説明

着霜検出装置

【課題】長期間の使用でも発光素子の劣化が少なく、発光素子の交換のメンテナンスの負荷が低減する着霜検出装置を得る。
【解決手段】着霜する熱交換器3に向けて光を発する発光素子と、熱交換器3に付着した霜により反射した光を受光し、その光量に対応する電気信号を生成する受光素子とを有するセンサ7と、ヒータ10により熱交換器3に付着した霜を除去するデフロスト部と、センサ7の受光素子からの電気信号を用いた演算を行う演算回路と、演算回路の演算結果に基づいてデフロスト部を制御する制御部とを有する回路9とを備え、センサ7の発光素子は、連続的に点灯せずに、間欠的に点灯し、着霜の検出を行う。また、間欠点灯とした場合の点灯時間をT1とし、演算回路の時定数をTとしたときに、3×T<T1とし、かつ、発光素子の点灯時間と消灯時間との和(T1+T2)が60秒以下となるように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は着霜検出装置に関し、特に、空調装置や冷凍装置等の熱交換器などに付着する霜を検出する着霜検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来行われている熱交換器のフィンに付着する霜の検出は、過去のデータなどにより予め時間設定したタイマーにより着霜ありと判定する方法や、サーミスタにより外気温度と冷媒温度の差が変化した場合に着霜があるとみなす方法や、サーミスタやサーモスタットにより一定温度に達したときにヒータをOFFにする方法の他に、光を利用して着霜を直接検出する方法が存在する。
【0003】
すなわち、光を利用する方法としては、発光素子から、投光レンズを介して、熱交換器のフィンの端面や着霜面に赤外光を照射し、反射した散乱光を受光して、出力から着霜を検出する方法や赤外光の代替として超音波を用いる方法が知られている(例えば、特許文献1、2および3参照)。また、光を利用した測定の改良型として、発光素子一個と受光素子二個とした上で光路が二組となるように構成して、片方の光路の途中に透明な着霜体を備えて他方の光路には反射体を設けて、両者の差を比較して検出する方法が存在する(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭61−208457号公報(全頁および第1図)
【特許文献2】特開平7−260295号公報(全頁および第1図)
【特許文献3】特開平8−62341号公報(全頁および第1図)
【特許文献4】特開平11-325700号公報(全頁および第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような着霜検出装置にあっては、従来の光による検出方法は、光源としてハロゲンランプや発光ダイオードが使われているが、一般にハロゲンランプは寿命が5000時間程度であり、連続点灯で使うには寿命が短く、従って、約半年で交換する必要がある等、メンテナンスの負荷が避けられないという問題点がある。また発光ダイオードはハロゲンランプより寿命が長く、一般に10000時間以上であるが、それでも1年毎に交換する必要があるため、やはりメンテナンスの負荷は避けられないという問題点がある。また発光ダイオードの発光特性の劣化の他に、発光ダイオードの発光部分の汚れ付着による測定感度の劣化や、熱交換器に汚れが付着して霜以外の物質を検出するため、初期状態の着霜検出装置と経時劣化時の着霜検出装置の出力特性が異なるという問題点があった。
【0006】
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、長期間にわたって使用しても、光源の劣化が少なく、光源の交換のメンテナンスの負荷を低減することが可能な着霜検出装置を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、着霜する部材に向けて光を発する発光素子と、前記部材に付着した霜により反射した前記光を受光して、受光した前記光の光量に対応する電気信号を生成し出力する第一の受光素子とを有するセンサと、前記部材に付着した霜を除去するデフロスト部と、前記第一の受光素子からの電気信号を用いた演算を行う演算回路と、前記演算回路の演算結果に基づいて前記デフロスト部を制御する制御部とを有する制御装置とを備え、前記発光素子を間欠点灯とした場合の点灯時間をT1とし、前記演算回路の時定数をTとしたときに、3×T<T1とし、かつ、前記発光素子の点灯時間T1と消灯時間T2を一単位とする点灯動作モードを設定し、前記点灯時間と前記消灯時間との和である(T1+T2)が60秒以下となるように構成したことを特徴とする着霜検出装置である。
【発明の効果】
【0008】
この発明は、着霜する部材に向けて光を発する発光素子と、前記部材に付着した霜により反射した前記光を受光して、受光した前記光の光量に対応する電気信号を生成し出力する第一の受光素子とを有するセンサと、前記部材に付着した霜を除去するデフロスト部と、前記第一の受光素子からの電気信号を用いた演算を行う演算回路と、前記演算回路の演算結果に基づいて前記デフロスト部を制御する制御部とを有する制御装置とを備え、前記発光素子を間欠点灯とした場合の点灯時間をT1とし、前記演算回路の時定数をTとしたときに、3×T<T1とし、かつ、前記発光素子の点灯時間T1と消灯時間T2を一単位とする点灯動作モードを設定し、前記点灯時間と前記消灯時間との和である(T1+T2)が60秒以下となるように構成したことを特徴とする着霜検出装置であるので、長期間にわたって使用しても、発光素子の劣化が少なく、発光素子の交換のメンテナンスの負荷を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態1による冷凍機および冷凍庫の上方から見た図である。
