説明

着脱体及び画像形成装置

【課題】簡易な構成で着脱体本体の不完全な装着の判別を可能にすること。
【解決手段】画像形成装置本体(U2)に形成された開口(11a)と、開口(11a)に接続された被着脱部(U2a)と、支軸(22a)に開放位置と通常位置との間を回転可能に支持され、被規制部(23,24)が設けられた開閉部材(U2b)と、装着位置と離脱位置との間を着脱される着脱体本体(32)と、着脱体本体(32)に設けられた規制部(49a)と、を備え、開閉部材(U2a)が移動する際に、規制位置にある場合、規制部(49a)が被規制部(23,24)と接触して開閉部材(U2b)の移動が規制され、装着位置にある場合、開閉部材(U2b)の通常位置への移動が可能となり、開閉部材(U2b)が通常位置に移動すると、着脱体本体と開閉部材との間に被規制部(23,24)が収容される画像形成装置(U)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着脱体及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置では、各種部材をユニット化したり単体のまま着脱体として構成し、画像形成装置本体に着脱可能に構成することが多い。例えば、電子写真方式の画像形成装置には、媒体に記録されずに残った現像剤などを回収する現像剤回収容器が備えられているものがあり、回収現像剤で一杯になった場合に交換するために、画像形成装置本体に現像剤回収容器が着脱可能に装着されている場合がある。
このような着脱可能な着脱体についての技術として、以下の特許文献1に記載の技術が知られている。
【0003】
特許文献1としての特許第3244992号公報には、内側に伸びる突き当て部材(C2)が設けられた開閉カバー(3)と、感光体ドラム(7)やクリーニングブレード(9)がユニット化されたプロセスカートリッジ(B)と、前記プロセスカートリッジ(B)の排出筒(10e)に接続可能で前後方向に着脱可能な廃トナー収納箱(11)と、を有するレーザービームプリンタのプリンタ本体(A)が記載されている。
また、前記特許文献1には、前記排出筒(10e)の接続部の左上側でプリンタ本体(A)に支持され、且つ、前記排出筒(10e)の接続部を覆って廃トナー収納箱(11)の離脱を規制する閉鎖位置と、前記排出筒(10e)の接続部を開放して廃トナー収納箱(11)の着脱を可能とする退避位置と、の間を廃トナー収納箱(11)の着脱方向に沿った前後方向の軸(15a)を中心に回動可能な保持部材(15)が記載されている。前記保持部材(15)は、閉鎖位置において、前記突き当て部材(C2)の移動経路から退避し、退避位置において、前記突き当て部材(C2)の移動経路に進入する前側の外表面(15b)に設けられた突出部(15c)を有する。
【0004】
さらに、前記特許文献1には、前記排出筒(10e)の接続部の右奥側でプリンタ本体(A)に支持され、左右方向の軸(21a)を中心にプリンタ本体(A)に回動可能に支持された防止部材(21)が記載されている。前記防止部材(21)は、前記保持部材(15)の移動経路に進入し且つ前記保持部材(15)に接触可能な上方に延びるアーム(21d)と、前記アーム(21d)の中央部から前方に延び、廃トナー収納箱(11)の移動経路に進入し且つ前記廃トナー収納箱(11)に接触可能なアーム(21c)と、が形成されている。
【0005】
特許文献1では、廃トナー収納箱(11)をプロセスカートリッジ(B)に装着した場合に、作業者が保持部材(15)を閉鎖位置に移動させて、廃トナー収納箱(11)を保持して排出筒(11e)からの離脱を規制、いわゆるロックし、廃トナー収納箱(11)をプロセスカートリッジ(B)から取り外す場合には、作業者が保持部材(15)を退避位置に移動させて、ロックを解除し、廃トナー収納箱(11)を取り外している。
この際に、特許文献1に記載の技術では、トーションバネ(22)で防止部材(21)を付勢して、廃トナー収納箱(11)が装着されていない場合には、一方のアーム(21c)を、廃トナー収納箱(11)の移動経路に水平な状態で進入させて保持すると共に、他方のアーム(21d)を、保持部材(15)の移動経路に進入させて保持し、保持部材(15)の閉鎖位置への移動を妨げている。そして、廃トナー収納箱(11)が装着される場合には、廃トナー収納箱(11)の後端に、一方のアーム(21c)が押されて回転し、他方のアーム(21d)が保持部材(15)の移動経路から退避し、保持部材(15)の閉鎖位置への移動を可能にしている。
【0006】
また、特許文献1に記載の技術では、保持部材(15)が退避位置に移動すると、保持部材(15)の突出部(15c)が、開閉カバー(C)の突き当て部材(C2)の移動経路に進入し、開閉カバー(C)の閉鎖が妨げられる。また、保持部材(15)が閉鎖位置に移動した場合には、前記突き当て部材(C2)の移動経路から突出部(15c)が退避して、開閉カバーの閉鎖が可能になっている。
すなわち、特許文献1に記載の技術では、廃トナー収納箱(11)の排出筒(11e)への装着が完了しない限り、防止部材(21)により、保持部材(15)の閉鎖位置への移動が妨げられて、保持部材(15)が退避位置から移動できず、作業者はロックできない。そして、退避位置に保持された保持部材(15)により、開閉カバー(15c)の閉鎖が妨げられて、作業者は開閉カバー(15c)を閉めることができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3244992号公報(「0040」〜「0065」、図3〜図5、図10)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、簡易な構成で着脱体本体の不完全な装着の判別を可能にすることを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記技術的課題を解決するために、請求項1に記載の発明の画像形成装置は、
画像形成装置本体の外面に形成された開口と、
前記画像形成装置本体の内部に形成され、前記開口に接続された被着脱部と、
支軸に支持され、前記開口を外部に露出させる開放位置と、前記開口を外部から閉塞する通常位置と、の間を回転可能に支持された開閉部材であって、前記画像形成装置本体側の面に被規制部が設けられた前記開閉部材と、
前記被着脱部に装着される装着位置と、前記被着脱部から前記画像形成装置本体の外部に引き出される離脱位置と、の間を抜き差しされて着脱される着脱体本体と、
前記着脱体本体の前記装着位置から前記離脱位置に向う方向である着脱体本体引出方向の下流側に設けられた前記被規制部に接触可能な規制部と、
を備え、
前記開閉部材が前記開放位置から前記通常位置に向けて回転移動する際に、前記着脱体本体が前記装着位置と前記離脱位置との間の位置である規制位置にある場合には、前記規制部が、前記被規制部と接触して、前記規制部が前記開閉部材と前記着脱体本体との間で移動して前記開閉部材の通常位置への回転移動が規制され、且つ、前記着脱体本体が前記装着位置にある場合には、前記規制部と回転中の前記被規制部とが離間し、前記開閉部材の通常位置への回転移動が可能となり、前記開閉部材が前記通常位置に移動すると、前記着脱体本体と前記開閉部材との間の空間に前記被規制部が収容されることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記着脱体本体の前記着脱体本体引出方向の下流側に支持された把持部であって、前記規制部を有する前記把持部と、
を備え、
前記開閉部材が前記開放位置から前記通常位置に向けて回転移動する際に、前記着脱体本体が前記装着位置と前記離脱位置との間の位置である規制位置にある場合には、前記規制部が、前記被規制部と接触して、前記開閉部材の通常位置への回転移動が規制され、且つ、前記着脱体本体が前記装着位置にある場合には、前記規制部と回転中の前記被規制部とが離間し、前記開閉部材の通常位置への回転移動が可能となり、前記開閉部材が前記通常位置に移動すると、前記把持部と前記開閉部材との間の空間に前記被規制部が収容されることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記規制部を有し、前記着脱体本体の前記着脱体本体引出方向の下流側に支持された把持部であって、前記着脱体本体が前記装着位置に移動し且つ前記開閉部材が前記通常位置に移動した場合に、前記開閉部材との間に前記被規制部を収容する被規制部収容空間を形成すると共に、前記着脱体本体が前記装着位置と前記離脱位置との間の位置である規制位置に移動した場合に、前記開放位置から前記通常位置に移動する前記開閉部材の前記被規制部に前記規制部が接触して、前記開閉部材の回転を規制する前記把持部と、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の画像形成装置において、
前記画像形成装置本体側に突出する前記被規制部と、
前記開閉部材の支軸に沿う方向に延びる回転中心を中心として基端部が回転可能に支持され、且つ、前記被規制部が接触して引掛け可能な前記規制部が先端部に形成され、前記着脱体本体の前記着脱体本体引出方向の下流側の外面である着脱体本体下流端面に沿う待機位置と、前記着脱体本体下流端面に対して前記回転中心を中心に回転した引出位置と、の間を回転可能な前記把持部であって、前記着脱体本体が前記規制位置に移動し且つ前記開閉部材が前記開放位置から前記通常位置に向けて回転移動する場合に、前記開閉部材の前記被規制部に前記規制部が引っ掛かり、前記待機位置から前記引出位置に向けて移動して、前記開閉部材の回転を規制する前記把持部と、
を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像形成装置において、
前記開閉部材の支軸側の端部に前記規制部に接触可能な誘導部が形成され且つ前記画像形成装置本体側に突出して設けられた第1の被規制部と、前記第1の被規制部に比べて前記開閉部材の支軸側に設けられ且つ前記画像形成装置本体側に突出する第2の被規制部と、を有する前記被規制部と、
