説明

籾摺装置

【課題】 鼠等の小動物が装置内に侵入することを防止することができると共に、脱ぷ処理が適切に実施されているかの確認検査を容易に行うことができる籾摺装置を得る。
【解決手段】 籾摺装置10では、投入された籾は籾摺部10Aで籾すり処理され選別部10Bで選別されて、玄米取出樋110から玄米として取り出される。また、籾摺米Sに混入する籾殻Nは、籾殻排出樋42を介して外部に排出される。籾殻排出樋42の下側排出樋42Bの開口部には、皿状に形成された蓋体43が着脱自在に設けられる。したがって、蓋体43を装着することで外部からの鼠等の小動物の侵入を阻止でき、また、取り外して検粒皿(カルトン)として用いれば、脱ぷ処理が適切に実施されているか否かの確認検査を容易に行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は供給された籾を脱ぷ処理し玄米として取り出す籾摺装置に関する。
【0002】
【従来の技術】供給された籾を脱ぷ処理して玄米を取り出す籾摺装置が知られている(一例として、特開平10−28882号公報)。
【0003】このような籾摺装置では、供給された籾を脱ぷ処理する籾摺部と、この籾摺部において脱ぷ処理された後の籾摺米(玄米及び脱ぷされなかった籾)から玄米を選別して取り出す選別部と、を有している。
【0004】籾摺部には、一対の籾摺ロール(ゴムロール)が対向して配置されており、互いに若干異なる回転数で回転する。これら一対の籾摺ロールの間を籾が通過することで、籾が擦られて脱ぷ処理される(所謂籾摺りがなされる)ようになっている。脱ぷ処理された後の籾摺米は、その中に混入した籾殻が籾殻排出ブロワの吸引力によって吸い取られ、吸い取られた籾殻は籾殻排出樋を介して外部に排出されるようになっている。
【0005】また一方、選別部には、複数枚の揺動選別板が三次元的に傾斜して配置されている。この揺動選別板の表面には、断面略三角形状の無数の突起が形成されており、選別処理時には揺動選別板が左右に揺動(振動)するようになっている。籾摺部において脱ぷ処理された後の籾摺米(玄米及び脱ぷされなかった籾)は、選別部において揺動選別板上に供給され、揺動選別板の左右の揺動(振動)によって、玄米と、籾と、これらが混在する混合米とに選別されるようになっている。さらに、前記籾摺米から選別された玄米は装置外へ取り出され、脱ぷされなかった籾は再び籾摺部へ返送され、両者が混在する混合米は再び揺動選別板上に供給される構成となっている。
【0006】なお、この揺動選別板による籾摺米の選別技術(揺動式選別装置)は、既に本出願人が提案している(特公平2−4349号公報)。
【0007】ところで、このような構成の籾摺装置においては、籾や玄米を餌とする小動物(鼠等)が装置内に僅かに残留するこれらの籾や玄米を目当てに侵入することがある。このような鼠等の小動物が装置内に侵入すると、籾や玄米を食べるのみならず、装置の配線や駆動ベルト等を齧り、不測の被害を受けることがあり、このための対策が望まれていた。
【0008】またさらに、脱ぷ処理が適切に実施されているか(例えば、脱ぷ率が適切か否か、胴割れの有無、肌荒れの程度等)を確認する必要があり、作業を実施しながら前記確認検査を容易に行えることが好ましい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情を考慮し、鼠等の小動物が装置内に侵入することを防止することができると共に、脱ぷ処理が適切に実施されているかの確認検査を容易に行うことができる籾摺装置を得ることが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の籾摺装置は、供給された籾を脱ぷ処理し、脱ぷ処理された後の籾摺米から玄米を選別して外部に取り出すと共に、籾摺米の中に混入した籾殻を籾殻排出ブロワの吸引力によって吸い取り籾殻排出樋を介して外部に排出する籾摺装置において、皿状に形成され、前記籾殻排出樋の開口部に着脱自在とされ、装着状態では外部からの小動物の侵入を阻止可能とされ、かつ、米粒が一粒毎に入り込み可能な多数の凹部が底面に形成された蓋体を設けた、ことを特徴としている。
【0011】請求項1記載の籾摺装置では、供給された籾は脱ぷ処理され、さらに、脱ぷ処理された後の籾摺米(玄米及び脱ぷされなかった籾)から玄米が選別されて外部に取り出される。また、脱ぷ処理後の籾摺米の中に混入した籾殻は、籾殻排出ブロワの吸引力によって吸い取られ、籾殻排出樋を介して外部に排出される。
【0012】ここで、この籾摺装置では、籾摺米の中に混入した籾殻を外部に排出するための籾殻排出樋の開口部から、鼠等の小動物が装置内に侵入することが可能である。しかしながら、この籾殻排出樋の開口部には蓋体が着脱自在とされており、この蓋体を装着状態とすることにより、外部からの小動物の侵入を阻止することができる。したがって、このような小動物が装置の配線や駆動ベルト等を齧る等の不測の被害を受けることがなくなる。
