説明

移動環境においてパケット化データ記憶を伴うRFIDシステム

RFIDシステム(100)は、移動装置(102)又はネットワークで実行可能なアプリケーションに対してカスタムフォーマットに代わって標準形態でパケット化データを送信(150)又は受信(152)するトランスポンダ(106)を備えている。タグデータは、多数の標準フォーマットのいずれかでパケット化することができる。各フォーマットは、パケットフォーマットを識別するための層を含む。一実施形態において、タグは、チェック和及びペイロードデータを伴う標準UDPヘッダを含む。アプリケーションは、UDP接続を聴取するためにソケットをオープンする。装置は、タグをアクチベートするRF信号を送信し、タグは、装置のRFIDリーダーにUDPパケットを送信する。パケットは、IPスタック(138)へ通され、このIPスタックは、UDPヘッダを剥離し、そしてチェック和の有効性が検証される。検証された場合に、装置は、ペイロードを、装置(102)又はネットワークで実行されているアプリケーションへ送信し、さもなければ、IPスタック(138)は、タグに送信失敗を通知し、そして再送信を要求し、これは、首尾良い送信が生じるまで繰り返される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動識別システム、方法及びプログラム製品に係る。より詳細には、本発明は、移動環境においてパケット化データ記憶を伴うRFIDシステム:方法、システム及びプログラム製品に係る。
本国際出願は、参考として全体をここに援用する2003年6月30日に出願された「RFID SYSTEM WITH PACKETIZED DATA STORAGE IN A MOBILE ENVIRONMENT: METHODS, SYSTEMS AND PROGRAM PRODUCTS」と題する米国特許第10/608,019号の優先権を請求する。
関連出願:本発明の譲受人に譲渡された、参考としてここに援用する、2003年6月19日に出願された「System, Apparatus and Method for Effecting Network Connections via Wireless Devices Using Radio Frequency Identification」と題する特許出願第10/600,011号。
【背景技術】
【0002】
移動通信装置、通常、セルラー電話、ラップトップ及び他のポータブル装置は、セルラーワイヤレス又はショートレンジワイヤレスシステムと共に動作する。セルラーシステムでは、サービスエリアをセルへと編成して、それら自身の送信及び受信ベースステーションをもたせることが必要である。各セルでは、移動装置がベースステーションを経て他の装置及び外部ネットワークと通信するために周波数のグループが使用される。セルラーシステムは、数キロメータのレンジを有する。セルラーシステムの周波数帯域及び他のパラメータは、1993年、ニューヨーク州ニューヨーク、マグローヒルにより出版されたR.C.V.マカリオ著の論文「Cellular Radio Principles and Design」(ISBN:0−07−044301−7)の第210ページに記載されている。
【0003】
移動通信装置と共に動作するショートレンジワイヤレスシステムは、無線スペクトルの非認可部分、通常、2.4GHzの工業、科学及び医療(ISB)バンド、又は5.0GHzの非認可国内情報インフラストラクチャー(UINII)バンドにおいて動作し、その典型的なレンジは、100メーター未満である。ショートレンジワイヤレスシステムは、インターネットに配線されたシステムと結合して、アクセスポイントを経て長距離にわたり通信を行うことができる。ショートレンジワイヤレスシステムの説明は、カリフォルニア州セバストポルのオーレイリ・アソシエーツ・インクにより出版されたマテウS.ガスト著の文献「802.11 Wireless Networks as the Definitive Guide」(ISBN:0−596−001883−5)、2002年、チャプターIIに記載されている。
【0004】
ショートレンジワイヤレス通信システムは、自動識別システム(AIS)に使用することができる。高周波識別(RFID)システムは、AISの一実施形態で、ショートレンジワイヤレス通信システムに使用できる。典型的なRFIDシステムは、RFIDリーダーと、該リーダーにより発生される高周波により一緒にリンクされるRFIDトランスポンダとを備えている。このトランスポンダは、識別目的で、ある品目に取り付けられ又は結合される。RFIDシステムは、参考としてここに援用するニューヨーク州ニューヨークのジョンウィリー&サンズLTDにより出版されたK.フィンケンゼラー著の文献「RFID Handbook-Radio-Frequency Identification Fundamentals and Applications」(ISBN0−471−988510)、1999年、ページ6−7に掲載されている。
【0005】
