説明

立体映像表示装置

【課題】レンティキュラレンズ板の傾斜角度及び複数個の方向別視差映像のマルチプレキシングパターンを調節することで、解像度の低下を最小化しながら、単位立体空間を拡張できる立体映像表示装置を提供する。
【解決手段】立体映像を具現するために、複数個の方向別視差映像がサンプリング及びマルチプレキシングされて表示される表示素子と;前記表示素子の前面に備わり、縦軸が前記表示素子の垂直軸に対して所定角度αだけ傾斜したレンティキュラレンズ板と;を含んでおり、前記立体映像をなす単位立体映像を構成する方向別視差映像は、その個数が7の倍数であることを特徴とする立体映像表示装置を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体映像表示装置に関するもので、より詳細には、立体映像を具現するために使用される方向別視差映像の個数を増加させる場合にも解像度が低下しない立体映像表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、立体映像は、視聴者の左右眼にそれぞれ異なる映像が入力された後、左右の映像が視聴者の頭の中で合成されることで、立体的な映像として認識される。したがって、立体映像を作るためには、視聴者の左眼と右眼にそれぞれ異なる映像を表示させるための装置が必要である。従来は、このような装置として、立体眼鏡を用いて左眼画像と右眼画像とを分離する線偏光方式の立体表示装置が用いられたが、この場合、視聴者が眼鏡を着用すべきであるという不便さがあった。
【0003】
したがって、上記のような不便さを解決するために、眼鏡を着用しない方式が提案された。このような方式によって、主にLCDまたはPDPなどの平板ディスプレイ素子に、方向別映像を分離する素子を結合して立体システムを構成する。そして、上述した立体映像表示装置は、方向別映像を分離する素子によって、レンティキュラレンズシートを用いるレンティキュラ方式と、スリットアレイシートを用いるパララックス方式と、マイクロレンズアレイシートを用いるインテグラルフォトグラフィ方式と、干渉現象を用いるホログラフィ方式とに区分される。これら方式のうち、パララックス方式は、ほとんどの光がスリットによって遮断されることで、画面の明るさが暗くなるという短所を有し、インテグラルフォトグラフィ方式及びホログラフィ方式は、データの処理量が非常に膨大であり、現実的に具現することが容易でないという短所を有する。そのため、最近は、レンティキュラ方式に関心が集まっている。
【0004】
図1は、レンティキュラ方式を用いた従来の立体映像表示装置を示した図である。図1に示すように、レンティキュラ方式を用いた立体映像表示装置は、複数個の方向別視差映像がディスプレイされる平板表示素子10と、平板表示素子10の前面に配置されるレンティキュラレンズ板12とを含んで構成される。このとき、レンティキュラレンズ板12は、その縦軸14が平板表示素子10の垂直軸と平行に配置され、主に映像がレンティキュラレンズの焦点面に置かれるように、平板表示素子10から所定距離だけ離隔して配置される。しかしながら、図1に示した4個の映像を使用する従来のレンティキュラ方式を用いた立体映像表示装置において、図2に示すように、垂直解像度は、サンプリングされる前の方向別視差映像と同一の解像度を有するが、水平解像度は1/4に減少する。すなわち、従来のレンティキュラ方式では、水平解像度が1/n(n:方向別視差映像の個数)に減少するという短所があった。
【0005】
上記のような短所を解決するために、図3に示すように、レンティキュラレンズ12の縦軸16が所定角度αだけ傾斜するようにレンティキュラレンズ12を配置する方式が提案されたが、このような方式は、垂直解像度の一部を犠牲にして水平解像度を改善する方式である。これを図4を参照して具体的に説明すると、図4では、立体映像を具現するために9個の方向別視差映像を使用したが、図示したように、水平解像度は基本2D解像度に比べて1/9でない約1/3に減少し、垂直解像度は、解像度低下のなかった既存の垂直方向のレンティキュラ方式に比べて約1/3に低下したことが分かる。すなわち、水平/垂直解像度低下の均衡を合わせることで、観察者の目には、既存の方式に比べて映像品質が全体的に改善したように見える。このとき、レンティキュラレンズの垂直軸の傾斜角度αは、次のような数学式によって定義される。
【0006】
【数1】

【0007】
このとき、Hpは、水平方向の最小単位画素周期を示し、Vpは、垂直方向の最小単位画素周期を示し、Rは、2以上の整数として、複数個の映像配列に使用された行の数を示す。例えば、αが9.4°または6.3°などの値を有するようにレンティキュラレンズ板12が傾斜する。ここで、図4に示した平行四辺形18は、傾斜したレンティキュラ方式における単位解像度を示し、四角形20は、2D映像における単位解像度を示す。
