説明

純水素発生用小型装置

【課題】高効率で且つ低コストの純水素の供給をもたらす水素発生器および方法を提供する。
【解決手段】水素発生器の反応室に接合すべき膜アセンブリは、膜と、焼結多孔性金属を含む膜支持体とを具える。反応器アセンブリ70は、多孔性金属支持体を含む反応室2、二つの膜アセンブリ、燃料供給ライン207、反応燃料供給ライン205、排ガス供給ライン209、及び反応生成物ライン210を具える。方法は、水素発生器、膜アセンブリ、及び反応器アセンブリ70と関連する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(連邦政府に支援された研究又は開発に関する声明)
国防総省により契約番号DAAD19-01-C-0002を受け、政府の支援で一部開示を行った。政府は、この開示において特定の権利を有する。
【0002】
この開示は、水素発生反応器と、水素分離膜に関するものである。
【背景技術】
【0003】
携帯用電子デバイスの人気の高まりは、それらのデバイスにエネルギーを与える小型で対応する携帯用の電力源について需要増を起こした。ロボット工学の進展や他の未来技術への適用は、小さく独立した電源に対する需要を更に増大させている。現在、蓄電池又は充電式電池が、一般に携帯デバイス用の独立した電力源を提供するのに使用されている。しかしながら、蓄電池又は充電式電池が貯蔵できるエネルギーの量では、特定の用途の必要に応じるのに不十分である。
【0004】
水素/空気燃料電池(H/AFCs)は、電池の代わりとして大きな可能性を有する。なぜなら、それは非常にエネルギー密度の高い燃料で作動するため、燃料電池に基づく電源は、最先端の電池と比較しても高いエネルギー対重量の割合を示す。燃料電池は、軍事にとって特に興味深く、ここでは、軍人がハイテクで携帯型の装置をサポートするために運ばなければならない電源の重量を低減するために有意な努力を行っている。また、燃料電池に基づく電源を商業的用途、特に小型で低重量が望ましい携帯用の用途に利用することについては、相当な可能性がある。
【0005】
通常のH/AFCは、高分子電解質膜(PEM)燃料電池である。PEM燃料電池は、高分子電解質膜により分けられる陽極と陰極で構成される。機能上、燃料電池は、水素を酸素と反応させて水を生成することにより電気を発生する。一般に酸素を周囲大気から得ることができるので、燃料電池を作動するために水素源のみを提供する必要がある。高度に圧縮した気体でさえかなりの体積を占めるため、圧縮した水素を単に提供することは、常に実行可能な選択肢ではない。液体水素は、小さい体積を占めるが、低温液体であり、気体水素を液化するのに必要な極低温を達成するのに有意な量のエネルギーを必要とする。その上、圧縮ガスの形態又は液体の形態では、水素の取り扱い及び貯蔵にかかわる安全性の問題がある。
【0006】
水素を生成する一の方法は、メタン(天然ガス)、プロパン、ブタンや、ガソリン、ディーゼル、JP-8等の液体燃料等の炭化水素、又はメタノール等の酸素化物(oxygenates)を処理することによる。燃料の選択や、蒸気改質、部分酸化、自己熱改質等の処理方法の選択は、大部分、携帯型、固定型又は自動型等の使用のタイプによって決まる。
【0007】
また、アンモニアを分解することにより水素を生成することができる。炭化水素燃料を使用する場合の燃料処理装置からの生成物流れは、未反応の炭化水素、CO、CO2等の他の生成物、窒素等の希釈剤に加えて、水素を含有する。本質的には、上記生成物流れ中の水素の濃度は、燃料の種類及び処理方法により、40〜75の体積百分率の範囲とすることができる。水性ガスシフトや優先酸化等の方法により、COの濃度を100万分の50以下の容認できるレベルに低減するが、その系の複雑性を増大させる。
【0008】
従って、燃料電池や他の用途について、効率的で且つ低コストの純水素の供給をもたらす方法を開発することが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
第一の態様によれば、水素発生器を開示し、該水素発生器は、反応室及び燃焼室を有する水素膜反応器と、燃料供給と、反応燃料供給ラインと、空気供給と、空気供給ラインと、燃焼燃料供給ラインと、排ガス供給ラインと、燃焼副生成物ラインと、水素を反応室から移送するための反応生成物ラインとを具える。
【0010】
上記水素発生器において、水素膜反応器の反応室は、燃焼室と流体連通し且つ熱交換関係にあり、反応燃料供給ラインは、燃料を燃料供給から反応室に移送するためのものであり、空気供給ラインは、酸素を空気供給から燃焼室に移送するためのものであり、燃焼燃料供給ラインは、燃料を燃料供給から燃焼室に移送するためのものであり、排ガス供給ラインは、排ガスを反応室から移送するためのものであり、燃焼副生成物ラインは、燃焼副生成物を燃焼室から移送するためのものであり、反応生成物ラインは、水素を反応室から移送するためのものである。
【0011】
一の実施態様においては、上記燃料供給が、反応燃料供給及び燃焼燃料供給に置換され、上記反応燃料供給ラインは、反応燃料を反応燃料供給から反応室に移送するためのものであり、上記燃焼燃料供給ラインは、燃焼燃料を燃焼燃料供給から燃焼室に移送するためのものである。
【0012】
第二の態様によれば、水素発生器を開示し、該水素発生器は、水素膜反応器と、末端板と、膜アセンブリと、水素プレナムとを具える。
【0013】
上記水素発生器においては、水素膜反応器が、分離板と、該分離板のそれぞれの側面に二つの室とを具えてなり、一方の室は、多孔性金属基板に被覆した反応触媒を含む反応室を画定し、他方の室は、多孔性金属基板に被覆した燃焼触媒を含む燃焼室を画定する。上記水素発生器において、末端板は、分離板と反対側の燃焼室を閉じるためのものである。
【0014】
上記水素発生器においては、膜アセンブリが、膜及び膜支持体サブアセンブリを含み、分離板と反対側の反応室を閉じ、ここで、該支持体サブアセンブリと接触していない膜表面は触媒基板に近い位置にあるが、該触媒基板から分離している。上記水素発生器において、水素プレナムは、膜アセンブリの他の側面に位置し、水素収集用プレナムを提供する。
【0015】
第三の態様によれば、漏れ止め反応器サブアセンブリを形成するために、水素プレナムを有する水素発生器の反応室に接合されるべき膜アセンブリを開示する。該膜アセンブリは、膜と、焼結多孔性金属を含む膜支持体とを具える。
【0016】
上記膜アセンブリにおいては、膜が、膜支持体の第一表面とフレームとの間で封止される。上記膜アセンブリにおいて、膜支持体の第二表面は、水素プレナムに連接される。
【0017】
第四の態様によれば、水素発生器を開示する。該水素発生器は、水素膜反応器と、原料前処理室(ここでは、予備改質器としても示される)と、燃料供給と、反応燃料供給ラインと、原料供給ラインと、空気供給と、空気供給ラインと、燃焼燃料供給ラインと、排ガス供給ラインと、燃焼副生成物ラインと、反応生成物ラインとを具える。
【0018】
上記水素発生器においては、水素膜反応器が、反応室と、燃焼室とを具えてなり、該燃焼室は、該反応室と流体連通し且つ熱交換関係にある。上記水素発生器において、原料前処理室は、燃焼室と熱交換関係にあり、反応室と流体連通している。
【0019】
上記水素発生器において、反応燃料供給ラインは、燃料を燃料供給から原料前処理室に移送するためのものであり、原料供給ラインは、処理した燃料を前処理室から反応室に移送するためのものであり、空気供給ラインは、酸素を空気供給から燃焼室に移送するためのものであり、燃焼燃料供給ラインは、燃料を燃料供給から燃焼室に移送するためのものであり、排ガス供給ラインは、排ガスを反応室から移送するためのものであり、燃焼副生成物ラインは、燃焼副生成物を燃焼室から移送するためのものであり、反応生成物ラインは、水素を反応室から移送するためのものである。
【0020】
第五の態様によれば、水素発生器を開示し、該水素発生器は、水素膜反応器と、末端板と、前処理室と、膜アセンブリと、水素プレナムとを具える。
【0021】
上記水素発生器においては、水素膜反応器が、分離板と、該分離板のそれぞれの側面に二つの室とを具えてなり、一方の室は、多孔性金属基板に被覆した改質触媒を含む反応室を画定し、他方の室は、多孔性金属基板に被覆した燃焼触媒を含む燃焼室を画定する。上記水素発生器において、末端板は、分離板と反対側の燃焼室を閉じるためのものである。
【0022】
上記水素発生器においては、前処理室が、一方の側の燃焼室と他方の側の底板とにより括られ、多孔性金属基板に被覆した反応触媒を含む。上記水素発生器においては、底板が、外面に巻き金属管材を含み、水蒸気への水の蒸発を促進する。
【0023】
上記水素発生器においては、膜アセンブリが、膜及び膜支持体サブアセンブリを含み、分離板と反対側の反応室を閉じ、ここで、該支持体サブアセンブリに接触していない膜表面は触媒基板に近い位置にあるが、該触媒基板から分離している。
【0024】
上記水素発生器において、水素プレナムは、膜アセンブリの他の側面に位置し、水素収集用プレナムを提供する。
【0025】
第六の態様によれば、水素発生器を開示し、該水素発生器が、水素膜反応器と、内部コネクタと、燃料供給と、反応燃料供給ラインと、空気供給と、空気供給ラインと、燃焼燃料供給ラインと、排ガス供給ラインと、燃焼副生成物ラインと、反応生成物ラインとを具える。
【0026】
上記水素発生器においては、水素膜反応器が、第一反応室と第二反応室に挟まれた燃焼室を有し、ここで、該燃焼室は、該第一及び第二反応室と流体連通し且つ熱交換関係にある。上記水素発生器において、内部コネクタは、第一反応室と第二反応室を接続し、ここで、第一反応室から出る流体は、第二反応室に流入する。
【0027】
上記水素発生器において、反応燃料供給ラインは、燃料を反応燃料供給から第一反応室に移送するためのものであり、空気供給ラインは、酸素を空気供給から燃焼室に移送するためのものであり、燃焼燃料供給ラインは、燃料を燃料供給から燃焼室に移送するためのものであり、排ガス供給ラインは、排ガスを第二反応室から移送するためのものであり、燃焼副生成物ラインは、燃焼副生成物を燃焼室から移送するためのものであり、反応生成物ラインは、水素を第一及び第二反応室から移送するためのものである。
【0028】
第七の態様によれば、膜アセンブリを開示し、該膜アセンブリが、膜支持体サブアセンブリ及び膜を具えてなる。
【0029】
上記膜アセンブリにおいては、膜支持体サブアセンブリが、孔あき金属板に封止した焼結多孔性金属を具え、ここで、ガスケットがフレームと膜の間に配置され、該膜は、該支持体サブアセンブリの第一表面とフレームの間で封止され、該支持体サブアセンブリの第二表面は、水素プレナムに溶接又はろう付けされ、膜アセンブリを形成する。
【0030】
第八の態様によれば、反応器サブアセンブリを開示し、該反応器サブアセンブリが、多孔性金属基板を含む反応室と、二つの膜アセンブリと、燃料供給と、反応燃料供給ラインと、排ガス供給ラインと、反応生成物ラインとを具える。
【0031】
上記反応器サブアセンブリにおいては、基板を具える反応室が、二つの膜アセンブリの間に挟まれ、それによって、水素分離用の二つの膜表面を提供する。上記反応器サブアセンブリにおいて、燃料供給ラインは、原料を含む燃料又は水素を反応室に移送するためのものであり、排ガス供給ラインは、排ガスを反応室から移送するためのものであり、反応生成物ラインは、純水素を各膜アセンブリから外に移送するためのものである。
【0032】
第九の態様によれば、水素発生器を開示し、該水素発生器が、水素膜反応器と、燃料供給と、反応燃料供給ラインと、空気供給と、空気供給ラインと、燃焼燃料供給ラインと、排ガス供給ラインと、燃焼副生成物ラインと、反応生成物ラインとを具える。
【0033】
上記水素発生器においては、水素膜反応器が、第一反応室と第二反応室との間に挟まれた燃焼室を有し、ここで、該燃焼室は、第一及び第二反応室と流体連通し且つ熱交換関係にある。
【0034】
上記水素発生器において、反応燃料供給ラインは、燃料を燃料供給から反応室に移送するためのものであり、空気供給ラインは、酸素を酸素空気供給から燃焼室に移送するためのものであり、燃焼燃料供給ラインは、燃料を燃料供給から燃焼室に移送するためのものであり、排ガス供給ラインは、排ガスを反応室から移送するためのものであり、燃焼副生成物ラインは、燃焼副生成物を燃焼室から移送するためのものであり、反応生成物ラインは、水素を反応室から移送するためのものである。
【0035】
第十の態様によれば、反応器サブアセンブリを開示し、該反応器サブアセンブリは、反応室及び膜アセンブリを具える。
【0036】
上記反応器サブアセンブリにおいて、膜アセンブリは、反応室の全長の一部にわたり、該反応室の膜のない部分を反応室の入口に配置し、燃料の前処理に使用し、該膜アセンブリに露出した反応室の部分に流入する水素含有ガスを生成する。
【0037】
第十一の態様によれば、反応燃料から水素を発生する方法を開示し、該方法は、反応室と流体連通し且つ熱交換関係にある燃焼室を有する水素膜反応器を設けること、反応燃料供給を設けること、第一供給ラインを通して反応燃料を反応燃料供給から反応室に移送すること、空気供給を設けること、空気供給ラインを通して酸素を空気供給から燃焼室に移送すること、燃焼燃料供給を設けること、燃焼燃料供給ラインを通して燃焼燃料を燃焼燃料供給から燃焼室に移送すること、燃焼室内で燃焼燃料供給を反応させ、熱と燃焼副生成物を提供すること、反応室内で反応燃料供給を水と反応させ、水と排ガスを提供すること、排ガス供給ラインを通して排ガスを反応室から移送すること、燃焼副生成物ラインを通して燃焼副生成物を燃焼室から移送すること、及び反応生成物ラインを通して水素を反応室から移送することを具える。
【0038】
第十二の態様によれば、反応燃料から水素を発生する方法を開示し、該方法は、水素プレナムを有する水素発生器の反応室に接合されるべき膜アセンブリを設けて、漏れ止め反応器サブアセンブリを形成することを備えてなり、該膜アセンブリが膜と焼結多孔性金属を含む膜支持体を具え、該膜が膜支持体の第一表面とフレームとの間で封止され、該膜支持体の第二表面が水素プレナムに連接される。
