説明

紐状体に結び目を作る装置

【課題】 構造や動作が簡潔で小型高速化でき、様々な紐状体に自動的に結び目を作る。特に干瓢等の紐状体を結束する食品加工分野に利用する。
【解決手段】紐状体の一端16を掴むクランプ24を備えた第1アーム20と、紐状体の他端18を掴むクランプ26を備えた第2アーム22と、紐状体12を支持するガイド30〜34とを使用する。ガイドが紐状体の両端近傍を保持し、クランプ24が紐状体の一端16を掴み、第2アーム22が軸になるように相対的に公転させて、紐状体の一端16を第2アーム22の周囲に巻き付ける。第2アーム22のクランプ26が、紐状体の他端18を掴んで巻き付けられた紐状体の一端16の輪をくぐり抜ける。第1アーム20のクランプ24と第2アーム22のクランプ26とを引き離して紐状体12に結び目を作る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紐状体で対象物を結束するために、自動的に紐状体に結び目を作る装置とその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば昆布巻きは干瓢で縛られている。干瓢により昆布巻きを縛る作業は専ら手作業で行われる。しかし、こうした作業の熟練者を長期的に確保するのは難しく、干瓢で縛る工程を省略する方法も開発されている(特許文献1参照)。一方、荷物の梱包作業には、紐状体の結束を自動化する装置が利用されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−231238号公報
【特許文献2】特開2004−298090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献2に示されたような装置を利用した干瓢結束作業の自動化も検討されている。しかしながら、昆布巻きを干瓢で縛るといった食品の加工目的に使用するには、作業環境を考慮すると、小型で簡潔な構造であることや清掃し易いこと等が要求される。特許文献2に示されたような梱包用の紐結束装置は構造が複雑であり、こうした要求を満たさない。
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明は次のような紐状体に結び目を作る装置を提供することを目的とする。
(1)構造や動作が簡潔で小型化できる。
(2)様々な紐状体に自動的に結び目を作ることができる。
(3)特に干瓢等の紐状体を結束する食品加工分野に適する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下の構成はそれぞれ上記の課題を解決するための手段である。
〈構成1〉
紐状体の一端を掴むクランプを備えた第1アームと、紐状体の他端を掴むクランプを備えた第2アームと、紐状体を前記第1アームと第2アームの近傍に支持するガイドとを使用して、前記ガイドが前記紐状体の両端近傍を保持し、前記第1アームのクランプが前記ガイドに保持された前記紐状体の一端を掴み、前記第1アームのクランプの部分を前記第2アームが軸になるように相対的に公転させて、前記紐状体の一端近傍を前記第2アームの周囲に巻き付けると同時に、前記第2アームをその軸方向に一定距離相対移動させ、前記第2アームの周囲に巻き付いた紐状体が少なくとも1個の輪を形成した後に、前記ガイドに保持された前記紐状体の他端を掴んだ前記第2アームのクランプが、前記第2アームの周囲に巻き付けられた紐状体の輪をくぐり抜けるように、前記第2アームをその軸方向に移動させ、前記第1アームのクランプと前記第2アームのクランプとを引き離して前記紐状体に結び目を作ることを特徴とする紐状体に結び目を作る装置の制御方法。
【0007】
〈構成2〉
構成1に記載の紐状体に結び目を作る装置の制御方法において、前記第1アームのクランプから前記紐状体の一端を取り外し、前記第2アームのクランプから、前記紐状体の他端を取り外して、前記ガイドが前記紐状体の両端近傍を保持し、前記第1アームのクランプが前記ガイドに保持された前記紐状体の前記他端を掴み、前記第1アームのクランプの部分を前記第2アームが軸になるように相対的に公転させて、前記紐状体の前記他端近傍を前記第2アームの周囲に巻き付けると同時に、前記第2アームをその軸方向に一定距離相対移動させ、前記第2アームの周囲に巻き付いた紐状体が少なくとも1個の輪を形成した後に、前記ガイドに保持された前記紐状体の前記一端を掴んだ前記第2アームのクランプが、前記第2アームの周囲に巻き付けられた紐状体の輪をくぐり抜けるように、前記第2アームをその軸方向に移動させてから、前記第1アームのクランプと前記第2アームのクランプとを引き離して前記紐状体に結び目を作ることを特徴とする紐状体に結び目を作る装置の制御方法。
【0008】
〈構成3〉
紐状体の一端を掴むクランプを備えた第1アームと、紐状体の他端を掴むクランプを備えた第2アームと、紐状体を前記第1アームと第2アームの近傍に支持するガイドと、前記クランプの動作を制御するクランプ駆動機構と、前記第1アームと第2アームの動作を制御するアーム駆動機構と、前記ガイドの動作を制御するガイド駆動機構とを備え、前記ガイド駆動機構の制御により、前記ガイドが前記紐状体の両端近傍を保持し、前記クランプ駆動機構の制御により、前記第1アームのクランプが前記ガイドに保持された前記紐状体の一端を掴み、前記アーム駆動機構の制御により、前記第1アームのクランプの部分を前記第2アームが軸になるように相対的に公転させて、前記紐状体の一端近傍を前記第2アームの周囲に巻き付けると同時に、前記第2アームをその軸方向に一定距離相対移動させ、前記第2アームの周囲に巻き付いた紐状体が少なくとも1個の輪を形成した後に、前記ガイドに保持された前記紐状体の他端を掴んだ前記第2アームのクランプが、前記第2アームの周囲に巻き付けられた紐状体の輪をくぐり抜けるように、前記第2アームをその軸方向に移動させ、前記第1アームのクランプと前記第2アームのクランプとを引き離して前記紐状体に結び目を作ることを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【0009】
〈構成4〉
構成3に記載の紐状体に結び目を作る装置において、前記アーム駆動機構は、前記第1アームと第2アームとはいずれもその先端に前記クランプを有し、各クランプの近傍はいずれもほぼ均一の断面形状の棒状体であって、前記第1アームと第2アームとを、前記各クランプを対向させるようにほぼ平行に保持して、前記各クランプが互いに対向する位置から、接近しすれ違い、所定距離だけ離れるまで前記第1アームと第2アームとをその軸方向に相対移動させ、さらにその逆方向に相対移動させる軸方向駆動機構と、前記第1アームと第2アームとをほぼ平行に保持したまま、前記第1アームの前記クランプを前記第2アームが軸になるように相対的に公転させる公転駆動機構を備えたことを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【0010】
〈構成5〉
