紙幣収納カセット及びその搬送ケース
【課題】空状態でより小型化が可能な紙幣収納カセット及びその搬送ケースを提供する。
【解決手段】布製でいずれの方向にも変形容易な袋体42と、該袋体の開口部に取り付けられ導入口52を開閉するシャッタ53を有した枠体43とを備えることを特徴とする。
【解決手段】布製でいずれの方向にも変形容易な袋体42と、該袋体の開口部に取り付けられ導入口52を開閉するシャッタ53を有した枠体43とを備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、紙幣処理機に着脱自在に設けられ金庫として用いられる紙幣収納カセット及びその搬送ケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
紙幣処理機において、紙幣を収納する収納カセットを処理機本体に対し着脱可能に構成し、この収納カセットを金庫として用いて紙幣の運搬を行うことが行われているが、この収納カセットを蛇腹構造にして伸縮可能に構成し、紙幣の収納量に応じて収納容量を変化させることで、空状態での取扱性および保管効率を向上する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−149088号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の収納カセットにおいては、蛇腹構造を採用していることから、伸縮方向の変形は容易であるものの、他の方向への変形は容易でなく、また、最も縮長させた状態でも十分に小型化できるとはいえなかった。一方、紙幣が収納された上記収納カセットを搬送する際、例えば、床などに自立させようとすると、伸縮方向の変形が容易であるため姿勢が不安定になるという課題がある。
【0004】
そこで、この発明は、空状態でより小型化が可能な紙幣収納カセット及びその搬送ケースを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、布製でいずれの方向にも変形容易な袋体(例えば、実施の形態における袋体42)と、該袋体の開口部(例えば、実施の形態における開口部41)に取り付けられ導入口(例えば、実施の形態における導入口52)を開閉するシャッタ(例えば、実施の形態におけるカセットシャッタ53)を有した枠体(例えば、実施の形態における枠体43)とを備えることを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載の発明において、前記袋体が、前記枠体と前記袋体とを係止させる係止手段(例えば、実施の形態におけるフック84)を備えていることを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載した紙幣収納カセットを搬送するための搬送ケースであって、上部開口部(例えば、実施の形態における上部開口部90)を有し自立可能なケース本体(例えば、実施の形態におけるケース本体部72)と、該ケース本体の上部開口部に設けられ前記枠体を支持する支持手段(例えば、実施の形態における支持部73)とを備えることを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載した発明は、請求項3に記載の発明において、前記紙幣収納カセットを収容していないときに、折り畳み可能に構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載した発明によれば、袋体が布製でいずれの方向にも変形容易であるため、変形自由度が高くて取扱性に優れることになり、また、紙幣が回収され空の状態のときに袋体をより一層小さく折畳むことができるため保管効率が優れることになる。さらに、紙幣が回収され空の状態のときに袋体を枠体に巻回させることができるため、容易にサイズ縮小ができ、したがって、さらなる保管効率の向上を図ることができる効果がある。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、例えば袋体の端部に係止手段を設けることで、袋体を枠体に巻回させた状態で係止手段により枠体に係止させることができるため、空の紙幣収納カセットをよりコンパクトな状態で保管することができる効果がある。
【0011】
請求項3に記載した発明によれば、紙幣収納カセットの枠体を、自立可能に構成されたケース本体の上部開口部の支持手段によって支持することができるため、紙幣収納カセットを安定的且つ容易に搬送することができる効果がある。
【0012】
請求項4に記載した発明によれば、請求項3の効果に加え、紙幣収納カセットを搬送して取り出した後に折畳むことができるため、紙幣収納カセットを収容しない保管時に小型化することができ、保管効率の向上を図ることができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の一実施形態の紙幣収納カセットおよびその搬送ケースを図面を参照して以下に説明する。
図1は紙幣処理機1を示すもので、この紙幣処理機1は、バラの紙幣Sを計数して入金および収納する入金収納処理と、バラの紙幣Sを計数して返却する計数処理とを行うことが可能とされるものである。
【0014】
紙幣処理機1は、図1に概略的に示すように、処理機本体2と、処理機本体2に対し着脱可能に装填される紙幣収納カセット3とを有している。
【0015】
処理機本体2は、機体の前面2A側の上部にバラ紙幣Sが投入される装填部12が設けられ、この装填部12の下側に機体内からリジェクト紙幣が繰り出されるリジェクト部13が設けられている。
【0016】
装填部12は、水平に対し若干後ろ下がりに傾斜してその底をなす台部15を有しており、この台部15上に紙幣Sが上下方向に集積された状態で装填される。なお、台部15を水平に配置しても良い。
【0017】
また、装填部12には、台部15の機体奥側上方に機体左右方向に沿って配設された回動軸16と、この回動軸16に回動可能に支持されて台部15の上側で上下に揺動可能とされ、台部15上に装填された紙幣Sを台部15との間で挟持するビルプレス17とが設けられている。
【0018】
処理機本体2は、装填部12の機体奥側に、このように台部15上に装填されたバラの紙幣Sを、下側のものから一枚ずつ分離して機体内に繰り出す分離繰出部20を有している。この分離繰出部20は、装填部12の台部15に、台部15から上部を一部突出させた状態で機体左右方向に沿う軸回りに回転可能に設けられた蹴出ローラ21と、台部15よりも機体奥側に蹴出ローラ21と平行な軸回りに回転可能に設けられた繰出ローラ22と、この繰出ローラ22の上側に繰出ローラ22と平行な軸回りに回転可能に設けられた分離ローラ23とを有している。分離ローラ23は、図示せぬワンウエイクラッチによって繰出ローラ22側が紙幣Sを機体奥方に移動させる方向の回転、すなわち図1における反時計回り方向の回転が規制され、逆方向の回転のみ許容される。
【0019】
このような分離繰出部20は、台部15上に装填されたバラの紙幣Sの最下のものを蹴出ローラ21で繰出ローラ22と分離ローラ23との間に蹴り出し、この蹴り出し時に最下の紙幣Sに引きずられて繰出ローラ22と分離ローラ23との間に移動した紙幣Sを分離ローラ23で止めて蹴り出された最下の紙幣Sのみを繰出ローラ22で機体内方に繰り出す。
【0020】
