説明

移動面の向きおよび位置を制御する光学素子を含み、レーザ材料の相互作用によって二次源を発生させる装置

本発明は、移動面(10)上に合焦する、第1の波長(λ)の第1の光ビームを放射する一次光源(F)から二次源を発生させる装置に関し、前記第1のビームは、二次ビーム(F)を発生させるために本装置と相互作用し、本装置はさらに、前記移動面上の、前記二次源の放射点の向きおよび位置を測定するために前記移動面の向きおよび位置を制御する光学素子を備えることを特徴とし、干渉計型測定によって移動面(10)の向きおよび位置を制御する上記光学素子は、
− 2つの分岐に分割される制御レーザビーム(11)であって、一方の分岐は、固定された基準ビームであり、他方の分岐は、移動面から反射される移動解析ビーム(12)である、制御レーザビーム(11)と、
− 前記基準ビームと前記解析ビームとを干渉させて干渉縞を発生させる手段と、
− 前記移動面の向きおよび位置に関する情報を搬送する干渉縞を撮像するカメラ型手段(16)と、
− 前記干渉画像を解析する手段(17)と、
− 前記情報搬送信号の解析に基づいて前記移動面の向きおよび位置を制御するフィードバックループを発生させる手段(18)と、を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、移動面の向きおよび位置を制御する装置の分野であり、特に、一次レーザビームのターゲットとして用いられる面であって、前記ターゲットとの相互作用によって二次ビーム(極紫外線、電子、プロトンなど)を生成するための面の向きおよび位置を制御する装置の分野である。
【背景技術】
【0002】
このタイプの装置は、特に、数十ナノメートル程度の極短波長の電磁界を発生させることに対応する、固体ターゲットとレーザ材料との相互作用によって高次高調波を発生させる分野で用いられる。これらの高調波を同相に設定することにより、アト秒長の(実際には、10−17〜10−16秒程度の)パルスを発生させることが可能である。このような放射源は、たとえば、原子より小さい規模の超高速現象の解析において望ましい。
【0003】
現在あるのは、固体ターゲットとフェムト秒レーザとの相互作用から得られる高調波源である(ただし、これらは、10Hz未満の低い(または、非常に低い)繰り返し速度で生成される)。こうしたことが可能であるのは、レーザ材料の相互作用の現象によって発生する二次ビームが、典型的には、高調波ビーム、すなわち、一次源の波長より短い波長を有する光ビームであるためである。
【0004】
固体ターゲットと超高強度レーザとの、このタイプの相互作用を、非常に高い速度で動作させるためには、照射と照射の間に相互作用面を再生成することが可能でなければならない。これは、各相互作用が相互作用面の破壊につながるからであり、かつ、一次源の光パルスが相互作用の相手とするのは、ターゲット上のフレッシュな領域でなければならないからである。
【0005】
したがって、照射と照射の間にターゲットをずらして、後続のレーザパルスに対して提示される面が未損傷であるようにする手段を提供することが必要である。レーザの焦点が空間内で固定されている場合、1つのソリューションは、円板状のターゲットを回転させて、ターゲット上の、レーザが衝突する場所が円を形成するようにすることである。円が完結したら、ターゲットをターゲットの面に平行に移動させて、回転を再開することにより、最初の円と同心の円が得られる。以降も同様である。この方法により、繰り返し速度が一次源と等しい二次源を得ることが可能になる。
【0006】
しかしながら、この方法を用いることで必然的に起こることとして、ターゲットを移動させることにより、二次源の放射が、前記二次源の位置に関して不安定になり(これは、発生過程の効率の不安定にもつながる)、かつ、前記二次源の向きに関して不安定になる。その一方で、ビームの位置および向きの精度が高い二次源を提供できなければならない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、本発明は、移動面上に合焦する、第1の波長λの第1の光ビームを放射する一次光源から二次源を発生させる装置を提供し、前記第1のビームは、二次ビームを発生させるために本装置と相互作用し、本装置はさらに、前記移動面上の、前記二次源の放射点の向きおよび位置を測定するために前記移動面の向きおよび位置を制御する光学素子を備えることを特徴とし、干渉計型測定によって移動面の向きおよび位置を制御する前記光学素子は、
