説明

端末についてハンドオーバを実行しなければならないか否かを判断するための方法、デバイス、信号、及びコンピュータプログラム

【課題】無線セルラー通信ネットワークにおいて、第1の基地局から第2の基地局へ半二重端末のハンドオーバを実行しなければならないか否かを判断する方法を提供する。
【解決手段】半二重端末は、アイドル期間と呼ばれる時間期間中に信号の転送及び受信を行わない。第1の基地局は、第1の基地局のセルにおいて信号を転送し、第1の基地局並びに第2の基地局によって転送された信号に関する品質測定値に関連する情報を含む半二重端末によって転送されたメッセージを受信し、半二重端末と第2の基地局との間のラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする情報を取得し、ラウンドトリップ遅延を求め、求められたラウンドトリップ遅延及び品質測定値に関連する情報に従ってハンドオーバを実行しなければならないか否かを判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包括的には、無線セルラー通信ネットワークにおいて、端末についてハンドオーバを実行しなければならないか否かを判断するための方法及びデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
最先端の無線セルラー通信ネットワークでは、各端末には、理論的には通信をハンドリングすることができる基地局の候補セットが定期的に割り当てられる。これらの候補基地局は、たとえば、端末を現在ハンドリングしている基地局の周囲の基地局とすることができる。各端末は、種々の候補基地局の候補測定チャネルの信号の品質を定期的に測定するか、又は要求に応じて、すなわち特定のイベントの後に測定する。その後、これらの測定値は、端末によって、この端末を現在ハンドリングしている基地局に報告され、基地局は、ハンドオーバ手順を開始するべきか否かを判定することができる。
【0003】
代替的には、基地局の候補セットは端末には割り当てられない。各端末は、受信される測定チャネルの信号が十分な品質を有する基地局との間で測定を行う。次に、端末は、この端末を現在ハンドリングしている基地局に測定値を報告し、基地局は、ハンドオーバ手順を開始するか否か、又は、端末によって要求されたハンドオーバ手順を有効にするか否かを判定することができる。
【0004】
このような最先端のハンドオーバは、全二重端末については有効であるが、半二重端末についてはいくつかの問題につながるおそれがある。
【0005】
全二重端末は、無線信号の送信及び受信を同時に行うことができる端末である。
【0006】
半二重端末は、無線信号の送信及び受信を同時に行うことができない端末である。たとえば、端末は時分割複信(TDD)モードで動作し、送信及び受信は同じ周波数帯域上であるが異なる時間期間に行われる。端末は周波数分割複信(FDD)モードで動作することもでき、送信及び受信は異なる周波数帯域上で異なる時間期間に行われる。
【0007】
基地局が時刻teに半二重端末へシンボルを送信するとき、これらのシンボルは、基地局からの距離dに位置する端末によって、te+RTD(d)/2に等しい時刻に受信される。ここで、RTD(d)は、この端末のラウンドトリップ遅延(Round Trip Delay)である。これらのシンボルは端末によって処理され、その後、端末もアップリンクチャネルを介して基地局へシンボルを送信することができる。端末TEは、アップリンクチャネルを介してシンボルを送信する前に、ハードウェアオペレーション及びソフトウェアオペレーションの継続時間を考慮するために或る期間待たなければならない。この或る期間は、受信送信切り換え時間(Receive Transmit Switch time)又は単にスイッチング時間と言われ、RTSと呼称される。たとえば、この遅延RTSは、端末のハードウェア機器が受信モードと送信モードとの間を切り換えるのに必要とする時間、及び、基地局のハードウェア機器が送信モードと受信モードとの間を切り換えるのに必要とする時間の最大値である。したがって、アップリンクチャネルを介して送信されたシンボルは、te+RTD(d)+RTS+DDLに等しい時刻trより前には基地局BTSで受信することができない。DDLは、端末がダウンリンクチャネルで受信することができるシンボルの全継続時間である。
【0008】
例として、第3世代パートナーシッププロジェクト長期的発展型(3GPP/LTE)と互換性のある10kmのFDDセル半径を有する基地局を考える場合、基地局がそのセル内のいずれの場所に位置する端末もハンドリングすることができるようにするには、基地局側及び端末側の双方、又は、端末側のみのいずれかで、2シンボルの継続時間に対応するアイドル期間継続時間を作り出す必要がある。2シンボルの継続時間に対応するアイドル期間継続時間によって、基地局は、基地局から最大19.6kmまでの距離に位置する半二重端末をハンドリングすることが可能になる。
【0009】
1シンボルの継続時間に対応するアイドル期間継続時間では、基地局は、基地局から最大8.3kmまでの距離に位置する半二重端末しかハンドリングすることができない。このようなアイドル期間継続時間によって、たとえ測定チャネルの信号の品質が十分高くても、基地局は、基地局から8.3kmよりも大きい距離に位置する半二重端末をハンドリングすることができないのに対して、全二重端末はハンドリングすることができる。
【0010】
したがって、通信中、ハンドオーバ手順が基地局に対して要求される場合があるが、基地局と端末との間のラウンドトリップ遅延が基地局のアイドル期間に適合していないと、基地局は半二重端末をハンドリングすることができない。
【0011】
ここで、アイドル期間は、以下で開示するように、連続した時間期間又は不連続な時間期間とすることができることに留意しなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】GB2418806A号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、無線セルラー通信ネットワークの基地局が、半二重端末についてハンドオーバを行う必要があるか否かを効率的に判断することを可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この目的を達成するために、本発明は、無線セルラー通信ネットワークにおいて、第1の基地局から第2の基地局へ半二重端末のハンドオーバを実行しなければならないか否かを判断する方法に関する。各基地局はそれぞれのセルにおいて信号を転送し、半二重端末は、基地局のうちの一つによってハンドリングされているとき、当該半二重端末をハンドリングする基地局のセルのアイドル期間と呼ばれる時間期間中に信号の転送及び受信を行わず、当該方法は、第1の基地局によって実行されるステップであって、
− 第1の基地局のセルにおいて信号を転送するステップと、
− 第1の基地局によって転送された信号に応答して半二重端末によって転送されたメッセージを受信するステップであって、当該メッセージは、第1の基地局によって転送された信号に関する品質測定値及び第2の基地局によって転送された信号に関する少なくとも品質測定値に関連する情報を含む、メッセージを受信するステップと、
− 半二重端末と第2の基地局との間のラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする情報を取得するステップと、
− 半二重端末と第2の基地局との間のラウンドトリップ遅延を求めるステップと、
− 求められたラウンドトリップ遅延及び品質測定値に関連する情報に従って、第1の基地局から第2の基地局へ半二重端末のハンドオーバを実行しなければならないか否かを判断するステップと、
