入は、ポンプなどを用いて強制的に吹き込んでもよいが、真空冷却時には処理槽内が減圧下になることを利用して、処理槽の内外の圧力差に基づき自然に空気を送り込むように構成することもできる。
【0022】
この場合、中途部に気体導入制御弁を設けた管路からなる気体導入ラインを、前記処理槽の内外を連通するように設ければよい。そして、この気体導入ラインは、一端部がフィルターを介して大気圧下に開放されており、他端部は前記液体容器内に開放される。これにより、前記減圧手段による前記処理槽内の減圧下で、前記気体導入制御弁を開くことにより、前記処理槽の内外の圧力差により、前記フィルターを介した空気が前記液体容器内に導入される。前記気体導入ラインを介した前記液体容器内への気体導入は、前記液体容器内の底部より行うのがよい。これにより、液体内を気泡が上昇することで、液体および包装食材を撹拌することができる。この第一の実施の形態においては、前記フィルターおよび気体導入ラインの一部を前記復圧手段のそれと共用するように構成することができる。
【0023】
第二の実施形態として、前記撹拌手段は、前記液体容器内で回転する撹拌羽根を有する構成である。この撹拌羽根は回転軸に設けられ、この回転軸が駆動装置により回転される。
【0024】
第三の実施形態として、前記撹拌手段は、前記液体容器内に設けられる撹拌子と、この撹拌子を前記液体容器外から非接触で回転させる撹拌器(スターラ)とを有する構成である。典型的には、マグネット撹拌子とマグネチックスターラとの組合せから構成できる。この場合、前記液体容器をマグネチックスターラ上に載せる一方、前記液体容器内にマグネット撹拌子を入れておき、前記処理槽内の減圧時にマグネチックスターラからの磁力で、前記液体容器内のマグネット撹拌子を可動させて、前記液体容器内の液体を撹拌することができる。
【0025】
第四の実施形態として、前記撹拌手段は、前記液体容器の下部を加熱し、液体中に気泡を生じさせることで液体を撹拌する加熱器とすることができる。この加熱器は、液体の底
部を局所的に加熱することにより、その箇所の液体の蒸発を促し、これにより発生した気泡が上昇することで、液体および包装食材を撹拌するものである。この形態における撹拌は、対流を利用したものである。
【0026】
第五の実施形態として、前記撹拌手段は、前記液体容器の上部と下部とを接続するバイパス路と、このバイパス路を介して液体を強制循環させる循環ポンプとを有する構成である。この循環は、前記液体容器の下部から液体を前記バイパス路へ取り出し、前記液体容器の上部へ戻してもよいが、これとは逆に、前記液体容器の上部から液体を前記バイパス路へ取り出し、前記液体容器の下部へ戻してもよい。後者の場合、上部から取り出した液体を、前記循環ポンプで前記液体容器下部から噴き上げることで、前記液体容器内の液体を撹拌することができる。
【0027】
前記減圧手段や前記復圧手段などは、制御手段(制御器)により制御される。この制御手段は、前記減圧手段を制御して前記処理槽内を減圧して、前記処理槽内の前記包装食材および液体を冷却した後、前記復圧手段を制御して大気圧まで復圧させて処理を完了する。また、前記制御手段は、前記減圧手段による前記処理槽内の減圧下における少なくとも一時期に、前記撹拌手段を制御して、前記液体容器内の液体の撹拌を行う。具体的には、前記撹拌手段の前記気体導入用ポンプ、前記気体導入制御弁、前記駆動装置、前記マグネチックスターラ、前記加熱器、または前記循環ポンプの作動を制御する。
【0028】
このような気体の撹拌を伴った前記液体容器内の液体の真空冷却処理は、所定のプログラムに従って行われる。さらに、前記処理槽には所望により、前記処理槽内または前記液体の温度または圧力を検出するために、温度センサおよび圧力センサの一方または双方を設けてもよい。このようなセンサを設けた場合には、前記処理槽内の圧力や前記液体の温度などを用いて、前記制御手段による各種制御を行うことができる。
【実施例1】
【0029】