【0008】
上述したレンティキュラレンズ方式を用いた立体映像表示装置で立体映像を視聴する場合、観察者が最適の映像を観察できる領域が存在するが、このような領域を単位立体空間という。したがって、単位立体空間の大きさが大きいほど、観察者が逆立体視(pseudo−stereoscopic vision)なしに正常的に立体映像を見れる空間が広くなるが、この単位立体空間の大きさは、単位立体空間の水平距離の大きさLで示される。また、水平距離Lは、次のような数学式によって算出される。
【0009】
【数2】

ここで、mは、単位立体映像を構成する方向別視差映像の個数を示し、dは、一つの方向別視差映像に対応する単位立体空間上での距離を示す。したがって、単位立体空間の大きさを増加させるためにはLが増加しなければならなく、Lが増加するためには、方向別視差映像の個数であるmが増加したり、一つの方向別視差映像に対応する単位立体空間での距離であるdが増加しなければならない。これを図5及び図6に基づいて具体的に説明すると、4個の方向別視差映像を用いた場合(m=4)を示した図5と、6個の方向別視差映像を用いた場合(m=6)を示した図6から分かるように、dまたはmが増加するとLが増加し、Lが増加すると単位立体空間が拡張される。
【0010】
しかしながら、dは、観察者の両眼間の距離より小さくすべきであるので、その大きさを増加させるには限界があり、mを増加させるべきであるが、一般的に、mの増加は解像度の減少をもたらすという問題点がある。したがって、レンティキュラ方式を用いた立体映像表示装置では、解像度の低下なしに単位立体空間を拡張できる立体映像表示装置が要求されている。
【0011】
一方、立体映像表示装置において、複数個の方向別視差映像が表示される平板表示素子10をLCDで具現する場合、図7及び図8に示すように、LCDの大型化が発生したり、LCDの前後面に配置される各偏光板(図示せず)の異なる熱膨張または熱収縮特性のために、LCDが前方または後方に曲がる現象が発生する。これによって、レンティキュラレンズ板12などの立体映像フィルターと、LCDで具現される平板表示素子10との間の距離lが画面全体で一定でなくなり、立体感が大いに低下するという問題点があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上記のような従来の問題点を解決するためのもので、その目的は、レンティキュラレンズ板の傾斜角度及び複数個の方向別視差映像のマルチプレキシングパターンを調節することで、解像度の低下を最小化しながら、単位立体空間を拡張できる立体映像表示装置を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、立体映像表示装置に用いられる液晶パネルの曲がり現象を防止できる立体映像表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記のような目的を達成するために、本発明は、立体映像を具現するために、複数個の方向別視差映像がサンプリング及びマルチプレキシングされて表示される表示素子と;前記表示素子の前面に備わり、縦軸が前記表示素子の垂直軸に対して所定角度αだけ傾斜したレンティキュラレンズ板と;を含んで構成され、前記立体映像をなす単位立体映像を構成する方向別視差映像は、その個数が7の倍数であることを特徴とする立体映像表示装置を提供する。
【0015】
本発明の他の実施形態によると、立体映像を具現するために、複数個の方向別視差映像がサンプリング及びマルチプレキシングされて表示される液晶パネル(LCD)と;前記液晶パネルの前面に備わり、前記複数個の方向別視差映像を分離する立体映像フィルターと;前記液晶パネルの前面及び後面のうち少なくとも一つに備わり、前記液晶パネルの形状を平面で支持する平板支持板と;を含んで構成されることを特徴とする立体映像表示装置を提供する。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る立体映像表示装置においては、複数個の方向別視差映像のマルチプレキシングパターン及びレンティキュラレンズ板の勾配を調節することで、解像度低下を最小化しながら、単位立体空間の大きさを最大化できるという効果がある。
【0017】
そして、平板表示素子としてLCDが使用される場合、LCDに含まれた偏光板の外側に曲がり防止膜を設置してLCDの曲がり現象を防止し、立体映像フィルターとLCDとの距離を一定に維持することで、観察者に最適の立体映像を提供できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、上記の目的を具体的に実現できる本発明の好適な実施例を、添付の図面に基づいて説明する。
