説明

立体視画像表示装置および立体視画像表示方法

【課題】立体視画像表示装置において、被写体に合わせて適切な立体視を可能とする。
【解決手段】少なくとも2方向の撮影方向から被写体を放射線撮影することにより取得された複数の放射線画像を用いて立体視可能な立体視画像を表示する表示部を備えてなる立体視画像表示装置において、複数の放射線画像を、2方向の撮影方向のなす角度と被写体の厚さから決定された初期縮小率で縮小し、縮小された複数の放射線画像を用いて生成された立体視画像を表示部に表示し、縮小した複数の放射線画像を所定の拡大率で拡大し、拡大された複数の放射線画像を用いて生成された立体視画像を表示部に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに異なる2つの撮影方向から放射線を被写体へ照射して撮影方向毎の放射線画像を検出し、その検出した2つの放射線画像を用いて立体視画像を表示する立体視画像表示装置及び立体視画像表示方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の画像を組み合わせて表示することにより、視差を利用して立体視できることが知られている。このような立体視できる画像(以下、立体視画像またはステレオ画像という)は、同一の被写体を異なる方向から撮影して取得された互いに視差のある複数の画像に基づいて生成されており、このような立体視画像の生成は、デジタルカメラやテレビなどの分野だけでなく、放射線画像撮影の分野においても利用されている。すなわち、被検者に対して互いに異なる方向から放射線を照射し、その被検者を透過した放射線を放射線画像検出器によりそれぞれ検出して互いに視差のある複数の放射線画像を取得し、これらの放射線画像に基づいて立体視画像を生成することが行われており、このように立体視画像を生成することによって観察者は奥行感のある放射線画像を観察することができて、より診断に適した放射線画像を観察することができる。
【0003】
一方、観察者は立体視画像を立体視するときに、互いに視差のある複数の放射線画像において例えば観察者が最も印象深く感じる可能性のある輝度が高い部位や、この部位の密度が高い箇所等、複数の放射線画像中に共通して存在する任意の注目部位を重ね合わせることによって、すなわち、融像することによって立体感のある画像を認識している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−348622号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら図8に示すように、ディスプレイ上の一点を見たときの輻輳角βと両眼視差により決定され両眼で前記注目部位を見たときの輻輳角αとの差を視差角|α−β|とすると、輻輳角βが一定の値のときには、前記注目部位が手前側にあるほど輻輳角αの値は大きくなり、視差角|α−β|の値も大きくなる。そのため立体視画像においては、観察者の両眼間に生じる視差を利用しているので、視差角|α−β|が大き過ぎる場合には立体視し難く観察者に不快感や疲労感を与えてしまう虞がある。
【0006】
また被写体の奥行き方向の厚さが厚い場合には、前記注目部位が被写体の手前側に位置しているときに輻輳角αが大きくなるため視差角|α−β|が大きくなってしまい、視差角|α−β|が大きくなると融像し難くなってしまう。なお一般的に視差角|α−β|=2度以下が快適な立体視を行うことができる範囲だとされている。
【0007】
またステレオバイオプシ装置のような立体視表示装置においては、ターゲットが示す位置の3次元座標位置を高精度に取得するために、放射線検出器において、放射線が照射される部分の重なる面積が大きくなるように、±15°(輻輳角α=30度)の撮影方向から放射線を照射することにより取得した放射線画像を用いてターゲットを指定するため、この放射線画像を用いて生成されたステレオ画像を立体視するときに、注目部位にきちんと目の調節(寄り目)をしなければならないが、前記ステレオ画像は奥行き方向の距離が長いため、狙った位置に焦点を合わす、つまり融像するのは困難である。
【0008】
なお特許文献1には時間の経過と共に視差量を予め決められた初期値から最終値まで徐々に変化させることにより、立体視画像を見慣れていない観察者がいきなり視差量の大きい映像を見ることにより眼や脳が過度の疲労を感じるのを防止するようにした立体映像表示方法が開示されているが、特許文献1に記載の方法では、立体視画像の内容によらず予め視差量の初期値と最終値が決定されているので、表示される立体視画像が異なるものである場合は考慮されていない。また視差量の最終値が予め定められているが、最終値となったときに観察者が立体視可能となったか否かが分からない。また視差量を変化させる方法としては、様々な視差量を持つ映像の中から所定の視差量を持つ画像を読み出すか、又はCG(コンピュータグラフィックス)を用いて描画することのみが記載されていて画像を拡大や縮小することは記載されていない。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、被写体に合わせて適切な立体視を可能とする立体視画像表示装置及び立体視画像表示方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の立体視画像表示装置は、少なくとも2方向の撮影方向から被写体を放射線撮影することにより取得された複数の放射線画像を用いて立体視可能な立体視画像を表示する表示部と、
