説明

粘着テープの貼着装置及び貼着方法

【課題】基板に貼着された粘着テープから離型テープを迅速に剥離できる貼着装置を提供することにある。
【解決手段】供給リール10から粘着テープ7が貼着された離型テープ9を引き出して送る送り装置37と、送り装置によって供給リールから引き出されて送られる離型テープが基板に対向して走行するようガイドする一対のガイドローラ11a,11bと、離型テープが送り装置によって送られて所定長さに切断された粘着テープが基板に対向するよう位置決めされたとき、粘着テープを離型テープとともに基板に加圧して貼着する加圧ツール21と、加圧ツールが基板から離れる方向に駆動されたとき、送り装置を作動させて離型テープに引張り力を与えると同時に、一方のガイドローラを基板から離れる方向に駆動して剥離テープに作用する送り装置の引張り力を離型テープが基板に貼着された粘着テープから剥離する方向の剥離力に変換させるローラ駆動源43を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は基板に電子部品を実装する前に、基板若しくは電子部品に粘着テープを貼着するための粘着テープの貼着装置及び貼着方法に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、液晶ディスプレイパネルやプラズマディスプレイパネルに代表されるフラットパネルディスプレイなどの製造工程においては、被貼着部材としてのガラス製の基板の側部上面に、TCP(Tape Carrier Package)などの電子部品を異方性導電部材からなる粘着テープを介して貼着(実装)する工程がある。
【0003】
上記電子部品を上記基板の側部上面に貼着する前に、基板の側部上面に所定の長さに切断された上記粘着性テープを貼着する工程がある。粘着テープは離型テープに貼着されていて、上記離型テープは供給リールに巻装されている。
【0004】
上記基板は水平方向に駆動されるテーブルの上面に載置されていて、この基板の側部上面に電子部品を粘着テープによって貼着する場合、まず、離型テープとともに供給リールから繰り出された粘着テープを切断機構によって所定長さに切断する。このときの粘着テープの切断長さは、上記基板の側部上面に設けられた複数の端子からなる端子部の長さ、つまり基板のほぼ側辺部に対応する長さに設定される。
【0005】
上記離型テープはすでに粘着テープが基板に貼着されて除去された部分がチャックなどの送り手段によって挟持して送られる、つまり引張られて上記供給リールから繰り出されるようになっている。
【0006】
上記離型テープが上記送り手段によって送られて、粘着テープの所定長さに切断された部分が上記テーブルの上面に載置された基板の側部上面に対向するよう位置決めされると、上記基板の上方で待機した加圧ツールが下降方向に駆動され、所定長さに切断された上記粘着テープが上記基板の側部上面に加圧貼着される。
【0007】
粘着テープが上記基板の側部上面に加圧貼着されて上記加圧ツールが上昇したならば、上記基板の側部上面の一端側から他端側に向かって剥離ローラを有するローラユニットが走行し、基板に貼着された粘着テープから上記離型テープを剥離する。
【0008】
上記離型テープを粘着テープから剥離したならば、上記ローラユニットを上記基板の側部上面の他端側から一端側に戻した後、上記送り手段よって上記離型テープを所定長さ送り、粘着テープの所定長さに切断された新たな部分をつぎの基板に対向するよう位置決めするということが行なわれる。
【0009】
一方、TCPは基板の側辺部に所定間隔で貼着されるため、基板の側辺部のほぼ全長に亘って粘着テープを貼着すると、粘着テープの隣り合うTCPの間の部分が無駄になったり、その部分に塵埃が付着する等のことがあり、好ましくないということがある。
【0010】
そこで、最近では粘着テープを基板に貼着せずに、TCPの下面の端子が形成された一端部の幅方向全長にわたって粘着テープを貼着するということが行なわれている。その場合にも、上述したように剥離ローラを有するローラユニットによってTCPに貼着された粘着テープから離型テープを剥離するということが行なわれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2001−294361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところで、上述した従来の構成によると、基板に粘着テープを貼着した後、粘着テープから離型テープを剥離するためには剥離ローラを有するローラユニットを基板の側部上面に沿って往復動させなければならなかった。
【0013】
しかしながら、ローラユニットを基板の側部上面に沿って往復動させて離型テープを剥離するようにすると、ローラユニットを往復動させるために要する時間が長くなるため、生産性を低下させる一因となるということがあった。
【0014】
とくに、最近では液晶ディスプレイパネルなどに用いられる基板は大型化する傾向にあるため、ローラユニットが往復動する基板の側辺部の距離が長くなるから、そのことによっても離型テープの剥離に要する時間が長くなるということがある。
【0015】
