説明

端末管理システム及び端末管理プログラム

【課題】端末の操作を確実に制御することが可能な端末管理システムとそのような端末管理システムのためのプログラムを提供する。
【解決手段】ネットワーク3を介して複数の端末1が接続されたシステムにおいて端末1における操作を制御する端末管理システムであって、端末1における操作に関する操作情報を取得する操作情報取得部21と、複数の端末のうちの特定の端末1aにおける操作情報に基づいて、特定の端末1a以外の他の端末1b,1cにおいて許可される操作に関する許可操作情報を作成する許可操作情報作成部12と、許可操作情報と他の端末1b,1cにおける操作情報とに基づき、当該操作情報に対応する操作が許可される操作か否かを判定する操作判定部14と、操作判定部による判定結果に基づいて端末を制御する制御部13とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して複数の端末が接続されたシステムにおいて端末における操作を制御する端末管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、学校や企業や官公庁において、コンピュータを用いた演習や作業や入力が必要不可欠なものとなっている。このような状況の中、子供から高齢者に至るまで幅広いユーザがコンピュータを使用している。しかしながら、全てのユーザがコンピュータの操作に長けているわけではなく、コンピュータの操作に慣れていないユーザやコンピュータの操作を苦手としているユーザもいる。このようなユーザでも適切にコンピュータを使用できるように、これまでに各種ユーザ支援装置が提供されてきた。
【0003】
特許文献1には、アプリケーションソフトウェアにおけるユーザの誤動作を防止したり、特定ユーザの特定操作を禁止したりすることが可能な入力抑制装置が開示されている。当該入力抑制装置は、アプリケーション名とアプリケーションの実行に際して制限したい内容とを予めアプリケーション毎に登録し、監視対象とするコンピュータを監視する。そして、当該コンピュータを利用するユーザにより、予め登録しておいた内容の入力があった場合に、当該入力をキャンセルする機能を有している。
【0004】
【特許文献1】特開2000−105658号公報(段落番号0020、0021等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、特許文献1に記載の技術では、予めユーザの操作を禁止する入力や禁止する操作等を登録しておく必要がある。したがって、禁止したい入力や操作を予め予想する必要があり、管理ユーザにとって煩わしく、手間がかかってしまう。また、このように禁止する入力や禁止する操作等を予め登録しておく構成において、登録漏れがあった場合には、ユーザによる操作に気づいた後で、早急に登録することになる。このような場合、既に禁止したい操作が行われていることから、コンピュータに深刻なダメージを与えてしまう虞もある。
【0006】
本発明の目的は、上記問題に鑑み、端末の操作を確実に制御することが可能な端末管理システムとそのような端末管理システムのためのプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、ネットワークを介して複数の端末が接続されたシステムにおいて端末における操作を制御する端末管理システムにおいて、端末における操作に関する操作情報を取得する操作情報取得部と、複数の端末のうちの特定の端末における前記操作情報に基づいて、前記特定の端末以外の他の端末において許可される操作に関する許可操作情報を作成する許可操作情報作成部と、前記許可操作情報と他の端末における操作情報とに基づき、当該操作情報に対応する操作が許可される操作か否かを判定する操作判定部と、前記操作判定部による判定結果に基づいて端末を制御する制御部とを備えた。
【0008】
このような特徴構成とすれば、特定の端末において操作が行われた時点で、特定の端末における操作情報に基づいて、他の端末において許可される操作に関する許可操作情報を作成することができるため、リアルタイムでの許可操作情報の作成が可能となる。したがって、当該リアルタイムで作成された操作情報に基づいて他端末における操作を制御することが可能となるため、他の端末に深刻なダメージが与えられることを防止することができる。
【0009】
特定の端末の決定に関しては種々の形態が可能であるが、本発明に係る端末管理システムの好適な実施形態の一つでは、前記操作情報が当該操作が行われた端末を示す端末識別情報及び当該操作を行ったユーザを示すユーザ識別情報の少なくとも何れか一方を含み、前記端末識別情報及び前記ユーザ識別情報のうち前記操作情報に含まれる一方に基づいて前記特定の端末を決定する端末決定部を備えた。
【0010】
このような特徴構成とすれば、特定の端末と他の端末との関係が固定されているのではなく、操作情報に含まれる端末識別情報又はユーザ識別情報に基づいて、複数の端末のうちから特定の端末を任意に決定することができ、端末管理システムを利用する際の利便性が増す。
【0011】
特に、端末を操作するユーザのユーザ識別情報に基づいて特定の端末を決定することにより、特定の端末を任意に決定することができ、端末管理システムを利用する際の利便性度が増す。つまり、例えば、特定のユーザの端末における操作に基づいて他のユーザの端末における操作を制御する場合がある。このような場合、ユーザ識別情報に基づいて特定の端末とその他の端末とを決定することにより、特定のユーザがどの端末を操作するかに拘らず、当該特定のユーザが使用する端末における操作に基づいて、他のユーザの端末における操作を制御することができる。
