筋細胞へのグルコース取り込みを刺激する方法および組成物ならびに疾患を治療する方法および組成物
本発明は、ベータセルリンを含むErbBリガンドの治療的使用に関する。治療的使用には、ErbBリガンドファミリー化合物を単独でまたは他の作用物質と一緒に、血糖レベルの減少、I型およびII型糖尿病、肥満、筋肉消耗疾患および心毒性の治療のために使用する方法が含まれる。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験体での疾患の治療のためのErbBリガンドファミリーのポリペプチドおよび製薬上許容される担体を含む医薬組成物であって、被験体で筋細胞へのグルコースおよび/もしくはアミノ酸の取り込みを刺激し、筋細胞の生存を促進するかもしくは筋細胞のアポトーシスを抑制し、HbA1cを低減し、ユートロフィン発現を誘導し、基礎血糖レベルを低減し、または血糖レベルを急減させるのに少なくとも十分な量の前記ポリペプチドを含み、前記ポリペプチド量は従来技術の量とは異なる、前記組成物。
【請求項2】
前記量が0.25ml中100μg/ml、4ml中0.5mg/ml、2ml中1.0mg/ml、4ml中2.5mg/ml、2ml中5.0mg/ml、1リットル中0.5gまたは1リットル中2.5g以外である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ポリペプチドがベータセルリンを含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記ポリペプチドがニューレグリン1である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
被験体での疾患の治療のためのErbBリガンドファミリーのポリペプチドおよび製薬上許容される担体を含む医薬組成物であって、前記ポリペプチドが従来技術の量とは異なる量で存在する、前記組成物。
【請求項6】
前記ポリペプチドがベータセルリンを含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記量が0.25ml中100μg/ml、4ml中0.5mg/ml、2ml中1.0mg/ml、4ml中2.5mg/ml、2ml中5.0mg/ml、1リットル中0.5gまたは1リットル中2.5g以外である、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記ポリペプチドがニューレグリン1を含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項9】
前記ポリペプチドがベータセルリン、ニューレグリン1(NRG1)、HB-EGF、EGF、TGF-アルファ(TGF-α)、エピレグリン、エピゲン、アンフィレグリン、またはこれらのいずれかの活性変異体もしくは断片を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記ポリペプチドが配列番号4〜6、11、13、18〜24、27〜81のいずれかのアミノ酸配列を含む、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記ポリペプチドがベータセルリンまたはその活性変異体もしくは断片を含む、請求項9に記載の組成物。
【請求項12】
前記ポリペプチドがニューレグリン1-アルファ(NRG1-アルファ)またはその活性変異体もしくは断片を含む、請求項9に記載の組成物。
【請求項13】
前記筋細胞が骨格筋細胞または心筋細胞を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
前記疾患が急性高血糖症、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡または初期の糖尿病性ケトアシドーシスのいずれか1つまたは複数と関連する、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
前記ポリペプチドの量が低血糖症を誘導することなく被験体で血糖レベルを急減させるのに十分である、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
前記ポリペプチドの量が被験体で基礎グルコースレベルを低下させるのに十分である、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
前記ポリペプチドの量が被験体でHbA1cレベルを低下させるのに十分である、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
被験体が急性病の状況である、請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
前記急性病の状況が緊急状況、集中治療状況、呼吸不全、腎不全または他の生命にかかわる病態のいずれか1つまたは複数を含む、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
前記疾患が糖尿病を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項21】
前記疾患がI型および/またはII型糖尿病を含む、請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
被験体に食事の前、間または後に投与される場合、前記ポリペプチドの量が血中グルコースを低下させるのに十分である、請求項1に記載の組成物。
