説明

細胞計測装置

【課題】細胞の染色により、細胞一つ一つを検出し、細胞の個数を計測する装置において、計測効率を向上させる細胞計測装置1を提供することを目的とする。
【解決手段】発色染色試薬を用いて染色した検体中に存在する細胞数を計測する場合において、計測途中の時点でも、あらかじめ設定しておいた数値を超えた場合、警告発生手段7を備えることで警告を発生させたり、計測中断手段11を備えることで、計測を中断させたり、細胞数推測手段10を備えることで、現在の計測結果から最終結果の細胞数を推測し、あらかじめ設定しておいた数値を超えた場合には警告を発生したり、計測を中断させたりできる計測効率の高い細胞計測装置1が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞を発色試薬で染色し、発色した点の個数や面積を計測することによって細胞の個数を計測する細胞計測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来この種の細胞計測装置としては、例えば、特許文献1に示されたものが知られている。
【0003】
以下、この種の細胞計測装置について図13を参照しながら説明する。
【0004】
細胞計測装置としては、微生物計測装置101を利用して実施されており、微生物計測装置101としては、細胞を含む試薬染色検体102に励起光照射手段103より励起光を励起光分光フィルター104、光の方向を変えるプリズム105を介して発色染色検体102に照射し、蛍光染色検体102上の染色された細胞が前記励起光により発生する蛍光を対物レンズ106により集光し、プリズム105および、蛍光のみを分離する蛍光分光フィルター107を介して撮影手段108内に伝達し、撮影手段108内で蛍光画像を撮影し、その撮影画像を通信ケーブル109を介して微生物計測手段110におくり細胞の個数を計測する微生物計測装置101が記載されている。この特許文献1の中には、蛍光染色試薬の変わりに、発色染色試薬を利用した発明も記述されている。
【特許文献1】特開2001−340072号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来の微生物計測装置では、撮影された画像に異常があったり、計測結果に異常があったりしても結果が異常であるという警告を発生する機能をもたないため、計測の即時中断ということができず、計測時間を無駄にしてしまうという課題があり、計測の効率を向上させるということが要求されている。
【0006】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、計測結果の異常、計測撮影画像の異常を判断し即座に警告を発し、計測を中断する機能を備えることで、計測効率の高い微生物計測装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の細胞計測装置は、上記目的を達成するため、検体中の細胞を発色染色試薬を用いて染色し、検体を観察できる光を照射し、検体を観察し、観察した検体の中の特定の色で観察される観察点の個数を計測する装置において、計測途中であってもあらかじめ設定した細胞数を超えた場合に、警告を発する警告発生手段を備えた構成としたものである。
【0008】
この構成により、計測結果、撮影画像が異常である事を異常が発生した時点で知ることができるため不要なデータをとる作業を中止でき、計測効率の高い細胞計測装置を提供できる。
【0009】
また他の手段は、計測中に計算された結果より、最終結果を推測する細胞数推測手段を備えた構成としたものである。
【0010】
この構成により、計測結果が最終いくらになるか、その結果が異常であるかどうかを、最終計測結果をまたずに計測途中で知ることができ、異常であった場合には計測途中で計測を中断することができ計測効率の高い細胞計測装置を提供できる。
【0011】
また他の手段は前記細胞数推測手段により、最終結果があらかじめ設定した数値を超えることが予想された場合に警告を発する警告発生手段を備えた構成としたものである。
【0012】
この構成により、計測中に設定と計測結果の人為的な比較をおこなわずに、装置側から異常であることを教えてくれるため、確実に異常情報を確認できる細胞計測装置を提供できる。
【0013】
また他の手段は、警告発生時に計測を中断する計測中断手段を備えた構成としたものである。
【0014】
この構成により、警告発生と同時に計測作業を自動的に中止できるため、細胞計測装置の止め忘れがなくなり、計測作業効率の高い細胞計測装置が提供できる。
【0015】
また他の手段は、発色染色試薬で発色した発色点の発色した面積から細胞数を判断する細胞数判断手段を備えた構成としたものである。
【0016】
この構成により、細胞の塊からその中に存在する細胞数を推測でき、計測精度の高い細胞計測装置が提供できる。
【0017】
また他の手段は、細胞数判断手段によって、複数の細胞と判断された発色点の細胞数の数量が予め設定した数量を超えた場合に、警告を発する警告発生手段を備えた構成としたものである。
【0018】
この構成により、塊で存在する細胞に対して、細胞の計測数が多いと異常を発生することができる細胞計測装置を提供できる。
【0019】
また他の手段は、警告発生時に計測を中断する機能備えた構成としたものである。
【0020】
この構成により、異常時に計測を即時に中断でき、効率のよい細胞計測ができる細胞計測装置を提供できる。
【0021】
また他の手段は、予め設定した検査領域での発色点の面積を積算する発色点面積積算手段と、前記発色点面積積算手段を用いて計測中に計算された結果より、最終結果を推測する発色点積算面積推測手段とを備え、その発色点積算面積推測手段によって積算された面積が、予め設定した面積を超えた場合に、警告を発する警告発生手段を備えた構成としたものである。