【0013】またさらに、この蓋体は皿状に形成され、しかも、米粒が一粒毎に入り込み可能な多数の凹部が底面に形成されている。したがって、装置の運転中においてはこの蓋体を取り外して玄米(籾)の検粒皿(所謂、カルトン)として用いることができる。したがって、脱ぷ処理が適切に実施されているか(例えば、脱ぷ率が適切か否か、胴割れの有無、肌荒れの程度等)の確認検査を容易に行うことができる。
【0014】なお、凹部の個数としては100個が好ましい。このように100個の凹部を形成すれば、適切に脱ぷ処理がなされた米粒の割合、換言すれば不良の米粒の含有割合を一目瞭然に判断することができ、例えば脱ぷ率、胴割率、あるいは肌荒率等の確認検査を一層容易に行うことができる。
【0015】請求項2に係る発明の籾摺装置は、供給された籾を脱ぷ処理し、脱ぷ処理された後の籾摺米から玄米を選別して外部に取り出すと共に、籾摺米の中に混入した籾殻を籾殻排出ブロワの吸引力によって吸い取り籾殻排出樋を介して外部に排出する籾摺装置において、表裏両側がそれぞれ皿状に形成され、前記籾殻排出樋の開口部に着脱自在とされ、装着状態では外部からの小動物の侵入を阻止可能とされ、かつ、表面側が黒色で裏面側が白色とされまたは表面側が白色で裏面側が黒色とされた蓋体を設けた、ことを特徴としている。
【0016】請求項2記載の籾摺装置では、供給された籾は脱ぷ処理され、さらに、脱ぷ処理された後の籾摺米(玄米及び脱ぷされなかった籾)から玄米が選別されて外部に取り出される。また、脱ぷ処理後の籾摺米の中に混入した籾殻は、籾殻排出ブロワの吸引力によって吸い取られ、籾殻排出樋を介して外部に排出される。
【0017】ここで、この籾摺装置では、籾摺米の中に混入した籾殻を外部に排出するための籾殻排出樋の開口部から、鼠等の小動物が装置内に侵入することが可能である。しかしながら、この籾殻排出樋の開口部には蓋体が着脱自在とされており、この蓋体を装着状態とすることにより、外部からの小動物の侵入を阻止することができる。したがって、このような小動物が装置の配線や駆動ベルト等を齧る等の不測の被害を受けることがなくなる。
【0018】またさらに、この蓋体は、表裏両側がそれぞれ皿状に形成されている。したがって、装置の運転中においてはこの蓋体を取り外して玄米(籾)の検粒皿(所謂、カルトン)として用いることができる。したがって、脱ぷ処理が適切に実施されているか(例えば、脱ぷ率が適切か否か、胴割れの有無、肌荒れの程度等)の確認検査を容易に行うことができる。しかも、この蓋体は、皿状に形成された表面側または裏面側が、それぞれ黒色または白色とされているため、前記確認検査を実施する作業者の好みや周辺環境の照度等に応じて使い分けることができ、検査を実施し易い面を適宜用いることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1には本発明の実施の形態に係る籾摺装置10の全体構成が断面図にて示されており、図2にはこの籾摺装置10の全体構成が模式的に示されている。また、図3には籾摺装置10の外観斜視図が示されている。
【0020】籾摺装置10は、供給された籾Mを脱ぷ処理して玄米Gとして取り出すためのものであり、全体として籾摺部10Aと選別部10Bとによって構成されている。
【0021】籾摺部10Aには、上面に開口する籾供給ホッパ12が設けられており、籾Mが投入されるようになっている。この籾供給ホッパ12は、開口部が矩形で底部に至るに従い徐々に狭くなるテーパ形状となっている。籾供給ホッパ12の最底部には、矩形状の供給口14が設けられ、籾Mはこの供給口14から順次籾摺部10Aの内部へと流入する。
【0022】また、供給口14には、籾供給シャッター16が設けられている。この籾供給シャッター16は、籾供給モータ(図示省略)の駆動力で開閉させることができるようになっており、籾Mを最初に籾供給ホッパ12に投入するときは閉状態となっており、所定量の籾Mが籾供給ホッパ12へ投入され、装置の運転スイッチが操作された時点で開状態となるように制御されている。そして、この籾供給シャッター16の開度は、後述する混合米タンク56内に配設された混合米センサ66からの信号に応じて制御され、供給口14を通過する籾Mの量を制限することができるようになっている。
【0023】また、籾供給ホッパ12には、籾センサ18が取付けられており、籾供給ホッパ12に籾Mが有るか否かを検出することができるようになっている。
