説明

系を監視する方法及び装置

本発明は、系を監視する方法に関するもので、該系の少なくとも1つのパラメータに関して表示スクリーン(4)上にデータライン表示(11)が発生される。該データライン表示は、当該パラメータに関する基本値を表す基本ライン(14)と、当該パラメータの値の時間に伴う変化を表すと共に基本ライン(14)に対して正規化された連続曲線(15)と、上記基本値と現在のパラメータ値との間の瞬時的ずれを表すと共に基本ライン(14)に対して正規化された偏差バー(16)とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、系(system)を監視する、特には該系の状態を表示する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの分野においては、或る系に割り当てられた大量のデータを監視及び分析して、短時間内に当該系の現在の状態を評価することができるようにすることが必要である。例えば、医療分野においては、患者は、患者が手術されている又は集中看護ユニット内にいる場合、例えば心拍、血圧、呼吸速度等の生理学的パラメータが監視されねばならないような系を常に形成する。この関連では、個々の患者の場合、30ないし50のパラメータが同時に監視されねばならないのは普通である。同様に、自身の仕事の枠組み内で、金融アドバイザは例えば株の価格に影響を与え得るような複数のパラメータを定期的に監視して、自身の顧客に適切にアドバイスすることができなければならない。この関連では、監視される系は市場であり、関連するパラメータは、例えば終値、年度高値、年度安値、配当率、前日価格、最終四半期の価格変動等である。更に、発電所又は航空管制センタ等のかなり大きな技術的設備も、正しい機能動作を適切なパラメータに基づいて監視することができるような系を形成する。
【0003】
監視される多数のデータは現在の系の状態の即座且つ信頼性のある診断を困難にさせ、結果として例えば緊張状況で提供される情報項目の豊富さが既に正しくない診断の源を形成することになる。特に、診療的応用の場合、病院スタッフは、提供される大量のデータから患者の状態を評価するために特に重要な情報項目を抜き出さなければならない。複雑に相互に関係したデータの場合、当該患者の生命にとり本質的な判断が非常に短時間内になされなければならないなら、このような状況下では正しくない診断の危険性が増加し得る。従って、監視されるべき系のパラメータを、当該監視スタッフが現在の系の状態を一層容易に認識することができ、かくして、斯かる監視スタッフがその都度正しい判断をするのを簡単化することができるような態様で処理するという緊急の必要性が存在する。
【0004】
米国特許第6,174,283号からは、患者を監視するために、表示スクリーン上のパラメータ値表示部に複数のパラメータを表示することが既知である。この場合、上記パラメータ値表示部は、当該パラメータの時間に伴う変化を表すような全ての関連パラメータに関する連続曲線を含んでいる。これに関して言うと、適切な数の連続曲線が上下に表示され、提供されるパラメータの数に従って該パラメータ値表示部において異なる色により便利にも特徴付けられるようになっている。上記連続曲線に加えて、パラメータ値表示部は表示される全てのパラメータに対して別のブロックを含み、該ブロックには当該パラメータの各場合に対して基本値(base value)、上限値及び下限値が数値的に表示される。
【0005】
上記既知の方法においては、その都度監視されるパラメータに対して、関連する基本値からのずれが決定される。そうするうちに、上記ずれは、当該パラメータの上限値又は下限値に各々相関される。この結果、現パラメータが基本値からどの程度遠く移動されているかを示すようなずれ指示子が発生される。この場合、斯かるずれは表示スクリーン上に、例えば0から5の範囲から選択される整数の形で表示される。この数が大きいほど、現パラメータのずれも、基本値から上方に向かって又は下方に向かって大きくなる。
【0006】
表示スクリーン上にずれ指示子を一層容易に認識可能な形で表示することができるように、短期間表示部が設けられ、該表示部には積分(integral)ずれ指示子が連続曲線として表示される。更に、該短期間表示部は変動平均値曲線を含む。連続曲線の側に表示されるものは、現ずれ指示子の値を追加的に表示するバーである。
【0007】
上記既知の方法においては、更に長期間表示部も設けられ、該表示部は、同様に、ずれ指示子の変動平均値曲線及び連続曲線を、前記短期間表示部の場合におけるより長い期間にわたって表示する。
【0008】
上記既知の方法においては、前記ずれ指示子から状態指示子が決定され、該状態指示子は、表示スクリーン上で前記短期間表示部の側に又は前記長期間表示部の側に着色背景をともなうフィールドの形で表示される。これに関して言うと、上記ずれ指示子の各数値レベルには別の色が割り当てられ、かくして、当該状態を一層良好に視覚化することができる。例えば、患者の呼吸速度が基本値から下限値の方向にずれる場合、時間軸に対して選択された目盛りに依存して、この事実はパラメータ値表示部における関連する連続曲線の一層最近側の端部で概ね良好に検出することができる。表示スクリーンを見る際に、当該連続曲線の該区域は容易に見失われ、多量の情報項目の中で見過ごされ得る。基本値からのずれの増加に伴い、ずれ指示子はステップ状に増加され、これは短期間表示部から、特には該表示部のバーから明瞭に検出可能である。更に、関連する状態指示子のフィールドで色が変化する。結果として、ユーザは或るパラメータの振幅が基本値から比較的遠くに離れていることを比較的容易に検出することができる。加えて、矢印の形の追加の方向表示が、ユーザが、基本値からの既知のずれが上方向に又は下方向の何れに生じているかを検出することを可能にする。代わりに、ユーザは、当該ずれの方向を検出するために、関連する連続曲線を捜すこともできる。