処理機本体2は、分離繰出部20の機体奥側に接続され、分離繰出部20から繰り出された紙幣Sを搬送する搬送部25を有している。この搬送部25は、紙幣Sを案内する複数のガイド板と搬送ローラと振分部材等で構成されるもので、分離繰出部20から略水平に沿って機体奥側に延出した後に下側に折り返し略水平に沿って機体手前側に延出してリジェクト部13に接続される搬送路26と、この搬送路26の途中から分岐して前下がりに延出する搬送路27とを有しており、搬送路26には、搬送中の紙幣Sの金種、真偽、正損および搬送異常の識別と計数とを行う識別部28が設けられている。
【0021】
処理機本体2は、搬送部25の搬送路27の端末位置に、識別部28により真紙幣かつ正紙幣で正常搬送と識別された紙幣Sを金種混合で一時貯留させる一時貯留部30が接続されている。この一時貯留部30は、機体前面側から開閉可能な返却扉31と、返却扉31とで平面視枠状をなす壁部32と、機体前後方向に水平にスライドすることで返却扉31および壁部32で囲まれた一時貯留空間33の下部を開閉する一時貯留部シャッタ34と、紙幣Sを下方に押し込む昇降可能な押込部35とを有している。そして、処理機本体2には、各部を制御する制御部36と、操作者による操作入力が行われる操作部37と、操作者への表示を行う表示部38とが設けられている。また、返却扉31には、制御部36でロックおよびロック解除が制御される返却扉ロック部39が設けられている。
【0022】
なお、装填部12には、紙幣Sが分離繰出部20の分離繰出方向に短手方向を沿わせる姿勢で装填されることになり、搬送部25は紙幣Sをその短手方向を搬送方向に沿わせた姿勢で搬送し、その短手方向を放出方向に沿わせた姿勢で一時貯留部30およびリジェクト部13のいずれかに放出させる。勿論、紙幣Sを長手方向を搬送方向に沿わせた姿勢で搬送するようにしても良い。
【0023】
そして、紙幣収納カセット3は、処理機本体2の前面2Aに設けられた開閉可能な扉体40を開いた状態で処理機本体2に対し機体前後方向に出し入れされることになり、処理機本体2に装填された状態で一時貯留部30の鉛直下方に配置される。以下、紙幣収納カセット3を処理機本体2に装填された状態をもって説明する。
【0024】
図2に示すように、紙幣収納カセット3は、滑りの良い布製であって長さ方向一側に開口部41を有する略有底角筒状に縫製された袋体42を有している。この袋体42は全体的に布製とされることで、三次元のいずれの方向にも変形容易となっているものの、外力を受けない状態では縫製によって有底角筒状をほぼ維持可能になっている。
【0025】
紙幣収納カセット3は、袋体42の開口部41側の周縁部に取り付けられる金属製または合成樹脂製の枠体43を有している。この枠体43は、平面視が長方形枠状をなすとともに袋体42の開口部41側の周縁部の全周に取り付けられる下部構成体44と、この下部構成体44に開閉可能にヒンジ結合された平面視が長方形枠状の上部構成体46とを有している。上部構成体46は下部構成体44に対して閉状態(当接状態)でロック可能とされている。下部構成体44には、周方向に等間隔で係止突起部47が形成されており、袋体42の開口部41側の周縁部が係止突起部47に係止される。そして、下部構成体44の内側に嵌合固定される角リング状の保持部材48によって、係止突起部47に係止された袋体42の上方移動を規制し、係止突起部55からの外れを規制する。
【0026】
紙幣収納カセット3は、その枠体43が、処理機本体2に機体前後方向に沿う水平状態で固定されたガイドレール50で案内されて処理機本体2内に配置されることになり、ガイドレール50の上面に載置されて水平状態に支持されることになる。
【0027】
上部構成体46には、枠体43の上部に形成された導入口52を開閉するスライド式のカセットシャッタ(シャッタ)53が設けられている。このカセットシャッタ53は、上部構成体46に形成されたガイド溝54に沿って導入口52を機体前後方向の一方から他方まで水平状態でスライドする平板状のスライド体55と、このスライド体55に回動軸56を介して回動自在にヒンジ結合される揺動体57とを有している。
【0028】
上部構成体46には、閉状態のカセットシャッタ53の下側に、一対のフラッパ60がそれぞれ回動軸61を中心に回動可能に設けられている。これらフラッパ60は、それぞれが支持される回動軸61から互いに近接する方向に延出し、平面視で導入口61内に両側から突出する閉状態と、回動軸61を中心に下方に回動して平面視で導入口61内から退避する開状態との間で回動可能とされ、閉状態となるように図示せぬネジリバネで付勢されている。
【0029】
一時貯留部30の鉛直下方位置つまり紙幣収納カセット3が装填される装填空間には、上下方向に沿うガイド62に沿って昇降可能な可動ステージ63が設けられている。この可動ステージ63は、機体左右方向に沿って延在するように配置された回転自在の支持ローラ64を有している。可動ステージ63は、図示略のスプリングで常時上方向に付勢されており、上限位置においては図示略のストッパに当接する。
【0030】
以上の紙幣処理機1においては、処理機本体2の前面の扉体40を開いた状態で、カセットシャッタ53が閉状態とされた空の紙幣収納カセット3を処理機本体2内の所定の装填位置に装填する。つまり、紙幣収納カセット3の枠体43をガイドレール50上を摺動させて奥側の所定位置まで移動させる。すると、カセットシャッタ53のロックが解除されるとともに枠体43が処理機本体2にロックされる。
【0031】
ロックが解除されたカセットシャッタ53を処理機本体2の前面2A側に引き出すと、引き出されたカセットシャッタ53は、スライド体55が導入口52から退避する位置に位置すると揺動体57が全体として枠体43よりも外側に位置し、回動軸56を介して回動可能となって下方に延出する姿勢に折り畳まれる。
【0032】
上記した装填時に、変形容易な袋体42は、上部の待機位置に位置する可動ステージ63の支持ローラ64の上側に一部載置されることになり、これにより、袋体42は中間部が窄められた状態となる。このとき、袋体42の窄められた窄部67よりも上側が紙幣Sを収納する収納空間68となり、袋体42の窄められた窄部67が収納空間68の底部となる。
【0033】
そして、例えば、紙幣Sの入金収納処理を行う場合には、操作者が装填部12のビルプレス17を持ち上げてこれと台部15との間に紙幣Sを、その短手方向を機体前後方向に沿わせた状態で装填する。このとき、金種混合の装填および単一金種の装填のいずれも可能である。そして、操作者が操作部37に入金開始の操作を入力すると、制御部36が分離繰出部20と搬送部25とを駆動する。すると、装填部12に装填された紙幣Sが最下のものから一枚ずつ機内に繰り出され、搬送部25で搬送される。その途中で識別部28により受け入れ可能と識別された紙幣Sが搬送路27から一時貯留部30内に放出され、それ以外の紙幣Sがリジェクト部13に放出される。なお、リジェクト部13に放出された紙幣Sはそのまま機外へ取り出し可能となる。
【0034】
上記のようにして、装填部12に装填された紙幣Sが、リジェクト部13および一時貯留部30のいずれかに放出されることですべてなくなると、制御部36は、分離繰出部20および搬送部25を停止させて、識別部28の識別結果に基づいて一時貯留部30に一時貯留された紙幣Sの識別結果を表示部38に表示させる。この表示を見て操作者がキャンセル操作を操作部37に入力すると、制御部36は返却扉ロック部39で返却扉31のロックを解除して開放可能とし、操作者が返却扉31を開いて直接一時貯留部30の紙幣Sを取り出すことになる。
【0035】
