説明

真菌株から由来の新規な24員のシクロオクタデプシペプチドおよびその駆虫剤または内部寄生虫駆除剤としての使用

本願発明は、第一に、これまで知られていなかった、種々の異性体を含む、24員のシクロオクタデプシペプチドである、PF1022−V、PF1022−W、XRB−C894、XRB−C942、XRB−C976、XRB−C1010、XRB−C1044、XRB−E922、XRB−E956、XRB−E990、XRB−E1024、XRB−S958、XRB−S992、XRB−S1026、XRB−S1060を見出したことに、および上記したシクロオクタデプシペプチドの製造方法であって、Xylariaceae科、特にRoselliniaおよびConiolariella属から由来の真菌株、およびFusarium、BeauveriaおよびVerticillium(HypocrealesおよびPhyllachorales目)の群からの分生子形成真菌株を用いて、これらの真菌株から単離された酵素調製物を用いることを含む方法に、および第二に上記した新規のシクロオクタデプシペプチドを製造するためのこれら株の使用に、およびバシアノリドの、および上記した新規なシクロオクタデプシペプチドの駆虫剤または内部寄生虫駆除剤として、単独での、またはその混合物としての使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、第一に、新規な24員のシクロオクタデプシペプチド(既知の駆虫剤シクロオクタデプシペプチドPF1022−Aのこれまで知られていない誘導体PF1022−VおよびPF1022−W、ならびに既知のシクロオクタデプシペプチドであるバシアノリドのこれまで知られていない誘導体XRB−C894、XRB−C942、XRB−C976、XRB−C1010、XRB−C1044、XRB−E922、XRB−E956、XRB−E990、XRB−E1024、XRB−S958、XRB−S992、XRB−S1026、XRB−S1060)を見出したことに、およびXylariaceae科、特にRoselliniaおよびConiolariella属より由来の真菌株を用い、Fusarium、BeauveriaおよびVerticillium(HypocrealesおよびPhyllachorales目)の群より由来の分生子形成真菌株を用い、およびこれらの真菌株より単離される酵素製剤を用いる上記のシクロオクタデプシペプチドの調製方法に、および、第二に、バシアノリドの、および上記したシクロオクタデプシペプチドの、個々の、または混合物としての、駆虫剤または内部寄生虫駆除剤としての使用に関する。
【背景技術】
【0002】
【化1】

式I:PF1022−A(1)
【化2】

式II:バシアノリド(2)
【化3】

式III:24個の環原子を有する新規なシクロオクタデプシペプチドの基本構造
(Raa:アミノ酸残基;Rfa:脂肪酸残基;RaaおよびRfa:表1を参照のこと)
【0003】
表1:新規な24員のシクロオクタデプシペプチド(番号3ないし17)のアミノ酸残基(Raa)および脂肪酸残基(Rfa)
【表1−1】








