説明

筒状包装体およびその製造方法

【課題】金属製のワイヤクリップを使用することなく、集束端部の溶着によって必要な封止強度が得られる封止部を形成できるとともに、内容物を取り出すための開封に際しては、それを簡単かつ確実に行えるようにした筒状包装体を提供する。
【解決手段】帯状フィルム原反10の両側端部が溶着されて形成された筒状体31に内容物17が充填されるとともに、この筒状体の両端部が集束および溶着されて上記内容物を封入する封止部33が形成され、かつその筒状体のフィルム面に開封テープ40が部分的に溶着(40)されている筒状包装体であって、上記開封テープはその一端側が筒状体の集束端部に位置してその筒状体の端部と共に折り畳まれて集束および溶着されて一体化された溶着封止部を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内容物が充填された筒状体の両端部を集束および溶着してなる封止部と、その筒状体に部分的に溶着された開封テープとを備える筒状包装体およびその製造方法に関し、たとえば、ソーセージ、カマボコ、チーズ等の食品包装に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、ソーセージ、カマボコ、チーズ等の食品を長期保存可能に包装する手段として、熱可塑性樹脂フィルムからなる筒状包装体が多用されている。
この筒状包装体は、熱可塑性樹脂からなる帯状フィルム原反の両側端部を溶着することにより筒状体を連続的に形成し、この連続形成される筒状体に内容物を充填しながら所定長さごとに筒状体内の内容物が部分的に排除された扁平部を形成し、この扁平部を集束して上記内容物を封入する封止部を形成するとともに、その扁平部の下流側筒状体部を上流側筒状体部から離断することにより製造される。
【0003】
上記封止部の形成手段としては、集束された筒状体の端部を金属製のワイヤクリップで結さつ(紮)する方法が知られている(特許文献1:実開昭62−95566号公報)。しかし、この金属製のワイヤクリップの使用は、製品検査において内容物への金属異物の混入を検知する金属探知を妨げるという問題を伴う。また、ワイヤクリップの結さつでは集束部の隙間を完全に塞ぐことが難しく、機密性の保持に問題があった。
【0004】
金属製のワイヤクリップを使用しない封止部の形成手段としては、集束された筒状体の端部を超音波溶着する方法が知られている(特許文献2:特開昭59−26424号公報)。この方法は比較的簡便であるが、溶着部分の耐圧強度が低く、単に包装するだけで良い製品の包装には有効であるが、包装後にレトルトやボイルなどの加熱工程が必要となる製品には適さないという問題があった。
【0005】
そこで、溶着部分の耐圧強度を高めるために、集束された筒状体の端部に補強フィルム(または補強テープ)を添着し、筒状体の集束端部をその補強フィルムと共に溶着して封止部を形成する方法が提案されている(特許文献3,4:特許2516885号公報、特開2006−69648号公報)。この方法によれば、筒状体の集束された端部の周囲が補強フィルム(または補強テープ)で囲繞されることによる補強効果により、ワイヤクリップを使用しなくても封止部の耐圧強度を高めることができる。
【0006】
一方、この種の筒状包装体には、ハサミやナイフなどを使わずに開封して内容物を取り出せるようにするための開封テープ(カットテープ)が添着されている(特許文献5:特開平5−246458号公報)。この開封テープは包装体フィルム面に部分的に溶着されていて、非溶着部分を摘んで引っ張ることにより、その溶着部分の包装体フィルム部分を引き裂いて開封させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実開昭62−95566号公報
【特許文献2】特開昭59−26424号公報
【特許文献3】特許2516885号公報
【特許文献4】特開2006−69648号公報
【特許文献5】特開平5−246458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献3,4に記載の筒状包装体では、金属製のワイヤクリップを使用することなく、溶着だけで封止部の耐圧強度を高めることができるが、そのためには、筒状体の集束された端部に補強フィルムを添着させる工程、あるいはその集束端部を補強テープで囲むという工程が必要になるが、これらの工程は、装置を複雑化および高コスト化することに加えて、帯状フィルム原反から連続形成される筒状体に内容物を連続的に充填して封止するという一連の連続工程を円滑に行う上でボトルネック的な支障となりやすい。