【図2】本発明の実施の形態1による着霜検出装置周辺の水平方向の断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1による着霜検出装置周辺の上方から見た図である。
【図4】本発明の実施の形態1による発光ダイオードの光速維持率の変化の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態1による霜層厚さと発光ダイオード点灯モードの関係について示す図である。
【図6】本発明の実施の形態1による着霜検出装置において、最大出力電圧と時定数の関係を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態1において熱交換器の霜層厚さと着霜検出装置の出力電圧の相関関係を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態1において熱交換器の吸込み側に設置した場合を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態1において熱交換器が波型の形状の場合のセンサと熱交換器の位置関係を示す垂直断面図である。
【図10】本発明の実施の形態3において霜層厚さと発光ダイオード点灯モードの関係について示す図である。
【図11】本発明の実施の形態3において霜層厚さと発光ダイオード点灯モードの関係について示す図である。
【図12】本発明の実施の形態4において霜層厚さと発光ダイオード点灯モードの関係について示す図である。
【図13】本発明の実施の形態6においてセンサと熱交換器の位置関係を示す垂直断面図である。
【図14】本発明の実施の形態6におけるセンサと熱交換器の位置関係を示す側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1による着霜検出装置が設けられた冷凍機を上方から見た断面図である。図1に示すように、冷凍機1の本体は、冷凍庫2の内部に設置されている。冷凍機1の内部には、蒸発器として、熱交換器3および冷媒配管4が設置されている。熱交換器3は、図1に示すような、たくさんのフィン11を有している。冷凍機1内部には、さらに、冷凍機1で発生した冷気を冷凍機1から冷凍庫2内へ送風するためのファン6と、フィン11に付着した着霜を検出するセンサ7と、センサ7に後述する回路9から規定の電圧を供給するとともにセンサ7からの出力を後述する回路9に送信するためのケーブル8と、センサ7と後述するヒータ10とに接続された回路9と、回路9の制御によりデフロスト運転時(霜取運転時)に熱交換器3を加温するためのヒータ10とが設けられている。また冷凍庫2の外部には、冷媒配管4を介して、冷凍機1内の熱を外部に放熱する機能を持つ室外機5が設けられ、冷媒配管4に接続されている。具体的に図示しないが、室外機5は、圧縮機、凝縮器、液だめ、膨張弁から構成されている。当該構成において、冷却運転時には、冷媒配管4に冷媒が流れる。このとき、室外機5が凝縮器として作用し、熱交換器3および冷媒配管4が蒸発器として作用し、冷気が生成される。生成された冷気は、ファン6の動作により、図中矢印a−a’の方向に流れて、冷凍庫2内を冷却する。このとき、冷却運転を行うに従い、フィン11とフィン11の端面の表面に霜が次第に付着するので、それをセンサ7により検出して、霜を融かして除去するためのデフロスト運転を開始する。なお、デフロスト運転時には、冷却動作をいったん停止し、ヒータ10を加温することにより、付着した霜を融かし、霜がとけたら、通常の冷却運転に戻る。これらの動作については後述する。
【0011】
回路9は、センサ7に電源を供給する機能と、センサ7からの出力を受けてそれを増幅するプリアンプ機能と、増幅された出力を用いて演算を行う機能(演算回路)と、ヒータ10を制御する機能とを持つ。尚、回路9は冷凍機1の外部に置いてもよい。センサ7は、図1の例では、ファン6と熱交換器3との間に設置され、熱交換器3の端面のうちの一面に対向して設置されている。またケーブル8が長いとノイズの影響を受けやすくなるため、これを避けるために、回路9のプリアンプ機能のみは、センサ7と一体としてもよい。またセンサ7と回路9とを一体としてもよいが、センサ7の大きさが大きくなり、冷凍機1の内部に収まらない場合があるため、その場合は適宜分離する方が望ましい。またセンサ7には電子回路が組み込まれているため、霜や氷や水分が付着した場合に備えて、全体を封止する方が望ましい。封止の具体的な方法については、熱硬化性樹脂、紫外光硬化樹脂、すなわち、エポキシ樹脂やポリエチレン、ポリスチレン、ポリウレタンの塗布や防湿シートを被せる、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂を含む撥水スプレーの処理を行うなどの方法が取られる。また結露を防止するためにセンサ7に抵抗などの加熱体を設ける手段も効果的である。
