説明

積層体の研磨量検出素子、ウエファー、および積層体の研磨方法

【課題】磁界検出センサ用の研磨量検出素子において、パッドの設置面積を減らす。
【解決手段】研磨量検出素子31は、基板5と磁界検出センサ10とを含む積層体の研磨量検出素子である。研磨量検出素子31は、積層体の研磨面Gに磁界検出センサ10とともに露出して設けられ、研磨量に応じて抵抗値が変化する抵抗膜32と、抵抗膜32の一端に電気的に接続され、積層体の研磨面Gとは異なる面に形成された、抵抗値を測定するためのパッド33と、を有している。抵抗膜32の他端は基板5に電気的に接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は積層体の研磨に用いられる研磨量検出素子、ウエファー、および研磨量検出素子を用いた積層体の研磨方法に関し、特に、ハードディスク装置に用いられる薄膜磁気ヘッドの研磨工程で用いられる研磨量検出素子の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスク装置に用いられる薄膜磁気ヘッドは、大きく分けてウエファー工程、スライダー工程、および組立工程を経て製造される。ウエファー工程は、ウエファー上に、読込素子(磁界検出センサ)や書込素子を、薄膜製造技術を用いて形成する工程である。スライダー工程は、ウエファーをバーに切断し、バーを研磨して媒体対向面を形成するとともに、個々のスライダーに分離する工程である。組立工程は、完成したスライダーをヘッドジンバルアセンブリなどの最終製品に組み込む工程である。本明細書では、この研磨がおこなわれる前の、バーまたはスライダーの媒体対向面となるべき面を研磨面という。
【0003】
スライダー工程では、切断および研磨によって、ウエファーから所定の寸法を有する多数個のスライダーが作成される。スライダー工程のなかでも、研磨面を研磨して媒体対向面を形成する研磨工程は、スライダーの特性、特に読込素子の特性を決定する重要な工程であるため、ナノメーター単位の寸法精度が要求され、種々の方法が提案されている。その方法の一つとして、実際の素子となる部分ではなく、後の工程で切断される切り代部に検出用の素子を設けて、その素子の抵抗値を測定しながら、所定の素子寸法が得られるように研磨する方法が知られている(例えば、特許文献1)。この研磨方法の概略は以下のとおりである。
【0004】
ウエファー工程では、通常、スライダーとなるべき素子部分の周囲に切り代部が設けられる。ウエファーを縦横に延びる切り代部のうち一方向の切り代部に沿ってバーに切断すると、バーには、スライダーとなる部分と、切断された切り代部と交差する切り代部とが交互に配置される。このバーにされたときにスライダー部の間にくる切り代部に、あらかじめウエファー工程で、RLG(Resistance Lapping Guide)またはELG(Electric Lapping Guide)と呼ばれる、媒体対向面研磨の際に用いられる抵抗膜を設けておく。読込素子はあらかじめ媒体対向面となるべき面より張り出して形成されるため、抵抗膜もこれに合せて媒体対向面となるべき面より張り出すように形成しておく。抵抗膜の両端は、ウエファーの切り代部の表面に設けられた2つのパッドと電気的に接続しておく。研磨面を研磨すると読込素子は研磨される。これと同時に抵抗膜も研磨され、その断面積の減少により電気抵抗が変化する。2つのパッドをワイヤーボンドまたはプローブを介して測定器に接続し、電気抵抗を測定する。抵抗膜の抵抗値と研磨量との関係をあらかじめ求めておけば、抵抗値を監視することによって読込素子の研磨量を制御することができる。
【0005】
この方法は、素子となる部分ではなく、最終的に切断される部分を利用しているので、素子のESD(静電破壊)等による損傷が防止できるというメリットがある。また、TMR(トンネル磁気抵抗効果)素子のようにラッピングをすると所謂スメアーにより正確な素子抵抗が測定できない場合にも有効な検出方法である。特許文献1では、2つのパッドを三角形に形成し、長辺同士を隣接させ、全体が長方形形状となるように配置している。この方法によれば、各パッドに接続されるワイヤーなどが交錯したり、干渉したりする可能性が減るため、パッドの設置部位が狭い場合でもパッドの設置が可能となる。
