端子台構造
【課題】端子間の絶縁性を確保しつつ、予め定められたスペースにバスバーが配置される端子台構造、を提供する。
【解決手段】端子台構造は、モータ巻線と接続され、モータジェネレータ20から引き出されるU相バスバー23U、V相バスバー23VおよびW相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nと、U相バスバー23U、V相バスバー23VおよびW相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nにそれぞれ接続されるU相接続端子42U、V相接続端子42V、W相接続端子42Wおよび電力入力用接続端子42Nを含む端子台41とを備える。電力入力用バスバー23Nは、モータジェネレータ20からの引き出し方向とは異なる方向に折り返される。
【解決手段】端子台構造は、モータ巻線と接続され、モータジェネレータ20から引き出されるU相バスバー23U、V相バスバー23VおよびW相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nと、U相バスバー23U、V相バスバー23VおよびW相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nにそれぞれ接続されるU相接続端子42U、V相接続端子42V、W相接続端子42Wおよび電力入力用接続端子42Nを含む端子台41とを備える。電力入力用バスバー23Nは、モータジェネレータ20からの引き出し方向とは異なる方向に折り返される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般的には、端子台構造に関し、より特定的には、電気自動車やハイブリッド自動車等、電動車両のモータに適用される端子台構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の端子台構造に関して、たとえば、特開2005−261017号公報には、破損等が生じることを抑制し、所望の電気的絶縁状態を確保することを目的としたバスバーカバーが開示されている(特許文献1)。特許文献1では、複数相(たとえば、U相、V相およびW相からなる3相)のモータのステータが、集電リングの各端子を具備する。集電リングの各端子には、ボルトにより、バスバーの一方の端部が締結固定されている。バスバーの他方の端部には、モータの駆動および回生作動を制御するインバータ等、駆動制御装置の複数相の入力端子が接続されている。
【特許文献1】特開2005−261017号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の特許文献1に開示されるように、集電リングの各相の端子とバスバーとを接続する場合、相間の絶縁性を確保するため、隣接する端子間にある程度の間隔を設ける必要がある。しかしながら、絶縁性を確保しつつバスバーを配置しようとすると、バスバーが予め定められたスペースに収まらないことがある。
【0004】
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、端子間の絶縁性を確保しつつ、予め定められたスペースにバスバーが配置される端子台構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明に従った端子台構造は、モータ巻線と接続され、モータから引き出される複数のバスバーと、複数のバスバーにそれぞれ接続される複数の接続端子を含む端子台とを備える。複数のバスバーのうち少なくとも1つのバスバーは、モータからの引き出し方向とは異なる方向に折り返される。
【0006】
このように構成された端子台構造によれば、バスバーを余裕のあるスペースに向けて折り返し、そのスペースでバスバーと接続端子とを接続することができる。これにより、端子間の絶縁性を確保しつつ、予め定められたスペースにバスバーを配置することができる。
【0007】
また好ましくは、バスバーは、モータから延出する延出部と、延出部とは別部材として設けられ、モータからの引き出し方向とは異なる方向に延びる折り返し部とを含む。このように構成された端子台構造によれば、折り返し部を延出部とは別部材として設けることにより、バスバーの折り返し構造をバスバーを変形させることなく得ることができる。
【0008】
また好ましくは、折り返し部は、延出部に溶接されている。このように構成された端子台構造によれば、延出部と折り返し部とを強固に接合することができる。
【0009】
また好ましくは、折り返し部および延出部のいずれか一方は、折り返し部および延出部のいずれか他方に係止される爪部を有する。このように構成された端子台構造によれば、延出部と折り曲げ部とを接合する際に、両者の位置決めに爪部を利用することができる。
【0010】
また好ましくは、折り返し部および延出部のいずれか他方は、爪部が位置決めされる凹部を有する。このように構成された端子台構造によれば、延出部と折り返し部との位置ずれを抑制し、両者の位置決め精度を向上させることができる。
【0011】
また好ましくは、複数のバスバーは、互いに隣り合うバスバー間が段違いとなるように配置されている。このように構成された端子台構造によれば、バスバーに接続される接続端子間の距離を大きくし、端子間の絶縁性を十分に確保することができる。
【0012】
また好ましくは、バスバーは、モータ巻線の中性点と接続されている。このように構成された端子台構造によれば、各相のモータ巻線に接続されるバスバーに、モータ巻線の中性点に接続されるバスバーが追加されるため、バスバーを予め定められたスペースに配置することが難しい。このため、本発明がより有効に適用される。
【0013】
また好ましくは、複数のバスバーは、一体に樹脂モールドされている。端子台構造は、複数のバスバーが貫通し、複数のバスバーの樹脂モールド時に型をなすプレート部材をさらに備える。このように構成された端子台構造によれば、プレート部材の大きさに起因し、複数のバスバーを配置するスペースに制約が生じる場合であっても、バスバーを余裕のあるスペースに向けて折り返し、そのスペースでバスバーと接続端子とを接続することができる。
【0014】
また好ましくは、一体に樹脂モールドされた複数のバスバーのうち少なくとも1つのバスバーが、折り曲げ加工されている。このように構成された端子台構造によれば、部品点数を増やすことなく、バスバーの折り返し構造を得ることができる。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、この発明に従えば、端子間の絶縁性を確保しつつ、予め定められたスペースにバスバーが配置される端子台構造を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、ハイブリッド車両の全体ブロック図である。本実施の形態における端子台構造は、図1中のハイブリッド車両に搭載されたモータジェネレータに適用されている。
【0018】
ハイブリッド車両100は、エンジン104と、モータジェネレータMG1,MG2と、動力分配機構103と、車輪102とを含む。ハイブリッド車両100は、蓄電装置Bと、昇圧コンバータ110と、インバータ120,130と、コネクタ140と、ECU(Electronic Control Unit)150と、コンデンサC1,C2とを含む。
【0019】
動力分配機構103は、エンジン104とモータジェネレータMG1,MG2とに結合され、これらの間で動力を分配する。たとえば、動力分配機構103としては、サンギヤ、プラネタリキャリヤおよびリングギヤを含む遊星歯車機構を用いることができる。モータジェネレータMG2の回転軸は、車輪102に結合されている。動力分配機構103の内部に、モータジェネレータMG2の回転軸に対する減速機が組み込まれてもよい。
【0020】
モータジェネレータMG1は、エンジン104によって駆動される発電機として動作し、かつエンジン104の始動を行ない得る電動機として動作する。モータジェネレータMG2は、駆動輪である車輪102を駆動する電動機として動作する。
【0021】
