粉粒状物散布作業機
【課題】収納袋体内に粉粒状物を詰入し、走行機体を撒布場所に移動し、運搬台を傾設し、走行機体の走行により収納袋体の出口部から流下し、粉粒状物の散布作業を行うことができ、この際、上記収納袋体内に粉粒状物の崩落現象を惹起するための惹起動作可能な崩落部材をもつ崩落機構を設けてなるから、収納袋体内の粉粒状物は崩落機構の惹起動作により粉粒状物の崩落現象が惹起され、粉粒状物の出口部からの落下が円滑になされ、撒布作業性を高めることができる。
【解決手段】走行機体1に連結機構2により取付枠3を連結し、取付枠に運搬台9を傾設自在に設け、運搬台に籾殻や肥料等の粉粒状物Wを収納可能な収納袋体13を設け、収納袋体に出口部13aを形成してなり、収納袋体内に粉粒状物の崩落現象を惹起するための惹起動作可能な崩落部材15をもつ崩落機構16を設けてなる。
【解決手段】走行機体1に連結機構2により取付枠3を連結し、取付枠に運搬台9を傾設自在に設け、運搬台に籾殻や肥料等の粉粒状物Wを収納可能な収納袋体13を設け、収納袋体に出口部13aを形成してなり、収納袋体内に粉粒状物の崩落現象を惹起するための惹起動作可能な崩落部材15をもつ崩落機構16を設けてなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は例えば籾殻や肥料等の粉粒状物等の散布作業等に用いられる粉粒状物散布作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の粉粒状物散布作業機として、走行機体に取付枠を連結し、取付枠に運搬台を後方傾動自在に設け、該取付枠と該運搬台との間に係止部及び係止部材からなる解除可能な係止機構を設け、取付枠にすき体を前下がり状に取り付けて構成したものが知られている。
【0003】
しかして、例えば運搬台に籾殻や肥料を収納し、運搬台の底面から肥料を落下散布したり、収穫物や農作業機具を搭載して運搬作業を行ったり、又、すき体を前下り状に保持して走行機体を前進走行し、圃場面の高い所の土をすき体により削り取り、削り取られた土をすき体により運搬台内に導入案内し、走行機体を圃場の低い所に移動し、その位置で作業者が人為的に係止機構を解除し、運搬台を自重で後方傾動させ、運搬台内の土を圃場面の低い所に排出し、これにより圃場の整地作業を行うようにしている。
【特許文献1】特開平6−53012号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながらこれら従来構造の場合、上記運搬台上に大重量となる多量の籾殻を積載することが厄介であり、それだけ、運搬作業性並びに散布作業性を低下させることがあるという不都合を有している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はこれらの不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうちで、請求項1記載の発明は、走行機体に連結機構により取付枠を連結し、該取付枠に運搬台を傾設自在に設け、該運搬台に籾殻や肥料等の粉粒状物を収納可能な収納袋体を設け、該収納袋体に出口部を形成してなり、上記収納袋体内に粉粒状物の崩落現象を惹起するための惹起動作可能な崩落部材をもつ崩落機構を設けてなることを特徴とする粉粒状物散布作業機にある。
【0006】
又、請求項2記載の発明は、上記崩落部材は上記粉粒状物の撒布面に接地して浮沈動作可能な浮動部材に設けられていることを特徴とするものであり、又、請求項3記載の発明は、上記浮動部材は車輪構造となっていることを特徴とするものである。
【0007】
又、請求項4記載の発明は、上記崩落部材は上記粉粒状物の撒布面上に接地して回転可能な車輪部材に設けられていることを特徴とするものであり、又、請求項5記載の発明は、上記車輪部材は浮沈動作可能に設けられていることを特徴とするものである。
【0008】
又、請求項6記載の発明は、上記崩落部材は上記走行機体の回転駆動源により惹起動作するように設けられていることを特徴とするものであり、又、請求項7記載の発明は、上記回転駆動源からの回転をフレキシブルジョイントにより伝達するように設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明は上述の如く、請求項1記載の発明にあっては、収納袋体内に粉粒状物を詰入し、走行機体を撒布場所に移動し、運搬台を傾設し、走行機体の走行により収納袋体の出口部から流下し、粉粒状物の散布作業を行うことができ、この際、上記収納袋体内に粉粒状物の崩落現象を惹起するための惹起動作可能な崩落部材をもつ崩落機構を設けてなるから、収納袋体内の粉粒状物は崩落機構の惹起動作により粉粒状物の崩落現象が惹起され、粉粒状物の出口部からの落下が円滑になされ、撒布作業性を高めることができる。
【0010】
又、請求項2記載の発明にあっては、上記崩落部材は上記粉粒状物の撒布面に接地して浮沈動作可能な浮動部材に設けられているから、崩落機構の構造を簡素化することができ、又、請求項3記載の発明にあっては、上記浮動部材は車輪構造となっているから、浮動部材は回転しつつ上下浮沈動作し、浮沈動作が円滑になされ、崩落惹起動作を確実に行うことができる。
【0011】