【特許文献1】特開2002−245606号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
パッドは、ワイヤーボンドまたはプローブによって測定器に接続されるため、一定の大きさが必要である。ワイヤーボンドを用いる場合、ワイヤーボンドのワイヤー径、ワイヤーボンド機の精度などの制約により、パッドは一定の寸法を確保する必要がある。プローブ法を用いる場合も、プローブ径の制約から、パッド間に一定の距離を設ける必要があり、この結果パッドの設置面積は増加する。したがって、従来技術では、パッドの設置面積を確保するため、切り代部をある程度大きく設ける必要があった。しかし。切り代部を大きくすることはそれだけ1枚のウエファーから取れるスライダーの個数が減少することにつながる。切り代部はスライダーの大きさとは無関係であることから、今後スライダーの小型化が進むと、切り代部がウエファーに占める比率が相対的に増え、高密度集積と多数個採取によるコストダウンの制約となる。また、スライダーが小型化する場合、スライダー高さ(媒体対向面と直交する方向のスライダー寸法)も減少するため、測定に大きな支障を生じることなく2つのパッドを設けることも難しくなる。フェムトサイズスライダーの場合、スライダー高さはピコスライダーに比べて70μm小さい230μmであり、パッド形状や配置を工夫し対応するとしても限界がある。
【0007】
隣接するバー間の切り代部にパッドを設け、ウエファーを複数のバーが並列したブロックの形状で切り出す方法も考えられる。この場合、研磨はブロックの状態でバーごとにおこない、一列のバーの研磨が終了すると、そのバーを切り出し、同様の工程を繰り返す。このような方法では、個々のバー内の切り代部の幅は縮小しやすくなるが、ブロックの最後のバーではパッドを設けることが困難であり、研磨の精度が確保できなくなる。また、逆に、バー間の切り代部の幅の縮小が困難となることも考えられる。
【0008】
そこで、本発明は、パッドの設置面積を減らすことのできる、磁界検出センサ用の研磨量検出素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の研磨量検出素子は、基板と磁界検出センサとを含む積層体の研磨量検出素子である。研磨量検出素子は、積層体の研磨面に磁界検出センサとともに露出して設けられ、研磨量に応じて抵抗値が変化する抵抗膜と、抵抗膜の一端に電気的に接続され、積層体の研磨面とは異なる面に形成された、抵抗値を測定するためのパッドと、を有している。抵抗膜の他端は基板に電気的に接続されている。
【0010】
抵抗膜の一端は基板に接地されているため、従来技術のように、抵抗膜の両端に接続された2つのパッドを設ける必要はない。抵抗膜の一端と接続されたパッドが1つあればよい。パッドはワイヤーボンドやプローブ等が接続されるため、一定以上の面積を必要とする。したがって、パッドが1つだけでよいということは、パッドの設置に必要な面積を大きく縮小できることを意味し、1枚のウエファーから磁界検出センサを含む積層体をより多く製造することができる。
【0011】
抵抗膜とパッドとの間、および抵抗膜と基板との間は、各々積層体を積層方向に延びるビアで接続されていることが好ましい。
【0012】
本発明のウエファーは、磁界検出センサを含むスライダー部に隣接して、上記の研磨量検出素子を含む切り代部が設けられている。
【0013】
本発明の積層体の研磨方法は、基板と、磁界検出センサと、抵抗膜と、パッドとを備えた積層体であって、抵抗膜は積層体の研磨面に磁界検出センサとともに露出して設けられ、抵抗膜の一端は基板に電気的に接続され、抵抗膜の他端はパッドに電気的に接続された積層体を用意するステップと、基板を接地するステップと、パッドによって抵抗膜の抵抗値を監視しながら研磨面を研磨するステップと、を有している。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明によれば、パッドの設置個数を半減することができる。このため、パッドの設置面積を減らすことのできる、磁界検出センサ用の研磨量検出素子を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の研磨量検出素子について図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る研磨量検出素子が設けられたウエファーおよびバーの斜視図である。