− 2つの分岐に分割される制御レーザビームであって、一方の分岐は、固定された基準ビームであり、他方の分岐は、移動面から反射される移動解析ビームである、制御レーザビームと、
− 前記基準ビームと前記解析ビームとを干渉させて干渉縞を発生させる手段と、
− 前記移動面の向きおよび位置に関する情報を搬送する干渉縞を撮像するカメラ型手段と、
− 前記干渉画像を解析する手段と、
− 前記情報搬送信号の解析に基づいて前記移動面の向きおよび位置を制御するフィードバックループを発生させる手段と、を含むことを特徴とする。
【0008】
本発明の一変形形態によれば、前記干渉画像を解析する手段は、以下のパラメータの時間的解析を行う手段を含む。
− カメラに結像した干渉縞の数に対応する、縞模様の間隔の変化
− カメラのエッジに対する干渉縞模様の位置の観点での、縞模様のずれ
− 移動面の面にほぼ平行な面において定義された、カメラの垂直軸に対する、縞の角度に対応する、干渉縞の傾き
【0009】
本発明の一変形形態によれば、フィードバックループを発生させる手段は、前記移動面の向きおよび位置を調節するために、前記移動面と結合されて、移動面の面にほぼ平行な面において「線−点−面」式で配置された、一連の電動アクチュエータを含む。
【0010】
本発明の一変形形態によれば、本装置は、周波数安定化された制御レーザビームを発生させるヘリウムネオンレーザを含む。
【0011】
本発明の一変形形態によれば、移動面は、ガラスまたは金属またはプラスチックの円板である。
【0012】
本発明の一変形形態によれば、前記基準ビームと前記解析ビームとを干渉させて干渉ビームを発生させる手段は、2つのビームスプリッタと、リターンミラーとを含む。
【0013】
本発明の一変形形態によれば、本装置は、カメラの検出面をカバーするために、解析ビームの分割の上流に配置され、前記レーザビームの直径を広げる手段をさらに含む。
【0014】
本発明の一変形形態によれば、解析手段は、基準面に対する前記移動面の位置および向きの変化に関する情報を抽出する画像処理手段を含む。
【0015】
本発明の一変形形態によれば、二次源のビームは、極紫外線、電子、またはプロトンのビームである。
【0016】
本発明の一変形形態によれば、移動面はターゲットホルダ上にマウントされ、前記ターゲットホルダには、前記移動面を回転させる手段と、前記移動面を平行移動させる手段とが装備される。
【0017】
本発明の一変形形態によれば、ターゲットホルダおよび移動面は、真空チャンバ内にマウントされる。
【0018】
本発明の一変形形態によれば、測定を確実に高精度にするために、制御レーザビームは、一次光源の波長以下の波長を有する連続波のレーザ源によって生成される。
【0019】
本発明の一変形形態によれば、一次光源は、フェムト秒パルスレーザ源である。
【0020】
本発明の一変形形態によれば、二次源は、一次源の高調波であって数十〜数百アト秒の継続時間を有するレーザビームである。
【0021】
以下の、非限定的に与えられる説明を、添付図面と併せて読むことにより、本発明がよりよく理解され、他の利点が明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明による装置において使用される、移動面の向きおよび位置を制御する装置の概略図である。
【図2a】移動面がとりうる様々な位置と、干渉縞に対するこれらの効果とを示す図である。
【図2b】移動面がとりうる様々な位置と、干渉縞に対するこれらの効果とを示す図である。
【図2c】移動面がとりうる様々な位置と、干渉縞に対するこれらの効果とを示す図である。
【図2d】移動面がとりうる様々な位置と、干渉縞に対するこれらの効果とを示す図である。
【図3a】一次光源と材料との相互作用によって二次源を発生させることを意図されたターゲットがマウントされるターゲットホルダの一例を示す様々な図である。
【図3b】一次光源と材料との相互作用によって二次源を発生させることを意図されたターゲットがマウントされるターゲットホルダの一例を示す様々な図である。
【図4a】本発明の装置における、カメラに結像した干渉縞と、前記カメラにおいてこれらの縞から収集された位置情報(マイクロメートル単位)とを、それぞれ示す図である。