さらに、基板の側部上面から離型テープを剥離するために、上述したローラユニットが必要となることで、貼着装置の構成部品が増大し、装置の大型化やコスト上昇を招くということもあった。
【0016】
また、TCPに貼着された粘着テープから離型テープを剥離する場合にも、基板に粘着テープを貼着した場合と同様、ローラユニットを往復動させるために要する時間が長くなるため、生産性が低下したり、装置の大型化やコスト上昇を招くということが生じる。
【0017】
この発明は、被貼着部材に貼着された粘着テープから離型テープを剥離する作業を、迅速に、しかも装置構成の複雑化やコスト上昇を招くことなく行なうことができるようにした粘着テープの貼着装置及び貼着方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
この発明は、離型テープに貼着されて所定長さに切断された粘着テープを、所定位置に保持された被貼着部材に貼着してから上記離型テープを剥離する粘着テープの貼着装置であって、
上記粘着テープが貼着された上記離型テープを供給する供給手段と、
この供給手段から上記離型テープを引き出して送る送り手段と、
上記供給手段と上記送り手段の間で位置決めされて保持された上記被貼着部材の両側に配置され上記送り手段によって上記供給手段から引き出されて送られる上記離型テープが上記被貼着部材に対向して走行するようガイドする一対のガイドローラと、
上記離型テープが上記送り手段によって送られて所定長さに切断された上記粘着テープが上記被貼着部材に対向するよう位置決めされたとき、上記被貼着部材に接近する方向に駆動されて上記粘着テープを上記離型テープとともに上記被貼着部材に加圧して貼着する加圧手段と、
上記粘着テープを上記被貼着部材に加圧した上記加圧手段が上記被貼着部材から離れる方向に駆動されたとき、上記送り手段を作動させて上記離型テープに引張り力を与えると同時に、上記被貼着部材の上記送り手段側の側方に位置する一方の上記ガイドローラを上記被貼着部材から離れる方向に駆動して上記剥離テープに作用する上記送り手段の引張り力を上記離型テープが上記被貼着部材に貼着された粘着テープから剥離する方向の剥離力に変換させるローラ駆動手段と
を具備したことを特徴とする粘着テープの貼着装置にある。
【0019】
上記離型テープが上記供給手段から引き出される方向と上記送り手段によって引張られる方向は、上記離型テープが上記一対のガイドローラにガイドされて上記被貼着部材に対向して走行する方向に対して交差する方向であることが好ましい。
【0020】
上記ローラ駆動手段は、上記被貼着部材の上記送り手段側の側方に位置する一方の上記ガイドローラを上記加圧手段の駆動に同期させて駆動することが好ましい。
【0021】
上記被貼着部材は、水平方向に駆動されるテーブルの上面に載置された基板であって、上記粘着テープは上記基板の上面の側辺部に貼着されることが好ましい。
【0022】
上記送り手段は、上記供給手段から引き出された上記離型テープを挟持するチャックと、このチャックを駆動して上記離型テープを上記供給手段から引き出す駆動手段と、上記チャックによって引き出された上記離型テープを巻き取る巻取りリールによって構成されていることが好ましい。
【0023】
上記被貼着部材に貼着された粘着テープから上記離型テープを剥離するとき、上記送り手段側の側方に位置する一方の上記ガイドローラを所定の位置まで上記ローラ駆動手段によって上記被貼着部材から離れる方向に駆動すると同時に、上記送り手段によって上記離型テープに張力を加えて上記粘着テープから一気に剥離することが好ましい。
【0024】
この発明は、離型テープに貼着されて所定長さに切断された粘着テープを、所定位置に保持された被貼着部材に貼着してから上記離型テープを剥離する粘着テープの貼着方法であって、
供給手段に設けられた上記粘着テープが貼着された上記離型テープを送り手段によって引き出して送る工程と、
上記送り手段によって送られる上記離型テープを一対のガイドローラでガイドして所定の位置に位置決めされた上記被貼着部材に対向して走行させる工程と、
上記離型テープが上記送り手段によって送られて所定長さに切断された上記粘着テープが位置決めされた上記被貼着部材に対向したとき、上記粘着テープを上記離型テープとともに上記被貼着部材に加圧して貼着する工程と、
上記粘着テープを上記被貼着部材に加圧貼着し終えたとき、上記送り手段を作動させて上記離型テープに引張り力を与えると同時に、上記被貼着部材の上記送り手段側の側方に位置する一方の上記ガイドローラを上記被貼着部材から離れる方向に駆動して上記剥離テープに作用する上記送り手段の引張り力を上記離型テープが上記被貼着部材に貼着された粘着テープから剥離する方向の剥離力に変換させる工程と
を具備したことを特徴とする粘着テープの貼着方法にある。
【発明の効果】
【0025】
この発明によれば、離型テープを送り手段によって引張って送るときに上記離型テープに生じる引張り力を、上記離型テープが被貼着部材に対向して走行するようガイドする一対のガイドローラの一方を変位するよう駆動することで、上記被貼着部材に貼着された粘着テープから上記離型テープを剥離する剥離力に変えて作用させるようにした。
