説明

石炭を環境的に二酸化炭素ニュートラルな燃料および再生可能炭素源とすること

本発明は、石炭を環境的に本質的に二酸化炭素ニュートラルな燃料とする方法を提供する。石炭燃焼から発生した二酸化炭素を捕集および精製した後、炭層メタンもしくは他の任意の天然メタンもしくは天然ガス源または水素と組み合わせ、メタノールおよび/またはジメチルエーテルを形成させるのに十分な反応条件下において反応させ、前記メタノールおよび/またはジメチルエーテルは、合成炭化水素および生成物の誘導のための燃料または原料として利用可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
エネルギーおよび燃料は、現代の生活において欠かせないものである。最も広範に用いられている燃料の種類として、化石燃料がある。石炭などの化石燃料は本質的には、炭素および水素を多様な比率で含む炭化水素である。
【背景技術】
【0002】
任意の炭素含有燃料と同様、石炭は、燃焼されると二酸化炭素を形成するため、人間の時間スケールからみて再生可能ではない。また、二酸化炭素は温室効果ガスであるため、石炭の燃焼は、地球温暖化に寄与している。石炭資源を継続的に利用するための解決策としてクリーンな石炭技術の開発が進められているものの、現在のところ、そのような技術開発は有害な汚染物質(例えば、石炭燃焼から発生する硫黄酸化物、酸化窒素および重金属)の低減のみを対象としており、二酸化炭素の放出への取り組みはされていない。炭素割当(carbon quota)を課したり、放出された二酸化炭素を捕集し地下または海底に隔離したりして、有害な二酸化炭素放出を軽減することが提案されている。しかし、このような隔離は高コストであり、地質学的イベント(例えば、地震および地滑り)が起こった場合に隔離された二酸化炭素が突如放出され壊滅的結果となる危険性のある一時的な解決策にしかならない。
そのため、排出された二酸化炭素を捕集し化学的にリサイクルして有用な燃料および派生生成物を得ることにより、石炭利用を環境に優しくかつ再生可能とすることが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公報第2006/0235088号
【特許文献2】米国特許出願公報第2007/0254969号
【特許文献3】米国特許出願公報第2008/0319093号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、石炭燃焼によって発生した二酸化炭素を捕集し化学的にリサイクルすることで、石炭を、本質的に環境的に二酸化炭素ニュートラルな燃料およびメタノールまたはジメチルエーテルを生成するための再生可能炭素源とする方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つの実施形態において、前記方法は、二酸化炭素を生成させるのに十分な反応条件に石炭を晒すことと、前記生成された二酸化炭素を捕集および精製することと、メタノールまたはジメチルエーテルを生成させるのに十分な反応条件下において、前記二酸化炭素を、水および適切な炭化水素源(好適には、メタンまたは天然ガス)と組み合わせることまたは水素と直接組み合わせることであって、前記石炭から生成された前記二酸化炭素は、大気に放出されず、これにより、石炭を二酸化炭素ニュートラルな燃料および再生炭素源とする、こととを含む。
【0006】
前記方法は、前記二酸化炭素から生成されたメタノールを燃料または原料として用いるためにリサイクルすることと、前記作られたメタノール燃料または生成物を、二酸化炭素を発生させる反応条件に晒すことと、前記メタノール原料から作られた生成物または前記メタノール燃料から生成された前記二酸化炭素も大気内に放出されないように、前記生成された二酸化炭素に対して、前記捕集ステップ、組み合わせステップ、リサイクルステップおよび晒すステップを繰り返すこととをさらに含み得る。
【0007】
一例において、前記二酸化炭素、メタンおよび水は、約3:2:1のモル比で組み合わされ、別個のステップまたは単一のステップにおいて反応させられ、これによりメタノールが生成される。
【0008】
1つの実施形態において、米国特許出願公報第2006/0235088号および2007/0254969号中に開示のように、二酸化炭素がギ酸および関連中間体に電気化学的に還元され、その後、前記ギ酸および関連中間体をギ酸メチル中間体を通じてメタノールに変換することが可能である。
【0009】
別の実施形態において、前記方法は、石炭を燃焼させて二酸化炭素を生成することと、前記生成された二酸化炭素を吸着剤上に捕集することと、前記吸着剤を処理して、前記捕集された二酸化炭素を前記吸着剤から放出させ、メタノールまたはジメチルエーテルの生成に用いられるようにすることとを含む。前記吸着剤は、例えば十分な加熱、減圧、真空、ガスパージまたはこれらの組み合わせによって処理され、これにより、前記捕集された二酸化炭素が放出される。前記吸着剤は、二酸化炭素捕集に適した任意の公知の材料でよく、好適には、前記吸着剤は、米国特許出願公報第2008/0293976号中に開示された、高表面積を有するナノ構造支持体(例えば、ナノ構造溶融シリカまたはアルミナ)上に沈着されたポリアミノ含有ポリマー(例えば、ポリエチレンイミン)を含む。