【0022】
この構成とすることで、細胞の塊が存在していたとしても確実に細胞を占有した面積を計測することで細胞数を知ることができ、規定値を超えた場合には警告を発生し、計測作業効率を向上させることができる細胞計測装置を提供できる。
【0023】
また他の手段は、計測を中断する計測中断手段を備えた構成としたものである。
【0024】
この構成により、警告発生と同時に計測作業を自動的に中止できるため、計測作業効率の高い細胞計測装置が提供できる。
【0025】
また他の手段は、発色している発色点の形状または面積により発色点を分類し複数種類の細胞、細胞以外の物質を区別する細胞識別手段を備えた構成としたものである。
【0026】
この構成により、細胞とそれ以外の物質を区別することができることで、計測精度の高い細胞計測装置が提供できる。
【0027】
また他の手段は、前記細胞計測手段にて計測された発色点の面積を細胞数に変換する細胞数変換手段を備えた構成としたものである。
【0028】
この構成により、細胞の塊を数に変換して計測できるため、精度の高い細胞計測装置が提供できる。
【0029】
また他の手段は、細胞計測装置の駆動するための細胞計測装置駆動ソフトを2重立ち上げできない2重立上防止手段を備えた構成としたものである。
【0030】
この構成により、2重立ち上げによるソフトの動作不良を防止できる細胞計測装置が提供できる。
【0031】
また他の手段は、前記細胞計測装置駆動ソフトの2重立ち上げに対して、警告を発する警告発生手段を設けた構成としたものである。
【0032】
この構成により、ソフトを2重立ち上げしたことを明確に確認できる細胞計測装置が提供できる。
【0033】
また他の手段は、細胞の計測が終わったことを知らせる終了音の発生できる終了音発生手段を備えた構成としたものである。
【0034】
この構成により、計測が終わったことを音声で知ることができるため確実な計測終了確認ができる細胞計測装置が提供できる。
【0035】
また他の手段は、終了音の発生バターンや周波数を可変とできる音質可変手段を備えた構成としたものである。
【0036】
この構成により、計測終了確認がより確実な細胞計測装置が提供できる。
【0037】
また他の手段は、警告音と終了音の発生を違う音質で発生することができる音質可変手段を備えた構成としたものである。
【0038】
この構成により、警告音と計測終了音を確実に区別することができ、計測効率を向上できる細胞計測装置が提供できる。
【0039】
また、他の手段は他の計測ソフトで動かした場合にも細胞計測装置中の部品の動作時間が積算される動作時間積算手段を備えた構成としたものである。
【0040】
この構成により、部品の動作時間を正確に知ることができる細胞計測装置が提供できる。
【0041】
また他の手段は、細胞計測装置駆動ソフトの起動アイコンの外周色と、計測画面の外周色を同じにした構成としたものである。
【0042】
この構成により、現在動作しているソフトがどのソフトであるか明確にできる細胞計測装置が提供できることとなる。
【0043】
また他の手段は、細胞計測装置駆動ソフトと他の駆動ソフトの起動アイコンの色をかえた構成としたものである。
【0044】
この構成により、他の駆動ソフトとの区別が明確になり、ソフトの誤った立ち上げが防ぐことのできる細胞計測装置駆動ソフトを備えた細胞計測装置が提供できる。
【発明の効果】
【0045】
本発明によれば、計測結果の異常には計測中であっても即座に異常情報を発することと、使用者に確実に異常を知らせることができることと、計測終了時には計測終了情報を確実に使用者に知らせることができることで、計測作業効率を高くできるという効果と、細胞の占有する面積から細胞数を計算できるので高精度で計測できるという効果のある細胞計測装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
本発明の請求項1記載の発明は、細胞を発色染色試薬を用いて染色し、光を当てることによって発色した細胞を観察し、特定の色に発色した細胞の個数を計測する装置において、計測途中であってもあらかじめ設定した細胞数を超えた場合に、異常事態であることを知らせる警告を発する警告発生手段を備えたことで、使用者に即座に計測結果の異常を知らせることができるという作用を有する。
【0047】
本発明の請求項2記載の発明は、計測中に計算された結果より、最終結果を推測する細胞数推測手段を備えたことで、最終計測結果を待たずに計測結果の推測値を知ることができるという作用を有する。
【0048】
本発明の請求項3記載の発明は、前記細胞数推測手段により、最終結果があらかじめ設定した数値を超えることが予想された場合に異常警告を発する警告発生手段を備えたことで、最終計測結果をまたずに、異常を知ることができるという作用を有する。
本発明の請求項4記載の発明は、警告発生時に計測を中断する機能を備えたことにより無駄な計測を防ぐことができるという作用を有する。
【0049】
本発明の請求項5記載の発明は、染色試薬で発色した発色点の発色した面積から細胞数を判断する細胞数判断手段を備えたことで、塊で存在する細胞の個数を計測できるという作用を有する。
【0050】
本発明の請求項6記載の発明は、細胞数判断手段によって、複数の細胞と判断された発色点の細胞の数量が予め設定した数量を超えた場合に、警告を発する警告発生手段を備えたことで、細胞の個数が異常であること確実に告知できるという作用を有する。
【0051】
本発明の請求項7記載の発明は、警告発生時に計測を中断する計測中断手段を備えたことで、無駄な計測を省略できるという作用を有する。