他方、表示を見て操作者が承認操作を操作部37に入力すると、制御部36は一時貯留部シャッタ34を開作動させることになり、一時貯留空間33から、紙幣Sが下方に落下して、カセットシャッタ53が開放された紙幣収納カセット3の導入口52を通って閉状態の一対のフラッパ60上に載置される。続いて、制御部36は、押込部35を下降させて、一対のフラッパ60上の紙幣Sを、これらフラッパ60を下方に回動させながら押し込む。すると、紙幣Sは、一対のフラッパ60を通過して、可動ステージ63で窄められた窄部67で底部が形成される袋体42の収納空間68の底部または既に収納された紙幣S上に収納される。一対のフラッパ60は紙幣Sが離れることで図示略のネジリバネの付勢力で水平状態に戻る。このとき、袋体42の可動ステージ63で窄められた窄部67より下側に紙幣Sが進入することはない。
【0036】
また、このとき、押込部35の下降による紙幣Sを介しての押圧で、可動ステージ63とその支持ローラ64で窄められて形成される収納空間68の底部とが、押し込む紙幣量に応じて下降することになる。
【0037】
その後、押込部35が閉状態の一対のフラッパ60間を通過しながら上昇し、この押込部35の上昇によって図示略のスプリングの付勢力で、可動ステージ63とその支持ローラ64で窄められて形成される収納空間68の底部とが上昇することになり、収納空間68内の紙幣Sは支持ローラ64上にある袋体42の一部と一対のフラッパ60とで挟持されることになる。
【0038】
なお、以上の紙幣処理機1で紙幣Sの計数処理を行う場合は、上記と同様にして、装填部12に装填された紙幣Sがすべてリジェクト部13および一時貯留部30に搬送されたら、一時貯留部30から紙幣収納カセット3に紙幣Sを収納せずに、返却扉31を開いて一時貯留部30の紙幣Sを操作者に返却することになる。
【0039】
上記のようにして紙幣Sを収納した紙幣収納カセット3を処理機本体2から取り出す場合には、まず、操作者は、扉体40を開き、揺動体57を水平に持ち上げて枠体43に押し込むことでカセットシャッタ53を閉じる。すると、カセットシャッタ53が閉状態でロックされるとともに、枠体43の処理機本体2に対するロックが解除されることになり、紙幣収納カセット3が処理機本体2から取り出し可能となる。このようにして処理機本体2から取り出された紙幣収納カセット3から紙幣を取り出す際には、操作者が上部構成体46の下部構成体44に対するロックを解除して上部構成体46をカセットシャッタ53と一体に揺動させて開き、袋体42内から紙幣を取り出すことになる。
【0040】
ところで、図3に示すように、紙幣処理機1から取り出した紙幣収納カセット3は、専用の搬送ケース70に収容されて運ばれる。この搬送ケース70は、主に外枠を形成し自立可能に構成されたケース本体部72と、紙幣収納カセット3の枠体43を下方から支持する支持部73と、ケース本体部72の下部開口部を閉塞する底部74(後述する)とで構成されている。ケース本体部72は、図4に示すように上面視略四角形状に配置された4枚の縦壁76a,76b,76c,76dを備え、これら縦壁76a〜76dのそれぞれ隣り合う辺同士がヒンジ結合によって回動自在に接続されている。なお、図3では、図示都合上ヒンジ構造を省略している(以下、図4〜図11も同様)。
【0041】
支持部73は、ケース本体部72の向かい合う1対の縦壁76a,76cと平行に配置される2枚の外側縦板部77,77と2枚の内側縦板部78,78とで構成されている。なお、図4では、外側縦板部77,77および内側縦板部78,78が縦壁76aと平行に配置されている場合を示しているが、縦壁76b,76dと平行になるように設けてもよい。
【0042】
外側縦板部77,77は、縦壁76a,76cの近傍にそれぞれ配置されており、その左辺及び右辺がそれぞれ縦壁76b,76dにヒンジ結合により回動自在に接続されている。各内側縦板部78,78は、平面視が長方形枠状の枠体43の外側の短辺よりもやや長く、外側の長辺よりも短い所定の距離だけ外側縦板部77,77から離間したケース本体72の内側に配置され、外側縦板部77,77と同様にヒンジ結合により縦壁76b,76dに回動自在に接続されている。すなわち、搬送ケース70には、外側縦板部77,77と内側縦板部78,78との間に、縦壁76a,76cに平行な2列の上部開口部90が形成されることとなる。
【0043】
図5に示すように、内側縦板部78,78には、この内側縦板部78,78の上下中央位置よりもやや下方位置に、縦壁76a,76cに沿う(図5の紙面表裏方向に沿う)帯状の孔79が形成されている。
底部74は、上述した外側縦板部77の下部内側にそれぞれヒンジ結合により回動自在に配置された一対の底板80,80で構成され、底部74が閉塞状態となる場合に、それぞれの底板80,80の端部81,81が前述した孔79の開口下縁に支持されて略水平状態となる。
【0044】
また、底部74を開放する際には、底板80,80の端部81,81が上方(図5中、矢印で示す)に揺動して、これら底板80,80の上面がそれぞれ外側縦板部77,77の内面に当接し、図6に示すように、外側縦板部77,77と底板80,80とが重なった状態になる。ここで、搬送ケース70の孔79の上下幅は、底板80,80を揺動させたときに、その端部81,81が孔79の開口上縁に干渉しない所定の幅に設定されている。また、ケース本体部72の縦壁76a,76cの外面には、搬送ケース70を把持し易いようにそれぞれ取っ手82が取り付けられている(図4参照)。
【0045】
図7に示すように、上述した枠体43と袋体42とからなる紙幣収納カセット3には、袋体42の下端部83に係止手段であるフック84が取り付けられている。紙幣収納カセット3は、紙幣Sが収納されていないときに、図8に示すように、袋体42を枠体43の長辺側に巻回した保管用の姿形にすることができる。なお、枠体43の短辺側に袋体42を巻回するように設定してもよい。
【0046】
より具体的には、紙幣収納カセット3の袋体42を完全に伸ばして十分な張力をかけながら枠体43に巻回すると、袋体42の端部83に取り付けられたフック84が枠体43の長辺側の下面縁部に設けられた凸部等の係止部85に係止可能となる。そして、このフック84が枠体43の係止部85に係止されることで、枠体43への袋体42の巻回状態が保持される。このように、紙幣収納カセット3を保管用の姿形にする場合、張力をかけながら枠体43に巻回するため、作業者が袋体42を意識的に伸ばすことを促すことができる。ここで、上述のフック84が係止部85に係止される際には、フック84の弾性や袋体42の伸縮性によって係止状態が維持される。なお、上述の実施の形態では、簡易な構成としてフック84を係止部85に係止したが、係止可能な構造であればフック84に限られるものではない。
【0047】
次に上述した紙幣収納カセット3及び搬送ケース70の作用を説明する。
図3に示すように、紙幣処理装置1から取り出した紙幣収納カセット3を、枠体43の短辺が外側縦板部77及び内側縦板部78と平行で且つ袋体42を下方に向けた状態で、搬送ケース70の上部開口部90に挿入する。すると、枠体43の短辺側の下面が外側縦板部77,77及び内側縦板部78,78の上縁に載置され、枠体43が支持部73によって下方から支持され、紙幣収納カセット3が搬送ケース70に収容された状態となる。同様に、縦壁76a,76cに沿って長尺な上部開口部90に、収容可能な所定の個数だけ紙幣収納カセット3を並列に収容し、その後、この搬送ケース70を収容した紙幣収納カセット3を搬送先である集金センターなどに搬送する。
【0048】