【0009】
既知の方法では、ユーザは、表示スクリーン上に分散された態様で表示される複数の位置における該ユーザにとり重要な情報を一緒にしなければならない。従って、関連する情報項目を互いにリンクするために、精神集中の増加及び恐らくは相対的に大きな量の時間が必要となる。特に、診療の分野においては、患者のための救命の判定を最短時間内で行う必要があり得、結果として、必要な情報項目を結びつけるには極僅かな時間しかない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、冒頭で述べたタイプの方法及び装置のための一層良好な具現例を提供するという課題に関するもので、該具現例は、特に、関連するユーザのための当該系の又は系の個々のパラメータの監視を容易にする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、独立請求項の主題が、この課題を解決する。従属請求項は有利な実施例に関するものである。
【0012】
本発明は、監視されるべき系の少なくとも1つのパラメータに対して、表示スクリーン上に、当該パラメータの基本値を表す水平基本ラインと、水平時間軸に対して当該パラメータの時間に伴う変化を表す連続曲線と、更に当該パラメータの前記基本値からの瞬時的ずれを表す偏差バーとを有するようなデータライン表示を作成するという概念に基づくものである。更に、上記連続曲線及び偏差バーは上記基本ラインに対して正規化される。従って、本発明により提案されるデータライン表示は、極めて少ない要素しか有さず、これら要素の完全な情報を一瞥で理解することができる。上記連続曲線及び偏差バーの上記基本ラインに対する正規化の結果として、ユーザは、当該パラメータが自身の変動内でずれているか、又は現在少ない程度に若しくはかなりの程度に、そして特に基本値からどの方向にずれているかを、即座に視覚的に検出することができる。従って、ユーザは、これらの基本的情報項目に関する複数の表示の間で前後に切り替える必要はなく、反対に、これらを一瞥で検出することができる。この点に関して言うと、本発明は、水平に表示される基本ラインに対するずれは、ユーザにより特に容易に直感的に検出され得るという事実を考慮に入れている。
【0013】
特に有利な実施例によれば、前記データライン表示は、現パラメータ値における連続曲線の傾向又は瞬時的傾斜を決定することにより発生される傾向矢印を有することができ、これは瞬時的傾斜を表す傾向矢印を生成し、表示スクリーン上に表示される。該傾向矢印は、ユーザに対して、該ユーザが、当該パラメータが近い将来に高い確率で進展するであろう方向を一瞥で検出することができるようにする道具を提供する。この付加的情報は、個々の場合において特に重要となり得る。パラメータの変化の傾向、即ち近い将来における当該連続曲線の進展は、時間軸が適切に小さく選択される場合にのみ、表示スクリーン上に表示された連続曲線から概ね“手動的に”読み取ることができる。しかしながら、基本的に、連続曲線の時間軸は所望のように、そして特には現在値とは独立に選択することができるものであり、その結果、上記傾向を表示された連続曲線から高い信頼度で常に検出することができるのもではない。連続曲線の数値的処理のために、時間軸は概ね所望なだけ小さく選択され得るので、結果として、該連続曲線の期待される進展を上記傾向矢印の助けによりかなり早く検出することができる。
【0014】
データライン表示部内における上記傾向矢印の位置決めに対しては、種々の可能性が存在する。該傾向矢印が表示スクリーン上で当該連続曲線のより最近側の端部に隣接して配置されるような実施例が好ましい。同様に、前記偏差バーを傾向矢印と連続曲線のより最近側の端部との間に配置することも可能である。
【0015】
上記傾向矢印の向きが前記瞬時的傾斜の特定の値に依存するような実施例も興味があるものである。例えば、該傾向矢印は正の瞬時的傾斜に対しては上方を指し、負の瞬時的傾斜に対しては下方を指す。同時に、該傾向矢印は、瞬時的傾斜の大きさに依存して異なる程度で上方又は下方を指すことができ、特に垂直方向に整列することができる。
【0016】
更に、上記瞬時的傾斜が極端な値である場合に上記傾向矢印を点滅信号として設計するのも有利であり得、その場合において、点滅周波数も瞬時的傾斜の値に依存することができる。
【0017】
一実施例にとって、上記連続曲線を不活性化することができることも明らかであり、その結果として、該曲線はデータライン表示の特定の用途に対しては画像化されない。
【0018】