【0052】
本発明の請求項8記載の発明は、予め設定した検査領域の発色点の面積を積算する発色点面積積算手段と、前記発色点面積積算手段を用いて計測中に計算された結果より、最終結果を推測する発色点積算面積推測手段を備え、その発色点積算面積推測手段によって計算された面積が、予め設定した数量を超えた場合に、警告を発する警告手段を備えたことで、発色点の面積による計測結果の状態を知ることができ、その結果が異常であればその情報を確実に告知できるという作用を有する。
【0053】
本発明の請求項9記載の発明は、計測を中断する計測中断手段を備えたことで、異常時での計測作業の無駄を省略できるという作用を有する。
【0054】
本発明の請求項10記載の発明は、発色している発色点の形状あるいは面積の大きさの違いにより発色点を分類し複数種類の細胞と細胞以外の物質を区別する細胞識別手段を備えたことで、細胞をより確実に識別できるという作用を有する。
【0055】
本発明の請求項11記載の発明は、計測された発色点の面積を細胞数に変換する細胞数変換手段を備えたことで、細胞数を精密な数値で表現できるという作用を有する。
【0056】
本発明の請求項12記載の発明は、細胞計測装置を駆動するための細胞計測装置駆動ソフトを備えその細胞計測装置駆動ソフトを2重立ち上げできないようにする2重ソフト立上防止手段を設けた構成としたことで、2つの細胞計測装置駆動ソフトが同時に動作しないようにできるという作用を有する。
【0057】
本発明の請求項13記載の発明は、前記細胞計測装置駆動ソフトの2重立ち上げに対して、警告を発する警告発生手段を設けた構成としたことで、細胞計測ソフトの立ち上げ異常をより確実に告知できるという作用を有する。
【0058】
本発明の請求項14記載の発明は、警告音を音の発生パターン、周波数を可変とする等ができる音質変換手段を設けた構成としたことで、警告告知を複数のパターンで行うことができるという作用を有する。
【0059】
本発明の請求項15記載の発明は、細胞の計測が終わったことを知らせる終了音を発生することができる終了音発生手段を備えた構成としたことで、計測終了を確実に告知できるという作用を有する。
【0060】
本発明の請求項16記載の発明は、警告音を音の発生パターン、周波数を可変とする等ができる音質可変手段を設けた構成としたことで、警告告知を複数のパターンで行うことができるという作用を有する。
【0061】
本発明の請求項17記載の発明は、警告音と終了音の発生を違う音質で発生できる音質可変手段を備えた構成としたことで、計測時の計測異常の警告と計測終了を使用者が区別しやすくできるという作用を有する。
【0062】
本発明の請求項18記載の発明は、他の計測ソフトで動かした場合にも細胞計測装置中の部品の動作時間が積算される動作時間積算手段備えたことで、他の細胞計測装置駆動ソフトで駆動した場合を含めた部品の総使用時間を知ることができるという作用を有する。
【0063】
本発明の請求項19記載の発明は、細胞計測装置の起動アイコンの外周色と、計測画面の外周色を同じにしたので、動作中の細胞計測装置がどのソフトか判別しやくできるという作用を有する。
【0064】
本発明の請求項20記載の発明は、駆動ソフトと他の細胞計測ソフトの駆動アイコンの色をかえたことで、他の細胞計測装置との識別をしやすくできるという作用を有する。
【0065】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0066】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1の細胞計測装置の構成図の一例である。従来例と同一部分は同一番号を附し詳細な説明は省略する。図1に示すように、細胞計測装置1は、細胞を発色染色試薬を用いて発色させ、発色した発色点の個数を数え、その個数から細胞数と計測する細胞の数量を計測するものである。細胞計測装置1内に広い波長領域を持つ照明照射手段2を備え、照明照射手段2は例えば白色蛍光灯のような光を試薬染色検体102に照射し、その時試薬染色検体102上の染色された微生物を発色させる。この場合の発色は、微生物が染色試薬により染色されれば特定の波長をより強く反射するようになることをいう。さらに、発色光を集光する対物レンズ106を備え、この対物レンズ106を介して、発色点の画像を撮影するための撮影手段3を備え、撮影手段3は、例えばカラーCCDカメラが用いられ、このCCD上に発色点を結像し、画像としてとりこむ。さらに、電子データとして前記画像を転送するための通信ケーブル109を備え、この通信ケーブル109を介して画像を受け取るための細胞計測装置駆動用パソコン4を備えている。この細胞計測装置駆動用パソコン4は、送られてきた画像から、発色試薬で、発色した細胞を検出し、検出した細胞の個数を計測する細胞計測手段5を備え、細胞計測手段5で計測した結果を、細胞計測装置駆動用パソコン4で表示させるたり、また、警告発生信号がきた時に、細胞計測装置駆動用パソコン4にて音声発生や液晶表示など警告を発生させたり、細胞計測装置1内の照明照射手段2による撮影のための照明を点灯したり消灯したりすることや、撮影手段3による検体の撮影を行ったり、撮影の露光時間を決めたりすることを通信ケ―ブル109を介して指令を出したりする細胞計測装置駆動ソフト6を備え、また、細胞計測手段5で計測した結果をもとに、あらかじめ規定された数値例えば、検体中に許容される細胞数の限度値すなわち許容細胞数などの異常数値と計測結果を比較し、異常数値を超えたかどうか判断し、異常と判断した場合に、細胞計測装置駆動ソフト6に警告発生信号を送る警告発生手段7を備えた構成としたものである。
【0067】