又、請求項4記載の発明にあっては、上記崩落部材は上記粉粒状物の撒布面上に接地して回転可能な車輪部材に設けられているから、走行機体の走行により車輪部材は回転し、この回転により崩落部材が回転し、崩落部材の回転により収納袋体内の粉粒状物の崩落現象が惹起され、粉粒状物の出口部からの落下が円滑になされ、撒布作業性を高めることができ、又、請求項5記載の発明にあっては、上記車輪部材は浮沈動作可能に設けられているから、崩落部材の回転及び浮沈動作により収納袋体内の粉粒状物の崩落現象が惹起され、粉粒状物の出口部からの落下が円滑になされ、撒布作業性を高めることができる。
【0012】
又、請求項6記載の発明にあっては、上記崩落部材は上記走行機体の回転駆動源により惹起動作するように設けられているから、上記崩落部材は走行機体の回転駆動源により強制的に回転し、この崩落部材の回転により収納袋体内の粉粒状物の崩落現象が惹起され、粉粒状物の出口部からの落下が円滑になされ、撒布作業性を高めることができ、又、請求項7記載の発明にあっては、上記回転駆動源からの回転をフレキシブルジョイントにより伝達するように設けられているから、走行機体の回転駆動源の伝達構造を簡素化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1乃至図17は本発明の実施の形態例を示し、図1乃至図9は第一形態例、図10、図11は第二形態例、図12、図13は第三形態例、図14、図15は第四形態例、図16、図17は第五形態例である。
【0014】
図1乃至図9の第一形態例において、1は走行機体であって、この場合、トラクタが用いられ、この走行機体1の後部には連結機構2により取付枠3を連結している。
【0015】
この連結機構2は、この場合、図1、図5の如く、走行機体1の左右両側部下部に突設した下部リンク4と、走行機体1の左右両側部上部に突設した揺動アーム5と、揺動アーム5と下部リンク4の中程部を連結する吊上リンク6と、走行機体の上部に突設した上部リンク7とで構成されており、上記下部リンク4の先端部と上部リンク7の先端部を連結ピン8により取付枠3に連結し、取付枠3を油圧により揺動する揺動アーム5によって上下動自在に構成している。
【0016】
9は運搬台であって、この場合、図6、図7の如く、上記取付枠3を左右一対の縦杆3a及び縦杆の下端部から後方に突設した水平杆3bからなる側面略L形状に形成し、運搬台9は、長方形状の底板9aの前辺部に前板9bを立設し、前板9bに前杆9cを取り付け、底板9aの底面に補強杆9dを取り付け、底板9a及び補強杆9dの後方縁部に断面三角形状の掬杆9fを取り付けて略L形状にしてなり、この縦杆3aに前杆9cが当接した状態で補強杆9dに水平杆3bを支点軸10により枢着連結し、取付枠3に対して運搬台9を支点軸10を中心として後方傾動自在に設けて構成している。
【0017】
11は係止機構であって、この場合、図6の如く、運搬台9の前杆9cの上部間に上部杆9eを取付け、上部杆9eの上面中央位置に支持片11aを二個並列状態で取付け、支持片11a間にピン状の係止部11bを架設し、一方縦杆3a間に架設した横杆3cに支持片11cを並列状態に取付け、支持片11c間に支点ピン11dを架設し、支点ピン11dにレバー状の係止部材11eを揺動自在に枢着し、係止部材11eの基端部に横杆3cの上面に当接可能なストッパー部11fを形成すると共に係止部材11eの先端部に上記係止部11bに引掛係止可能な鉤状部11gを形成し、係止部材11eと横杆3cとの間に係止部材11eの先端部を下方に弾引可能な係止用バネ11hを掛架し、係止部材11eに操作レバー11jを突設して構成している。
【0018】
しかして、係止部材11eを支点ピン11dを中心として上向き揺動させることにより係止部材11eの鉤状部11gが係止部11bより離脱し、これにより運搬台9は支点軸10を中心として自重後方傾動することになり、また、運搬台9を傾動状態から起立させると係止部材11eの鉤状部11gは係止部11bに当接して係止用バネ11hに抗して乗り上げ動作したのち乗り越え動作し、係止部11bは係止部材11eの鉤状部11gに係止され、これにより運搬台9の支点軸10を中心とする自重後方傾動が阻止されることになる。
【0019】
12は傾設機構であって、この場合、図6乃至図8の如く、上記取付枠3の横杆3cに引掛部材12aを取り付け、運搬台9の上部杆9eに止部材12bを取り付け、止部材12bに複数個の環体12cを交互に直角状をなして連結してなる鎖体12dの一方端部を止着し、引掛部材12aに鎖体12dの線径よりやや幅広にして交互の環体12cに引掛可能な引掛溝12eを形成し、鎖体12dの他方端部を引掛部材12aから離反することにより運搬台9の後方傾動を可能とし、鎖体12dの他方端部を引掛部材12aの引掛溝12eに掛止することにより、運搬台9の後方傾設位置を規制すると共に複数個の環体12cと引掛溝12eとの選択により運搬台9の傾設位置を可変自在に設けて構成している。
【0020】
13は収納袋体であって、図2の如く、上記運搬台9の底板上に収納枠体14を取付け、この収納枠体14内に籾殻や肥料等の粉粒状物Wを収納可能にして開閉可能な出口部13aをもつ合成樹脂製の収納袋体13を設けてなり、この場合、収納枠体14は、運搬台9の底板9aに載置された底部材14a、底部材14a上に立設された複数個の支柱杆14b及び横杆14cからなり、又、この収納袋体13は、上部にファスナーにより開閉可能な袋口部13bを設けると共に下部前後部にファスナーにより開閉可能な出口部13a・13aを設け、収納袋体13の上部に網目部分13cを設け、収納枠体14と収納袋体13とを留め具13dにより連結するように構成している。尚、この場合、収納枠体14は運搬台9と別体に形成され、運搬台9上に載置固定される構造となっているが、収納枠体14を運搬台9の底板9a上に一体的に取り付ける構造とすることもある。
