説明

硬質表面洗浄用洗浄剤組成物

【課題】洗浄中の対象物とのヌルツキ感を嫌う食器や調理器具、果物や野菜等の硬質表面に付着した汚れを除去する洗浄剤組成物の提供。
【解決手段】N−アシルアスパラギン酸またはその塩を0.01〜50質量%含有してなるpHが3〜7の果物、野菜、食器、調理用器具等の硬質表面を洗う洗浄剤組成物および更に酸化エチレン残基および酸化プロピレン残基から選ばれる1または2種を含む親水基を有し炭素数が8〜14の直鎖状または分岐鎖状の飽和または不飽和炭素鎖を疎水基とするノニオン界面活性剤を含有してなる洗浄剤組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、N−アシルアスパラギン酸またはその塩を含有してなる果物、野菜、食器、調理用器具等の硬質表面を洗う洗浄剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、果物、野菜、食器、調理用器具等の硬質表面を洗う洗浄剤組成物は起泡力を目的としたアニオン系界面活性剤に洗浄力、脱脂力を目的としたノニオン系界面活性剤や起泡力の補助等を目的に両性界面活性剤を単独あるいは数種類を組み合わせて一般的に使用されている。(例えば、特許文献1参照)
通常、アニオン系界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキル硫酸エステルまたはその塩やアルキルベンゼンスルホン酸またはその塩、ノニオン系界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルやアルキルグルコシド、両性界面活性剤にはアルキルプロピルベタインなどが1種類から数種類組み合わせて使用されているが最適な起泡力を得ることができるpHは中性からアルカリ性であり逆酸性が最適である人の肌に手荒れが生じる原因の一つである。また、充分な起泡力や洗浄力を得る目的で界面活性剤濃度を高配合すると、洗浄中の食器等に対するヌルツキ等がありお皿の破損が生じていることが知られている。
このように果物、野菜、食器、調理用器具等の硬質表面を洗う洗浄剤組成物にアニオン系界面活性剤にノニオン系界面活性剤や両性界面活性剤を単独あるいは数種類を組み合わせて使用されているが、手荒れの問題やお皿へのヌルツキから生じる破損等があり決して満足な性能を与えているとは言えないのが現状である。
【0003】
【特許文献1】特開2006−036952号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は洗浄中の対象物とのヌルツキ感を低減した洗浄剤組成物であり弱酸性領域における高起泡力、高洗浄力、低刺激の性能を有し、果物や野菜に付着した農薬や汚れ、食器や調理用器具、硬質表面の油汚れを除去する洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、N−アシルアスパラギン酸またはその塩を主成分とするN−アシルアスパラギン酸系界面活性剤を含有してなるpHが3〜7の果物、野菜、食器、調理用器具等の硬質表面を洗う洗浄剤組成物が、その目的に適合しうることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0005】
すなわち、本発明は下記に示す通りである。
1.N−アシルアスパラギン酸またはその塩を0.01〜50質量%含有し、pHが3〜7(25℃)であることを特徴とする洗浄剤組成物。
2.N−アシルアスパラギン酸以外の界面活性剤を含有してなることを特徴とする上記1.記載の洗浄剤組成物。
3.界面活性剤がノニオン系界面活性剤であることを特徴とする上記2.記載の洗浄剤組成物。
4.ノニオン系界面活性剤が酸化エチレン残基及び酸化プロピレン残基から選ばれる1または2種を含む親水基を有し炭素数が8〜14の直鎖状または分枝鎖状の飽和または不飽和炭素鎖を疎水基とすることを特徴とする上記3.記載の洗浄剤組成物。
5.硬質表面洗浄用であることを特徴とする上記1.〜4.のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
【発明の効果】
【0006】
本発明のN−アシルアスパラギン酸またはその塩を主成分とするN−アシルアスパラギン酸系界面活性剤を含有してなる洗浄剤組成物は洗浄中の対象物とのヌルツキ感を低減した性能有しpHが3〜7の弱酸性領域における高起泡力、高洗浄力、低刺激に優れ、果物や野菜に付着した農薬や汚れ、食器や調理用器具、硬質表面の油汚れを除去する効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明の洗浄剤組成物はN−アシルアスパラギン酸またはその塩を主成分とするN−アシルアスパラギン酸系界面活性剤を含有するが、主成分としては下記一般式(1)で表わされるN−アシルアスパラギン酸またはその塩を含むN−アシルアスパラギン酸系界面活性剤を含み、好ましくは、さらに、小割合成分として下記一般式(2)または(3)で表されるN−アシル−ジアスパラギン酸またはその塩を含有する。更に好ましくは小割合成分が下記一般式(2)で表されるN−アシル−ジアスパラギン酸またはその塩と下記一般式(3)で表されるN−アシル−ジアスパラギン酸またはその塩の両者を含有するものである。下記一般式(2)あるいは(3)におけるR2が下記一般式(1)におけるR1と等しいN−アシル−ジアスパラギン酸またはその塩を用いることが本発明の効果、即ち高起泡力、低刺激、ヌルツキの低減において特に優れる。そのアミノ酸部分の光学活性に関しては、L体、D体、DL体のいずれでも良い。特に下記一般式(1)で表わされるN−アシルアスパラギン酸またはその塩の割合は、85〜100質量質量%が好ましく、より好ましくは90〜99.9質量質量%であり、残部はアスパラギン酸オリゴマーのN−アシル化物およびその塩である。
