説明

端末装置及びプログラム

【課題】複数のオブジェクトから1以上のオブジェクトを選択するための選択操作を、ユーザが正確かつ容易に行うことができるようにする。
【解決手段】中央制御部11は、表示されている複数のオブジェクトの中から1以上のオブジェクトを選択状態とするためにそのオブジェクト表示領域へのタッチ操作が行われると(ステップB2)、そのタッチ領域とオブジェクト表示領域とに基づいて指示対象オブジェクトを特定すると共に(ステップB5)、この特定した指示対象オブジェクトの数と選択可能なオブジェクトの数とを比較し(ステップB7)、その比較結果に基づいて指示対象のオブジェクトを拡大表示させるか(ステップB8)、選択状態にするかを制御する(ステップB12)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示手段に表示されている複数のオブジェクトから1以上のオブジェクトを選択状態にする端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、携帯電話機などの端末装置においては、各種のデータや情報を表示する表示部(表示画面)上での操作として、接触操作、非接触操作を行うことができるものがある。すなわち、物体の接触を検出する透明な接触センサを表示部の表面に配設し、その接触センサによって表示部への操作器具や指の接触を接触操作として検出するようにしている。また、静電容量などで近距離に存在する物体の動きを検出する非接触センサを配設し、その非接触センサによって表示部上(表示部に接触していなくてもよい)での操作器具や指の動きを非接触操作として検出するようにしている。
【0003】
このような表示部上で行われる操作には、表示部に表示されている複数のオブジェクトから1つ以上のオブジェクトを指示して選択状態にするという操作がある。例えば、表示部に表示されている複数のデータアイコン(オブジェクト)の中から削除したいデータのアイコンを指示して選択状態にする操作、表示部に表示されている複数の機能アイコン(オブジェクト)の中から起動したい機能のアイコンを指示して選択状態にする操作などである。
【0004】
この場合、厳密な位置を指し示すことが困難であるため、ユーザの意図とは異なるオブジェクトが選択状態になることがある。特に、非接触操作の場合には操作器具や指とオブジェクトの表示位置との距離が開いていることが原因で誤操作になりやすく、接触操作の場合には指示位置が操作器具や指で隠れてしまうことが原因で誤操作になりやすい。また、指で操作する場合には指の太さのためにユーザが所望するオブジェクト以外のオブジェクトも選択状態になるという誤操作になりやすい。このような場合には、もう一度選択操作を最初からやり直さなければならないという煩雑さがあった。
そこで、従来では、指示位置の周辺を拡大表示するようにした従来技術が知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−056286号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、指示位置の周辺を一律に拡大表示するようにしているので、どのオブジェクトが選択状態の候補になっているかは不明のままである。また、ユーザが所望するオブジェクトを指示して選択状態とすることができても、その周辺が拡大表示されるので、余計な処理が必要になるし、ユーザにとっても余計な拡大表示が目について快適な操作感とはいえなかった。
【0006】
この発明の課題は、複数のオブジェクトから1以上のオブジェクトを選択するための選択操作を、ユーザが正確かつ容易に行うことができるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために請求項1記載の発明は、表示手段に表示されている複数のオブジェクトから1以上のオブジェクトを選択状態にする端末装置であって、前記表示手段上で行われる指示操作を検出する検出手段と、この検出手段によって検出された指示操作の指示位置と前記表示手段に表示されているオブジェクトの表示位置とに基づいて指示対象オブジェクトを特定する特定手段と、この特定手段によって特定された指示対象オブジェクトの数と、前記表示手段に表示されているオブジェクトの表示目的に応じて決められている選択可能なオブジェクトの数とを比較する比較手段と、この比較手段による比較結果に基づいて前記指示対象オブジェクトを拡大表示させるか、選択状態にするかを制御する制御手段と、を具備したことを特徴とする。
【0008】
請求項1に従属する発明として、前記制御手段は、前記比較手段による比較の結果、指示対象オブジェクトの数が選択可能なオブジェクトの数よりも多い場合に、当該指示対象オブジェクトを拡大表示させる、ようにしたことを特徴とする請求項2記載の発明であってもよい。
【0009】
請求項1に従属する発明として、前記制御手段は、前記比較手段による比較の結果、指示対象オブジェクトの数が選択可能なオブジェクトの数と等しい又は少ない場合に、当該指示対象オブジェクトを選択状態にする、ようにしたことを特徴とする請求項3記載の発明であってもよい。
【0010】
請求項1に従属する発明として、前記制御手段は、前記検出手段によって検出された指示操作の指示位置と前記表示手段に表示されているオブジェクトの表示位置とに基づいて決定された大きさで前記指示対象オブジェクトを拡大表示させる、ようにしたことを特徴とする請求項4記載の発明であってもよい。
【0011】
請求項4に従属する発明として、前記制御手段は、前記検出手段によって検出された指示操作の指示位置と前記表示手段に表示されているオブジェクトの表示位置との重なり度合い又は近接度合いを検出し、この重なり度合い又は近接度合いに応じて前記指示対象オブジェクト毎にその大きさを決定する、ようにしたことを特徴とする請求項5記載の発明であってもよい。