搬送先に搬送ケース70が到着すると、紙幣収納カセット3を搬送ケース70から取り出して、上述した所定の手順で紙幣収納カセット3に収納されている紙幣Sを取り出す。
【0049】
紙幣収納カセット3から紙幣Sを取り出した後、空の紙幣収納カセット3を保管用の姿形にすべく、その袋体42を図8に示すように枠体43に巻回して袋体42の端部83のフック84を枠体43の係止部85に係止させる。そして、保管用の姿形になった紙幣収納カセット3を、例えば、図9に示すように、保管室の所定の場所に積み上げて保管する。
【0050】
また、紙幣収納カセット3を取り出した搬送ケース70を、図5,6に示すように、底部74が閉塞された状態から、底板80,80の端部81,81を上方に揺動させて図6に示すように底板80,80が外側縦板部77,77に当接した状態にする。この状態で、図10に示すように、ケース本体部72の対角線上の角部91a,91cをケース本体72の内側(図10中矢印で示す方向)に向かって押圧すると、ケース本体部72の縦壁76a〜76dをヒンジ結合する接続部92a〜92d及び支持部73をヒンジ結合する接続部93がそれぞれ所定の方向に回動して、搬送ケース70が折畳まれる。なお、折畳まれた状態の搬送ケース70を組み立てる手順は、上述した折畳む手順と逆の手順で行われ、角部91a,91cをそれぞれケース本体72の外側に向かって広げた後に底部74を閉塞させる。
【0051】
次に、保管用の姿形で保管されている紙幣収納カセット3を紙幣処理機1が設置されている場所まで搬送する際には、図11に示すように、組み立て済みの搬送ケース70に紙幣収納カセット3を収容して搬送する。より具体的には、紙幣収納カセット3の枠体43の長辺が支持部73の外側縦板部77,77及び内側縦板部78,78に対して平行となる状態、すなわち紙幣を収納しているときと90度異なる角度で上部開口部90から搬送ケース70内に重ねて収容する。この場合、縦壁76a〜76dの高さ寸法に応じた所定の個数だけ紙幣収納カセット3を重ねて搬送ケース70内に収容することができるため、紙幣Sを収納しているときよりも多数の紙幣収納カセット3を収容することができる。
【0052】
なお、図11に示す搬送ケース70は上述した実施の形態の変形例を示しており、紙幣Sが収納された紙幣収納カセット3を収容したときに紙幣収納カセット3の縦壁76a,76cに沿う方向への変位を規制する規制手段95が、外側縦板部77,77及び内側縦板部78,78の上部に突設されている。
【0053】
この規制手段95は、ケース本体部72の縦壁76b,76dに沿って形成された板状の部材であり、縦壁aに沿って枠体43の短辺の長さに対応する所定の間隔で配置されている。また、この規制手段95は、それぞれ外側縦板部77および縦壁76a,76cの間に配置され外側縦板部77と縦壁76a、76cとにそれぞれヒンジ結合により接続される部材と、内側縦壁部78,78の間に配置され内側縦壁部78,78にそれぞれヒンジ結合により接続される部材とで構成されている。また、この変形例では、外側縦板部77,77および内側縦板部78,78の上縁位置がケース本体部72の上縁位置よりも低い位置に配置されているが、これらの上縁位置を一致させてもよい。
【0054】
したがって、上述の実施の形態によれば、袋体42内部の紙幣Sが回収され空の状態にされたときに、袋体42を枠体43に巻回して保管用の姿形にすることができるため、空になった紙幣収納カセット3のサイズを縮小して取扱性及び保管効率の向上を図ることができる。
【0055】
また、袋体42を枠体43に巻回させたときに、袋体42の下端部83を枠体43に係止させることができるため、空の紙幣収納カセット3をよりコンパクトな状態で保管することができる。
【0056】
さらに、紙幣収納カセット3の枠体43を、自立可能に構成されたケース本体部72の上部開口部90に設けられた支持部73によって支持することができるため、紙幣収納カセット3を安定的且つ容易に搬送することができる。
【0057】
そして、紙幣収納カセット3を搬送して取り出した後に搬送ケース70を折畳むことができるため、紙幣収納カセット3を収容しない保管時に搬送ケース70を小型化することができ、保管効率の向上を図ることができる。
【0058】
尚、この発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、袋体42を枠体43に巻回する場合について説明したが、袋体42を単に折畳んだ状態で係止手段によって枠体に係止させる構成にしてもよい。
また、上記実施の形態では、搬送ケース70において、ヒンジ結合によって回動自在に構成した場合について説明したが、回動自在な構成であればヒンジ結合に限られるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施の形態における紙幣処理機の概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態における処理機本体内部の部分断面図である。
【図3】本発明の実施の形態における搬送ケース及び紙幣収納カセットの斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態における搬送ケースの斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態における底部が閉塞状態の場合の図4のA−A線に沿う断面図である。
【図6】本発明の実施の形態における底部が開放状態の場合の図4のA−A線に沿う断面図である。
【図7】本発明の実施の形態における紙幣収納カセットの側面図である。
【図8】本発明の実施の形態における紙幣収納カセットの保管用の姿形の側面図である。
【図9】本発明の実施の形態における紙幣収納カセットの保管例を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態における搬送ケースが折り畳まれた状態を示す平面図である。
【図11】本発明の実施の形態における保管用の姿形の紙幣収納カセットを収容した状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0060】
42 袋体
41 開口部
43 枠体
52 導入口
53 カセットシャッタ(シャッタ)
72 ケース本体部(ケース本体)
73 支持部(支持手段)
84 フック(係止手段)
85 係止部(係止手段)
90 上部開口部
【技術分野】
【0001】
この発明は、紙幣処理機に着脱自在に設けられ金庫として用いられる紙幣収納カセット及びその搬送ケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
紙幣処理機において、紙幣を収納する収納カセットを処理機本体に対し着脱可能に構成し、この収納カセットを金庫として用いて紙幣の運搬を行うことが行われているが、この収納カセットを蛇腹構造にして伸縮可能に構成し、紙幣の収納量に応じて収納容量を変化させることで、空状態での取扱性および保管効率を向上する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−149088号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の収納カセットにおいては、蛇腹構造を採用していることから、伸縮方向の変形は容易であるものの、他の方向への変形は容易でなく、また、最も縮長させた状態でも十分に小型化できるとはいえなかった。一方、紙幣が収納された上記収納カセットを搬送する際、例えば、床などに自立させようとすると、伸縮方向の変形が容易であるため姿勢が不安定になるという課題がある。