細胞計測手段5の一例をもう少し詳細に記載すると、撮影された検体のカラー画像を青、緑、赤の色ごとの輝度値分布データに分解しそれぞれの輝度値により、細胞の試薬による発色か、否かを判断する。この時、輝度値で細胞と判定される場合は、試薬の細胞との発色色のデータの一番高い場合となる。例えば、青色に発色する試薬であれば、青の色成分の輝度値がもっとも高くなる。このような手段で、細胞と判断した発色点を計測、積算し、次にその積算した発色点数を細胞計測装置駆動ソフト6に送るようにプログラムされたものである。
【0068】
警告発生手段7をもう少し詳細に記述すると、計測途中であってもあらかじめ設定した細胞数例えば、検体中に許容される細胞数の限度値すなわち許容細胞数などの異常数値を超えた場合に音声発生や液晶表示などの警告発生信号を発生、送信するようにプログラムされたものである。
【0069】
図1には記載していないが、細胞計測装置1は規定寸法を動かしながら発色染色検体を撮影できる試薬染色検体102の駆動装置も備えている。この駆動装置により試薬染色検体102は、自由に計測箇所を変えることができるようになっている。規定寸法の一例は1.5mm程度である。また、駆動装置の規定寸法の入力は、細胞計測装置駆動ソフト6により行われる。撮影手段3としては、細胞の発色画像が撮影できれば良く、前述したカラーCCDカメラなどがある。また、図2は、発色画像の撮影方法の他の一例である。細胞の発色をより確実に捕らえるために、撮影手段3をモノクロのCCDカメラとし、撮影手段3の前に複数の分光フィルターを設置しフィルターを切り替えて撮影することで、細胞の発色と同じ色の波長のフィルターある細胞用フィルター8で撮影した画像と、別の色のフィルターである異物用フィルター9で撮影した画像とを比べ、発色と同じ色のフィルターで撮影した画像にのみに写っているものを、発色点を計測対象物とすることで、カラーCCDカメラで撮影した場合と同等の効果が得られる。
【0070】
上記構成において、細胞計測装置1で計測した細胞の数量が異常数値を超えた場合、警告発生手段7より警告が発生し異常状態を即座に確認できるので、警告発生以降の無駄な計測を実施する必要がないことがわかるため、効率のよい細胞の計測が可能となる。
【0071】
ここで、細胞の数量が規定値を超えたことは、細胞計測手段5で計測された結果を細胞計測装置駆動ソフト6で規定数値と比較して判断する構成としている。設定数値である規定数値よりも計測結果が大きいときは、警告発生手段7より細胞計測装置駆動ソフト6に警告信号を送り、細胞計測装置駆動ソフト6より音声発生や、液晶表示などの警告発生信号を細胞計測装置駆動用パソコン4に送り、細胞計測装置駆動用パソコン4が付属のスピーカーや、液晶画面を駆動し警告音として出力したり、液晶画面での警告表示をしたりする。また、外部スピーカーなどによる警告音の発生も行ってもよい。
【0072】
また、細胞とは、生乳中の体細胞や、植物の細胞などをさし、使用する発色染色試薬の一例としては、青色の発色を発するメチレンブルー、トリパンブルー、ビクトリアブルー、赤色の発色をするオイルレッドなどがある。
【0073】
また、ここで記載する照明照射手段2の例としては、波長が380nm〜700nm全域を有する自然光のような光がよいが、すでに述べた白色蛍光灯の他に、白色LED、ハロゲンランプなどでも発色させることは可能である。
【0074】
(実施の形態2)
実施の形態1と同一部分は同一番号を附し、詳細な説明は省略する。
【0075】
図3は、実施の形態2の構成図の一例である。図3に示すように、細胞計測装置1は、実施の形態1の構成に対して、計測中に計算された結果より、試薬染色検体102上の全細胞数を推測するようにするプログラムである細胞数推測手段10を備えた構成としたものである。
【0076】
つまり、細胞数推測手段10は、細胞計測手段5から計測された細胞数と、細胞計測装置駆動ソフト6から計測済み面積と、試薬染色検体102の全面積の情報を受け取り、検体の全面積から、計測済みの面積の合計を除算し計測済みの計測結果に除算した結果を乗算することで、最終結果を推測するものである。以下その最終結果を推測する計算式を記述すると、細胞数の最終結果の推測値=(検体の全面積)÷(計測済み面積の合計)×(計測済み面積の細胞数の合計値)となる。細胞数推測手段10は、上記細胞数の最終結果を推測する計算式のプログラムであり、細胞計測装置駆動用パソコン4内にプログラムされて存在する。さらに、この推測結果を、警告発生手段7に送り、前記異常数値とを比較し、異常数値より推測結果が大きい場合には、実施の形態1のように細胞計測装置駆動ソフト6に異常信号を送り、細胞計測装置駆動用パソコン4で異常表示を行う。
【0077】
上記構成により計測結果が最終いくらになるか、異常であるかどうかを、最終計測結果をまたずに中間状態で知ることができ、異常であった場合には計測途中で計測を中断することができ計測効率の高い細胞計測が可能となる。
【0078】
さらに、細胞数推測手段10により計算された結果により前記許容細胞数などのあらかじめ設定しておいた異常数値を超えた場合に警告発生手段7により、異常が発生すれば警告を発することができ、異常状態を確認しやすい細胞計測装置1が提供できる。
【0079】
ここで、細胞数推測手段10を備えたことで、警告発生手段7でもつ異常数値は、計測が進むにつれて最終結果の確度が上がっていくので、前記異常数値となるあらかじめ定めておいた規定値も、前記駆動装置により試薬染色検体102を移動して計測した箇所数に応じて変化させるようにする。
【0080】
具体的な一例を、総計測箇所を30箇所とし、全箇所を計測した時点では、最終異常と判断する規定数値を1万として記述していく。
【0081】