【0012】
請求項1に従属する発明として、前記制御手段は、前記検出手段によって検出された指示操作の指示位置に基づいて決定された表示位置で、前記指示対象オブジェクトを拡大表示させる、ようにしたことを特徴とする請求項6記載の発明であってもよい。
【0013】
請求項1に従属する発明として、前記制御手段は、前記指示対象オブジェクトが拡大表示されている状態において、前記検出手段によって検出された指示操作が解除された場合に、拡大表示されている指示対象オブジェクトの中からその大きさに基づいて所定の指示対象オブジェクトを選択状態にする、ようにしたことを特徴とする請求項7記載の発明であってもよい。
【0014】
請求項7に従属する発明として、前記制御手段は、指示対象オブジェクトの拡大表示を解除してから前記所定の指示対象オブジェクトを選択状態にする、ようにしたことを特徴とする請求項8記載の発明であってもよい。
【0015】
請求項1に従属する発明として、前記制御手段は、前記指示対象オブジェクトが拡大表示されている状態において、前記検出手段によって検出された指示操作が解除されたのちに、再び、前記検出手段によって指示操作が検出された場合に、その指示操作の指示位置と拡大表示されている指示対象オブジェクトの表示位置とに基づいて所定の指示対象オブジェクトを選択状態にする、ようにしたことを特徴とする請求項9記載の発明であってもよい。
【0016】
また、上述した課題を解決するために請求項10記載の発明は、コンピュータに対して、表示手段上で行われる指示操作を検出する機能と、前記検出された指示操作の指示位置と前記表示手段に表示されているオブジェクトの表示位置とに基づいて指示対象オブジェクトを特定する機能と、前記特定された指示対象オブジェクトの数と、前記表示手段に表示されているオブジェクトの表示目的に応じて決められている選択可能なオブジェクトの数とを比較する機能と、前記比較結果に基づいて前記指示対象オブジェクトを拡大表示させるか、選択状態にするかを制御する機能と、を実現させるためのプログラムを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、複数のオブジェクトから1以上のオブジェクトを選択するための選択操作を、ユーザが正確かつ容易に行うことができ、作業の効率化を図ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図1〜図10を参照して本発明の実施形態を説明する。
この実施形態は、端末装置として携帯電話機に適用した場合を例示したもので、図1は、この携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図である。
携帯電話機1は、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能(Webアクセス機能)などが備えられている。携帯電話機1は、最寄りの基地局2A、交換機2Bから無線通信網(移動体通信網)2に接続されると、この無線通信網2を介して他の携帯電話機1との間で通話可能状態となる。また、携帯電話機1は、無線通信網2を介してインターネット3に接続されると、Webサイトをアクセスして閲覧可能となり、また、音楽、映画などのコンテンツをインターネット3、無線通信網2を介してダウンロード可能となる。
【0019】
図2は、携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
中央制御部11は、二次電池を備えた電池部12からの電力供給によって動作し、記憶部13内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話機1の全体動作を制御する中央演算処理装置、メモリなどを有している。記憶部13には、プログラム記憶部M1、各種情報一時記憶部M2などが設けられている。このプログラム記憶部M1は、図4〜図7に示す動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、それに必要な各種の情報が記憶されている。各種情報一時記憶部M2は、画面情報、フラグ情報、タイマ情報など、携帯電話機1が動作するために必要な各種の情報を一時的に記憶するワーク領域である。
【0020】
無線通信部14は、無線部、ベースバンド部、多重分離部などを備え、例えば、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能などの動作時に、最寄りの基地局2Aとの間でデータの送受信を行うもので、通話機能の動作時にはベースバンド部の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調したのち、音声信号処理部15を介して送話スピーカSPから音声出力させ、また、受話マイクMCからの入力音声データを音声信号処理部15から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化したのち、ベースバンド部の送信側に与えてアンテナから発信出力させる。
【0021】
表示部16は、高精細液晶あるいは有機ELなどを使用し、例えば、文字情報、待受画像、データアイコン、機能アイコンなど、各種の情報を表示させるもので、その表示パネルの表面に、指、器具などの物体の接触を検出する接触操作部(透明な接触センサ)17を積層配設することによってタッチスクリーン(タッチ画面)TDを構成している。なお、表示部16の全面をタッチ画面TDとする場合に限らず、その一部分をタッチ画面TDとしてもよい。
【0022】