【0039】
上記方法は、更に、反応室内で反応燃料を反応させ、水素及び排ガスを含む反応生成物を提供することと、膜アセンブリを通して該反応生成物中の水素を排ガスから分離することを具える。
【0040】
本発明の他の特徴及び利点は、下記に示す説明及び添付図面に記述されており、本発明の好適な実施態様を説明及び表示する。追加の詳細は、添付図面と併せて取る詳細な説明の試験より当業者に明らかとなり、又は本発明を実施することにより理解することができる。特に特許請求の範囲において指し示した手段や組み合わせによって、本発明の利点を実現及び達成することができる。
例えば、本発明は、以下を提供する。
(項目1)
反応室と流体連通し且つ熱交換関係にある燃焼室を有する水素膜反応器と、
燃料供給と、
上記燃料供給から上記反応室に燃料を移送するための反応燃料供給ラインと、
空気供給と、
上記空気供給から上記燃焼室に酸素を移送するための空気供給ラインと、
上記燃料供給から上記燃焼室に燃料を移送するための燃焼燃料供給ラインと、
上記反応室から排ガスを移送するための排ガス供給ラインと、
上記燃焼室から燃焼副生成物を移送するための燃焼副生成物ラインと、
上記反応室から水素を移送するための反応生成物ラインと、
を具える水素発生器。
(項目2)
上記水素膜反応器が、
分離板のそれぞれの側面に配置された、一方の室が上記反応室を画定し、他方の室が上記燃焼室を画定する二つの室と、
上記分離板と反対側の燃焼室を閉じるための末端板と、
上記分離板と反対側の反応室を閉じる膜アセンブリと、
上記膜アセンブリの他の側面に位置し、水素収集用水素プレナムを提供する水素排気室と、
を具える項目1に記載の水素発生器。
(項目3)
上記膜アセンブリが、一つ以上の管状膜部材を支持する外被を具え、該管状膜部材は、一方の端で行き止まりになっている項目2に記載の水素発生器。
(項目4)
管状膜部材の行き止まり部分が、ろう付けにより上記外被の中に封止される一方、管状膜部材の開口部分は、水素出口に近接した収集区域に位置している項目3に記載の水素発生器。
(項目5)
上記膜アセンブリが、ろう付け又は溶接により上記反応室に接合され、漏れ止め反応器サブアセンブリを形成する項目4に記載の水素発生器。
(項目6)
上記管状膜部材の末端部分が、水素に対し透過性のない材料で作製される項目4に記載の水素発生器。
(項目7)
上記末端板、上記燃焼室を形成するシェル及び上記分離板が、上記反応室を形成するシェルに溶接される項目2に記載の水素発生器。
(項目8)
上記膜アセンブリが、膜支持体サブアセンブリ及び膜を具え、該膜支持体サブアセンブリの第一表面が膜の第一表面と接触し、該膜支持体サブアセンブリの第二表面が第一ガスケットと接触して膜支持体サブアセンブリと水素プレナムとの間にシールを形成し、該膜の第二表面が第二ガスケットと接触して上記反応室と膜との間にシールを形成する項目2に記載の水素発生器。
(項目9)
上記第一及び第二ガスケットが圧縮され、一方が上記膜と上記水素プレナムとの間に、そして他方が上記膜と上記反応室との間に、漏れ止めシールを形成する項目8に記載の水素発生器。
(項目10)
上記膜支持体サブアセンブリが、孔あき金属板を具える項目8に記載の水素発生器。
(項目11)
上記膜支持体サブアセンブリが、孔あき金属板の積層を具え、該孔あき金属板が異なる大きさの穿孔を有し、該穿孔の大きさが、上記膜に対し十分な支持と、上記水素排気室に水素を移送するのに十分な気孔体積とを与える項目8に記載の水素発生器。
(項目12)
上記孔あき金属板が焼結多孔性金属を支持する項目10又は11に記載の水素発生器。
(項目13)
上記第一及び第二ガスケットが、グラフォイル、金属強化グラフォイル、セラミック及ひる石よりなる群から選択される項目8に記載の水素発生器。
(項目14)
上記第一及び第二ガスケットが1.5mm〜6.5mmの範囲の厚みを有する項目13に記載の水素発生器。
(項目15)
上記焼結多孔性金属が、オーステナイト鋼、インコネル600シリーズ又はハステロイXで作製される項目12に記載の水素発生器。
(項目16)
上記焼結多孔性金属が1.0mm〜6.5mmの範囲の厚みを有する項目15に記載の水素発生器。
(項目17)
上記焼結多孔性金属が1.0mm〜1.5mmの範囲の厚みを有する項目16に記載の水素発生器。
(項目18)
上記焼結多孔性金属が5%〜58%の範囲に及ぶ多孔度を有する項目15に記載の水素発生器。
(項目19)
上記焼結多孔性金属が20%〜50%の範囲に及ぶ多孔度を有する項目18に記載の水素発生器。
(項目20)
上記孔あき金属板が0.5mm〜1.5mmの大きさの穿孔を有するオーステナイト鋼で作製される項目12に記載の水素発生器。
(項目21)
上記穿孔が約2.5mm離れて間隔を置かれる項目20に記載の水素発生器。
(項目22)
上記孔あき金属板が15%〜50%の開口体積を有する項目20に記載の水素発生器。
(項目23)
上記焼結多孔性金属が上記孔あき金属板に接合される項目12に記載の水素発生器。
(項目24)
接合が溶接又はろう付けにより行われ、統合された膜支持体サブアセンブリを形成する項目23に記載の水素発生器。
(項目25)
上記燃焼室が燃焼室支持体基板を具え、上記反応室が触媒被覆反応室支持体基板を具える項目2に記載の水素発生器。
(項目26)
上記支持体基板の近似の孔径又は流れの寸法が0.2〜3.0mmの範囲内である項目25に記載の水素発生器。
(項目27)
上記支持体基板の近似の孔径又は流れの寸法が0.5〜2.0mmのメソチャンネル幅である項目26に記載の水素発生器。
(項目28)
上記支持体基板が、金属フォーム、金属モノリス、金属メッシュ、セラッミクフォーム及びセラミックモノリスよりなる群から選択される形態である項目25に記載の水素発生器。
(項目29)
上記支持体基板が、触媒被覆支持体基板である項目25又は28に記載の水素発生器。
(項目30)
上記反応室の支持体基板と上記膜表面との間に配置された多孔質セラミックマットを更に具える項目29に記載の水素発生器。
(項目31)
上記支持体基板と接触して上記マットを保持し、上記膜表面と上記支持体基板間の接触を排除する保持フレームを更に具える項目30に記載の水素発生器。
(項目32)
膜が薄箔の形態である項目2に記載の水素発生器。
(項目33)
上記薄箔が、10ミクロン〜30ミクロンの範囲の厚みを有する項目32に記載の水素発生器。
(項目34)
膜がパラジウム及び銀の合金を含む項目2に記載の水素発生器。
(項目35)
パラジウムが70%〜80%の割合である項目34に記載の水素発生器。
(項目36)
膜及び触媒支持体基板以外の水素発生器の金属部材が、オーステナイト鋼又はインコネル600シリーズで構成される項目25に記載の水素発生器。
(項目37)
上記部材が約2.5mmの壁厚を有する項目36に記載の水素発生器。
(項目38)
上記燃焼室支持体基板及び反応室支持体基板が多孔性金属フォームで作製される項目25に記載の水素発生器。
(項目39)
上記多孔性金属フォームが、FeCrAlY、インコネル600シリーズ及びオーステナイト鋼よりなる群から選択される材料で作製される項目38に記載の水素発生器。
(項目40)
分離板と、該分離板のそれぞれの側面で、一方の室が多孔性金属支持体基板に被覆した改質触媒を含む反応室を画定し、他方の室が多孔性金属支持体基板に被覆した燃焼触媒を含む燃焼室を画定してなる二つの室とを具える水素膜反応器と、
上記分離板と反対側の燃焼室を閉じるための末端板と、
膜及び膜支持体サブアセンブリを含み、上記分離板と反対側の反応室を閉じるための膜アセンブリであって、該支持体サブアセンブリと接触していない膜表面は反応触媒支持体基板に近い位置にあるが、該触媒支持体基板から分離している膜アセンブリと、
上記膜アセンブリの他の側面に位置し、水素収集用プレナムを提供する水素プレナムと、
を具える水素発生器。
(項目41)
上記膜支持体サブアセンブリが、ろう付け又は溶接により孔あき金属板に連接される焼結多孔性金属を具え、
上記支持体サブアセンブリの第一表面が上記膜の第一表面に接触し、
上記支持体サブアセンブリの第二表面がろう付け又は溶接により上記水素プレナムに連接され、
上記膜の第二表面が、ガスケットと接触して上記反応室と上記膜の間にシールを形成し、ここで、該ガスケットは圧縮され、上記膜アセンブリと上記反応室との間に漏れ止めシールを形成して反応器サブアセンブリを形成し、上記燃焼室が該反応器サブアセンブリに連接されており、
燃焼触媒被覆多孔性金属支持体基板を含む上記燃焼室が、上記反応器サブアセンブリに溶接又はろう付けされ、
反応燃料供給ラインは、上記反応室に移送用燃料を移送するためのものであり、
燃焼燃料供給ラインは、上記燃焼室に移送用燃料を移送するためのものであり、
排ガス供給ラインは、上記反応室から移送用排ガスを移送するためのものであり、
反応生成物ラインは、上記水素プレナムから移送用水素を移送するためのものである項目40に記載の水素発生器。
(項目42)
上記支持体サブアセンブリと接触していない膜表面が、セラミックマット及び保持フレームを用い、上記触媒支持体基板から分離している項目40に記載の水素発生器。
(項目43)
水素プレナムを有する水素発生器の反応室に接合され、漏れ止め反応器サブアセンブリを形成する膜アセンブリであって、該膜アセンブリが
膜、及び焼結多孔性金属を含む膜支持体を具え、
上記膜が、上記膜支持体の第一表面とフレームの間で封止され、上記膜支持体の第二表面が上記水素プレナムに連接される膜アセンブリ。
(項目44)
上記反応室が、触媒被覆支持体基板を含む項目43に記載の膜アセンブリ。
(項目45)
上記膜支持体が、上記膜から水素生成物を移送するための流路として機能し、それによって上記水素プレナムとして機能する焼結多孔性金属を具える項目43に記載の膜アセンブリ。
(項目46)
上記膜支持体が、固体金属板のくぼみに位置している項目45に記載の膜アセンブリ。
(項目47)
更に、出口に近接して位置するヘッダーを具え、流れの障害を除去する項目45に記載の膜アセンブリ。
(項目48)
上記焼結多孔性金属が、オーステナイト鋼、インコネル600シリーズ又はハステロイXで作製される項目45に記載の膜アセンブリ。
(項目49)
焼結多孔性金属が、5%〜58%の範囲に及ぶ多孔度を有する項目48に記載の膜アセンブリ。
(項目50)
上記焼結多孔性金属が、20%〜50%の範囲に及ぶ多孔度を有する項目49に記載の膜アセンブリ。
(項目51)
上記焼結多孔性金属が、機械加工チャンネルを含む項目48に記載の膜アセンブリ。
(項目52)
上記焼結多孔性金属が、孔あき金属板に接合される項目43に記載の膜アセンブリ。
(項目53)
上記焼結多孔性金属が、多孔性金属フォーム支持体に接合される項目43に記載の膜アセンブリ。
(項目54)
反応室と流体連通し且つ熱交換関係にある燃焼室を有する水素膜反応器と、
上記燃焼室と熱交換関係にあり、上記反応室と流体連通する原料前処理室と、
燃料供給と、
上記燃料供給から上記原料前処理室に燃料を移送するための反応燃料供給ラインと、
上記前処理室から上記反応室に処理した燃料を移送するための原料供給ラインと、
空気供給と、
上記空気供給から上記燃焼室に酸素を移送するための空気供給ラインと、
上記燃料供給から上記燃焼室に燃料を移送するための燃焼燃料供給ラインと、
上記反応室から排ガスを移送するための排ガス供給ラインと、
上記燃焼室から燃焼副生成物を移送するための燃焼副生成物ラインと、
上記反応室から水素を移送するための反応生成物ラインと、
を具える水素発生器。
(項目55)
上記水素膜反応器が、
分離板のそれぞれの側面に配置された、一方の室が上記反応室を画定し、他方の室が上記燃焼室を画定する二つの室と、
上記分離板と反対側の燃焼室を閉じるための末端板と、
上記分離板と反対側の反応室を閉じる膜アセンブリと、
上記膜アセンブリの他の側面に位置し、水素収集用プレナムを提供する水素排気室とを具えてなり、
上記原料前処理室が、上記分離板と反対側にある燃焼室の側面に配置され、上記燃焼室の末端板と接触する項目54に記載の水素発生器。
(項目56)
上記原料前処理室が上記燃焼室と反対側の底板を用いて閉じられ、
上記反応燃料供給ラインが上記原料前処理室に燃料を移送するためのものであり、上記原料供給ラインが上記原料前処理室から上記反応室に燃料を移送するためのものであり、
上記燃焼燃料ラインが上記燃焼室に燃料を移送するためのものであり、上記排ガス供給ラインが上記反応室から排ガスを移送するためのものであり、上記反応生成物ラインが上記水素排気室から水素を移送するためのものである項目55に記載の水素発生器。
(項目57)
上記原料前処理室が、オーステナイト鋼及びインコネル600シリーズよりなる群から選択される材料で構成される項目55に記載の水素発生器。
(項目58)
上記原料前処理室が、触媒被覆多孔性金属支持体基板を含む項目55に記載の水素発生器。
(項目59)
上記原料前処理室に位置する触媒被覆支持体基板が、上記反応室に位置する触媒と同一である項目58に記載の水素発生器。
(項目60)
上記原料前処理室に位置する触媒被覆支持体基板が、上記反応室に位置する触媒と異なる項目58に記載の水素発生器。
(項目61)
上記原料前処理室が底板を具え、該底板の外面が巻き金属管材料を含む項目55に記載の水素発生器。
(項目62)
上記巻き金属管材料が上記底板に直接溶接される項目61に記載の水素発生器。
(項目63)
上記巻き金属管材料が、第一に、該管材料を受容するため上記底板に用意されたくぼみに配置され、次いで該底板に溶接される項目61に記載の水素発生器。
(項目64)
上記巻き金属管材料が蒸気発生器として機能する項目61に記載の水素発生器。
(項目65)
分離板及び該分離板のそれぞれの側面に配置された二つの室を具え、一方の室が多孔性金属支持体基板に被覆した反応触媒を含む反応室を画定し、他方の室が多孔性金属支持体基板に被覆した燃焼触媒を含む燃焼室を画定する水素膜反応器と、
上記分離板と反対側の燃焼室を閉じるための末端板と、