【表1−2】




(1)種々の構造異性体を含む (2)極低濃度で存在する
【0004】
PF1022A(式Iを参照)は、特にヒトおよび動物の医薬の分野にて、内部寄生虫を制御するのに非常に適している。かかる24個の環原子を有するシクロオクタデプシペプチドおよびその内部寄生虫駆除剤としての使用は、既に、先の特許出願(US005571793A)の対象事項である。
【0005】
バシアノリド(式IIを参照)は殺虫活性を有する抗生剤として知られるようになった(Kanaoka, M.ら、Bassianolide、a New Insecticidal Cyclodepsipeptide from Beauveria bassiana and Verticillium lecanii;Agric. Biol. Chem. 42(1978)、629-635)。環状のD−2−ヒドロキシイソ吉草酸を含有し、24個の環原子を有するデプシペプチドを調製するための一連の化学的および微生物的方法(例えば、Ohyama M.ら、Biosci. Biotechnol. Biochem. 58(1994)p.1193-1194;Scherkenbeck J.ら、Tetrahedron 51(1995)p.8459-8470;Kobayashi M.ら、Annu. Rep. Sankyo Res. Lab. 46(1994)p. 67-75;Lee B.ら、Bioorg. Med. Chem. Lett. 12(2002)p.353-356;Dutton FEら、J. Antibiot. 47(1994)p.1322-1327に記載の合成法)が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願発明は、これまで知られていない24員のシクロオクタデプシペプチド(PF1022−V、PF1022−W、XRB−C894、XRB−C942、XRB−C976、XRB−C1010、XRB−C1044、XRB−E922、XRB−E956、XRB−E990、XRB−E1024、XRB−S958、XRB−S992、XRB−S1026、XRB−S1060)の種々の異性体(式III、表1および図3〜37を参照のこと)を見出したことに、およびXylariaceae科、特にRoselliniaおよびConiolariella属から由来の真菌株からその上記したシクロオクタデプシペプチドを調製する方法であって、それが、これらの典型的な真菌株、さらには広葉樹および針葉樹の枯材にあるXylariaceaeの子実体から、あるいはストレイン・コレクションにある既知の株を数回選択して取得された株から、およびFusarium、BeauveriaおよびVerticillium(HypocrealesおよびPhyllachorales目)の群より由来の分生子形成真菌株から、これらの上記した真菌株より単離される酵素製剤を用いることを含む、方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
新規な24員のシクロオクタデプシペプチドの有効な産生株としての真菌株または真菌系統の生成または単離の記載:
【0008】
本願発明は、Xylariaceae種、特にRoselliniaおよびConiolariella属から由来の真菌株であって、そのうちの数種の真菌系統はシクロオクタデプシペプチドの産生能を有する真菌株を用いることによる、新規な24員のシクロオクタデプシペプチド(PF1022−V、PF1022−W、XRB−C894、XRB−C942、XRB−C976、XRB−C1010、XRB−C1044、XRB−E922、XRB−E956、XRB−E990、XRB−E1024、XRB−S958、XRB−S992、XRB−S1026、XRB−S1060)の種々の異性形態での調製物に関する。
【0009】
新規なシクロオクタデプシペプチド産生株を見出すために、Xylariaceae科、特にRosellinia属から由来の真菌株を種々のストレイン・コレクションより購入した。効果的なシクロオクタデプシペプチド産生体としての適切な真菌系統を得るために、上記した真菌株をシクロオクタデプシペプチド産生に関して数回選択することで改良した。さらには、新しい単離体をRoselliniaおよびConiolariellaの子実体より、および種々の広葉樹および針葉樹の枯材にいる他のXylariaceaeより得、そのシクロオクタデプシペプチド産生について選択した後に、これらの新規な単離体より新たな系統を得た。HypocrealesおよびPhyllachorales目の、特にFusarium、BeauveriaおよびVerticilliumの群から由来の種々の分生子形成真菌は、共存生物として存在してもよく、これらは同様にシクロオクタデプシペプチドの産生能を有する。
【0010】
真菌株のRosellinia abscondita(CBS447.89、CBS448.89、CBS450.89)、R. britannica(CBS446.89)、R. mammaeformis(CBS445.89)、R. millegrana(CBS111.75)、R. nectrioides(CBS449.89)、R. necatrix(CBS267.30)、Xylaria hypoxylon(CBS499.80)は、(CBSコードに従って)1930、1975または1989にてCBS(Centraalbureau voor Schimmelcultures、the Royal Netherlands Academy of Arts and Sciences、the Netherlands)のストレイン・コレクションに寄託され、そこから培養体の形態にて入手した。その生育習性およびシクロオクタデプシペプチドを産生する能力が原種と異なる、系統XR−909、XR−912、XR−913、XR−916およびXR−917が、mSeed培地での選択を繰り返した後に、これらCBS真菌株より得られた。菌糸形成の特性は特定のシクロオクタデプシペプチドの産生と関連付けられる。他の真菌株は天然源より単離された。
【0011】
Rosellinia属は、広範なXylariales目(phylum Ascomycota)に属する、Xylariaceae種の偏在する真菌属である。
【0012】
Rosellinia属の代表例が、北半球の温暖な地域のやや涼しい場所に生息する広葉樹および針葉樹の樹皮に見られる。該菌は、その大部分が腐生的に、既にデグラデーションの過程にある古材または枯材、または葉状植物にて生存する。該菌は、特徴的な球状の硬い子実体、いわゆる小孔のある子嚢殻を有し、その中で種典型的な胞子を有する子嚢が発育する。該子嚢は、成熟した胞子を放出するのに供される、種典型的な立方または矩形頂端の組織により特徴付けられる。Rosellinia属の胞子は種典型的な発芽用開口部を有する。
【0013】
R. absconditaの胞子は淡褐色であり、大きさは16〜24x5.5〜8.5μmの間にある。胞子表面対角線上に発芽用開口部が設けられていることが極めて多い。胞子孔は粘性鞘を担持している。R. britannicaの胞子は、その大きさが22〜27x7〜9μmであり、褐色であって、その末端がより暗色である。R. nectrioides種はR. absconditaと極めて類似している。その子嚢胞子も同様に淡褐色であるが、付属物または粘性鞘はない。
【0014】
種の子嚢殻は、通常、暗褐色ないし黒色の子実体形成菌糸層(菌糸の薄層)に埋め込まれる。菌糸は該子実体形成菌糸層から樹皮組織に、およびその下にある層へと成長する。個々の種は天然の条件下で生じる環境条件を強く要求する。成熟した子嚢殻は穏やかな冬、および年の最初の数ヶ月にて生じる。一般に、上記のRosellinia種は稀である。
【0015】
Coniolariella属は種々の種より改名され、以前はRoselliniaの下で分類され、この属に属するものと分類された(Checa et al.(2008) Mycol. Res. 112、7、795-801)。
【0016】
純粋な培養体を天然の生息環境から取得すること:
純粋な培養体(Rosellinia、Coniiolariella、さらには広葉樹および針葉樹の枯材にいるXylariaceaenの子実体から由来の培養体)を成熟した無傷の子嚢殻より得、それを出来るかぎり単離し、枯材より取り出した。それらを0.05%濃度のAgNO溶液で表面を消毒し、滅菌水で繰り返し濯いだ。子嚢殻をガラススライド上で注意して押しつぶし、放出された子嚢および胞子を滅菌水含有の管に移した。
【0017】
顕微鏡で観察することで、胞子が生息している密集状態および成熟段階を評価することが可能であった。仮に胞子の密集状態が高ければ、該胞子の懸濁物を10倍に希釈し、個々の希釈段階にある100μlを麦芽エキス寒天(MEA)上に置いた。該プレートを18〜20℃で貯蔵し、顕微鏡の下で毎日評点し、発芽胞子を新たなイモデキストロース寒天(PDA)に移した。この培地で成長して形成される菌糸体は白っぽく、フラットでデリケートである;気中菌糸体は発育しなかった。
【0018】
Xylariaceaeの典型例の他に、とりわけFusarium、VerticilliumおよびBeauveriaの群に属するとして分類される、種々の分生子形成真菌が、種々の密度で成長する。これら形態の純粋な培養体も同様に確立された。
【0019】
