着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置
【課題】位置決めの操作性に優れた着脱自在な刺しゅう用布位置決め装置とすること。
【解決手段】 補助テーブルBと、該補助テーブルBに設けられた保持手段に回動可能に支持されて先端に位置決め部11を有し,該位置決め部11が前記補助テーブルBから離れる上方位置と,前記補助テーブルBに接触可能な下方位置との間で変位且つ着脱可能な位置決め腕10とからなること。前記位置決め腕10には、ミシンのキャリッジに刺しゅう枠を取付けたときの刺しゅう初期位置を示す基準線が設けられること。
【解決手段】 補助テーブルBと、該補助テーブルBに設けられた保持手段に回動可能に支持されて先端に位置決め部11を有し,該位置決め部11が前記補助テーブルBから離れる上方位置と,前記補助テーブルBに接触可能な下方位置との間で変位且つ着脱可能な位置決め腕10とからなること。前記位置決め腕10には、ミシンのキャリッジに刺しゅう枠を取付けたときの刺しゅう初期位置を示す基準線が設けられること。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置決めの操作性に優れた着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のコンピュータミシンによる刺しゅうは、記憶部からの制御信号により平面的に駆動される駆動機構の取付端に刺しゅう枠を装着すれば自動的に刺しゅうされるが、布の所定の位置に刺しゅうを行いたい場合には枠に対する布の位置決めが難しい為に刺しゅう枠への布の張設が煩わしく、特に家庭用コンピュータミシンにより刺しゅうを行う場合にどの初心者でも一様に布張設が出来るようになっていなかった為、布に対して刺しゅうした図柄の向きが倒れたり、刺しゅうが布の所望の位置からずれたりして必ずしも満足出来るものではなかった。
【0003】
このような問題を解決する為にコンピュータミシンに装着の刺しゅう枠上の布に対し選択した模様を所望の位置に正確にかつ布に対して倒れなく縫えるようにすることを目的として、キャリッジの取付部とほぼ同一の刺しゅう枠を装着するための装着部を備えた台板と、該台板に回動可能に支持されて先端に枠部を有して該枠部が前記台板から離れる上方位置と台板に接触可能な下方位置との間で変位可能な位置決め腕と、該位置決め腕の前記枠部には前記ミシンのキャリッジに刺しゅう枠を取付けたときの刺しゅう初期位置を示す十字基準線が付与された透明板とを備え、台坂上に刺しゅう枠を装着して、該刺しゅう枠に張設する布に予め付された十字線を枠部の十字基準線に一致させて、刺しゅう枠に張設する布位置をミシンのキャリッジの初期位置に一致させるようにした刺しゅう布位置決め装置が出願人により開発され利用されている。
【特許文献1】特許3163299号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、この刺しゅう布位置決め装置は当初の目的を達成する上で好ましいが、刺しゅう枠の大きさに係わらず、刺しゅうミシンのキャリッジ側の位置が常に一定位置であることが条件であり、複数のキャリッジ位置に対応することができないこと、またそれらの構成する部品要素を全て備えていること、位置決めにのみ使用するようになっていることから、位置決め後の収納に多くのスペースを必要にするという問題を有するものであった。この発明で、位置決め後の収納に多くのスペースを必要とせずに、複数のキャリッジ位置に対応することができる装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、発明者は上記課題を解決すべく鋭意、研究を重ねた結果、請求項1の発明は、ミシンの記憶部に刺しゅう模様の制御データが記憶され、該制御データにより刺しゅう枠の駆動がキャリッジを介して制御され、該刺しゅう枠を前記制御データに基づいて刺しゅう初期位置に制御してこの位置から刺しゅう枠に張設された布に自動的に刺しゅうが行われるコンピュータミシンの為の刺しゅう用布位置決め装置において、前記キャリッジの取付部とほぼ同一の刺しゅう枠を装着するための装着部を備えたミシンの補助テーブルと、該補助テーブルに設けられた保持手段に回動可能に支持されて先端に位置決め部を有し,該位置決め部が前記補助テーブルから離れる上方位置と,前記補助テーブルに接触可能な下方位置との間で変位且つ着脱可能な位置決め腕とからなり、前記位置決め部には、前記ミシンのキャリッジに刺しゅう枠を取付けたときの刺しゅう初期位置を示す十字基準線が設けられ、前記補助テーブル上の前記装着部に刺しゅう枠を装着して、該刺しゅう枠に張設される布に予め付与された十字線を前記位置決め部の十字基準線に一致させて、刺しゅう枠に張設する布位置をミシンのキャリッジの初期位置に一致させるようにした着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置としたことにより、上記課題を解決した。
【0006】
次に、請求項2の発明は、ミシンの記憶部に刺しゅう模様の制御データが記憶され、該制御データにより刺しゅう枠の駆動がキャリッジを介して制御され、該刺しゅう枠を前記制御データに基づいて刺しゅう初期位置に制御してこの位置から刺しゅう枠に張設された布に自動的に刺しゅうが行われるコンピュータミシンの為の刺しゅう用布位置決め装置において、前記キャリッジの取付部とほぼ同一の刺しゅう枠を装着するための装着部を備えた台板と、該台板に設けられた保持手段に回動可能に支持されて先端に位置決め部を有し,該位置決め部が前記台板から離れる上方位置と,前記台板に接触可能な下方位置との間で変位且つ着脱可能な位置決め腕とからなり、前記位置決め部には、前記ミシンのキャリッジに刺しゅう枠を取付けたときの刺しゅう初期位置を示す十字基準線が設けられ、前記台板上の前記装着部に刺しゅう枠を装着して、該刺しゅう枠に張設される布に予め付与された十字線を前記位置決め部の十字基準線に一致させて、刺しゅう枠に張設する布位置をミシンのキャリッジの初期位置に一致させるようにした着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置としたことにより、上記課題を解決した。
【0007】
次に、請求項3の発明は、前述の構成において、前記位置決め部は、前記ミシンのキャリッジに刺しゅう枠を取付けたときの刺しゅう初期位置を示す十字基準線が形成された透明板からなる刺しゅう用布位置決め装置としたことにより、上記課題を解決した。次に、請求項4の発明は、前述の構成において、前記装着部は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数備えられてなる着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置としたことにより、上記課題を解決した。次に、請求項5の発明は、前述の構成において、前記着脱可能な保持手段は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数備えられてなる着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置としたことにより、上記課題を解決した。
【0008】