一方の側の上記燃焼室と他方の側の底板とにより括られ、多孔性金属支持体基板に被覆した反応触媒を含み、該底板が水蒸気への水の蒸発を促進するために外面に巻き金属管材料を含む前処理室と、
膜及び膜支持体サブアセンブリを含み、上記分離板と反対側の反応室を閉じるための膜アセンブリであって、上記支持体サブアセンブリと接触していない膜表面が上記触媒支持体基板に近い位置にあるが、該触媒支持体基板から分離している膜アセンブリと、
上記膜アセンブリの他の側面に位置し、水素収集用プレナムを提供する水素プレナムと、
を具える水素発生器。
(項目66)
上記膜支持体サブアセンブリが、孔あき金属板に連接された焼結多孔性金属を具え、
上記支持体サブアセンブリの第一表面が、上記膜の第一表面と接触し、
上記支持体サブアセンブリの第二表面が、上記水素プレナムに連接され、
上記膜の第二表面が、ガスケットと接触して上記反応室と上記膜との間にシールを形成し、該ガスケットが圧縮され、上記膜アセンブリと上記反応室との間に漏れ止めシールを形成して反応サブアセンブリを形成し、上記燃焼室が該反応サブアセンブリに連接される項目65に記載の水素発生器。
(項目67)
上記支持体サブアセンブリと接触していない膜表面が、セラミックマット及び保持フレームを用い、上記触媒支持体基板から分離している項目65に記載の水素発生器。
(項目68)
第一反応室と第二反応室との間に挟まれた燃焼室を有する水素膜反応器であって、上記燃焼室が上記第一及び第二反応室と流体連通し且つ熱交換関係にある水素膜反応器と、
二つの第一及び第二反応室を接続する内部コネクタであって、上記第一反応室から出る流体が上記第二反応室に流入する内部コネクタと、
燃料供給と、
上記燃料供給から上記第一反応室に燃料を移送するための反応燃料供給ラインと、
空気供給と、
上記空気供給から上記燃焼室に酸素を移送するための空気供給ラインと、
上記燃料供給から上記燃焼室に燃料を移送するための燃焼燃料供給ラインと、
上記第二反応室から排ガスを移送するための排ガス供給ラインと、
上記燃焼室から燃焼副生成物を移送するための燃焼副生成物ラインと、
上記第一及び第二反応室から水素を移送するための反応生成物ラインと、
を具える水素発生器。
(項目69)
上記水素膜反応器が、
分離板のそれぞれの側面に配置された、一方の室が上記反応室を画定し、他方の室が上記燃焼室を画定する二つの室と、
上記分離板と反対側の燃焼室を閉じるための末端板と、
上記分離板と反対側の反応室を閉じる膜アセンブリと、
上記膜アセンブリの他の側面に位置し、水素収集用プレナムを提供する水素排気室とを具え、
第二反応室が、上記分離板と反対側にある燃焼室の面に配置され、上記燃焼室の末端板と接触し、
上記第二反応室が、上記燃焼室と反対側の第二膜アセンブリを用いて閉じられ、
上記燃料供給ラインが、上記第一反応室の出口端部に位置した内部コネクタにより第二反応室に連接する第一反応室に燃料を移送するためのものであり、第二燃料ラインが、上記燃焼室に燃料を移送するためのものであり、上記排ガス供給ラインが、上記第二反応室から排ガスを移送するためのものであり、上記反応生成物ラインが、各反応室と付随した水素排気区域から水素を移送するためのものである項目68に記載の水素発生器。
(項目70)
上記膜アセンブリが膜支持体サブアセンブリ及びフレームを含み、該膜支持体アセンブリが孔あき金属板に封止した焼結多孔性金属を具え、上記膜が上記膜支持体サブアセンブリの第一表面と上記フレームとの間でろう付けにより封止され、上記膜アセンブリを具えてなり、
上記支持体サブアセンブリの第二表面が、上記水素プレナムに連接され、上記膜アセンブリを形成し、
上記膜アセンブリが、触媒被覆支持体基板を含む反応室に接合され、漏れ止め反応器サブアセンブリを形成する項目69に記載の水素発生器。
(項目71)
上記膜支持体サブアセンブリが、上記膜から水素生成物を移送するための流路として機能し、それによって上記水素プレナムとして機能する焼結多孔性金属を具える項目70に記載の水素発生器。
(項目72)
上記膜支持体サブアセンブリが、固体金属板のくぼみに位置している項目70に記載の水素発生器。
(項目73)
上記膜支持体サブアセンブリが、孔あき金属板に封止される項目70に記載の水素発生器。
(項目74)
上記膜アセンブリが孔あき金属板上に支持された焼結多孔性金属を具え、該焼結多孔性金属が該孔あき金属板に封止され、
上記支持体サブアセンブリの第一表面が、上記膜の第一表面と接触し、
上記支持体サブアセンブリの第二表面が、上記水素プレナムに封止され、
上記膜の第二表面がガスケットと接触し、上記反応室と上記膜アセンブリとの間にシールを形成し、該ガスケットが圧縮され、膜と反応室との間に漏れ止めシールを形成し、反応サブアセンブリを形成する項目69に記載の水素発生器。
(項目75)
上記燃焼室の外部表面が巻き金属管材料を具えてなり、該金属管材料が原料予熱器又は蒸気発生器として機能するために提供される項目69に記載の水素発生器。
(項目76)
膜支持体サブアセンブリ及び膜を具える膜アセンブリであって、
上記膜支持体サブアセンブリが孔あき金属板に封止した焼結多孔性金属を具え、
ガスケットがフレームと上記膜の間に配置され、
上記膜が上記支持体サブアセンブリの第一表面と上記フレームとの間で封止され、
上記支持体サブアセンブリの第二表面が、水素プレナムにろう付け又は接合され、膜アセンブリを形成する膜アセンブリ。
(項目77)
多孔性金属支持体基板を含む反応室、二つの膜アセンブリ、燃料供給、反応燃料供給ライン、並びに排ガス供給ライン及び反応生成物ラインを具える反応器サブアセンブリであって、
上記反応支持体基板が上記二つの膜アセンブリに挟まれ、それによって、水素分離用の二つの膜表面を提供し、上記燃料供給ラインが、上記反応室に原料を含む燃料又は水素を移送するためのものであり、上記排ガス供給ラインが、上記反応室から排ガスを移送するためのものであり、上記反応生成物ラインが、各膜アセンブリから外に純水素を移送するためのものである反応器サブアセンブリ。
(項目78)
上記反応室内の多孔性金属支持体基板は、燃料が水素を発生するために改質する必要がある場合に触媒被覆される項目77に記載の反応器アセンブリ。
(項目79)
上記反応室内の多孔性金属支持体基板は、燃料が純水素を生成するために精製する必要がある水素含有混合物である場合に触媒被覆されない項目77に記載の反応器アセンブリ。
(項目80)
第一反応室と第二反応室の二つの間に挟まれた燃焼室を有する水素膜反応器であって、上記燃焼室が上記第一及び第二反応室と流体連通し且つ熱交換関係にある水素膜反応器と、
燃料供給と、
上記燃料供給から上記反応室に燃料を移送するための反応燃料供給ラインと、
空気供給と、
酸素空気供給から上記燃焼室に酸素を移送するための空気供給ラインと、
上記燃料供給から上記燃焼室に燃料を移送するための燃焼燃料供給ラインと、
上記反応室から排ガスを移送するための排ガス供給ラインと、
上記燃焼室から燃焼副生成物を移送するための燃焼副生成物ラインと、
上記反応室から水素を移送するための反応生成物ラインと、
を具える水素発生器。
(項目81)
上記水素膜反応器が、
分離板のそれぞれの側面に配置された、一方の室が上記反応室を画定し、他方の室が上記燃焼室を画定する二つの室と、
上記分離板と反対側の燃焼室を閉じるための末端板と、
上記分離板と反対側の反応室を閉じるための膜アセンブリと、
上記膜アセンブリの他の側面に位置する水素排気室とを具え、
第二反応室が上記分離板と反対側にある燃焼室の面から離れて配置され、上記燃焼室の末端板と接触し、該第二反応室が、上記燃焼室と反対側の第二膜アセンブリを用いて閉じられる項目80に記載の水素発生器。
(項目82)
上記水素膜反応器が、分離板のそれぞれの側面に配置された、一方の室が上記反応室を画定し、他方の室が上記燃焼室を画定する二つの室と、該分離板と反対側の燃焼室を閉じるための末端板と、該分離板と反対側の反応室を閉じるための二つの膜を含む膜アセンブリと、該膜アセンブリの他の側面に位置する排ガス区域とを具え、
第二反応室が、上記分離板と反対側にある燃焼室の面に配置され、上記燃焼室の末端板と接触し、該第二反応室は、上記燃焼室と反対側の第二膜アセンブリを用いて閉じられ、
上記燃料供給ラインが上記反応室に燃料を移送するためのものであり、第二燃料ラインが、上記燃焼室に燃料を移送するためのものであり、上記排ガス供給ラインが、上記反応室から排ガスを移送するためのものであり、上記反応生成物ラインが、各反応室と付随した水素排気区域から水素を移送するためのものである項目80に記載の水素発生器。
(項目83)
上記膜アセンブリが、膜支持体サブアセンブリ及び二つの膜を具え、該膜支持体サブアセンブリが、金属外被の内側に嵌め込まれた焼結多孔性金属を該多孔性金属のそれぞれの表面に配置された膜と共に具え、それぞれの膜は、それと接触している支持体の表面とフレームとの間でろう付けにより封止され、上記支持体サブアセンブリの一の表面は、排ガスプレナムに溶接又はろう付けされ上記膜アセンブリを形成し、
上記膜アセンブリが、触媒被覆支持体基板を含む反応室に接合され、漏れ止め反応器サブアセンブリを形成し、
上記支持体と接触していない膜の表面が、上記反応室から排ガス室への排ガス流を可能にする内部コネクタを通して互いに流体連通しており、
上記多孔性金属支持体が、上記膜表面から上記反応生成物ラインに純水素を移送するための流路としても機能し、
上記排ガスが、排ガス供給ラインを通って排ガスプレナムから出る項目82に記載の水素発生器。
(項目84)
幾つかの膜アセンブリが、積層のかたちで離れて配置され、水素発生器のフットプリントを増加させることなく、水素生成速度を増大させる項目83に記載の水素発生器。
(項目85)
反応室及び膜アセンブリを具える反応器サブアセンブリであって、
上記膜アセンブリが、上記反応室の全長の一部にわたり、上記反応室の膜のない部分が、該反応室の入口に配置され、燃料の前処理に使用され、上記膜アセンブリに露出した反応室の部分に流入する水素含有ガスを生成する反応器サブアセンブリ。
(項目86)
反応燃料から水素を発生する方法であって、
反応室と流体連通し且つ熱交換関係にある燃焼室を有する水素膜反応器を設けること、
反応燃料供給を設けること、
第一供給ラインを通して上記反応燃料供給から上記反応室に反応燃料を移送すること、
空気供給を設けること、
空気供給ラインを通して上記空気供給から上記燃焼室に酸素を移送すること、
燃焼燃料供給を設けること、
燃焼燃料供給ラインを通して上記燃焼燃料供給から上記燃焼室に燃焼燃料を移送すること、
上記燃焼室内で燃焼燃料を反応させ、熱と燃焼副生成物を提供すること、
上記反応室内で反応燃料を水と反応させ、水素と排ガスを提供すること、
排ガス供給ラインを通して上記反応室から排ガスを移送すること、
燃焼副生成物ラインを通して上記燃焼室から燃焼副生成物を移送すること、及び
反応生成物ラインを通して上記反応室から水素を移送すること、
を具える方法。
(項目87)
第一反応燃料から水素を発生する方法であって、
水素プレナムを有する水素発生器の反応室に接合されるべき膜アセンブリを設けて、漏れ止め反応器サブアセンブリを形成し、該膜アセンブリが膜及び焼結多孔性金属を含む膜支持体を具えてなり、該膜が膜支持体の第一表面とフレームとの間で封止され、該膜支持体の第二表面が該水素プレナムに連接されること、
上記反応室内で第一反応燃料を反応させ、水素と排ガスを含む反応生成物を提供すること、及び
上記膜アセンブリを通して反応生成物中の水素を排ガスから分離すること、
を具える方法。
(項目88)
更に、上記反応室内の第一反応燃料を第二反応燃料と置換することを具え、第一反応燃料を第二反応燃料と置換することにより、連続的な水素の生成をもたらす項目87に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図1は、例示的な反応器サブアセンブリを説明する。
【図2】図2は、例示的な両面反応器サブアセンブリを説明する。
【図3】図3Aは、例示的な膜アセンブリの分解斜視図を説明する。図3Bは、図3Aの膜アセンブリの小さくまとめた斜視図を説明する。
【図4】図4は、図3A及び3Bに示すように、二つの膜アセンブリを含む例示的な反応器サブアセンブリを説明する。
【図5】図5は、図1の反応器サブアセンブリの例示的なプレナムのない変異形を説明する。
【図6】図6は、図5の反応器サブアセンブリの例示的な支持体要素を説明する。
【図7】図7は、図5のプレナムのない反応器サブアセンブリの例示的な変異形を説明する。
【図8】図8は、図1の反応器サブアセンブリを燃焼室と統合する例示的な膜反応器を説明する。
【図9】図9は、図2の反応器サブアセンブリを燃焼室と統合する例示的な膜反応器を説明する。
【図10】図10は、図3A及び3Bに示す膜アセンブリを含む図9の膜反応器の例示的な変異形を説明する。
【図11】図11は、図3A及び3Bに示すように、幾つかの膜アセンブリを含む図8の膜反応器の例示的な変異形を説明する。
【図12】図12は、二つの室の間に内部コネクタを含む図9の膜反応器の例示的な「包まれた」変異形を説明する。
【図13】図13は、図5に示すように、二つの反応サブアセンブリを含む図12の膜反応器の例示的なプレナムのない変異形を説明する。
【図14】図14は、統合した原料ガス予熱器を具える図13のプレナムのない「包まれた」膜反応器を説明する。
【図15】図15Aは、図13の「包まれた」膜反応器の例示的なガスケットを施した変異形を説明する。図15Bは、図15Aの例示的な「包まれた」ガスケットを施した膜反応器の小さくまとめた図を説明する。
【図16】図16は、図15A及び15Bのガスケットを施した膜反応器の断面図を説明する。
【図17】図17は、統合した水蒸発器及び原料前処理室を含む図8に示す膜反応器の例示的な変異形を説明する。
【図18】図18は、図17に示す膜反応器の断面図を説明する。
【図19】図19は、前処理室が反応室から分離していない図17及び18の膜反応器の変異形の断面図を説明する。
【図20】図20Aは、統合したガスケットを含む例示的な膜アセンブリの分解斜視図を説明する。図20Bは、図20Aの膜アセンブリの小さくまとめた斜視図を説明する。
