説明

組み立て方認識機能を備えた玩具ブロックシステム

【課題】ブロック遊びに関して子供の発育段階を簡易かつ的確に判定する玩具ブロックシステムを提供する。
【解決手段】遊戯端末装置と、該遊戯端末装置に通信ネットワークを介して接続されるサーバとで構成され、遊戯端末装置で検出されたブロックの形状・設置場所・時間の情報を、前記サーバに送信し、前記サーバは、その記憶部に格納された情報を参照して、前記遊戯端末装置から送信された前記ブロックの情報に基づいて、前記利用者の発育段階を解析し、前記解析された発育段階を表示するための情報を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組み立て方認識機能を備えた玩具ブロックシステムに係り、特に、組み立て方認識機能を備えることで、子供の発育に合わせた情報を提供し、かつ子供の発育段階を知ることができる遊戯装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
少子化や核家族化などにより、子育てに対する不安や悩みを抱える母親は多い。子育て中の家族を取り巻く不安として、育児に関する情報が氾濫する一方で、現実的に必要とされる子育ての情報が不足している。また、孤立した子育て環境下で育てるのが不安である、などがある。このため、ばらつきのある子供の成長度合いに応じて最適な情報を提供する育児支援管理システムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。例えば、従来は、子供の発育段階によって異なる玩具を用意し、子供の月齢(又は、年齢)に応じた適切な遊び方の玩具を与える必要がある。
【0003】
こうした玩具の典型的な例として玩具ブロック(以下、単にブロックと称する場合も有り)がある。ブロックは長年利用されてきた玩具であり、保護者や養育者の多くが幼児に与えている。多くの場合、ブロックには、組み立て方の手本が用意されており、ブロックのユーザである子供は、その手本を参考にしてブロックを組み立てて遊ぶ。
【0004】
一方、特許文献2には、積み木どうしをコネクタでつなぐことによって様々な機能を構成するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】2005−157757号公報
【特許文献2】2009−512413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ブロックをお手本通りに組み立てる課題の場合、ユーザのレベル(推定される完成度、完成までの速度、完成までのステップ)が分からないと、ユーザに適切なお手本を事前に選ぶことができなかった。さらに、途中で組み立て方を間違えたり、迷ったりした場合に、適切な指示をすることができないという問題点があった。
【0007】
こうした問題点を解決するために、様々な発育段階毎のユーザがブロックを組み立てる過程をデータとして収集し、これに基づいてレベルの基準を定義する、という方法が考えられる。これにより、発育段階毎に、ユーザがどの程度課題を完成できるかを知ることができるため、発育段階に応じたお手本を用意することが可能となる。また、収集したデータを学習サンプルとして、パタン認識の技術を適用することで、組み立て方の過程からユーザの発達段階を推定できる。これにより、ユーザに応じたブロックの形状を情報として提供することが可能となる。また、組み立ての成否をパタン認識で推定し、成否に応じた指示を提示することが可能となる。
【0008】
こうした解決方法を実現するためには、ブロックを組み立てる過程のデータを大量に収集する必要がある。しかし、現状では、ブロックを組み立てる過程をデータ化するのは、人による観察によるしかなく、大きな工数がかかるという問題があった。また、ブロック遊びは各家庭や保育所などで個別に行なわれており、観察によりデータを大量に収集することは困難である。
【0009】
また、特許文献2に開示されたシステムでは、機能を構成することを目的とした手段であり、完成までのステップを記述することはできない。
【0010】
本発明が解決する課題は、ブロックを組み立てる過程を自動的にデータ化することのできる玩具ブロックシステムを提供することである。また、本発明が解決する第二の課題は、自動的にデータ化されたブロックを組み立てる過程に基づいて、自動的にユーザの発育段階を判定することのできる玩具ブロックシステムを提供することである。また、本発明が解決する第三の課題は、自動的にデータ化されたブロックを組み立てる過程に基づいて、ユーザの発育段階や組み立ての成否に応じたお手本や指示を提示することのできる玩具ブロックシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願において開示される発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、玩具ブロックシステムは、遊戯端末装置と、該遊戯端末装置に通信ネットワークを介して接続されるサーバとで構成され、前記遊戯端末装置は、表示部及び操作検出部を備えており、前記操作検出部は、シート上での玩具ブロックの位置及び重量を検出する機能を備えており、前記サーバは、前記表示部に提示されたお手本に対する前記玩具ブロックの組み立て方を認識する組み立て方認識機能と、該組み立て方認識機能の認識結果に基づいて、前記遊戯端末装置に対して教示・指導の情報を呈示する教示・指導機能とを備えており、前記組み立て方認識機能は、前記操作検出部から得られる前記玩具ブロックの前記位置と前記重量、及び時刻のデータを抽出することによって、前記シート上に設置された前記玩具ブロックの積まれた順序を認識し、出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、今まで人間が観察しなければならなかった事象を自動的に観察し、子供の発育段階を簡易かつ的確に判定すると共に、適切な指示をすることができる玩具ブロックシステムを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施例になる玩具ブロックシステムの構成を示すブロック図である。
【図2A】図1のデータ収集・解析・アシストデータ制御用サーバの構成を示すブロック図である。
【図2B】図1の遊戯端末装置の構成を示すブロック図である。
【図3A】図2Aのセンシングデータ構造の一例を示す図である。
【図3B】図2Aのブロックデータの構造の一例である。
【図3C】図1の玩具ブロックの一例を示す斜視図である。
【図3D】玩具ブロックの咬合パタンの例を示す図である。
【図3E】図2Aのシート・ブロック形状対応データの構造の一例である。
【図4A】実施例1における、お手本データの構造の一例である。
【図4B】実施例1における、組み立て方データの構造一例である。
【図4C】実施例1における、組み立て共通部分データの構造の一例である。
【図5A】計測重量の時間推移データの例を示す図である。
【図5B】玩具ブロックの組み立て位置の説明図である。
【図5C】ユーザの組み立て方データの一例である。
【図6】図1の組み立て方/センテンスDBの構造の一例である。
【図7】組み立て方/センテンスDBの構造の他の例である。
【図8A】実施例1における、お手本形の登録手順の一例を示す、フローチャートである。
【図8B】お手本形の登録手順の他の例を示す、フローチャートである。
【図9】お手本形と操作とのマッチングのフローチャートの一例である。
【図10】図9の教示・指導データ選択の処理の詳細示すフローチャートの一例である。
【図11】図8Aにおける、センシングデータからブロックの組み立て状態を推定する手順を示す、フローチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施例になる玩具ブロックシステムは、表示部、音声出力部及び操作検出部を備える遊戯端末装置と、前記検出部によって検出されたデータを前記装置から収集するサーバと、利用者の操作によって生じる圧力データ、圧力データによって得られる結果データを格納する記憶部、操作検出部に設置する玩具ブロックとを備え、前記サーバは組み立て方を認識する機能を有しており、予め設定されたお手本を画面上で提示、或いは実物を提示し、前記操作検出部から得られる圧力データを抽出することによって、設置された玩具ブロックの形状、設置された時刻、設置された位置を認識して出力する。
本発明の玩具ブロックシステムの実施例について、以下、図面を参照しながら詳細に説明する。
[システム構成]
図1は、本発明の一実施例になる、組み立て方認識機能を備えた玩具ブロックシステムの構成例を示すブロック図である。
本実施の形態の玩具ブロックシステムは、データ収集・解析・アシストデータ制御用サーバ(ホストコンピュータ)10と、このサーバに通信ネットワーク18を介して接続される少なくとも1つの遊戯端末装置11とで構成されている。各遊戯端末装置11は、組み立て方/センテンスDB12、計測用PC(パーソナルコンピュータ)13、及び表示部を有するデータ表示・音声出力用PC14、シート17と一体に形成された重量感知センサ15、及び、適度の数の玩具ブロック16を備えている。遊戯端末装置11は、シート17上での玩具ブロックの位置及び重量を検出する機能を備えている。
【0015】
本玩具ブロックシステムにおいて、例えば、サーバ10は教育関係者、玩具メーカー等のサービス提供者が管理し、遊戯端末装置11は利用者すなわち家庭や保育園におけるエンドユーザが使用する。
【0016】
データ収集・解析・アシストデータ制御用サーバ10は、各遊戯端末装置11重量感知センサ15から得られたセンシングデータを解析及び管理する等の処理を行うコンピュータであって、プロセッサ、メモリ及び記憶装置(磁気ディスク等)を備え、プロセッサがメモリに記憶されたプログラムを実行することによって、後述する各処理が実行される。サーバ10は、表示部に提示されたお手本に対する玩具ブロックの組み立ての順序を認識する組み立て方認識機能と、この組み立て方認識機能の認識結果に基づいて、子供が途中で組み立て方を間違えたり、迷ったりした場合に、適切な教示・指導の情報を呈示する教示・指導機能とを備えている。当該サーバ10の構成は、図2Aを用いて詳述する。
【0017】
組み立て方/センテンスDB12は、各お手本形状における組み立て方の種類やユーザに対するアシスト情報として利用する出力用センテンスの情報を格納するデータベースであって、記憶装置(磁気ディスク等)及びデータ管理部を備える。この組み立て方/センテンスDB12には、お手本データ、組み立て方データ、及び組み立て共通部分データ等が格納されている。