【0012】
図2は、センサ7およびその周辺の水平方向からの詳細な断面図である。図において、4は、図1に示した冷媒配管であり、8は、同じく図1に示したケーブルであり、11は、熱交換器3を構成しているフィンのうちの1つである。12はフィン11の一端(以下、フィン先端とする。)である。また13および15は、それぞれ、センサ7の内部に設けられた発光素子および受光素子である。14は、フィン先端12を含む平面の法線と平行となるフィン11の中心軸である。
【0013】
図2に示すように、センサ7は、熱交換器3の一部であるフィン11の一端であるフィン先端12に向かって、中心軸14の延長線上にセンサ7の中心線を重ね合わせて設置し、垂直面を保つものとする。センサ7の内部には、上述のように、発光ダイオード(LED)からなる発光素子13および受光素子15が設けられている。発光素子13および受光素子15は、それぞれの中心軸が、フィン11の中心軸14に対して、それぞれ、θ11およびθ12の角度をなすように、フィン端面12に対向して設置されている。この時の様子を上方の方向から見た図が図3となる。受光素子15としては、例えば、可視光から近赤外線に高感度となるフォトダイオードを用いる。発光素子13としては、例えば、中心波長が550nm、視野角が25度のものを用いる。また角度θ11、θ12は、例えば、共に30度と設定し、フィン先端12とセンサ7の光学面までの距離は、例えば、2cmとする。
【0014】
当該構成において、発光素子13は、着霜する部材であるフィン11およびフィン先端12に向けて光を発し、入射角θ11で斜めに入射させる。受光素子15は、反射角θ12で、フィン11およびフィン先端12で反射した光を受光して、受光した光の光量に対応する電気信号を生成し出力する。当該電気信号はケーブル8を介して回路9に入力される。回路9は、入力された電気信号の値が予め設定された所定の値を超えているか否かを判定する演算を行い、超えていた場合に、着霜ありと判定する。その原理としては、フィン11およびフィン先端12に霜が付着していない場合、発光素子13から出射した光は、反射物体が存在しないため、反射されず、受光素子15に反射光が戻ってこない。これに対して、フィン11またはフィン先端12に霜が付着すると、霜により光が反射され、その反射光が受光素子15により検出される。これにより、フィン11またはフィン先端12に霜が付着したことを効率よく確実に検出することができる。
【0015】
なお、発光素子13として用いている発光ダイオードの寿命は一般に10000時間程度とされている。しかし実際には発光ダイオードに流す電流や温湿度条件などに大きな影響を受けるため、一概に決まっていないことが知られている。図4に典型的な発光ダイオードの寿命の変化を示す。発光ダイオードの寿命は光速維持率という指標で管理されており、通常初期状態から70%までに低下した時間tを寿命とみなしており、通常の可視光の発光ダイオードでは30000〜50000時間とされている。しかし、発光ダイオードをセンサに用いる場合、70%までに低下した時では、初期状態とは少なくとも30%の出力の低下があるため都合が悪く、実際にはさらに短い時間で寿命とみなすべきである。ここでは仮に寿命を10000時間とすると連続的に点灯すると寿命は約1.1年であり、約1年で発光素子13を交換することになり、メンテナンスの負荷が生じる。従って、本発明においては、発光ダイオードを間欠的に照射することで、発光ダイオードの寿命を長くし、かつ、効率的に着霜を検出できるかについて着目し、実際にどのように構成すべきかを検討するために図1に示す冷凍機を用いて以下の実験を行った。
【0016】
センサ7の点灯時間T1を2秒、消灯時間T2が18秒の合計20秒を1つの単位とするモードAを形成し繰り返し動作させた。この場合、T1とT2の比すなわちT1/T2は11%となるので、単純計算すれば、約9万時間すなわち10年の使用まで、発光ダイオードの寿命があることになる。その設定の下で、冷凍機1を動作させ冷凍庫2全体を冷却する。運転するに従い、フィン11とフィン端面12の表面に霜が次第に付着し、霜層厚さが増加する。センサ7は霜層厚さの増加に従って、出力電圧が上昇する。出力電圧(出力信号)が予め定めた所定値を超えたときに、デフロスト運転を開始する。デフロスト運転時には、冷却を停止し、ヒータ10で発熱することにより、熱交換器3を加熱する。加温するに従い、フィン11とフィン端面12の表面に付着した霜は融け、センサ7の出力値が次第に低下する。その後、ある一定値を下回ったときにデフロスト運転の終了時とし、ヒータ10による加熱を停止させ、その後通常の冷却運転に戻る。このときの霜層厚さと発光ダイオードの点灯と消灯の関係を図5に示す。なお、霜層厚さとは、熱交換器の片方の平面から成長した霜の厚さのことである。
【0017】
発光ダイオードおよびレーザーダイオードは高圧水銀ランプなどの放電現象ではなく、エレクトロルミネッセンス効果を利用するものであり、半導体を用いたpn結合と呼ばれる構造で作られている。発光はこの構造体で電子の持つエネルギーを直接、光エネルギーに変換することで行われる原理であることから、放電現象を利用するものとは異なり、間欠的に点灯させることで寿命が加速度的に劣化する恐れは無い。むしろ熱が蓄積されることが少なくなることから寿命の点では有利である。
【0018】