を含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、無線セルラー通信ネットワークにおいて、第1の基地局から第2の基地局へ半二重端末のハンドオーバを実行しなければならないか否かを判断するためのデバイスにも関する。各基地局はそれぞれのセルにおいて信号を転送し、半二重端末は、基地局のうちの一つによってハンドリングされているとき、当該端末をハンドリングする基地局のセルのアイドル期間と呼ばれる時間期間中に信号の転送及び受信を行わず、当該半二重端末のハンドオーバを実行しなければならないか否かを判断するためのデバイスは、第1の基地局に含まれると共に、
− 第1の基地局のセルにおいて信号を転送する手段と、
− 第1の基地局によって転送された信号に応答して半二重端末によって転送されたメッセージを受信する手段であって、当該メッセージは、第1の基地局によって転送された信号に関する品質測定値及び第2の基地局によって転送された信号に関する少なくとも品質測定値に関連する情報、並びに半二重端末と第2の基地局との間のラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする情報を含む、メッセージを受信する手段と、
− 半二重端末と第2の基地局との間のラウンドトリップ遅延を求める手段と、
− 求められたラウンドトリップ遅延及び品質測定値に関連する情報に従って、第1の基地局から第2の基地局へ半二重端末のハンドオーバを実行しなければならないか否かを判断する手段と、
を備えることを特徴とする。
【0016】
したがって、本発明によって、効果のないハンドオーバ手順を回避することによって、ネットワークにおける半二重端末の処理の品質喪失が回避される。
【0017】
特定の特徴によれば、半二重端末と第2の基地局との間のラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする情報は、半二重端末のロケーション及び第2の基地局のロケーションである。
【0018】
したがって、端末側でラウンドトリップ遅延を計算する必要はない。
【0019】
特定の特徴によれば、半二重端末のロケーションは受信されたメッセージに含まれる。
【0020】
したがって、基地局によって実行されるタスクが簡単化される。
【0021】
特定の特徴によれば、第2の基地局のロケーションは、第2の基地局によって第1の基地局へ転送されたメッセージに含まれるか、又は、受信されたメッセージに含まれる。
【0022】
また別の態様によれば、本発明は、無線セルラー通信ネットワークにおいて、第1の基地局から第2の基地局へ半二重端末のハンドオーバを実行しなければならないか否かの判断を可能にする方法に関する。各基地局はそれぞれのセルにおいて信号を転送し、半二重端末は、基地局のうちの一つによってハンドリングされているとき、当該端末をハンドリングする基地局のセルのアイドル期間と呼ばれる時間期間中に信号の転送及び受信を行わず、当該方法は、半二重端末によって実行されるステップであって、
− 第1の基地局及び第2の基地局から信号を受信するステップと、
− 第1の基地局へメッセージを転送するステップであって、当該メッセージは、第1の基地局によって転送された信号に関する品質測定値及び第2の基地局によって転送された信号に関する少なくとも品質測定値に関連する情報、並びに、半二重端末と第2の基地局との間のラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする情報を含む、メッセージを転送するステップと、
を含むことを特徴とする。
【0023】
また別の態様によれば、本発明は、無線セルラー通信ネットワークにおいて、第1の基地局から第2の基地局へ半二重端末のハンドオーバを実行しなければならないか否かの判断を可能にするためのデバイスに関する。各基地局はそれぞれのセルにおいて信号を転送し、半二重端末は、基地局のうちの一つによってハンドリングされているとき、当該端末をハンドリングする基地局のセルのアイドル期間と呼ばれる時間期間中に信号の転送及び受信を行わず、当該デバイスは、半二重端末に含まれると共に、
− 第1の基地局及び第2の基地局から信号を受信する手段と、
− 第1の基地局へメッセージを転送する手段であって、当該メッセージは、第1の基地局によって転送された信号に関する品質測定値及び第2の基地局によって転送された信号に関する少なくとも品質測定値に関連する情報、並びに、半二重端末と第2の基地局との間のラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする情報を含む、メッセージを転送する手段と、
を備えることを特徴とする。
【0024】
特定の特徴によれば、無線通信ネットワークは半二重周波数分割複信方式を使用し、第1の基地局若しくは第2の基地局によってハンドリングされる半二重端末のみが、第1の基地局若しくは第2の基地局のセルのアイドル期間中に信号の転送及び受信を行わないか、又は、第1の基地局若しくは第2の基地局によってハンドリングされる半二重端末、及び、第1の基地局若しくは第2の基地局が、第1の基地局若しくは第2の基地局のセルのアイドル期間中に信号の転送及び受信を行わない。
【0025】
したがって、基地局における半二重FDD端末に起因する特定の実施コストが削減されるか、又は、基地局の電力消費が制限される。
【0026】
特定の特徴によれば、無線通信ネットワークは時分割複信方式を使用し、第1の基地局若しくは第2の基地局によってハンドリングされる半二重端末、及び、第1の基地局若しくは第2の基地局は、アイドル期間中に信号の転送及び受信を行わない。
【0027】
したがって、アップリンク通信とダウンリンク通信との間の干渉が低減される。
【0028】
特定の特徴によれば、半二重端末は第2の基地局のロケーションを第2の基地局から受信し、この第2の基地局のロケーションは第1の基地局へ転送されたメッセージに含まれる。
【0029】
また別の態様によれば、本発明は、無線セルラー通信ネットワークの半二重端末によって基地局へ転送される信号に関する。この信号は、基地局によって転送された信号に関する品質測定値及び別の基地局によって転送された信号に関する少なくとも品質測定値に関連する情報を含み、半二重端末と別の基地局との間のラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする情報をさらに含むことを特徴とする。
【0030】
したがって、基地局によって実行されるプロセスが簡単化される。
【0031】
特定の特徴によれば、半二重端末と別の基地局との間のラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする情報は、半二重端末のロケーションである。
【0032】
したがって、端末側においてラウンドトリップ遅延を計算する必要はない。
【0033】
特定の特徴によれば、半二重端末と第2の基地局との間のラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする情報は、第2の基地局のロケーションでもある。
【0034】
特定の特徴によれば、無線セルラー通信ネットワークのセルは同期され、半二重端末と第2の基地局との間のラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする情報は、第1の基地局によって転送された信号と第2の基地局によって転送された信号との受信時間差である。
【0035】
したがって、ハンドオーバの有効性確認がさらに簡単化される。
【0036】
さらに別の態様によれば、本発明は、プログラマブルデバイス内に直接ロード可能とすることができるコンピュータプログラムに関する。当該コンピュータプログラムは、プログラマブルデバイス上で実行される時に本発明による方法のステップを実施するための命令又はコード部分を含む。
【0037】
このコンピュータプログラムに関する特徴及び利点は、本発明による方法及びデバイスに関連して上述したものと同じであるので、ここでは繰り返さないことにする。
【0038】