一実施形態において、リーダーは、高周波信号を介してRFIDトランスポンダと通信する移動装置に組み込むことができる。リーダーは、RFIDトランスポンダを「ウェイクアップ」するRF信号を送出する。トランスポンダは、能動的でも受動的でもよい。RF信号に応答して、トランスポンダは、RF周波数信号を介してリーダーへデータ信号を返送する。トランスポンダ即ち「タグ」は、メモリを備え、ある品目に組み込まれる。タグは、識別目的で、その品目を記述するデータを記憶する。タグ情報ブロックの一例が、前記の2003年6月19日に出願された関連特許出願第10/600,011号の第24ページ18行目から説明され、そして図5に示されている。メモリは、ランダムアクセス、リードオンリ、又は消去可能なリードオンリメモリ等でよい。データは、移動装置又は外部ネットワークにおいて実行可能なアプリケーションの要求に基づいてカスタマイズされたデータ構造及びフォーマットでメモリに記憶される。ほとんどのRFIDアプリケーションは、RFIDタグのビットのフォーマットからトップレベルアプリケーションの振舞いに至るまでの全縦断的構造を定義する。新たなアプリケーションが生成されるたびに、タグのデータ構造及びフォーマットは、新たなアプリケーションの要件を満足するようにカスタマイズされねばならない。新たなアプリケーションに対してデータ構造及びフォーマットを生成し直すことは、経費と時間がかかる。更に、カスタマイズされたデータ構造及びフォーマットは、移動装置において実行されるアプリケーションに対するタグデータの処理を限定すると共に、タグデータを他の外部データ処理システムへオフロードする妨げにもなる。この分野で要望されるのは、次のことを容易にするタグ情報のためのデータ構造及びフォーマットを有した移動環境におけるRFIDシステムである。即ち、(a)移動装置又は別の環境において最小の努力で実行できる新たなアプリケーションの生成又は既存のアプリケーションの変更、(b)タグと移動装置又は外部ネットワークとの間でのタグデータの読み取り又は書き込み、及び(c)外部アプリケーションを、ほとんど又は全く変更せずにRFID環境へ転送できるようにすること。
【0006】
本発明に関連した従来技術は、次のものを含む。
A.2002年6月4日発行の「Automatic Data Collection Device That Intelligently Switches Data Based On Data Type」と題する米国特許第6,398,105B2号は、自動データ収集(ADC)装置プラットホーム内のADC装置から受信したデータをその形式に基づいてインテリジェントにルーティングすることを開示している。データルーティングメカニズムは、ADCデータサーバーのデータ受信側で動作する。入力データの特性を識別した後に、データルーティングメカニズムは、その特性に基づいてデータの行先を決定し、次いで、その選択された行先へデータをルーティングする。ある形式のデータについては、選択された行先が、中間的な行先で、そこで、データが付加的な処理を受けた後に、別の場所へ送信されてもよく、一方、他の形式のデータについては、選択された行先が、そのデータを最終的に処理するアプリケーションでもよい。例えば、データルーティングメカニズムは、入力データのセットを受信し、データを分析して、データがボイスデータであることを決定し、次いで、ボイスデータを処理するスピーチ認識モジュールへそのデータをルーティングしてもよい。システムに受け容れられるADC装置は、バーコードリーダー、スピーチ認識システム、RFタグリーダー、共振リーダー、及び二次元記号リーダーの光学的文字認識(OCR)システムを含む。この発明は、ローカル及びリモートの両アプリケーションから入力データの要求を受け取るADC装置プラットホームのネットワークに利用できる。データは、送信制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラム/インターネットプロトコル(UDP/IP)、又はユーザデータグラムプラスプロトコル(UDP+)を含む任意のデータプロトコルを使用してリモートユーザへ通信することができる。
【0007】
B.2000年11月21日発行の「Article Tracking System」と題する米国特許第6,150,921号は、移動タグの追跡を開示している。多数のアンテナモジュールをもつセルコントローラは、タグにより受信されるキャリア信号を発生する。タグは、キャリア信号の周波数をシフトし、その上に識別コードを変調し、そしてそれにより生じるタグ信号をランダムな間隔で送信する。アンテナは、その応答を受信して処理し、そして接近及び三角法でタグの存在を決定する。ラウンドトリップ信号時間を測定することによりアンテナからタグまでの距離が計算される。セルコントローラは、アンテナからホストコンピュータへデータを送信する。ホストコンピュータは、データを収集し、それらを位置的な推定値へと分析する。データは、SQLサーバーのようなデータ倉庫に保存される。タグデータグラムは、セルコントローラがタグの存在を検出できるようにするヘッダと、例えば、繰り返し冗長チェック(CRC)のような有効性チェックとして実施できる識別子プリアンブルと、タグ内からのデータを含むことのできるタグのUID及び任意のデータセクションとを含んでもよい。
【0008】
C.「Printed medium activated interactive communication of multimedia information, including advertising」と題する米国特許第6,448,979号は、印刷媒体に描写されたプロバイダー情報に対応するリンク情報を含むマシン読み取り可能なコードのためのスキャナを使用してマルチメディア情報を通信することを開示している。ユーザインターフェイスは、プロバイダー情報に対応するユーザ入力情報を得る。通信ブリッジが、ネットワークを経てリンク情報及びユーザ入力情報を送信する。スキャナと通信する受信器は、リンク情報及びユーザ入力情報を受信することができ、更に、マルチメディア情報シーケンスを受信して再生することができる。ネットワークを経てスキャナと通信するポータルサーバーは、リンク情報及びユーザ入力情報に対応するマルチメディア情報シーケンスを選択することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来技術の中で、パケット化され且つ好ましくは標準化されたデータ構造及びフォーマットであって、タグに対するデータの読み書きを容易にすると共に、RFID環境内で外部アプリケーションデータを通信できるようにするデータ構造及びフォーマットを使用することにより、最小限の努力で新たなアプリケーションを生成するための要望を満足させる移動環境におけるRFIDシステムを開示し又は示唆するものは、皆無である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
