説明

紙葉類集積分離装置

【課題】
紙幣を堆積させて格納する一つ口の紙葉類集積分離装置において、折れぐせがついた紙葉類も集積することができ、分離時のスキューも低減する小型化可能で高信頼の紙葉類集積分離機構を提供する。
【解決手段】
紙葉類集積時に装置内へ搬送される紙葉類を沿わせるガイドを有し、1枚ずつ搬送されてくる紙葉類を積み重ねることで集積格納し、格納してある堆積紙葉類を集積時と同じ口から1枚ずつ分離する一つ口の紙葉類堆積型の紙葉類集積分離装置において、ガイドの紙葉類が接触する面上で、前記ガイドの搬送される紙葉類の入り口と、搬送される紙葉類が完全に集積されるときに到達する前記ガイドの先端を結んだ直線よりも前記ガイドの紙葉類が接触する面の搬送方向断面が突出部を設け、折れぐせを有する紙葉類もこの突出部で折れぐせを効果的に抑えることで、後続紙葉類との衝突を回避でき、紙葉類の折れや詰まりを低減できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1枚ずつ搬送される紙幣や小切手などの紙葉類を重ねて集積格納し、格納した紙葉類を1枚ずつに分離する紙葉類集積分離装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
1枚ずつ搬送される紙葉類を集積し、集積した紙葉類を集積時と同じ口から分離する集積分離装置として、例えば特開2001−240294号公報(特許文献1)がある。
この特許文献1では、紙葉類集積時に紙葉類が進入する部分にガイド類と集積済み紙葉類で囲まれた集積空間を空けており、紙葉類はこの集積空間に搬送される。
【0003】
この紙葉類集積分離装置では、紙葉類を安定して集積するために前記集積空間は紙葉類が進入する入り口側は広く、先に行くほど狭くなるような略三角形形状をしている。さらに、紙葉類が進入する入り口付近には、弾性体がブラシ状に設けられているシートローラが回転しており、紙葉類の後端を集積紙葉類側へ掻き出し、後続紙葉類と衝突しないようにしている。
また紙葉類分離時には、前記集積空間を構成していたガイド類の一部が、分離しようとする紙葉類と接触しないように退避し、同時に分離するためのローラが露出する。前記ローラに紙葉類を圧接させ、ローラとの摩擦力により紙葉類の分離を行う。
【0004】
【特許文献1】特開2001−240294号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1では、例えば搬送方向と略直行する向きに折れがある紙葉類を取り扱う場合、集積済み紙葉類と、後から搬送されてくる紙葉類が衝突し、紙葉類の折れや、詰まりなどの障害を起こしてしまう場合がある。
【0006】
また、印刷や透かしの状態により紙面内で厚さの分布をもつ紙葉類の場合、紙葉類を同じ向きに堆積していくと、堆積紙葉類の最上部は厚い部分が最も高く、薄い部分は低くなるように傾斜してしまう。傾斜した紙葉類を分離する時、分離するためのローラに前記紙葉類を圧接させると、各ローラへの押付力が不均一となり、紙葉類が高い部分の方が押付力も大きく、低い部分は押付力も小さくなり、押付力が大きい側が先行するように紙葉類が斜めに斜行して分離される。斜行した紙葉類は、紙葉類の認識率低下や、搬送時の詰まりの原因になる恐れがあった。
【0007】
本発明の目的は、折れぐせを有する紙葉類も安定して集積することができ、かつ、分離時の斜行を低減することができる紙葉類集積分離機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的は、紙幣が堆積される底板と、前記紙幣が出入りする出入口部と、この出入口部を有する第1の壁面と、この第1の壁面と対抗する位置のある第2の壁面と、前記出入口から前記紙幣を繰り出すローラと、このローラによって搬送される前記紙幣に沿って設けられたガイドとを備えた紙葉類集積分離装置において、前記ガイドの表面と前記第1の壁面の延長線の交点と前記ガイドの表面と前記第2の壁面の交点とを結んだ直線よりも突出する部分を前記ガイドが備えていることにより達成される。
【0009】
