説明

端部側に亀裂の入ったハニカム体

この発明は、シート鋼(2,3)から作られる、巻付けられた、輪になった、および/またはコーティングされたハニカム体(1)に関する。上記ハニカム体は複数の少なくとも部分的に成形されたシート金属層(2)を備え、それによって、その構造はハニカム体(1)の入口前面側(5)から出口前面側(6)に通じるチャネル(4)を形成する。この発明に従って、入口前面側(5)および/または出口前面側(6)のシート金属層(2,3)の少なくとも一部は、入口前面側(5)および/または出口前面側(6)の亀裂の入った構造が製造されるように、その端縁(7,8)に配置された凹部(9,10)を備える。その結果、平滑なシート鋼(3)のみ、または成形されたシート鋼(2)のみ、またはそれら両方の凹部(9および/または10)が設けられ得る。さらに、シート鋼(2,3)の少なくとも一部は多孔質材料、特に圧縮された金属繊維(16)から作られることができる。上記凹部(9,10)のために、ハニカム体(1)の前面側(5,6)に錆粒子(17)が堆積することを大幅に防ぐ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、特に内燃機関の排ガスを浄化するための金属製のハニカム体に関する。使用の特定の分野は、排ガスからの粒子の除去である。
【背景技術】
【0002】
主に金属製のハニカム体の2つの典型的な構成は区別される。初期の構成は、DE 29 02 779 A1号が典型的な例を示すのだが、実質的に1枚の平滑な金属シートおよび1枚の波形の金属シートが重ねて置かれて螺旋状の形状に巻付けられる螺旋状の構成である。別の構成では、ハニカム体は、複数の交互に配置された平滑な金属シートおよび波形のまたはそれとは違った波形の金属シートから構築され、金属シートは初めに、互いに撚り合わせられた1枚以上の積み重ねを形成する。ここで、すべての金属シートの端部は外側に位置し、ハウジングまたはケーシング管に接続されることができ、その結果いくつかの接続部が生成され、ハニカム体の耐久性を増大させる。この構成の典型的な例は、EP 0 245 737 B1号またはWO 90/03220号に記載される。流れに影響を及ぼすためおよび/または個々のフローダクト間の横断混合を得るために金属シートにさらなる構造を備付けることも長い間公知であった。上記のタイプの実施例の典型的な例は、WO 91/01178号、WO 91/01807号およびWO 90/08249号である。最後に、適切な場合には流れに影響を及ぼすためのさらなる追加の構造も有する、円錐形の構成のハニカム体も存在する。上記のタイプのハニカム体は、たとえばWO 97/49905号に記載される。さらに、センサのため、特にラムダプローブを収容するために、ハニカム体における切抜き部を空いたままにしておくことも公知である。この一例は、DE 88 16 154 U1号に記載される。
【0003】
上記のタイプのハニカム体はすべて、複数の少なくとも部分的に成形された金属シート層を有し、その成形はハニカム体の入口面から出口面に通じるダクトを形成する。金属シート層は、上記金属シート層が1枚以上の別個の金属シートから構築されるかどうかにかかわらず、ハニカム体の連続した層を意味する。たとえばシート金属ストリップの一部が波形であり、曲げることによってシート金属ストリップの残りの平滑な部分を上記波形の部分の上に折り重ねることによってハニカム体を単一の金属シートのみから構築することが基本的に可能であることが注目される。このように形成された構造は、曲げ線から生じる螺旋状の形状に巻付けられることができて、ハニカム体を形成する。次の可能性は、螺旋状の形状に巻付けられたハニカム体を製造するために1枚の平滑な金属シートおよび1枚の波形の金属シートを使用することである。3枚以上の金属シートから形成される複数の螺旋も可能である。最後に、交互になった平滑な金属シートおよび波形の金属シートの1枚以上の積み重ねから製造される多数の構成が存在する。上記のタイプのハニカム体は複数の金属シートを含むが、重ねて置かれる金属シートの数および金属シート層の数が等しいことは厳密には必要ではない。このため、たとえばハニカム体の詳細のみを示す図面においてたとえ可能でないことが多いとしても、原則的に金属シートと金属シート層とは区別される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
煤粒子を含む排ガスの流れの中のハニカム体は、煤粒子が堆積した結果、端部側で完全にまたは部分的に詰まる可能性があることを実験は示してきた。これは、特に煤フィルタのような通常の機能に悪影響を及ぼし、および/または回生をより困難にする。したがって、この発明の目的は、煤粒子が端部側に堆積する確率を低減したハニカム体を作ることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載されるハニカム体は上記の目的の達成に役立つ。有利な改良点および例示的な実施例は従属請求項に記載される。
