説明

粉体およびペーストのための投与量分配装置

粉体またはペースト状の投与量の材料のための分配ヘッドは、出口開口部を有するハウジングと、軸受けおよび通路区域と、供給源容器を分配ヘッドに連結するように働く少なくとも1つのソケットとを含む。フィーダシュートが、ハウジングの内側に形成される。閉鎖シャフトが、その長手方向中心軸の周りに回転しそれに沿って摺動する自由度を有して、軸受けおよび通路区域内に保持される。閉鎖シャフトは、出口開口部の区域内に配置された閉鎖要素に連結される。閉鎖シャフトを軸方向に動かすことにより、出口開口部を通した投与量の材料の体積流が制御される。閉鎖シャフトは、その長手方向中心軸に沿った閉鎖シャフトの変位を制限するリミットストップを有する。閉鎖位置を画定するように働く対向側ストップが、フィーダシュートに形成され、リミットストップは、閉鎖位置で対向側ストップに直接接触して寄り掛かり、出口開口部は、閉鎖要素の閉鎖部によって閉鎖される。投与量の材料を除去するように働く、少なくとも1つのスクレーピングエッジ、スクレーピング面、またはカッティングエッジが、リミットストップ、および/または対向側ストップに形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体状またはペースト状の物質の投与量分配装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の投与量分配装置は、特に少量の、例えば毒物を高精度で小さい目標容器内に分配するときに利用される。多くの場合、それらの目標容器は、投与量分配装置から送出された物質量を秤量する働きをする秤の上に設置され、設定された目的に合わせて引き続いてさらに処理され得るようにされている。
【0003】
分配される物質は、例えば分配ヘッドを備える供給源容器の中に収納される。投与量の材料を投与量分配装置の小開口部を通して排出して、狭い充填用開口部を有する容器をねらった流れで、容器が充填され得るようにすることが望ましい。
【0004】
例えば粉体状の顔料のような、乾燥し、かつ/または微粉状の材料の塊のための投与量分配装置は、既知の従来技術に含まれており、実用化されている。1つの例として、投与量分配装置が米国特許第5,145,009A号に記載されており、この装置は下側に閉鎖可能な出口を有する供給源容器からなる。閉鎖要素の機能は、直径が上方向に減少する円錐形の弁体によって実行され、この弁体は出口開口部を開くために鉛直下向きに移動可能であり、開位置にあるときに回転して、出口開口部の方向に材料を前進させる手段を備えている。供給源容器は、供給源容器の頂部から突出し駆動機構に結合され得る閉鎖シャフトによって、さらに旋回される。供給源容器はその下側で、接続フランジによって投与量分配装置に連結される。供給源容器の蓋に作用するようにいくつかの圧力シリンダが配列され、それによって出口開口部が、したがって供給源容器からの送出量が、ピストン動作によって操作されるようにする。強く凝集した粉体またはペースト状の物質を分配する場合には、容器内において材料の流れが鉛直方向に起こり、したがって重力に支援されるので、閉鎖シャフトが鉛直位置に配置されることが極めて重要である。
【0005】
再充填するために、分配ヘッドおよび供給源容器は駆動機構から一緒に取り外すことができる。しかし、駆動シャフトが供給源容器内に配置されているために、特に再充填する材料が毒物、または製薬に使用される物質であって、汚染によって医薬品の消費者に危険をもたらす可能性があるときは、再充填操作は極めて困難なことが判明している。
【0006】
この問題に対処する方法として、EP0234332A1には、下側に分配ヘッドが連結され、上側に駆動機構が結合された供給源容器を有する投与量分配装置が開示されている。供給源容器はさらに横方向に突出している充填口を有し、それを通して供給源容器が充填され得る。この投与量分配装置においても、駆動シャフトはやはり供給源容器の内側に配置される。
【0007】
上述2つの解決策において、最も重大な問題点が、駆動シャフトの軸受けおよび通路区域に存在する。投与量の材料が軸受けおよび通路区域内に入ると、非常に硬い粒子を有する投与量の材料は軸受けに著しい磨耗を引き起こし得る。これが駆動シャフトの目詰まりにつながることがあり、磨耗損耗によって磨耗材が投与量の材料を汚染することがあったり、または軸受けのあそび量が増加することにより分配ヘッドの正確な操作が劣化する危険性が生じる。駆動シャフトの目詰まりは、それが開放状態で起こり、投与量の材料が、分配ヘッドの外の周辺区域に制御不可能な態様であふれると、特に危険である。柔らかな粉体は、軸受け部内で超微細粘稠度まで粉砕されることがあり、軸受けおよび通路区域を通って外部に制御不能に漏れ出して環境を汚染することがあり得る。
【0008】
投与量の材料が軸受け部に浸入することによって、閉鎖シャフトが軸受けおよび通路区域で閉塞されることを防止するために、従来技術による解決策では、粉体の充填可能な最も高いレベルから、可能な限り軸受けおよび通路区域が離して配置される。さらに従来技術によれば、様々なポリマーシール手段が保護シールのために検討されている。横方向の充填口を有する装置内の粉体充填レベルの限度は、充填口が容器と合体する位置によって決められる。これらの解決策の結果、投与量分配ヘッドの全高が大きくなり、そのため投与量分配装置の全高が極めて大きくなり、したがって器械は高価で取り扱い難くなる。さらに弾性シール手段は非常に侵食を受け易く、投与量の材料内に含まれる溶剤によって侵されることがあり、したがって、駆動シャフトが回転および直進運動を支持される、軸受けおよび通路区域の耐久性シールとして適切な選択とは言い難い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述の投与量分配装置および分配ヘッドの問題を考慮すると、本発明はしたがって、投与量の材料の軸受けおよび通路区域への浸入により環境および/または投与量の材料が汚染され得るリスクなしに投与量の材料を分配できる、分配ヘッドまたは少なくとも1つのそのような分配ヘッドを備える投与量分配装置を提供する、という目的を有する。本発明のさらなる目的は、供給源容器および分配ヘッドを一緒に閉ユニットとして、駆動機構内に設置できるとともに、それらの内容物が分配された後に再び駆動機構から分離できる、簡単な方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、独立した特許請求の範囲に明確に記された特徴を有する、分配ヘッドまたは前記分配ヘッドを含む投与量分配装置によって達成される。
粉体またはペースト状の投与量の材料のための分配ヘッドは、出口開口部を有するハウジングと、軸受けおよび通路区域と、ハウジングに接して形成されまたはそれに連結され、少なくとも1つの供給源容器を分配ヘッドに連結するように働く、少なくとも1つのソケットとを含む。ハウジング内側には、少なくとも1つのソケットを出口開口部に連結するように働く、少なくとも1つのフィーダシュートが形成される。さらに、閉鎖シャフトは、その長手方向中心軸の周りに回転し、それに沿って摺動する自由度を有し、軸受けおよび通路区域内に保持されて、出口開口部の区域内に配置された閉鎖要素に連結される。閉鎖シャフトおよび閉鎖要素の軸方向移動に伴って、出口開口部は広範に、または狭小に開かれ、それによって、出口開口部を通過する投与量の材料の体積流量が制御される。閉鎖シャフトは、閉鎖シャフトの長手方向中心軸に沿った変位を制限するリミットストップを有する。フィーダシュート内には対向側ストップが形成され、リミットストップが対向側ストップに対して固着され、出口開口部が閉鎖要素の閉鎖部分によって閉鎖される閉鎖位置を画定するように働く。リミットストップ、および/または対向側ストップには、少なくとも1つの凹所、ピーリングエッジ、スクレーピングエッジ、スクレーピング面、またはカッティングエッジが形成される。
【0011】
この構成によって二重の利点が達成される。第1に、凹所、ピーリングエッジ、スクレーピングエッジ、スクレーピング面、またはカッティングエッジをリミットストップ、および/または対向側ストップに配置することにより、軸受けおよび通路区域が粉塵粒子の浸入に対し防護され得る。特に閉鎖段階における、回転および直線的移動の結果、この配置において、閉鎖シャフトに付着した投与量の材料は、連続的に剥ぎ取られて軸受けゾーンから外に移動させられる。第2に、リミットストップ、および対向側ストップが存在することにより、ならびにリミットストップと対向側ストップとの間の区域から投与量の材料を除去するように働く少なくとも1つの凹所、ピーリングエッジ、スクレーピングエッジ、スクレーピング面、またはカッティングエッジにより、閉鎖位置が正確に画定され達成できる。投与量の材料が分配ヘッドから制御されずに漏れ出すことを確実になくするためには、閉鎖位置に到達する能力が最も重要である。