【0012】
また、本発明に係る端末管理システムの好適な実施形態の一つでは、ユーザによる所定の操作に基づいて前記特定の端末を決定する端末決定部を備えた。
【0013】
このような構成とすれば、ユーザによる所定の操作に基づいて特定の端末を決定することができるので、ユーザが状況に応じて自身が操作する端末を特定の端末とするかどうかを選択できることとなる。従って、端末管理システムを利用する際の自由度が増す。
【0014】
また、前記許可操作情報を保存する許可操作情報保存部を備え、前記操作判定部が前記許可操作情報保存部に保存された許可操作情報に基づいて前記判定をするとともに、前記操作判定部により他の端末における操作が許可された操作であると判定されると、前記制御部が前記許可操作情報保存部から当該操作に対応する許可操作情報を消去する制御を行うと好適である。
【0015】
このような構成とすれば、他の端末で既に行われた操作に対応する許可操作情報は消去されることになる。従って、他の端末における操作を確実に制御することができる。
【0016】
また、上記課題を解決するために、ネットワークを介して複数の端末が接続されたシステムにおいて端末における操作を制御する端末管理システムのためのプログラムにおいて、端末における操作に関する操作情報を取得する操作情報取得機能と、複数の端末のうちの特定の端末における前記操作情報に基づいて、前記特定の端末以外の他の端末において許可される操作に関する許可操作情報を作成する許可操作情報作成機能と、 前記許可操作情報と他の端末における操作情報とに基づき、当該操作情報に対応する操作が許可される操作か否かを判定する操作判定機能と、前記判定の結果に基づいて端末を制御する制御機能とをコンピュータに実行させる。この端末管理システムのためのプログラムについても、本発明に係るネットワーク監視システムと同様の作用効果を奏するものであり、上述した付加的構成を備えることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
[第一実施形態]
以下、本発明に係る端末管理システムの実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る端末管理システムの第一実施形態を示す機能ブロック図である。ネットワーク3を介して複数の端末1が接続されている。この端末管理システムは、以下、詳述するように、ネットワーク3を介して接続された複数の端末1のうちの特定の端末1における操作に基づいて、他の端末1における操作を制御する。なお、後述するように、本実施形態の説明において端末1aを特定の端末として、端末1b,1cを他の端末として説明する。
【0018】
図1に示すように、特定の端末1aのコンピュータは、ソフトウエア又はハードウエア或いはその両方で、本発明に関係する機能として、端末1aにおける操作に関する操作情報を取得する操作情報取得部11、端末1aにおける操作情報に基づいて、特定の端末1a以外の他の端末1b,1cにおいて許可される操作に関する許可操作情報を作成する許可操作情報作成部12、端末1aを制御する制御部13、ネットワーク3に対するデータ伝送を行う受送信部としてのネットワークインターフェイス31などが構築されている。
【0019】
このうち、特定の端末1aが備える操作情報取得部11は、当該端末(特定の端末1a)において生成される当該端末におけるユーザの操作に関する情報である操作情報を取得する。この操作情報には、例えば端末を識別する端末識別情報、当該端末のログインユーザを識別するユーザ識別情報、操作対象を示す操作対象識別情報、操作対象に対する操作の内容を示す操作内容、当該操作情報を生成した日時に関する日時情報などが含まれている。操作対象識別情報には、起動操作するアプリケーションを示すアプリ情報や操作対象であるファイルを示すファイル識別情報などが含まれる。また、操作内容には、操作対象に対する操作を示す情報が含まれる。操作を示す情報としては、例えば、「起動」、「印刷」、「終了」などの基本ソフト(OS)が制御を行う操作内容と、「書式設定」、「書込」、「オートシェイプの設定」、「マクロの実行」などアプリケーションが行う操作内容とが含まれる。
【0020】
許可操作情報作成部12は、操作情報取得部11から操作情報を取得して、この操作情報を用いて、特定の端末1a以外の他の端末1b,1cにおいて許可される操作に関する許可操作情報を作成する。つまり、許可操作情報作成部12は、取得した操作情報から所定の要素を抽出して、当該抽出した要素から許可操作情報を作成する。例えば、操作情報から操作対象識別情報と操作内容とを抽出して、これら操作対象識別情報と操作内容とから許可操作情報を作成する。操作情報から、操作対象識別情報のうちアプリ情報として「ワープロソフト」が抽出され、操作内容として「書式設定」が抽出された場合、許可操作情報作成部12は、これらを関連付けて許可操作情報「ワープロソフト−書式設定」を作成する。
【0021】