【0006】
ハニカム体の端部側に煤粒子が堆積する1つの理由は、ハニカム体構造の端部面が流れの方向に対して垂直に位置合わせされるというものである。したがって、煤粒子はハニカム体の端部面に対してほぼ正確に垂直に衝突する。入口端部側に亀裂の入った構造を作ることによって、2つの効果が同時に得られる。一方では、純粋に幾何学的な意味から、ハニカム体の端部面の相当の部分がここではもはや流れの方向に対して正確に垂直に位置合わせされないというものであり、他方では、流れが個々のダクトに入るときの流れのプロファイルが、ほんのわずかの粒子しか端部面に対して正面向きに当たることができないように影響を受けるというものである。さらに、発生する煤の堆積物はいずれも既に部分的にダクトの内部に位置するため、触媒を用いてコーティングされたダクトの壁と接触した結果、触媒反応が開始しやすい可能性がある。したがって、発生するいずれの堆積物もより容易に再び排除できる。
【0007】
非常に異なる方策を用いてハニカム体の端部側に亀裂の入った構造を得ることが基本的に可能である。1つの可能性は、ハニカム体において異なった幅の金属シート層を使用することであるが、これは製造の点でおよび再現性に関して困難を招く可能性がある。同一幅の金属シート層を使用できるならば、より有利である。それにもかかわらず亀裂の入った端部側を生成するために、金属シート層の少なくとも一部が端部側の切抜き部を備えなければならず、切抜き部の大きさおよび形状は幅の限度内で可変である。設定された目的を達成するために、ハニカム体の入口側の端部側のみに亀裂を入れることが基本的に必要であるが、ハニカム体が設置されるときにある特定の向きを有することはしばしば望ましくない。このため、ハニカム体を任意の所望の設置方向で使用できるようにハニカム体を対称的であるように設計することが有利であり得る。
【0008】
したがって、この発明に従うハニカム体は、金属シートから巻付けられ、撚り合わせられ、および/または層状にされ、複数の少なくとも部分的に成形された金属シート層を有し、その成形はハニカム体の入口端部側から出口端部側に通じるダクトを形成する。この発明に従って、金属シート層の少なくとも一部は、入口端部側および/または出口端部側の亀裂の入った構造を生成するために、入口端部側および/または出口端部側における端縁に切抜き部を有する。
【0009】
ハニカム体は典型的には、実質的に平滑な金属シートと波形の金属シートとが交互になった層から構築され、平滑な金属シートのみ、波形の金属シートのみ、またはそれら両方が切抜き部を有することがこの発明に従って可能である。
【0010】
特に煤粒子を除去するための粒子フィルタとして設計されるハニカム体の場合、金属シート層の一部は多孔質材料、特に圧縮された金属繊維から構成されることが多い。この発明の文脈内で、金属シートはしたがって多孔質材料、特に繊維材料からも構成され得る。この発明は、このようなハニカム体がいずれのさらなる開口、構造または他の特質を有するかにかかわらず、1枚以上の金属シートから構築される事実上すべての公知の金属製のハニカム体に使用されることができる。
【0011】
しかしながら、機械的強度をより高くするために、金属シート層から構築された金属製のハニカム体はしばしば端部側においてろう付けされる。換言すれば、金属製の金属シート層はその接触ポイントにおいて端部側で互いにろう付けされる。端部側の大量に亀裂の入った構造の場合には、金属シート層を互いにろう付けするための従来の方法を直接に適
用できないという問題がもちろんここで存在する。このため、この発明の一実施例に記載するように、端部側全体にわたって金属シートに切抜き部を与えるのではなく、むしろ切抜き部のないセクションを端部側の端縁に設けることが有利であり、このセクションは、複数の接触ポイントが依然として金属シート層の最前の端縁と最後尾の端縁との間に統計的に分布したままであるのに十分に長くかつ十分に頻度が高い。耐久性のあるハニカム体を製造するために、端部側において金属シート層間の各々の個々の接触ポイントをろう付けすることは厳密には必要ではない。金属シート層の端部側の端縁の好適な構成により、成形された金属シート層の結果として金属シート間に理論的に可能である接触ポイントのうちたとえば5%、好ましくは10%を超える接触ポイントが従来の方法を使用してろう付け材料を塗布させ、ろう付けされることが可能である。なぜなら、上記の接触ポイントは平滑な端部側を有するハニカム体における接触ポイントと異ならないためである。
【0012】
金属シートの1枚以上の積み重ねから形成されたハニカム体に好ましくは接続部が適用され、各々の積み重ねの金属シートは予め定められた長さおよび予め定められた幅を有し、長さは幅よりも大きく、各々の積み重ねの金属シートは各々の場合に長さにわたっていくつかの切抜き部を有する。したがって、切抜き部は金属シートの長手方向の側に位置するのに対して、幅側は好ましくは切抜き部なしで形成されるが、必ずしも切抜き部なしで形成されるとは限らない。ハニカム体を製造する間に典型的には幅側を上記ハニカム体のケーシング管に接続しなければならないので、切抜き部はここでは必ずしも有利であるとは限らない。