【図21】図21は、図20A及び図20Bに示す膜アセンブリの断面図を説明する。
【図22】図22は、管状膜要素からなる膜アセンブリを説明する。
【図23】図23は、図22の管状膜アセンブリからなる膜反応器を説明する。
【図24】図24は、アンモニア系水素発生器における図8の膜反応器の配置図を示す。
【図25】図25は、炭化水素系水素発生器における図8の膜反応器の配置図を示す。
【図26】図26は、例1に記載された図1の反応器サブアセンブリを通した水素流れ(sccm/cm2)の測定を報告する図表を示す。y軸上に水素流れを報告する。x軸上に測定の時間を報告する。
【図27】図27は、例2に記載された図1の反応器サブアセンブリの変異形を通した水素流れ(sccm/cm2)の測定を報告する図表を示す。y軸上に水素流れを報告する。x軸上に試験時間を報告する。
【図28】図28は、例3に記載された図5の反応器サブアセンブリを通した純水素生成速度(sccm)の測定を報告する図表を示す。y軸上に生成速度を報告する。x軸上に試験時間を報告する。
【図29】図29は、例5に記載された図13及び14の反応器サブアセンブリを通したアンモニアの流量の測定を報告する図表を示す。y軸上に流量を報告する。x軸上に試験時間を報告する。
【図30】図30は、例5に記載された膜リジェクト流れの熱含量を報告する図表を示す。y軸上に熱含量を報告する。x軸上に試験時間を報告する。
【図31】図31は、例6に記載された図15A、15B及び16の反応器サブアセンブリを通したアンモニア及び純水素の流量を報告する図表を示す。y軸上に流量を報告する。x軸上に試験時間を報告する。
【図32】図32は、例7に記載された図8の反応器サブアセンブリを通した水素生成速度(sccm)の測定を報告する図表を示す。y軸上に生成速度を報告する。x軸上に試験時間を報告する。
【図33】図33は、例8に記載された図8の反応器サブアセンブリを通した純水素生成速度(sccm)の測定を報告する図表である。y軸上に生成速度を報告する。x軸上に試験時間を報告する。
【図34】図34は、例9に記載された図17及び図18の反応器サブアセンブリを通した純水素生成速度(sccm)の測定を報告する図表を示す。y軸上に生成速度を報告する。x軸上に生成速度を報告する。
【図35】図35は、例10に記載された図17及び18の反応器サブアセンブリを通した純水素生成速度(sccm)の測定を報告する図表を示す。y軸上に生成速度を報告する。x軸上に生成速度を報告する。
【発明を実施するための形態】
【0042】
説明の簡潔さと明瞭さのために、図に示す要素が必ずしも縮尺どおりに描かれていない場合があることを認識すべきである。例えば、一部の要素の寸法が明瞭さのために相互に比例して誇張される。
【0043】
図1は、膜反応器サブアセンブリ(10)の一実施態様の断面図を示す。膜反応器サブアセンブリ(10)は、反応室(2)、水素排気室又はプレナム(4)、及び室(2)とプレナム(4)との間に設置された膜アセンブリ(3)を含む。
【0044】
上記反応室(2)は、触媒を含み、反応器の入口(14)とリジェクト口(16)を具える。上記プレナム(4)は、出口(18)を含む。
【0045】
上記膜アセンブリ(3)は、膜箔(8)の形態の水素分離膜と、穿孔(7)を有する膜支持体(6)及び金属保持フレーム(12)を含む膜支持体サブアセンブリとを具える。上記膜アセンブリ(3)において、膜箔(8)は、膜支持体(6)により支持され、金属保持フレーム(12)を用いて膜支持体板(6)上の所定の位置に保持される。
【0046】
箔(8)の形態の水素分離膜は、触媒含有反応室(2)の真上に離れて配置される。
【0047】
原料は、反応器の入口(14)を通して反応室(2)に入る。水素は、該反応室内で発生し、膜支持体板(6)の穿孔(7)を通ってプレナム(4)に流入し、水素出口(18)を通って反応室から出る。膜によりはねられた気体混合物を構成する反応器室の排ガスは、リジェクト口(16)を通って出る。
【0048】
上記膜箔(8)は、パラジウム又はパラジウムの合金で構成されることが好ましく、70〜80%のパラジウムを含有するパラジウムと銀の合金で構成されることがより好ましい。膜箔の厚さは、他の厚さの箔を使用することもできるが、10〜30ミクロンの範囲であることが好ましい。
【0049】
また、上記膜支持体(6)及び金属保持フレーム(12)を具える膜支持サブアセンブリは、焼結多孔性金属基板、又は焼結多孔性金属基板と穿孔を含む固体金属板の組み合わせ、又は金属フレームに収容される焼結多孔性金属基板の組み合わせで構成される場合がある。該基板は、金属フォーム、金属モノリス、金属メッシュ、セラミックフォーム及びセラミックモノリスの形態を成すことができる。好ましくは、オーステナイトステンレス鋼(例えば、等級303、304及び316)又は高温ニッケル系合金(例えば、インコネル(登録商標)600シリーズ)等の金属を用い、図1に組み込まれる金属部材を加工する。該部材は、約2.5mmの壁厚を有することができる。かかる金属の使用は、水素の生成に望ましい高温(450℃〜700℃)での作動を可能にする。一般に薄箔膜は固体金属板の素材に穿孔を機械加工するコストの20%未満であるので、好ましくは、MottCorp.(ファーミントン、CT)又はPall Corporation(イーストヒルズ、NY)により供給されるもの等の焼結多孔性金属基板を用いて薄箔膜を支持し、孔あき板に比較して改良された水素移送を提供する。上記焼結多孔性金属は、1.0mm〜6.5mm、より好ましくは1.0mm〜1.5mmの範囲の厚さを有することができる。
【0050】
上記孔あき金属板は、異なる大きさの穿孔を有することができ、該穿孔の大きさは、膜に十分な支持と、水素を水素排気室に移送するのに十分な気孔体積とを提供する。その多孔度は5%〜58%、好ましくは20%〜50%の範囲とすることができる。穿孔は、約2.5mm離れて間隔を置かれることが好ましい。上記孔あき金属板は、15%〜50%の開口体積を有することができ、焼結多孔性金属を該孔あき金属板に封止することができる。
【0051】
上記膜箔(8)は、ろう付け、溶接(TIG、MIG、電子ビーム、レーザー)又は拡散接合等の方法を用い、フレーム(12)と支持体(6)の間で接合され封止できる。より好ましくは、該膜箔は、OmleyIndustries(グランツパス、OR)及びAmerican Brazing(ウィロビ、OH)により行われるろう付けにより接合される。ろう付け過程に好適な合金は、一般に高性能航空宇宙用途に用いられるWesgo,Inc.(ベルモント、CA)により供給されるNioro(登録商標)合金等の82%金/18%ニッケルである。ろう付けの形態は、押出し可能なペーストであることが好ましいが、箔、フレキブレイズ(flexibraze)又は粉体の形態でもよい。1時間当たり200℃のランプ速度で960℃のピーク温度の真空炉において、ろう付けを行うことが好ましい。ろう付け過程時に、重りを保持フレームに適用し、箔と支持体間の接触を維持し、該箔の周りを囲むように漏れ止めシールを提供する。また、箔と支持体間のシールは、金属フレームを使用せずに達成され得る。
【0052】
例えば、ろう付けに耐性がある黒鉛取付け具又は他の材料を用い、ろう付け過程時に圧力を当てることができ、その後に取り除く。後の図では、膜アセンブリ内にフレームを示していない場合があるが、金属フレームはろう付け時に使用してもよいし、使用しなくてもよく、そして使用する場合においては、膜アセンブリの名残のように存在するだけであることを理解すべきである。即ち、一旦膜アセンブリを反応室に封止し、反応器サブアセンブリを形成すれば、該フレームは少しも役に立たない。支持体として孔あき板又は多孔性金属を用いる場合のろう付け時の関心は、気孔の中へのろう付け合金の吸上げ、浸透経路の閉塞、及びろう付け材料の欠乏である。この問題を取り除くための好適な方法は、WallColmonoy Corp.(マディソン Hts、MI)により生産されるNicrobraz(登録商標)グリーンストップオフ等のストップオフ材料をろう付け区域と孔あき又は多孔性支持体との間に適用することである。多孔性部材へのろう付け流れを防ぐための他の方法は、ろう付け区域と孔あき又は多孔性支持体間のチャンネルを機械加工し、過剰のろう付け用の溜めを提供し、該孔あき又は多孔性支持体自体に流入することなく流出させることである。
【0053】
薄い膜箔(8)として、水素分離膜を上述しているが、上記の方法は、必ずしも箔に限定される必要はない。例えば、堆積技術を用い、多孔性基板の表面に水素分離膜を適用することができる。それらの方法では、パラジウム又はパラジウム膜の先駆物質を該基板の表面に適用し、次いでそれらの金属成分に分解し、欠陥のない膜フィルムを得る。その後、これらの基板を含む薄膜は、ろう付け、溶接、拡散溶接等の適切な接合技術を用い、装置に組み入れることができる。多孔性セラミックマットを反応室内の基板と膜表面の間に配置することができる。また、保持フレームを具え、基板と接触して該マットを保持し、膜表面と基板間の接触を除去することができる。
【0054】
上記反応室(2)は、適切な触媒材料を含み、炭化水素又はアンモニア等の非炭化水素又はアルコール等の酸素化物から水素を発生する。炭化水素の場合、蒸気改質が好適な経路であり、典型的な作動条件は、575〜650℃、5〜10barである。触媒は、粉末の形態(45〜140メッシュ)とし、反応器本体中に機械加工され得るメソチャンネルに装填することができる。メソチャンネルの流れの寸法は、一般に0.5〜2mmである。より好ましくは、触媒材料が、Porvair(ヘンダーソンビル,NC)により供給されるフェクラロイ(登録商標)又はインコネル(登録商標)等の合金の金属フォーム等の基板上に被覆され、該フォームの不規則な流路の寸法は、依然として0.5〜2mmのメソ規模の範囲内である。次に、触媒被覆基板は、反応器本体の中に挿入される。好ましくは、多孔性で柔軟な材料が触媒と膜箔表面の間にあり、薄い膜箔への損傷(掻ききず、孔きず等)をいずれも防ぐ。柔軟な材料の好適な候補は、3MCorporation(ミネアポリス、MN)により供給されるInteramTM 1101 HT セラミックマットである。後述する例1は、孔あき板の所定の位置に多孔性金属支持体を含み、膜箔を支持する図1に示す反応器サブアセンブリを用いて、純水素の生成を実証する。後述する例2は、該箔用の支持体として孔あき板を含む図1に示す反応器サブアセンブリを用いて、純水素の生成を実証する。例1及び2に示される結果は、焼結多孔性金属基板が水素分離膜箔を支持するための好適な支持体であることを教示する。図1中の入口及び出口の位置は、単に例でのみ示されるものである。反応器アセンブリ内の触媒、パラジウム及び/又は任意の他の成分は、ここに参照することにより組み込まれるPCT/US04/37620に記載の低温吹付け技術等の技術を用い、表面に堆積できる。
【0055】
図2は、反応器サブアセンブリ(10)の両面変異形である反応器サブアセンブリ(20)の断面図を示す。
【0056】
反応器サブアセンブリ(20)においては、膜支持体サブアセンブリ及び箔(8)からなる膜アセンブリが、触媒を含む反応室(2)の両側に位置している。反応室で発生した水素は、膜箔(8)及び支持体(6)を透過し、支持体の穿孔(7)を流れ、反応室(2)のそれぞれの側面の水素プレナム(4)に集められる。
【0057】
膜を通る水素の透過速度は、与えられた一組の作動条件について利用可能な膜の表面積と共に増加するので、この実施態様は、図1の反応器サブアセンブリと比較した場合に30%だけ単位質量を増加させるが、効率よく水素透過に利用可能な表面積を100%増加させる。従って、この実施態様は、基本単位のフットプリントを増加させることなく、水素生成速度を増大させることを可能にする。図2の入口と出口の位置は、単に例でのみ示されるものであり、他のバリエーションが可能である。
【0058】
図3A(分解斜視図)及び3B(小さくまとめた斜視図)は、例示的な両面水素分離膜アセンブリ(30)を説明する。
【0059】
上記膜アセンブリ(30)において、焼結した支持体(24)及び外被(26)を含む膜支持体サブアセンブリは、二つ以上の膜(22)と統合する。外被(26)は、水素出口(28)を含む。膜アセンブリ(30)において、焼結多孔性支持体(24)は、外被(26)の内側に嵌め込まれ、それぞれの側面の膜(22)の間に挟まれる。
【0060】
適切な作動条件下、水素含有ガスが膜表面にさらされる場合、水素は、膜表面を透過し、多孔性支持体を通って、水素出口(28)により外被から流れ出る。支持体(24)は、膜用支持体として機能するだけでなく、水素を膜の表面から出口(28)に移送するための流路の目的に役立つ。
【0061】
この膜アセンブリの実施態様の明確な利点は、その部材の両側が同じ圧力であり、従って、支持体の強度が、金属やセラミックの引張強さに比べて非常に高い支持体の圧縮降伏強さのみに制限されるという点にある。このように配置された膜アセンブリは、膜の支持体の応力を両側の圧力により均等化するので、高圧での適用に非常に適している。
【0062】
上記支持体(24)は、本来、多孔性の焼結した金属又は多孔性の金属フォーム等、本質的に多孔性であることが好ましい。多孔性金属基板は、ろう付け、溶接等の通常の技術を用いて部材を容易に接合することができるため、セラミック基板が好まれる。膜アセンブリを構成する外被、フレーム及び箔は、ろう付け、溶接、拡散溶接又は他の適用できる接合技術等の技術を用いて漏れ止めのかたちで接合できる。
【0063】
図4は、図3A及び3Bの断面図に示される両面膜アセンブリ(30)を組み込む、図2に示す反応器サブアセンブリ(20)の例示的な変異形を構成する反応器サブアセンブリ(40)を示す。
【0064】
上記反応器サブアセンブリ(40)においては、反応器室(2)の両側に両面膜アセンブリ(30)を設置し、排ガスプレナムを含む二つのプレナム(34)から反応器室(2)を分離する。従って、該膜アセンブリ(30)のそれぞれは、反応器室に面する第一膜(22a)と、プレナム(34)に面する第二膜(22b)とを具える。