【図4b】本発明の装置における、カメラに結像した干渉縞と、前記カメラにおいてこれらの縞から収集された位置情報(マイクロメートル単位)とを、それぞれ示す図である。
【図5】本発明による制御装置を含む二次源装置の一例を示す図であり、この二次源は、相互作用によって発生する高調波ビームである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明において使用するように提案される制御装置を、図1に概略的に示す。
【0024】
衝突ゾーンZiにおいて、ターゲット10に制御レーザビーム11が照射される。
【0025】
このレーザビームは、有利には、コヒーレンス長が長い周波数安定化ヘリウムネオンレーザであってよい。この照射により、反射解析光ビーム12が発生する。
【0026】
2つのビームスプリッタと、固定ミラーとがあれば、マッハツェンダー干渉計を組み立てることができる。まず、ビームが第1のスプリッタ131によって2つの分岐に分割され、第1の分岐は、固定ミラー31に向けられ、第2の分岐は、ターゲットに向けられる。これらの分岐は、その後、第2のビームスプリッタ133を用いて再結合され、カメラに送られる。これらの分岐は、干渉して、ビーム11/12を生成し、これによって作り出される干渉縞が、本発明の装置による解析の対象になる。
【0027】
ターゲットが動くと、ターゲットから反射したレーザの分岐が、固定分岐に対して変位することになり、結果として、干渉縞が動く。カメラの検出面をカバーするためには、第1のスプリッタの前でビームの直径を大きくすることが好ましい。従来のヘリウムネオンレーザの周波数ドリフトを回避して装置の分解能を上げるために、周波数安定化ヘリウムネオンレーザを用いることが可能である。
【0028】
カメラの検出面をカバーするために、第1のスプリッタの前で前記ビームの直径を大きくする手段が提供されている。
【0029】
その後、2つの分岐は、再結合され、カメラ16で結像される。このカメラは、干渉縞をキャプチャする。
【0030】
カメラの出力にある画像処理手段17は、移動面の角度および位置の変化をリアルタイムで出力することにより、手段18による移動面の動きの修正を可能にする。
【0031】
移動面が移動面にほぼ垂直な軸のまわりを回転する場合、駆動構造および位置ずれに起因して、向きおよび位置が、理想的な固定相互作用面からずれる可能性がある。これらのずれを用いれば、前記移動面上で動作して、ずれを測定し、ずれを修正するスレービングループを与えることにより、本発明の装置を補償することが可能である。
【0032】
図2a、図2b、図2c、および図2dは、それぞれ、座標系(X,Y,Z)で定義された、移動面の標準基準位置、前記移動面のy方向の回転、前記移動面のx方向の回転、および深さの変化に関するものであり、これらのそれぞれの場合において、各図は、カメラで検出される干渉縞の変化を示している。これについては、本明細書において後述する。
【0033】
移動面に取り付けた精密モータを用いて、フィードバックループにより、移動面の角度および位置の変化をリアルタイムで補償すること、ならびに、どの時点においても位置および向きが常に同じである移動面を提供することが可能である。これらのモータは、ピコモータ型の非常に小さいモータであることが有利である。
【0034】
本発明による装置で用いる位置制御装置の例
そこで、図3a、図3b、および図3cは、位置制御装置を装備されたターゲットホルダの一例を示す。
【0035】
図3aは、ターゲットプレートの断面図であり、ターゲットプレートの上に、ターゲット10と称する面がマウントされ、ターゲット10は、手段70によって回転する。平行移動手段も与えられており、これらは、水平方向変位モータ40であってよい。
【0036】
いわゆるターゲットホルダ構造物は、一連の専用手段により、面10を移動させ、支持物20上で位置決めする。
【0037】
ターゲットホルダは、(ターゲットの面に垂直な軸のまわりを)回転し、(ターゲットの面に平行に)平行移動する。この回転は、手段70によって電動で行われ、ボールベアリングにより、ターゲットの回転が可能になる。平行移動も、水平方向変位モータ40によって電動で行われ、これには、ステッパモータが用いられる。ステッパモータは、本体が平行移動台の可動部分に固定され、ねじが平行移動台の固定部分に固定されている。
【0038】