【0018】
計測用PC13は、重量感知センサ15からのデータをA/D変換し、さらに、変換されたデータをユーザデータとしてサーバ10に送信する機能を有する。データ表示・音声出力用PC14は、ブロックを組み立てるためのお手本を登録したり、予め設定されたお手本を表示部の画面に表示したり、さらには、ユーザが遊戯中の圧力データを解析した結果として選択された出力用センテンスに相当する音声を出力したりする機能を有する。或いは、表示部における提示方法として、遊戯端末装置11がお手本としての実物を備えており、子供の保護者や指導者がこのお手本をシート17上に提示できるようにシステムを構成しても良い。
【0019】
重量感知センサ15は、例えばシート状になっており、シート17に複数の圧力センサがメッシュ上に例えば1mm四方で設定されたものである。重量感知センサの各センサは、例えば、5gの重量に対して1加圧/256、10gの重量に対して2加圧/256を設定できるものである。
【0020】
ブロック16は、通常市販されている玩具ブロックと同様、咬合部が種々の形状を示す形となっている。例えば、立方体の場合は咬合部が正方形の線状となっている。なお、ブロック16と重量感知センサ15の関係については、図3C、図3Dで説明する。
【0021】
図2Aは、上記サーバ10の詳細構成を示すブロック図である。本サーバは、プログラム領域102とメモリ領域103とで構成されており、CPU101で動作する。
プログラム領域102には、システムプログラム10201、データ受信・管理プログラム10202、センシングデータ解析プログラム10203、データ呈示プログラム10204、解析結果表示プログラム10205が格納されている。また、メモリ領域103には、センシングデータ10301、ブロックデータ10302、シート・ブロック形状対応データ10303が格納されている。
【0022】
図2Bは、計測用PC13及びデータ表示・音声出力用PC14(これらは1つのPC端末として構成しても良い)を備えた遊戯端末装置11の構成を示すブロック図である。遊戯端末装置11は、プログラム領域と、入出力装置113と、メモリ領域1114とで構成されており、CPU101で動作する。プログラム領域には、ユーザ入力・登録プログラム11201、計測データ送信プログラム11202、データ表示、音声出力プログラム111203等が格納されている。なお、遊戯端末装置11を構成するコンピュータの能力に余裕があれば、上記サーバ側のプログラムの一部を遊戯端末装置11の記憶装置に格納し、遊戯端末装置11側で実行させるようにしても良い。
[重量感知センサによる玩具ブロックの位置及び重量の計測]
次に、図3A〜図5Cを参照しながら、シート上の玩具ブロックの位置及び重量の計測方法、すなわち、組み立て方認識機能について述べる。
まず、図3Aに、図2Aのセンシングデータ10301の構造を示す。シート17は、例えば1辺が30cmの矩形状をなしており、センシングデータ10301には、各メッシュ、すなわちシート17での各アドレスにおける、所定時間間隔、例えば10msec単位、での加圧データが、遂次、格納される。
【0023】
また、ブロックデータ10302の構造は、図3Bの通りである。ブロックデータ10302には、立方体、直方体といったブロックの形状と各形状を構成する特徴量が格納されている。例えば、立方体については、1面の線分数4、線分長5cm、重量5gが与えられている。また、各ブロックの形状、例えば、立方体と直方体とを重量で判別し易くするために、各ブロックの形状毎にその重量を全て異なるものとしている。例えば、直方体はその重量が立方体に比べて2倍大きくなっている。
【0024】
図3Cに、図1の玩具ブロックの一例として、立方体のブロック16の例を示す。ブロック16の5つの外表面(図では上面のみ表示)に、咬合部161が設けられ、対応する咬合部162が底面に設けられている。ブロック16の底面は、外縁の幅の狭い矩形の稜線部163の部分(4箇所のエッジ部分164を含む)のみが、シート17の表面(重量感知センサ15)に接触する。稜線部163は例えば幅が2mmであり、従って、稜線部163はその幅方向において複数の圧力センサに接触することになる。
【0025】
図3Dに、玩具ブロックの咬合パタンとして、直方体と立方体(ハッチングで表示)との咬合の例を示す。(B)は直方体の中央部に立方体が咬合っているT型、(C)と(D)は直方体の左右の端部に立方体が咬合っているL型、(A)はそれらの中間状態である中間型を示している。サーバは、メッシュ状の重量感知センサ15によってブロック16底面の稜線部163から受ける加圧力を検知し、それらのデータにより、2つの玩具ブロックがどのような咬合パタンにあるかを推定する。この点については、後で詳細に説明する。
【0026】
重量感知センサ15であるシート17上の各領域とブロック形状との対応は、図3Eのシート・ブロックの形状対応データ10303で示す。同データは、形状とエッジ領域で構成されている。例えば、ブロック16の形状が立方体である場合には、シート上の圧力感知メッシュが1mm単位であるとすると、エッジ領域が、(0,0)、(0,50)、(50,0)、(50,50)となり、これら各座標を結んだ場合の線分領域を各形状の領域と設定する。
