説明

磁気利用の位置検出方法及び位置検出センサ

【課題】長距離の位置検出を可能とし、起動時のイニシャライズも不要とする磁気利用の位置検出方法及び位置検出センサを提供する。
【解決手段】位置検出方法は、所定の離隔距離で磁極対向させた一対の磁石の磁界内に、磁気検知手段をその感磁方向と該磁石の中心磁界方向と一致する直線上に移動可能に配置し、磁界強度変化を検出して相対位置情報を得るものである。また、直線上に基準位置を設定すると共に、磁界強度と磁気検知手段の移動位置との相関を予め特定して磁石間における磁気検知手段の絶対位置情報を得ても良い。位置検出センサは、所定の離隔距離をもって一対の磁石を磁極対向させて保持した磁石ベース体と、磁石間を結ぶ直線上にその中心磁界方向と感磁方向とを一致させて配置した磁気検知手段とから成り、磁気検知手段を取り付けた被検出対象物が直線上を移動するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、磁気利用の位置検出方法及びこの方法を用いた位置検出センサに関する。
【背景技術】
【0002】
一般にビデオカメラやデジタルスチルカメラ(以下、「カメラ等」と称する。)はフォーカス機能やズーム機能、または所謂手ブレ補正機能等を具備している。これら機能は、主にレンズ等の複数の光学デバイスを相対的に移動制御させる各種移動機構による実現している。これらの移動機構は、通常、光学デバイスの位置や移動距離を検出するための位置検出センサを備え、このセンサからの情報に基づきアクチュエータ等を駆動させて位置制御を行っている。
【0003】
かかる位置検出センサとしては、例えば、リニアポテンショメータを用いるもの、またはホール素子と永久磁石を組み合わせて構成したものがある。ホール素子と永久磁石から成る位置センサは、同一平面上に異なる磁極を有する磁石面の垂直方向にホール素子の感磁方向を一致させ、永久磁石の移動による磁界垂直成分の変化を検知することで永久磁石又はホール素子に固定された部材の移動距離を検出するものである(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
上記位置検出センサの他にも、磁気抵抗素子を用いたものがある。この位置検出センサは、複数の磁気抵抗素子を同一面上に所定間隙(ギャップ)をもって配置し、その面と平行に磁気抵抗素子間隙と同じ長さピッチに異なる磁極となる磁石を配置し、その相対移動による抵抗変化を2相で検知し、移動方向及び移動距離の情報を検出するものである。磁石の着磁パターンと素子とのギャップを適切に行えば、素子からの出力はほぼ正弦波に近くなるため、20μm程度の分解能を確保することも可能である(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開2006−94185号公報(第7−21頁、第4図)
【特許文献2】特開平8−29660号公報(第3―5頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の位置検出センサには以下の課題があった。
まず、リニアポテンショメータを用いる位置検出センサは、ポテンショメータの可動部分の有する摩擦抵抗が大きく、アクチュエータ等の駆動源のバックラッシュも合わせると、微少移動を検知及び制御する光学デバイスの位置検出センサとしてはその精度や信頼性に欠ける点があった。
【0006】
ホール素子と永久磁石から成る位置検出センサは、単調増加(又は単調減少)する領域が磁石の長さに比例した検知限界距離となるため、長い距離(ロングスパン)の検出にはその距離に対応した長い磁石が必要となっていた。したがって、短い距離(例えば、〜2mm)における位置検出センサには向いているが、長い距離(2〜20mm)における位置検出センサとしては不向きであり、昨今の軽量かつコンパクトなカメラ等の開発においてはその適用範囲は限定されるものであった。
【0007】
磁気抵抗素子を用いた位置検出センサは、検出対象の移動方向及び移動距離等の相対位置を検出可能であるが、構造的に絶対位置の検出はできないものであった。このため、所謂、起動時のイニシャライズ(初期位置設定)が必要となる上、素子間隙の調整による検出値のバラツキも大きく信頼性が高いとは言い難いものであった。これに加え、2相正弦波から方向と移動量を演算する必要があり制御処理が複雑となる課題もあった。