各計測時点での異常を規定する数値は、最終計測時規定値と計測ばらつきを考慮して決める。今回の場合は、一画面目を計測した時点での異常値の規定値は、3万といように定める。本来は、計測ばらつきについては、試薬染色検体102上の細胞の分布状態を実験的に求めるとよい。1画面目の規定値と、最終計測時規定値からの各計測時点での規定値を計算して定めていく。つまり、順次計測が進むにつれて、最終計測時点では1万が異常となるように数字を比例的に変化させていけばよい。
【0082】
つまり、2画面目計測時点は、次の計算式、(3万−1万)/(30画面−1画面)=2万/29≒0.069万より、2.93万というように設定することができる。
【0083】
一画面計測が進むにつれて、約700が減算され、最終結果計測時は、異常値の設定値は1万となる。
【0084】
ただし、計測中の計測結果がすでに最終計測時の規定値を超えてしまう場合は、即座に異常と判断し警告を出すようにする。
【0085】
上記の内容は、細胞計測装置駆動ソフト6内にプログラミングして行われる。
【0086】
異常数値を計測角度に応じて変化させるにより、より計測効率の高い細胞計測装置1が提供できる。
【0087】
(実施の形態3)
実施の形態1あるいは2と同一部分は同一番号を附し、詳細な説明は省略する。
【0088】
図4は、実施の形態3の構成図の一例である。図4に示すように、細胞計測装置1は、警告が発生された場合、計測を中断するようにするプログラムである計測中断手段11を備えた構成としたものである。
【0089】
計測中断手段11は、警告発生手段7で発する警告信号を受けて、細胞計測装置駆動ソフト6に計測中断信号を送り、細胞計測装置駆動ソフト6は、照明照射手段2、撮影手段3などを停止させ、計測装置駆動用パソコン4にて、途中までの計測結果、異常原因、などを表示する。この場合、警告発生手段7は、計測中断手段11にも異常信号を送るようになっている。上記内容は、細胞計測装置駆動用パソコン4内にプログラムされることにより行われる。また、警告発生手段7が警告を発生する時は、実施の形態1、および2のいずれかに記載した場合である。
【0090】
上記構成により、警告発生と同時に計測作業を自動的に中止できるため、使用者が不要な計測データを取らないようにできるため、計測作業効率の高い細胞計測装置1が提供できることとなる。
【0091】
(実施の形態4)
実施の形態1乃至3のいずれかと同一部分は同一番号を附し、詳細な説明は省略する。
【0092】
図5は、実施の形態4の構成図の一例である。図5に示すように、細胞計測装置1は、実施の形態3の構成に対して発色染色試薬の発色した部分の面積の大きさから1個の細胞および複数の細胞と判断するなど、細胞数を判断するプログラムである細胞数判断手段12を追加した構成としたものである。
【0093】
細胞数判断手段12は、細胞計測手段5の一機能として存在し、細胞計測手段5に送られてきた画像から、発色点の面積を計測し、その面積の大小で細胞が凝集して存在している事を判断し、面積大きさにより細胞数のランクわけをするようにしたものである。
【0094】
例えば、そのランク分けは、発色点の面積が50ピクセル以下でれば、細胞1個、500ピクセル以上であれば10個、1000ピクセル以上であれば20個というようにランクわけを行う。この値は、撮影手段3のCCDの画素数、対物レンズ106の倍率によって異なるため、実験的に決めていく数値である。
【0095】
上記内容は、細胞計測装置駆動用パソコン4内にプログラムされることにより行われる。
【0096】
上記構成により、細胞が塊で検体中にいた場合そのおおよその総数を把握することができ、精度の高い細胞計測装置1が提供できる。
【0097】
また、警告発生手段7を備えていることで、計測結果の細胞数があらかじめ設定しておいた前記異常数値を超えると、警告を発生することができ、異常状態を即座に確認でき、無駄な計測を省略できる。
【0098】
また、警告発生時に細胞計測装置1の計測を中断させる計測中断手段11を備えていることで、使用者が不要な計測データを取らないようにできるため、計測作業効率の高い細胞計測装置1が提供できることとなる。
【0099】
(実施の形態5)
実施の形態1乃至4のいずれかと同一部分は同一番号を附し、詳細な説明は省略する。
【0100】
図6は、実施の形態5の構成図の一例である。図6に示すように、細胞計測装置1は、実施の形態4の構成に対して、予め設定した検査領域の発色点の面積を積算する発色点面積積算手段13と発色点面積積算手段13を用いて計測中に計算された結果より、最終発色面積総数を推測する発色点積算面積推測手段14を追加した構成としたものである。
【0101】
発色点面積積算手段13は、各撮影画像より各発色点の面積を画像処理を行うことで算出し、算出された発色点の面積を順次加算することにより行われる。
【0102】
また、発色点積算面積推測手段14は、検体の全面積から、計測済みの面積の合計を除算し発色点の積算面積計測済み結果に除算した結果を乗算することで、全発色点の面積を推測するものであり、以下その計算式を記述すると、全発色点の面積の推測値=(検体の全面積)÷(計測済み面積の合計)×(計測済みの発色点積算面積)、となる。発色点積算面積推測手段14としては、上記全発色点の面積の推測の計算式は細胞計測装置駆動用パソコン4内にプログラミングされることで行われる。
【0103】
上記計測システムの流れとしては、細胞計測手段5が発色点情報を取得し、その情報を発色点面積積算手段13が受け現時点での発色点面積の計測結果を計算し、また、発色点面積積算手段13からの情報と、細胞計測装置駆動ソフト6からの計測位置情報を発色点積算面積推測手段14が受け発色点面積の最終結果を推定するようにし、実施の形態4に示すように細胞数判断手段12により推測面積を細胞数ランクに変換する。