【0027】
利用者である子供、あるいはその保護者や指導者が、シート17上にブロック16を設置し、重量感知センサの各メッシュに圧力が掛かると、各メッシュから圧力を感知した結果である重量データが出力される。さらに、同データは、計測用PC13に送られ、ここでA/D変換され、さらにサーバ10に送信される。サーバ10上のセンシングデータ解析プログラム10203によって、各メッシュにおける加圧データが10msec毎にセンシングデータとして、図3Aのセンシングデータ10301に示すように、メモリに格納される。
【0028】
図4A〜4Cに組み立て方/センテンスDB12に格納されているデータを示す。この組み立て方/センテンスDB12には、お手本データ10201(図4A)、月齢範囲毎の組み立て方データ10202(図4B)、組み立て共通部分形状データ10203(図4C)が格納されている。
【0029】
お手本データは、図4Aに示すように、お手本を構成するブロックの種類(立方体Q、直方体R等)、それぞれの種類毎のブロックナンバー(Q1,Q2,Q3,…)、(R1,R2,R3,…)各ブロックの位置(P1〜PN)で構成される。各ブロックの位置は、(0,0,0)を基準点として、x軸、y軸共に50mmピッチで表現し、z軸に関しては、段数(1,2,3,…)で表現する。組み立て方データは、各ブロックの種類(立方体、直方体等)とお手本データにおける組み立て方の種類で表現されたデータであり、組み立て方データ[i][j](i=お手本データナンバ、j=組み立て方の種類ナンバ)と表現する。また、例えば、お手本データが立方体Qと直方体Rで構成されている場合、立方体が置かれる位置と直方体が置かれる位置は、組み立て方データにおいて、お手本データ中の位置・領域のナンバに対応している。この位置・領域に対して全工程中の何番目にブロックが置かれるかを組み立て方データ[i][j]とする。すなわち、お手本位置ナンバP1,P2,−,Pnが全工程中の各ブロックの組み立ての順序を示している。
【0030】
次に、図4Bの月齢範囲毎の組み立て方データ10202について、説明する。組み立て方の種類については、基点を1段目の領域のいずれかひとつのブロックとし、同基点に対する最終形状に至るまでの組み立て過程/積み方過程を上記方法にて抽出し、各形状に対するお手本の組み立て方として組み立て方データに登録する。ここでは、4つの組み立て方順のお手本データが登録されている。例えば、組み立て順データ[0][0]では、お手本の組み立て方が、Q2→Q1→Q3→R1となっている。
【0031】
図4Cに、組み立て共通部分形状データ10203の例を示す。図4Bの組み立て方データにおいて、同一の組み立て部分がある場合(例えば、P1→P2、P3→P4など)は、その部分の組み立てフローを抽出して、図4Cの組み立て共通部分形状データとして登録する。登録方法としては、お手本毎の組み立て方データ間でマッチングを行ない、同一のフローを抽出し、同フローを組み立て部分フロー[i]として登録しておく。
【0032】
図5Aは、重量感知センサにより計測された重量の時間推移データの例を示す図である。また、図5Bは、シート17上における玩具ブロックの組み立て位置の例を示している。また、図5Cは、シート17上におけるユーザの組み立て領域の一例である。
【0033】
利用者が玩具ブロックを選択し、順次シート17上に組み立てるのに伴い、図5Aのように、計測重量が時間の経過とともに変化する。シート17には、玩具ブロックの自重のみならず、利用者が組み立て作業を行う際に手の力も加わるので、計測重量Wは時間の推移と共に大きく変動する。図5Aの例では、時間t1の時点で、所定の時間ΔT、例えば3sec以上の圧力が定常の状態が現れている。これは、ユーザによる最初の組み立て作業が終了した状態と推定される。次に、時間t2の時点で再び所定の時間ΔT、例えば3sec以上の圧力が定常の状態が現れる。これは、ユーザによる2つ目の玩具ブロックの組み立て作業が終了した状態と推定される。以下、同様にして、制限時間以内に計測重量が所定の計測重量値Wfになった時、ブロックの組み立てが完成した状態と推定される。
【0034】
このようにして、サーバ10は、各メッシュのうちの1メッシュを基点として、複数のメッシュにて1sec以上の加圧があり、さらに圧力が減衰し、例えば減衰してから各メッシュに対する圧力が3sec定常であった場合、シート・ブロック形状対応データ10303を参照して、圧力がピークとなったメッシュ領域との類似度を計算する。類似度は、立方体・直方体といった各形状の領域と加圧センサ反応領域との相関を計算し、尤度を計算する。
【0035】
図5Aに示したように、計測重量Wには、玩具ブロックの自重のみならず、ユーザの手の力も加わり大きく変動するので、加圧がピークとなった状態(加圧=256)の時間的に前後となる2つの定常状態におけるシート全体に対する圧データを計算し、同2データの差分ΔWを計算する。計算された差分値ΔWとブロックデータ10302に格納されているブロック形状毎の重量との差分を計算する。最終的に、最も尤度が高くかつ重量差分が少ないブロックの形状を置かれた、或いははずされたブロックであると判断する。
【0036】