特別に有利な実施例においては、複数の異なるパラメータに対して、対応する別個のデータライン表示が、複数のデータライン表示が表示スクリーン上で水平方向に隣り合って配置され、水平方向に隣接するデータライン表示の基本ラインが表示スクリーン上で互いに同軸的に整列されるように、発生することができる。この実施例は、この表示においては互いに整列された基本ラインが全てのパラメータに対して共通のデータラインを形成するので、基本ラインが全て共通の水平ライン上に位置すれば、当該ユーザは複数のパラメータの場合に各基本ラインにより表される基準状態からのずれを概ね一瞥で検出することができるという洞察を利用している。上記共通データラインからの上方又は下方へのずれは、ユーザにより経験に基づいて特に容易に知覚することができる。結果として、ユーザは偏差バーの1つが当該データラインから上方又は下方に異常に離れているかを即座に理解することになる。これは、複数の選択されたパラメータの同時的監視を相当に単純化する。ユーザは、偏差バー及び傾向矢印のパターンから当該系の特定の状況及び進展に関して結論を引き出すことができる。言い換えると、本発明によるデータライン表示は、結果として、パターン認識を可能にする。
【0019】
本発明の他の重要なフィーチャ及び利点は、従属請求項から、図面から、及び図面を参照しての関連する図の説明から明らかとなる。
【0020】
上述したフィーチャ及び下記に説明されるべきフィーチャは、本発明の範囲から逸脱すること無しに、その都度特定される組み合わせにおいてのみならず、他の組み合わせにおいても、又は自身で使用することができることは言うまでもない。
【0021】
本発明の上記及び他の態様は、以下に記載し且つ図面に示す好ましい実施例から明らかとなると共に、斯かる実施例を参照して解説されるが、図面において同一の符号は同一の又は機能的に同一の又は類似の構成要素を示している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1によれば、本発明による装置1は、コンピュータ又は計算機2と、ユーザインターフェース3と、表示スクリーン4とを有し、これらは適切なデータ線及び/又は信号線5を介して相互接続されている。計算機又はコンピュータ2を複数のコンピュータ又は計算機を有するコンピュータシステムとすることもできることは明らかである。例えば、少なくとも第1の計算機がパラメータを記録(ログ)するように作用する一方、少なくとも第2の計算機が記録されたパラメータを処理して、これらを例えば表示スクリーン上に表示することもできる。コンピュータ又は計算機2に関して下記に説明するものは、コンピュータシステム又は計算機システムにも対応して当てはまる。
【0023】
コンピュータ2には複数の(この場合には4個の)センサ6が、適切な線7を介して接続されている。特定の用途に応じて、4より多い又は少ないセンサ6をコンピュータ2に接続することができることも、明らかである。コンピュータ2は、内部でコンピュータプログラム8が動作することができるように構成されている。ユーザインターフェース3は、例えば、キーボード及び/又はコンピュータマウス及び/又はタッチスクリーン(その場合には表示スクリーン4が有利にはタッチスクリーン機能を有する)を有することができる。
【0024】
センサ6を使用して、当該装置は図示せぬ系と作用し合い、通常は、当該系の現在状態を特徴付ける複数のパラメータを記録する。従って、当該装置は上記系を監視するように作用し、該監視は上記パラメータを観察及び分析することにより行われる。
【0025】
一般性を限定することなく、監視されるべき当該系は好ましくは患者であり、該患者の身体機能は、臨界的状態、望ましくない具現状態又は初期状態からのずれが発生した場合に即座に且つ適切に対処することができるように、監視されねばならない。例えば、患者の身体機能は、集中介護ユニット内で、事故受入部(accident admission department)において、又は手術場で連続的に監視される。患者の身体機能を特徴付ける個々の身体的パラメータは、例えば、血圧、呼吸速度、酸素飽和度、心拍、換気(ventilation)等である。通常、複数のパラメータが監視され、表示スクリーン4上に表示される。その場合、数値的表示、並びに連続曲線及びリアルタイム曲線のグラフ的表示が普通である。当該患者に関連するデータを、表示スクリーン4上に表示された複数の情報項目から抽出することができるためには、ユーザの(即ち、典型的には医師又は看護スタッフの)増加された注意力が必要とされる。装置1がセンサ6を用いて記録されたデータを概ねリアルタイムに処理し、これらを表示スクリーン4上に表示することは明らかである。
【0026】
当該系の、即ち当該患者の現在状態を一層容易に検出可能にするために、装置1は、図2を参照して詳細に説明されるような本発明による方法を実行することができるように設計される。これの関連では、コンピュータプログラム8は有利には、該コンピュータプログラム8が装置1のコンピュータ2内で動作している限り、本発明による方法を実行する目的で装置1を駆動するのに適するように設計されることは明である。
【0027】
図2は、データライン表示部が当該系を該系の少なくとも1つのパラメータに関して監視する目的で表示スクリーン4上に表示される場合の、本発明による方法の過程を反映するフローチャートの詳細9を示している。
【0028】
図3では、複数の(例えば5つの)斯様なデータライン表示部が例示として示された表示スクリーン10上に表示され、各データライン表示部は11(又は11a〜11e)により示されている。この場合、各データライン表示部11は、別々の系パラメータに割り当てられている。例えば、左に示される最初のデータライン表示部11aは心拍数を視覚化する。横に配置された第2のデータライン表示部11bは動脈血圧に割り当てられる。第3のデータライン表示部11cは、酸素飽和度を表す。第4のデータライン表示部11dは体温を表し、第5データライン表示部11eは呼吸速度を反映する。上記パラメータは例示に過ぎず、特に他のパラメータも斯様なデータライン表示部11を用いて表示スクリーン4上に表示することができることは明らかである。ユーザが複数の監視パラメータから少数の所望のパラメータを選択し、これらをその都度データライン表示部11により表示スクリーン4上に表示することができるような実施例は、更に好ましい。当該パラメータは、当該患者に対して個々に有利に選択される。有利には、現在状態を評価するのに最も意味のあるパラメータが選択される。