また、上記目的は、前記ガイドが2つ以上に分割され、第1のガイドは前記出入口近傍で回動可能に設け、第2のガイドは前記突出部を有し、前記第1のガイドに対し回動可能に設け、前記第2のガイドが前記第1のガイドに対して回動することで、前記突出部の突出量が変化することにより達成される。
【0010】
また、上記目的は、前記第2のガイドが有する前記突出部に堆積している紙葉類に接触する位置にローラを設け、紙葉類分離時に前記ローラが所定の押付力で紙葉類に接触するように前記第2のガイドを弾性体により堆積紙葉類側へ押付けることをことにより達成される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、折れぐせが付いた紙幣などでも障害なく集積することができ、分離時にスキューも低減することができる、小型な紙葉類集積分離装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施例について図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0013】
まず、本発明が適用される一例である、金融機関等に設置される現金自動取引装置を用いて説明する。
図1は、現金自動取引装置の一例を示す斜視図である。
図1において、現金自動取引装置100の内部には、利用者が紙幣を投入(入金)、または、利用者へ紙幣を放出(出金)する紙幣取扱装置101と、利用者のカードを処理し、取引明細票を印字して放出するカード・明細票処理装置102と、通帳に取引内容を記帳する通帳処理装置103と、利用者に操作案内を表示し利用者からの指示を入力する利用者操作部104と、前記各装置を監視制御する本体制御部105などで構成される。
【0014】
ここで、紙葉類の一例は紙幣であり、紙幣を取り扱う紙葉類取扱装置101について次に説明する。
図2は、本発明を適用する紙幣取扱装置101の構成を示す側面図である。
図2において、紙幣取扱装置101は、利用者が紙幣の投入、取り出しを行う入出金口70と、紙幣の判別を行う紙幣判別部71と、入金した紙幣を取引成立までの間一旦収納する一時保管庫72と、入金時取引が成立した紙幣を収納する入金庫73と、入出金兼用の還流庫74と、前記各ユニットに紙幣を搬送する紙幣搬送路75と、前記各ユニットを監視制御する制御部76とから構成される。
【0015】
入出金口70は、利用客に投入された紙幣を紙幣搬送路75へ1枚ずつ繰り出し、また紙幣搬送路75から搬送された紙幣を集積して利用客へ放出するものである。紙幣判別部71では、紙幣搬送路75により搬送された紙幣の光学的磁気的特徴を測定し、搬送紙幣の金種や真偽など判別する。
【0016】
一時保管庫72は搬送された紙幣を一時格納する部分であり、たとえば、利用客が入金した紙幣を一時保管し、利用客が取引を認めた場合は入金庫73、還流庫74へ収納し、認めない場合は紙幣を入出金口70へ搬送し、利用客へ現品を返却する。入金庫73は、搬送された紙幣を格納する金庫であり、入金だけの紙幣や、切れや折れを有する紙幣、斜行されて搬送された紙幣など装置での取扱いに適さない紙幣を格納する。還流庫74は、利用客によって投入された紙幣を格納し、格納された紙幣を取引に応じて紙幣搬送路75へ繰り出し、利用客へ出金する集積分離装置を有する。本発明に関わる還流庫74の集積分離装置については後に詳細に説明する。
【0017】
また、図2は、入金庫73を1つ、還流庫74を3つ実装している例であるが、これらの組み合わせは自由であり、実装数も自由に設定できる。例えば、入金庫73を2つ、還流庫74を2つの組み合わせでもよい。
【0018】
紙幣搬送路75は、例えば、紙幣を挟むように設置されたベルトやローラと、ベルトやローラを駆動する駆動モータで構成される。さらに、紙幣搬送路75の分岐点には電磁ソレノイドにより駆動する切り替えゲートがあって、紙幣搬送方向を切り替えることができる。したがって、取引動作ごとに、駆動モータの回転方向と、切り替えゲートを切り替えることで、紙幣は紙幣判別部71を双方向に通過し、入出金口70、一時保管庫72、入金庫73、還流庫74それぞれの間を搬送される。
【0019】