次に、請求項6の発明は、前述の構成において、前記位置決め腕は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数設けられてなる着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置としたことにより、上記課題を解決した。次に、請求項7の発明は、前述の構成において、前記位置決め腕は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数の位置に位置調節可能に構成されてなる着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置としたことにより、上記課題を解決した。
【発明の効果】
【0009】
本発明によって、刺しゅう用布位置決め装置は、予め設けられた保持具に対して、位置決め腕が着脱可能に構成されていることから、補助テーブルとしたものでは、着脱した後ミシンに装着して広い操作面を提供することが可能であり、収納や活用の範囲を飛躍的に改善したものである。また本発明において、台板においては布位置決め装置を着脱したものでは、その台板は単なる薄板として収納が可能となる。さらに、本発明で、前記位置決め部は、前記ミシンのキャリッジに刺しゅう枠を取付けたときの刺しゅう初期位置を示す基準印が形成された透明板からなる刺しゅう用布位置決め装置としたことにより、位置決めの作業性をより一層、効率的にすることができる。
【0010】
また、本発明によって、複数のキャリッジ取付位置に対応して、装着部又は着脱可能な保持具又は位置決め腕のうちの何れかが対応するように複数設けられたものでは、ミシンのキャリッジ取付位置の複数位置に対応することができ、大型の刺しゅう枠内の配置状況、再配置状況組合せ状態についても対応した位置決めが行えるという利点がある。
【0011】
また、本発明では、前記着脱可能な保持手段は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数備えられることにより、ひとつの位置決め腕によって、大型の刺しゅう枠内の配置状況、再配置状況組合せ状態についても対応した位置決めが行えるという利点がある。さらに、本発明では、前記位置決め腕は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数設けたり、或いは前記位置決め腕は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数の位置に位置調節可能に構成したことにより、種々のサイズの刺しゅう枠に対応させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明のコンピュータミシンの為の刺しゅう用布位置決め装置について述べる。コンピュータミシン1は、アーム機枠2と、ベッド機枠3と、ベース機枠4とから構成されている〔図3(b)参照〕。前記アーム機枠2には、回転自在に支持された上軸により上下方向に往復動する針棒が設けられ、該針棒の下端には針が取り外し可能に固着されている。前記ベッド機枠3には、上下方向に往復動する前記針と協働し針が保持する上糸と交差する下糸を保持する糸輪捕捉部が回転可能に支持されている。
【0013】
前記ベース機枠4には、特に図示しないが、ミシン機枠内に保持されるステッピングモータにより制御駆動する刺しゅう枠X−Y駆動機構が設けられ、該刺しゅう枠X−Y駆動機構により合成運動するキャリジ6が前記ベッド機枠3の背面側に配設されている。前記キャリジ6の上面はベッド機枠3の上面と略同一高さに設けられ、刺しゅう枠7の取付部8を着脱可能に支持する。前記刺しゅう枠7には、内側に操作部が設けられた外方拡張型の内枠9が着脱可能に嵌着されている。
【0014】
布位置決め装置Aは、前記刺しゅう枠7を板上に載置可能な平板状の補助テーブルBに装着される(図1乃至図3参照)。前記布位置決め装置Aと前記補助テーブルBとは、相互に着脱自在となる連結構造を具備している。まず、前記布位置決め装置Aは、図4(a)に示すように、位置決め腕10,位置決め部11及び枢支連結部12とから構成されている。その位置決め腕10は、腕状片10aと屈曲端片10bとから構成され、その腕状片10aは、帯板形状をなしており、該腕状片10aの長手方向一端側に前記屈曲端片10bの上端側が一体的に連結されている。
【0015】
また、該屈曲端片10bは、前記腕状片10aに対してほぼ直角面となるように形成されたものである〔図4(b)参照〕。そして、その屈曲端片10bの下端に前記枢支連結部12が形成されている。この布位置決め装置Aの位置決め腕10は、後述するように前記枢支連結部12と前記補助テーブルBに設けられた保持具とによって、前記補助テーブルBの表面上を上下方向に揺動させることができる。
【0016】
また、前記位置決め部11は、前記位置決め腕10の腕状片10aの他端側に連結固着される。なお、前記腕状片10aの他端側とは、前記位置決め腕10が揺動するときの腕状片10aの自由端側のことである。その位置決め部11は、枠部11aと透明窓部11bと先端片11cとから構成されており、前記枠部11aが前記腕状片10aの他端側に固着される。
【0017】
具体的には、図4(a)に示すように、前記先端片11cは、先端に向かうに従い下方に下がるように形成され、該先端片11cの下端に枠部11aが形成され、該枠部11aの内部側に透明窓部11bが形成されている。実際には、その位置決め部11全体が透明な合成樹脂にて形成されているものである。その透明窓部11bは、ほぼ正方形状又は長方形等の方形状に形成されている。その透明窓部11bには、基準印13が設けられている。該基準印13は、十字基準線13aとして印されている〔図1,図4(a),図5等参照〕。
【0018】
前記位置決め腕10は、前記補助テーブルB上に倒伏した状態における位置決め部11が補助テーブルB上の所定の位置に取付けられた刺しゅう枠に対する相対位置と前記ミシンのキャリジ6が初期位置に移動された際の該キャリジに取り付けられた刺しゅう枠の相対位置とが一致する様に位置決めされており、位置決め部11の透明窓部11bにより囲まれた範囲はミシンの刺しゅう範囲に一致させられている〔図1(a),図2(b)参照〕。
【0019】
刺しゅう縫いを行うための模様表示シートは、複数枚が備えられ、該模様表示シートにはコンピュータミシンに記憶された図柄データと一致する単位図柄が表示され、該単位図柄毎に前記十字基準線13aが印され該十字基準線13aには縦線の両端にマーク穴13b,13b及び横線の両端にマーク穴13c,13cが穿孔形成されている〔図4(a)参照〕。また、基準印13には、上記十字基準線13a以外にも、丸印としたり、×印とすることもあり、その位置決めが行い易い印であれば、その形状,色等には限定されない。
【0020】
次に、補助テーブルBについて説明する。この補助テーブルBは、図1乃至図3に示すように、天板部15と脚部16,16,…から構成されている。前記天板部15には、前記布位置決め装置Aが装着されるための保持手段が設けられている。該保持手段は、具体的には、保持具Cとして、前記補助テーブルBの所定の位置に設けられている。そして、前記布位置決め装置Aの位置決め腕10の一端側に形成された枢支連結部12を介して、前記布位置決め装置Aと補助テーブルBとの連結構造を構成するものである。
【0021】