蓄電装置Bの正極は、正極線PL1に接続され、蓄電装置Bの負極は、負極線NL1に接続されている。コンデンサC1は、正極線PL1と負極線NL1との間に接続されている。昇圧コンバータ110は、正極線PL1および負極線NL1と、正極線PL2および負極線NL2との間に接続されている。コンデンサC2は、正極線PL2と負極線NL2との間に接続されている。インバータ120は、正極線PL2および負極線NL2と、モータジェネレータMG1との間に接続されている。インバータ130は、正極線PL2および負極線NL2と、モータジェネレータMG2との間に接続されている。
【0022】
モータジェネレータMG1は、図示されないY結線された3相コイルをモータ巻線として含み、U,V,W各相ラインUL1,VL1,WL1を介してインバータ120に接続されている。モータジェネレータMG2は、図示されないY結線された3相コイルをモータ巻線として含み、U,V,W各相ラインUL2,VL2,WL2を介してインバータ130に接続されている。モータジェネレータMG1の3相コイルの中性点N1に、電力入力線ACL1が接続されている。モータジェネレータMG2の3相コイルの中性点N2に、電力入力線ACL2が接続されている。
【0023】
蓄電装置Bは、充電可能な直流電源であり、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の2次電池から構成される。蓄電装置Bは、直流電力を昇圧コンバータ110へ出力する。蓄電装置Bは、昇圧コンバータ110から出力される電力を受けて充電される。なお、蓄電装置Bとして、大容量のキャパシタを用いてもよい。コンデンサC1は、正極線PL1と負極線NL1との間の電圧変動を平滑化する。
【0024】
昇圧コンバータ110は、ECU150からの信号PWCに基づいて、蓄電装置Bから出力される直流電圧を昇圧して正極線PL2へ出力する。昇圧コンバータ110は、信号PWCに基づいて、インバータ120,130から出力される直流電圧を蓄電装置Bの電圧レベルに降圧して蓄電装置Bを充電する。昇圧コンバータ110は、たとえば、昇降圧型のチョッパ回路によって構成される。
【0025】
コンデンサC2は、正極線PL2と負極線NL2との間の電圧変動を平滑化する。インバータ120は、ECU150からの信号PWI1に基づいて、正極線PL2から受ける直流電圧を、3相交流電圧に変換してモータジェネレータMG1へ出力する。これにより、モータジェネレータMG1は、指定されたトルクを発生するように駆動される。インバータ120は、エンジン104の動力を用いてモータジェネレータMG1が発電した3相交流電圧を、信号PWI1に基づいて直流電圧に変換して正極線PL2へ出力する。
【0026】
インバータ130は、ECU150からの信号PWI2に基づいて、正極線PL2から受ける直流電圧を、3相交流電圧に変換してモータジェネレータMG2へ出力する。これにより、モータジェネレータMG2は、指定されたトルクを発生するように駆動される。インバータ130は、車両の回生制動時、車輪102からの回転力を受けてモータジェネレータMG2が発電した3相交流電圧を、信号PWI2に基づいて直流電圧に変換して正極線PL2へ出力する。
【0027】
インバータ120,130は、コネクタ140に接続される外部電源170から蓄電装置Bの充電が行なわれるとき、外部電源170から電力入力線ACL1,ACL2を介して中性点N1,N2に与えられる商用電力を、ECU150からの信号PWI1,PWI2に基づいて直流電力に変換し、その変換した直流電力を正極線PL2へ出力する。
【0028】
モータジェネレータMG1,MG2は、3相交流電動機であり、たとえば3相交流同期電動機から構成される。モータジェネレータMG1は、エンジン104の動力を用いて3相交流電圧を発生し、その発生した3相交流電圧をインバータ120へ出力する。モータジェネレータMG1は、インバータ120から受ける3相交流電圧によって駆動力を発生し、エンジン104の始動を行なう。モータジェネレータMG2は、インバータ130から受ける3相交流電圧によって車両の駆動トルクを発生する。モータジェネレータMG2は、車両の回生制動時、3相交流電圧を発生してインバータ130へ出力する。
【0029】
コネクタ140は、外部電源170からの商用電力をハイブリッド車両100に入力するための入力端子である。コネクタ140は、外部電源170のコンセントに接続され、たとえば、自宅の電源コンセントに接続される。
【0030】
ECU150は、昇圧コンバータ110を駆動するための信号PWCおよびインバータ120,130をそれぞれ駆動するための信号PWI1,PWI2を生成し、その生成した信号PWC,PWI1,PWI2をそれぞれ昇圧コンバータ110およびインバータ120,130へ出力する。
【0031】
ECU150は、外部電源170から蓄電装置Bの充電が行なわれるとき、外部電源170から電力入力線ACL1,ACL2を介して中性点N1,N2に与えられる商用電力を直流電力に変換して正極線PL2へ出力するように、インバータ120,130を制御するための信号PWI1,PWI2を生成する。
【0032】
図2は、この発明の実施の形態1における端子台構造が適用されたモータジェネレータを示す平面図である。図1および図2を参照して、モータジェネレータMG1,MG2に対応するモータジェネレータ20が、モータケース15に収容されている。
【0033】
本実施の形態における端子台構造は、モータジェネレータ20から引き出されるU相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nと、端子台41とを含む。端子台41は、U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nにそれぞれ接続されるU相接続端子42U、V相接続端子42V、W相接続端子42Wおよび電力入力用接続端子42Nとを含む。
【0034】
U相バスバー23UとU相接続端子42Uとは、U相ラインUL1,UL2のライン上で接続されている。V相バスバー23VとV相接続端子42Vとは、V相ラインUL1,VL2のライン上で接続されている。W相バスバー23WとW相接続端子42Wとは、W相ラインWL1,WL2のライン上で接続されている。電力入力用バスバー23Nと電力入力用接続端子42Nとは、電力入力線ACL1,ACL2のライン上で接続されている。
【0035】
U相バスバー23UとU相接続端子42Uとは、固定部材としてのボルト46Uによって接続されている。V相バスバー23VとV相接続端子42Vとは、ボルト46Vによって接続されている。W相バスバー23WとW相接続端子42Wとは、ボルト46Wによって接続されている。電力入力用バスバー23Nと電力入力用接続端子42Nとは、ボルト46Nによって接続されている。
【0036】
モータケース15には、その内外を貫通する貫通孔15hが形成されている。端子台41は、貫通孔15hに挿入されることによりモータケース15に取り付けられている。端子台41は、モータケース15の内外で電流の授受を行なう。モータジェネレータ20とモータケース15の内壁との間には、空間16が形成されている。U相接続端子42U、V相接続端子42V、W相接続端子42Wおよび電力入力用接続端子42Nと、U相接続端子42U、V相接続端子42V、W相接続端子42Wおよび電力入力用接続端子42Nとの接続部位が、空間16に位置決めされている。
【0037】
図3は、図2中の端子台構造を示す斜視図である。図中では、図2中の端子台構造に設けられたバスバーおよび接続端子が示されている。図4は、図3中のIV−IV線上に沿った端子台構造の断面図である。
【0038】
図2から図4を参照して、モータジェネレータ20は、接続部材としての枠体22を含む。枠体22は、樹脂等の絶縁材料から形成されている。枠体22は、モータジェネレータ20の回転軸を中心に周回する形状を有する。枠体22は、多角形状に周回する形状を有する。枠体22は、U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nを、各バスバー間の絶縁を確保しながら保持する。各バスバーは、対応するモータ巻線に接続されている。
【0039】
U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nは、モータジェネレータ20から矢印99に示す方向(以下、バスバーの引き出し方向とも呼ぶ)に引き出されている。U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nは、モータジェネレータ20から離間する方向に引き出されている。U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nは、端子台41に近接する方向に引き出されている。