制御部76は、前記各ユニットの駆動モータや電磁ソレノイドなどのアクチュエータやセンサと接続され、取引に応じて、センサの状態を監視しながら、アクチュエータを制御する。さらに、現金自動取引装置100の本体制御部105と接続され、本体制御部105からの指令により紙幣取扱装置101の制御を行い、また、紙幣取扱装置101の状態を本体制御部105へ報告する。
【0020】
次に、本発明に関わる還流庫74の従来の集積分離装置について図3、図4を用いて説明する。
図3は還流庫74の集積時の状態を示す側面図であり、図4は還流庫74の分離時の状態を示す側面図である。
【0021】
図3、図4において、還流庫74の集積分離装置は、ピックアップローラ10と、フィードローラ11と、ゲートローラ12と、底板13と、スタックガイド14と、シートローラ15と、奥壁16と、前壁17と、ピンチローラ18と、センサ類などで構成される。
【0022】
ピックアップローラ10とフィードローラ11は外周の一部分のみゴム等の高摩擦部材で構成されており、ピックアップローラ10およびフィードローラ11を回転させ、一定の周期で摩擦力を働かせて紙幣を搬送する。ピックアップローラ10はフィードローラ11とギヤで動力連結されているため、ピックアップローラ10とフィードローラ11は同方向に同速度で回転する。フィードローラ11とゲートローラ12は対向して設置され、一方のローラの間に、対向するローラが入り込んだオーバラップ構造をなす。ここをオーバラップ部と呼ぶ。ゲートローラ12は紙幣繰り出し方向には回転できない構造となっており、集積時にはフィードローラ11とのギヤ連結により矢印イの方向に回転する。シートローラ15は弾性体をブラシ状に配したローラで、分離時は回転せず、集積時のみゲートローラ12と連動して矢印トの方向へ回転する。底板13は駆動ベルト13bにより矢印ロ、矢印ハの方向に上下し、上に堆積される紙幣1を上下する。スタックガイド14は、集積時には図3に示すように下方へ傾斜し、ピックアップローラ10を隠している。分離時は図4に示すように上方へ回動し退避し、搬送ガイドの役目をなす。前壁17奥壁16は搬送される紙幣が出入りする口側と奥側にあり、前壁17と奥壁16の間に紙幣は堆積されている。
【0023】
次に還流庫74の集積分離装置の動作について説明する。まず、集積動作について説明する。スタックガイド14はピックアップローラ10を隠す位置まで下がり、堆積している紙幣1と前壁17とで、集積する紙幣が搬送されてくるための、略三角形の集積空間を構成する。紙幣搬送路75から矢印イのように搬送された紙幣は、矢印ホ、矢印トの方向へ回転するフィードローラ11、ピンチローラ18、ゲートローラ12に挟持されて搬送され、フィードローラ11、ゲートローラ12のオーバラップ部を通過して奥壁16と前壁17の間に投げ出される。このとき、紙幣はスタックガイド14に沿って投げ出されるようになっており、堆積している紙幣と干渉しにくいようになっている。集積空間へ投げ出された紙幣は、奥壁16に衝突し止まる。同時に矢印トの方向に回転しているシートローラ15により紙幣後端が下方へ叩き落される。このようにして搬送されてくる紙幣は集積される。
【0024】
次に、分離動作について説明する。
底板13を矢印ニの方向へ駆動させ、紙幣1をピックアップローラ10に所定の圧力で接触させる。ピックアップローラ10を矢印ヘの方向へ回転させると、ピックアップローラの高摩擦部と紙幣の摩擦力により、紙幣がオーバラップ部へ繰り出される。このとき最上部の紙幣と後続の紙幣は紙幣同士の摩擦力が働くため、後続紙幣が最上部紙幣に連れられ、重なった状態で繰り出されオーバラップ構造部に到達することがある。オーバラップ部では、複数のローラが入れ子の構造になっているため、紙幣が波形に変形する。この変形反力が、フィードローラ11とゲートローラ12への押付力となり、摩擦力が働く。このとき、フィードローラ11は矢印への方向へ回転しているため、フィードローラ11に接触している紙幣はそのまま繰り出され、停止しているゲートローラ12に接触している紙幣は滞留する。その結果、紙幣は1枚に分離され、ピンチローラ18とフィードローラ11に挟持されて矢印ロの方向へ搬送され、紙幣搬送路75へ搬送される。
【0025】