【0065】
改質される必要がある水素含有原料又は燃料は、入口(14)を通して反応器室(2)に入る。水素と、場合によりCO、CH4、CO2等の他の成分を含む排ガスが反応室(2)内で発生し、膜(22a)を通って膜サブアセンブリ(30)を透過する。入口(14)と反対側の端部から反応室を出る代わりに、内部リジェクト口を通って排ガスを送り、第二組の膜表面(22b)と接触する。該膜を透過することにより収集され続ける水素は、多孔性支持体(24)に流入し、水素出口を通って出る。膜(22a)及び(22b)によりはねられた排ガスは、各膜アセンブリに位置したリジェクト出口を通って出る。
【0066】
上記反応器サブアセンブリ(40)は、図2に示す反応器サブアセンブリ(20)と比べて、反応器フットプリントの最小限の増加で、純水素生成速度の更なる増加をもたらす。
【0067】
支持体材料により膜を通る流れの制限又は障害を防ぐため、焼結多孔性基板の多孔度は、好ましくは20%〜50%であるべきである。加えて、該支持体の厚さを増大し、膜を分離する大きな流れ領域を許容することができる。図4に示す反応器サブアセンブリ(40)の二つの膜アセンブリ(30)のそれぞれは、四つの膜箔表面を組み込んでおり、従って、図1に示す反応器サブアセンブリに比べて、40%だけ重量を増大させるが、露出した膜区域を400%増大させる。
【0068】
また、図1、2及び4に示す反応器サブアセンブリは、後述される例1により実証するように、独立型水素精製器として使用できる。該精製器を利用し、半導体産業等の用途のために不純水素原料(例えば99%未満)から純水素を生成することができる。かかる用途においては、触媒を、触媒被覆を含まない多孔性媒質に置換することができる。
【0069】
図5は、図1に示す反応器サブアセンブリ(10)の例示的なプレナムのない変異形を構成する反応器サブアセンブリ(50)を示す。ここで、膜アセンブリ(55)は、板(38)に挿入される焼結多孔性金属支持体(42)上に支持される膜箔(44)からなる。焼結多孔性金属支持体(42)は、膜用の支持体を提供することと、水素を膜表面から出口(48)に移送するためのチャンネルとして機能することとの二重の目的の役に立つ。追加の収集チャンネル(46)を板(38)内に含むことができる。従って、結果として生じる反応器サブアセンブリは非常に小型である。
【0070】
図6は、多孔性金属基板(44)を受けるためのくぼみと、多孔性金属基板に面する板の表面に機械加工した水素収集チャンネル(46)とを含む板(38)の例示的な変異形を示す。そのチャンネルの模様は、単に例でのみ示されるものである。
【0071】
図5に示す反応器サブアセンブリ(50)においては、改質される必要がある水素含有原料又は燃料を入口(14)を通して反応室(2)に入れる。水素を反応室内で発生させ、膜箔(44)を透過し、多孔性金属挿入部分(42)を通して流れ、板(38)の中に機械加工したチャンネル(46)を通って送る。純水素は、出口(48)の一つ又は両方を通って反応器サブアセンブリから出る。膜によりはねられた排ガスは、口(16)を通して反応室から出る。
【0072】
反応器サブアセンブリ(50)に類似のプレナムのない変異形は、本開示の内容に基づき、当業者によって、反応器アセンブリ(20)、(30)及び(40)等の他の反応器サブアセンブリから引き出すことができるが、ここで更に詳細には記載しない。
【0073】
図7は、図5に示すプレナムのない反応器サブアセンブリの変異形を構成する反応器サブアセンブリ(60)を示す。反応器サブアセンブリ(60)において、ヘッダー(52)が、反応器サブアセンブリの水素出口(48)に位置している。このヘッダーは、該出口に密接して水素収集用の大きな体積を作ることにより水素の除去を促進する。また、一部の実施態様において、ヘッダーは流れの障害の除去を許容する。
【0074】
当業者に知られているように、パラジウム系膜を通る水素の分離は、350℃を超える温度で達成される。蒸気改質又は他の方法を経由する水素の発生は、350℃を超える温度、好ましくはおよそ550〜650℃の温度を必要とする。従って、熱が、上記した反応器サブアセンブリに供給される必要がある。熱は、抵抗線又は他の電気的手段(例1及び2等)を用いて外部から供給できる。代替の好適な実施態様は、燃焼室を反応器サブアセンブリと統合し、膜反応器を形成することになる。ここに記載された開示では、水素発生器は、膜反応器の内や外に適した流れの移送のために、空気供給、反応燃料供給及び燃焼燃料供給等の関連した流体ラインを具える膜反応器からなる。
【0075】
図8は、燃焼室(62)と統合した図1に示す反応器サブアセンブリ(10)を含む例示的な膜反応器(70)を説明する。反応器サブアセンブリ内の反応室(2)及び燃焼室(62)が、分離板(15)のそれぞれの側面に配置される。末端板(17)は、分離板(15)と反対側の燃焼室を閉じる。膜反応器(70)において、燃焼室(62)は、熱を供給し、水素の発生及び分離を駆動する。
【0076】
燃焼室(62)は、燃焼室基板を具え、反応室(2)は、膜(8)により形成される触媒被覆反応室基板を具える。該基板の近似の孔径又は流れの寸法は、0.2〜3.0mmの範囲内にすることができる。
【0077】
燃焼燃料及び空気は、入口(64)で燃焼室に入り、熱を発生しながらCO2及びH2Oに転化される。反応室への燃料(例えば、炭化水素の蒸気改質の場合の燃料及び水、アンモニアの分解の場合のアンモニア)は、入口(14)を通って反応室(2)に入り、反応の排ガスは口(16)を通って出る。発生した水素は、膜(8)を通り、多孔性支持体(7)、支持体(7)への孔あき板(6)からなる膜支持体サブアセンブリを通って、プレナム(4)の中に透過し、出口(18)を通ってユニットから出る。燃焼室からの排ガス又は燃焼副生成物ガスは、出口(66)を通って出る。
【0078】
燃焼は、触媒燃焼に限定されることが好ましく、それによって、熱は、無炎のかたちで発生する。この方法は、本質的に安全であり、広範な用途、特に携帯サービス用の燃料電池の用途に適している。触媒は、粉末の形態(45〜140メッシュ)とすることができ、反応器本体中に機械加工され得るメソチャンネルに装填してもよい。メソチャンネルの流れの寸法は、一般に0.5〜2mmである。より好ましくは、触媒材料は、Porvair(ヘンダーソンビル,NC)により供給されるフェクラロイ(登録商標)、FeCrAlY、オーステナイト鋼又はインコネル(登録商標)等の合金の金属フォーム等の基板上に被覆され、該フォーム中の不規則な流路の寸法は、依然として0.5〜2mmの範囲内である。次に、触媒含有基板は、反応器本体の中に挿入される。反応室と対照的に、セラミックマットは、該触媒と、燃焼室と接触した反応室の表面との間に配置される必要がない。
【0079】
触媒燃焼は、特定の触媒について一般に「ライトオフ」温度として示される温度で開始される。炭化水素では、このライトオフ温度が、一般に150〜350℃の範囲にあり、例えば、貴金属含有触媒上でのプロパンのライトオフ温度は、およそ175℃である。該触媒は、電池又は他の電源により電力を供給される抵抗線を通す等の補助的加熱法を用いて、この温度に加熱できる。或いは、水素は特定の貴金属含有触媒上で室温にてライトオフすることができるので、小さい水素化物用缶内に、圧縮シリンダー内に又は液化した状態で貯蔵する水素を用い、触媒の温度を始動時に室温からライトオフ温度に上昇させることができる。
【0080】
燃焼用の燃料は、水素発生用原料として使用されるものと同一の燃料の一部分を構成することができる。或いは、外部燃料又は補助的燃料を供給することもできる。また、反応室と燃焼室の両方に燃料を供給する燃料供給を提供することができる。或いは、反応燃料供給を燃焼燃料供給から分離して提供することができる。より好ましくは、図8の口(16)を通って出る、膜によりはねられたH2及びCO、炭化水素等の可燃物を含む反応室の排ガスを、口(64)を通して燃焼室に送ることができる。従って、反応室の排ガスは、吸熱水素発生反応用の唯一の熱の供給源として、又はシステム効率を改良するための既存の第二燃料源の補助として利用できる。
【0081】
図9は、燃焼室(62)と統合した図2に示す反応器サブアセンブリ(20)を含む例示的な膜反応器(80)を説明する。膜反応器(80)において、燃焼室(62)は、二つ以上の膜表面を水素分離に提供する形状で二つの反応室(2a)及び(2b)の間に位置している。
【0082】
特に、この実施態様において、燃焼室(62)は、熱を発生し、図8に示す膜反応器(70)に比べて100%より大きい膜表面積で水素発生及び分離の両方を駆動するコンパクトな形で二つの反応室(2)の間に挟まれる。燃焼燃料及び空気は、入口(64)を通って入る。燃焼室からの排ガスは、出口(66)を通って出る。
【0083】
図10は、図9に示す膜反応器(80)の例示的な変異形である膜反応器(90)を説明し、ここで、膜箔(8)及び支持体板(6)により構成される膜アセンブリは、図3A及び3Bに記載された膜アセンブリ(30)に置換される。膜反応器(90)の膜表面積を膜反応器(80)のものに対し増加させる効果がある。実際には、反応器フットプリントの極わずかな増加だけを保障するが、水素分離に利用できる膜表面積は、図9に示す膜反応器(80)の表面積の二倍である。
【0084】
図11は、図8に示す膜反応器(70)の変異形を構成する膜反応器(100)を説明する。膜反応器(100)において、膜箔(8)及び支持体板(6)により構成される膜アセンブリは、積層のかたちで配置された、図3A及び3Bに示す幾つかの膜アセンブリ(30)に置換される。この形で、膜反応器(100)の膜表面積を膜反応器(70)のものに対して増加させ、反応器の寸法を増大することなく、すっきりと増大した水素の発生及び生成速度を提供することがことができる。膜アセンブリの数を選択し、標的とする純水素の生成速度を満足させることができる。原料と生成物の流路は、原料流れを導入し膜反応器から生成物流れを取り除くため、適当にマニホールド化されるべきである。
【0085】
図12は、二つの反応室(2a)及び(2b)の間の反応器の内部に位置した内部コネクタ(112)を含む図9に示す膜反応器(80)の例示的な好ましい変異形を構成する膜反応器(110)を示す。
【0086】
上記膜反応器(80)において、二つの反応室(2a)及び(2b)は、燃焼室(62)の両側に位置しており、分かれた入口(14)と出口(16)を有する。従って、上記膜反応器(80)では、反応室(2a)及び(2b)が、相互に流体連通していない。
【0087】
上記膜反応器(110)においては、内部コネクタ(112)が、燃焼室(62)を通して反応室(2a)及び(2b)を接続し、二つの反応室間での流体連通を容易にする。
【0088】
上記膜反応器(110)において、内部コネクタ(112)は、流れを図9に示す膜反応器(80)等の膜反応器の反応室に送り込む際に、その他の点で必要とされる均等な部分に分けることの必要性を取り除く。加えて、内部コネクタ(112)は、反応室から出る反応室の排ガス流れをマニホールド化する必要性も取り除く。
【0089】
上記膜反応器(110)において、反応室(2a)及び(2b)は、燃焼室の周りを実質的に「包み」、燃焼ユニット(62)の両方の熱面を使用し、該燃焼ユニットは露出した熱面を低減し、それにより、周囲への熱損失を最小限に抑える。燃焼用の燃料は、炭化水素(例えば、プロパン、メタン、ブタン、ガソリン、ディーゼル燃料、灯油、バイオディーゼル等)又はアンモニア等のあらゆる可燃性燃料からなることができ、反応室に送ったものと同じでもよい。燃焼用の一次燃料を反応室(2a)及び(2b)からの排ガス流れで構成することができ、外部又は内部から燃焼室(62)に送り込む。燃焼用の燃料及び空気は、口(64)を通って燃焼室に入り、燃焼室の反対端で出口(66)を通って出る。
【0090】
水素を生成することになる燃料原料は、入口(14)を通って反応室に送られる。それを入口(14)に送り込む前に、分離した加熱ユニットを通し又は熱交換器により外部から予熱することが好ましい。反応室内の適した触媒の存在下、該燃料を水素含有流れに転化する。水素含有ガスは、反応室(2a)を通り、次いでコネクタ(112)を通り、第二反応室(2b)中に流れ込むが、ここで、さらに未反応の原料を水素に転化する。このコネクタは、反応室と燃焼室との間で共通の接触と分離の仕切りとして機能する別の固体壁面の一部である。コネクタ(112)は、別の固体隔壁中に機械加工した孔に挿入される管で構成される場合があり、溶接又はろう付けよりなる技術を用いて封止される。また、コネクタは、反応物質流れが漏れなしに燃焼室を内部で迂回するとができる限り、製造/機械加工過程時に反応室の中に機械加工され、又は別の方法で形成されるチャンネルとすることができる。また、反応器コネクタ(112)は、二つの反応室(2a)及び(2b)間に外部から配管することもあり得る。ガスが反応室を流れるにつれて、水素は膜を通って分離され、反応室の排ガスはリジェクト口(16)を通って該室から出る。
【0091】
上記膜反応器(110)において、反応室(2a)及び(2b)と燃焼室(62)の間の隔壁と反対にある反応器室(2a)及び(2b)の側面は、膜支持体サブアセンブリ上に支持された膜(8)からなる膜アセンブリを含む。箔の形態とし得る膜が、穿孔(7)を含む支持板(6)からなるか、好ましくは更に孔あき金属支持体中に固定され、追加の構造的剛性を与える多孔性金属板からなる膜支持体サブアセンブリにより支持される。
【0092】
また、上記膜は、無電解めっき、電気めっき、スパッタリング、回転塗布、化学気相堆積若しくは他の技術又はそれらの技術の組み合わせの手段により、多孔性金属、セラミック又は複合金属/セラミック支持体上に堆積した複合膜からなる場合がある。この複合膜は、同様に穿孔した、又は他の方法による巨大な透過性の支持体構造により更に支持されることになる。この場合、膜は、酸化層、セラミック若しくは耐熱金属層、又は膜中の支持体から不要な拡散を防ぐのに適した他の材料で構成される障壁からなる拡散障壁により、支持体金属から分離することが好ましい。