【0026】
そのため、被貼着部材に貼着された粘着テープから離型テープを剥離するため、従来のようの離型ローラを有するローラユニットを往復動させるということが不要になるから、離型テープを剥離するために要する時間を短縮することができるばかりか、装置の部品点数を減少させて構成の簡略化やコストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】この発明の第1の実施の形態の基板に粘着テープを貼着する貼着装置の概略的構成図。
【図2】離型テープの貼着された粘着テープを所定の長さに切断する切断ユニットを示す図。
【図3】側辺部に複数のTCPが粘着テープによって貼着された基板の平面図。
【図4】図1に示す貼着装置の制御系統図。
【図5】(a)〜(c)は基板に貼着された粘着テープから離型テープを剥離する動作を順次示した説明図。
【図6】この発明の第2の実施の形態を示す基板に貼着された粘着テープから離型テープを剥離する動作の説明図。
【図7】この発明の第3の実施の形態の基板に粘着テープを貼着する貼着装置の概略的構成図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態を説明する。
【0029】
図1乃至図5はこの発明の第1の実施の形態を示し、図1に示す貼着装置はテーブルユニット1を備えている。このテーブルユニット1はベース2を有し、このベース2の上面にX駆動源3aによって矢印Xで示すX方向に駆動されるXテーブル3、このXテーブル3に設けられたY駆動源4aによって上記X方向と交差するY方向に駆動されるYテーブル4及びこのYテーブル4に設けられたθ駆動源5aによって水平方向に沿って回転駆動されるθテーブル5が設けられている。
【0030】
上記θテーブル5の上面には、被貼着部材としての液晶ディスプレイパネルなどに用いられる、ガラス製の基板Wが供給されて吸着保持される。基板Wの上面の一側部には図示しない複数の端子が所定間隔で形成された端子部が所定長さで設けられている。
【0031】
上記基板Wの上記端子部が設けられた側辺部の上面には、図3に示すように熱硬化性樹脂によって形成された両面粘着性の異方性導電部材(ACF)からなる粘着テープ7が後述するように所定の長さに切断されて貼着される。そして、粘着テープ7が貼着された基板Wの側辺部の上面には電子部品としての複数のTCP8が所定間隔で圧着される。
【0032】
図1に示すように、上記粘着テープ7は樹脂製のテープ部材からなる離型テープ9の一側面に貼着されていて、粘着テープ7が貼着された上記離型テープ9は供給手段としての供給リール10に巻装されている。
【0033】
上記供給リール10から垂直方向下方に向かって引き出された上記離型テープ9は、粘着テープ7が貼着された一側面が下向きになるよう回転可能に設けられた第1のガイドローラ11aにガイドされて水平方向に方向変換される。
【0034】
上記第1のガイドローラ11aによって方向変換された上記離型テープ9は上記θテーブル5の上面に載置された基板Wの一側部の上面に接近して平行に走行したのち、第2のガイドローラ11bによって垂直方向上方に方向変換されて送り手段としての巻取りリール12に巻取られるようになっている。
【0035】
上記供給リール10と上記巻取りリール12はそれぞれ第1の回転駆動源13と第2の回転駆動源14とによって回転駆動されるようになっている。これら第1、第2の回転駆動源13,14は図4に示す制御装置15によって駆動が制御されるようになっている。
【0036】
なお、上記供給リール10は第1の回転駆動源13によって回転駆動せず、後述するように離型テープ9に引張り力が加わったときに、その引張り力によって回転するよう回転可能に設けるだけであってもよい。
【0037】
上記離型テープ9の一対のガイドローラ11a,11bによって水平に走行するようガイドされた部分の上方、つまり上記テーブルユニット1に載置された基板Wの一側部の上方には、加圧手段としてのヒータ21aを有する加圧ツール21がシリンダやリニアモータなどの上下駆動源22によって上下動可能に設けられている。この上下駆動源22は上記制御装置15によって駆動が制御されるようになっている。
【0038】
上記離型テープ9の一側面に貼着された上記粘着テープ7は、上記供給リール10と上記第1のガイドローラ11aとの間に配置された後述する切断ユニット23によって所定長さ、つまり上記基板Wの側辺部に対応する長さに切断されるようになっている。
【0039】
上記粘着テープ7が上記切断ユニット23によって所定長さに切断されると、その切断された部分は上記離型テープ9とともに上記θテーブル5の上面に載置された基板Wの側辺部の上面に対向する位置まで後述するように搬送されて位置決めされる。
【0040】
そして、所定長さに切断された上記粘着テープ7が位置決めされると、上記加圧ツール21は上記上下駆動源22によって下降方向に駆動され、所定長の上記粘着テープ7が上記基板Wの側辺部の上面に加圧貼着される。貼着後、上記離型テープ9は基板Wに貼着された粘着テープ7から後述するよう剥離され、上記巻取りリール12に巻き取られるようになっている。
【0041】