前記規制部を有し、前記着脱体本体の前記着脱体本体引出方向の下流側に支持された把持部であって、前記着脱体本体が前記装着位置に移動し且つ前記開閉部材が前記通常位置に移動した場合に、前記開閉部材との間に前記第1の被規制部と前記第2の被規制部を収容する被規制部収容空間を形成すると共に、前記着脱体本体が前記装着位置と前記離脱位置との間の位置である第1の規制位置に移動した場合に、前記開放位置から前記通常位置に移動する前記開閉部材の前記第1の被規制部に前記規制部が接触して、前記開閉部材の回転を規制し、前記着脱体本体が前記装着位置と前記第1の規制位置との間の位置である第2の規制位置に移動した場合に、前記開放位置から前記通常位置に移動する前記開閉部材の前記第2の被規制部に前記規制部が接触して、前記開閉部材の回転を規制し、前記着脱体本体が前記第1の規制位置と前記第2の規制位置との間の位置に移動した場合に、前記開放位置から前記通常位置に移動する前記開閉部材の前記第1の被規制部における前記誘導部に前記規制部が接触して、前記着脱体本体を前記第2の規制位置に移動させる前記把持部と、
を備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置において、
現像剤により形成された画像を媒体に記録する画像記録装置と、
前記画像記録装置からの現像剤が回収される前記着脱体本体と、
を備えたことを特徴とする。
【0015】
前記技術的課題を解決するために、請求項7に記載の発明の着脱体は、
画像形成装置本体の外面に形成され且つ画像形成装置本体の内部に形成された開口に接続された被着脱部に装着される装着位置と、前記被着脱部から前記画像形成装置本体の外部に引き出される離脱位置と、の間を抜き差しされて着脱される着脱体本体と、
前記着脱体本体の前記装着位置から前記離脱位置に向う方向である着脱体本体引出方向の下流側に設けられた前記被規制部に接触可能な規制部と、
を備え、
開閉部材の支軸に回転可能に支持され且つ前記画像形成装置本体側の面に被規制部が設けられた開閉部材が、前記開口を外部に露出させる開放位置から前記開口を外部から閉塞する通常位置に向けて回転移動する際に、前記着脱体本体が前記装着位置と前記離脱位置との間の位置である規制位置にある場合には、前記規制部が前記被規制部と接触して、前記開閉部材の通常位置への回転移動が規制され、且つ、前記着脱体本体が前記装着位置にある場合には、前記規制部と回転中の前記被規制部とが離間し、前記開閉部材の通常位置への回転移動が可能となり、前記開閉部材が前記通常位置に移動すると、前記着脱体本体と前記開閉部材との間の空間に前記被規制部が収容されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の発明によれば、規制位置における着脱体本体の規制部と被規制部との接触で、開閉部材の回転移動が規制されない場合に比べて、簡易な構成で着脱体本体の不完全な装着の判別をすることができる。
請求項2,3に記載の発明によれば、把持部に設けられた規制部と開閉部材に設けられた被規制部とが接触して、開閉部材の通常位置への回転移動が規制することができる。
請求項4に記載の発明によれば、開閉部材に引っ掛かって回転する把持部が、開閉部材の通常位置への回転移動を規制することができる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、第1の規制位置と第2の規制位置との間の位置に移動した着脱体本体を、第2の規制位置に誘導でき、規制部と被規制部とを接触させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、現像剤を回収する着脱体本体の不完全な装着を判別することができる。
請求項7に記載の発明によれば、規制位置における着脱体本体の規制部と被規制部との接触で、開閉部材の回転移動が規制されない場合に比べて、簡易な構成で不完全な装着の判別をすることができる着脱体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は本発明の実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
【図2】図2は実施例1の画像形成装置の要部拡大説明図である。
【図3】図3は実施例1のトナーディスペンサおよび回収現像剤搬送装置の説明図である。
【図4】図4は図3に対応する図であって、現像剤補給路及び現像剤補給部材の図示を省略した図である。
【図5】図5はボックス着脱部の説明図であり、図5Aは廃トナーボックスがボックス着脱部に装着された状態の説明図、図5Bは廃トナーボックスがボックス着脱部に着脱される際の説明図、図5Cは図5BのVC−VC線断面図、図5Dは図5BのVD−VD線断面図である。
【図6】図6は実施例1のフロントカバーを開放した図であり、廃トナーボックスが装着された状態の説明図である。
【図7】図7は実施例1のフロントカバーを開放した図であり、廃トナーボックスが着脱される際の斜視図である。
【図8】図8は実施例1のフロントカバーを開放した図であり、ボックス挿入口の斜視図である。
【図9】図9はラッチの拡大図であり、図9Aは斜視図、図9Bは図9Aの矢印IXB方向に見た図である。
【図10】図10は図6において上方から下方を見た図に対応する図であり、図10Aはフロントカバーが開放位置に保持された場合の説明図、図10Bはフロントカバーが通常位置に保持された場合の説明図、図10Cは図10Aに対応する図でありボックスハンドルが引出位置に移動した状態の説明図、図10Dは廃トナーボックスが着脱される際の説明図でラッチが離脱時突出位置に保持された場合の説明図である。
【図11】図11は図6において左方から右方を見た図に対応する図であり、図11Aはフロントカバーが開放位置に保持された場合の説明図、図11Bはフロントカバーが通常位置に保持された場合の説明図、図11Cは図11Aに対応する図でありボックスハンドルが引出位置に移動した状態の説明図である。
【図12】図12は突出部の説明図であって、図12Aは図10Aの要部拡大図、図12Bは図10Cの要部拡大図である。
【図13】図13は廃トナーボックスが第1半挿入位置に保持された場合に、フロントカバーが開放位置から通常位置に向けて移動する場合の説明図であり、図13Aはフロントカバーが開放位置に保持された場合の説明図、図13Bは図13Aの続きの説明図でありフロントカバーが開放位置から移動して第1リブがリブ収容凹部に接触する際の説明図、図13Cは図13Bの続きの説明図、図13Dは図13Cの続きの説明図でありフロントカバーがボックスハンドルに規制された状態の説明図である。
【図14】図14は廃トナーボックスが第2半挿入位置に保持された場合に、フロントカバーが開放位置から通常位置に向けて移動する際の説明図であり、図14Aはフロントカバーが開放位置に保持された場合の説明図、図14Bは図14Aの続きの説明図でありフロントカバーが開放位置から移動して第2リブがリブ収容凹部に接触する際の説明図、図14Cは図14Bの続きの説明図、図14Dは図14Cの続きの説明図でありフロントカバーがボックスハンドルに規制された状態の説明図である。
【図15】図15は廃トナーボックスが第1半挿入位置と第2半挿入位置との間に保持された場合に、フロントカバーが開放位置から通常位置に向けて移動する際の説明図であり、図15Aはフロントカバーが開放位置に保持された場合の説明図、図15Bは図15Aの続きの説明図であり、フロントカバーが開放位置から移動して第1リブの誘導縁部がボックスハンドルに接触する際の説明図、図15Cは図15Bの続きの説明図であり、第2リブがリブ収容凹部に接触する際の説明図、図15Dは図15Cの続きの説明図、図15Eは図15Dの続きの説明図であり、フロントカバーがボックスハンドルに規制された状態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(以下、実施例と記載する)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
【実施例1】
【0020】
図1は本発明の実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
図1において、画像形成装置Uは自動原稿搬送装置U1と、これを支持し且つ上端に透明な原稿読取り面PGを有する画像形成装置本体U2とを備えている。
前記自動原稿搬送装置U1は、複写しようとする複数の原稿Giが重ねて収容される原稿給紙部TG1と、原稿給紙部TG1から給紙され前記原稿読取り面PG上の原稿読取位置を通過して搬送される原稿Giが排出される原稿排紙部TG2とを有している。
前記画像形成装置本体U2は、利用者が画像形成動作開始等の作動指令信号を入力操作する操作部UIと、露光光学系A等を有している。
【0021】
前記自動原稿搬送装置U1で原稿読取り面PG上を搬送される原稿または手動で原稿読取り面PG上に置かれた原稿からの反射光は、前記露光光学系Aを介して、固体撮像素子CCDで赤R、緑G、青Bの電気信号に変換される。
画像情報変換部IPSは、固体撮像素子CCDから入力される前記RGBの電気信号を黒K、イエローY、マゼンタM、シアンCの画像情報に変換して一時的に記憶し、前記画像情報を所定の時期に潜像形成用の画像情報として潜像形成装置駆動回路DLに出力する。
なお、原稿画像が単色画像、いわゆる、モノクロの場合は、黒Kのみの画像情報が潜像形成装置駆動回路DLに入力される。
前記潜像形成装置駆動回路DLは、図示しない各色Y,M,C,Kの各駆動回路を有し、入力された画像情報に応じた信号を所定の時期に、各色毎に配置された潜像形成装置LHy,LHm,LHc,LHkに出力する。
【0022】
図2は実施例1の画像形成装置の要部拡大説明図である。
図1、図2において、前記画像形成装置Uの重力方向中央部に配置された可視像形成装置Uy,Um,Uc,Ukはそれぞれ、Y,M,C、およびKの各色の可視像を形成する装置である。
潜像形成装置LHy〜LHkの各潜像書込光源から出射したY,M,C,Kの潜像書込光は、それぞれ、回転する像保持体PRy,PRm,PRc,PRkに入射する。なお、実施例1では、前記潜像形成装置LHy〜LHkは、いわゆる、LEDアレイにより構成されている。
前記イエローYの可視像形成装置Uyは、回転する像保持体PRy、帯電器CRy,潜像形成装置LHy、現像器Gy、転写器T1y、像保持体清掃器の一例としての像保持体クリーナCLyを有している。なお、実施例1では、前記像保持体PRy、帯電器CRy、像保持体クリーナCLyが、画像形成装置本体U2に対して一体的に着脱可能な像保持体ユニットとして構成されている。
前記可視像形成装置Um,Uc,Ukはいずれも前記Yの可視像形成装置Uyと同様に構成されている。