以下、この発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の真空冷却機の実施例1を示す概略構成図である。本実施例の真空冷却機は、包装食材1の冷却に好適に用いられる。図示例では、包装食材1は、減圧により包装(符号省略)が膨張する性質のものとされる。そして、前記包装食材1の水3への浸漬状態を前記包装食材1から液面までが所定距離Lとなるように設定している。上方に開口した容器2内に収容された水3に浸漬状態とされる。この容器2は、ステンレスなどから形成されている。
【0030】
本実施例1の真空冷却機は、前記容器2を収容する処理槽4と、この処理槽4内を減圧して水3を真空冷却する減圧手段5と、減圧された前記処理槽4内を大気圧まで復圧する復圧手段6と、前記減圧手段5による真空冷却中に水3を撹拌する撹拌手段7とを備える。
【0031】
本実施例1の処理槽4は、扉(不図示)により開閉可能とされ、扉がなされた状態では、処理槽4内に密閉空間8が形成される。この密閉空間8は、減圧手段5により減圧されることで、包装食材1の冷却空間として機能する。
【0032】
前記減圧手段4は、真空ユニット9を備え、この真空ユニット9は減圧ライン(空気導出用配管)10を介して処理槽4と接続される。前記真空ユニット9は、典型的には、真空ポンプ(不図示)を備えて構成されるが、これに代えてまたはこれに加えて、蒸気エジェクタなどを備えていてもよい。
【0033】
前記復圧手段6は、減圧された前記処理槽4内へ外気を導入して、真空状態を解除し復
圧する手段である。具体的には、外気は、前記フィルター11を介して取り込まれ、復圧ライン(外気導入用配管)12を介して前記処理槽4内へ供給可能とされている。前記復圧ライン12の中途には、外気と前記処理槽4内との連通の有無を切り替える復圧操作弁13が設けられている。従って、前記復圧操作弁13を閉じた状態で、前記真空ユニット9により前記処理槽4内を減圧した後、前記真空ユニット9による減圧を停止して、前記復圧操作弁13を開ければ、前記処理槽4内の真空状態を解除して大気圧下に戻すことができる。
【0034】
本実施例1では、撹拌手段7は、水3が入れられた前記容器2内に空気を導入する手段である。具体的には、気体導入ライン(気体導入用配管)14が接続されている。この気体導入ライン14は、一端部がフィルター15を介して大気圧下に開放されており、他端部は前記容器2の内底部に水3内に没入するように挿入され、複数の空気噴出口(符号省略)を備えている。また、気体導入ライン14の中途には、気体導入制御弁16が設けられており、この気体導入制御弁16を操作することで、前記容器2内と外気との連通の有無が切り替えられる。
【0035】
この実施例1においては、前記気体導入ライン14の少なくとも前記処理槽4内の部分を前記容器2とを別体で、着脱自在とすることで、前記処理槽4に対する前記容器2の出し入れを容易とすることができる。また、各種の前記容器2が使用可能となる。
【0036】
また、真空冷却機には、前記減圧手段5、前記復圧手段6、および前記撹拌手段7を制御する制御器(制御手段)17が備えられており、この制御器17にて各種制御が可能とされる。具体的には、制御器17は、前記真空ユニット9、前記復圧操作弁13、および前記気体導入制御弁16に接続されており、所定のプログラムに従い、真空ユニット9の作動を制御したり、復圧操作弁12の開閉を制御したり、前記気体導入制御弁16の作動を制御したりする。
【0037】
さらに、真空冷却機には、所望により、前記処理槽4内の圧力を検出する圧力センサ18や、前記処理槽4内に収容される水3の温度を検出する温度センサ(不図示)などを備え付けてもよい。このようなセンサを設けた場合には、その検出圧力または検出温度に基づき、前記減圧手段5や前記復圧手段6などの動作タイミングを制御したり、前記復圧操作弁13の開度を調整したりして、前記処理槽4内の圧力調整を容易に行うことができる。
【0038】
次に、本実施例1の真空冷却機の動作について説明する。真空冷却機の使用に際しては、包装食材1および水3を前記容器2に入れ、この容器2を前記処理槽4内に収容して、前記処理槽4を密閉する。そして、前記復圧操作弁13および前記気体導入制御弁16を閉じて、前記真空ユニット9を作動させて、処理槽4内を減圧する。これにより、前記処理槽4内に収容された水3は、真空冷却される。