【0013】
この発明の1つの好ましい実施例に従って、切抜き部は丸い境界線を有し、それによって、切込みの影響、換言すれば、切抜き部の領域における金属シートの端縁の裂けを大いに回避する。
【0014】
切抜き部は特に好ましくは円形断面の形態であり、好ましくは各々の場合に、半円形またはより小さな円形断面の形態である。たとえば粒子フィルタが穴の開いた金属シート層から製造されるので、金属シート層に穴を生成するためにいずれの場合にも使用される機械が、適切な場合に、金属シートの端縁に切抜き部を生成するためにも使用されることさえ可能である。幅広いシート金属ストリップに均一に穴を設けて、その後シート金属ストリップを所望の幅に切断することさえ可能であり、切断線は好ましくは穴の列の中心を通って走るべきである。
【0015】
端部側に煤が堆積することを回避するという所望の効果を得るために、80%を超えるダクトがこの発明に従うハニカム体の少なくとも1つの端部側における少なくとも1つの切抜き部の領域で終了するならば、有利である。これは特に好ましくは90%さえ超えるダクトであるべきである。このようにして、端部側に煤が局所的に蓄積することさえ確実に回避することが可能である。
【0016】
入口端部側に少なくとも1つの空洞を有するハニカム体も提案される。上記空洞は、好ましくは中央に配置され、特に円錐形に狭くなる断面を有する。上記のタイプの構成の1つの利点は、異なる長さのダクトが形成されることであり、このダクトによって隣接するダクトに対して圧力差がもたらされる。これは、ハニカム体内の部分的な排ガスの流れの混合を促進する。
【0017】
ダクトの一部が出口端部側の近くで閉鎖されるハニカム体の構成も好ましい。ダクトのこのような閉鎖は、ダクトの壁同士を押圧することによっておよび/または阻止要素を設けることによって行なわれることができる。ハニカム体内に押し込まれる流れが切抜き部を通って内部部分容積に入るように、ハニカム体の外側端縁に配置されたダクトの少なくとも一部が閉鎖されることが特に好ましい。
【0018】
ハニカム体の別の改良点に従って、上記ハニカム体は、単位断面積当たり互いに異なる数のダクトを有する複数の部分容積を有する。ここで、2つの部分容積の同軸の配置が(たとえば、ハニカム体の円筒形の構成にとって)好ましい。
【0019】
この発明に従うハニカム体の使用の分野は主に、内燃機関、特にディーゼルエンジンの排ガスの浄化であり、特に排ガスからの煤粒子の除去がここでの主な焦点である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
この発明のさらなる詳細および例示的な実施例について図面に基づいて以下でより詳細に説明する。
【0021】
図1は、製造プロセス中のハニカム体1を概略的に示す。ハニカム体1は成形された金属シート2および平滑な金属シート3から構築され、成形された金属シート2は両方の長手方向の側の端縁に切抜き部9を有する。幅Bおよび長さLを有する平滑な金属シート3も、その端部側の端縁8において長さLにわたっていくつかの切抜き部10を有する。上記切抜き部10の境界線12は丸いため、切抜き部10はおよそ円形扇形の形状を有する。金属シート2、3がさらに巻付けられると、ハニカム体1のダクト4が形成され、平滑な金属シート層3と波形の金属シート層2との間の十分な端部側の接続ポイント11が切抜き部9、10にもかかわらず依然として生成される。完成したハニカム体は後に、亀裂の入った入口端部側5と亀裂の入った出口端部側6とを有するが、必要であれば十分な接続ポイント11が従来の方法を用いて互いにろう付けされることがそれにもかかわらず可能である。
【0022】
図2は、この発明に従うハニカム体を構築するのに好適な、幅Bを有する波形の金属シート2を示す。この例示的な実施例では、入口端部側5のみが切抜き部9を有するのに対して、出口端部側6は切抜き部のない端縁ストリップ15を有する。波形の金属シート2の端部側の端縁7は、境界線12が円形断面の形状の切抜き部9を有する。その上、成形された金属シート2の内部に開口13がさらに設けられる。この発明では、開口13および切抜き部9の厳密な形状は任意であるが、成形された金属シート2の中央面上での上記開口もしくは切抜き部の突出が円形または円形扇形の形状をしているように形状を選択することが有利であり得る。
【0023】