上記切断ユニット23は、図2に示すように上記供給リール10から引き出されて垂直に走行する上記離型テープ9に貼着された粘着テープ7に先端を対向させて配置されたカッタ24と、このカッタ24よりも離型テープ9の走行方向下流側に対向して配置された剥離機構25と、上記離型テープ9を挟んで上記カッタ24及び剥離機構25と対向して配置された保持ブロック26から構成されている。上記カッタ24は図示しない駆動機構によって矢印で示す水平方向に駆動可能となっている。
【0042】
上記保持ブロック26には離型テープ9を介して上記粘着テープ7を押圧する押し出し部材27がスライド可能に設けられている。この押し出し部材27は図示せぬシリンダなどによって所定のタイミングで押圧される。
【0043】
上記剥離機構25は上記離型テープ9を介して上記押し出し部材27と対向するよう配置された剥離ヘッド28を有する。この剥離ヘッド28は矩形状のベース板29の一端に取り付けられている。このベース板29には粘着性の剥離テープ31が巻回された供給リール32が設けられている。
【0044】
上記剥離テープ31は上記剥離ヘッド28の上面に沿って走行して巻取りリール33に巻き取られるようになっている。上記巻取りリール33は図示しない駆動源によって回転駆動され、上記剥離テープ31を所定長さずつ巻き取るようになっている。
【0045】
上記ベース板29は上記制御装置15によって駆動が制御されるシリンダやリニアモータなどの水平駆動源34によって離型テープ9の垂直に走行する部分に対して接離する方向に駆動される。
【0046】
上記ベース板29が水平駆動源34によって上記離型テープ9に接近する方向に駆動されると、上記カッタ24によって上記粘着テープ7に形成された一対の切断線2bにより切断された箇所が上記押し出し部材27によって押圧される。上記切断線2bは、上記カッタ24が矢印方向に駆動され、粘着テープ7の上記保持ブロック26の側面に対向する部分に突き当たることで形成される。
【0047】
それによって、粘着テープ7の一対の切断線2bによって切断された部分2cが剥離ヘッド28の剥離テープ31に押し付けられるから、その部分2cが離型テープ9から剥離される。
【0048】
つまり、粘着テープ7には、上記カッタ24によってそれぞれ一対の切断線2bが所定間隔で二箇所形成され、各一対の切断線2bの間の部分2cが上記剥離機構25によって除去されることで所定長さに形成される。そして、粘着テープ7の所定長さに形成された部分が上述したように上記加圧ツール21によって基板Wの側部上面に加圧されて貼着されることになる。
【0049】
図1に示すように、上記第2のガイドローラ11bと上記巻取りリール12との間、つまり離型テープ9が上記第2のガイドローラ11bによって走行方向が水平方向から垂直方向に方向変換された部分には、所定長さに切断された粘着テープ7が上記基板Wの側部上面に貼着除去された部分の離型テープ9を引張って送るための送り手段を構成する送り装置37が配設されている。
【0050】
上記送り装置37はチャック38を有する。このチャック38はベース板38aと、このベース板38aに開閉駆動可能に設けられた上記離型テープ9を挟持する一対の爪38bによって構成されている。
【0051】
上記チャック38は図示しないガイド体によって回転不能にガイドされていて、上記ベース板38aに突設されためねじ体38cにはサーボモータ39によって回転駆動される駆動ねじ41が螺合されている。上記めねじ体38cとサーボモータ39によって駆動手段を構成している。
【0052】
上記サーボモータ39は図4に示す上記制御装置15によって駆動が制御され、このサーボモータ39によって上記駆動ねじ41が回転駆動されると、上記チャック38は矢印Zで示す上下方向に直線駆動されるようになっている。
【0053】
すなわち、上記チャック38の爪38bが離型テープ9を挟持した状態で上記駆動ねじ41を回転駆動し、このチャック38をZ方向上方へ駆動すれば、上記離型テープ9が引張られ、上記供給リール10から繰り出されるようになっている。そして、上記離型テープ9の上記供給リール10から繰り出された分が上記巻取りリール12に巻取られる。
【0054】
この実施の形態では上記巻取りリール12、送り装置37及び上記チャック38によって上記送り手段を構成している。
なお、上記チャック38は離型テープ9を2個のローラ出挟持して送るニップローラであってもよい。
【0055】
上記制御装置15は、上記巻取りリール12によって上記離型テープ9が巻取られる長さが上記チャック38によって引張られる長さと同じになるよう、上記チャック38を駆動するサーボモータ39と、上記巻取りリール12を回転駆動する第2の回転駆動源14の駆動を制御するようになっている。
【0056】
つまり、上記サーボモータ39が作動して上記駆動ねじ41が駆動されると、図示しないエンコーダによって上記サーボモータ39の駆動軸の回転角度が検出され、その検出信号が上記制御装置15に出力される。それによって、上記制御装置15は上記第2の回転駆動源14の駆動を制御するようになっている。
【0057】