受光素子15からの出力は、フォトダイオードの場合では電流出力が普通であるが、プリアンプにより電圧出力に変換、数Vまで増幅する回路を用いることが通常行われる。この場合、この回路はある時定数を設定した上で設計される。一般的には時定数が短ければ応答が早いが、ノイズが大きくなり不安定となる。一方、時定数が大きいと測定は安定するが、霜の状態変化に追随できなくなる可能性がある。図6に時定数を0.4秒、最大出力を3Vとして設計した時の回路のセンサの応答特性を示す。この場合、時定数の3倍の1.2秒の時に出力電圧は2.92Vであり、最大電圧3Vと比べてほとんど無視できる誤差のレベルであることが分かる。このことから、点灯時間T1は時定数の3倍以上あることが望ましいことが分かった。
【0019】
一方、着霜の経時変化とセンサ7の出力の関係について以下に示す。図5に示す通常運転すなわち室内を冷凍温度まで冷却する運転動作により熱交換器には霜が付着し、熱交換性能が著しく低下したときにデフロスト運転が行われるが、通常運転の時間は1〜24時間程度であり、運転時間は冷凍庫1の広さや温湿度条件に依存する。この通常運転において、外気の温度、湿度、冷凍庫2内の温度、湿度、換気風量を変化させて、それぞれの条件で時々刻々とファイバースコープによる目視観察を行ったところ、いずれの条件においても、5分程度の時間範囲では霜の付着状態は大きな変化はないことを見出した。ファイバースコープの画像から目視で算出した霜層厚さ(フィンからの片面側の霜の幅)とセンサ7の出力電圧の関係は図7のように高い相関が得られているため、センサ7の出力は1分程度では急激に変化しないと考えてよい。従って1分程度の間欠点灯で出力電圧を取得しても、大きな誤差とはならないことが分かった。
【0020】
以上の点から、点灯時間T1は回路の時定数Tの3倍よりも大きくし(3×T<T1)、かつ、点灯時間T1と消灯時間T2を一単位とする点灯モードを設定し、点灯時間と消灯時間との和である(T1+T2)が60秒以下(1分以内)が適当であることが分かった。具体的な設定例としては時定数Tを0.2秒とし、点灯時間T1を2秒、消灯時間を18秒とし、合計20秒とするモードを挙げる。ここではヒータ10により加熱する方法でデフロスト運転を実施したが、その代わりに熱交換器3を放熱側とし室外機5内の熱交換器(図示なし)を冷却側とする、いわゆるリバース運転で加熱する方法や、圧縮機から出た高温・高圧のガスを熱交換器3に導くホットガスで加熱する方法もあり、いずれを用いても同様な結果が得られる。また、冷凍庫2の庫内温度が0℃より高い場合は、単に冷媒を流すことを止め、周囲空気で霜を融かすオフサイクルデフロストを用いても、同様の効果が得られる。
【0021】
本実施の形態1における運転動作については以下のとおりである。冷凍機1を動作させ冷凍庫2全体を冷却する。運転するに従い、フィン11とフィン端面12の表面に霜が次第に付着するが、センサ7は霜量の増加に従って、反応して出力電圧が上昇する。発光ダイオードは間欠的に点灯しているが、センサ7の出力が予め定めた値を超えたときにデフロスト運転を開始する。デフロスト運転時には冷却を停止し、ヒータ10で発熱することにより熱交換器3を加熱する。加熱するに従いフィン11とフィン端面12の表面に付着した霜は融け、センサ7の発光ダイオードの点灯時の出力値が次第に低下する。その後ある一定値を下回ったときにデフロスト運転の終了時とし、ヒータ10による加熱を停止させる。その後、通常運転すなわち通常の冷却運転に戻る。
【0022】
ところで、センサ7の位置はこの実施の形態では熱交換器のファン側(吹出し側)に設置したが、図8に示すように熱交換器3のファン6の側の反対側(吸込み側)の面と向かい合わせに設置してもよい。また上下方向についても制約は無いが、熱交換器3の着霜は温度条件によって場所の偏在性があるため、もっとも着霜しやすい場所の近傍に設置するのが効果的である。
【0023】
なお、発光素子13はここでは発光ダイオードを用いたが、点灯と消灯を繰り返しても劣化の無い光源であれば何でもよく、例えば有機EL(有機エレクトロルミネッセンス)素子やレーザーダイオードやハロゲン灯が挙げられる。一方、蛍光灯や高圧水銀ランプなど放電現象を利用した光源については間欠点灯すると却って寿命が短くなるので、適当ではない。受光素子15についてもフォトダイオード以外に、フォトマルチプライヤー、CCDでもよい。発光素子13と受光素子15をフィン端面12の近傍に置くのではなく、光ファイバなどの導光材を介しても同様であり、この実施の形態と同じ結果が得られた。
【0024】
本実施の形態では冷凍機の場合について説明したが、空調機についても同様に実施可能である。この場合は、冷凍庫2の代わりに室内空間となり、内部の温度が高いという点で異なるものの、動作や効果については同様である。また、空調機及びヒートポンプ式給湯器の室外機にも同様に適用可能である。この場合は冷凍庫2の代わりに屋外となる点が異なるが、動作や効果については全く同様である。
【0025】
また、図9に示すように、熱交換器3のフィン11の断面が波型の形状の場合でも、波状の凸の部分にセンサ7から発せられた光が反射するように構成すれば、問題なく測定することができる。
【0026】