【0008】
【化1】

【0009】
【化2】

【0010】
【化3】

【0011】
また上記一般式(1)で表されるN−アシル−アスパラギン酸またはその塩、あるいは上記一般式(2)または(3)で表されるN−アシル−ジアスパラギン酸またはその塩としては、例えば、N−オクタノイルアスパラギン酸、N−デカノイルアスパラギン酸、N−ラウロイルアスパラギン酸、N−ミリストイルアスパラギン酸、N−パルミトイルアスパラギン酸、N−ステアロイルアスパラギン酸、N−イソステアロイルアスパラギン酸、N−オレオイルアスパラギン酸、N−リノレオイルアスパラギン酸、N−やし油脂肪酸アシルアスパラギン酸、N−パーム油脂肪酸アシルアスパラギン酸、N−パーム核油脂肪酸アシルアスパラギン酸等のN−アシルアスパラギン酸の単一物あるいは混合物、これらアシル基のジアスパラギン酸の単一物あるいは混合物、そしてそれらの塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等の金属塩;アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩等のアンモニウム塩;モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、アミノメチルプロパノール塩等のアミン塩;リジン塩、アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩、コリン塩等の単一物あるいは混合物が挙げられる。更にN−アシルアスパラギン酸塩は塩基成分の当量を適宜調節して得られる部分的な塩であってもよく、また複数の塩基成分の組み合わせであってもよい。これらN−アシルアスパラギン酸とN−アシルアスパラギン酸塩はそれぞれ単独で用いてもまた両者を混合して用いてもよい。塩の配合に代えて、N−アシルアスパラギン酸と塩基をそれぞれに配合して配合処方の中で塩を形成することもできる。また、高級脂肪酸のアルキル基が、N−アシルアスパラギン酸のアシル基のアルキル部分と等しい時に本発明の効果は最大となる。高級脂肪酸の種類については特に限定するものではなく、飽和、不飽和の何れであっても良いし、直鎖状、分岐状の何れであっても良いし、水酸基、芳香族基等の置換基
を有していても良い。高級脂肪酸またはその塩の具体例としては、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、ひまし油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、パーム核油脂肪酸等の高級脂肪酸の単一物あるいは混合物、そしてそれらの塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等の金属塩;アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩等のアンモニウム塩;モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、アミノメチルプロパノール塩等のアミン塩;リジン塩、アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩等の単一物あるいは混合物が挙げられる。これら高級脂肪酸と高級脂肪酸塩はそれぞれ単独で用いてもまた両者を混合して用いてもよい。塩の配合に代えて、高級脂肪酸と塩基をそれぞれに配合して配合処方の中で塩を形成することもできる。高級脂肪酸またはその塩の量を多くすることで、起泡性が良好になるが皮膚や目粘膜に対する刺激性が強くなる。
【0012】
本発明の洗浄剤組成物はN−アシルアスパラギン酸またはその塩を主成分とするN−アシルアスパラギン酸系界面活性剤0.01〜50質量%(洗浄剤組成物に対して)を含有すれば効果は充分に得られる。起泡力の向上、ヌルツキの低減の点で0.1〜40質量%が好ましく、更に1〜30質量%が好ましい。
本発明の洗浄剤組成物は25℃で測定した時にpHが3〜7であることが好ましい。更に高い起泡力や皮膚に対する刺激の面からpHは4〜6が好ましく、特にpHが4.5〜5.5が好ましい。
【0013】
本発明の洗浄剤組成物に含有することができるN−アシルアスパラギン酸またはその塩以外の界面活性剤はカチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤が挙げられる。特にノニオン系界面活性剤は洗浄力や皮膚に対する刺激が低いので好ましい。N−アシルアスパラギン酸またはその塩以外の界面活性剤の添加量は、洗浄剤組成物に対して、0.1〜50質量%、好ましくは1〜40質量%、より好ましくは3〜30質量%である。
【0014】
カチオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ミリスチルトリメチルアンモニウムクロライド、パルミチルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オレイルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ヤシ油アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、牛脂アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロミド、ヤシ油アルキルトリメチルアンモニウムブロミド、セチルトリメチルアンモニウムメチル硫酸等のモノアルキル第四級アンモニウム塩;ジオクチルジメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド等のジアルキル第四級アンモニウム塩;ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウムエチル硫酸、ラウロイルアミノエチルメチルジエチルアンモニウムメチル硫酸等のアシルアミノアルキル第四級アンモニウム塩;ジパルミチルポリエテノキシエチルアンモニウムクロライド、ジステアリルポリエテノキシメチルアンモニウムクロライド等のアルキルエテノキシ第四級アンモニウム塩;ラウリルイソキノリニウムクロライド等のアルキルイソキノリニウム塩;ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等のベンザルコニウム塩;ベンジルジメチル{2−[2−(p-1,1,3,3、-テトラメチルブチルフェノオキシ)エトオキシ]エチル}アンモニウムクロライド等のベンゼトニウム塩;セチルピリジニウムクロライド等のピリジニウム塩;イミダゾリニウム塩;N−ココイルアルギニンエチルエステルピロリドンカルボン酸塩、N−ラウロイルリジンエチルエチルエステル塩酸塩等のアシル塩基
性アミノ酸アルキルエステル塩;ラウリルアミン塩酸塩等の第一級アミン塩;ジラウリルアミン酢酸塩等の第二級アミン塩;第三級アミン塩;脂肪酸アミドグアニジニウム塩;ラウリルトリエチレングリコールアンモニウムハイドロオキサイド等のアルキルトリアルキレングリコールアンモニウム塩等が挙げられる。
【0015】
またアニオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸カリウム、セチル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキル硫酸およびその塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン等のアルキルエーテル硫酸およびその塩;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のアルキルアリールエーテル硫酸およびその塩;ポリオキシエチレンラウリン酸アミドエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリン酸アミドエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンミリスチン酸アミドエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオレイン酸アミドエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸アミドエーテル硫酸ナトリウム、オレイン酸アミドエーテル硫酸ナトリウム等のアルキルアミド硫酸およびその塩;硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等のアシルエステル硫酸およびその塩;ラウリルスルホン酸ナトリウム、ミリスチルスルホン酸ナトリウム、ヤシ油アルキルスルホン酸ナトリウム等のアルキルスルホン酸およびその塩;リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン等のアルキルベンゼンスルホン酸およびその塩;アルキルナフタレンスルホン酸およびその塩;ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン重縮合物等のホルマリン縮合系スルホン酸およびその塩;スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、オレイン酸アミドスルホコハク酸2ナトリウム等のスルホコハク酸およびその塩;ドデセンスルホン酸ナトリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、ドデセンスルホン酸カリウム、デトラデセンスルホン酸カリウム等のα−オレフィンスルホン酸およびその塩;α−スルホラウリン酸メチルエステル、α−スルホミリスチン酸メチルエステル、α−スルホラウリン酸(EO)nメチルエステル等のα−スルホ脂肪酸エステルおよびその塩;ヤシ油脂肪酸アシル−Nメチルタウリンカリウム、ラウロイル−Nメチルタウリンナトリウム、ラウロイル−Nメチルタウリンカリウム、ラウロイル−Nメチルタウリントリエタノールアミン、ミリストイル−Nメチルタウリンナトリウム、ミリストイル−Nメチルタウリントリエタノールアミン、ヤシ油脂肪酸アシル−Nメチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸アシル−Nメチルタウリントリエタンールアミン等のN−アシルメチル−タウリンおよびその塩;ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、ミリストイルイセチオン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸アシルイセチオン酸ナトリウム等のアシルイセチオン酸およびその塩;アルキルスルホ酢酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンミリスチルリン酸カリウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ジポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム等のアルキルエーテルリン酸およびその塩;アルキルアリールエーテルリン酸およびその塩;ポリオキシエチレンラウリルアミドエーテルリン酸ナトリウム等の脂肪酸アミドエーテルリン酸およびその塩;ラウリルリン酸ナトリウム、ミリスチルリン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸リン酸ナトリウム、ミリスチルリン酸カリウム、ラウリルリン酸トリエタノールアミン、オレイルリン酸ジエタノールアミン等のアルキルリン酸およびその塩;N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、N−ミリストイルグルタミン酸ナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸ナトリウム、N−ラウロイルグルタミン酸カリウム、N−ミリストイルグルタミン酸カリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸カリウム、N−ラウロイルグルタミン酸トリエタノールアミン、N−ミリストイルグルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル
グルタミン酸トリエタンールアミン、N−ラウロイルグリシンナトリウム、N−ミリストイルグリシントリエタノールアミン、N−ラウロイル−β−アラニンカリウム、N−ラウロイルスレオニントリエタノールアミン、N−ラウロイルサルコシンナトリウム、N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニンナトリウム、N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニントリエタノールアミン等のN−アシルアミノ酸およびその塩;ラウロイルイミノジ酢酸ナトリウム、ラウロイルイミノジ酢酸トリエタノールアミン、ヤシ油脂肪酸アシルイミノジ酢酸ナトリウム、ラウロイルイミノジ酢酸ジナトリウム、パーム核脂肪酸イミノジ酢酸ナトリウム等のアシルイミノジ酢酸およびその塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル酢酸カリウム、ポリオキシエチレンパルミチルエーテル酢酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンステアリルエーテル酢酸ナトリウム、ポリグリセリルラウリルエーテル酢酸ナトリウム等のエーテルカルボン酸およびその塩;ヤシ油脂肪酸シルクペプチド等のアシル化ペプチド;ポリオキシエチレンラウリン酸アミドエーテルカルボン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンミリスチン酸アミドエーテルカルボン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸アミドエーテルカルボン酸トリエタノールアミン等のアミドエーテルカルボン酸およびその塩;アシル乳酸塩;アルケニルコハク酸およびその塩等が挙げられる。
【0016】
更に両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルベタイン、ミリスチルジメチルベタイン、パルミチルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、オレイルジメチルベタイン、ヤシ油アルキルジメチルベタイン、ラウリルメチルエチルベタイン、オクタデシルオキシメチルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタイン、ステアリルジヒドロキシエチルベタイン、ヤシ油アルキルジヒドロキシエチルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルベタイン、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルベタイン、ステアリン酸アミドプロピルジメチルベタイン、オレイン酸アミドプロピルジメチルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルベタイン等のカルボキシベタイン型;RN+2CH2COO-(R:アルキル)で示されるラウリルグリシン、ステアリルグリシン等のグリシン型;RN+2CH2CH2COO-(R:アルキル)で示されるラウリル−β−アラニン、ステアリル−β−アラニン等のアミノプロピオン酸型;ラウリルジメチルヒドロキシプロピルスルホベタイン、ミリスチルジメチルヒドロキシプロピリルスルホベタイン、ラウリルジメチルプロピルスルホベタイン、ヤシ油アルキルジメチルプロピルスルホベタイン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルヒドロキシプロピルスルホベタイン等のスルホベタイン型;RN+2CH2CH2SO3-(R:アルキル)で示されるスルホン酸型;RN+2CH2CH2OSO3-(R:アルキル)で示される硫酸型;ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム、N−ラウロイル−N−ヒドロキシエチル−N´−ジカルボキシエチル−エチレンジアミン2ナトリウム、N−ラウロイル−N−ヒドロキシエチル−N´−カルボキシエチル−エチレンジアミンナトリウム、N−ラウロイル−N´−カルボキシメチル−N´−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N−ヤシ脂肪酸アシル−N´−カルボキシエチル−N´−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N−ラウロイル−N−ヒドロキシエチル−N´−ジカルボキシメチル−エチレンジアミン2ナトリウム、N−ラウロイル−N−ヒドロキシエチル−N´−カルボキシメチル−エチレンジアミンナトリウム、N−ヒドロキシドデシル−N−ポリオキシエチレン−N´−カルボキシエチル−N´−ポリオキシエチレンエチレンジアミンナトリウム等のアミノカルボン酸塩型;2−ラウリル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、2−ミリスチル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、2−ステアリル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、2−ヤシ油アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリン型;RN+2CH(CH3)P(OH)O2-(R:アルキル)で示されるリン酸型;レシチン等が挙げられる。
【0017】
一方、ノニオン系界面活性剤としては、例えば、POE(ポリオキシエチレン)オクチルエーテル、POEラウリルエーテル、POEミリスチルエーテル、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POEオクチル(2−エチル−ヘキシル)エーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;POE・POP(ポリオキシプロピレン)ブチルエーテル、POE・POPラウリルエーテル、POE・POPセチルエーテルPOE・POPグリコール等のポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール型;POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEクロロフェニルエーテル、ポリオキシエチレンナフトールエーテル等のポリオキシエチレンアリールエーテル;POE硬化ひまし油エーテル、POEひまし油エーテル;その他POEラノリンアルコールエーテル、POEフィトステロール等のエーテル系;モノステアリン酸POEグリセリル、オレイン酸POEグリセリル等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;モノラウリン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、トリステアリン酸POEソルビタン、モノイソステアリン酸POEソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ヘキサステアリン酸POEソルビトール、テトラステアリン酸POEソルビトール、テトラオレイン酸POEソルビトール、モノラウリン酸POEソルビトール等のポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールモノラウリン酸、ポリエチレングリコールモノステアリン酸、ポリエチレングリコールモノオレイン酸、ポリエチレングリコールジステアリン酸、ポリエチレングリコールジオレイン酸、ポリエチレングリコールジイソステアリン酸等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;その他ポリエチレングリコールラノリン脂肪酸エステル等のエーテルエステル系;モノステアリン酸グリセリル、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル、モノヒドロキシステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル等のグリセリン脂肪酸エステル;モノステアリン酸ジグリセリル、モノオレイン酸ジグリセリル、ジオレイン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸ジグリセリル、モノステアリン酸テトラグリセリル、トリステアリン酸テトラグリセリル、ペンタステアリン酸テトラグリセリル、モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノミリスチン酸ヘキサグリセリル、ジステアリン酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル;モノラウリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル;モノラウリン酸エチレングリコール等のエチレングリコール脂肪酸エステル;モノステアリン酸プロピレングリコール、自己乳化型モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル;モノステアリン酸ペンタエリスリトール、モノオレイン酸ペンタエリスリトール等のペンタエリスリトール脂肪酸エステル;マルチトールヒドロキシ脂肪酸エーテル、アルキル化多糖、アルキル(ポリ)グルコシド、シュガーエステル等の糖誘導体;α−モノイソステアリルグリセリルエーテル等のアルキルグリセリルエーテル;アセチル−モノグリ、乳酸モノグリセリド、クエン酸モノグリセリド等の有機酸モノグリセリド;ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウロイルモノエタノールアミド、ミリストイルモノエタノールアミド、ラウロイルジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウロイルイソプロパノールアミド、ミリストイルイソプロパノールアミド、ヤシ油脂肪酸イソプロパノールアミド、POEラウロイルモノエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド;POEラウリルアミン、POEステアリルアミン等のPOEアルキルアミン;ラウリルジメチルアミンオキサイド、ココジメチルアミンオキサイド、ココアミドプロピルジメチルアミンオキサイド等のアミンオキサイド等;ポリグリコールジエステル等を挙げることができる。特に洗浄力の点でPOEアルキルエーテル系やPOE・POPアルキルエーテル系例えばPOEオクチルエーテル、POEデシルエーテル、POEドデシルエーテル、POEテトラデシルエーテル、POEPOEオクチルエーテル、POE・POPデシルエーテル、POE・POPドデシルエーテル、POE・POPテトラデシルエーテルが好ましい。更にPOE・POPアルキルエーテル(アルキル:C14の2級アルコール)、POE・POPアルキルエーテル(アルキ
ル:C8ゲルベアルコール)、POE・POPアルキルエーテル(アルキル:C10ゲルベアルコール)、POE・POPアルキルエーテル(アルキル:C8ゲルベアルコール)等が好ましい。
【0018】
本発明の洗浄剤組成物にpH調整剤を添加することは本発明の効果を損なわなければ何でも良く特に限定させるものでないが、クエン酸、クエン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、塩酸、硫酸、チオ硫酸ナトリウム等を挙げることができる。
本発明の洗浄剤組成物の使用方法は対象物に洗浄剤組成物が対象物に接すれば特に限定させるものでないが、洗浄剤組成物をスポンジに染み込ませて泡立てから使用したり、洗浄剤組成物を適当な濃度に希釈した液の中に野菜や果物、食器、調理器等を入れてから洗浄したり、直接対象物に噴霧してから拭き取り、水洗等の洗浄を行っても良い。
【0019】
また、本発明の洗浄剤組成物に防腐剤(防カビ剤を含む)やアルコール類、増粘剤、色素、香料、キレート剤等の添加剤を添加することは本発明の効果を損なわなければ何でも良く特に限定させるものでない。防腐剤としては安息香酸、安息香酸ナトリウム、ウンデレン酸、サリチル酸、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル類及びその塩等の有機酸及びその誘導体、イソプロピルメチルフェノール、グルコン酸クロルヘキシジン、クレゾール、クロロチモール、クロロフェネシン、クロ
ロクレゾール、ジクロロキシレノール、ジクロロベンジルアルコール、チオビスクロロフェノール、チモール、トリクロロカルバニリド、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル、ナトリウムフェノキシド、パラクロロフェノール、ハロカルバン、フェニルエチルアルコール、フェニルフェノール、フェニルフェノールナトリウム、フェノキシエタノール、フェノール、フェキサクロロフェン、ベンジルアルコール等のフェノール類、塩化ステアリルジメチルベンジルアルコール、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジウム、塩化ベンゼトニウム、塩化メチルベンゼトニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルピリジニウム、塩化ラウロイルコラミノホルミルメチルピリジニウム、臭化アルキルイソキノリニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ドミフェン、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン等の4級アンモニウム塩、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン等の両性界面活性剤、プラトニン、ピオニン、ルミネキス、感光素NK143等の感光素、茶エキス、ヒノキキチオール、リンゴエキス、ポリリジン等の抗菌活性を持つ植物抽出液、その他グルタラール、クロラミンT、クロルヘキシジン、ジイセチオン酸ジプロモプロパミジン、ジンクピリチオン、トリクロサン、ピリチオンNa、フルフラール、クロラミンT等が挙げられる。