【0019】
従来技術と同一の構成要素には、説明の便宜上、同一の名称及び符号を付与し、それに対する詳細な説明は省略する。
【0020】
図9は、本発明の一実施例に係る立体映像表示装置を示した図である。図9に示すように、立体映像表示装置は、サンプリング及びマルチプレキシングされた複数個の方向別視差映像がディスプレイされる平板表示素子22と、平板表示素子22の前面に配置され、複数個の方向別視差映像を分離するレンティキュラレンズ板24とを含んで構成される。このとき、レンティキュラレンズ板24は、映像がレンティキュラレンズの焦点面に置かれるように、平板表示素子22から所定距離lだけ離隔して配置される。一実施例において、平板表示素子22は、LCDまたはPDPで具現されうるが、図9に示すように、平板表示素子22がLCDで具現される場合、LCDの自体発光が不可能であるので、立体映像表示装置は、光源としてバックライト26をさらに含む。
【0021】
このとき、本発明では、解像度の低下を最小化しながら単位立体空間の大きさを最大化するために、図9に示したレンティキュラレンズ板24を、所定角度αだけ傾斜するように平板表示素子22の前面に配置するが、その角度は、立体映像を形成する一つの単位立体映像内に前記複数個の方向別視差映像がマルチプレキシングされるパターンを調節することで設定される。すなわち、本発明は、方向別視差映像の個数を増加させて単位立体空間の大きさを拡張させるもので、方向別視差映像のマルチプレキシングパターン及びレンティキュラレンズ板24の勾配を調節することで、解像度の減少を最小化させるものである。
【0022】
上述した方向別視差映像のマルチプレキシングパターン及びレンティキュラレンズ板の傾斜角度を定義する過程を、図10乃至図11に基づいて具体的に説明する。まず、方向別視差映像は、図10に示すように、n個のカメラC,C,…,C(27a,27b,…,27n)を用いてn個の方向別視差映像PV1,PV2,…,PVnを得ることで生成される。このように生成されたn個の方向別視差映像は、サンプリング過程を経た後、所定パターンでマルチプレキシングされて一つの単位立体映像を構成する。そして、後述する一実施例において、各単位立体映像は35個からなるので、この場合、35個のカメラを使用して35個の方向別視差映像PV1,PV2,…,PV35を得ることができる。
【0023】
本発明の一実施例に係る立体映像表示装置は、図10に示すように、単位立体映像28を、7m個(m=自然数)の方向別視差映像を用いて生成する。一実施例において、単位立体映像の生成に用いられる方向別視差映像の個数は、35個、42個、49個、56個などであり、これらのうち、最適の解像度を考慮して35個で具現される。以下、説明の便宜のために、35個の方向別視差映像を用いて単位立体映像を具現する本発明の一実施例を説明する。
【0024】
図11に示すように、35個の方向別視差映像で構成される単位立体映像28は、平板表示素子22上で、水平方向には隣接して繰り返され、垂直方向には、左側に4個のサブピクセルだけ移動して繰り返される。すなわち、各単位立体映像28に水平方向に隣接する他の単位立体映像は、上下方向の移動なしに配置される。しかしながら、各単位立体映像28に垂直方向に隣接する他の単位立体映像は、左側に4個のサブピクセルだけ移動して位置する。ただし、各単位立体映像28内でのサブピクセルの配置は、後述するように、同一のパターンを有する。また、一つの単位立体映像内に配置される35個の方向別視差映像は、水平方向に5個、垂直方向に7個のサブピクセルに所定の規則にしたがって配置されるが、最初の5個の方向別視差映像が配置されるパターンが繰り返して適用されることで、35個の方向別視差映像が順次的に配置される。すなわち、最初の1行に配置された5個の各画素間の規則は、残りの6個の行でも同一である。
【0025】
具体的に説明すると、各行で最も左側に配置される方向別視差映像は、最上端から最下端まで順に、第4、第7、第3、第6、第2、第5及び第1番目の方向別視差映像である。そして、各行で左から右に進行するとき、それぞれ7だけ増加した方向別視差映像が配置される。すなわち、何れかのピクセルに第5番目の方向別視差映像が配置される場合、その右側には第12番目の方向別視差映像が配置される。
【0026】