【0004】
そこで、この発明は、空状態でより小型化が可能な紙幣収納カセット及びその搬送ケースを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、布製でいずれの方向にも変形容易な袋体(例えば、実施の形態における袋体42)と、該袋体の開口部(例えば、実施の形態における開口部41)に取り付けられ導入口(例えば、実施の形態における導入口52)を開閉するシャッタ(例えば、実施の形態におけるカセットシャッタ53)を有した枠体(例えば、実施の形態における枠体43)とを備えることを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載の発明において、前記袋体が、前記枠体と前記袋体とを係止させる係止手段(例えば、実施の形態におけるフック84)を備えていることを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載した紙幣収納カセットを搬送するための搬送ケースであって、上部開口部(例えば、実施の形態における上部開口部90)を有し自立可能なケース本体(例えば、実施の形態におけるケース本体部72)と、該ケース本体の上部開口部に設けられ前記枠体を支持する支持手段(例えば、実施の形態における支持部73)とを備えることを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載した発明は、請求項3に記載の発明において、前記紙幣収納カセットを収容していないときに、折り畳み可能に構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載した発明によれば、袋体が布製でいずれの方向にも変形容易であるため、変形自由度が高くて取扱性に優れることになり、また、紙幣が回収され空の状態のときに袋体をより一層小さく折畳むことができるため保管効率が優れることになる。さらに、紙幣が回収され空の状態のときに袋体を枠体に巻回させることができるため、容易にサイズ縮小ができ、したがって、さらなる保管効率の向上を図ることができる効果がある。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、例えば袋体の端部に係止手段を設けることで、袋体を枠体に巻回させた状態で係止手段により枠体に係止させることができるため、空の紙幣収納カセットをよりコンパクトな状態で保管することができる効果がある。
【0011】
請求項3に記載した発明によれば、紙幣収納カセットの枠体を、自立可能に構成されたケース本体の上部開口部の支持手段によって支持することができるため、紙幣収納カセットを安定的且つ容易に搬送することができる効果がある。
【0012】
請求項4に記載した発明によれば、請求項3の効果に加え、紙幣収納カセットを搬送して取り出した後に折畳むことができるため、紙幣収納カセットを収容しない保管時に小型化することができ、保管効率の向上を図ることができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の一実施形態の紙幣収納カセットおよびその搬送ケースを図面を参照して以下に説明する。
図1は紙幣処理機1を示すもので、この紙幣処理機1は、バラの紙幣Sを計数して入金および収納する入金収納処理と、バラの紙幣Sを計数して返却する計数処理とを行うことが可能とされるものである。
【0014】
紙幣処理機1は、図1に概略的に示すように、処理機本体2と、処理機本体2に対し着脱可能に装填される紙幣収納カセット3とを有している。
【0015】
処理機本体2は、機体の前面2A側の上部にバラ紙幣Sが投入される装填部12が設けられ、この装填部12の下側に機体内からリジェクト紙幣が繰り出されるリジェクト部13が設けられている。
【0016】
装填部12は、水平に対し若干後ろ下がりに傾斜してその底をなす台部15を有しており、この台部15上に紙幣Sが上下方向に集積された状態で装填される。なお、台部15を水平に配置しても良い。
【0017】
また、装填部12には、台部15の機体奥側上方に機体左右方向に沿って配設された回動軸16と、この回動軸16に回動可能に支持されて台部15の上側で上下に揺動可能とされ、台部15上に装填された紙幣Sを台部15との間で挟持するビルプレス17とが設けられている。
【0018】
処理機本体2は、装填部12の機体奥側に、このように台部15上に装填されたバラの紙幣Sを、下側のものから一枚ずつ分離して機体内に繰り出す分離繰出部20を有している。この分離繰出部20は、装填部12の台部15に、台部15から上部を一部突出させた状態で機体左右方向に沿う軸回りに回転可能に設けられた蹴出ローラ21と、台部15よりも機体奥側に蹴出ローラ21と平行な軸回りに回転可能に設けられた繰出ローラ22と、この繰出ローラ22の上側に繰出ローラ22と平行な軸回りに回転可能に設けられた分離ローラ23とを有している。分離ローラ23は、図示せぬワンウエイクラッチによって繰出ローラ22側が紙幣Sを機体奥方に移動させる方向の回転、すなわち図1における反時計回り方向の回転が規制され、逆方向の回転のみ許容される。
【0019】
このような分離繰出部20は、台部15上に装填されたバラの紙幣Sの最下のものを蹴出ローラ21で繰出ローラ22と分離ローラ23との間に蹴り出し、この蹴り出し時に最下の紙幣Sに引きずられて繰出ローラ22と分離ローラ23との間に移動した紙幣Sを分離ローラ23で止めて蹴り出された最下の紙幣Sのみを繰出ローラ22で機体内方に繰り出す。
【0020】
処理機本体2は、分離繰出部20の機体奥側に接続され、分離繰出部20から繰り出された紙幣Sを搬送する搬送部25を有している。この搬送部25は、紙幣Sを案内する複数のガイド板と搬送ローラと振分部材等で構成されるもので、分離繰出部20から略水平に沿って機体奥側に延出した後に下側に折り返し略水平に沿って機体手前側に延出してリジェクト部13に接続される搬送路26と、この搬送路26の途中から分岐して前下がりに延出する搬送路27とを有しており、搬送路26には、搬送中の紙幣Sの金種、真偽、正損および搬送異常の識別と計数とを行う識別部28が設けられている。
【0021】
処理機本体2は、搬送部25の搬送路27の端末位置に、識別部28により真紙幣かつ正紙幣で正常搬送と識別された紙幣Sを金種混合で一時貯留させる一時貯留部30が接続されている。この一時貯留部30は、機体前面側から開閉可能な返却扉31と、返却扉31とで平面視枠状をなす壁部32と、機体前後方向に水平にスライドすることで返却扉31および壁部32で囲まれた一時貯留空間33の下部を開閉する一時貯留部シャッタ34と、紙幣Sを下方に押し込む昇降可能な押込部35とを有している。そして、処理機本体2には、各部を制御する制御部36と、操作者による操作入力が行われる操作部37と、操作者への表示を行う表示部38とが設けられている。また、返却扉31には、制御部36でロックおよびロック解除が制御される返却扉ロック部39が設けられている。
【0022】
なお、装填部12には、紙幣Sが分離繰出部20の分離繰出方向に短手方向を沿わせる姿勢で装填されることになり、搬送部25は紙幣Sをその短手方向を搬送方向に沿わせた姿勢で搬送し、その短手方向を放出方向に沿わせた姿勢で一時貯留部30およびリジェクト部13のいずれかに放出させる。勿論、紙幣Sを長手方向を搬送方向に沿わせた姿勢で搬送するようにしても良い。