【0039】
そして、前記真空ユニット9による前記処理槽4内の減圧下において、前記気体導入制御弁16が開かれる。これにより、前記処理槽4の内外の圧力差により、前記フィルター15を介した空気が前記容器2内に自然に導入され、この導入された空気が気泡19となって水3内を上昇することで、水3の撹拌がなされる。この真空冷却と撹拌により、包装食材1を効果的に冷却することができる。
【0040】
すなわち、前記包装食材1の水3への浸漬状態は、前記のように、前記包装食材1から水面までが所定距離Lとなるように設定されている。その結果、前記容器2内にためる水の水深を深くして前記包装食材1を水底付近に置くことにより水3のヘッドを利用して包装の膨らみが防止される。そして、単に水深を深くするだけでは、ヘッドの影響で下部は圧力が高くなり包装は膨らみにくくなるが、飽和蒸気温度もそれなりに上がっていしまい、前記包装食材1の近傍に温度境界層ができて冷えが悪くなる。しかしながら、この実施例1においては、前記攪拌手段7による撹拌により、前記温度境界層および前記容器2内の水3の上下の温度差が解消され、冷却を効果的に行うことができる。
【0041】
真空冷却が終了すると、前記真空ユニット9の作動を停止して、前記復圧操作弁13を開けて前記処理槽4内を大気圧まで戻し、真空冷却処理を終了する。この復圧時、前記気体導入制御弁16は、閉じておいても開いておいても良い。
【0042】
この実施例1では、撹拌のために送り込む空気が、真空引きによる前記処理槽4内の減圧を阻害しないように、空気の導入量や導入時期が制御される。具体的には、前記処理槽4内の減圧がある程度進んでから、前記気体導入制御弁16を開いて水3の撹拌が図られる。
【0043】
本発明の真空冷却機および真空冷却方法は、前記各実施例の構成に限らず適宜変更可能である。たとえば、前記実施例1において、処理槽4の内外の圧力差により自然に空気を導入する以外に、コンプレッサー(不図示)などを用いて、空気を加圧して水3内に吹き込むことで撹拌を図ってもよい。
【0044】
また、撹拌手段7は、真空冷却中に被冷却物1を撹拌する構成であれば、前記実施例1の構成に限定されず、適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の真空冷却機の実施例1を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0046】
1 包装食材
2 容器(液体容器)
3 水(液体)
4 処理槽
5 減圧手段
6 復圧手段
7 撹拌手段
16 気体導入制御弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装食材を液体に浸漬して収容する処理槽と、この処理槽内を減圧する減圧手段と、減圧された前記処理槽内を復圧する復圧手段と、前記処理槽の液体を撹拌する撹拌手段とを備えることを特徴とする真空冷却機。
【請求項2】
前記撹拌手段は、前記処理槽の液体内へ気体を導入する手段であることを特徴とする請求項1に記載の真空冷却機。
【請求項3】
包装食材を液体への浸漬状態として前記処理槽内へ収容し、前記処理槽内を減圧するとともに、前記処理槽の液体を撹拌することを特徴とする真空冷却方法。
【請求項4】
前記包装食材の包装を減圧により膨張するものとし、前記包装食材から液面までの距離が所定値以上となるように前記包装食材の液体への浸漬状態を設定したことを特徴とする請求項3に記載の真空冷却方法。

【図1】
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【公開番号】特開2007−10238(P2007−10238A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−192310(P2005−192310)
【出願日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(000175272)三浦工業株式会社 (1,055)
【出願人】(504143522)株式会社三浦プロテック (488)
【Fターム(参考)】