ここで、従来の問題点を整理すると、図3に示した従来の集積分離装置ではスタックガイドの搬送方向断面は略直線であり、例えば図5に示すような折れぐせ紙幣2および3では、集積時に堆積している紙幣2と集積空間へ搬送される紙幣3とが衝突し、紙幣2の後端や紙幣3の先端が折れるなどの損傷を受けたり、紙幣詰まるなどの障害の原因となる。
【0026】
また、紙幣分離時にピックアップローラ11の搬送力の不均衡などにより斜行して繰り出されることがある。大きく斜行した紙幣は紙幣鑑別部71で正しく判別されなかったり、搬送中の紙幣詰まりの原因となることがある。
【0027】
そこで、本発明では、図6〜図8に示すようなスタックガイドを実現した。
図6は本発明の一実施例であるスタックガイドの斜視図である。
図7は図6に示したスタックガイドを実装した還流庫の集積時の側面図である。
図8は図6に示したスタックガイドを実装した還流庫の分離時の側面図である。
図6、図7、図8において、スタックガイド14は従来のスタックガイドと同様にフィードローラ11の回転中心11sで回動可能なスタックガイドベース部14bと、このスタックガイドベース部14bと矢印リの方向に移動可能なスタックガイドスライド部20と、スタックガイドスライド部20と回転軸30sで回動可能に設けられたスタックガイド回動部30で、紙幣搬送面を構成する。
【0028】
スタックガイドスライド部20はレールガイドでスタックガイドベース部14bに保持されており、ばね22によりスタックガイドスライド部が長くなるように力がかけられている。スタックガイド回動部30は回転軸30sでスタックガイドスライド部20と回動可能に接続されており、ばね31によりスタックガイド回動部30がスタックガイドスライド部20から離れる力がかけられている。スタックガイドスライド部20の先端には奥板16に接触するためのガイドローラ21がある。
【0029】
スタックガイド回動部30は、図7に示すようにスタックガイド表面の搬送方向断面に搬送方向に対して突出部30aを設け、集積空間の奥側を狭くした。このようにすることで、折れぐせ紙幣2を効果的に押さえることができ、紙幣同士の衝突を低減することができる。
【0030】
また、突出部30aは軸30sを中心に回動し、ばね31で下側へ押さえる構造としてため、図8に示すように分離時に底板13が動作し紙幣1を上昇させた時に、突出部30aが紙幣1に押され、ばね31が変形することで突出部30aが退避することができる。さらに、突出部30aの紙幣が接触する位置に紙幣斜行防止ローラ32を設けた。
【0031】
図9に示すようにピックアップローラ10の搬送力Aが不均一であると紙幣が回転しようとする力が発生する。これに対し、紙幣斜行防止ローラ32を所定の力で接触させると、紙幣斜行防止ローラ32は回転しようとする紙幣1から、力Bをうけ、紙幣斜行防止ローラ32は軸方向が制限されており、反作用として力Cが発生するので力Bと力Cが釣り合うことで紙幣の斜行を低減できる。
【0032】
力Cは紙幣斜行防止ローラ32と紙幣1との摩擦に依存するため、斜行防止ローラ32の外周はゴムなどの高摩擦部材の方が斜行を防ぐ抵抗力が大きくなり望ましい。さらに、紙幣斜行防止ローラ32は紙幣分離方向には回転自由になっているため、分離の障害にはならない。
【0033】
また、図6から図9では突出部30aに紙幣斜行防止ローラ32を実装した形態を示したが、紙幣斜行防止ローラ32がなく、突出したガイドがあるだけでも紙幣斜行低減効果はある。しかし、紙幣斜行抵抗力Cを上げようとばね31により押付力を大きくすると、分離時の搬送抵抗力も増加してしまうため望ましくない。
【0034】
したがって、ばね31は紙幣集積時に紙幣が突出部30aに衝突しても退避することなく、かつ分離時に分離抵抗力にならないように設定している。これにより、突出部30aを回動可能にしても、集積時には十分に折れぐせを押さえ、分離時には退避して分離抵抗にならずに、かつ紙幣の斜行を押えるのに必要な押付力を紙幣斜行防止ローラ32に与えることができる。
【0035】