【0029】
図2に戻ると、表示スクリーン4にデータライン表示部11の助けにより表示されるべき各パラメータに関して、当該パラメータの値の時間に伴う変化がステップ12において記録(ログ)される。この関連では、身体的パラメータは通常の方法で記録され、従って、例えば現在の心拍数は複数の連続する心拍から決定されることは明である。ステップ12において、当該パラメータに対して基本値(base value)が同時に決定され、この値は後続のステップ13及び18において使用される。基本値を決定することができる方法は、後に詳細に説明する。更に、上記基本値と現在のパラメータ値との間の瞬時的ずれ(瞬時偏差)がステップ12においてその都度決定される。他の例として、上記現在のパラメータ値の代わりに、指定された群の連続するパラメータ値から決定される現在の平均値を使用することもでき、ここで、該パラメータ値群は上記現在のパラメータ値を含む。このようにして、所謂異常値(outlier)は補償することができる。同時に、上記パラメータ値群の個々の値に異なるように重みを付けるために平均値をとるのも有利であるかも知れず、特に、現在のパラメータ値に先行するパラメータ値よりも一層重く重みを付けるのが有利であるように思われる。
【0030】
当該パラメータの基本値は、安定した患者の状態が存在するようなパラメータ値を表すように選択される。従って、基本値は、必ずしも健康な患者の場合に存在するようなパラメータ値である必要はない。同様に、基本値として、当該パラメータが正しい処置方法の場合に到達すべきような目標値を選択することもできる。該基本値は、当該ユーザにより指定することができる。例えば、ユーザは当該患者に対して個別に基本値を選択することができる。同様に、該基本値が自動的に決定されるようにすることもできる。
【0031】
上記基本値に加えて、ユーザは当該パラメータの許容値に対して上限値及び下限値を設定することもできる。ここでも、該設定は当該患者に対して個別に有利に適合される。基本値が自動的に指定される場合は、該基本値に対して、例えば上限値と下限値との間の数値的平均値を使用することができる。
【0032】
ここに示す実施例によれば、ステップ12において、現在のパラメータ値に関し、傾向(トレンド)、即ち時間に伴う値の変化における瞬時的傾斜、を更に決定することができる。
【0033】
次のステップ13においては、先のステップ12において決定された基本値を表し、図3に示されるような基本ライン14(図3参照)が作成される。ステップ13においては、所定の期間に対するパラメータ値の時間に伴う変化を表すような連続曲線15(図3参照)も作成される。対応する連続曲線15が作成されるべき期間は、ユーザにより設定することができる。更に、上記連続曲線15は基本ライン14に対して正規化される。即ち、基本ライン14及び連続曲線15は、同一の座標系に基づくものとする。結果として、連続曲線15は基本ライン14との交点(intercept)に基本値を有する。
【0034】
更に、ステップ13において、データライン表示11の各パラメータに対して偏差バー16(図3参照)が作成される。この関連では、上記偏差バー16は、ステップ12において決定された瞬時的ずれを表し、同様に基本ライン14に対して正規化される。基本ライン14に対する偏差バー16の正規化の結果、現在の当該パラメータ値に関し、偏差バー16は基本ライン14に対して同一の縦座標値を有することになり、該縦座標値は、前記パラメータ値が連続曲線15に該パラメータ値が画像化されるやいなや有するものでもある。
【0035】
ここに示される好ましい変形例では、データライン表示部11のパラメータの各々に対し、ステップ13において、ステップ12で決定された対応する瞬時的傾斜を少なくとも符号に関して表す傾向矢印17(図3参照)も更に作成される。
【0036】
図2によれば、ステップ13にはステップ18が続き、該ステップ18では各データライン表示部11の先行するステップ13において作成された要素が、表示スクリーン4上に表示される。詳細には、各データライン表示部11に対して、基本ライン14、連続曲線15、偏差バー16及びここでは更に傾向矢印17が、結果として表示スクリーン4上に表示される。この関連では、基本ライン14は表示スクリーン4上にその都度、該表示スクリーン4上に水平に、且つ、水平方向に測って指定された長さで延びるように、表示される。基本ライン14の長さは、同時に、ユーザにより設定することもできる。
【0037】
ここでのように、複数のデータライン表示部11が同じ表示スクリーン4上に同時に表示されるような場合に対しては、当該表示は、好ましくは、データライン表示11が表示スクリーン4上で水平方向に隣り合う如くに配置されるように行われる。これに関連して特に興味深いものは、水平方向に隣接するデータライン表示部11の基本ライン14が整列状態であり、隣り合って配置される全てのデータライン表示11に対して共通のデータラインを形成するような、ここに示す変形例である。データライン表示部11の配列又は基本ライン14の整列は、個々のデータライン表示部11に表示された情報項目の素速い認識可能性にとって特に重要である。