【0012】
スクレーピング要素は、リミットストップの一部を切削して形成されたエッジであってよい。リミットストップの表面、および/または対向側ストップの表面に、精密ならせん形状の溝を配置することも、もちろん可能である。回転する閉鎖シャフトは、リミットストップの表面の対向側ストップの表面に対する相対的運動を、リミットストップの表面が対向側ストップの表面に対接するまで起こすので、間に挟まれた投与量の材料は、溝によってこの区域から外へ移動させられ得る。リミットストップと対向側ストップの両方が、スクレーピングエッジ、カッティングエッジ、または溝付きのスクレーピング面を担持しているならば、リミットストップの溝の円形部分は、対向側ストップのそれらの部分に関して、例えば、対向側ストップの隆起した部分がリミットストップの溝にはまり込まないように、配置される必要がある。これによって、リミットストップと対向側ストップとが噛みあいクラッチと同様に互いに係合し、それによって回転が阻止される可能性が防止される。
【0013】
分配ヘッドを短時間で交換できるように、および投与量の材料の意図しない放出に対して最高度の安全性レベルを提供するように、閉鎖シャフトは、ハウジング内に着座しているばねによって、強制偏倚されることが好ましい。分配ヘッドが投与量分配装置に連結されておらず、閉鎖シャフトが投与量分配装置の駆動シャフトに結合されていないときは、ばねの力によって、閉鎖要素も閉鎖位置に保持され得る。したがって、閉鎖シャフトが駆動シャフトから切り離されているときは、閉鎖部分は自動的に送出開口部を閉鎖する。この分配ヘッドの自動閉鎖特性は、特に毒物の取扱い時に安全手段として働き、さらに不純物が供給源容器または分配ヘッドに入ることも防止する。
【0014】
閉鎖シャフトの製作において、最も正確な技術が使用された場合でも、個別のシャフト部分のある程度の偏心は避けられない。最微小粒子さえも拭い去り、閉鎖シャフトと軸受けおよび通路区域との間のあそびを可能な限り小さく維持するために、軸受けおよび通路区域は、ハウジングに相対的な半径方向に浮動する自由度を有して配置され、閉鎖シャフトを摺動シートで抱持する、少なくとも1つのシールリングを含んでよい。浮動配置は、シールリングが、ハウジングによって剛的に抱持されず、閉鎖シャフトの長手方向中心軸に垂直平面内で移動する自由度を有して、着座させられることを意味する。このシールリングを、ハウジングと、ハウジングに向かって指向するそのばねの端部との間に、配置することが有利である。シールリングに着座しているばねがあると、ばねはシールリングをハウジングに対して押圧するので、ハウジングに対してシールリングの軸方向あそびは消去される。
【0015】
運転状態、すなわち、分配ヘッドが投与量分配装置内に着座しているときには、閉鎖シャフトの長手方向中心軸は鉛直方向に向いていることが好ましい。さらに、少なくとも1つのフィーダシュートの長手方向中心軸は、閉鎖シャフトの長手方向中心軸に対して鋭角に配置され、角の幅は0°より大で90°より小であり、装置の運転状態において角の頂点は下方に向いている。フィーダシュートを斜め位置に設定することにより、この鋭角が投与量の材料の安息角より小さい限り、投与量の材料は、重力のみの影響下で供給源容器から出口開口部に移動できる。さらに、閉鎖シャフトの長手方向中心軸は少なくとも1つのソケットの外側にある。このことは、少なくとも1つの供給源容器が、運転状態における空間的配置において、少なくとも部分的に駆動シャフト、および/または閉鎖シャフトの側方に配置される、という目的に役立つ。
【0016】
この構成の結果、分配ヘッドが依然として投与量分配装置内に着座しているか否かにかかわらず、供給源容器は分配ヘッドから分離できる。したがって、供給源容器を介してつながっている閉鎖シャフトによって生じる難点を伴わずに、供給源容器を分配ヘッドから分離することができる。しかし現実問題としては、分配ヘッドと供給源容器からなるユニットが、初めに投与量分配装置から取り外されて、上側を下に回転させられ、その結果、出口開口部は上側に向き、ユニットを振動することにより、残留している投与量の材料は供給源容器に戻り、その後、空になった分配ヘッドは供給源容器から分離される。フィーダシュートは、閉鎖シャフトに対し鋭角に配置されているので、その内側の輪郭は、分配ヘッドがこの単純な方法によって供給源容器から分離される前に問題なく空にされ得るような、有利な形に設計できる。
【0017】
この処理をさらに円滑にするために、出口開口部には円形断面を与えることができ、閉鎖要素は基本的に円筒形状に構成することができる。したがって、閉鎖要素の区域には、投与量の材料が保持され得るアンダカット、溝、および角が作られない。
【0018】
閉鎖要素は、基本的に円筒形状に構成されており、出口開口部を閉鎖するために働く少なくとも1つの閉鎖部分と、閉鎖部分に隣接して配置され投与量の材料を外部に送出するために働く排出部分とを有することが好ましい。この配置における排出部分は、円筒の円周内に凹んだ少なくとも1つの表面窪み部を含む。この実施形態において、閉鎖部分は、本装置の運転位置に関して、排出部分の上部、および/または下部に配置できる。
【0019】
理想的には、閉鎖シャフトに連結された攪拌装置を収容するように、長手方向中心軸に対して回転対称な空洞がハウジング内に形成される。この空洞は出口開口部とフィーダシュートとの間に配置される。
【0020】
攪拌装置は、投与量の材料をほぐし、分配ヘッド内に停滞する材料の蓄積を防止するために働くだけではない。攪拌装置は、閉鎖シャフトの長手方向中心軸周りの軌道がフィーダシュートを通過するような少なくとも1つの攪拌ブレードを有すれば、その攪拌ブレードがフィーダシュートから空洞に入る、微粉状、またはペースト状の粘稠度の投与量の材料を削り取り、前記投与量の材料を長手方向中心軸に向かって、および/または出口開口部に向かって移動させる、働きをする位置に設定されて、投与量の材料の出口開口部への移動も支援できる。
【0021】
投与量の材料の機械的性質に依存して、多数の力が攪拌ブレードに働き得る。したがって攪拌ブレードは、攪拌ブレードの変形に対して十分な防護を確実にするために、少なくとも2つの位置で、閉鎖シャフト、および/または閉鎖体にぴったり合った連結部を有しなければならない。さらに攪拌ブレードは、ハウジング内に配置された少なくとも1つの攪拌ブレード軸受けによって、ハウジング内に回転自在に拘束されてもよい。攪拌ブレード軸受けもやはり、少なくとも1つのスクレーピングエッジ、スクレーピング面、またはカッティングエッジを有して、軸受け部に入ってくる投与量の材料が回転する結果、軸受け部から除去される効果を有することが好ましい。
【0022】
分配ヘッドを空にできる前述の便利な方法を損なわないように、少なくとも1つのフィーダシュートの長手方向中心軸と閉鎖シャフトの長手方向中心軸とが、互いに交差して、交差する点が回転対称な空洞の区域内に位置すれば、有利である。
【0023】
供給源容器が充填されると、装置の運転位置に対して、粉体の充填レベルは軸受けおよび通路区域の上になるので、軸受けおよび通路区域は一種の流体圧力下にあって、それによって、投与量の材料の粒子は軸受けおよび通路区域内に押圧される。この圧力は本質的に、投与量の材料の粘稠度および粒径に依存する。閉鎖シャフトの長手方向中心軸ならびに軸受けおよび通路区域に向かう点に対し回転対称なドームがハウジング内に形成される設計において、圧力が部分的に反対向きに作用することがあり得る。ドームは、軸受けおよび通路区域を、投与量の材料の直接的な質量流量とは無関係に維持する効果を有し、結果として投与量の材料内に存在する数少ない非常に微小な粒子は、軸受けおよび通路区域を通過するように導かれ、それによってこれらの非常に微小な粒子が軸受けおよび通路区域内に入り得る確率を低下させる。
【0024】