本発明の特徴は、一例の実施形態の以下の説明を読むことによってより明確になろう。当該説明は、添付図面に関して作成されている。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明が実施される無線セルラー通信ネットワークのアーキテクチャを表す図である。
【図2a】アップリンクチャネルが同期し、基地局及び半二重端末がセルのアイドル期間中に信号の転送及び受信を行わない、アイドル期間を示すクロノグラムである。
【図2b】アップリンクチャネルが同期し、半二重端末がセルのアイドル期間中に信号の転送及び受信を行わない、アイドル期間を示すクロノグラムである。
【図3】アップリンクチャネルが非同期であり、無線通信ネットワークが時分割複信方式を使用し、セルに位置する半二重端末及び基地局がアイドル期間中に信号の転送及び受信を行わない、アイドル期間を示すクロノグラムである。
【図4】本発明による無線通信ネットワークの基地局のアーキテクチャを表す図である。
【図5】本発明による無線通信ネットワークの端末のアーキテクチャを表す図である。
【図6】本発明に従って転送される信号のクロノグラムの一例を示す図である。
【図7】本発明による基地局によって実行されるアルゴリズムの一例を示す図である。
【図8】本発明による端末によって実行されるアルゴリズムの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1は、本発明が実施される無線セルラー通信ネットワークのアーキテクチャを表す図である。
【0041】
無線セルラー通信ネットワークは、時分割複信方式(TDD)又は半二重周波数分割複信方式を使用することができる。
【0042】
TDD方式では、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルで転送される信号は、同じ周波数帯域において異なるサブフレームで複信される。このサブフレームは、タイムスロットとも呼ばれる。
【0043】
全二重周波数分割複信方式では、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルで転送される信号は、異なる周波数帯域において同じサブフレームで複信される。このサブフレームは、タイムスロットとも呼ばれる。
【0044】
半二重端末側からの半二重FDD方式では、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルで転送される信号は、異なる周波数帯域において異なるサブフレームで複信される。このサブフレームは、タイムスロットとも呼ばれる。このような場合、基地局は、全二重周波数分割複信方式を使用するのと共に、各半二重FDD端末のタイムスロットを適切に順序付けることによっていくつかの半二重FDD端末と同時に通信することができる場合がある。
【0045】
基地局BSが端末TEへシンボルを転送するとき、データ、信号、又はメッセージが、ダウンリンクチャネルを通じて転送される。
【0046】
端末TEが基地局BSへシンボルを転送するとき、信号、メッセージ、又はデータが、アップリンクチャネルを通じて転送される。
【0047】
図1の無線セルラー通信ネットワークでは、基地局BS2のセル152に位置する端末TEは、基地局BS1のセル151に移動中である。
【0048】
単純にするために、図1には2つの基地局BSしか示されていないが、実際には、無線セルラー通信ネットワークは複数の基地局BSから成る。
【0049】
基地局BS1のセル151は、基地局BS1によって転送される信号、たとえば基地局BS1の測定チャネルで転送される信号の電力強度が、セル151に位置する端末TEによって所定の値よりも上のレベルで受信されるエリアである。
【0050】
全二重端末TEが基地局BS1のセル151に位置しているとき、基地局BS1は全二重端末TEをハンドリングすることができる。全二重端末TEは、基地局BS1を通じてリモートの通信デバイスとの通信を確立又は受信することができる。セル151は規則正しい形状を有していない。これは、主として、基地局BS1との見通し線(line of sight)にある特定のロケーション、又は障害物に起因する。
【0051】
基地局BS1のエリアR1は、R1に位置する各端末TEについて、基地局BS1とその端末TEとの間のラウンドトリップ遅延、並びに、受信モードと送信モードとの間の切り換え及び/又は送信モードと受信モードとの間の切り換えの合計が、セル151のアイドル期間以下であるエリアである。
【0052】
換言すれば、半二重又は全二重の端末TEが基地局BS1のエリアR1に位置するとき、基地局BS1は端末TEをハンドリングすることができ、端末TEは基地局BS1を通じてリモートの通信デバイスとの通信を確立又は受信することができる。
【0053】
半二重端末TEがセル151に位置するが基地局BS1のエリアR1に位置していないとき、端末TEはセル151においてセル151のアイドル期間に適合していない特性を有するので、基地局BS1は半二重端末TEをハンドリングすることができない。
【0054】
エリアR1はセル151に含まれる。R1と151との相違は、セル151について設定せれたアイドル期間によって画定される。
【0055】
長いアイドル期間によって、基地局BS1はいずれの半二重端末TEもハンドリングすることが可能になるが、基地局R1と半二重端末TEとの間で転送されるデータの点から、全体の容量は削減される。R1は、セル151に位置する大部分の半二重端末TEに対して基地局BS1によってハンドリングされる可能性を提供するように画定される。R1は、基地局BS1から遠い少数の半二重端末TEのためにのみアイドル期間を長くしなければならないことを回避するように画定される。
【0056】
基地局BS2のセル152は、基地局BS2の測定チャネルで転送される信号のような信号の電力強度が、セル152に位置する端末TEによって所定の値よりも上のレベルで受信されるエリアである。全二重端末TEが基地局BS2のセル152に位置しているとき、基地局BS2は全二重端末TEをハンドリングすることができる。全二重端末TEは、基地局BS2を通じてリモートの通信デバイスとの通信を確立又は受信することができる。
【0057】
基地局BS2のエリアR2は、R2に位置する各端末TEについて、基地局BS2とその端末TEとの間のラウンドトリップ遅延、並びに、受信モードと送信モードとの間の切り換え及び/又は送信モードと受信モードとの間の切り換えの合計が、セル152のアイドル期間以下であるエリアである。
【0058】
換言すれば、半二重又は全二重の端末TEが基地局BS2のエリアR2に位置するとき、基地局BS2は端末TEをハンドリングすることができ、端末TEは基地局BS2を通じてリモートの通信デバイスとの通信を確立又は受信することができる。
【0059】
半二重端末TEがセル152に位置するが基地局BS2のエリアR2に位置していないとき、端末TEはセル152においてセル152のアイドル期間に適合していない特性を有するので、基地局BS2は半二重端末TEをハンドリングすることができない。
【0060】
エリアR2はセル152に含まれる。R2と152との相違は、セル152について設定せれたアイドル期間によって画定される。
【0061】
ここで、セル151及び152についてそれぞれ設定されたアイドル期間は、等しくてもよく、異なっていてもよいことに留意されたい。
【0062】
本発明によれば、基地局BSは、ダウンリンク信号を端末TEへ転送する手段と、メッセージを受信する手段とを備える。
【0063】
基地局BSは、ノード、或いはノードB、或いは拡張ノードB、或いはアクセスポイントとも呼ばれる。
【0064】
端末TEは、移動電話、携帯情報端末、或いはパーソナルコンピュータのような半二重端末である。端末TEはユーザ機器とも呼ばれる。
【0065】
無線通信ネットワークは、セル同期(cell-synchronized)されているものとすることができる。この場合、異なるセル15又は基地局BSを発信源とする信号は、同時に送信される。