また、デフロスト運転時の終了時の判定であるが、本実施の形態ではある霜層厚さに比例した出力電圧がある一定値を下回ったときとしたが、別の方法で判別しても良い。例えば、ある一定値を下回って一定時間経過した時を終了時と判定する方法や、出力電圧の微分値がある一定値を下回ったときを終了時と判断する、あるいは、以上の方法を併用する方法が考えられるが、いずれの方法でも問題なく構成できる。ノイズ信号による誤動作防止のためチャタリング防止回路を備えた方が、安定動作を確保する意味でより好ましい。
【0027】
発光ダイオードなどの発光素子15を間欠点灯したことにより、熱交換器に付着する霜の検出が高効率で省エネルギーとなるデフロスト運転を可能としながら、なおかつ、発光ダイオードの寿命を長くすることが可能となり、これによりメンテナンスの負荷を減らすことが可能となる。
【0028】
本実施の形態1における効果としては、発光素子を間欠点灯したことにより、発光素子の寿命が長くなり、長時間にわたって劣化することが無いので、熱交換器3に付着する霜の検出が高効率で省エネルギーとなるデフロスト運転を可能としながら、なおかつ、発光ダイオードの寿命を長くすることが可能となり、これによりメンテナンスの負荷を減らす効果がある。また、間欠点灯の点灯時間T1を回路の時定数Tの3倍よりも大きくし、かた、点灯時間T1と消灯時間T2との和が60秒以内になるようにした場合、デフロスト運転時の迅速な状態変化にも対応し、かつ、発光素子が長い時間にわたって劣化されず、交換によるメンテナンスの負荷をより減らすことができる。
【0029】
実施の形態2.
上記の実施の形態1においては、回路9で演算に用いる電気信号として、単純に、受光素子15からの出力としたが、本実施の形態2では、点灯時(T1)の出力電圧V1から非点灯時(T2)の出力電圧V2を差し引いた値を用いる。非点灯時の出力電圧はバックグラウンドの光の出力であり、ノイズ成分である。発光素子13から発する光の強度がバックグラウンドに対して十分大きければ、影響は小さいが、太陽光など何らかの原因で測定とは関係ない光が入った場合は、測定への影響が避けられない。従って、点灯時(T1)の出力電圧V1から非点灯時(T2)の出力電圧V2を差し引いた値を用いるようにすれば、ノイズ成分の分を削除した電気信号を用いて演算を行うことになるので、例えば冷凍庫2内で蛍光灯などが点灯した場合に、それによる迷光の影響を避けることが可能である。
【0030】
またデフロスト運転時(あるいは、デフロスト動作終了時)の点灯時の出力電圧V1と非点灯時の出力電圧V2を見るようにすれば、センサ7の異常を監視したり、キャリブレーションを実行することが可能となる。デフロスト終了直後は、熱交換器に霜が付着していないため、バックグラウンド状態とみなすことができる。具体的にはV1が規定値より高く、V2との差が大きい場合は熱交換器のフィンに汚れが付着していると判断できる。またV2が高くV1との差が少ない時は迷光が存在するか経時的な汚れがあると考えられる。このときは警報信号を出力して、ユーザーに注意を喚起してもよいし、またこれを利用してキャリブレーションを実施してもよい。
【0031】
本実施の形態2における運転動作と効果は実施の形態1とほぼ同様である。冷凍機1を動作させ冷凍庫2全体を冷却する。運転するに従い、フィン11とフィン端面12の表面に霜が次第に付着するが、センサ7は霜量の増加に従って、反応して出力電圧が上昇する。発光ダイオードは間欠的に点灯しているが、センサ7の出力が予め定めた所定値を超えたときにデフロスト運転を開始する。デフロスト運転時には冷却を停止し、ヒータ10で発熱することにより熱交換器3を加熱する。加温するに従いフィン11とフィン端面12の表面に付着した霜は融け、センサ7の発光ダイオードの点灯時の出力値が次第に低下する。その後、ある一定値を下回ったときにデフロスト運転の終了時とし、ヒータ10による加熱を停止させる。その時、出力電圧V1、V2に異常があれば警報信号を出力するが、問題なければ通常の冷却運転に戻る。
【0032】
本実施の形態2における効果については、発光ダイオードなどの光源を間欠点灯したことにより、熱交換器3に付着する霜の検出が高効率で省エネルギーとなるデフロスト運転を可能としながら、なおかつ、発光ダイオードの寿命を長くすることが可能となり、これによりメンテナンスの負荷を減らす効果がある。また本実施の形態2においては、発光素子の点灯時と非点灯時の受光素子からの出力の差に基づいてセンサの異常を検出するようにしたので、迷光の影響などノイズ要因を排除した出力を得ることが可能となるとともに、熱交換器に経時的な汚れや迷光があっても安定して出力を得ることができる効果がある。
【0033】
なお、上記の説明においては、デフロスト運転時の点灯時の出力電圧V1と非点灯時の出力電圧V2との差を用いる例について示したが、その場合に限らず、以下のようにしてもよい。
例えば、通常運転時の発光素子13の点灯時の出力信号とデフロスト運転終了時の発光素子13の点灯時の出力信号の差を用いるようにしてもよい。その場合には、デフロスト運転終了時が最も霜がきれいに取れている状態であるので、そのときの出力信号と通常の出力信号との差を見れば、着霜する部材に経時的な汚れや迷光があっても、安定して出力を得ることができる。
あるいは、デフロスト運転の終了時(または、通常運転時)の受光素子13の発光時の出力信号と消灯時の出力信号との差を用いるようにしてもよい。その場合には、着霜する部材の経時的な汚れや光学部品の寿命を検出し、校正することが可能となる。
【0034】
実施の形態3.