培養体が十分に(コロニーの大きさが約85mmに)成長した後、菌糸体をメタノールで抽出した。菌糸体抽出物の構成をLC−PDA−ESI−Q−TOF−MSおよびMS/MSの手段で同定した。24員のシクロオクタデプシペプチドの産生、特にPF1022−A(特許BHC 08 8 004、16.12.2008)の、およびその誘導体PF1022−VおよびPF1022−Wの産生について、陽性であることが証明されているRoselliniaおよびConiolariellaの種々の系統が見出された。これらは、例えば、XR−21菌株(広葉樹から由来のRosellinia corticum)を包含する。
【0020】
本願の培養物は天然の生態系から人工条件に直接移されている単離体であるから、異なる菌糸型を形成し、活性物質を種々の濃度で産生する、培養形態として出現する可能性がある。これが、シクロオクタデプシペプチド産生株を見出すために、得られた単離体を数回選択して改善された理由である。
【0021】
真菌系統は、さらなる増殖のためにシクロオクタデプシペプチド含量、細胞増殖および菌糸体形態を基礎として選択された。複数の選択および継代を典型的な菌糸型、より迅速な増殖ならびにより優れたシクロオクタデプシペプチド産生能を有する真菌系統に生じさせた。
【図面の簡単な説明】
【0022】
(原文に記載なし)
【発明を実施するための形態】
【0023】
真菌系統の増殖アッセイ:
麦芽エキス寒天(MEA)、イモデキストロース寒天(PDA)、コーンミール寒天(CMA)またはmSeed寒天培地で培養するXylariaceaeの真菌系統の増殖はゆっくりで、高度の温度依存性の傾向にある。それらは白っぽく、フラットでデリケートな菌糸体を発生させ、ある場合には、これらの培地上で糸状菌糸体も発生させる。
【0024】
元の培養物とは対照的に、ほんのわずかな量の気中菌糸体が発生する。古い培養体でのみ、白色の細かなフェルト状の表面が形成され、それに対してダークレザー様層が寒天培地で発生する。菌糸体の色相がその表面であっても比較的速やかに暗灰色がかった褐色に変化する限りにおいては、XR−909系統は例外である。
【0025】
XR−916系統は15℃で最も高い増殖速度を示し、15日後には、MEA上でコロニーの大きさが85mmに達し、PDA上でコロニーの大きさが70mmに達する。これらの条件下、MEA上のXR−909系統の増殖は62mmに相当し、PDA上のそれは52mmに相当する。XR−913系統はPDA上で85mm径の、MEA上で68mm径の増殖を示す。XR−917系統は両方の培地にて同じ増殖を示し、各々の場合で85mmのコロニーの大きさに達する。
【0026】
21℃で、新たに得られた系統の増殖はより乏しい。15日後、XR−916系統はPDAで46mmに、MEAで51mmに達する。この期間の間に、XR−909系統はPDAで45mmに、MEAで50mmに達する。他の系統は両方の培地上21℃で大きさが85mmのコロニーを有した。
【0027】
27℃で、新たに得られた系統は増殖を止め、XR−913系統だけが、15日後に、PDAで52mmの径に、MEAで42mmの径に達する。
【0028】
XR−916などの系統のいくつかは、寒天培地にて濃色のベシクルを発生させ、そのことは顕微鏡で判別され得る。培養においてXylariaceaeの対応する不完全な段階の胞子または分生子の発生が観察されたのは極めて稀である。
【0029】
FusariumおよびVerticillium単離体は、22と25℃の間の温度で、Beauveria単離体は20℃で良好な増殖を示す(mSeed培地上)。
【0030】
使用される培地の組成:
MEA:麦芽エキス 17g/l、寒天 15g/l
PDA:グルコース 5g/l、イモ澱粉 20g/l、寒天 15g/l
CMA:コーンミール 50g/l、寒天 15g/l
mSeed寒天:ファルマメディア 20g/l、大豆ペプトン 2g/l、マルトース
40g/l、MgSO4.7H2O 2g/l、NaCl 2g/l、
CaCO3 3g/l、寒天 15g/l
【0031】
新規な24員のシクロオクタデプシペプチドの単離および同定についての記載:
構成成分を速やかに同定するのに、CBS真菌株(CBS111.75、CBS267.30、CBS445.89、CBS446.89、CBS447.89、CBS448.89、CBS449.89、CBS450.89、CBS499.80)から由来の、新たに得られた系統または単離体(XR−909、XR−913、XR−916、XR−917、XR−21等)から由来の、およびまたFusarium、BeauveriaおよびVerticillium群からのさらなる真菌株から由来のメタノール性菌糸エキスを最初にLC PDA−ESI−Q−TOF−MSを用いて分析した。
【0032】
構成成分の同定に関する詳細な研究はLC−ESI−Q−TOF−MS/MSおよび−シュードMS3を用いて水性および重水素化溶媒(H/D交換実験)により行われた。上記した真菌株の菌糸エキス中の、知られているが、新規でもある、環状テトラ−、ヘキサ−、オクタ−およびデカ−デプシペプチドが、上記のMS技法を用いて同定された。
【0033】
上記したCBS真菌株は、既に1930と1989の間で、CBSストレイン・コレクションに寄託されており、これらの株からのシクロデプシペプチドの発見に基づく公開データは未だ入手できない。Rosellinia株よりバシアノリドを見つけたのはこれが最初である。
【0034】
生物学的試験用の新規な24員のシクロオクタデプシペプチドを単離するために、細胞物質を寒天プレートより得、メタノールで抽出した。メタノール性抽出物を真空下でメタノールがなくなるまで濃縮し、ついで酢酸エチルで繰り返し抽出した。酢酸エチル抽出液を真空下で酢酸エチルがなくなるまで濃縮し、次に水がなくなるまで真空乾燥により乾燥させ、その後でカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、n−ヘキサン/酢酸エチル/メタノール)により粗製フラクションに分離した。シクロオクタデプシペプチドを分取性HPLC分離により該粗製フラクションより得た。
【0035】
新規なシクロオクタデプシペプチドの詳細な構造解明は、1D−および2D−NMR分光法(1H、13C、DEPT、HMQC、HMBC、COSY、NOESY...)を用いて行われる。
【0036】
上記したCBS真菌株から、および新たに得られた系統または単離体(XR−21、XR−909、XR−913、XR−916、XR−917)から、新規な24員のシクロオクタデプシペプチド(PF1022−V、PF1022−W、XRB−C894、XRB−C942、XRB−C976、XRB−C1010、XRB−C1044、XRB−E922、XRB−E956、XRB−E990、XRB−E1024、XRB−S958、XRB−S992、XRB−S1026、XRB−S1060)を同定し、部分的に単離し、(混合物として、および個別の両方で)試験した。
【0037】
TrichinellaおよびNippostrongylusを用いるインビトロ試験の陽性結果から、上記した新規な24員のシクロオクタデプシペプチド(種々の異性形態にて存在する)は、個別にまたは混合物として、本願にて、駆虫剤または内部寄生虫駆除剤として特許請求するものである。
【0038】
分析データ:
1.単離および同定のための操作条件
【0039】
1.1.カラムクロマトグラフィー操作によるXR−916株の抽出物の粗製分離:
サンプルの大きさ:5gの乾燥させた酢酸エチル抽出物
分離物質:30gのシリカゲル60(15−40μm、Merck)
カラム寸法:20cmx2cm
流速:2ml/分
フラクション容量:50ml
【0040】
移動相:
フラクション1−2:n−ヘキサン/酢酸エチル:2/1
フラクション3−4:n−ヘキサン/酢酸エチル:1/1
フラクション5−6:n−ヘキサン/酢酸エチル:1/2
フラクション7−8:n−ヘキサン/酢酸エチル:1/3
フラクション9−10:n−ヘキサン/酢酸エチル:1/4
フラクション11−12:n−ヘキサン/酢酸エチル:1/9
フラクション13−14:酢酸エチル
フラクション15−16:酢酸エチル/メタノール:98/2
フラクション17−18:酢酸エチル/メタノール:95/5
フラクション19−20:酢酸エチル/メタノール:90/10
フラクション21−22:酢酸エチル/メタノール:85/15
フラクション23−26:酢酸エチル/メタノール:80/20
【0041】
フラクションの構成物質:
フラクション2−4:バシアノリド、XRB−C894、−C942および−C976、
XRB−Dおよび−Eシクロオクタデプシペプチド、XRB−Fシク
ロデカデプシペプチド
フラクション5−7:XRB−C942、XRB−C976、XRB−Bシクロヘキサデ
プシペプチド
フラクション8−16:XRB−C976、−C1010および−C1044、XRB−
A線状ペプチド、XRB−Bペプチド
フラクション17−25:エンニアチンC、XRB−S958、XRB−S992、XR
B−S1026、XRB−S1060
【0042】
1.2.XR−916株の粗製フラクションのHPLCによる群分離
HPLCカラム:Luna C 5(5μm、250x4.6mm)
溶出液A:水(0.1%HCOOH)
溶出液B:メタノール(0.1%HCOOH)
溶出液C:アセトニトリル(0.1%HCOOH)
HPLC条件:
【表2】