【0040】
U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nは、互いに間隔を設けて並列する。並列されたバスバーのうち電力入力用バスバー23Nは、最も端に配置されている。U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nは、隣接するバスバー間で段違いとなるように配置されている。U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nは、バスバーが並ぶ順に、高い位置と低い位置とに交互に配置されている。このような構成により、隣接するバスバー間の距離を大きく確保しつつ、U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nが並ぶ幅を小さく抑えることができる。
【0041】
本実施の形態における端子台構造は、プレート部材28を含む。U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nは、プレート部材28を貫通する。プレート部材28は、各バスバー間の距離を保持するように設けられている。プレート部材28は、空間16に配置されている。プレート部材28は、絶縁性の材料から形成されている。
【0042】
U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nは、モールド部材21によって一体にモールドされている。モールド部材21は、樹脂から形成されている。プレート部材28は、モールド部材21の端部に配置されている。プレート部材28は、モールド部材21を設けるための樹脂モールド時、型として機能する。
【0043】
電力入力用バスバー23Nは、バスバーの引き出し方向とは異なる方向に折り返されている。本実施の形態では、電力入力用バスバー23Nがバスバーの引き出し方向とは90°ずれた方向に折り返されている。電力入力用バスバー23Nは、U相バスバー23U、V相バスバー23VおよびW相バスバー23Wから離間する方向に折り返されている。電力入力用バスバー23Nは、空間16の空いたスペースに向けて折り返されている。
【0044】
電力入力用バスバー23Nは、延出部24と折り返し部25とを含む。延出部24は、モータジェネレータ20からバスバーの引き出し方向に延出する。折り返し部25は、バスバーの引き出し方向とは異なる方向に延びる。折り返し部25は、電力入力用バスバー23Nを除く他のバスバー、つまりU相バスバー23U、V相バスバー23VおよびW相バスバー23Wとは、異なる方向に延びる。延出部24と折り返し部25とは、別部材として設けられている。延出部24と折り返し部25とが接合されることにより、電力入力用バスバー23Nが構成されている。延出部24がプレート部材28を貫通する。電力入力用接続端子42Nは、折り返し部25に接続されている。
【0045】
図4を参照して、U相バスバー23U、V相バスバー23VおよびW相バスバー23Wには、相対的に大きい電流が流れ、電力入力用バスバー23Nには、相対的に小さい電流が流れる。
【0046】
バスバーの引き出し方向に直交する平面で切断された場合に、U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nの延出部24は、略矩形の断面形状を有する。U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nが並ぶ方向(矢印95に示す方向)において、U相バスバー23U、V相バスバー23VおよびW相バスバー23Wは、相対的に大きい幅Bu,Bv,Bwを有し、延出部24は、相対的に小さい幅Bnを有する。U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび延出部24は、互いに等しい厚みTを有する。U相バスバー23U、V相バスバー23VおよびW相バスバー23Wは、相対的に大きい断面積(Bu,Bv,Bw×T)を有し、延出部24は、相対的に小さい断面積(Bn×T)を有する。
【0047】
なお、電力入力用バスバー23Nに流れる電流の大きさに応じて、延出部24の厚みを大きくしてもよい。
【0048】
図5は、図2中の2点鎖線Vで囲まれた範囲を拡大して示す斜視図である。図6は、図2中の2点鎖線Vで囲まれた範囲を裏側から見た斜視図である。
【0049】
図5および図6を参照して、延出部24と折り返し部25とは、2点鎖線98に囲まれた領域において溶接により接合されている。延出部24と折り返し部25とは、溶接以外の方法、たとえばネジ止めやかしめ等によって接合されてもよい。
【0050】
折り返し部25は、爪部51、52および53を含む。爪部51、52および53は、延出部24の周縁に係止されている。延出部24は、その周縁から凹む凹部56を含む。爪部53は、凹部56に位置決めされている。このような構成により、延出部24と折り返し部25との接合時、両者の位置がずれることを防止できる。
【0051】
なお、爪部51、52および53は延出部24に形成されてもよい。この場合、凹部56は折り返し部25に形成される。
【0052】
続いて、図2中の端子台構造の製造方法について説明を行なう。図7は、図2中の端子台構造の製造方法におけるコイル接続工程を示す平面図である。
【0053】
図7を参照して、U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nは、接続部61および62を含む。接続部61および62は、枠体22に配置されている。接続部61および62は、プレート部材28の周縁を枠体22に向けて延長した線上に近接して配置されている。
【0054】
モータジェネレータ20のモータ巻線63およびモータ巻線64をそれぞれ接続部61および接続部62に重なるように配置する。接続部61および62に向けて接続治具としての溶接トーチ66を挿入し、接続部61および接続部62とモータ巻線63およびモータ巻線64とをそれぞれ接続する。
【0055】
図8は、図2中の端子台構造の製造方法における樹脂モールド工程を示す側面図である。図8を参照して、モータジェネレータ20は、ステータコア71と、ステータコア71の端面71aから突出するコイルエンド部72とを含む。
【0056】
成形型としての上型77およびスライド型76を、モータジェネレータ20に対して配置する。スライド型76は、ステータコア71とプレート部材28との間に配置される。上型77およびスライド型76に囲まれた空間に樹脂を注入することによって、コイルエンド部72を樹脂モールドする。上型77およびスライド型76は、プレート部材28とともに、U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび延出部24を覆うモールド部材21を成形する。上型77およびスライド型76を、モータジェネレータ20から取り外す。この際、スライド型76は、バスバーの引き出し方向にスライド移動される。
【0057】
図2を参照して、延出部24と折り返し部25とを接合し、電力入力用バスバー23Nを形成する。ボルト46U、46V、46Wおよび46Nを用いて、U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nと、U相接続端子42U、V相接続端子42V、W相接続端子42Wおよび電力入力用接続端子42Nとをそれぞれ接続する。以上の工程により、図2中の端子台構造が完成する。
【0058】
本実施の形態では、図7中に示すコイル接続工程時、プレート部材28の脇を通るように溶接トーチ66が接続部61および62に向けて挿入される。このため、プレート部材28と溶接トーチ66との干渉を避けるため、プレート部材28の幅に制約が生じる。
【0059】
これに対して、本実施の形態では、電力入力用バスバー23Nをバスバーの引き出し方向とは異なる方向に折り返し、折り返し部25と電力入力用接続端子42Nとを空間16内の空いたスペースで接続する。これにより、プレート部材28を貫通する延出部24の幅Bnを小さく抑えることが可能となる。この結果、バスバー間の絶縁距離を確保しつつ、U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nを、プレート部材28の幅に収まるように配置することができる。