【0021】
15は崩落部材、16は崩落機構であって、この場合、図3の如く、崩落部材15は多数個の横杆体15a及び縦杆体15bからなる骨組体15cにより形成され、収納枠体14の底部材14aの前部に取付部材17を取付け、取付部材17の中程部に枢軸18により浮動アーム19を上記収納袋体13の前側の出口部13a、収納袋体13の内部及び収納袋体13の後側の出口部13aを通して上下浮動自在に取付け、浮動アーム19の中程部に崩落部材15を取付け、に浮動アーム19の後端部に粉粒状物Wの撒布面Mに接地して撒布面Mの凹凸及び浮動部材20の自重により浮沈動作可能な車輪構造の浮動部材20を取付けて構成している。
【0022】
しかして、上記浮動部材20は走行機体1の走行及び撒布面Mの凹凸、たとえば、圃場面に散在する切株等により上下浮沈動作し、この浮沈動作により崩落部材15は収納袋体13内で上下動し、この崩落部材15の上下動作により収納袋体13内の粉粒状体Wの崩落現象を惹起するための惹起動作がなされることになる。
【0023】
この実施の第一形態例は上記構成であるから、例えば、図1、図2に示す如く、走行機体1を籾摺機の設置場所の近傍位置に走行移動し、籾摺機の排塵筒を収納袋体13の袋口部13bに挿入し、排塵筒内を流れる排気流により籾殻は排出され、排塵筒から排出されてくる籾殻は収納袋体13内に詰入されると共に排気流は上部の網目部分13cから外に排出され、これにより収納袋体13の袋口部13bを介して粉粒状物Wとしての籾殻を詰入し、詰入が完了したら、走行機体1を例えば圃場である撒布場所に移動し、圃場内において、図5、図7の係止状態から図6、図9の如く、係止機構11の係止部材11eを引き上げて係止部11bから外して解除状態にすることにより運搬台9は支点軸10を中心として後方に傾動し、この場合、傾設機構12の鎖体12dにより、図10に示す傾設角度に規制され、そして、図9の如く、収納袋体13の前側の出口部13aを開口することにより粉粒状物Wである籾殻は出口部13aから流下し、走行機体1の走行により圃場内への粉粒状物Wたる籾殻の散布作業を行うことができる。
【0024】
この際、上記収納袋体13内に粉粒状物Wの崩落現象を惹起するための惹起動作可能な崩落部材15をもつ崩落機構16を設けてなるから、収納袋体13内の粉粒状物Wは崩落機構16の惹起動作により粉粒状物Wの崩落現象が惹起され、粉粒状物Wの出口部13aからの落下が円滑になされ、撒布作業性を高めることができる。
【0025】
この場合、上記崩落部材15は上記粉粒状物Wの撒布面Mに接地して浮沈動作可能な浮動部材20に設けられているから、崩落機構16の構造を簡素化することができ、又、この場合、上記浮動部材20は車輪構造となっているから、浮動部材20は回転しつつ上下浮沈動作し、浮沈動作が円滑になされ、崩落惹起動作を確実に行うことができる。
【0026】
又、この場合、上記取付枠3と上記運搬台9との間に係止部11b及び係止部材11eからなる解除可能な係止機構11を設けてなるから、運搬台9の水平保持及び傾動を容易に行うことができ、又、この場合、上記取付枠3と運搬台9との間に上記運搬台9の傾動位置を規制可能な傾設機構12を設けてなるから、運搬台9の傾設位置を規制保持することができ、各種作業に対する融通性を高めることができる。
【0027】
図10、図11の第二形態例は別例構造を示し、上記第一形態例と同一態様部分には同符合を付して説明すると、この場合、上記収納枠体14の底部材14aの両側面に軸受21・21により上記収納袋体13の両側面に形成した通穴13e・13eを嵌通して回転軸22を横設し、この回転軸22の中程部に崩落部材15を取付け、この崩落部材15はロータ15dの外周面にU状の鉤体15eを複数個突設してなり、この回転軸22の両端部に上記粉粒状物Wの撒布面M上に接地して回転可能な車輪部材23を取付けて構成している。
【0028】
この第二形態例は上記構成であるから、上記第一形態例と同様な作用効果を得ることができると共に上記崩落部材15は上記粉粒状物Wの撒布面M上に接地して回転可能な車輪部材23に設けられているから、走行機体1の走行により車輪部材23は回転し、この回転により崩落部材15が回転し、崩落部材15の回転により収納袋体13内の粉粒状物Wの崩落現象が惹起され、粉粒状物Wの出口部13aからの落下が円滑になされ、撒布作業性を高めることができる。
【0029】
図12、図13の第三形態例は別例構造を示し、上記第一形態例と同一態様部分には同符合を付して説明すると、この場合、上記収納枠体14の底部材14aの側面にガイド部材24・24を取付け、このガイド部材24・24により上記第二形態例の軸受21・21を上下動作自在に設けて構成している。
【0030】
この第三形態例は上記構成であるから、上記第二形態例と同様な作用効果を得ることができると共に上記車輪部材23は浮沈動作可能に設けられているから、走行機体1の走行により車輪部材23は回転し、かつ、車輪部材23は撒布面Mの凹凸及び崩落部材15の自重により浮沈動作することになり、この崩落部材15の回転及び浮沈動作により収納袋体13内の粉粒状物Wの崩落現象が惹起され、粉粒状物Wの出口部13aからの落下が円滑になされ、撒布作業性を高めることができる。