カラム温度:40℃
注入容量:15μl
PDA検出器:210〜400nm
フラクション:20秒/フラクションx120フラクション(待機時間:1.75分)
結果:
保持時間10〜20分のフラクション:XRB−S、−A、−B群のシクロ−および線状−デプシペプチド
保持時間20〜35分のフラクション:XRB−C、−D、−Eおよび−F群のシクロデプシペプチド
【0043】
1.3.HPLCを用いるXR−916株のデプシペプチドの微細分離
1.3.1.極性デプシペプチドの分離条件(保持時間が10〜20分のフラクション):
HPLCカラム:Luna C5(5μm、250x4.6mm)
溶出液A:水(0.1%HCOOH)
溶出液B:アセトニトリル(0.1%HCOOH)
HPLC条件:アイソクラチック(A/B:33/67)
実行時間:45分
流速:0.6ml/分
カラム温度:40℃
注入容量:10μl
PDA検出器:210ないし400nm
フラクション:18秒/フラクションx120フラクション(待機時間:15分)
19.8〜20.5分の保持時間:線状デプシペプチドXRB−A767
(C42H61N3O10、[M+H] m/z 768.4435)
21.3〜22.5分の保持時間:線状デプシペプチドXRB−A733
(C39H63N3O10、[M+H] m/z 734.4592)
23.1〜24.9分の保持時間:線状 デプシペプチドXRB−A699
(C36H65N3O10、[M+H] m/z 700.4748)
31.8〜32.7分の保持時間:XRB−S992
33.3〜35.4分の保持時間:XRB−S958
37.8〜40.2分の保持時間:エンニアチンC(C36H63N3O9、[M+H] m/z 682.4643)
【0044】
1.3.2.シクロオクタデプシペプチド(保持時間が20〜35分のフラクション)についての分離条件:
HPLCカラム:Luna C5(5μm、250x4.6mm)
溶出液A:水(0.1%HCOOH)
溶出液B:アセトニトリル(0.1%HCOOH)
HPLC条件:アイソクラチック(A/B:25/75)
実行時間:25分
流速:1ml/分
カラム温度:40℃
注入容量:10μl
PDA検出器:210ないし400nm
フラクション:18秒/フラクションx120フラクション(待機時間:2分)
15.8〜16.5分の保持時間:XRB−C1044
17.3〜18.3分の保持時間:XRB−C1010
19.3〜20.8分の保持時間:XRB−C976
22〜23.5分の保持時間:XRB−C942
【0045】
1.4.LC−MS、−MS/MSおよび−MS−H/D交換実験の条件
1.4.1.XR−21株についてLC−MSおよび−MS/MS実験の条件
HPLCカラム:GeminNX C18(3μm、150x2mm)
溶出液A:水/アセトニトリル:9/1(0.1%HCOOH)
溶出液B:アセトニトリル(0.1%HCOOH)
HPLC条件:
【表3】