同図(a)は、ウエファーの積層方向上側(図中白抜き矢印で示す。)から見たウエファーの概略外形図である。ウエファー1には、シリコン等の基板の上に、多数のスライダー部3が2次元状に配列されている。各スライダー部3は、磁界検出センサ(後述するMR素子10など)を有するスライダーとなる。各スライダー部3の周囲には、切り代部4a,4bが形成されている。同図(b)は、図1(a)と同様に、積層方向上側(図中白抜き矢印で示す。)からみた、バーを切り出したときのバーの斜視図である。同図(c)には、バーの切断面が上になるように見た、すなわち、バーを図1(b)の回転矢印の向きに回転させた状態におけるバーの斜視図を示す。ウエファー1は、図1(a)に示すように、切り代部4aに沿ってバー2に切断され、その切断面の一方は、研磨されることによって媒体対向面が形成される研磨面Gとなる。バー2には、スライダーが形成されるスライダー部3と、切り代部4bとが交互に配列されている。切り代部4bは、バー2の研磨面Gを研磨して、媒体対向面Sを形成した後に、バー2を個々のスライダーに切断するときの切り代として用いられる。
【0016】
図2には、スライダー部と切り代部とからなる積層体の部分拡大図を示す。同図は、図1(c)と同じ方向から見たものである。図2では、スライダー部と切り代部とを切り離して示しているが、実際には一体化されている。
【0017】
スライダー部3は、積層方向下側から順に、基板5、絶縁層6、下部シールド層8、シールドギャップ膜9、MR素子10、下部磁極層12の順に積層され、その上に上部磁極層14やコイル(図示せず)が形成され、全体がオーバーコート層16で被覆されている。
【0018】
基板5には、アルティック(Al23・TiC)等のセラミック材料が用いられる。基板5の上に形成される絶縁層6は、アルミナ(Al23)等の絶縁材料よりなる。下部シールド層8の材料には、例えばパーマロイ(NiFe)が用いられる。シールドギャップ膜9の材料には、例えばアルミナが用いられる。シールドギャップ膜9は、下部シールドギャップ膜と上部シールドギャップ膜(ともに図示せず)とが積層されて形成されている。読込素子であるMR素子10が、研磨面Gに面して、下部シールドギャップ膜と上部シールドギャップ膜との間にシールドされて設けられている。MR素子10は、AMR(異方性磁気抵抗効果)素子、GMR(巨大磁気抵抗効果)素子、またはTMR素子等の磁気抵抗効果を示す感磁膜を用いた磁界検出センサである。
【0019】
下部磁極層12は、記録ヘッドの下部磁極層としての機能と、再生ヘッド(MR素子10)の上部シールド層としての機能を兼ねており、例えば、パーマロイやCoNiFe等の、めっき法によって成膜可能な磁性材料が用いられる。MR素子10にはセンス電流を供給する電極(図示せず)が接続している。
【0020】
下部磁極層12と上部磁極層14との間の研磨面G側の端面には、下部磁極層12と上部磁極層14との間の絶縁のための記録ギャップ13が設けられている。記録ギャップ13の材料としては、例えば、NiP等のめっき法によって成膜可能な非磁性金属材料が用いられる。
【0021】
上部磁極層14と下部磁極層12は、接続部(図示せず)によって接続され、全体で1個のU字型導体を形成している。上部磁極層14と下部磁極層12との間には、接続部の周りを巻回するコイル(図示せず)が設けられている。これらの積層部の上方には、オーバーコート層16が形成されている。オーバーコート層16の材料には、例えばアルミナ等の絶縁材料が用いられる。オーバーコート層16の頂面には書込パッド23,24と読込パッド25,26とが形成されている。書込パッド23,24は各々、バンプ(図示せず)を介してコイルに接続している。読込パッド25,26は各々、バンプ(図示せず)および電極を介して、MR素子10に接続している。
【0022】