【0010】
1つの実施形態において、前記方法は、水素および一酸化炭素の混合物を形成させるのに十分な水蒸気改質反応条件下において、前記二酸化炭素と、適切な炭化水素源(好適には、メタンまたは炭層メタン)および水蒸気とを反応させることと、水素および一酸化炭素の別の混合物を形成させるのに十分な乾燥改質反応条件下において、前記二酸化炭素と、メタンまたは炭層メタンとを反応させることとをさらに含む。その後、前記水蒸気および乾燥改質中において生成された前記水素および一酸化炭素を組み合わせて全体的バイリフォーミングプロセスを行い、一酸化炭素1モルに対して水素約2モルのモル比の水素および一酸化炭素の混合物を、メタノールまたはジメチルエーテルを形成する反応のために形成する。水素と一酸化炭素混合物とのモル比は、少なくとも2:1であり、好適には2:1〜2.1:1である。
【0011】
前記水蒸気改質および前記乾燥改質は、単一のバイリフォーミングステップとして同時に行うことができる。一例において、約800℃〜1100℃の温度において触媒の存在下でバイリフォーミングを行う。適切な触媒を挙げると、単一の金属触媒、単一の金属酸化物触媒、金属および金属酸化物の混合触媒、または少なくとも1つの金属酸化物および別の金属酸化物の混合触媒がある。前記触媒は、酸化物支持体上に配置することができる。一例において、前記触媒は、V、Ti、Ga、Mg、Cu、Ni、Mo、Bi、Fe、Mn、Co、Nb、Zr、LaもしくはSn、またはその酸化物を含む。例えば、前記触媒は、NiO、または、NiO、V:Ni、NiおよびNiの混合触媒であり得る。前記触媒は、高表面積ナノ構造ヒュームドアルミナまたはヒュームドシリカの支持体上に、設けられ得る。一例において、前記触媒は、ヒュームドアルミナ上で支持されたNiOまたはヒュームドシリカ上で支持されたNiO/Vである。
【0012】
本プロセスにおいて用いられる適切な炭化水素源は、好適にはメタンまたは天然ガスであり、任意の利用可能な源(例えば、採炭に伴って生ずる炭層メタンまたは他の任意の天然炭化水素源)から得ることができる。
【0013】
本プロセスによる二酸化炭素の化学的リサイクルに必要な水素は、水から直接(例えば、電気分解もしくは他の任意の開裂手段、または光化学もしくは熱分解により)生成することもでき、任意のエネルギー源(例えば、石炭を燃料とする発電所によって生成された電力)を用いて例えばオフピーク期間時においてまたは任意の代替エネルギー源(例えば、太陽エネルギー、風エネルギー、水力エネルギーもしくは原子力エネルギー)を用いて、生成することが可能である。
【0014】
一例において、本発明によって生成されたメタノールは、ジメチルエーテルを生成するのに十分な条件下において水を除去することにより脱水され、前記除去された水は改質時に(例えば、前記バイリフォーミングプロセスにおいて)リサイクルされる。
【0015】
本プロセスに従って生成されたメタノールは、そのまま利用することもできるし、ジメチルエーテルに変換することもできる。メタノールおよびジメチルエーテルは、燃料または多様な派生生成物の生成のための化学的原料として、利用することができる。
【0016】
本プロセスに従って生成されたメタノールおよびジメチルエーテルは、酸性‐塩基性触媒またはゼオライト触媒の存在下において、エチレンまたはプロピレンを形成させるのに十分な条件下において反応させることができる。その後、エチレンまたはプロピレンを変換して、合成炭化水素、化学物質、ポリマー、またはこれらから誘導された多様な生成物を生成することができる。
【0017】
前記生成されたメタノールは、発電所において燃焼させることで、エネルギーおよび二酸化炭素を生成することができ、前記生成された二酸化炭素は、メタノール生成のためのその他の処理ステップへとリサイクルされる。その結果、前記二酸化炭素が大気内に放出されるのが回避され、これにより、二酸化炭素を処理または隔離する手間が省ける。
【0018】
本発明の方法は、石炭燃焼による電力またはエネルギーのコジェネレーション時において、実行することができる。例えば、前記方法は、石炭を燃料とする発電所において、実行することができる。本方法に従って生成されたメタノールは、ガソリンを含む混合物中において任意選択的に、燃焼されたメタノールでエネルギーを生成する発電所において、燃焼させることができる。メタノールの燃焼から生成された二酸化炭素は、メタノール生成のためにリサイクルされる。同様に、本方法に従って生成されたジメチルエーテルは、代用ディーゼル燃料として、天然ガスを含む混合物中において任意選択的に、二酸化炭素を生成しつつエネルギーを生成する発電所において、利用することができる。このようにして生成された二酸化炭素は、メタノールおよびジメチルエーテルの生成のためにリサイクルされる。
【0019】