RFIDシステムは、カスタムフォーマットではなくて標準形態でパケット化データを記憶するトランスポンダ又はタグ又はデータキャリアを備え、これは、タグへの/からのデータ転送と、装置、通常、移動装置又はネットワークで実行される拡張アプリケーションへのアクセスとを容易にする。タグデータは、標準及びグローバルにアドレスできるフォーマット、例えば、UDP、IPv4、IPv6等を単独で又は組み合せて含む多数のフォーマットのいずれかでパケット化することができる。これは、この技術で知られている多数の複雑なプロトコル、例えば、HTTP、HTTPU等を、基本的フォーマット、例えば、UDP、IPv4、IPv6等の最上部に積層するのを許す。各フォーマットは、タグにおけるパケットフォーマットを識別するための層を含む。一実施形態では、タグは、チェック和及びペイロードデータを伴う標準UDPヘッダを含むUDPパケットを備えている。装置のアプリケーションは、UDP接続を聴取するためにソケットをオープンする。装置は、装置のカバレージ内でタグをアクチベートするためにRF信号を送信する。これに応答して、タグは、IPパケットを装置のRFIDリーダーへ送信し、これは、RFIDヘッダを剥離し、そしてパケットを装置のIPスタックへ通す。IPヘッダは、IPスタックにより剥離され、チェック和の有効性が検証される。検証された場合に、装置は、UDP、TCP又はICMPパケットでよいペイロードを、装置で実行されているアプリケーションへ送信し、これは、タグへデータを送信し且つタグからデータを受信することができる。さもなければ、IPスタックは、タグに送信失敗を通知し、そしてタグから再送信を要求し、これは、首尾良い送信が生じるまで繰り返され、或いはIPスタックは、多数の試みの後に再送信が不首尾であった場合には、パケットをドロップするか、又はパケット失敗のメッセージをアプリケーションへ送信する。別の実施形態では、IPパケットに代わってUDPパケットが使用される。装置のRFIDリーダーは、パケットを読み取り、そしてRFIDヘッダを除去し、これらは、ペイロードをUDPパケットとして確認するのに使用される。次いで、ペイロードは、IPスタックへ転送され、このスタックは、次いで、装置で実行されているアプリケーションにペイロードを配送する。別の実施形態では、UDPパケットは、装置の外部のアプリケーションへ転送するためにIPパケット内に包まれる。装置内のアプリケーションは、UDP接続を聴取するためにソケットをオープンする。装置アクチベーション信号に応答して、装置のカバレージ内のタグは、パケットをリーダーへ送信し、リーダーは、それらを装置内のIPスタックへ通す。IPスタックは、IPヘッダをパーズし、パケットの行先をチェックし、そしてチェック和の有効性を検証する。検証された場合には、パケットが、装置の外部でよい行先アドレスへ通されるか、又はヘッダにループバックアドレスが含まれている場合には装置のアプリケーションへ通され、さもなければ、前記実施形態で述べた再送信プロセスが実行される。更に別の実施形態では、UDP、IPフォーマットのデータパケットが、装置又はネットワークで実行されているアプリケーションからタグへ送信されて記憶される。この場合に、書き込み装置としても働くRFIDリーダーは、次いで、パケット確認のために適切なヘッダデータを追加してから、ペイロードをタグに入れる。
【0011】
本発明の態様は、パケット化データを、カスタムフォーマットではなく、標準化されたフォーマットでトランスポンダ又はデータキャリア又はタグに記憶するRFIDシステムにある。
【0012】
別の態様は、ヘッダを完全に又は部分的に圧縮又は短縮又は省略したりしなかったりしてパケット化データをUDP/IPフォーマット及びその組合せで記憶するRFIDシステムにおけるデータキャリアにある。
【0013】
別の態様は、アクチベーション信号を信号カバレージエリア内のタグに送信すると共に、パケット化データをタグへ/タグから送信及び受信するRFIDシステムにおける移動ターミナル及び方法にある。
【0014】
別の態様は、ターミナルのリーダーがパケット化データをタグから捕獲し/タグへ送信するRFIDシステムにおける移動ターミナル及び方法にある。
【0015】
別の態様は、タグと、ターミナル又はネットワークで実行されているアプリケーションとの間でパケット化データを送信及び受信する通信プロトコルスタックを備えたRFIDシステムにおける移動ターミナル及び方法にある。
【0016】
別の態様は、タグからのパケット化タグデータグラムを、タグデータグラムで識別された行先へ/行先からルーティングするインターネットプロトコルスタックを備えたRFIDシステムにおける移動ターミナル及び方法にある。
【0017】
別の態様は、タグデータグラムのヘッダを圧縮解除又は拡張するRFIDシステムにおける移動ターミナル及び方法にある。
【0018】
別の態様は、トランスポンダに結合された移動ターミナルを備え、トランスポンダをアクチベートして、パケット化データをUDP/IPフォーマットで送信及び受信すると共に、ネットワークと通信して、ネットワーク又はターミナルで実行されているアプリケーションに対するパケット化データを読み取るようなRFIDシステム及び方法にある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明は、添付図面を参照した好ましい実施形態の以下の詳細な説明から更に良く理解されよう。