【0023】
そして、紙幣収納カセット3は、処理機本体2の前面2Aに設けられた開閉可能な扉体40を開いた状態で処理機本体2に対し機体前後方向に出し入れされることになり、処理機本体2に装填された状態で一時貯留部30の鉛直下方に配置される。以下、紙幣収納カセット3を処理機本体2に装填された状態をもって説明する。
【0024】
図2に示すように、紙幣収納カセット3は、滑りの良い布製であって長さ方向一側に開口部41を有する略有底角筒状に縫製された袋体42を有している。この袋体42は全体的に布製とされることで、三次元のいずれの方向にも変形容易となっているものの、外力を受けない状態では縫製によって有底角筒状をほぼ維持可能になっている。
【0025】
紙幣収納カセット3は、袋体42の開口部41側の周縁部に取り付けられる金属製または合成樹脂製の枠体43を有している。この枠体43は、平面視が長方形枠状をなすとともに袋体42の開口部41側の周縁部の全周に取り付けられる下部構成体44と、この下部構成体44に開閉可能にヒンジ結合された平面視が長方形枠状の上部構成体46とを有している。上部構成体46は下部構成体44に対して閉状態(当接状態)でロック可能とされている。下部構成体44には、周方向に等間隔で係止突起部47が形成されており、袋体42の開口部41側の周縁部が係止突起部47に係止される。そして、下部構成体44の内側に嵌合固定される角リング状の保持部材48によって、係止突起部47に係止された袋体42の上方移動を規制し、係止突起部55からの外れを規制する。
【0026】
紙幣収納カセット3は、その枠体43が、処理機本体2に機体前後方向に沿う水平状態で固定されたガイドレール50で案内されて処理機本体2内に配置されることになり、ガイドレール50の上面に載置されて水平状態に支持されることになる。
【0027】
上部構成体46には、枠体43の上部に形成された導入口52を開閉するスライド式のカセットシャッタ(シャッタ)53が設けられている。このカセットシャッタ53は、上部構成体46に形成されたガイド溝54に沿って導入口52を機体前後方向の一方から他方まで水平状態でスライドする平板状のスライド体55と、このスライド体55に回動軸56を介して回動自在にヒンジ結合される揺動体57とを有している。
【0028】
上部構成体46には、閉状態のカセットシャッタ53の下側に、一対のフラッパ60がそれぞれ回動軸61を中心に回動可能に設けられている。これらフラッパ60は、それぞれが支持される回動軸61から互いに近接する方向に延出し、平面視で導入口61内に両側から突出する閉状態と、回動軸61を中心に下方に回動して平面視で導入口61内から退避する開状態との間で回動可能とされ、閉状態となるように図示せぬネジリバネで付勢されている。
【0029】
一時貯留部30の鉛直下方位置つまり紙幣収納カセット3が装填される装填空間には、上下方向に沿うガイド62に沿って昇降可能な可動ステージ63が設けられている。この可動ステージ63は、機体左右方向に沿って延在するように配置された回転自在の支持ローラ64を有している。可動ステージ63は、図示略のスプリングで常時上方向に付勢されており、上限位置においては図示略のストッパに当接する。
【0030】
以上の紙幣処理機1においては、処理機本体2の前面の扉体40を開いた状態で、カセットシャッタ53が閉状態とされた空の紙幣収納カセット3を処理機本体2内の所定の装填位置に装填する。つまり、紙幣収納カセット3の枠体43をガイドレール50上を摺動させて奥側の所定位置まで移動させる。すると、カセットシャッタ53のロックが解除されるとともに枠体43が処理機本体2にロックされる。
【0031】
ロックが解除されたカセットシャッタ53を処理機本体2の前面2A側に引き出すと、引き出されたカセットシャッタ53は、スライド体55が導入口52から退避する位置に位置すると揺動体57が全体として枠体43よりも外側に位置し、回動軸56を介して回動可能となって下方に延出する姿勢に折り畳まれる。
【0032】
上記した装填時に、変形容易な袋体42は、上部の待機位置に位置する可動ステージ63の支持ローラ64の上側に一部載置されることになり、これにより、袋体42は中間部が窄められた状態となる。このとき、袋体42の窄められた窄部67よりも上側が紙幣Sを収納する収納空間68となり、袋体42の窄められた窄部67が収納空間68の底部となる。
【0033】
そして、例えば、紙幣Sの入金収納処理を行う場合には、操作者が装填部12のビルプレス17を持ち上げてこれと台部15との間に紙幣Sを、その短手方向を機体前後方向に沿わせた状態で装填する。このとき、金種混合の装填および単一金種の装填のいずれも可能である。そして、操作者が操作部37に入金開始の操作を入力すると、制御部36が分離繰出部20と搬送部25とを駆動する。すると、装填部12に装填された紙幣Sが最下のものから一枚ずつ機内に繰り出され、搬送部25で搬送される。その途中で識別部28により受け入れ可能と識別された紙幣Sが搬送路27から一時貯留部30内に放出され、それ以外の紙幣Sがリジェクト部13に放出される。なお、リジェクト部13に放出された紙幣Sはそのまま機外へ取り出し可能となる。
【0034】
上記のようにして、装填部12に装填された紙幣Sが、リジェクト部13および一時貯留部30のいずれかに放出されることですべてなくなると、制御部36は、分離繰出部20および搬送部25を停止させて、識別部28の識別結果に基づいて一時貯留部30に一時貯留された紙幣Sの識別結果を表示部38に表示させる。この表示を見て操作者がキャンセル操作を操作部37に入力すると、制御部36は返却扉ロック部39で返却扉31のロックを解除して開放可能とし、操作者が返却扉31を開いて直接一時貯留部30の紙幣Sを取り出すことになる。
【0035】
他方、表示を見て操作者が承認操作を操作部37に入力すると、制御部36は一時貯留部シャッタ34を開作動させることになり、一時貯留空間33から、紙幣Sが下方に落下して、カセットシャッタ53が開放された紙幣収納カセット3の導入口52を通って閉状態の一対のフラッパ60上に載置される。続いて、制御部36は、押込部35を下降させて、一対のフラッパ60上の紙幣Sを、これらフラッパ60を下方に回動させながら押し込む。すると、紙幣Sは、一対のフラッパ60を通過して、可動ステージ63で窄められた窄部67で底部が形成される袋体42の収納空間68の底部または既に収納された紙幣S上に収納される。一対のフラッパ60は紙幣Sが離れることで図示略のネジリバネの付勢力で水平状態に戻る。このとき、袋体42の可動ステージ63で窄められた窄部67より下側に紙幣Sが進入することはない。
【0036】
また、このとき、押込部35の下降による紙幣Sを介しての押圧で、可動ステージ63とその支持ローラ64で窄められて形成される収納空間68の底部とが、押し込む紙幣量に応じて下降することになる。
【0037】
その後、押込部35が閉状態の一対のフラッパ60間を通過しながら上昇し、この押込部35の上昇によって図示略のスプリングの付勢力で、可動ステージ63とその支持ローラ64で窄められて形成される収納空間68の底部とが上昇することになり、収納空間68内の紙幣Sは支持ローラ64上にある袋体42の一部と一対のフラッパ60とで挟持されることになる。
【0038】
なお、以上の紙幣処理機1で紙幣Sの計数処理を行う場合は、上記と同様にして、装填部12に装填された紙幣Sがすべてリジェクト部13および一時貯留部30に搬送されたら、一時貯留部30から紙幣収納カセット3に紙幣Sを収納せずに、返却扉31を開いて一時貯留部30の紙幣Sを操作者に返却することになる。