切り代部4bは、スライダー部3と異なり、書込や読込みのための素子は形成されていないが、スライダー部3と同様の膜構成を備えた積層体である。図2に示すように、積層方向下側から順に、基板5、絶縁層6、下部シールド層8、シールドギャップ膜9、下部磁極層12の順に積層され、その上がオーバーコート層16で被覆されている。切り代部4bに特徴的なのは、図2に示すように、抵抗膜32が形成されていることである。抵抗膜32は、RLGまたはELGと呼ばれるセンサで、スライダー部3におけるMR素子10とほぼ同じ積層方向高さ、すなわちシールドギャップ膜9の間に設けられている。しかし、抵抗膜32の設置位置は必ずしもMR素子10と同レベルでなくともよく、例えばMR素子10と書込素子の中間位置でもよい。下部シールド層8および下部磁極層12は、無くてもよい。抵抗膜32はMR素子10と同一の素子構成でもよいが、NiFe,Cu,NiCr,Au,NiCu等、導電性の金属膜を広く用いることができる。また、オーバーコート層16の積層面上面161にはパッド33が設けられている。
【0023】
図3は、研磨量検出素子の全体を示す概念的斜視図である。本図は図2と異なり、パッド33を上方として、すなわち図1(b)と同じ方向からみた斜視図であり、また、研磨量検出素子以外の要素は適宜省略している。
【0024】
研磨量検出素子31は上述のように、抵抗膜32とパッド33とを有している。抵抗膜32は、研磨面Gに沿って積層方向と水平に延びている。抵抗膜32の各端部から、研磨面Gと直交する方向に、抵抗膜32と電気的に接続されたリード部42,43が延びている。抵抗膜32の前面は研磨面Gに露出した研磨部32aとなっており、研磨に従って除去されていく。MR素子10も同様に研磨面Gに露出した研磨部10aを有しており、研磨に従って除去されていく。所定の研磨が終了すると、スライダー部3には媒体対向面Sが形成される。
【0025】
リード部42の抵抗膜32と反対側の終端部46付近から、積層方向上方に向けてバンプ44が形成され、パッド33と電気的に接続している。一方、リード部43の抵抗膜32と反対側の終端部47付近からは、積層方向下方に向けてバンプ45が形成され、基板5と電気的に接続している。パッド33は、研磨部32aの研磨に伴う抵抗膜32の抵抗値の変化を測定するために設けられている。図2に示すように、パッド33は、書込パッド23,24、および読込パッド25,26と同時に形成するためにオーバーコート層16の積層面上面161に設けているが、積層体の研磨面Gとは異なる面であればいずれの面に形成されていてもよい。
【0026】
研磨をおこなう際には、まず基板5を適宜な方法で接地する。これによって基板5に電気的に接続されたリード部43および抵抗膜32の端部48も接地電位におかれる。基板5は、例えばTiC30%、Al2370%程度の焼結品を用いた場合、良好な導通性を有している。これと同時に、パッド33をワイヤーボンドあるいはプローブによって測定装置(図示せず)に接続する。研磨面Gを研磨していくと、MR素子10の研磨部10aと同時に抵抗膜32の研磨部32aが研磨されていく。研磨量に応じて抵抗膜32の断面積Aが減少し、それに伴って抵抗膜32の抵抗値が増加する。測定装置でこの抵抗値を監視しながら研磨を続け、所定の抵抗値に達したところで研磨を終了する。あらかじめ抵抗値とMR素子10の研磨量との関係を取得しておけば、所定のMR高さ(媒体対向面と直交方向に測ったMR素子10の高さ)で研磨を終了することができる。
【0027】
本発明は、このように抵抗膜32の一端を基板5に接地しているので、従来技術のように一つの切り代部にパッドを2つ設ける必要がない。したがって、切り代4bの幅がパッドの配置によって制約されにくくなり、切り代の縮小が容易となる。また、フェムトサイズスライダーの採用等によってスライダーの高さH(図2参照)が縮小し、切り代部の高さHが同様に縮小しても、設置するパッドは1つでよいため対応は容易である。ワイヤーボンドの接続も1箇所でよいため、隣接するワイヤーボンド同士が互いに干渉することはなく、ワイヤーボンドの精度要求も緩和できる。同様にプローブを用いる場合も、隣接するプローブ同士が互いに干渉することはないため、プローブ径の制約がなくなる。さらに、ワイヤーボンド同士、あるいはプローブ同士の干渉がないため、パッドとの接続方法の自由度が増加し、パッド自体の平面積の縮小にもつながる。なお、本発明では抵抗膜と基板とをつなぐバンプが新たに必要となるが、従来技術で容易に形成することができ、マスクの変更も最小限ですむ。