投与量の材料または周囲環境の汚染のリスクを最小限にし、投与量の材料の保存寿命を増加させる1つの方法として、あるいは分配ヘッドが、供給源容器用に1つより多くのフィーダシュートおよびソケットを有する場合は、1つまたは複数の、あるいは全てのフィーダシュートは、外部から作動され得るシャッタ要素を備えることができる。これによって、個別の供給源容器を付勢することが可能になる。シャッタ要素は、もちろんフィーダシュート内の流速を制御するためにも役立ち、または、投与量の材料が分配ヘッドの付いた供給源容器内に保管されることになる場合は、追加の閉鎖装置になり得る。材料と設計選択の適切な組合せを用いて、例えば回転スライドシャッタとして、供給源容器内で投与量の材料の気密保管を達成することさえも可能である。ハウジングも、ガス透過性連結部を介してフィーダシュートに連結された少なくとも1つのガス供給ポートを有し得る。ガス透過性連結部は、少なくとも1つの貫通孔、および/またはガス透過性ダイアフラムで構成されてよい。適切な設計によって、このダイアフラムは投与量の材料の粒子がガス供給ポート内に入ってくることを防止する。適切な構成を用いることにより、出口開口部における送出率は、ガスの注入によって影響され得る。さらに、ガスの注入は、投与量の材料の凝集、または投与量の材料のフィーダシュートおよび供給源容器の壁への付着を最小限にするために、投与量の材料を旋回させることにも役立つ。ガス供給ポートは、投与量の材料の保管寿命を延長する手段として、供給源容器内に不活性ガスを導入するためにも使用される。不活性ガスの性質によって(すなわちガスが、ガスによって動かされる媒質より軽いか重いかによって)、供給連結部は、シャッタ要素と出口開口部との間、またはシャッタ要素とソケットとの間に配置され得る。後者の配置によって、ガス供給ポートは、供給源容器の内側、および/または分配ヘッドの内側に、真空部を発生するように役立てることも可能である。さらに、ハウジングは、フィーダシュートへのガス透過性連結部を有する追加的な中空空間を含むことが可能であり、追加的な中空空間内には、例えば、シリカゲルまたは分子篩のような吸湿物質が充填される。
【0025】
低粘度のペースト状、または高流動性の粉体の投与量の材料は、分配処理の間に供給源容器内の充填レベルを低下させることにより、投与量分配装置の精度に対して強い影響を有することがある。充填レベルが、投与量分配処理に対して有する影響を補償するための手段として、少なくとも1つのフィーダシュートは、投与量の材料の流速に影響を与えるように働く、くびれ部を有することができる。このくびれ部は、例えばベンチュリーノズルの内部輪郭形状を有してよいが、ダイアフラムシャッタ、挿入篩などのようなものであってもよい。
【0026】
特にフィーダシュート内で1つまたは複数の篩を使用することは、非常に多くの利点を有することができる。篩により、供給源容器内に大きい塊が保持される。一方では、これによって出口オリフィスの区域内での目詰まりが防止され、他方では、所与の寸法までの粒子のみが確実に分配されるようにする。これらの塊を分散するために、振動発生器などの適切な手段が使用される場合は、篩は塊の分割を支援する。段階的な穴寸法の篩が直列に配列されると、フィーダシュート内の投与量の材料は粒子寸法にしたがって分類され、それによって最小の粒子が最初に分配され得る。それらが分配された後、最小の穴を有する挿入篩はシャッタ要素と同様に、例えば旋回させられ、または横方向に引抜かれ得る。それによって次に大きい粒子のための通路が開き、それらの粒子が分配され得る。このようなステップが、出口開口部の最大開口断面積より小さい全粒子が排出されるまで、他の篩について続き得る。
【0027】
挿入篩の数を低減するために、互いに回転、旋回、または摺動され得る2つの挿入篩を、フィーダシュート内で隣同士に配置することも可能である。多数の開口−調節可能な通路の開口部を有するこの配置によって、分配されるべき最大粒子の寸法は、ゼロから篩穴の最大開口まで、選択的に調節され得る。特に、挿入篩を互いに対して回転することによって通路の開口部の寸法が設定され得るような配置は、単純でスペース節約型である。
【0028】
分配ヘッドに連結され得る供給源容器の種類が、単一の設計に限定されないように、または種々の寸法の連結部を有する広い範囲の異なる供給源容器を使用できるように、ソケットは、異なる構成の中間フランジに連結されてアダプタとして働き得る。
【0029】
供給源容器の取扱いを円滑にするために、供給源容器を駆動機構内に設置するときに、またはそこから取り出すときに、運転可能状態にある投与量分配装置内の駆動シャフトおよび閉鎖シャフトは、共通の長手方向中心軸に沿って配列されることが好ましい。これにより、駆動機構は、駆動シャフトの単純な直線的移動によって、閉鎖シャフトに結合され、またはそこから切り離される。これによって、噛みあいクラッチ、摩擦クラッチなどのような、形状係合または接触力係合を有する結合器の型式について、最も広い範囲の選択をすることも可能となる。
【0030】
供給源容器の長手方向中心軸は、供給源容器が分配ヘッドに連結されるときに、閉鎖シャフトの長手方向中心軸に対し、原則として任意の角度方向に向けることができる。しかし、長手方向中心軸の方向によっては投与量の材料をフィーダシュートに入らせるために、供給源容器は、例えばフィードスクリューなどの追加のフィーダ要素を備えねばならないことがある。そのような追加のフィーダ要素が必要になることを避けるために、分配ヘッドが駆動機構に着座させられたとき、流動性のある投与量の材料が、重力によって分配ヘッドの出口開口部まで移動され得るような角度が選択されることが、好ましい。もちろん、特に強く凝集した投与量の材料が、供給源容器からフィーダシュートを通って出口開口部まで移動させられる場合は、これらの実施形態においても同様に、供給源容器内に配置された追加のフィーダ手段があってよい。
【0031】
分配ヘッドに連結された供給源容器を有する第1の好ましい実施形態において、少なくとも1つの供給源容器の長手方向中心軸と、関係する少なくとも1つのフィーダシュートの長手方向中心軸とが、ソケットまたは中間フランジの区域内の1点で交差するが、2つの長手方向中心軸の間の角度は任意の大きさであってよい。
【0032】
分配ヘッドに連結された供給源容器を有する第2の好ましい実施形態において、少なくとも1つの供給源容器、および関係する少なくとも1つのフィーダシュートは、共通の長手方向中心軸を有する。
【0033】
分配ヘッドに連結された供給源容器を有する第3の好ましい実施形態において、閉鎖シャフトの長手方向中心軸と、供給源容器の長手方向中心軸とは、互いに平行に配置される。
【0034】
特に円形の開口断面積が使用されると、投与量の材料と分配ヘッドの内部輪郭との間の接触表面積を最小化し、一方、通路断面積を最大化するので、投与量の材料の出口開口部への流れが促進されることが明らかにされている。したがって、フィーダシュートはフィーダシュートの長手方向中心軸に垂直方向に延びる平面内に、楕円形または円形の断面を有することが好ましい。
【0035】
さらなる実施形態において、供給源容器は管状体を有し、その第1の開口部には、ソケットまたは中間フランジにはめ込まれる締結フランジが形成され、その第2の開口部は、閉鎖可能な充填用開口として構成される。この種の供給源容器は、分配ヘッドから外す必要なく再充填できる。しかし、例えば毒性のある、または非常に高価な物質のような、微妙な投与量の材料については、唯一の開口部を有し、供給源容器がその開口部を通して分配ヘッドのソケットまたは中間フランジに連結され得る、供給源容器を使用することが好ましい。
【0036】
投与量の材料が散発的にのみ分配され、分配ヘッドおよび供給源容器のユニットが保管容器としても使用されることになる場合は、分配ヘッドおよび/または供給源容器が、識別記号を担持するか、またはデータ記憶モジュールの付いた送信/受信ユニットを有し、使用者が分配ヘッドおよび供給源容器から離れて配置された読み/書き装置を使用できれば有利である。データは、物理的接続または無線送信によって、読み/書き装置とデータ記憶モジュールとの間で交換され得る。特にこの目的に適しているのは、例えば互換性のある読み/書き装置付きのRFIDタグである。しかし、供給源容器または分配ヘッドに付けた単純なバーコードまたはマトリックスコードも、投与量の材料の識別に役立てることができて、バーコードリーダまたはカメラで登録できる。
【0037】
組立てを容易にし、防護用にRFIDタグまたは識別記号をハウジング内側に設置するために、分配ヘッドのハウジングは外側部分と挿入ユニットとに分離されることが好ましい。少なくとも軸受けおよび通路区域は、この挿入ユニットに形成される。挿入ユニットは、外側部分の中に装着される前に、閉鎖シャフト、閉鎖要素、攪拌要素(該当する場合)、および識別記号またはデータ記憶モジュール付きの送信/受信ユニットを、取り付けられてよい。識別記号が使用される場合は、少なくとも記号の区域内の外側部分は透明な材料で作られる。分配ヘッド内に投与量の材料が残っているか否か、またどれくらい残っているかを、外部から容易に見られるように、ハウジング全体が透明な材料で作られていることが理想的である。透明ハウジングは、所望される場合には、目盛りつきの充填レベル計を有することも可能である。
