説明

組成物、光学部品、光学部品を含むシステム、デバイス、および他の製品

可視または不可視光の波長を変化させるのに有用な組成物が開示される。組成物は固体ホスト材料および量子閉じ込め半導体ナノ粒子で構成され、ナノ粒子はホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で組成物に含まれる。組成物は散乱体をさらに含むことが可能である。導波管部品および量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学部品も開示される。光学部品を含むデバイスが開示される。導波管部品および量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学部品、ならびに導波管部品に光学的に結合された光源を含むシステムも開示される。デカール、キット、インク組成物、および方法も開示される。量子閉じ込め半導体ナノ粒子をこの表面に含むTFELも開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本願は、2007年6月25日に出願された米国出願番号60/946,090;2007年7月12日に出願された米国出願番号60/949,306;2007年6月26日に出願された米国出願番号60/946,382;2007年9月12日に出願された米国出願番号60/971,885;2007年9月19日に出願された米国出願番号60/973,644;および2007年12月21日に出願された米国出願番号61/016,227に対して優先権を主張し、ここで上述したそれぞれは参照によりこの全体が本明細書に組み入れられている。
【0002】
本発明は、光学部品、光学部品を含むシステム、光学部品を含むデバイス、および上述において有用な組成物の技術分野に関するものである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の一態様により、導波管部品を含む光学部品が提供され、導波管部品は導波管部品の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。ある実施形態において、導波管部品は光源から導波管部品に結合された光に対しておよびナノ粒子によって放出された光に対して透過性である。ある実施形態において、光学部品は、ナノ粒子の上におよび/またはナノ粒子の下に配置されたフィルタ層をさらに含む。ある実施形態において、導波管部品は、導波管部品の重量の約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で散乱体をさらに含む。ある実施形態において、ナノ粒子はコア/シェル構造で構成される。ある実施形態において、導波管部品は導波管部品に光学的に結合された光源を有するように適合されている。ある実施形態において、ナノ粒子は導波管部品表面の所定の領域の上に配置された層に含まれる。ある実施形態において、ナノ粒子を含む層は約0.1から約200ミクロンの厚さを有する。ある実施形態において、ナノ粒子を含む層は、ナノ粒子を含む層に入射する光を吸収するのに十分な厚さである。ある実施形態において、層は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が分布しているホスト材料をさらに含む。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子はホスト材料をさらに含む組成物中に含まれ、組成物はホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。好ましくは、ホスト材料は(液体に対して)固体材料で構成される。ある実施形態において、ナノ粒子は導波管部品の表面の所定の領域の上に配置された所定の配列に含まれる。ある実施形態において、組成物は導波管部品表面の所定の領域の上に配置された所定の配列に含まれる。ある実施形態において、ナノ粒子は導波管部品の所定の領域に所定の配列で埋め込まれている。ある実施形態において、所定の配列は約0.1から約200ミクロンの厚さを有する。
【0004】
本発明の別の態様により、量子閉じ込め半導体ナノ粒子およびホスト材料で構成される組成物を含む導波管部品を含む光学部品が提供され、組成物はホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。ある実施形態において、組成物は散乱体をさらに含む。ある実施形態において、散乱体は、ホスト材料の重量の約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で組成物に含まれる。好ましくは、ホスト材料は(液体に対して)固体材料で構成される。ある実施形態において、組成物は導波管部品表面の所定の領域の上に所定の配列で配置される。ある実施形態において、所定の配列は約0.1から約200ミクロンの厚さを有する。ある実施形態において、組成物は導波管部品の所定の領域に所定の配列で埋め込まれている。ある実施形態において、光学部品は光源からの光を導波管部品内に結合するための手段をさらに含む。
【0005】
本発明の別の態様により、量子閉じ込め半導体ナノ粒子およびホスト材料で構成される層を含む導波管部品を含む光学部品が提供され、層はホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。好ましくは、ホスト材料は(液体に対して)固体材料で構成される。ある実施形態において、層は散乱体をさらに含む。ある実施形態において、散乱体は、ホスト材料の重量の約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で層に含まれる。ある実施形態において、光学部品は光源からの光を導波管部品内に結合するための手段をさらに含む。
【0006】
本発明の別の態様により、この表面の所定の領域の上に所定の配列で量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む担体基板を含むフィルムを備えた光学部品が提供され、フィルムは導波管部品の表面に付着される。ある実施形態において、光学部品は光源からの光を導波管部品内に結合するための手段をさらに含む。ある実施形態において、フィルムは、フィルムの重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。ある実施形態において、フィルムは本明細書で教示されるフィルムで構成される。ある実施形態において、フィルムはデカールを備える。
【0007】
本発明の別の態様により、量子閉じ込め半導体ナノ粒子およびホスト材料で構成される組成物を含む担体基板を含むフィルムを備えた光学部品が提供され、組成物はこの表面の所定の領域の上に所定の配列で配置され、フィルムは導波管部品の表面に付着される。ある実施形態において、組成物は、ホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。好ましくは、ホスト材料は(液体に対して)固体材料で構成される。ある実施形態において、組成物は散乱体をさらに含む。ある実施形態において、散乱体は、ホスト材料の重量の約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で組成物に含まれる。ある実施形態において、フィルムはデカールを備える。
【0008】
本発明の別の態様により、導波管部品の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む導波管部品を含む光学部品、および導波管部品に光学的に結合された光源を備えたシステムが提供される。ある実施形態において、光源は導波管部品の縁に光学的に結合される。ある実施形態において、光源は導波管部品の表面に光学的に結合される。ある実施形態において、ナノ粒子は導波管部品の表面の上に配置された所定の配列に含まれる。ある実施形態において、ナノ結晶は導波管部品の表面の上に配置された層に含まれる。ある実施形態において、層に含まれた量子閉じ込め半導体ナノ粒子は1つ以上の所定の配列に配列される。ある実施形態において、層は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が分布しているホスト材料をさらに含む。ある実施形態において、層は散乱体をさらに含む。ある実施形態において、ナノ粒子は、ホスト材料の重量の約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で層に含まれる。好ましくは、ホスト材料は(液体に対して)固体材料で構成される。
【0009】
本発明の別の態様により、導波管部品の上に配置された本明細書で教示するフィルムを含む光学部品、および導波管部品に光学的に結合された光源を備えたシステムが提供される。ある実施形態において、フィルムはデカールを備える。
【0010】
本発明の別の態様により、量子閉じ込め半導体ナノ粒子およびホスト材料で構成される組成物を含む導波管部品であって、層がホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む導波管部品を含む光学部品、および導波管部品に光学的に結合された光源を備えたシステムが提供される。好ましくは、ホスト材料は(液体に対して)固体材料で構成される。ある実施形態において、組成物は散乱体をさらに含む。
【0011】
ある実施形態において、システムは本明細書で教示する2個以上の光学部品および1個以上の光源を含むことが可能である。このような実施形態の幾つかにおいて、光学部品は、それぞれの導波管部品が他の各光学部品の導波管部品と平行であり、各光学部品が独立した光源に結合されるように好ましくは配置される。このような実施形態の幾つかにおいて、光学部品は、光学部品の間に「光通信」または「クロストーク」がないように、それぞれから好ましくは光学的に分離されている。このような実施形態の幾つかにおいて、このような分離は、部品間の物理的間隔によるエアギャップによって、または低屈折率材料の層によって達成可能である。光学的分離の他の好適な技法も使用可能である。ある実施形態において、各光学部品は独立した光源に結合される。
【0012】
本発明の別の態様により、本明細書で教示する光学部品を含むデバイスが提供される。
【0013】
本発明の別の態様により、本明細書で教示するフィルムを含むデバイスが提供される。
【0014】
本発明の別の態様により、本明細書で教示するシステムを含むデバイスが提供される。
【0015】
ある実施形態において、デバイスはディスプレイを備える。ある実施形態において、デバイスは固体照明デバイスまたは他の照明ユニットを備える。ある実施形態において、デバイスは標識を備える。ある実施形態において、デバイスは光起電力デバイスを備える。ある実施形態において、デバイスは別の電子または光電子デバイスを備える。
【0016】
本発明の別の態様により、可視または不可視光の波長を変化させるのに有用な組成物が提供され、組成物はホスト材料および量子閉じ込め半導体ナノ粒子で構成され、ナノ粒子はホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で組成物に含まれる。好ましくは、ホスト材料は(液体に対して)固体材料で構成される。ある実施形態において、組成物は、ホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で散乱体をさらに含む。ある実施形態において、ナノ粒子の少なくとも一部はこの表面にリガンドを含み、リガンドはホスト材料に対して親和性を有する。
【0017】
本発明の別の態様により、担体基板の表面の所定の部分の上に量子閉じ込め半導体ナノ粒子の所定の配列を含む、担体基板を備えたフィルムが提供される。ある実施形態において、ナノ粒子はフィルム表面の上に配置された層に含まれる。ある実施形態において、層に含まれた量子閉じ込め半導体ナノ粒子は1つ以上の所定の配列に配列される。ある実施形態において、担体基板は実質的に光学的に透明な材料で構成される。ある実施形態において、フィルムは、フィルムの重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。ある実施形態において、所定の配列は散乱体をさらに含む。ある実施形態において、ナノ粒子はホスト材料に含まれる。ある実施形態において、ナノ粒子は、ホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で組成物に含まれる。好ましくは、ホスト材料は(液体に対して)固体材料で構成される。ある実施形態において、組成物は散乱体をさらに含む。ある実施形態において、フィルムはデカールを備える。ある実施形態において、フィルムは表面に固定して付着されるように適合されている。ある実施形態において、フィルムは表面に着脱自在に付着されるように適合されている。ある実施形態において、フィルムは光学部品に含まれ、フィルムは導波管部品の表面に付着される。ある実施形態において、さらなる層および/または機構(フィルタ、反射層、結合手段などを含むが、これらに限定されない。)も含まれる。ある実施形態において、フィルムはデバイスに含まれる。
【0018】
本発明の別の態様により、導波管部品に光学的に結合されるように適合された光源および1つ以上のフィルムを備えたキットが提供され、少なくとも1つのフィルムが担体基板を備え、担体基板は、担体基板の表面の上に配置された量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。ある実施形態において、ナノ粒子は担体基板の所定の領域の上に所定の配列で配置されている。ある実施形態において、フィルムは、フィルムの重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。ある実施形態において、ナノ粒子はホスト材料に含まれている。ある実施形態において、ナノ粒子は、ホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量でホスト材料に含まれる。好ましくは、ホスト材料は(液体に対して)固体材料で構成される。ある実施形態において、ホスト材料は散乱体をさらに含む。ある実施形態において、フィルムはデカールを備える。ある実施形態において、フィルムは表面に固定して付着されるように適合されている。ある実施形態において、フィルムは表面に着脱自在に付着されるように適合されている。ある実施形態において、キットは導波管部品に光学的に結合されるように適合された光源および1つ以上のフィルムを含み、少なくとも1つのフィルムは、担体基板の表面に配置されたナノ粒子を含む本明細書で教示するフィルムで構成される。ある実施形態において、キットは導波管部品をさらに含む。
【0019】
本発明の別の態様により、本明細書で教示するフィルムを、光導波能力を有する部材の表面に当てるステップと、光が部材内を導波されるように、および担体基板上に直接的または間接的に含まれている量子閉じ込め半導体ナノ粒子を光学的に励起するために、部材の表面または縁に光を結合するステップとを含む、標識を生成する方法が提供される。ある実施形態において、部材は、導波能力を備えた材料から製造された、ウィンドウまたは他の構造的、装飾的、構築的もしくはその他の構造物または要素を備えている。ある実施形態において、フィルムはデカールを備える。フィルムは、光学接着剤の使用によって部材の表面に持続的に接着され得るか、または非持続性接着剤または「静電気付着」フィルムを利用することによって再配置可能であり得る。