【0031】
図14、図15の第四形態例は別例構造を示し、上記第一形態例と同一態様部分には同符合を付して説明すると、この場合、上記走行機体1の動力取出軸1aにフレキシブルジョイント25の一方端部を連結し、収納枠体14に取付板14dを取付け、取付板14dに横筒部材14eを突設し、横筒部材14eに横軸14fを軸架し、横筒部材14eの先端部に水平軸14gを左右両側に突設すると共に横軸14fと水平軸14gとの間に歯車列14hを介装し、水平軸14gにロータ15dの外周面にU状の鉤体15eを複数個突設してなる崩落部材15を取付けて構成している。
【0032】
この第四形態例は上記構成であるから、上記第一形態例と同様な作用効果を得ることができると共に上記崩落部材15は走行機体1の回転駆動源により強制的に回転し、この崩落部材15の回転により収納袋体13内の粉粒状物Wの崩落現象が惹起され、粉粒状物Wの出口部13aからの落下が円滑になされ、撒布作業性を高めることができる。
【0033】
図16、図17の第五形態例は別例構造を示し、上記第一形態例と同一態様部分には同符合を付して説明すると、この場合、上記走行機体1の動力取出軸1aにフレキシブルジョイント25の一方端部を連結し、収納枠体14に取付板14dを取付け、取付板14dに横筒部材14eを突設し、横筒部材14eに横軸14fを軸架し、横筒部材14eの先端部に垂直軸14jを立設し、垂直軸14jに縦杆15fを立設し、縦杆15fに横杆15gを突設してなる崩落部材15を取付けて構成している。
【0034】
この第五形態例は上記構成であるから、上記第一形態例と同様な作用効果を得ることができると共に上記崩落部材15は走行機体1の回転駆動源により強制的に回転し、この崩落部材15の回転により収納袋体13内の粉粒状物Wの崩落現象が惹起され、粉粒状物Wの出口部13aからの落下が円滑になされ、撒布作業性を高めることができ、かつ、上記回転駆動源からの回転をフレキシブルジョイント25により伝達するように設けられているから、走行機体1の回転駆動源の伝達構造を簡素化することができる。
【0035】
尚、本発明は上記実施の形態例に限られるものではなく、例えば、籾殻に限らず肥料、その他の粉粒状物の散布にも適用することができ、又、崩落機構16として、走行機体のバッテリーなどの電気駆動源により電動モータや電動シリンダを駆動し、電気モータにより崩落部材15を回転させたり、電動シリンダにより上下若しくは左右に揺動させたり、振動させたりすることもでき、又、崩落部材15の形状、崩落機構16の構造等は適宜変更して設計されるものである。
【0036】
以上、所期の目的を充分達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施の第一形態例の全体側面図である。
【図2】本発明の実施の第一形態例の斜視図である。
【図3】本発明の実施の第一形態例の部分斜視図である。
【図4】本発明の実施の第一形態例の平面図である。
【図5】本発明の実施の第一形態例の拡大側面図である。
【図6】本発明の実施の第一形態例の部分拡大側面図である。
【図7】本発明の実施の第一形態例の部分拡大側面図である。
【図8】本発明の実施の第一形態例の部分拡大側面図である。
【図9】本発明の実施の第一形態例の部分側面図である。
【図10】本発明の実施の第二形態例の部分側面図である。
【図11】本発明の実施の第二形態例の部分平面図である。
【図12】本発明の実施の第三形態例の部分側面図である。
【図13】本発明の実施の第三形態例の部分平面図である。
【図14】本発明の実施の第四形態例の部分側面図である。
【図15】本発明の実施の第四形態例の部分平面図である。
【図16】本発明の実施の第五形態例の部分側面図である。
【図17】本発明の実施の第五形態例の部分平面図である。
【符号の説明】
【0038】
W 粉粒状物
M 撒布面
1 走行機体
3 取付枠
9 運搬台
13 収納袋体
13a 出口部
14 収納枠体
15 崩落部材
16 崩落機構
20 浮動部材
23 車輪部材
25 フレキシブルジョイント
【技術分野】
【0001】
本発明は例えば籾殻や肥料等の粉粒状物等の散布作業等に用いられる粉粒状物散布作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の粉粒状物散布作業機として、走行機体に取付枠を連結し、取付枠に運搬台を後方傾動自在に設け、該取付枠と該運搬台との間に係止部及び係止部材からなる解除可能な係止機構を設け、取付枠にすき体を前下がり状に取り付けて構成したものが知られている。
【0003】
しかして、例えば運搬台に籾殻や肥料を収納し、運搬台の底面から肥料を落下散布したり、収穫物や農作業機具を搭載して運搬作業を行ったり、又、すき体を前下り状に保持して走行機体を前進走行し、圃場面の高い所の土をすき体により削り取り、削り取られた土をすき体により運搬台内に導入案内し、走行機体を圃場の低い所に移動し、その位置で作業者が人為的に係止機構を解除し、運搬台を自重で後方傾動させ、運搬台内の土を圃場面の低い所に排出し、これにより圃場の整地作業を行うようにしている。