【0060】
この発明の実施の形態1における端子台構造は、モータ巻線と接続され、モータとしてのモータジェネレータ20から引き出される複数のバスバーとしてのU相バスバー23U、V相バスバー23VおよびW相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nと、U相バスバー23U、V相バスバー23VおよびW相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nにそれぞれ接続される複数の接続端子としてのU相接続端子42U、V相接続端子42V、W相接続端子42Wおよび電力入力用接続端子42Nを含む端子台41とを備える。U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nのうち少なくとも1つのバスバーとしての電力入力用バスバー23Nは、モータジェネレータ20からの引き出し方向とは異なる方向に折り返される。
【0061】
このように構成された、この発明の実施の形態1における端子台構造によれば、U相、V相、W相および電力入力線間の絶縁性を確保しつつ、予め定められたスペースにU相接続端子42U、V相接続端子42V、W相接続端子42Wおよび電力入力用接続端子42Nを配置することができる。
【0062】
なお、本実施の形態では、複数のバスバーのうち電力入力用バスバー23Nのみを折り返す構造としたが、2以上のバスバーを折り返す構造としてもよい。たとえば、電力入力用バスバー23Nに加えて、U相バスバー23Uを折り返す構造としてもよい。
【0063】
本発明における端子台構造は、3相のバスバーに加えて電力入力用バスバー23Nが設けられるモータジェネレータ20により有効に適用されるが、一般的な3相交流電動機にも適用される。本発明における端子台構造は、ハイブリッド車両の他、電気自動車に搭載されるモータにも適用される。
【0064】
(実施の形態2)
図9は、この発明の実施の形態2における端子台構造を示す平面図である。本実施の形態における端子台構造は、実施の形態1における端子台構造と比較して、基本的に同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を繰り返さない。
【0065】
図9を参照して、本実施の形態では、電力入力用バスバー23Nが、延出部86および折り返し部87を含む。延出部86と折り返し部87とは、同じ部材から形成されている。電力入力用バスバー23Nが有する折り返し構造は、折り曲げ加工によって形成されている。図4中に示す延出部24が、幅Bnが厚みTよりも大きくなるように配置されているのに対して、延出部86は、幅Bnが厚みTよりも小さくなるように配置されている。
【0066】
図10は、図9中の端子台構造の製造方法における樹脂モールド工程を示す断面図である。図10を参照して、樹脂モールド工程時、電力入力用バスバー23Nは、プレート部材28を貫通するバスバー82として設けられている。バスバー82は、バスバーの引き出し方向に直線状に延びる。
【0067】
モールド部材21を成形した後、スライド型76をスライド移動させ、モータジェネレータ20から取り外す。この際、バスバー82がスライド型76のスライド方向に直線状に延びるため、スライド型76とバスバー82とが干渉することがない。樹脂モールド工程の後、バスバー82に折り曲げ加工を実施することによって、延出部86と折り返し部87とを含む電力入力用バスバー23Nを形成する。
【0068】
このように構成された、この発明の実施の形態2における端子台構造によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に得ることができる。加えて、部品点数の増大を招くことなく、電力入力用バスバー23Nを形成することができる。
【0069】
(実施の形態3)
図11は、この発明の実施の形態3における端子台構造を示す断面図である。図11は、実施の形態1における図4に対応する図である。本実施の形態における端子台構造は、実施の形態1における端子台構造と比較して、基本的に同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を繰り返さない。
【0070】
図11を参照して、W相バスバー23Wと電力入力用バスバー23Nとは、互いに隣り合って配置されている。本実施の形態では、電力入力用バスバー23Nと電力入力用接続端子42Nとを接続するボルト46Nが、電力入力用バスバー23Nに対して、W相バスバー23WおよびW相接続端子42Wと同じ側に配置されている。このような構成において、電力入力用バスバー23NをW相バスバー23Wから離間する方向に折り返すことにより、ボルト46NとW相バスバー23WおよびW相接続端子42Wとを遠ざけることができる。
【0071】
このように構成された、この発明の実施の形態3における端子台構造によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に得ることができる。加えて、W相および電力入力線間の絶縁距離を十分に確保することができる。
【0072】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】ハイブリッド車両の全体ブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1における端子台構造が適用されたモータジェネレータを示す平面図である。
【図3】図2中の端子台構造を示す斜視図である。
【図4】図3中のIV−IV線上に沿った端子台構造の断面図である。
【図5】図2中の2点鎖線Vで囲まれた範囲を拡大して示す斜視図である。
【図6】図2中の2点鎖線Vで囲まれた範囲を裏側から見た斜視図である。
【図7】図2中の端子台構造の製造方法におけるコイル接続工程を示す平面図である。
【図8】図2中の端子台構造の製造方法における樹脂モールド工程を示す側面図である。
【図9】この発明の実施の形態2における端子台構造を示す平面図である。
【図10】図9中の端子台構造の製造方法における樹脂モールド工程を示す断面図である。
【図11】この発明の実施の形態3における端子台構造を示す断面図である。
【符号の説明】
【0074】
20 モータジェネレータ、21 モールド部材、23U U相バスバー、23V V相バスバー、23W W相バスバー、23N 電力入力用バスバー、24,86 延出部、25,87 折り返し部、28 プレート部材、41 端子台、42U U相接続端子、42V V相接続端子、42W W相接続端子、42N 電力入力用接続端子、51,52,53 爪部、56 凹部。
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般的には、端子台構造に関し、より特定的には、電気自動車やハイブリッド自動車等、電動車両のモータに適用される端子台構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の端子台構造に関して、たとえば、特開2005−261017号公報には、破損等が生じることを抑制し、所望の電気的絶縁状態を確保することを目的としたバスバーカバーが開示されている(特許文献1)。特許文献1では、複数相(たとえば、U相、V相およびW相からなる3相)のモータのステータが、集電リングの各端子を具備する。集電リングの各端子には、ボルトにより、バスバーの一方の端部が締結固定されている。バスバーの他方の端部には、モータの駆動および回生作動を制御するインバータ等、駆動制御装置の複数相の入力端子が接続されている。
【特許文献1】特開2005−261017号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の特許文献1に開示されるように、集電リングの各相の端子とバスバーとを接続する場合、相間の絶縁性を確保するため、隣接する端子間にある程度の間隔を設ける必要がある。しかしながら、絶縁性を確保しつつバスバーを配置しようとすると、バスバーが予め定められたスペースに収まらないことがある。
【0004】