構成3または4に記載の紐状体に結び目を作る装置において、前記アームはクランプとクランプ支持部とを備え、前記クランプは、前記クランプ支持部の先端にワイヤーにより形成されたループ状部からなり、前記クランプ支持部には、前記ワイヤーの端部をクランプ支持部の先端から後端まで案内する手段が設けられ、前記クランプ支持部の後端において、前記ワイヤーをクランプ支持部の先端から押し出すように操作して前記ループ状部の面積を拡大し、前記ワイヤーをクランプ支持部の先端から引き抜くように操作して前記ループ状部の面積を縮小するクランプ駆動機構を備えたことを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【0011】
〈構成6〉
構成3乃至5のいずれかに記載の紐状体に結び目を作る装置において、前記ガイド駆動機構は、結束動作中に紐状体のほぼ中央付近を支持する複数のガイドを結束するように結び目を設け、複数のガイドの間隔を広げたり縮めたりすることにより、結束輪の大きさを調整することを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【0012】
〈構成7〉
構成6に記載の紐状体に結び目を作る装置において、前記ガイド駆動機構は、前記複数のガイドの間隔を広げたり狭めたりする動作により、前記第1アームと第2アームのクランプに掴まれた前記紐状体の張力とを最適化することを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【0013】
〈構成8〉
構成6に記載の紐状体に結び目を作る装置において、前記ガイド駆動機構は、前記複数のガイドの間隔を広げたり狭めたりする動作により、前記第1アームと第2アームのクランプに掴まれた前記紐状体の結び目の位置を最適化することを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【0014】
〈構成9〉
構成3乃至8のいずれかに記載の紐状体に結び目を作る装置において、前記ガイドは、紐状体のほぼ中央を支持する中心ピンと、前記中心ピンの両側にそれぞれ一対ずつ配置されたガイドピンとを備え、前記ガイド駆動機構は、前記各一対のガイドピンが、それぞれ前記中心ピンの近傍において前記紐状体を挟み、その紐状体をその端部に向かって辿りながら移動し、それぞれ紐状体の一端と他端近傍に停止して、前記クランプが前記紐状体の一端と他端を掴むのを待つように制御することを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【0015】
〈構成10〉
構成9に記載の紐状体に結び目を作る装置において、前記ガイド駆動機構は、前記いずれか一対のガイドピンが前記紐状体の端部を保持し、前記紐状体の他の端部が操作されるとき前記紐状体が長手方向に移動するのを阻止するように制御することを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【0016】
〈構成11〉
構成9に記載の紐状体に結び目を作る装置において、前記アーム駆動機構は、前記中心ピンで前記紐状体のほぼ中央を支持し、前記ガイドピンと前記第1アームにより前記紐状体に張力を加えながら、前記第1アームのクランプの部分を前記第2アームが軸になるように相対的に公転させて前記紐状体の一端近傍を前記第2アームの周囲に巻き付けるとき、前記第1アームと前記第2アームとを同時に、前記中心ピンに相対的に近づけるように制御することを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【0017】
〈構成12〉
構成9に記載の紐状体に結び目を作る装置において、前記アーム駆動機構は、前記複数のガイドで前記紐状体のほぼ中央を支持し、前記第1アームのクランプと紐状体の一端と結び目と紐状体の他端と第2アームのクランプとがほぼ同一直線上に存在する状態にして、第1アームのクランプと第2アームのクランプを、前記同一直線上で互いに引き離すように制御することを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【0018】
〈構成13〉
構成3乃至12のいずれかに記載の紐状体に結び目を作る装置において、前記中心ピンを結束するように結び目が形成された紐状体を前記中心ピンの軸方向に押し出す排出機構を備えたことを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【発明の効果】
【0019】
〈構成1の効果〉
第1アームのクランプで紐状体の一端を掴み、紐状体の一端近傍を前記第2アームの周囲に巻き付けて紐状体の輪を作るので、比較的短い紐状体の端部近くに結び目を作ることができる。また、紐状体の他端を掴んだ第2アームのクランプが、第2アームの周囲に巻き付いた紐状体の輪をくぐり抜けるので、全体として小さい移動量で結び目ができる。
〈構成2の効果〉
構成1と同様の結束動作を2回以上繰り返すことにより、緩みのない結び目を自動的に形成できる。
〈構成4の効果〉
第1アームと第2アームとは、クランプの近傍がいずれもほぼ均一の太さの棒状体であって、軸方向駆動と公転駆動のみで動作するので、全体としてコンパクトな動作で紐状体の結び目ができる。
〈構成5の効果〉
ワイヤーをループ状にしてその部分を前記アームの先端から突き出させ、そのループ状部で紐状体を掴むので、紐状体の断面形状にかかわりなく紐状体の端部を確実に掴める。また、ワイヤーを搾るようにして紐状体を掴むので、紐状体の端部が滑らず外れにくい。
〈構成7の効果〉
複数のガイドの間隔を広げたり狭めたりすると、第1アームと第2アームとで紐状体の端部を掴んで結び目を作るときに、紐状体の中間部分が弛まない。
〈構成8の効果〉
複数のガイドの間隔を広げたり狭めたりする動作により、結び目の位置を紐状体の端に近づける等の操作ができる。
〈構成9の効果〉
中心ピンの両側に配置されたガイドピンが、それぞれ紐状体をその端部に向かって辿りながら移動することで、不規則に変形した紐状体の両端を、ガイドピンで確実に定位置に保持することができる。
〈構成10の効果〉
ガイドピンは、単に紐状体を案内するだけでなく操作中に紐状体が長手方向に移動するのを阻止して、中心ピンが紐状体のほぼ中央を支持する状態を維持できる。
〈構成11の効果〉
紐状体の中央を保持して紐状体の結束処理をするときに、前記第1アームと前記第2アームとを同時に、前記中心ピンに相対的に近づけるように制御すると、紐状体の張力をほぼ一定に保ち、良好な結び目を作ることができる。
〈構成12の効果〉
第1アームのクランプと紐状体の一端と結び目と紐状体の他端と第2アームのクランプとがほぼ同一直線上に存在する状態にして結束をするので、紐状体に無理な力が加わらず、良好な結び目を作ることができる。
〈構成13の効果〉
中心ピンを結束するように紐状体の輪を作り、結び目を形成して、その後、紐状体の輪を中心ピンの軸方向に押し出すようにすれば、これまでと同じ動作を繰り返して、連続的に自動的に結び目を有する紐状態を生産できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】紐状体の一例を示す説明図である。
【図2】紐状体の一端や他端を自動的に掴むアームの例を示す斜視図である。
【図3】アームとガイドとそれらの駆動機構の関係説明図である。
【図4】結束動作中の紐状体の状態を示す説明図である。
【図5】結束動作中の紐状体の状態を示す説明図である。