【0066】
より正確には、これらの信号はフレームに構造化され、フレーム自体はシンボルから成る。セル同期は、シンボルレベルで確保される場合がある。これは、所与のセル15又は基地局BSにおけるシンボルの送信時刻が、他の任意のセル15又は基地局BSにおけるシンボルの送信時刻と一致することを意味する。また、セル同期は、フレームレベルで確保される場合もある。その場合、所与のセル15又は基地局BSにおけるフレームの送信時刻は、他の任意のセル15又は基地局BSにおけるフレームの送信時刻と一致する。セル同期は、各基地局BSにGNSS(全地球的航法衛星システム)を含めることによって行うことができる。
【0067】
代替形態として、無線通信ネットワークは、セル同期されていないものとすることができる。この場合、異なるセル15間又は異なる基地局BS間で、フレームレベルの同期もシンボルレベルの同期も保証する必要はない。
【0068】
図2aは、アップリンクチャネルが同期し、基地局及び半二重端末がセルのアイドル期間中に信号の転送及び受信を行わない、アイドル期間を示すクロノグラムである。
【0069】
アップリンクチャネルが同期しているとき、基地局BSの所与のセル15のアップリンクチャネルで送信されるシンボルは、基地局BSと端末TEとを隔てる距離にかかわらず基地局BSによって同じ時刻trで受信されなければならない。信号が基地局及び半二重端末側の双方によってアイドル期間中に受信も転送もされないとき、基地局BSは、端末TEによって送信されたシンボルの処理を行うために、それらのシンボルの受信を待たなければならない。
【0070】
エリアR1又はR2の境界に位置する端末TEについて求められる待ち時間、換言すれば、求めることができる最大待ち時間は、ガード期間又はアイドル期間IPと呼ばれる。これは、少なくともラウンドトリップ遅延RTD(Ra)に受信送信切り換え時間RTSを加算したものに等しくなければならない。ここで、RaはエリアR1又はR2が円とみなされる場合のエリアR1又はR2の半径である。
【0071】
基地局BS1は、ダウンリンクシンボルDLを端末TEへ転送する。これらのダウンリンクシンボルDLは、ラウンドトリップ遅延RTDの2分の1に等しい遅延で端末TEによって受信される。
【0072】
アイドル期間IPの期間中、基地局BSはいずれのシンボルの転送も受信も行わない。いずれのシンボルの転送も受信も行わないことによって、基地局の電力消費が削減される。
【0073】
基地局BSとそのセル15に含まれる各端末TEとを隔てる距離にかかわらず、アップリンクシンボルを基地局BSが同時に受信する必要があるので、基地局BSは、端末TEのそれぞれについてタイミング遅延TD(d)を求める。
【0074】
このタイミング遅延は、次の式を使用して計算される。
TD(d)=tr−te−DDL−RTD(d)=IP−RTD(d)
ここで、dは端末TEと基地局BSとの間の距離であり、DDLは端末TEがダウンリンクチャネルで受信することができるシンボルの全継続時間である。
【0075】
基地局BSは、各タイミング遅延から、各端末TEについてタイミングアドバンスTA=IP−TD(d)を求め、このタイミングアドバンスを対応する端末TEへ転送する。
【0076】
端末TE1がその端末TEのデータを含む先行のダウンリンクタイムスロットの直後のアップリンクタイムスロットにスケジューリングされている場合、端末TEは、アップリンクチャネルを介するシンボルの送信に自身のタイミングアドバンスTA(TE)値を適用して、端末TEから送信されたシンボルがアップリンクタイムスロットtrの開始時に基地局BSで受信されるようにする。
【0077】
ここで、アイドル期間IPは不連続であることに留意されたい。アイドル期間IPは、端末TE1について、1/2RTDで示される2つの時間期間及び時間期間TD(TE)から成る。
【0078】
図2bは、アップリンクチャネルが同期し、半二重端末がセルのアイドル期間中に信号の転送及び受信を行わない、アイドル期間を示すクロノグラムである。
【0079】
図2bの例のアイドル期間中、端末TEのみが信号の受信も転送も行わない。
【0080】
基地局BSは、アイドル期間を何ら考慮することなくダウンリンクチャネルDLTでシンボルを転送する。基地局BSは、各端末TEを潜在的に全二重端末TEであるとみなす。基地局BSは、たとえシンボルが半二重端末によって使用できない場合であっても、シンボルを転送することがある。使用できないシンボルを転送することによって、全二重端末TE及び半二重端末TEをハンドリングすることができる基地局BSの特定の特徴を製造するための開発コストが削減される。
【0081】
半二重端末TE、例として端末TEがダウンリンクチャネルDLTでシンボルを受信すると、端末TEは受信シンボルに対して或るパンクチャリングを実行する。端末TEは、セル15のアイドル期間に適合するダウンリンクシンボル、すなわち、端末がダウンリンクチャネルで受信することができるシンボルの継続時間DDLに含まれるダウンリンクシンボルのみをDLRで受信する。
【0082】
端末TEのタイミングアドバンスTA(TE)及びタイミング遅延TD(TE)は、図2aで開示したのと同様の方法で求められる。
【0083】
ここで、アイドル期間IPは、基地局BSでは連続であるのに対して、半二重端末TEでは不連続であることに留意されたい。アイドル期間IPは、端末TEについて、1/2RTDで示される2つの時間期間及び時間期間TD(TE)から成る。
【0084】
DLに含まれない信号Puncは処理されない。
【0085】
図3は、アップリンクチャネルが非同期であり、無線通信ネットワークが時分割複信方式を使用し、セルに位置する半二重端末及び基地局がアイドル期間中に信号の転送及び受信を行わない、アイドル期間を示すクロノグラムである。
【0086】
アップリンクチャネルが非同期であるとき、すなわち、異なる端末TEからアップリンクチャネルで送信されたシンボルが同時に受信される必要がないとき、各端末TEa又はTEbは、基地局BSによってダウンリンクチャネルで送信された信号の受信終了後、同じ所定の継続時間の後にアップリンクチャネルを介してアップリンクシンボルULa又はULbを送信する。したがって、アイドル期間は、セル15の異なる端末の異なる伝播距離を吸収するために、基地局BSにおいて作成される。
【0087】
端末TEaは端末TEbよりも基地局BSに近い。端末TEaは、端末TEbのラウンドトリップ遅延RTD(b)の2分の1よりも小さいラウンドトリップ遅延RTD(a)の2分の1の後に、ダウンリンクシンボルDLを受信する。
【0088】
端末TEaがシンボルを転送する場合、これらのシンボルは、図3に示すように、端末TEbによって転送されたシンボルよりも早く基地局BSによって受信される。
【0089】
図4は、本発明による基地局のアーキテクチャを表す図である。
【0090】
基地局BS、例として基地局BS1は、たとえば、バス401によって互いに接続されているコンポーネントと、図7に開示するようなアルゴリズムに関連するプログラムによって制御されるプロセッサ400とに基づくアーキテクチャを有する。
【0091】
ここで、基地局BS1は、一変形では、以下で開示するようなプロセッサ400によって実行されるオペレーションと同じオペレーションを実行する1つ又はいくつかの専用集積回路の形態で実施されることに留意されたい。
【0092】
バス401は、プロセッサ400を、読み出し専用メモリROM402、ランダムアクセスメモリRAM403、ネットワークインタフェース406、及びチャネルインタフェース405に接続する。
【0093】
読み出し専用メモリROM402は、図7に開示するようなアルゴリズムに関連するプログラムの命令を含む。これらの命令は、基地局BSに電源が投入されるときにランダムアクセスメモリRAM403へ転送される。
【0094】
RAMメモリ403は、変数を収容するように意図されるレジスタと、図7に開示するようなアルゴリズムに関連するプログラムの命令とを含む。
【0095】