【0038】
表示スクリーン4上の連続曲線15は、本発明によれば、一方においては該連続曲線15の時間軸が各々表示スクリーン4上を水平に延び、他方においては該連続曲線15が各々関連する基本ライン14の実質的に全長にわたり延びるように表示される。しかしながら、基本ライン14は、同時に、関連する連続曲線15の時間軸を自身の延長方向に表している。この時間軸の数値、即ち連続曲線15により表示される期間の大きさは、ユーザにより基本ライン14の幾何学的長さなしで選択することができ、該基本ラインの幾何学的長さは別途ユーザにより設定することができ、過程において変化する。連続曲線15により表示される時間窓の選択にとり、例えば15分又は30分等の適切な期間が有利である。
【0039】
各データライン表示部11内では、関連する偏差バー16が表示スクリーン4上に、関連する基本ライン14のレベルから垂直方向に延びるように表示される。この関連では、連続曲線15のより最近側の端部がデータライン表示部11の右手に位置し、結果として、該連続曲線15が左側に向かって益々古いパラメータ値を表すような実施例が好ましい。装置1の動作時において、測定される値は常に更新され、従って連続曲線15は当該時間窓を介して右から左へと徐々に通過する。
【0040】
偏差バー16の基本ライン14に対する正規化の結果、なかでも、偏差バー16は基本値より大きな現在のパラメータ値に対しては基本ライン14から上方に突出するが、現在のパラメータ値が基本値14より小さい場合は基本ライン14から下方に突出する。
【0041】
更に、ここの示す好ましい実施例においては、ステップ18において傾向矢印17が表示スクリーン4上に表示され、詳細には、例えば、偏差バー16の様に、傾向矢印17が表示スクリーン4上で関連する連続曲線15のより最近の側の端部に隣接して配置されるように表示される。有利には、これらの状況下では、傾向矢印17は表示スクリーン4上での連続曲線15のより最近側の端部と関連する偏差バー16との間に配置される。同様に、偏差バー16は連続曲線15のより最近側の端部と傾向矢印17との間に配置することもできる。しかしながら、原理的には、傾向矢印17及び/又は偏差バー16にとり、如何なる所望の位置決めも可能である。連続曲線15、偏差バー16及び傾向矢印17が互いに左から右に続くような配列においては、これは、本質的に過去、現在及び未来の時間順序に対応し、これがデータライン表示11の直感的情報伝達を改善する。4番目のデータライン表示11dにおけるように、瞬時的傾斜が正であるような場合に対しては、一層大きな又は一層小さな程度で上方を(特には垂直に)指すような傾向矢印17が発生される。しかしながら、例えば2番目のデータライン表示11bにおけるように、瞬時的傾斜が負である場合、傾向矢印17は一層大きな又は一層小さな程度で下方を(特には、垂直に)指す。上方又は下方を各々指す傾向矢印17は、結果として、現時点を含む比較的短い時間窓内で、当該パラメータが増加又は減少することを示し、これから、当該観察者は少なくとも直後の未来に関して当該パラメータが何れの方向に進展しているかを検出することができる。
【0042】
これに関しては、傾向矢印17の向きは瞬時的傾斜の大きさに依存し、結果として、傾斜矢印17はかなり大きな瞬時的傾斜の場合は一層急峻に上方又は下方を指し、かなり小さな瞬時的傾斜の場合は比較的小さな角度で上方又は下方を指す。加えて又は代わりに、傾斜矢印17は、瞬時的傾斜の特定の限界値の場合は点滅信号として表示することができ、該信号の点滅頻度は更に当該瞬時的傾斜の値に依存するようにすることができる。
【0043】
当該パラメータが、瞬時的傾斜の決定に関連する時間窓内で実質的に一定に留まったような場合に対しては、傾向矢印17はステップ18において、該矢印が関連する連続曲線15のより最近側の端部において水平方向を指すように表示される。従って、当該瞬時的傾斜は略値ゼロを有し、少なくとも該値ゼロを含む特定の期間内にある。図3に示した例では、第1、第3及び第5のデータライン表示11a、11c及び11eのパラメータは、対応する期間において一定であり、結果として瞬時的傾斜は各々現在のパラメータ値において値ゼロを有する。従って、上記データライン表示11a、11c及び11eにおいて、傾向矢印17の各々は関連する連続曲線15の右側の(即ち、より最近側の)端部において水平に左を指す。
【0044】
図2におけるループ19は、当該装置1が動作中であり、本発明による方法が動作している間において、データライン表示11が常に更新されることを示している。
【0045】
図3によれば、各データライン表示11には、通常は表示スクリーン4上には表示されない破線により表された長方形窓20が割り当てられている。該長方形窓20は、互いに平行に、且つ、基本ライン14に対して垂直に延びる左辺21及び右辺22を有している。更に、該長方形窓20は、各々が基本ライン14に対して平行に延びる上辺又は頂辺23及び下辺又は底辺24を有している。ここでは、長方形窓20は、例えば、基本ライン14が頂辺23と底辺24との間の幾何学中心に配置され、且つ、左辺21から右辺22へと延びるように、基本ライン14に対して配置されると共に寸法決めされる。基本ライン14は、同様に、頂辺23と底辺24との間の如何なる他の所望の位置に配置することもできる。更に、基本ライン14は必ずしも左辺21まで及び/又は右辺22まで完全に延びる必要はない。頂辺23には、当該パラメータの指定された上限値が割り当てられる。対応する方法で、当該パラメータに対して指定された下限値が、底辺24に割り当てられる。これとの関連で特に重要なのは、当該データライン表示部11の連続曲線15及び偏差バー16の両者が、上限値に対して及び下限値に対して正規化されている点である。これは、頂辺23又は底辺24と交差した場合に、該連続曲線15が、斯かる交差部において関連するパラメータの上限値及び下限値を各々有することを意味する。対応する形で、偏差バー16が頂辺23のレベルまで延びる場合には、現在のパラメータ値は上限値に対応することになるか、又は偏差バー16が底辺24のレベルまで延びる場合に、現在のパラメータ値は下限値に対応することになる。