【0023】
図1,図2において、前記各像保持体PRy,PRm,PRc,PRkはそれぞれの帯電器CRy,CRm,CRc,CRkにより帯電された後、画像書込位置Q1y,Q1m,Q1c,Q1kにおいて、前記潜像書込光により、その表面に静電潜像が形成される。前記像保持体PRy,PRm,PRc,PRk表面の静電潜像は、現像領域Q2y,Q2m,Q2c,Q2kにおいて、現像器Gy,Gm,Gc,Gkの現像剤保持体の一例としての現像ロールGRy,GRm,GRc,GRkに保持された現像剤により可視像の一例としてのトナー像に現像される。
その現像されたトナー像は、中間転写体の一例としての中間転写ベルトBに接触する1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kに搬送される。前記1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kにおいて中間転写ベルトBの裏面側に配置された1次転写器T1y,T1m,T1c,T1kには、制御部Cにより制御される電源回路Eから所定の時期にトナーの帯電極性と逆極性の1次転写電圧が印加される。
【0024】
前記各像保持体PRy〜PRk上のトナー像は前記1次転写器T1y,T1m,T1c,T1kにより中間転写ベルトBに1次転写される。1次転写後の像保持体PRy,PRm,PRc,PRk表面の残留物、付着物は、像保持体クリーナCLy,CLm,CLc,CLkにより清掃される。清掃された前記像保持体PRy,PRm,PRc,PRk表面は、帯電器CRy,CRm,CRc,CRkにより再帯電される。
【0025】
前記像保持体PRy〜PRkの上方には、上下移動可能且つ前方に引き出し可能な中間転写装置の一例としてのベルトモジュールBMが配置されている。前記ベルトモジュールBMは、前記中間転写ベルトBと、中間転写体駆動部材の一例としてのベルト駆動ロールRd、中間転写体張架部材の一例としてのテンションロールRt、蛇行防止部材の一例としてのウォーキングロールRw、従動部材の一例としてのアイドラロールRfおよび2次転写領域対向部材の一例としてのバックアップロールT2aと、前記1次転写器T1y,T1m,T1c,T1kとを有している。そして、前記中間転写ベルトBは、前記各ロールRd,Rt,Rw,Rf,T2aにより構成される中間転写体支持部材の一例としてのベルト支持ロールRd+Rt+Rw+Rf+T2aにより回転移動可能に支持されている。
【0026】
前記バックアップロールT2aに接する中間転写ベルトBの表面に対向して2次転写部材の一例としての2次転写ロールT2bが配置されている。前記各ロールT2a,T2bにより、最終転写器の一例としての2次転写器T2が構成されている。また、2次転写ロールT2bと中間転写ベルトBとが対向する領域により、2次転写領域Q4が形成される。
前記1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kで1次転写器T1y,T1m,T1c,T1kにより中間転写ベルトB上に転写された単色又は順次重ねて転写された多色のトナー像は、前記2次転写領域Q4に搬送される。
【0027】
図1において、前記可視像形成装置Uy〜Ukの下方には、ガイド部材の一例としての左右一対のガイドレールGRが3段設けられており、前記ガイドレールGRには、給紙容器の一例としての給紙トレイTR1〜TR3が前後方向に出入可能に支持されている。給紙トレイTR1〜TR3に収容された媒体の一例としての記録シートSは、媒体取出し部材の一例としてのピックアップロールRpにより取り出され、媒体捌き部材の一例としてのさばきロールRsにより1枚ずつ分離される。そして、記録シートSは、媒体搬送路の一例であるシート搬送路SHに沿って媒体搬送部材の一例としての複数の搬送ロールRaにより搬送され、2次転写領域Q4のシート搬送方向上流側に配置された転写領域搬送時期調節部材の一例としてのレジロールRrに送られる。前記シート搬送路SH、搬送ロールRa、レジロールRr等によりシート搬送装置SH+Ra+Rrが構成されている。
【0028】
レジロールRrは、前記中間転写ベルトBに形成されたトナー像が2次転写領域Q4に搬送されるのに時期を合わせて、前記記録シートSを2次転写領域Q4に搬送する。記録シートSが前記2次転写領域Q4を通過する際、前記バックアップロールT2aは接地され、2次転写器T2bには前記制御部Cにより制御される電源回路Eからトナーの帯電極性と逆極性の2次転写電圧が印加される。このとき、前記中間転写ベルトB上のトナー像は、前記2次転写器T2により記録シートSに転写される。
2次転写後の前記中間転写ベルトBは、中間転写体清掃器の一例としてのベルトクリーナCLbにより清掃される。
【0029】
前記トナー像が2次転写された記録シートSは、定着装置Fの加熱用定着部材の一例としての加熱ロールFhおよび加圧用定着部材の一例としての加圧ロールFpの圧接領域である定着領域Q5に搬送され、前記定着領域を通過する際に加熱定着される。加熱定着された記録シートSは、媒体排出部材の一例としての排出ロールRhから媒体排出部の一例としての排紙トレイTRhに排出される。
なお、前記加熱ロールFh表面には、記録シートSの前記加熱ロールからの離型性を良くするための離型剤が離型剤塗布装置Faにより塗布されている。
前記可視像形成装置Uy〜Uk、転写装置T1+T2+B及び定着装置Fにより、実施例1の画像記録装置U3が構成されている。
【0030】
前記ベルトモジュールBMの上方にはイエローY,マゼンタM,シアンC,黒Kの各現像剤を収容する現像剤補給容器の一例としての現像剤カートリッジKy,Km,Kc,Kkが配置されている。各現像剤カートリッジKy,Km,Kc,Kkに収容された現像剤は、前記現像器Gy,Gm,Gc,Gkの現像剤の消費に応じて、後述する現像剤補給路から前記各現像器Gy,Gm,Gc,Gkに補給される。なお、実施例1では、前記現像剤として、磁性のキャリアと、外添剤が付与されたトナーとを含む二成分現像剤により構成されている。
【0031】
図1において、前記画像形成装置Uは上側枠体UFと下側枠体LFとを有しており、上側枠体UFには、前記可視像形成装置Uy〜Ukおよび可視像形成装置Uy〜Ukよりも上方に配置された部材、すなわち、ベルトモジュールBM等が支持されている。
また、下側枠体LFには、前記給紙トレイTR1〜TR3を支持するガイドレールGRおよび前記各トレイTR1〜TR3から給紙を行う前記給紙部材、すなわち、ピックアップロールRp,さばきロールRs,シート搬送ロールRa等が支持されている。
【0032】
(トナーディスペンサの説明)
図3は実施例1のトナーディスペンサおよび回収現像剤搬送装置の説明図である。
なお、図3において、理解の容易のため、例えば、帯電器CRy〜CRk等の部材の図示は適宜省略している。
補給用の現像剤が収容される現像剤補給容器の一例としてのトナーカートリッジKy〜Kkは、現像剤補給装置の一例としてのトナーディスペンサTDy,TDm,TDc,TDkに着脱、交換可能に支持されている。前記トナーディスペンサTDy〜TDkは、トナーカートリッジKy〜Kkから現像器Gy〜Gkまで延びる現像剤補給路TDy1〜TDk1を有している。前記現像剤補給路TDy1〜TDk1の内部には、回転して現像剤を搬送する現像剤補給部材TDy2,TDm2,TDc2,TDk2が支持されている。
なお、前記現像剤補給路TDy1〜TDk1は、前記現像ロールGRy〜GRkに隣接して配設された第1攪拌部材の一例としての第1オーガGy1,Gm1,Gc1,Gk1と、前記第1オーガGy1〜Gk1の右側に配設された第2攪拌部材の一例としての第2オーガGy2,Gm2,Gc2,Gk2とのうち、前記第2オーガGy2〜Gk2の前側に流入するように接続されている。
【0033】
前記各現像器Gy〜Gkには、内部の劣化した現像剤を排出する劣化現像剤排出口Gy3,Gm3,Gc3,Gk3が、第1オーガGy1〜Gk1の前方から、劣化した現像剤が排出されるように形成されている。
実施例1の現像器Gy〜Gkは、トナーディスペンサTDy〜TDkから高濃度のトナーとキャリアとを含む二成分現像剤を補給しながら、劣化したキャリアを含む現像剤を劣化現像剤排出口Gy3〜Gk3から排出することで、内部のキャリアを少しずつ交換している。
【0034】
(像保持体クリーナおよびベルトクリーナの説明)
図4は図3に対応する図であって、現像剤補給路及び現像剤補給部材の図示を省略した図である。
図2〜図4において、K色の前記像保持体クリーナCLkは、清掃容器CLk1と、像保持体PRkに接触して、表面に付着した残留現像剤や紙粉等の残留物、いわゆる廃トナーを除去する除去部材の一例としての清掃ブラシCLk2及び清掃ブレードCLk3と、前記清掃容器CLk1内の除去された廃トナーを後方に搬送する残留物搬送部材の一例としての廃トナー搬送部材CLk4と、を有している。前記清掃容器CLk1の後端には残留物排出路の一例としての廃トナー排出路CLk6が形成されている。
他の色Y,M,Cの像保持体クリーナCLy〜CLcも、K色の像保持体クリーナCLkと同様に構成されている。また、図2〜図4において、前記ベルトクリーナCLbも、像保持体クリーナCLy〜CLkと同様に、清掃容器CLb1、清掃ブラシCLb2、清掃ブレードCLb3、廃トナー搬送部材CLb4、廃トナー排出路CLb6、を有する。
【0035】
図2において、現像器Gy〜Gkの下面には、前側から後側に延び、前端が劣化現像剤排出口Gy1〜Gk1に接続される接続搬送路WH1が支持されている。前記接続搬送路WH1の内部には、現像剤搬送部材WH1aが回転可能に支持されており、劣化現像剤排出口Gy1〜Gk1から排出された廃トナーを後方に搬送する。
図4において、前記接続搬送路WH1の後端には、下方に延びる落下路WH2が接続されている。また、前記残留物排出路CLy6〜CLk6,CLb6には、下方に延びる落下路WH3が接続されている。前記落下路WH2,WH3の下端には、左下から右上方向に斜めに延びる回収現像剤搬送路の一例としての廃トナー搬送路WH4が接続されている。前記廃トナー搬送路WH4の右上端は、画像形成装置本体U2の内部に形成された被着脱部の一例としてのボックス着脱部U2aまで延びている。