【0024】供給口14の下方には籾摺室20が設けられている。籾摺室20には、一対の籾摺ロール22、24が配設されている。これら一対の籾摺ロール22、24は、互いに対向し合うと共にその最接近位置における接線が図1の右上がりに傾いた状態で配置されている。前記供給口14から籾摺室20に流入した籾Mは、これら一対の籾摺ロール22、24の最接近位置に案内されるようになっている。なお、一対の籾摺ロール22、24の最接近位置の間隙寸法は、標準が0.8mm であり、0.1mm 単位で調整可能となっている。また、この調整はロール間隔調整用モータ(図示省略)によって調整されるようになっている。
【0025】これら一対の籾摺ロール22、24は、メインモータ120の駆動力が伝達されて回転する。この場合、互いの回転数が若干異なっている。すなわち、図1R>1の左側に位置する籾摺ロール22が1200rpm とされ、図1の右側に位置する籾摺ロール24が1000rpm とされている。このため、両者の最接近位置接触点では、互いに相対回転しており、この最接近位置に入り込む籾Mの厚みが前記間隙寸法よりも大きいため、籾Mが擦られて、所謂籾摺り(脱ぷ処理)がなされる。なお、以下は、一対の籾摺ロール22、24を通過し脱ぷ処理された籾Mを籾摺米Sという。この籾摺米Sは、脱ぷされた多量の玄米Gと、脱ぷしきれなかった少量の籾Mと、籾殻Nとが混在している。
【0026】一対の籾摺ロール22、24の籾摺米排出側には、拡散板26が配設されている。この拡散板26は、一対の籾摺ロール22、24から排出される籾摺米Sを、図1の紙面手前から奥側にかけて均一な量となるように拡散する役目を有している。
【0027】籾摺室20の底壁28は下方へ向けて傾斜されており、拡散板26によって拡散された籾摺米Sは、底壁28上を滑りながら下方へ案内される。
【0028】籾摺室20の下方には、風選室30が設けられている。風選室30には隔壁32によって上下に風選路34、36が設けられており、さらに、これらの風選路34、36は、籾殻排出ブロワ38の吸引口40と連通されている。これにより、風選室30へ案内された籾摺米Sは、その中に混入した籾殻N、及び粃T(未熟粒であり、殻ばかりで実の殆どない籾)が籾殻排出ブロワ38の吸引力によって吸い取られるようになっている。吸い取られた籾殻Nは籾殻排出樋42を介して外部に排出される構成である。
【0029】ここで、籾殻排出ブロワ38によって吸引された籾殻Nを外部に排出する籾殻排出樋42は、その中間部分において上下に二分割できるように構成されており、装置の輸送時や格納時に上側排出樋42Aを下側排出樋42Bから離脱させることにより、装置を全体としてコンパクトにすることができるようになっている。
【0030】またここで、上側排出樋42Aを離脱させた後の下側排出樋42Bの開口部には、蓋体43が着脱自在に設けられている。図4及び図5に詳細に示す如く、この蓋体43は、例えば板材をプレス絞り加工することによって皿状に形成されており、しかもその底面には、米粒(玄米Gや籾M)が一粒毎に入り込み可能な多数(例えば、100個)の凹部45が形成されている。またさらに、この蓋体43の内側面は、黒色または白色の塗装が施されている。
【0031】したがって、上側排出樋42Aを下側排出樋42Bから離脱させた際にこの蓋体43を下側排出樋42Bの開口部に装着しておけば、玄米Gを餌とする外部からの小動物(鼠等)の侵入を防止することができる。さらに、上側排出樋42Aを下側排出樋42Bに連結した装置の運転時には、この蓋体43を玄米G(籾M)の検粒皿(所謂、カルトン)として用いることができる構成である。
【0032】なお、この蓋体43をプラスチック成形品としてもよい。
【0033】また、下側に位置する風選路36の直下には、この風選路36に連通して、二番粒樋44が設けられている。この二番粒樋44は、装置の前後方向(奥行き方向)に沿って設けられている。これにより、前述した粃Tは、籾殻Nよりも重いため、上側の風選路34からは吸い取られず(上りきらず)、下側の風選路36において若干吸い上げられると、この吸い上げに耐えられずに落下して前記二番粒樋44に案内される構成である。
【0034】二番粒樋44の底部には、スクリューコンベア46が配設されており、二番粒樋44内の粃Tを一端部(装置手前側、図1の紙面手前側)に集積回収することができるようになっている。このスクリューコンベア46は、メインモータ120の駆動力が伝達されて回転する。
【0035】以上の構成の風選室30の下方には、一番粒樋48が設けられている。この一番粒樋48は、二番粒樋44側方の風選室30の底壁37によって風選室30(風選路36)に連通しており、風選室30を通過し籾殻N及び粃Tが除去された籾摺米Sが案内されるようになっている。なお、以下は、風選室30を通過し籾殻N及び粃Tが除去された籾摺米Sを混合米Kという。すなわち、この混合米Kには、多量の玄米Gと少量の籾Mとが混在している。
【0036】この一番粒樋48も、装置の前後方向(奥行き方向)に沿って設けられており、さらに、その底部には、スクリューコンベア50が配設されている。