前記2方向の撮影方向のなす角度と前記被写体の厚さから前記複数の放射線画像の初期縮小率を決定する縮小率決定部と、
該縮小率決定部により決定された初期縮小率で前記複数の放射線画像を縮小し、該縮小された複数の放射線画像を用いて生成された立体視画像を前記表示部に表示し、前記縮小した複数の放射線画像を所定の拡大率で拡大し、該拡大された複数の放射線画像を用いて生成された立体視画像を前記表示部に表示する画像サイズ変更部とを備えていることを特徴とするものである。
【0011】
ここで、「立体視画像」とは、観察者が被写体の立体感を認識できる画像を意味するものである。
【0012】
また本発明の立体視画像表示装置においては、前記表示部に前記立体視画像と共に目盛付のカーソルを表示させるカーソル表示制御部を備えていてもよい。
【0013】
また本発明の立体視画像表示装置においては、前記画像サイズ変更部が、前記縮小された複数の放射線画像を徐々に拡大させるものであってもよい。
【0014】
また本発明の立体視画像表示装置においては、前記画像サイズ変更部が、前記縮小された複数の放射線画像を段階的に拡大させるものであってもよい。
【0015】
また本発明の立体視画像表示装置においては、前記画像サイズ変更部が、前記縮小された複数の放射線画像を無段階的に拡大させるものであってもよい。
【0016】
本発明の立体視画像表示方法は、少なくとも2方向の撮影方向から被写体を放射線撮影することにより取得された複数の放射線画像を用いて立体視可能な立体視画像を表示する表示部を備えてなる立体視画像表示装置を使用した立体視画像表示方法であって、
前記複数の放射線画像を、前記2方向の撮影方向のなす角度と前記被写体の厚さから決定された初期縮小率で縮小し、
該縮小された複数の放射線画像を用いて生成された立体視画像を前記表示部に表示し、
前記縮小した複数の放射線画像を所定の拡大率で拡大し、
該拡大された複数の放射線画像を用いて生成された立体視画像を前記表示部に表示することを特徴とする。
【0017】
本発明の立体視画像表示方法においては、前記表示部に前記立体視画像と共に目盛付のカーソルを表示させることが好ましい。
【0018】
また本発明の立体視画像表示方法においては、前記縮小された複数の放射線画像を徐々に拡大させてもよい。
【0019】
また本発明の立体視画像表示方法においては、前記縮小された複数の放射線画像を段階的に拡大させてもよい。
【0020】
また本発明の立体視画像表示方法においては、前記縮小された複数の放射線画像を無段階的に拡大させてもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明の立体視画像表示装置及び立体視画像表示方法によれば、少なくとも2方向の撮影方向から被写体を放射線撮影することにより取得された複数の放射線画像を用いて立体視可能な立体視画像を表示する表示部を備えてなる立体視画像表示装置において、複数の放射線画像を、2方向の撮影方向のなす角度と被写体の厚さから決定された初期縮小率で縮小し、縮小された複数の放射線画像を用いて生成された立体視画像を表示部に表示し、縮小した複数の放射線画像を所定の拡大率で拡大し、拡大された複数の放射線画像を用いて生成された立体視画像を表示部に表示するようにしたので、撮影される被写体の厚さ及び2方向の撮影方向のなす角度(輻輳角α)に合わせて複数の放射線画像を適切なサイズに縮小することができ、この縮小された複数の放射線画像は、縮小される前と比較して被写体の注目部位のずれ量すなわち視差量が小さくなるので、立体視画像として表示されたときに図8における輻輳角αの値も小さくなることにより、縮小前の立体視画像と同じ観察条件とした場合に視差角|α−β|が小さくなるので、観察者が注目部位を立体視し易くなると共に観察者の不快感や疲労感を軽減することができる。
【0022】
さらに縮小した複数の放射線画像を拡大して表示するようにしたことにより、観察者は縮小された立体視画像で融像し、融像を保った状態で、拡大された立体視画像を見ることができるので、融像しづらい状態を軽減することができる。
【0023】
また一般的に、一度融像に成功した立体視画像を再度立体視しようとすると大きさに関わらず立体視し易いので、観察者は拡大された立体視画像を短時間で立体視することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】ステレオバイオプシ装置の概略構成図
【図2】図1のステレオバイオプシ装置の正面図の一部を示す図
【図3】圧迫板を上方から見た図
【図4】図1のステレオバイオプシ装置のコンピュータの内部構成図
【図5】図1のステレオバイオプシ装置の作用を示すフローチャート
【図6】ステレオ画像の縮小を説明する図