【0020】
本発明の別の態様により、薄膜エレクトロルミネセンスランプが提供され、ランプはランプの表面の上に配置された量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。ある実施形態において、ナノ粒子はランプ表面の所定の領域の上に所定の配列で配置されている。ある実施形態において、ナノ粒子はホスト材料に含まれる。ある実施形態において、ホスト材料は散乱体をさらに含む。ある実施形態において、ホスト材料は、ホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。好ましくは、ホスト材料は(液体に対して)固体材料で構成される。ある実施形態において、ナノ粒子はランプ表面の上に配置された層に含まれる。ある実施形態において、層は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が分布しているホスト材料をさらに含む。ある実施形態において、層に含まれた量子閉じ込め半導体ナノ粒子は1つ以上の所定の配列に配列される。ある実施形態において、層は散乱体をさらに含む。ある実施形態において、層はホスト材料をさらに含み、層はホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。ある実施形態において、ホスト材料は散乱体をさらに含む。ある実施形態において、散乱体は、ホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で含まれる。ある実施形態において、散乱体は、ホスト材料の重量に基づいて約0.1から2重量パーセントの範囲内の量で含まれる。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の散乱体に対する重量比は、約1:100から約100:1である。ある実施形態において、ランプは1つ以上のフィルタ層をさらに含むことが可能である。このようなフィルタはナノ粒子の上および/または下に配置可能である。ある実施形態において、ランプは1つ以上の反射層をさらに含むことが可能である。ある実施形態において、ランプは、ナノ粒子が上に配置されたランプの表面に取り出し機構をさらに含む。ある実施形態において、ランプはナノ粒子の上に取り出し機構をさらに含む。ある実施形態において、さらなる層および/または機構(フィルタ、反射層、結合手段、輝度向上フィルムなどを含むが、これらに限定されない。)も含まれる。ある実施形態において、TFELランプはランプの表面の上に本明細書で教示するフィルムを含む。ある実施形態において、フィルムはデカールを備える。
【0021】
本発明による別の態様において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子および液体媒体を含むインク組成物が提供され、液体媒体は架橋されることが可能である1個以上の官能基を含む組成物で構成される。ある実施形態において、官能性単位はUV処理によって架橋することが可能である。ある実施形態において、官能性単位は熱処理によって架橋することが可能である。ある実施形態において、官能性単位は、当業者によってただちに確認可能な他の架橋技法によって架橋することが可能である。ある実施形態において、架橋されることが可能である1個以上の官能基を含む組成物は、それ自体が液体媒体であることが可能である。ある実施形態において、組成物は共溶媒であることが可能である。ある実施形態において、組成物は液体媒体との混合物の成分であることが可能である。ある実施形態において、インクは散乱体をさらに含むことが可能である。
【0022】
ある実施形態において、インクの液体から固体への転移は、単に溶媒の蒸発によって発生し、架橋は発生しない。
【0023】
本発明の別の態様により、量子閉じ込め半導体ナノ粒子、液体媒体、および散乱体で構成されるインク組成物が提供される。
【0024】
本発明の他の態様により、本明細書で教示する組成物および/またはインク組成物を含むデバイスが提供される。ある実施形態において、インクおよび/または組成物はデバイスの部品に含まれる。ある実施形態において、インクおよび/または組成物は部品の表面に含まれる。ある実施形態において、インクおよび/または組成物はデバイスに層として含まれることが可能である。ある実施形態において、インクおよび/または組成物はデバイス上面および/または下面に含まれる。インクおよび/または組成物は、インクおよび/または組成物が配置される表面の所定の領域の上に所定の配置で含まれることが可能である。このような配列は、特定の用途に従ってパターン形成することまたはパターン形成しないことが可能である。ある実施形態において、1つを超える所定の配置が含まれる。ある実施形態において、デバイスはディスプレイ、固体照明デバイス、別の発光デバイス、光起電力デバイス、または他の電子もしくは光電子デバイスを備える。
【0025】
本明細書に記載され、本開示によって考慮される上述のおよび他の態様および実施形態は、本発明の実施形態をすべて構成する。
【0026】
上述の一般的な説明および以下の詳細な説明はどちらも例示および説明のためだけであり、請求されるような本発明を限定するものではないことが理解されるべきである。他の実施形態は、本明細書で開示される発明の明細および実施を考慮することにより当業者に明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図面において、
【図1】本発明による光学部品を含むシステムの実施形態の例を示す概略図である。
【図2】本発明による光学部品を含むシステムの実施形態の例を示す概略図である。
【図3】本発明の実施形態の例を示す概略図である。
【図4】量子効率を測定する方法を例証するためのスペクトルを示す。
【図5】本発明の実施形態の例を示す概略図である。
【図6】本発明によるTFELランプの実施形態の例を示す概略図である。 添付図面は、例示のみの目的で示された簡略表現であり;実際の構造は、図示された物品およびこの態様の相対スケールを特に含む、多くの点で異なり得る。
【0028】
本発明をその他の利点および機能と共により良好に理解するために、上に示した図面と関連して以下の開示および添付請求項を参照する。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の一態様により、ホスト材料および量子閉じ込め半導体ナノ粒子で構成される組成物が提供され、ナノ粒子はホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で組成物に含まれる。
【0030】
ある好ましい実施形態において、組成物は、ホスト材料の重量に基づいて約0.01から約10重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。あるより好ましい実施形態において、組成物は、ホスト材料の重量に基づいて約0.01から約5重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。ある最も好ましい実施形態において、組成物は、ホスト材料の重量に基づいて約0.1から約3重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。このような最も好ましい実施形態の幾つかにおいて、組成物は、ホスト材料の重量に基づいて約0.1から約2重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0031】
ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は半導体ナノ結晶で構成される。ある実施形態において、半導体ナノ結晶はコア/シェル構造で構成される。
【0032】
ある実施形態において、組成物は散乱体をさらに含む。ある実施形態において、散乱体は、ホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で組成物にも含まれる。ある実施形態において、散乱体濃度は、ホスト材料の重量に基づいて約0.1から2重量パーセントである。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の散乱体に対する重量比は、約1:100から約100:1である。
【0033】
本開示によって考慮される本発明の実施形態および態様で使用することが可能である散乱体(本明細書では光散乱粒子とも呼ばれる。)の例は、限定されることなく、金属または金属酸化物粒子、気泡、ならびにガラスおよびポリマービーズ(中実または中空)を含む。他の散乱体は、当業者によってただちに識別可能である。ある実施形態において、散乱体は球形状を有する。散乱粒子の好ましい例は、TiO、SiO、BaTiO、BaSO、およびZnOを含むが、これらに限定されない。ホスト材料と非反応性である、およびホスト材料における励起光の吸収パス長を延長することが可能である他の材料の粒子が使用可能である。さらに、ダウンコンバートされた光の取り出しを補助する散乱体が使用され得る。この散乱体は、吸収パス長を延長するのに使用されるのと散乱体と同じでも、同じでなくてもよい。ある実施形態において、散乱体は高屈折率(例えばTiO、BaSOなど)または低屈折率(気泡)を有し得る。好ましくは、散乱体はルミネセントではない。
【0034】
散乱体のサイズおよびサイズ分布の選択は、当業者によってただちに決定可能である。サイズおよびサイズ分布は、散乱粒子および散乱体が分散されるホスト材料の屈折率のミスマッチ、およびレイリー散乱理論に従って散乱される事前に選択した波長とに好ましくは基づいている。散乱粒子の表面は、ホスト材料における分散性および安定性を改善するためにさらに処理され得る。一実施形態において、散乱粒子は、約0.001から約20重量%の範囲内の濃度の、粒径0.2μmのTiO(DuPontによるR902+)で構成される。ある好ましい実施形態において、散乱体の濃度範囲は0.1から10重量%である。あるさらに好ましい実施形態において、組成物は散乱体(好ましくはTiOで構成される。)を、約0.1から約5重量%の、最も好ましくは約0.3から約3重量%の範囲内の濃度で含む。
【0035】
本明細書に記載する本発明の各種の実施形態および態様で有用なホスト材料の例は、ポリマー、モノマー、樹脂、結合剤、ガラス、金属酸化物、および他の非ポリマー性材料を含む。ある実施形態において、ホスト材料は非光伝導性である。ある実施形態において、電荷を散逸させることが可能な添加剤がホスト材料にさらに含まれる。ある実施形態において、電荷散逸添加剤はあらゆる捕獲された電荷を散逸させるのに有効な量で含まれる。ある実施形態において、ホスト材料は非光伝導性であり、電荷を散逸させることが可能な添加剤をさらに含み、添加剤はあらゆる捕獲された電荷を散逸させるのに有効な量で含まれる。好ましいホスト材料は、可視および非可視光の波長を事前に選択するために、少なくとも部分的に透明であり、好ましくは完全に透明であるポリマー性および非ポリマー性材料を含む。ある実施形態において、事前に選択した波長は、電磁スペクトルの可視(例えば400から700nm)、紫外(例えば10から400nm)、および/または赤外(例えば700nmから12μm)領域に光の波長を含むことが可能である。好ましいホスト材料は、架橋ポリマーおよび溶媒キャストポリマーを含む。好ましいホスト材料の例はガラスまたは透明樹脂を含むが、これらに限定されない。特に、非硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、または光硬化性樹脂などの樹脂は、加工性の観点から好適に使用される。このような樹脂の具体的な例として、オリゴマーまたはポリマーのどちらかの形での、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、これらの樹脂を形成するモノマーを含有するコポリマーなど。他の適切なホスト材料は、当業者によって識別可能である。
【0036】
本開示によって考慮される本発明のある実施形態および態様において、ホスト材料は光硬化性樹脂で構成される。光硬化性樹脂は、組成物がパターン形成されるある実施形態において好ましいホスト材料であり得る。光硬化性樹脂として、反応性ビニル基を含有するアクリル酸またはメタクリル酸ベース樹脂などの光重合性樹脂、ポリビニルシンナメート、ベンゾフェノンなどの光増感剤を一般に含有する光架橋性樹脂が使用され得る。光増感剤が使用されないときには、熱硬化性樹脂が使用され得る。これらの樹脂は個別にまたは2種以上組合せて使用され得る。
【0037】
本開示によって考慮される本発明のある実施形態および態様において、ホスト材料は溶媒キャスト樹脂で構成される。ポリウレタン樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのポリマー、これらの樹脂を形成するモノマーを含有するコポリマーなどは、当業者に公知の溶媒に溶解させることが可能である。溶媒の蒸発時に、樹脂は半導体ナノ粒子用の固体ホスト材料を形成する。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子およびホスト材料を含む組成物は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子および液体媒体で構成されるインク組成物から形成可能であり、液体媒体は架橋されることが可能である1個以上の官能基を含む組成物で構成される。官能性単位は、例えばUV処理、熱処理、または関連分野の当業者によってただちに確認可能な他の架橋技法によって架橋することが可能である。ある実施形態において、架橋されることが可能である1個以上の官能基を含む組成物は、それ自体が液体媒体であることが可能である。ある実施形態において、組成物は共溶媒であることが可能である。ある実施形態において、組成物は液体媒体との混合物の成分であることが可能である。ある実施形態において、インクは散乱体をさらに含むことが可能である。
【0038】
本開示により考慮される本発明のある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子(例えば半導体ナノ結晶)はホスト材料中に個々の粒子として分散されている。
【0039】
本開示により考慮される本発明のある実施形態において、ホスト材料中に分散された量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、綿状(または凝集)粒子を含み得る。
【0040】
本開示により考慮される本発明のある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、ホスト粒子中に含まれ得るか、またはホスト粒子上に吸着され得る。これらのホスト粒子はポリマー性または無機であり得る。これらのホスト粒子はホスト材料の中または上に分散させることが可能である。
【0041】
本発明の別の態様により、この表面の所定の領域の上に量子閉じ込め半導体ナノ粒子の所定の配列を含む担体基板を備えたフィルムが提供される。ある実施形態において、フィルムは、フィルムの重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0042】
ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、担体基板の表面の所定の領域に所定の配列で直接的または間接的に含まれる。