特定の端末1aが備える制御部13は、許可操作情報作成部12における許可操作情報の作成に基づいて、当該特定の端末1aにおける操作を禁止(ロック)する制御を実行する。つまり、制御部13は、許可操作情報作成部12が許可操作情報を作成すると、許可操作情報作成部12から、当該許可操作情報若しくは、許可操作情報が作成された旨の通知を取得する。制御部13は、許可操作情報若しくは、許可操作情報が作成された旨の通知を取得すると、特定の端末1aにおける操作を禁止(ロック)する制御を実行する。また、この制御部13は、他の端末1b、1cにおける当該許可操作情報に対応した操作の実行に基づいて、特定の端末1aにおける操作の禁止(ロック)を解除する制御を行う。つまり、制御部は、他の端末1b、1cから許可操作情報に対応した操作の操作情報若しくは、他の端末1b、1cにおいて許可操作情報に対応した操作が実行された旨の通知を取得し、特定の端末1aにおける操作の禁止(ロック)を解除する制御を行う。なお、他の端末が複数ある場合には、制御部13は、全ての他の端末において、許可操作情報に対応した操作が実行された場合に操作を解除する処理を行う。
【0022】
一方、他の端末1bのコンピュータは、ソフトウエア又はハードウエア或いはその両方で、本発明に関係する機能として、端末1bにおける操作に関する操作情報を取得する操作情報取得部11、特定の端末1aから受領した許可操作情報を保存する許可操作情報保存部15、自身の操作情報と許可操作情報とに基づき当該操作情報に対応する操作が許可される操作か否かを判定する操作判定部14、端末1bを制御する制御部13、ネットワーク3に対するデータ伝送を行う受送信部としてのネットワークインターフェイス31などが構築されている。端末1b以外の他の端末1cについても同様である。
【0023】
このうち、他の端末1b,1cが備える操作情報取得部11は、当該端末(他の端末1b,1c)におけるユーザの操作に関する情報であり、当該端末において生成された操作情報を取得する。この操作情報には、例えば端末を識別する端末識別情報、当該端末のログインユーザを識別するユーザ識別情報、操作対象を示す操作対象識別情報、操作対象に対する操作の内容を示す操作内容、当該操作情報を生成した日時に関する日時情報などが含まれている。操作対象識別情報には、起動操作するアプリケーションを示すアプリ情報や操作対象であるファイルを示すファイル識別情報などが含まれる。また、操作内容には、操作対象に対する操作を示す情報が含まれる。操作を示す情報としては、例えば、「起動」、「印刷」、「終了」などの基本ソフト(OS)が制御を行う操作内容と、「書式設定」、「書込」、「オートシェイプの設定」、「マクロの実行」などアプリケーションが行う操作内容とが含まれる。
【0024】
なお、後述するように、他の端末1b,1cにおける操作は、一旦、保留され、操作判定部14による判定結果に基づいて、当該保留された操作が実行されたり、或いは、無効にされたりする。従って、他の端末1b,1cにおける操作情報は、一旦、保留される操作に関するものである。許可操作情報保存部15は、上述した特定の端末1aの許可操作情報作成部12で作成された許可操作情報を取得して保存する。なお、他の端末1b,1cにおける操作を一旦保留するのではなく、一旦実行された操作をキャンセルして判定結果に応じた処理を再実行してもよい。
【0025】
操作判定部14は、操作情報取得部11から操作情報を取得するとともに、許可操作情報保存部15を照会して、取得した操作情報に対応する操作が許可された操作か否かを判定し、当該判定結果を制御部13に送信する。つまり、操作判定部14は、取得した操作情報からアプリ情報と操作内容とを抽出し、許可操作情報保存部15に抽出したアプリ情報及び操作内容を含む許可操作情報があるか否かを照会する。例えば、取得した操作情報にアプリ情報として「ワープロソフト」が、操作内容として「書式設定」が含まれていた場合、操作判定部14は、許可操作情報保存部15に許可操作情報「ワープロソフト−書式設定」が保存されているか否かを照会する。許可操作情報「ワープロソフト−書式設定」が保存されていた場合、その操作情報に対応した操作が許可された操作であると判定する。一方、許可操作情報保存部15に許可操作情報「ワープロソフト−書式設定」が保存されていない場合、その操作情報に対応した操作は許可されていない操作であると判定する。
【0026】
他の端末1b,1cが備える制御部13は、操作判定部14から判定結果を取得して、判定結果に基づいて他の端末1b,1cにおける操作を制御する。具体的には、制御部13はユーザによって、他の端末1b,1cで行われようとする操作(操作情報に対応した操作)を一旦、保留して、判定結果に基づいて、当該保留された操作が許可された操作であれば保留された操作を実行させる処理を行う。一方、当該保留された操作が許可されていない操作であれば、保留された操作を無効にする処理を行う。
【0027】
また、制御部13は操作判定部14の判定結果に基づいて、許可操作情報保存部15に保存された許可操作情報を消去する。つまり、制御部13は、操作判定部14から判定結果を取得して、操作が許可された操作であれば保留された操作を実行させる処理を行うとともに、許可操作情報保存部15に保存された許可操作情報のうち当該許可された操作に対応する許可操作情報を消去する処理を実行する。
【0028】
次に、図2に基づいて、この端末管理システムによる端末管理の流れについて説明する。他の端末1b,1cの操作情報取得部11は、当該他の端末1b,1cにおけるユーザの操作に基づいて操作情報が生成されると、生成された操作情報を取得する(♯1)。取得された操作情報は、操作判定部14に送信される。操作判定部14は操作情報を取得すると、許可操作情報保存部15を照会して、取得した操作情報に対応する他の端末1b,1cで行われる操作が許可された操作か否かを判定する(♯2)。他の端末1b,1cで行われる操作が許可されていない操作の場合(♯2のYes分岐)には、制御部13はユーザの端末に対する操作に対して当該操作を無効にする制御を行う(♯3)。一方、他の端末1b,1cで行われる操作が許可された操作の場合(♯2のNo分岐)には、制御部13は操作を無効にする制御は行わず、取得した操作情報に対応する操作が実行される。また、制御部13は、当該実行された操作に対応する許可操作情報を許可操作情報保存部11から消去する処理を実行する。