このとき、上記第1の回転駆動源13を上記第2の回転駆動源14と同期させて駆動して上記供給リール10を回転させれば、上記離型テープ9を上記チャック38によって引張られた長さに対応する長さで、上記供給リール10から円滑に繰り出すことが可能となる。
【0058】
なお、上述したように上記供給リール10を上記第1の回転駆動源13に回転駆動せずに、上記供給リール10を上記離型テープ9が巻取りリール12によって巻取られることで上記離型テープ9に生じる引張力だけで回転させるようにしてもよい。
【0059】
上記基板Wに貼着された粘着テープ7からの離型テープ9の剥離は、上記離型テープ9が水平に走行するようガイドする一対のガイドローラ11a,11bのうちの、離型テープ9の走行方向の下流側に位置する第2のガイドローラ11bを利用して行われる。
【0060】
上記第2のガイドローラ11bは帯状の取付け部材42に回転可能に取付けられている。この取付け部材42はシリンダやリニアモータなどのローラ駆動手段としてのローラ駆動源43によって上下方向、つまり上記離型テープ9の上記第2のガイドローラ11bと上記巻取りリール12との間での走行方向と同方向、つまりZ方向に沿って駆動されるようになっている。
【0061】
上記ローラ駆動源43は図4に示す上記制御装置15によって駆動が制御される。つまり、上記加圧ツール21が下降して離型テープ9に貼着された所定長さの粘着テープ7が基板Wの側辺部の上面に貼着された後、上記加圧ツール21が上昇し始めたときに、上記ローラ駆動源43が作動して上記第2のガイドローラ11bを上記加圧ツール21の上昇に同期させて駆動する。
【0062】
それによって、後述するように上記巻取りリール12が離型テープ9を巻き取ることでこの離型テープ9に発生する引張り力が上記第2のガイドローラ11bによって基板Wに貼着された粘着テープ7から離型テープ9を剥離する剥離力に変換され、上記粘着テープ7から上記離型テープ9が剥離されるようになっている。
【0063】
なお、上記第2のガイドローラ11bの上昇方向への駆動は、上記加圧ツール21に同期させず、加圧ツール21が上昇し終わってからでもよい。
【0064】
このような構成の貼着装置によれば、基板Wに粘着テープ7を貼着して加圧ツール21の上昇を開始させたならば、上記加圧ツール21を上昇させる上下駆動源22の作動に同期させてローラ駆動源43を作動させ、離型テープ9の走行方向下流側に位置する一方のガイドローラ11bを上昇させる。
【0065】
それと同時に、送り装置37のチャック38をサーボモータ39によって駆動し、離型テープ9に引張り力を作用させる。つまり、チャック38とガイドローラ11bのZ方向上方への駆動を同期させ、ガイドローラ11bが上昇しても、離型テープ9に一定の張力が加わり、弛みが生じることがないよう維持される。
【0066】
上記チャック38の上昇によって離型テープ9に加わる引張り力の一部は、一方のガイドローラ11bが上昇させられて図5(a)に示すように離型テープ9の粘着テープ7の末端と第2のガイドローラ11bとの間に位置する部分9aが基板Wの板面に対して平行な状態から角度θで傾斜することで、上記離型テープ9の上記粘着テープ7に貼着された端部を上方に持ち上げる剥離力になる。
【0067】
したがって、上記第2のガイドローラ11bを上昇させながら、上記チャック38も同期させて上昇方向に駆動することで、上記粘着テープ7に引張り力を発生させ続ければ、上記粘着テープ7に貼着された上記離型テープ9は上記粘着テープ7の上記第2のガイドローラ11b側の一端部から他端部に向かって剥離が進行することになる。
【0068】
図5(a)は第2のガイドローラ11bを第1のガイドローラ11aと同じ高さからH1の高さまで上昇させた状態を示している。このとき、離型テープ9の粘着テープ7の末端と第2のガイドローラ11bとの間に位置する部分9aは基板Wの板面に対して平行な状態から角度θで傾斜する。
【0069】
上記粘着テープ7の上記部分9aが角度θで傾斜すると、図5(a)に矢印tで示すように離型テープ9には斜め上方に向かう引張り力が作用するから、その引張り力tの分力が離型テープ9を基板Wに貼着された粘着テープ7から剥離する剥離力として作用することになる。
【0070】
それによって、基板Wに貼着された粘着テープ7からの離型テープ9の剥離が開始されることになる。つまり、離型テープ9の粘着テープ7からの剥離の開始は、離型テープ9の粘着テープ7の末端と上記第2のガイドローラ11bとの間に位置する部分9aが水平な状態から角度θで傾斜し始めたときに開始される。
【0071】
そのため、離型テープ9の剥離が開始されるとき、粘着テープ7の端部に加わる剥離力は離型テープ9に加わる斜め上方に向かう引張り力tの分力であるから、剥離開始時に粘着テープ7の端部が離型テープ9によって真上に強く引張られ、粘着テープ7の端部が基板Wから捲れ上がるという、貼着不良を招くのを防止することができる。
【0072】
このようにして、上記第2のガイドローラ11bが図5(a)に示す高さH1から、図5(b)に示す高さH2まで上昇すると、離型テープ9は粘着テープ7の長手方向中途部まで剥離され、さらにガイドローラ11bが図5(c)に示すようにH3の高さまでさらに上昇すると、離型テープ9は粘着テープ7の長手方向全長から剥離される。