【0104】
発色点面積積算手段13、発色点積算面積推測手段14は細胞計測手段の一部として存在する。
【0105】
この構成とすることで、細胞の塊が存在していたとしても、細胞が占有していた面積を計測することで、実際に違い細胞数や、計測終了前に最終結果の推定値を知ることができ、結果の良し悪しを判断しながら計測が可能なため、計測中に次の対応を考えることができ、あらかじめ設定した数量を超えた場合には、警告を発生することと、警告発生時に細胞計測装置1の計測を中断することが可能なため、無駄な計測を省略できる計測効率のよい細胞計測装置1を得ることができる。
【0106】
また、この場合の警告発生手段7に設定する警告発生時に用いる設定値は、発色点積算面積推測手段14により最終結果の計測が進行するにつれ変わっていくため、変化していくようにしている。
【0107】
具体的な一例を、総計測箇所を30箇所とし、全箇所を計測した時点では、最終異常と判断する面積の規定数値を200万画素として記述していく。ここで、面積は、撮影画像の画素数であらわす。
【0108】
異常を規定する数値は、計測ばらつきを考慮して決める。今回の場合は、一画面目を計測した時点での異常値の規定値は、600万画素といように定める。本来は、計測ばらつきについては、試薬染色検体102上の細胞の分布状態を実験的に求めるとよい。
【0109】
1画面目の規定値と、最終計測時規定値からの各計測時点での規定値を計算して定めていく。つまり、順次計測が進むにつれて、最終結果時点では200万画素が異常となるように数字を比例的に変化させていけばよい。2画面目計測時点は、次の計算式、(600万画素−200万画素)/(30画面−1画面)=400万/29≒13.8万から、600万画素−13.8万画素=586万画素というように設定することができる。
【0110】
一画面計測が進むにつれて、約14万画素が減算され、最終結果計測時は、異常値の設定値は200万画素となる。
【0111】
ただし、計測中の計測結果がすでに最終計測時の規定値を超えてしまう場合は、即座に異常と判断し警告を出すようにする。上記の内容は、細胞計測装置駆動用パソコン4内にプログラミングして行われる。
【0112】
(実施の形態6)
実施の形態1乃至5のいずれかと同一部分は同一番号を附し、詳細な説明は省略する。
【0113】
図7は、実施の形態6の構成図の一例である。図7に示すように、細胞計測装置1は、実施の形態5の構成に対して、発色点の形状または占有する面積のデータから、細胞か細胞以外のものかを識別するプログラムである細胞識別手段15を追加した構成としたものである。
【0114】
ここで、細胞識別手段15は、細胞計測手段5の中に存在し、送信されてきた画像から、発色点の形状、面積を計測し、この形状、面積からからあらかじめ細胞識別手段内に細胞に相当する形状及び面積をデータとして登録しておき、このデータに近いものがあれば、細胞と認識し、データと違う形状のものであれば、細胞以外の異物と認識させる形状認識処理といったものである。細胞識別手段15で処理した結果をもとに、細胞計測手段5は細胞数を計測し、前述の実施の形態1乃至5に記載したように、細胞計測手段5は情報を発信する。細胞識別手段15のような判断基準、形状認識処理などは、全てプログラムとして細胞計測装置駆動用パソコン4に構成される。
【0115】
この構成とすることで、細胞をより選択的に計測することができ、計測精度の高い細胞計測装置1が得られる。また、細胞識別手段15の認識データに、形状、面積の他に、発色点の輝度値もデータとして加えることも可能であり、こうすることで細胞計測装置1はさらに、計測精度の高いものとなる。
【0116】
(実施の形態7)
実施の形態1乃至6のいずれかと同一部分は同一番号を附し、詳細な説明は省略する。
【0117】
図8は、実施の形態7の構成図の一例である。図8に示すように、細胞計測装置1は、実施の形態6に対して、細胞数推測手段10、細胞数判断手段12を削除し、計測された発色点の面積を細胞数に変換するようなプログラムである細胞数変換手段16を設けた構成としたものである。
【0118】
この細胞数変換手段16は、発色点面積積算手段13、発色点積算面積推測手段14算出された細胞の面積情報を受け取り、あらかじめ細胞数変換手段16内に登録された、実験により計測された細胞の一個あたりの面積を、前記面積情報の裁縫と判断した面積から除算し、除算した結果を細胞数とすることにより構成される。以下その細胞数の計算式を記述する。細胞数=(細胞と判断した面積)÷(細胞一個あたりの面積)。
【0119】
この、細胞数変換手段16は、細胞計測手段の一機能として存在し、その結果は細胞計測手段5から警告発生手段7に伝達される。その後は前述の実施の形態のように処理が行われる。
【0120】
この構成とすることで、細胞の塊を細胞数に変換して計測できるため、精度の高い細胞計測装置1が提供できる。細胞数変換手段16としては、上記細胞数の計算式等を細胞計測装置駆動用パソコン4にプログラムして行われる。
【0121】
(実施の形態8)
実施の形態1乃至7のいずれかと同一部分は同一番号を附し、詳細な説明は省略する。
【0122】
図9は、実施の形態8の構成図の一例である。図9に示すように、細胞計測装置1は、実施の形態7に対して、細胞物数判断手段12と細胞計測装置1を駆動する細胞計測装置駆動ソフト6を2重対立ち上げできないようにするプログラムである2重立上防止手段17を備えた構成としたものである。
【0123】