【図6】結束動作中の紐状体の状態を示す説明図である。
【図7】結束動作中の紐状体の状態を示す説明図である。
【図8】結束動作中の紐状体の状態を示す説明図である。
【図9】結束動作中の紐状体の状態を示す説明図である。
【図10】結束動作中の紐状体の状態を示す説明図である。
【図11】結束動作中の紐状体の状態を示す説明図である。
【図12】紐状体の結束輪の形状調整動作の説明図である。
【図13】紐状体の結束輪の形状調整動作の説明図である。
【図14】紐状体12の結束輪中に対象物39を結束した状態を示す横断面図である。
【図15】ガイドの具体的な動作例を示す説明図である。
【図16】紐状体に結び目を作る装置全体の実施例斜視図である。
【図17】実施例5による装置の(a)は正面図(b)は左側面図(c)は右側面図である。
【図18】実施例5による装置の(a)は背面図(b)は上面図である。
【図19】結束中間保持部の(a)は斜視図(b)は上面図である。
【図20】結束中間保持部の(a)は正面図(b)は背面図(c)は右側面図(d)は別の状態での右側面図である。
【図21】公転アームの(a)は斜視図(b)は正面図である。
【図22】公転アームの(a)は上面図(b)は右側面図である。
【図23】センターアームの(a)は斜視図(b)は正面図である。
【図24】センターアームの(a)は上面図(b)は左側面図である。
【図25】結束中間保持部の変形例を示す斜視図である。
【図26】クランプの動作を説明するための装置主要部側面図である。
【図27】装置の1回目の結び目を作る動作手順を示すフローチャートある。
【図28】装置の2回目の結び目を作る動作手順を示すフローチャートある。
【図29】装置の紐状体排出動作手順を示すフローチャートある。
【図30】結束処理時のアーム駆動機構の動作を説明する説明図である。
【図31】結束処理時のアーム駆動機構の動作を説明する説明図である。
【図32】結束処理時のアーム駆動機構の動作を説明する説明図である。
【図33】結束処理時のアーム駆動機構の動作を説明する説明図である。
【図34】結束処理時のアーム駆動機構の動作を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を実施例毎に詳細に説明する。
【実施例1】
【0022】
図1は紐状体の一例を示す説明図である。
図の(a)に示す紐状体12は、例えば干瓢である。紐状体の一端16と紐状体の他端18とを以下に説明する装置で掴んで、自動的に(b)に示すような結び目14を作る。図示しない対象物を結束しながら結び目14を作ってもよいし、紐状体12に結び目14を設けた結束輪19を予め作っておき、この結束輪19に後から対象物を挿入するようにしてもよい。
【0023】
図2は、紐状体の一端や他端を自動的に掴むアームの例を示す斜視図である。
以下の実施例では第1アームと第2アームという2本のアームを使用する。両者はほぼ同様の構造である。この図2では第1アーム20を例にとって説明する。第1アーム20はクランプ24とクランプ支持部51とを備える。この実施例ではクランプ支持部51を軸方向に見て断面形状の均一な棒状に構成した。クランプ支持部51は、例えば、中空パイプ、H字、V字あるいはU字の断面形状の金属やプラスチックで構成すると良い。棒の長さや太さや断面形状や材質は、紐状体12(図1)の硬さや長さや太さ等の特性に合うものに最適化することができる。
【0024】
この実施例では、クランプ支持部51は棒状なので、編み針のように紐状体12を巻き付けて他端をくぐらせるような操作ができる。また、この実施例では、クランプ支持部51は中空パイプで、クランプ24はワイヤーである。中空パイプの内部にワイヤーの両端部を挿入し抜き差し可能にする。クランプ支持部51の先端から突き出したワイヤーを折り返してループ状部27を形成する。ワイヤーの一端をクランプ支持部51の縁に固定して他端だけを中空パイプの内部に挿入しても構わない。クランプ支持部51の後端からワイヤーの端部29を引き出しておき、ワイヤーの端部29を抜き差しすると、ループ状部27の面積を広げたり狭めたりできる。
【0025】
ワイヤーをクランプ支持部51の先端から押し出すように操作するとループ状部27の面積が拡大する。ワイヤーをクランプ支持部51の先端から引き抜くように操作をするとループ状部27の面積が縮小する。このようなワイヤーの抜き差し操作により紐状体12を掴む。即ち、ループ状部27の面積が拡大したときに紐状体12の端部をループ状部27の中に誘導し、その後ループ状部27の面積を縮小させ、ワイヤーで紐状体12の端部を掴む。
【0026】
クランプ24をワイヤーにより構成すると、紐状体12の断面形状にかかわらず紐状体12をしっかりと掴むことができる。従って、不規則な断面形状の紐状体12や柔らかくて掴み難い紐状体12の端部を確実に掴むことができる。また紐状体を掴む部分の構成を非常に簡素化できる。さらにワイヤーの抜き差しという簡単な操作により紐状体を掴むので、制御機構も簡素化できる。
【0027】
クランプ支持部51の先端にワイヤーにより形成されるループ状部27を設け、クランプ支持部51の後端に、クランプ駆動機構52を設ける。ワイヤーの抜き差し制御部は例えば、ソレノイド等により構成するとよい。クランプ24をワイヤーにより構成するために、クランプ支持部51にはワイヤーの端部29をその先端から後端まで案内する貫通孔や溝があればよい。ワイヤーにはステンレスを使用して結束動作の繰り返しに耐えうる構造にするとよい。また、中空パイプにはステンレスやチタンのパイプを使用するとよい。紐状体12の特性に応じて、クランプ24の構造を変形できる。例えば、クランプ24の先端をJやU字型のフック状にしてもよい。先端が二股以上に分かれている構造にしてもよい。
【0028】
図3は、アームとガイドとそれらの駆動機構の概略説明図である。
図のように、第1アーム20はその端部にクランプ24を有し、第2アーム22はその端部にクランプ26を有する。クランプ24とクランプ26とは、クランプ駆動機構52により制御される。第1アーム20と第2アーム22とを、各クランプ24と26を対向させるようにほぼ平行に保持される。これらのアームはアーム水平駆動機構48により制御される。各クランプ24と26の近傍で、ガイド30〜ガイド36が接近したり離れたりする。ガイド30〜ガイド36は、ガイド駆動機構57により制御される。各アームはいずれも、少なくともクランプの近傍が均一な太さの棒状体である。各クランプ24と26とは互いに対向する位置から接近しすれ違い、所定距離だけ離れるまで駆動される。このとき第1アーム20と第2アーム22とは、アーム水平駆動機構48により、その軸28方向に相対移動させられ、さらにその逆方向に相対移動させられる。
【0029】
また、第1アーム20と第2アーム22とをほぼ平行に保持したまま、第1アーム20のクランプ24を、第2アーム22が軸になるように相対的に公転させる。このとき、第2アーム22は、第1アーム20の軸28上に配置される。軸方向の駆動と小半径で公転する駆動のみで動作するので、全体としてコンパクトな装置になり、紐状体12の結び目14も小さくすることができる。ガイド30〜ガイド36は、結束動作中に紐状体12を緩まないように支持し、さらにアームによる持ち替えを可能にする機能を持つ。ガイドは、断面の丸いピンやワイヤー、ローラーなどで構成することが好ましい。ガイドの数や配置は任意であり、紐状体の材質や結束輪の形状や長さに応じて最適化するとよい。後で説明するように、ガイドの機能により、紐状体の結束輪の位置を紐状体の中心近傍にしたり、結束輪の大きさを調整できる。