【0008】
そこで、本願発明は、上記課題に着目し、これを解決することを目的に為されたものである。すなわち、軽量コンパクトな構成でありながら、長い距離の位置検出が可能である上、起動時のイニシャライズも不要であり、かつ、制御も簡易な高信頼性を有する磁気利用の位置検出方法及びこの方法を用いた位置検出センサを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本願発明にかかる磁気利用の位置検出方法(以下、「本方法」と称する。)は、以下のように構成している。
【0010】
すなわち、所定の離隔距離で磁極対向させた一対の磁石によって形成した磁界内に、磁気検知手段をその感磁方向と前記磁石の中心磁界方向と一致させた直線上に相対移動可能に配置し、磁界強度の変化を検出することで相対位置情報を得ることを特徴としている。上記の磁石の離隔距離は、磁気検知手段との相対位置を検出可能な最大距離となる。さらに、磁石の離隔距離は磁石の有する磁界強度にもよるが、最大20mm程度に設定することができる。なお、磁石は周囲への磁束漏れ等を考慮し、対向する反対側の磁極側を結ぶように、例えば、コ字状のヨーク等に配置することが好適である。
【0011】
また、磁石の中心磁界方向と一致させた直線上に基準位置を設定すると共に、磁石間に渡って上記直線上を相対移動させた磁気検知手段により検知した磁界強度と、該基準位置からの磁気検知手段の移動位置との相関を予め特定し、対向する磁石間における磁気検知手段の絶対位置情報を得るようにしても良い。
【0012】
次に、本方法を用いることにより実現した位置検出センサ(以下、「センサ」と略称する。)は、以下のように構成している。
【0013】
すなわち、所定の離隔距離をもって一対の磁石を磁極対向させて保持した磁石ベース体と、該一対の磁石間を結ぶ直線上に該磁石の中心磁界方向と感磁方向とを一致させて配置した磁気検知手段と、から構成し、かつ、該磁気検知手段と磁石ベース体とは、いずれか一方を被検出対象物に取り付けると共に、前記直線上を相対移動するように構成したことを特徴としている。上記磁石は、一方の磁極面(N極又はS極)を対向させた配置であるが、磁石間に配置する磁気検知手段によって、その対向面が同極、又は異極となるように設定している。この磁石間の対向した離隔距離がセンサとして検出可能な最大範囲となる。また、磁石ベース体は、周囲への磁束漏れを防ぐために対向面の反対側の磁束を誘導する、例えば、側面視コ字状を成すヨークを有する構成とすることが好適である。
【0014】
上記構成のセンサにおいては、対向する一対の磁石の同極側を対向させると共に、磁石間に配置する磁気検知手段をホール素子で構成するようにしても良い。上記ホール素子は、その感磁方向を前記磁石の中心磁界方向と略一致させるように配置している。
【0015】
また、磁気検知手段を、上記直線上に所定間隙をもって配置する2個の磁気抵抗素子で構成しても良い。この形態では、対向配置する一対の磁石の対向面は同極でも異極でも良い。
【0016】
ところで、磁気検知手段としてホール素子を用いるセンサにおいては、ホール素子で検知する磁界強度は磁石間のほぼ中間地点で反転する単調変化となるため、この位置を磁石間の基準位置と設定すると共に、その前後の位置と検知した磁界強度との相関を予め特定し、個別のセンサ毎にホール素子の磁石間における絶対位置の検出を可能としている。
【0017】
また、磁気検知手段として磁気抵抗素子を用いる位置検出センサにおいては、2個の磁気抵抗素子で検知した磁界強度の分圧比の傾斜が磁石間では単調変化となるため、傾斜の中間値を磁石間の基準位置とし、その前後の位置と検知した分圧比との相関を予め特定し、個別のセンサ毎に磁気抵抗素子の磁石間における絶対位置の検出を可能している。
【発明の効果】
【0018】
上記構成の本方法及びこの方法を用いたセンサは、以下の効果を奏する。
すなわち、本方法及びセンサは、所定の離隔距離で磁極対向した一対の磁石によって形成した磁界内の対向直線上に、磁気検知手段であるホール素子または磁気抵抗素子を配置する簡易な構成である。そして、上記磁石の離隔距離が、磁石ベース体及び磁気検知手段の相対又は絶対位置情報を検出可能な最大範囲となる。このため、従来センサのように測定範囲と同程度の長さを有する磁石を構成要素として用いる必要がなく、長距離の位置検出を極めて軽量コンパクトな構成で実現可能となる。