【請求項23】
前記疾患が筋障害を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項24】
前記筋障害がジストロフィー、筋肉消耗、筋萎縮症またはサルコペニアを含む、請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
前記疾患が心血管障害を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項26】
前記心血管障害が虚血性心疾患、うっ血性心不全、心筋梗塞または誘導心毒性を含む、請求項25に記載の組成物。
【請求項27】
前記誘導心毒性がウイルス誘導心毒性または治療誘導心毒性を含む、請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
前記疾患が肥満症を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項29】
前記ポリペプチドの量が、被験体に投与すると該被験体でユートロフィン発現を誘導するのに十分である、請求項1に記載の組成物。
【請求項30】
被験体で延長された半減期を与えるように修飾されたErbBリガンドポリペプチドを含む、持続性ErbBリガンドポリペプチド。
【請求項31】
前記修飾がErbBリガンドを融合パートナーに連結することを含む、請求項30に記載の持続性ErbBリガンドポリペプチド。
【請求項32】
前記融合パートナーが免疫グロブリンのフラグメントである、請求項31に記載の持続性ErbBリガンドポリペプチド。
【請求項33】
前記免疫グロブリンのフラグメントがFcフラグメントを含む、請求項32に記載の持続性ErbBリガンドポリペプチド。
【請求項34】
前記延長された半減期がErbBリガンドポリペプチド単独の半減期よりも少なくとも0.5時間、または1時間、または2時間、または3時間、または4時間、または5時間長いことを含む、請求項30に記載の持続性ErbBリガンドポリペプチド。
【請求項35】
前記修飾がErbBリガンドをポリマー、他のポリペプチド、スクシニル基、アルブミン分子、オリゴマー化ドメインまたはこれらのいずれかの活性変異体もしくは断片と連結することを含む、請求項30に記載の持続性ErbBリガンドポリペプチド。
【請求項36】
前記ポリマーがポリエチレングリコール(PEG)部分を含み、該PEGは恒久的にまたは可逆的にErbBリガンドと共有結合で結合する、請求項35に記載の持続性ポリペプチド。
【請求項37】
前記ErbBリガンドがベータセルリン、ニューレグリン1(NRG1)、HB-EGF、EGF、TGF-アルファ(TGF-α)、エピレグリン、エピゲン、アンフィレグリン、またはこれらのいずれかの活性変異体もしくは断片を含む、請求項30に記載の持続性ポリペプチド。
【請求項38】
前記ErbBリガンドがベータセルリンまたはその活性変異体もしくは断片を含む、請求項37に記載の持続性ポリペプチド。
【請求項39】
ヒトまたは非ヒト動物への投与のための請求項1〜12、15〜17、22もしくは29のいずれか1項に記載の組成物、または請求項30〜38のいずれか1項に記載の持続性ポリペプチド、および説明書を含むキット。
【請求項40】
組成物を保持するためのバイアルまたはカートリッジをさらに含む、請求項39に記載のキット。
【請求項41】
前記バイアルまたはカートリッジが前記ポリペプチドを少なくとも約0.1mg〜少なくとも約400mg、任意選択で少なくとも約0.5mg〜少なくとも約300mg、さらに任意選択で少なくとも約1mg〜少なくとも約200mg、さらに任意選択で少なくとも約10mg〜少なくとも約100mgで含む、請求項40に記載のキット。
【請求項42】
前記バイアルまたはカートリッジが少なくとも約1ml、任意選択で約2ml、さらに任意選択で約3ml、さらに任意選択で約4mlの量を含む、請求項40に記載のキット。
【請求項43】
前記説明書が疾患の治療のために被験体で上昇した血糖レベルを急減させるための説明書を含む、請求項39に記載のキット。
【請求項44】
少なくとも1つの第2の作用物質をさらに含み、該第2の作用物質は抗糖尿病薬である、請求項39に記載のキット。
【請求項45】
前記説明書が疾患の治療のために被験体で筋肉消耗を抑制するかまたは筋肉質量を増加させるための説明書を含む、請求項39に記載のキット。
【請求項46】
前記説明書が心臓病の治療のために被験体の心臓におけるグルコースまたはアミノ酸の取り込みを増加させるための説明書を含む、請求項39に記載のキット。
【請求項47】
前記説明書が急性病の状況にある被験体を治療するための説明書を含む、請求項39に記載のキット。
【請求項48】
前記説明書が肥満について被験体を治療するための説明書を含む、請求項39に記載のキット。
【請求項49】
被験体での疾患の治療方法であって、該疾患には、被験体での筋細胞へのグルコースもしくはアミノ酸の取り込みの刺激、筋細胞のアポトーシスの促進もしくは抑制、ユートロフィン発現の誘導、筋肉消耗の抑制もしくは筋肉質量の増加、HbA1cの減少、インスリン投与と関連する低血糖症の減少、基礎血糖レベルの低下、または上昇した血糖レベルの急減が有益であり、
(a)請求項1〜12、15〜17、22、29のいずれか1項に記載の組成物、または請求項30〜33のいずれか1項に記載の組成物を含むキット、または請求項34〜42のいずれか1項に記載の持続性ポリペプチドを提供することと、