特に、2段目以降の組み立て状態の推定においては、重量差分によって形状判断を行ない、さらに、設置位置を、重量の重心位置を計算して判断する。形状の尤度がいずれの形状についても低い場合(0.5以下)、例えば、直方体の一部が下段にある立方体の一部に対して重なっている場合には、各メッシュに対する定常状態での重量配分が立方体領域の最もエッジに近いメッシュ列L(n)に対して、当該立方体において内側となるメッシュ列L(n-1)に高い重量配分(例えば、1:5)がある場合は、立方体に対して直方体が左右同じ幅で組み立てられている、すなわち、図3DのT型の状態にあると判断する。一方、エッジに近いメッシュ列L(n)とその1列前のメッシュ列L(n-1)にかかる重量がL(n)と比較して例えば、1(L(n-1)):1(L(n))の重量配分となっている場合には、立方体に対して直方体が片側に組み立てられている、すなわち、図3DのL型の状態にあると判断する。また、エッジに近いメッシュ列L(n)とその1列前のメッシュ列L(n-1)にかかる重量がL(n)と比較して例えば、1(L(n-1)):3(L(n))の重量配分となっている場合には、立方体に対して直方体が中央と片側の中間の位置に組み立てられている、すなわち、図3Dの中間型の状態にあると判断する。これらの判定パタンは、使用されるブロックの組み合わせによって異なってくる。例えば、立方体と立方体、直方体と直方体、あるいは立方体と他の形状との組み合わせにより、各々異なる。そのため、予め、使用されるブロックに関し、想定されるすべての組み合わせに対する重量配分による判定パタンをデータベースに保持しておくものとする。
【0037】
また、設置された或いは取り外された形状毎に設置された時刻(順序)、取り外された時刻(順序)を、センシングデータに格納する。例えば各時刻は、定常状態に入った時刻とする。
【0038】
上記ステップによって、どの形状のブロックがいつ設定されたかを推定する。
【0039】
図5Aにおいて、計測重量が所定の重量Wfになれば、組み立てが完成したと判定することができる。所定の重量Wfは、組み立てるべき課題に応じて使用される立方体や直方体の総数に応じて決まることは言うまでも無い。
【0040】
なお、子供がブロックを積む場合には、図5Bの斜線で示したお手本の領域P1〜Pnの領域に対して、その範囲外の領域Pzにも積む可能性も十分有る。このような場合は、この領域Pzのブロックは、正しくない位置にあるとしてエラーメッセージの対象となり、従って、組み立ての完成の判定の対象外となる。
【0041】
図5Cは、利用者である子供がブロックを積む場合の実際の組み立て過程の一例であり、ユーザの組み立てデータとしてバッファ等に記録され、お手本のデータと比較され、教示などに利用される。図5Cの例は、お手本データとは異なっているため教示の対象となる。
[組み立て方/センテンスDB12へのデータ登録]
次に、図6〜図8B、及び図11を参照しながら、お手本データの作成・登録について、述べる。
ユーザがお手本を見て同様の組み立てを行なう場合には、お手本を構成するブロックの種類、各ブロックの位置、ブロックの置かれる順序を予めお手本データとして登録しておき、お手本データと実際にユーザが組み立てる順序、時間、との差分を検出し、さらには、検出された差分データから、ユーザに対する教示・指導を行なうことが必要である。
【0042】
一方で、ユーザの発育状態に合わせたお手本を提示することが必要であり、そのためには、ユーザの情報が必要である。
【0043】
ユーザ情報の例を図6に示す。ユーザ情報は、ユーザID、生年月日、形状データ、組み立て方データ、組み立て共通部分形状データ、及び、利用した教示/センテンスデータから構成される。ユーザIDは、本装置を起動する場合に必要なデータであり、初期登録しておく。生年月日は、ユーザID登録時に登録しておく。形状データの欄の右列は各左欄のデータに対する成功数/実施数を示し、組み立て共通部分形状データ、及び、利用した教示/センテンスデータの各欄の右列は各左欄のデータに対する成功数/出現数を示している。例えば、組み立て共通部分形状データの部分パタン1について、ユーザは、2回実施したうち1回だけ成功している。
【0044】
形状データ、また、ユーザに対する教示・指導を行なうにあたり、出力するセンテンスデータを登録しておく必要がある。図7に教示センテンス・指導センテンスデータの例を示す。同データは、月齢範囲と教示・指導のマトリクスである。「教示」は、課題が遂行される最初の段階で出力されるデータである。「指導」は、組み立て状態に対応して出力される。「指導」の内容は同様であるが、各月齢範囲において理解できるセンテンスを格納し、ユーザの月齢に応じて選択する(図8B参照)。
【0045】
図6のユーザ情報によれば、ユーザが失敗したとき、組み立て共通部分形状データの部分パタン1について、図7に教示センテンス・指導センテンスデータの中の1−1−1の「指導」を行うことで、このユーザは組み立てに成功している。一方、部分パタン2については、1−1−2の「指導」を行ったものの、このユーザは組み立てに失敗している。
【0046】