【0073】
基板Wに貼着された粘着テープ7から離型テープ9が剥離されたならば、基板Wをテーブルユニット1によって移動させると同時に、上記第2のガイドローラ11bを第1のガイドローラ11aと同じ高さである、初期の高さまで下降させると同時に、上記チャック38によって離型テープ9を送り、所定の長さに切断されたつぎの粘着テープ7を加圧ツール21の下方に位置決めする。
【0074】
そして、上述した粘着テープ7の貼着と、貼着された粘着テープ7からの離型テープ9の剥離とが繰り返して行なわれる。
【0075】
このように、上記構成の貼着装置によれば、従来のように粘着テープ7から離型テープ9を剥離するために剥離ローラを有するローラユニットを設け、このローラユニットを基板Wの側辺部に沿って往復動させるということをせず、第2のガイドローラ11bを第1のガイドローラ11aと同じ高さから高さH3まで上昇させながら、離型テープ9を送ることで、基板Wに貼着された粘着テープ7から離型テープ9を剥離することができる。そのため、ローラユニットを往復動させて剥離する従来に場合に比べ、離型テープ9の剥離を迅速に行なうことができる。
【0076】
しかも、第2のガイドローラ11bを上昇させて離型テープ9が粘着テープ7の端部に対して角度θで傾斜したときに上記離型テープの剥離が開始される。そのため、剥離の開始時に、離型テープ9が粘着テープ7の端部を強く真上に引張るということがないから、粘着テープ7の端部が基板Wから捲くれ上がるという、貼着不良が発生するのを防止することができる。
【0077】
さらに、従来の貼着装置のようにローラユニットを備える必要がないから、その分、貼着装置を簡単な構成とすることができる。
【0078】
また、粘着テープ7から離型テープ9を剥離させるために、従来のようにローラユニットを往復動作せずにすむから、ローラユニットが往復動させることによって粘着テープ7上に塵埃が落下するということがない。
【0079】
そのため、基板WにTCP8を貼着する際、貼着面間に塵埃等の異物が混入して貼着不良を招くということがないばかりか、異物の混入によってTCP8の貼着時に基板Wに必要以上の圧力が加わり、基板を損傷させるということも防止できる。
【0080】
基板Wに貼着された粘着テープ7から離型テープ9を剥離する際、離型テープ9の粘着テープ7の末端と第2のガイドローラ11bとの間に位置する部分9aは、上記第2のガイドローラ11bが上昇するにつれて水平な状態から図5(a)に示す角度θの状態を経て大きくなってゆく。
【0081】
そのため、粘着テープ7に加わる引張り力tは第2のガイドローラ11bの上昇高さに応じて大きくなるから、離型テープ9が粘着テープ7から剥離される剥離力は、最初は小さく、その後、離型テープ9の角度が大きくなるにつれて徐々に大きくなる。
【0082】
つまり、粘着テープ7から離型テープ9を剥離するとき、粘着テープ7の端部に離型テープ9によって急激に大きな剥離力が加わるということがないから、粘着テープ7の端部に捲れや剥離が生じるのを防止することができる。
【0083】
また、図5(a)に示すように、離型テープ9の粘着テープ7の末端と第2のガイドローラ11bとの間に位置する部分9aを、ローラユニットを用いて離型テープ9を剥離する従来に比べて長くすることができる。しかも、離型テープ9は剥離時に加わる引張り力によって伸びが生じる。
【0084】
そのため、粘着テープ7から離型テープ9を剥離する際、離型テープ9の上記部分9aが長く、しかも伸びることによって粘着テープ7の端部に加わる剥離力が軽減されるから、そのことによっても粘着テープ7の端部が基板Wから捲れたり、剥離が生じるのが防止されることになる。
【0085】
図6はこの発明の第2の実施の形態を示す。この実施の形態は基板Wに貼着された粘着テープ7から離型テープ9を剥離するときの変形例である。つまり、第1の実施の形態では第2のガイドローラ11bを加圧ツール21の上昇に同期させて駆動する場合を例に挙げて説明したが、第2の実施の形態では上記加圧ツール21を所定の高さである、上昇限まで上昇させた後、上記第2のガイドローラ11bをローラ駆動源43によって一気に高さHまで上昇させる。
【0086】
上記第2のガイドローラ11bを高さHまで上昇させると同時に、送り装置37のチャック38を駆動して離型テープ9に張力を与えながら、チャック38の駆動距離分だけ、離型テープ9を巻取りリール12に巻き取る。
【0087】
それによって、上記離型テープ9は上記第2のガイドローラ11bが高さHに上昇した後、基板Wに貼着された粘着テープ7から、図6に鎖線S1、S2、S3で示すように経時的に剥離されることになる。
【0088】
その場合、粘着テープ7に加わる引張り力tは第2のガイドローラ11bの上昇高さに応じて大きくなるから、離型テープ9を基板Wに貼着された粘着テープ7から剥離する剥離力も大きくなる。それによって、粘着テープ7の端部が基板Wから捲れ上がるという虞がある。
【0089】