この2重立上防止手段17は、先に立ち上がっている細胞計測装置駆動ソフト6から特定の信号が出るようにあらかじめ細胞計測装置駆動ソフト6をプログラムしておき、同じソフトが2重に起動しようとしたとき、あとから起動したソフトはそのフラグがあることを検知すれば、細胞計測装置駆動ソフト6にプログラム実行終了させる信号終了信号を送り、ソフトの立ち上げを終了してしまうようにしたものである。また、前記終了信号を警告発生手段7に送ることにより、この場合の警告発生手段7は、2重立ち上げ異常信号を駆動ソフトに送るようにされており、前記2重立ち上げ異常信号をうけた細胞計測装置駆動ソフト6は、細胞計測装置駆動用パソコン4に2重立ち上げを示す警告音や、2重立ち上げがあったことを表示させる。
【0124】
この構成により、細胞計測装置1の動作不良をなくすことが可能となる。また、2重立ち上げ時に警告を発生する警告発生手段7を設けることで、細胞計測装置駆動ソフト6の2重立ち上げしたことを明確に使用者に知らせることができる。
【0125】
(実施の形態9)
実施の形態1乃至8のいずれかと同一部分は同一番号を附し、詳細な説明は省略する。
【0126】
図10は、実施の形態9の構成図の一例である。図10に示すように、細胞計測装置1は、実施の形態8に示す構成に対して警告音の音質を可変できるようにするプログラムである音質可変手段18を設けたものである。
【0127】
この音質可変手段18は、警告発生手段7によって発生される警告の中で音声を発する場合に用いるものであり、音の周波数、音のパターン等を変化させることできるものであり、細胞計測装置駆動用パソコン4内に音の周波数や、音のパターンをプログラムされており、使用者が自由に設定できるようにしている。
【0128】
この構成により、警告の種類を音質で区別することができるため、異常の種類を確実に察知することができる細胞計測装置が提供できる。
【0129】
(実施の形態10)
実施の形態1乃至9のいずれかと同一部分は同一番号を附し、詳細な説明は省略する。
【0130】
図11は、実施の形態10の構成図の一例である。図11に示すように、細胞計測装置1は、実施の形態9に示す構成に対して、計測が終了したことをしらせる信号発生するプログラムである終了音発生手段19を設けた構成としたものである。この終了音発生手段19は、細胞計測装置駆動ソフト6より計測終了の情報を得、その情報により、音声信号を発生するよう細胞計測装置駆動用パソコン4に伝えるように、細胞計測装置駆動用パソコン4にプログラムされている。最終的に終了音は、細胞計測装置駆動用パソコン4に付属するスピーカなどから発生する。
【0131】
この構成により、計測終了を音声で行うことで、離れていても細胞計測装置1から離れていても計測終了がわかり、確実な計測終了確認ができるため、計測の効率を向上させることが可能となる。
【0132】
さらに、前記終了音を音質可変手段18にて可変とすることで、計測パターンの違いを終了音で知ることができより効率的な計測が可能となる。
【0133】
また、音質可変手段18により、前記警告音と、前記終了音の音質を変えることで、正常計測終了か異常終了かの判断も簡単にでき、異常終了の場合、すぐに対応が必要なときは迅速に対応をすることができ、効率のよい計測が可能となる。
【0134】
(実施の形態11)
実施の形態1乃至10のいずれかと同一部分は同一番号を附し、詳細な説明は省略する。
【0135】
図12は、実施の形態11の構成図の一例である。図12に示すように、細胞計測装置1は、実施の形態10に示す構成に対して、細胞計測装置1を駆動する複数の計測内容の違うソフトが存在する場合、各ソフトで動作した部品の動作時間を積算できるようにするプログラムである動作時間積算手段20を設けたものである。
【0136】
この、計測内容の違う複数の計測ソフトの一例としては、計測対象物を変える場合、画像処理を行うソフトを変える必要のある場合がある、その場合は同じ計測装置を用いて違う複数の細胞計測装置駆動ソフトが存在することになる。
【0137】
この動作時間積算手段20は、各駆動ソフトで動作させた部品たとえば本特許の場合は光源用部品である照明照射手段2に用いる、蛍光灯やLED、ハロゲンランプなどをさす。これらの部品が動作した時間をひとつの管理データで管理する構成にすることで行われ、この管理データに各部品の動作時間を書き込んだり、読み出したりできるように細胞駆動装置駆動用パソコン4内にプログラムされている。
【0138】
この構成により、ひとつの駆動ソフト立ち上げ時に他の駆動ソフトで動作させた時間も積算できるため、正確な部品の動作時間を知ることができる。
【0139】
また、細胞計測装置駆動ソフト6を起動させる起動アイコンの色を細胞計測装置1を駆動できる他の駆動ソフトの起動アイコンと変えることで、ソフトの起動間違いを少なくすることが可能となる。
【0140】
前記起動アイコンは、細胞計測装置駆動用パソコン4の画面上に存在し、この駆動用アイコンをクリックすることで、細胞計測装置駆動用ソフト6が起動し、細胞計測装置1での計測が可能な状態になる。
【0141】
また、細胞計測装置1に複数の駆動ソフトが存在する場合、細胞計測装置駆動ソフト6で起動した細胞計測装置1の計測画面の外周色と細胞計測装置駆動ソフト6起動用アイコンの色を同じにすることで、今細胞計測装置がどのソフトで動いているのかがわかりやすくできる。
【0142】
ここで、計測画面とは、細胞計測装置駆動ソフト6により作られるもので、細胞を計測するときのパラメータの設定や、計測結果を表示できるようにしたものである。
【産業上の利用可能性】
【0143】
本発明の細胞計測装置は、検体に発色染色を行い、細胞の試薬との反応による発色を用いて発色した細胞の個数を計測する場合において、計測中に異常が発生した場合即座に警告を発生することが可能で、計測中に最終計測結果を推測しながら計測できるようにしたことで、計測効率のよい細胞計測装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0144】