【0037】このスクリューコンベア50は、軸線方向において2分割され(図1の手前側:奥側=2:8程度)、送り方向がそれぞれ互いに相反する方向となるようにスクリューの向きが設定されている。
【0038】ここで、前記風選室30(底壁37)から案内されてくる混合米Kは、図1の奥側のスクリューに落下し装置の奥側端へ搬送されるようになっている。
【0039】スクリューコンベア50の装置手前側端部(図1の紙面手前側)には、籾戻しスロワ52が連結されている。すなわち、スクリューコンベア50のうち、装置手前側(図1の紙面手前側)のスクリューに落下するのは、後述する選別部10Bによって選別され再度一対の籾摺ロール22、24によって籾摺りが必要な籾Mであり、この選別部10Bからの籾Mが送り込まれるようになっている。スクリューコンベア50の手前側スクリューに落下した選別部10Bからの籾Mは、図1の紙面手前端に集積され、籾戻しスロワ52によって撥ね出されて、再び一対の籾摺ロール22、24の上流側に返送される構成である。
【0040】なお、スクリューコンベア50及び籾戻しスロワ52は、メインモータ120の駆動力が伝達されて回転する。
【0041】一方、スクリューコンベア50の装置奥側端部(図1の紙面奥側)には、混合米昇降機54が連結されている。この混合米昇降機54は上下方向に立設されており、風選室30から案内されてスクリューコンベア50のうち装置奥側(図1の紙面奥側)のスクリューによって装置の奥側端へ搬送された混合米Kを籾摺装置10の最上部まで搬送し、この籾摺装置10の最上に位置する混合米タンク56へ送り込むようになっている。なお、この混合米昇降機54も、メインモータ120の駆動力が伝達されて作動する。
【0042】混合米タンク56は、円錐ホッパ状に形成されると共に、箱形のケーシング58によって被覆されている。混合米昇降機54により持上げ搬送された混合米Kは、この混合米タンク56内に集積されるようになっている。なお、混合米タンク56の側壁一部には、オーバーフロー管60が連結されており、所定量以上の混合米Kが混合米タンク56に集積された場合には、混合米Kの一部がこのオーバーフロー管60を通って、前記籾摺室20の一対の籾摺ロール22、24の上流側に戻されるようになっている。
【0043】混合米タンク56の最底部の供給口62には、混合米供給シャッター64が取付けられている。この混合米供給シャッター64は、混合米供給モータ(図示省略)の駆動力で開閉させることができるようになっており、混合米タンク56内に配設された混合米センサ66からの信号によって、混合米タンク56内の混合米Kが所定量以下のときは閉状態となり、所定量以上のときは開状態となるように制御されている。そして、この混合米供給シャッター64の開度は、予め任意に設定しておいて、供給口62を通過する混合米Kの量を制限することができるようになっている。
【0044】前記混合米タンク56の下方には選別部10Bが配置されており、供給口62を通過した混合米Kは選別部10Bへと案内されるようになっている。
【0045】選別部10Bの最上部には、分配板68が設けられている。分配板68は、装置の一側へ向けて(図1の右下がりに)傾斜しており、その表面には右側面が起立し左側面が緩傾斜した略階段状または略三角形状の無数の突起が連続して形成されている。この分配板68は、選別部10Bが全体として図1の左右方向に揺動(振動)するときに同時に揺動され、供給口62から落下した混合米Kを前記突起の右側面で押し出すようにして徐々に図1の右方向へ移行させながらその全面に散乱させるようになっている。なお、分配板68の右端近傍の天井部には、均平板70が取付けられており、分配板68上に落下した混合米Kを平らにならす役目を有している。
【0046】分配板68の最下流側端部(図1右側端部)には、装置の前後方向に沿って(図1の紙面手前から奥側にかけて)6箇所の分配樋72が設けられている。これらの分配樋72は、分配板68の下方にそれぞれ所定の隙間をおいて積層配置された6枚の揺動選別板74にそれぞれ独立して連通しており、分配板68からの混合米Kを各揺動選別板74にそれぞれ均等に分配供給することができるようになっている。
【0047】揺動選別板74は、その1つの角部(図1の右側かつ奥側)を支点として、当該角部の対角線上の角部の高さ位置が前記支点の角部よりも低くなるように調整され、三次元的に傾斜している。すなわち、図1において、揺動選別板74の右側が高く左側が低く傾斜しており、かつ、紙面奥側が高く紙面手前側が低く傾斜している。そして、この揺動選別板74の表面全体には、右側面が起立し左側面が緩傾斜した断面略三角形状の無数の突起がエンボス加工によって形成されている。しかして、分配樋72によって分配された混合米Kは、前記支点とされた角部の近傍にそれぞれ落下するようになっている。その角部の近傍には、矩形の平面プレート76が設けられている。これにより、混合米Kの滑りを向上し、混合米Kが揺動選別板74の表面全域に迅速に拡がることを助長している。