【特許文献1】特開平6−53012号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながらこれら従来構造の場合、上記運搬台上に大重量となる多量の籾殻を積載することが厄介であり、それだけ、運搬作業性並びに散布作業性を低下させることがあるという不都合を有している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はこれらの不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうちで、請求項1記載の発明は、走行機体に連結機構により取付枠を連結し、該取付枠に運搬台を傾設自在に設け、該運搬台に籾殻や肥料等の粉粒状物を収納可能な収納袋体を設け、該収納袋体に出口部を形成してなり、上記収納袋体内に粉粒状物の崩落現象を惹起するための惹起動作可能な崩落部材をもつ崩落機構を設けてなることを特徴とする粉粒状物散布作業機にある。
【0006】
又、請求項2記載の発明は、上記崩落部材は上記粉粒状物の撒布面に接地して浮沈動作可能な浮動部材に設けられていることを特徴とするものであり、又、請求項3記載の発明は、上記浮動部材は車輪構造となっていることを特徴とするものである。
【0007】
又、請求項4記載の発明は、上記崩落部材は上記粉粒状物の撒布面上に接地して回転可能な車輪部材に設けられていることを特徴とするものであり、又、請求項5記載の発明は、上記車輪部材は浮沈動作可能に設けられていることを特徴とするものである。
【0008】
又、請求項6記載の発明は、上記崩落部材は上記走行機体の回転駆動源により惹起動作するように設けられていることを特徴とするものであり、又、請求項7記載の発明は、上記回転駆動源からの回転をフレキシブルジョイントにより伝達するように設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明は上述の如く、請求項1記載の発明にあっては、収納袋体内に粉粒状物を詰入し、走行機体を撒布場所に移動し、運搬台を傾設し、走行機体の走行により収納袋体の出口部から流下し、粉粒状物の散布作業を行うことができ、この際、上記収納袋体内に粉粒状物の崩落現象を惹起するための惹起動作可能な崩落部材をもつ崩落機構を設けてなるから、収納袋体内の粉粒状物は崩落機構の惹起動作により粉粒状物の崩落現象が惹起され、粉粒状物の出口部からの落下が円滑になされ、撒布作業性を高めることができる。
【0010】
又、請求項2記載の発明にあっては、上記崩落部材は上記粉粒状物の撒布面に接地して浮沈動作可能な浮動部材に設けられているから、崩落機構の構造を簡素化することができ、又、請求項3記載の発明にあっては、上記浮動部材は車輪構造となっているから、浮動部材は回転しつつ上下浮沈動作し、浮沈動作が円滑になされ、崩落惹起動作を確実に行うことができる。
【0011】
又、請求項4記載の発明にあっては、上記崩落部材は上記粉粒状物の撒布面上に接地して回転可能な車輪部材に設けられているから、走行機体の走行により車輪部材は回転し、この回転により崩落部材が回転し、崩落部材の回転により収納袋体内の粉粒状物の崩落現象が惹起され、粉粒状物の出口部からの落下が円滑になされ、撒布作業性を高めることができ、又、請求項5記載の発明にあっては、上記車輪部材は浮沈動作可能に設けられているから、崩落部材の回転及び浮沈動作により収納袋体内の粉粒状物の崩落現象が惹起され、粉粒状物の出口部からの落下が円滑になされ、撒布作業性を高めることができる。
【0012】
又、請求項6記載の発明にあっては、上記崩落部材は上記走行機体の回転駆動源により惹起動作するように設けられているから、上記崩落部材は走行機体の回転駆動源により強制的に回転し、この崩落部材の回転により収納袋体内の粉粒状物の崩落現象が惹起され、粉粒状物の出口部からの落下が円滑になされ、撒布作業性を高めることができ、又、請求項7記載の発明にあっては、上記回転駆動源からの回転をフレキシブルジョイントにより伝達するように設けられているから、走行機体の回転駆動源の伝達構造を簡素化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1乃至図17は本発明の実施の形態例を示し、図1乃至図9は第一形態例、図10、図11は第二形態例、図12、図13は第三形態例、図14、図15は第四形態例、図16、図17は第五形態例である。
【0014】
図1乃至図9の第一形態例において、1は走行機体であって、この場合、トラクタが用いられ、この走行機体1の後部には連結機構2により取付枠3を連結している。
【0015】
この連結機構2は、この場合、図1、図5の如く、走行機体1の左右両側部下部に突設した下部リンク4と、走行機体1の左右両側部上部に突設した揺動アーム5と、揺動アーム5と下部リンク4の中程部を連結する吊上リンク6と、走行機体の上部に突設した上部リンク7とで構成されており、上記下部リンク4の先端部と上部リンク7の先端部を連結ピン8により取付枠3に連結し、取付枠3を油圧により揺動する揺動アーム5によって上下動自在に構成している。
【0016】