お手本データ及び組み立て方データの作成方法には、以下の2通りがある。1つは、ユーザが遊戯端末装置11のシート上にブロックを正解通りに組み立て・積み上げを行なう方法である。この場合は、ユーザがシート上に正解通りに組み立て・積み上げを行ない、上記方法を用いて、全体重量と重量分散領域における現在と積みステップの差分を取り、ブロックが組み立てられ/積まれた位置、組み立てられ/積まれたブロックの種類、各ブロックの個数、を推定し、積み方/センテンスDBにお手本データとして登録する。
【0047】
もうひとつは、各データに直接入力を行なう方法であり、各数値を入力して、お手本データ及び組み立て方データとする。
【0048】
図8Aは、正解通りに組み立て・積み上げを行なって、お手本形の登録を行う手順の一例を示す、フローチャートである。まず、シート上に正解通りに積む(S802)。また、設定された領域毎に、組み立てられる個数と種類を設定する(S804)。次に、全体重量と重量分散領域について、現在値と組み立てステップ(/1個積む)値の差分を取って、積まれた位置と積まれたブロック・積み木の種類を推定する(S806)。そして、各領域或いは複数領域毎に組み立てられる「ブロック・積み木の個数」を推定する(S808)。さらに、各領域或いは複数領域毎に組み立てられる「ブロック・積み木の個数」を、組み立て方/センテンスDB12に、お手本形データとして登録する。
【0049】
図11は、センシングデータからブロックの組み立て状態を推定する詳細手順を示す、フローチャートの一例である。まず、シートセンサの各メッシュ圧力データを収集する(S1102)。そして、或る一定時間ΔT以上の定常のメッシュ圧力を感知した場合、シート・ブロック形状対応データを用いてブロック形状を一次推定する(S1104))。全メッシュ圧力データを或る時刻幅で計測し、全メッシュ重量総計Wに差分ΔWが観測された場合に、その差分値ΔWとブロックデータの重量データとにより、組み立てられたブロック形状或いははずされたブロック形状を推定する(S1104)。
【0050】
図8Bの左側のフローは、お手本形の登録手順の他の例を示す、フローチャートである。まず、一段目の領域のブロック・積み木のいずれかを、イニシャルブロック・積み木として設定する(S820)。次に、イニシャルブロック・積み木を基点として、最終形状に至るまでの組み立て方を抽出する(S822)。さらに、抽出された組み立て方バリエーションを、各形状に対するお手本の組み立て方バリエーションとして組み立て方/センテンスDBに登録する(S824)。
【0051】
図8Bの右側のフローは、既存の教示データを直接入力する方法を示している。すなわち、各月齢毎に標準的な教示データ・指導データを、ブロック・積み木の積み過程に対応付けて登録する(S830)。
[利用者(子供)に対する教示・指導機能]
次に、図9、図10を参照しながら、利用者(子供)に対する教示・指導機能について述べる。すなわち、利用者である子供(以下、単にユーザ)が、お手本を見て、同お手本と同様の組み立てを行なう場合の、教示・指導機能について述べる。
【0052】
まず、図9を参照しながら、お手本とユーザの操作との差分データの抽出方法及び差分データに対応した教示・指導データの出力方法について述べる。図9は、お手本形と操作とのマッチングのフローチャートの一例である。
【0053】
ユーザの保護者等は、遊戯端末装置11において、図8A、図8Bで述べたお手本データの作成・登録の手順により、予め、形状データ、組み立て方データ、ユーザ情報を計測アプリ搭載用PCの初期入力画面にてセットしておく(S902)。次に、データ表示・音声出力用PCにて表示アプリを起動する(S904)。次に、表示アプリで最終形状データであるお手本をデータ表示・音声出力用PC14の画面に表示する(S906)。同お手本は、写真画像であっても、イラスト画像であっても良い。この場合、別方法として、お手本と同様の具体物を作成してユーザの視野内に設置するという方法でも良い。次に、ユーザ情報と現在の組み立て状態に対応した教示・指導データを選択する(S908)。例えば、図7の教示センテンス・指導センテンスデータに基づき、「(0−2−1)これと同じに作ってみて。」、「(1−1−1)高く積んでみるとどうかな?」等の教示・指導データを選択する。そして、これらの選択した教示データを音声で出力する(S910)。(この処理の詳細は図10で説明する)。この時、教示データの音声化については、各教示データであるセンテンスを読み上げている音声ファイルを対応付けておく方法や、音声合成機能を用いてテキストを読み上げるという方法がある。次に、ユーザは上記のように呈示されたお手本を見ながらシート上17でブロックを組み立て、積んでいく(S912、S916)。この過程において、遊戯端末装置11及びサーバ10は、上述した方法にて各領域での重量値を計測し、置かれた/はずされたブロックの種類を推定し(S914)、さらに組み立て状態、すなわち完成状態あるいは所定時間経過の有無を推定する(S918)。すなわち、一定時間内に検出されたブロックの位置と前記重量、及び時刻のデータとお手本の完成形状との差分を計算することで、或る時刻における完成率を算出する。ここで、完成状態あるいは所定時間経過でなければ、組み立て状態と完成状態との差分を計算し、組み立て方データ及び組み立て共通部分形状データとの照合を行なって、組み立て方データと共通部分形状データとの差分をさらに計算する(S920)。計算結果として、差分があった場合には、ユーザ情報の該当する形状データ中の組み立て方データで不成功だった回数、部分形状データから部分パタンとして不成功であった回数を抽出し、同部分パタン情報と不成功回数を教示センテンス・指導センテンスデータの逸脱ナンバと対応付ける。ここで不正解であった部分形状と、過去の不正解回数、組み立てに必要な全体個数中の何個目であるかによって、図7の教示センテンス・指導センテンスデータに基づき、「(1−2−2)うまくいってたんだけどな〜。どうしたかな〜。」等、教示センテンス・指導センテンスを出力するセンテンスを選択し(S922)、音声情報として出力する(S924)。この教示センテンス・指導センテンス出力処理の詳細は図10で説明する。