接触操作部17は、表示部16に対する接触操作(タッチ操作)が行われた際に、表示部16への接触をタッチ操作として検出し、その検出結果を中央制御部11に与える。なお、接触操作部17は、接触の他に操作器具や指の押し込み(押圧)も検出可能となっている。中央制御部11は、接触操作部17からの操作信号に基づいてタッチ操作や押圧操作の有無を検出したり、その操作位置(タッチ領域)を検出したりする。そして、中央制御部11は、表示部16にメニュー項目などの複数のアイコン(オブジェクト)が表示されている状態において、この複数のオブジェクトの中から1以上のオブジェクトを選択状態とするためにその表示位置への指示操作(タッチ操作)が行われると、指示操作の指示位置(タッチ領域)とオブジェクトの表示位置(オブジェクト表示領域)とに基づいて指示対象オブジェクトを特定するようにしている。ここで、“指示対象オブジェクト”とは、選択状態にするための候補のオブジェクト(選択候補のオブジェクト)を意味している。
【0023】
言い換えれば、“指示対象オブジェクト”とは、複数のオブジェクトが表示されている状態において、ユーザによるタッチ操作によって指示されたオブジェクトを意味し、例えば、メニュー項目などの複数のオブジェクトが3×3のようにマトリックス状に配列表示されている状態において、ユーザが所望するオブジェクトを選択しようとして、その表示位置を指でタッチした際に、そのオブジェクトに隣接している他のオブジェクトの表示位置にも誤って触れてしまったような場合に、中央制御部11は、指が触れている各オブジェクトをも含めて指示対象オブジェクトとして特定するようにしている。
【0024】
このようにして特定した指示対象オブジェクトの数と、オブジェクトの表示目的に応じて決められている選択可能なオブジェクトの数とを比較し、その比較結果に基づいて指示対象のオブジェクトを拡大表示させるか、選択状態にするかを制御するようにしている。ここで、“選択可能なオブジェクトの数”とは、どのような目的でオブジェクトが一覧表示されているのかの表示目的に応じて決められているもので、一度に選択することが可能なオブジェクトの数である。
【0025】
例えば、 削除対象のデータを選択する目的でオブジェクトが表示されている場合には、表示されている全データを一括して削除することが可能であれば、表示されているオブジェクトの総数が、選択可能なオブジェクトの数となり、1つずつしか削除できなければ1つが選択可能なオブジェクトの数となる。また、起動対象の機能を選択する目的でオブジェクトが表示されている場合にはその1つが、選択可能なオブジェクトの数となる。なお、複数の機能(タスク)を並列的に実行可能な場合には、そのマルチタスクの実行数が、選択可能なオブジェクトの数となる。また、指示対象オブジェクトを拡大表示させるのは、指示対象オブジェクトの中からユーザが所望するオブジェクトを選択する際に、その選択操作が容易となるようにするためである。
【0026】
キー操作部18は、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを入力するもので、中央制御部11は、入力操作信号に応じた処理を実行する。RTC(リアルタイムクロックモジュール)19は、時計部を構成するもので、中央制御部11は、RTC19から現在日時を取得する。報知部20は、サウンドスピーカ21、LED(発光ダイオード)22、振動モータ23を備え、着信時に駆動されて着信報知を行うほか、アラーム報知時などでも駆動される。
【0027】
図3は、携帯電話機1の外観図である。
携帯電話機1は、その機器本体(装置本体)を構成する複数の筐体の連結状態に応じて複数のスタイルに変更可能な2軸ヒンジタイプで、操作部筐体1Aと表示部筐体1Bとは、折り畳み開閉自在及び回動自在にヒンジ部1Cを介して連結されている。ヒンジ部1Cには操作部筐体1Aと表示部筐体1Bとを折り畳み開閉するための開閉用ヒンジ軸が設けられているほか、この開閉用ヒンジ軸と略直交して、一方の筐体を他方の筐体に対して回動するための回動用ヒンジ軸とが設けられている。
【0028】
このような2軸ヒンジタイプの携帯電話機1は、操作部筐体1Aと表示部筐体1Bとが、どのように連結されているかに応じて携帯電話機1の形態を複数のスタイル(クローズスタイル、オープンスタイル、反オープンスタイル、ビュースタイル)に変更可能なもので、図3(a)は、操作部筐体1Aと表示部筐体1Bとの折り畳みを開いた状態のオープンスタイルを示している。なお、操作部筐体1Aの内面には、キー操作部18が配置され、また、表示部筐体1Bの内面には、タッチ画面TDが配置されている。なお、操作部筐体1Aの内面側には、送話スピーカSPが配置され、表示部筐体1Bの内面には、受話マイクMCが配置されている。図3(b)は、オープンスタイルにおいて表示部筐体1Bを180度反転させてから折り畳んだ状態のビュースタイルを示し、オープンスタイルで内側となっていたタッチ画面TDは、ビュースタイルでは外側に向くようになる。
【0029】
次に、この実施形態における携帯電話機1の動作概念を図4〜図7に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用してこの実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0030】