【0048】以上の構成の分配板68及び6枚の揺動選別板74から成る選別部10B(その本体部分)は、メインモータ120の駆動力が伝達されて作動し、回転駆動力がクランク機構(カム機構)によって往復駆動力に変換されて図1の左右方向に揺動(振動)するようになっている。揺動選別板74上に供給された混合米Kは、この揺動選別板74の左右の揺動(振動)によって、玄米Gと、籾M(脱ぷ処理なれなかったもの)と、これらが混在する混合米Kとに選別される構成である。
【0049】すなわち、比重が大きい玄米Gは、混合米層の下方に沈んで前記突起により押し出されるようにして揺動選別板74の右側へと順次移行し、比重が小さい籾Mは、混合米層の上方に浮いて層の表面上を滑り落ちるようにして揺動選別板74の左側へと順次移行することになる。この移行度合いの差によって、揺動選別板74上において、図1の右側の領域に玄米G、中央の領域に混合米K、左側の領域に籾Mが集中し、もって選別(分離)されるようになっている。この現象は、揺動選別板74の奥側(供給側)から手前側に自然に流下しつつ徐々にはっきりと現れてくる。しかして、揺動選別板74上の玄米Gと混合米Kと籾M(以下、混合米等という)は、各段(6枚)の揺動選別板74の手前側から下方に落下するようになっている。
【0050】また、揺動選別板74の落下側端部(図1の紙面手前側端部)には、固定仕切板78と、移動仕切板80とが配設されている。
【0051】固定仕切板78は、前述の如く揺動選別板74によって選別(分離)された籾Mと混合米Kとの境界付近に位置しており、この固定仕切板78よりも図1の左側には籾Mが落下し、固定仕切板78よりも図1の右側には混合米Kが落下するようになっている。一方、移動仕切板80は略逆Y字形に形成されており、前述の如く揺動選別板74によって選別(分離)された籾Mと混合米Kとの境界付近に位置しており、この移動仕切板80よりも図1の左側には混合米Kが落下し、移動仕切板80よりも図1の右側には玄米Gが落下するようになっている。
【0052】また、これらの固定仕切板78及び移動仕切板80の下方には、揺動排出樋82が設けられており、さらに、この揺動排出樋82には、籾戻し口84、混合米排出口86及び玄米排出口88が設けられている。このため、固定仕切板78によって選別(分離)された籾Mは、籾戻し口84へ案内され、この籾戻し口84から籾戻しホッパ90へ落下するようになっている。さらに、籾戻しホッパ90は前述した一番粒樋48のスクリューコンベア50に連通している。このため、籾戻しホッパ90へ落下した籾Mは、一番粒樋48のスクリューコンベア50へ案内される構成である。さらにここで、一番粒樋48のスクリューコンベア50においては、前述の如く2分割されたうちの図1の紙面手前側のスクリューに前記籾Mが落下するようになっている。このため、固定仕切板78によって選別(分離)された籾Mは、スクリューコンベア50によって図1の紙面手前端に集積され、籾戻しスロワ52によって撥ね出されて、再び一対の籾摺ロール22、24の上流側に返送されることになる。
【0053】またさらに、籾戻しスロワ52の直後(籾の返送経路の途中)には、図2に示す如く切換弁53が設けられている。この切換弁53は、「開放」状態となることにより、前記籾Mの返送経路を排出ダクト55を介して装置外部に開放させることができる。したがって、この切換弁53を作動させ「開放」状態とすれば、籾戻しスロワ52によって返送する籾Mを直接装置外へ排出することができるようになっている。
【0054】一方、固定仕切板78と移動仕切板80によって選別(分離)された混合米Kは、混合米排出口86へ案内され、移動仕切板80によって選別(分離)された玄米Gは、玄米排出口88へ案内される構成である。
【0055】またここで、移動仕切板80は、揺動選別板74の左右方向を軸線方向とする雄ねじシャフト92に螺合されている。この雄ねじシャフト92は、軸線方向の移動は阻止されかつ仕切板モータ94の駆動力で軸回転するようになっている。このため、仕切板モータ94が駆動して雄ねじシャフト92が回転することにより、移動仕切板80を図1の左右方向に移動させることができる構成となっている。
【0056】この移動仕切板80の移動(その位置)は、揺動選別板74の揺動による玄米選別時の選別度合いによって定められる。すなわち、米の種類や周囲の環境等により、選別がし易い場合とし難い場合とがあり、選別し易い場合には玄米Gを落下させる領域が拡がるためその分だけ移動仕切板80を図1の左に移動させる。一方、選別がし難い場合には玄米Gを落下させる領域が狭まるためその分だけ移動仕切板80を図1の右に移動させることができる。なお、符号93は両仕切板78、80の支杆である。