(b)前記有益を得るために被験体に前記組成物または持続性ポリペプチドの単回または多回の用量を投与することと、
を含む、前記方法。
【請求項50】
前記組成物または持続性ポリペプチドを経口的に、皮下に、静脈内に、経皮的に、腹腔内に、吸入もしくは移植により、皮内に、筋肉内に、心臓内に、鼻腔内に、および/または直腸座剤により投与することを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記各用量が少なくとも約0.01mg/kg〜少なくとも約5mg/kgの範囲、任意選択で少なくとも約0.1mg/kg〜少なくとも約2mg/kgの範囲、さらに任意選択で少なくとも0.2mg/kg〜少なくとも約1mg/kgの範囲、さらに任意選択で少なくとも約0.3mg/kg〜少なくとも約0.9mg/kgの範囲、さらに任意選択で少なくとも約0.4mg/kg〜少なくとも約0.8mg/kgの範囲、さらに任意選択で少なくとも約0.5mg/kg〜少なくとも約0.7mg/kgの範囲の量の前記ポリペプチドを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
前記用量が皮下に投与される、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記各用量が少なくとも約0.83μg/kg〜少なくとも約0.83mg/kgの範囲、任意選択で少なくとも約0.1mg/kg〜少なくとも約3mg/kgの範囲、さらに任意選択で少なくとも約8.3μg/kg〜少なくとも約0.25mg/kgの範囲の量の前記ポリペプチドを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項54】
前記用量が少なくとも約8.3μg/kg〜少なくとも約0.25mg/kgの範囲の量の前記ポリペプチドを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記用量が全身に投与される、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記用量が1mg/kgを超える前記ポリペプチドを含まない、請求項49に記載の方法。
【請求項57】
前記疾患が上昇した血糖レベルを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項58】
前記疾患がI型またはII型糖尿病を含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記組成物または持続性ポリペプチドの1用量が食事時間に、またはおよそその時間に投与される、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
前記組成物または持続性ポリペプチドが少なくとも1日1回、または少なくとも1日2回、または少なくとも1日3回投与される、請求項57に記載の方法。
【請求項61】
前記組成物または持続性ポリペプチドを投与する段階が食事の前もしくは後約120分、または約90分、または約60分、または約30分、または約15分、または約5分以内に、あるいは食事の間に該組成物を投与することを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項62】
前記有益が上昇した血糖レベルの急減を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項63】
前記急減は、約1分〜約120分以内に、任意選択で約2分〜約90分以内に、さらに任意選択で約3分〜約60分以内に、さらに任意選択で約4分〜約30分以内に、さらに任意選択で約5分〜約15分以内に達成される、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
(c)少なくとも1つの第2の作用物質を投与すること、
をさらに含み、該第2の作用物質は他の治療剤である、請求項49に記載の方法。
【請求項65】
前記第2の作用物質が抗糖尿病薬を含む、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記組成物またはポリペプチドが血中グルコースの正常血糖レベルを生じさせるのに十分な用量で投与される、請求項57に記載の方法。
【請求項67】
前記第2の作用物質が、経口的に、皮下に、静脈内に、経皮的に、腹腔内に、吸入により、移植により、皮内に、筋肉内に、心臓内に、鼻腔内に、および/または直腸座剤により投与される、請求項64または65に記載の方法。
【請求項68】
前記第2の作用物質が前記組成物またはポリペプチドの前に、後に、またはそれと同時に投与される、請求項64または65に記載の方法。
【請求項69】
前記第2の作用物質がメトホルミン、インスリン分泌促進物質、グルコシダーゼ阻害剤またはPPARアルファアゴニストを含む、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記インスリン分泌促進物質がスルホニル尿素またはメグリチニドを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記第2の作用物質がインスリン、インスリン類似体、同時分泌因子、プラムリンチドまたはDPP4アンタゴニストを含む、請求項68に記載の方法。
【請求項72】
前記第2の作用物質がグルカゴン様ペプチドを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項73】