【0009】
一方、たとえば特許文献1,5に示されているように、この種の筒状包装体には、ハサミやナイフなどを使わずに開封して内容物を取り出せるようにするための開封テープ(カットテープ)が添着されている。この開封テープは包装体フィルム面に部分的に溶着されていて、非溶着部分を摘んで引っ張ることにより、その溶着部分の包装体フィルム部分を引き裂いて開封させることができる。ところが、その開封テープの非溶着部分が包装体フィルム面に密着して、開封テープを摘むための手がかり(指がかり)が得られないという不都合が頻発していた。あるいは、開封テープの非接着部が摘みにくく、上手く引っ張れないという不都合があった。
【0010】
本発明は以上のような問題を鑑みたものであって、その目的は、金属製のワイヤクリップを使用することなく、また封止部を補強するためだけの補強フィルムや補強テープに依存することなく、集束端部の溶着によって必要な封止強度が得られる封止部を形成できるとともに、内容物を取り出すための開封に際しては、それを簡単かつ確実に行えるようにした筒状包装体およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
【0012】
(1)熱可塑性樹脂からなる帯状フィルム原反の両側端部が溶着されて形成された筒状体に内容物が充填されるとともに、この筒状体の両端部が集束および溶着されて上記内容物を封入する封止部が形成され、かつその筒状体のフィルム面に開封テープが部分的に溶着されている筒状包装体であって、
上記開封テープはその一端側が筒状体の集束端部に位置してその筒状体の端部と共に折り畳まれて集束および溶着されて一体化された封止部を形成していることを特徴とする筒状包装体。
【0013】
(2)上記手段(1)において、上記開封テープは、その一端側が筒状体の集束端部に位置してその筒状体の端部と共に集束および溶着されて一体化された封止部を形成し、その他端側が筒状包装体の胴部に溶着され、かつ、そのテープの中間部が筒状包装体の胴部と端部の間の肩部に非溶着状態で被さっていることを特徴とする筒状包装体。
【0014】
(3)上記手段(1)または(2)において、上記開封テープおよび上記筒状包装体を形成するフィルムが塩化ビニリデン系樹脂フィルムであるとともに、上記開封テープのフィルム厚が上記包装体のそれよりも大きいことを特徴とする筒状包装体。
【0015】
(4)上記手段(1)〜(3)のいずれかにおいて、上記筒状包装体の両軸端部に上記開封テープがそれぞれ配設されていることを特徴とする筒状包装体。
【0016】
(5)上記手段(4)において、上記筒状包装体の一方の軸端部に配設された開封テープと他方の軸端部に配設された開封テープの長さが互いに異なることを特徴とする筒状包装体。
【0017】
(6)上記手段(1)〜(5)のいずれかにおいて、上記筒状包装体の少なくとも一方の軸端部に上記開封テープが2つ並んで配設されるとともに、その2つの開封テープは、上記筒状包装体の中心軸に対して対称位置に配設されていることを特徴とする筒状包装体。
【0018】
(7)上記手段(6)において、上記2つの開封テープは、上記筒状包装体の集束端部からの長さが互いに異なることを特徴とする筒状包装体。
【0019】
(8)熱可塑性樹脂からなる帯状フィルム原反の両側端部を溶着することにより筒状体を連続的に形成し、この連続形成される筒状体に内容物を充填しながら所定長さごとに筒状体内の内容物が排除された扁平部を形成し、この扁平部を集束および溶着して上記内容物を封入する封止部を形成するとともに、その扁平部の下流側筒状体部を上流側筒状体部から離断する筒状包装体の製造方法であって、
上記帯状フィルム原反の扁平部が形成される位置ごとに、その扁平部の形成位置を流れ方向に跨ぐ開封テープを、上記筒状体の形成前にあらかじめ添着するとともに、その開封テープの上流側端部および下流側端部をそれぞれ上記フィルム原反に溶着する工程、
上記筒状体の扁平部を上記開封テープとともに集束および溶着して上記封止部を形成する工程、
を特徴とする筒状包装体の製造方法。
【0020】
(9)上記手段(8)において、上記開封テープを上記筒状体の扁平部とともに折り畳んで集束および溶着することを特徴とする筒状包装体の製造方法。
【発明の効果】
【0021】
金属製のワイヤクリップを使用することなく、また封止部を補強するためだけの補強フィルムや補強テープに依存することなく、集束端部の溶着によって必要な封止強度が得られる封止部を形成できるとともに、内容物を取り出すための開封に際しては、それを簡単かつ確実に行えるようにした筒状包装体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係る筒状包装体の第1実施形態を示す正面図である。