本実施の形態3では、上記の実施の形態1で示したモードAが連続的に繰り返しで動作するのに対し、通常運転時は実施の形態1と同様にモードAで動作させ、デフロスト運転時においては間欠動作の代わりに連続的に点灯させるようにする。このように動作させることでデフロスト運転時の霜の状態の急激な変化に追随可能としている点が実施の形態1と異なる点である。このときの霜層厚さと発光ダイオードの点灯と消灯の動作の関係を図10に示す。
【0035】
デフロスト運転時は、通常運転と異なり短時間の運転であり、10〜30分程度である。実施の形態1の実験と同様にファイバースコープで目視で連続的に監視したところ、デフロスト開始後のある時点を境に約5分の間で霜の状態が大きく変化していることが分かった。どの時点で霜の状態が変化するかについては、霜の性状や冷凍庫2内の保存物や温湿度など多くのパラメータに依存しているため、経験的に把握することが困難である。このことから、デフロスト運転時においては発光ダイオードは連続またはなるべく長時間点灯させた方が、より正確に出力電圧すなわち着霜状態を把握できて望ましい。デフロスト運転時間が短すぎると霜が熱交換器3に残り、根氷と呼ばれる密度の高い氷状のものが残り、熱交換性能が容易に回復しなくなる。一方デフロスト運転時間が長すぎると無駄なエネルギーを消費するばかりか、冷凍庫2の庫内の温度が上昇することから、必要にして十分なデフロスト運転を行うことが望ましいことは言うまでもないことである。
【0036】
本実施の形態3における運転動作については以下のとおりである。冷凍機1を動作させ冷凍庫2全体を冷却する。運転するに従い、フィン11とフィン端面12の表面に霜が次第に付着するが、センサ7は霜量の増加に従って、反応して出力電圧が上昇する。センサの出力が予め定めた値を超えたときにデフロスト運転を開始する。このとき発光ダイオードは連続的に点灯させ、連続で出力電圧を測定する。デフロスト運転時には冷却を停止し、ヒータ10で発熱することにより熱交換器3を加熱する。加温するに従いフィン11とフィン端面12の表面に付着した霜は融け、センサ7の出力値が次第に低下する。その後ある一定値を下回ったときにデフロスト運転の終了時とし、ヒータ10による加熱を停止させる。その時、間欠点灯であるモードAに戻し、その後通常の冷却運転に戻る。
【0037】
なお、上記の説明においては、デフロスト運転時においては、発光素子13を連続点灯する(すなわち、消灯時間T2を0秒にする)例について説明したが、その場合に限らず、間欠点灯としてもよく、但し、その場合には、消灯時間T2を通常運転時よりも短い時間に設定する。
【0038】
本実施の形態3における効果については、実施の形態1と同じであるが、デフロスト運転時においては、消灯時間T2を小さくする、あるいは、0秒にするようにしたので、より高効率で省エネルギーとなるデフロスト運転を可能としながら、なおかつ、発光ダイオードの寿命を長くすることが可能となり、これによりメンテナンスの負荷を減らすことが可能となる。
【0039】
実施の形態4.