図4は、携帯電話機1の全体動作の概要を示したフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、電源を投入する電源オン操作が行われると(ステップA1でYES)、電源供給を開始させて所定のメモリなどを初期化する電源オン処理を実行したのち、所定の待受画像を読み出して表示させたり、基地局2Aとの間で通信を行って位置登録をしたりする待受処理を行ったのち(ステップA2)、操作部20をアクセスして操作有無をチェックし、複数オブジェクト表示操作の有無を調べる(ステップA3)。ここで、“複数オブジェクト表示操作”とは複数のオブジェクトを表示させるための操作で、例えば、データを削除するための任意のデータアイコン表示操作、アドレス帳のデータアイコン表示操作、機能アイコン(メニュー)表示操作などであり、この複数オブジェクト表示操作が行われると、それに応答して、後で詳述するオブジェクト制御処理の実行に移る(ステップA4)。
【0031】
また、着信を検出すると(ステップA5でYES)、通話可能状態とすると共に、通話履歴を記憶したり、通話に関する情報を表示したりする通話処理を実行したのち(ステップA6)、上述のステップA3に戻る。また、電源オフ操作が行われたときには(ステップA7でYES)、電源オフ処理を実行して(ステップA8)、このフローの終了となるが、その他の操作が行われたときには(ステップA9でYES)、その操作に応じた処理として、例えば、通話発信処理、メール発信処理などを実行する(ステップA10)。
【0032】
図5は、オブジェクト制御処理(図4のステップA4)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、複数オブジェクト表示処理を実行し、複数のオブジェクトをタッチ画面TDに表示させる。例えば、複数のオブジェクトとして、図8(a)に示すようにデータを削除するための任意のデータアイコンを表示したり、図8(b)に示すようにアドレス帳のデータアイコンを表示したり、図8(c)に示すように機能アイコン(メニュー)を表示したりする(ステップB1)。
【0033】
なお、図8(a)の「削除実行」のアイコンは、「a」〜「m」の各アイコンのうち選択状態になっているアイコンのデータを削除することを指示する操作ボタン(タッチキー)である。例えば、「c」のアイコンが選択状態の場合に、「削除実行」へのタッチ操作に応答して、当該「c」のデータは削除される。また、「c」、「h」、「j」のアイコンが選択状態の場合には、「削除実行」へのタッチ操作に応答して、「c」、「h」、「j」のデータは一括して削除され、「a」〜「m」の全てのアイコンが選択状態の場合には、「削除実行」へのタッチ操作に応答して、全てのデータは一括して削除される。
【0034】
また、図8(b)において、図中、左右の△マークのアイコンは、アドレス帳インデックスのラベルアイコン(例えば、か、さ、た、な)を左移動又は右移動を指示する操作ボタン(タッチキー)である。ラベルアイコンは、そのラベルの行に含まれるアドレス帳データのアイコンの一覧表示を指示する操作ボタン(タッチキー)である。アドレス帳データアイコンは、そのアドレス帳データの詳細表示を指示する操作ボタン(タッチキー)である。また、図8(c)において、各機能アイコンは、その機能の起動を指示する操作ボタン(タッチキー)である。
【0035】
このように複数のオブジェクトがタッチ画面TDに表示されている状態において、タッチ画面TDへのタッチ操作の有無を調べながら操作待ち状態となる(ステップB2)。いま、接触操作部17からの操作信号に基づいてタッチ画面TDへのタッチ操作を検出すると(ステップB2でYES)、そのタッチ領域(指示操作の指示位置)を検出すると共に(ステップB3)、各オブジェクト表示領域(オブジェクトの表示位置)を検出し(ステップB4)、このタッチ領域と各オブジェクト表示領域に基づいて指示対象オブジェクトを特定する(ステップB5)。例えば、タッチ領域と表示領域とが重なるオブジェクトを指示対象オブジェクトとして特定したり、タッチ領域から所定距離内に表示されているオブジェクト(近傍のオブジェクト)を指示対象オブジェクトとして特定したりする。この場合、タッチ領域と各オブジェクト表示領域との重なり度合い(接触面積)を検出したり、接近度合いを検出したりする。
【0036】
例えば、図9(a)に示すように、複数のオブジェクト「1」、「2」、「3」、「4」、…がタッチ画面TDに表示されている状態において、このタッチ画面TDへのタッチ操作が行われると、中央制御部11は、このタッチ領域と各オブジェクトの表示領域に基づいて指示対象オブジェクトを特定するようにしているが、その際、図9(b)に示すように、指のタッチ領域が「1」、「2」、「3」、「4」のオブジェクトに重なっているときには、この「1」、「2」、「3」、「4」のオブジェクトを指示対象オブジェクトとして特定するようにしている。なお、図9(b)の例では、タッチ領域と各オブジェクト表示領域との重なり度合い(接触面積)は、「1」のオブジェクトが一番大きく、以下、「3」、「2」、「4」のオブジェクトの順となっている。
【0037】
そして、タッチ画面TDに表示されている現在の表示内容に基づいて、選択可能なオブジェクト数を検出する(ステップB6)。つまり、オブジェクトの表示目的に応じて決められている選択可能なオブジェクト数として、例えば、データを削除するための複数の任意のデータアイコン表示であれば、表示されているオブジェクトの総数を選択可能オブジェクト数として検出し、機能アイコン表示であれば、選択可能なオブジェクトの数として“1”を検出する。そして、上述のようにして特定した指示対象オブジェクトの数と選択可能なオブジェクトの数とを比較して、指示対象オブジェクトの数>選択可能なオブジェクトの数であるかを調べる(ステップB7)。
【0038】