【0038】
上に詳細に記述したように、本発明による少なくとも1つの分配ヘッドは、粉体またはペーストの形態をした投与量の材料のための投与量分配装置内で、少なくとも1つの駆動機構に剛的に連結されることが可能であり、少なくとも1つの分配ヘッドの閉鎖シャフトは、少なくとも1つのクラッチを介して、少なくとも1つの駆動機構の駆動シャフトに結合され得る。運転状態では、分配ヘッドは駆動機構の駆動ユニットの下に配置される。分配ヘッドの出口開口部は、運転状態では下向きであり、一方、運転状態では長手方向中心軸が本質的に鉛直方向に向いて、軸受けおよび通路区域は上を向いていることが好ましい。
【0039】
本発明による分配ヘッド、および本発明による投与量分配ヘッドの詳細は、実施形態の例の説明によって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】図1は、駆動機構内の定位置に設置された第1の実施形態の分配ヘッド、および分配ヘッドに連結された供給源容器を有する投与量分配装置を示す3次元図であり、分配ヘッドおよび供給源容器は断面図で示され、閉鎖シャフトと供給源容器の長手方向中心軸は互いに平行に配置されている。
【図2】図2は、中間フランジを介して分配ヘッドに連結された供給源容器を有するとともに、第1の攪拌装置、フィーダシュート内に配置され概略的に例示されたシャッタ要素、およびフィーダシュートへのガス供給ポートも有する、第2の実施形態の分配ヘッドの平面断面を示す図である。
【図3】図3は、駆動機構内の定位置に設置された第3の実施形態の分配ヘッド、第1の攪拌装置、および分配ヘッドに連結された供給源容器を有する図1の駆動機構を示す3次元図であり、分配ヘッドおよび供給源容器は断面図で示され、第2の攪拌装置は供給源容器内に配置されている。
【図4】図4は、分配ヘッドに直接連結された供給源容器を有する、第4の実施形態の分配ヘッドの平面断面を例示する図であり、フィーダシュートおよび供給源容器の長手方向中心軸は互いに一致しており、フィーダシュートはくびれ部を有し、さらに分配ヘッドのハウジング内には付加的な中空空間を有し、前記中空空間は、フィーダシュートに連結され吸湿物質が充填されている。
【図5】図5は、長さおよび構成の異なる2つの供給源容器を有する、第5の実施形態の分配ヘッドを示す3次元図である。
【図6a】図6aは、閉鎖シャフトの上に形成され、切削によって除去された2つの材料部分を有する、第1の実施形態のリミットストップを示す3次元図である。
【図6b】図6bは、閉鎖シャフトの上に形成され、切削によって除去された3つの材料部分を有する、第2の実施形態のリミットストップを示す3次元図である。
【図6c】図6cは、溝を有する閉鎖シャフトの上に形成された、第3の実施形態のリミットストップを示す3次元図である。
【図6d】図6dは、対向側ストップに切り欠き部を有し、閉鎖シャフトの上に形成され、軸受けおよび通路区域内に設置された形でここに示された、図6aのリミットストップの第1の実施形態と組み合わされた、軸受けおよび通路区域の一部分を示す3次元図である。
【図7】図7は、フィーダシュートの長手方向中心軸に直角なフィーダシュートの平面断面を示す図であり、直近に配置された2つの挿入篩は、互いに対して摺動する自由度を持ってハウジング内に拘束されており、それらの穴部は本質的にフィーダシュート内に配置されている。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1は、分配ヘッド130が定位置に設置でき、引き続いて再び取り外しできる、駆動機構150を有する投与量分配装置100を示す。供給源容器110は、供給源容器110へのソケット140を介して、取り外し可能にまたは固定的に連結されている。分配ヘッド130のハウジング133内のソケット140の開口部145と出口開口部139との間に、フィーダシュート131が配置され、その中を通って、投与量の材料は供給源容器110から出口開口部139へ移動できる。このフィーダシュート131は円筒形状であって平坦な端面部134を有しており、出口開口部139はフィーダシュート131の最下点に配置され(分配ヘッド130が駆動機構150内に設置されるとき)、それによって投与量分配装置の運転状態において、投与量の材料が、重力の影響下でフィーダシュートの壁によって、出口開口部139まで送られるようにする。供給源容器110を分配ヘッドに連結する前に、供給源容器110には投与量の材料が充填される。組立ては上を下にした位置で行われ、それは、分配ヘッドおよび供給源容器の連結操作の間は、分配ヘッド130の出口開口部139および供給源容器の開口部を、それらの運転位置とは逆に保持することを意味する。
【0042】
分配ヘッド130のハウジング133は、分配ヘッドが駆動機構150内に着座されたとき、第2のホルダ要素152によって第1のホルダ要素151に押し付けられ、したがって駆動機構150内に拘束保持される。2つのホルダ要素151、152は着座装置155の構成要素であって、鉛直方向に向けられたリニアガイド156によって駆動機構150のハウジングに連結され、したがって高さを調節可能であり、それによって、分配ヘッド130が駆動機構150内に着座されるとき、長さの異なる目標容器190を分配ヘッド130の出口開口部139の下に据え付けることができる。駆動シャフト158を有する駆動ユニット157は、着座装置155の上に配置される。駆動ユニット157、または少なくとも駆動シャフト158は、着座装置155に対して鉛直方向に上下移動できる。分配ヘッド130のハウジング133は軸受けおよび通路区域144を有し、その中に、回転運動、およびその長手方向中心軸に沿った直線的移動の自由度を有する、閉鎖シャフト135が拘束される。リミットストップ141および対向側ストップ195は、それぞれ閉鎖シャフト135およびハウジング133に形成され、その機能は図2から6dまでの説明内で詳細に検討される。
【0043】
閉鎖シャフト135の長手方向中心軸は、フィーダシュート131の長手方向中心軸に対して鋭角αに配置され、鋭角αの頂点は本質的に出口開口部139に向いている。分配ヘッド133が、駆動機構150に、より具体的には着座装置155に着座した後に、閉鎖シャフト135はクラッチ142によって駆動シャフト158に結合できる。もちろん、簡単な方式でクラッチの両半分が互いに分離され得る設計の、形状係合または接触力係合の任意の既知のクラッチを使用できる。しかし、クラッチの選定における重要な基準として、通常の分配操作の間にクラッチの両半分の間にすべりがあってはならない。なぜならば、分配方法に依存して、このことは投与量分配装置100の運転精度を落とすことがあるためである。
【0044】
出口開口部139に向いているシャフト端部で、閉鎖シャフト135は、円筒状の閉鎖部138、およびそれに隣接して配置された送出部137を有する、閉鎖要素136を担持する。閉鎖要素136は、ハウジング133内に形成された出口開口部139内に達している。送出部138が出口開口部139内に位置すると、投与量の材料は、送出部138の輪郭および出口開口部139の周によって区切られた開口部を通って外部に送出され得る。さらに、閉鎖シャフト135はばね141の力によって弾性的に偏倚されているので、閉鎖シャフト135が駆動シャフト158から解放されると、閉鎖部138は自動的に出口開口部に戻され、かつ/または出口開口部内の定位置に保持される。
【0045】
目標容器190は、駆動機構150の制御−調整電子機器に電子的に接続されている秤192の荷重受け191の上に載っている。図1はさらに、データ記憶モジュールを有する送信/受信ユニット161、および/または識別記号を示しており、識別記号は分配ヘッド130のハウジング133内、またはその上に配置され、そのデータは読取り装置に登録されるか、または読取り装置は読み/書き装置160と通信可能である。この機能は、カメラで登録され得るバーコードまたはマトリックスコードでよく、または電気的接続あるいは無線接続のどちらかを介して、例えばRFIDタグの形で、投与量分配機構100の電子制御装置に接続されるデータ記憶モジュールでよい。
【0046】