【0093】
上記膜アセンブリ中の膜は、反応器の全長にわたり、反応室内で生成した水素を活発に取り除くことになる。膜を透過した水素は、水素プレナム(4)で収集され、そのユニットを通って二つの出口(18)から出て、その後、例えばPEM燃料電池を用い電気を発生させるか、貯蔵容器に送るか、又は別の方法で利用するのに使用できる。
【0094】
図13は、図5に記載された膜アセンブリを含む膜反応器(110)の例示的なプレナムのない変異形である膜反応器(120)を示す。該膜反応器は、別の点では図12に記載された膜反応器(110)と類似している。膜反応器(120)の二つの反応室(2a)及び(2b)は、相互に内部流体連通している。後述する例4は、図13に示す膜反応器(120)を含む水素発生器を用いて、原料75%H2/25%N2からの種々の速度を有する純水素の生成方法の例を示す。後述する例5は、図13に示す膜反応器(120)を含む水素発生器を用いてアンモニアの分解から純水素生成速度について説明する。
【0095】
図13に示す膜反応器(120)は、各膜表面の下流側(低圧側)に純水素収集プレナムを含む。図5に記載したように、反応器サブアセンブリは、水素プレナムを含むことを必要とせず、ここでは、膜は、金属支持体板により直接支持される多孔性金属基板上に支持され、それによって、多孔性金属基板はまた、純水素を膜表面から反応室の出口に移送するためのコネクタを提供する。
【0096】
図14は、原料予熱器を含む膜反応器(120)の例示的な変異形を説明する。図14に示す膜反応器(120)の変異形においては、巻き金属管材料(122)が、燃焼室の外面の周りに巻かれ、原料予熱器又は蒸気発生器として機能する。該管材料を仮付け溶接し、良好な熱伝導を保障することができる。原料(例5の場合ではアンモニア)は、反応室に供給する前にこの管材料を流れ、周囲温度から反応温度の近くに加熱される。この実施は、反応器の外部で予熱が達成されるため、水素生成用の触媒体積の最大利用を保障する。
【0097】
上記の例において、膜箔又は堆積した膜を含む多孔性基板は、ろう付け等の「ガスケットのない」接合技術により封止される。一部の実用には、検査、触媒置換、膜置換又は他の目的のために反応室の非破壊開きを可能にするガスケットを用いて膜を封止することが有益な場合がある。ガスケット材料は、弱い酸化条件では600℃まで耐えることが可能なあらゆる材料から作製できる。候補材料は、Garlock(パルミラ、NY)により生産される等の黒鉛、The FlexitallicGroup,Inc.(ヒューストン、TX)により生産される等のひる石、又はCotronics,Corp.,(ブルックリン、NY)により生産される等のセラミックである。一般には、ガスケットを施した装置は、ガスケットを収容し圧縮するためにフランジを付けた形状の必要性によって、ガスケットのない装置に比べて重い。
【0098】
図15A(分解斜視図)、図15B(小さくまとめた斜視図)及び図16(小さくまとめた断面図)は、二つの反応サブアセンブリと、相互に流体連通する反応室を具える一つの燃焼室とを組み込んだ膜反応器(130)を説明し、ここで、膜箔はガスケットを用いて封止される。
【0099】
膜反応器の基礎となる形状は、二つの反応室と一つの燃焼室とを組み込み、該反応室がコネクタ(112)により相互に流体連通している図13に記載の「包まれた」膜反応器の形状である。各ガスケット(132a)及び(132b)は、膜箔(8a)及び(8b)の一つと、それぞれの反応室(2a)及び(2b)との間に配置される。各焼結多孔性支持体(42a)(42b)は、箔の一つとそれぞれの孔あき板(6a)及び(6b)の一つとの間に離れて配置され、後者は、焼結多孔性支持体に構造的な支持を提供するものである。反応室(2a)及び(2b)で生成した水素は、多孔性金属支持体(42a)及び(42b)を通り、孔あき支持体板(6a)及び(6b)の穿孔(7a)及び(7b)を通り、水素プレナム(4a)及び(4b)に流れ込む。上記アセンブリは、プレナム外被(4a)及び(4b)、孔あき支持体板(6a)及び(6b)、ガスケット(132a)及び(132b)を貫通するボルト(134)を用い、一体となって保持され、反応器外被(2a)及び(2b)の中に固定される。また、ガスケット(132a)及び(132b)を圧縮し、片側にて膜箔(8a)及び(8b)と水素プレナム(4a)及び(4b)との間に、そして他の側にて膜箔(8a)及び(8b)と水素反応器室との間に、漏れ止めシールを形成することができる。燃焼室(62)は、吸熱水素発生反応のための熱を提供する。二つの反応室(2a)及び(2b)は、ろう付け又は溶接等の接合方法を用い、燃焼器(62)に接合される。流体の入口及び出口は図16に示されていないが、それらは、この開示において他の場所に記載されているように、適当に位置付けることができる。
【0100】
ガスケット(132a)及び(132b)は、グラフォイル、金属強化グラフォイル、セラミック及びひる石よりなる群から選択される材料で作製することができる。また、ガスケット(132a)及び(132b)は、1.5mm〜6.5mmの範囲の厚みを有することができる。
【0101】
後述する例6は、図15A、15B及び16に記載された膜反応器を含む水素発生器を用い、アンモニアからの純水素の生成を説明する。例6において理解できるように、反応器から出る純水素流れ中の不純物として、約4ppmのアンモニアが検出された。このアンモニア不純物は、水素流れがモレキュラーシーブ4A吸着剤(25/35メッシュ粒子、グレード514、GraceDavison)の層を流れることにより容易に除去された。
【0102】
また、図15A、15B及び16に開示したものと比べて異なる形状で配置される部材を有し、該部材がガスケットを介して封止される反応器アセンブリの変異形を本開示に従い提供することができる。例としては、図8に記載した膜反応器(70)の基礎となる形状を有するガスケットを施した膜反応器を含む水素発生器を本開示に従い提供することができる。
【0103】
後述する例7は、膜反応器(70)、即ち、一つの燃焼室と統合した一つの反応器サブアセンブリのガスケットを施した変異形を用いる蒸気改質により、合成の灯油燃料(クリアーライトTM、エクソンの製品)からの純水素の生成を説明する。
【0104】
例7に教示の説明では、最初に炭化水素原料を膜反応器ユニットの外部に位置した原料前処理室内で処理し、水素含有ガスを生成した。原料前処理室に位置した触媒被覆基板は、反応器室内に位置した触媒と異なってもよい。
【0105】
原料前処理室を膜反応器と統合し、燃焼室から利用できる熱を活用することは有利となる。その上、前処理室に供給する前に水を蒸発させることが有利となる。
【0106】
図17及び18は、水蒸発器及び前処理室を有する図8に記載の反応器サブアセンブリ(70)を含む、例示的な膜反応器を構成する膜反応器(140)について説明する。
【0107】
上記膜反応器(140)は、図8に記載されたものと同一であるが、前処理室(142)は燃焼室と統合され、燃焼室(62)から発生した熱を利用し、前処理工程を駆動する。水は、蒸発器管材料から膜反応器に入り、前処理室(142)の外面に密接したコイルを通過する。このコイルは、ろう付け又は溶接のいずれか一方により接合され、最高の熱伝導のために最も密接した接触を提供する。水は、コイルを通過し、入口(147)から前処理室に入る。燃料は、燃料入口(146)を通って前処理室に入る。燃料入口は、蒸発器本体の片側に存在するものとして示されるが、蒸発水の入口点に接近して燃料の注入を提供するあらゆる態様で位置付けることができる。幾らかの水素を含む前処理燃料は、直ちに出口(148)を通って、前処理室と反応室の接続管材料(143)に流入する。この管材料は、示されるような反応器の外部か、好ましくは図12、13及び16に示すコネクタ要素(112)と同様な形態で反応器の内部のいずれか一方に位置付けることができる。図18に記載の膜反応器を含む水素発生器を用いて、後述する例9では灯油からの純水素の生成を実証し、また、後述する例10ではプロパンからの純水素の発生を実証する。例10に記載されたように、図18に記載の膜反応器は、膜反応器の電源を入れたまま一の燃料から他の燃料に変更することを意味する燃料の「活性交換(hot-swap)」の間でさえ、連続した純水素の生成を可能にする。後述する例11は、図18に記載の膜反応器を含む水素発生器を用いてアルコール−水混合物からの純水素の生成を実証する。
【0108】
図8に示す膜反応器の形状に蒸発器と前処理室を統合し、図18に示す形状を得ることは、単なる例示にすぎない。積層又はモジュールの純水素生成パッケージに続くことができる他の膜反応器の形状では、同一の手段を実行することができる。また、反応室から分離した前処理室の存在は、必須ではない。
【0109】
図19は、図18に示す反応器サブアセンブリ(140)の例示的な変異形である反応器サブアセンブリ(200)を示し、ここで、前処理室は、反応器室から分離していない。
【0110】
上記反応器サブアセンブリ(200)において、改質器室の入口に近い位置にある反応室の一部は、前処理室を構成することができる。反応室の一部であるこの前処理室は、膜がないことで反応室の残部と差異が認められる。言い換えれば、膜を含む膜アセンブリは、図19で説明されるように、前処理室に及ばないことになる。
【0111】
図19に示す膜反応器(190)において、前処理室部分(196)は、膜アセンブリ反応領域(202)に露出する反応室(202)の前に位置した膜のない部分である。例えば、炭化水素の蒸気改質時に、燃焼室(62)の外面に接触する金属管材料(194)を通過することにより水を蒸発させる。この金属管材料は、ろう付け又は溶接のいずれか一方により接合され、最高の熱伝導のために最も密接した接触を提供することができる。金属管材料内で水を蒸発させ、更に標準沸点のコイルを越えて加熱することができ、改質器室(196)の前処理部分に入る。燃料は、口(198)を通って改質器室の前処理室に入る。燃料入口は、蒸発器本体の片側に存在するものとして示されるが、蒸発水と燃料が前処理室に入るとすぐに蒸発水と燃料の間に密接な接触を提供するあらゆる態様で位置付けることができる。上記前処理室において、燃料は、水素を含む気体混合物に部分的に転化され、この気体混合物は、膜を含む反応室(202)に流入する。これは、膜表面が、(水素の存在次第で)酸化により膜の劣化を防ぐことになる還元混合物にさらされることを保障する。水素は、膜アセンブリを通って流れ、水素プレナム(192)で収集され、水素出口(18)から出る。図19に示す膜反応器における膜アセンブリの構成は、図18に記載されたものと同様である。
【0112】
図18に示す膜反応器の形状に蒸発器及び予備改質器を統合し、図19に示す膜反応器を得ることは、単なる例示にすぎない。本開示に記載されている他の膜反応器の形状において同一の手段を実行し、統合した蒸発能及び予備改質能を含む積層又はモジュールの純水素生成パッケージを生産することができる。
【0113】
工業規模で水素分離膜を用いる重大な問題は、信頼性、耐用期間、及び多重熱サイクルに耐える能力に関する熱的問題に関するものである。この開示に教示されるように、ガスケット、ろう付け、溶接(電子ビーム、レーザー、TIG又は他のもの)、拡散接合によって膜を封止することができる。室温と600〜650℃(改質時の膜温度)との間での熱サイクルは、薄箔の形態となり得る薄膜の応力を増大させる。水素の導入により、パラジウム系の膜は水素を吸収し、体積が膨張(体積が増加)するため、更なる困難を生み出す。パラジウム箔は、特に接合部外周の周りで巨大な応力を受ける。このことは、特に(ガスケットとは対照的に)ろう付け及び溶接等の技術を用いて生じる強固な接合部によく見られる。
【0114】
ガスケットの場合では、薄箔は、フランジを付けたアセンブリに収容される取り外し可能なガスケットを用いることにより封止される。ガスケット材料は全て時間が経つと劣化し(特に不活性環境ではないときの黒鉛の酸化の場合)、また、ボルトやねじ等の機械的接合部材は、高温で上昇したクリープ速度を経験し、従って、更にシールを弱める。熱サイクルの影響は、ボルト等の機械的締め具に疲れを誘発することにより、破損率を拡大する。ガスケットを用いて封止することは、水素流れを汚染し得るガスケットの周りに幾らかのずれを認める。その上、フランジの使用は、反応器の重量を増大させるので、小型の携帯電力系統に望ましくない。
【0115】
漏れ止めシールと共にガスケットにより与えられる柔軟性と、持続性のある接合技術により与えられる低重量とを組み合わせることが可能である。支持体構造に箔を封止する、この混成接合技術は、膜の破損を低減し、膜と支持体構造との間に信頼できるシールを提供することができる。
【0116】
図20A、20B及び21は、それぞれ膜アセンブリ及び水素プレナム(150)の分解図、小さくまとめた図及び断面図を示し、ここで、ガスケットは支持体フレームに収容される。黒鉛、セラミック、ひる石又は他の適当な材料等の材料で作製された高温ガスケット(158)は、膜箔(156)の接触面に組み込まれ、フレーム(162)は、支持体に箔を固定する上面に配置される。その後、このアセンブリは、穿孔した、又は他の方法による多孔性の支持体(154)の上面に配置される。その後、該アセンブリはまた、クランプを用いて圧縮される場合がある。ガスケットの外側領域は、真空ろう付け又は他の適当なろう付け方法を用いてろう付けでき、該ろう付けは、所定の位置にガスケットを圧縮する前に接合されるべき領域に適用される。或いは、膜アセンブリの要素が、箔を破損しないように気を付けながら、適当な溶接技術を用いて外周に溶接される場合がある。封止後、クランプは取り除かれ、膜アセンブリをろう付け又は溶接により水素プレナム(152)に組み込む。図21は、水素プレナムと統合した膜アセンブリの断面図を示す。適当な条件で水素含有気体混合物にされされると、水素は膜箔(156)を透過し、膜支持体板(154)の穿孔(166)又は多孔性構造を通り、水素プレナム(152)に流入する。その後、水素は水素出口(164)を通ってプレナムから出る。図20A、20B及び21に記載の膜アセンブリは、反応室及び燃焼室と統合され、この開示に記載される膜反応器を得ることができる。