【0019】
また、従来のセンサのように上記磁気検知手段と磁石との位置関係に精密性を必要としないため、各要素単体の加工精度や組立精度を必要とせず、製造コストを抑えることもできる。
【0020】
さらに、センサの組立後に磁石間における磁気検知手段の位置と当該位置で検知する磁界強度との相関を予め特定すれば、磁石間における磁気検知手段の絶対位置を検出することが可能となる。これは、従来のセンサでは必要であった起動時のイニシャライズを省略できることとなり、検出時間を短縮できる上に検出対象物の位置制御処理も容易になる効果も得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に、本方法及び本方法を用いたセンサの実施例を、実施例1、実施例2に分けて図面に基づき詳細に説明する。
【実施例1】
【0022】
図1は実施例1のセンサの概念図(A)とその出力特性グラフ(B)であり、図2は実施例1のセンサを用いたレンズ移動機構を示す一部切り欠き斜視図である。
【0023】
図1の図符号Aは実施例1のセンサの概念図である。このセンサAは、所定の離隔距離をもって同極側、つまり、N極11nどうし又はS極11sどうしを対向させた一対の磁石11、11を磁石ベース体1のヨーク12をもって保持すると共に、この磁石対向面が形成する磁界内に磁気検知手段であるホール素子2を配置して構成している。
【0024】
ホール素子2は、被検出対象物21に支持されて磁界強度を検知する感磁方向を両磁石11、11が成す中心磁界方向と略一致した直線上に位置し、この直線上を移動する構成である。磁石ベース体1のヨーク12は、側面視においてコ字状を呈す磁性体から成り、各磁石11、11の対向面の反対側を保持して周囲への磁束の拡がりを防止している。本実施例の磁石11は、本実施例では磁束密度が高く、強い磁力を持つネオジム磁石を採用しているが、スペース的な余裕が有る場合にはこれを電磁石に変更しても良い。
【0025】
なお、上記センサAは磁石ベース体側を固定し、ホール素子側を移動する構成としている。つまり、ホール素子側を被検出対象としているが、これとは逆にホール素子側を固定し、磁石ベース体側が直線移動する被検出対象とする構成に変更することも可能である。
【0026】
かかる構成のセンサAにおいては、移動するホール素子2が検知する磁界強度となるホール出力電圧は、高次関数的特性を有するが図1(B)に示すようなほぼ単調変化する信号となる。これは、同極側を対向配置した磁石11、11により磁石間のほぼ中間地点が「0」なる反転した磁界が形成されるからである。そして、センサAでは、単調変化するホール出力電圧をデジタル補正等した上で、上記中間地点を基準位置「0」と設定すると共に、その前後の磁石間におけるホール素子2の移動位置と出力電圧の相関を予め特定し、磁石間におけるホール素子2の現状位置の絶対値の検出を可能としている。かかる出力電圧と位置情報の相関の特定は、加工及び組立精度が異なるため、センサ毎に実施する必要がある。
【0027】
なお、ホール素子2が磁石11に接触するような近接位置ではデジタル補正での限界領域となるが、当該近接位置を除いた磁石間のほぼ全範囲がセンサAにおける検出可能範囲となる。また、上記実施例では、相関の特定を予め実施して磁石間におけるホール素子2の絶対位置情報を得ているが、センサAに対する要求仕様によっては、相関の特定を実施せずに単に磁界強度の変化を検出することで相対位置情報のみを得るようにしても良い。
【0028】
次に、センサAを光学デバイスの移動機構であるレンズ移動機構Cに利用したより具体的な実施例について説明する。
【0029】
まず、レンズ移動機構Cは、カメラ等のレンズ筐体(図示省略)の内部に配置するものであって、光学デバイスであるレンズ51を光軸方向に微少に直線移動(以下、「直動」と称する。)させ、カメラ等の焦点距離を調整するものである。このレンズ移動機構Cは、主に、レンズ51を保持したレンズ枠5をレンズ面方向の光軸方向に案内するガイド機構6と係合させると共に、駆動手段となるモータ7により回転するリードスクリュー71と螺合し、光軸方向に直動する構成である。
【0030】
レンズ枠5は、レンズ51の略中心部付近の透過部分を露出させるように周縁部を保持する非磁性材から成る盤状の枠体であって、周縁部の一部を側方に延設した螺合部54を形成すると共に、この螺合部54をモータ7のリードスクリュー71に螺合させている。