いま、指示対象オブジェクトの数≦選択可能なオブジェクトの数であれば(ステップB7でNO)、例えば、機能アイコン表示のように選択可能なオブジェクトの数が“1”で、指示対象オブジェクトの数が“1”の場合には、指示対象オブジェクトを絞り込むことができた場合であるから、この指示対象オブジェクトを選択状態としたのち(ステップB12)、選択状態となったことを明示するためにそのオブジェクトの表示色を変えたり、点滅したりして当該オブジェクトを識別表示させる(ステップB13)。そして、この識別表示されたオブジェクトに対応する選択フラグ(図示せず)をオンする(ステップB14)。なお、選択フラグは、選択状態となったオブジェクトであることを示すためのフラグで、選択可能なオブジェクトの数が2以上であれば、2以上の指示対象オブジェクトが選択状態となってその選択フラグがオンされる。
【0039】
このように1以上のオブジェクトが選択状態となっている場合において、その何れかのオブジェクトへのタッチ操作が行われたかを調べる(ステップB10)。ここで、選択状態になっているオブジェクトへの操作とは、例えば、図8(a)の例では、「削除実行」へのタッチ操作、図8(b)の例では、アドレス帳のデータアイコンを選択してその詳細表示に遷移させるためのタッチ操作、図8(c)の例では、機能アイコン選択してその機能を起動させるためのタッチ操作であり、このような操作に応答して、その操作に応じた処理として、例えば、データ削除処理、詳細表示処理、機能起動処理などを選択フラグがオンになっているオブジェクトに対して実行する(ステップB11)。
【0040】
他方、指示対象オブジェクトの数>選択可能なオブジェクトの数であれば(ステップB7でYES)、例えば、機能アイコン表示のように選択可能なオブジェクトの数が“1”の場合に複数の指示対象オブジェクトが特定されたときには、各指示対象オブジェクトを拡大する拡大表示処理を実行する(ステップB8)。そして、各指示対象オブジェクトのうちその1以上のオブジェクトを選択状態とする選択処理を実行したのち(ステップB9)、上述したステップB10に移り、選択状態となっている何れかのオブジェクトへの操作に応答して、その操作に応じた処理を実行する(ステップB11)。なお、ステップB10の選択状態のオブジェクトへのタッチ操作を省略して、ステップB11の処理を行うようにしてもよい。例えば、ステップB12〜ステップB14で、ある機能アイコンを選択状態にして識別表示し、選択フラグをオンした後に、ステップB11でその機能アイコンの機能を起動するようにしてもよい。
【0041】
図6(a)は、上述した拡大表示処理(図5のステップB8)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、各指示対象オブジェクトを一定倍率で拡大したのち(ステップC1)、この拡大したオブジェクトを元のオブジェクトの近辺に表示させる(ステップC2)。ここで、図9は、この場合の表示例を示した図で、(a)は、複数オブジェクトの表示例、(b)は、指でタッチされた状態の表示例を示した図である。また、図10は、図9に続く、表示例を示した図で、(a)は、<拡大表示1>を示した図、(b)は、<拡大表示2>を示した図、(c)は、<拡大表示3>を示した図である。
【0042】
いま、図9(a)、(b)に示すように、「1」、「2」、「3」、「4」のオブジェクトが指示対象オブジェクトとして特定されている場合には、図10(a)に示すように、この「1」、「2」、「3」、「4」のオブジェクトは、1.7倍に拡大されて元の位置の近辺に重ね合わせて表示される。このような拡大表示処理(図5のステップB8)が終わると、次の選択処理に移る(ステップB9)。
【0043】
なお、上述した実施形態において図6(a)に示した拡大表示処理では、各指示対象オブジェクトを一定倍率で拡大するようにしたが、タッチ領域とオブジェクト表示領域との重なり度合いに応じてそのオブジェクトの拡大倍率を決定して拡大表示するようにしてもよい。図6(b)は、拡大表示処理(変形例1)を示したフローチャートである。先ず、中央制御部11は、タッチ領域とオブジェクト表示領域に基づいて指示対象オブジェクト毎にその拡大倍率を算出する(ステップC11)。すなわち、タッチ領域とオブジェクト表示領域との重なり度合い(重なる面積)を検出し、その面積が広いほど、大きな「倍率」になるように指示対象オブジェクト毎にその拡大倍率を算出する。
【0044】
そして、指示対象オブジェクトを算出倍率で拡大したのち(ステップC12)、タッチ領域と算出倍率に基づいて表示位置(表示領域)を算出する(ステップC13)。この場合、タッチ領域と重ならない位置になるように拡大オブジェクトの表示位置を算出し、この表示位置に拡大オブジェクトを配置表示させる(ステップC14)。図10(b)は、拡大表示処理(変形例1)での表示状態を示した図である。この例では、重なり面積の大きい順は、「1」>「3」>「2」>「4」のオブジェクト順となり、この面積の大きさに合わせた拡大倍率で指示対象オブジェクトが拡大表示される。この場合、指のタッチ領域にできるだけ重ならない位置に拡大表示される。なお、拡大表示されたオブジェクトは元のオブジェクトの相似形でもよいし、相似形でなくてもよい。たとえば、図10(b)では、「2」、「3」、「4」は元のオブジェクトとほぼ相似形で拡大表示されているが、「1」は相似形ではなく横長に拡大表示されている。
【0045】
また、上述した拡大表示処理(変形例1)では、タッチ領域とオブジェクト表示領域との重なり面積に応じて拡大倍率を算出するようにしたが、重なり面積に応じて拡大サイズを算出するようにしてもよい。図6(C)は、拡大表示処理(変形例2)を示したフローチャートである。先ず、中央制御部11は、タッチ領域とオブジェクト表示領域に基づいて指示対象オブジェクト毎にその大きさを算出する(ステップC21)。すなわち、タッチ領域とオブジェクト表示領域との重なり度合いを検出し、その重なり度合いが大きいほど、表示サイズが大きくなるように指示対象オブジェクト毎にその拡大サイズを算出する。
【0046】