【0117】
図22は、例示的な膜アセンブリ(180)を示し、ここでは、本開示において他の場所に記載される膜部材を管状部材に置換する。この置換の効果は、非管状の膜部材を含む膜アセンブリに対し、増大した水素生成速度を達成することができることである。図22に示す膜アセンブリ(180)は、管状膜部材(182)用の外被(184)からなり、図23に示すように置かれる管状膜用の閉端空洞(181)を有する板で構成される。発生した水素は、管の表面を透過し、収集区域(186)に流入する。該管は、(181)と反対に位置する開口部(183)内に置かれ、図23に示す収集ヘッダー(186)に開口している。水素は、水素出口(188)から使用する場所に出る。該管は、好ましくは上記した真空ろう付け条件下で、ろう付け法により外被の中に封止される場合がある。
【0118】
図23は、燃焼室と統合した、図22に示す膜サブアセンブリを含む例示的な膜反応器(190)を示す。膜アセンブリの相違以外、この膜反応器は、図8に示す膜反応器と同様である。図22に示す膜アセンブリは、110cm2の全膜表面積を有する七つの管状要素を含む。管を収容する空間に合わせた大きさの平面の膜は、58cm2の表面積を有することになる。従って、表面積の2倍近い増加が、図22に示す膜アセンブリを用いて実現でき、膜厚が同じであると想定される場合には、水素透過の2倍の増加と言い換えるべきである。
【0119】
管状膜部材の端は、水素に対し透過性のない材料で構成される場合があり、膜アセンブリで管の封止を可能にする。従って、管状膜部材は、該部材の一方の端で行き止まりとするか、閉端とすることができる。
【0120】
以下に教示される例では、水素分離膜は、厚さ25ミクロンのPd/Ag箔を構成する。また、異なる厚みの膜箔を厚さ25ミクロンの箔について従うものと同じ方法で組み込むことができることをここに主張する。
【0121】
ここに記載される膜反応器、反応器サブアセンブリ及び膜アセンブリを、水素発生器、特にアンモニア系又は炭化水素系の水素反応器に含むことができる。
【0122】
図24は、図8の膜反応器を含む例示的なアンモニア系水素発生器を示す。膜反応器(70)は、反応燃料供給ライン(205)を介して燃料供給(204)に連接され、燃焼供給ライン(211)を介して燃焼燃料供給(207)に連接される。また、膜反応器(70)は、空気供給ライン(206)を介して空気供給(203)に連接される。更に、水素発生器は、燃焼副生成物ライン(208)及び排ガス供給ライン(209)を含む。
【0123】
図25は、図8の膜反応器を含む例示的な炭化水素系水素発生器を示す。炭化水素系水素発生器では、膜反応器(70)は、反応燃料供給ライン(205)を介して燃料供給(204)に連接され、燃焼供給ライン(211)を介して燃焼燃料供給(207)に連接される。また、膜反応器(70)は、空気供給ライン(206)を介して空気供給(203)に連接される。更に、水素発生器の基礎を形成する膜は、燃焼副生成物ライン(208)及び排ガス供給ライン(209)を含む。また更に、水供給ライン(213)を介して膜反応器(70)に連接した水供給(212)が含まれる。
【0124】
本発明を更に詳細に説明するために、下記に示す例を提供する。これらの例は、本開示を実施するために現在考慮される特定の形態を示しており、本発明を説明するものであって、限定されないように意図される。
【実施例】
【0125】
例1:膜が焼結多孔性金属基板上に支持される改質器サブアセンブリを通した水素の流れ
図1に示す反応室を約450℃に加熱した後、75%H2及び25%N2の表示体積比の水素及び窒素からなる気体混合物を1500sccmの表示流量で該反応室に供給した。反応サブアセンブリは、SS304から作製された。その膜は、表示組成75%Pd/25%AgのPd/Ag箔からなり、23cm2の表面積を有した。
【0126】
膜箔は、表示厚さが25ミクロンであって、41%の表示多孔度を有する焼結多孔性ステンレス鋼316L基板(Mott Corp)上に支持された。適した温度制御器(Omega)を用いて炉の温度を上昇させることが可能なWatlow電気炉内に反応器サブアセンブリを置いた。反応室は、40ppiFeCrAlY金属フォーム基板を含み、均一な流れと熱分布を提供した。
【0127】
上記気体混合物は、同様にWatlow炉内に置かれた1/8インチ(0.3175cm)OD SS 316管状コイルを流れることにより予備加熱された。反応器サブアセンブリを600℃の表示温度及び5.8barの表示圧力で作動させたときの反応器サブアセンブリを通した水素流れ(sccm/cm2)を測定した。従って、膜の透過側の圧力を大気圧に維持した。その流れの安定性を測定した。
【0128】
その結果は、図26に報告され、50時間を超える作業時間にわたる試験期間内で観測された安定水素流れを示す。
【0129】
例2:膜が穿孔を含む固体板上に支持される反応器サブアセンブリを通した水素の流れ
膜箔が、均等に間隔を開けた直径1/32"(0.079375cm)の小さな孔を含み、0.23in2(1.483868cm)の全露出表面積を有する固体SS304板上に支持されることを除けば、例1で用いたものと同一の反応器サブアセンブリを用い、例1に記載の試験を繰り返し行った。特に、水素流れ(sccm/cm2)は、600℃、5.8barの表示圧力にて、種々の温度サイクルで、同じものとみなされる二つのユニット1及び2を通り抜けた。各温度サイクルは、周囲温度と600℃の間であった。
【0130】
膜の透過側の圧力は、大気圧で維持された。図27に報告された結果は、時間が経つにつれておよそ30%の水素流れの減少を観察したことを示す。水素の純度の減少が観察されないので、膜は周囲温度と600℃の間の熱サイクルに非常に安定であることが分かった。ShimadzuGC 17ガスクロマトグラフィーを用いて評価した表示水素純度は、>99.99%であることが分かった(不純物があったとしてもガスクロマトグラフィーの検出限界より低い)。流れの減少は、水素の移送に利用できる膜の有効な表面積の減少をもたらす温度にて、支持体の孔の中に膜箔が緩徐にクリープすることに起因する。試験は、同一のユニット、ユニット2について繰り返し行われ、両ユニットは、上記した評価によると、同一の減少流れの挙動を示した(図27参照)。
【0131】
例3:膜が焼結多孔性基板上に支持された反応器サブアセンブリを通した水素流れ
基板は、装置の出口に水素を移送するための流路としても機能する。
【0132】
反応器を約450℃に加熱した後の図5に示す反応器サブアセンブリに、3600sccmの表示流量で75%H2及び25%N2の表示体積比の水素及び窒素からなる気体混合物を供給した。反応器サブアセンブリは、304Lステンレス鋼から作製された。その膜は、表示組成75%Pd/25%AgのPd/Ag箔からなり、55cm2の表面積を有した。膜箔は、41%の表示多孔度を有する焼結多孔性316ステンレス鋼基板(MottCorp)上に支持された。適した温度制御器(Omega)を用いて炉の温度を上昇させることが可能なWatlow電気炉内に膜反応器を置いた。反応室は、40ppiインコネル(登録商標)625金属フォーム基板を含み、均一な流れと熱分布を提供した。
【0133】
上記気体混合物は、同様にWatlow炉内に置かれた1/8インチ(0.3175cm)OD SS 316管状コイルを流れることにより予備加熱され、600℃〜625℃の表示温度及び5.8barの表示圧力で作動している反応器サブアセンブリに導入された。周囲温度と625℃の間で四つの熱サイクルを行った。膜の透過側の圧力を大気圧に維持した。図28に示すように、表示純水素生成速度を測定すると、1500sccm(27sccm/cm2の表示流れ)であり、周囲温度と625℃の間での熱サイクルに影響されなかった。ShimadzuGC 17ガスクロマトグラフィーを用いて評価した表示水素純度は、>99.99%であることが分かった(不純物があったとしてもガスクロマトグラフィーの検出限界より低い)。膜封止方法が熱サイクルに非常に安定であり、水素生成速度と水素純度の両方が経時的に安定のままであることが分かった。
【0134】
例4:図13及び14に示す膜反応器を含む水素発生器を用いたH2/N2原料からの純水素の生成
反応器を約550℃に加熱した後の図13及び14に示す膜反応器に、3800sccmの表示流量で75%H2及び25%N2の表示体積比の水素及び窒素からなる気体混合物を供給した。膜反応器は、304Lステンレス鋼から作製され、相互に流体連通している二つの反応室間に挟まれた燃焼室を含んだ。各反応室は、表示組成75%Pd/25%AgのPd/Ag箔(JohnsonMatthey)からなり、55cm2の表面積を有する膜を含んだ。膜箔は、41%の表示多孔度を有する焼結多孔性SS 316基板(Mott Corp)上に支持された。各反応器は、40ppiインコネル(登録商標)625金属フォーム基板を含んだ。該金属フォーム基板は、アンモニアから分解により水素を生成するのに有効である適当な触媒材料で被覆された。
【0135】
燃焼室は、適当な燃焼触媒で被覆した40ppiFeCrAlY金属フォーム基板を含んだ。3/8インチ(0.9525cm)ODインコネル(登録商標)600管材料は、図14に示すように、燃焼室の周りに巻かれて仮付け溶接され、反応室に入る前に原料流れにある程度の予熱を提供した。水素/空気混合物を用いて、室温ライトオフにより燃焼を開始し、触媒温度が約200℃に達したときに水素燃料をプロパンと置換した。反応室の触媒温度が575〜625℃であるように、プロパンの触媒による無炎の燃焼を行った。ThermodyneCorporation(エルクハート、IN)で販売されるダイナガードTM細孔性シリカ絶縁材を用いて、膜反応器を絶縁した。
【0136】
5.8barの表示反応器室圧力での試験の間、2400〜2700sccmの純水素生成速度を測定した。ShimadzuGC 17ガスクロマトグラフィーを用いて評価した表示水素純度は、>99.99%であることが分かった(不純物があったとしてもガスクロマトグラフィーの検出限界より低い)。反応室から出る排ガス流れは、体積で30%H2及び70%N2であった。
【0137】
例5:図13及び14に示す膜反応器を含む水素発生器を用いた無水アンモニアからの純水素の生成
例4に記載された原料を含むH2/N2からの純水素の生成を実証した後、H2/N2原料混合物を無水アンモニアに置換した。アンモニアからの純水素の生成の間、アンモニア原料、膜リジェクト及び純水素の流量は、試験時間に応じて測定された。結果を図29に報告する。
【0138】
図29に示すように、2000sccmの流量での純水素は、非常に安定したかたちで生成された。Shimadzu GC 17ガスクロマトグラフィーを用いて評価した表示水素純度は、>99.99%であることが分かった(不純物があったとしてもガスクロマトグラフィーの検出限界より低い)。
【0139】
直ちに、水素、窒素及び微量のアンモニア(<4000ppmアンモニア)を含む反応器排ガスを燃焼室に送り戻し、反応室に熱を供給することができる。この動作は、燃焼室に供給する必要があるプロパン等の外部燃料の量を低減することになる。実際には、アンモニア原料の流量を変更又は「調整」することにより、水素発生過程の大部分の熱所要量か、又は全体の熱所要量とさえ等しい熱含量の排ガス流れを発生させる可能性がかなり高い。
【0140】
図30は、純水素生成過程時の低位発熱量に基づく膜リジェクト流れの熱含量を示す。図29及び30を比較すると、2000sccmの一定した純水素の生成を維持したときに、約180Wの熱含量を有する排ガス流れを発生できることが明白になる。かかる排ガス流れを燃焼室に送り戻すことにより、全体で60%の熱効率が得られ、ここで、熱効率は、反応室と燃焼室の両方についての純水素流れと原料流れの低位発熱量の比と定義される。
【0141】
例6:図15A、15B及び16に示す膜反応器を含む水素発生器を用いた無水アンモニアからの純水素の生成
反応器を約575℃に加熱した後の図17に示す膜反応器に、500sccm〜1200sccmの流量で無水アンモニアを供給した。膜反応器は、304Lステンレス鋼から作製され、相互に流体連通している二つの反応室間に挟まれた燃焼室を含んだ。各反応室は、表示組成75%Pd/25%AgのPd/Ag箔(JohnsonMatthey)からなり、90cm2の表面積を有する膜を含んだ。膜の表示厚みは、25ミクロンであった。膜箔は、41%の表示多孔度を有する焼結多孔性316ステンレス鋼基板(MottCorp)上に支持された。各反応器は、適切な触媒で被覆した40ppiインコネル(登録商標)625金属フォーム基板を含んだ。該金属フォーム基板は、アンモニアから分解により水素を生成するのに有効である適当な触媒材料で被覆された。
【0142】
燃焼室は、適当な燃焼触媒で被覆した40ppiFeCrAlY金属フォーム基板を含んだ。まず、その触媒の先端と接触したニクロム抵抗線を用いて触媒の先端を加熱することにより、燃焼を開始した。触媒の先端の温度が約200℃に達したとき、抵抗線への熱入れを停止し、プロパン及び空気の混合物を燃焼室に供給し、触媒燃焼により熱を提供した。
【0143】
互い違いに、水素/空気混合物を用いて触媒の室温ライトオフを達成し、触媒温度が約200℃に達したとき、水素燃料をプロパンと置換した。反応室の触媒温度が575〜625℃であるように、プロパンの触媒による無炎の燃焼を行った。ThermodyneCorporation(エルクハート、IN)で販売されるダイナガードTM細孔性シリカ絶縁材を用いて、膜反応器を絶縁した。
【0144】