図1に示す供給源容器110は、基本的に円筒形状をしている。しかし、原則として他の形状、例えば四角形、六角形、または八角形の内部または外部形状も供給源容器として可能である。図1に示すように、ソケット140の適切な設計によって、供給源容器110の長手方向中心軸は、閉鎖シャフト135の長手方向中心軸と平行に配置される。しかしこのことは、供給源容器110が絶対に鉛直に配置されなければならないことを意味しない。供給源容器110の長手方向中心軸は、その配置によって、供給源容器110からフィーダシュート131を貫通して出口開口部139に至る連続した通路ができるのであれば、閉鎖シャフト135の長手方向中心軸、および/またはフィーダシュート131の長手方向中心軸に対して、任意の所望の方向を有してよい。運転状態において、ソケット140が供給源容器110の最下点の上方に配置されると、投与量の材料をフィーダシュート131内に移動できるように、供給源容器110内に追加的な搬送手段を設けることが必要となる。分配ヘッド130が駆動機構150内に着座され、閉鎖シャフト135が駆動シャフト158に結合され、供給源容器110が分配ヘッド130に連結されると、機械的構成要素に関する投与量分配装置100の運転状態が確立される。
【0047】
以下の図面に示される範囲では構成要素は図1内のものと同等であって、同じ参照符号が使用され、先行する図面内にある部品の説明は同様に適用可能である。
図2は、中間フランジ140を介して分配ヘッド230に連結された供給源容器110を有する、第2の実施形態の分配ヘッド230の平面断面を示す。図1と同様に、供給源容器110は、中間フランジ内の開口部145、およびフィーダシュート231を介して、出口開口部239に連結されている。図1に示すフィーダシュートのような平坦な端面部の代わりに、図2のフィーダシュート231は球状の端面部234を有する。球状の端面部234は、閉鎖シャフト135の長手方向中心軸に関して、回転対称な自由空間をもたらすので、これによって、第1の攪拌装置281を使用することが可能になる。攪拌装置281は直線的な移動性を有し、ガイドリング282を介して閉鎖シャフト135に保持される。これによって、攪拌装置281がフィーダシュート231の壁に押し付けられることがなく、閉鎖シャフト135が直線的に上下移動できるようになる。閉鎖シャフト135は、ガイドリング282を係合する溝283を担持し、それによって回転モーメントを攪拌装置281に伝達する。
【0048】
既に図1の文脈中に記述したように、閉鎖シャフト135は、ばね143によって一方向に強制偏倚されており、したがって、分配ヘッド230が駆動機構から取り外された後、閉鎖要素は出口開口部239内に確保され、開口部は閉鎖される。閉鎖位置を実際的に画定するために、閉鎖シャフトは、ばね143の偏倚力によって、フィーダシュート231内に形成された対向側ストップ295に対して押圧されるリミットストップ241を有しており、その結果、閉鎖位置に到達すると、リミットストップ241は対向側ストップ295と固体接触する。投与量の材料の所望の目標量が目標容器によって受け入れられると直ちに、出口開口部239を確実に閉鎖することができるようにすべきである。投与量の材料は、リミットストップ241と対向側ストップ295との間で、目詰まりすることがあるので、両ストップの間に捕捉された投与量の材料が、出口オリフィス239の完全閉鎖を妨げ得るリスクがある。したがってリミットストップ241は、リミットストップ241と対向側ストップ295との間に捕捉された投与量の材料を、閉鎖シャフト295の回転によって取り除くように働く、適切な形状を与えられる。シュート壁は閉鎖シャフトの長手方向中心軸に対して鋭角βだけ傾斜されているので、ピーリングエッジ276は対向側ストップ295の区域内に形成される。このピーリングエッジ276は、閉鎖シャフト135が閉鎖段階の間にその長手方向中心軸に沿って動くときに、閉鎖シャフト135に付着した投与量の材料を剥ぎ取る目的を有する。ピーリングエッジ276をより明確に例示するために、295内の対向側ストップのための凹所は、図2で非常に大きく示されている。しかし、より良好な剥ぎ取り効果を達成するために、現実的な解決策として、凹所は閉鎖シャフト135を固く抱持する。リミットストップ241に関する3つの設計の可能性が図6aから6cに例示されており、以下でさらに詳細に説明される。
【0049】
図2にはさらに、作動要素286を用いて開閉できるシャッタ要素285を概略的に表示し、作動要素も同様に概略的に表示されている。シャッタ要素285は、差込み、回転スライド、線型スライド等などの従来の設計にしたがって構成可能である。シャッタ要素285は複数の機能を有することが可能である。シャッタ要素は、投与量の材料の流れを絞るように働き、または、供給源容器110および分配ヘッド230からなるこのユニットが投与量の材料の保管および移送容器として同時に使用されることになっている場合は、外部に対する気密な閉鎖部を投与量の材料のために形成するように働くことも可能である。本ユニットを後者の目的のために使用するときは、まずフィーダシュート231内に存在する投与量の材料を揺すって供給源容器110内に戻してから、シャッタ要素が閉じられる。
【0050】
湿度などの周囲の要因に反応する投与量の材料は、その保管を適切に取り扱う必要がある。したがってここに概略的に示すように、フィーダシュート231にはガス供給ポート270が追加装備されてよく、投与量の材料の通過はガス透過性のダイアフラムによって防止される。ガス供給ポート270を用いて、供給源容器110および分配ヘッド230の内部は不活性ガスであふれさせられてよく、それによって他のガス状媒体(例えば空気)の浸入は阻止され得る。例えば環境に有害な投与量の材料の残留物を中和し、それによって空の供給源容器110および分配ヘッド230を除染するために、反応性ガスを投与量の材料内に導入することも、もちろん可能である。もちろん、分配ヘッド230を洗い流すために、流体がフィーダシュート231内に導入され得るような形に、ダイアフラム271も設計できる。投与量の材料を外部に送出する前に、攪拌装置281の回転によってガス暴露を強化することが可能である。ガス供給ポートを適切に設計することにより、フィーダシュート231に入ってくるガスは、フィーダシュート231内、または出口開口部239を通過する投与量の材料の通路内にある、パルプ状または粘着性の投与量の材料の移動も促進できる。
【0051】
図3は、図1の駆動機構150を含む投与量分配装置300を例示するもので、ここでは3次元図で示しており、また、駆動機構内に着座させられた分配ヘッド330は断面図で示す。図1と同様に、図3の投与量分配装置はその運転状態を示しており、出口開口部339は開けられている。この位置で、投与量の材料は出口開口部339を通過して目標容器190に移動できる。
【0052】
より大きい攪拌装置381に十分な自由空間を提供し、それが閉鎖シャフト135と一緒に、閉鎖シャフトの長手方向中心軸周りに回転できるようにするために、ハウジング333の内部空間の一部はドーム345状の形状とされ、軸受けおよび通路区域144に延びている。閉鎖シャフト135とハウジング333との間の軸受けギャップは、フィーダシュート331内で直ちに終了しないので、このドーム345は、軸受けおよび通路区域に投与量の材料の浸入に対抗する追加的防護を与え、それによって、軸受けギャップが、フィーダシュート331内を流れる投与量の材料との直接接触にさらされないようにする。第2の攪拌装置381の攪拌ブレードは、投与量の材料がフィーダシュート331から剥ぎ取られて、閉鎖シャフト135および出口開口部339に向かって移動させられるように設計されている。
【0053】
フィーダシュート331の長手方向中心軸に直角な方向の直線的な移動性を有する、第1の挿入篩385および第2の挿入篩386が、フィーダシュート331内に配置されている。挿入篩385、386は複数の穴部を有し、個別の穴の開口寸法は出口開口部339に向かって減少している。この構成の結果、分配処理の間に投与量の材料の粒径を選択できる。挿入篩385、386は、フィーダシュート331の長手方向中心軸に直角方向にスライド可能なので、個別の粒径分類は昇順に選択可能である。挿入篩385、386をフィーダシュート331から部分的に、または全面的に引き出すことにより、引き出された挿入篩の区域内のフィーダシュートを通過する通路は、全粒径に対して開放される。さらに、この配置によって挿入篩385、386は交換または洗浄のために取り出すことが可能となる。2つより多くの、または唯1つの挿入篩を使用することも、明らかに可能である。
【0054】