そして、指示対象オブジェクトを算出サイズで拡大したのち(ステップC22)、この算出サイズに基づいて表示位置(表示領域)を算出し(ステップC23)、この表示位置に拡大オブジェクトを配置表示させる(ステップC14)。この場合、指示対象オブジェクトを大きい順に縦方向に整列表示させるか、その際、大きいオブジェクトほど上に配置すると共にタッチ領域の近くに配置するように整列表示させる。図10(C)は、拡大表示処理(変形例2)での表示状態を示した図である。この例では、重なり面積の大きい順は、「1」>「3」>「2」>「4」のオブジェクト順となり、この面積の大きさに合わせた拡大サイズで指示対象オブジェクトが拡大表示される。この場合、一番大きな「1」のオブジェクトが最も上に配置され、かつ、タッチ領域の近くに配置される。
【0047】
図7(a)は、上述した選択処理(図5のステップB9)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、選択状態となっているオブジェクトへの操作(タッチ操作)の解除を検出するまで待ち状態となる(ステップD1)。ここで、タッチ操作が解除されると、オブジェクトの拡大表示を解除するためにその表示を消去したのち、上述の拡大倍率の大きい順/大きさの順に、最大で選択可能オブジェクト数分のオブジェクトを選択すると共に(ステップD2)、この選択オブジェクトを識別表示させる(ステップD3)。図9(b)の例において、「1」のオブジェクトが選択された場合には、図10(d)に示すように当該オブジェクトが識別表示される。この場合、オブジェクトの表示色を変えたり、点滅したりして当該オブジェクトを識別表示させる。そして、この選択オブジェクトに対応する選択フラグ(図示せず)をオンする(ステップD4)。
【0048】
なお、上述した実施形態において図7(a)に示した選択処理では、タッチ操作が解除された際に、拡大倍率の大きい順/大きさの順にオブジェクトを選択するようにしたが、タッチ操作が解除された位置に表示領域が重なるオブジェクトを選択するようにしてもよい。図7(b)は、選択処理(変形例1)を示したフローチャートである。先ず、中央制御部11は、タッチ操作の解除を検出すると(ステップD11)、その解除された位置(タッチ解除位置)を検出する(ステップD12)。いま、指のタッチ領域が図10(a)〜(c)に示す位置にある場合において、その指をタッチしたままの状態で「1」のオブジェクトの中心部まで指を移動してからそのタッチ操作を解除したものとすると、「1」のオブジェクトの中心部をタッチ解除位置として検出する。
【0049】
そして、拡大表示されているオブジェクトの表示領域を検出すると共に(ステップD13)、オブジェクトの拡大表示を解除するためにその表示を消去したのち、タッチ解除位置とオブジェクト表示領域とに基づいてオブジェクトを選択する(ステップD14)。すなわち、タッチ解除位置に表示領域が重なるオブジェクトとして、タッチ解除位置から近い順に、最大で選択可能オブジェクト数分のオブジェクトを選択する。そして、選択オブジェクトを識別表示させると共に(ステップD15)、選択オブジェクトに対応する選択フラグをオンする(ステップD16)。
【0050】
また、上述した選択処理(変形例1)では、タッチ操作の解除に応答してオブジェクトを選択するようにしたが、タッチ操作が解除されたのち、再び、タッチ操作を行われた際にオブジェクトを選択するようにしてもよい。図7(C)は、選択処理(変形例2)を示したフローチャートである。先ず、中央制御部11は、タッチ操作の解除を検出すると(ステップD21)、再び、タッチ操作が行われるまで待ち状態となる(ステップD22)。いま、再度のタッチ操作を検出すると、そのタッチ領域を検出する(ステップD23)。この場合、単なるタッチ操作に限らず、範囲(領域)を指定するための軌跡を描くようなタッチ操作でもよい。例えば、所望するオブジェクトを囲むように円形や四角形を描くようにしてもよい。
【0051】
そして、拡大表示されているオブジェクトの表示領域を検出すると共に(ステップD24)、オブジェクトの拡大表示を解除するためにその表示を消去したのち、タッチ領域とオブジェクト表示領域とに基づいてオブジェクトを選択する(ステップD25)。すなわち、タッチ領域に表示領域が重なるオブジェクトとして、タッチ領域から近い順に、最大で選択可能オブジェクト数分のオブジェクトを選択したり、円形や四角形などの軌跡を描くようなタッチ操作の場合には、その軌跡に囲まれる領域内のオブジェクトを選択したりする。そして、選択オブジェクトを識別表示させると共に(ステップD26)、選択オブジェクトに対応する選択フラグをオンする(ステップD27)。
【0052】
以上のように、この実施形態において中央制御部11は、表示されている複数のオブジェクトの中から1以上のオブジェクトを選択状態とするためにそのオブジェクト表示領域へのタッチ操作が行われると、そのタッチ領域とオブジェクト表示領域とに基づいて指示対象オブジェクトを特定すると共に、この特定した指示対象オブジェクトの数と選択可能なオブジェクトの数との比較結果に基づいて指示対象のオブジェクトを拡大表示させるか、選択状態にするかを制御するようにしたので、複数のオブジェクトから1以上のオブジェクトを選択するための選択操作を、ユーザが正確かつ容易に行うことができ、作業の効率化を図ることが可能となる。
【0053】
指示対象オブジェクトの数と選択可能なオブジェクトの数を比較した結果、指示対象オブジェクトの数が選択可能なオブジェクトの数よりも多い場合には、当該指示対象オブジェクトを拡大表示させるようにしたので、ユーザは拡大表示されたオブジェクトから選択状態にしたいオブジェクトを正確かつ容易に選択することができる。
【0054】