さらに、5個のモータにより、ターゲットの深さ位置ならびにターゲットの向きを修正することが可能である。ターゲットの背後に位置する2個のモータ61および62により、ターゲットの面が回転軸に対して可能な限り垂直になるように、あらかじめターゲットを回転軸に対して位置合わせすることが可能である。この2個のモータは、回転接点により給電される。
【0039】
他の3個のモータ51、52、および53は、典型的にはピコモータであってよく、あらかじめ平行移動台をターゲットの面に平行に位置合わせすることを可能にし、これらのモータは、深さおよび向きの高精度位置合わせの際に使用されるモータである。これらのモータは、位置合わせを容易にするために、「線−点−面」式で配置される。アングルピース21およびブラケット22を用いて、ターゲットの重量を補償し、モータの負荷を軽減している。2個のばね26により、ターゲットホルダの回転部分の重量に対する補償量を精密に調節することが可能である。
【0040】
ブラケット22に含まれる固定具により、ターゲットを支持するように意図された中間支持物にブラケット22を固定することが可能になっている。ブラケット22はさらに、水平方向変位モータ40で駆動されるプレート23に固定されている。この組立品を、ターゲットホルダ上に、動かないように固定することが可能である。
【0041】
図3bは、移動面の平面図であり、水平方向変位モータ40によって与えられうる平行移動を示している。
【0042】
図3cは、本装置が装備されたプラットフォームのいわゆる背面図であり、手段70によって回転する面の向きのずれを修正できるように、「線−点−面」式で配置された一連のピコモータ51、52、および53を示している。
【0043】
各電動部品は制御装置によって制御され、制御装置は、ソフトウェアによって実行される、図1のカメラ16の収集画像に基づく時間的解析によって得られた情報を送信する。
【0044】
このカメラ16は、干渉ビーム11/12によって搬送された干渉縞を記録する。
【0045】
カメラ16は、干渉縞の動きをキャプチャし、キャプチャされた動きに対して、本タスクに適したコンピュータプログラムにより、フーリエ変換ベースの解析が行われる。
【0046】
このコンピュータプログラムによって、以下のものを測定することが可能になる。
− 縞模様の間隔の変化(カメラ上の縞の数)
− 縞模様のオフセット(カメラのエッジに対する縞模様の絶対位置)
− 縞の傾き(カメラの垂直軸yに対する縞の角度)
【0047】
この情報に基づき、この情報を処理するソフトウェア手段は、ターゲットの画像を作成し、ターゲットの深さ位置、ならびにターゲットの向き、すなわち、ターゲットの面に対する法線ベクトルの2つの垂直および水平座標を決定する。したがって、このソフトウェア処理手段は、ターゲットの動きをリアルタイムで完全に特性化する。
【0048】
そして、ターゲットの深さ位置および傾きの瞬時変化が3個の高精度位置合わせモータに伝達され、これらのモータが、それらの変化を補償する。したがって、このフィードバックループにより、面の深さ位置および向きを常に同じにし、かつ制御下に置くことが可能になる。
【0049】
図4aは、カメラで収集した縞の一例を示す。この解析は、1秒間に約10枚の画像を収集し、対応する解析を行う速度で連続的に行う。画像を収集するごとに後処理が行われ、解析された面の画像そのものが画面上に再現される。一変形形態によれば、前記移動面の向きおよび深さ位置を示す色変化の導入を考えてもよい。
【0050】
図4bは、回転している面の画像の連続収集を示しており、縦座標は、横座標の時間に対する深さ位置(マイクロメートル単位)を示している。典型的には、約2000枚の画像が連続する間に、直径約15センチメートルの動いている面において観察される位置ずれは、数マイクロメートル程度である。
【0051】
これらの干渉縞模様および時間に対する干渉縞の変位に基づいて、移動面の望ましくない動きを突き止めること、ならびに、上述のモータを用いてこれらの動きを修正することが可能であり、上述のモータは、干渉縞の時間的解析から導出された情報に基づいて制御される。
【0052】
上述の干渉計型測定によって移動面の向きおよび位置を制御する光学素子は、一次レーザビームの作用によりターゲットを照らすことによって作り出される二次ビームの発生に特に適している。
【0053】