【0054】
また、新たに組み立てが行なわれた場合には、その旨の情報を出力する(S925)と共に、この新たに組み立てが行なわれたデータをユーザ情報に格納する(S926)。例えば、形状データとしては、成功回数/不成功回数を登録し、部分パタン1においては、部分パタン実施回数と成功回数を登録する。このユーザ情報を用いて、次回の課題としてのお手本を選択する。さらには、利用した教示データ、センテンスデータと、同データを利用したことによって成功した場合、不成功だった場合の回数をユーザ情報に格納する。
【0055】
次に、図10に、図9のS908及びS924における教示センテンス・指導センテンスの出力の詳細フローを示す。まず、S1002は、ユーザが呈示されたお手本を見ながらシート上17でブロックを組み立て、積んでいく図9のS912〜S916に相当する。すなわち、ユーザが、(シート上で、違う場所に積む、積む・はずすの繰り返し等を行う組み立て状態パタンに基づき、[組み立て方パタン]を推定する。次に、組み立て状態と完成状態との差分を計算する(S1004)。一方、組み立て方/センテンスDBのユーザ情報から、過去にユーザが実施した形状データ、及び同形状データ中の部分パタンデータを呼び出す(S1010)。また、ユーザ情報中の生年月日から月齢を計算し(S1012)、該当する形状データ、部分パタンデータを抽出する(S1014)。一方、組み立て方/センテンスDBのユーザ情報から、図7に示したような、教示センテンス・指導センテンスデータを呼び出す(S1016)。そして、ユーザ情報と現在の組み立て方パタンと(完成状態との差分)に対応した、教示・指導データを選択し(S1018)、教示・指導データを出力する(S1020)。
【0056】
図7の例からもわかるように、教示センテンス・指導センテンスに関して、初期状態では月齢範囲毎に教示センテンス、指導センテンスを設定しているが、ユーザ情報中の「利用したセンテンスデータ」において同データを出力した後に部分形状データの組み立てが成功していた場合は、初期状態の教師・指導センテンスとするが、成功していなかった場合は、ユーザの対象月齢範囲のひとつ前の月齢範囲に設定されている教示・指導センテンスデータを設定する。また、お手本データは、初期状態では月齢の標準値範囲毎逆に、所定の時間よりもかなり早く成功したような場合は、ユーザの対象月齢範囲のひとつ後の月齢範囲に設定されている教示・指導センテンスデータを設定する。
【0057】
本実施の形態の玩具ブロックシステムを用いたブロック遊びは、3歳程度までの幼児に効果的であると考えられる。従って、玩具ブロックの総数は例えば20個程度以内とし、4個のブロックを用いて犬、8個のブロックを用いてキリンの形を作ることを課題として与える、というような使用事例が想定される。
【0058】
本実施例によれば、ブロック遊びに関して子供の発育段階を簡易かつ的確に判定する玩具ブロックシステムを提供することが出来る。すなわち、個々のユーザ(子供)が、ブロックを組み立てる過程を自動的にデータ化し、収集・解析することで、システム開発に必要な客観的なデータの収集、活用を図ることができる。また、収集・解析されたデータを利用して、ブロックを組み立てる過程から、ユーザの発育段階を判定することができる。また、ブロックを組み立てる過程に応じて、ユーザの発育段階や組み立ての成否に応じたお手本や指示を提示するなど、そのユーザの教育・指導への適切なフィードバックを行うことができる。
【0059】
なお、重量感知センサ15をシート上の総重量を検出するものに変え、図5Aの例における定常状態(ΔT)となった時刻毎に、シート上におけるブロックの積まれた状態を複数の位置からカメラで撮像し、画像処理を行い、得られた画像から設置されたブロックの形状、設置された時刻、設置された位置を認識し、出力するようにしても良い。
【符号の説明】
【0060】
10…データ収集・解析・アシストデータ制御用サーバ(ホストコンピュータ)、11…遊戯端末装置、12…組み立て方/センテンスDB、13…計測用PC(パーソナルコンピュータ)、14…データ表示・音声出力用PC、15…重量感知センサ、16…玩具ブロック、17…シート、18…通信ネットワーク、101…CPU、102…プログラム領域、103…メモリ領域、10203…センシングデータ解析プログラム、10204…データ呈示プログラム、10205…解析結果表示プログラム、10301…センシングデータ、10302…ブロックデータ、10303…シート・ブロック形状対応データ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊戯端末装置と、該遊戯端末装置に通信ネットワークを介して接続されるサーバとで構成され、