【0030】
図4〜図11は、結束動作中の紐状体の状態を示す説明図である。
まず始めに、所定の姿勢で保持された紐状体の一端16を第1アーム20のクランプ24で掴む動作から開始される。そして、図4に示すように、第1アーム20のクランプ24の部分を第2アーム22が軸になるように相対的に公転させる。こうして、紐状体12の一端近傍を第2アーム22の周囲に巻き付ける。これと同時に、第2アーム22をその軸28の方向に一定距離相対移動させる。即ち、第1アーム20と第2アーム22を引き離す。こうすることにより、第2アーム22の周囲に紐状体12が螺旋状に巻き付く。
【0031】
第2アーム22の周囲に巻き付いた紐状体12が少なくとも1個の輪を形成した後に、図5に示すように、ガイド34に保持された紐状体の他端18を、第2アーム22のクランプ26が掴む。第2アーム22は、その周囲に巻き付けられた紐状体12の輪をくぐり抜けるように、その軸28方向に移動される。この状態を図6に示す。こうして、図7に示すように、第1アーム20のクランプ24と第2アーム22のクランプ26とを引き離して紐状体12に結び目14を作る。
【0032】
図7の実施例では、紐状体12がガイド30とガイド32とを結束するように結び目14が形成されている。ガイド30とガイド32の間隔を調整すると、紐状体12の結束輪の大きさを調整できる。また、次に続いて結び目を作るときの、紐状体の一端16と紐状体の他端18の長さを調整することもできる。即ち、複数のガイドを結束するように結び目を作ると、複数のガイドの間隔を広げたり縮めたりすることにより、結束輪の大きさを自由に調整することができる。以上のように、第1アーム20のクランプ24で紐状体の一端16を掴み、紐状体の一端16近傍を第2アーム22の周囲に巻き付けて紐状体12の輪を作るので、比較的短い紐状体12の端部近くに結び目14を作ることができる。また、紐状体の他端18を掴んだ第2アーム22のクランプ26が、第2アーム22の周囲に巻き付いた紐状体12の輪をくぐり抜けるので、小さい移動量で結び目14ができる。
【実施例2】
【0033】
続いて、もう一回結び目を作る動作に移る。図7〜図11が2個目の結び目を作る動作の説明図である。このとき、例えば、図7と図8に示すように、紐状体の他端18と紐状体の一端16とを、それぞれガイド36とガイド34の部分で下側に折り曲げて第1アーム20と第2アーム22とを下降させながらこれらを接近させる。その後、第1アーム20のクランプ24から紐状体の一端16を取り外し、第2アーム22のクランプ26から紐状体の他端18を取り外す。次に図9に示すように、第1アーム20のクランプ24がガイド36に保持された紐状体の他端18を掴む。
【0034】
さらに、図4〜図6で説明したのと同様の要領で、図9に示すように、第1アーム20のクランプ24の部分を第2アーム22が軸になるように相対的に公転させる。そして、紐状体の他端18近傍を第2アーム22の周囲に巻き付ける。同時に、第2アーム22をその軸方向に一定距離相対移動させる。
【0035】
第2アーム22の周囲に巻き付いた紐状体12が少なくとも1個の輪を形成した後に、
紐状体の一端16を掴んだ第2アーム22のクランプ26が、第2アーム22の周囲に巻き付けられた紐状体12の輪をくぐり抜けるように移動する。これが、図10の状態である。その後、図11に示すように、第1アーム20のクランプ24と第2アーム22のクランプ26とを引き離して、紐状体12に2個目の結び目14を作る。以上のように、同様の結束動作を2回繰り返すことにより、緩みのない結び目14を自動的に形成できる。なお、いわゆる縦結びにならないようにするためには、図4と図9とを比較してわかるように、第2アーム22に紐状体の一端16を巻き付ける方向と第2アーム22に紐状体の他端18を巻き付ける方向とを反対にしている。例えば、同じ結束動作をさらに複数回くりかえして、結び目を連続的に作るように制御してもよい。
【実施例3】
【0036】
図12〜13は紐状体の結束輪の形状調整動作の説明図である。図14は、紐状体12の結束輪中に対象物39を結束した状態を示す横断面図である。
図12に示すように、この実施例では、紐状体12に結び目14を作るとき、紐状体のほぼ中央付近を支持する一対のガイド30と32をまとめて結束するように結束輪を形成する。その後、ガイド30と32とを図の矢印のように互いに離間させるように移動させる。移動方向は丁度第1アーム20と第2アーム22の軸方向である。これにより、結束輪の大きさを自由に制御できる。
【0037】
結束輪の形状を円形に近くなるように整えたいときは、図13に示すように、複数のガイド30、34、36まとめて結束するように結束輪を形成するとよい。複数のガイドの間隔を広げたり狭めたりする動作により、結び目14を紐状体の一端16や紐状体の他端18に近づけて、長さ調整のために最後に切り落とす余長を短くしたり、あるいは、切り落としを不要にしたりすることができる。
【0038】
なお、ガイドは、丸ピンやワイヤーやローラーなどで構成することができる。ガイドの断面形状は丸でなくても構わない。各ガイドはそれぞれ同一形状でなくても良く、断面形状も本数も任意である。回転をするものであってもいいし、紐状体の滑りだけを利用するものでもよい。
【実施例4】
【0039】
図15はガイドの具体的な動作例を示す説明図である。
この図の実施例では、紐状体12のほぼ中央を支持する中心ピン68と、この中心ピン68の両側にそれぞれ一対ずつ配置されたガイドピン72及び76と、ガイドピン74及び78とを使用している。紐状体12は、当初図の(a)に示すように、丁度中央が中心ピン68に支えられ、両端がガイドピン76とガイドピン78とに跨るようにセットされる。このとき、ガイドピン76とガイドピン72及びガイドピン78とガイドピン74はいずれも、紐状体の断面外形より大きな間隔を空けて待機しているとよい。次に、ガイドピン76にガイドピン72が接近して紐状体12の左側上部を挟む。さらに、ガイドピン78にガイドピン74が接近して紐状体12の右側上部を挟む。
【0040】
その後、ガイドピン76とガイドピン72及びガイドピン78とガイドピン74が、それぞれ、紐状体12を挟んだまま移動する。そして、紐状体12をその端部に向かって辿る。ガイドピン76とガイドピン72とは紐状体の他端18の近傍まで進んで停止する。ガイドピン74とガイドピン78とは紐状体の一端16の近傍まで進んで停止する。こうして、既に図4や図5で説明したようにクランプ2624が紐状体の一端16や他端18を掴むのを待つ。このようなガイド駆動機構を設けると、干瓢のように不規則に変形した紐状体12の両端を、確実に定位置に保持することができる。
【0041】