図1は、RF周波数によりトランスポンダ即ちタグ106にリンクされたRFIDリーダー104を含む移動装置102を備えたRFIDシステム100を示す。又、移動装置は、ターミナル110、通常、サーバーを含む外部ネットワーク108にもリンクされる。ネットワーク108は、インターネット、イントラネット、移動電話ネットワーク、PSTN、PBX等でよい。装置102は、ネットワーク又はセルラー送信及びショートレンジ送信を受信するためのアンテナ112を備えている。アンテナは、ショートレンジトランシーバ114、ネットワークトランシーバ116、及び入力/出力(I/O)回路118に結合される。処理ユニット(CPU)120は、トランシーバ114、116、及びI/O回路118にサービスし、そしてディスプレイ122に結合される。キーボード(図示せず)は、ユーザが命令及び/又はデータをプロセッサに入力すると共に、ディスプレイ122に表示されたコマンドに応答できるようにする。プロセッサは、記憶ユニット、通常、リードオンリメモリ(ROM)126及びランダムアクセスメモリ(RAM)128と対話する。ROM126は、タグ106及びサーバー110で実行可能なアプリケーションを記憶する。RAMは、RFIDシステムを動作するためのソフトウェアを備えている。オペレーティングシステム130、通常、マイクロソフトウインドウズバージョンは、装置102の動作を制御する。リーダーアプリケーション132は、装置がリーダーと対話して、タグ106からデータを読み取り及びそこにデータを書き込むことができるようにする。ルーティングアプリケーション134は、インターネットプロトコル136又はIPスタック138に応答する。
【0020】
IPスタックは、4つの概念層に編成され、各層は、他の装置及びネットワークの隣接層との通信を取り扱う役割を果たす。スタックの最低レベルにおいて、ネットワークインターフェイス層140は、以下に述べるように、RFIDリーダー104からデータグラムを受信し/そこにデータグラムを送信し、且つインターネット層142とインターフェイスする。このインターネット層は、データグラムをルーティングアプリケーション134へ配送し、該アプリケーションは、データグラムをローカルで処理すべきか又は適当なネットワークインターフェイスへ送信のために転送すべきか判断する。行先アドレスidがマルチキャストアドレス(例えば、255.255.255.255)である場合には、データグラムをパーソナルエリアネットワークへルーティングしてもよいが、ゲートウェイの外側へはルーティングしない。従って、データグラムは、例えば、多数の近傍のブルーツース装置へ送信することができる。搬送層144は、インターネット層とインターフェイスする。搬送層は、移動装置又は外部ネットワークに記憶されたアプリケーションに対するデータを送信又は受信する。アプリケーション層146は、搬送層と対話して、データを送信又は受信する。アプリケーションプログラムは、データを必要な形態で搬送層へ配送のために通過させる。データは、データソースに基づいて異なるIP層を上下に通過する。記憶ユニット126又はインターネット108に記憶されたローカルアプリケーションから受信したデータは、搬送層、インターネット層及びネットワークインターフェイス層を下ってリーダー104を経てタグ106へ通過する。データは、RFタグ106からリーダー104を経てIPスタック138を上がり、移動装置102に記憶されたアプリケーション、又は外部ネットワークのアプリケーションへ通過する。IPスタックの機能及び動作の更なる詳細は、07458ニュージャージー州アッパーサドルリバーのプレンティス・ホールにより出版されたドーグラスE.カマー著の文献「Internet Working With TCP/IP」(ISBN0−13−216987−8)、(v.1)、1995年、第165−167ページに記載されている。
【0021】
リーダー104は、アンテナを伴う受信器及び送信器(全て図示せず)より成る高周波インターフェイス148を備えている。このインターフェイスは、タグ106から/への読み取り150及び書き込み152のための2つの個別のデータ経路をもつことができる。マイクロプロセッサ156により指令される制御ユニット154は、コマンドの実行においてCPU120を経てアプリケーション134と通信すると共に、タグとの通信を制御する。リーダーの更なる詳細については、前記文献「RFID Handbook」の第11章に説明されている。
【0022】
本発明には、いかなる形式のタグも使用できる。RFIDタグは、能動的でも受動的でもよい。能動的なタグは、内部バッテリ又は他の形式の電源を必要とし、ほとんどの場合に、読み取り/書き込みタグである。受動的なタグは、専用の電源を必要とせず、リーダーにより与えられるRF信号から生じる動作電力を得ることが必要である。これらタグは、種々の形状及びサイズでよいが、一般的には、カスタム設計のシリコン集積回路をベースとする。本発明では、いかなるトランスポンダ/タグを使用してもよく、タグの形式、サイズ等は、特定の環境及び識別目的に依存する。
【0023】
タグについて更に説明する前に、RFID技術を簡単に説明するのが適当と考えられる。RFID技術は、電磁スペクトルの高周波(RF)部分における電磁又は静電結合を利用する。リーダー104は、小型化され、そしてインターフェイスネットワーク層を含む。リーダーは、前記文献「RFID Handbook」の第11章に説明されている。リーダーは、トランスポンダ即ちタグ106をアクチベートするRF信号を送信するためのアンテナ(図示せず)を備えている。タグは、これがアクチベートされると、リーダー104に情報を返送する。受動的なタグの場合には、タグは、リーダーにより発生される経時変化電磁RF波により付勢することができる。RFフィールドがタグに関連したアンテナコイルを通過すると、コイルにまたがって電圧が発生される。この電圧は、最終的に、タグを付勢すると共に、後方散乱とも称されるようにリーダーへタグが情報を返送できるように使用される。リーダーは、その情報を、装置のアプリケーション又は外部ネットワークのアプリケーションに配送するために、IPスタックへ送る。プロセッサは、メモリ及びリーダーに結合される。プロセッサは、少なくともアプリケーションを呼び出し、そしてリーダーアプリケーションにより指示されてローカルアプリケーションへコンテンツを与えるように構成される。
【0024】
タグ106を参照すれば、高周波インターフェイス158は、メモリ162、通常、ROM又はEEPROM等から/へデータを読み取り及び書き込むためにアドレスユニット160にリンクされる。高周波ユニットは、リーダー104とのインターフェイスとして働き、リーダーのRFゾーン内にあるときに信号を送信することができる。インターフェイスは、リーダーの信号を、アドレスロジックユニット160で処理するために、復調する。アドレス/ロジックユニット160は、状態マシン(図示せず)を経てタグにおける全ての読み取り及び書き込みプロセスを制御する。タグの動作についての更なる詳細は、前記文献「RFID Handbook」のページ171−177に説明されている。
【0025】
データは、ROM/EEPROM162にパケット化形態でデータグラムとして記憶され、これは、通常、数百バイトのデータしか含まず、そして指定の行先へデータをいかに送信すべきかネットワークハードウェアが知ることのできるヘッダ識別を保持する。本発明の一実施形態では、ユーザデータプロトコル(UDP)パケットは、ヘッダ164及びペイロードデータ166を含むように構成される。別の実施形態では、インターネットプロトコル(IP)パケットは、IPヘッダ168及びペイロードデータ166を含むように構成される。UDP及びIPの両ヘッダは、データ構造形式の後に標準ヘッダ及びペイロードが続くものを定義するためのフィールドを含む。このように、UDP又はIPパケットは、タグに直接記憶することができる。アプリケーションに基づき、データをタグから読み取ってもよいし又はタグに書き込んでもよい。
【0026】
図2Aにおいて、本発明によるUDPパケットは、フォーマットフィールド202と、標準UDPヘッダとを備え、これは、ソースポートIDフィールド204、行先ポートIDフィールド206、パケット長さフィールド208、チェック和210、及びそれに続くペイロードデータ212を含む。フォーマットフィールドは、バイト0及び1を含み、そしてパケットがUDPパケットであることを定義するためのコード、例えば、0xB58Aを含む。このフォーマットフィールドは、16ビットで構成される。フォーマットフィールドの第1バイトは、コード、例えば、0xB58Aである。第2バイトは、パケットのフォーマットを定義する。バイト2、・・・10は、標準UDPヘッダフィールドであり、そしてバイト11からのバイトは、ペイロードデータである。しかしながら、タグの記憶容量には限度があるので、データパケットのヘッダ、例えば、UDP又はIPヘッダを圧縮して、データパケットのオーバーヘッドを制限することができる。圧縮は、標準パケットヘッダの幾つかのフィールドを省略するか、又は標準フィールドより短くするか、或いは一緒に結合することを意味する。タグにより搬送されるデータの圧縮に関する別の態様は、付加的なヘッダフィールドが追加されるときに、RFID信号と共に送信されるべきデータが次の状態で終わりとなるものである。即ち、RFIDタグは、特に、それが受動的な形式であるときに、質問信号により発生されるエネルギーでは全記憶データを送信できないという状態である。それ故、オーバーヘッドを圧縮及び減少することにより過剰なデータを減少する必要がある。タグからデータを受信する場合には、受信したデータパケットの圧縮及び/又は省略されたヘッダフィールドは、移動装置において、その省略されたフィールドをヘッダに追加するか又はフィールドを膨らまして標準フォーマットに合致させることにより、圧縮解除することができる。圧縮解除プロセスでは、移動装置に記憶されたデータを使用することができる。このようなデータは、例えば、圧縮されたフィールドに対する1つ以上のルックアップテーブルを含んでもよいし、或いは受信されて移動装置に記憶されるか又はユーザにより入力されたデータを含んでもよい。「長さ」又は「チェック和」のような形式のフィールドは、移動装置のプロセッサにより計算されて各フィールドに追加されてもよい。圧縮解除の後に、転送されたデータパケットは、IP又はUDPのような標準パケットフォーマットに適合される。アプリケーションからデータを受信してそれをタグに書き込む場合には、同じ技術を逆に適用することができる。この場合に、標準的なIP又はUDPパケットが圧縮され、それにより得られた最適なパケットがタグに書き込まれる。既知のヘッダ圧縮技術は、例えば、「RFC 1144, RFC 2507」等に説明されたように、適用することができる。
【0027】
図2Bは、本発明の一実施形態によるRFIDタグデータ構造体220の一例を、フォーマットフィールド202’、行先ポートIDフィールド204’、及びペイロードデータ212’を含む圧縮されたUDPヘッダフォーマットで示すものである。フィールド「ソースポートID」、「長さ」及び「チェック和」は、タグデータから省略されている。データパケットが移動装置に受信されると、フォーマットフィールドコンテンツは、省略されたフィールドを定義及び/又は計算すべきであり、且つプロセッサにより形成したフィールドをヘッダに付随させることをプロセッサに命令する。図2Bのフォーマットフィールドが図2Aとは異なることを示すために、フォーマットフィールドコンテンツを、例えば、0XB58Bのように、コード化することができる。
【0028】