前記グルカゴン様ペプチドがエキセナチドを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項74】
前記疾患が糖尿病性筋萎縮症もしくは他の代謝ミオパシーと関連する筋肉消耗、悪液質、AIDS性消耗、非活動性萎縮、サルコペニアまたは筋ジストロフィーを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項75】
心臓病の治療のために被験体の心臓におけるグルコースまたはアミノ酸の取り込みを増加させることを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項76】
前記心臓病が虚血、うっ血性心不全または誘導心臓病を含む、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記誘導心臓病が療法と関連する誘導された悪影響を含む、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記療法が化学療法を含む、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記誘導心臓病が誘導心毒性を含む、請求項77に記載の方法。
【請求項80】
前記心臓病がウイルス誘導心毒性を含む、請求項76に記載の方法。
【請求項81】
前記組成物がコラーゲンまたはゲルをさらに含む、請求項75に記載の方法。
【請求項82】
前記単回または多回の用量が少なくとも約400ng〜少なくとも約50μg、任意選択で少なくとも約33ng〜少なくとも約4.2μgの範囲の用量の前記ポリペプチドを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項83】
前記単回または多回の用量が少なくとも約800ng〜約8μg、任意選択で少なくとも約67ng〜約667ngの範囲の用量の前記ポリペプチドを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項84】
少なくとも約1nM〜少なくとも約10nM、任意選択で少なくとも約10ng/ml〜少なくとも約100ng/mlの範囲の血中濃度を被験体で生じさせるのに十分な用量で前記ポリペプチドが投与される、請求項49に記載の方法。
【請求項85】
前記疾患が急性病の状況を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項86】
前記急性病の状況が緊急状況、集中治療状況、呼吸不全、腎不全または他の生命にかかわる病態のいずれか1つまたは複数を含む、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
前記疾患が肥満症を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項88】
前記組成物または持続性ポリペプチドがベータセルリンまたはその活性変異体もしくは断片を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項89】
ErbBリガンドポリペプチドを作製する方法であって、
(a)配列番号1〜配列番号89のいずれか1つをコードするポリヌクレオチド配列を含むDNA構築物をトランスフェクトした宿主細胞を提供することと、
(b)ポリペプチドを産生するために、前記トランスフェクトした宿主細胞を培養することと、
(c)前記細胞培養物からポリペプチドを1エンドトキシン単位未満を含むものに、または97%以上の純度を含むものに精製することと、
を含む、前記方法。
【請求項90】
前記ErbBリガンドポリペプチドがベータセルリンまたはその活性変異体もしくは断片を含む、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
因子に対する細胞集団の応答に及ぼすタンパク質の影響を測定する方法であって、該タンパク質は分泌タンパク質もしくはその活性断片、または膜貫通タンパク質の細胞外断片を含み、
(a)前記タンパク質と接触した後の細胞のインピーダンスを測定することと、
(b)前記タンパク質と前記因子とに接触した後の細胞のインピーダンスを測定することと、
(c)前記因子に対する細胞の応答に及ぼす前記タンパク質の影響があればそれを測定することと、
を含む、前記方法。
【請求項1】
被験体での疾患の治療のためのErbBリガンドファミリーのポリペプチドおよび製薬上許容される担体を含む医薬組成物であって、被験体で筋細胞へのグルコースおよび/もしくはアミノ酸の取り込みを刺激し、筋細胞の生存を促進するかもしくは筋細胞のアポトーシスを抑制し、HbA1cを低減し、ユートロフィン発現を誘導し、基礎血糖レベルを低減し、または血糖レベルを急減させるのに少なくとも十分な量の前記ポリペプチドを含み、前記ポリペプチド量は従来技術の量とは異なる、前記組成物。
【請求項2】
前記量が0.25ml中100μg/ml、4ml中0.5mg/ml、2ml中1.0mg/ml、4ml中2.5mg/ml、2ml中5.0mg/ml、1リットル中0.5gまたは1リットル中2.5g以外である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ポリペプチドがベータセルリンを含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記ポリペプチドがニューレグリン1である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