カラム温度:40℃
注入容量:5μl
PDA検出器:210ないし400nm
MS検出器:ESI-Q-TOF-MS(フルスキャン、m/z 130ないし2000)
【0046】
1.4.2.XR−916についてのLC−MSおよび−MS/MS実験の条件:
HPLCカラム:GeminNX C18(3μm、150x2mm)
溶出液A:水/アセトニトリル:9/1(0.1%HCOOH)
溶出液B:アセトニトリル(0.1%HCOOH)
HPLC条件:
【表4】


カラム温度:40℃
注入容量:10μl
PDA検出器:210ないし400nm
MS検出器: ESI-Q-TOF-MS(フルスキャン、m/z 130ないし2000)
【0047】
1.4.3.LC−MS−H/D交換実験の条件:
HPLCカラム:GeminNX C18(3μm、150x2mm)18
溶出液A:D2O(0.1%DCOOD)
溶出液B:アセトニトリル(0.1%DCOOD)
HPLC条件:
【表5】


カラム温度:40℃
注入容量:10μl
PDA検出器:210ないし400nm
MS検出器:ESI-Q-TOF-MS(フルスキャン、m/z 130ないし1600)
【0048】
2.24個の環原子を有するシクロオクタデプシペプチドの分析データ
2.1.PF1022−A(1)、PF1022−V(3)およびPF1022−W(4)の分析データ
【0049】
2.1.1.PF1022−A(1)
実験式:C527612
精密質量:948.5460
[M+H](m/z):測定:949.5540;計算:949.5538
ESI−MS/MS m/z 949.6(R=23.6分、衝突エネルギー:25、40、75V)[m/z(相対強度)]:100.1(45)、140.1(10)、172.1(25)、182.1(72)、200.1(55)、216.1(5)、230.1(<5)、248.1(23)、258.1(100)、276.1(55)、348.2(18)、475.3(19)、493.3(5)、547.3(<5)、595.4(<5)、620.3(<5)、674.4(5)、750.4(5)、768.5(<5)、822.5(<5)、949.6(15)
【0050】
2.1.2.PF1022−V(3)
実験式:C517412
精密質量:934.5303
[M+H](m/z):測定:935.5390;計算:935.5382
ESI−MS/MS m/z 935.5(R=23.4分、衝突エネルギー:25、40、75V)[m/z(相対強度)]:86.1(48)、100.1(80)、140.1(18)、154.1(10)、172.1(40)、182.1(68)、200.1(75)、218.1(10)、230.1(6)、248.1(22)、258.1(100)、276.1(51)、285.1(30)、313.2(30)、348.2(22)、388.2(15)、445.3(12)、460.3(15)、475.3(20)、587.4(18)、662.4(15)、738.4(22)、919.5(55)、937.5(70)
【0051】
2.1.3.PF1022−W(4)
実験式:C517412
精密質量:934.5303
[M+H](m/z):測定:935.5390;計算:935.5382
ESI−MS/MS m/z 935.5(R=24.4分、衝突エネルギー:25、40、75V)[m/z(相対強度)]:100.1(45)、112.1(11)、140.1(22)、172.1(28)、182.1(65)、200.1(100)、218.1(10)、248.1(12)、258.1(55)、276.1(28)、334.2(12)、348.2(12)、434.3(11)、461.3(22)、475.3(12)、533.4(12)、551.4(12)、660.4(12)、708.5(22)、935.5(20)
ESI−MS/MS m/z 935.5(R=26分、衝突エネルギー:25、40、75V)[m/z(相対強度)]:100.1(40)、140.1(5)、158.1(8)、172.1(15)、182.1(40)、200.1(22)、216.1(10)、248.1(28)、258.1(100)、276.1(60)、348.2(20)、433.3(9)、461.3(10)、475.3(12)、533.4(6)、632.4(8)、660.4(8)、709.4(5)、736.4(6)、760.4(5)、808.4(8)、907.5(6)、935.5(8)
【0052】
2.2.バシアノリドおよびその新規な誘導体(XRB−C894、XRB C942、XRB−C976、XRB−C1010、XRB−C1044、XRB−D940、XRB−D974、XRB−E922、XRB−E956、XRB−E990、XRB−E1024、XRB−S958、XRB−S992、XRB−S1026、XRB−S1060)(その異性体を含む)の分析データ
【0053】
2.2.1.バシアノリド(2)
実験式:C488412
精密質量:908.6086
[M+H](m/z):測定:909.6166;計算:909.6164
H/D交換実験:[M+D] m/z 910.63、[M+Na] m/z 931.6(R=49.7分)
ESI−MS/MS m/z 909.6(R=70分、衝突エネルギー:25および85V)[m/z(相対強度)]:100.1(55)、126.1(15)、168.1(11)、200.1(13)、210.1(100)、228.1(65)、328.2(8)、455.3(18)、473.3(8)、555.4(5)、600.4(5)、654.4(<5)、682.4(10)、700.4(7)、782.4(5)、909.6(21)
【0054】
2.2.2.XRB−C894(5)
実験式:C478212
精密質量:894.5929
[M+H](m/z):測定:895.5987;計算:895.6008
ESI−MS/MS m/z 895.6(R=79.8分、衝突エネルギー:25および85V)[m/z(相対強度)]:86.1(5)、100.1(48)、126.1(8)、168.1(5)、200.1(8)、210.1(100)、228.1(38)、313.2(<5)、328.2(8)、413.3(5)、441.3(8)、455.3(7)、541.3(<5)、555.4(<5)、640.4(6)、668.4(6)、686.4(6)、768.4(<5)、895.5(10)
【0055】
2.2.3.XRB−C942(6)
実験式:C518212
精密質量:942.5929
[M+H](m/z):測定:943.6023;計算:943.6008
H/D交換実験:[M+D] m/z 944.61、[M+Na] m/z 965.59(R=47.5分)