【0028】
本発明の研磨量検出素子を用いて切り代部やパッドの形状等を見直したところ、切り代部の幅を120μmから65μmへと大幅に縮小することができた。これは、フェムトサイズスライダーにおいては、1枚のウエファーから取れるスライダー数にして約7%の増加であった。
【0029】
図4,5は本発明の研磨量検出素子における、抵抗膜の研磨時間と抵抗値との関係を示すグラフである。図4は、一つのバーの9箇所の抵抗膜について測定した結果であり、図5は、別のバーの9箇所の抵抗膜について測定した結果である。各図とも、横軸に時間、縦軸に抵抗値を示している(全て同一目盛り)。研磨は、抵抗膜32の直流抵抗が30オームに達するまでおこなった。一般に、抵抗値は時間(研磨)とともに漸増し、途中で増加の傾きが増加し、その後再び漸増する、いわゆるS字型のカーブを描くことが知られているが、ここで得られたグラフは従来技術と同様の傾向を示すものであった。また、同一バー内の各抵抗膜、異なるバー間の各抵抗膜はほぼ一定の傾向を示しており、あらかじめこのグラフを取得しておけば従来と同様の手順でMR素子の研磨量を制御できることが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態に係る研磨量検出素子が設けられたウエファーおよびバーの斜視図である。
【図2】スライダー部と切り代部の部分拡大図である。
【図3】研磨量検出素子の全体を示す概念的斜視図である。
【図4】本発明の研磨量検出素子における、抵抗膜の研磨時間と抵抗値との関係を示すグラフである。
【図5】本発明の研磨量検出素子における、抵抗膜の研磨時間と抵抗値との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0031】
1 ウエファー
2 バー
3 スライダー部
4a,4b 切り代部
5 基板
10 MR素子
10a 研磨部
31 研磨量検出素子
32 抵抗膜
33 パッド
32a 研磨部
42,43 リード部
44,45 バンプ
G 研磨面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と磁界検出センサとを含む積層体の研磨量検出素子であって、
前記積層体の研磨面に前記磁界検出センサとともに露出して設けられ、研磨量に応じて抵抗値が変化する抵抗膜と、
前記抵抗膜の一端に電気的に接続され、前記積層体の前記研磨面とは異なる面に形成された、前記抵抗値を測定するためのパッドと、
を有し、
前記抵抗膜の他端は前記基板に電気的に接続されている、
研磨量検出素子。
【請求項2】
前記抵抗膜と前記パッドとの間、および前記抵抗膜と前記基板との間は、各々積層体を積層方向に延びるビアで接続されている、請求項1に記載の研磨量検出素子。
【請求項3】
前記磁界検出センサを含むスライダー部に隣接して、請求項1または2に記載の研磨量検出素子を含む切り代部が設けられた、ウエファー。
【請求項4】
基板と、磁界検出センサと、抵抗膜と、パッドとを備えた積層体であって、該抵抗膜は該積層体の研磨面に該磁界検出センサとともに露出して設けられ、該抵抗膜の一端は該基板に電気的に接続され、該抵抗膜の他端は該パッドに電気的に接続された積層体を用意するステップと、
前記基板を接地するステップと、
前記パッドによって前記抵抗膜の抵抗値を監視しながら前記研磨面を研磨するステップと、
を有する、
積層体の研磨方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−334934(P2007−334934A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−162211(P2006−162211)
【出願日】平成18年6月12日(2006.6.12)
【出願人】(500393893)新科實業有限公司 (361)
【氏名又は名称原語表記】SAE Magnetics(H.K.)Ltd.
【住所又は居所原語表記】SAE Technology Centre, 6 Science Park East Avenue, Hong Kong Science Park, Shatin, N.T., Hong Kong
【Fターム(参考)】