【0031】
また、レンズ枠5は、レンズ筐体内に光軸に沿って平行に配置されたガイド機構6を成す2本のガイド軸61と、レンズ中心を対称にして係合している。一方のガイド軸61は、レンズ枠5の嵌合孔52と摺動可能に嵌合してレンズ枠5を支持している。この嵌合孔52に嵌合したガイド軸61は、直動時にレンズ枠5を光軸方向に精密に直動案内し、レンズ枠5の直動精度を確保するように機能する。他方のガイド軸61は、嵌合孔52とはレンズ51を中心に対称位置に外周縁からガイド軸径より大きく形成した切り欠き53に係合してレンズ枠5を支持している。この切り欠き53に係合したガイド軸61は、レンズ枠5が直動時において摺動部分である嵌合孔52を中心に回転することを防止するように機能する。
【0032】
レンズ枠5の螺合部54は、モータ7のリードスクリュー71と螺合してレンズ枠5の全体を光軸方向に移動させると共に、上部側に光軸方向側を幅広面とした基板3を立設している。基板3の一方側の面にはホール素子2を配置している。ホール素子2の感磁方向の直線延長上の両側には、ホール素子2を光軸方向側から挟むように所定距離をもって一対の磁石11、11を対向させて配置している。
【0033】
一対の磁石11、11は対向面が同じN極11n(反対面はS極11s)となるように磁石ベース体1によって保持されており、磁石11、11の中心磁界方向とホール素子2の感磁方向及び移動軌跡とを略一致させている。磁石11、11はそれぞれ対向面の反対側を側面視コ字状の磁性体から成るヨーク12に固定している。なお、このヨーク12はモータ7とリードスクリュー71を支持するブラケットとしても機能している。
【0034】
上記したレンズ移動機構Cの構成により、レンズ枠5の移動に従ってホール素子2が光軸方向である磁石間の対向直線上に沿って移動し、現状位置に対応するホール出力電圧を出力するセンサAを構成することとなる。そして、レンズ移動機構CはセンサAからホール素子2を介してレンズ枠5の絶対位置を検出し、かかる位置検出情報に基づきモータ7のフィードバック制御を行っている。かかる構成のレンズ移動機構Cにおいては、ホール素子2と一体に移動するレンズ枠5が被検出対象物となる。
【実施例2】
【0035】
次に、実施例2について説明する。図3は実施例2のセンサの概念図(A)とその出力特性グラフ(B)であり、図4は実施例2のセンサを用いたレンズ移動機構を示す一部切り欠き斜視図である。なお、以下の説明では、実施例1と同一の構成要素は同一の図符号を用いて説明する。
【0036】
図3の図符号Bは実施例2のセンサの概念図である。このセンサBは、所定の離隔距離をもって同極側を対向させて配置した一対の磁石11、11を磁石ベース体1のヨーク12をもって保持すると共に、この磁石対向面が形成する磁界内に所定間隙をもって磁界検知手段である2個の磁気抵抗素子4a、4bを配置して構成している。2個の磁気抵抗素子4a、4bは、被検出対象物41に支持されて両磁石11、11が成す中心磁界方向と略一致した直線上に位置し、この直線上を一体的に移動する構成である。各磁石11、11は実施例1と同様に側面視コ字状に形成したヨーク12を有する磁石ベース体1によって保持されている。
【0037】
かかる構成のセンサBは、図3(B)に示す2個の磁気抵抗素子4a、4bを配置した回路構成によって磁石間の位置に対応した磁界強度の分圧比を出力している。センサBは、かかる分圧比の傾斜が磁石間に渡って単調変化となるため、傾斜の中間値を磁石間の基準位置「0」と設定すると共に、その前後の移動位置と検知した分圧比の相関を予め特定し、磁気抵抗素子4a、4bの磁石間における現状位置の絶対値を検出している。
【0038】
ところで、センサBは上述のように磁界強度の分圧比を検出する構成であるため、磁石11は異極側が対向する配置としても同様の分圧比を検出でき、磁石11、11の対向面をセンサAのように同極側に限定せず、異極側とすることも可能である。
【0039】
なお、センサBは磁気抵抗素子4a、4bの間隔を広げることで分圧比感度を上げることができるが、この場合には測定可能範囲が減少するため、使用目的に合わせて調整する必要がある。また、本実施例の磁気抵抗素子4a、4bは、高磁束密度領域で直線性の良い半導体薄膜磁気抵抗素子を採用している。