【図7】ステレオ画像の拡大を説明する図
【図8】立体視を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明の立体視画像表示装置の一実施形態として着脱可能なバイオプシユニット2が取り付けられた乳房画像撮影表示装置(マンモグラフィ装置)である乳房用のステレオバイオプシ装置について説明する。まずは本実施形態のステレオバイオプシ装置1の概略構成について説明する。図1は、ステレオバイオプシ装置1の概略構成図、図2はステレオバイオプシ装置1の正面図の一部を示す。
【0026】
ステレオバイオプシ装置1は、図1に示すように、バイオプシユニット2が取り付けられた状態の乳房画像撮影装置10と、乳房画像撮影装置10に接続されたコンピュータ8と、コンピュータ8に接続されたモニタ9および入力部7とを備えている。
【0027】
乳房画像撮影装置10は、図1に示すように、基台11と、基台11に対し上下方向(Z方向)に移動可能であり、かつ回転可能な回転軸12と、回転軸12により基台11と連結されたアーム部13を備えている。
【0028】
アーム部13はアルファベットのCの形をしており、その一端には撮影台14が、その他端には撮影台14と対向するように放射線照射部16が取り付けられている。アーム部13の回転および上下方向の移動は、基台11に組み込まれたアームコントローラ31により制御される。
【0029】
撮影台14の内部には、フラットパネルディテクタ等の放射線検出器15と、放射線検出器15からの電荷信号の読み出しを制御する検出器コントローラ33が備えられている。また、撮影台14の内部には、放射線検出器15から読み出された電荷信号を電圧信号に変換するチャージアンプや、チャージアンプから出力された電圧信号をサンプリングする相関2重サンプリング回路や、電圧信号をデジタル信号に変換するAD変換部などが設けられた回路基板なども設置されている。
【0030】
また、撮影台14はアーム部13に対し回転可能に構成されており、基台11に対してアーム部13が回転した時でも、撮影台14の向きは基台11に対し固定された向きとすることができる。
【0031】
放射線検出器15は、放射線画像の記録と読出しを繰り返して行うことができるものであり、放射線の照射を直接受けて電荷を発生する、いわゆる直接型の放射線画像検出器を用いてもよいし、放射線を一旦可視光に変換し、その可視光を電荷信号に変換する、いわゆる間接型の放射線画像検出器を用いるようにしてもよい。
【0032】
また、放射線画像信号の読出方式としては、TFT(thin film transistor)スイッチをオン・オフされることによって放射線画像信号が読み出される、いわゆるTFT読出方式のものや、読取光を照射することによって放射線画像信号が読み出される、いわゆる光読出方式のものを用いることが望ましいが、これに限らずその他のものを用いるようにしてもよい。
【0033】
放射線照射部16の中には放射線源17と、放射線源コントローラ32が収納されている。放射線源コントローラ32は、放射線源17から放射線を照射するタイミングと、放射線源17における放射線発生条件(管電流(mA)、照射時間(ms)、管電流時間積(mAs)、管電圧(kV)等)を制御するものである。
【0034】
また、アーム部13の中央部には、撮影台14の上方に配置されて乳房Mを押さえつけて圧迫する圧迫板18と、その圧迫板18を支持する支持部20と、支持部20を上下方向(Z方向)に移動させる移動機構19が設けられている。圧迫板18の位置、圧迫圧は、圧迫板コントローラ34により制御される。図3は、圧迫板18を上方から見た図であるが、同図に示すように、圧迫板18は、撮影台14と圧迫板18により乳房を固定した状態でバイオプシを行えるよう、約10×10cm四方の大きさの開口部5を備えている。
【0035】
バイオプシユニット2は、その基体部分が圧迫板18の支持部20の開口部5に差し込まれ、基体部分の下端がアーム部13に取り付けられることによって、ステレオバイオプシ装置1と機械的、電気的に接続されるものである。
【0036】
バイオプシユニット2は、乳房を穿刺する生検針21を有し、着脱可能に構成された生検針ユニット22と、生検針ユニット22を支持する針支持部23と、針支持部23をレールに沿って移動させ、あるいは針支持部23を出し入れさせることにより、生検針ユニット22を図1から図3に示すX,YおよびZ方向に移動させる移動機構24とを備える。
【0037】
生検針ユニット22の生検針21の先端の位置は、移動機構24が備える針位置コントローラ35により、3次元座標位置(x,y,z)として認識され、制御される。なお、図1における紙面垂直方向がX方向、図2における紙面垂直方向がY方向、図3における紙面垂直方向がZ方向である。
【0038】
入力部7は、観察者による撮影条件や観察条件などの入力や操作指示の入力などを受け付けるものであり、たとえば、キーボードやマウスなどの入力デバイスによって構成されるものである。本実施形態においては、後述する放射線画像記憶部8bから読み出された左目用放射線画像と右目用放射線画像において、異常陰影や石灰化、病変等の所定のターゲットを指定して入力する機能を備える。