【0046】
ここに示す実施例によれば、上限値ライン25及び下限値ライン26を、その都度、データライン表示11に対してステップ13及び18において発生すると共に、表示スクリーン4に表示することができる。この関連では、上限値ライン25は上記上限値を表し、長方形窓20の頂辺23上を基本ライン14の全長にわたり延在する。従って、上限値ライン25は実質的に頂辺23と一致する。同様に、下限値ライン26は前記下限値を表し、長方形窓20の底辺24上に一致して延在する。従って、下限値ライン26も、実質的に基本ライン14の全長にわたって延びる。基本ライン14に対する上記限界値は、斯かる限界値ライン25、26の助けで特に明瞭に視覚化される。加えて、上記限界値内の及び基本値に対する連続曲線15の及び偏差バー16の相対位置は、一瞥で認識することができる。
【0047】
更に、長方形窓20の幾何学的形状が、当該パラメータの限界値とは独立に指定され又は指定することができる点が特に重要である。言い換えると、一方における上限値ライン25と基本ライン14との間の、及び他方における下限値ライン26と基本ライン14との間の幾何学的間隔は、常に寸法が等しいが、一方における上限値と基本値との間の、及び他方における下限値と基本値との間の数値的間隔は異なってもよい。この様にして、基本ライン14からの連続曲線15の及び偏差バー16のずれの関係は、その都度、より近い限界値ライン25又は26に対して直感的に且つ直接的に理解することができる。
【0048】
更に、ここでは観察者を混乱させることを防止するために、長方形窓20の水平方向の広がりは、全ての水平方向に隣接するデータライン表示部11に関して寸法が等しくなるように好都合に選択される。有利には、連続曲線15に割り当てられる時間窓も、同時に表示される全てのデータライン表示11に対して等しい寸法に選択され、これにより個々のパラメータ間の相関の認識を簡単にする。
【0049】
ここに示す好ましい実施例におけるように、複数のデータライン表示部11が表示スクリーン4上に水平方向に互いに隣り合って同時に表示される場合、隣接するデータライン表示部11の長方形窓20を、一方においては斯かる窓の頂辺23が互いに同軸的に整列され、他方においては斯かる窓の底辺24も互いに同軸的に整列されるように、寸法決めするのが有利である。表示スクリーン4上に表示される上限値ライン25及び下限値ライン26に関連して、結果として、観察者に対し共通の上限値ライン及び共通の下限値ラインが視覚的に生成されることになる。この表示モードは個々のデータライン表示11を正規化するので、観察者は、関連する限界値ライン25、26内の、且つ、関連する基本ライン14に対する連続曲線15及び偏差バー16の相対位置から、どのパラメータが安定状態(基本ライン14により表される)から目立ってずれ、及び/又は上記限界値(対応する限界値ライン25、26により表される)の1つに臨界的に近づく若しくは斯かる限界値の近傍に位置するかを即座に検出することができる。これに関連して注目すべきは、当該ユーザが、如何なる数値を読み取る又は英数字指示子を考慮する必要性なしに、データライン表示11から本質的な情報項目を一瞥で抽出することができるという事実である。結果として、ユーザは、本発明によるデータライン表示11の助けにより非常に高速に所望の情報項目を概ね直感的に獲得することができ、これらを判定のために使用することができる。特に、緊迫した状況において、読み取り誤りの危険性及び誤った判断の危険性を低減することができる。
【0050】
データライン表示11を作成するためには、連続曲線15における現在のパラメータ値をその都考慮しないのが有利であり得る。何故なら、これは、いずれにしても偏差バー16において視覚化されるからである。この場合、連続曲線15は指定された期間内で現在のパラメータ値に先行するパラメータ値のみを記録する。この変形例は、第2及び第4のデータライン表示11b、11dにおいて特に明瞭に認めることができる。何故なら、これらの場合には、偏差バー16の縦軸区間が当該連続曲線15の最近側の端部以外の値を有しているからである。
【0051】
個々のデータライン表示11を互いから視覚的に一層良好に見分けるために、本発明による装置1の又は本発明による方法の一実施例においては、当該データライン表示部11内に連続曲線15、偏差バー16及び限界値ライン(もしあるなら)を表示スクリーン4上で同一の色を使用して表示する一方、個別のデータライン表示11には異なる色が割り当てられるようにするのが有利であり得る。しかしながら、前記共通のデータラインの性質を補強するために、基本ライン14は全ての隣接するデータライン表示11に対して同一の色を使用して一様に表示することができる。
【0052】