前記廃トナー搬送路WH4の内部には、現像剤搬送部材WH4aが回転可能に支持されている。前記現像剤搬送部材WH4aは、落下路WH2,WH3を落下して廃トナー搬送路WH4に流入してきた廃トナーを、前記ボックス着脱部U2aに向けて搬送する。
【0036】
(ボックス着脱部の説明)
図5はボックス着脱部の説明図であり、図5Aは廃トナーボックスがボックス着脱部に装着された状態の説明図、図5Bは廃トナーボックスがボックス着脱部に着脱される際の説明図、図5Cは図5BのVC−VC線断面図、図5Dは図5BのVD−VD線断面図、である。
図5において、前記廃トナー搬送路WH4の右上端、すなわち、下流端には、下方に延びる排出路1が形成されている。前記排出路1の下端には、排出口1aが形成されている。前記排出口1aの周りには、遮蔽部材支持部の一例としてのフランジ部1bが形成されている。
前記フランジ部1bには、閉塞部材の一例としてのシャッタ2が、図5Aに示す閉塞部材開放位置と、図5Bに示す閉塞位置と、の間を移動可能に支持されている。
前記シャッタ2は、前後に延びる板状の本体部2aを有している。図5A、図5Bにおいて、前記本体部2aの後端側には、上方に延びる付勢部材支持部2bが形成されている。
図5Cにおいて、前記本体部2aの左右両端には、前記フランジ部1bに引掛け可能な引掛部2cが形成されている。これにより、前記シャッタ2はフランジ部1bに沿って前後に移動する。
【0037】
前記シャッタ2における本体部2aの上面には、漏出防止部材の一例としてのシール部材3が支持されている。前記シール部材3は、前記シャッタ2が閉塞位置に保持されている場合に、前記シャッタ2と前記排出口1aとの隙間を密閉する。
前記シャッタ2の付勢部材支持部2bと排出路1との間には、閉塞部材用付勢部材の一例としての引張バネ4が支持されている。前記引張バネ4により、前記シャッタ2は、前記排出口1aを閉塞する図5Bに示す閉塞位置に保持されるように付勢されている。
前記排出路1の下方後側には、駆動伝達部材の一例としてのカップリング6が、回転可能、且つ、図5Aに示す連結位置と、前記連結位置よりも前方に移動した図5Bに示す離間位置と、の間を移動可能に支持されている。前記カップリング6は、連結補助部材の一例としてのコイルバネ7により、図5Bに示す離間位置に保持されるように付勢されている。なお、前記カップリング6は、図示しない駆動源により回転駆動する。
【0038】
図6は実施例1のフロントカバーを開放した図であり、廃トナーボックスが装着された状態の説明図である。
図7は実施例1のフロントカバーを開放した図であり、廃トナーボックスが着脱される際の斜視図である。
図8は実施例1のフロントカバーを開放した図であり、ボックス挿入口の斜視図である。
図6〜図8において、前記ボックス着脱部U2aの前方には、画像形成装置本体U2の外面の一例としてのフロントパネル11が支持されている。前記フロントパネル11には、前記ボックス着脱部U2aに接続される開口の一例としてのボックス挿入口11aが形成されている。
【0039】
図8において、前記ボックス挿入口11aの上下方向中央部右側には、着脱体引出方向の一例としての前後方向に延びる付勢部材収容部の一例としてのバネ収容部12が形成されている。前記バネ収容部12の前端部には、開口状の接触部材通過口12aが形成されている。前記バネ収容部12の前端には、バネ収容部12の内側に向って突出した抜け止め部の一例としてのストッパ12bが形成されている。
前記バネ収容部12には、着脱体接触部材の一例としてのボックス接触部材13が前後方向に移動可能に支持されている。前記ボックス接触部材13は、前記バネ収容部12に対応して前後方向に延びる柱状に形成されている。前記ボックス接触部材13には、前記ストッパ12bに対応して前後方向に延びる被案内溝の一例としての被ガイド溝13aが形成されている。前記被ガイド溝13aの後端には、前記ストッパ12bに接触して、前記ボックス接触部材13が抜け止めされる図示しない被抜け止め部が形成されている。
【0040】
前記ボックス接触部材13は、ストッパ12bと被抜け止め部が接触し、前記バネ収容部12の接触部材通過口12aから突出する図8に示す突出位置と、ストッパ12bと被抜け止め部が離間し、前記バネ収容部12の接触部材通過口12aに埋没する埋没位置と、の間を移動可能に支持されている。
前記ボックス接触部材13の後方には、押出付勢部材の一例としての押出コイルバネ14が支持されている。前記押出コイルバネ14の一端は前記バネ収容部12の後端に支持され、他端は前記ボックス接触部材13の後端部に支持されている。これにより、前記押出コイルバネ14は、前記ボックス接触部材13を、着脱体引出方向の下流側である前方に付勢する。
したがって、前記ボックス接触部材13は、常時は、押出コイルバネ14の弾性力により、前記突出位置に保持される。そして、前記ボックス収容部材13は、後方に押されると、押出コイルバネ14の付勢力に抗して埋没位置に移動する。
前記ボックス接触部材13及び押出コイルバネ14により、実施例1の押出部材の一例としてのボックス押出部材13+14が構成されている。
【0041】
前記バネ収容部12の右側上方には、施錠部材取付部の一例としてのラッチ取付部16が形成されている。前記ラッチ取付部16は、前記フロントパネル11から前方に延びる下側の底板17aと、前記底板17aの前端部左側から上方に延びる前側板17bと、前記前側板17bから前記フロントパネル11に向って延びる上側板17cと、を有する。前記底板17a、前側板17b、上側板17c及びフロントパネル11により囲まれた空間により、着脱体引出方向と直交する方向の一例としての左右方向に延びる施錠部材移動部の一例としてのラッチ移動部17が形成されている。
前記ラッチ移動部17の前側板17bの右方及び上側板17cの前端部右方には、ラッチ移動部17内部と外部とを接続する開口部の一例としてのボス通過口18が形成されている。
【0042】
図9はラッチの拡大図であり、図9Aは斜視図、図9Bは図9Aの矢印IXB方向に見た図である。
図8において、前記ラッチ取付部16のラッチ移動部17には、前記ボックス着脱部U2aに突出可能な施錠部材の一例としてのラッチ19が左右方向に移動可能に支持されている。
図9において、前記ラッチ19は、その右端に直方体状に形成された付勢部材受部の一例としてのバネ受部19aを有している。前記バネ受部19aの左端下部には、前記バネ受部19aに比べて前後方向の長さが長く且つ上下方向の厚みが薄い板状の連結部19bが一体形成されている。前記連結部19bは、前記バネ受部19aの前面とは面一に形成されており、前記バネ受部19aの後面からは突出している。
前記連結部19bの左端後部には、直方体状の後側施錠部の一例としての後側ラッチ部19cが一体形成されている。また、前記連結部19bの左端前部には、前記後側ラッチ部19cの前端部の幅に比べて長い幅を有し、且つ、前面左部に、左方に向うほど後方に傾斜した面である被誘導面19d1が形成された直角三角柱状の前側施錠部の一例としての前側ラッチ部19dが一体形成されている。前記前側ラッチ部19dの左端、すなわち、後側ラッチ部19cに比べて、左方に突出した前側ラッチ部19dの後端部には、引掛部19eが形成されている。
【0043】
図10は図6において上方から下方を見た図に対応する図であり、図10Aはフロントカバーが開放位置に保持された場合の説明図、図10Bはフロントカバーが通常位置に保持された場合の説明図、図10Cは図10Aに対応する図でありボックスハンドルが引出位置に移動した状態の説明図、図10Dは廃トナーボックスが着脱される際の説明図でラッチが離脱時突出位置に保持された場合の説明図である。
前記バネ受部19a、連結部19b、後側ラッチ部19c及び前側ラッチ部19dにより、実施例1のラッチ19が構成されている。
なお、前記ラッチ19において、前記バネ受部19a、連結部19b、後側ラッチ部19c及び前側ラッチ部19dにより囲まれた空間により、実施例1の開閉突出部収容凹部の一例としてのボス収容凹部19fが構成される。
前記ラッチ移動部17に移動可能に支持された前記ラッチ19は、前記被着脱部U2a内に突出し、且つ、ボス通過口18からバネ受部19aの前面が露出する図10Dに示す離脱時突出位置と、前記被着脱部U2a内から退避し、且つ、ボス通過口18からボス収容凹部19fが露出する図10Cに示す解除位置と、の間を左右方向に移動する。
【0044】
図8において、前記ラッチ19のバネ受部19aの右方には、施錠付勢部材の一例としてのラッチ用コイルバネ21が支持されている。前記ラッチ用コイルバネ21の一端は前記ラッチ19のバネ受部19aの右側面に支持され、他端はラッチ移動部17の右端部に支持される。
これにより、前記ラッチ19は、前記コイルバネ21の弾性力により、左側方向に移動する付勢力を受ける。
【0045】
(フロントカバーの説明)
図11は図6において左方から右方を見た図に対応する図であり、図11Aはフロントカバーが開放位置に保持された場合の説明図、図11Bはフロントカバーが通常位置に保持された場合の説明図、図11Cは図11Aに対応する図でありボックスハンドルが引出位置に移動した状態の説明図である。
図6、図10、図11において、画像形成装置本体U1のラッチ取付部16の下方には、開閉部材支持部の一例としてのヒンジ22が設けられている。前記ヒンジ22には、開閉部材用支軸の一例としてのヒンジ軸22aが支持されている。前記ヒンジ軸22aには、開閉部材の一例としてのフロントカバーU2bが支持されている。前記フロントカバーU2bは、前記ボックス挿入口11aを外部に露出させる図6、図10A、図11Aに示す開放位置と、前記ボックス挿入口11aを外部から閉塞する図10B、図11Bに示す通常位置と、の間を前記ヒンジ軸22aを中心に回転可能に支持されている。
【0046】
図10A、図11Aに示す開放位置において、前記フロントカバーU2bの画像形成装置本体U2側の面、すなわち、上面には、フロントカバーU2bが通常位置に移動した場合に、前記ボックス挿入口11aの上下方向中央部の前方に位置し且つ画像形成装置本体U2側に突出する第1の被規制部の一例としての第1リブ23が形成されている。前記第1リブ23は、前後に延びる上方に突出した軌条形状に形成されており、左右に一対配置されている。
前記第1リブ23の前端部には、上方に延びる縁部23aが形成されている。また、前記第1リブ23のヒンジ22側の端部、すなわち、後端部には、前側に進むに連れて上方に傾斜する誘導部の一例としての誘導縁部23bが形成されている。なお、前記第1リブ23には、前記縁部23aの上端部と前記誘導縁部23bの上端部とを連結する縁部23cが形成されており、前記縁部23cはフロントカバーU2bの表面に沿って左右に延びる。