この中でも特に好ましい抗カビ剤として安息香酸及びその塩、サリチル酸、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル類、塩化セチルピリジウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、茶エキス、ヒノキキチオール、リンゴエキス、ポリリジン、トリクロサン等を挙げる事ができる。これら防カビ剤は1種単独あるいは2種以上と組み合わせて用いる事ができる。また、アルコール類としてはエタノールやIPAを、増粘剤としては増粘を示す成分であれば何でも良いがキサンタンガム、カルボキシルビニルポリマー、アクリル酸系を、色素は着色すれば何でも良いが法定色素を、香料は匂いを示す成分であれば何でも良いが天然香料、合成香料、調合香料を、キレート剤は金属捕獲作用があれば何でも良いがコンプレキサン、アラニン、エチレンジアミンヒドロキシエチル3酢酸3ナトリウム、エデト酸、エデト酸2ナトリウム、エデト酸2ナトリウムカルシウム、エデト酸3ナトリウム、エデト酸4ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、フィチン酸、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム等が挙げられる。この中でも特に好ましいキレート剤としてアラニン、エデト酸2ナトリウム、エデト酸2ナトリウムカルシウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム等を挙げる事
ができる。それら添加剤は本発明の洗浄剤組成物に1種単独あるいは2種以上と組み合わせて用いる事ができる。また、その他の成分として安定剤等を本発明の洗浄剤組成物に添加しても差し支えない。
【実施例】
【0020】
下記に本発明の実施例を詳細に説明する。
実施例、比較例で使用する原料名(略称)、は下記の通りである。
ラウロイルアスパラギン酸Na(旭化成ケミカルズ株式会社のアミノフォーマー同等品):以下、AFと略称する。
モノステアリン酸プロピレングリコール(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL PMS−1C):PMS−1Cと略する。
グリセリン脂肪酸エステル(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL MGM):以下、MGSと略する。
【0021】
ポリグリセリン脂肪酸エステル(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL Decaglyn 1−L):以下、デカグリ1−Lと略する。
POEグリセリン脂肪酸エステル(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL TMGS−15):以下、TMGS−15と略する。
ソルビタン脂肪酸エステル(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL SL−10):以下、SL−10と略する。
POEソルビタン脂肪酸エステル(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL TS−10):以下、TS−10と略する。
POEソルビット脂肪酸エステル(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL GO−440):以下、GO−440と略する。
【0022】
POE硬化ヒマシ油(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL HCO−40):以下、HCO−40と略する。
POEアルキルエーテル(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL BL−9EX):以下、BL−9EXと略する。
POEアルキル(2級アルコール)エーテル(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOLBT−9):以下、BT−9と略する。
POP・POEアルキルエーテル(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL PPBC−44):以下、PBC−44略する。
POE・POPアルキル(C10のゲルベアルコール)エーテル(第一工業製薬株式会社のXL−60):以下、XL−60と略称する
【0023】
ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL MYL−10):以下、MYL−10と略する。
アシルアミノ酸塩(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL アラニネートLN−30):以下、アラニネートと略する。
アルキルエーテルカルボン酸塩(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL AKYPORLM 45 NV):以下、アキポ45と略する。