特に、粘着性またはパルプ状の投与量の材料を、供給源容器110からフィーダシュート331を通過して出口開口部まで、詰まりを残さず移動可能とするために、供給源容器内に配置された第2の攪拌装置382があってよい。第2の攪拌装置は、ハウジング333内に回転可能に拘束されている攪拌シャフト383に連結される。攪拌シャフト383は、クラッチ342を介して、角度変更ギアボックス355の出力シャフトに連結されている。角度変更ギアボックス355は、この目的を果たすために、図1に示す第1のホルダ要素151よりも長い、第1のホルダ要素351に連結されている。角度変更ギアボックス355の入力シャフトは、図3に外形を概略的に示すモータ353に連結されている。第2の攪拌装置382のための他の概念の駆動源も、もちろんあり得る。例えば、モータ353は、角度変更ギアボックス355の代わりに、攪拌シャフト383に直接連結されてもよい。
【0055】
図4は、第4の実施形態の分配ヘッド430の平面断面を例示する。分配ヘッド430は、外側部分433と挿入ユニット432に再分割されるハウジングを有する。フィーダシュート431は外側部分433内に形成される。さらに、外側部分433およびソケット440が一体として構成されるように、ソケット440は外側部分433に形成される。供給源容器410はソケット440に直接連結され、供給源容器410およびフィーダシュート431は共通の長手方向中心軸を有している。閉鎖シャフト435は、回転および直線的な移動性を有し、挿入ユニット432内に形成された、軸受けおよび通路区域444内に保持される。軸受けおよび通路区域444と出口開口部439との間に、必要であれば、閉鎖シャフト435に連結され得る攪拌装置を収容するように、回転対称の空洞471が形成されている。前述の図に示すように、フィーダシュート431、より具体的にはシュートの壁は閉鎖シャフト435に対して鋭角に配置されており、それらの長手方向中心軸は互いに、回転対称の空洞471の区域内に配置された一点Sで交差する。前述の図面と同様に、閉鎖シャフト435は閉鎖部分438内で終結し、一方送出部437はよりクラッチ142近くに配置される。閉鎖シャフト435が投与量分配装置の駆動シャフトから外されると、ばね143は、閉鎖シャフトに形成されたリミットストップ441を、挿入ユニット432に形成された対向側ストップ495に対して押圧する。ストップ441および495は、ストップ441および495が互いに対して固体接触しているときに、出口開口部439が閉鎖部438によって閉鎖されるような形態で、閉鎖部438および出口開口部439に合致させられている。閉鎖シャフト435に付着している投与量の材料を連続的に剥ぎ取り、完全閉鎖を確保する手段として、溝485がリミットストップ441に形成され、凹所486が対向側ストップ405に形成される。この構成の結果、閉鎖シャフト435の回転によって、ストップ441、495の間に蓄積した投与量の材料が閉鎖シャフト435と軸受けおよび通路区域444との間の軸受けギャップから半径方向に離脱させられる。
【0056】
最小寸法の粒子が軸受けおよび通路区域444に入り込むことを防止するために、シールリング488が、ばね143と挿入ユニット432との間の浮動する位置に配置される。したがってばね143は、挿入ユニット432より、むしろシールリング488上に直接着座させられる。シールリング488の内径は閉鎖シャフト435のシャフト直径に合致させられており、そのため2つの部品の間に、厳しい公差の摺動接触部がある。摺動接触部内に存在するあそびは非常に小さいので、最微小粒子でも入り込むことが防止される。シールリング488の外径は、軸受けおよび通路区域444のステップ付き穿孔の内径より明らかに小さく維持されている。シールリング488は、挿入ユニット432に対して浮動配置されているため、製造に関連する偏心の結果発生し得る閉鎖シャフト435の半径方向偏位、シャフトの曲がり、閉鎖シャフト435ならびに軸受けおよび通路区域435の弾性変形に自由に追随する。シールリング488の挿入ユニット432に対する軸方向あそびは、ばね143の偏倚力でキャンセルされる。
【0057】
さらにフィーダシュート431内に配置されたくびれ部470があって、非常に流動性のよい投与量の材料が、分配処理時にあまりに急激に目標容器内に流れ込むことを防止する働きをする。この対策の結果、投与量分配装置の制御−調整ユニットには、十分な反応時間が与えられ得る。ハウジング433はさらに、充填用開口部476を介して吸湿物質478が充填された、中空空間475を含む。充填用開口部476はストッパ477によって密閉されている。中空空間は、ガス透過性連結部を介してフィーダシュートに連結されている。この配置によって、湿分を投与量の材料から除去すること、または湿分が浸入して投与量の材料内における塊の形成を防止することが可能である。
【0058】
分配ヘッドの組立てを円滑にし、データ記憶モジュール461付きの送信/受信ユニットを損傷および操作から十分に防護するために、図4に示すように、データ記憶モジュール461付きの送信/受信ユニットを収容するように、挿入部432内に空間を形成することが可能である。
【0059】
図5は、第1の供給源容器510および第2の供給源容器511を有する、第5の実施形態の分配ヘッド530の3次元図を示す。2つのフィーダシュートがあることを除けば、ハウジング内側の構成は、図1から4内の前述の分配ヘッドの例の1つと同様であり、またはその構成は、個別に説明したそれらの例の特徴を、任意に組み合わせて有することが可能である。明らかに、2つの供給源容器510、511を有する分配ヘッド530は、基本的に3つの異なる方向で駆動機構に連結され得る前述の図1、2、および4の分配ヘッドとは異なり、2つの異なる方向においてのみ駆動機構内に設置され得る。矢印XおよびYは、ハウジング533の着座接触面を示し、そのうちの1つだけが着座装置に対接する。分配ヘッド533が駆動機構内に着座されるとき、送信/受信ユニット561は、図1に示す送信/受信ユニット161と同じ位置を占める。分配ヘッド当たり2つより多くの供給源容器を有する構成も、もちろんあり得る。
【0060】
分配ヘッドが駆動機構内に着座されているときでも、供給源容器が再充填され得るように、第2の供給源容器511は、分配ヘッド533と反対の向きの端部に、閉鎖キャップ512を有する。前述の全ての例において、充填または再充填の目的のために、供給源容器が同様に閉鎖キャップ512を有することは、もちろん可能である。分配ヘッドが図2に示すようにフィーダシュート内にシャッタ要素を備える場合は、個別の供給源容器は、任意の所望の方式でオン・オフ切り替えられてよい。
【0061】
図6aから6cは、閉鎖シャフトに形成された異なる実施形態のストップの3次元説明図である。図6dは、図6aに示すリミットストップの実施形態と連結した、可能な対向側ストップの構成を示す。
【0062】
図6aにおいて、リミットストップ641は、より具体的にはその接触面は、第1の切削除去部分671および第2の切削除去部分672によって減少されている。これによって、開放空間と2つのスクレーピングエッジ673をリミットストップ641の区域内に形成し、それによって、リミットストップ673と図2に示す対向側ストップとの間に捕捉された投与量の材料を除去することができる。この効果は、閉鎖シャフト635の回転によって強化され、それによって停止している対向側ストップに対するリミットストップ641の相対運動が発生させられる。唯一の切削除去部分671、または2つの切削除去部分671、672より多くの切削除去部分を有する構成も、もちろん可能である。
【0063】
実施形態の第2の例を図6bに示す。閉鎖シャフト636に形成されたリミットストップ642の接触面は、3つの薄いブレードに減少されている。このケースではスクレーピング面674は鉛直であり、図6aに示す実施形態と比較して運転信頼性は著しく向上する。必要な接触面は、リミットストップと対向側ストップとの間の最大許容面圧、および図2のばねによって加えられる力に依存する。図6aおよび図6bの実施形態は、回転の考え方で独立に機能している。本概念においても、唯一のブレードまたはいくつかのブレードを有することは、もちろん可能である。
【0064】
図6cに示す閉鎖シャフト637のリミットストップ643の接触面は、溝675を有する。溝675を有する結果、カッティングエッジ676が形成され、これによって捕捉された投与量の材料の除去は、前述の実施形態と比較してさらにより効果的である。しかし、対向側ストップが磨耗し破損しないように注意しなければならない。本実施形態は、唯一の溝のみが可能であるという制限を暗示していると、解釈してはならない。数個の溝を有する構成も、もちろん可能である。
【0065】