なお、例えば、ガイドピン78とガイドピン74は、図4に示した第1アーム20のクランプ24が紐状体の一端16を掴んだ後は、紐状体12の結束作業の妨げにならないように、退避することが好ましい。また、ガイドピン76とガイドピン72とは、紐状体の他端18の位置を所定の場所に保持するために、紐状体の他端18を挟んだままの状態を保つとよい。上記のような構成にすると、紐状体12の結び目を中心に位置決めでき、紐状体12を左右均等にして操作をするので、紐状体の余長を左右均等に残すことができる。
【実施例5】
【0042】
図16は実施例5による紐状体に結び目を作る装置全体の斜視図である。図17(a)はその装置の正面図(b)は左側面図(c)は右側面図である。図18の(a)は背面図、(b)は上面図である。
図16において、ベースプレート62上には2本の支柱64に支持されて本体フレーム66が直立している。クランプ駆動ステージ44はこの本体フレーム66に対して垂直方向に上下動するように可動支持されている。アーム垂直駆動機構50は、紐状体の結束作業中に、所定のタイミングでクランプ駆動ステージ44を上下方向に移動させる。クランプ駆動ステージ44には、左サブステージ53と右サブステージ54とが搭載されている。これらのサブステージは、本体フレーム66に対して水平方向に移動するように可動支持されている。
【0043】
アーム水平駆動機構48は、左サブステージ53と右サブステージ54とを所定のタイミングでクランプ駆動ステージ44上で接近させたり遠ざけたりする制御をする。公転アーム42は左サブステージ53に搭載されて移動する。センターアーム40は右サブステージ54に搭載されて移動する。センターアーム40と公転アーム42の軸は、左サブステージ53や右サブステージ54の移動方向と平行になるように設定されている。各駆動機構はいずれも、例えば、ステッピングモータを動力とし、リードスクリュー等を用いて駆動力を伝達する。全ての駆動機構は、例えばマイクロコンピュータにより、所定のシーケンスで連動制御される。
【0044】
ベースプレート62の中央にはガイドプレート82が設けられている。このガイドプレート82は、図19で説明する結束中間保持部の主要部となる。ガイドプレート82は、プレート駆動機構63の動作により、中心ピン68の軸方向に移動するように可動支持されている。図16と図18(b)を参照してわかるように、ガイドプレート82にはガイドピン72、ガイドピン74、ガイドピン76、ガイドピン78が支持されて、ガイドプレート82と一体に動く。一方、中心ピン68は本体フレーム66に固定されており、図9(a)に示したガイドプレート82の貫通孔79からその先を突き出している。
【0045】
紐状体の結束動作中、中心ピン68は常に紐状体を支持するように、公転アーム42とセンターアーム40を結ぶ線上に位置している。また、ガイドプレート82が最も本体フレーム66から遠ざかった状態で、ガイドピン72、74、76、78が紐状体を案内したり保持する状態になる。ガイドプレート82が最も本体フレーム66に近付いた状態で、中心ピン68を残して全てのガイドピンが待避して、紐状体の結束作業を妨げないようにする。以上のように装置を構成することで、各機構を所定のタイミングで同期するように制御して、自動的に紐状体の結び目を作ることができる。また、結束の精度を向上させ、連続的に結び目を持つ紐状体を大量生産できる。上記の動作を以下の図面によりさらに詳細に説明する。
【0046】
図19は実施例5による装置の結束中間保持部を示し、(a)は斜視図(b)は上面図である。また、図20の(a)はその正面図、(b)は背面図、(c)は右側面図である。なお、図20の(d)は、紐状体を排出する状態の右側面図である。
図19(a)に示すように、結束中間保持部は、ガイドプレート82と、ガイドプレート82上を移動する4本のガイドピン72、ガイドピン74、ガイドピン76、ガイドピン78と、これらのガイドピンを移動させるガイド駆動機構57とを備える。ガイドプレート82の上部には、排出プレート90が設けられている。排出プレート90は、中心ピン68(図18(b))を貫通させる貫通孔79を有する。排出機構58は、排出プレート90を、中心ピンの軸方向に進退させるように動作する。排出機構58は、例えばステッピングモーターとラックアンドピニオンを用いて構成する。
【0047】
図20の(a)と(b)に示すように、ガイドピン72、ガイドピン74、ガイドピン76、ガイドピン78は、ガイドプレート82上に設けた案内溝84、85、86、87と、案内プレート80上に設けた2つのカム溝に沿って移動する。ガイド駆動機構57は、案内プレート80を上下方向に移動させるように動作する。ガイド駆動機構57は、例えばDCモーターとラックアンドピニオンを用いて構成する。中心ピン68とガイドピン72、ガイドピン74、ガイドピン76、ガイドピン78は、互いにほぼその軸を平行にして配置される。
【0048】
図18の(b)では、ガイドプレート82を本体フレーム66にもっとも近い位置に移動させており、ガイドピン72、ガイドピン74、ガイドピン76、ガイドピン78は待避状態にある。図15で説明したようにガイドピンで紐状体の端部を保持する動作をするときは、プレート駆動機構63を動作させて、ガイドプレート82を本体フレーム66から遠ざかる方向に移動させる。図20の(a)に示した状態は、図15の(a)に示した状態である。ここで、図20の(b)に示した案内プレート80がベースプレート62の方向に下降し始めると、ガイドピン72とガイドピン74とがそれぞれ案内溝84と案内溝87に沿って下降しながら互いに接近する。即ち、ガイドピン72はガイドピン76に近づき、ガイドピン74はガイドピン78に近付く。その間、ガイドピン76とガイドピン78とは移動しない。
【0049】
図15の(b)に示した状態になった後、ガイドピン72、ガイドピン74、ガイドピン76、ガイドピン78は一斉に案内溝84、85、86、87に沿って下降を始める。そして図15の(c)に示した状態になる。なお、紐状体に結び目を作り終えたとき、紐状体の輪は貫通孔79から付きだした中心ピン68(図18(b))に支持された状態になっている。図20(c)に示す状態である。このとき、図19に示した排出機構58が排出プレート90を中心ピン68の軸方向に進出させる。図20(d)に示した状態である。これにより、中心ピン68に支持された紐状体が押し出されて、中心ピン68の先端から落下する。この直下に図示しない結束輪収納部を設けるとよい。また、こうした排出動作により、中心ピン68に付着した異物も取り除くことができる。こうして、次の紐状体の処理に進む。この動作により、連続的に自動的に繰り返して新たな紐状体に結び目を作る処理が進められる。
【0050】
図21は実施例5による装置の公転アームを示し、(a)は斜視図(b)は正面図である。図22(a)はその上面図(b)は右側面図である。
図の公転アーム42は、アーム本体55およびアームを回転させる回転軸を備えるアームホルダ60と、公転駆動機構59を備える。アーム本体55からは、結束動作に必要な長さだけワイヤ状のクランプ56が突出している。図22に示すように、アーム本体55の軸はアームホルダ60の回転軸に対しオフセットしている。従って、図21に示した公転駆動機構59によりアームホルダ60が回転駆動され、アームホルダ60上で、アーム本体55がその回転軸を中心に公転する。クランプ56はクランプ駆動機構52により駆動される。クランプ駆動機構52は、ワイヤーを伸縮駆動するための任意の駆動源、例えばソレノイドを搭載している。公転駆動機構59は、アームホルダ60を回転運動させうる駆動源、例えばステッピングモーターを搭載しギヤ等の伝達手段を備える。