【0039】
コンピュータ8は、中央処理装置(CPU)および半導体メモリやハードディスクやSSD等のストレージデバイスなどを備えており、これらのハードウェアによって、図4に示すような制御部8a、放射線画像記憶部8b、表示制御部8c、画像サイズ変更部8d、縮小率決定部8eおよび位置取得部8fが構成されている。
【0040】
制御部8aは、各種のコントローラ31〜35に対して所定の制御信号を出力し、システム全体の制御を行うものである。具体的な制御方法については後で詳述する。
【0041】
放射線画像記憶部8bは、放射線検出器15によって取得された撮影方向毎の放射線画像信号を予め記憶するものである。
【0042】
表示制御部8cは、放射線画像記憶部8bから読み出された左目用放射線画像と右目用放射線画像の2枚の放射線画像信号に対して所定の処理を施した後、モニタ9に乳房Mのステレオ画像を表示させるものである。
【0043】
また後述するモニタ9に表示されたステレオ画像を構成する左目用放射線画像と右目用放射線画像にそれぞれ目盛付のカーソル(以下、スケールカーソルCという)を重ねて表示させるカーソル表示制御部としても機能し、後述する入力部7からの入力に応じて左目用放射線画像と右目用放射線画像にそれぞれ表示されたスケールカーソルCの相対的な左右のシフト量を変更することによってスケールカーソルCをモニタ9に表示されたステレオ画像上において奥行方向(Z方向)に移動させる。また相対的な左右のシフト量を維持した状態でスケールカーソルCの表示位置を左右方向(X方向)および上下方向(Y方向)に変更することによってモニタ9に表示されたステレオ画像上においてスケールカーソルCを面内方向(X−Y方向)に移動させる。
【0044】
画像サイズ変更部8dは、放射線画像記憶部8bから読み出された左目用放射線画像と右目用放射線画像の2枚の放射線画像信号に対して、後述する縮小率決定部8eにより決定された初期縮小率で縮小する処理を行い、縮小した左目用放射線画像と右目用放射線画像の2枚の放射線画像信号で生成したステレオ画像を、表示制御部8cを介してモニタ9に表示し、縮小した左目用放射線画像と右目用放射線画像の2枚の放射線画像信号を所定の拡大率で拡大し、拡大した左目用放射線画像と右目用放射線画像の2枚の放射線画像信号で生成したステレオ画像を表示制御部8cを介してモニタ9に表示するものである。なお画像サイズ変更部8dの処理については後で詳細に説明する。
【0045】
縮小率決定部8eは、予め設定されたステレオ画像の撮影のために、2つの異なる撮影方向がなす角度(以下、輻輳角αという)を読み出し、その読み出した輻輳角αの情報と、撮影される乳房の厚さから、放射線画像記憶部8bから読み出された左目用放射線画像と右目用放射線画像の2枚の放射線画像の初期縮小率を決定するものであり、ステレオ画像を立体視したときに、乳房を厚みのあるすなわち立体感のある画像として認識できる視差になるように初期縮小率を決定する。なお初期縮小率の具体的な決定方法については後で詳細に説明する。
【0046】
なお本実施形態においては、撮影される乳房の厚さとして、圧迫された状態の乳房Mの厚さ情報を取得するものとし、図1に示すように乳房Mが設置されて圧迫板18によって乳房Mが圧迫された状態での撮影台14の上面から圧迫板18の下面までの距離tを、圧迫板コントローラ34から出力される圧迫板18の位置情報に基づいて算出する。なお乳房Mの厚さ情報を取得する方法はこれに限られるものではなく、例えば圧迫された状態での乳房Mの厚さ情報が予め取得されていて、この厚さ情報が入力部40により入力されている場合には、この入力された厚さ情報を取得することができる。
【0047】
位置取得部8fは、ステレオ画像上において入力された所定の3次元ターゲットM1の位置情報を取得するものであり、具体的にはステレオ画像上においてスケールカーソルCの原点位置が示す画素に対応する、左目用放射線画像及び右目用放射線画像内でスケールカーソルCが示す画素の位置情報を取得して、例えば、三角測量法により、スケールカーソルCが指し示す異常陰影や石灰化、病変等のターゲットの3次元での位置情報を取得し、その位置情報を制御部8aに出力するものである。
【0048】
モニタ9は、コンピュータ8から出力された2つの放射線画像信号を用いて、撮影方向毎の放射線画像をそれぞれ2次元画像として表示することにより、ステレオ画像を表示するように構成されたものである。
【0049】
ステレオ画像を表示する構成としては、たとえば、2つの画面を用いて2つの放射線画像信号に基づく放射線画像をそれぞれ表示させて、これらをハーフミラーや偏光グラスなどを用いることで一方の放射線画像は観察者の右目に入射させ、他方の放射線画像は観察者の左目に入射させることによってステレオ画像を表示する構成を採用することができる。
【0050】