【0047】
図10A、図11Aに示す開放位置において、前記フロントカバーU2bの上面には、前記第1リブ23に比べて前記ヒンジ22側、すなわち、前記第1リブ23に比べて後側に設けられ且つ画像形成装置本体U2側となる上側に突出する第2の被規制部の一例としての第2リブ24が形成されている。前記第2リブ24は、前後に延びる上方に突出した軌条形状に形成されており、左右方向に4つ並んで配置されている。
前記第2リブ24の前端部には、上方に延びる縁部24aが形成されている。なお、前記第2リブ24には、前記縁部24aの上端部から後方に、フロントカバーU2bの表面に沿ってフロントカバーU2bの後端部まで延びる縁部24bが形成されている。
また、前記フロントカバーU2bの画像形成装置本体U2側の面には、図6、図8、図10に示すように、前記フロントカバーU2bが通常位置に保持された場合に、前記ラッチ取付部16におけるボス通過口18を通過可能な開閉突出部の一例としてのカバーボス26が形成されている。前記カバーボス26は、フロントカバーU2bが通常位置に保持されると、図10Bに示すようにボス通過口18に収容される。
【0048】
(廃トナーボックスの説明)
図5〜図8において、前記ボックス着脱部U2aには、着脱体の一例としての廃トナーボックス31が着脱可能に装着される。前記廃トナーボックス31は、前後方向に延び内部が中空の箱型形状の着脱体本体の一例としての容器本体32を有する。
図5において、前記容器本体32は、着脱体本体下流端面の一例としての収容部前壁33aを有する前側の収容部33と、前記収容部33に比べて高さが低い後側の回収接続部34と、を有している。
前記収容部33の内部には、前後方向中央に、上端部から下方に向って延びる搬送部材押さえ部の一例としてのアジテータ押さえ部33bが形成されている。前記アジテータ押さえ部33bの下端部には、断面半円筒状の押さえ面の一例としてのアジテータ押さえ面33b1が形成されている。
【0049】
前記回収接続部34の上部には、上方に開口し、前記排出路1の前記排出口1aに接続可能な流入口34aが形成さている。前記流入口34aの左右両端には、図5Dに示すように、前後方向に延びるフランジ部34a1が形成されている。
前記流入口34aの下方後端には、被駆動部材支持部の一例としてのカップリング支持部34bが形成されている。
【0050】
前記フランジ部34a1には、着脱体閉塞部材の一例としてのボックスシャッタ36が、前記流入口34aを密閉する図5Aに示す閉塞部材開放位置と、前記流入口34aを開放する図5Bに示す閉塞位置と、の間を前後方向に移動可能に支持されている。
前記ボックスシャッタ36は、前後に延びる板状の本体部36aを有している。図5A、図5Bにおいて、前記本体部36aの前端側には、下方に延びる付勢部材支持部36bが形成されている。
図5Dにおいて、前記本体部36aの左右両端には、前記フランジ部34a1に引掛け可能な引掛部36cが形成されている。これにより、前記ボックスシャッタ36はフランジ部34a1に沿って前後に移動する。
【0051】
前記ボックスシャッタ36における本体部36aの下面には、漏出防止部材の一例としてのシール部材37が支持されている。前記シール部材37は、前記ボックスシャッタ36が閉塞位置に保持されている場合に、前記ボックスシャッタ36と前記流入口34aとの隙間を密閉する。
前記ボックスシャッタ36の付勢部材支持部36bと収容部33との間には、閉塞部材用付勢部材の一例としてのコイルバネ38が支持されている。前記コイルバネ38により、前記ボックスシャッタ36は、図5Bに示す前記流入口34aを閉塞する閉塞位置に保持されるように付勢されている。
【0052】
前記カップリング支持部34bには、前記カップリング6と噛合って駆動が伝達される被駆動部材の一例としてのボックスカップリング39が回転可能に支持されている。前記ボックスカップリング39の内端には、前後方向に延びる線状の螺旋状搬送部材の一例としてのアジテータ41の一端が支持されている。前記アジテータ41は、他端側が前記アジテータ押さえ部33bよりも前方に延びており、前側が前記アジテータ押さえ部33bに押さえられる。
前記ボックスカップリング39がカップリング6と噛合って回転すると、回収容器32内部のアジテータ41が回転し、流入口34aから回収接続部34内に流入した廃トナーは収容部33側に搬送される。そして、収容部33内の廃トナーが多くなって、アジテータ41の前端側が廃トナーから力を受けても、アジテータ41は前記アジテータ押さえ部33bにより押さえられる。すなわち、アジテータ41が上方に湾曲して、搬送不良が発生することが低減されている。
【0053】
図12は容器突出部の説明図であって、図12Aは図10Aの要部拡大図、図12Bは図10Cの要部拡大図である。
図10、図12において、前記容器本体32の着脱体本体引出方向の下流部右側、すなわち、収容部33の前部右側には、上下に延び右方に突出する係合部の一例としての容器突出部42が一体形成されている。前記容器突出部42の右方前端には、断面長方形状に切欠かれ、前記ラッチ19に接触可能な施錠部材接触部の一例としてのラッチ接触部42aが形成されている。また、前記ラッチ接触部42aの前側の空間により、施錠部材の収容部(すなわち、容器本体32を画像形成装置本体U2に装着された位置に保持するためのラッチ19の左端の引掛部19eがラッチ接触部42aに接触して収容される容器本体32側の空間である。)の一例としてのラッチ収容部42bが構成されている。
【0054】
前記ラッチ収容部42bには、容器本体32がボックス着脱部U2aに装着された場合に、施錠位置に保持されたラッチ19が収容される。すなわち、実施例1のラッチ19は、ラッチ19の左端の引掛部19eが容器本体32に接触する施錠位置と、施錠位置よりも容器本体32から離れる方向の一例としての右側に移動した前記解除位置と、の間を移動可能であり、前記施錠位置は、前記離脱時突出位置と解除位置との間の位置に設定されている。
前記容器突出部42の右端には、後方に向うほど左方に傾斜した面である誘導面の一例としてのラッチ誘導面42cが形成されている。前記ラッチ誘導面42cの左側の容器突出部42下方には、前記ボックス押出部材13+14に接触可能な押出部材接触部の一例としての押出部材受部42dが形成されている。
【0055】
前記容器本体32の着脱体本体引出方向の下流端、すなわち、前記容器突出部42の前方には、前記収容部前壁33aの上方側に、把持部支持部の一例としてのハンドル支持凹部43が左右に一対形成されている。前記ハンドル支持凹部43には、把持部の一例としてのボックスハンドル44が左右方向に延びる把持部用支軸の一例としてのハンドル軸44aを中心に回転可能に支持されている。
図6、図10、図11において、前記ボックスハンドル44は、左右一対の上下方向に延びる支持腕部の一例としての左側ハンドルアーム46と、右側ハンドルアーム47と、を有する。前記各ハンドルアーム46,47の上端には、後方に延びる被支持部46a,47aが一体形成されている。前記被支持部46a,47aには、フロントカバーU2bの支持される前記ヒンジ軸22aに沿う方向、すなわち、左右方向に沿って内側に突出する前記ハンドル軸44aが一体形成されている。
【0056】
前記右側ハンドルアーム47の上端部右側には、前記ラッチ収容部42bに対応する位置に、後方に突出する解除突出部48が一体形成されている。
図12において、前記解除突出部48の前端側には、前記ラッチ収容部42bに対応する左右方向の幅を有する解除部の一例としてのラッチ解除部48aが形成されている。前記ラッチ解除部48aの後方には、左端側が前記ラッチ解除部48aと面一に形成され且つ後方になるほど幅が小さくなる施錠部材誘導部の一例としてのラッチ誘導部48bが形成されている。前記ラッチ誘導部48bの後方には、前記ラッチ解除部48aに比べて幅が小さく、前記ラッチ誘導部48bの後端の幅に対応する施錠対向部48cが形成されている。前記施錠対向部48cは、引掛部19eがラッチ接触部42bに接触する施錠位置におけるラッチ19の左端部に対向する。
前記ラッチ解除部48a、ラッチ誘導部48b及び施錠対向部48cにより、実施例1の解除突出部48が構成されている。
【0057】
図6、図7、図11において、前記左側ハンドルアーム46の下端部と右側ハンドルアーム47の下端部との間には、左右に延びる把持部本体の一例としてのグリップ部49が一体形成されている。
図11Aにおいて、前記グリップ部49の下端には、下面から上方に凹んだ形状の規制部の一例としてのリブ収容凹部49aが形成されている。前記リブ収容凹部49aは、左右方向に延びる凹部により構成されており、開放位置から通常位置に移動するフロントカバーU2bにおける第1リブ23、第2リブ24、に接触可能且つ引っ掛け可能に構成されている。
前記左側ハンドルアーム46、右側ハンドルアーム47、解除突出部48、グリップ部49により、実施例1のボックスハンドル44が構成されている。
【0058】
前記ボックスハンドル44は、前記収容部前壁33aに沿う図10A、図11Aに示す待機位置と、前記収容部前壁33aに対して傾斜の一例として直立した図10C、図11Cに示す引出位置と、の間を回転可能に支持されている。
また、前記ボックスハンドル44に設けられた前記ラッチ解除部48aは、ボックスハンドル44の前記引出位置と前記解除位置との間の移動に連動して、ハンドル軸44aを中心に回転し、前記ラッチ収容部42bに進入した図10C、図12Bに示す接触位置の一例としての進入位置と、前記ラッチ収容部42b内から退避した図10A、図12Aに示す離脱位置の一例としての退避位置と、の間を移動する。すなわち、実施例1のラッチ解除部48aは、ラッチ19に接触する接触位置の一例としての進入位置と、前記接触位置よりもラッチ19から離れた離脱位置の一例としての退避位置との間を移動する。
前記容器本体32、ボックスシャッタ36、ボックスカップリング39、アジテータ41、ボックスハンドル44等により、実施例1の廃トナーボックス31が構成されている。
【0059】