被験体での疾患の治療のためのErbBリガンドファミリーのポリペプチドおよび製薬上許容される担体を含む医薬組成物であって、前記ポリペプチドが従来技術の量とは異なる量で存在する、前記組成物。
【請求項6】
前記ポリペプチドがベータセルリンを含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記量が0.25ml中100μg/ml、4ml中0.5mg/ml、2ml中1.0mg/ml、4ml中2.5mg/ml、2ml中5.0mg/ml、1リットル中0.5gまたは1リットル中2.5g以外である、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記ポリペプチドがニューレグリン1を含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項9】
前記ポリペプチドがベータセルリン、ニューレグリン1(NRG1)、HB-EGF、EGF、TGF-アルファ(TGF-α)、エピレグリン、エピゲン、アンフィレグリン、またはこれらのいずれかの活性変異体もしくは断片を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記ポリペプチドが配列番号4〜6、11、13、18〜24、27〜81のいずれかのアミノ酸配列を含む、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記ポリペプチドがベータセルリンまたはその活性変異体もしくは断片を含む、請求項9に記載の組成物。
【請求項12】
前記ポリペプチドがニューレグリン1-アルファ(NRG1-アルファ)またはその活性変異体もしくは断片を含む、請求項9に記載の組成物。
【請求項13】
前記筋細胞が骨格筋細胞または心筋細胞を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
前記疾患が急性高血糖症、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡または初期の糖尿病性ケトアシドーシスのいずれか1つまたは複数と関連する、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
前記ポリペプチドの量が低血糖症を誘導することなく被験体で血糖レベルを急減させるのに十分である、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
前記ポリペプチドの量が被験体で基礎グルコースレベルを低下させるのに十分である、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
前記ポリペプチドの量が被験体でHbA1cレベルを低下させるのに十分である、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
被験体が急性病の状況である、請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
前記急性病の状況が緊急状況、集中治療状況、呼吸不全、腎不全または他の生命にかかわる病態のいずれか1つまたは複数を含む、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
前記疾患が糖尿病を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項21】
前記疾患がI型および/またはII型糖尿病を含む、請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
被験体に食事の前、間または後に投与される場合、前記ポリペプチドの量が血中グルコースを低下させるのに十分である、請求項1に記載の組成物。
【請求項23】
前記疾患が筋障害を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項24】
前記筋障害がジストロフィー、筋肉消耗、筋萎縮症またはサルコペニアを含む、請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
前記疾患が心血管障害を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項26】
前記心血管障害が虚血性心疾患、うっ血性心不全、心筋梗塞または誘導心毒性を含む、請求項25に記載の組成物。
【請求項27】
前記誘導心毒性がウイルス誘導心毒性または治療誘導心毒性を含む、請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
前記疾患が肥満症を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項29】
前記ポリペプチドの量が、被験体に投与すると該被験体でユートロフィン発現を誘導するのに十分である、請求項1に記載の組成物。
【請求項30】
被験体で延長された半減期を与えるように修飾されたErbBリガンドポリペプチドを含む、持続性ErbBリガンドポリペプチド。
【請求項31】
前記修飾がErbBリガンドを融合パートナーに連結することを含む、請求項30に記載の持続性ErbBリガンドポリペプチド。
【請求項32】