【0039】
上記のようにして紙幣Sを収納した紙幣収納カセット3を処理機本体2から取り出す場合には、まず、操作者は、扉体40を開き、揺動体57を水平に持ち上げて枠体43に押し込むことでカセットシャッタ53を閉じる。すると、カセットシャッタ53が閉状態でロックされるとともに、枠体43の処理機本体2に対するロックが解除されることになり、紙幣収納カセット3が処理機本体2から取り出し可能となる。このようにして処理機本体2から取り出された紙幣収納カセット3から紙幣を取り出す際には、操作者が上部構成体46の下部構成体44に対するロックを解除して上部構成体46をカセットシャッタ53と一体に揺動させて開き、袋体42内から紙幣を取り出すことになる。
【0040】
ところで、図3に示すように、紙幣処理機1から取り出した紙幣収納カセット3は、専用の搬送ケース70に収容されて運ばれる。この搬送ケース70は、主に外枠を形成し自立可能に構成されたケース本体部72と、紙幣収納カセット3の枠体43を下方から支持する支持部73と、ケース本体部72の下部開口部を閉塞する底部74(後述する)とで構成されている。ケース本体部72は、図4に示すように上面視略四角形状に配置された4枚の縦壁76a,76b,76c,76dを備え、これら縦壁76a〜76dのそれぞれ隣り合う辺同士がヒンジ結合によって回動自在に接続されている。なお、図3では、図示都合上ヒンジ構造を省略している(以下、図4〜図11も同様)。
【0041】
支持部73は、ケース本体部72の向かい合う1対の縦壁76a,76cと平行に配置される2枚の外側縦板部77,77と2枚の内側縦板部78,78とで構成されている。なお、図4では、外側縦板部77,77および内側縦板部78,78が縦壁76aと平行に配置されている場合を示しているが、縦壁76b,76dと平行になるように設けてもよい。
【0042】
外側縦板部77,77は、縦壁76a,76cの近傍にそれぞれ配置されており、その左辺及び右辺がそれぞれ縦壁76b,76dにヒンジ結合により回動自在に接続されている。各内側縦板部78,78は、平面視が長方形枠状の枠体43の外側の短辺よりもやや長く、外側の長辺よりも短い所定の距離だけ外側縦板部77,77から離間したケース本体72の内側に配置され、外側縦板部77,77と同様にヒンジ結合により縦壁76b,76dに回動自在に接続されている。すなわち、搬送ケース70には、外側縦板部77,77と内側縦板部78,78との間に、縦壁76a,76cに平行な2列の上部開口部90が形成されることとなる。
【0043】
図5に示すように、内側縦板部78,78には、この内側縦板部78,78の上下中央位置よりもやや下方位置に、縦壁76a,76cに沿う(図5の紙面表裏方向に沿う)帯状の孔79が形成されている。
底部74は、上述した外側縦板部77の下部内側にそれぞれヒンジ結合により回動自在に配置された一対の底板80,80で構成され、底部74が閉塞状態となる場合に、それぞれの底板80,80の端部81,81が前述した孔79の開口下縁に支持されて略水平状態となる。
【0044】
また、底部74を開放する際には、底板80,80の端部81,81が上方(図5中、矢印で示す)に揺動して、これら底板80,80の上面がそれぞれ外側縦板部77,77の内面に当接し、図6に示すように、外側縦板部77,77と底板80,80とが重なった状態になる。ここで、搬送ケース70の孔79の上下幅は、底板80,80を揺動させたときに、その端部81,81が孔79の開口上縁に干渉しない所定の幅に設定されている。また、ケース本体部72の縦壁76a,76cの外面には、搬送ケース70を把持し易いようにそれぞれ取っ手82が取り付けられている(図4参照)。
【0045】
図7に示すように、上述した枠体43と袋体42とからなる紙幣収納カセット3には、袋体42の下端部83に係止手段であるフック84が取り付けられている。紙幣収納カセット3は、紙幣Sが収納されていないときに、図8に示すように、袋体42を枠体43の長辺側に巻回した保管用の姿形にすることができる。なお、枠体43の短辺側に袋体42を巻回するように設定してもよい。
【0046】
より具体的には、紙幣収納カセット3の袋体42を完全に伸ばして十分な張力をかけながら枠体43に巻回すると、袋体42の端部83に取り付けられたフック84が枠体43の長辺側の下面縁部に設けられた凸部等の係止部85に係止可能となる。そして、このフック84が枠体43の係止部85に係止されることで、枠体43への袋体42の巻回状態が保持される。このように、紙幣収納カセット3を保管用の姿形にする場合、張力をかけながら枠体43に巻回するため、作業者が袋体42を意識的に伸ばすことを促すことができる。ここで、上述のフック84が係止部85に係止される際には、フック84の弾性や袋体42の伸縮性によって係止状態が維持される。なお、上述の実施の形態では、簡易な構成としてフック84を係止部85に係止したが、係止可能な構造であればフック84に限られるものではない。
【0047】
次に上述した紙幣収納カセット3及び搬送ケース70の作用を説明する。
図3に示すように、紙幣処理装置1から取り出した紙幣収納カセット3を、枠体43の短辺が外側縦板部77及び内側縦板部78と平行で且つ袋体42を下方に向けた状態で、搬送ケース70の上部開口部90に挿入する。すると、枠体43の短辺側の下面が外側縦板部77,77及び内側縦板部78,78の上縁に載置され、枠体43が支持部73によって下方から支持され、紙幣収納カセット3が搬送ケース70に収容された状態となる。同様に、縦壁76a,76cに沿って長尺な上部開口部90に、収容可能な所定の個数だけ紙幣収納カセット3を並列に収容し、その後、この搬送ケース70を収容した紙幣収納カセット3を搬送先である集金センターなどに搬送する。
【0048】
搬送先に搬送ケース70が到着すると、紙幣収納カセット3を搬送ケース70から取り出して、上述した所定の手順で紙幣収納カセット3に収納されている紙幣Sを取り出す。
【0049】
紙幣収納カセット3から紙幣Sを取り出した後、空の紙幣収納カセット3を保管用の姿形にすべく、その袋体42を図8に示すように枠体43に巻回して袋体42の端部83のフック84を枠体43の係止部85に係止させる。そして、保管用の姿形になった紙幣収納カセット3を、例えば、図9に示すように、保管室の所定の場所に積み上げて保管する。
【0050】
また、紙幣収納カセット3を取り出した搬送ケース70を、図5,6に示すように、底部74が閉塞された状態から、底板80,80の端部81,81を上方に揺動させて図6に示すように底板80,80が外側縦板部77,77に当接した状態にする。この状態で、図10に示すように、ケース本体部72の対角線上の角部91a,91cをケース本体72の内側(図10中矢印で示す方向)に向かって押圧すると、ケース本体部72の縦壁76a〜76dをヒンジ結合する接続部92a〜92d及び支持部73をヒンジ結合する接続部93がそれぞれ所定の方向に回動して、搬送ケース70が折畳まれる。なお、折畳まれた状態の搬送ケース70を組み立てる手順は、上述した折畳む手順と逆の手順で行われ、角部91a,91cをそれぞれケース本体72の外側に向かって広げた後に底部74を閉塞させる。
【0051】