【0057】また、最上段に位置する揺動選別板74の落下側端部(図1の紙面手前側端部)には、揺動選別板74の幅方向両端部近傍(図1の左右端部近傍)に、落下確認用の(混合米等の層厚センサとしての)一対の回転フィン96、98がそれぞれ設けられている。このため、揺動選別板74から混合米等が落下すると、この混合米等が回転フィン96、98に係合して回転フィン96、98を回転させることができる。
【0058】この回転フィン96、98には永久磁石が埋設されており、その回転軌跡の一部に沿って近接スイッチが配設されている。このため、回転フィン96、98が回転すると、近接スイッチがオン・オフを繰り返してパルス信号を出力することができる。これにより、両方の回転フィン96、98が同一回転数で回転することにより、揺動選別板74上の混合米等が均一に拡散したこと(混合米等の層厚が均一であること)を認識できる。
【0059】選別部10Bの下方、すなわち、前述した混合米排出口86及び玄米排出口88と対向する位置には、排出樋100が配置されている。この排出樋100は装置の左右方向に沿って設けられている。さらに、排出樋100の底部には、スクリューコンベア102が配設されている。このスクリューコンベア102は、排出樋100の中央部に設けられた仕切板104を境にして、左右のスクリューの向きが互いに相反するように(送り方向がそれぞれ互いに相反する方向となるように)設定されている。
【0060】これにより、前記混合米排出口86から排出された混合米Kは、このスクリューコンベア102の左側のスクリューによって図1の左方向へ搬送され、前述した一番粒樋48のスクリューコンベア50(図1の紙面奥側)へ落下するようになっている。この結果、この混合米Kは、再度混合米昇降機54によって混合米タンク56へと送られ、再び選別部10Bでの選別が実行されることになる。
【0061】一方、玄米排出口88から排出された玄米Gは、前記スクリューコンベア102の右側のスクリューによって図1の右方向へ搬送される。
【0062】このスクリューコンベア102は、メインモータ120の駆動力が伝達されて回転する。
【0063】また、玄米排出口88には、玄米排出シャッター106が設けられている。玄米排出シャッター106は、玄米排出モータ(図示省略)の駆動力によって開閉する。本実施の形態に係る籾摺装置10では、装置の運転開始直後から所定時間(すなわち、準備時間)は、選別部10Bによる選別が完全に行われず、揺動選別板74の図1の右端においても混合米Kが存在することがある。このため、前記準備時間中は、玄米排出口88を玄米排シャッター106によって閉じておき、全て混合米排出口86へ案内するようにしている。準備時間が経過した後には、自動的に玄米排出シャッター106が開放され、玄米Gは玄米排出口88から排出される構成である。
【0064】前記スクリューコンベア102の右側端部には、玄米排出スロワ108が一体的に設けられている。このため、玄米排出口88から排出されスクリューコンベア102によって搬送された玄米Gは、玄米排出スロワ108によって撥ね出されて、玄米取出樋110から外部に取り出されるようになっている。
【0065】玄米排出スロワ108の上端屈曲ダクト部分には、塵埃回収ダクト112の一端部が連通されている。この塵埃回収ダクト112の他端部は、前記籾摺室20の最下端部(風選室30の風選路34近傍)に位置している。このため、玄米排出スロワ108内の塵埃は籾殻排出ブロワ38の吸引力により吸引されて籾殻Nと共に外部に排出され、玄米取出樋110からは飛散しないようになっている。
【0066】また、玄米取出樋110の開口部には、蓋体114が設けられている。この蓋体114は、閉状態または開状態の何れでも保持でき、しかも、閉状態であっても玄米Gの排出力によって押圧され、玄米Gを排出することができるようになっている。したがって、この蓋体114を閉状態としておけば、玄米Gを餌とする外部からの小動物(鼠等)の侵入を防止することができる。
【0067】次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0068】上記構成の籾摺装置10では、籾摺部10Aの籾供給ホッパ12に籾Mが投入され装置の運転が開始されると、籾Mは順次籾摺室20へ流入し、一対の籾摺ロール22、24の間へ供給されて籾摺り(脱ぷ処理)がなされる。一対の籾摺ロール22、24を通過し脱ぷ処理された籾摺米Sは、順次風選室30へ流入し、この中に混入した籾殻N及び粃T等が籾殻排出ブロワ38の吸引力によって吸い取られる。この籾殻Nは籾殻排出樋42を介して外部に排出され、粃Tは二番粒樋44に案内されてスクリューコンベア46により装置手前側に集積回収される。
