説明

硬化性組成物

【課題】 硬化させた時の硬化物が、耐熱性、耐油性、耐候性に優れ、かつ、充分な硬化速度が得られる、架橋性シリル基を末端に有する硬化性組成物の提供を目的とする。
【解決手段】 架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体、および有機錫化合物、カルボン酸、アミン化合物から選択される少なくとも1種からなるシラノール縮合触媒から構成される硬化性組成物であり、シラノール縮合触媒がアミン化合物からなる硬化触媒を含有することを特徴とする硬化性組成物を用いる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)、及び、有機錫化合物、カルボン酸、アミン化合物から選択される少なくとも1種からなるシラノール縮合触媒(II)から構成される硬化性組成物であり、シラノール縮合触媒(II)がアミン化合物(II’)からなることを特徴とする硬化性組成物。
【請求項2】
アミン化合物(II’)が、一般式(1):
1N=CR2−NR32 (1)
(R1、R2、および2つのR3は、それぞれ独立に、水素原子または有機基である。R1、R2、および2つのR3のうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成していても良い。)で表されるアミジン化合物、であることを特徴とする請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項3】
アミン化合物(II’)が、一般式(2):
4N=C(NR52)−NR62 (2)
(R4、2つのR5、および2つのR6は、それぞれ独立にアリール基以外の有機基または水素原子である。R4、2つのR5、および2つのR6のうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成していても良い。)で表されるグアニジン化合物、であることを特徴とする請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項4】
前記アミジン化合物が、前記一般式(1)においてR1、R2、および2つのR3のうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成したアミジン化合物、であることを特徴とする請求項2に記載の硬化性組成物。
【請求項5】
前記アミジン化合物が、一般式(3):
【化1】

(R7は、窒素原子のα位が不飽和結合を有さない炭素原子である置換あるいは非置換の炭化水素基であり、R8は、水素原子または置換あるいは非置換の炭化水素基であり、R9は、それぞれ独立に水素原子または有機基である。R8とR9は結合して環状構造を形成していても良い。)で表される環状アミジン化合物、であることを特徴とする請求項4に記載の硬化性組成物。
【請求項6】
前記グアニジン化合物が、一般式(4):
10N=C(NR112)−NR12−C(=NR13)−NR142 (4)
(R10、2つのR11、R12、R13、および2つのR14は、それぞれ独立に水素原子または有機基である。R10、2つのR11、R12、R13、および2つのR14のうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成していても良い。)、および/または、一般式(5):
15N=C(NR162)−N=C(NR172)−NR182 (5)
(R15、2つのR16、2つのR17、および2つのR18は、それぞれ独立に水素原子または有機基である。R15、2つのR16、2つのR17、および2つのR18のうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成していても良い。)で表されるビグアニド化合物であることを特徴とする請求項2に記載の硬化性組成物。
【請求項7】
前記グアニジン化合物が、前記一般式(2)において、R4、2つのR5、および2つのR6のうち任意の2つ以上が結合して環状構造を形成したグアニジン化合物、であることを特徴とする請求項3または6に記載の硬化性組成物。
【請求項8】
前記一般式(2)で表されるグアニジン化合物が、一般式(6):
【化2】

(R19は2価の有機基であり、2つのR20およびR21は、それぞれ独立に水素原子または有機基である。2つのR20とR21のうち任意の2つが結合して環状構造を形成していても良い。)で表される環状グアニジン化合物、であることを特徴とする請求項7に記載の硬化性組成物。
【請求項9】
アミン化合物(II’)が、分子中の炭素原子数が2以上のアミン化合物であることを特徴とする請求項1〜8のうち何れかに記載の硬化性組成物。
【請求項10】
アミン化合物(II’)が、分子量60以上のアミン化合物であることを特徴とする請求項1〜9のうち何れかに記載の硬化性組成物。
【請求項11】
架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)、及び、有機錫化合物、カルボン酸、アミン化合物から選択される少なくとも1種からなるシラノール縮合触媒(II)から構成される硬化性組成物であって、イソプロピルアルコールと水の重量比が10対3の水溶液100gに対して、アミン化合物を5mmol加えて混合した後、JISZ8802に準拠して23℃で測定したpHが13.4以上の値を有するアミン化合物をシラノール縮合触媒として用いることを特徴とする請求項1〜10のうち何れかに記載の硬化性組成物。
【請求項12】
分子量分布が1.8未満であるビニル系重合体(I)を含有することを特徴とする請求項1〜11のうち何れかに記載の硬化性組成物。
【請求項13】
架橋性シリル基が一般式(7)で表されることを特徴とする請求項1〜12のうち何れかに記載の硬化性組成物。
−[Si(R12-b(Y)bO]m−Si(R23-a(Y)a(7)
(式中、R1およびR2は、同一若しくは異なって、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R′)3SiO−で表されるトリオルガノシロキシ基を示す(式中、R′は炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。複数のR′は同一であってもよく又は異なっていてもよい)。R1またはR2がそれぞれ2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示す。Yが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、1、2または3を示す。bは0、1、または2を示す。mは0〜19の整数を示す。ただし、a+mb≧1であることを満足する。)
【請求項14】
主鎖が、(メタ)アクリル系モノマー、アクリロニトリル系モノマー、芳香族ビニル系モノマー、フッ素含有ビニル系モノマー及びケイ素含有ビニル系モノマーからなる群から選ばれるモノマーを主として重合して製造されるものであるビニル系重合体(I)を含有することを特徴とする請求項1〜13のうち何れかに記載の硬化性組成物。
【請求項15】
主鎖が、(メタ)アクリル系重合体であるビニル系重合体(I)を含有することを特徴とする請求項14に記載の硬化性組成物。
【請求項16】
主鎖が、アクリル系重合体であるビニル系重合体(I)を含有することを特徴とする請求項15に記載の硬化性組成物。
【請求項17】
主鎖が、アクリル酸エステル系重合体であるビニル系重合体(I)を含有することを特徴とする請求項16に記載の硬化性組成物。
【請求項18】
ビニル系重合体(I)の主鎖がリビングラジカル重合法により製造されたものであることを特徴とする請求項1〜17のうち何れかに記載の硬化性組成物。
【請求項19】
ビニル系重合体(I)の主鎖が原子移動ラジカル重合法により製造されたものであることを特徴とする請求項18記載の硬化性組成物。
【請求項20】
ビニル系重合体(I)の架橋性シリル基が分子鎖末端にあることを特徴とする請求項1〜19のうち何れかに記載の硬化性組成物。
【請求項21】
更に、シリカ系充填材(III)を含有することを特徴とする請求項1〜20のうち何れかに記載の硬化性組成物。
【請求項22】
更に、接着付与剤(IV)を含有することを特徴とする請求項1〜21のうち何れかに記載の硬化性組成物。
【請求項23】
更に、ポリエーテル系重合体(V)を含有することを特徴とする請求項1〜22のうち何れかに記載の硬化性組成物。
【請求項24】
ポリエーテル系重合体(V)の主鎖が、本質的にポリプロピレンオキサイドであることを特徴とする請求項23に記載の硬化性組成物。
【請求項25】
ポリエーテル系重合体(V)が架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有する重合体であることを特徴とする請求項24に記載の硬化性組成物。

【公開番号】特開2007−302749(P2007−302749A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−130849(P2006−130849)
【出願日】平成18年5月9日(2006.5.9)
【出願人】(000000941)株式会社カネカ (3,932)
【Fターム(参考)】