チャネルインタフェース405は、アンテナBSAntを通じて端末TEへダウンリンク信号を転送する手段と、アンテナBSAntを通じて本発明によるメッセージを受信する手段とを備える。
【0096】
ネットワークインタフェース406は、無線セルラー通信ネットワークの他の基地局BSへメッセージを転送し且つ/又は他の基地局からメッセージを受信する手段を備える。
【0097】
図5は、本発明による端末のアーキテクチャを表す図である。
【0098】
端末TEは、たとえば、バス501によって互いに接続されるコンポーネントと、図8に開示するようなアルゴリズムに関連するプログラムによって制御されるプロセッサ500とに基づくアーキテクチャを有する。
【0099】
ここで、端末TEは、一変形では、以下で開示するようなプロセッサ500によって実行されるオペレーションと同じオペレーションを実行する、1つ又はいくつかの専用集積回路の形態で実施されることに留意されたい。
【0100】
バス501は、プロセッサ500を、読み出し専用メモリROM502、ランダムアクセスメモリRAM503、及びチャネルインタフェース505に接続する。
【0101】
読み出し専用メモリROM502は、図8に開示するようなアルゴリズムに関連するプログラムの命令を含む。これらの命令は、端末TEに電源が投入されるときにランダムアクセスメモリRAM503へ転送される。
【0102】
RAMメモリ503は、変数を収容するように意図されるレジスタと、図8に開示するようなアルゴリズムに関連するプログラムの命令とを含む。
【0103】
チャネルインタフェース505は、基地局BSへメッセージを転送し且つ/又は基地局BSからメッセージを受信する手段と、アンテナTEAntを通じて本発明によるメッセージを転送する手段と、受信信号の品質を測定する手段とを備える。
【0104】
本発明の第1の実現モードによれば、端末TEは、全地球的航法衛星システムのような自身のロケーションを求める手段を備える。
【0105】
図6は、本発明に従って転送される信号のクロノグラムの一例を示している。
【0106】
図6では、基地局BS1及びBS2は、縦軸によってそれぞれ表されている。
【0107】
ラインFr152はセル152の境界を表し、ラインFrR2はエリアR2の境界を表し、ラインFrR1はエリアR1の境界を表し、ラインFr151はセル151の境界を表している。
【0108】
端末TEは、10aで示すロケーションから10bで示すロケーションへ移動している。
【0109】
端末TEは、基地局BS2によってハンドリングされている。
【0110】
基地局BSはダウンリンク信号を周期的に転送する。端末TEがセル151及び152に含まれる位置10aに位置しているとき、端末TEは、基地局BS1からDL1aで示すダウンリンク信号を受信し、基地局BS2からDL2aで示すダウンリンク信号を受信する。ダウンリンク信号DL1は基地局BS1のロケーションを表すことができ、ダウンリンク信号DL2は基地局BS2のロケーションを表すことができる。
【0111】
端末TEは、ダウンリンク信号DL1a及びDL2aに関するいくつかの品質測定に進む。
【0112】
端末TEはセル151及び152に位置しているので、ダウンリンク信号DL1a及びDL2aに関する品質測定値は、所定の値よりも大きい。
【0113】
例として、ダウンリンク信号DL1aに関する品質測定値は、ダウンリンク信号DL2aに関する品質測定値よりも大きい。
【0114】
本発明の第1の実現モードによれば、端末TEはGNSSモジュールから自身のロケーションを取得する。本発明の第2の実現モードによれば、端末TEは信号DL1a及びDL2aの受信時刻の時間差を取得する。
【0115】
ロケーション又は時間差は、端末TEをハンドリングしている基地局BS2が、端末TEと基地局BS1との間のラウンドトリップ遅延を評価することを可能にする情報である。
【0116】
端末TEは、Repaで示すメッセージを、端末TEをハンドリングしている基地局BS2へ転送する。
【0117】
本発明によれば、メッセージRepaは、品質測定値又は品質測定値から導出される情報と、端末TEをハンドリングしている基地局BS2が端末TEと基地局BS1との間の少なくともラウンドトリップ遅延を評価することを可能にする情報とを含む。
【0118】
基地局BS2は、メッセージRepaの内容を使用して、端末TEについて基地局BS1とハンドオーバを実行する必要があるか否かを判断する。
【0119】
ダウンリンク信号DL1aに関する品質測定値はダウンリンク信号DL2aに関する品質測定値よりも大きいので、基地局BS2は、端末TEについて基地局BS1とハンドオーバを実行する必要があると決定すべきである。本発明によれば、基地局は、端末TEと基地局BS1との間のラウンドトリップ遅延を評価し、評価されたラウンドトリップ遅延がセル151のアイドル期間に適合しているか否かをチェックする。
【0120】
ロケーション10aはエリアR1に含まれないので、ラウンドトリップ遅延はセル151のアイドル期間に適合していない。
【0121】
次に、基地局BS2は、基地局BS2が端末TEのハンドリングを続けることを端末TEに通知するAnsaで示すメッセージを応答として転送する。代替的には、基地局は、端末TEのハンドリングを続けるために端末TEへ明示的なメッセージを転送しなくてもよいことに留意されたい。
【0122】
端末TEがセル151及び152に含まれる位置10bに位置しているとき、端末TEは、DL1bで示すダウンリンク信号を基地局BS1から受信し、DL2bで示すダウンリンク信号を基地局BS2から受信する。
【0123】
ダウンリンク信号DL1a及びDL1bは基地局BS1のロケーションを表すことができ、ダウンリンク信号DL2a及びDL2bは基地局BS2のロケーションを表すことができる。
【0124】
端末TEは、ダウンリンク信号DL1b及びDL2bに関するいくつかの品質測定に進む。
【0125】
端末TEはセル151及び152に位置しているので、ダウンリンク信号DL1b及びDL2bに関する品質測定値は、所定の値よりも大きい。
【0126】
例として、ダウンリンク信号DL1bに関する品質測定値は、ダウンリンク信号DL2bに関する品質測定値よりも大きい。
【0127】
本発明の第1の実現モードによれば、端末TEはGNSSモジュールから自身のロケーションを取得する。本発明の第2の実現モードによれば、端末TEは信号DL1b及びDL2bの受信時刻の時間差を取得する。
【0128】
ロケーション又は時間差は、端末TEをハンドリングしている基地局BS2が、端末TEと基地局BS1との間のラウンドトリップ遅延を評価することを可能にする情報である。
【0129】
端末TEは、Repbで示すメッセージを、端末TEをハンドリングしている基地局BS2へ転送する。
【0130】
本発明によれば、メッセージRepbは、品質測定値又は品質測定値から導出される情報と、端末TEをハンドリングしている基地局BS2が端末TEと基地局BS1との間の少なくともラウンドトリップ遅延を評価することを可能にする情報とを含む。
【0131】
基地局BS2は、メッセージRepbの内容を使用して、端末TEについて基地局BS1とハンドオーバを実行する必要があるか否かを判断する。基地局BS2は、端末TEと基地局BS1との間のラウンドトリップ遅延を評価する。
【0132】
ロケーション10bはエリアR1に含まれ、ラウンドトリップ遅延はセル151のアイドル期間に適合する。
【0133】
ダウンリンク信号DL1aに関する品質測定値はダウンリンク信号DL2aに関する品質測定値よりも大きく、評価されたラウンドトリップ遅延はセル151のアイドル期間に適合する。そのため、次に、基地局BS2は、基地局BS1とハンドオーバ手順を実行すべきであることを端末TEに通知するAnsbで示すメッセージを応答として転送する。
【0134】
図7は、本発明による基地局によって実行されるアルゴリズムの一例である。
【0135】