【0043】
ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、ホスト材料の重量の約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量でホスト材料に含まれる。好ましくは、ホスト材料は(液体に対して)固体材料で構成される。ある実施形態において、散乱体はナノ粒子と共に含まれる。
【0044】
ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子はフィルム表面の上に配置された層に含まれる。ある実施形態において、層に含まれた量子閉じ込め半導体ナノ粒子は1つ以上の所定の配列に配列される。ある実施形態において、層は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が分布しているホスト材料でさらに構成される。
【0045】
ある実施形態において、さらなる層および/または機構(フィルタ、反射層、結合手段などを含むが、これらに限定されない。)も含まれる。光学部品へのまたは導波管部品による包含のための本明細書で議論する各種のさらなる層および/または機構の例も、フィルムに含まれることが可能である。ある実施形態において、フィルムはデカールを備える。
【0046】
本発明の別の態様により、導波管部品および量子閉じ込め半導体ナノ粒子で構成される光学部品が提供される。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子はホスト材料中に含まれることが可能である。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は本発明による組成物中に含まれる。
【0047】
ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、導波管部品の表面の所定の領域に所定の配列で直接的または間接的に含まれる。
【0048】
本開示によって考慮される本発明の各種の態様および実施形態において、所定の配列はいずれの構成または内容の配列でも可能である。例えば所定の配列は、いずれの種類の画像(例えばロゴ、デザイン、ピクチャー、他のグラフィックス、テキスト(例えば文字、単語、数、文字、単語および/または数の組合せ)、および/またはこの組合せ(例えばロゴ、デザイン、ピクチャー、他のグラフィックス、および/またはテキストの組合せ))を表示することも可能である。または、所定の配列は所定の領域を全部または一部被覆する層でもあり得る。ある実施形態において、第2の所定の配列は、第1の所定の配列の上および/または下にさらに配置可能である。ある実施形態において、第2の所定の配列は量子閉じ込め半導体ナノ粒子で構成される。1つを超える所定の配列を含むある実施形態において、所定の配列は有用であり得る不透明または他の非発光性材料で構成され得て、例えば量子閉じ込め半導体ナノ粒子バックグラウンド層の輝度は、1つ以上の他の任意の所定の配列の詳細、コントラストまたは他の視感度側面を向上させることが可能である。所定の配列は、別のデバイス、製品、または他の物品の中または上に含まれているか否かにかかわらず、部品またはデバイスが使用中に可視である部品またはデバイスの表面の上に通常は配置される。
【0049】
2つ以上の所定の配列を含むある実施形態において、配列は異なる向きを有するように位置決めされ得る。例えば、1つの配列は第1の向きで見ることを意図して位置決めされ得て、別の配列は第2の向きで、例えば第1の向きから90度回転して見ることを意図して位置決めされる。
【0050】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子は電子およびホールを閉じ込めることが可能であり、光を吸収して異なる波長の光を再放出するフォトルミネセンス特性を有する。量子閉じ込め半導体ナノ粒子から放出された光の色特徴は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子のサイズ、および量子閉じ込め半導体ナノ粒子の化学組成によって変わる。
【0051】
ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、化学組成およびサイズに関して少なくとも1種類の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。本開示によって考慮される本発明の態様または実施形態の1つに含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子の種類は、変換される光の波長および所望の光出力の波長によって決定される。本明細書で議論するように、量子閉じ込め半導体ナノ粒子はこの表面の上にシェルおよび/またはリガンドを含んでいることも、または含んでいないこともある。量子閉じ込め半導体ナノ粒子のシェルおよび/またはリガンドは、非発光性欠陥部位を不動態化し、綿状化または凝集を防止してナノ粒子間のファンデルワールス結合力を克服するように作用することが可能である。ある実施形態において、リガンドは、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が含まれ得る任意のホスト材料に対する親和性を有する材料を含むことが可能である。本明細書で議論するように、ある実施形態において、シェルは無機シェルで構成される。
【0052】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子のサイズおよび組成は、ナノ粒子が所定の波長の光子を放出するように選択可能である。
【0053】
例えば、所定の配列は、同じまたは異なる波長の光を放出する量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含むことが可能である。
【0054】
単色実施形態において、励起光の吸収時に所望の色の所定の波長または波長帯で放出する量子閉じ込め半導体ナノ粒子が選択される。
【0055】
マルチカラーまたはポリクロマティックの実施形態では、例えば、1つ以上の光源からの光エネルギーによって励起されるときに所望の光出力で2つ以上の異なる所定の波長を放出する、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が選択される。量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、所定の配列に従ってこの放出の波長または波長帯に従ってさらに配列されることが可能である。
【0056】
本開示によって考慮される本発明の各種の態様および実施形態に含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子は好ましくは、狭いサイズ分布を有する量子閉じ込め半導体ナノ粒子の集合のメンバである。さらに好ましくは、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の単分散または実質的に単分散の集合で構成される。
【0057】
本開示によって考慮される本発明の各種の態様および実施形態に含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子は好ましくは、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%を超えるような高い放出量子効率を有する。
【0058】
ある実施形態において、本発明の光学部品は、光源に光学的に結合されているときに、光学部品に含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子の1つ以上の所定の配列に対応する1個以上の照明されたパターンを表示するために有用である。
【0059】
本開示によって考慮される発明のある実施形態および態様において、周辺光条件下では(例えば1個以上の光源からの導波光によって光学的に励起されていないときに)、所定の配列は可視的に発光性ではなく、実質的に透明である(可視スペクトルでは<0.1Abs単位、または可視スペクトルでは透過率>90%)。
【0060】
本開示によって考慮される本発明のある実施形態に含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、光源に光学的に結合されているときに、光源から放出された光の少なくとも一部の波長を変化させるのに有用である。
【0061】
これらの用途では、光源から放出された元の光の少なくとも一部のエネルギーよりも小さいバンドギャップを有する量子閉じ込め半導体ナノ粒子が選択される。ある実施形態において、1つを超える光源を光学部品に光学的に結合することが可能である。
【0062】
ある実施形態において、光学部品は少なくとも1つの機構を含む導波管部品を含み、該機構は量子閉じ込め半導体ナノ粒子用のホスト材料で構成される組成物で構成される。場合により、散乱体および/または他の添加剤も組成物に含まれることが可能である。
【0063】
ある実施形態において、光学部品は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む少なくとも1つの層を含む。ある実施形態において、層に含まれた量子閉じ込め半導体ナノ粒子は1つ以上の所定の配列に配列される。量子閉じ込め半導体ナノ粒子が含まれ得る層への包含のための組成物の例は本明細書に記載される。
【0064】
ある実施形態において、光学部品は、導波管部品の表面に直接的または間接的に配置される少なくとも1つのこのような層を含む。
【0065】
ある実施形態において、光学部品は、導波管部品と、導波管部品上に含まれ得る他の任意の層との間に配置された、少なくとも1つのこのような層を含む。
【0066】
ある実施形態において、光学部品は、2個の別個の導波管部品の間に配置された少なくとも1つのこのような層を含む。(他の任意の層も含まれ得る。)。
【0067】
光学部品のある実施形態において、本発明による組成物で構成される層も含まれる。ある実施形態において、少なくとも1個の機構が導波管部品の表面の上に配置される。
【0068】
ある実施形態において、少なくとも1個の機構が導波管部品に埋め込まれる。
【0069】
ある実施形態において、1個の機構は、該機構が導波管部品の表面の全部または所定の一部を被覆するように選択された寸法を有することが可能である。
【0070】
ある実施形態において、複数の機構が導波管部品上に配置される。
【0071】
ある実施形態において、複数の機構が導波管部品に埋め込まれる。
【0072】
ある実施形態において、導波管部品は1個以上の凹部を含み、少なくとも1個の機構が凹部の一方に含まれる。
【0073】
複数の機構を含むある実施形態において、機構の一部は導波管部品の表面の上に配置可能であり、機構の一部は導波管部品に埋め込むことが可能である。ある実施形態において、機構は所定の配列に配列される。
【0074】
複数の機構を含むある実施形態において、各機構は同じまたは異なる種類の量子閉じ込め半導体ナノ粒子で構成されることが可能である。
【0075】
複数の機構を含むある実施形態において、複数の機構はパターンに配列することが可能である。このような実施形態の幾つかにおいて、各機構は他の機構の形状と同一または類似の形状を有することが可能である。このような実施形態の幾つかにおいて、機構のすべての形状が同一または同様である必要はない。
【0076】
複数の機構を含むある実施形態において、各機構は、他の機構のサイズ寸法と同一または同様であるサイズ寸法(例えば長さ、幅、および厚さ)を有することが可能である。ある実施形態において、すべての機構のサイズが同一または同様である必要はない。
【0077】
ある実施形態において、機構は約0.1から約200ミクロンの厚さを有することが可能である。
【0078】
ある実施形態において、機構は空間的にディザリングされることが可能である。
【0079】
ディザリングまたは空間的ディザリングは、例えば、色深度の錯覚を与えるために色の所定のパレットの小規模な区域の使用を説明する、デジタル画像処理で使用される用語である。例えば、白色は小規模な赤色、緑色および青色の区域の混合から生成されることが多い。ある実施形態において、導波管部品の表面に配置されたおよび/または埋め込まれた(各種類が異なる色の光を放出可能である。)異なる種類の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む組成物のディザリングを使用すると、異なる色の錯覚を生成することが可能である。ある実施形態において、白色光を放出するように見える導波管部品は、例えば赤色、緑色および青色を放出する量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む機構のディザリングされたパターンから生成可能である。ディザリングされたカラーパターンは周知である。ある実施形態において、白色光の青色光成分は、取り出された不変青色励起光および/または導波管部品に含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子によってダウンコンバートされた励起光で構成することが可能であり、ナノ粒子は励起光を青色にダウンコンバートするために事前に選択された組成およびサイズを含む。
【0080】
ある実施形態において、白色光は異なる種類の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む組成物を(組成およびサイズに基づいて)層状化することによって得ることが可能であり、各種類は所定の色を有する光を得るために選択される。
【0081】
ある実施形態において、白色光はホスト材料に異なる種類の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を(組成およびサイズに基づいて)含めることによって得ることが可能であり、各種類は所定の色を有する光を得るために選択される。
【0082】
ある実施形態において、ホスト材料および量子閉じ込め半導体ナノ結晶で構成される組成物は、導波管部品の表面に組成物が適用、または埋め込まれた後に好ましくは硬化される。例えば、ある実施形態において、組成物は溶融状態で適用され得て、冷却時に硬化することが可能である;組成物はUV硬化、熱硬化、化学硬化もしくは他の方法で硬化され得るか、または導波管部品などの表面に適用、もしくは埋め込まれた後に硬化され得る。
【0083】
ある実施形態において、光学部品は、この表面に配置された量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む担体基板を含むフィルムで構成され、該フィルムは導波管部品の表面に付着される。ある実施形態において、フィルムはデカールを備える。
【0084】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む組成物、および導波管部品へのこの適用(例えば配列、厚さ、多色など)に関する本明細書の説明は、担体基板ならびに本開示によって考慮される本発明の他の態様および実施形態にも適用される。
【0085】
ある実施形態において、担体基板は、さらなる層、構造、部品、または本開示によって考慮される本明細書に記載するもしくは他に記載された他の機構のいずれか1個以上を、本発明による光学部品の各種の態様および実施形態における導波管部品を備えたさらなる機構として、さらに含むことが可能である。