このように、本プロセスを用いれば、メタノール、ジメチルエーテルおよびその派生生成物の生成のために、石炭燃焼により生じた二酸化炭素をリサイクルすることが有利に可能になり、このリサイクルは、統合された、効率的かつ経済的な生産工程において行われる。前記生産工程は、二酸化炭素を大気中に放出しないため、環境に優しい。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、石炭燃焼により生じる二酸化炭素の捕集、単離および精製のためのプロセスと、二酸化炭素からメタノールおよびジメチルエーテルへの化学的リサイクルとに関する。
【0021】
本発明の好適な実施形態は、石炭を本質的に環境的に二酸化炭素ニュートラルな燃料および再生可能炭素源とする方法に関する。前記方法は、二酸化炭素を生成させるのに十分な反応条件に石炭を晒すことと、前記生成された二酸化炭素を捕集および精製することと、メタノールまたはジメチルエーテルを生成させるのに十分な反応条件下において、前記精製された二酸化炭素を、水および適切な炭化水素源と組み合わせることまたは水素と組み合わせることであって、前記組み合わせるステップにおいて、前記石炭から生成された前記二酸化炭素は大気中に取り込まれず、これにより、前記石炭を本質的に環境的に二酸化炭素ニュートラルな燃料とする、こととを含む。
【0022】
また、本発明によれば、石炭利用から形成された二酸化炭素に化学的リサイクルを行ってメタノールおよび/またはジメチルエーテルを生成することにより、メタノール、ジメチルエーテルおよび派生生成物の生成のための再生可能炭素源として石炭を用いることが有利に可能となる。また、前記メタノールまたはジメチルエーテルを燃焼させて二酸化炭素を生成し、その後前記二酸化炭素を回収しリサイクルして、より多くのメタノールまたはジメチルエーテルを生成した場合、これらの化合物も、環境的にニュートラルとなる。なぜならば、前記二酸化炭素は、大気中に放出されるのではなく、連続的にリサイクルされるからである。
【0023】
このようにして、有利なことに、本発明により、石炭を本質的に環境的に二酸化炭素ニュートラルな燃料とすることができる。本明細書中において用いられるような、「環境的に二酸化炭素ニュートラルな燃料」とは、当該燃料の利用に起因して、二酸化炭素が環境内に放出または取り込まれることがない(すなわち、二酸化炭素が大気中に放出されたり隔離されたりすることがない)燃料を指す。よって、石炭を本質的に環境的に二酸化炭素ニュートラルな燃料とする本プロセスは、天然ガスを用いたときの炭素排出量を低減させ、環境に優しい。本明細書中において用いられるような、「本質的に環境的に二酸化炭素ニュートラルな燃料」および「実質的に環境的に二酸化炭素ニュートラルな燃料」とは、石炭の利用により生成される二酸化炭素の総量のうち少量(例えば10%未満、好適には5%未満、より好適には3%未満)を除いた二酸化炭素が環境中に放出または取り込まれないように用いられる(すなわち、精製または燃焼される)石炭を意味する。
【0024】
1つの実施形態において、二酸化炭素は、石炭燃焼の後に捕集され、精製され、反応によってメタノールへと化学的リサイクルされる。このメタノールは、燃料または化学的原料として用いることができる。メタノールは、ジメチルエーテルに変換することができ、ジメチルエーテルは、運送用の燃料または加熱および調理用の家庭用ガスとして、利用することができる。メタノールおよびジメチルエーテルは、エチレンまたはプロピレンに変換することができる。エチレンまたはプロピレンは、合成炭化水素、化学的物質およびポリマーの構成要素として用いることができる。前記合成炭化水素、化学的物質およびポリマーは、多様な生成物の生成に用いることができる。
【0025】
本発明のプロセスによれば、二酸化炭素は、大気に放出または隔離されるのではなく、化学的リサイクルされ、これにより、燃料および生成物の生成のための再生炭素源を提供しつつ、石炭燃焼に起因する環境への二酸化炭素放出が回避または軽減される。このようにして、本プロセスは、環境への二酸化炭素放出を恒久的かつ経済的に回避または軽減し、また、環境に優しい。従って、本プロセスにより、石炭を本質的に環境的に二酸化炭素ニュートラルな燃料および再生可能炭素源とすることが可能となる。
【0026】
本プロセスは、任意の石炭燃焼方法または二酸化炭素の発生を伴う石炭からの任意のエネルギー生成方法と共に、用いることが可能である。例えば、本プロセスは、発電所および工場における石炭燃焼と共に用いることが可能である。さらなる実施形態において、本プロセスに従って生成されたメタノールは、ガソリンを含む混合物中において任意選択的に、前記燃焼されたメタノールでエネルギーを生成する発電所において燃焼させることができ、これにより再度二酸化炭素が生成される。前記生成された二酸化炭素は、リサイクルしてメタノールを生成することができる。同様に、本プロセスに従って生成されたジメチルエーテルは、天然ガスを含む混合物中において任意選択的に、前記燃焼からエネルギーを生成する発電所において燃焼させることができ、これにより再度二酸化炭素が生成される。前記生成された二酸化炭素は、リサイクルしてメタノールを生成することができ、このメタノールを用いてジメチルエーテルをさらに生成することができる。