9は運搬台であって、この場合、図6、図7の如く、上記取付枠3を左右一対の縦杆3a及び縦杆の下端部から後方に突設した水平杆3bからなる側面略L形状に形成し、運搬台9は、長方形状の底板9aの前辺部に前板9bを立設し、前板9bに前杆9cを取り付け、底板9aの底面に補強杆9dを取り付け、底板9a及び補強杆9dの後方縁部に断面三角形状の掬杆9fを取り付けて略L形状にしてなり、この縦杆3aに前杆9cが当接した状態で補強杆9dに水平杆3bを支点軸10により枢着連結し、取付枠3に対して運搬台9を支点軸10を中心として後方傾動自在に設けて構成している。
【0017】
11は係止機構であって、この場合、図6の如く、運搬台9の前杆9cの上部間に上部杆9eを取付け、上部杆9eの上面中央位置に支持片11aを二個並列状態で取付け、支持片11a間にピン状の係止部11bを架設し、一方縦杆3a間に架設した横杆3cに支持片11cを並列状態に取付け、支持片11c間に支点ピン11dを架設し、支点ピン11dにレバー状の係止部材11eを揺動自在に枢着し、係止部材11eの基端部に横杆3cの上面に当接可能なストッパー部11fを形成すると共に係止部材11eの先端部に上記係止部11bに引掛係止可能な鉤状部11gを形成し、係止部材11eと横杆3cとの間に係止部材11eの先端部を下方に弾引可能な係止用バネ11hを掛架し、係止部材11eに操作レバー11jを突設して構成している。
【0018】
しかして、係止部材11eを支点ピン11dを中心として上向き揺動させることにより係止部材11eの鉤状部11gが係止部11bより離脱し、これにより運搬台9は支点軸10を中心として自重後方傾動することになり、また、運搬台9を傾動状態から起立させると係止部材11eの鉤状部11gは係止部11bに当接して係止用バネ11hに抗して乗り上げ動作したのち乗り越え動作し、係止部11bは係止部材11eの鉤状部11gに係止され、これにより運搬台9の支点軸10を中心とする自重後方傾動が阻止されることになる。
【0019】
12は傾設機構であって、この場合、図6乃至図8の如く、上記取付枠3の横杆3cに引掛部材12aを取り付け、運搬台9の上部杆9eに止部材12bを取り付け、止部材12bに複数個の環体12cを交互に直角状をなして連結してなる鎖体12dの一方端部を止着し、引掛部材12aに鎖体12dの線径よりやや幅広にして交互の環体12cに引掛可能な引掛溝12eを形成し、鎖体12dの他方端部を引掛部材12aから離反することにより運搬台9の後方傾動を可能とし、鎖体12dの他方端部を引掛部材12aの引掛溝12eに掛止することにより、運搬台9の後方傾設位置を規制すると共に複数個の環体12cと引掛溝12eとの選択により運搬台9の傾設位置を可変自在に設けて構成している。
【0020】
13は収納袋体であって、図2の如く、上記運搬台9の底板上に収納枠体14を取付け、この収納枠体14内に籾殻や肥料等の粉粒状物Wを収納可能にして開閉可能な出口部13aをもつ合成樹脂製の収納袋体13を設けてなり、この場合、収納枠体14は、運搬台9の底板9aに載置された底部材14a、底部材14a上に立設された複数個の支柱杆14b及び横杆14cからなり、又、この収納袋体13は、上部にファスナーにより開閉可能な袋口部13bを設けると共に下部前後部にファスナーにより開閉可能な出口部13a・13aを設け、収納袋体13の上部に網目部分13cを設け、収納枠体14と収納袋体13とを留め具13dにより連結するように構成している。尚、この場合、収納枠体14は運搬台9と別体に形成され、運搬台9上に載置固定される構造となっているが、収納枠体14を運搬台9の底板9a上に一体的に取り付ける構造とすることもある。
【0021】
15は崩落部材、16は崩落機構であって、この場合、図3の如く、崩落部材15は多数個の横杆体15a及び縦杆体15bからなる骨組体15cにより形成され、収納枠体14の底部材14aの前部に取付部材17を取付け、取付部材17の中程部に枢軸18により浮動アーム19を上記収納袋体13の前側の出口部13a、収納袋体13の内部及び収納袋体13の後側の出口部13aを通して上下浮動自在に取付け、浮動アーム19の中程部に崩落部材15を取付け、に浮動アーム19の後端部に粉粒状物Wの撒布面Mに接地して撒布面Mの凹凸及び浮動部材20の自重により浮沈動作可能な車輪構造の浮動部材20を取付けて構成している。
【0022】
しかして、上記浮動部材20は走行機体1の走行及び撒布面Mの凹凸、たとえば、圃場面に散在する切株等により上下浮沈動作し、この浮沈動作により崩落部材15は収納袋体13内で上下動し、この崩落部材15の上下動作により収納袋体13内の粉粒状体Wの崩落現象を惹起するための惹起動作がなされることになる。
【0023】
この実施の第一形態例は上記構成であるから、例えば、図1、図2に示す如く、走行機体1を籾摺機の設置場所の近傍位置に走行移動し、籾摺機の排塵筒を収納袋体13の袋口部13bに挿入し、排塵筒内を流れる排気流により籾殻は排出され、排塵筒から排出されてくる籾殻は収納袋体13内に詰入されると共に排気流は上部の網目部分13cから外に排出され、これにより収納袋体13の袋口部13bを介して粉粒状物Wとしての籾殻を詰入し、詰入が完了したら、走行機体1を例えば圃場である撒布場所に移動し、圃場内において、図5、図7の係止状態から図6、図9の如く、係止機構11の係止部材11eを引き上げて係止部11bから外して解除状態にすることにより運搬台9は支点軸10を中心として後方に傾動し、この場合、傾設機構12の鎖体12dにより、図10に示す傾設角度に規制され、そして、図9の如く、収納袋体13の前側の出口部13aを開口することにより粉粒状物Wである籾殻は出口部13aから流下し、走行機体1の走行により圃場内への粉粒状物Wたる籾殻の散布作業を行うことができる。