前記融合パートナーが免疫グロブリンのフラグメントである、請求項31に記載の持続性ErbBリガンドポリペプチド。
【請求項33】
前記免疫グロブリンのフラグメントがFcフラグメントを含む、請求項32に記載の持続性ErbBリガンドポリペプチド。
【請求項34】
前記延長された半減期がErbBリガンドポリペプチド単独の半減期よりも少なくとも0.5時間、または1時間、または2時間、または3時間、または4時間、または5時間長いことを含む、請求項30に記載の持続性ErbBリガンドポリペプチド。
【請求項35】
前記修飾がErbBリガンドをポリマー、他のポリペプチド、スクシニル基、アルブミン分子、オリゴマー化ドメインまたはこれらのいずれかの活性変異体もしくは断片と連結することを含む、請求項30に記載の持続性ErbBリガンドポリペプチド。
【請求項36】
前記ポリマーがポリエチレングリコール(PEG)部分を含み、該PEGは恒久的にまたは可逆的にErbBリガンドと共有結合で結合する、請求項35に記載の持続性ポリペプチド。
【請求項37】
前記ErbBリガンドがベータセルリン、ニューレグリン1(NRG1)、HB-EGF、EGF、TGF-アルファ(TGF-α)、エピレグリン、エピゲン、アンフィレグリン、またはこれらのいずれかの活性変異体もしくは断片を含む、請求項30に記載の持続性ポリペプチド。
【請求項38】
前記ErbBリガンドがベータセルリンまたはその活性変異体もしくは断片を含む、請求項37に記載の持続性ポリペプチド。
【請求項39】
ヒトまたは非ヒト動物への投与のための請求項1〜12、15〜17、22もしくは29のいずれか1項に記載の組成物、または請求項30〜38のいずれか1項に記載の持続性ポリペプチド、および説明書を含むキット。
【請求項40】
組成物を保持するためのバイアルまたはカートリッジをさらに含む、請求項39に記載のキット。
【請求項41】
前記バイアルまたはカートリッジが前記ポリペプチドを少なくとも約0.1mg〜少なくとも約400mg、任意選択で少なくとも約0.5mg〜少なくとも約300mg、さらに任意選択で少なくとも約1mg〜少なくとも約200mg、さらに任意選択で少なくとも約10mg〜少なくとも約100mgで含む、請求項40に記載のキット。
【請求項42】
前記バイアルまたはカートリッジが少なくとも約1ml、任意選択で約2ml、さらに任意選択で約3ml、さらに任意選択で約4mlの量を含む、請求項40に記載のキット。
【請求項43】
前記説明書が疾患の治療のために被験体で上昇した血糖レベルを急減させるための説明書を含む、請求項39に記載のキット。
【請求項44】
少なくとも1つの第2の作用物質をさらに含み、該第2の作用物質は抗糖尿病薬である、請求項39に記載のキット。
【請求項45】
前記説明書が疾患の治療のために被験体で筋肉消耗を抑制するかまたは筋肉質量を増加させるための説明書を含む、請求項39に記載のキット。
【請求項46】
前記説明書が心臓病の治療のために被験体の心臓におけるグルコースまたはアミノ酸の取り込みを増加させるための説明書を含む、請求項39に記載のキット。
【請求項47】
前記説明書が急性病の状況にある被験体を治療するための説明書を含む、請求項39に記載のキット。
【請求項48】
前記説明書が肥満について被験体を治療するための説明書を含む、請求項39に記載のキット。
【請求項49】
被験体での疾患の治療方法であって、該疾患には、被験体での筋細胞へのグルコースもしくはアミノ酸の取り込みの刺激、筋細胞のアポトーシスの促進もしくは抑制、ユートロフィン発現の誘導、筋肉消耗の抑制もしくは筋肉質量の増加、HbA1cの減少、インスリン投与と関連する低血糖症の減少、基礎血糖レベルの低下、または上昇した血糖レベルの急減が有益であり、
(a)請求項1〜12、15〜17、22、29のいずれか1項に記載の組成物、または請求項30〜33のいずれか1項に記載の組成物を含むキット、または請求項34〜42のいずれか1項に記載の持続性ポリペプチドを提供することと、
(b)前記有益を得るために被験体に前記組成物または持続性ポリペプチドの単回または多回の用量を投与することと、
を含む、前記方法。
【請求項50】
前記組成物または持続性ポリペプチドを経口的に、皮下に、静脈内に、経皮的に、腹腔内に、吸入もしくは移植により、皮内に、筋肉内に、心臓内に、鼻腔内に、および/または直腸座剤により投与することを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記各用量が少なくとも約0.01mg/kg〜少なくとも約5mg/kgの範囲、任意選択で少なくとも約0.1mg/kg〜少なくとも約2mg/kgの範囲、さらに任意選択で少なくとも0.2mg/kg〜少なくとも約1mg/kgの範囲、さらに任意選択で少なくとも約0.3mg/kg〜少なくとも約0.9mg/kgの範囲、さらに任意選択で少なくとも約0.4mg/kg〜少なくとも約0.8mg/kgの範囲、さらに任意選択で少なくとも約0.5mg/kg〜少なくとも約0.7mg/kgの範囲の量の前記ポリペプチドを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
前記用量が皮下に投与される、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記各用量が少なくとも約0.83μg/kg〜少なくとも約0.83mg/kgの範囲、任意選択で少なくとも約0.1mg/kg〜少なくとも約3mg/kgの範囲、さらに任意選択で少なくとも約8.3μg/kg〜少なくとも約0.25mg/kgの範囲の量の前記ポリペプチドを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項54】