前記保持具Cは、図6,図7に示すように、枢支軸17,枢支軸受部18,コイルスプリング19及び操作レバー部21とから構成されるものであって、枢支軸受部18には、軸支部18a,18b及び弾性規制部18cが形成されている。前記軸支部18a,18b及び弾性規制部18cには前記枢支軸17を軸支するための軸支貫通孔がそれぞれ形成されている。
【0022】
前記枢支軸17は、図7に示すように、軸方向の一端側寄りの一部に細径部17bが形成され、その他は大径部17aである。具体的には、その大径部17aの軸方向の一部の中間領域に細径部17bが形成されることになる。その枢支軸17は、前記枢支軸受部18の軸支部18a,18bによって、軸方向に摺動自在に軸支されている。また、前記軸支部18aと弾性規制部18cとの間には、コイルスプリング19が装着され、前記枢支軸17には、ストッパ座金20が固着されている。そして、前記弾性規制部18cと前記ストッパ座金20との間でコイルスプリング19が弾発するように設けられ、前記一方側の軸支部18aから前記枢支軸17の大径部17aの一部が常時突出するようになっている(図7参照)。
【0023】
また、他方側の軸支部18bからも、枢支軸17の大径部17aの一部が突出し、前記操作レバー部21と連結固着されている。この枢支軸17が前記枢支軸受部18に軸支された状態で、前記細径部17bは、軸支部18bと弾性規制部18cとの間に位置することになる。このような構成としたことにより、前記操作レバー部21を引くように作動させることで、前記枢支軸17が摺動することができる。
【0024】
この保持具Cの枢支軸受部18が前記天板部15の裏面側より固着される。また、前記天板部15の保持具Cの装着箇所は、天板部15の表面から少し窪んだ平坦面が存在し、この窪み箇所に保持具Cの枢支軸17の一部が露出するようにして装着される構造となる〔図6(a)参照〕。また、その窪み箇所には蓋体15aが装着され、該蓋体15aを閉じると、その窪み箇所に設置された保持具Cを隠し、天板部15全体をほぼ平坦面にすることができ、通常の補助テーブルBとして使用することができる〔図3(b)参照〕。前記蓋体15aは、前記天板部15に対して兆番でスイングする扉タイプとしたり、或は前記蓋体15aを天板部15とは、分離するタイプとして、蓋体15aを被せるようにして使用するものであってもよい。
【0025】
また、前記布位置決め装置Aの枢支連結部12には、図4(b)に示すように、2つの連結腕片12a,12aが形成され、該連結腕片12a,12aには、揺動支持部12c,12dが形成されている。その一方の揺動支持部12cは、ほぼ輪状に形成されたものであるが、その一部が欠けて非連続輪となり、ほぼ「c」字形状に形成されている〔図4(c)参照〕。他方の揺動支持部12dは、輪状に形成されている〔図4(d)参照〕。
【0026】
そして、その揺動支持部12cは、前記保持具Cの枢支軸17の細径部17b箇所のみが出入することができるようになっている。すなわち、前記揺動支持部12cは、前記枢支軸17の軸方向に直交する方向から差し込み軸支することができるようになっている〔図8(b)、図9(b)参照〕。前記布位置決め装置Aと保持具Cとは、上記のような構成としているので、まず、前記操作レバー部21を枢支軸17の軸方向に沿って引くことにより、枢支軸17の大径部17aが軸支部18aの外側に位置する部分が引っ込む〔図8(a)参照〕。
【0027】
このような状態で、布位置決め装置Aの枢支連結部12の揺動支持部12dを前記軸支部18aの外側に位置させるとともに、前記揺動支持部12cは細径部17bの位置に配置し、その揺動支持部12cの欠けた非連続箇所から前記細径部17bを挿入させる(図8,図9参照)。そして、前記操作レバー部21を元の位置に戻すことにより、前記揺動支持部12c,12dに前記枢支軸17の大径部17aが挿入することができる(図10参照)。
【0028】
これによって、前記布位置決め装置Aと保持具Cとが連結し、布位置決め装置Aを前記補助テーブルBに装着することができる。また前記保持具Cから布位置決め装置Aを取り外すときにも同様に操作レバー部21を軸方向に引けば、前記枢支連結部12の一方の揺動支持部12cから細径部17bが外れ、また他方の前記揺動支持部12dから大径部17aが外れ、布位置決め装置Aを取り外すことができるものである。
【0029】
さらに、前記天板部15の適宜の位置には、前記刺しゅう枠7の装着部22が設けられている。該装着部22は、ネジ穴22aと、その両側に位置する2つのストレート穴22b、22bとが一直線上に配置形成されている。この装着部22の形成位置と、前記布位置決め装置Aの位置決め部11との位置は、後述するキャリッジ6の初期位置と、刺しゅう枠7に張設される布位置とを一致させることができるように設定されるものである。
【0030】
その装着部22は、前記天板部15に複数設けられ、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応するようにした実施形態も存在する。さらに、前記保持具Cが前記天板部15に複数設けられ、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応するようにすることもある。また、前記布位置決め装置Aの位置決め腕10は、図5(a),(b)に示すように、その長手方向の寸法が寸法L1としたり又はサイズの大きな寸法L2としたものを用意し、これによって、前記ミシンのキャリッジにおける取付位置が複数ある場合に対応させることができる。また、前記補助テーブルBの天板部15には、複数の装着部22が設けられることもある。通常は、装着部22は一つでもよいが(図13参照)、これによって、前記ミシンのキャリッジの複数の取付位置に対応させることができる。さらに、前記補助テーブルBに複数の保持具Cが装着されることもある(図12参照)。
【0031】
さらに、前記補助テーブルBの天板部15の裏面側にはフックが設けられ、該フックによって、前記布位置決め装置Aを収納固定することができるようにすることもある。また、図11(a)は、台板Dに布位置決め装置Aが着脱可能に装着された実施形態を示すものである。この台板Dには、前記補助テーブルBとは異なり、脚部16,16,…が設けられていない。この台板Dに装着される布位置決め装置A及び保持具Cは、前記補助テーブルBに装着される布位置決め装置A及び保持具Cと同等のものである。図11(b)は、前記台板Dから布位置決め装置Aを外したものである。
【0032】
次に、布Wの所定の位置に所望の図柄を刺しゅうする方法について述べる。まず、布Wの所定の位置に複数の模様表示シートの中から所望の図柄が表示された模様表示シートを選択して該模様表示シートの単位図柄を重ねる様に載置し、前記基準印13の十字基準線13aの縦線及び横線の各マーク穴13c,13cを通して布Wにマーク穴の位置をマークする。次に、模様表示シートを布から外してマーク穴位置の各マークを縦と横方向に互に直線にて結び十字線をマークする。
【0033】
次に、布位置決め装置Aの位置決め部11を開放状態に回動しておいて補助テーブルBの天板部15の所定の位置に刺しゅう枠7を前記装着部22を介して固定するものである〔図2(a)参照〕。前記補助テーブルBへの刺しゅう枠7の固定の仕方は、該刺しゅう枠7の取付部8に設けられたピンを天板部15上のストレート穴22b、22bに嵌め込んで位置決めし、取付部の中央のネジ24を前記ネジ穴22aに螺着して固着する。
【0034】