具体的には、一次源から生成されるいわゆる二次光源を使用するために、多くの応用では、相互作用面を非常に高い精度で一次源の焦点に保持し、相互作用面の向きを制御下に置くことを必要としており、すなわち、二次放射の源点を精密に制御することを必要としている。
【0054】
一次源の照射を受けているターゲットを用いて二次源を発生させる場合は、前記ターゲットを再生成することが必須であり、したがって、絶えずフレッシュな面が露出するようにターゲットを変位させることが必須である。前記ターゲットを回転させるために、有利な手段を提供することが可能である。しかしながら、これらの手段は、必然的に、前記ターゲットのレベルでの歪みにつながるため、これをリアルタイムで修正しなければならず、したがって、本発明の装置のような装置を与えることが必要になる。
【0055】
干渉計型測定による位置制御を行う装置を含み、高調波型の二次源を生成する例
ここで採り上げる二次源は、極めて急速な物理現象を解析できることを意図された、継続時間が非常に短いパルス源Fである。
【0056】
第1の波長λの(たとえば、一次光源によって生成された)フェムト秒型入射パルスビームFが、ターゲット10に照射され、ターゲット10には回転運動が与えられる。
【0057】
典型的には、ターゲットは、一次ビームとの相互作用によって高調波型の(すなわち、入射一次ビームの波長より高い波長の)ビームを放射するガラス円板であってよく、このビームは、数十〜数百アト秒程度の継続時間を有するビームを得るために圧縮可能なビームである。このようにして生成されるビームは、図5に示したビームFに対応する。
【0058】
ターゲットはさらに、図3a−図3cに示したように、ターゲットホルダにマウントされる。
【0059】
制御装置用として意図された連続波の制御レーザビーム11の衝突ゾーンは、ターゲットの中の、一次ビームFの衝突ゾーンとは異なるがこれに近い領域にあり、これは、解析ビームの画像を劣化させないためである。
【0060】
使用されるすべての構成要素が、物理現象の観察のために真空チャンバ30内にまとめられており、この円形チャンバは、典型的には、1m程度の直径であってよい。したがって、直径が10センチメートル程度のターゲットにおいて、10ナノメートル程度の位置ずれを検出することが可能である。これらの、位置および向きのずれは、フィードバックループに組み込まれた手段17によって処理されるものであって、チャンバに組み込まれたカメラ16に収集された情報に由来する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動面(10)上に合焦する、第1の波長(λ)の第1の光ビームを放射する一次光源(F)から二次源を発生させる装置であって、前記第1のビームは、二次ビーム(F)を発生させるために前記装置と相互作用し、前記装置はさらに、前記移動面上の、前記二次源の放射点の向きおよび位置を測定するために前記移動面の向きおよび位置を制御する光学素子を備えることを特徴とし、干渉計型測定によって移動面(10)の向きおよび位置を制御する前記光学素子は、
− 2つの分岐に分割される制御レーザビーム(11)であって、一方の分岐は、固定された基準ビームであり、他方の分岐は、前記移動面から反射される移動解析ビーム(12)である、前記制御レーザビーム(11)と、
− 前記基準ビームと前記解析ビームとを干渉させて干渉縞を発生させる手段と、
− 前記移動面の向きおよび位置に関する情報を搬送する前記干渉縞を撮像するカメラ型手段(16)と、
− 前記干渉画像を解析する手段(17)と、
− 前記情報搬送信号の解析に基づいて前記移動面の向きおよび位置を制御するフィードバックループを発生させる手段(18)と、を備えることを特徴とする、
一次光源から二次源を発生させる装置。
【請求項2】
前記干渉画像を解析する前記手段(17)は、パラメータの時間的解析を行う手段を備え、前記パラメータは、
− 前記カメラに結像した干渉縞の数に対応する、前記縞模様の間隔の変化と、
− 前記カメラのエッジに対する前記干渉縞模様の位置の観点での、前記縞模様のずれと、
− 前記移動面の面にほぼ平行な面において定義された、前記カメラの垂直軸に対する、前記縞の角度に対応する、前記干渉縞の傾きと、であることを特徴とする、
請求項1に記載の、一次光源から二次源を発生させる装置。
【請求項3】