次に、保管用の姿形で保管されている紙幣収納カセット3を紙幣処理機1が設置されている場所まで搬送する際には、図11に示すように、組み立て済みの搬送ケース70に紙幣収納カセット3を収容して搬送する。より具体的には、紙幣収納カセット3の枠体43の長辺が支持部73の外側縦板部77,77及び内側縦板部78,78に対して平行となる状態、すなわち紙幣を収納しているときと90度異なる角度で上部開口部90から搬送ケース70内に重ねて収容する。この場合、縦壁76a〜76dの高さ寸法に応じた所定の個数だけ紙幣収納カセット3を重ねて搬送ケース70内に収容することができるため、紙幣Sを収納しているときよりも多数の紙幣収納カセット3を収容することができる。
【0052】
なお、図11に示す搬送ケース70は上述した実施の形態の変形例を示しており、紙幣Sが収納された紙幣収納カセット3を収容したときに紙幣収納カセット3の縦壁76a,76cに沿う方向への変位を規制する規制手段95が、外側縦板部77,77及び内側縦板部78,78の上部に突設されている。
【0053】
この規制手段95は、ケース本体部72の縦壁76b,76dに沿って形成された板状の部材であり、縦壁aに沿って枠体43の短辺の長さに対応する所定の間隔で配置されている。また、この規制手段95は、それぞれ外側縦板部77および縦壁76a,76cの間に配置され外側縦板部77と縦壁76a、76cとにそれぞれヒンジ結合により接続される部材と、内側縦壁部78,78の間に配置され内側縦壁部78,78にそれぞれヒンジ結合により接続される部材とで構成されている。また、この変形例では、外側縦板部77,77および内側縦板部78,78の上縁位置がケース本体部72の上縁位置よりも低い位置に配置されているが、これらの上縁位置を一致させてもよい。
【0054】
したがって、上述の実施の形態によれば、袋体42内部の紙幣Sが回収され空の状態にされたときに、袋体42を枠体43に巻回して保管用の姿形にすることができるため、空になった紙幣収納カセット3のサイズを縮小して取扱性及び保管効率の向上を図ることができる。
【0055】
また、袋体42を枠体43に巻回させたときに、袋体42の下端部83を枠体43に係止させることができるため、空の紙幣収納カセット3をよりコンパクトな状態で保管することができる。
【0056】
さらに、紙幣収納カセット3の枠体43を、自立可能に構成されたケース本体部72の上部開口部90に設けられた支持部73によって支持することができるため、紙幣収納カセット3を安定的且つ容易に搬送することができる。
【0057】
そして、紙幣収納カセット3を搬送して取り出した後に搬送ケース70を折畳むことができるため、紙幣収納カセット3を収容しない保管時に搬送ケース70を小型化することができ、保管効率の向上を図ることができる。
【0058】
尚、この発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、袋体42を枠体43に巻回する場合について説明したが、袋体42を単に折畳んだ状態で係止手段によって枠体に係止させる構成にしてもよい。
また、上記実施の形態では、搬送ケース70において、ヒンジ結合によって回動自在に構成した場合について説明したが、回動自在な構成であればヒンジ結合に限られるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施の形態における紙幣処理機の概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態における処理機本体内部の部分断面図である。
【図3】本発明の実施の形態における搬送ケース及び紙幣収納カセットの斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態における搬送ケースの斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態における底部が閉塞状態の場合の図4のA−A線に沿う断面図である。
【図6】本発明の実施の形態における底部が開放状態の場合の図4のA−A線に沿う断面図である。
【図7】本発明の実施の形態における紙幣収納カセットの側面図である。
【図8】本発明の実施の形態における紙幣収納カセットの保管用の姿形の側面図である。
【図9】本発明の実施の形態における紙幣収納カセットの保管例を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態における搬送ケースが折り畳まれた状態を示す平面図である。
【図11】本発明の実施の形態における保管用の姿形の紙幣収納カセットを収容した状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0060】
42 袋体
41 開口部
43 枠体
52 導入口
53 カセットシャッタ(シャッタ)
72 ケース本体部(ケース本体)
73 支持部(支持手段)
84 フック(係止手段)
85 係止部(係止手段)
90 上部開口部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
布製でいずれの方向にも変形容易な袋体と、該袋体の開口部に取り付けられ導入口を開閉するシャッタを有した枠体とを備えることを特徴とする紙幣収納カセット。
【請求項2】
前記袋体は、前記枠体と前記袋体とを係止させる係止手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の紙幣収納カセット。
【請求項3】
請求項1又は2に記載した紙幣収納カセットを搬送するための搬送ケースであって、自立可能なケース本体と、該ケース本体の上部開口部に設けられ前記枠体を支持する支持手段とを備えることを特徴とする搬送ケース。
【請求項4】
前記紙幣収納カセットを収容していないときに、折り畳み可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の搬送ケース。
【請求項1】
布製でいずれの方向にも変形容易な袋体と、該袋体の開口部に取り付けられ導入口を開閉するシャッタを有した枠体とを備えることを特徴とする紙幣収納カセット。
【請求項2】
前記袋体は、前記枠体と前記袋体とを係止させる係止手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の紙幣収納カセット。
【請求項3】
請求項1又は2に記載した紙幣収納カセットを搬送するための搬送ケースであって、自立可能なケース本体と、該ケース本体の上部開口部に設けられ前記枠体を支持する支持手段とを備えることを特徴とする搬送ケース。
【請求項4】
前記紙幣収納カセットを収容していないときに、折り畳み可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の搬送ケース。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−64153(P2009−64153A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−230262(P2007−230262)
【出願日】平成19年9月5日(2007.9.5)
【出願人】(500267170)ローレル機械株式会社 (86)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月5日(2007.9.5)
【出願人】(500267170)ローレル機械株式会社 (86)
【Fターム(参考)】
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