または、たとえば、2つの放射線画像を所定の視差量だけずらして重ね合わせて表示し、これを偏光グラスで観察することでステレオ画像を生成する構成としてもよいし、もしくはパララックスバリア方式およびレンチキュラー方式のように、2つの放射線画像を立体視可能な3D液晶に表示することによってステレオ画像を生成する構成としてもよい。また、ステレオ画像を表示する装置と2次元画像を表示する装置とは別個に構成するようにしてもよいし、同じ画面上で表示できる場合には同じ装置として構成するようにしてもよい。
【0051】
次に、ステレオバイオプシ装置1の作用について、図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0052】
まず、撮影台14の上に乳房Mが設置され、圧迫板18により乳房Mが所定の圧力によって圧迫され(S1)、縮小率決定部8eが圧迫板18により圧迫された状態の乳房Mの厚さ情報を取得する(S2)。
【0053】
次に、入力部7おいて、撮影者によって種々の撮影条件が入力された後、撮影開始の指示が入力される(S3)。なお、このとき生検針ユニット22は、上方に待避しており、まだ乳房Mは穿刺されていない。
【0054】
入力部7において撮影開始の指示があると(S3)、乳房Mのステレオ画像を構成する2枚の放射線画像のうちの1枚目の放射線画像の撮影が行われる(S4)。具体的には、まず、制御部8aが、予め設定されたステレオ画像の撮影のために、2つの異なる撮影方向がなす角度α(以下、輻輳角αという)を読み出し、その読み出した輻輳角αの情報をアームコントローラ31に出力する。なお、本実施形態においては、このときの輻輳角αの情報としてα=±15°すなわち30°が予め記憶されているものとするが、これに限らず、モニタ9にステレオ画像として表示された乳房Mを観察者が立体感を有する立体視画像として認識できる輻輳角αであればよく、たとえば、4°以上30°以下であれば如何なる角度を用いてもよい。
【0055】
アームコントローラ31において、制御部8aから出力された輻輳角αの情報が受け付けられ、アームコントローラ31は、この輻輳角αの情報に基づいて、図2に示すように、アーム部13が撮影台14に垂直な方向に対して+α°回転するよう制御信号を出力する。すなわち、本実施形態においては、アーム部13を撮影台14に垂直な方向に対して+15°回転するよう制御信号を出力する。
【0056】
アームコントローラ31から出力された制御信号に応じてアーム部13が+15°回転する。続いて制御部8aは、放射線源コントローラ32および検出器コントローラ33に対して放射線の照射と放射線画像信号の読出しを行うよう制御信号を出力する。この制御信号に応じて、放射線源17から放射線が射出され、乳房Mを+15°方向から撮影した放射線画像が放射線検出器15によって検出され、検出器コントローラ33によって放射線画像信号が読み出され、その放射線画像信号に対して所定の信号処理が施された後、コンピュータ8の放射線画像記憶部8bに記憶される。
【0057】
次に、乳房Mのステレオ画像を構成する2枚の放射線画像のうちの2枚目の放射線画像の撮影が行われる(S5)。具体的には、アームコントローラ31が、図2に示すように、アーム部13を撮影台14に垂直な方向に対して−α°回転するよう制御信号を出力する。すなわち、本実施形態においては、アーム部13を撮影台14に垂直な方向に対して−15°回転するよう制御信号を出力する。
【0058】
アームコントローラ31から出力された制御信号に応じてアーム部13が−15°回転する。続いて制御部8aは、放射線源コントローラ32および検出器コントローラ33に対して放射線の照射と放射線画像の読出しを行うよう制御信号を出力する。この制御信号に応じて、放射線源17から放射線が射出され、乳房Mを−15°方向から撮影した放射線画像が放射線検出器15によって検出され、検出器コントローラ33によって放射線画像信号が読み出され、所定の信号処理が施された後、コンピュータ8の放射線画像記憶部8bに記憶される。
【0059】
次に、縮小率決定部8eが、放射線画像記憶部8bに記憶された2枚の放射線画像の画像信号が表す画像すなわち左目用放射線画像及び右目用放射線画像の初期縮小率を決定する(S6)。ここで図6にステレオ画像の縮小を説明する図を示す。
【0060】
一般的に、左目用放射線画像と右目用放射線画像を用いて生成されたステレオ画像内の乳房を観察者が容易に立体感のある画像として認識できるように表示するためには、左目用放射線画像と右目用放射線画像が、輻輳角α=4度程度のステレオ撮影で取得される必要がある。しかしながら乳房画像においてターゲットが示す位置の3次元座標位置を高精度に取得するためには、放射線検出器において、放射線が照射される部分の面積の重なりが大きくなるように、輻輳角αが決定されるため、ステレオバイオプシ装置1においては、上述したように輻輳角α=30度でステレオ撮影を行うことにより高解像度の放射線画像を取得している。
【0061】