指示対象オブジェクトの数と選択可能なオブジェクトの数とを比較した結果、指示対象オブジェクトの数が選択可能なオブジェクトの数と等しい又は少ない場合に、当該指示対象オブジェクトを選択状態にするようにしたので、ユーザは快適な操作感で直ちに所望のオブジェクトを選択状態にすることができる。
【0055】
タッチ領域とオブジェクト表示領域とに基づいて決定された大きさで指示対象オブジェクトを拡大表示させるようにしたので、ユーザはその拡大表示の態様に応じて、選択状態にしたいオブジェクトを正確かつ容易に選択することができる。例えば、タッチ領域に表示領域に近いオブジェクトほど、ユーザが選択状態にさせたいオブジェクトである可能性が高いと考えられるので、そのオブジェクトを高い倍率で拡大表示させるようにすれば、ユーザはそのオブジェクトを正確かつ容易に選択することができる。
【0056】
タッチ領域とオブジェクト表示領域との重なり度合に応じて指示対象オブジェクト毎にその大きさを決定するようにしたので、重なり合っている面積が広いほど、大きなオブジェクトを表示させることができる。
【0057】
タッチ領域に基づいて決定された表示領域で指示対象オブジェクトを拡大表示させるようにしたので、ユーザはその拡大表示されたオブジェクトを確認しやすくなる。例えば、タッチ領域と重ならないように表示領域を決定するようにすれば、オブジェクトが操作器具や指に隠れることなく表示されてユーザは容易に確認することができる。
【0058】
指示対象オブジェクトが拡大表示されている状態において、タッチ操作が解除された場合に、拡大表示されているオブジェクトの中からその大きさに基づいて所定のオブジェクトを選択状態にするようにしたので、ユーザは容易に所望のオブジェクトを選択状態にすることができる。例えば、タッチ操作を解除するだけで、高い倍率で拡大表示されているオブジェクトを選択状態にすることができる。
【0059】
その際、オブジェクトの拡大表示を解除してから所定のオブジェクトを選択状態にするようにしたので、ユーザは選択状態になったオブジェクトだけでなく、他の表示内容も確認することができる。また、わざわざ拡大表示を解除して通常表示に戻すための操作を省略することができる。
【0060】
指示対象オブジェクトが拡大表示されている状態において、タッチ操作が解除されのち、再び、タッチ操作が行われた場合に、そのタッチ領域と拡大表示されているオブジェクト表示領域とに基づいて所定のオブジェクトを選択状態にするようにしたので、ユーザは一度、タッチ操作を止めて、拡大表示されたオブジェクトから所望のオブジェクトを選択状態にする操作を改めて行うことができる。
【0061】
なお、上述した実施形態においては、タッチ領域と表示領域とが重なり合うオブジェクトを指示対象オブジェクトとして特定するようにしたが、タッチ領域に重なり合うオブジェクトが1つも無ければ、つまり、指などが触れているオブジェクトが1つも存在していなければ、タッチ領域の近傍に表示されているオブジェクトを指示対象オブジェクトとして特定するようにしてもよい。この場合、タッチ領域と指示対象オブジェクトとの近接度合いを検出し、この近接度合いに応じて指示対象オブジェクトの拡大倍率や表示サイズを算出するようにしてもよい。これによってタッチ領域から近いほど、大きなオブジェクトを表示させることができる。また、指などが触れているオブジェクトを指示対象オブジェクトとして特定するほか、タッチ領域の近傍に表示されているオブジェクトを指示対象オブジェクトとして特定するようにしてもよい。
【0062】
また、上述した実施形態においては、複数オブジェクト表示として、データを削除するための任意のデータアイコン表示、アドレス帳データアイコン表示、機能アイコン(メニュー)表示を表示例としたが、任意のアイコン表示であってもよい。また、オブジェクトの表示位置やサイズは、実施形態で示したものに限らず、例えば、不規則な位置に表示されたオブジェクト、又はサイズや形状が異なるオブジェクトなど、任意のオブジェクトであってもよい。
【0063】
上述した実施形態においては、タッチ操作の操作位置やオブジェクトの表示位置として、タッチ領域や表示領域を利用したが、その領域の中心などの操作点、表示点を利用するようにしてもよい。
【0064】
上述した実施形態において接触操作部17は、表示部の表面に配設された接触センサ(タッチパネル)によって操作器具や指の接触を検する出するようにしたが、例えば、静電容量などで近距離に存在する物体の動きを検出する非接触センサによって表示部上(接触していない領域でも可)の操作器具や指の動きを検出するなど、表示部16上で行われる任意の操作を検出する操作検出部を設けてもよい。
その他、端末装置としては、携帯電話機に限らず、パーソナルコンピュータ、PDA、デジタルカメラ、音楽プレイヤーなど、複数の操作体系を有する任意の端末装置であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】端末装置として適用した携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図。
【図2】携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】携帯電話機1の外観図で、(a)は、操作部筐体1Aと表示部筐体1Bとの折り畳みを開いた状態のオープンスタイル、(b)は、オープンスタイルにおいて表示部筐体1Bを180度反転させてから折り畳んだ状態のビュースタイルを示した図。
【図4】携帯電話機1の全体動作の概要を示したフローチャート。
【図5】オブジェクト制御処理(図4のステップA4)を詳述するためのフローチャート。