ESI−MS/MS m/z 943.6(R=67分、衝突エネルギー:25および85V)[m/z(相対強度)]:100.1(52)、126.1(10)、134.1(22)、168.1(5)、200.1(10)、210.1(100)、228.1(68)、244.1(21)、262.1(20)、328.2(8)、455.3(13)、473.3(5)、489.3(11)、507.3(5)、555.4(<5)、589.4(<5)、634.4(<5)、682.4(5)、716.4(8)、734.4(6)、816.4(<5)、943.6(25)
【0056】
2.2.4.XRB−C976(7)
実験式:C548012
精密質量:976.5773
[M+H](m/z):測定:977.5874;計算:977.5851
H/D交換実験:[M+D] m/z 977.59、[M+Na] m/z 999.57(R=45.3分)
ESI−MS/MS m/z 977.6(R=64.5分、衝突エネルギー:25および85V)[m/z(相対強度)]:100.1(50)、126.1(12)、134.1(58)、168.1(10)、200.1(15)、210.1(100)、228.1(60)、244.1(68)、262.1(50)、328.2(10)、362.2(10)、455.3(5)、489.3(30)、507.3(10)、589.4(8)、716.4(8)、750.4(9)、850.4(5)、977.6(40)
【0057】
2.2.5.XRB−C1011(8)
実験式:C577812
精密質量:1010.5616
[M+H](m/z):測定:1011.5710;計算:1011.5695
H/D交換実験:[M+Na] m/z 1033.58(R=43.3分)
ESI−MS/MS m/z 1011.6(R=61.8分、衝突エネルギー:25および85V)[m/z(相対強度)]:100.1(36)、134.1(100)、168.1(5)、200.1(8)、210.1(58)、228.1(36)、244.1(100)、262.1(78)、328.2(5)、362.2(10)、489.3(18)、507.3(5)、523.3(15)、589.4(5)、623.4(5)、668.4(6)、722.4(5)、750.4(10)、768.4(5)、1011.6(18)
【0058】
2.2.6.XRB−C1044(9)
実験式:C607612
精密質量:1044.5460
[M+H](m/z):測定:1045.5552;計算:1045.5538
H/D交換実験:[M+Na] m/z 1067.536(R=41.4分)
ESI−MS/MS m/z 1045.6(R=59.4分、衝突エネルギー:25および85V)[m/z(相対強度)]:134.1(60)、216.1(9)、234.1(16)、244.1(100)、262.1(70)、362.2(17)、523.3(12)、541.3(9)、623.4(5)、702.4(6)、756.5(7)、784.5(7)、802.5(8)、884.5(5)、1045.6(15)
【0059】
2.2.7.XRB−E922(10)
実験式:C498612
精密質量:922.6242
[M+H](m/z):測定:923.6338;計算:923.6321
H/D交換実験:[M+D] m/z 924.64、[M+Na] m/z 945.61(R=64.4分)
ESI−MS/MS m/z 923.6(R=93.6分、衝突エネルギー:25、45、75V)[m/z(相対強度)]:100.1(62)、126.1(12)、168.1(5)、200.1(10)、210.1(100)、224.1(33)、228.1(50)、242.2(19)、328.2(5)、342.2(<5)、455.3(10)、469.3(10)、487.3(<5)、555.4(<5)、569.4(<5)、600.4(<5)、614.4(<5)、668.4(<5)、682.4(<5)、696.4(7)、714.4(6)、796.5(5)、923.6(23)
【0060】
2.2.8.XRB−E956(11)
実験式:C528412
精密質量:956.6086
[M+H](m/z):測定:957.6178;計算:957.6164
H/D交換実験:[M+Na] m/z 979.6(R=61.5分)
ESI−MS/MS m/z 957.6(R=88分、衝突エネルギー:25、45、75V)[m/z(相対強度)]:100.1(60)、126.1(13)、134.1(25)、168.1(10)、200.1(10)、210.1(100)、224.1(<5)、228.1(50)、258.1(19)、276.1(12)、328.2(7)、342.2(<5)、455.3(12)、473.3(<5)、503.3(7)、521.3(<5)、569.4(<5)、682.4(<5)、730.4(6)、748.4(5)、830.4(<5)、957.6(23).
ESI−MS/MS m/z 957.6(R=89.4分、衝突エネルギー:25、45、75V)[m/z(相対強度)]:100.1(85)、126.1(13)、134.1(35)、168.1(8)、200.1(11)、210.1(100)、224.1(45)、228.1(60)、242.1(25)、244.1(28)、262.1(21)、328.2(<5)、342.2(5)、455.3(10)、469.3(10)、489.3(8)、503.3(<5)、521.3(<5)、569.4(<5)、682.4(<5)、714.4(5)、730.4(7)、748.4(5)、830.4(5)、957.6(23)
ESI−MS/MS m/z 957.6(R=98.1分、衝突エネルギー:25、45、75V)[m/z(相対強度)]:100.1(55)、126.1(33)、134.1(40)、168.1(8)、200.1(11)、210.1(100)、224.1(25)、228.1(51)、242.1(25)、244.1(35)、262.1(28)、328.2(8)、342.2(5)、362.2(<5)、455.3(8)、469.3(12)、489.3(10)、503.3(<5)、521.3(<5)、569.4(<5)、648.4(<5)、696.4(<5)、716.4(8)、730.4(7)、748.4(5)、830.4(8)、957.6(33)
【0061】
2.2.9.XRB−E990(12)
実験式:C558212
精密質量:990.5929
[M+H](m/z):測定:991.6018;計算:991.6008
H/D交換実験:[M+Na] m/z 1013.58(R=57.9分)
ESI−MS/MS m/z 991.6(R=85.6分、衝突エネルギー:25および85V)[m/z(相対強度)]:100.1(88)、126.1(15)、134.1(100)、168.1(8)、200.1(19)、210.1(92)、224.1(65)、228.1(55)、242.1(32)、244.1(78)、258.1(18)、262.1(58)、276.1(15)、328.2(5)、342.2(5)、362.2(8)、376.2(5)、489.3(21)、503.3(22)、521.3(8)、603.4(8)、730.4(9)、764.4(8)、782.4(6)、864.4(6)、991.6(60)