【0024】
この際、上記収納袋体13内に粉粒状物Wの崩落現象を惹起するための惹起動作可能な崩落部材15をもつ崩落機構16を設けてなるから、収納袋体13内の粉粒状物Wは崩落機構16の惹起動作により粉粒状物Wの崩落現象が惹起され、粉粒状物Wの出口部13aからの落下が円滑になされ、撒布作業性を高めることができる。
【0025】
この場合、上記崩落部材15は上記粉粒状物Wの撒布面Mに接地して浮沈動作可能な浮動部材20に設けられているから、崩落機構16の構造を簡素化することができ、又、この場合、上記浮動部材20は車輪構造となっているから、浮動部材20は回転しつつ上下浮沈動作し、浮沈動作が円滑になされ、崩落惹起動作を確実に行うことができる。
【0026】
又、この場合、上記取付枠3と上記運搬台9との間に係止部11b及び係止部材11eからなる解除可能な係止機構11を設けてなるから、運搬台9の水平保持及び傾動を容易に行うことができ、又、この場合、上記取付枠3と運搬台9との間に上記運搬台9の傾動位置を規制可能な傾設機構12を設けてなるから、運搬台9の傾設位置を規制保持することができ、各種作業に対する融通性を高めることができる。
【0027】
図10、図11の第二形態例は別例構造を示し、上記第一形態例と同一態様部分には同符合を付して説明すると、この場合、上記収納枠体14の底部材14aの両側面に軸受21・21により上記収納袋体13の両側面に形成した通穴13e・13eを嵌通して回転軸22を横設し、この回転軸22の中程部に崩落部材15を取付け、この崩落部材15はロータ15dの外周面にU状の鉤体15eを複数個突設してなり、この回転軸22の両端部に上記粉粒状物Wの撒布面M上に接地して回転可能な車輪部材23を取付けて構成している。
【0028】
この第二形態例は上記構成であるから、上記第一形態例と同様な作用効果を得ることができると共に上記崩落部材15は上記粉粒状物Wの撒布面M上に接地して回転可能な車輪部材23に設けられているから、走行機体1の走行により車輪部材23は回転し、この回転により崩落部材15が回転し、崩落部材15の回転により収納袋体13内の粉粒状物Wの崩落現象が惹起され、粉粒状物Wの出口部13aからの落下が円滑になされ、撒布作業性を高めることができる。
【0029】
図12、図13の第三形態例は別例構造を示し、上記第一形態例と同一態様部分には同符合を付して説明すると、この場合、上記収納枠体14の底部材14aの側面にガイド部材24・24を取付け、このガイド部材24・24により上記第二形態例の軸受21・21を上下動作自在に設けて構成している。
【0030】
この第三形態例は上記構成であるから、上記第二形態例と同様な作用効果を得ることができると共に上記車輪部材23は浮沈動作可能に設けられているから、走行機体1の走行により車輪部材23は回転し、かつ、車輪部材23は撒布面Mの凹凸及び崩落部材15の自重により浮沈動作することになり、この崩落部材15の回転及び浮沈動作により収納袋体13内の粉粒状物Wの崩落現象が惹起され、粉粒状物Wの出口部13aからの落下が円滑になされ、撒布作業性を高めることができる。
【0031】
図14、図15の第四形態例は別例構造を示し、上記第一形態例と同一態様部分には同符合を付して説明すると、この場合、上記走行機体1の動力取出軸1aにフレキシブルジョイント25の一方端部を連結し、収納枠体14に取付板14dを取付け、取付板14dに横筒部材14eを突設し、横筒部材14eに横軸14fを軸架し、横筒部材14eの先端部に水平軸14gを左右両側に突設すると共に横軸14fと水平軸14gとの間に歯車列14hを介装し、水平軸14gにロータ15dの外周面にU状の鉤体15eを複数個突設してなる崩落部材15を取付けて構成している。
【0032】
この第四形態例は上記構成であるから、上記第一形態例と同様な作用効果を得ることができると共に上記崩落部材15は走行機体1の回転駆動源により強制的に回転し、この崩落部材15の回転により収納袋体13内の粉粒状物Wの崩落現象が惹起され、粉粒状物Wの出口部13aからの落下が円滑になされ、撒布作業性を高めることができる。
【0033】
図16、図17の第五形態例は別例構造を示し、上記第一形態例と同一態様部分には同符合を付して説明すると、この場合、上記走行機体1の動力取出軸1aにフレキシブルジョイント25の一方端部を連結し、収納枠体14に取付板14dを取付け、取付板14dに横筒部材14eを突設し、横筒部材14eに横軸14fを軸架し、横筒部材14eの先端部に垂直軸14jを立設し、垂直軸14jに縦杆15fを立設し、縦杆15fに横杆15gを突設してなる崩落部材15を取付けて構成している。
【0034】
この第五形態例は上記構成であるから、上記第一形態例と同様な作用効果を得ることができると共に上記崩落部材15は走行機体1の回転駆動源により強制的に回転し、この崩落部材15の回転により収納袋体13内の粉粒状物Wの崩落現象が惹起され、粉粒状物Wの出口部13aからの落下が円滑になされ、撒布作業性を高めることができ、かつ、上記回転駆動源からの回転をフレキシブルジョイント25により伝達するように設けられているから、走行機体1の回転駆動源の伝達構造を簡素化することができる。
【0035】