【図2】本発明の筒状包装体の製造に使用される縦型連続充填包装装置の概略構成を示す正面図である。
【図3】本発明に係る筒状包装体を構成するために予備加工されたフィルム原反の一部を示す平面図である。
【図4】筒状包装体の扁平部を集束させるフォーミング装置の上面図とその扁平部が集束される途中状態を示す断面図である。
【図5】本発明に係る筒状包装体を構成するために予備加工されたフィルム原反の第2の実施形態を示す平面図である。
【図6】本発明に係る筒状包装体を構成するために予備加工されたフィルム原反の第3の実施形態を示す平面図である。
【図7】図6のフィルム原反を用いて製造された筒状包装体を示す正面図である。
【図8】本発明に係る筒状包装体を構成するために予備加工されたフィルム原反の第4の実施形態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
===筒状包装体の実施形態===
図1は、本発明に係る筒状包装体の第1実施形態を示す。
同図に示す筒状包装体30は、熱可塑性樹脂からなる帯状フィルム原反10の両側端部が溶着されて形成された筒状体31に内容物17が充填されるとともに、この筒状体31の両端部が集束および溶着されて上記内容物17を封入する封止部33が形成され、かつその筒状体31のフィルム面に開封テープ(カットテープ)40が部分的に溶着されている。41はその溶着部を示す。
【0024】
さらに、上記開封テープ40は、その一端側が筒状体31の集束端部に位置してその筒状体の端部と共に折り畳まれて集束および溶着されて一体化された封止部33を形成している。また、その開封テープ40の他端側は筒状包装体30の胴部に溶着(41)されている。さらに、その開封テープ40の中間部40cは筒状包装体30の胴部と端部の間の肩部に非溶着状態で被さっている。
【0025】
開封テープ40および筒状包装体30を形成するフィルムはいずれも塩化ビニリデン系樹脂フィルムが好適であるとともに、開封テープ40のフィルム厚が包装体30のそれよりも大きいことがとくに望ましい。
【0026】
これは、後述するように、開封テープ40は開封の機能以外に、封止部33の補強を兼ねるものであり、この開封テープ40のフィルム厚を大きくすることは、開封を確実にするという効果に加えて、封止部33の補強効果を増すという効果も得られることによる。
【0027】
===製造方法の実施例===
図2は、本発明の筒状包装体の製造に使用可能な縦型連続充填包装装置の概略構成を示す。
同図に示す装置では、ロールから引出された帯状フィルム原反10が、案内ロール11aと11bで案内されて、フォーミングプレートと呼ばれる金属製の筒状成形部材12に導かれる。この成形部材12にてフィルム原反10の両側端部が互いに重ね合わされる。
【0028】
成形部材12の下には、高周波電極13aと13bが対向して設けられ、フィルム原反10の両側端部の重なり代のほぼ中心部分が、その高周波電極13aと13bとで挟圧されながら溶着されて筒状体31が連続形成される。この高周波電極13aと13bの下流(下方位置)には、連続して回転する送りローラ14aと14bが配設されていて、連続形成されてくる筒状体31を下流(下方)へ送り出す。
【0029】
上記筒状成形部材12の中空部には、上方から充填ノズル15が挿入されている。この充填ノズル15の上方には充填ポンプ16が設けられていて、充填ノズル15を介して上記筒状体31に加工食品などの内容物17を連続的に充填する。
【0030】
送りローラ14a、14bの下流(下方位置)には、しごき手段を構成する一対のしごきローラ18aと18bが配設されている。このしごきローラ18aと18bは間欠的に圧接と離反を繰り返すように駆動される。このしごきローラ18a,18bにより、内容物を充填された筒状体31が一定の間隔で挟圧される。これにより、筒状体31の内容物17が所定間隔毎に部分的に排除され、その排除された筒状体部分に偏平部31aが形成される。
【0031】
しごきローラ18a,18bの下流(下方位置)には、集束・封止機構20が設けられている。この集束・封止機構20の基本的な構成は、たとえば特開平11−165713号公報に記載されて公知なのでその詳細な説明は省略するが、筒状体の下降速度に同期して駆動され、その駆動の際に、筒状包装体30の軸端部となる上記偏平部31aを挟圧して集束させるとともに、その集束端部を超音波を用いて溶着し、そのあと、その集束端部を切断するように構成されている。これにより、両端に溶着封止部33を有する筒状包装体30が連続的に製造される。