次に、前記補助テーブルBの天板部15上に固着された刺しゅう枠7内に、既に布上にマークした十字線が位置する様に布Wが載置され、その布Wの上に位置決め腕10が倒伏され、該位置決め腕10の先端(自由端)に設けた透明窓部11bの十字基準線13aに、前記布Wの位置を調節して該布W上に記載された十字線と合わせる。前記十字基準線13aに布W上の十字線が一致した状態で該布Wを、操作部を内側に撓ませた内枠9で上から押えながら刺しゅう枠7の内側に嵌め込んで布Wを拡張すると共に刺しゅう枠7に固定する〔図2(b)参照〕。
【0035】
以上の如く、本発明の布位置決め装置Aは、複数の模様表示シートの中から所望の模様表示シートを選んだ後、布Wの所定の位置に選んだ模様を刺しゅう可能に位置決めすることができるから、続いて模様表示シートの図柄と一致する図柄をミシン側の刺しゅう模様選択装置にて選択操作してミシンを運転すれば、ミシンは記憶部から読み出した制御データにより針と糸輪捕捉部との協働運動と、刺しゅう枠の制御駆動とにより、模様表示シートの単位図柄を自動的に刺しゅうすることができる。
【0036】
また、布Wを刺しゅう枠7から外して他の位置に所望図柄を上記方法によりマークし、マークした位置に所望の図柄を刺しゅうすれば複数の単位図柄を組み合わせ大模様刺しゅうをすることが出来る。組み合わせ模様刺しゅうは複数の単位図柄を布上の所定の位置に正確に刺しゅうすることを可能にすることにより実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】(a)は布位置決め装置が装着された補助テーブルの斜視図、(b)は(a)の平面図である。
【図2】(a)は補助テーブルに刺しゅう枠を装着しようとする状態の斜視図、(b)は補助テーブルに刺しゅう枠を装着して布位置決め装置を所定位置に配置した状態の斜視図である。
【図3】(a)は補助テーブルから布位置決め装置の位置決め部を上方に移動させた状態の斜視図、(b)は補助テーブルをミシンに装着した斜視図である。
【図4】(a)は布位置決め装置の斜視図、(b)は布位置決め装置の位置決め腕の要部斜視図、(c)は(b)のX1-X1矢視図、(d)は(b)のX2-X2矢視図である。
【図5】(a)は短い位置決め腕を有する布位置決め装置の平面図及び側面図、(b)は長い位置決め腕を有する布位置決め装置の平面図及び側面図である。
【図6】(a)は補助テーブルにおける保持具の装着箇所の斜視図、(b)は保持具の要部平面図である。
【図7】補助テーブルにおける保持具の装着箇所の要部縦断側面図である。
【図8】(a)は保持具に布位置決め装置を装着しようとする工程図、(b)は(a)のX3-X3矢視端面図、(c)は(a)のX4-X4矢視端面図である。
【図9】(a)は保持具に布位置決め装置を装着する途中の工程図、(b)は(a)のX5-X5矢視端面図、(c)は(a)のX6-X6矢視端面図である。
【図10】(a)は保持具に布位置決め装置の装着が完了した工程図、(b)は(a)のX7-X7矢視端面図、(c)は(a)のX8-X8矢視端面図である。
【図11】(a)は布位置決め装置が装着された台板の斜視図、(b)は布位置決め装置を外した状態の台板の斜視図である。
【図12】本発明において補助テーブル又は台板に保持具(保持手段)を2つ設けた実施形態の平面図である。
【図13】本発明において補助テーブル又は台板に装着部を1つ設けた実施形態の平面図である。
【符号の説明】
【0038】
A…布位置決め装置、B…補助テーブル、C…保持具、D…台板、6…キャリジ、
7…刺しゅう枠、10…位置決め腕、11…位置決め部、13a…十字基準線、
22…装着部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置決めの操作性に優れた着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のコンピュータミシンによる刺しゅうは、記憶部からの制御信号により平面的に駆動される駆動機構の取付端に刺しゅう枠を装着すれば自動的に刺しゅうされるが、布の所定の位置に刺しゅうを行いたい場合には枠に対する布の位置決めが難しい為に刺しゅう枠への布の張設が煩わしく、特に家庭用コンピュータミシンにより刺しゅうを行う場合にどの初心者でも一様に布張設が出来るようになっていなかった為、布に対して刺しゅうした図柄の向きが倒れたり、刺しゅうが布の所望の位置からずれたりして必ずしも満足出来るものではなかった。
【0003】
このような問題を解決する為にコンピュータミシンに装着の刺しゅう枠上の布に対し選択した模様を所望の位置に正確にかつ布に対して倒れなく縫えるようにすることを目的として、キャリッジの取付部とほぼ同一の刺しゅう枠を装着するための装着部を備えた台板と、該台板に回動可能に支持されて先端に枠部を有して該枠部が前記台板から離れる上方位置と台板に接触可能な下方位置との間で変位可能な位置決め腕と、該位置決め腕の前記枠部には前記ミシンのキャリッジに刺しゅう枠を取付けたときの刺しゅう初期位置を示す十字基準線が付与された透明板とを備え、台坂上に刺しゅう枠を装着して、該刺しゅう枠に張設する布に予め付された十字線を枠部の十字基準線に一致させて、刺しゅう枠に張設する布位置をミシンのキャリッジの初期位置に一致させるようにした刺しゅう布位置決め装置が出願人により開発され利用されている。
【特許文献1】特許3163299号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、この刺しゅう布位置決め装置は当初の目的を達成する上で好ましいが、刺しゅう枠の大きさに係わらず、刺しゅうミシンのキャリッジ側の位置が常に一定位置であることが条件であり、複数のキャリッジ位置に対応することができないこと、またそれらの構成する部品要素を全て備えていること、位置決めにのみ使用するようになっていることから、位置決め後の収納に多くのスペースを必要にするという問題を有するものであった。この発明で、位置決め後の収納に多くのスペースを必要とせずに、複数のキャリッジ位置に対応することができる装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、発明者は上記課題を解決すべく鋭意、研究を重ねた結果、請求項1の発明は、ミシンの記憶部に刺しゅう模様の制御データが記憶され、該制御データにより刺しゅう枠の駆動がキャリッジを介して制御され、該刺しゅう枠を前記制御データに基づいて刺しゅう初期位置に制御してこの位置から刺しゅう枠に張設された布に自動的に刺しゅうが行われるコンピュータミシンの為の刺しゅう用布位置決め装置において、前記キャリッジの取付部とほぼ同一の刺しゅう枠を装着するための装着部を備えたミシンの補助テーブルと、該補助テーブルに設けられた保持手段に回動可能に支持されて先端に位置決め部を有し,該位置決め部が前記補助テーブルから離れる上方位置と,前記補助テーブルに接触可能な下方位置との間で変位且つ着脱可能な位置決め腕とからなり、前記位置決め部には、前記ミシンのキャリッジに刺しゅう枠を取付けたときの刺しゅう初期位置を示す十字基準線が設けられ、前記補助テーブル上の前記装着部に刺しゅう枠を装着して、該刺しゅう枠に張設される布に予め付与された十字線を前記位置決め部の十字基準線に一致させて、刺しゅう枠に張設する布位置をミシンのキャリッジの初期位置に一致させるようにした着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置としたことにより、上記課題を解決した。