【0051】
図23は実施例5による装置のセンターアームを示し、(a)は斜視図(b)は正面図である。図24(a)はその上面図(b)は左側面図である。
センターアーム40は、図24に示すように、アームホルダ60の軸芯にアーム本体55を取り付けている。アームホルダ60は回転しない。アーム本体55の先端には、クランプ56が設けられている。クランプ56はクランプ駆動機構52によりその動作を制御される。クランプ廻りの基本的な構成は公転アームと共通である。
【実施例6】
【0052】
図25は、結束中間保持部における中心ピン周辺部の変形例を示す、
この実施例では、中心ピンが突き出す貫通孔79の両側に、左右一対の補助プレート93を設けた。各補助プレート93には、それぞれ一本の補助ピン94が、中心ピンとその軸を平行にして固定されている。一対の補助ピン94は、図25の(b)に示すように、中心ピン68を間に挟んだ状態で配置されるから、中心ピン68とともに紐状体に結束される。
【0053】
紐状体に結び目が形成された状態で、補助ピン駆動機構95が動作して、補助プレート93の間隔を広げるようにする。これにより、補助ピン94が紐状体の輪を横方向に広げる。これが、図25の(c)に示す状態である。これにより、図7や図11で説明したようにして、紐状体の張力調整や結び目の位置調整を行うことができる。結び目ができた後、補助ピン駆動機構95が動作して、補助プレート93の間隔を狭めて元に戻す。さらに、排出機構58が動作して、補助プレート93を中心ピン68の軸方向に移動させる。この動作で、図20(c)と(d)で説明した要領で、紐状体の輪が中心ピン68から落とされる。即ち、この実施例では、補助ピン94は、排出プレート90と同等の機能を有する。
【実施例7】
【0054】
図26はクランプの動作を説明するためのクランプ部側面図である。
既に図21で説明をしたように、公転アーム42のアーム本体55はアームホルダ60に固定されている。また、センターアーム40のアーム本体55はアームホルダ60に固定されている。そして、両者のアーム本体55は互いにその軸を平行にしている。また、両者のアームホルダ60の対向面は、アーム本体55の周辺にその軸とほぼ垂直な面を持つ。公転アーム42とセンターアーム40とを接近させると、図26の(a)に示すように、両者のクランプ56の先端が相手方のアームホルダ60に接近する。
【0055】
ここで、例えば、公転アーム42のクランプ56のワイヤーを進出させると、その先端はセンターアーム40のアームホルダ60に突き当たる。これが、図26(b)の状態である。さらにワイヤーを進出させると、図26(c)に示すように、ワイヤーが横に広がって、紐状体の端部を受け入れやすい丸い広い面積の輪を形成する。なお、クランプ56の先端がアームホルダ60に突き当たっても、ワイヤーが意図しない方向に変形して広がらないことがある、そこで、アームホルダ60のクランプ56が突き当たる場所に図26の(b)や(c)に示すように、凹陥部を設けておく。これにより、クランプ56の先端が丸い輪を形成し易くなる。
【実施例8】
【0056】
図27は装置の1回目の結び目を作るための制御動作手順例を示すフローチャートである。
まず、ステップS11では、干瓢等の紐状体を中心ピン上に供給する。紐状体の中央が中心ピンに接するように紐状体を自動供給するとよい。図15の(a)に示す状態である。ステップS12では、中心ピンの両側に配置された左右一対のガイドピンが紐状体を挟む動作をする。図15の(b)に示す状態である。ステップS13では、左右のガイドピンが紐状体の両端に移動をする。図15の(c)に示す状態である。ステップS14では、第1アームのクランプが紐状体の一端を掴む。ステップS15では、第2アームの位置決めをする。ステップS16では、第2アームを軸に第1アームの公転を開始する。ステップS17では、同時に第2アームを軸方向に後退移動をする。これが、図4に示す状態である。なお、図4〜図13と図15とは、ガイドの動作が異なる。しかし、主要部は同一のため、図4〜図13を利用してそのまま説明する。
【0057】
ステップS18では、紐状体の他端を保持するガイドピンが上昇をする。図15に示すように、紐状体の他端18をガイドピン72と75で保持しているときには、その状態を維持するために、紐状体が第2アームに巻き付けられた分だけ、紐状体の他端を上昇させる。他の手段で、紐状体の他端を保持する場合には、この処理は不要である。ステップS19では、第1アームの公転停止をする。ステップS20では、第2アームをガイドピン方向に移動をする。ステップS21では、第2アームで紐状体の他端を掴む。これが、図5に示した状態である。ステップS22では、第2アームを軸方向に後退移動をする。これが図6に示した状態である。
【0058】
図28は装置の2回目の結び目を作る動作手順を示すフローチャートである。
ステップS31では、左右のガイドピンが紐状体の両端に移動をする。図7の状態である。ステップS32では、第1および第2アームのクランプを開放する。図8の状態である。ステップS33では、第1アームのクランプが紐状体の他端を掴む。ステップS34では、第2アームの位置決めをする。ステップS35では、第2アームを軸に第1アームの公転を開始する。ステップS36では、同時に第2アームを軸方向に後退移動させる。これが図9の状態である。
【0059】
ステップS37では、紐状体の一端を保持するガイドピンが上昇をする。これは、例えば、図16に示したように、紐状体の一端16をガイドピン72と75で保持しているときの動作である。ステップS18と同様に、紐状体の巻き付けに追従しながら、紐状体の一端を保持し続ける。ステップS38では、第1アームの公転を停止する。ステップS39では、第2アームをガイドピン方向に移動する。ステップS40では、第2アームで紐状体の一端を掴む。ステップS41では、第2アームを軸方向に後退移動させる。図10の状態である。
【0060】
図29は装置の紐状体排出動作手順を示すフローチャートある。
ここで、紐状体の結び目の位置調整をしてから排出をする。まず、ステップS51で、図11に示すように、第1アームと第2アームを対向させる。そして、ステップS52で、図12に示すように、対向するクランプ間隔を規定値に設定する。同時に、ステップS53で、例えば、図25で説明した一対の補助ピン94の間隔をゆっくり広げる。補助ピン94の間隔を広げながら、対向するクランプ間隔を規定値になるように調整してもよい。
【0061】
ステップS54では、規定間隔になったところで、両補助ピン94の移動を停止する。図13では、3本のガイドを使って紐状体の輪の形状を整えた。しかし、単に、補助ピン94の間隔を広げるだけでも構わない。図26の(c)に示す状態である。ステップS55では、クランプを動作させて紐状体の両端部を開放する。ステップS56では、両補助ピンの間隔を元に戻す。図26の(b)に示す状態である。ステップS57では、図20の(c)と(d)で説明したようにして、排出機構を起動して紐状体を排出する。ステップS58では、排出機構を元に戻す。その後は、再び、図27のステップS11に戻って、次の紐状体の結び目形成動作に移るとよい。