N―アシルタウリン塩(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL CMT−30):以下、AMTと略する。
アルキル硫酸塩(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL SLS):以下、SLSと略する。
【0024】
POEアルキルエーテル硫酸塩(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL SBL−2N−27):以下、SBLと略する。
酢酸ベタイン型両性界面活性剤(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL AM−30
1):以下、AM−301と略する。
イミダゾリン型両性界面活性剤(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL AM−101):以下、AM−101と略する。
アルキルアンモニウム塩(日光ケミカルズ株式会社のNIKKOL CA−101):以下、CA−101と略する。
【0025】
実施例、比較例中で行う性能評価試験方法は下記の通りである。
起泡力:試料洗浄組成物6mlと25℃の水4リットルを容器に入れる。その中で予め準備しておいたバター6gを塗った1枚目のお皿を洗浄布で油分がなくなるまで洗う。10枚目が洗い終わったらその容器の中の水溶液を手で泡立たせてみる。この時の泡立ちをパネラー男女8人における官能評価で行った。得られた結果は次の基準より判定を行った。
◎:泡立ちが非常に良い
○:泡立ちが良い
△:泡立ちが悪い
×:泡立ちが非常に悪い
【0026】
洗浄力:試料洗浄組成物6mlと25℃の水4リットルを容器に入れる。その中で予め準備しておいたバター6gを塗った1枚目のお皿を洗浄布で油分がなくなるまで洗う。10枚目洗浄時の洗浄力をパネラー男女8人における官能評価で行った。得られた結果は次の基準より判定を行った。
◎:洗浄力が非常に強いと感じた
○:洗浄力が強い感じた
△:洗浄力が弱いと感じた
×:洗浄力がないと感じた
【0027】
ヌルツキ:試料洗浄組成物6mlと25℃の水4リットルを容器に入れる。その中で予め準備しておいたバター6gを塗った1枚目のお皿を洗浄布で油分がなくなるまで洗う。10枚目洗浄時、洗浄中のお皿のヌルツキ感をパネラー男女8人における官能評価で行った。得られた結果は次の基準より判定を行った。
◎:ヌルツキを非常に少ないと感じた
○:ヌルツキが少ないと感じた
△:ヌルツキを感じた
×:ヌルツキを非常に感じた
【0028】
刺激:試料洗浄組成物6mlと25℃の水4リットルを容器に入れる。その中で予め準備しておいたバター6gを塗った1枚目のお皿を洗浄布で油分がなくなるまで洗う。10枚目洗浄後の皮膚に対する刺激をパネラー男女8人における官能評価で行った。得られた結果は次の基準より判定を行った。
◎:刺激が非常に少ないと感じた
○:刺激が少ないと感じた
△:刺激を感じた
×:刺激を非常に感じた
【0029】
総合判定:起泡力、洗浄力、ヌルツキ、刺激の官能評価で行って得られた結果から次の基準より判定を行った
◎:×が一つもない
×:×が一つ以上ある
【0030】
[実施例1]
表中のクエン酸、クエン酸ナトリウムを除く全ての成分(AF)を一部の精製水の中に入れ80℃で均一に加熱混合して室温まで冷却させる。その後、クエン酸あるいはクエン酸ナトリウムで表中のpH(5.5)に調整した後、残りの精製水で全量を100質量部とし洗浄剤組成物を得て評価を行った。ただし、表中のpHを除く数字単位は全て質量部である。
以下、同様に実施例2〜23、比較例1〜9を作成して評価を行った。その結果は、次の表1に示されている。
【0031】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、洗浄中の対象物とのヌルツキ感を嫌う食器や調理器具、果物や野菜等の硬質表面に付着した汚れを除去する洗浄剤組成物として好適である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
N−アシルアスパラギン酸またはその塩を0.01〜50質量%含有し、pHが3〜7(25℃)であることを特徴とする洗浄剤組成物。
【請求項2】
N−アシルアスパラギン酸以外の界面活性剤を含有してなることを特徴とする請求項1記載の洗浄剤組成物。
【請求項3】
界面活性剤がノニオン系界面活性剤であることを特徴とする請求項2記載の洗浄剤組成物。
【請求項4】
ノニオン系界面活性剤が酸化エチレン残基及び酸化プロピレン残基から選ばれる1または2種を含む親水基を有し炭素数が8〜14の直鎖状または分枝鎖状の飽和または不飽和炭素鎖を疎水基とすることを特徴とする請求項3記載の洗浄剤組成物。
【請求項5】
硬質表面洗浄用であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の洗浄剤組成物。

【公開番号】特開2009−7470(P2009−7470A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−170043(P2007−170043)
【出願日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(303046314)旭化成ケミカルズ株式会社 (2,513)
【Fターム(参考)】