【0027】
二酸化炭素の捕集、単離および精製は、任意の適切な公知の方法(例えば、膜分離)を用いて、または適切な吸収装置もしくは吸収材料を用いて、行われる。ナノ構造によって支持された吸着剤(例えば、ヒュームドシリカ)を用いることによってガス混合物から二酸化炭素を捕集および可逆的吸着するための適切なプロセスについて、米国特許第7,378,561号に開示されている。本明細書中、同文献の内容全体は参照により組み込まれる。捕集された二酸化炭素は、例えば加熱、減圧、真空、ガスパージ、またはこれらの組み合わせを通じて容易に放出させることができ、本明細書中に記載の反応に用いることができる。二酸化炭素を利用する前に、二酸化炭素の精製を、任意の適切な公知の方法(例えば、二酸化炭素中の汚染物質および不純物の吸収)によって行う。その後、前記捕集されかつ/または精製された二酸化炭素は、リサイクルされ、メタノールまたはジメチルエーテルに変換される。
【0028】
例えば、採炭作業に伴う炭層メタンから、または他の任意の天然源もしくは工業源から、メタンが利用可能である場合、二酸化炭素が好適にはメタノールおよび/またはジメチルエーテルへと変換される。この変換は、バイリフォーミング(米国特許出願公報第2008/0319093号中に記載)と呼ばれる変換プロセスによって行われ、この変換プロセスは、メタンの水蒸気(HO)改質および乾燥(CO)改質の特定の組み合わせを用いて、2つのステップまたは単一のステップにおいて行われる。この方法は、水素および一酸化炭素の混合物(H/CO)を約2:1のモル比で生成するのに十分な特定のモル比の反応物質中において、水蒸気(湿潤)および乾燥(CO)改質の条件の組み合わせ下においてメタンを反応させることを含み、前記モル比は、このようなHおよびCOの混合物をメタノールまたはジメチルエーテルのみに変換させるのに十分である。好適な実施形態において、水素および一酸化炭素のモル比は、2:1〜2.1:1である。有利なことに、前記反応物質の混合物は、その化学成分を分離させることなく処理されて、副産物を発生することなく前記反応物質全てがメチルアルコールまたはジメチルエーテルに実質的に変換される。未反応の出発物質または中間生成物は全て容易に回収されリサイクルされ得る。
【0029】
メタノール生成のための本発明のプロセスのステップを、以下の反応において例示する。
【化1】

【0030】
メタノールを生成するプロセスは、前記改質ステップを別個に行うことにより、実行することができる。ステップAおよびステップBの改質による生成物を、HとCOとの比率が2:1に近くなるように混合した後、前記混合物を前記メタノール生成ステップへと導入する。前記2つの改質ステップは、単一のバイリフォーミングステップCとして行ってもよい。その場合、好適には、メタン、水蒸気(水)および二酸化炭素を約3:2:1のモル比で反応させて、2モルの水素および1モルの二酸化炭素の混合物を形成する。
【0031】
このプロセスにより、いかなる副産物を発生させることなく、二酸化炭素がメタノールに完全に変換されるので、二酸化炭素は本質的には大気へ放出されないし、二酸化炭素を隔離する必要もない。その結果、顕著な経済的利点および環境利点が得られる。例えば、公知のメタンのトリリフォーミングプロセスの場合のように、メタンの乾燥改質、水蒸気改質および部分酸化の組み合わせを単一のステップにおいて行うため、前記酸化ステップにおいて大量の余分な副産物としてCOが発生するのとは対照的に、本プロセスを用いれば、二酸化炭素からメタノールへの変換において、制御向上、高選択性および高収量が可能となり、また、副産物も全く発生せず、望ましくない不要な二酸化炭素の原因となる、同時に行われる部分酸化に関連する不利点も伴わない。
【0032】
ジメチルエーテルを生成する際、メタノールの脱水から得られた水は二酸化炭素およびメタンのバイリフォーミングにおいてリサイクルされ得るので、副生水をプロセス全体において無駄にすることが無くなる。これは、純水の入手が困難である乾燥地域において、特に有用である。
【0033】
本プロセスのステップを以下に示す。
【化2】

【0034】
メタノールの脱水は、水除去に十分な温度において、適切なシリカ、アルミナまたは他の固体酸触媒(例えば、ポリマー酸性触媒(例えば、ナフィオン−H))上において行うことが可能である。動作温度は、100℃〜200℃である。
【0035】
本改質プロセスは、メタンの他にも、任意の適切な炭化水素源を用いて実行可能であることが理解される。本明細書中において用いられるような適切な炭化水素源を挙げると、メタン、天然ガスおよび石油の軽質炭化水素留分がある。
【0036】
よって、一実施形態において、本発明によるCOのリサイクルのためのバイリフォーミングを軽質炭化水素留分に直接適用することで、適切な混合比率のメタノールまたはジメチルエーテルを別個のステップまたは単一のステップにおいて生成して、メタノールの生成に必要な、1モルの一酸化炭素に対して少なくとも2モルの水素のモル比のHおよびCOの混合物を得ることができる。