【0029】
上述のように、特定の端末1aにおいて操作が行われた時点で、特定の端末1aにおける操作情報に基づいて、他の端末1b,1cにおいて許可される操作に関する許可操作情報を作成することができるため、リアルタイムでの許可操作情報の作成が可能となる。したがって、当該リアルタイムで作成された操作情報に基づいて他の端末1b,1cにおける操作を制御することが可能となるため、他の端末1b,1cに深刻なダメージが与えられることを防止することができる。また、上述の実施形態では、特に、許可操作情報の作成に基づいて、特定の端末1aにおける操作を禁止し、他の端末1b,1cにおいて当該許可操作情報に対応する操作が行われることにより、当該許可操作情報を消去するとともに、特定の端末1aにおける操作の禁止を解除することになる。このため、他の端末1b,1cのユーザに対して、確実に特定の端末1aと同一の操作を行わせることができる。
【0030】
なお、上述の実施形態の説明では、端末1aを特定の端末として、端末1b,1cを他の端末として説明したが、特定の端末と他の端末との関係は必ずしも固定されている必要はなく、任意に設定変更可能に構成しても良い。
【0031】
この場合、例えば、端末決定部(図示せず)を設け、この端末決定部が、ユーザの所定の操作に基づいて、特定の端末と他の端末とを決定するように構成することができる。つまり、各端末に上述の実施形態で説明した特定の端末1aが有する各機能部及び他の端末1b,1cが有する各機能部の両方を備え、ユーザの所定の操作に基づいて、端末決定部が必要な機能部を機能させるように構成すると良い。
【0032】
具体的には、例えば、端末決定部が、端末1が起動した際に、端末1のモニタに当該端末を特定の端末と他の端末とのどちらに設定するかを問い合わせる旨の表示を行うように構成することができる。この場合、キーボードなどの入力デバイスからの入力操作や、マウスなどのポインティングデバイスによるユーザの選択操作により、端末決定部が当該端末1を特定の端末として設定するか他の端末として設定するかを決定する。また、端末決定部が、ユーザのパスワードの入力に基づいて、特定の端末と他の端末とを決定するように構成してもよい。つまり、端末決定部が、端末1のモニタにパスワードを要求する旨の表示を行い、ユーザが正しいパスワードを入力した場合に、当該端末1を特定の端末として設定し、ユーザが正しいパスワードを入力しない場合には、他の端末として設定してもよい。
【0033】
上述のように、ユーザによる所定の操作に基づいて特定の端末を決定することで、ユーザが状況に応じて自身が操作する端末1を特定の端末とするかどうかを選択できることとなり、端末管理システムを利用する際の自由度が増す。
【0034】
なお、上述の実施形態では、特定の端末が先に決定されその他の端末(特定の端末と決定されなかった端末)が他の端末と決定される例を説明したが、他の端末が先に決定され、他の端末とは決定されなかった端末が特定の端末と決定されるように構成してもよい。また、夫々の端末において、当該端末が特定の端末か他の端末かを決定するように構成してもよい。
【0035】
例えば、この場合、端末管理システムは、制御する特定の端末及び制御される他の端末の他に、制御せずかつ制御されない別の端末を含む。
【0036】
[第二実施形態]
次に、端末管理システムの第二実施形態に関して説明する。上述の第一実施形態では、複数の端末がネットワークを介して接続されて端末管理システムが構成されていたが、第二実施形態では、複数の端末1とサーバ2とがネットワークを介して接続されて端末管理システムが構成されている点において異なる。以下、図を用いて説明する。
【0037】
図3は、第二実施形態の端末管理システムを示す機能ブロック図である。サーバ2には、上述の第一実施形態で説明した特定の端末1a及び他の端末1b,1cが備える各機能部に加えて、操作情報管理部22及びユーザ情報保存部23を備える。また、第一実施形態では、操作情報取得部11、制御部14は夫々の端末に個別に備えられていたが、本実施形態では共通化して備えられる。
【0038】
ユーザ情報保存部23は、ユーザ識別情報と関連付けて、ユーザの属性を示すユーザ種別情報を保存する。ユーザ種別情報は、ユーザを、当該ユーザの端末における操作に基づいて許可操作情報を作成すべき管理ユーザ(特定のユーザ)と、当該ユーザの端末における操作を許可操作情報に基づいて制御すべき被管理ユーザ(他のユーザ)とに分類する情報である。つまり、ユーザ情報保存部23には、夫々のユーザ識別情報ごとに当該ユーザが管理ユーザであるか被管理ユーザであるかが記憶されている。つまりユーザA(ユーザ識別情報:aaaa)のユーザが管理ユーザで、ユーザB(ユーザ識別情報:bbbb)及びユーザC(ユーザ識別情報:cccc)が被管理ユーザの場合、ユーザ識別情報「aaaa」が管理ユーザを示すユーザ種別情報と関連付けられて保存され、ユーザ識別情報「bbbb」及び「cccc」が被管理ユーザを示すユーザ種別情報と関連付けられて保存されている。なお、ユーザ情報保存部23への登録は、例えばネットワークの管理者などのユーザが、端末1から行うことができ、適宜、登録内容を変更することができる。
【0039】
操作情報管理部22は、操作情報取得部21から操作情報を取得し、操作情報に含まれるユーザ識別情報に基づいて当該操作情報を管理ユーザのものか被管理ユーザのものかを識別する。そして、操作情報管理部22は、管理ユーザの操作情報を許可操作情報作成部24に送信し、被管理ユーザの操作情報は操作判定部26に送信する。つまり、操作情報管理部22は、ユーザ情報保存部23から操作情報に含まれるユーザ識別情報と関連付けられたユーザ種別情報を取得し、当該ユーザ種別情報が「管理ユーザ」であれば、当該操作情報を許可操作情報作成部24に送信する。一方、操作情報に含まれるユーザ識別情報と関連付けられたユーザ種別情報が「被管理ユーザ」であれば、当該操作情報を操作判定部26に送信する。上述の例では、ユーザ識別情報「aaaa」を含む操作情報は許可操作情報作成部24に送信され、ユーザ識別情報「bbbb」又は「cccc」を含む操作情報は、操作判定部26に送信される。
【0040】
許可操作情報作成部24は、操作情報管理部22から取得した管理ユーザの操作情報に基づいて許可操作情報を作成し、この許可操作情報を許可操作情報保存部25に送信する。なお、許可操作情報作成部24による許可操作情報の作成については、上述の第一実施形態と同様であるので詳細の説明は省略する。
【0041】
許可操作情報保存部25は、許可操作情報作成部24から許可操作情報を取得して保存する。なお、許可操作情報保存部25における許可操作情報の保存の態様は上述の第一実施形態と同様であるので詳細の説明は省略する。
【0042】
操作判定部26は、操作情報管理部22から被管理ユーザの操作情報を取得するとともに、許可操作情報保存部25を照会して、取得した操作情報に対応する操作が許可された操作か否かを判定する。判定結果には、操作情報に対応した操作が許可されているか否かの他にその操作情報に含まれる端末識別情報が含まれる。
【0043】
制御部27は、操作判定部26から端末識別情報を含む判定結果を受領し、判定結果に基づいて、当該判定結果に含まれる端末識別情報を有する端末を制御する。なお、制御部27による制御の態様は上述の第一実施形態と同様であるので詳細の説明は省略する。
【0044】
次に、図4に基づいて、この第二実施形態に係る端末管理システムによる端末管理の流れについて説明する。
ここでは、端末1aをユーザAが、端末1bをユーザBが、端末1cをユーザCが操作する場合を例に説明する。サーバ2に設けられた操作情報取得部21は、端末におけるユーザの操作に基づいて操作情報が生成されると、生成された操作情報を取得する(♯11)。取得された操作情報は、操作情報管理部22に送信される。
【0045】
操作情報管理部22は、操作情報を取得すると、操作情報に含まれるユーザ識別情報に基づいて当該操操作情報が被管理ユーザの操作情報か、管理ユーザの操作情報かを識別する(♯12)。被管理ユーザの操作情報は操作判定部26に送信される。一方、管理ユーザの操作情報は、許可操作情報を作成するために許可操作情報作成部24に送信される。
【0046】
上述の例の場合、操作情報にはユーザ識別情報として「aaaa」、「bbbb」、「cccc」の何れかが含まれている。また、ユーザ情報保存部23には、ユーザ識別情報「aaaa」が管理ユーザを示すユーザ種別情報と関連付けられて保存され、ユーザ識別情報「bbbb」、「cccc」が被管理ユーザを示すユーザ識別情報と関連付けられて保存されている。従って、操作情報管理部22は、ユーザ情報保存部23を照会し、ユーザ識別情報「bbbb」又は「cccc」を含む操作情報を取得した場合には、当該操作情報が被管理ユーザのものであると識別し、当該操作情報を操作判定部26に送信する(♯12のYes分岐)。
【0047】
一方、ユーザ識別情報「aaaa」を含む操作情報は、管理ユーザの操作情報であると識別し、許可操作情報作成部24に送信する(♯12のNo分岐)。許可操作情報作成24部は、当該管理ユーザの操作情報に基づいて許可操作情報を作成し、当該許可操作情報を許可操作情報保存部25に送信する(♯15)。許可操作情報保存部25は当該許可操作情報を保存する。
【0048】
ユーザ識別情報「bbbb」又は「cccc」を含む操作情報(被管理ユーザの操作情報)を取得した操作判定部26は、許可操作情報保存部25を照会して、被管理ユーザの端末における操作が許可された操作か否かを判定する(♯13)。被管理ユーザの端末における操作が許可されていない操作の場合(♯13のYes分岐)には、制御部27は判定結果に含まれる端末識別情報に基づいて、当該端末における当該操作を無効にする制御を行う(♯14)。つまり、判定結果に、端末1bの端末識別情報が含まれていた場合には、制御部27は、当該端末識別情報に基づいて、端末1bにおける操作を無効にする制御を行う。判定結果に端末1cの端末識別情報が含まれていた場合には、同様に端末1cにおける操作を無効にする制御を行う。
【0049】
一方、被管理ユーザの端末における操作が許可された操作の場合(♯13のNo分岐)には、制御部27は端末に対する操作を無効にする制御は行わず、取得した操作情報に対応する操作が実行される。
【0050】
本実施形態では、管理ユーザであるユーザAの端末における操作に基づいて、被管理ユーザであるユーザB,Cの端末における操作を制御することができる。この際、ユーザAが端末1aを操作しているので、端末1aにおける操作に基づいて端末1b,1cにおける操作を制御することとなる。従って、端末1aが「特定の端末」となり、端末1b,1cが「他の端末」となる。勿論、ユーザAは、端末1a以外の端末を操作することも可能であり、この場合、ユーザAが操作する端末(例えば端末1b)が「特定の端末」となり、それ以外の端末(例えば端末1a,1c)が他の端末となる。このように、ユーザが使用する端末に拘らず、特定のユーザの端末における操作に基づいて他の端末におけるユーザの操作を制御することができる。