【0006】
次に、請求項2の発明は、ミシンの記憶部に刺しゅう模様の制御データが記憶され、該制御データにより刺しゅう枠の駆動がキャリッジを介して制御され、該刺しゅう枠を前記制御データに基づいて刺しゅう初期位置に制御してこの位置から刺しゅう枠に張設された布に自動的に刺しゅうが行われるコンピュータミシンの為の刺しゅう用布位置決め装置において、前記キャリッジの取付部とほぼ同一の刺しゅう枠を装着するための装着部を備えた台板と、該台板に設けられた保持手段に回動可能に支持されて先端に位置決め部を有し,該位置決め部が前記台板から離れる上方位置と,前記台板に接触可能な下方位置との間で変位且つ着脱可能な位置決め腕とからなり、前記位置決め部には、前記ミシンのキャリッジに刺しゅう枠を取付けたときの刺しゅう初期位置を示す十字基準線が設けられ、前記台板上の前記装着部に刺しゅう枠を装着して、該刺しゅう枠に張設される布に予め付与された十字線を前記位置決め部の十字基準線に一致させて、刺しゅう枠に張設する布位置をミシンのキャリッジの初期位置に一致させるようにした着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置としたことにより、上記課題を解決した。
【0007】
次に、請求項3の発明は、前述の構成において、前記位置決め部は、前記ミシンのキャリッジに刺しゅう枠を取付けたときの刺しゅう初期位置を示す十字基準線が形成された透明板からなる刺しゅう用布位置決め装置としたことにより、上記課題を解決した。次に、請求項4の発明は、前述の構成において、前記装着部は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数備えられてなる着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置としたことにより、上記課題を解決した。次に、請求項5の発明は、前述の構成において、前記着脱可能な保持手段は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数備えられてなる着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置としたことにより、上記課題を解決した。
【0008】
次に、請求項6の発明は、前述の構成において、前記位置決め腕は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数設けられてなる着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置としたことにより、上記課題を解決した。次に、請求項7の発明は、前述の構成において、前記位置決め腕は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数の位置に位置調節可能に構成されてなる着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置としたことにより、上記課題を解決した。
【発明の効果】
【0009】
本発明によって、刺しゅう用布位置決め装置は、予め設けられた保持具に対して、位置決め腕が着脱可能に構成されていることから、補助テーブルとしたものでは、着脱した後ミシンに装着して広い操作面を提供することが可能であり、収納や活用の範囲を飛躍的に改善したものである。また本発明において、台板においては布位置決め装置を着脱したものでは、その台板は単なる薄板として収納が可能となる。さらに、本発明で、前記位置決め部は、前記ミシンのキャリッジに刺しゅう枠を取付けたときの刺しゅう初期位置を示す基準印が形成された透明板からなる刺しゅう用布位置決め装置としたことにより、位置決めの作業性をより一層、効率的にすることができる。
【0010】
また、本発明によって、複数のキャリッジ取付位置に対応して、装着部又は着脱可能な保持具又は位置決め腕のうちの何れかが対応するように複数設けられたものでは、ミシンのキャリッジ取付位置の複数位置に対応することができ、大型の刺しゅう枠内の配置状況、再配置状況組合せ状態についても対応した位置決めが行えるという利点がある。
【0011】
また、本発明では、前記着脱可能な保持手段は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数備えられることにより、ひとつの位置決め腕によって、大型の刺しゅう枠内の配置状況、再配置状況組合せ状態についても対応した位置決めが行えるという利点がある。さらに、本発明では、前記位置決め腕は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数設けたり、或いは前記位置決め腕は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数の位置に位置調節可能に構成したことにより、種々のサイズの刺しゅう枠に対応させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明のコンピュータミシンの為の刺しゅう用布位置決め装置について述べる。コンピュータミシン1は、アーム機枠2と、ベッド機枠3と、ベース機枠4とから構成されている〔図3(b)参照〕。前記アーム機枠2には、回転自在に支持された上軸により上下方向に往復動する針棒が設けられ、該針棒の下端には針が取り外し可能に固着されている。前記ベッド機枠3には、上下方向に往復動する前記針と協働し針が保持する上糸と交差する下糸を保持する糸輪捕捉部が回転可能に支持されている。
【0013】
前記ベース機枠4には、特に図示しないが、ミシン機枠内に保持されるステッピングモータにより制御駆動する刺しゅう枠X−Y駆動機構が設けられ、該刺しゅう枠X−Y駆動機構により合成運動するキャリジ6が前記ベッド機枠3の背面側に配設されている。前記キャリジ6の上面はベッド機枠3の上面と略同一高さに設けられ、刺しゅう枠7の取付部8を着脱可能に支持する。前記刺しゅう枠7には、内側に操作部が設けられた外方拡張型の内枠9が着脱可能に嵌着されている。
【0014】
布位置決め装置Aは、前記刺しゅう枠7を板上に載置可能な平板状の補助テーブルBに装着される(図1乃至図3参照)。前記布位置決め装置Aと前記補助テーブルBとは、相互に着脱自在となる連結構造を具備している。まず、前記布位置決め装置Aは、図4(a)に示すように、位置決め腕10,位置決め部11及び枢支連結部12とから構成されている。その位置決め腕10は、腕状片10aと屈曲端片10bとから構成され、その腕状片10aは、帯板形状をなしており、該腕状片10aの長手方向一端側に前記屈曲端片10bの上端側が一体的に連結されている。
【0015】
また、該屈曲端片10bは、前記腕状片10aに対してほぼ直角面となるように形成されたものである〔図4(b)参照〕。そして、その屈曲端片10bの下端に前記枢支連結部12が形成されている。この布位置決め装置Aの位置決め腕10は、後述するように前記枢支連結部12と前記補助テーブルBに設けられた保持具とによって、前記補助テーブルBの表面上を上下方向に揺動させることができる。
【0016】