【化3】

【0037】
COのリサイクルのためのバイリフォーミングプロセスにより、メタノール合成に必要な、モル比が少なくとも2対1であるH/CO混合物が生成される。このプロセスでは、COを用いたメタンの水蒸気改質と乾燥改質との特定の組み合わせが用いられる。後続のメタノール合成ステップにおいて、実質上全ての水素がメタノールに変換される。米国特許出願公報第2006/0235088号および第2007/0254969号に開示のように、直接触媒転換によりまたはギ酸メチル中間体を用いた反応によりこの後続ステップを行うことが可能であるが、以上の構成に限定されるものではない。
【0038】
本発明の好適な実施形態において、メタンの水蒸気および乾燥改質の特定の組み合わせを用いて、1モルの一酸化炭素に対して少なくとも2モルの水素に近いH対COのモル比を達成して、メタノールへ変換する。変換温度は、約800℃〜約1100℃であり、好適には約850℃〜約950℃である。触媒または触媒の組み合わせを用いることができる。適切な触媒を挙げると、アルカリ酸化物、アルカリ性酸化物または金属酸化物(例えば、V、Ti、Ga、Mg、Cu、Mo、Bi、Fe、Mn、Co、Nb、Zr、LaまたはSn)がある。触媒は、単独で用いてもよいしあるいは組み合わせて用いてもよく、適切な高表面積支持体(例えば、シリカまたはアルミナ)上において支持することができる。例示的な単一の金属酸化物または金属酸化物の組み合わせを挙げると、NiO、NiO:V、V:Ni、金属−金属酸化物(例えば、Ni−V、(M−V))、および混合酸化物(例えば、Ni、NiおよびNi)がある。好適な実施形態において、前記触媒は、ヒュームドアルミナ上に支持されたNiOまたはヒュームドシリカ上に支持されたNiO/Vである。他にも多数の関連する金属および金属酸化物触媒ならびにそれらの組み合わせが利用可能であることが理解される。前記変換反応のために、適切な反応器が利用可能である。例えば、連続流式反応器を適切な反応条件下において用いることができる。
【0039】
二酸化炭素の化学的なリサイクルのための本プロセスに必要なエネルギーは、任意の適切な源から得ることができる。例えば、本プロセスを発電所において行う場合、前記発電所自体にて生成されたエネルギーを利用することができる。他の例において、任意の代替エネルギー(太陽、風、水(水力)など)または原子力エネルギー源を利用することができる。石炭燃焼により生じる二酸化炭素をリサイクルしてメタノールおよび/またはジメチルエーテルを生成する本プロセスは、エネルギー保存および燃料生成を行うプロセスであり、任意の利用可能なエネルギーを用いて、有用な生成物を生成し、二酸化炭素放出を無くすことができる。
【0040】
本プロセスにおいて、任意の炭化水素源を用いることができる。所望の場合(例えば、簡便かつ経済的な炭化水素源が無い場合)、本プロセスにおいて、水素を直接用いることができる。水の電気分解または開裂を用いた公知の方法によって得られた水素を用いてもよい。この目的のためのエネルギーは、上記に挙げたエネルギー源のうちいずれかから得ることもできるし、または、光分解的な、熱的なもしくは酵素的な方法によって得ることも可能である。リサイクルされた二酸化炭素の変換のための必要な水素源として水を用いることについて、米国特許出願公報第2007/0254969号中に開示がある。
【0041】
一実施形態において、COからメタノールへの効率的かつ経済的な水性電気化学変換が提供される。米国特許出願公報第2007/0254969号中に記載のように、COは、高い選択性でギ酸に電気化学的に還元され得る。
【化4】

【0042】
その後、ギ酸と、(前記プロセスからリサイクルされることとなる)メタノールとを再度化合させてギ酸メチルを形成する。その後、ギ酸メチルを水素化して、比較的緩やかな条件下において2モルのメタノールのみを形成する。
【化5】

【0043】
この実施形態により、大幅なエネルギー節約が可能となる。なぜならば、水素はメタノール生成のみに用いられ、必要な水素がギ酸そのものから得ることができるからである。
【0044】
有利なことに、本プロセスにより、二酸化炭素をリサイクルしてメタノールおよび/またはジメチルエーテルを生成する実質的に完全なリサイクルが達成され、これにより、石炭を再生可能でありかつ環境的に二酸化炭素ニュートラルな燃料および化学的源とするための効率的かつ経済的な方法が得られる。
【0045】
本プロセスにおいて、石炭燃焼において形成された二酸化炭素を捕集および化学的リサイクルして、メタノールおよび/またはジメチルエーテルを得る。その結果、電力の効率的かつ経済的なコージェネレーションならびにメタノールおよびジメチルエーテルの生成(加えてこれらから誘導された多様な生成物)を、実質的な有用性および価値を有する統合された工業サイクルにおいて行うことが可能となる。また、本プロセスにより、石炭を燃料とする発電所におけるオフピーク期間における負荷管理を効率的に行うことも可能となる。
【0046】