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、端子間の絶縁性を確保しつつ、予め定められたスペースにバスバーが配置される端子台構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明に従った端子台構造は、モータ巻線と接続され、モータから引き出される複数のバスバーと、複数のバスバーにそれぞれ接続される複数の接続端子を含む端子台とを備える。複数のバスバーのうち少なくとも1つのバスバーは、モータからの引き出し方向とは異なる方向に折り返される。
【0006】
このように構成された端子台構造によれば、バスバーを余裕のあるスペースに向けて折り返し、そのスペースでバスバーと接続端子とを接続することができる。これにより、端子間の絶縁性を確保しつつ、予め定められたスペースにバスバーを配置することができる。
【0007】
また好ましくは、バスバーは、モータから延出する延出部と、延出部とは別部材として設けられ、モータからの引き出し方向とは異なる方向に延びる折り返し部とを含む。このように構成された端子台構造によれば、折り返し部を延出部とは別部材として設けることにより、バスバーの折り返し構造をバスバーを変形させることなく得ることができる。
【0008】
また好ましくは、折り返し部は、延出部に溶接されている。このように構成された端子台構造によれば、延出部と折り返し部とを強固に接合することができる。
【0009】
また好ましくは、折り返し部および延出部のいずれか一方は、折り返し部および延出部のいずれか他方に係止される爪部を有する。このように構成された端子台構造によれば、延出部と折り曲げ部とを接合する際に、両者の位置決めに爪部を利用することができる。
【0010】
また好ましくは、折り返し部および延出部のいずれか他方は、爪部が位置決めされる凹部を有する。このように構成された端子台構造によれば、延出部と折り返し部との位置ずれを抑制し、両者の位置決め精度を向上させることができる。
【0011】
また好ましくは、複数のバスバーは、互いに隣り合うバスバー間が段違いとなるように配置されている。このように構成された端子台構造によれば、バスバーに接続される接続端子間の距離を大きくし、端子間の絶縁性を十分に確保することができる。
【0012】
また好ましくは、バスバーは、モータ巻線の中性点と接続されている。このように構成された端子台構造によれば、各相のモータ巻線に接続されるバスバーに、モータ巻線の中性点に接続されるバスバーが追加されるため、バスバーを予め定められたスペースに配置することが難しい。このため、本発明がより有効に適用される。
【0013】
また好ましくは、複数のバスバーは、一体に樹脂モールドされている。端子台構造は、複数のバスバーが貫通し、複数のバスバーの樹脂モールド時に型をなすプレート部材をさらに備える。このように構成された端子台構造によれば、プレート部材の大きさに起因し、複数のバスバーを配置するスペースに制約が生じる場合であっても、バスバーを余裕のあるスペースに向けて折り返し、そのスペースでバスバーと接続端子とを接続することができる。
【0014】
また好ましくは、一体に樹脂モールドされた複数のバスバーのうち少なくとも1つのバスバーが、折り曲げ加工されている。このように構成された端子台構造によれば、部品点数を増やすことなく、バスバーの折り返し構造を得ることができる。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、この発明に従えば、端子間の絶縁性を確保しつつ、予め定められたスペースにバスバーが配置される端子台構造を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、ハイブリッド車両の全体ブロック図である。本実施の形態における端子台構造は、図1中のハイブリッド車両に搭載されたモータジェネレータに適用されている。
【0018】
ハイブリッド車両100は、エンジン104と、モータジェネレータMG1,MG2と、動力分配機構103と、車輪102とを含む。ハイブリッド車両100は、蓄電装置Bと、昇圧コンバータ110と、インバータ120,130と、コネクタ140と、ECU(Electronic Control Unit)150と、コンデンサC1,C2とを含む。
【0019】
動力分配機構103は、エンジン104とモータジェネレータMG1,MG2とに結合され、これらの間で動力を分配する。たとえば、動力分配機構103としては、サンギヤ、プラネタリキャリヤおよびリングギヤを含む遊星歯車機構を用いることができる。モータジェネレータMG2の回転軸は、車輪102に結合されている。動力分配機構103の内部に、モータジェネレータMG2の回転軸に対する減速機が組み込まれてもよい。
【0020】
モータジェネレータMG1は、エンジン104によって駆動される発電機として動作し、かつエンジン104の始動を行ない得る電動機として動作する。モータジェネレータMG2は、駆動輪である車輪102を駆動する電動機として動作する。
【0021】
蓄電装置Bの正極は、正極線PL1に接続され、蓄電装置Bの負極は、負極線NL1に接続されている。コンデンサC1は、正極線PL1と負極線NL1との間に接続されている。昇圧コンバータ110は、正極線PL1および負極線NL1と、正極線PL2および負極線NL2との間に接続されている。コンデンサC2は、正極線PL2と負極線NL2との間に接続されている。インバータ120は、正極線PL2および負極線NL2と、モータジェネレータMG1との間に接続されている。インバータ130は、正極線PL2および負極線NL2と、モータジェネレータMG2との間に接続されている。
【0022】
モータジェネレータMG1は、図示されないY結線された3相コイルをモータ巻線として含み、U,V,W各相ラインUL1,VL1,WL1を介してインバータ120に接続されている。モータジェネレータMG2は、図示されないY結線された3相コイルをモータ巻線として含み、U,V,W各相ラインUL2,VL2,WL2を介してインバータ130に接続されている。モータジェネレータMG1の3相コイルの中性点N1に、電力入力線ACL1が接続されている。モータジェネレータMG2の3相コイルの中性点N2に、電力入力線ACL2が接続されている。
【0023】
蓄電装置Bは、充電可能な直流電源であり、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の2次電池から構成される。蓄電装置Bは、直流電力を昇圧コンバータ110へ出力する。蓄電装置Bは、昇圧コンバータ110から出力される電力を受けて充電される。なお、蓄電装置Bとして、大容量のキャパシタを用いてもよい。コンデンサC1は、正極線PL1と負極線NL1との間の電圧変動を平滑化する。
【0024】
昇圧コンバータ110は、ECU150からの信号PWCに基づいて、蓄電装置Bから出力される直流電圧を昇圧して正極線PL2へ出力する。昇圧コンバータ110は、信号PWCに基づいて、インバータ120,130から出力される直流電圧を蓄電装置Bの電圧レベルに降圧して蓄電装置Bを充電する。昇圧コンバータ110は、たとえば、昇降圧型のチョッパ回路によって構成される。
【0025】
コンデンサC2は、正極線PL2と負極線NL2との間の電圧変動を平滑化する。インバータ120は、ECU150からの信号PWI1に基づいて、正極線PL2から受ける直流電圧を、3相交流電圧に変換してモータジェネレータMG1へ出力する。これにより、モータジェネレータMG1は、指定されたトルクを発生するように駆動される。インバータ120は、エンジン104の動力を用いてモータジェネレータMG1が発電した3相交流電圧を、信号PWI1に基づいて直流電圧に変換して正極線PL2へ出力する。
【0026】
インバータ130は、ECU150からの信号PWI2に基づいて、正極線PL2から受ける直流電圧を、3相交流電圧に変換してモータジェネレータMG2へ出力する。これにより、モータジェネレータMG2は、指定されたトルクを発生するように駆動される。インバータ130は、車両の回生制動時、車輪102からの回転力を受けてモータジェネレータMG2が発電した3相交流電圧を、信号PWI2に基づいて直流電圧に変換して正極線PL2へ出力する。
【0027】