【0051】
なお、上述のように、本実施形態では、操作情報管理部22が、操作情報に含まれるユーザ識別情報と、ユーザ情報保存部23に保存されたユーザ種別情報とに基づいて、「特定の端末」を決定する。従って、操作情報管理部22及びユーザ情報保存部23は、本発明の「ユーザ識別情報に基づいて特定の端末を決定する端末決定部」に相当する。
【0052】
[第三実施形態]
次に、図5は、本発明の端末管理システムの第三実施形態を示す機能ブロック図である。この端末管理システムは、ユーザ情報保存部23に替えて、端末情報保存部28を備える点、及び操作情報管理部22が、端末識別情報に基づいて特定の端末と他の端末とを識別する点で、上述の第二実施形態の端末管理システムと相違する。以下、上述の相違点について説明する。
【0053】
端末情報保存部28は、端末識別情報と関連付けて、端末の属性を示す端末種別情報を保存する。端末種別情報は、端末を、ユーザの当該端末における操作に基づいて許可操作情報を作成すべき特定の端末と、許可操作情報に基づいて当該端末におけるユーザの操作が制御される他の端末とに分類する情報である。つまり、端末情報保存部28には、夫々の端末識別情報ごとに当該端末が特定の端末であるか他の端末であるかが記憶されている。つまり端末1a(端末識別情報:1a)が特定の端末で、端末b(端末識別情報:1b)及び端末1c(ユーザ識別情報:1c)が他の端末である場合、端末識別情報「1a」が特定の端末1aを示す端末種別情報と関連付けられて保存され、端末識別情報「1b」及び「1c」が他の端末を示す端末種別情報と関連付けられて保存されている。なお、端末情報保存部28への登録は、例えばネットワークの管理者などのユーザが行うことができ、適宜、登録内容を変更することができる。
【0054】
操作情報管理部22は、操作情報取得部21から操作情報を取得し、操作情報に含まれる端末識別情報に基づいて当該操作情報を特定の端末1aのものか他の端末1b,1cのものかを識別する。そして、操作情報管理部22は、特定の端末の1aの操作情報を許可操作情報作成部24に送信し、他の端末1b,1cの操作情報は操作判定部26に送信する。つまり、操作情報管理部22は、端末情報保存部28から操作情報に含まれる端末識別情報と関連付けられた端末種別情報を取得し、当該端末種別情報が「特定の端末」であれば、当該操作情報を許可操作情報作成部24に送信する。一方、操作情報に含まれる端末識別情報と関連付けられた端末種別情報が「他の端末」であれば、当該操作情報を操作判定部26に送信する。上述の例では、端末識別情報「1a」を含む操作情報は許可操作情報作成部24に送信され、端末識別情報「1b」又は「1c」を含む操作情報は、操作判定部26に送信される。
【0055】
なお、その他の機能部の機能及び処理の流れは、上述の第二の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0056】
上述のように、特定の端末と他の端末とが固定されているのではなく、例えばネットワーク管理者などのユーザが、端末情報保存部28への登録内容を変更することにより、特定の端末と他の端末とを任意に設定することができる。従って、端末識別情報に基づいて、複数の端末のうちから特定の端末を任意に決定することができ、端末管理システムを利用する際の利便性度が増す。
【0057】
なお、上述のように、本実施形態では、操作情報管理部22が、操作情報に含まれる端末識別情報と、端末情報保存部28に保存された端末種別情報とに基づいて、「特定の端末1a」を決定する。従って、操作情報管理部22及び端末情報保存部28は、本発明の「端末識別情報に基づいて特定の端末を決定する端末決定部」に相当する。
【0058】
[その他の実施形態]
(1)学校等の教育機関においては、例えば授業等で端末を使用する際、学生や生徒が使用する生徒機において、先生が使用する先生機における操作と同一の操作をする必要がある場合がある。このような場合には、特定の端末1aを先生機、他の端末1b,1cを生徒機として構成すると好適である。
【0059】
上述の場合、許可操作情報作成部12(24)が、先生の先生機における操作による操作情報に基づいて許可操作情報を作成し、作成された許可操作情報が許可操作情報保存部15(25)に保存されるとともに、生徒や学生の生徒機における当該許可操作情報に対応した操作に基づいて許可操作情報保存部15(25)から当該許可操作情報が消去される。このように、生徒機において先生機と同一の操作が行われるまでは、先生機における操作が禁止されるので、生徒の理解度や生徒機における操作の進捗状況に応じて先生機を確実に制御することができる。また、生徒機において許可操作情報に対応した操作が行われた場合に許可操作情報を消去するので、生徒機において許可操作情報と対応する操作を順次行うことにより、先生機と同一の操作を行うことになる。従って、生徒や学生に対して、先生機における操作と同一の操作を行うように、生徒機を制御することができる。
【0060】
また、上述の第二実施形態の端末管理システムの場合、ユーザ情報保存部23に先生のユーザ識別情報と、管理ユーザを示すユーザ識別情報とを関連付けて保存し、生徒のユーザ識別情報と被管理ユーザを示すユーザ種別情報とを関連付けて保存することにより、先生がどの端末を使用するかに拘らず、先生が使用する端末が先生機となり、先生機における操作に基づいて、生徒機における操作を制御することができる。