本発明に従って生成されたメタノールおよびジメチルエーテルは、それら自体としても、さらに変換された他の生成物としても、様々に応用して利用可能である。例えば、メタノール、ジメチルエーテルおよびその派生生成物は、合成内燃(ICE)燃料としても、ガソリン−メタノール混合燃料(最小ガソリン含有量が少なくとも15容量パーセントである燃料が得られるようにメタノールをガソリンに付加することにより調製されたもの)としても、ディーゼル燃料としても、あるいは燃料電池用の燃料としても利用可能である。メタノールおよびジメチルエーテルはまた、簡便なエネルギー保存材料および運送材料であり、これにより、LNGまたはLPGの利用および運送に固有の不利点および危険性が最小化または排除される。ジメチルエーテルはまた、簡便な家庭用ガスでもあり、天然ガスの代替物として利用可能であるし、あるいは、天然ガスまたは液化石油ガスと混合することも可能である。
【0047】
メタノールおよびジメチルエーテルはまた、オレフィン、誘導された炭化水素生成物およびポリマーを生成するための原材料としても、簡便に用いられる。メタノール、ジメチルエーテルまたはメタノールから誘導された他の化学物質によって作られ得る多様な生成物が周知であり、例えば、基本的化学物質(例えば、ホルムアルデヒド、酢酸、メチルtert−ブチルエーテル(MTBE)、オレフィン(例えば、エチレンおよびプロピレン))を、エタノールおよびプロパノール、高級オレフィン、ポリオレフィン、合成炭化水素、および芳香族化合物、多様な他のポリマー、および化学物質(例えば、クロロメタン、メチルアミン、メタクリル酸メチル、およびテレフタル酸ジメチル)の形成に用いることができ、その後これらの物質をさらに処理して、製品(例えば、塗料材料、樹脂材料、シリコーン材料、接着剤材料、不凍剤材料、プラスチック材料、および建設材料)を製造することができる。メタノール、ジメチルエーテルおよびその派生生成物の上記および他の用途は周知であり、当業者であれば理解する。これらの製品は、炭素を大気中に放出するのでなく、炭素を保持する。これらの材料(特にポリマー)の寿命後は、これらの材料をリサイクルし、新規の樹脂製品にすることができる。さらに、リサイクル利用できない材料については、上述のようにして回収された二酸化炭素と共に燃焼させた後リサイクルして、メタノールを作ることができる。
【0048】
メタノールの別の用途として、食用または飼料用の単細胞タンパクの調製源がある。ここでも、二酸化炭素は、排気として放出されるのではなく、回収されてメタノールとなるように利用される。
【0049】
本発明は、環境における石炭燃焼から発生する二酸化炭素の放出を恒久的に回避または軽減することができる。このように、生成された二酸化炭素を捕集およびリサイクルすることにより、大気中への二酸化炭素放出が回避されるか、または、地下もしくは海中への隔離の必要性が回避される。また、メタノールが生成され、燃焼され、その後再度生成されるので、二酸化炭素が再生可能燃料サイクルにおける重要な反応物質となる。
【0050】
本発明の範囲は、本明細書中に開示された特定の実施形態に限定されない。なぜならば、これらの実施形態は、本発明の態様の例示を意図しているからである。任意の同等の実施形態が当業者にとって明らかであり、このような実施形態も、本発明の範囲内に含まれる。
【実施例】
【0051】
以下に示す実施例は、本発明の好適な実施形態を例示する目的のためのものであり、限定的なものではない。
【0052】
実施例1
石炭を(空気または純酸素と共に)発電所において燃焼させた後、生成された燃焼排ガスを大気に放出するのではなく捕集して精製する。二酸化炭素の除去は、二酸化炭素を吸収するか、または、二酸化炭素の効率的吸収が可能な点において公知である、吸着剤を含む任意の適切な吸収システム内を通過させることにより、行う。二酸化炭素除去のための効率的であるが非限定的な吸収システムを挙げると、米国特許出願公報第2008/0293976号によれば、高表面積または活性を有するヒュームドシリカ、アルミナまたは他の適切なナノ構造支持体上に支持されたポリマーを含むポリエチレンイミンポリマーまたは他のポリアミノ基がある。その後、二酸化炭素を加熱または減圧付加により脱着させた後、メタノールに化学変換する。その後、このようにして得られた二酸化炭素を、本明細書中開示されるプロセスにおける反応物質として用いることができる。
【0053】
実施例2
実施例1に従って、任意の公知の適切な方法(例えば、開示されているようなナノ構造ヒュームドシリカ、アルミナによる吸収)を用いて、天然ガスを燃焼する発電所または他の任意の工場からの排気から二酸化炭素を捕集および精製する。その後、本明細書中開示されているようなプロセスに従って、この二酸化炭素を隔離するのではなく、この二酸化炭素をメタノールまたはジメチルエーテルに変換する。
【0054】
実施例3
CO、(炭層メタンまたは他の天然源からの)メタンおよび水蒸気の適切なモル比の混合物をバイリフォームし、これにより、流反応器中の90%を超えるCOを、触媒(例えば、V/NiO)の存在下で約800℃〜850℃の温度において変換して、1モルの一酸化炭素に対して水素が約2.05モルであるモル比を有するガス混合物を生成する。触媒支持体は好適には、適切な大きなナノ構造表面を有する溶融シリカ(またはアルミナ)である。