より具体的に説明すると、単位立体映像を構成する各サブピクセルのうち最上端の第1行のサブピクセルには、左から右に第4、第11、第18、第25及び第32番目の方向別視差映像が配置され、第2行のサブピクセルには、左から右に第7、第14、第21、第28及び第35番目の方向別視差映像が配置され、第2行を基準にして左側に1個のサブピクセルだけ移動して配置される第3行のサブピクセルには、左から右に第3、第10、第17、第24及び第31番目の方向別視差映像が配置され、第4行のサブピクセルには、左から右に第6、第13、第20、第27及び第34番目の方向別視差映像が配置され、第4行を基準にして左側に1個のサブピクセルだけ移動して配置される第5行のサブピクセルには、左から右に第2、第9、第16、第23及び第30番目の方向別視差映像が配置され、第6行のサブピクセルには、左から右に第5、第12、第19、第26及び第33番目の方向別視差映像が配置され、第6行から左側に1個のサブピクセルだけ移動して配置される第7行のサブピクセルには、左から右に第1、第8、第15、第22及び第29番目の方向別視差映像が配置されるパターンでマルチプレキシングされる。
【0027】
ここで、一つのサブピクセル内で、前記第2行の方向別視差映像は、前記第1行の方向別視差映像と水平方向に同一の位置に備わる。そして、前記第4行の方向別視差映像は、前記第3行の方向別視差映像と水平方向に同一の位置に備わる。また、前記第6行の方向別視差映像は、前記第5行の方向別視差映像と水平方向に同一の位置に備わる。
【0028】
図11に示すように方向別視差映像が配置される場合、解像度の低下なしに35個の方向別視差映像を一つのレンティキュラレンズを用いて表示するために、レンティキュラレンズ板24の縦軸25は、平板表示素子22の垂直軸に対して角度αだけ傾斜するように配置されるべきである。このとき、レンティキュラレンズ板24の縦軸25の傾斜角度αは、図8に示した三角形29を用いて算出され、これを数式化すると次の通りである。
【0029】
【数3】

【0030】
ここで、Hpは、水平方向の最小単位画素周期を示し、Vpは、垂直方向の最小単位画素周期を示す。
【0031】
このとき、レンティキュラレンズ板24を構成する一つのレンティキュラレンズ24aは、水平方向に5個のサブピクセルに対応するように形成される。
【0032】
図12は、本発明に係る立体映像表示装置の解像度と、従来技術に係る立体映像表示装置の解像度とを比較して示した図である。図12Aでは、本発明の一実施例によって単位立体映像を35個の方向別視差映像を用いて構成し、レンティキュラレンズ板24を、数学式3によって算出される角度だけ傾斜するように配置した。そして、図12Bでは、従来技術によって単位立体映像を9個の方向別視差映像を用いて構成し、レンティキュラレンズ板12を、数学式1によって算出される角度だけ傾斜するように配置した。図12A及び図12Bにおいて、四角形30,32は、レンティキュラレンズ板24,12の効果による単位解像度を示すもので、その面積A,Bが小さいほど高い解像度を有するものと定義される。
【0033】
図12A及び図12Bに示すように、35個の方向別視差映像を用いた本発明の単位解像度の面積Aは、9個の方向別視差映像を用いた従来技術の単位解像度の面積Bの約83%であるので、本発明に係る立体映像表示装置の解像度がより高いことが分かる。すなわち、数学式2を考慮するとき、本発明は、従来技術より多くの方向別視差映像を用いたので、単位立体空間の大きさが増加するとともに、解像度も増加することが分かる。
【0034】
一方、図13は、図9に示すように、立体映像装置に含まれた平板表示素子22がLCDで具現される場合、LCDの外側に支持板を付着させることで、LCDの曲がり現象を防止できる立体映像表示装置を示している。図13に示すように、本発明の一実施例に係る立体映像表示装置のLCDには、LCDを構成する各偏光板36,38の外側に平板支持板40,42が付着される。平板支持板40,42は、液晶44の外側に配置される透明基板46,48と同様に、透明プラスチックまたは透明ガラスなどで形成することが好ましい。
【0035】
上述した実施例においては、前記平板支持板40,42が各偏光板36,38の外側に全て付着されているが、変形された実施例においては、前記平板支持板40,42が各偏光板36,38のうち何れか一つの外側のみに形成されることもある。また、上述した立体映像表示装置は、複数個の方向別視差映像を分離するための立体映像フィルター50として、レンティキュラレンズ板のみならず、スリット配列板を用いることもできる。
【0036】
本発明は、上述した実施例に限定されるものでなく、添付された特許請求の範囲から分かるように、本発明の属する分野で通常の知識を有する者によって変形可能であり、このような変形は本発明の範囲に属する。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明に係る立体映像表示装置によると、方向別視差映像の個数を増加させる場合にも解像度が低下しない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】レンティキュラ方式を用いた従来の立体映像表示装置を示した図である。