また、前記位置決め部11は、前記位置決め腕10の腕状片10aの他端側に連結固着される。なお、前記腕状片10aの他端側とは、前記位置決め腕10が揺動するときの腕状片10aの自由端側のことである。その位置決め部11は、枠部11aと透明窓部11bと先端片11cとから構成されており、前記枠部11aが前記腕状片10aの他端側に固着される。
【0017】
具体的には、図4(a)に示すように、前記先端片11cは、先端に向かうに従い下方に下がるように形成され、該先端片11cの下端に枠部11aが形成され、該枠部11aの内部側に透明窓部11bが形成されている。実際には、その位置決め部11全体が透明な合成樹脂にて形成されているものである。その透明窓部11bは、ほぼ正方形状又は長方形等の方形状に形成されている。その透明窓部11bには、基準印13が設けられている。該基準印13は、十字基準線13aとして印されている〔図1,図4(a),図5等参照〕。
【0018】
前記位置決め腕10は、前記補助テーブルB上に倒伏した状態における位置決め部11が補助テーブルB上の所定の位置に取付けられた刺しゅう枠に対する相対位置と前記ミシンのキャリジ6が初期位置に移動された際の該キャリジに取り付けられた刺しゅう枠の相対位置とが一致する様に位置決めされており、位置決め部11の透明窓部11bにより囲まれた範囲はミシンの刺しゅう範囲に一致させられている〔図1(a),図2(b)参照〕。
【0019】
刺しゅう縫いを行うための模様表示シートは、複数枚が備えられ、該模様表示シートにはコンピュータミシンに記憶された図柄データと一致する単位図柄が表示され、該単位図柄毎に前記十字基準線13aが印され該十字基準線13aには縦線の両端にマーク穴13b,13b及び横線の両端にマーク穴13c,13cが穿孔形成されている〔図4(a)参照〕。また、基準印13には、上記十字基準線13a以外にも、丸印としたり、×印とすることもあり、その位置決めが行い易い印であれば、その形状,色等には限定されない。
【0020】
次に、補助テーブルBについて説明する。この補助テーブルBは、図1乃至図3に示すように、天板部15と脚部16,16,…から構成されている。前記天板部15には、前記布位置決め装置Aが装着されるための保持手段が設けられている。該保持手段は、具体的には、保持具Cとして、前記補助テーブルBの所定の位置に設けられている。そして、前記布位置決め装置Aの位置決め腕10の一端側に形成された枢支連結部12を介して、前記布位置決め装置Aと補助テーブルBとの連結構造を構成するものである。
【0021】
前記保持具Cは、図6,図7に示すように、枢支軸17,枢支軸受部18,コイルスプリング19及び操作レバー部21とから構成されるものであって、枢支軸受部18には、軸支部18a,18b及び弾性規制部18cが形成されている。前記軸支部18a,18b及び弾性規制部18cには前記枢支軸17を軸支するための軸支貫通孔がそれぞれ形成されている。
【0022】
前記枢支軸17は、図7に示すように、軸方向の一端側寄りの一部に細径部17bが形成され、その他は大径部17aである。具体的には、その大径部17aの軸方向の一部の中間領域に細径部17bが形成されることになる。その枢支軸17は、前記枢支軸受部18の軸支部18a,18bによって、軸方向に摺動自在に軸支されている。また、前記軸支部18aと弾性規制部18cとの間には、コイルスプリング19が装着され、前記枢支軸17には、ストッパ座金20が固着されている。そして、前記弾性規制部18cと前記ストッパ座金20との間でコイルスプリング19が弾発するように設けられ、前記一方側の軸支部18aから前記枢支軸17の大径部17aの一部が常時突出するようになっている(図7参照)。
【0023】
また、他方側の軸支部18bからも、枢支軸17の大径部17aの一部が突出し、前記操作レバー部21と連結固着されている。この枢支軸17が前記枢支軸受部18に軸支された状態で、前記細径部17bは、軸支部18bと弾性規制部18cとの間に位置することになる。このような構成としたことにより、前記操作レバー部21を引くように作動させることで、前記枢支軸17が摺動することができる。
【0024】
この保持具Cの枢支軸受部18が前記天板部15の裏面側より固着される。また、前記天板部15の保持具Cの装着箇所は、天板部15の表面から少し窪んだ平坦面が存在し、この窪み箇所に保持具Cの枢支軸17の一部が露出するようにして装着される構造となる〔図6(a)参照〕。また、その窪み箇所には蓋体15aが装着され、該蓋体15aを閉じると、その窪み箇所に設置された保持具Cを隠し、天板部15全体をほぼ平坦面にすることができ、通常の補助テーブルBとして使用することができる〔図3(b)参照〕。前記蓋体15aは、前記天板部15に対して兆番でスイングする扉タイプとしたり、或は前記蓋体15aを天板部15とは、分離するタイプとして、蓋体15aを被せるようにして使用するものであってもよい。
【0025】
また、前記布位置決め装置Aの枢支連結部12には、図4(b)に示すように、2つの連結腕片12a,12aが形成され、該連結腕片12a,12aには、揺動支持部12c,12dが形成されている。その一方の揺動支持部12cは、ほぼ輪状に形成されたものであるが、その一部が欠けて非連続輪となり、ほぼ「c」字形状に形成されている〔図4(c)参照〕。他方の揺動支持部12dは、輪状に形成されている〔図4(d)参照〕。
【0026】
そして、その揺動支持部12cは、前記保持具Cの枢支軸17の細径部17b箇所のみが出入することができるようになっている。すなわち、前記揺動支持部12cは、前記枢支軸17の軸方向に直交する方向から差し込み軸支することができるようになっている〔図8(b)、図9(b)参照〕。前記布位置決め装置Aと保持具Cとは、上記のような構成としているので、まず、前記操作レバー部21を枢支軸17の軸方向に沿って引くことにより、枢支軸17の大径部17aが軸支部18aの外側に位置する部分が引っ込む〔図8(a)参照〕。
【0027】
このような状態で、布位置決め装置Aの枢支連結部12の揺動支持部12dを前記軸支部18aの外側に位置させるとともに、前記揺動支持部12cは細径部17bの位置に配置し、その揺動支持部12cの欠けた非連続箇所から前記細径部17bを挿入させる(図8,図9参照)。そして、前記操作レバー部21を元の位置に戻すことにより、前記揺動支持部12c,12dに前記枢支軸17の大径部17aが挿入することができる(図10参照)。
【0028】
これによって、前記布位置決め装置Aと保持具Cとが連結し、布位置決め装置Aを前記補助テーブルBに装着することができる。また前記保持具Cから布位置決め装置Aを取り外すときにも同様に操作レバー部21を軸方向に引けば、前記枢支連結部12の一方の揺動支持部12cから細径部17bが外れ、また他方の前記揺動支持部12dから大径部17aが外れ、布位置決め装置Aを取り外すことができるものである。
【0029】
さらに、前記天板部15の適宜の位置には、前記刺しゅう枠7の装着部22が設けられている。該装着部22は、ネジ穴22aと、その両側に位置する2つのストレート穴22b、22bとが一直線上に配置形成されている。この装着部22の形成位置と、前記布位置決め装置Aの位置決め部11との位置は、後述するキャリッジ6の初期位置と、刺しゅう枠7に張設される布位置とを一致させることができるように設定されるものである。
【0030】