そこで本実施形態においては、ステップS2で取得した乳房の圧迫厚さが60mmのときに、放射線画像記憶部8bに記憶された2枚の放射線画像の画像信号が表す画像すなわち左目用放射線画像D及び右目用放射線画像Dにおける被写体のずれ量すなわち視差量が、圧迫厚さ60mmの乳房を輻輳角α=4度でステレオ撮影して取得した左目用放射線画像と右目用放射線画像の視差量と同じ程度となるように初期縮小率を1/8に決定する。なお例えば輻輳角α=30度で圧迫厚さが60mmよりも厚い乳房をステレオ撮影した場合には、初期縮小率は1/8よりも小さい値にする。また輻輳角α=30度よりも小さい角度で圧迫厚さが60mmの乳房をステレオ撮影した場合には、初期縮小率は1/8よりも大きい値にする。このように輻輳角αと乳房の圧迫厚さの値に応じて、縮小された放射線画像を用いて生成されたステレオ画像内の乳房を観察者が容易に立体視できる視差量となるように初期縮小率を決定する。
【0062】
次に画像サイズ変更部8dが、図6に示すように、縮小率決定部8eによって決定された初期縮小率1/8で左目用放射線画像D及び右目用放射線画像Dを縮小し、縮小された左目用放射線画像SD及び右目用放射線画像SDを生成する(S7)。そして画像サイズ変更部8dは表示制御部8cを介して縮小された左目用放射線画像SD及び右目用放射線画像SDを用いて生成された縮小された乳房Mのステレオ画像をモニタ9に表示させる(S8)。
【0063】
次に画像サイズ変更部8dは、縮小された左目用放射線画像SD及び右目用放射線画像SDを徐々に拡大し(S9)、表示制御部8cを介して徐々に拡大された左目用放射線画像D及び右目用放射線画像Dを用いて生成された乳房Mのステレオ画像を順番にモニタ9に表示させる(S10)。ここで図7のステレオ画像の拡大を説明する図を示す。
【0064】
画像サイズ変更部8dは、図7に示すように、縮小された左目用放射線画像SD及び右目用放射線画像SDをT1、T2、T3,・・・,T6,・・・と1.5倍ずつ拡大してモニタ9に表示する。このとき表示制御部8cは、図7に示すように、拡大された左目用放射線画像D及び右目用放射線画像Dの各々に拡大率に応じてスケールを拡大したスケールカーソルCを合成することにより、モニタ9に左目用放射線画像D及び右目用放射線画像Dで構成されるステレオ画像と共にスケールカーソルCを表示させる(S11)。なおスケールカーソルCの目盛は1mmとする。
【0065】
また、本実施形態では拡大率を1.5倍としたが、これに限定されるものではなく、観察者が好みの拡大率を入力部7から入力してもよい。
【0066】
ステレオバイオプシ装置1において関心部位のターゲティングで求められる精度は、関心部位から1mm以内の範囲でのターゲティングであるため、ステレオ画像を観察しながら、この精度でターゲティングが可能となるまで左目用放射線画像D及び右目用放射線画像Dを拡大させる。
【0067】
本実施形態では目盛を1mmとしたスケールカーソルCを表示させるようにしたので、観察者はステレオ画像を立体視しながら関心部位の大きさをスケールカーソルCによって確認し、観察者が前記精度でターゲティングできる大きさまで左目用放射線画像D及び右目用放射線画像Dが拡大されたと判断したときに例えばマウスを左クリックすれば画像の拡大を停止するようにする。
【0068】
こうすることにより、撮影時の大きさの左目用放射線画像D及び右目用放射線画像Dまで拡大しなくてもターゲティング可能なレベルでステレオ画像の立体視が可能となる。また撮影時の大きさすなわち縮小する前の左目用放射線画像D及び右目用放射線画像Dまで拡大しても観察者がまだ前記精度でのターゲティングが不可能であると判断したときには、さらに左目用放射線画像D及び右目用放射線画像Dを拡大することができ、観察者が最終的な左目用放射線画像D及び右目用放射線画像Dの大きさを任意に決定することができるので、ステレオバイオプシ装置1におけるターゲティングの精度を向上させることができる。
【0069】
拡大された左目用放射線画像D及び右目用放射線画像Dが構成するステレオ画像と共にスケールカーソルCが順にモニタ9に表示されると、制御部8aは表示されたステレオ画像が所望する拡大率であるか否か、すなわち、観察者がマウスを左クリックすることによる入力部7からの入力があったか否かを判別する(S12)。
【0070】
制御部8aが、所望する拡大率ではないと判別した場合(S12;NO)には、ステップS9へ処理を移行して、以降の処理を繰り返し行い、所望する拡大率であると判別した場合(S12;YES)には、次に位置取得部8fが、例えば観察者によりキーボードのエンターキーが押されること等により観察者が所望する3次元ターゲットM1が決定されたか否かを判別する(S13)。なお観察者による3次元ターゲットM1の指定は、観察者がモニタ9に表示されたスケールカーソルCの原点位置を入力部7を操作することによって所望する3次元ターゲットM1上に移動させ、エンターキーを押すことによって行うことができる。
【0071】
なお、スケールカーソルCは、観察者が入力部7を操作することによってモニタ9内の任意の位置に移動させることができ、これによって、観察者は所望の拡大率となったか否かを判別しやすくなる。観察者によってスケールカーソルCが移動された場合は、表示制御部8Cは、スケールカーソルCの移動後に生成される拡大された左目用放射線画像D及び右目用放射線画像Dにおいて、移動後の位置を反映してスケールカーソルCを合成する。
【0072】