【図2】図1に示した立体映像表示装置における解像度低下を示した図である。
【図3】レンティキュラ方式を用いた従来の他の立体映像表示装置を示した図である。
【図4】図3に示した立体映像表示装置における解像度低下を示した図である。
【図5】レンティキュラ方式を用いた従来の立体映像表示装置における単位立体空間を示した図である。
【図6】レンティキュラ方式を用いた従来の立体映像表示装置における単位立体空間を示した図である。
【図7】LCDで平板表示素子を具現する場合におけるLCDの曲がり現象を示した図である。
【図8】LCDで平板表示素子を具現する場合におけるLCDの曲がり現象を示した図である。
【図9】レンティキュラ方式を用いた本発明の一実施例に係る立体映像表示装置を示した図である。
【図10】複数個の方向別視差映像を生成する過程を示した図である。
【図11】本発明の一実施例に係る複数個の方向別視差映像のマルチプレキシングパターン及びレンティキュラレンズ板の傾斜角度を示した図である。
【図12】本発明に係る立体映像表示装置の解像度と、従来技術に係る立体映像表示装置の解像度とを比較して示した図である。
【図13】平板表示素子として用いられるLCDの曲がり現象を防止できる立体映像表示装置を示した図である。
【符号の説明】
【0039】
22 平板表示素子
24 レンティキュラレンズ板
26 バックライト
25 レンティキュラレンズ板の縦軸
27a〜27n カメラ
28 単位立体映像
30 単位解像度
36,38 偏光板
40,42 支持板
44 液晶
46,48 透明基板
50 立体映像フィルター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立体映像を具現するために、複数個の方向別視差映像がサンプリング及びマルチプレキシングされて表示される表示素子と;
前記表示素子の前面に備わり、縦軸が前記表示素子の垂直軸に対して所定角度αだけ傾斜したレンティキュラレンズ板と;を含んで構成され、
前記立体映像をなす単位立体映像を構成する方向別視差映像は、その個数が7の倍数であることを特徴とする立体映像表示装置。
【請求項2】
前記立体映像をなす単位立体映像を構成する方向別視差映像は、水平方向に5個備わることを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置。
【請求項3】
前記所定角度αは、下記のように求められることを特徴とする請求項2に記載の立体映像表示装置。
α=arctan(5Hp/7Vp)
(ここで、Hpは、水平方向の最小単位画素周期を示し、Vpは、垂直方向の最小単位画素周期を示す。)
【請求項4】
前記単位立体映像は、水平方向には隣接して繰り返され、垂直方向には側面に4列だけ移動して繰り返されることを特徴とする請求項3に記載の立体映像表示装置。
【請求項5】
前記単位立体映像が35個の方向別視差映像で構成され、
前記レンティキュラレンズ板をなすレンティキュラレンズの一つの幅は、前記単位立体映像をなす水平方向に5個のサブピクセルに相応して形成されることを特徴とする請求項3に記載の立体映像表示装置。
【請求項6】
前記単位立体映像は、
最上端の第1行には、第1方向から第2方向に第4、第11、第18、第25及び第32番目の方向別視差映像が配置され、
第2行には、第1方向から第2方向に第7、第14、第21、第28及び第35番目の方向別視差映像が配置され、
第2行から第1方向に1個のサブピクセルだけ移動して配置される第3行には、第1方向から第2方向に第3、第10、第17、第24及び第31番目の方向別視差映像が配置され、
第4行には、第1方向から第2方向に第6、第13、第20、第27及び第34番目の方向別視差映像が配置され、
第4行から第1方向に1個のサブピクセルだけ移動して配置される第5行には、第1方向から第2方向に第2、第9、第16、第23及び第30番目の方向別視差映像が配置され、
第6行には、第1方向から第2方向に第5、第12、第19、第26及び第33番目の方向別視差映像が配置され、
第6行から第1方向に1個のサブピクセルだけ移動して配置される第7行には、第1方向から第2方向に第1、第8、第15、第22及び第29番目の方向別視差映像が配置されるパターンでマルチプレキシングされたことを特徴とする請求項3に記載の立体映像表示装置。
【請求項7】
前記表示素子は、液晶パネル(LCD)であり、光源をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置。
【請求項8】
前記表示素子は、プラズマディスプレイパネル(PDP)であることを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置。