前記廃トナーボックス31は、容器本体32が、ボックス着脱部U2aに装着される図5A、図6、図10、図11に示す装着位置と、前記ボックス着脱部U2aから前記画像形成装置本体U2の外部に引き出される離脱位置と、の間を抜き差しされて着脱される。
なお、廃トナーボックス31が装着位置に保持されると、ボックスカップリング39はカップリング6と噛合い、シャッタ2及びボックスシャッタ36は共に開放位置に保持されて、排出路1の排出口1aと回収接続部34の流入口34aは接続される。
【0060】
また、図11Bにおいて、前記廃トナーボックス31の容器本体32が装着位置に移動し且つフロントカバーU2bが通常位置に移動した状態では、前記第1リブ23、第2リブ24は、前記ボックスハンドル44と前記フロントカバーU2bとの間の被規制部収容空間の一例としてのリブ収容空間51に収容される。さらに、前記廃トナーボックス31の容器本体32が装着位置に移動し且つラッチ19が施錠位置に移動した状態では、図10A、図12Aに示すように、廃トナーボックス31の容器突出部42は、ボックス押出部材13+14により着脱体本体引出方向の下流側に付勢されると共に、ラッチ19の引掛部19eに接触して、施錠、いわゆる、ラッチされる。このとき、前記ラッチ19の左端部は、容器本体32に形成されたラッチ収容部42bに収容される。
【0061】
(実施例1の作用)
前記構成を備えた実施例1の画像形成装置Uでは、画像記録装置U3によりトナーによる画像が記録シートSに記録される。
このとき、画像記録装置U3には、トナーディスペンサ装置TDy〜TDkを介して、トナーカートリッジKy〜Kkからトナーが供給される。そして、画像記録装置U3に供給されたトナーのうち、画像形成動作時に、像保持体クリーナCLy〜CLk、ベルトクリーナCLbで回収されたトナーや、現像器Gy〜Gkから排出されたトナー、いわゆる、廃トナーは、廃トナー搬送路WH4等を搬送されて、ボックス着脱部U2aに装着された廃トナーボックス31に回収される。そして、廃トナーボックス31の容器本体32が廃トナーで満杯になると、廃トナーボックス31は交換される。
【0062】
廃トナーボックス31をボックス着脱部U2aから取り外す場合、フロントカバーU2bが開放されると、廃トナーボックス31のボックスハンドル44が外部に露出する。そして、前記ボックスハンドル44が作業者に把持されると、ボックスハンドル44は、待機位置から引出位置に向けて、ハンドル軸44aを中心に回転移動する。このとき、同時に、ボックスハンドル44のラッチ解除部48aが、退避位置から進入位置に向けて、ハンドル軸44aを中心に回転移動する。
よって、図12に示すように、ラッチ19が収容されているラッチ収容部42bに、解除突出部48のラッチ誘導部48b、ラッチ解除部48aが、順に進入する。
【0063】
ラッチ誘導部48bが後方に移動してラッチ収容部42bに進入すると、ラッチ誘導部48bとラッチ19の被誘導面19d1とが接触して、ラッチ用コイルバネ21の付勢力に抗して、ラッチ19は、ラッチ収容部42bから解除位置側に押し出される。そして、ラッチ解除部48aがラッチ収容部42bに進入すると、ラッチ解除部48aとラッチ19の左端部とが接触して、ラッチ19は、ラッチ収容部42bから右方に後退した図12Bに示す解除位置に保持される。
よって、前記ラッチ19は、容器本体32の容器突出部42から離間した状態が保持され、廃トナーボックス31のラッチが解除される。そして、容器突出部42が、ボックス接触部材13を介して押出コイルバネ14から受ける付勢力により、廃トナーボックス31は、装着位置から離脱位置に向う方向である着脱体本体引出方向の下流側、すなわち、前側へ移動する。そして、作業者がボックスハンドル44を把持して、前方に引き出すと廃トナーボックス31は画像形成装置本体U2から取り出された離脱位置まで引き出される。
この際に、図5において、排出路1の排出口1aは、引張バネ4により閉塞位置に移動するシャッタ2により閉塞され、容器本体32の流入口34aは、コイルバネ38により閉塞位置に移動するボックスシャッタ36により閉塞される。また、カップリング6は、ボックスカップリング39から離れると、連結位置から前方の離間位置に移動する。
【0064】
ここで、ボックスハンドル44の待機位置から引出位置への移動に連動して、ラッチ19が施錠位置から解除位置に移動しない構成の場合、ラッチ19を解除する操作と、ボックスハンドル44を把持して、廃トナーボックス31を引き出す操作と、の二つの操作が必要となる。
これに対し、実施例1では、廃トナーボックス31を引き出す際に、ボックスハンドル44を待機位置から引出位置に向けて移動させるだけで、ラッチ19が自動的に解除され、ボックスハンドル44の動作に、ラッチ19が連動しない構成に比べて、操作手順が少なくて済む。
特に、実施例1では、解除突出部48が、ボックスハンドル44に一体形成され、ボックスハンドル44と解除突出部48とを別体として構成する場合に比べて、部品点数の削減された簡易な構成で、ボックスハンドル44の移動に、ラッチ19の移動を連動させられる。
【0065】
なお、ラッチ19は、ラッチが解除された状態で、廃トナーボックス31が装着位置から前方に移動すると、解除突出部48、容器突出部42とに順に接触して解除位置が保持される。そして、容器突出部42が、ラッチ19の位置から前方に抜けると、ラッチ用コイルバネ21の付勢力により、施錠位置から離脱時突出位置に移動する。よって、ラッチ19のバネ受部19aがボス通過口18を閉塞した状態となる。
このとき、仮に、廃トナーボックス31を装着せずに、フロントカバーU2bを開放位置から通常位置に向けて移動させると、カバーボス26が、ボス通過口18を閉塞するバネ受部19aに接触して、フロントカバーU2bの通常位置への移動が規制され、閉められない状態となる。したがって、廃トナーボックス31を装着し忘れることが防止される。
【0066】
廃トナーボックス31をボックス着脱部U2aに装着する場合には、廃トナーボックス31を、後端側からボックス挿入口11に挿入して後方に移動させる。このとき、容器本体32の容器突出部42は、装着位置に移動する前に、ボックス接触部材13と接触して押出コイルバネ14により前方への付勢力を受ける。押出コイルバネ14の付勢力に抗して、そのまま廃トナーボックス31を後方に移動させて装着位置に移動させる。
この際に、離脱時突出位置に保持されていたラッチ19の被誘導面19d1には、容器突出部42のラッチ誘導面42cが接触する。そして、廃トナーボックス31の装着位置への移動に伴って、ラッチ19はラッチ誘導面42cに押されて、図10Dに示す離脱時突出位置から図10Cに示す解除位置に移動する。そして、廃トナーボックス31が装着位置に移動すると、ラッチ19は、ラッチ用コイルバネ21の付勢力により、ボックス着脱部U2a内に突出して、ラッチ収容部42bに収容される施錠位置に移動する。これにより、廃トナーボックス31のボックス着脱部U2aの装着が完了する。
【0067】
なお、図5において、排出口1aを閉塞するシャッタ2は、廃トナーボックス31に押されて閉塞部材開放位置に移動し、また、流入口34aを閉塞するシャッタ36は、排出口1aに押されて閉塞部材開放位置に移動して、排出口1aと流入口34aとが開放されて接続される。また、離間位置に保持されていたカップリング6は、ボックスカップリング39と噛合って後方に押され、連結位置に移動する。
廃トナーボックス31の装着が完了してから、フロントカバーU2bを閉めると、カバーボス26は、ボス通過口18を通過する。そして、カバーボス26がラッチ19のボス収容凹部19fに収容された状態で、フロントカバーU2bは通常位置に保持されて、画像形成動作が行われる。
【0068】
ここで、廃トナーボックス31を装着位置に向けて押し込んでいる途中で、ラッチ19が解除位置に押し出されて、ラッチ用コイルバネ21が圧縮されると、ラッチ用コイルバネ21の弾性復元力が大きくなり、大きくなった復元力で廃トナーボックス31が押されて、押し込む動作の抵抗となる。また、カップリング6のコイルバネ7や、シャッタ2、ボックスシャッタ34のバネ4,38も、廃トナーボックス31を押し込む動作の抵抗となる。
したがって、作業者が廃トナーボックス31を装着位置に向けて押し込んでいる途中で、負荷を感じて半装着状態であるにも関わらず、装着位置に移動が完了したものと勘違いすることがある。
【0069】
ここで、ボックス押出部材13+14が設けられていない従来の構成では、カップリング6のコイルバネ7や、シャッタ2、ボックスシャッタ34のバネ4,38による廃トナーボックス31を押し戻す力が作用していても、ラッチ用コイルバネ21の弾性復元力によりラッチ19で押さえられて、廃トナーボックス31が押し戻されず、半装着状態を認識できないことがあった。
このような場合に、画像形成動作が行われると、排出口1aと流入口34aとの接続が完了しないまま、画像記録装置U3から搬送されてきた廃トナーが排出口1aから排出され、ボックス着脱部U2a内に流出し、画像形成装置本体U2を汚損する恐れがある。
【0070】
これに対して、実施例1では、ボックス押出部材13+14により、廃トナーボックス31を前側に付勢しており、半装着状態の場合には、廃トナーボックス31が前側に押し出されて、ラッチ19は離脱時突出位置に移動する。したがって、実施例1では、ボックス押出部材13+14が設けられていない構成に比べて、ボックス押出部材13+14に押されて、廃トナーボックス31が前に飛び出し、作業者に廃トナーボックス31の半装着状態が認識され易くなっている。
ここで、実施例1では、ボックス接触部材13は、ラッチ19が接触する容器突出部42に接触して、廃トナーボックス31を前側に付勢している。仮に、ボックス接触部材13が容器突出部42から離れた位置に接触して付勢する場合、例えば、廃トナーボックス31の後端部に接触して付勢する場合、廃トナーボックス31の形状誤差の累積や弾性変形、ガタツキ等で、ボックス接触部材13による廃トナーボックス31を押し出す力が吸収されたり、ボックス接触部材13が押す方向と、ラッチ19の力の方向との関係で、ボックス接触部材13で廃トナーボックス31が押し出されずに、ラッチ19で押さえられて、半装着状態が発生することがある。
【0071】
これに対して、実施例1では、ボックス接触部材13は、ラッチ19の近傍で廃トナーボックス31を前方に押しており、形状誤差の累積等の影響が少なく、半装着状態となることが低減されている。