観察されるべき系(好ましくは患者)の如何なる所望のパラメータに対しても本質的に発生することができる、本発明により提案されたデータライン表示11は、観察スタッフが、データライン表示11により視覚化された選択されたパラメータに関して当該系の状態の変化を概ね一瞥で検出するのを可能にする。
【0053】
基本値からのパラメータ値の数値的ずれと、基本ライン14に対する連続曲線15における又は偏差バー16におけるパラメータ値の、表示スクリーン4上に実際に示される幾何学的ずれとの間に、線形な関係を設けることができる。指数的な関係も同様に指定することができ、その場合には、例えば、より小さい数値的ずれは相対的に小さな幾何学的ずれしか生じない一方、より大きなずれは不釣り合いに大きな幾何学的ずれとなる。このようにして、所望の状態(基本ライン14により表される)からの実際の状態(連続曲線15又は偏差バー16により表される)のずれは、基本ライン14から一層大きな程度にずれる場合に一層強く誇張され、結果として、観察者の注意は斯かる一層大きなずれに集中される。これは、臨界的なパラメータの早期検出を改善する。
【0054】
データライン表示11の高い検出値の結果として、観察スタッフは患者の将来の処置に関する判断を注意深く行うことができ、これは患者の状態の回復の確率又は安定性を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図1は、本発明による装置の基本回路図を概略示す。
【図2】図2は、本発明による方法を説明する簡略化されたフローチャートを概略示す。
【図3】図3は、本発明による複数のデータライン表示部が表示された表示スクリーンの簡略化した図を概略示す。
【符号の説明】
【0056】
1 装置
2 コンピュータ
3 ユーザインターフェース
4 表示スクリーン
5 データ及び/又は信号線
6 センサ
7 線
8 コンピュータプログラム
9 フローチャート
10 表示スクリーン画像
11 データライン表示
12 フローチャート9における第1ステップ
13 フローチャート9における第2ステップ
14 基本ライン
15 連続曲線
16 偏差バー
17 傾向矢印
18 フローチャート9における第3ステップ
19 フローチャート9におけるループ
20 長方形窓
21 窓20の左辺
22 窓20の右辺
23 窓20の頂辺
24 窓20の底辺
25 上限値ライン
26 下限値ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
系を監視する方法であって、該系の少なくとも1つのパラメータに関して表示スクリーン上にデータライン表示が、
− 当該パラメータの値の時間に伴う変化を記録し、
− 当該パラメータに関する基本値を決定し、
− 前記基本値と、現在のパラメータ値又は連続するパラメータ値の前記現在のパラメータ値を含むような特定の群の現在の平均値との間の瞬時的ずれを決定し、
− 前記基本値を表す基本ラインを作成し、
− 前記基本ラインを前記表示スクリーン上に、前記基本ラインが前記表示スクリーン上に水平に且つ指定された長さで延びるように表示し、
− 指定された期間にわたる前記パラメータ値の時間に伴う変化を表すと共に、前記基本ラインに対して正規化された連続曲線を作成し、
− 前記連続曲線を前記表示スクリーン上に、該連続曲線の時間軸が前記表示スクリーン上で水平に延び、且つ、前記表示スクリーン上の該連続曲線が実質的に前記基本ラインの全長にわたり延びるように表示し、
− 前記瞬時的ずれを表すと共に、前記基本ラインに対して正規化された偏差バーを作成し、
− 前記偏差バーを前記表示スクリーン上に、該偏差バーが前記表示スクリーン上において前記基本ラインのレベルから垂直に延びるように表示する、
ように発生されることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記データライン表示が傾向矢印を有し、該傾向矢印が、
− 前記現在のパラメータ値における時間に伴う値の変化の傾向を決定し、
− 前記傾向を表す前記傾向矢印を作成し、
− 該傾向矢印を前記表示スクリーン上に表示する、
ように発生されることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、前記傾向矢印が前記表示スクリーン上に、該傾向矢印が前記表示スクリーン上の前記連続曲線の一端に隣接して配置されるように表示されることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載の方法において、前記傾向矢印が前記表示スクリーン上に、正の瞬時的傾斜の場合は該傾向矢印が上方を指し、負の瞬時的傾斜の場合は該傾向矢印が下方を指すように表示されることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項2ないし4の何れか一項に記載の方法において、前記傾向矢印の向きが、前記瞬時的傾斜の値に依存することを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項2ないし5の何れか一項に記載の方法において、前記傾向矢印が前記表示スクリーン上で前記連続曲線と前記偏差バーとの間に配置されるか、又は前記傾向矢印が前記表示スクリーン上に、前記偏差バーが該傾向矢印と前記連続曲線との間に位置するように配置されることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項2ないし6の何れか一項に記載の方法において、前記瞬時的傾斜が値ゼロを有するか、又は該値ゼロを含む指定された間隔内にある場合に、前記傾向矢印が前記連続曲線の一端において垂直方向を指すことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1ないし7の何れか一項に記載の方法において、前記連続曲線の表示を不活性化することができることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1ないし8の何れか一項に記載の方法において、前記偏差バーが前記表示スクリーン上で前記連続曲線の最近側の端部に隣接して延在することを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1ないし9の何れか一項に記載の方法において、