ESI−MS/MS m/z 991.6(R=93.4分、衝突エネルギー:25および85V)[m/z(相対強度)]:100.1(32)、126.1(45)、134.1(100)、168.1(8)、200.1(8)、210.1(60)、224.1(55)、228.1(35)、242.1(45)、244.1(70)、262.1(58)、342.2(6)、362.2(9)、489.3(22)、503.3(18)、589.4(8)、648.4(8)、730.4(9)、764.4(8)、782.4(6)、864.4(6)、991.6(55)
【0062】
2.2.10.XRB−E1024(13)
実験式:C58H80N4O12
精密質量:1024.5773
[M+H](m/z):測定:1025.5865;計算:1025.5851
ESI−MS/MS m/z 1025.6(R=81.6分、衝突エネルギー:25および85V)[m/z(相対強度)]:100.1(30)、134.1(100)、210.1(35)、224.1(20)、228.1(20)、234.1(10)、242.1(25)、244.1(80)、258.1(21)、262.1(55)、276.1(15)、362.2(5)、376.2(5)、489.3(9)、503.3(8)、523.3(10)、537.3(8)、603.4(<5)、764.4(15)、782.4(6)、816.4(5)、864.4(6)、898.5(6)、1025.6(48)
【0063】
2.2.11.XRB−S958(14)
実験式:C478214
精密質量:958.5548
[M+H](m/z):測定:959.5628;計算:959.5627(FT-ICR-MS)
H/D交換実験:[M+Na] m/z 981.54(R=16.0分)
ESI−MS/MS m/z 959.6(R=21.2分、衝突エネルギー:25、45、75V)[m/z(相対強度)]:70.1(5)、100.1(35)、126.1(5)、150.1(8)、168.1(8)、180.1(25)、200.1(18)、210.1(100)、228.1(53)、260.1(11)、278.1(14)、328.2(9)、378.2(5)、455.3(5)、505.3(7)、523.3(5)、555.4(<5)、605.4(<5)、732.4(<5)、750.4(<5)、832.5(<5)、959.6(12)
ESI−シュード−MS3 m/z 150.1 [m/z(相対強度)]:54(4)、55(8)、68(2)、70.1(69)、71.1(17)、80.1(2)、121.1(2).
【0064】
2.2.12.XRB−S992(15)
実験式:C508014
精密質量:992.5392
[M+H](m/z):測定:993.5480;計算:993.5470
H/D交換実験:[M+Na] m/z 1015.53(R=14.9分)
ESI−MS/MS m/z 993.5(R=19.9分、衝突エネルギー:25、45、75V)[m/z(相対強度)]:70.1(8)、100.1(40)、126.1(5)、134.1(18)、150.1(15)、168.1(8)、180.1(31)、200.1(20)、210.1(100)、228.1(62)、244.1(36)、260.1(18)、262.1(19)、278.1(25)、328.2(12)、360.3(5)、455.3(8)、505.3(9)、539.3(8)、605.4(<5)、650.4(5)、732.4(<5)、766.4(<5)、866.5(<5)、993.6(30)
ESI−MS/MS m/z 993.5(R=21.4分、衝突エネルギー:25、45、75V)[m/z(相対強度)]:70.1(5)、100.1(25)、126.1(8)、134.1(25)、150.1(12)、168.1(5)、180.1(35)、200.1(18)、210.1(100)、228(48)、244.1(19)、260.1(15)、262.1(22)、278.1(21)、328.2(8)、360.3(5)、378.2(8)、455.3(5)、505.3(9)、784.4(5)、866.5(5)、993.6(18)
【0065】
2.2.13.XRB−S1026(16)
実験式:C537814
精密質量:1026.5235
[M+H](m/z):測定:1027.5321;計算:1027.5314
H/D交換実験:[M+Na] m/z 1049.51(R=14.0分)
ESI−MS/MS m/z 1027.5(R=18.7分、衝突エネルギー:25、45、75V)[m/z(相対強度)]:70.1(7)、100.1(30)、117.1(5)、134.1(35)、150.1(10)、168.1(5)、180.1(30)、200.1(15)、210.1(40)、228(40)、234.1(20)、244.1(100)、260.1(18)、262.1(41)、278.1(24)、328.2(10)、362.3(12)、378.2(9)、523.3(11)、539(8)、639.4(6)、684.4(5)、784.4(5)、900.5(8)、1027.6(28)
ESI−MS/MS m/z 1027.5(R=20分、衝突エネルギー:25、45、75V)[m/z(相対強度)]:70.1(10)、100.1(22)、134.1(65)、150.1(12)、168.1(6)、180.1(45)、200.1(13)、210.1(78)、228(48)、234.1(19)、244.1(100)、260.1(15)、262.1(68)、278.1(38)、328.2(5)、362.2(15)、378.2(9)、439.3(5)、457.3(5)、489.3(11)、505.3(5)、523.3(5)、539.3(15)、639.4(5)、684.4(5)、750.4(8)、768.4(5)、784.4(<5)、800.4(5)、866.4(5)、900.5(8)、1027.6(28)
【0066】
2.2.14.XRB−S1060(17)
実験式:C567614
精密質量:1060.5079
[M+H](m/z):測定:1061.5165;計算:1061.5157
H/D交換実験:[M+Na] m/z 1083.50(R=13.2分)
ESI−MS/MS m/z 1061.5(R=18.9分、衝突エネルギー:25、45、85V)[m/z(相対強度)]:134.1(58)、150.1(13)、180.1(27)、234.1(35)、244.1(100)、260.1(15)、262.1(78)、278.1(13)、362.2(15)、523.3(9)、539.3(18)、557.3(15)、639.4(9)、772.4(8)、818.4(8)、1061.6(22)
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】