図6dは、ハウジング633に付けた対向側ストップ695の可能な実施形態を例示するものであり、ハウジング633の小部分のみが図面に示されている。対向側ストップ695は凹所686を有する。対向側ストップ695には唯一の凹所686が形成されるという事実があるため、図6aにしたがってその接触面が切削除去部分671により減少されている、閉鎖シャフト635のリミットストップ641が、凹所686内に入り込み、それによって閉鎖シャフト635の回転を阻止することはない。対向側ストップ695に数個の凹所686を形成することも、もちろん可能であり、唯一の条件は、リミットストップ641と対向側ストップ695との間の最大許容面圧を考慮に入れ、凹所686の円形区画が切削除去部分671の円形区画と合致しないことである。
【0066】
図7はハウジング733を通る断面のフィーダシュート731を示す。本表示に選択された断面は、フィーダシュート731の長手方向中心軸に垂直である。図3に関連して詳細に前述したように、フィーダシュートは挿入篩を装備され得る。いくつかの挿入物が必要になることを避けるために、第1の挿入篩777および第2の挿入篩778が、互いに重なり合って、互いに対して摺動する自由度を有して、ハウジング733内に支持される、配置を使用することも可能である。挿入篩の穴部779は本質的にフィーダシュート731内に配置されている。挿入篩777、778を互いに対して摺動させることにより、個別の穴部は部分的に閉鎖される。穴部779が互いに完全に一致する位置では、穴部の開口に合致する最大寸法の投与量の材料の粒子は、挿入篩777、778を貫通して出口開口部へ通り抜ける、一方、穴部779が完全に閉鎖する位置では、挿入篩777、778はシャッタ要素としての働きをする。図7に示す挿入篩777、778は両方とも、ハウジング733に対して直線的に摺動可能である。したがって、2つの挿入篩777、778は取り出し、および洗浄が可能である。しかし、第1の挿入篩777がハウジングに剛的に連結され、第2の挿入篩778のみが摺動自在にされることも可能である。もちろん、第1の挿入篩777が、第2の挿入篩778に対して、回転点の周りに回転または旋回可能にされる解決策も、本発明のこの様相に包含される。
【0067】
もちろん、図1から7に記述された異なる実施形態は互いに組合せ可能である。異なる実施形態の凹所、スクレーピングエッジ、カッティングエッジ、ピーリングエッジ、および溝を、互いに組み合わせることも可能であり、それらの任意のものが、リミットストップのみならず対向側ストップにも形成されてよい。投与量の材料が、同様にリミットストップと対向側ストップとの間の空間から外に移動させられるような、リミットストップおよび/または対向側ストップの別の表面形状も、同様に本発明の一部である。
【符号の説明】
【0068】
300、100 投与量分配装置
511、510、410、110 供給源容器
530、430、330、230、130 分配ヘッド
731、431、331、231、131 フィーダシュート
733、633、533、333、133 ハウジング
134 フィーダシュートの平坦な端面部
637、636、635、435、135 閉鎖シャフト
136 閉鎖要素
437、137 送出部
438、138 閉鎖部
439、339、239、139 出口開口部
440、140 ソケット
643、642、641、441、241、141 リミットストップ
342、142 クラッチ
143 ばね
444、144 軸受けおよび通路区域
145 開口部
150 駆動機構
351、151 第1のホルダ要素
152 第2のホルダ要素
155 着座装置
156 リニアガイド
157 駆動ユニット
158 駆動シャフト
160 読み/書き装置
561、461、161 データ記憶モジュール付き送信/受信ユニット
190 目標容器
191 荷重受け
192 秤
695、495、295、195 対向側ストップ
234 フィーダシュートの球状端部
381、281 第1の攪拌装置
282 ガイドリング
283 溝
285 シャッタ要素
286 作動要素
270 ガス供給ポート
271 ダイアフラム
276 ピーリングエッジ
345 ドーム
353 モータ
355 角度変更ギアボックス
382 第2の攪拌装置
383 攪拌シャフト
777、385 第1の挿入篩
778、386 第2の挿入篩
432 挿入ユニット
433 外側部分
470 くびれ部
471 回転対称の空洞
475 中空空間
476 充填用開口部
477 ストッパ
478 吸湿物質
479 ガス透過性連結部
675、485 溝
686、486 凹所
488 シールリング
512 閉鎖キャップ
671 第1の切削除去部分
672 第2の切削除去部分
673 スクレーピングエッジ
674 スクレーピング面
676 カッティングエッジ
779 穴部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体またはペースト状の投与量の材料のための分配ヘッド(130、230、330、430、530)であって、
前記分配ヘッドは、出口開口部(139、239、339、439)を有するハウジング(133、333、533、633、733)と、軸受けおよび通路区域(144、444)と、前記ハウジング(133、333、533、633、733)に接して形成されまたはそれに連結されて、少なくとも1つの供給源容器(110、410、510、511)を前記分配ヘッド(130、230、330、430、530)に連結するように働く少なくとも1つのソケット(140、440)とを含み、
前記少なくとも1つのソケット(140、440)を前記出口開口部(139、239、339、439)に連結するように働く、少なくとも1つのフィーダシュート(131、231、331、431、731)が、前記ハウジング(133、333、533、633、733)の内側に形成され、
さらに閉鎖シャフト(135、435、635、636、637)が、その長手方向中心軸の周りに回転しそれに沿って摺動する自由度を有して、前記軸受けおよび通路区域(144、444)内に保持され、
前記閉鎖シャフト(135、435、635、636、637)は、前記出口開口部(139、239、339、439)の区域内に配置された閉鎖要素(136)に連結される、分配ヘッド(130、230、330、430、530)において、
前記閉鎖シャフト(135、435、635、636、637)は、その長手方向中心軸に沿った前記閉鎖シャフト(135、435、635、636、637)の変位を制限するリミットストップ(141、241、441、641、642、643)を備えること、
前記閉鎖位置を画定するように働く対向側ストップ(195、295、495、695)が、前記フィーダシュート(131、231、331、431、731)に形成され、前記リミットストップ(141、241、441、641、642、643)は、前記閉鎖位置で前記対向側ストップ(195、295、495、695)に直接接触して寄り掛かり、前記出口開口部(139、239、339、439)は、前記閉鎖要素(136)の閉鎖部(438、138)によって閉鎖されること、ならびに
投与量の材料を除去するように働く、少なくとも1つの凹所(486、686)、ピーリングエッジ(276)、スクレーピングエッジ(673)、スクレーピング面(674)、またはカッティングエッジ(676)が、前記リミットストップ(141、241、441、641、642、643)、および/または前記対向側ストップ(195、295、495、695)に形成されることを特徴とする分配ヘッド。
【請求項2】
前記閉鎖シャフト(135、435、635、636、637)が、前記ハウジング(133、333、533、633、733)内に着座しているばね(143)によって強制偏倚され、前記閉鎖要素(136)が、前記ばねの偏倚力によって前記閉鎖位置に保持され得ることを特徴とする、請求項1に記載の分配ヘッド(130、230、330、430、530)。
【請求項3】
前記少なくとも1つのフィーダシュート(131、231、331、431、731)の長手方向中心軸が、前記閉鎖シャフト(135、435、635、636、637)の長手方向中心軸に対して鋭角αに配置され、前記角αの幅は0°より大で90°より小であり、装置の運転状態において前記角αの頂点が下方に向いていることを特徴とし、
さらに、前記閉鎖シャフト(135、435、635、636、637)の長手方向中心軸が、前記少なくとも1つのソケット(140、440)の外側に配置され、前記少なくとも1つの供給源容器(110、410、510、511)が、運転状態における空間的配置において、少なくとも部分的に前記駆動シャフト(158)、および/または前記閉鎖シャフト(135)の側方に配置されることを特徴とする、請求項1または2に記載の分配ヘッド(130、230、330、430、530)。
【請求項4】