さらに、取引中に詰まった紙幣などがスタックガイド14の裏側に入り込むことを防止するため、スタックガイド長さが伸縮する構造について説明する。紙幣がスタックガイド14の裏側に入り込むと障害発生時の枚数確認が困難になり望ましくない。そこで、スタックガイドスライド部20を設け、ばね22で奥板16側へ突出する側の力をかける。このとき、ガイドローラ21が奥板16に接触し、スタックガイドスライド部の位置を制限する。これにより、必要なの入れ子量を確保したまま、スタックガイド14が回動できる。さらに、スタックガイドスライド部がスライドすることで、奥壁16からのスタックガイド14の先端突出量も必要最低限にでき、装置の小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明を適用する現金自動取引装置の一実施例の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明を適用する紙幣取扱装置の一実施例を示す側面図である。
【図3】従来の還流庫の集積状態を説明する側面図である。
【図4】従来の還流庫の分離状態を説明する側面図である。
【図5】従来の還流庫の集積時の課題を説明する側面図である。
【図6】本発明に関わる還流庫のスタックガイドの斜視図である。
【図7】本発明に関わる還流庫の集積状態を説明する側面図である。
【図8】本発明に関わる還流庫の分離状態を説明する側面図である。
【図9】本発明に関わる還流庫の分離時の作用を説明する模式図である。
【符号の説明】
【0037】
100…現金自動取引装置、101…紙幣取扱装置、102…カード・明細票処理装置、103…通帳処理装置、104…利用者操作部、105…本体制御部、1…紙幣、70…入出金口、71…紙幣判別部、72…一時保管庫、73…入金庫、74…還流庫、75…紙幣搬送路、76…制御部、10…ピックアップローラ、11…フィードローラ、11s…フィードローラ回転軸、12…ゲートローラ、13…底板、13b…底板駆動ベルト、14…スタックガイド、15…シートローラ、16…奥壁、17…前壁、18…ピンチローラ、20…スタックガイドスライド部、21…ガイドローラ、30…スタックガイド回動部、30a…突出部、31…ばね、32…紙幣斜行防止ローラ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙幣が堆積される底板と、前記紙幣が出入りする出入口部と、この出入口部を有する第1の壁面と、この第1の壁面と対抗する位置のある第2の壁面と、前記出入口から前記紙幣を繰り出すローラと、このローラによって搬送される前記紙幣に沿って設けられたガイドとを備えた紙葉類集積分離装置において、
前記ガイドの表面と前記第1の壁面の延長線の交点と前記ガイドの表面と前記第2の壁面の交点とを結んだ直線よりも突出する部分を前記ガイドが備えていることを特徴とする紙葉類集積分離装置。
【請求項2】
前記請求項1記載の紙葉類集積分離装置において、
前記ガイドが2つ以上に分割され、第1のガイドは前記出入口近傍で回動可能に設け、第2のガイドは前記突出部を有し、前記第1のガイドに対し回動可能に設け、前記第2のガイドが前記第1のガイドに対して回動することで、前記突出部の突出量が変化することを特徴とする紙葉類集積分離装置。
【請求項3】
前記請求項2記載の紙葉類集積分離装置において、
前記第2のガイドが有する前記突出部に堆積している紙葉類に接触する位置にローラを設け、紙葉類分離時に前記ローラが所定の押付力で紙葉類に接触するように前記第2のガイドを弾性体により堆積紙葉類側へ押付けることを特徴とする紙葉類集積分離装置。
【請求項4】
前記請求項1記載の紙葉類集積分離装置において、
前記ガイドが2つ以上に分割され、第1のガイドは前記出入口近傍で回動可能に設け、第2のガイドは前記第1のガイドに対し紙葉類搬送方向に移動可能なレールガイドで接続され、前記ガイドの紙葉類搬送方向の長さが伸縮することを特徴とする紙葉類集積分離装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−21860(P2006−21860A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−200007(P2004−200007)
【出願日】平成16年7月7日(2004.7.7)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】