図3は、インターネットプロトコルバージョン4(IPv4)のデータグラム構造300を示している。フォーマットフィールド302は、例えば、0XB5B7のようにコード化され、IPv4に準拠するパケットフォーマットを定義する。バイト2、・・・25は、標準的IPヘッダフィールドであり、そしてバイト26、・・・33は、UDPヘッダフィールドである。ペイロードデータがバイト33に続く。バージョンフィールド304は、ヘッダフォーマットを定義する。インターネットヘッダ長さ(IHL)フィールド306は、ヘッダの長さを示す。サービスフィールド308の形式は、パケットに適用されるべきインターネットサービスのクオリティを示す。全長さフィールド312は、パケットの長さを示す。識別フィールド314は、データグラムの断片を独特に識別する識別子を含む。フラグフィールド316、断片化フィールド318及び断片オフセットフィールド320は、データグラムの断片化及び再組み立てを制御する。フラグフィールドの下位2バイトは、データグラムの断片化を制御する。断片化フィールド318は、データグラムを断片化するための断片サイズを定義する。断片オフセットフィールド320は、オフセット0でスタートして、8オクテットの単位でオリジナルデータグラムのオフセットを指定する。存続時間フィールド322は、データグラムが何秒間インターネットシステムに留まることが許されるか定義する。プロトコルフィールド324は、データグラムに保持されるメッセージを生成するためにどの高レベルプロトコルが使用されたか定義する。ヘッダチェック和フィールド326は、ヘッダ値の完全性を保証する。ソースアドレスフィールド328及び行先アドレスフィールド330は、データグラムの送信者及び意図された受信者の32ビットIPアドレスを含む。3バイトより成るオプションフィールド332が主としてネットワークテスト及び/又はデバッグのために含まれる。パディングフィールド334は、32ビット境界でIPヘッダが終了してデータが開始することを保証するために使用される。パディングは、ゼロで構成される。ソースポートIDフィールド333、行先ポートIDフィールド338、長さフィールド340、及びチェック和342は、図2Aに示すUDPフィールドに対応する。ペイロードデータ344がUDPヘッダに続く。IPバージョン4フォーマットのデータグラムの更なる詳細は、前記文献「Internet Working With TCP/IP」の第91−101ページに示されている。
【0029】
データパケットそれ自体は、例えば、Lempel−Ziv又はGZIPアルゴリズムのような圧縮アルゴリズムを使用して圧縮することができる。ヘッダも圧縮される場合には、フォーマットフィールドのデータは、それが圧縮の形式を反映しそして通知するように選択することができる。
【0030】
図1に関連した図4は、図2Aに示すUDPヘッダを有するデータグラムパケットをタグから読み取るためのプロセス400のステップを示す。
ステップ1:装置102のアプリケーションが、UDP接続を聴取するようにソケットをオープンする。
ステップ2:移動装置に含まれるか又は接続されたRFIDリーダーがタグからデータグラムパケットを読み取り、これは、方向性カプラーによりピックアップされて、リーダーの受信器入力に転送される。
ステップ3:データグラムパケットは、移動装置のIPスタックへ処理のために通される。
ステップ4:IPスタックは、UDPヘッダを剥離し、そしてUDPチェック和をパケットコンテンツに対してチェックする。チェック和が有効でない場合には、次のステップが行われる。
ステップ4(a):IPスタックは、送信が失敗したことをRFIDリーダーに通知し、そして再読み取りを要求する。
ステップ4(b):再読み取りが失敗した場合には、再読み取りが数回(ユーザ/開発者又はコンパイラーの回数オプションにより定義される)試みられる。再送信が成功した場合には、プロセスは、ステップ5へ進む。
ステップ4(c):読み取りの試みが成功しない場合には、IPスタックは、パケットを黙ってドロップするか、又はRFIDリーダー欠陥を取り扱うように設計されたユーザアプリケーションへメッセージを送信することができる。
ステップ5:IPスタックは、UDPソケットを聴取するアプリケーションにペイロードデータを通す。
ステップ6:アプリケーションは、次いで、データを解釈し、それに応じて動作する。
【0031】
図5は、図3に示すIPヘッダを含むタグからデータを受け取るためのプロセス500のステップを示す。
ステップ1:移動装置のアプリケーションが、IP、TCP又はUDP接続を聴取するようにソケットをオープンする。
ステップ2:装置に含まれるか又は接続されたRFIDリーダーがタグからリーダーのアンテナを経てデータを読み取る。リーダーの入力に信号が転送される。
ステップ3:データパケットは、装置のIPスタックに実施のために通される。
ステップ4:IPスタックは、IPヘッダを処理し、パケットの行先をチェックする。
ステップ5:IPヘッダのチェック和がチェックされ、そしてチェック和欠陥が生じた場合には、プロセス400のステップ4(a)、4(b)及び4(c)に示すように再試みプロセスが繰り返される。
ステップ6:行先が装置自身である場合には(IPヘッダのループバックアドレスを使用することにより示される)、IPスタックがIPヘッダを剥離し、そしてUDP又はTCPソケットを聴取するアプリケーションへペイロードを通し続ける。
ステップ7:行先が装置でない場合には、IPパケットがそれに応じてルーティングされる。
【0032】
図6は、移動装置のアプリケーション又はネットワークのアプリケーションからタグへデータを書き込むためのプロセス600のステップを示す。
ステップ1:アプリケーションがUDP/IPタグを探索して書き込みを行うためにソケットをオープンする。
ステップ2:RFIDリーダーは、消去可能なリードオンリメモリ等を有するタグを探索するためにRF信号を送信する。
ステップ3:タグは、タグのデータコンテンツを示すデータグラムを含む信号をリーダーへ送信する。