少なくとも1つのシールリング(488)が前記軸受けおよび通路区域(144、444)内に配置され、前記シールリング(488)が、前記ハウジング(133、333、533、633、733)に対して半径方向に自由に浮動し、前記閉鎖シャフト(135、435、635、636、637)を摺動シートで抱持することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の分配ヘッド(130、230、330、430、530)。
【請求項5】
前記出口開口部(139、239、339、439)と前記フィーダシュート(131、231、33、431、731)との間の、前記ハウジング(133、333、533、633、733)の内側に、前記閉鎖シャフト(135、435、635、636、637)に連結された攪拌装置(281、381)を収容するように、前記閉鎖シャフト(135、435、635、636、637)の長手方向中心軸に対して回転対称な空洞(471)が形成されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の分配ヘッド(130、230、330、430、530)。
【請求項6】
前記攪拌装置(281、381)が少なくとも1つの攪拌ブレードを有し、前記閉鎖シャフト(135、435、635、636、637)の長手方向中心軸周りの前記攪拌ブレードの軌道は前記フィーダシュート(131、231、33、431、731)を通過し、
前記攪拌ブレードは、前記フィーダシュート(131、231、33、431、731)から前記空洞(471)に入る、微粉状、またはペースト状の粘稠度の投与量の材料を削り取り、前記投与量の材料を前記長手方向中心軸に向かって、および/または前記出口開口部(139、239、339、439)に向かって移動させる働きをする位置に設定されていることを特徴とする、請求項5に記載の分配ヘッド(130、230、330、430、530)。
【請求項7】
前記少なくとも1つのフィーダシュート(131、231、33、431、731)が、外部から作動され得るシャッタ要素(285)を備えることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の分配ヘッド(130、230、330、430、530)。
【請求項8】
ガス透過性連結部(271)を介して前記フィーダシュート(131、231、33、431、731)に連結された少なくとも1つのガス供給ポート(270)が、前記ハウジング(133、333、533、633、733)に配置されていることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の分配ヘッド(130、230、330、430、530)。
【請求項9】
前記フィーダシュート(131、231、33、431、731)へのガス透過性連結部(479)を有する追加的な中空空間(475)が、前記ハウジング(133、333、533、633、733)内にあって、前記中空空間が吸湿物質(478)で充填されていることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の分配ヘッド(130、230、330、430、530)。
【請求項10】
前記少なくとも1つのフィーダシュート(131、231、33、431、731)が、前記投与量の材料の流速に影響を与えるように働くくびれ部(470)を備えることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の分配ヘッド(130、230、330、430、530)。
【請求項11】
前記少なくとも1つのフィーダシュート(131、231、33、431、731)が、少なくとも1つの挿入篩(385、386)を備えることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の分配ヘッド(130、230、330、430、530)。
【請求項12】
前記少なくとも1つのフィーダシュート(131、231、33、431、731)が2つの挿入篩(777、778)を備え、前記挿入篩は、互いに隣接して配置され、互いに対して回転、旋回、または直線的移動で変位され得ることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の分配ヘッド(130、230、330、430、530)。
【請求項13】
異なる構成のソケット(140)が、前記ハウジング(133、333、533、633、733)に連結されて、種々の寸法の連結部を有する供給源容器(110、410、510、511)に対するアダプタとして働き得ることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の分配ヘッド(130、230、330、430、530)。
【請求項14】
前記供給源容器(110、410、510、511)内に追加のフィーダ手段、特に第2の攪拌装置(382)を有することを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の分配ヘッド(130、230、330、430、530)。
【請求項15】
前記供給源容器(110、410、510、511)が管状体を有し、その第1の開口部には、前記ソケット(140、440)にはめ込まれる締結フランジが形成され、その第2の開口部は、閉鎖キャップ(512)を用いて閉鎖できることを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の分配ヘッド(130、230、330、430、530)。
【請求項16】
前記分配ヘッド(130)、および/または前記供給源容器(110、410、510、511)が、識別記号を有するか、または、データ記憶モジュール(161、461、561)の付いた送信/受信ユニット、特にRFIDタグを有することを特徴とし、
さらに、前記供給源容器(110、410、510、511)および前記分配ヘッド(130、230、330、430、530)から分離して配置された読み/書き装置(160)が存在することを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載の分配ヘッド(130、230、330、430、530)。
【請求項17】
前記ハウジング(133、333、533、633、733)が、外側部分(433)と挿入ユニット(432)とを有し、少なくとも前記軸受けおよび通路区域(144、444)が、前記挿入ユニット(432)に形成され、前記挿入ユニット(432)が、前記閉鎖シャフト(135、435、635、636、637)、前記閉鎖要素(136)、場合によっては前記攪拌装置(381、281)、および前記識別記号、または前記データ記憶モジュール(161、461、561)の付いた前記送信/受信ユニットを備えることを特徴とする、請求項16に記載の分配ヘッド(130、230、330、430、530)。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか一項に記載の少なくとも1つの分配ヘッド(130、230、330、430、530)が剛的に連結され得る少なくとも1つの駆動機構(150)を有し、
前記少なくとも1つの分配ヘッド(130、230、330、430、530)の前記閉鎖シャフト(135)が、少なくとも1つのクラッチ(142)を介して、前記少なくとも1つの駆動機構(150)の駆動シャフト(158)に結合され得る、粉体またはペースト状の投与量の材料のための投与量分配装置(100、300)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図6d】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−511573(P2010−511573A)
【公表日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−539691(P2009−539691)
【出願日】平成19年11月23日(2007.11.23)
【国際出願番号】PCT/EP2007/062741
【国際公開番号】WO2008/068147
【国際公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(599082218)メトラー−トレド アクチェンゲゼルシャフト (130)
【住所又は居所原語表記】Im Langacher, 8606 Greifensee, Switzerland
【Fターム(参考)】