しかしながら、上記第2のガイドローラ11bを一気に上昇させる高さHを、上記粘着テープ7から上記離型テープ9が剥離するときに、この離型テープ9に生じる剥離力tが基板Wに貼着された粘着テープ7の端部が基板Wから捲れることのない大きさとなるよう設定する。それによって、粘着テープ7の端部が基板Wから捲れ上がるのを防止しながら離型テープ9を剥離することができる。
【0090】
さらに、一般的には基板Wに対する粘着テープ7の粘着力に対し、離型テープ9の粘着テープ7に対する粘着力の方が小さい。そのため、上記第2のガイドローラ11bを一気に高さHまで上昇させても、上記第2のガイドローラ11bのHの高さ設定と相俟って、粘着テープ7の端部が捲れ上がるのを防止することができる。
【0091】
上記離型テープ9に加わる力は、上昇方向に駆動される上記チャック38からだけであって、離型テープ9を一気に上昇させて粘着テープ7から剥離することで、上記離型テープ9の初期の傾斜角度θは大きくなるものの、離型テープ9を粘着テープ7から剥離するために作用する剥離力は離型テープ9の剥離が終了するまでの間、ほぼ均一に変化することになる。そのため、粘着テープ7に不均一な剥離力が加わって捲れの原因になるということもない。
【0092】
図7はこの発明の第3の実施の形態を示す。この実施の形態は粘着テープ7が貼着される被貼着部材が基板Wに代わり電子部品であるTCP8の場合を示している。なお、第1の実施の形態と同一部分には同一記号を付して説明を省略する
図中51は回転駆動源52によって周方向に所定角度ずつ間欠的に回転駆動されるインデックステーブルである。このインデックステーブル51の下面には周方向に所定間隔、たとえば90度間隔で4つの保持部53が設けられている。図7には3つだけ示している。供給位置に位置決めされた上記保持部53には、図示しない金型ユニットによって打ち抜かれた上記TCP8が供給されて吸着保持される。
【0093】
上記保持部53に供給されたTCP8は、上記インデックステーブル51が90度回転される毎に、供給位置から清掃位置で下面の端子が設けられた一端部が清掃された後、貼着位置で上記TCP8の下面の一端部に所定の長さ、つまりTCP8の幅寸法と同じ長さ寸法に切断された粘着テープ7が貼着される。
【0094】
ついで、粘着テープ7が貼着されたTCP8は排出位置に位置決めされ、排出位置に位置決めされたTCP8は基板Wに仮圧着する実装ツール(図示せず)に受け渡されるようになっている。
【0095】
TCP8が上記貼着位置に位置決めされたときに、第1の実施の形態と同様、TCP8の下面に所定の長さに切断された粘着テープ7が貼着された後、この粘着テープ7から離型テープ9が剥離される。
【0096】
第1の実施の形態では、粘着テープ7を基板Wの上面に貼着するため、貼着装置が基板Wの上方に設けられていたが、この第2の実施の形態では粘着テープ7をTCP8の下面に貼着するため、上記貼着装置は保持部53に保持されたTCP8の下面側に設けられている。
【0097】
上記貼着装置の構成は第1の実施の形態と上下の向きが逆である点、及び加圧ツール21がTCP8の幅寸法に対応する長さで、第1の実施の形態に比べて短いという点で相違するものの、その他の点ではほぼ同じであるので、同一部分には同一記号を付して説明を省略する。
【0098】
このような構成によれば、上記TCP8の下面に粘着テープ7を貼着した後、第2のガイドローラ11bを下降方向に駆動し、離型テープ9を送り装置37のチャック38によって引張って送ることで、上記TCP8に貼着された粘着テープ7から離型テープ9を剥離することができる。
【0099】
つまり、離型テープ9の剥離を能率よく、しかもTCP8に貼着された粘着テープ7を剥すことなく確実に行なうことができるばかりか、従来に比べて貼着装置の構成を簡略化することができるなど、第1、第2の実施の形態と同様の利点がある。
【0100】
上記各実施の形態では離型テープを送り装置のチャックで引張って送り、その送り量に見合う長さを巻取りリールで巻き取るようにしたが、送り装置としてのチャックを設けず、離型テープを巻取りリールによって巻き取ることで、送るようにしてもよい。つまり、供給リールから離型テープを引き出して送る送り手段はチャックに代えて巻取りリールであってもよい。
【0101】
上記実施の形態では送り手段のチャックを垂直方向に駆動する例を挙げて説明したが、第2のガイドローラによって上方に方向変換された離型紙を他のガイドローラによってたとえば水平方向にさらに方向変換するとともに、上記チャックを方向変換された離型紙と同方向に駆動するよう設け、上記離型紙を上記チャックによって水平方向におくるようにしてもよい。
【0102】
また、離型テープの巻取りリールによって巻取られる部分は第2のガイドローラによって垂直方向上方に方向変換させるようにしたが、上記第2のガイドローラによる離型テープの変換方向は垂直方向上方でなく、斜め上方であってもよい。離型テープを斜め上方に方向変換すれば、離型テープが粘着テープから剥離される速度が離型テープの角度に応じて遅くなるから、離型テープが粘着テープを急激に強く引張って捲れや剥離が生じるのを防止することができる。
【符号の説明】
【0103】