フィードバックループを発生させる前記手段(17)は、前記移動面の向きおよび位置を調節するために、前記移動面(10)と結合されて、前記移動面の面にほぼ平行な面において「線−点−面」式で配置された、一連の電動アクチュエータ(51、52、53)を備えることを特徴とする、請求項1および2のいずれか一項に記載の、一次光源から二次源を発生させる装置。
【請求項4】
周波数安定化された前記制御レーザビームを発生させるヘリウムネオンレーザを備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の、一次光源から二次源を発生させる装置。
【請求項5】
前記移動面は、ガラスまたは金属またはプラスチックの円板であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の、一次光源から二次源を発生させる装置。
【請求項6】
前記基準ビームと前記解析ビームとを干渉させて干渉ビームを発生させる前記手段は、2つのビームスプリッタ(131、133)と、リターンミラー(132)とを備えることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の、一次光源から二次源を発生させる装置。
【請求項7】
前記カメラの検出面をカバーするために、前記解析ビームの前記分割の上流に配置され、前記レーザビームの直径を広げる手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の、一次光源から二次源を発生させる装置。
【請求項8】
前記解析手段は、基準面に対する前記移動面の位置および向きの変化に関する情報を抽出する画像処理手段を備えることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の、一次光源から二次源を発生させる装置。
【請求項9】
前記二次源のビームは、極紫外線、電子、またはプロトンのビームであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の、一次光源から二次源を発生させる装置。
【請求項10】
前記移動面はターゲットホルダ上にマウントされ、前記ターゲットホルダには、前記移動面を回転させる手段(51、52、53)と、前記移動面を平行移動させる手段(40)とが装備されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の、一次光源から二次源を発生させる装置。
【請求項11】
前記ターゲットホルダおよび前記移動面は、真空チャンバ内にマウントされることを特徴とする、請求項10に記載の、一次光源から二次源を発生させる装置。
【請求項12】
測定を確実に高精度にするために、前記制御レーザビームは、前記一次光源の波長以下の波長を有する連続波のレーザ源によって生成されることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の、一次光源から二次源を発生させる装置。
【請求項13】
前記一次光源は、フェムト秒パルスレーザ源であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の、一次光源から二次源を発生させる装置。
【請求項14】
前記二次源は、前記一次源の高調波であって数十〜数百アト秒の継続時間を有するレーザビームであることを特徴とする、請求項13に記載の、一次光源から二次源を発生させる装置。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−511227(P2012−511227A)
【公表日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−539035(P2011−539035)
【出願日】平成21年12月4日(2009.12.4)
【国際出願番号】PCT/EP2009/066397
【国際公開番号】WO2010/063820
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(511092147)
【出願人】(511134687)エコール ナショナル スーペリウール ド テクニック アヴァンセ (1)
【出願人】(509197324)サントル ナショナル ド ラ ルシェルシュ シアンティフィク (10)
【氏名又は名称原語表記】CENTRE NATIONAL DE LA RECHERCHE SCIENTIFIQUE
【Fターム(参考)】