そして3次元ターゲットM1が決定されていないと判別した場合(S13;NO)は、3次元ターゲットM1が決定されるまでステップS13の処理を繰り返し行い、3次元ターゲットM1が決定されたと判別した場合(S13;YES)は、位置取得部8fがこの決定された3次元ターゲットM1の位置座標すなわちスケールカーソルCの原点が示す画素の位置座標を取得する(S14)。
【0073】
なお、本実施形態では、スケールカーソルCの原点位置を所望する3次元ターゲットM1上に移動することで3次元ターゲットM1の位置を決定したが、これに限定されず、表示制御部8CがスケールカーソルCの他に立体表示される立体カーソルを表示するようにし、入力部7を操作することによってこの立体カーソルを所望する3次元ターゲットM1上に移動させることで3次元ターゲットM1を決定するようにしてもよい。この場合、立体カーソルは矢印型、丸型、三角型等の形状とすることができる。
【0074】
位置取得部8fは、3次元ターゲットM1が示す位置に対応する、左目用放射線画像及び右目用放射線画像内でスケールカーソルCがそれぞれ示す対応画素の座標位置(x2,y2)、(x3,y3)を取得し、取得したカーソルCがそれぞれ示す対応画素の座標位置(x2,y2)、(x3,y3)に基づき、例えば、三角測量法により、スケールカーソルCが示す画素の3次元位置座標(x1,y1,z1)を取得する。
【0075】
位置取得部8fは、取得したスケールカーソルCが示す画素の3次元位置座標(x1,y1,z1)すなわち3次元ターゲットの3次元座標位置(x1,y1,z1)をバイオプシユニット2の針位置コントローラ35に出力する。
【0076】
入力部7において所定の操作ボタンが押されると、制御部8aから針位置コントローラ35に対し、生検針21を移動させる制御信号が出力される。針位置コントローラ35は、先に入力された3次元座標位置(x1,y1,z1)に基づき、生検針21の先端が、3次元座標位置(x1,y1,z1+α)に配置されるように、生検針21を移動する。ここでαは、生検針21が乳房Mに刺さらない程度に十分大きな値とする。これにより、生検針21が3次元ターゲットの上方にセットされる。
【0077】
観察者により、生検針21の穿刺を指示する所定の操作が入力部7において行われると、制御部8aと針位置コントローラ35の制御の下で、生検針21の先端が3次元座標位置(x1,y1,z1)に移動させられて、生検針21による乳房Mの穿刺が行われる(S15)。このようにしてステレオバイオプシ装置1はバイオプシを行う。
【0078】
以上の述べた通り、ステレオバイオプシ装置1によれば、2方向の撮影方向から乳房を放射線撮影することにより取得された2枚の放射線画像を用いて立体視可能なステレオ画像を表示するモニタ9を備え、2枚の放射線画像を、2方向の撮影方向のなす角度(輻輳角α)と乳房の圧迫厚さから決定された初期縮小率で縮小し、縮小された2枚の放射線画像を用いて生成されたステレオ画像をモニタ9に表示し、縮小した2枚の放射線画像を所定の拡大率で拡大し、拡大された2枚の放射線画像を用いて生成されたステレオ画像をモニタ9に表示するようにしたので、撮影される乳房の圧迫厚さ及び輻輳角αに合わせて2枚の放射線画像を適切なサイズに縮小することができ、この縮小された2枚の放射線画像は、縮小される前と比較して乳房の注目部位のずれ量すなわち視差量が小さくなるので、立体視画像として表示されたときに図8における輻輳角αの値も小さくなることにより、縮小前の立体視画像と同じ観察条件とした場合に視差角|α−β|が小さくなるので、観察者が注目部位を立体視し易くなると共に観察者の不快感や疲労感を軽減することができる。
【0079】
さらに縮小した2枚の放射線画像を拡大して表示するようにしたことにより、観察者は縮小された立体視画像で融像し、融像を保った状態で、拡大された立体視画像を見ることができるので、融像しづらい状態を軽減することができる。
【0080】
また一般的に、一度融像に成功した立体視画像を再度立体視しようとすると大きさに関わらず立体視し易いので、観察者は拡大された立体視画像を短時間で立体視することができる。
【0081】
なお上述した実施形態では、画像サイズ変更部8dが、初期縮小率で縮小された左目用放射線画像D及び右目用放射線画像Dを徐々に段階的に拡大して表示するようにしたが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば縮小される前の大きさの画像が1度の拡大で表示されるようにしてもよいし、観察者の任意の大きさに1度だけ拡大して表示するようにしてもよい。こうすることにより、一般的に、一度融像に成功した立体視画像を再度立体視しようとすると大きさに関わらず立体視し易いので、観察者は拡大された立体視画像を短時間で立体視することができる。
【0082】
また画像サイズ変更部8dが、初期縮小率で縮小された左目用放射線画像D及び右目用放射線画像Dを徐々に無段階的に拡大して表示するようにしてもよい。こうすることにより観察者は縮小された立体視画像で融像し、融像を保った状態で拡大されていく立体視画像を継続して見ることができるので、融像しづらい状態を軽減することができると共に、観察者は継続して立体視を行うことで立体視に慣れることができるので視差角|α−β|が大きくなったときの観察者の不快感や疲労感を軽減することができる。