【0032】
===フィルム原反の予備加工===
上述した装置を使用して上記筒状包装体30を作製するためには、図3に示すように、帯状フィルム原反10の上記扁平部31aが形成される位置(31a)ごとに、その扁平部31aの形成予定領域を流れ方向に跨ぐ開封テープ40を、上記筒状体31の形成前にあらかじめ添着するとともに、その開封テープ40の上流側端部および下流側端部をそれぞれ上記フィルム原反に溶着する工程を行う。
【0033】
上記扁平部31aは、筒状体が形成されて内容物が充填された後に、フィルム原反10の所定長さL毎に所定の幅wで形成されるが、上記開封テープ40はその扁平部31aの形成予定領域(ハッチングで示す部分)を跨ぐ位置にあらかじめ部分的に溶着されて添着される。41はその溶着部を示す。
【0034】
このフィルム10とテープ40との溶着工程は、たとえば特開平6−171624号公報に記載されている公知の装置を用いて行うことができる。
【0035】
上記筒状体31の扁平部31aを上記開封テープ40とともに集束および溶着して上記封止部33を形成する工程を行うことにより、図1に示した本発明の筒状包装体30を作製することができる。
【0036】
===封止部の詳細===
図4は、上記扁平部31aを上記開封テープ40とともに集束および溶着する集束・封止機構20の一部をなす折り畳みフォーミング装置21を示す。このフォーミング装置21は、同図(a)に示すように、一対の成形ローラ21a,21bを有し、このローラ21a,21bの間に、扁平部31aと開封テープ40を互いに重なり合った状態のまま通すことにより、同図(b)に示すように、扁平部31aと開封テープ40を共に折り畳み集束するための予備成形を行うことができる。
【0037】
===作用・効果===
上述のように、扁平部31aと開封テープ40を共に集束して溶着することにより、開封テープ40がその溶着部を補強し、強固な溶着封止部33を形成することができる。この場合、その補強は、補強のためのフィルムやテープを別途使用するのではなく、筒状包装体に本来備えるべき開封テープ40によって行われる。つまり、開封テープ40が溶着封止部33の補強を兼ねることができる。さらに、その開封テープ40は、扁平部31aと共に集束されて溶着されるので、補強フィルムや補強テープを集束部に端着する補強、あるいはその外側から囲む補強よりも、高い補強効果を得ることができる。
【0038】
一方、開封テープ40による包装体30の開封は、図1に示すように、そのテープの中間部40cが筒状包装体30の胴部と端部の間の肩部に非溶着状態で被さっていることにより、その肩部に被さるテープ部分の縁に手がかり(指がかり)となる隙間を出来やすく、これにより、開封の操作を簡単かつ円滑に行わせることができる。
【0039】
このように、本発明に係る筒状包装体では、金属製のワイヤクリップを使用することなく、また封止部を補強するためだけの補強フィルムや補強テープに依存することなく、集束端部の溶着によって必要な封止強度が得られる封止部を形成できるとともに、内容物を取り出すための開封に際しては、それを簡単かつ確実に行えるようにした筒状包装体を得ることができる。
【0040】
===本発明の他の実施形態===
本発明に係る筒状包装体は、図5に示すように、フィルム原反10に添着する開封テープ40の位置を長手方向の一方へずらすことにより、筒状包装体30の一方の軸端部に配設された開封テープ40と他方の軸端部に配設された開封テープ40の長さを互いに異ならせるようにしてもよい。
【0041】
また、図6に示すように、フィルム原反10に開封テープ40を、幅方向に所定の間隔を置いて2列並べて添着することにより、図7に示すように、筒状包装体30の軸端部に開封テープ40が2つ並んで配設させるとともに、その2つの開封テープ40を筒状包装体30の中心軸に対して対称位置に配設させるようにしてもよい。
【0042】
この実施形態は、開封テープ40の使用量が多くなるが、その分、溶着封止部33の補強効果を増すことができる。
この場合、図示を省略するが、2つの開封テープ40は、筒状包装体30の集束端部からの長さが互いに異なるように配設してもよい。
【0043】
さらに、図8に示すように、フィルム原反10に添着する開封テープ40の一端部を扁平部の形成予定領域(31a)に重ねることにより、筒状包装体30の一方の軸端部だけに開封テープ40が装着させることもできる。