【図6】(a)は、上述した拡大表示処理(図5のステップB8)を詳述するためのフローチャート、(b)は、拡大表示処理(変形例1)を示したフローチャート、(c)は、拡大表示処理(変形例2)を示したフローチャート。
【図7】(a)は、上述した選択処理(図5のステップB9)を詳述するためのフローチャート、(b)は、選択処理(変形例1)を示したフローチャート、(c)は、選択処理(変形例1)を示したフローチャート。
【図8】複数オブジェクトの表示例を示した図で、(a)はデータを削除するための任意のデータアイコン表示、(b)は、アドレス帳のデータアイコン表示、(c)は機能アイコン(メニュー)の表示を示した図。
【図9】表示例を示した図で、(a)は、複数オブジェクトの表示例、(b)は、指でタッチされた状態の表示例を示した図。
【図10】図9に続く、表示例を示した図で、(a)は、<拡大表示1>を示した図、(b)は、<拡大表示2>を示した図、(c)は、<拡大表示3>を示した図。
【符号の説明】
【0066】
1 携帯電話機
11 中央制御部
13 記憶部
16 表示部
17 接触操作部
18 キー操作部
TD タッチ画面
M1 プログラム記憶部
M2 各種情報一時記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段に表示されている複数のオブジェクトから1以上のオブジェクトを選択状態にする端末装置であって、
前記表示手段上で行われる指示操作を検出する検出手段と、
この検出手段によって検出された指示操作の指示位置と前記表示手段に表示されているオブジェクトの表示位置とに基づいて指示対象オブジェクトを特定する特定手段と、
この特定手段によって特定された指示対象オブジェクトの数と、前記表示手段に表示されているオブジェクトの表示目的に応じて決められている選択可能なオブジェクトの数とを比較する比較手段と、
この比較手段による比較結果に基づいて前記指示対象オブジェクトを拡大表示させるか、選択状態にするかを制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記比較手段による比較の結果、指示対象オブジェクトの数が選択可能なオブジェクトの数よりも多い場合に、当該指示対象オブジェクトを拡大表示させる、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記比較手段による比較の結果、指示対象オブジェクトの数が選択可能なオブジェクトの数と等しい又は少ない場合に、当該指示対象オブジェクトを選択状態にする、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記検出手段によって検出された指示操作の指示位置と前記表示手段に表示されているオブジェクトの表示位置とに基づいて決定された大きさで前記指示対象オブジェクトを拡大表示させる、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記検出手段によって検出された指示操作の指示位置と前記表示手段に表示されているオブジェクトの表示位置との重なり度合い又は近接度合いを検出し、この重なり度合い又は近接度合いに応じて前記指示対象オブジェクト毎にその大きさを決定する、
ようにしたことを特徴とする請求項4記載の端末装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記検出手段によって検出された指示操作の指示位置に基づいて決定された表示位置で、前記指示対象オブジェクトを拡大表示させる、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記指示対象オブジェクトが拡大表示されている状態において、前記検出手段によって検出された指示操作が解除された場合に、拡大表示されている指示対象オブジェクトの中からその大きさに基づいて所定の指示対象オブジェクトを選択状態にする、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項8】
前記制御手段は、指示対象オブジェクトの拡大表示を解除してから前記所定の指示対象オブジェクトを選択状態にする、
ようにしたことを特徴とする請求項7記載の端末装置。
【請求項9】
前記制御手段は、前記指示対象オブジェクトが拡大表示されている状態において、前記検出手段によって検出された指示操作が解除されたのちに、再び、前記検出手段によって指示操作が検出された場合に、その指示操作の指示位置と拡大表示されている指示対象オブジェクトの表示位置とに基づいて所定の指示対象オブジェクトを選択状態にする、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項10】
コンピュータに対して、
表示手段上で行われる指示操作を検出する機能と、
前記検出された指示操作の指示位置と前記表示手段に表示されているオブジェクトの表示位置とに基づいて指示対象オブジェクトを特定する機能と、
前記特定された指示対象オブジェクトの数と、前記表示手段に表示されているオブジェクトの表示目的に応じて決められている選択可能なオブジェクトの数とを比較する機能と、
前記比較結果に基づいて前記指示対象オブジェクトを拡大表示させるか、選択状態にするかを制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−49654(P2010−49654A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−215668(P2008−215668)
【出願日】平成20年8月25日(2008.8.25)
【出願人】(504149100)株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Fターム(参考)】