その装着部22は、前記天板部15に複数設けられ、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応するようにした実施形態も存在する。さらに、前記保持具Cが前記天板部15に複数設けられ、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応するようにすることもある。また、前記布位置決め装置Aの位置決め腕10は、図5(a),(b)に示すように、その長手方向の寸法が寸法L1としたり又はサイズの大きな寸法L2としたものを用意し、これによって、前記ミシンのキャリッジにおける取付位置が複数ある場合に対応させることができる。また、前記補助テーブルBの天板部15には、複数の装着部22が設けられることもある。通常は、装着部22は一つでもよいが(図13参照)、これによって、前記ミシンのキャリッジの複数の取付位置に対応させることができる。さらに、前記補助テーブルBに複数の保持具Cが装着されることもある(図12参照)。
【0031】
さらに、前記補助テーブルBの天板部15の裏面側にはフックが設けられ、該フックによって、前記布位置決め装置Aを収納固定することができるようにすることもある。また、図11(a)は、台板Dに布位置決め装置Aが着脱可能に装着された実施形態を示すものである。この台板Dには、前記補助テーブルBとは異なり、脚部16,16,…が設けられていない。この台板Dに装着される布位置決め装置A及び保持具Cは、前記補助テーブルBに装着される布位置決め装置A及び保持具Cと同等のものである。図11(b)は、前記台板Dから布位置決め装置Aを外したものである。
【0032】
次に、布Wの所定の位置に所望の図柄を刺しゅうする方法について述べる。まず、布Wの所定の位置に複数の模様表示シートの中から所望の図柄が表示された模様表示シートを選択して該模様表示シートの単位図柄を重ねる様に載置し、前記基準印13の十字基準線13aの縦線及び横線の各マーク穴13c,13cを通して布Wにマーク穴の位置をマークする。次に、模様表示シートを布から外してマーク穴位置の各マークを縦と横方向に互に直線にて結び十字線をマークする。
【0033】
次に、布位置決め装置Aの位置決め部11を開放状態に回動しておいて補助テーブルBの天板部15の所定の位置に刺しゅう枠7を前記装着部22を介して固定するものである〔図2(a)参照〕。前記補助テーブルBへの刺しゅう枠7の固定の仕方は、該刺しゅう枠7の取付部8に設けられたピンを天板部15上のストレート穴22b、22bに嵌め込んで位置決めし、取付部の中央のネジ24を前記ネジ穴22aに螺着して固着する。
【0034】
次に、前記補助テーブルBの天板部15上に固着された刺しゅう枠7内に、既に布上にマークした十字線が位置する様に布Wが載置され、その布Wの上に位置決め腕10が倒伏され、該位置決め腕10の先端(自由端)に設けた透明窓部11bの十字基準線13aに、前記布Wの位置を調節して該布W上に記載された十字線と合わせる。前記十字基準線13aに布W上の十字線が一致した状態で該布Wを、操作部を内側に撓ませた内枠9で上から押えながら刺しゅう枠7の内側に嵌め込んで布Wを拡張すると共に刺しゅう枠7に固定する〔図2(b)参照〕。
【0035】
以上の如く、本発明の布位置決め装置Aは、複数の模様表示シートの中から所望の模様表示シートを選んだ後、布Wの所定の位置に選んだ模様を刺しゅう可能に位置決めすることができるから、続いて模様表示シートの図柄と一致する図柄をミシン側の刺しゅう模様選択装置にて選択操作してミシンを運転すれば、ミシンは記憶部から読み出した制御データにより針と糸輪捕捉部との協働運動と、刺しゅう枠の制御駆動とにより、模様表示シートの単位図柄を自動的に刺しゅうすることができる。
【0036】
また、布Wを刺しゅう枠7から外して他の位置に所望図柄を上記方法によりマークし、マークした位置に所望の図柄を刺しゅうすれば複数の単位図柄を組み合わせ大模様刺しゅうをすることが出来る。組み合わせ模様刺しゅうは複数の単位図柄を布上の所定の位置に正確に刺しゅうすることを可能にすることにより実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】(a)は布位置決め装置が装着された補助テーブルの斜視図、(b)は(a)の平面図である。
【図2】(a)は補助テーブルに刺しゅう枠を装着しようとする状態の斜視図、(b)は補助テーブルに刺しゅう枠を装着して布位置決め装置を所定位置に配置した状態の斜視図である。
【図3】(a)は補助テーブルから布位置決め装置の位置決め部を上方に移動させた状態の斜視図、(b)は補助テーブルをミシンに装着した斜視図である。
【図4】(a)は布位置決め装置の斜視図、(b)は布位置決め装置の位置決め腕の要部斜視図、(c)は(b)のX1-X1矢視図、(d)は(b)のX2-X2矢視図である。
【図5】(a)は短い位置決め腕を有する布位置決め装置の平面図及び側面図、(b)は長い位置決め腕を有する布位置決め装置の平面図及び側面図である。
【図6】(a)は補助テーブルにおける保持具の装着箇所の斜視図、(b)は保持具の要部平面図である。
【図7】補助テーブルにおける保持具の装着箇所の要部縦断側面図である。
【図8】(a)は保持具に布位置決め装置を装着しようとする工程図、(b)は(a)のX3-X3矢視端面図、(c)は(a)のX4-X4矢視端面図である。
【図9】(a)は保持具に布位置決め装置を装着する途中の工程図、(b)は(a)のX5-X5矢視端面図、(c)は(a)のX6-X6矢視端面図である。
【図10】(a)は保持具に布位置決め装置の装着が完了した工程図、(b)は(a)のX7-X7矢視端面図、(c)は(a)のX8-X8矢視端面図である。
【図11】(a)は布位置決め装置が装着された台板の斜視図、(b)は布位置決め装置を外した状態の台板の斜視図である。
【図12】本発明において補助テーブル又は台板に保持具(保持手段)を2つ設けた実施形態の平面図である。
【図13】本発明において補助テーブル又は台板に装着部を1つ設けた実施形態の平面図である。
【符号の説明】
【0038】
A…布位置決め装置、B…補助テーブル、C…保持具、D…台板、6…キャリジ、
7…刺しゅう枠、10…位置決め腕、11…位置決め部、13a…十字基準線、
22…装着部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミシンの記憶部に刺しゅう模様の制御データが記憶され、該制御データにより刺しゅう枠の駆動がキャリッジを介して制御され、該刺しゅう枠を前記制御データに基づいて刺しゅう初期位置に制御してこの位置から刺しゅう枠に張設された布に自動的に刺しゅうが行われるコンピュータミシンの為の刺しゅう用布位置決め装置において、前記キャリッジの取付部とほぼ同一の刺しゅう枠を装着するための装着部を備えたミシンの補助テーブルと、該補助テーブルに設けられた保持手段に回動可能に支持されて先端に位置決め部を有し,該位置決め部が前記補助テーブルから離れる上方位置と,前記補助テーブルに接触可能な下方位置との間で変位且つ着脱可能な位置決め腕とからなり、前記位置決め部には、前記ミシンのキャリッジに刺しゅう枠を取付けたときの刺しゅう初期位置を示す十字基準線が設けられ、前記補助テーブル上の前記装着部に刺しゅう枠を装着して、該刺しゅう枠に張設される布に予め付与された十字線を前記位置決め部の十字基準線に一致させて、刺しゅう枠に張設する布位置をミシンのキャリッジの初期位置に一致させるようにしたことを特徴とする着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置。