【0086】
ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、担体基板の表面の所定の領域の上に所定の配列で配置される。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は担体基板表面の所定の領域の上に配置された層に含まれる。ある実施形態において、層に含まれた量子閉じ込め半導体ナノ粒子は1つ以上の所定の配列に配列される。
【0087】
ある実施形態において、担体基板は、剛性材料、例えばガラス、ポリカーボネート、アクリル、石英、サファイア、または導波管部品の特徴を備えた他の公知の剛性材料で構成されることが可能である。
【0088】
ある実施形態において、担体基板は可撓性材料、例えばプラスチックまたはシリコーン(例えばこれらに限定されるわけではないが、薄いアクリル、エポキシ、ポリカーボネート、PEN、PET、PE)などのポリマー材料で構成されることが可能である。
【0089】
好ましくは、担体基板の主表面の少なくとも1つ、さらに好ましくは2つが平滑である。
【0090】
好ましくは、担体基板は、実質的に光学的に透明であり、さらに好ましくは導波管パス長1mmに付き、光源に対して少なくとも99%光学的に透明である。
【0091】
ある実施形態において、担体基板の幾何形状および寸法は、特定の最終使用用途に基づいて選択することが可能である。ある実施形態において、担体基板の厚さは実質的に均一である。ある実施形態において、担体基板の厚さは不均一である(例えば先細)。
【0092】
好ましくは、担体基板は薄い可撓性部品で構成される。ある実施形態において、担体基板の厚さは約1000ミクロン以下である。ある実施形態において、担体基板の厚さは約500ミクロン以下である。ある実施形態において、担体基板の厚さは10から約200ミクロンの範囲内である。
【0093】
ある実施形態において、フィルムはデカールを備える。ある実施形態において、デカールは表面に固定して付着可能である。デカールを表面に固定して付着させるための技法の例は、これらに限定されるわけではないが、永久接着、積層化、または他の固定付着技法を含む。ある実施形態において、デカールは表面に着脱自在に付着または再配置可能である。デカールを表面に着脱自在に付着する技法の例は、低粘着性接着剤(例えば3M Post−it Note glueなど)の使用、担体基板などの静電付着型材料の使用、または他の着脱自在付着技法を含む。好ましくは、デカールを表面に付着するために使用される技法または材料は、光学的に透明または実質的に光学的に透明である。
【0094】
ある実施形態において、下層フィルタは、量子閉じ込め半導体ナノ粒子(ホスト材料に含まれているか否かにかかわらず)と導波管部品との間に配置されている。ある実施形態において、下層フィルタは、1個以上の機構の下の導波管部品の全部または少なくとも所定の領域を被覆する。好ましくは、下層フィルタは、光の1つ以上の所定の波長を通過させることが可能であり、他の波長を吸収または場合により反射することが可能である。
【0095】
ある実施形態において、上層フィルタ材料は、導波管部品に対向する機構の1個以上の表面の上に配置されている。好ましくは、上層フィルタは、光の1つ以上の所定の波長を通過させることが可能であり、他の波長を吸収または場合により反射することが可能である。
【0096】
ある実施形態において、光学部品は、導波管部品の各種の表面の上に複数のフィルタ層を含む。
【0097】
ある実施形態において、光学部品は、光源から放出された光の少なくとも一部を光源から導波管部品中に光学的に結合させる、1個以上の結合部材または構造物をさらに含むことが可能である。このような部材または構造物は、例えば、限定されることなく、導波管部品の表面に付着された、導波管部品(例えばプリズム、格子など)の表面から突出した、導波管部品に少なくとも部分的に埋め込まれた、または導波管部品の空洞内に少なくとも部分的に位置決めされた、部材または構造物を含む。
【0098】
ある実施形態において、結合部材または構造物は量子閉じ込め半導体ナノ粒子で構成することが可能である。このような実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、光の導波管部品への結合を向上させることが可能である。このような実施形態において、光の導波管部品への結合は、このようなナノ粒子が導波管部品の表面、好ましくは主表面に配置されるときに特に向上させることが可能である。このような実施形態の例は、図3に概略的に示されている。ある実施形態において、このようなナノ粒子は、本願に記載された本発明の実施形態による組成物中に含まれることが可能である。
【0099】
本明細書で教示された本発明のある実施形態において、例えば、取り出し部材または構造物も含まれ得る。ある実施形態において、取り出し部材または構造物は、導波管部品の表面または光学部品もしくはフィルムの上層に分布させることが可能である。ある好ましい実施形態において、このような分布は均一または実質的に均一である。ある実施形態において、結合部材または構造物は、より均一な光分布を達成するために、形状、サイズおよび/または周波数が異なり得る。ある実施形態において、結合部材または構造物は、ポジティブである、即ち導波管の表面より上に位置し得るか、またはネガティブである、即ち導波管の表面中に押し下げられ得るか、または両方の組合せであり得る。ある実施形態において、ホスト材料および量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む組成物で構成される1個以上の機構を、ポジティブ結合部材もしくは構造物の表面に、および/またはネガティブ結合部材もしくは構造物の中に適用することが可能である。
【0100】
ある実施形態において、結合部材または構造物は、成形、エンボス加工、積層化、(例えばスプレー、リソグラフィー、印刷(スクリーン、インクジェット、フレキソ印刷など)などを含むが、これらに限定されない技法によって形成された)硬化性調合物の適用によって形成可能である。
【0101】
ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、導波管部品の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で導波管部品に含まれる。ある好ましい実施形態において、導波管部品は、導波管部品の重量に基づいて約0.01から約10重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。あるさらに好ましい実施形態において、導波管部品は、導波管部品の重量に基づいて約0.01から約5重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。ある最も好ましい実施形態において、導波管部品は、導波管部品の重量に基づいて約0.1から約2重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は導波管部品内に分布することが可能である。
【0102】
ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ結晶は、導波管部品の所定の領域に分布することが可能である。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の分布は、導波管部品の所定の領域を通じて実質的に均一であることが可能である。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の濃度は、導波管部品の所定の領域を通じて不均一であることが可能である(例えば段階的)。
【0103】
ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ結晶は導波管部品全体を通じて分布することが可能である。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の分布は、導波管部品全体を通じて実質的に均一であることが可能である。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の濃度は、導波管部品を通じて不均一であることが可能である(例えば段階的)。
【0104】
ある実施形態において、散乱体は、導波管部品内にも分布される。ある実施形態において、散乱体は、導波管部品の重量の約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で含まれる。ある実施形態において、さらなる添加剤は導波管部品中に含まれることが可能である(例えば限定されることなく、さらなる界面活性剤、消泡剤)。
【0105】
ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は導波管部品の表面の上に配置された層に含まれる。
【0106】
ある実施形態において、層は約0.1から約200ミクロンの厚さを有する。
【0107】
ある実施形態において、層は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が分布しているホスト材料をさらに含む。
【0108】
ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、ホスト材料の重量の約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で層に含まれる。ある好ましい実施形態において、層は、ホスト材料の重量に基づいて約0.01から約10重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。あるさらに好ましい実施形態において、層は、ホスト材料の重量に基づいて約0.01から約5重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。ある最も好ましい実施形態において、層は、ホスト材料の重量に基づいて約0.1から約2重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0109】
ある実施形態において、ホスト材料はポリマー、モノマー、樹脂、結合剤、ガラス、金属酸化物または他の非ポリマー性材料で構成されることが可能である。ホスト材料の他の例が本明細書に記載されている。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は層に均一に分散されている。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は層に不均一に分散されている。
【0110】
ある実施形態において、散乱体も層に含まれる。ある実施形態において、散乱体は、ホスト材料の重量の約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で層に含まれる。
【0111】
ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、ホスト材料粒子、ベシクル、マイクロカプセルなどの中に含有または分散されている。このようなマイクロカプセルは、「Preparation of lipophilic dye−loaded poly(vinyl alcohol)microcapsules and their characteristics,by Budriene,et al.,2002」に記載されたような技法を使用しても調製可能である。ある実施形態において、ナノ粒子は、参照によりこの全体が本明細書に組み入れられている、John R.Lintonの、2008年3月4日に出願された米国特許出願番号61/033,729、「Particles Including Nanoparticles,Uses Thereof,and Methods」に記載されているような粒子にも含まれ得る。当業者によってただちに確認され得る他の技法を使用することが可能である。好ましいカプセル材料系の例は、PVAおよびスクアラン溶媒を含む。マイクロカプセル化は、パッケージング(ガス透過特性)または材料特性(屈折率、散乱など)を改善するために、半導体ナノ粒子をホスト材料中に分散させる好ましい手法であり得る。マイクロカプセル化は、例えば加工中に個々のナノ粒子を取り扱うことが望ましくない場合にも好ましいことがある。これらのホスト材料粒子、ベシクル、マイクロカプセルなどは、球状から不定形まで各種の形状を有することが可能であり、直径100nmから100μmのサイズに及ぶことが可能である。これらの粒子は次に、ホスト材料を通じて均一または不均一に分散させることが可能である。
【0112】
場合により他の添加剤(UV吸収剤などを含むが、これらに限定されない。)が層に含まれることが可能である。
【0113】
ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子で構成される複数の層が導波管部品の表面の上に配置される。ある実施形態において、さらなる添加剤は導波管部品内に含まれることが可能である(例えば限定されることなく、さらなる界面活性剤、消泡剤、散乱体)。
【0114】
ある実施形態において、導波管部品は、導波管部品の表面の所定の領域の上にパターン形成層として配置された量子閉じ込め半導体ナノ粒子で構成された層を含む。ある好ましい実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子で構成された層は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が光の吸収に応答して1つ以上の所定の波長の光子を放出するように選択および調整された所定のパターンで配列される。
【0115】
ある実施形態において、導波管部品は、導波管部品の表面の所定の領域の上にパターン形成されていない層として配置された量子閉じ込め半導体ナノ粒子で構成された層を含む。
【0116】
ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子で構成されたフィルムまたは層は、導波管部品とは別に作製可能である。フィルムまたは層は次に、導波管の表面に付着または積層することが可能である。量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含有するフィルムまたは層は次に、所定の形状に切断することが可能である。ある実施形態において、層の形状はダイカッティングによって達成可能である。このようなフィルムまたは層は、フィルムもしくは層の一部として、または導波管もしくは光学部品の別の一部として、上および/または下にフィルタをさらに含み得る。
【0117】
本開示によって考慮される本発明のある実施形態および態様において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、約1から約100ナノメートル(nm)の範囲内の平均粒径を有する。ある実施形態において、量子閉じ込めナノ粒子は約1から約20nmの範囲内の平均粒径を有する。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は約2から約10nmの範囲内の平均粒径を有する。
【0118】
好ましくは、リガンドは量子閉じ込め半導体ナノ粒子の少なくとも一部の表面に付着される。