【0069】一方、風選室30を通過し籾殻N及び粃T等が除去された混合米Kは、一番粒樋48へ案内され、スクリューコンベア50によって混合米昇降機54へ搬送され、さらに、混合米昇降機54によって混合米タンク56へ送り込まれる。混合米タンク56に送り込まれた混合米Kは、所定量たまった時点で選別部10Bへと案内される。
【0070】選別部10Bでは、分配板68に落下した混合米Kが、6箇所の分配樋72から各揺動選別板74にそれぞれ均等に分配供給される。6枚の揺動選別板74上に供給された混合米Kは、この揺動選別板74の左右の揺動(振動)によって、玄米Gと、籾Mと、これらが混在する混合米Kとに選別される。
【0071】さらに、固定仕切板78によって選別(分離)された籾Mは、籾戻し口84へ案内され、この籾戻し口84から籾戻しホッパ90、一番粒樋48のスクリューコンベア50、及び籾戻しスロワ52によって、再び一対の籾摺ロール22、24の上流側に返送される。また、固定仕切板78と移動仕切板80によって選別(分離)された混合米Kは、混合米排出口86から排出され、スクリューコンベア102によって一番粒樋48のスクリューコンベア50へと搬送される。この結果、この混合米Kは、再度混合米昇降機54によって混合米タンク56へと送られ、再び選別部10Bでの選別が実行される。
【0072】一方、移動仕切板80によって選別(分離)された玄米Gは、玄米排出口88から排出され、スクリューコンベア102によって玄米排出スロワ108へと搬送された後に、玄米排出スロワ108によって撥ね出されて玄米取出樋110から外部に取り出される。
【0073】ここで、この籾摺装置10においては、籾殻排出ブロワ38によって吸引された籾殻Nを外部に排出するための籾殻排出樋42の開口部から、鼠等の小動物が装置内に侵入することが可能である。しかしながら、この籾殻排出樋42は、上側排出樋42Aを下側排出樋42Bから離脱させることができ、しかも、下側排出樋42Bの開口部には蓋体43が着脱自在とされているため、上側排出樋42Aを下側排出樋42Bから離脱させこの蓋体43を図5に示す如く下側排出樋42Bの開口部に装着状態とすることにより、外部からの小動物の侵入を阻止することができる。したがって、このような小動物が装置の配線や駆動ベルト等を齧る等の不測の被害を受けることがなくなる。
【0074】またさらに、この蓋体43は皿状に形成され、しかもその底面には、米粒(玄米Gや籾M)が一粒毎に入り込み可能な多数の凹部45が形成されている。したがって、上側排出樋42Aを下側排出樋42Bに連結した装置の運転時においては、この蓋体43を取り外して米粒(玄米Gや籾M)の検粒皿(所謂、カルトン)として用いることができる。したがって、脱ぷ処理が適切に実施されているか(例えば、脱ぷ率が適切か否か、胴割れの有無、肌荒れの程度等)の確認検査を容易に行うことができる。
【0075】なお、前記蓋体43を用いて行う確認検査及びその対応としては、以下の項目が挙げられる。
・脱ぷ率が適切か否か:籾摺米Sに混入する脱ぷしきれなかった少量の籾Mの混入率を確認する。籾Mの混入率が多いときは一対の籾摺ロール22、24のロール間隔を狭める。
・胴割れの有無:玄米Gの質を確認する。一対の籾摺ロール22、24のロール間隔が狭過ぎるとこの胴割れが多くなるため、胴割れの有無に応じて一対の籾摺ロール22、24のロール間隔を最適に調節する。
・肌荒れの程度:玄米Gの質を確認する。一対の籾摺ロール22、24のロール間隔が狭過ぎるとこの肌荒れが多くなるため、肌荒れの程度に応じて一対の籾摺ロール22、24のロール間隔を最適に調節する。
【0076】この場合、前述の如く凹部45の個数を100個としておけば、適切に脱ぷ処理がなされた玄米Gの割合、換言すれば不良の籾摺米Sの含有割合を一目瞭然に判断することができ、前記脱ぷ率、胴割率、あるいは肌荒率等の確認検査を一層容易に行うことができる。
【0077】次に、本発明の他の実施の形態を説明する。なお、前記実施の形態と基本的に同一の部品には前記実施の形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0078】図6には、他の実施の形態に係る蓋体47が斜視図にて示されており、図7(A)及び図7(B)にはこの蓋体47の使用状態が断面図にて示されている。
【0079】蓋体47は、表裏両側がそれぞれ皿状に形成されており、上側排出樋42Aを離脱させた後の下側排出樋42Bの開口部に、図7(A)に示す如く外周側壁面が嵌合することでまたは図7(B)に示す如く内周側壁面が嵌合することで着脱自在とされている。また、蓋体47は、その表面側が黒色で裏面側が白色とされ、またはその表面側が白色で裏面側が黒色とされている。
【0080】本実施の形態においても、上側排出樋42Aを下側排出樋42Bから離脱させ、この蓋体47を下側排出樋42Bの開口部に装着状態とすることにより、外部からの小動物の侵入を阻止することができる。したがって、このような小動物が装置の配線や駆動ベルト等を齧る等の不測の被害を受けることがなくなる。