図3は、偏向構造14によって、金属製繊維16から作られた多孔質の平滑な層3を通して排ガスを偏向させる粒子フィルタにおける典型的な状態を概略斜視図で示す。流路19は矢印によって示される。煤粒子17は、開口13を通っておよび偏向構造14によって多孔質の金属シート層3の方に偏向され、そこに保持され、変換される。この例示的な実施例では、成形された金属シート2の端部側の金属シートの端縁7または平滑な金属シート3の端部側の金属シートの端縁8への煤粒子17の蓄積も、平滑な金属シート3における切抜き部10を用いて低減され得る。ここで、切抜き部10の境界線12もおよそ円形断面の形状を有する。隣接するダクト4に流れが入るときに切抜き部10が流れの状態に影響を及ぼし、したがって、粒子が蓄積する可能性がより低いことが分かる。
【0024】
図4は、切抜き部を有する金属シートの端縁の構成の異なる可能性を概略的に示す。この例示的な実施例では、平滑な金属シート3の端部側の金属シートの端縁8は個々の切抜き部10を備えるのに対して、反対側の金属シートの端縁は波形の線18の形状を有する。波形の線18は、この発明の文脈内で、切抜き部を有する金属シートの端縁と考えられるべきである。
【0025】
この発明に従うハニカム体1の典型的な設置状況を図5に示す。排ガスは内燃機関20
から排気システム21に進み、この排気システム21はこの発明に従うハニカム体1を有し、適切な場合には、さらなる構成要素、特に下流に接続された酸化触媒コンバータ22を有する。
【0026】
図6はハウジング23に置かれたハニカム体1を示し、このハニカム体1は中央に配置された空洞25を入口端部側5に有する。上記空洞25は円錐形に狭くなる断面を有する。空洞25のために長さが異なるダクト4は圧力差を作り出し、そのため、示される流れの方向24に入る排ガスは、矢印によって概略的に示されるようにハニカム体の内部で偏向される。この効果を強化するために、ダクト4の一部は環状の阻止要素26を用いて出口端部側6の近くでさらに閉鎖される。
【0027】
図7は1つのハウジング23の中の2つのハニカム体1を示し、これらのハニカム体1は各々の場合に、単位断面積当たり互いに異なる数のダクト4を有する2つの同心の部分容積27、28を有する。ここで、ハニカム体1はたとえば10mm未満の間隙29で互いから間隔をあけており、(流れの方向24に見て)第1のハニカム体の、ダクト密度が高い部分容積27と、第2のハニカム体の、ダクト密度が比較的低い部分容積28とが互いに反対の位置に位置するように部分容積27、28の逆の配置を有する。ここで、第1のハニカム体がダクト密度が高い第1の部分容積27を外側に有する、示される変形例が好ましい。第1の部分容積27のダクト密度は特に、第2の部分容積28のダクト密度よりも少なくとも1.5倍大きい。第1の部分容積のダクト密度は好ましくは、少なくとも800cpsi(1平方インチ当たりのセルであり、1cpsiは1平方センチメートル当たり6.4516セルにおよそ対応する)近辺である。
【0028】
乗物の排気システムにおけるハニカム体1の相当な熱負荷および動荷重に関して、少なくとも1つの支持要素30が部分容積27、28の間に少なくとも部分的に設けられることがさらに有利である。ここに示す同心の配置では、上記支持要素30はたとえば管セクションであり得る。
【0029】
この発明は、特に排ガスから有害な粒子を除去するための排ガス浄化構成要素として使用されるときに金属製のハニカム体をさらに改善することに役立つ。この発明は、ハニカム体の端部側に粒子、特に煤が堆積するのを防ぐまたは低減する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】製造プロセス中の、この発明に従うハニカム体の概略図である。
【図2】この発明に従う、切抜き部を有する成形された金属シートの図である。
【図3】この発明に従うハニカム体の小さな端部側の詳細の概略斜視図である。
【図4】金属シートの端縁の構成の異なる可能性を示す。
【図5】内燃機関の排気システムにおける、この発明に従うハニカム体の使用例を概略的に示す。
【図6】この発明に従うハニカム体のさらなる実施例の変形例を示す。
【図7】この発明に従うハニカム体のさらなる実施例の変形例を示す。
【符号の説明】
【0031】
1 ハニカム体、2 成形された金属シート、3 実質的に平滑な金属シート、4 ダクト、5 入口端部側、6 出口端部側、7 成形された金属シートの端部側の金属シートの端縁、8 実質的に平滑な金属シートの端部側の金属シートの端縁、9 波形の金属シートにおける切抜き部、10 平滑な金属シートにおける切抜き部、11 接続ポイント、12 境界線、13 開口、14 偏向構造、15 端縁ストリップ、16 金属繊維、17 煤粒子、18 波形線、19 流路、20 内燃機関、21 排ガス浄化システム、22 触媒コンバータ、23 ハウジング、24 流れの方向、25 空洞、26