【0119】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む本開示によって考慮される本発明のある実施形態および態様において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の少なくとも一部は、光源から導波管部品中へ結合された光の少なくとも一部の波長を1つ以上の所定の波長に変換することが可能である。
【0120】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む本開示によって考慮される本発明のある実施形態および態様において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は半導体ナノ結晶で構成される。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、コア/シェル構造を含む半導体ナノ結晶で構成される。
【0121】
導波管部品を含む本開示によって考慮される本発明のある好ましい実施形態および態様において、導波管部品は、光源から導波管部品に結合された光に対して、および量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって放出された光に対して透明である。
【0122】
導波管部品を含む本開示によって考慮される本発明のある実施形態および態様において、導波管部品は、剛性材料、例えばガラス、ポリカーボネート、アクリル、石英、サファイア、または導波管部品の特徴を備えた他の公知の剛性材料で構成されることが可能である。
【0123】
導波管部品を含む本開示によって考慮される本発明のある実施形態および態様において、導波管部品はまたは、可撓性材料、例えばプラスチックもしくはシリコーン(例えばこれらに限定されるわけではないが、薄いアクリル、エポキシ、ポリカーボネート、PEN、PET、PE)などのポリマー性材料で構成されることが可能である。
【0124】
導波管部品を含む本開示によって考慮される本発明のある実施形態および態様において、導波管部品は平面状である。
【0125】
導波管部品を含む本開示によって考慮される本発明のある実施形態および態様において、少なくとも光が放出される導波管部品の表面の組織は、それを透過する光のパターン、角度、もしくは他の特徴を強化する、またはそうでなければ変化させるために選択される。例えば、ある実施形態において、表面は平滑であり得る;ある実施形態において、表面は非平滑であり得る(例えば表面は粗くされている、または表面が1つ以上の隆起および/または陥没特徴を含む。);ある実施形態において、表面は平滑領域および非平滑領域の両方を含み得る。
【0126】
本開示によって考慮される本発明のある実施形態および態様において、導波管部品および/または光学部品の幾何形状および寸法は、特定の最終使用用途に基づいて選択可能である。ある実施形態において、導波管部品の厚さは実質的に均一であることが可能である。ある実施形態において、導波管の厚さは不均一であることが可能である(例えば先細)。
【0127】
本開示によって考慮される本発明のある実施形態および態様において、光源から導波管部品に結合された光の少なくとも0.1%が量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって吸収および再放出される。ある実施形態において、光源から導波管部品に結合された光の少なくとも10%が量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって吸収および再放出される。ある実施形態において、光源から導波管部品に結合された光の少なくとも20%が量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって吸収および再放出される。ある実施形態において、光源から導波管部品に結合された光の少なくとも30%が量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって吸収および再放出される。ある実施形態において、光源から導波管部品に結合された光の少なくとも40%が量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって吸収および再放出される。ある実施形態において、光源から導波管部品に結合された光の少なくとも50%が量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって吸収および再放出される。ある実施形態において、光源から導波管部品に結合された光の少なくとも60%が量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって吸収および再放出される。ある実施形態において、光源から導波管部品に結合された光の少なくとも70%が量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって吸収および再放出される。ある実施形態において、光源から導波管部品に結合された光の少なくとも80%が量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって吸収および再放出される。ある実施形態において、光源から導波管部品に結合された光の少なくとも90%が量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって吸収および再放出される。
【0128】
本開示によって考慮される本発明のある実施形態および態様において、光学部品は薄い可撓性部品で構成される。ある実施形態において、光学部品の厚さは約1000ミクロン以下である。ある実施形態において、部品の厚さは約500ミクロン以下である。ある実施形態において、部品の厚さは10から約200ミクロンの範囲内である。
【0129】
ある実施形態において、光学部品は光源からの光を導波管部品の縁を通じて結合するための結合手段をさらに含む。光源の例は、下に挙げるものを含むが、これらに限定されない。ある実施形態において、2個以上の光源を導波管部品に結合するために2個以上の結合手段を含むことが可能である。
【0130】
本発明の別の態様により、本発明による光学部品および導波管部品に光学的に結合された光源を備えたシステムが提供される。ある実施形態において、導波管部品は、導波管部品の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。ある実施形態において、導波管部品は、導波管部品の重量に基づいて約0.01から約10重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。ある実施形態において、導波管部品は、導波管部品の重量に基づいて約0.01から約5重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。ある実施形態において、導波管部品は、導波管部品の重量に基づいて約0.1から約2重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子はホスト材料中に含まれる。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は本発明による組成物中に含まれる。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、観察面として意図される導波管部品の表面の所定の領域の上の1つ以上の所定の配列に含まれる。
【0131】
光源の例は、限定されることなく、固体発光デバイス(例えばエレクトロルミネセンスデバイスまたは薄膜エレクトロルミネセンスデバイスTFEL(周知であり、例えばDurel、およびLuminus Films http://www.luminousfilm.com/el_lamp.htmを含むが、これらに限定されない多くの発売元より入手可能)、LED(例えば当分野で周知であり、多くの販売元より入手可能な、無機半導体LEDなどの無機LED)、固体レーザ、または他の公知の固体照明デバイス)、ガス放電ランプ(例えば蛍光ランプCCFL、ナトリウムランプ、金属ハライドランプ、高圧水銀ランプ、CRT)、他のレーザデバイスを含む。上の光源は周知であり、多くの販売元から入手可能である。光源は電磁スペクトルの可視または不可視(例えば赤外、紫外など)領域で放出可能である。
【0132】
ある実施形態において、システムは単一の光源を含むことが可能である。
【0133】
ある実施形態において、システムは複数の光源を含むことが可能である。
【0134】
複数の光源を含むある実施形態において、個々の光源は同じであるまたは異なることが可能である。
【0135】
複数の光源を含むある実施形態において、個々の光源はそれぞれ、他の光源それぞれによって放出された光と同じであるまたは異なる波長を有する光を放出することが可能である。
【0136】
複数の光源を含むある実施形態において、個々の光源はアレイとして配列することが可能である。
【0137】
複数の光源を含むある実施形態において、個々の光源は、導波管部品の同じまたは異なる区域に光を導入するために光学的に結合されることが可能である。
【0138】
ある実施形態において、光源は青色LED(例えば(In)GaN青)またはUV LEDで構成される。
【0139】
ある実施形態において、光源または光源アレイは導波管部品の縁に光学的に結合される。
【0140】
一実施形態において、システムは本発明の2個以上の光学部品を含むことが可能である。このような光学部品は、それぞれの(ガラスまたは他の光学的に透明な材料で好ましくは構築された)導波管部品が他の光学部品それぞれの導波管部品と平行であり、光学部品それぞれが別個の光源に結合されるように、好ましくは配列される。光学部品は、光学部品間に「光通信」がないように、それぞれから好ましくは分離される。このような分離は、部品間の物理的間隔によるエアギャップによって、または低屈折率材料層によって達成可能である。2個以上の光学部品を単一のベースもしくはフレームに、または複数のベースもしくはフレームに取り付けることが可能である。各導波管は、所定の発光特徴を有する量子閉じ込め半導体ナノ粒子の1つ以上の所定の配列を含むことが可能である。各光学部品の中または上に含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子の配列は、別の光学部品の配列と同じであるまたは異なることが可能である。光源は、同じ時間にまたは時系列に基づいて、照明されるようにプログラムされること、またはそうでなければ照明されるように適合されることが可能である。例えば標識用途において、システムに含まれる各光学部品は、異なる画像(例えばロゴ、テキスト、図面、ピクチャー、上述の各種組合せ、または他の所定の配列)を有することが可能である。好ましくは、光学部品の1個または全部におけるこの配列に含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子の量および厚さは、光学部品に光学的に結合された光源が使用できないときに、配列が観察者に対して実質的に透明であるように選択される。2個以上の光学部品を含むある実施形態において、光学部品は異なる向きを有するように位置決めされ得る。例えば、1個の配列は第1の向きで見ることを意図して位置決めされ得て、別の配列は第2の向きで、例えば第1の向きから90度回転して見ることを意図して位置決めされる。
【0141】
標識のある実施形態において、導波管部品は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む所定の配列が本開示に従って本開示によって考慮されるように適用され、また本明細書で考慮されるように光が光源から中に結合された、導波能力を備えた材料から製造されたウィンドウもしくは他の構造的、装飾的、構築的、もしくは他の構造または要素で構成されることが可能である。ある用途で特に好都合であるように、1個以上の光源から導波された光によって光学的に励起されていないときに、所定の配列は可視的に発光性でなく、周囲条件下で実質的に透明である(<0.1Abs単位)。
【0142】
本発明の別の態様により、導波管部品に光学的に結合されるように適合された光源および1つ以上のフィルムを備えたキットが提供され、少なくとも1つのフィルムがこの表面の上に配置された量子閉じ込め半導体ナノ粒子でを含む担体基板を備えている。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は所定の配列に配置される。ある実施形態において、フィルムは、フィルムの重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。ある実施形態において、フィルムの1つ以上はデカールを備える。ある実施形態において、キットは導波管部品をさらに含む。
【0143】
ある実施形態において、デカールまたは他のフィルムの担体基板の幾何形状および寸法は、特定の最終使用用途に基づいて選択することが可能である。ある実施形態において、担体基板の厚さは実質的に均一である。ある実施形態において、担体基板の厚さは不均一であることが可能である(例えば先細)。
【0144】
好ましくは、担体基板は薄い可撓性部品で構成される。ある実施形態において、担体基板の厚さは約1000ミクロン以下である。ある実施形態において、担体基板の厚さは約500ミクロン以下である。ある実施形態において、担体基板の厚さは10から約200ミクロンの範囲内である。
【0145】
ある実施形態において、光源は光を導波管部品へ結合するように適合されている。例えば、1個以上の光源(例えば1個以上のランプ、LED、または他の照明デバイス)は、光を導波管部品へ結合するために導波管部品の表面に固定される、または着脱自在に付着されるように適合されている構造部材に含まれることが可能である。ある実施形態において、構造部材は、導波管部品に結合された光の実質的にいずれもが、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が上に配置された導波管部品の表面から直接通過しないように、構造部材内に含まれる1個以上の光源を位置決めする。このような実施形態において、表面から放出された光はナノ粒子によって吸収および再放出された光である。ナノ粒子が上に配置された導波管部品の表面に光が結合されたある実施形態において、光が導波管部品のこのような表面に向けられる角度は、部材の臨界角(例えばガラス/空気では42度)よりも大きくない。ある実施形態において、構造部材は、導波管部品に光学的に結合された三角形の、好ましくは30−60−90三角形の断面を有するプリズムで構成される。
【0146】
図5は、本発明の各種の実施形態の例を概略的に示す。光導体または導波管(導波能力を有する導波管部品または部材であることが可能である。)は、この表面の上に配置された量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。ある実施形態において、ナノ粒子は本明細書で教示される組成物中に含まれることが可能である。ある実施形態において、ナノ粒子は、光導体に付着されている本明細書で教示されるフィルム上に含まれることが可能である。例証された例において、光源は位置決めされてナノ粒子が上に配置された光導体の表面に光を結合する。光導体の縁への接近が接近不能であり得る示した例において、光が直接光導体を通過するのを避けるために、プリズムで構成された構造部材が、光導体に結合されるための臨界角を超えない角度に光源を位置決めする手段として使用される。