ステップ4:リーダーのプロセッサは、タグが書き込み可能であるかどうか決定し、もしそうであれば、移動装置又はネットワークにおいて実行可能なアプリケーションプログラムに、リーダーがタグとのハンドシェークを完了した後にデータを送信する準備をするように警告する。
ステップ5:タグが書き込み可能でない場合には、リーダーは、タグ信号を無視し、そして書き込み可能な別のタグをサーチする。
ステップ6:アプリケーションプログラムは、タグへ再送信するためにデータをリーダーへ送信する。リーダーは、RFIDヘッダ情報を添付させる。
ステップ7:タグは、アプリケーションデータを受信し、そして消去可能なリードオンリメモリにアプリケーションデータをオーバーライトすることを含むデータを記憶する。
ステップ8:データ送信及び記憶が完了すると、タグは、リーダー及びIPスタックを経てアプリケーションへ確認信号を送信する。
【0033】
移動環境におけるRFIDシステムを好ましい実施形態について説明したが、特許請求の範囲に規定する本発明の精神及び範囲から逸脱せずに種々の変更がなされ得ることが明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】トランスポンダ及び外部ネットワークにリンクされたリーダーを含む移動ターミナルを備えた本発明の原理によるRFIDシステムを示す図である。
【図2A】図1のタグにおいてユーザデータグラムプロトコル(UDP)パケットヘッダをもつデータグラム構造を示す図である。
【図2B】図1のタグにおいて圧縮されたユーザデータグラムプロトコル(UDP)ヘッダをもつデータグラム構造を示す図である。
【図3】図1のタグにおける合成インターネットプロトコルバージョン4(IPv4)パケットヘッダ及びUDPヘッダに対するデータグラム構造を示す図である。
【図4】図2AのタグにおけるUDPパケットを処理する図1の移動装置のフローチャートである。
【図5】図3のタグにおけるIP/UDPパケットを処理する図1の移動装置のフローチャートである。
【図6】図1のタグへデータを書き込む移動装置のフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
RFIDシステムのためのトランスポンダにおいて、
a)RF受信及び送信手段を含む基板と、
b)インターネットで搬送可能なデータフォーマットでパケット化データを記憶するデータ記憶手段と、
c)前記データフォーマットを識別するフォーマットにおける識別コードと、
を備えたトランスポンダ。
【請求項2】
d)アクチベーション信号に応答して、パケット化データを送信又は受信し、そして記憶するための信号手段を更に備えた、請求項1に記載のトランスポンダ。
【請求項3】
前記データフォーマットは、UDP及びIP単独であるか又はその組み合わせである、請求項2に記載のトランスポンダ。
【請求項4】
前記パケット化データは、少なくとも部分的に圧縮される、請求項2に記載のトランスポンダ。
【請求項5】
RFIDシステムの移動装置において、
a)アクチベーション信号を送信すると共に、インターネットで搬送可能なパケット化データグラムを少なくとも1つのトランスポンダへ/から送信/受信する信号装置と、
b)前記パケット化データグラムを処理して前記移動装置内又はネットワークへルーティングする通信プロトコルスタックと、
c)前記RFIDシステムの前記移動装置を動作し且つネットワークとの通信を実施する記憶されたプログラムと、
d)トランスポンダからのパケット化データグラムを処理する読み取り装置と、
を備えた移動装置。
【請求項6】
e)前記移動装置に記憶され、前記パケット化データに応答する少なくとも1つのアプリケーションを更に備えた、請求項5に記載の移動装置。
【請求項7】
前記パケット化データグラムは、少なくとも部分的に圧縮されるか短縮されるか或いは省略されたフィールドを伴うヘッダを含むUDI又はIP或いは合成UDP/IPフォーマットである、請求項5に記載の移動装置。
【請求項8】
f)前記データグラムにおいて圧縮解除するか又は拡張するか或いは省略されたフィールドを与えるヘッダ処理手段を更に備えた、請求項6に記載の移動装置。
【請求項9】
g)ネットワークへ送信するようにデータグラムを処理するパーズ手段を更に備えた、請求項8に記載の移動装置。
【請求項10】
前記パケット化データグラムは、少なくとも部分的に圧縮される、請求項7に記載の移動装置。
【請求項11】
a)ネットワークで搬送可能なデータフォーマットでパケット化データグラムを含み、そしてアクチベーション信号に応答するトランスポンダと、
b)アクチベーション信号を発生すると共に、前記パケット化データグラムを前記トランスポンダへ/から送信/受信する移動ターミナルと、
c)前記移動ターミナルに記憶され、前記データグラムを処理してルーティングする通信プロトコルスタックと、
d)前記ターミナルにリンクされ、前記パケット化データグラムを受信及び送信するネットワークと、
e)前記ターミナル内にあり、前記トランスポンダから送信されるパケット化データグラムを処理するリーダーと、
を備えたRFIDシステム。
【請求項12】
前記リーダーは、前記ネットワークに位置される、請求項11に記載のRFIDシステム。
【請求項13】
前記通信プロトコルスタックは、前記パケット化データグラムのチェック和を前記パケットコンテンツに対してチェックし、そしてそのチェック和が有効でない場合に送信が失敗したことを前記リーダーに通知する、請求項11に記載のRFIDシステム。
【請求項14】
前記通信プロトコルスタックは、前記チェック和が有効でない場合に前記トランスポンダから再送信を要求する、請求項13に記載のRFIDシステム。
【請求項15】
前記通信プロトコルスタックは、再送信が不成功であった場合に前記パケット化データグラムをドロップするか、又は前記ターミナルで実行されているアプリケーションに通知する、請求項13に記載のRFIDシステム。