前記遊戯端末装置は、表示部及び操作検出部を備えており、
前記操作検出部は、シート上での玩具ブロックの位置及び重量を検出する機能を備えており、
前記サーバは、前記表示部に提示されたお手本に対する前記玩具ブロックの組み立て方を認識する組み立て方認識機能と、該組み立て方認識機能の認識結果に基づいて、前記遊戯端末装置に対して教示・指導の情報を呈示する教示・指導機能とを備えており、
前記組み立て方認識機能は、前記操作検出部から得られる前記玩具ブロックの前記位置と前記重量、及び時刻のデータを抽出することによって、前記シート上に設置された複数の前記玩具ブロックの積まれた順序を認識し、出力する
ことを特徴とする玩具ブロックシステム。
【請求項2】
請求項1において、
前記操作検出部は、前記シート上での利用者の操作によって生じる圧力を検出し、該圧力に関するデータを格納する記憶部を備えており、
前記サーバは、前記圧力のデータを抽出することによって、前記シート上に設置された前記玩具ブロックの組み立て形状、設置された時刻、設置された位置を認識し、出力する
ことを特徴とする玩具ブロックシステム。
【請求項3】
請求項1において、
一定時間内に検出された前記玩具ブロックの前記位置と重量、及び時刻のデータと前記お手本の完成形状との差分を計算することで、或る時刻における完成率を算出する
ことを特徴とする玩具ブロックシステム。
【請求項4】
請求項3において、
前記サーバは、前記利用者の月齢範囲毎の組み立て方データ、組み立て共通部分形状データ、及び、教示センテンス・指導センテンスデータを格納する記憶部を備えており、
前記完成率の算出の結果、完成状態でなければ、現在の組み立て状態と前記完成状態との差分を計算し、前記組み立て方データ及び前記組み立て共通部分形状データとの照合を行ない、差分に応じて、前記教示センテンス・指導センテンスデータに基づき、前記遊戯端末装置に対して教示・指導の情報を呈示する
ことを特徴とする玩具ブロックシステム。
【請求項5】
請求項1において、
前記サーバは、利用者の月齢範囲毎の組み立て方データ、及び、組み立て共通部分形状データを格納する記憶部を備えており、
前記遊戯端末装置は、前記検出された前記玩具ブロックの組み立て形状・設置場所・時間の情報を、前記サーバに送信し、
前記サーバは、前記記憶部に格納された前記利用者の月齢範囲毎の組み立て方データ、及び、組み立て共通部分形状データを参照して、前記遊戯端末装置から送信された前記情報に基づいて、前記利用者の発育段階を解析し、前記解析された発育段階を表示するための情報を生成する
ことを特徴とする玩具ブロックシステム。
【請求項6】
請求項1において、
前記遊戯端末装置は、前記玩具ブロックの完成組み立て形状をお手本として前記サーバの組み立て方/センテンスDBに登録する機能を有する
ことを特徴とする玩具ブロックシステム。
【請求項7】
請求項6において、
前記遊戯端末装置のシート上に前記玩具ブロックが正解通りに組み立て・積み上げられた結果を用いて、全体重量と重量分散領域における現在と積みステップの差分を取り、前記玩具ブロックが組み立てられ又は積まれた位置、組み立てられ又は積まれたブロックの種類、各ブロックの個数を推定し、前記積み方/センテンスDBに前記お手本データとして登録する
ことを特徴とする玩具ブロックシステム。
【請求項8】
請求項6において、
前記遊戯端末装置のシート上に一段目の領域の前記玩具ブロックのいずれかを、イニシャル玩具ブロックとして設定し、該イニシャル玩具ブロックを基点として、前記最終形状に至るまでの組み立て方を抽出し、該抽出された組み立て方バリエーションを、各形状に対する前記お手本の組み立て方バリエーションとして前記組み立て方/センテンスDBに登録する
ことを特徴とする玩具ブロックシステム。
【請求項9】
請求項5において、
前記サーバの記憶部には、前記組み立て共通部分形状データ中の複数の部分パタンと、前記利用者の生後の経過期間に応じて、前記各部分パタンによって出力される刺激に反応する前記利用者の割合を示す月齢範囲毎の情報が格納され、
前記サーバは、前記記憶部に格納された前記月齢範囲毎情報を参照して、該前記遊戯端末装置から送信された前記位置及び重量に関する情報に基づいて、前記利用者の発育段階を解析し、該解析された発育段階を表示するための情報を生成する
ことを特徴とする玩具ブロックシステム。
【請求項10】
請求項1において、
前記各玩具ブロックは、該玩具ブロックの形状毎に重量が異なり、
前記玩具ブロックの前記位置と前記重量の情報から、前記各玩具ブロックの形状及び組み合わせのパタンを判定する
ことを特徴とする玩具ブロックシステム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−157568(P2012−157568A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−19635(P2011−19635)
【出願日】平成23年2月1日(2011.2.1)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】