図31に示すように、5.8barの表示反応室圧力でのこの試験の間、1500sccmの純水素生成速度を測定した。Shimadzu GC 17ガスクロマトグラフィーを用いて評価した表示水素純度は、99.7%であることが分かった。水素流れ中の不純物は、黒鉛ガスケットからのガス発生又はガスケットの周りでの滲出から生ずると信じられている些細なレベルのN2(2000ppm)、CO(100ppm)、CH4(150ppm)及びCO2(200ppm)からなっていた。加えて、4ppmの表示濃度(ドレーガー管を用いて測定)である微量レベルのアンモニアが水素流れ中に存在した。このアンモニア不純物は、水素流れがモレキュラーシーブ4A吸着剤(25/35メッシュ粒子、グレード514、GraceDavison)の層を流れることにより容易に除去された。
【0145】
反応室から出る排ガス流れは、体積で22〜28%H2及び72〜77%N2と、300〜1000ppmのアンモニアとからなっていた。この排ガス流れは、燃焼室に送り戻され、反応室に熱を供給した。かかる排ガス流れを燃焼室に送り戻すことにより、全体で63%の熱効率が得られ、ここで、熱効率は、反応室と燃焼室の両方についての純水素流れと原料流れの低位発熱量の比と定義される。
【0146】
例7:図8に示す膜反応器を含む水素発生器における合成灯油からの純水素の生成
0.16ml/minの表示供給速度で流れる合成灯油燃料を、0.55ml/minの表示供給速度で流れる蒸留水と接触させ、図8に示す膜反応器の前処理室に供給した。この例の前処理室は、適した触媒で被覆した40ppiFeCrAlY金属フォーム基板を含んだ。前処理室を電熱テープにより加熱し、550〜580℃、5.8barで前処理室を保持した。前処理室を用い、灯油燃料を、軽質炭化水素及び酸化炭素と共に水素を含む混合物に転化した。
【0147】
次に、図8に示されるような形状の膜反応器の反応室に、熱水素含有ガス流れを供給した。反応器内の水素膜は、25ミクロンの表示厚みで45cm2の表面積を有する75%Pd/25%Agの箔(Johnson Matthey)で構成された。膜箔は、41%の表示多孔度を有する焼結多孔性316ステンレス鋼基板(MottCorp)上に支持された。
【0148】
反応室及び燃焼室は、それぞれ適した触媒で被覆した40ppiFeCrAlY金属フォーム基板を含んだ。610℃の表示反応温度及び5.8barで作動しながら、図32に示されるように、1000hを超える時間300sccmの表示流量で純水素を生成した。
【0149】
水素/空気混合物を用いて、室温ライトオフにより燃焼を開始し、触媒温度が約200℃に達したときに水素燃料をプロパンと置換した。
【0150】
反応室の触媒温度が575〜625℃であるように、プロパンの触媒による無炎の燃焼を行った。(メタナイザーの前に)反応器から出る純水素は、表1に示されるように微量レベルのCO、CO2及びCH4を含んだ。
【0151】
【表1】

【0152】
水素生成物の組成は、パルスヘリウムイオン化検出器及び炎イオン化検出器を用いて評価した。
【0153】
175℃、2000h-1の空間速度で維持したメタン化触媒(T-4308触媒;ズードケミー)の層に、水素流れを通したとき、全てのCOと大部分のCO2がCH4に転化され、PEM燃料電池の用途に適した純度99.91%の水素流れをもたらした。CCO+CO2/C生成物として算出する炭化水素の転化率は78%で、炭素収支は10%以内であった。
【0154】
反応器排ガス流れの表示モル組成は、乾燥基準で48.4%H2、3.7%CO、11.7%CH4及び36.2%CO2であった。この排ガス流れは、55〜60Wの表示発熱量を有しており、燃焼器に送り戻され、改質反応を駆動するための熱を供給した。
【0155】
従って、純水素流れは、CH4、CO2、CO等の不純物を含んだ。要求に応じて、適当な水素仕上げ(polishing)工程により、これらの不純物を取り除くことができる。例えば、PEM燃料電池に供給される水素流れ中のCOの存在は、燃料電池の性能の劣化をもたらす場合がある。表1に示されるように、水素ガス流れを流し、反応器の出口の近い位置にあるメタン化触媒の層(例えば、ズードケミーにより供給されるT-4308触媒)を通して反応器から出すことにより、COを排除することができる。約1010hの流れの時間(TOS)の後、合成灯油原料は遮断され、プロパンに置換された。
【0156】
下記に示す例8は、同一の水素発生器を用いるプロパンからの純水素の生成を示し、複数の燃料改質、即ち、単一の膜反応器ユニットにおける異なる燃料からの水素の生成を実証する。
【0157】
例8.図8に示す膜反応器を含む水素発生器におけるプロパンからの純水素の生成
例7に記載されたように、約1010hの灯油からの純水素の生成を実証した後、灯油燃料を遮断し、プロパンに置換した。行った測定の結果を図33に報告する。
【0158】
例7に記載されたのと同じように、100sccmの表示流量で流れるプロパンを0.7ml/minの表示流量で流れる蒸留水と接触させ、前処理室に供給し、次いで反応室に供給した。610℃の同じ表示反応温度及び5.8barで作動しながら、図31に示されるように、350sccmの表示流量で純水素を生成し、図8に示す膜反応器を用いて複数燃料の改質能力を実証した。CCO+CO2/C生成物として算出する炭化水素の転化率は70%で、炭素収支は10%以内であった。膜リジェクト流れの表示モル組成は、乾燥基準で49.7%H2、4.2%CO、14.4%CH4及び31.7%CO2であった。この膜リジェクト流れは、106〜110Wの表示発熱量を有しており、燃焼器に送り戻され、改質反応を駆動するための熱を供給することができた。
【0159】
例9:図17及び18に示す統合した蒸発器及び前処理室を含む膜反応器における灯油からの純水素の生成
0.68ml/minの表示流量で流れる水を前処理室の表皮に溶接された管材料中で蒸気に蒸発し、前処理室において0.22ml/minの表示流量で流れる合成灯油燃料と接触させた。この例の前処理室は、適当な触媒で被覆した40ppiFeCrAlY金属フォーム基板を含んだ。前処理室を燃焼室と統合し、燃焼室との熱交換により加熱した。555℃の平均温度及び5.8barで原料の予熱及び予備改質を実現した。その後、熱予備改質流れが、図17及び18に示されるような形状の膜反応器の反応室に供給された。反応器の水素膜は、25ミクロンの表示厚み及び45cm2の表面積を有する75%Pd/25%Ag箔(JohnsonMatthey)で構成された。膜箔は、41%の表示多孔度を有する焼結多孔性316ステンレス鋼基板(Mott Corp)上に支持された。反応室及び燃焼室は、それぞれ適当な触媒で被覆した40ppiFeCrAlY金属フォーム基板を含んだ。610℃の表示反応温度及び5.8barで作動しながら、図34に示されるように、460〜470sccmの表示流量で純水素を生成した。
【0160】
水素/空気混合物を用いて、室温ライトオフにより燃焼を開始し、触媒温度が約200℃に達したときに水素燃料をプロパンと置換した。
【0161】
【表2】

【0162】
CO+CO2/C生成物として算出する炭化水素の転化率は73%で、炭素収支は5%以内であった。
【0163】
室内の触媒温度が575〜625℃であるように、プロパンの触媒による無炎の燃焼を行った。表2に示されるように、反応器から出る水素の純度を評価すると99.998%であって、不純物として微量レベルのCO、CO2及びCH4を含んだ。水素生成物の組成は、パルスヘリウムイオン化検出器及び炎イオン化検出器を用いて評価された。排ガス流れの表示モル組成は、乾燥基準で38.33%H2、3.74%CO、16.98%CH4及び40.95%CO2であった。この排ガス流れは、84Wの表示発熱量を有しており、燃焼器に送り戻され、改質反応を駆動するための熱を供給した。
【0164】
例10:図17及び18に示す統合した蒸発器及び前処理室を含む膜反応器における灯油からプロパンへの「活性交換」時の純水素の生成
例9の続きとして、試験中、約210hで、他の作動パラメータを変更することなく、灯油燃料をプロパンと置換した。即ち、「活性交換」時に燃料を置換したが、ここで、該活性交換とは、発生器が定常状態にあるときの水素発生燃料の置換である。目的は、燃料として灯油を用いたときに測定されたものと同じレベルで水素生成速度を維持することであった。0.8ml/minの表示流量で流す水を蒸発し、200sccmの表示流量で流すプロパンと接触させた。図35に示されるように、水素生成速度は燃料交換にもかかわらずほとんど維持されていたので、この目的は実現された。
【0165】
水素透過サンプルを集め、Matheson Trigasの研究所に送って分析した。表3に示されるように、水素の純度は、約99.99%であった。パルスヘリウムイオン化検出器及び炎イオン化検出器を用いて、水素生成物組成を評価した。それらの純度のレベルで、水素生成物ガスをPEM燃料電池に直接供給することができる。
【0166】
【表3】

【0167】
CO+CO2/C生成物として算出する炭化水素の転化率は58%であった。排ガス流れの表示モル組成は、乾燥基準で42.19%H2、2.64%CO、24.82%CH4及び30.35%CO2であった。
【0168】
例11:図17及び18に示す統合した蒸発器及び前処理室を含む膜反応器におけるアルコール−水混合物からの純水素の生成
1.0〜1.5ml/minの表示流量で流れるアルコール−水混合物(アルコール=エタノール、メタノール)を前処理室に供給した。この例の前処理室は、適当な触媒で被覆した40ppiFeCrAlY金属フォーム基板を含んだ。前処理室を燃焼室と統合し、燃焼室との熱交換により加熱した。555℃の平均温度及び5.8barで原料の予熱及び予備改質を実現した。その後、熱予備改質流れが、図17及び18に示されるような形状の膜反応器の反応室に供給された。反応器の水素膜は、25ミクロンの表示厚み及び45cm2の表面積を有する75%Pd/25%Ag箔(JohnsonMatthey)で構成された。膜箔は、41%の表示多孔度を有する焼結多孔性316ステンレス鋼基板(Mott Corp)上に支持された。反応室及び燃焼室は、それぞれ適当な触媒で被覆した40ppiFeCrAlY金属フォーム基板を含んだ。625℃の表示反応温度及び5.8barで作動しながら、表4に纏めらたように、約400sccmの表示流量で純水素を生成した。
【0169】
【表4】

【0170】
表4では、炭化水素の転化率(XHC)をCCO+CO2/C生成物として算出した。
【0171】
純水素生成装置にパラジウム系水素分離箔を組み込む方法がこの開示に記載されるが、その手順を多孔性基板、好ましくは多孔性金属基板上に堆積された膜にも適用されるべきである。
【0172】
要約すれば、水素発生器は、水素膜反応器、燃料供給、反応燃料供給ライン、空気供給、空気供給ライン、燃焼燃料供給ライン、排ガス供給ライン、燃焼副生成物を燃焼室から移送するための燃焼副生成物ライン、反応生成物ラインを具える。水素発生器の反応室に接合すべき膜アセンブリは、膜と、焼結多孔性金属を含む膜支持体とを具える。反応器アセンブリは、多孔性金属基板を含む反応室、二つの膜アセンブリ、燃料供給、反応燃料供給ライン、排ガス供給ライン、反応生成物ラインを具える。方法は、水素発生器、膜アセンブリ、反応器アセンブリと関連する。
【0173】
本開示は、特定の実施態様に関して説明した。他の実施態様が、前述の記載を考慮して当業者に明らかになる。本開示の保護の範囲は、特許請求の範囲により明確にされる。
【符号の説明】
【0174】
2 反応室
3 膜アセンブリ
4 プレナム
6 支持体
7 穿孔
8 膜箔
10 反応器サブアセンブリ
12 フレーム
14 入口
15 分離板
16 リジェクト口
18 出口
20 反応器サブアセンブリ
22 膜
24 支持体
26 外被
28 出口
30 両面水素分離膜アセンブリ
34 プレナム
38 板
40 反応器サブアセンブリ
42 支持体
44 膜箔
46 チャンネル
48 出口
50 反応器サブアセンブリ
52 ヘッダー
55 膜アセンブリ
60 反応器サブアセンブリ
62 燃焼室
64 入口
66 出口
70 膜反応器
80 膜反応器
90 膜反応器
100 膜反応器
110 膜反応器
112 内部コネクタ
120 膜反応器
122 巻き金属管材料
130 膜反応器
132 ガスケット
140 膜反応器
142 前処理室
143 接続管材料
146 入口
147 入口
148 出口
150 プレナム
152 プレナム
154 支持体
156 膜箔
158 ガスケット
162 フレーム
164 出口
166 穿孔
180 膜アセンブリ
181 閉端空洞
182 管状膜部材
183 開口部
184 外被
186 収集区域
188 出口
190 膜反応器
192 プレナム
194 金属管材料
196 前処理部分,改質器室
198 口
200 反応器サブアセンブリ
202 反応室
203 空気供給
204 燃料供給
205 反応燃料供給ライン
206 空気供給ライン
207 燃焼燃料供給
208 燃焼副生成物ライン
209 排ガス供給ライン
211 燃焼供給ライン
213 水供給ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の発明。

【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2011−168488(P2011−168488A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−90515(P2011−90515)
【出願日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【分割の表示】特願2008−507791(P2008−507791)の分割
【原出願日】平成18年4月12日(2006.4.12)
【出願人】(508233412)インテリジェント エナジー インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】