この場合、他方の軸端部は、そこに位置する開封テープ40の一端部が溶着封止部を補強する。これにより、少ない開封テープ40の使用量でもって封止部33の補強効果を確保することができる。
【0044】
上記以外に、本発明は種々の実施態様が可能である。たとえば、開封テープ40と筒状包装体30のフィルム面との溶着部41は、その溶着パターンをU字状あるいはV字状にすることにより、開封を一層確実にさせることができる。
【符号の説明】
【0045】
10 帯状フィルム原反
11a,11b 案内ロール
12 金属製の筒状成形部材
13a,13b 高周波電極
14a,14b 送りローラ
15 充填ノズル
16 充填ポンプ
17 加工食品などの内容物
20 集束・封止機構
21 折り畳みフォーミング装置
21a,21b 成形ローラ
30 筒状包装体
31 筒状体
31a 偏平部
33 封止部
40 開封テープ(カットテープ)
41 溶着部
40c 中間部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性樹脂からなる帯状フィルム原反の両側端部が溶着されて形成された筒状体に内容物が充填されるとともに、この筒状体の両端部が集束および溶着されて上記内容物を封入する封止部が形成され、かつその筒状体のフィルム面に開封テープが部分的に溶着されている筒状包装体であって、
上記開封テープはその一端側が筒状体の集束端部に位置してその筒状体の端部と共に折り畳まれて集束および溶着されて一体化された封止部を形成していることを特徴とする筒状包装体。
【請求項2】
請求項1において、上記開封テープは、その一端側が筒状体の集束端部に位置してその筒状体の端部と共に集束および溶着されて一体化された封止部を形成し、その他端側が筒状包装体の胴部に溶着され、かつ、そのテープの中間部が筒状包装体の胴部と端部の間の肩部に非溶着状態で被さっていることを特徴とする筒状包装体。
【請求項3】
請求項1または2において、上記開封テープおよび上記筒状包装体を形成するフィルムが塩化ビニリデン系樹脂フィルムであるとともに、上記開封テープのフィルム厚が上記包装体のそれよりも大きいことを特徴とする筒状包装体。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかにおいて、上記筒状包装体の両軸端部に上記開封テープがそれぞれ配設されていることを特徴とする筒状包装体。
【請求項5】
請求項4において、上記筒状包装体の一方の軸端部に配設された開封テープと他方の軸端部に配設された開封テープの長さが互いに異なることを特徴とする筒状包装体。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかにおいて、上記筒状包装体の少なくとも一方の軸端部に上記開封テープが2つ並んで配設されるとともに、その2つの開封テープは、上記筒状包装体の中心軸に対して対称位置に配設されていることを特徴とする筒状包装体。
【請求項7】
請求項6において、上記2つの開封テープは、上記筒状包装体の集束端部からの長さが互いに異なることを特徴とする筒状包装体。
【請求項8】
熱可塑性樹脂からなる帯状フィルム原反の両側端部を溶着することにより筒状体を連続的に形成し、この連続形成される筒状体に内容物を充填しながら所定長さごとに筒状体内の内容物が排除された扁平部を形成し、この扁平部を集束および溶着して上記内容物を封入する封止部を形成するとともに、その扁平部の下流側筒状体部を上流側筒状体部から離断する筒状包装体の製造方法であって、
上記帯状フィルム原反の扁平部が形成される位置ごとに、その扁平部の形成位置を流れ方向に跨ぐ開封テープを、上記筒状体の形成前にあらかじめ添着するとともに、その開封テープの上流側端部および下流側端部をそれぞれ上記フィルム原反に溶着する工程、
上記筒状体の扁平部を上記開封テープとともに集束および溶着して上記封止部を形成する工程、
を特徴とする筒状包装体の製造方法。
【請求項9】
請求項8において、上記開封テープを上記筒状体の扁平部とともに折り畳んで集束および溶着することを特徴とする筒状包装体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−1101(P2011−1101A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−146409(P2009−146409)
【出願日】平成21年6月19日(2009.6.19)
【出願人】(000206093)大森機械工業株式会社 (138)
【Fターム(参考)】