より正確には、本アルゴリズムは、各基地局BSのプロセッサ400によって周期的に又は所定のイベントに応答して実行される。
【0136】
ステップS700において、第1の基地局BSとも呼ばれる現基地局BSのプロセッサ400は、少なくとも1つのダウンリンク信号を転送するようにチャネルインタフェース405に命令する。この少なくとも1つのダウンリンク信号は、現基地局BSから、たとえば測定チャネルで転送される。
【0137】
次のステップS701において、プロセッサ400は、少なくとも1つの転送されたダウンリンク信号に応答したメッセージの受信を待つ。
【0138】
次のステップS702において、プロセッサ400は、受信されたメッセージから品質測定値を取得する。
【0139】
次のステップS703において、プロセッサ400は、ステップS702において受信されたメッセージを送信した端末TEと、第2の基地局BSとも呼ばれる少なくとも1つの別の基地局BSとの間のラウンドトリップ遅延の評価を可能にする情報を取得する。
【0140】
好ましくは、ラウンドトリップ遅延の評価を可能にする情報の少なくとも一部は、ステップS702において受信されたメッセージに含まれる。
【0141】
第1の実現モードによれば、ステップS702において受信されたメッセージを送信した端末TEと別の基地局BSとの間のラウンドトリップ遅延の評価を可能にする情報は、端末TEとその別の基地局BSとを隔てる距離である。
【0142】
端末TEと別の基地局BSとを隔てる距離は、受信されたメッセージに含まれるか、又は、受信されたメッセージに含まれる端末TEのロケーションと現基地局BSによって知られている別の基地局のロケーションとから現基地局BSによって求められる。
【0143】
別の基地局BSのロケーションは、現基地局BSのRAMメモリに記憶されているか、又は、別の基地局BSから若しくは無線セルラー通信ネットワークの別の機器からネットワークインタフェース406を通じて受信される。
【0144】
他の基地局のロケーション情報は、無線によって転送される適切なメッセージによって現基地局へ明示的に通信することができる。代替的には、他の基地局のロケーション情報はほとんど常に静的であるので、このロケーション情報は、基地局計画情報(base station planning information)から事前に知ることができ、各基地局のルックアップテーブルに記憶することができる。この結果、基地局間通信の送信時間が節約される。
【0145】
別の基地局BSのロケーションは、別の基地局BSから若しくは無線セルラー通信ネットワークの別の機器から、ネットワークインタフェース406を通じて受信することができる。
【0146】
一変形では、移動端末TEのロケーション又は端末TEと別の基地局BSとを隔てる距離は受信されたメッセージに含まれない。移動端末のロケーションは、Chabe Nerguizian他による公開された米国特許出願第US2007/0010956号に開示されているようなジオロケーション技法を使用して現基地局BSによって求められる。
【0147】
第2の実現モードによれば、無線ネットワークがセル同期されているとき、ステップS702において受信されたメッセージを送信した端末TEと少なくとも1つの別の基地局BSとの間のラウンドトリップ遅延の評価を可能にする情報は、現基地局BSによって転送されたダウンリンク信号とその別の基地局BSによって転送されたダウンリンク信号との受信時間差である。
【0148】
ダウンリンク信号の受信時間差は、受信されたメッセージに含まれる。
【0149】
ここで、複数の別の基地局、すなわち、複数の第2の基地局が存在する場合、端末TEと各基地局BSとの間のラウンドトリップ遅延の評価を可能にする情報が受信されたメッセージに含まれることに留意されたい。
【0150】
次のステップS704において、プロセッサ400は、端末TEと別の基地局BSとの間の少なくとも1つのラウンドトリップ遅延を求める。
【0151】
第1の実現モードによれば、ラウンドトリップ遅延は、2R/cを計算することによって求められる。ここで、Rは端末TEと別の基地局BSとを隔てる距離であり、cは光速である。
【0152】
複数の別の基地局に関連する品質測定値及び情報がステップS702において受信されたメッセージに含まれているとき、プロセッサ400は、端末TEと各別の基地局BSとの間のラウンドトリップ遅延を求める。
【0153】
第2の実現モードによれば、ラウンドトリップ遅延は、現基地局BSによって転送されたダウンリンク信号の受信時刻と別の基地局BSによって転送されたダウンリンク信号の受信時刻との差を2倍したものを、端末TEと現基地局BSとの間のラウンドトリップ遅延に加算することによって求められる。
【0154】
複数の別の基地局に関連する品質測定値及び情報がステップS702において受信されたメッセージに含まれているとき、プロセッサ400は、端末TEと各別の基地局BSとの間のラウンドトリップ遅延を求める。
【0155】
次のステップS705において、プロセッサ400は、現基地局BSによって知られている少なくとも1つの別の基地局BSの、少なくとも1つの求められたラウンドトリップ遅延、品質測定値、及びアイドル期間に従って、端末TEをハンドリングしなければならない基地局BSを選択する。
【0156】
例として、プロセッサ400は、最良の品質測定値を有する基地局BSであって、ラウンドトリップ遅延がRTSによって示されるアイドル期間よりも短い基地局BSを選択する。
【0157】
次のステップS706において、プロセッサ400は、選択された基地局BSが現基地局BSであるか否かをチェックする。
【0158】
選択された基地局BSが別の基地局BSである場合、プロセッサ400はステップS707に移動する。そうでない場合、プロセッサ400はステップS708に移動する。
【0159】
ステップS707において、プロセッサ400は、選択された基地局とハンドオーバ手順を実行すべきことを端末TEに通知するメッセージの転送を命令する。その後、プロセッサ400は、本アルゴリズムを中断する。
【0160】
ステップS708において、プロセッサ400は、現基地局BSが端末TEのハンドリングを続けることを端末TEに通知するメッセージの転送を命令する。代替的には、現基地局は、端末TEのハンドリングを続ける明示的なメッセージを転送しなくてもよいことに留意されたい。
【0161】
その後、プロセッサ400は、本アルゴリズムを中断する。
【0162】
図8は、本発明による端末によって実行されるアルゴリズムの一例である。
【0163】
より正確には、本アルゴリズムは、ダウンリンク信号が少なくとも1つの基地局BSからたとえば測定チャネルで受信されるごとに、各端末TEのプロセッサ500によって実行される。
【0164】
ステップS800において、プロセッサ500は、少なくとも1つの基地局BSからのたとえば測定チャネルでの信号の受信をチャネルインタフェース505によって検出する。
【0165】
次のステップS801において、プロセッサ500は、各基地局BSがそれぞれの測定チャネルで転送した信号に関する品質測定値を取得する。
【0166】
次のステップS802において、プロセッサ500は、端末TEと、端末TEがハンドリングされている第1の基地局BSとも呼ばれる現基地局を除く、第2の基地局BSとも呼ばれる少なくとも1つの別の基地局BSとの間のラウンドトリップ遅延の評価を可能にする情報を取得する。
【0167】
第1の実現モードによれば、端末TEと基地局BSとの間のラウンドトリップ遅延の評価を可能にする情報は、端末TEに含まれるGNSSモジュールから取得された端末TEのロケーションであるか、又は、GNSSモジュールから取得された端末TEと別の基地局BSとを隔てる距離と、別の基地局BSによってブロードキャストされた当該別の基地局BSのロケーションとである。
【0168】
第2の実現モードによれば、無線ネットワークがセル同期されているとき、端末TEと少なくとも1つの別の基地局BSとの間のラウンドトリップ遅延の評価を可能にする情報は、端末TEをハンドリングしている現基地局BSによって転送されたダウンリンク信号の受信時刻と別の基地局BSによって転送されたダウンリンク信号の受信時刻との差である。