なお、実施例1のボックス押出部材13+14は、廃トナーボックス31の移動方向である前後方向に沿って移動して、廃トナーボックス31を付勢しており、前後方向に沿って移動しない場合に比べて、小さい弾性力の押出コイルバネ14により、廃トナーボックス31が前側に押出される。
【0072】
図13は廃トナーボックスが第1半挿入位置に保持された場合に、フロントカバーが開放位置から通常位置に向けて移動する場合の説明図であり、図13Aはフロントカバーが開放位置に保持された場合の説明図、図13Bは図13Aの続きの説明図でありフロントカバーが開放位置から移動して第1リブがリブ収容凹部に接触する際の説明図、図13Cは図13Bの続きの説明図、図13Dは図13Cの続きの説明図でありフロントカバーがボックスハンドルに規制された状態の説明図である。
【0073】
図13において、廃トナーボックス31が半装着の状態で、作業者が手を離し、ボックス押出部材13+14で押された廃トナーボックス31が前方に移動して、前記装着位置と前記離脱位置との間の位置である予め設定された第1の規制位置の一例としての第1半挿入位置に移動することがある。このとき、ボックスハンドル44から作業者が手を離していると、前記ボックスハンドル44が自重で待機位置に保持される。そして、作業者が半装着に気付かずに、フロントカバーU2bを開放位置から通常位置に移動させると、図13Bに示すように、第1リブ23はリブ収容凹部49aの内側に接触する。
【0074】
そして、図13B〜図13Cに示すように、フロントカバーU2bの通常位置への回転移動に伴って、ボックスハンドル44は、上方への力と後方への力を受けて、ハンドル軸44aを中心に回転すると共に、廃トナーボックス31が後方に押される。図13Dに示すように、廃トナーボックス31が装着位置に移動すると、ボックスハンドル44が後方への力を受けても、廃トナーボックス31は後方に移動せず、ボックスハンドル44がフロントカバーU2bの通常位置への回転移動を規制する。
【0075】
ここで、特許文献1に記載されているような従来の構成では、トナー収納部の着脱に連動して移動可能又は不能となる保持部材が、開放カバーの突き当て部材に接触して、開放カバーの開閉が規制されている。すなわち、保持部材という別個の部材を介して、トナー収納部の着脱と開放カバーの開閉の規制を行っている。
これに対して、実施例1では、半装着である場合には、保持部材のような部材を介することなく、廃トナーボックス31とフロントカバーU2bの接触という簡易な構成で、フロントカバーU2bの回転移動が規制され、不完全な装着、すなわち、半装着状態の判別がされる。
【0076】
また、廃トナーボックス31と接触して、フロントカバーU2bの通常位置への移動が規制されない構成の場合には、第1半挿入位置に保持された廃トナーボックス31は、フロントカバーU2bが通常位置へ向けて移動すると、フロントカバーU2bに接触して後方に移動する。
仮に、フロントカバーU2bの移動と共に、廃トナーボックス31を装着位置へ移動させるように構成した場合、カップリング6のコイルバネ7やボックス押出部材13+14の付勢力などに抗する強度が必要となり、フロントカバーU2bの費用が高くなる。
また、強度が小さいフロントカバーU2bでは、カップリング6のコイルバネ7の付勢力などにより廃トナーボックス31が前側の力を受け、フロントカバーU2bが変形して、フロントパネル11の前面とフロントカバーU2bとの間の隙間に移動し、半装着状態で保持されることがある。
【0077】
これらに対して、実施例1では、廃トナーボックス31が第1半挿入位置に保持されている場合には、フロントカバーU2bが、廃トナーボックス31と接触して回転が規制されており、閉まらない。よって、実施例1では、部材の接触という簡易な構成で、作業者に半装着状態が認識される。
【0078】
なお、実施例1では、前記フロントカバーU2bのヒンジ軸22aは、ボックスハンドル44のヒンジ軸44aに比べて、強い強度を有するように構成されている。したがって、仮に、ボックスハンドル44によりフロントカバーU2bの回転移動が規制された状態で、作業者が強い力でフロントカバーU2bを閉めようとすると、画像形成装置本体U2側のヒンジ軸22aに比べて、着脱体である廃トナーボックス31側のハンドル軸44aが破損しやすい。
したがって、実施例1では、ヒンジ軸22aが破損し易い構成に比べて、廃トナーボックス31のハンドル軸44aが破損し易く、画像形成装置本体U2ではなく、交換可能な廃トナーボックス31側が破損し易く、仮に破損した場合でも修繕、交換が容易となっている。
【0079】
図14は廃トナーボックスが第2半挿入位置に保持された場合に、フロントカバーが開放位置から通常位置に向けて移動する際の説明図であり、図14Aはフロントカバーが開放位置に保持された場合の説明図、図14Bは図14Aの続きの説明図でありフロントカバーが開放位置から移動して第2リブがリブ収容凹部に接触する際の説明図、図14Cは図14Bの続きの説明図、図14Dは図14Cの続きの説明図でありフロントカバーがボックスハンドルに規制された状態の説明図である。
図14において、廃トナーボックス31が半装着の状態で、作業者が手を離した場合、ボックス押出部材13+14で押された廃トナーボックス31が前方に移動して、廃トナーボックス31に回収された廃トナーの量や移動の勢いによっては、前記装着位置と前記第1半挿入位置との間の位置である予め設定された第2の規制位置の一例としての第2半挿入位置に移動することがある。
【0080】
このとき、廃トナーボックス31が第1半挿入位置に移動した場合と同様に、作業者が半装着に気付かずに、フロントカバーU2bを開放位置から通常位置に移動させると、図14Bに示すように、第2リブ24がリブ収容凹部49aの内側に接触する。そして、図14C〜図14Dに示すように、ボックスハンドル44は、第1リブ23に接触した場合と同様に、第2リブ24と接触した状態で、フロントカバーU2bの通常位置への回転移動を規制する。
【0081】
したがって、廃トナーボックス31が第2半挿入位置に移動した場合でも、第1半挿入位置に移動した場合と同様に、作業者に半装着状態が認識される。
なお、実施例1において、廃トナーボックス31が第1半挿入位置よりも離脱位置側に保持されている場合に、フロントカバーU2bを閉めると、廃トナーボックス31が、第1リブ23よりもヒンジ22から離れたフロントカバーU2bの内面に接触する。したがって、廃トナーボックス31を押し込む力の成分が小さく、廃トナーボックス31が殆ど移動することなく、フロントカバーU2bの回転移動が規制される。
【0082】
図15は廃トナーボックスが第1半挿入位置と第2半挿入位置との間に保持された場合に、フロントカバーが開放位置から通常位置に向けて移動する際の説明図であり、図15Aはフロントカバーが開放位置に保持された場合の説明図、図15Bは図15Aの続きの説明図であり、フロントカバーが開放位置から移動して第1リブの誘導縁部がボックスハンドルに接触する際の説明図、図15Cは図15Bの続きの説明図であり、第2リブがリブ収容凹部に接触する際の説明図、図15Dは図15Cの続きの説明図、図15Eは図15Dの続きの説明図であり、フロントカバーがボックスハンドルに規制された状態の説明図である。
【0083】
図15において、廃トナーボックス31が半装着の状態で、作業者が手を離した場合、ボックス押出部材13+14等で押された廃トナーボックス31が前方に移動して、廃トナーボックス31に回収された廃トナーの量や移動の勢いによっては、第1半挿入位置と第2半挿入位置との間の位置に移動することがある。
このとき、作業者が半装着に気付かずに、フロントカバーU2bを開放位置から通常位置に移動させると、図15Bに示すように、前記ボックスハンドル44のリブ収容凹部49aの前端側が、第1リブ23の誘導縁部23bに接触する。
【0084】
そのまま、フロントカバーU2bを通常位置に向って移動させると、ボックスハンドル44は待機位置に保持されたまま、誘導縁部23bにより後方に押されて、廃トナーボックス31が第2半挿入位置に移動する。そして、第2半挿入位置において、ボックスハンドル44のリブ収容凹部49aの内側に、第2リブ24が接触する。そして、図15C〜図15Eに示すように、ボックスハンドル44が第2リブ24と接触した状態で、フロントカバーU2bは通常位置への回転移動が規制される。
【0085】
ここで、仮に、第1リブ23、第2リブ24を一つのリブとして形成して、第1半挿入位置と第2半挿入位置との間に移動した廃トナーボックス31と接触するように構成した場合、リブ収容凹部49aの内側に引っ掛かり難く、フロントカバーU2bの回転移動が規制されない場合が生じる。また、これに合わせて、リブ収容凹部49aの前後方向の幅を大きくすると、ボックスハンドル44が肥大化する。
また、仮に、第1リブ23、第2リブ24との間に、別のリブを設けて、第1半挿入位置と第2半挿入位置との間に移動した廃トナーボックス31と接触するように構成した場合、各リブの前後方向の長さは短くなって、リブの強度が小さくなり、ボックスハンドル44との接触時に、リブが破損し易くなる。
【0086】
これに対して、実施例1では、第1リブ23に誘導縁部23を設けて、第1半挿入位置と第2半挿入位置との間に移動した廃トナーボックス31を、第2半挿入位置に移動させている。したがって、ボックスハンドル44が肥大化せずに、リブの強度が確保された状態で、第1半挿入位置と第2半挿入位置との間に廃トナーボックス31が移動した場合でも、部材の接触という簡易な構成で、フロントカバーU2bの回転移動が規制される。
【0087】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H010)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、画像形成装置の一例としてプリンタUを例示したが、これに限定されず、複写機、FAX、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等に適用可能である。また、多色現像の画像形成装置に限定されず、単色、いわゆるモノクロの画像形成装置により構成することも可能である。