【実施例9】
【0062】
図30〜図34は結束処理時のアーム駆動機構の動作を説明する説明図である。
図30では、上記の中心ピンに相当するガイドとして一対の補助ピン94のみを使用した例を示す。紐状体12はその中央付近を一対の補助ピン94に支持されている。すでに説明した要領で、ガイドピン72とガイドピン76とが紐状体の他端18を挟んで保持している。紐状体の一端16は矢印A1のように移動した第1アーム20のクランプ24に掴まれている。第2アーム22は第1アーム20とほぼ同じ高さにあり、第1アーム20とほぼ軸を平行にして第1アーム20の隣(紙面の手前もしくは後ろ側)に並ぶように矢印A2方向に移動する。
【0063】
次に図31において、第1アーム20のクランプ24が第2アーム22の周りを公転する。このとき紐状体の一端16近傍が第2アーム22に巻き付けられるから、紐状体12が補助ピン94から第2アーム22の方向に引き寄せられる力が働く。ガイドピン72とガイドピン76とが紐状体の他端18を挟んで保持したまま動かないと、紐状体12が伸びてしまう。紐状体の他端18を開放してしまうと、後で、第2アーム22のクランプ26で紐状体の他端18を掴む操作が困難になる。
【0064】
そこで、第2アーム22は矢印A3方向に後退するとともに、矢印A4方向に平行移動する。即ち、第1アーム20と第2アーム22とが共に補助ピン94に接近するように移動する。これには、図16を用いて説明したアーム水平駆動機構48とアーム垂直駆動機構50とを同期させて制御するとよい。なお、続いて第2アーム22のクランプ26で紐状体の他端18を掴む操作が行われる。このとき、第2アーム22を矢印A3と反対方向の移動のみで済ますために、第2アーム22と紐状体の他端18の高さを揃える制御をするとよい。即ち、ガイドピン72とガイドピン76とを矢印A5方向に移動させる。これらの制御により、一連の動作中、紐状体全体の張力をほぼ一定に保持することができる。
【0065】
第2アーム22のクランプ26で紐状体の他端18を掴んだ後は、ガイドピン72とガイドピン76が退避する。そして、図32で示すとおり、第2アーム22は矢印A6方向に移動し第1アーム20は矢印A7方向に移動する。そして、図33に示すように第1アーム20のクランプ24と第2アーム22のクランプ26とで紐状体12の両端を掴んで、クランプ24とクランプ26を引き離し、紐状体12に結び目を作る。このとき、紐状体でつくる輪の大きさを調整するために、一対の補助ピン94の間隔を図のように広げる。
【0066】
続いて第1アーム20と第2アーム22とを補助ピン94の高さまで引き上げる。即ち、第1アーム20を矢印A9の方向に上昇させ、第2アーム22を矢印A8の方向に上昇させる。これで、図33に示すように、第1アーム20のクランプ24と紐状体の一端16と結び目14と紐状体の他端18と第2アーム22のクランプ26とがほぼ同一直線上に存在する状態にする。この状態で、第1アーム20のクランプ24と第2アーム22のクランプ26を、上記の直線上で互いに引き離すように制御すると、紐状体12に無理な張力が加わることなく、結び目と紐状体12の輪を良好に調整できる。その後は再び一対の補助ピン94の両側にガイドピン72とガイドピン76およびガイドピン78とガイドピン74を進出させて、紐状体12の両端を掴み、次の結び目を作る処理に進むとよい。
【0067】
以上の装置は、全体に遮水性のゴムやプラスチック製のシートを被せて、センターアーム40と公転アーム42のクランプ部分とガイドだけを露出させて塵埃や食品屑の付着を防止できる。しかも、露出させるべき機構部分がきわめて簡素であり、清掃や洗浄が容易で、清潔を保つことができるから、食品の取り扱いに適している。もちろん、食品以外にも、比較的短い紐状体で小さい結び目を作る装置として広く利用が可能である。
【符号の説明】
【0068】
10 紐状体に結び目を作る装置
12 紐状体
14 結び目
16 紐状体の一端
18 紐状体の他端
19 結束輪
20 第1アーム
22 第2アーム
24 クランプ
26 クランプ
27 ループ状部
28 軸
29 ワイヤーの端部
30 ガイド
32 ガイド
34 ガイド
36 ガイド
38 ガイド
39 対象物
40 センターアーム
42 公転アーム
44 クランプ駆動ステージ
48 アーム水平駆動機構
50 アーム垂直駆動機構
51 クランプ支持部
52 クランプ駆動機構
53 左サブステージ
54 右サブステージ
55 アーム本体
56 クランプ
57 ガイド駆動機構
58 排出機構
59 公転駆動機構
60 アームホルダ
62 ベースプレート
63 プレート駆動機構
64 支柱
66 本体フレーム
68 中心ピン
72 ガイドピン
74 ガイドピン
76 ガイドピン
78 ガイドピン
79 貫通孔
80 案内プレート
82 ガイドプレート
84 案内溝
85 案内溝
86 案内溝
87 案内溝
90 排出プレート
93 補助プレート
94 補助ピン
95 補助ピン駆動機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紐状体の一端を掴むクランプを備えた第1アームと、紐状体の他端を掴むクランプを備えた第2アームと、紐状体を前記第1アームと第2アームの近傍に支持するガイドとを使用して、
前記ガイドが前記紐状体の両端近傍を保持し、
前記第1アームのクランプが前記ガイドに保持された前記紐状体の一端を掴み、
前記第1アームのクランプの部分を前記第2アームが軸になるように相対的に公転させて、前記紐状体の一端近傍を前記第2アームの周囲に巻き付けると同時に、前記第2アームをその軸方向に一定距離相対移動させ、
前記第2アームの周囲に巻き付いた紐状体が少なくとも1個の輪を形成した後に、
前記ガイドに保持された前記紐状体の他端を掴んだ前記第2アームのクランプが、前記第2アームの周囲に巻き付けられた紐状体の輪をくぐり抜けるように、前記第2アームをその軸方向に移動させ、
前記第1アームのクランプと前記第2アームのクランプとを引き離して前記紐状体に結び目を作ることを特徴とする紐状体に結び目を作る装置の制御方法。
【請求項2】
請求項1に記載の紐状体に結び目を作る装置の制御方法において、
前記第1アームのクランプから前記紐状体の一端を取り外し、前記第2アームのクランプから、前記紐状体の他端を取り外して、
前記ガイドが前記紐状体の両端近傍を保持し、
前記第1アームのクランプが前記ガイドに保持された前記紐状体の前記他端を掴み、
前記第1アームのクランプの部分を前記第2アームが軸になるように相対的に公転させて、前記紐状体の前記他端近傍を前記第2アームの周囲に巻き付けると同時に、前記第2アームをその軸方向に一定距離相対移動させ、
前記第2アームの周囲に巻き付いた紐状体が少なくとも1個の輪を形成した後に、
前記ガイドに保持された前記紐状体の前記一端を掴んだ前記第2アームのクランプが、前記第2アームの周囲に巻き付けられた紐状体の輪をくぐり抜けるように、前記第2アームをその軸方向に移動させてから、
前記第1アームのクランプと前記第2アームのクランプとを引き離して前記紐状体に結び目を作ることを特徴とする紐状体に結び目を作る装置の制御方法。