【0081】またさらに、この蓋体47は皿状に形成されているため、上側排出樋42Aを下側排出樋42Bに連結した装置の運転時においては、この蓋体47を取り外して米粒(玄米Gや籾M)の検粒皿(所謂、カルトン)として用いることができる。したがって、脱ぷ処理が適切に実施されているか(例えば、脱ぷ率が適切か否か、胴割れの有無、肌荒れの程度等)の確認検査を容易に行うことができる。
【0082】しかも、この蓋体47は、皿状に形成された表面側または裏面側が、それぞれ黒色または白色とされているため、前記確認検査を実施する作業者の好みや周辺環境の照度等に応じて使い分けることができ、検査を実施し易い面を適宜用いることができる。
【0083】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る籾摺装置は、鼠等の小動物が装置内に侵入することを防止することができ、このような小動物が装置の配線や駆動ベルト等を齧る等の不測の被害を受けることがなくなると共に、脱ぷ処理が適切に実施されているかの確認検査を容易に行うことができるという優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る籾摺装置の全体構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る籾摺装置の全体構成を示す模式図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る籾摺装置の外観斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る籾摺装置の籾殻排出樋に設けられる蓋体の構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る籾摺装置の籾殻排出樋に設けられる蓋体の使用状態を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る籾摺装置の籾殻排出樋に設けられる蓋体の他の実施の形態を示す斜視図である。
【図7】図7に示す蓋体の使用状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 籾摺装置
10A 籾摺部
10B 選別部
12 籾供給ホッパ
20 籾摺室
22 籾摺ロール
24 籾摺ロール
30 風選室
38 籾殻排出ブロワ
42 籾殻排出樋
42A 上側排出樋
42B 下側排出樋
43 蓋体
44 二番粒樋
45 凹部
47 蓋体
46 スクリューコンベア
48 一番粒樋
50 スクリューコンベア
52 籾戻しスロワ
54 混合米昇降機
56 混合米タンク
74 揺動選別板
100 排出樋
102 スクリューコンベア
108 玄米排出スロワ
M 籾
S 籾摺米
K 混合米
G 玄米
N 籾殻
T 粃

【特許請求の範囲】
【請求項1】 供給された籾を脱ぷ処理し、脱ぷ処理された後の籾摺米から玄米を選別して外部に取り出すと共に、籾摺米の中に混入した籾殻を籾殻排出ブロワの吸引力によって吸い取り籾殻排出樋を介して外部に排出する籾摺装置において、皿状に形成され、前記籾殻排出樋の開口部に着脱自在とされ、装着状態では外部からの小動物の侵入を阻止可能とされ、かつ、米粒が一粒毎に入り込み可能な多数の凹部が底面に形成された蓋体を設けた、ことを特徴とする籾摺装置。
【請求項2】 供給された籾を脱ぷ処理し、脱ぷ処理された後の籾摺米から玄米を選別して外部に取り出すと共に、籾摺米の中に混入した籾殻を籾殻排出ブロワの吸引力によって吸い取り籾殻排出樋を介して外部に排出する籾摺装置において、表裏両側がそれぞれ皿状に形成され、前記籾殻排出樋の開口部に着脱自在とされ、装着状態では外部からの小動物の侵入を阻止可能とされ、かつ、表面側が黒色で裏面側が白色とされまたは表面側が白色で裏面側が黒色とされた蓋体を設けた、ことを特徴とする籾摺装置。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図3】
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【図7】
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【公開番号】特開2000−185261(P2000−185261A)
【公開日】平成12年7月4日(2000.7.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平10−365255
【出願日】平成10年12月22日(1998.12.22)
【出願人】(000144898)株式会社山本製作所 (144)
【Fターム(参考)】