インバータ120,130は、コネクタ140に接続される外部電源170から蓄電装置Bの充電が行なわれるとき、外部電源170から電力入力線ACL1,ACL2を介して中性点N1,N2に与えられる商用電力を、ECU150からの信号PWI1,PWI2に基づいて直流電力に変換し、その変換した直流電力を正極線PL2へ出力する。
【0028】
モータジェネレータMG1,MG2は、3相交流電動機であり、たとえば3相交流同期電動機から構成される。モータジェネレータMG1は、エンジン104の動力を用いて3相交流電圧を発生し、その発生した3相交流電圧をインバータ120へ出力する。モータジェネレータMG1は、インバータ120から受ける3相交流電圧によって駆動力を発生し、エンジン104の始動を行なう。モータジェネレータMG2は、インバータ130から受ける3相交流電圧によって車両の駆動トルクを発生する。モータジェネレータMG2は、車両の回生制動時、3相交流電圧を発生してインバータ130へ出力する。
【0029】
コネクタ140は、外部電源170からの商用電力をハイブリッド車両100に入力するための入力端子である。コネクタ140は、外部電源170のコンセントに接続され、たとえば、自宅の電源コンセントに接続される。
【0030】
ECU150は、昇圧コンバータ110を駆動するための信号PWCおよびインバータ120,130をそれぞれ駆動するための信号PWI1,PWI2を生成し、その生成した信号PWC,PWI1,PWI2をそれぞれ昇圧コンバータ110およびインバータ120,130へ出力する。
【0031】
ECU150は、外部電源170から蓄電装置Bの充電が行なわれるとき、外部電源170から電力入力線ACL1,ACL2を介して中性点N1,N2に与えられる商用電力を直流電力に変換して正極線PL2へ出力するように、インバータ120,130を制御するための信号PWI1,PWI2を生成する。
【0032】
図2は、この発明の実施の形態1における端子台構造が適用されたモータジェネレータを示す平面図である。図1および図2を参照して、モータジェネレータMG1,MG2に対応するモータジェネレータ20が、モータケース15に収容されている。
【0033】
本実施の形態における端子台構造は、モータジェネレータ20から引き出されるU相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nと、端子台41とを含む。端子台41は、U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nにそれぞれ接続されるU相接続端子42U、V相接続端子42V、W相接続端子42Wおよび電力入力用接続端子42Nとを含む。
【0034】
U相バスバー23UとU相接続端子42Uとは、U相ラインUL1,UL2のライン上で接続されている。V相バスバー23VとV相接続端子42Vとは、V相ラインUL1,VL2のライン上で接続されている。W相バスバー23WとW相接続端子42Wとは、W相ラインWL1,WL2のライン上で接続されている。電力入力用バスバー23Nと電力入力用接続端子42Nとは、電力入力線ACL1,ACL2のライン上で接続されている。
【0035】
U相バスバー23UとU相接続端子42Uとは、固定部材としてのボルト46Uによって接続されている。V相バスバー23VとV相接続端子42Vとは、ボルト46Vによって接続されている。W相バスバー23WとW相接続端子42Wとは、ボルト46Wによって接続されている。電力入力用バスバー23Nと電力入力用接続端子42Nとは、ボルト46Nによって接続されている。
【0036】
モータケース15には、その内外を貫通する貫通孔15hが形成されている。端子台41は、貫通孔15hに挿入されることによりモータケース15に取り付けられている。端子台41は、モータケース15の内外で電流の授受を行なう。モータジェネレータ20とモータケース15の内壁との間には、空間16が形成されている。U相接続端子42U、V相接続端子42V、W相接続端子42Wおよび電力入力用接続端子42Nと、U相接続端子42U、V相接続端子42V、W相接続端子42Wおよび電力入力用接続端子42Nとの接続部位が、空間16に位置決めされている。
【0037】
図3は、図2中の端子台構造を示す斜視図である。図中では、図2中の端子台構造に設けられたバスバーおよび接続端子が示されている。図4は、図3中のIV−IV線上に沿った端子台構造の断面図である。
【0038】
図2から図4を参照して、モータジェネレータ20は、接続部材としての枠体22を含む。枠体22は、樹脂等の絶縁材料から形成されている。枠体22は、モータジェネレータ20の回転軸を中心に周回する形状を有する。枠体22は、多角形状に周回する形状を有する。枠体22は、U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nを、各バスバー間の絶縁を確保しながら保持する。各バスバーは、対応するモータ巻線に接続されている。
【0039】
U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nは、モータジェネレータ20から矢印99に示す方向(以下、バスバーの引き出し方向とも呼ぶ)に引き出されている。U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nは、モータジェネレータ20から離間する方向に引き出されている。U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nは、端子台41に近接する方向に引き出されている。
【0040】
U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nは、互いに間隔を設けて並列する。並列されたバスバーのうち電力入力用バスバー23Nは、最も端に配置されている。U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nは、隣接するバスバー間で段違いとなるように配置されている。U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nは、バスバーが並ぶ順に、高い位置と低い位置とに交互に配置されている。このような構成により、隣接するバスバー間の距離を大きく確保しつつ、U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nが並ぶ幅を小さく抑えることができる。
【0041】
本実施の形態における端子台構造は、プレート部材28を含む。U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nは、プレート部材28を貫通する。プレート部材28は、各バスバー間の距離を保持するように設けられている。プレート部材28は、空間16に配置されている。プレート部材28は、絶縁性の材料から形成されている。
【0042】
U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nは、モールド部材21によって一体にモールドされている。モールド部材21は、樹脂から形成されている。プレート部材28は、モールド部材21の端部に配置されている。プレート部材28は、モールド部材21を設けるための樹脂モールド時、型として機能する。
【0043】
電力入力用バスバー23Nは、バスバーの引き出し方向とは異なる方向に折り返されている。本実施の形態では、電力入力用バスバー23Nがバスバーの引き出し方向とは90°ずれた方向に折り返されている。電力入力用バスバー23Nは、U相バスバー23U、V相バスバー23VおよびW相バスバー23Wから離間する方向に折り返されている。電力入力用バスバー23Nは、空間16の空いたスペースに向けて折り返されている。
【0044】
電力入力用バスバー23Nは、延出部24と折り返し部25とを含む。延出部24は、モータジェネレータ20からバスバーの引き出し方向に延出する。折り返し部25は、バスバーの引き出し方向とは異なる方向に延びる。折り返し部25は、電力入力用バスバー23Nを除く他のバスバー、つまりU相バスバー23U、V相バスバー23VおよびW相バスバー23Wとは、異なる方向に延びる。延出部24と折り返し部25とは、別部材として設けられている。延出部24と折り返し部25とが接合されることにより、電力入力用バスバー23Nが構成されている。延出部24がプレート部材28を貫通する。電力入力用接続端子42Nは、折り返し部25に接続されている。