【0061】
なお、本端末管理システムを学校等の教育機関で用いる例は、一例に過ぎず、例えば企業や官公庁等において、特定の端末1aを例えばネットワーク管理者が使用する管理機、他の端末1b,1cを一般ユーザが使用するクライアントPCとして構成するなど、種々の形態が可能である。
【0062】
(2)上述の実施形態では、制御部(13)27による制御の一例として、他の端末1b,1cにおける保留された操作を無効にする処理を例に説明したが、制御部13(27)による処理はこれに限られるものではない。例えば、他の端末1b,1cのモニタに当該他の端末1b,1cにおいて許可された操作以外の操作がされた旨の警告を表示してもよい。また、特定の端末1aのモニタに他の端末1b,1cにおいて許可された操作以外の操作がされた旨の警告を表示してもよい。他の端末1b,1cのモニタと特定の端末1aのモニタの両方に警告を表示してもよい。
【0063】
また、他の端末1b,1cに記録部(図示しない)を設け、制御部(13)27による制御として、当該記録部に判定結果や操作内容を記録する制御を行ってもよい。また、記録部は特定の端末1aやサーバ2に設けてもよく、この場合、制御部は、判定結果や操作内容を端末識別情報やユーザ識別情報と関連付けて保存する制御を行うと良い。
【0064】
(3)上述の実施形態では、制御部13(27)が操作判定部14(26)の判定結果に基づいて、許可操作情報保存部15(25)に保存された許可操作情報を消去する制御を行う例について説明したが、許可操作情報保存部15(25)からの許可操作情報の消去の態様は上述の実施形態に限られるものではない。例えば、制御部13(27)が、所定時間経過した許可操作情報は削除する制御を行うように構成してもよい。この場合、許可操作情報に当該許可操作情報が生成された日時を示す日時情報を含ませ、当該日時情報を基準に所定時間経過した許可操作情報を削除するように構成することができる。また、許可操作情報が許可操作情報保存部15(25)に保存された日時を基準に所定時間経過した許可操作情報が削除されるように構成してもよい。また、特定の端末1aがシャットダウンされた際、もしくは、特定の端末1aのユーザがログアウトした際に、許可操作情報が消去されるように構成してもよい。
【0065】
また、許可操作情報保存部15(25)に、特定の端末1aにおける同一の操作画面における一連の操作ごとに許可操作情報を保存し、特定の端末1aにおける操作画面の変更に基づいて、制御部13(27)が一連の許可操作情報を消去する制御を行ってもよい。このとき、特定の端末における操作画面の変更と同時に一連の許可操作情報を削除してもよいが、特定の端末1aにおける操作画面の変更から所定時間経過後に一連の許可操作情報を削除するように構成するとよい。このようにすると、他の端末1b,1cにおいて、許可操作情報に対応する操作を確実に行うことができる。
【0066】
また、許可操作情報保存部15(25)に、アプリケーションごとに許可操作情報を作成・保存してもよいし、複数の許可操作情報を同時に設定してもよい。例えば、特定の端末1aにおいて、ワープロソフトの起動、編集が行われた場合、許可操作情報保存部15(25)には、許可操作情報として、「ワープロソフト」と関連つけて「起動」及び「編集」が保存される。また、特定の端末1aにおいて、表計算ソフトの起動、印刷が行われた場合、許可操作情報保存部15(25)には、「表計算ソフト」と関連つけて、「起動」及び「印刷」が保存される。
【0067】
上述の場合、他の端末1b,1cにおいては、許可操作情報保存部15(25)に保存された夫々の許可操作情報に対応した操作が可能となる。つまり、許可操作情報保存部15(25)に許可操作情報として、「ワープロソフト」と関連つけて「起動」及び「編集」が保存されると、他の端末1b,1cにおいて、ワープロソフトにおける起動及び編集が可能になる。その後、許可操作情報保存部15(25)に許可操作情報として、「表計算ソフト」と関連つけて、「起動」及び「印刷」が保存されると、他の端末1b,1cにおいて、上述のワープロソフトにおける操作に加えて、表計算ソフトにおける起動及び印刷が可能になる。
【0068】
また、上述のように、許可操作情報をアプリケーションごとに保存した場合、特定の端末1aにおいてアクティブなアプリケーションの許可操作情報に対応する操作のみが他の端末1b,1cにおいて可能なように、特定の端末1aにおいてアクティブなアプリケーションに基づいて、実際に操作可能な許可操作情報を切り替えてもよい。この場合、特定の端末1aの操作情報にアプリケーションがアクティブであるか非アクティブであるかを示すアクティブ情報を含ませ、他の端末1b,1cがアクティブ情報を取得して、当該アクティブ情報に基づいて実際に操作可能な許可操作情報を切り替えることができる。つまり、特定の端末1aにおいて、ワープロソフトがアクティブな場合には、「ワープロソフト」と関連つけて保存された「起動」及び「編集」が実際に操作可能な許可操作情報となり、他の端末1b,1cにおいては、ワープロソフトにおける起動及び編集が可能になる。一方、特定の端末1aにおいて、表計算ソフトがアクティブな場合には、「表計算ソフト」と関連つけて保存された「起動」及び「印刷」が実際に操作可能な許可操作情報となり、他の端末1b,1cにおいては、表計算ソフトにおける起動及び印刷が可能になる。
【0069】