【0147】
ある実施形態において、ナノ粒子またはフィルムを光導体の表面の上に配置することが可能である。ある実施形態において、他の層または構造を、ナノ粒子またはフィルムと光導体の表面との間に位置決めすることが可能である。
【0148】
ある実施形態において、キットは、本明細書で記載した他の光源、フィルム、量子閉じ込め半導体ナノ粒子、導波管部品、組成物などを含むことが可能である。
【0149】
本発明の別の態様により、本発明によるフィルムを部材の表面に適用するステップと、光が担体基板上に直接的または間接的に含まれた量子閉じ込め半導体ナノ粒子を光学的に励起させるように光を部材内に結合するステップとを含む、標識を作製する方法が提供される。ある実施形態において、部材は、導波能力を備えた材料から製造された、ウィンドウ(任意の種類の建物、車両)もしくは他の構造的、装飾的、構築的、もしくはその他の構造物または要素を備えている。ある実施形態において、フィルムはデカールを備える。
【0150】
ある実施形態において、方法は、本発明によるフィルムを、光導波能力を有する光学的に透明な材料の表面に適用するステップと、光が部材内で導波されるように部材の表面または縁の中に光を結合するステップと、担体基板上に直接的または間接的に含まれた量子閉じ込め半導体ナノ粒子を光学的に励起するステップとを含む。ある実施形態において、部材は、導波能力を備えた光学的に透明なまたは実質的に光学的に透明な材料から製造された、ウィンドウ(任意の種類の建物、車両)もしくは他の構造的、装飾的、構築的、もしくはその他の物品または要素を備えている。フィルム上の所定の配列は、パターン形成されたまたはパターン形成されてない配列で構成されることが可能である。ある実施形態において、フィルムはデカールを備える。
【0151】
本発明の別の態様により、ランプの表面の上に配置された量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含むTFELランプが提供される。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は所定の配列に配置される。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子はランプの表面の上に配置された層に含まれる。ある実施形態において、層はランプの発光表面全体を被覆する。
【0152】
ある実施形態において、層に含まれた量子閉じ込め半導体ナノ粒子は1つ以上の所定の配列に配列される。ある実施形態において、層は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が分布しているホスト材料をさらに含む。
【0153】
ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、ホスト材料の重量の約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量でホスト材料に含まれる。好ましくは、ホスト材料は(液体に対して)固体材料で構成される。
【0154】
ある実施形態において、散乱体はホスト材料にさらに含まれている。
【0155】
ある実施形態において、TFELランプは本発明によるフィルムを含む。ある実施形態において、フィルムはランプの表面に付着されたデカールを備える。ある実施形態において、デカールはランプ構造体に積層されている。ある実施形態において、ランプが包装またはカプセル化される前に、デカールはランプ構造体に含まれている。ある実施形態において、1つ以上のフィルタ層が量子閉じ込め半導体ナノ粒子の下および/または上に含まれている。他の層および/または機構がランプの上および/またはフィルムの中に含まれることも可能である。ある実施形態において、フィルムはデカールを備える。ある実施形態において、下層フィルタは、量子閉じ込め半導体ナノ粒子(ホスト材料に含まれているか否かにかかわらず)とTFELランプの表面との間に配置されている。ある実施形態において、下層フィルタは、1個以上の機構の下のTFELランプの全部または少なくとも所定の領域を被覆する。好ましくは、下層フィルタは、光の1つ以上の所定の波長を通過させることが可能であり、他の波長を吸収または場合により反射することが可能である。
【0156】
ある実施形態において、上層フィルタ材料は、TFELランプに対向する機構の1個以上の表面の上に配置されている。好ましくは、上層フィルタは、光の1つ以上の所定の波長を通過させることが可能であり、他の波長を吸収または場合により反射することが可能である。
【0157】
ある実施形態において、複数のフィルタ層が含まれる。
【0158】
ある実施形態において、TFELランプは、ランプから放出された光の少なくとも一部をランプからナノ粒子中に光学的に結合させる、1個以上の結合部材または構造物をさらに含むことが可能である。このような部材または構造物は、例えば、限定されることなく、TFELランプの表面に付着された、TFELランプ(例えばプリズム)の表面から突出した、ナノ粒子が上に配置されたランプの表面に少なくとも部分的に埋め込まれた、部材または構造物を含む。ある実施形態において、例えば、結合部材または構造物はランプ表面に分布され得る。ある好ましい実施形態において、このような分布は均一または実質的に均一である。ある実施形態において、結合部材または構造物は、表面から取り出されたより均一な光分布を達成するために、形状、サイズおよび/または周波数が異なり得る。ある実施形態において、結合部材または構造物は、ポジティブである、即ちランプの表面より上に位置し得るか、またはネガティブである、即ちランプの表面中に押し下げられ得るか、または両方の組合せであり得る。ある実施形態において、ホスト材料および量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む組成物で構成される1個以上の機構を、ポジティブ結合部材もしくは構造物の表面に、および/またはネガティブ結合部材もしくは構造物の中に適用することが可能である。
【0159】
図6は、本発明によるTFELランプの各種の実施形態の例を概略的に示す。量子閉じ込め半導体ナノ粒子がこの表面の上に位置するTFELランプが示されている。ある実施形態において、ナノ粒子は本明細書で教示される組成物中に含まれることが可能である。ある実施形態において、ナノ粒子は、ランプの表面に付着されている本明細書で教示するようなフィルム上に含まれることが可能である。例証した例において、上層フィルタはナノ粒子の層の一部の上に配置されている。図において、ランプの未コート部分は青色光発光を発生するように示されている;上層フィルタによって被覆されていないナノ粒子層の部分を通過するランプの光は、赤色および青色発光を含む;ならびに上層フィルタによって被覆されたナノ粒子層の部分を通過するランプの光は赤色発光を含む。異なる色の光出力は、異なるフィルタの選択ならびにナノ粒子のサイズおよび組成によって達成可能である。
【0160】
本発明のなおさらなる態様により、本発明による光学部品および/またはシステムを含む各種の用途およびデバイスが提供される。例は、限定されることなく、ユーザインタフェース照明、固体照明デバイス、およびディスプレイを含む。ユーザインタフェース照明の幾つかの例が米国特許6,422,712に記載されており、この開示はこの全体が参照により本明細書に組み入れられている。
【0161】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、発光デバイス、固体照明、ディスプレイ、光検出器、他の照明部品、不揮発性メモリデバイス、太陽電池、センサ、光起電力デバイスなどを含むが、これらに限定されない各種のデバイスおよび最終使用用途に特に適するようになる特徴および特性を有している。
【0162】
本明細書で教示される本発明のある態様および実施形態は、この全体が参照によりに本明細書に組み入れられている、2007年7月18日に出願されたPeter T.Kazlasの、米国特許出願番号60/950,598、「Quantum Dot−Based Light Sheets Useful For Solid State Lighting」に開示されているものを含むが、これに限定されない固体照明デバイスへの包含にとって好都合であり得る。本明細書で教示される本発明のある態様および実施形態は、この全体が参照によりに本明細書に組み入れられている、2007年6月26日に出願されたSeth Coe−Sullivan,et al.の、米国特許出願番号60/946,382「Solar Cells Including Quantum Dot Down−Conversion Materials for Photovoltaics And Materials Including Quantum Dots」に開示されているものを含むが、これに限定されない光起電力デバイスへの包含にとって好都合であり得る。本明細書で教示される本発明のある態様および実施形態は、他の種類の電子または光電子デバイスへの包含にとって好都合であり得る。
【0163】
ある実施形態において、ディスプレイは、本発明による光学部品および光学部品に結合された光源を含む。光源の例は、ELランプ、TFELランプ、LED、蛍光ランプ、高圧放電ランプ、タングステン・ハロゲン・ランプ、レーザ、および上述のいずれのアレイも含むが、これらに限定されない。ある実施形態において、光学部品は、裏面照射(バックライト)、前面照射(フロントライト)、エッジ照射(エッジライト)されるか、または表示画像もしくはインディシアを生成するために、光源からの光が光学部品を通じて方向付けられる他の構成を備えている。本開示によって考慮される本発明のある態様および実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は半導体ナノ結晶で構成され、半導体ナノ結晶の少なくとも一部はこの表面に付着された1個以上のリガンドを含む。
【0164】
本開示によって考慮される本発明のある態様および実施形態において、本発明の実施形態による組成物は、UV吸収剤、分散剤、レベリング剤、粘度調節剤、着色料(例えば染料)、リン光体粒子、保湿剤、充填剤、増量剤などおよびこの混合物をさらに含むことが可能である。
【0165】
本開示によって考慮される本発明のある態様および実施形態において、本発明の実施形態による組成物はリン光体粒子を含まない。
【0166】
ある好ましい実施形態において、例えば量子閉じ込め半導体ナノ粒子および液体媒体で構成されるインクから本発明による組成物を調製することが可能であり、液体媒体は重合(例えば架橋)されてホスト材料を形成することが可能である1個以上の官能基を備える。ある実施形態において、官能性単位はUV処理によって架橋することが可能である。ある実施形態において、官能性単位は熱処理によって架橋することが可能である。ある実施形態において、官能性単位は、当業者によってただちに確認可能な他の架橋技法によって架橋することが可能である。ある実施形態において、架橋されることが可能である1個以上の官能基を含む組成物は、それ自体が液体媒体であることが可能である。ある実施形態において、ホストは溶液中の樹脂からの溶媒除去によって液体媒体から固化される。
【0167】
2007年6月25日に出願されたLinton,et al.の米国特許出願番号60/946,090、「Methods For Depositing Nanomaterial,Methods For Fabricating A Device,Methods For Fabricating An Array Of Devices And Compositions」および2007年7月12日に出願されたLinton,et al.の米国特許出願番号60/949,306、「Compositions,Methods For Depositing Nanomaterial,Methods For Fabricating A Device,And Methods For Fabricating An Array Of Devices」も参照されたい、この開示はそれぞれ参照により本明細書に組み入れられている。場合により、インクは散乱体および/または他の添加剤をさらに含む。
【0168】
ある実施形態において、光学部品は上面もしくは下面、または発光デバイス、ディスプレイ、別の種類の照明デバイスもしくはユニット、導波管などの他の部品であり得る。
【0169】
ある実施形態において、フィルム、導波管部品、または光学部品は、1個以上のさらなる層および/または要素を場合により含み得る。一実施形態において、例えば光学部品は、散乱体を含む1つ以上の独立した層をさらに含み得る。散乱体を含む層は、フィルムもしくは導波管部品の上にまたは光学部品内に直接的または間接的に含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子の任意の層または他の配列の上および/または下に配置され得る(量子閉じ込め半導体ナノ粒子の層または他の配列が、散乱体および/または他の添加剤もしくは材料をさらに含むか否かにかかわらず)。量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む2つ以上の積層または他の配列を含むフィルム、導波管、または光学部品のある実施形態において、散乱体を含む1つ以上の層が、ナノ粒子を含む層のいずれかまたはすべての間に配置され得る。散乱体の例は本明細書の別の箇所に記載されている。ある実施形態において、散乱体を含む層は、パターン形成するまたはパターン形成しないことが可能である。本開示によって考慮される本発明の各種の実施形態および態様において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は半導体ナノ結晶で構成される。半導体ナノ結晶は、発光デバイス、ディスプレイ、光検出器、不揮発性メモリデバイス、太陽電池、センサ、光起電力デバイスなどを含むが、これらに限定されない各種のデバイスおよび他の最終使用用途に特に適するようになる特徴および特性を有している。
【0170】
本開示によって考慮される本発明のある態様および実施形態において、反射性フィルムなどの反射性部品、アルミナイズコーティング、表面レリーフ機構、輝度向上フィルム、および光をリダイレクトまたは反射することが可能である他の部品がさらに含まれることが可能である。導波管部品またはフィルムは基板などの非散乱領域も含有し得る。
【0171】
光学的結合方法の例は、共に結合された2つの領域が同様の屈折率を有する結合の方法、または領域もしくは層と実質的に近いまたは領域もしくは層の中間の屈折率を有する光学接着剤を使用する方法を含むが、これらに限定されない。光学的結合は、光源と導波管部品との間のエアギャップによっても達成可能である。光学的結合の他の非制限的な例は、屈折率整合光学接着剤を使用する積層、別の領域もしくは層の上への領域もしくは層のコーティング、または実質的に近い屈折率を有する2つ以上の層または領域を接合するために印加圧力を使用する高温積層を含む。熱転写は、材料の2つの領域を光学的に結合するために使用可能である別の方法である。
【0172】
図1および図2は、本発明による光学部品および光源を含むシステムのある実施形態の例の概略図を与える。
【0173】