【請求項3】
紐状体の一端を掴むクランプを備えた第1アームと、紐状体の他端を掴むクランプを備えた第2アームと、紐状体を前記第1アームと第2アームの近傍に支持するガイドと、
前記クランプの動作を制御するクランプ駆動機構と、
前記第1アームと第2アームの動作を制御するアーム駆動機構と、
前記ガイドの動作を制御するガイド駆動機構とを備え、
前記ガイド駆動機構の制御により、前記ガイドが前記紐状体の両端近傍を保持し、
前記クランプ駆動機構の制御により、前記第1アームのクランプが前記ガイドに保持された前記紐状体の一端を掴み、
前記アーム駆動機構の制御により、前記第1アームのクランプの部分を前記第2アームが軸になるように相対的に公転させて、前記紐状体の一端近傍を前記第2アームの周囲に巻き付けると同時に、前記第2アームをその軸方向に一定距離相対移動させ、
前記第2アームの周囲に巻き付いた紐状体が少なくとも1個の輪を形成した後に、前記ガイドに保持された前記紐状体の他端を掴んだ前記第2アームのクランプが、前記第2アームの周囲に巻き付けられた紐状体の輪をくぐり抜けるように、前記第2アームをその軸方向に移動させ、前記第1アームのクランプと前記第2アームのクランプとを引き離して前記紐状体に結び目を作ることを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【請求項4】
請求項3に記載の紐状体に結び目を作る装置において、
前記アーム駆動機構は、
前記第1アームと第2アームとはいずれもその先端に前記クランプを有し、各クランプの近傍はいずれもほぼ均一の断面形状の棒状体であって、前記第1アームと第2アームとを、前記各クランプを対向させるようにほぼ平行に保持して、前記各クランプが互いに対向する位置から、接近しすれ違い、所定距離だけ離れるまで前記第1アームと第2アームとをその軸方向に相対移動させ、さらにその逆方向に相対移動させる軸方向駆動機構と、
前記第1アームと第2アームとをほぼ平行に保持したまま、前記第1アームの前記クランプを前記第2アームが軸になるように相対的に公転させる公転駆動機構を備えたことを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【請求項5】
請求項3または4に記載の紐状体に結び目を作る装置において、
前記アームはクランプとクランプ支持部とを備え、
前記クランプは、前記クランプ支持部の先端にワイヤーにより形成されたループ状部からなり、
前記クランプ支持部には、前記ワイヤーの端部をクランプ支持部の先端から後端まで案内する手段が設けられ、
前記クランプ支持部の後端において、前記ワイヤーをクランプ支持部の先端から押し出すように操作して前記ループ状部の面積を拡大し、前記ワイヤーをクランプ支持部の先端から引き抜くように操作して前記ループ状部の面積を縮小するクランプ駆動機構を備えたことを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【請求項6】
請求項3乃至5のいずれかに記載の紐状体に結び目を作る装置において、
前記ガイド駆動機構は、
結束動作中に紐状体のほぼ中央付近を支持する複数のガイドを結束するように結び目を設け、複数のガイドの間隔を広げたり縮めたりすることにより、結束輪の大きさを調整することを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【請求項7】
請求項6に記載の紐状体に結び目を作る装置において、
前記ガイド駆動機構は、
前記複数のガイドの間隔を広げたり狭めたりする動作により、前記第1アームと第2アームのクランプに掴まれた前記紐状体の張力とを最適化することを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【請求項8】
請求項6に記載の紐状体に結び目を作る装置において、
前記ガイド駆動機構は、
前記複数のガイドの間隔を広げたり狭めたりする動作により、前記第1アームと第2アームのクランプに掴まれた前記紐状体の結び目の位置を最適化することを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【請求項9】
請求項3乃至8のいずれかに記載の紐状体に結び目を作る装置において、
前記ガイドは、紐状体のほぼ中央を支持する中心ピンと、前記中心ピンの両側にそれぞれ一対ずつ配置されたガイドピンとを備え、
前記ガイド駆動機構は、
前記各一対のガイドピンが、それぞれ前記中心ピンの近傍において前記紐状体を挟み、その紐状体をその端部に向かって辿りながら移動し、それぞれ紐状体の一端と他端近傍に停止して、前記クランプが前記紐状体の一端と他端を掴むのを待つように制御することを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【請求項10】
請求項9に記載の紐状体に結び目を作る装置において、
前記ガイド駆動機構は、
前記いずれか一対のガイドピンが前記紐状体の端部を保持し、前記紐状体の他の端部が操作されるとき前記紐状体が長手方向に移動するのを阻止するように制御することを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【請求項11】
請求項9に記載の紐状体に結び目を作る装置において、
前記アーム駆動機構は、前記中心ピンで前記紐状体のほぼ中央を支持し、前記ガイドピンと前記第1アームにより前記紐状体に張力を加えながら、前記第1アームのクランプの部分を前記第2アームが軸になるように相対的に公転させて前記紐状体の一端近傍を前記第2アームの周囲に巻き付けるとき、前記第1アームと前記第2アームとを同時に、前記中心ピンに相対的に近づけるように制御することを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【請求項12】
請求項3乃至10のいずれかに記載の紐状体に結び目を作る装置において、
前記アーム駆動機構は、前記複数のガイドで前記紐状体のほぼ中央を支持し、前記第1アームのクランプと前記紐状体の一端と前記結び目と前記紐状体の他端と前記第2アームのクランプとがほぼ同一直線上に存在する状態にして、前記第1アームのクランプと前記第2アームのクランプを、前記同一直線上で互いに引き離すように制御することを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。
【請求項13】
請求項3乃至12のいずれかに記載の紐状体に結び目を作る装置において、
前記中心ピンを結束するように結び目が形成された紐状体を前記中心ピンの軸方向に押し出す排出機構を備えたことを特徴とする紐状体に結び目を作る装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公開番号】特開2010−239943(P2010−239943A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−95450(P2009−95450)
【出願日】平成21年4月10日(2009.4.10)
【出願人】(302046920)株式会社デザインネットワーク (4)
【出願人】(504181867)
【Fターム(参考)】