阻止要素、27 第1の部分容積、28 第2の部分容積、29 間隙、30 支持要素、L 長さ、B 幅。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属シート(2,3)から巻付けられ、撚り合わせられ、および/または層状にされたハニカム体(1)であって、複数の少なくとも部分的に成形された金属シート層(2)を有し、その成形はハニカム体(1)の入口端部側(5)から出口端部側(6)に通じるダクト(4)を形成し、入口端部側(5)および出口端部側(6)の亀裂の入った構造をそれぞれに生成するために、金属シート層(2,3)の少なくとも一部が入口端部側(5)および/または出口端部側(6)における端縁(7,8)に切抜き部(9,10)を有することを特徴とする、ハニカム体(1)。
【請求項2】
ハニカム体(1)は実質的に平滑な金属シート(2)と波形の金属シート(3)とが交互になった層から構築され、平滑な金属シート(2)のみが切抜き部を有することを特徴とする、請求項1に記載のハニカム体(1)。
【請求項3】
ハニカム体(1)は実質的に平滑な金属シート(2)と波形の金属シート(3)とが交互になった層から構築され、波形の金属シート(3)のみが切抜き部を有することを特徴とする、請求項1に記載のハニカム体(1)。
【請求項4】
金属シート(2,3)の少なくとも一部は、多孔質材料、特に圧縮された金属繊維(16)から構成されることを特徴とする、請求項1,2または3に記載のハニカム体。
【請求項5】
金属シート(2,3)は切抜き部(9,10)のないセクションを端部側の端縁(7,8)に有し、このセクションは、金属シート層(2,3)の最前の端縁(8)と最後尾の端縁(7)との間に統計的に分布した複数の接触ポイント(11)が設けられるのに十分に長くかつ十分に頻度が高いことを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載のハニカム体。
【請求項6】
ハニカム体(1)は金属シート(2,3)の1枚以上の積み重ねから形成され、各々の積み重ねの金属シート(2,3)は長さ(L)および幅(B)を有し、L>Bであり、各々の積み重ねの金属シート(2,3)は各々の場合に長さ(L)にわたって複数の切抜き部(9,10)を有することを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載のハニカム体(1)。
【請求項7】
切抜き部(9,10)は丸い境界線(12)を有することを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載のハニカム体(1)。
【請求項8】
切抜き部(9,10)は、円形断面、好ましくは半円形またはより小さな円形断面の形状を有することを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載のハニカム体。
【請求項9】
80%を超えるダクト(4)、好ましくは90%を超えるダクト(4)は少なくとも1つの端部側(5,6)における少なくとも1つの切抜き部(9,10)の領域で終了することを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載のハニカム体(1)。
【請求項10】
ハニカム体(1)は、内燃機関(20)、特にディーゼルエンジンの排ガス浄化システム(21)の一部であり、内燃機関(20)の排ガスから煤粒子(17)を除去することに貢献することを特徴とする、請求項1から9のいずれかに記載のハニカム体(1)。
【請求項11】
前記ハニカム体(1)は、金属シート(2,3)にさらなる開口(13)を有し、および/またはダクト(4)に偏向構造(14)を有することを特徴とする、請求項1から10のいずれかに記載のハニカム体(1)。
【請求項12】
前記ハニカム体(1)は入口端部側(5)に少なくとも1つの空洞(25)を有することを特徴とする、請求項1から11のいずれかに記載のハニカム体(1)。
【請求項13】
ダクト(4)の一部は出口端部側(6)の近くで閉鎖されることを特徴とする、請求項1から12のいずれかに記載のハニカム体(1)。
【請求項14】
前記ハニカム体(1)は、単位断面積当たり互いに異なる数のダクト(4)を有する複数の部分容積(27,28)を有することを特徴とする、請求項1から13のいずれかに記載のハニカム体(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−531264(P2008−531264A)
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−557384(P2007−557384)
【出願日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際出願番号】PCT/EP2006/001670
【国際公開番号】WO2006/092238
【国際公開日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【出願人】(594174493)エミテク・ゲゼルシャフト・フュール・エミシオーンテクノロギー・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (27)
【Fターム(参考)】