尚、本発明は上記実施の形態例に限られるものではなく、例えば、籾殻に限らず肥料、その他の粉粒状物の散布にも適用することができ、又、崩落機構16として、走行機体のバッテリーなどの電気駆動源により電動モータや電動シリンダを駆動し、電気モータにより崩落部材15を回転させたり、電動シリンダにより上下若しくは左右に揺動させたり、振動させたりすることもでき、又、崩落部材15の形状、崩落機構16の構造等は適宜変更して設計されるものである。
【0036】
以上、所期の目的を充分達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施の第一形態例の全体側面図である。
【図2】本発明の実施の第一形態例の斜視図である。
【図3】本発明の実施の第一形態例の部分斜視図である。
【図4】本発明の実施の第一形態例の平面図である。
【図5】本発明の実施の第一形態例の拡大側面図である。
【図6】本発明の実施の第一形態例の部分拡大側面図である。
【図7】本発明の実施の第一形態例の部分拡大側面図である。
【図8】本発明の実施の第一形態例の部分拡大側面図である。
【図9】本発明の実施の第一形態例の部分側面図である。
【図10】本発明の実施の第二形態例の部分側面図である。
【図11】本発明の実施の第二形態例の部分平面図である。
【図12】本発明の実施の第三形態例の部分側面図である。
【図13】本発明の実施の第三形態例の部分平面図である。
【図14】本発明の実施の第四形態例の部分側面図である。
【図15】本発明の実施の第四形態例の部分平面図である。
【図16】本発明の実施の第五形態例の部分側面図である。
【図17】本発明の実施の第五形態例の部分平面図である。
【符号の説明】
【0038】
W 粉粒状物
M 撒布面
1 走行機体
3 取付枠
9 運搬台
13 収納袋体
13a 出口部
14 収納枠体
15 崩落部材
16 崩落機構
20 浮動部材
23 車輪部材
25 フレキシブルジョイント
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行機体に連結機構により取付枠を連結し、該取付枠に運搬台を傾設自在に設け、該運搬台に籾殻や肥料等の粉粒状物を収納可能な収納袋体を設け、該収納袋体に出口部を形成してなり、上記収納袋体内に粉粒状物の崩落現象を惹起するための惹起動作可能な崩落部材をもつ崩落機構を設けてなることを特徴とする粉粒状物散布作業機。
【請求項2】
上記崩落部材は上記粉粒状物の撒布面に接地して浮沈動作可能な浮動部材に設けられていることを特徴とする請求項1記載の粉粒状物散布作業機。
【請求項3】
上記浮動部材は車輪構造となっていることを特徴とする請求項2記載の粉粒状物散布作業機。
【請求項4】
上記崩落部材は上記粉粒状物の撒布面上に接地して回転可能な車輪部材に設けられていることを特徴とする請求項1記載の粉粒状物散布作業機。
【請求項5】
上記車輪部材は浮沈動作可能に設けられていることを特徴とする請求項4記載の粉粒状物散布作業機。
【請求項6】
上記崩落部材は上記走行機体の回転駆動源により惹起動作するように設けられていることを特徴とする請求項1記載の粉粒状物散布作業機。
【請求項7】
上記回転駆動源からの回転をフレキシブルジョイントにより伝達するように設けられていることを特徴とする請求項6記載の粉粒状物散布作業機。
【請求項1】
走行機体に連結機構により取付枠を連結し、該取付枠に運搬台を傾設自在に設け、該運搬台に籾殻や肥料等の粉粒状物を収納可能な収納袋体を設け、該収納袋体に出口部を形成してなり、上記収納袋体内に粉粒状物の崩落現象を惹起するための惹起動作可能な崩落部材をもつ崩落機構を設けてなることを特徴とする粉粒状物散布作業機。
【請求項2】
上記崩落部材は上記粉粒状物の撒布面に接地して浮沈動作可能な浮動部材に設けられていることを特徴とする請求項1記載の粉粒状物散布作業機。
【請求項3】
上記浮動部材は車輪構造となっていることを特徴とする請求項2記載の粉粒状物散布作業機。
【請求項4】
上記崩落部材は上記粉粒状物の撒布面上に接地して回転可能な車輪部材に設けられていることを特徴とする請求項1記載の粉粒状物散布作業機。
【請求項5】
上記車輪部材は浮沈動作可能に設けられていることを特徴とする請求項4記載の粉粒状物散布作業機。
【請求項6】
上記崩落部材は上記走行機体の回転駆動源により惹起動作するように設けられていることを特徴とする請求項1記載の粉粒状物散布作業機。
【請求項7】
上記回転駆動源からの回転をフレキシブルジョイントにより伝達するように設けられていることを特徴とする請求項6記載の粉粒状物散布作業機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2007−97525(P2007−97525A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−294324(P2005−294324)
【出願日】平成17年10月7日(2005.10.7)
【出願人】(395008849)株式会社富士トレーラー製作所 (32)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月7日(2005.10.7)
【出願人】(395008849)株式会社富士トレーラー製作所 (32)
【Fターム(参考)】
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