【0040】
かかる構成のセンサBをレンズ機構Cに利用した実施例は、レンズ枠5の螺合部54の上部に約0.5〜1mmの間隙をもって2枚の基板3を立設させると共に、基板3のそれぞれに磁気抵抗素子4a、4bを配置して構成してものである。また、各磁石11、11は、センサAと同様に磁石ベース体1のヨーク12により保持されている。
【0041】
上記したレンズ移動機構Cの構成により、レンズ枠5の移動に従って磁気抵抗素子4a、4bが磁石11、11の中心磁界方向と一致させた直線上に沿って移動し、現状位置に対応する分圧比を出力するセンサBを構成することとなる。なお、レンズ機構Cの他の構成の説明については実施例1と同様であるため省略する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】実施例1のセンサの概念図(A)とその出力特性グラフ(B)である。
【図2】実施例1のセンサを用いたレンズ移動機構を示す一部切り欠き斜視図である。
【図3】実施例2のセンサの概念図(A)とその出力特性グラフ(B)である。
【図4】実施例2のセンサを用いたレンズ移動機構を示す一部切り欠き斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
A センサ(実施例1)
B センサ(実施例2)
C レンズ移動機構
1 磁石ベース体
11 磁石
11n N極
11s S極
12 ヨーク
2 ホール素子
21 被検出対象物
3 基板
4a 磁気抵抗素子
4b 磁気抵抗素子
41 被検出対象物
5 レンズ枠
51 レンズ
52 嵌合孔
53 切り欠き
54 螺合部
6 ガイド機構
61 ガイド軸
7 モータ
71 リードスクリュー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の離隔距離で磁極対向させた一対の磁石によって形成した磁界内に、磁気検知手段をその感磁方向と前記磁石の中心磁界方向と一致させた直線上に相対移動可能に配置し、磁界強度の変化を検出することで相対位置情報を得ることを特徴とした磁気利用の位置検出方法。
【請求項2】
磁石の中心磁界方向と一致させた直線上に基準位置を設定すると共に、磁石間に渡って上記直線上を相対移動させた磁気検知手段により検知した磁界強度と、該基準位置からの磁気検知手段の移動位置との相関を予め特定し、対向する磁石間における磁気検知手段の絶対位置情報を得ることを特徴とする請求項1記載の磁気利用の位置検出方法。
【請求項3】
所定の離隔距離をもって一対の磁石を磁極対向させて保持した磁石ベース体と、
該一対の磁石間を結ぶ直線上に該磁石の中心磁界方向と感磁方向とを一致させて配置した磁気検知手段と、から構成し、
かつ、該磁気検知手段と磁石ベース体とは、いずれか一方を被検出対象物に取り付けると共に、前記直線上を相対移動するように構成したことを特徴とする磁気利用の位置検出センサ。
【請求項4】
磁石ベース体に保持する一対の磁石は、同極側を対向させて配置したことを特徴とする請求項3記載の位置検出センサ。
【請求項5】
磁気検知手段を、ホール素子で構成したことを特徴とする請求項3、又は4記載の位置検出センサ。
【請求項6】
磁気検知手段を、一対の磁石間を結ぶ直線上に所定間隙をもって配置する2個の磁気抵抗素子で構成したことを特徴とする請求項3、又は4記載の位置検出センサ。
【請求項7】
磁気検知手段を、一対の磁石間を結ぶ直線上に所定間隙をもって配置する2個の磁気抵抗素子で構成すると共に、磁石ベース体に保持する一対の磁石は、異極側を対向させて配置したことを特徴とする請求項3記載の位置検出センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−38597(P2010−38597A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−199179(P2008−199179)
【出願日】平成20年8月1日(2008.8.1)
【特許番号】特許第4374060号(P4374060)
【特許公報発行日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【出願人】(507377137)株式会社アクチュエーターデザイン (3)
【Fターム(参考)】