本実施の形態4では、上記の実施の形態3で示した図10において、デフロスト運転時においても間欠的に点灯させるが点灯時間は通常時よりも長くするものである。このとき、デフロスト運転時の点灯時間T1’、消灯時間T2’として、霜層厚さと発光ダイオードの点灯と消灯の関係を図11に示す。具体的な例としてはデフロスト運転時の点灯時間T1’を5秒、消灯時間T2’を5秒とした合計10秒を一単位としたモードBとして繰り返し動作させる。
【0040】
運転動作については以下のとおりである。冷凍機1を動作させ冷凍庫2全体を冷却する。運転するに従い、フィン11とフィン端面12の表面に霜が次第に付着するが、センサ7は霜量の増加に従って、反応して出力電圧が上昇する。センサの出力が予め定めた所定値を超えたときにデフロスト運転を開始する。このとき発光ダイオードの点灯はモードBに移行する。デフロスト運転時には冷却を停止し、ヒータ10で発熱することにより熱交換器3を加熱する。加温するに従いフィン11とフィン端面12の表面に付着した霜は融け、センサ7の出力値が次第に低下する。その後ある一定値を下回ったときにデフロスト運転の終了時とし、ヒータ10による加熱を停止させる。その時、モードAに戻し、その後通常の冷却運転に戻る。
【0041】
なお、上記の例においては、デフロスト運転時の点灯時間T1’と消灯時間T2’との比(T1’/T2’)を、T1’/T2’=5/5=1とした例について説明したが、その場合に限らず、T1’/T2’が、通常運転時の点灯時間T1と消灯時間T2との比(T1/T2)よりも大きくなるように設定すれば、いずれの値でもよいものとする。
【0042】
本実施の形態4における効果については、実施の形態1と同等の高効率で省エネルギーとなるデフロスト運転を可能としながら、通常運転時の点灯時間と消灯時間との比をデフロスト運転時の比よりも小さくするようにしたので、実施の形態2よりも発光ダイオードの寿命をより延ばすことが可能となり、これによりメンテナンスの負荷をより減らすことが可能となる。
【0043】
実施の形態5.
本実施の形態5では、実施の形態1で示した図1の構成に対して、さらに、回路9内に冷凍運転を制御する目的でタイマーを内蔵した例について説明する。このようにタイマーを内蔵した点が異なるが、その他は同じ構成であるため、図1を参照して、本実施の形態の構成については図示を省略することとする。タイマーは通常運転の経過時間を記憶する機能を有している。タイマーの設定時間は例えばユーザーが任意で設定してよいが、熱交換器3に霜が付着すると熱交換性能が低下するので、実験や経験的に得られた時間に基づいて、タイマーの設定時間を適宜設定する。またこの場合、デフロストの開始時間についてはタイマーで設定するため、センサ7により着霜を検出する必要がないので、発光素子13を通常運転時には点灯させる必要はない。もちろん点灯してもよいが、エネルギーの無駄であり好ましくない。デフロスト運転時には実施の形態4と同様に、デフロスト運転時の点灯時間T1’、消灯時間T2’として構成する。発光ダイオードの点灯と消灯の運転動作パターンを図12に示す。
【0044】
本実施の形態5における運転動作は以下のとおりである。冷凍機1を動作させ冷凍庫2全体を冷却する。同時に回路9内のタイマーを動作させ、動作時間を記憶させる。運転するに従い、フィン11とフィン端面12の表面に霜が次第に付着する。タイマーが規定の時間を超えたときにデフロスト運転を開始する。このとき発光ダイオードは連続的に点灯させ、連続で出力電圧を測定する。デフロスト運転時には冷却を停止し、ヒータ10で発熱することにより熱交換器3を加熱する。加温するに従いフィン11とフィン端面12の表面に付着した霜は融け、センサ7の出力値が次第に低下する。その後発光ダイオードが点灯時の出力電圧V1がある一定値を下回ったときにデフロスト運転の終了時とし、ヒータ10による加熱を停止させる。その後は通常の冷却運転に戻り、発光ダイオードを消灯し、タイマーを初期化して再動作させる。本実施の形態5ではデフロスト運転時において、発光ダイオードを間欠点灯したが、連続点灯でもかまわない。
【0045】
本実施の形態5における効果については、実施の形態1と同じであるが、タイマーを用いて通常運転時の時間を管理するようにしたので、より高効率で省エネルギーとなるデフロスト運転を可能としながら、なおかつ、発光ダイオードの寿命を長くすることが可能となり、これによりメンテナンスの負荷を減らすことが可能となる。
【0046】
実施の形態6.