図示した例において、光学部品は導波管部品1と、導波管部品の主表面に配置された半導体ナノ結晶で構成される層とを含む。ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子(好ましくは、半導体ナノ結晶)で構成される層は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が分散されているホスト材料を場合によりさらに含むことが可能である。このような分散は均一または不均一であることが可能である。図示した例において、光源は、導波管部品の縁に当接することによって導波管部品に光学的に結合される。光源を導波管部品へ結合する他の方法は、光源を導波管部品内に埋め込むこと、または機構、格子、もしくはプリズムを通じて導波管の表面へ光源を結合することを含む。
【0174】
半導体ナノ結晶は狭い発光線幅を有し、フォトルミネセンス効率が高く、ナノ結晶のサイズおよび/または組成によって発光波長を調節可能であるため、半導体ナノ結晶は本開示によって考慮される本発明の各種の態様および実施形態での使用に好ましい。
【0175】
半導体ナノ結晶のサイズは1.2nmから15nmに及ぶため、半導体ナノ結晶を含有して、散乱粒子を含有しないコーティングは実質的に透明であることが可能である。1ミクロンから50ミクロンの粒径を有するリン光体などの他のダウンコンバート粒子を含有するコーティングは、(粒子濃度に応じて)曇りから不透明である。
【0176】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子(例えば半導体ナノ結晶を含む。)のサイズおよび組成は、半導体ナノ結晶がスペクトルの遠可視、可視、赤外または他の所望の部分における所定の波長または波長帯で光子を放出するように選択することが可能である。例えば、波長は300から2,500nm以上、例えば300から400nm、400から700nm、700から1100nm、1100から2500nm、または2500nm超であることが可能である。
【0177】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子は液体媒体に分散させることが可能であり、従ってスピンキャスト、ドロップキャスト、相分離、および浸漬コーティングなどの薄膜被着技法に適している。量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、またはインクジェット印刷、シルクスクリーニング、および表面の上にパターンを形成するために利用可能な他の液膜技法によって、または被着させることが可能である。
【0178】
液体媒体中に分散された量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含むインクを、導波管の表面または他の基板もしくは表面に印刷、スクリーン印刷、スピンコーティング、グラビア技法、インクジェット印刷、ロール印刷などによっても被着させることが可能である。インクは所定の配列で被着させることが可能である。例えば、インクはパターン形成されたまたはパターン形成されていない配列で被着させることが可能である。インクを基板に被着させるのに有用であり得るさらなる情報については、例えば2007年6月25日に出願されたSeth A.Coe−Sullivanの「Methods For Depositing Nanomaterial,Methods For Fabricating A Device,And Methods For Fabricating An Array Of Devices」という名称の国際特許出願番号PCT/US2007/014711、2007年6月25日に出願されたSeth A.Coe−Sullivan,et al.の「Methods For Depositing Nanomaterial,Methods For Fabricating A Device,Methods For Fabricating An Array Of Devices And Compositions」という名称の国際特許出願番号PCT/US2007/014705、2007年6月25日に出願されたSeth A.Coe−Sullivan,et al.の「Methods And Articles Including Nanomaterial」という名称の国際特許出願番号PCT/US2007/014706、2007年4月9日に出願されたSeth A.Coe−Sullivan,et al.の、「Composition Including Material,Methods Of Depositing Material,Articles Including Same And Systems For Depositing Material」という名称の国際特許出願番号PCT/US2007/08873、2007年4月13日に出願されたMaria J,Anc,et al.の「Methods Of Depositing Material,Methods Of Making A Device,And Systems And Articles For Use In Depositing Material」という名称の国際特許出願番号PCT/US2007/09255、2007年4月9日に出願されたSeth Coe−Sullivan,et al.の「Methods And Articles Including Nanomaterial」という名称の国際特許出願番号PCT/US2007/08705、2007年4月9日に出願されたMarshall Cox,et al.の「Methods Of Depositing Nanomaterial & Methods Of Making A Device」という名称の国際特許出願番号PCT/US2007/08721、2005年10日20日に出願されたSeth Coe−Sullivan,et al.の「Method And System For Transferring A Patterned Material」という名称の米国特許出願番号11/253,612、および2005年10日20日に出願されたSeth Coe−Sullivan,et al.の「Light Emitting Device Including Semiconductor Nanocrystals」という名称の米国特許出願番号11/253,595を参照されたい、上述の特許出願のそれぞれは、参照により本明細書に組み入れられている。
【0179】
接触印刷に関連するさらなる情報については、例えばA.Kumar and G.Whitesides,Applied Physics Letters,63,2002−2004,(1993);およびV.Santhanam and R.P.Andres,Nano Letters,4,41−44,(2004)を参照されたい、このそれぞれは参照によりこの全体が組み入れられている。
【0180】
インクベースの被着技法は、各種の厚さの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を被着させるために使用することが可能である。ある実施形態において、厚さは、厚さによって所望の吸収%を達成するように選択される。所望の吸収%の例は、限定されることなく、約0.1%から約99%、約10%から約90%、約10%から約50%、約50%から約90%を含むことが可能である。好ましくは、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、衝突する光の少なくとも一部を吸収して、吸収した光エネルギーの少なくとも一部を所定の波長の1個以上の光子として再放出する。最も好ましくは、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、再放出された光子を一切吸収しないか、または再放出された光子の無視できる量のみを吸収する。
【0181】
ある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む組成物は、導波管または他の基板の事前定義された領域(本明細書では所定の領域とも呼ばれる。)に適用される。事前定義された領域は、組成物が選択的に適用される基板の領域である。組成物および基板は、材料が所定の領域内の実質的に全体に残存するように選択することが可能である。パターンを形成する事前定義された領域を選択することによって、材料がパターンを形成するように組成物を基板に適用することが可能である。パターンは規則的パターン(アレイ、もしくは一連の線など)、または不規則パターンであることが可能である。組成物のパターンが基板上にいったん形成されると、基板は材料を含む領域(事前定義された領域)および組成物を実質的に含まない領域を有することが可能である。幾つかの状況において、組成物は基板上にナノ粒子の単層の厚さを形成する。事前定義された領域は不連続領域であることが可能である。言い換えれば、組成物が基板の事前定義された領域に適用されるときに、組成物を含む部位は、組成物を実質的に含まない他の部位によって分離されることが可能である。
【0182】
これらの被着技法から得られた機構または層への量子閉じ込め半導体ナノ粒子の位置決めにより、ナノ粒子の表面すべてが光を吸収および放出するために利用され得るわけではない。
【0183】
または、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、上に挙げたまたは他の公知の技法のいずれかによって、全層もしくは部分層としてまたはパターン形成配列に被着された光透過材料(例えば、量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって放出された光に対して、好ましくは少なくとも部分的に光透過性であり、さらに好ましくは透明であり、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を分散させることが可能である、ポリマー、樹脂、シリカガラス、またはシリカゲルなど)に分散させることが可能である。好適な材料は、ポリスチレン、エポキシ、ポリイミド、およびシリカガラスなどの多くの安価で一般に入手可能な材料を含む。
【0184】
ある実施形態において、このような材料は、光学励起下で所与の色の光を生成するためにナノ粒子のサイズが選択されている、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の分散を含有し得る。例えばポリマーでオーバーコーティングされた基板上の2次元層などの、材料中に配置された量子閉じ込め半導体ナノ粒子の他の構成も考慮される。
【0185】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子がホスト材料中に分散され、導波管部品の表面に層として適用されているある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む層の屈折率は、導波管部品の屈折率以上である屈折率を有することが可能である。
【0186】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子がホスト材料中に分散され、導波管部品の表面の上に層として適用されたある実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む層の屈折率は、導波管部品の屈折率未満である屈折率を有することが可能である。
【0187】
ある実施形態において、反射性材料は、導波管部品内での光の内部反射を向上させるために導波管部品の縁に適用することが可能である。
【0188】
ある実施形態において、反射性材料は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む層が配置されて導波管部品内での光の内部反射を向上させるのはもちろんのこと、半導体ナノ粒子から観察者に対する発光も反射させる表面と反対側の、導波管部品の表面に適用することが可能である。
【0189】
導波管部品の表面上で量子閉じ込め半導体ナノ粒子で構成された層を含む本発明の実施形態において、光学部品は、表面の少なくとも一部の上にカバー、コーティングまたは層を場合によりさらに含むことが可能であり、カバー、コーティングまたは層の上に、量子閉じ込め半導体ナノ粒子で構成された層が環境(例えばほこり、水分など)および/または引っかき傷もしくは摩耗からの保護のために配置されている。
【0190】
ある実施形態において、光学部品は、光が放出される光学部品の表面の上にレンズ、プリズム面、格子などをさらに含むことが可能である。反射防止、偏光、および/または他のコーティングもこのような表面の上に場合により含まれることが可能である。
【0191】
本発明は、本発明の例示であるとして意図される以下の実施例によってさらに明らかになる。
【実施例1】
【0192】
緑色光を放出可能である半導体ナノ結晶の調製
ZnSeコアの合成:0.69mmolジエチル亜鉛をトリ−n−オクチルホスフィン5mLに溶解させ、1M TBP−Se 1mLと混合した。オレイルアミン28.9mmolを3口フラスコに装填して、90℃にて1時間にわたって乾燥および脱気した。脱気後、フラスコを窒素下で310℃まで加熱した。いったん温度が310℃に達したら、Zn溶液を注入して、反応混合物を270℃にて15から30分間加熱しながら、ナノ結晶の成長を監視するために溶液の分割量を定期的に取り出した。いったんナノ結晶の第1の吸収ピークが350nmに達したら、フラスコ温度を160℃まで低下させることによって反応を停止させ、CdZnSeコアの調製のためにさらに精製せずに使用した。
【0193】
CdZnSeコアの合成:ジメチルカドミウム1.12mmolをトリ−n−オクチルホスフィン5mLに溶解させ、1M TBP−Se 1mLと混合した。4口フラスコ内で、トリオクチルホスフィンオキシド41.38mmolおよびヘキシルホスホン酸4mmolを装填して、120℃にて1時間にわたって乾燥および脱気した。脱気後、窒素下でオキシド/酸を160℃まで加熱して、ZnSeコア成長溶液8mlを160℃にてフラスコ内に移し、20分の間にシリンジポンプによってCd/Se溶液のをただちに添加した。次に反応混合物を150℃にて16から20時間加熱しながら、ナノ結晶の成長を監視するために溶液の分割量を定期的に取り出した。いったんナノ結晶の発光ピークが500nmに達したら、混合物を室温まで冷却することによって反応を停止させた。メタノールおよびn−ブタノールの2:1混合物を添加することによって、窒素雰囲気下のグローブボックス内の成長溶液からCdZnSeコアが沈殿した。単離されたコアを次にヘキサンに溶解させて、コア−シェル材料を作製するために使用した。
【0194】
CdZnSe/CdZnSコア−シェルナノ結晶の合成:トリオクチルホスフィンオキシド25.86mmolおよびベンジルホスホン酸2.4mmolを4口フラスコ中に装填した。混合物を次に、120℃まで1時間加熱することによって反応容器内で乾燥および脱気した。フラスコを次に75℃まで冷却して、単離したCdZnSeコアを含有するヘキサン溶液(0.1mmol Cd含有量)を反応混合物に添加した。ヘキサンを減圧下で除去した。ジメチルカドミウム、ジエチル亜鉛、およびヘキサメチルジシラチアンをCd、Zn、およびS前駆物質としてそれぞれ使用した。CdおよびZnを等モル比で混合したが、SはCdおよびZnに対して2倍過剰量であった。Cd/ZnおよびSサンプルをそれぞれ、窒素雰囲気下のグローブボックス内でトリオクチルホスフィン4mLに溶解させた。いったん前駆物質溶液を調製したら、反応フラスコを窒素下で150℃まで加熱した。前駆物質溶液を、シリンジポンプを使用して150℃にて2時間で滴加した。シェル成長後に、ナノ結晶を窒素雰囲気下のグローブボックスに移して、メタノールおよびイソプロパノールの3:1混合物を添加することによって成長溶液から沈殿させた。単離したコア−シェルナノ結晶を次にヘキサンに溶解させて、量子閉じ込め半導体ナノ結晶およびホスト材料を含む組成物を作製するために使用した。