【0055】
実施例4
その後、実施例3の場合のように生成された水素および一酸化炭素を変換して、銅基触媒を用いた触媒反応条件下においてメタノールを生成する。
【0056】
実施例5
実施例4において生成されたメタノールを固体酸触媒(例えば、シリカ、アルミナまたは合成ポリマースルホン酸(例えば、ナフィオン−H))を用いて脱水して、ジメチルエーテルを生成する。
【0057】
実施例6
実施例5中のジメチルエーテル生成プロセスにおいて生成された水をリサイクルして、メタン(天然ガス)を用いてCOを連続的に変換してジメチルエーテルを生成することを可能とし、水を副産物として廃棄するのではなく前記反応において用いる。
【0058】
実施例7
実施例1〜実施例4において生成されたメタノールは、ガソリンと混合しまた任意選択的に少量のエタノールと混合することにより、簡便な液体燃料または適切なフレックス燃料として簡便に利用される。メタノールは、燃料電池においても利用可能である。また、メタノールは、合成炭化水素および派生生成物の出発材料としても利用可能である。得られた燃料は、発電所または他のエネルギー生成施設に輸送して、石炭、油または天然ガスの代わりに燃焼させることができる。この工場において、生成された二酸化炭素を捕集し回収してリサイクルを行って、さらなるメタノールを生成する。
【0059】
実施例8
実施例5および実施例6において生成されたジメチルエーテルは、高セタン価ディーゼル代替品として利用可能であり、天然ガスおよび液化石油ガスと混合して燃料として利用することができる。得られた燃料は、発電所または他のエネルギー生成施設に輸送して、石炭、油または天然ガスの代わりに燃焼させることができる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
石炭を、本質的に環境的に二酸化炭素ニュートラルな燃料および再生可能炭素源とするための方法であって、
二酸化炭素を生成させるのに十分な反応条件に石炭を晒すことと、
前記生成された二酸化炭素を捕集および精製することと、
メタノールまたはジメチルエーテルを生成させるのに十分な反応条件下において、前記精製された二酸化炭素を、水および適切な炭化水素源と組み合わせることまたは水素と組み合わせることであって、前記石炭から生成された前記二酸化炭素は大気中に放出されず、これにより、前記石炭を本質的に環境的に二酸化炭素ニュートラルな燃料とすることと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記メタノールを燃料または原料として用いるためにリサイクルすることと、
前記原料から作られた生成物または前記メタノール燃料を、二酸化炭素を発生させる反応条件に晒すことと、
前記生成された二酸化炭素に対して、前記捕集ステップ、組み合わせステップ、リサイクルステップおよび晒すステップを繰り返して、メタノール原料から作られた生成物または前記メタノール燃料から生成された前記二酸化炭素が大気に放出されないようにすることと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記晒すステップは、エネルギーを生成し、発電所において行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記二酸化炭素、適切な炭化水素源および水は、適切なモル比において組み合わされ、別個のステップまたは単一のステップにおいて反応させられ、これによりメタノールが生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記適切な炭化水素源は、メタンもしくは炭層メタンまたは天然ガスである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記石炭を燃焼させて二酸化炭素を生成することと、
前記生成された二酸化炭素を吸着剤上に捕集することと、
前記吸着剤を処理して、前記捕集された二酸化炭素を前記吸着剤から放出させ、メタノールまたはジメチルエーテルの生成に用いられるようにすることと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記吸着剤は、十分な加熱、減圧、真空、ガスパージ、またはこれらの組み合わせによって処理され、これにより、前記捕集された二酸化炭素が放出される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記吸着剤は、高表面積を有するナノ構造支持体上に沈着されたポリアミノ含有ポリマーである、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記ポリアミノ含有ポリマーはポリエチレンイミンであり、前記支持体は、ナノ構造の溶融シリカまたはアルミナである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