− 前記データライン表示は長方形窓を有し、該長方形窓の頂辺及び底辺は前記基本ラインに対し平行に延びると共に、該基本ラインから垂直方向に同一の幾何学的間隔を有し、
− 当該パラメータに対する指定された上限値が、前記頂辺に割り当てられ、
− 当該パラメータに対する指定された下限値が、前記底辺に割り当てられ、
− 前記連続曲線及び前記偏差バーが、更に、前記上限値及び前記下限値に対して正規化されている、
ことを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法において、
− 前記上限値を表す上限値ラインが作成されると共に、前記表示スクリーン上に、該上限値ラインが前記長方形窓の前記頂辺上に実質的に前記基本ラインの全長にわたって延びるように表示され、
− 前記下限値を表す下限値ラインが作成されると共に、前記表示スクリーン上に、該下限値ラインが前記長方形窓の前記底辺上に実質的に前記基本ラインの全長にわたって延びるように表示される、
ことを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項10又は請求項11に記載の方法において、前記頂辺及び前記底辺は前記表示スクリーン上において前記基本ラインから同一の幾何学的間隔を有するが、前記限界値は前記基本値から異なる数値的間隔を有することを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1ないし12の何れか一項に記載の方法において、前記連続曲線は前記現在のパラメータ値はカバーしないが、指定された期間において前記現在のパラメータ値に先行するようなパラメータ値はカバーすることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1ないし13の何れか一項に記載の方法において、複数の異なるパラメータに対して、その都度、別個のデータライン表示が、複数のデータライン表示が前記表示スクリーン上で水平方向に互いに隣り合って配置されると共に、水平方向に隣接するデータライン表示の前記基本ラインが前記表示スクリーン上で互いに同軸的に整列して配置されるように発生されることを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項10及び14に記載の方法において、
− 水平方向に隣接するデータライン表示の前記長方形窓の前記頂辺が、前記表示スクリーン上で互いに同軸的に整列して配置され、
− 水平方向に隣接するデータライン表示の前記長方形窓の前記底辺が、前記表示スクリーン上で互いに同軸的に整列して配置される、
ことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項1ないし15の何れか一項に記載の方法において、前記系の複数の異なるパラメータから少なくとも1つのパラメータを選択することができ、この又はこれらのパラメータに対してデータライン表示がその都度発生されることを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項1ないし16の何れか一項に記載の方法において、監視されるべき前記系が患者であることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項1ないし17の何れか一項に記載の方法を実行するのに適した装置。
【請求項19】
請求項18に記載の装置において、該装置が内部でコンピュータプログラムが動作する少なくとも1つのコンピュータを有し、前記コンピュータプログラムが前記装置を駆動して請求項1ないし17の何れか一項に記載の方法を実行するのに適していることを特徴とする装置。
【請求項20】
請求項18又は請求項19に記載の装置のコンピュータ内で動作する場合に、該装置を駆動して請求項1ないし17の何れか一項に記載の方法を実行するのに適したコンピュータプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2007−503848(P2007−503848A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520953(P2006−520953)
【出願日】平成16年7月13日(2004.7.13)
【国際出願番号】PCT/IB2004/051206
【国際公開番号】WO2005/010756
【国際公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(501344315)コニンクリユケ フィリップス エレクトロニクス エヌ.ブイ. (174)
【Fターム(参考)】