【0045】
図4を参照して、U相バスバー23U、V相バスバー23VおよびW相バスバー23Wには、相対的に大きい電流が流れ、電力入力用バスバー23Nには、相対的に小さい電流が流れる。
【0046】
バスバーの引き出し方向に直交する平面で切断された場合に、U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nの延出部24は、略矩形の断面形状を有する。U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nが並ぶ方向(矢印95に示す方向)において、U相バスバー23U、V相バスバー23VおよびW相バスバー23Wは、相対的に大きい幅Bu,Bv,Bwを有し、延出部24は、相対的に小さい幅Bnを有する。U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび延出部24は、互いに等しい厚みTを有する。U相バスバー23U、V相バスバー23VおよびW相バスバー23Wは、相対的に大きい断面積(Bu,Bv,Bw×T)を有し、延出部24は、相対的に小さい断面積(Bn×T)を有する。
【0047】
なお、電力入力用バスバー23Nに流れる電流の大きさに応じて、延出部24の厚みを大きくしてもよい。
【0048】
図5は、図2中の2点鎖線Vで囲まれた範囲を拡大して示す斜視図である。図6は、図2中の2点鎖線Vで囲まれた範囲を裏側から見た斜視図である。
【0049】
図5および図6を参照して、延出部24と折り返し部25とは、2点鎖線98に囲まれた領域において溶接により接合されている。延出部24と折り返し部25とは、溶接以外の方法、たとえばネジ止めやかしめ等によって接合されてもよい。
【0050】
折り返し部25は、爪部51、52および53を含む。爪部51、52および53は、延出部24の周縁に係止されている。延出部24は、その周縁から凹む凹部56を含む。爪部53は、凹部56に位置決めされている。このような構成により、延出部24と折り返し部25との接合時、両者の位置がずれることを防止できる。
【0051】
なお、爪部51、52および53は延出部24に形成されてもよい。この場合、凹部56は折り返し部25に形成される。
【0052】
続いて、図2中の端子台構造の製造方法について説明を行なう。図7は、図2中の端子台構造の製造方法におけるコイル接続工程を示す平面図である。
【0053】
図7を参照して、U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nは、接続部61および62を含む。接続部61および62は、枠体22に配置されている。接続部61および62は、プレート部材28の周縁を枠体22に向けて延長した線上に近接して配置されている。
【0054】
モータジェネレータ20のモータ巻線63およびモータ巻線64をそれぞれ接続部61および接続部62に重なるように配置する。接続部61および62に向けて接続治具としての溶接トーチ66を挿入し、接続部61および接続部62とモータ巻線63およびモータ巻線64とをそれぞれ接続する。
【0055】
図8は、図2中の端子台構造の製造方法における樹脂モールド工程を示す側面図である。図8を参照して、モータジェネレータ20は、ステータコア71と、ステータコア71の端面71aから突出するコイルエンド部72とを含む。
【0056】
成形型としての上型77およびスライド型76を、モータジェネレータ20に対して配置する。スライド型76は、ステータコア71とプレート部材28との間に配置される。上型77およびスライド型76に囲まれた空間に樹脂を注入することによって、コイルエンド部72を樹脂モールドする。上型77およびスライド型76は、プレート部材28とともに、U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび延出部24を覆うモールド部材21を成形する。上型77およびスライド型76を、モータジェネレータ20から取り外す。この際、スライド型76は、バスバーの引き出し方向にスライド移動される。
【0057】
図2を参照して、延出部24と折り返し部25とを接合し、電力入力用バスバー23Nを形成する。ボルト46U、46V、46Wおよび46Nを用いて、U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nと、U相接続端子42U、V相接続端子42V、W相接続端子42Wおよび電力入力用接続端子42Nとをそれぞれ接続する。以上の工程により、図2中の端子台構造が完成する。
【0058】
本実施の形態では、図7中に示すコイル接続工程時、プレート部材28の脇を通るように溶接トーチ66が接続部61および62に向けて挿入される。このため、プレート部材28と溶接トーチ66との干渉を避けるため、プレート部材28の幅に制約が生じる。
【0059】
これに対して、本実施の形態では、電力入力用バスバー23Nをバスバーの引き出し方向とは異なる方向に折り返し、折り返し部25と電力入力用接続端子42Nとを空間16内の空いたスペースで接続する。これにより、プレート部材28を貫通する延出部24の幅Bnを小さく抑えることが可能となる。この結果、バスバー間の絶縁距離を確保しつつ、U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nを、プレート部材28の幅に収まるように配置することができる。
【0060】
この発明の実施の形態1における端子台構造は、モータ巻線と接続され、モータとしてのモータジェネレータ20から引き出される複数のバスバーとしてのU相バスバー23U、V相バスバー23VおよびW相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nと、U相バスバー23U、V相バスバー23VおよびW相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nにそれぞれ接続される複数の接続端子としてのU相接続端子42U、V相接続端子42V、W相接続端子42Wおよび電力入力用接続端子42Nを含む端子台41とを備える。U相バスバー23U、V相バスバー23V、W相バスバー23Wおよび電力入力用バスバー23Nのうち少なくとも1つのバスバーとしての電力入力用バスバー23Nは、モータジェネレータ20からの引き出し方向とは異なる方向に折り返される。
【0061】
このように構成された、この発明の実施の形態1における端子台構造によれば、U相、V相、W相および電力入力線間の絶縁性を確保しつつ、予め定められたスペースにU相接続端子42U、V相接続端子42V、W相接続端子42Wおよび電力入力用接続端子42Nを配置することができる。
【0062】
なお、本実施の形態では、複数のバスバーのうち電力入力用バスバー23Nのみを折り返す構造としたが、2以上のバスバーを折り返す構造としてもよい。たとえば、電力入力用バスバー23Nに加えて、U相バスバー23Uを折り返す構造としてもよい。
【0063】
本発明における端子台構造は、3相のバスバーに加えて電力入力用バスバー23Nが設けられるモータジェネレータ20により有効に適用されるが、一般的な3相交流電動機にも適用される。本発明における端子台構造は、ハイブリッド車両の他、電気自動車に搭載されるモータにも適用される。
【0064】
(実施の形態2)
図9は、この発明の実施の形態2における端子台構造を示す平面図である。本実施の形態における端子台構造は、実施の形態1における端子台構造と比較して、基本的に同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を繰り返さない。
【0065】
図9を参照して、本実施の形態では、電力入力用バスバー23Nが、延出部86および折り返し部87を含む。延出部86と折り返し部87とは、同じ部材から形成されている。電力入力用バスバー23Nが有する折り返し構造は、折り曲げ加工によって形成されている。図4中に示す延出部24が、幅Bnが厚みTよりも大きくなるように配置されているのに対して、延出部86は、幅Bnが厚みTよりも小さくなるように配置されている。
【0066】
図10は、図9中の端子台構造の製造方法における樹脂モールド工程を示す断面図である。図10を参照して、樹脂モールド工程時、電力入力用バスバー23Nは、プレート部材28を貫通するバスバー82として設けられている。バスバー82は、バスバーの引き出し方向に直線状に延びる。