前記用量が少なくとも約8.3μg/kg〜少なくとも約0.25mg/kgの範囲の量の前記ポリペプチドを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記用量が全身に投与される、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記用量が1mg/kgを超える前記ポリペプチドを含まない、請求項49に記載の方法。
【請求項57】
前記疾患が上昇した血糖レベルを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項58】
前記疾患がI型またはII型糖尿病を含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記組成物または持続性ポリペプチドの1用量が食事時間に、またはおよそその時間に投与される、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
前記組成物または持続性ポリペプチドが少なくとも1日1回、または少なくとも1日2回、または少なくとも1日3回投与される、請求項57に記載の方法。
【請求項61】
前記組成物または持続性ポリペプチドを投与する段階が食事の前もしくは後約120分、または約90分、または約60分、または約30分、または約15分、または約5分以内に、あるいは食事の間に該組成物を投与することを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項62】
前記有益が上昇した血糖レベルの急減を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項63】
前記急減は、約1分〜約120分以内に、任意選択で約2分〜約90分以内に、さらに任意選択で約3分〜約60分以内に、さらに任意選択で約4分〜約30分以内に、さらに任意選択で約5分〜約15分以内に達成される、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
(c)少なくとも1つの第2の作用物質を投与すること、
をさらに含み、該第2の作用物質は他の治療剤である、請求項49に記載の方法。
【請求項65】
前記第2の作用物質が抗糖尿病薬を含む、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記組成物またはポリペプチドが血中グルコースの正常血糖レベルを生じさせるのに十分な用量で投与される、請求項57に記載の方法。
【請求項67】
前記第2の作用物質が、経口的に、皮下に、静脈内に、経皮的に、腹腔内に、吸入により、移植により、皮内に、筋肉内に、心臓内に、鼻腔内に、および/または直腸座剤により投与される、請求項64または65に記載の方法。
【請求項68】
前記第2の作用物質が前記組成物またはポリペプチドの前に、後に、またはそれと同時に投与される、請求項64または65に記載の方法。
【請求項69】
前記第2の作用物質がメトホルミン、インスリン分泌促進物質、グルコシダーゼ阻害剤またはPPARアルファアゴニストを含む、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記インスリン分泌促進物質がスルホニル尿素またはメグリチニドを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記第2の作用物質がインスリン、インスリン類似体、同時分泌因子、プラムリンチドまたはDPP4アンタゴニストを含む、請求項68に記載の方法。
【請求項72】
前記第2の作用物質がグルカゴン様ペプチドを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項73】
前記グルカゴン様ペプチドがエキセナチドを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項74】
前記疾患が糖尿病性筋萎縮症もしくは他の代謝ミオパシーと関連する筋肉消耗、悪液質、AIDS性消耗、非活動性萎縮、サルコペニアまたは筋ジストロフィーを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項75】
心臓病の治療のために被験体の心臓におけるグルコースまたはアミノ酸の取り込みを増加させることを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項76】
前記心臓病が虚血、うっ血性心不全または誘導心臓病を含む、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記誘導心臓病が療法と関連する誘導された悪影響を含む、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記療法が化学療法を含む、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記誘導心臓病が誘導心毒性を含む、請求項77に記載の方法。
【請求項80】
前記心臓病がウイルス誘導心毒性を含む、請求項76に記載の方法。
【請求項81】
前記組成物がコラーゲンまたはゲルをさらに含む、請求項75に記載の方法。
【請求項82】