(H02)前記実施例において、着脱体の一例として、容器本体32を有する廃トナーボックス31による構成を例示したが、これに限定されない。例えば、トナーカートリッジKy〜Kkや、可視像形成装置ユニットの一例としてのプロセスユニット等の着脱体、中間転写装置等の着脱体が、画像形成装置本体U2に対して抜き差しされて着脱される場合に、本発明の構成を適用することが可能である。
したがって、本発明の構成は、電子写真方式の画像形成装置に限定されず、インクジェット記録方式やサーマルヘッド方式などをはじめリソグラフ等の印刷機等、抜き差しされて着脱させる着脱体本体を有する任意の画像形成装置に適用可能である。
【0088】
(H03)前記実施例において、ボックス押出部材13+14が設けられていることが望ましいが、ボックス押出部材13+14を省略することも可能である。
(H04)前記実施例において、第1リブ23、第2リブ24が接触する規制部の一例としてのリブ収容凹部49aは、作業者に把持されるボックスハンドル44に設けられていることが望ましいが、これに限定されず、着脱体本体の着脱本体引出方向下流側に設けられた部材ならば、構成に応じて、任意の部材に設けることが可能である。
(H05)前記実施例において、規制部と被規制部の構成として、リブ収容凹部46bと、第1リブ23、第2リブ24とによる構成を例示したが、これに限定されない。例えば、被規制部として、フロントカバーU2bに凹部を設け、前記凹部に対応する規制部をボックスハンドル44に形成し、前記ボックスハンドル44が前記凹部に引っ掛かって、フロントカバーU2bの通常位置への回転移動を規制する構成も可能である。
【0089】
(H06)前記実施例において、フロントカバーUbのヒンジ軸22a及びボックスハンドル44のハンドル軸44aは左右方向に延びる構成が望ましいが、これに限定されず、上下に延びる構成も可能である。
(H07)前記実施例において、前記ヒンジ軸22aが延びる方向を回転中心として、ボックスハンドル44が回転することが望ましいが、ヒンジ軸22aが延びる方向とは異なる方向を回転中心として、ボックスハンドル44が回転する構成も可能である。
(H08)前記実施例において、ボックスハンドル44がハンドル軸44を中心に回転する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、ボックスハンドル44が基端部で固定支持された状態で弾性変形して揺動する構成など、ボックスハンドル44が回転しない構成も可能である。
【0090】
(H09)前記実施例において、第1リブ23には、誘導縁部23bが形成されていることが望ましいが、これを省略することも可能である。
(H010)前記実施例において、第1リブ23と第2リブ24が形成された構成を例示したが、構成に応じて、1つだけのリブを設けたり、3つ以上のリブを設けることが可能である。
【符号の説明】
【0091】
11…外面、
11a…開口、
22a…開閉部材の支軸、
23…被規制部、第1の被規制部、
23b…誘導部、
24…被規制部、第2の被規制部、
31…着脱体、
32…着脱体本体、
33a…着脱体本体下流端面、
44…把持部、
49a…規制部、
51…被規制部収容空間、
S…媒体、
U…画像形成装置、
U2…画像形成装置本体、
U2a…被着脱部、
U2b…開閉部材、
U3…画像記録装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置本体の外面に形成された開口と、
前記画像形成装置本体の内部に形成され、前記開口に接続された被着脱部と、
支軸に支持され、前記開口を外部に露出させる開放位置と、前記開口を外部から閉塞する通常位置と、の間を回転可能に支持された開閉部材であって、前記画像形成装置本体側の面に被規制部が設けられた前記開閉部材と、
前記被着脱部に装着される装着位置と、前記被着脱部から前記画像形成装置本体の外部に引き出される離脱位置と、の間を抜き差しされて着脱される着脱体本体と、
前記着脱体本体の前記装着位置から前記離脱位置に向う方向である着脱体本体引出方向の下流側に設けられた前記被規制部に接触可能な規制部と、
を備え、
前記開閉部材が前記開放位置から前記通常位置に向けて回転移動する際に、前記着脱体本体が前記装着位置と前記離脱位置との間の位置である規制位置にある場合には、前記規制部が、前記被規制部と接触して、前記規制部が前記開閉部材と前記着脱体本体との間で移動して前記開閉部材の通常位置への回転移動が規制され、且つ、前記着脱体本体が前記装着位置にある場合には、前記規制部と回転中の前記被規制部とが離間し、前記開閉部材の通常位置への回転移動が可能となり、前記開閉部材が前記通常位置に移動すると、前記着脱体本体と前記開閉部材との間の空間に前記被規制部が収容されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記着脱体本体の前記着脱体本体引出方向の下流側に支持された把持部であって、前記規制部を有する前記把持部と、
を備え、
前記開閉部材が前記開放位置から前記通常位置に向けて回転移動する際に、前記着脱体本体が前記装着位置と前記離脱位置との間の位置である規制位置にある場合には、前記規制部が、前記被規制部と接触して、前記開閉部材の通常位置への回転移動が規制され、且つ、前記着脱体本体が前記装着位置にある場合には、前記規制部と回転中の前記被規制部とが離間し、前記開閉部材の通常位置への回転移動が可能となり、前記開閉部材が前記通常位置に移動すると、前記把持部と前記開閉部材との間の空間に前記被規制部が収容されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記規制部を有し、前記着脱体本体の前記着脱体本体引出方向の下流側に支持された把持部であって、前記着脱体本体が前記装着位置に移動し且つ前記開閉部材が前記通常位置に移動した場合に、前記開閉部材との間に前記被規制部を収容する被規制部収容空間を形成すると共に、前記着脱体本体が前記装着位置と前記離脱位置との間の位置である規制位置に移動した場合に、前記開放位置から前記通常位置に移動する前記開閉部材の前記被規制部に前記規制部が接触して、前記開閉部材の回転を規制する前記把持部と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像形成装置本体側に突出する前記被規制部と、
前記開閉部材の支軸に沿う方向に延びる回転中心を中心として基端部が回転可能に支持され、且つ、前記被規制部が接触して引掛け可能な前記規制部が先端部に形成され、前記着脱体本体の前記着脱体本体引出方向の下流側の外面である着脱体本体下流端面に沿う待機位置と、前記着脱体本体下流端面に対して前記回転中心を中心に回転した引出位置と、の間を回転可能な前記把持部であって、前記着脱体本体が前記規制位置に移動し且つ前記開閉部材が前記開放位置から前記通常位置に向けて回転移動する場合に、前記開閉部材の前記被規制部に前記規制部が引っ掛かり、前記待機位置から前記引出位置に向けて移動して、前記開閉部材の回転を規制する前記把持部と、
を備えたことを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記開閉部材の支軸側の端部に前記規制部に接触可能な誘導部が形成され且つ前記画像形成装置本体側に突出して設けられた第1の被規制部と、前記第1の被規制部に比べて前記開閉部材の支軸側に設けられ且つ前記画像形成装置本体側に突出する第2の被規制部と、を有する前記被規制部と、
前記規制部を有し、前記着脱体本体の前記着脱体本体引出方向の下流側に支持された把持部であって、前記着脱体本体が前記装着位置に移動し且つ前記開閉部材が前記通常位置に移動した場合に、前記開閉部材との間に前記第1の被規制部と前記第2の被規制部を収容する被規制部収容空間を形成すると共に、前記着脱体本体が前記装着位置と前記離脱位置との間の位置である第1の規制位置に移動した場合に、前記開放位置から前記通常位置に移動する前記開閉部材の前記第1の被規制部に前記規制部が接触して、前記開閉部材の回転を規制し、前記着脱体本体が前記装着位置と前記第1の規制位置との間の位置である第2の規制位置に移動した場合に、前記開放位置から前記通常位置に移動する前記開閉部材の前記第2の被規制部に前記規制部が接触して、前記開閉部材の回転を規制し、前記着脱体本体が前記第1の規制位置と前記第2の規制位置との間の位置に移動した場合に、前記開放位置から前記通常位置に移動する前記開閉部材の前記第1の被規制部における前記誘導部に前記規制部が接触して、前記着脱体本体を前記第2の規制位置に移動させる前記把持部と、
を備えたことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
現像剤により形成された画像を媒体に記録する画像記録装置と、
前記画像記録装置からの現像剤が回収される前記着脱体本体と、
を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
画像形成装置本体の外面に形成され且つ画像形成装置本体の内部に形成された開口に接続された被着脱部に装着される装着位置と、前記被着脱部から前記画像形成装置本体の外部に引き出される離脱位置と、の間を抜き差しされて着脱される着脱体本体と、
前記着脱体本体の前記装着位置から前記離脱位置に向う方向である着脱体本体引出方向の下流側に設けられた前記被規制部に接触可能な規制部と、
を備え、
開閉部材の支軸に回転可能に支持され且つ前記画像形成装置本体側の面に被規制部が設けられた開閉部材が、前記開口を外部に露出させる開放位置から前記開口を外部から閉塞する通常位置に向けて回転移動する際に、前記着脱体本体が前記装着位置と前記離脱位置との間の位置である規制位置にある場合には、前記規制部が前記被規制部と接触して、前記開閉部材の通常位置への回転移動が規制され、且つ、前記着脱体本体が前記装着位置にある場合には、前記規制部と回転中の前記被規制部とが離間し、前記開閉部材の通常位置への回転移動が可能となり、前記開閉部材が前記通常位置に移動すると、前記着脱体本体と前記開閉部材との間の空間に前記被規制部が収容されることを特徴とする着脱体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−231114(P2010−231114A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−80671(P2009−80671)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】