【図1】本発明の実施の形態1の細胞計測装置の一例の構成図
【図2】同実施の形態1の発色画像撮影の一例の構成図
【図3】同実施の形態2の細胞計測装置の一例の構成図
【図4】同実施の形態3の細胞計測装置の一例の構成図
【図5】同実施の形態4の細胞計測装置の一例の構成図
【図6】同実施の形態5の細胞計測装置の一例の構成図
【図7】同実施の形態6の細胞計測装置の一例の構成図
【図8】同実施の形態7の細胞計測装置の一例の構成図
【図9】同実施の形態8の細胞計測装置の一例の構成図
【図10】同実施の形態9の細胞計測装置の一例の構成図
【図11】同実施の形態10の細胞計測装置の一例の構成図
【図12】同実施の形態11の細胞計測装置の一例の構成図
【図13】従来技術の細胞計測装置の構成図
【符号の説明】
【0145】
1 細胞計測装置
2 照明照射手段
3 撮影手段
4 細胞計測装置駆動用パソコン
5 細胞計測手段
6 細胞計測装置駆動ソフト
7 警告発生手段
8 細胞用フィルター
9 異物用フィルター
10 細胞数推測手段
11 計測中断手段
12 細胞数判断手段
13 発色点面積積算手段
14 発色点積算面積推測手段
15 細胞識別手段
16 細胞数変換手段
17 2重立上防止手段
18 音質可変手段
19 終了音発生手段
20 動作時間積算手段
102 試薬染色検体
103 励起光照射手段
104 励起光分光フィルター
105 プリズム
106 対物レンズ
107 蛍光分光フィルター
109 通信ケーブル
110 微生物計測手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞を発色試薬を用いて染色し、発色した発色点の個数から細胞の数量を計測する計測装置において、あらかじめ設定した細胞数を超えた場合に、警告を発する警告発生手段を備えた細胞計測装置。
【請求項2】
細胞を発色試薬を用いて染色し、発色した発色点の個数から細胞の数量を計測する装置において、計測中に計算された結果より、最終結果を推測する細胞数推測手段を備えた細胞計測装置。
【請求項3】
細胞数推測手段により、最終結果があらかじめ設定した細胞の数量を超えることが予想された場合に警告を発する警告発生手段を備えた請求項2に記載の細胞計測装置。
【請求項4】
警告発生時に計測を中断する計測中断手段を備えた請求項1または3のいずれかに記載の細胞計測装置。
【請求項5】
発色試薬により発色した発色点の面積から細胞数を判断する細胞数判断手段を備えた請求項1乃至4いずれかに記載の細胞計測装置。
【請求項6】
発色点の細胞数の数量が予め設定した数量を超えた場合に、警告を発する警告発生手段を備えた請求項5に記載の細胞計測装置。
【請求項7】
警告発生時に計測を中断する計測中断手段を備えた請求項6記載の細胞計測装置。
【請求項8】
予め設定した検査領域の発色点の面積を積算する発色点面積積算手段と前記発色点面積積算手段を用いて計測中に計算された結果より、最終結果を推測する発色点積算面積推測手段を備えその発色点積算面積推測手段によって計算された面積が、予め設定した面積を超えた場合に、警告を発する警告発生手段を備えた請求項1乃至7のいずれかに記載の細胞計測装置。
【請求項9】
計測を中断する計測中断手段を備えた請求項8記載の細胞計測装置。
【請求項10】
発色している発色点を形状または面積の違いにより発色点を分類し複数種類の細胞と細胞以外の物質を区別する細胞識別手段を備えた請求項1乃至9のいずれかに記載の細胞計測装置。
【請求項11】
計測された発色点の面積を細胞数に変換する細胞数変換手段を備えた請求項1乃至4あるいは、請求項9または10のいずれかに記載の細胞計測装置。
【請求項12】
細胞計測装置を駆動するための細胞計測装置駆動ソフトを備え、細胞計測装置駆動ソフトを前記2重立ち上げできないようにする2重立上防止手段を備えた請求項1乃至11のいずれかに記載の細胞計測装置。
【請求項13】
細胞計測装置駆動ソフトの2重立ち上げに対して、警告を発する警告発生手段を設けた請求項12記載の細胞計測装置。
【請求項14】
警告発生手段として警告発生を警告音で行いその警告音を変化できる音質可変手段を備えた請求項1、3、6、8、12または13のいずれかに記載の細胞計測装置。
【請求項15】
細胞の計測が終わったことを知らせる終了音発生手段を備えた請求項1乃至14のいれかに記載の細胞計測装置。
【請求項16】
終了音の音質を変化できる音質可変手段を設けた請求項1乃至15のいずれかに記載の細胞計測装置。
【請求項17】
警告音と終了音の発生を違う音質で発生することができる音質可変手段を備えた請求項16記載の細胞計測装置。
【請求項18】
他の計測ソフトで動かした場合にも細胞計測装置中の部品の動作時間が積算される動作時間積算手段を備えた請求項12乃至17のいずれかに記載の細胞計測装置。
【請求項19】
細胞計測装置駆動ソフトの起動アイコンの色と、計測画面の色を同じにする構成とした請求項12乃至18のいずれかに記載の細胞計測装置。
【請求項20】
細胞計測装置駆動ソフトと他の細胞計測ソフトの駆動アイコンの色をかえた構成とした請求項12乃至19のいずれかに記載の細胞計測装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−68460(P2007−68460A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−258802(P2005−258802)
【出願日】平成17年9月7日(2005.9.7)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】