【請求項2】
ミシンの記憶部に刺しゅう模様の制御データが記憶され、該制御データにより刺しゅう枠の駆動がキャリッジを介して制御され、該刺しゅう枠を前記制御データに基づいて刺しゅう初期位置に制御してこの位置から刺しゅう枠に張設された布に自動的に刺しゅうが行われるコンピュータミシンの為の刺しゅう用布位置決め装置において、前記キャリッジの取付部とほぼ同一の刺しゅう枠を装着するための装着部を備えた台板と、該台板に設けられた保持手段に回動可能に支持されて先端に位置決め部を有し,該位置決め部が前記台板から離れる上方位置と,前記台板に接触可能な下方位置との間で変位且つ着脱可能な位置決め腕とからなり、前記位置決め部には、前記ミシンのキャリッジに刺しゅう枠を取付けたときの刺しゅう初期位置を示す十字基準線が設けられ、前記台板上の前記装着部に刺しゅう枠を装着して、該刺しゅう枠に張設される布に予め付与された十字線を前記位置決め部の十字基準線に一致させて、刺しゅう枠に張設する布位置をミシンのキャリッジの初期位置に一致させるようにしたことを特徴とする着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置。
【請求項3】
前記位置決め部は、前記ミシンのキャリッジに刺しゅう枠を取付けたときの刺しゅう初期位置を示す十字基準線が形成された透明板からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置。
【請求項4】
前記装着部は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数備えられてなることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置。
【請求項5】
前記着脱可能な保持手段は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数備えられてなることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置。
【請求項6】
前記位置決め腕は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数設けられてなることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置。
【請求項7】
前記位置決め腕は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数の位置に位置調節可能に構成されてなることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置。
【請求項1】
ミシンの記憶部に刺しゅう模様の制御データが記憶され、該制御データにより刺しゅう枠の駆動がキャリッジを介して制御され、該刺しゅう枠を前記制御データに基づいて刺しゅう初期位置に制御してこの位置から刺しゅう枠に張設された布に自動的に刺しゅうが行われるコンピュータミシンの為の刺しゅう用布位置決め装置において、前記キャリッジの取付部とほぼ同一の刺しゅう枠を装着するための装着部を備えたミシンの補助テーブルと、該補助テーブルに設けられた保持手段に回動可能に支持されて先端に位置決め部を有し,該位置決め部が前記補助テーブルから離れる上方位置と,前記補助テーブルに接触可能な下方位置との間で変位且つ着脱可能な位置決め腕とからなり、前記位置決め部には、前記ミシンのキャリッジに刺しゅう枠を取付けたときの刺しゅう初期位置を示す十字基準線が設けられ、前記補助テーブル上の前記装着部に刺しゅう枠を装着して、該刺しゅう枠に張設される布に予め付与された十字線を前記位置決め部の十字基準線に一致させて、刺しゅう枠に張設する布位置をミシンのキャリッジの初期位置に一致させるようにしたことを特徴とする着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置。
【請求項2】
ミシンの記憶部に刺しゅう模様の制御データが記憶され、該制御データにより刺しゅう枠の駆動がキャリッジを介して制御され、該刺しゅう枠を前記制御データに基づいて刺しゅう初期位置に制御してこの位置から刺しゅう枠に張設された布に自動的に刺しゅうが行われるコンピュータミシンの為の刺しゅう用布位置決め装置において、前記キャリッジの取付部とほぼ同一の刺しゅう枠を装着するための装着部を備えた台板と、該台板に設けられた保持手段に回動可能に支持されて先端に位置決め部を有し,該位置決め部が前記台板から離れる上方位置と,前記台板に接触可能な下方位置との間で変位且つ着脱可能な位置決め腕とからなり、前記位置決め部には、前記ミシンのキャリッジに刺しゅう枠を取付けたときの刺しゅう初期位置を示す十字基準線が設けられ、前記台板上の前記装着部に刺しゅう枠を装着して、該刺しゅう枠に張設される布に予め付与された十字線を前記位置決め部の十字基準線に一致させて、刺しゅう枠に張設する布位置をミシンのキャリッジの初期位置に一致させるようにしたことを特徴とする着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置。
【請求項3】
前記位置決め部は、前記ミシンのキャリッジに刺しゅう枠を取付けたときの刺しゅう初期位置を示す十字基準線が形成された透明板からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置。
【請求項4】
前記装着部は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数備えられてなることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置。
【請求項5】
前記着脱可能な保持手段は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数備えられてなることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置。
【請求項6】
前記位置決め腕は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数設けられてなることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置。
【請求項7】
前記位置決め腕は、前記ミシンの複数のキャリッジ取付位置に対応して、複数の位置に位置調節可能に構成されてなることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−61406(P2007−61406A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−252059(P2005−252059)
【出願日】平成17年8月31日(2005.8.31)
【出願人】(000002244)蛇の目ミシン工業株式会社 (79)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月31日(2005.8.31)
【出願人】(000002244)蛇の目ミシン工業株式会社 (79)
【Fターム(参考)】
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