図13および14は本実施の形態6の構成を示し、それぞれ、センサ7およびその周辺部分についての垂直方向および側面方向から見た断面図である。本実施の形態6では、実施の形態3の構成を示す図8において、センサ7は2個の支持体17を介して、冷媒配管4に引っ掛けて固定する。センサ7の一面の光学面には光学面保護材20を取り付ける。光学面保護材20は発光素子13や受光素子15をゴミの付着から守る役割であり、透明な材料を用いる。また、支持体17には、熱交換器3のフィン11の先端部分の近傍に、受光体18が取り付けられている。さらに、受光体18と接して、導光部19も支持体17に取り付けられ、センサ7に内蔵された校正用の受光素子16と接している、受光体18は、透明な部材であり、例えば、硝子やアクリルなどが用いられる。導光部19も透明な部材であるが、空気に接している外側部分は光が通らないように着色する。または、支持体17の内部に組み込んでも良い。受光体18は発光素子13からの光を受光し、導光部19を介して受光素子16に光が導かれるように構成されている。熱交換器3に対するセンサ7の設置位置であるが、吸込み側でも吹出し側でもいずれでも設置可能である。受光素子16の出力電流はプリアンプにより昇圧され、出力電圧V3として回路9の演算回路へ出力される。
【0047】
このように構成することで、センサ7のスパン校正を実行することが可能となる。すなわち発光素子13の劣化、光学面保護材20の劣化を的確に検出し、それらを校正することが可能となる。具体的には、回路9が、校正用の受光素子16の出力V3に応じて、発光素子13の電流を調節し、常に受光素子16に導かれる光量が一定になるように制御する。これにより、長期にわたる材料の劣化によらず、センサ7が安定的に着霜を検出することが可能となる。
【0048】
本実施の形態6における運転動作については以下のとおりである。冷凍機1を動作させ冷凍庫2全体を冷却する。運転するに従い、フィン11とフィン端面12の表面に霜が次第に付着するが、センサ7は霜量の増加に従って、反応して出力電圧が上昇する。発光ダイオードは間欠的に点灯しているが、センサ7の出力が予め定めた値を超えたときにデフロスト運転を開始する。デフロスト運転時には冷却を停止し、ヒータ10で発熱することにより熱交換器3を加熱する。加温するに従いフィン11とフィン端面12の表面に付着した霜は融け、センサ7の発光ダイオードの点灯時の出力値が次第に低下する。その後ある一定値を下回ったときにデフロスト運転の終了時とし、ヒータ10による加熱を停止させる。その時、出力電圧V1、V2に異常があれば警報信号を出力するが、異常がなければ通常の冷却運転に戻る。また出力電圧V3が異常であった場合、警報信号を出すか、あるいは出力電圧V3に応じて、発光素子13の電流を調節し、常に受光素子16に導かれる光量が一定になるように制御し、その後は通常運転に戻る。
【0049】
本実施の形態6における効果については、長期間にわたる運転によって、熱交換器などの部材に汚れが付着しても、あるいは、発光素子が劣化していても、センサ7の特性に変化がなく、安定して測定することができ、これによりメンテナンスの負荷を減らすことが可能となる。
【符号の説明】
【0050】
1 冷凍機、2 冷凍庫、3 熱交換器、4 冷媒配管、5 室外機、6 ファン、7 センサ、8 ケーブル、9 回路、10 ヒータ、11 フィン、12 フィン端面、13 発光素子、14 中心軸、15 受光素子、16 受光素子、17 支持体、18 受光体、19 導光部、20 光学面保護材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着霜する部材に向けて光を発する発光素子と、前記部材に付着した霜により反射した前記光を受光して、受光した前記光の光量に対応する電気信号を生成し出力する第一の受光素子とを有するセンサと、
前記部材に付着した霜を除去するデフロスト部と、前記第一の受光素子からの電気信号を用いた演算を行う演算回路と、前記演算回路の演算結果に基づいて前記デフロスト部を制御する制御部とを有する制御装置と
を備え、
前記発光素子を間欠点灯とした場合の点灯時間をT1とし、前記演算回路の時定数をTとしたときに、3×T<T1とし、かつ、前記発光素子の点灯時間T1と消灯時間T2を一単位とする点灯動作モードを設定し、前記点灯時間と前記消灯時間との和である(T1+T2)が60秒以下となるように構成した
ことを特徴とする着霜検出装置。
【請求項2】
前記デフロスト部によるデフロスト運転時においては前記消灯時間T2を通常運転時に比べて小さくする、または、0秒とすることを特徴とする請求項1に記載の着霜検出装置。
【請求項3】
通常運転時においては、前記点灯時間T1と前記消灯時間T2との比であるT1/T2を、前記デフロスト部によるデフロスト運転時よりも小さくすることを特徴とする請求項1に記載の着霜検出装置。
【請求項4】
前記制御装置の前記演算回路は、
前記第一の受光素子から出力される電気信号のうち、前記デフロスト部によるデフロスト動作終了時における前記発光素子の点灯時の電気信号と通常運転時の前記発光素子の点灯時の電気信号との差を求め、当該差を用いて前記演算を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の着霜検出装置。
【請求項5】
前記制御装置は、
前記第一の受光素子から出力される電気信号のうち、前記デフロスト部によるデフロスト動作時における前記発光素子の点灯時の電気信号と非点灯時の電気信号との差を取り、当該差に基づいて前記センサの異常検出を行い、異常を検出した場合に警報信号を出力する異常検出部をさらに有している
ことを特徴とする請求項4に記載の着霜検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−7885(P2012−7885A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−202810(P2011−202810)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【分割の表示】特願2007−270498(P2007−270498)の分割
【原出願日】平成19年10月17日(2007.10.17)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】