【0083】
また上述した実施形態では、表示制御部8cが、ステレオ画像と共にスケールカーソルCをモニタ9に表示させるようにしたが、本発明はこれに限られるものではなく、スケールカーソルCを表示させなくてもよい。この場合、初期縮小率で縮小された左目用放射線画像D及び右目用放射線画像Dを、縮小される前の大きさになるまで例えば、6段階で徐々に拡大して表示することができる。
【0084】
なお、上記説明では、乳房Mを被写体として説明したが、被写体は特に限定されるものではなく、たとえば、胸部や頭部などを被写体として撮影し、最も白く表示される位置に生検針を穿刺するステレオバイオプシ装置にも適用可能である。
【0085】
また上記実施形態では、ステレオバイオプシ装置について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、バイオプシ機能の搭載されていない立体視画像表示装置にも適用可能である。バイオプシ機能の搭載されていない本発明の立体視画像表示装置では、観察者が立体視画像において病変等の関心領域をターゲティングするときにターゲットを立体視し易くすることができる。
【0086】
また本発明は、被写体は乳房に限らず、たとえば、胸部や頭部などを撮影する放射線画像撮影表示装置にも適用することができる。
また本発明は、上述した実施形態の内容に限られるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0087】
M 乳房(被写体)
C スケールカーソル
1 ステレオバイオプシ装置(立体視画像表示装置)
7 入力部
8c 表示制御部
8d 画像サイズ変更部
8e 縮小率決定部
8f 位置取得部
9 モニタ(表示部)
15 放射線検出器
17 放射線源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2方向の撮影方向から被写体を放射線撮影することにより取得された複数の放射線画像を用いて立体視可能な立体視画像を表示する表示部と、
前記2方向の撮影方向のなす角度と前記被写体の厚さから前記複数の放射線画像の初期縮小率を決定する縮小率決定部と
該縮小率決定部により決定された初期縮小率で前記複数の放射線画像を縮小し、該縮小された複数の放射線画像を用いて生成された立体視画像を前記表示部に表示し、前記縮小した複数の放射線画像を所定の拡大率で拡大し、該拡大された複数の放射線画像を用いて生成された立体視画像を前記表示部に表示する画像サイズ変更部とを備えていることを特徴とする立体視画像表示装置。
【請求項2】
前記表示部に前記立体視画像と共に目盛付のカーソルを表示させるカーソル表示制御部を備えていることを特徴とする請求項1記載の立体視画像表示装置。
【請求項3】
前記画像サイズ変更部が、前記縮小された複数の放射線画像を徐々に拡大させるものであることを特徴とする請求項1又は2記載の立体視画像表示装置。
【請求項4】
前記画像サイズ変更部が、前記縮小された複数の放射線画像を段階的に拡大させるものであることを特徴とする請求項3記載の立体視画像表示装置。
【請求項5】
前記画像サイズ変更部が、前記縮小された複数の放射線画像を無段階的に拡大させるものであることを特徴とする請求項3記載の立体視画像表示装置。
【請求項6】
少なくとも2方向の撮影方向から被写体を放射線撮影することにより取得された複数の放射線画像を用いて立体視可能な立体視画像を表示する表示部を備えてなる立体視画像表示装置を使用した立体視画像表示方法であって、
前記複数の放射線画像を、前記2方向の撮影方向のなす角度と前記被写体の厚さから決定された初期縮小率で縮小し、
該縮小された複数の放射線画像を用いて生成された立体視画像を前記表示部に表示し、
前記縮小した複数の放射線画像を所定の拡大率で拡大し、
該拡大された複数の放射線画像を用いて生成された立体視画像を前記表示部に表示することを特徴とする立体視画像表示方法。
【請求項7】
前記表示部に前記立体視画像と共に目盛付のカーソルを表示させることを特徴とする請求項6記載の立体視画像表示方法。
【請求項8】
前記縮小された複数の放射線画像を徐々に拡大させることを特徴とする請求項6又は7記載の立体視画像表示方法。
【請求項9】
前記縮小された複数の放射線画像を段階的に拡大させることを特徴とする請求項8記載の立体視画像表示方法。
【請求項10】
前記縮小された複数の放射線画像を無段階的に拡大させることを特徴とする請求項8記載の立体視画像表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−205814(P2012−205814A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−74543(P2011−74543)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】