【0169】
次のステップS803において、プロセッサ500は、端末TEをハンドリングしている現基地局BSへのRepメッセージの転送を命令する。
【0170】
Repメッセージは、品質測定値、及び、端末TEと少なくとも1つの別の基地局BSとの間のラウンドトリップ遅延の評価を可能にする情報を含む。
【0171】
ここで、複数の別の基地局BSが存在する場合、端末TEと各基地局BSとの間のラウンドトリップ遅延の評価を可能にする情報がRepメッセージに含まれることに留意されたい。
【0172】
次のステップS804において、プロセッサ500は、少なくとも1つのメッセージAnsのチャネルインタフェース505による受信を検出する。
【0173】
次のステップS805において、プロセッサ500は、受信されたメッセージが1つの別の基地局BSとハンドオーバ手順を実行すべきことを端末TEに通知するメッセージであるか否かをチェックする。
【0174】
受信されたメッセージが1つの別の基地局BSとハンドオーバ手順を実行すべきことを端末TEに通知するメッセージである場合、プロセッサ500はステップS806に移動する。そうでない場合、プロセッサ500は本アルゴリズムを中断する。
【0175】
ステップS806において、プロセッサ500は、その別の基地局と従来のハンドオーバ手順を開始する。
【0176】
当然のことながら、本発明の範囲から逸脱することなく、上述した本発明の実施の形態に多くの変更を行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線セルラー通信ネットワークにおいて、第1の基地局から第2の基地局へ半二重端末のハンドオーバを実行しなければならないか否かを判断する方法であって、
各基地局はそれぞれのセルにおいて信号を転送し、
前記半二重端末は、前記基地局のうちの一つによってハンドリングされているとき、前記半二重端末をハンドリングする前記基地局の前記セルのアイドル期間と呼ばれる時間期間中に信号の転送及び受信を行わず、
前記方法は、前記第1の基地局によって実行されるステップであって、
− 前記第1の基地局の前記セルにおいて信号を転送するステップと、
− 前記第1の基地局によって転送された前記信号に応答して前記半二重端末によって転送されたメッセージを受信するステップであって、前記メッセージは、前記第1の基地局によって転送された前記信号に関する品質測定値及び前記第2の基地局によって転送された前記信号に関する少なくとも品質測定値に関連する情報を含む、前記メッセージを受信するステップと、
− 前記半二重端末と前記第2の基地局との間のラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする情報を取得するステップと、
− 前記半二重端末と前記第2の基地局との間の前記ラウンドトリップ遅延を求めるステップと、
− 前記求められたラウンドトリップ遅延及び前記品質測定値に関連する情報に従って、前記第1の基地局から前記第2の基地局へ前記半二重端末のハンドオーバを実行しなければならないか否かを判断するステップと、
を含むことを特徴とする、無線セルラー通信ネットワークにおいて、第1の基地局から第2の基地局へ半二重端末のハンドオーバを実行しなければならないか否かを判断する方法。
【請求項2】
前記無線通信ネットワークは、半二重周波数分割複信方式を使用することを特徴とし、
前記第1の基地局若しくは前記第2の基地局によってハンドリングされる半二重端末のみが、前記第1の基地局若しくは前記第2の基地局の前記セルの前記アイドル期間中に信号の転送及び受信を行わないか、又は、
前記第1の基地局若しくは前記第2の基地局によってハンドリングされる前記半二重端末、及び、前記第1の基地局若しくは前記第2の基地局が、前記第1の基地局若しくは前記第2の基地局の前記セルの前記アイドル期間中に信号の転送及び受信を行わない
ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記無線通信ネットワークは、時分割複信方式を使用することを特徴とし、
前記第1の基地局若しくは前記第2の基地局によってハンドリングされる前記半二重端末、及び、前記第1の基地局若しくは前記第2の基地局は、前記アイドル期間中に信号の転送及び受信を行わない
ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記半二重端末と前記第2の基地局との間の前記ラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする前記情報は、前記半二重端末のロケーション及び前記第2の基地局のロケーションであることを特徴とする、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記半二重端末の前記ロケーションは、前記受信されたメッセージに含まれることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の基地局の前記ロケーションは、前記第2の基地局によって前記第1の基地局へ転送されたメッセージに含まれるか、又は、前記受信されたメッセージに含まれることを特徴とする、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記無線セルラー通信ネットワークの前記セルは同期されることを特徴とし、
前記半二重端末と前記第2の基地局との間の前記ラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする前記情報は、前記第1の基地局によって転送された前記信号と前記第2の基地局によって転送された前記信号との前記半二重端末による受信時間差である
ことを特徴とする、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項8】
無線セルラー通信ネットワークにおいて、第1の基地局から第2の基地局へ半二重端末のハンドオーバを実行しなければならないか否かの判断を可能にする方法であって、
各基地局はそれぞれのセルにおいて信号を転送し、
前記半二重端末は、前記基地局のうちの一つによってハンドリングされているとき、前記端末をハンドリングする前記基地局の前記セルのアイドル期間と呼ばれる時間期間中に信号の転送及び受信を行わず、
前記方法は、前記半二重端末によって実行されるステップであって、
− 前記第1の基地局及び前記第2の基地局から信号を受信するステップと、
− 前記第1の基地局へメッセージを転送するステップであって、前記メッセージは、前記第1の基地局によって転送された前記信号に関する品質測定値及び前記第2の基地局によって転送された前記信号に関する少なくとも品質測定値に関連する情報、並びに、前記半二重端末と前記第2の基地局との間のラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする情報を含む、前記メッセージを転送するステップと、
を含むことを特徴とする、無線セルラー通信ネットワークにおいて、第1の基地局から第2の基地局へ半二重端末のハンドオーバを実行しなければならないか否かの判断を可能にする方法。
【請求項9】
前記無線通信ネットワークは、半二重周波数分割複信方式を使用することを特徴とし、
前記第1の基地局若しくは前記第2の基地局によってハンドリングされる半二重端末のみが、前記第1の基地局若しくは前記第2の基地局の前記セルの前記アイドル期間中に信号の転送及び受信を行わないか、又は、
前記第1の基地局若しくは前記第2の基地局によってハンドリングされる前記半二重端末、及び、前記第1の基地局若しくは前記第2の基地局が、前記第1の基地局若しくは前記第2の基地局の前記セルの前記アイドル期間中に信号の転送及び受信を行わない
ことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記無線通信ネットワークは、時分割複信方式を使用することを特徴とし、
前記第1の基地局若しくは前記第2の基地局によってハンドリングされる前記半二重端末、及び、前記第1の基地局若しくは前記第2の基地局は、前記アイドル期間中に信号の転送及び受信を行わない
ことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記半二重端末と前記第2の基地局との間の前記ラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする前記情報は、前記半二重端末のロケーションであることを特徴とする、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、前記第2の基地局のロケーションを前記第2の基地局から受信するステップをさらに含むことを特徴とし、
前記第2の基地局の前記ロケーションは、前記第1の基地局へ転送される前記メッセージに含まれる
ことを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記無線セルラー通信ネットワークの前記セルは同期されることを特徴とし、
前記半二重端末と前記第2の基地局との間の前記ラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする前記情報は、前記第1の基地局によって転送された前記信号と前記第2の基地局によって転送された前記信号との前記半二重端末による受信時間差である
ことを特徴とする、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項14】
無線セルラー通信ネットワークにおいて、第1の基地局から第2の基地局へ半二重端末のハンドオーバを実行しなければならないか否かを判断するためのデバイスであって、
各基地局はそれぞれのセルにおいて信号を転送し、
前記半二重端末は、前記基地局のうちの一つによってハンドリングされているとき、前記端末をハンドリングする前記基地局の前記セルのアイドル期間と呼ばれる時間期間中に信号の転送及び受信を行わず、
前記半二重端末のハンドオーバを実行しなければならないか否かを判断するためのデバイスは、前記第1の基地局に含まれると共に、
− 前記第1の基地局の前記セルにおいて信号を転送する手段と、
− 前記第1の基地局によって転送された前記信号に応答して前記半二重端末によって転送されたメッセージを受信する手段であって、前記メッセージは、前記第1の基地局によって転送された前記信号に関する品質測定値及び前記第2の基地局によって転送された前記信号に関する少なくとも品質測定値に関連する情報、並びに、前記半二重端末と前記第2の基地局との間のラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする情報を含む、前記メッセージを受信する手段と、
− 前記半二重端末と前記第2の基地局との間の前記ラウンドトリップ遅延を求める手段と、
− 前記求められたラウンドトリップ遅延及び前記品質測定値に関連する情報に従って、前記第1の基地局から前記第2の基地局へ前記半二重端末のハンドオーバを実行しなければならないか否かを判断する手段と、
を備えることを特徴とする、無線セルラー通信ネットワークにおいて、第1の基地局から第2の基地局へ半二重端末のハンドオーバを実行しなければならないか否かを判断するためのデバイス。
【請求項15】
無線セルラー通信ネットワークにおいて、第1の基地局から第2の基地局へ半二重端末のハンドオーバを実行しなければならないか否かの判断を可能にするためのデバイスであって、
各基地局はそれぞれのセルにおいて信号を転送し、
前記半二重端末は、前記基地局のうちの一つによってハンドリングされているとき、前記端末をハンドリングする前記基地局の前記セルのアイドル期間と呼ばれる時間期間中に信号の転送及び受信を行わず、
前記デバイスは、前記半二重端末に含まれると共に、
− 前記第1の基地局及び前記第2の基地局から信号を受信する手段と、
− 前記第1の基地局へメッセージを転送する手段であって、前記メッセージは、前記第1の基地局によって転送された前記信号に関する品質測定値及び前記第2の基地局によって転送された前記信号に関する少なくとも品質測定値に関連する情報、並びに、前記半二重端末と前記第2の基地局との間のラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする情報を含む、前記メッセージを転送する手段と、
を備えることを特徴とする、無線セルラー通信ネットワークにおいて、第1の基地局から第2の基地局へ半二重端末のハンドオーバを実行しなければならないか否かの判断を可能にするためのデバイス。
【請求項16】
無線セルラー通信ネットワークの半二重端末によって第1の基地局へ転送される信号であって、
前記信号は、前記第1の基地局によって転送された信号に関する品質測定値及び第2の基地局によって転送された信号に関する少なくとも品質測定値に関連する情報を含み、
前記信号は、前記半二重端末と前記第2の基地局との間のラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする情報をさらに含む
ことを特徴とする、無線セルラー通信ネットワークの半二重端末によって第1の基地局へ転送される信号。
【請求項17】
前記半二重端末と前記第2の基地局との間の前記ラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする前記情報は、前記半二重端末のロケーションであることを特徴とする、請求項16に記載の信号。
【請求項18】
前記半二重端末と前記第2の基地局との間の前記ラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする前記情報は、前記第2の基地局のロケーションでもあることを特徴とする、請求項17に記載の信号。
【請求項19】
前記無線セルラー通信ネットワークのセルが同期されることを特徴とし、
前記半二重端末と前記第2の基地局との間の前記ラウンドトリップ遅延を求めることを可能にする前記情報は、前記第1の基地局によって転送された前記信号と前記第2の基地局によって転送された前記信号との前記半二重端末による受信時間差であることを特徴とする、請求項16に記載の信号。
【請求項20】
プログラマブルデバイス内に直接ロード可能とすることができるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムがプログラマブルデバイス上で実行される時に請求項1〜7のいずれか一項による方法のステップを実施するための命令又はコード部分を含む、コンピュータプログラム。
【請求項21】
プログラマブルデバイス内に直接ロード可能とすることができるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムがプログラマブルデバイス上で実行される時に請求項8〜13のいずれか一項による方法のステップを実施するための命令又はコード部分を含む、コンピュータプログラム。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−194911(P2009−194911A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−31167(P2009−31167)
【出願日】平成21年2月13日(2009.2.13)
【出願人】(503163527)ミツビシ・エレクトリック・アールアンドディー・センター・ヨーロッパ・ビーヴィ (175)
【氏名又は名称原語表記】MITSUBISHI ELECTRIC R&D CENTRE EUROPE B.V.
【住所又は居所原語表記】Capronilaan 46, 1119 NS Schiphol Rijk, The Netherlands
【Fターム(参考)】