【請求項16】
前記通信プロトコルスタックは、前記パケット化データグラムを、前記ターミナルで実行されているアプリケーション、又は前記ネットワークで実行されているアプリケーションへ送信する、請求項13に記載のRFIDシステム。
【請求項17】
前記通信プロトコルスタックは、前記パケット化データグラムのチェック和が有効である場合に前記パケット化データグラムのヘッダをパーズしそして前記パケット化データグラムを前記ヘッダで識別された行先へルーティングする、請求項13に記載のRFIDシステム。
【請求項18】
前記パケット化データグラムは、少なくとも部分的に圧縮される、請求項11に記載のRFIDシステム。
【請求項19】
データキャリアと行先アドレスとの間でパケット化データをルーティングする方法において、
a)前記データキャリアから及び前記データキャリアへデータパケットを受信及び送信するステップと、
b)前記データパケットのフォーマットを識別するステップと、
c)前記識別されたフォーマットに基づいて前記データパケットを処理するステップと、
d)前記処理されたデータパケットを行先アドレスへルーティングするステップと、
を備えた方法。
【請求項20】
前記データパケットは、識別データ、ヘッダデータ及びペイロードデータを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記データパケットは、識別データをもたない状態で、インターネットに搬送できる、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記データキャリアは、RFIDタグである、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記行先アドレスは、インターネットアドレス(IPアドレス)又はIPプロトコルポート或いはその両方である、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
前記ヘッダデータは、UDPヘッダデータである、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記ヘッダデータは、少なくとも部分的に圧縮形態である、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記処理は、受信したヘッダデータを圧縮解除することを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記ペイロードデータは、少なくとも部分的に圧縮形態である、請求項20に記載の方法。
【請求項28】
前記ペイロードデータは、非圧縮形態である、請求項20に記載の方法。
【請求項29】
前記ヘッダデータは、標準的なIPプロトコルパケットヘッダデータである、請求項20に記載の方法。
【請求項30】
前記ルーティングされるパケットは、ネットワーク又は装置内のアプリケーションに向けることができる、請求項19に記載の方法。
【請求項31】
前記ネットワークは、外部ネットワーク(例えば、インターネット)、又はローカルネットワーク(例えば、パーソナルエリアネットワーク又はローカルエリアネットワーク)である、請求項19に記載の方法。
【請求項32】
データキャリアにパケット化データを書き込むための方法において、前記データキャリアがRFIDタグである方法。
【請求項33】
パケット化データをルーティングするためのシステムにおいて、
a)少なくとも1つのデータパケットが埋め込まれた少なくとも1つのデータキャリアと、
b)前記少なくとも1つの埋め込まれたデータパケットを前記少なくとも1つのデータキャリアから受信し又は送信するためのデータ受信(読み取り)装置又はデータ送信(書き込み)装置と、
c)受信したデータパケットを行先アドレスにルーティングするために前記データ受信装置に接続できるデータルーティング装置と、
d)前記ルーティングされたデータパケットを受信するアプリケーションと、
を備えたシステム。
【請求項34】
前記少なくとも1つのデータパケットは、少なくとも部分的に圧縮される、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記少なくとも1つのデータパケットは、インターネットで搬送可能である、請求項33に記載のシステム。
【請求項36】
データキャリアと行先アドレスとの間でパケット化データをルーティングするためにコンピュータシステムで実行可能な媒体であって、
a)前記データキャリアから及びデータキャリアへデータパケットを受信及び送信するためのプログラムコードと、
b)前記データパケットのフォーマットを識別するためのプログラムコードと、
c)前記識別されたフォーマットに基づいて前記データパケットを処理するためのプログラムコードと、
d)前記処理されたデータパケットを行先アドレスにルーティングするためのプログラムコードと、
を備えた媒体。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−528043(P2007−528043A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516582(P2006−516582)
【出願日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【国際出願番号】PCT/IB2004/002126
【国際公開番号】WO2005/001745
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ウィンドウズ
【出願人】(398012616)ノキア コーポレイション (1,359)
【Fターム(参考)】