7…粘着テープ、9…離型テープ、10…供給リール(供給手段)、11a…第1のガイドローラ、11b…第2のガイドローラ、12…巻取りリール(送り手段)、15…制御装置、21…加圧ツール(加圧手段)、23…切断ユニット、37…送り装置(送り手段)、43(送り手段)ローラ駆動源。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
離型テープに貼着されて所定長さに切断された粘着テープを、所定位置に保持された被貼着部材に貼着してから上記離型テープを剥離する粘着テープの貼着装置であって、
上記粘着テープが貼着された上記離型テープを供給する供給手段と、
この供給手段から上記離型テープを引き出して送る送り手段と、
上記供給手段と上記送り手段の間で位置決めされて保持された上記被貼着部材の両側に位置するよう配置され上記送り手段によって上記供給手段から引き出されて送られる上記離型テープが上記被貼着部材に対向して走行するようガイドする一対のガイドローラと、
上記離型テープが上記送り手段によって送られて所定長さに切断された上記粘着テープが上記被貼着部材に対向するよう位置決めされたとき、上記被貼着部材に接近する方向に駆動されて上記粘着テープを上記離型テープとともに上記被貼着部材に加圧して貼着する加圧手段と、
上記粘着テープを上記被貼着部材に加圧した上記加圧手段が上記被貼着部材から離れる方向に駆動されたとき、上記送り手段を作動させて上記離型テープに引張り力を与えると同時に、上記被貼着部材の上記送り手段側の側方に位置する一方の上記ガイドローラを上記被貼着部材から離れる方向に駆動して上記剥離テープに作用する上記送り手段の引張り力を上記離型テープが上記被貼着部材に貼着された粘着テープから剥離する方向の剥離力に変換させるローラ駆動手段と
を具備したことを特徴とする粘着テープの貼着装置。
【請求項2】
上記離型テープが上記供給手段から引き出される方向と上記送り手段によって引張られる方向は、上記離型テープが上記一対のガイドローラにガイドされて上記被貼着部材に対向して走行する方向に対して交差する方向であることを特徴とする請求項1記載の粘着テープの貼着装置。
【請求項3】
上記ローラ駆動手段は、上記被貼着部材の上記送り手段側の側方に位置する一方の上記ガイドローラを上記加圧手段の駆動に同期させて駆動することを特徴とする請求項1記載の粘着テープの貼着装置。
【請求項4】
上記被貼着部材は、水平方向に駆動されるテーブルの上面に載置された基板であって、上記粘着テープは上記基板の上面の側辺部に貼着されることを特徴とする請求項1記載の粘着テープの貼着装置。
【請求項5】
上記送り手段は、上記供給手段から引き出された上記離型テープを挟持するチャックと、このチャックを駆動して上記離型テープを上記供給手段から引き出す駆動手段と、上記チャックによって引き出された上記離型テープを巻き取る巻取りリールによって構成されていることを特徴とする請求項1記載の粘着テープの貼着装置。
【請求項6】
上記被貼着部材に貼着された粘着テープから上記離型テープを剥離するとき、上記送り手段側の側方に位置する一方の上記ガイドローラを所定の位置まで上記ローラ駆動手段によって上記被貼着部材から離れる方向に駆動すると同時に、上記送り手段によって上記離型テープに張力を加えて上記粘着テープから一気に剥離することを特徴とする請求項1記載の粘着テープの貼着装置。
【請求項7】
上記被貼着部材は、回転駆動されるインデックステーブルに設けられた保持部に上面の一端部が吸着保持された電子部品であって、上記粘着テープは上記電子部品の下面の一端部に貼着されることを特徴とする請求項1記載の粘着テープの貼着装置。
【請求項8】
離型テープに貼着されて所定長さに切断された粘着テープを、所定位置に保持された被貼着部材に貼着してから上記離型テープを剥離する粘着テープの貼着方法であって、
供給手段に設けられた上記粘着テープが貼着された上記離型テープを送り手段によって引き出して送る工程と、
上記送り手段によって送られる上記離型テープを一対のガイドローラでガイドして所定の位置に位置決めされた上記被貼着部材に対向して走行させる工程と、
上記離型テープが上記送り手段によって送られて所定長さに切断された上記粘着テープが位置決めされた上記被貼着部材に対向したとき、上記粘着テープを上記離型テープとともに上記被貼着部材に加圧して貼着する工程と、
上記粘着テープを上記被貼着部材に加圧貼着し終えたとき、上記送り手段を作動させて上記離型テープに引張り力を与えると同時に、上記被貼着部材の上記送り手段側の側方に位置する一方の上記ガイドローラを上記被貼着部材から離れる方向に駆動して上記剥離テープに作用する上記送り手段の引張り力を上記離型テープが上記被貼着部材に貼着された粘着テープから剥離する方向の剥離力に変換させる工程と
を具備したことを特徴とする粘着テープの貼着方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−35685(P2013−35685A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−152400(P2012−152400)
【出願日】平成24年7月6日(2012.7.6)
【出願人】(000002428)芝浦メカトロニクス株式会社 (907)
【Fターム(参考)】