前記単回または多回の用量が少なくとも約400ng〜少なくとも約50μg、任意選択で少なくとも約33ng〜少なくとも約4.2μgの範囲の用量の前記ポリペプチドを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項83】
前記単回または多回の用量が少なくとも約800ng〜約8μg、任意選択で少なくとも約67ng〜約667ngの範囲の用量の前記ポリペプチドを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項84】
少なくとも約1nM〜少なくとも約10nM、任意選択で少なくとも約10ng/ml〜少なくとも約100ng/mlの範囲の血中濃度を被験体で生じさせるのに十分な用量で前記ポリペプチドが投与される、請求項49に記載の方法。
【請求項85】
前記疾患が急性病の状況を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項86】
前記急性病の状況が緊急状況、集中治療状況、呼吸不全、腎不全または他の生命にかかわる病態のいずれか1つまたは複数を含む、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
前記疾患が肥満症を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項88】
前記組成物または持続性ポリペプチドがベータセルリンまたはその活性変異体もしくは断片を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項89】
ErbBリガンドポリペプチドを作製する方法であって、
(a)配列番号1〜配列番号89のいずれか1つをコードするポリヌクレオチド配列を含むDNA構築物をトランスフェクトした宿主細胞を提供することと、
(b)ポリペプチドを産生するために、前記トランスフェクトした宿主細胞を培養することと、
(c)前記細胞培養物からポリペプチドを1エンドトキシン単位未満を含むものに、または97%以上の純度を含むものに精製することと、
を含む、前記方法。
【請求項90】
前記ErbBリガンドポリペプチドがベータセルリンまたはその活性変異体もしくは断片を含む、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
因子に対する細胞集団の応答に及ぼすタンパク質の影響を測定する方法であって、該タンパク質は分泌タンパク質もしくはその活性断片、または膜貫通タンパク質の細胞外断片を含み、
(a)前記タンパク質と接触した後の細胞のインピーダンスを測定することと、
(b)前記タンパク質と前記因子とに接触した後の細胞のインピーダンスを測定することと、
(c)前記因子に対する細胞の応答に及ぼす前記タンパク質の影響があればそれを測定することと、
を含む、前記方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35A】
【図35B】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
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【図9】
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【図11】
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【図16】
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【図18】
【図19】
【図20】
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【図22】
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【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35A】
【図35B】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【公表番号】特表2008−545715(P2008−545715A)
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−513812(P2008−513812)
【出願日】平成18年5月30日(2006.5.30)
【国際出願番号】PCT/US2006/020797
【国際公開番号】WO2006/128125
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(507150079)ファイブ プライム セラピューティクス, インコーポレイテッド (6)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月30日(2006.5.30)
【国際出願番号】PCT/US2006/020797
【国際公開番号】WO2006/128125
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(507150079)ファイブ プライム セラピューティクス, インコーポレイテッド (6)
【Fターム(参考)】
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