水素および一酸化炭素の混合物を形成させるのに十分な水蒸気改質反応条件下において、二酸化炭素と、適切な炭化水素源および水蒸気とを反応させることと、
水素および一酸化炭素の混合物を形成させるのに十分な乾燥改質反応条件下において、二酸化炭素と、適切な炭化水素源とを反応させることと、
前記水蒸気改質および乾燥改質中において生成された前記水素および一酸化炭素を組み合わせて、一酸化炭素1モルに対して水素約2モルのモル比の水素および一酸化炭素の混合物を、メタノールを形成する反応のために形成することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記水蒸気改質および前記乾燥改質は、単一のバイリフォーミングステップにおいて同時に行われる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記メタン、水蒸気および二酸化炭素は、単一のステップにおいて約3:2:1のモル比において反応させられて、水素および二酸化炭素の混合物が約2:1のモル比において形成される、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記水蒸気改質および前記乾燥改質は、触媒の存在下で約800℃〜1100℃の温度において単一のステップにおいて同時に行われる、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記触媒は、高表面積のナノ構造のヒュームドアルミナまたはヒュームドシリカの支持体上に設けられる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記触媒は、V、Ti、Ga、Mg、Cu、Ni、Mo、Bi、Fe、Mn、Co、Nb、Zr、LaもしくはSn、またはその酸化物を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記触媒は、単一の金属触媒、単一の金属酸化物触媒、金属および金属酸化物の混合触媒、または少なくとも1つの金属酸化物および別の金属酸化物の混合触媒を含み、前記触媒は、酸化物支持体上に任意選択的に設けられる、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記触媒は、NiO、または、NiO、V:Ni、NiおよびNiの混合触媒である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記触媒は、ヒュームドアルミナ上に支持されたNiOまたはヒュームドシリカ上に支持されたNiO/Vである、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
ジメチルエーテルを生成するのに十分な条件下において水を除去することによりメタノールを脱水し、後続する改質時において前記脱水からの水をリサイクルすることをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項20】
酸性‐塩基性またはゼオライト触媒の存在下において、エチレンまたはプロピレンを形成させるのに十分な条件下において、前記ジメチルエーテルを反応させることをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
合成炭化水素、化学的物質またはポリマーを生成するのに十分な条件下においてエチレンまたはプロピレンを変換することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
ガソリンを含む混合物中において任意選択的に、前記燃焼されたメタノールでエネルギーを生成する発電所において前記生成されたメタノールを燃焼させることであって、前記燃焼させることにおいて二酸化炭素も生成させ、前記生成された二酸化炭素をリサイクルしてメタノールを生成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
天然ガスおよび液化石油ガスを含む混合物中において任意選択的に、エネルギーを生成する発電所において前記生成されたジメチルエーテルを燃焼させることであって、前記燃焼させることにおいて二酸化炭素も生成させ、前記生成された二酸化炭素をリサイクルしてメタノールを生成し、前記生成されたメタノールによってジメチルエーテルをさらに生成することをさらに含む、請求項19に記載の方法。


【公表番号】特表2012−523420(P2012−523420A)
【公表日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−504821(P2012−504821)
【出願日】平成22年4月7日(2010.4.7)
【国際出願番号】PCT/US2010/030229
【国際公開番号】WO2010/118127
【国際公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(511000197)ユニバーシティ オブ サザン カリフォルニア (6)
【Fターム(参考)】