【請求項9】
立体映像を具現するために、複数個の方向別視差映像がサンプリング及びマルチプレキシングされて表示される表示素子と;
前記表示素子の前面に備わり、縦軸が前記表示素子の垂直軸に対して所定角度αだけ傾斜したレンティキュラレンズ板と;を含んで構成され、
前記所定角度αは、下記のように求められることを特徴とする映像信号の処理方法。
α=arctan(5Hp/7Vp)
(ここで、Hpは、水平方向の最小単位画素周期を示し、Vpは、垂直方向の最小単位画素周期を示す。)
【請求項10】
前記立体映像をなす単位立体映像を構成する方向別視差映像は、その個数が7の倍数で、水平方向に5個備わることを特徴とする請求項9に記載の立体映像表示装置。
【請求項11】
前記単位立体映像が35個の方向別視差映像で構成され、
前記レンティキュラレンズ板をなすレンティキュラレンズの一つの幅は、前記単位立体映像をなす水平方向に5個のサブピクセルに相応して形成されることを特徴とする請求項9に記載の立体映像表示装置。
【請求項12】
前記単位立体映像は、水平方向には並んで繰り返され、垂直方向には側面に4列だけ移動して繰り返されることを特徴とする請求項9に記載の立体映像表示装置。
【請求項13】
前記単位立体映像は、
最上端の第1行には、第1方向から第2方向に第4、第11、第18、第25及び第32番目の方向別視差映像が配置され、
第2行には、第1方向から第2方向に第7、第14、第21、第28及び第35番目の方向別視差映像が配置され、
第2行から第1方向に1個のサブピクセルだけ移動して配置される第3行には、第1方向から第2方向に第3、第10、第17、第24及び第31番目の方向別視差映像が配置され、
第4行には、第1方向から第2方向に第6、第13、第20、第27及び第34番目の方向別視差映像が配置され、
第4行から第1方向に1個のサブピクセルだけ移動して配置される第5行には、第1方向から第2方向に第2、第9、第16、第23及び第30番目の方向別視差映像が配置され、
第6行には、第1方向から第2方向に第5、第12、第19、第26及び第33番目の方向別視差映像が配置され、
第6行から第1方向に1個のサブピクセルだけ移動して配置される第7行には、第1方向から第2方向に第1、第8、第15、第22及び第29番目の方向別視差映像が配置されるパターンでマルチプレキシングされたことを特徴とする請求項12に記載の立体映像表示装置。
【請求項14】
前記一つのサブピクセル内で、
前記第2行の方向別視差映像は、前記第1行の方向別視差映像と水平方向に同一の位置に備わることを特徴とする請求項13に記載の立体映像表示装置。
【請求項15】
前記一つのサブピクセル内で、
前記第4行の方向別視差映像は、前記第3行の方向別視差映像と水平方向に同一の位置に備わることを特徴とする請求項13に記載の立体映像表示装置。
【請求項16】
前記一つのサブピクセル内で、
前記第6行の方向別視差映像は、前記第5行の方向別視差映像と水平方向に同一の位置に備わることを特徴とする請求項13に記載の立体映像表示装置。
【請求項17】
前記表示素子は、液晶パネル(LCD)であり、光源をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の立体映像表示装置。
【請求項18】
前記表示素子は、プラズマディスプレイパネル(PDP)であることを特徴とする請求項9に記載の立体映像表示装置。
【請求項19】
立体映像を具現するために、複数個の方向別視差映像がサンプリング及びマルチプレキシングされて表示される液晶パネル(LCD)と;
前記液晶パネルの前面に備わり、前記複数個の方向別視差映像を分離する立体映像フィルターと;
前記液晶パネルの前面及び後面のうち少なくとも一つに備わり、前記液晶パネルの形状を平面で支持する平板支持板と;を含んで構成されることを特徴とする立体映像表示装置。
【請求項20】
前記平板支持板は、透明プラスチックまたは透明ガラスのうち何れか一つで形成されることを特徴とする請求項19に記載の立体映像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2009−520236(P2009−520236A)
【公表日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−547120(P2008−547120)
【出願日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際出願番号】PCT/KR2007/004719
【国際公開番号】WO2008/039004
【国際公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】