なお、実際に操作可能な許可操作情報を切り替えるのではなく、特定の端末1aにおいてアクティブなアプリケーションが非アクティブになった際に、制御部13(27)が当該アプリケーションに関する許可操作情報を消去する処理を実行して、アクティブなアプリケーションに関する許可操作情報のみを保存してもよい。つまり、ワープロソフトがアクティブから非アクティブになった場合には、許可操作情報保存部15(25)からワープロソフトに関する許可操作情報(「ワープロソフト」と関連つけて保存された「起動」及び「編集」)が削除される。その後、表計算ソフトがアクティブになると、許可操作情報保存部15(25)には、新たに、表計算ソフトに関する許可操作情報が保存される。上述の例の場合、許可操作情報保存部15(25)には、「表計算ソフト」と関連つけて、「起動」及び「印刷」が保存される。この表計算ソフトに関する許可操作情報についても、表計算ソフトがアクティブから非アクティブになることにより、許可操作情報保存部15(25)から削除される。
【0070】
(4)上述の実施形態では、許可操作情報作成部12(24)が、操作対象識別情報としてアプリ情報を抽出して許可操作情報を作成する例について説明したが、これに限られるものではない。操作対象識別情報としてアプリ情報に加えて、或いは、アプリ情報に替えて、ファイル識別情報等の他の操作対象識別情報を抽出してもよい。また、許可操作情報作成部12(24)が、許可操作情報を作成するために操作情報から抽出する要素としては、操作対象識別情報と操作内容以外の組合せであってもよい。また、これらに加えて他の要素を抽出してもよい。
【0071】
(5)上述の実施形態では、制御部13(27)が全ての他の端末1において許可操作情報に対応する操作が実行された場合に、特定の端末における操作の禁止を解除する例について説明したが、上述に限られるものではない。例えば、所定の台数の他の端末1b,1cにおいて許可操作情報に対応する操作が実行された時点で、特定の端末1aにおける操作の禁止を解除してもよい。この場合、制御部13(27)が、特定の端末に対して、許可操作情報に対応する操作がまだ実行されていない他の端末1b,1cの端末識別情報やユーザ識別情報を通知する制御を行うとよい。また、許可操作情報に対応する操作が実行された他の端末1b,1cの端末識別情報やユーザ識別情報を通知する処理を行ってもよい。なお、特定の端末における操作の禁止は必ずしも行わなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明に係る端末管理システムの第一実施形態を示す機能ブロック図
【図2】第一実施形態における端末管理処理の流れを示すフローチャート
【図3】本発明に係る端末管理システムの第二実施形態を示す機能ブロック図
【図4】第二実施形態における端末管理処理の流れを示すフローチャート
【図5】本発明に係る端末管理システムの第三実施形態を示す機能ブロック図
【符号の説明】
【0073】
1 端末
1a 特定の端末
1b 特定の端末
1c 特定の端末
11 操作情報取得部
12 許可操作情報取得部
13 制御部
14 操作判定部
2 サーバ
21 操作情報取得部
24 許可操作情報作成部
25 操作判定部
27 制御部
3 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して複数の端末が接続されたシステムにおいて端末における操作を制御する端末管理システムであって、
端末における操作に関する操作情報を取得する操作情報取得部と、
複数の端末のうちの特定の端末における前記操作情報に基づいて、前記特定の端末以外の他の端末において許可される操作に関する許可操作情報を作成する許可操作情報作成部と、
前記許可操作情報と他の端末における操作情報とに基づき、当該操作情報に対応する操作が許可される操作か否かを判定する操作判定部と、
前記操作判定部による判定結果に基づいて端末を制御する制御部とを備えた端末管理システム。
【請求項2】
前記操作情報が当該操作が行われた端末を示す端末識別情報及び当該操作を行ったユーザを示すユーザ識別情報の少なくとも何れか一方を含み、前記端末識別情報及び前記ユーザ識別情報のうち前記操作情報に含まれる一方に基づいて前記特定の端末を決定する端末決定部を備えた請求項1に記載の端末管理システム。
【請求項3】
ユーザによる所定の操作に基づいて前記特定の端末を決定する端末決定部を備えた請求項1に記載の端末管理システム。
【請求項4】
前記許可操作情報を保存する許可操作情報保存部を備え、前記操作判定部が前記許可操作情報保存部に保存された許可操作情報に基づいて前記判定をするとともに、
前記操作判定部により他の端末における操作が許可された操作であると判定されると、前記制御部が前記許可操作情報保存部から当該操作に対応する許可操作情報を消去する制御を行う請求項1から3の何れか一項に記載の端末管理システム。
【請求項5】
ネットワークを介して複数の端末が接続されたシステムにおいて端末における操作を制御する端末管理システムのためのプログラムであって、
端末における操作に関する操作情報を取得する操作情報取得機能と、
複数の端末のうちの特定の端末における前記操作情報に基づいて、前記特定の端末以外の他の端末において許可される操作に関する許可操作情報を作成する許可操作情報作成機能と、
前記許可操作情報と他の端末における操作情報とに基づき、当該操作情報に対応する操作が許可される操作か否かを判定する操作判定機能と、
前記判定の結果に基づいて端末を制御する制御機能とをコンピュータに実行させる端末管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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