【0067】
モールド部材21を成形した後、スライド型76をスライド移動させ、モータジェネレータ20から取り外す。この際、バスバー82がスライド型76のスライド方向に直線状に延びるため、スライド型76とバスバー82とが干渉することがない。樹脂モールド工程の後、バスバー82に折り曲げ加工を実施することによって、延出部86と折り返し部87とを含む電力入力用バスバー23Nを形成する。
【0068】
このように構成された、この発明の実施の形態2における端子台構造によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に得ることができる。加えて、部品点数の増大を招くことなく、電力入力用バスバー23Nを形成することができる。
【0069】
(実施の形態3)
図11は、この発明の実施の形態3における端子台構造を示す断面図である。図11は、実施の形態1における図4に対応する図である。本実施の形態における端子台構造は、実施の形態1における端子台構造と比較して、基本的に同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を繰り返さない。
【0070】
図11を参照して、W相バスバー23Wと電力入力用バスバー23Nとは、互いに隣り合って配置されている。本実施の形態では、電力入力用バスバー23Nと電力入力用接続端子42Nとを接続するボルト46Nが、電力入力用バスバー23Nに対して、W相バスバー23WおよびW相接続端子42Wと同じ側に配置されている。このような構成において、電力入力用バスバー23NをW相バスバー23Wから離間する方向に折り返すことにより、ボルト46NとW相バスバー23WおよびW相接続端子42Wとを遠ざけることができる。
【0071】
このように構成された、この発明の実施の形態3における端子台構造によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に得ることができる。加えて、W相および電力入力線間の絶縁距離を十分に確保することができる。
【0072】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】ハイブリッド車両の全体ブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1における端子台構造が適用されたモータジェネレータを示す平面図である。
【図3】図2中の端子台構造を示す斜視図である。
【図4】図3中のIV−IV線上に沿った端子台構造の断面図である。
【図5】図2中の2点鎖線Vで囲まれた範囲を拡大して示す斜視図である。
【図6】図2中の2点鎖線Vで囲まれた範囲を裏側から見た斜視図である。
【図7】図2中の端子台構造の製造方法におけるコイル接続工程を示す平面図である。
【図8】図2中の端子台構造の製造方法における樹脂モールド工程を示す側面図である。
【図9】この発明の実施の形態2における端子台構造を示す平面図である。
【図10】図9中の端子台構造の製造方法における樹脂モールド工程を示す断面図である。
【図11】この発明の実施の形態3における端子台構造を示す断面図である。
【符号の説明】
【0074】
20 モータジェネレータ、21 モールド部材、23U U相バスバー、23V V相バスバー、23W W相バスバー、23N 電力入力用バスバー、24,86 延出部、25,87 折り返し部、28 プレート部材、41 端子台、42U U相接続端子、42V V相接続端子、42W W相接続端子、42N 電力入力用接続端子、51,52,53 爪部、56 凹部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータ巻線と接続され、モータから引き出される複数のバスバーと、
前記複数のバスバーにそれぞれ接続される複数の接続端子を含む端子台とを備え、
前記複数のバスバーのうち少なくとも1つのバスバーは、前記モータからの引き出し方向とは異なる方向に折り返される、端子台構造。
【請求項2】
前記バスバーは、前記モータから延出する延出部と、前記延出部とは別部材として設けられ、前記モータからの引き出し方向とは異なる方向に延びる折り返し部とを含む、請求項1に記載の端子台構造。
【請求項3】
前記折り返し部は、前記延出部に溶接されている、請求項2に記載の端子台構造。
【請求項4】
前記折り返し部および前記延出部のいずれか一方は、前記折り返し部および前記延出部のいずれか他方に係止される爪部を有する、請求項2または3に記載の端子台構造。
【請求項5】
前記折り返し部および延出部のいずれか他方は、前記爪部が位置決めされる凹部を有する、請求項4に記載の端子台構造。
【請求項6】
前記複数のバスバーは、互いに隣り合うバスバー間が段違いとなるように配置されている、請求項1から5のいずれか1項に記載の端子台構造。
【請求項7】
前記バスバーは、前記モータ巻線の中性点と接続されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の端子台構造。
【請求項8】
前記複数のバスバーは、一体に樹脂モールドされ、
前記複数のバスバーが貫通し、前記複数のバスバーの樹脂モールド時に型をなすプレート部材をさらに備える、請求項1から7のいずれか1項に記載の端子台構造。
【請求項9】
一体に樹脂モールドされた前記複数のバスバーのうち少なくとも1つのバスバーが、折り曲げ加工されている、請求項8に記載の端子台構造。
【請求項1】
モータ巻線と接続され、モータから引き出される複数のバスバーと、
前記複数のバスバーにそれぞれ接続される複数の接続端子を含む端子台とを備え、
前記複数のバスバーのうち少なくとも1つのバスバーは、前記モータからの引き出し方向とは異なる方向に折り返される、端子台構造。
【請求項2】
前記バスバーは、前記モータから延出する延出部と、前記延出部とは別部材として設けられ、前記モータからの引き出し方向とは異なる方向に延びる折り返し部とを含む、請求項1に記載の端子台構造。
【請求項3】
前記折り返し部は、前記延出部に溶接されている、請求項2に記載の端子台構造。
【請求項4】
前記折り返し部および前記延出部のいずれか一方は、前記折り返し部および前記延出部のいずれか他方に係止される爪部を有する、請求項2または3に記載の端子台構造。
【請求項5】
前記折り返し部および延出部のいずれか他方は、前記爪部が位置決めされる凹部を有する、請求項4に記載の端子台構造。
【請求項6】
前記複数のバスバーは、互いに隣り合うバスバー間が段違いとなるように配置されている、請求項1から5のいずれか1項に記載の端子台構造。
【請求項7】
前記バスバーは、前記モータ巻線の中性点と接続されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の端子台構造。
【請求項8】
前記複数のバスバーは、一体に樹脂モールドされ、
前記複数のバスバーが貫通し、前記複数のバスバーの樹脂モールド時に型をなすプレート部材をさらに備える、請求項1から7のいずれか1項に記載の端子台構造。
【請求項9】
一体に樹脂モールドされた前記複数のバスバーのうち少なくとも1つのバスバーが、折り曲げ加工されている、請求項8に記載の端子台構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−259365(P2008−259365A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−100654(P2007−100654)
【出願日】平成19年4月6日(2007.4.6)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(500543775)株式会社ジーエスエレテック (8)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年4月6日(2007.4.6)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(500543775)株式会社ジーエスエレテック (8)
【Fターム(参考)】
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