【図20】

【図21】

【図22】

【図23】

【図24】

【図25】

【図26】

【図27】

【図28】

【図29】

【図30】

【図31】

【図32】

【図33】

【図34】

【図35】

【図36】

【図37】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
これまで知られていなかった、異性体を含む、24員のシクロオクタデプシペプチド(PF1022−V、PF1022−W、XRB−C894、XRB−C942、XRB−C976、XRB−C1010、XRB−C1044、XRB−E922、XRB−E956、XRB−E990、XRB−E1024、XRB−S958、XRB−S992、XRB−S1026、XRB−S1060)。
【請求項2】
請求項1に記載のシクロオクタデプシペプチドの製造方法であって、
a)Xylariaceae科、特にRoselliniaおよびConiolariella属から由来の真菌株、およびFusarium、BeauveriaおよびVerticillium(HypocrealesおよびPhyllachorales目)の群からの分生子形成真菌株を用いて培養し、
b)これらの真菌株から単離された酵素調製物を用い、および
c)その後で該培養物よりシクロオクタデプシペプチドを単離する
ことを含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載のシクロオクタデプシペプチドおよびバシアノリドの、駆虫剤または内部寄生虫駆除剤として、単独での、またはその混合物としての使用。

【公表番号】特表2013−513567(P2013−513567A)
【公表日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−542507(P2012−542507)
【出願日】平成22年12月7日(2010.12.7)
【国際出願番号】PCT/EP2010/069040
【国際公開番号】WO2011/069995
【国際公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(512137348)バイエル・インテレクチュアル・プロパティ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (91)
【氏名又は名称原語表記】Bayer Intellectual Property GmbH
【Fターム(参考)】