【実施例2】
【0195】
赤色光を放出可能である半導体ナノ結晶の調製
CdSeコアの合成:カドミウムアセテート1mmolを20mLバイアル内で100℃のトリ−n−オクチルホスフィン8.96mmolに溶解させ、次に1時間にわたって乾燥および脱気した。トリオクチルホスフィンオキシド15.5mmolおよびオクタデシルホスフィン酸2mmolを3口フラスコに添加して、140℃にて1時間乾燥および脱気した。脱気後、Cd溶液をオキシド/酸フラスコに添加して、混合物を窒素下で270℃まで加熱した。いったん温度が270℃に達したら、トリ−n−ブチルホスフィン8mmolをフラスコに注入した。温度を270℃に戻して、1.5M TBP−Se 1.1mLを次に迅速に注入した。次に反応混合物を270℃にて15から30分間加熱しながら、ナノ結晶の成長を監視するために溶液の分割量を定期的に取り出した。いったんナノ結晶の第1の吸収ピークが565から575nmに達したら、混合物を室温まで冷却することによって反応を停止させた。メタノールおよびイソプロパノールの3:1混合物を添加することによって、窒素雰囲気下のグローブボックス内の成長溶液からCdSeコアが沈殿した。単離したコアを次にヘキサンに溶解させて、コア−シェル材料を作製するために使用した。
【0196】
CdSe/CdZnSコア−シェルナノ結晶の合成:トリオクチルホスフィンオキシド25.86mmolおよびオクタデシルホスホン酸2.4mmolを4口フラスコ中に装填した。混合物を次に、120℃まで1時間加熱することによって反応容器内で乾燥および脱気した。フラスコを次に75℃まで冷却して、単離したCdSeコアを含有するヘキサン溶液(0.1mmol Cd含有量)を反応混合物に添加した。ヘキサンを減圧下で除去して、次に6−アミノ−1−ヘキサノール2.4mmolを反応混合物に添加した。ジメチルカドミウム、ジエチル亜鉛、およびヘキサメチルジシラチアンをCd、Zn、およびS前駆物質としてそれぞれ使用した。CdおよびZnを等モル比で混合したが、SはCdおよびZnに対して2倍過剰量であった。Cd/ZnおよびSサンプルをそれぞれ、窒素雰囲気下のグローブボックス内でトリオクチルホスフィン4mLに溶解させた。いったん前駆物質溶液を調製したら、反応フラスコを窒素下で155℃まで加熱した。前駆物質溶液を、シリンジポンプを使用して155℃にて2時間で滴加した。シェル成長後に、ナノ結晶を窒素雰囲気下のグローブボックスに移して、メタノールおよびイソプロパノールの3:1混合物を添加することによって成長溶液から沈殿させた。単離したコア−シェルナノ結晶を次にヘキサンに溶解させて、量子閉じ込め半導体ナノ粒子およびホスト材料を含む組成物を作製するために使用した。
【0197】
半導体ナノ結晶を含む層の調製
上述の実施例の1つによって実質的に調製した半導体ナノ結晶を含むサンプルをヘキサンに加えた(サンプルは、ヘキサン10から15mlに分散させた固体約40mgに通常は相当する。)。室温にて真空下で、ヘキサンをドットから除去した。過剰に乾燥させない、または溶媒を完全に除去しないように注意する。専用の低粘度反応性希釈剤0.5ml(RD−12、Radcure Corpより,9 Audrey Pl,Fairfield,NJ 07004−3401.United States)を磁気的に撹拌しながら半導体ナノ結晶に添加した。半導体ナノ結晶を反応性希釈剤に事前に溶解させた後に、専用のUV硬化性アクリル調合物2ml(同じくRadcureより)を激しく撹拌しながら滴加した。粘度を低下させて撹拌を補助するために、混合バイアルを時々加熱した。添加が完了した後、真空を引いて同伴空気および残留溶媒を除去した。バイアルを次に1時間から一晩、超音波浴(VWR)に置くと、透明有色溶液が得られた。サンプルが超音波浴にある間に40℃超の温度を避けるために注意する。
【0198】
UV硬化性アクリル中の同じ色の半導体ナノ結晶の複数のバッチを共に混合した。下のサンプルでは、表1に示す赤色バッチ3個を共に添加した;および表1に示す緑色バッチ4個を共に添加した。
【0199】
サンプルを予め洗浄したガラススライド上でMayerロッドによってコーティングして、H電球を備えたDYMAX Corporation systemによる5000−EC UV光硬化フラッドランプ(225mW/cm)で10秒間硬化させた。
【0200】
所望の厚さを達成するために複数の層を含むサンプルを層間で硬化させた。ホスト材料および量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む層の上(または下)にフィルタを含むサンプルは、独立したステップでMayerロッドによってコーティングされたフィルタを有する。フィルタは、Coates/Sun ChemicalからのUV硬化性顔料インク調合物をブレンドすることによって作製した(例はDXT−1935およびWTN99を含むが、これらに限定されない。)。フィルタ組成物は、所望の透過特徴を達成するために個々の色の重み付けされた吸収を共に加えることによって調合する。
【0201】
【表1】

フィルムは以下の方法でキャラクタリゼーションした
厚さ:マイクロメータによって測定
発光測定は、Cary Eclipseで各種類のサンプル1で測定した。
【0202】
450nmにて励起、2.5nm励起スリット、5nm発光スリット。
【0203】
吸収は、Cary 5000で各種類のサンプル1を450nmにて測定した。ベースラインを補正してガラススライドをブランクした。
【0204】
CIE座標は、CS−200クロマメータを使用して各種類のサンプル1で測定した。サンプルを450nm LEDによって励起し、カメラは軸外の色データを収集した。
【0205】
外部フォトルミネセンス(PL)量子効率は、参照により本明細書に組み入れられているMello,et al.,Advanced Materials 9(3):230(1997)によって開発された方法を使用して測定する。(1)。該方法は、平行450nm LED源、積分球および分光計を使用する。3回の測定値を得る。最初に、LEDは、本方法を説明する例示の目的で(発光強度(a.u.)を波長(nm)の関数としてグラフで表す)L1と標識され図4に示されたスペクトルを与える、積分球を直接照明する。次に、拡散LED光のみがサンプルを照明して、図4に例示の目的で示されている(L2+P2)スペクトルを与えるように、PLサンプルを積分球中に置く。最後に、LEDがサンプルを直接照明して(単に非垂直入射)、図4に例示の目的で示されている(L3+P3)スペクトルを与えるように、PLサンプルを積分球中に置く。データを収集した後、各スペクトルの寄与(LおよびP)を計算した。L1、L2およびL3は、各測定でのLEDスペクトルの和に相当し、P2およびP3は2回目および3回目の測定でのPLスペクトルに関連する和である。次に以下の式は、外部PL量子効率を与える
EQE=[(P3・L2)マイナス(P2・L3)]/(L1・(L2マイナスL3))
【0206】
【表2】

【0207】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子(例えば半導体ナノ結晶を含む。)は、ナノメートルスケールの無機半導体ナノ粒子である。半導体ナノ結晶は例えば、直径約1nmから約1000nmの、好ましくは約2nmから約50um、さらに好ましくは約1nmから約20nm(例えば約6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20nm)の無機微結晶を含む。
【0208】
本発明の各種の態様および実施形態に含まれる半導体ナノ結晶は、約150オングストローム(Å)未満の平均ナノ結晶直径を最も好ましくは有する。ある実施形態において、約12から約150オングストロームの範囲内の平均ナノ結晶直径を有する半導体ナノ結晶は特に所望であり得る。
【0209】
しかし、半導体ナノ結晶の組成および所望の発光波長に応じて、平均直径はこれらの好ましいサイズ範囲外でもよい。
【0210】
ナノ粒子およびナノ結晶を形成する半導体は、第IV族元素、第II−VI族化合物、第II−V族化合物、第III−VI族化合物、第III−V族化合物、第IV−VI族化合物、第I−III−VI族化合物、第II−IV−VI族化合物、または第II−IV−V族化合物、例えばCdS、CdO、CdSe、CdTe、ZnS、ZnO、ZnSe、ZnTe、MgTe、GaAs、GaP、GaSb、GaN、HgS、HgO、HgSe、HgTe、InAs、InP、InSb、InN、AlAs、AlP、AlSb、AIS、PbS、PbO、PbSe、Ge、Si、三元および四元混合物および/または合金を含む、それらの合金、および/またはそれらの混合物で構成されることが可能である。
【0211】
ナノ粒子およびナノ結晶の形状の例は、球、ロッド、円板、他の形状またはこの混合物を含む。
【0212】
本発明のある好ましい態様および実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子(例えば半導体ナノ結晶を含む。)は1つ以上の第1の半導体材料の「コア」を含み、「コア」はコアの表面の少なくとも一部の上に第2の半導体材料のオーバーコーティング即ち「シェル」を含み得る。ある実施形態において、シェルはコアを包囲する。コアの表面の少なくとも一部の上にシェルを含む、量子閉じ込め半導体ナノ粒子(例えば半導体ナノ結晶を含む)コアは、「コア/シェル」半導体ナノ結晶とも呼ばれる。
【0213】
例えば、量子閉じ込め半導体ナノ粒子(例えば半導体ナノ結晶を含む。)は、第IV族元素または式MXによって表される化合物で構成されるコアを含むことが可能であり、式中、Mはカドミウム、亜鉛、マグネシウム、水銀、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、またはそれらの混合物であり、Xは酸素、硫黄、セレン、テルル、窒素、リン、ヒ素、アンチモン、またはこの混合物である。コアとしての使用に好適な材料の例は、CdS、CdO、CdSe、CdTe、ZnS、ZnO、ZnSe、ZnTe、MgTe、GaAs、GaP、GaSb、GaN、HgS、HgO、HgSe、HgTe、InAs、InP、InSb、InN、AlAs、AlP、AlSb、AIS、PbS、PbO、PbSe、Ge、Si、三元および四元混合物および/または合金を含む、それらの合金、および/またはそれらの混合物を含むが、これらに限定されない。シェルとしての使用に好適な材料の例は、CdS、CdO、CdSe、CdTe、ZnS、ZnO、ZnSe、ZnTe、MgTe、GaAs、GaP、GaSb、GaN、HgS、HgO、HgSe、HgTe、InAs、InP、InSb、InN、AlAs、AlP、AlSb、AIS、PbS、PbO、PbSe、Ge、Si、三元および四元混合物および/または合金を含む、それらの合金、および/またはそれらの混合物を含むが、これらに限定されない。
【0214】
ある実施形態において、周囲の「シェル」材料は、コア材料のバンドギャップよりも大きいバンドギャップを有することが可能であり、「コア」基材の原子間隔に近い原子間隔を有するように選択することが可能である。別の実施形態において、周囲のシェル材料はコア材料のバンドギャップよりも小さいバンドギャップを有することが可能である。さらなる実施形態において、シェルおよびコア材料は同じ結晶構造を有することが可能である。シェル材料は下でさらに議論される。コア/シェル半導体構造のさらなる例については、参照によりこの全体が本明細書に組み入れられている、2003年8月12日に出願された「Semiconductor Nanocrystal Heterostructures」という名称の米国出願番号10/638,546を参照されたい。
【0215】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子は好ましくは、狭いサイズ分布を有する半導体ナノ粒子の集合のメンバである。さらに好ましくは、量子閉じ込め半導体ナノ粒子(例えば半導体ナノ結晶を含む。)は、ナノ粒子の単分散または実質的に単分散の集合で構成される。
【0216】
ある実施形態において、本発明の各種の態様および実施形態に含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子の吸収%は、例えば、約0.1%から約99%;好ましくは少なくとも約10%から約99%である。好ましい一例において、吸収%は約10%から約90%の吸収である。別の好ましい例において、吸収%は約10%から約50%である;別の例において、吸収%は約50%から約90%である。
【0217】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、ナノ粒子のサイズおよび組成によって調整できる光学特性を生成するためのボトムアップ化学手法を設計するのに利用可能であり得る、強い量子閉じ込め効果を示す。
【0218】
例えば、半導体ナノ結晶の調製および操作は、参照によりこの全体が本明細書に記載されている、Murray,et al.(J.Am.Chem.Soc.,115:8706(1993));Christopher Murrayの論文、「Synthesis and Characterization of II−VI Quantum Dots and Their Assembly into 3−D Quantum Dot Superlattices」,Massachusetts Institute of Technology,September,1995;および「Highly Luminescent Color−selective Materials」という名称の米国特許出願番号08/969,302に記載されている。半導体ナノ結晶の調製および操作の他の例は、米国特許6,322,901および米国特許6,576,291、ならびに米国特許出願番号60/550,314に記載されており、このそれぞれは参照によりこの全体が本明細書に記載されている。
【0219】
半導体ナノ結晶を製造する方法の一例は、コロイド成長プロセスである。コロイド成長は、MドナーおよびXドナーを高温の配位溶媒中への注入によって起きる。単分散半導体ナノ結晶を調製する好ましい方法の一例は、高温の配位溶媒中に注入されたジメチルカドミウムなどの有機金属試薬の熱分解を含む。この熱分解は、独立した核形成を可能にして、巨視的な量の半導体ナノ結晶の成長制御を引き起こす。注入は、半導体ナノ結晶を形成するために制御された方法で成長可能である核を生成する。反応混合物は、半導体ナノ結晶を成長およびアニーリングするために穏やかに加熱することが可能である。サンプル中の半導体ナノ結晶の平均サイズおよびサイズ分布のどちらも成長温度に依存する。安定した成長を維持するのに必要な成長温度は、平均結晶サイズの増大と共に上昇する。半導体ナノ結晶は、半導体ナノ結晶の集合のメンバである。独立した核形成および成長制御の結果として、得られた半導体ナノ結晶の集合は直径の狭い単分散分布を有する。直径の単分散分布はサイズとも呼ぶことが可能である。好ましくは、粒子の単分散集合は、集合における粒子の少なくとも60%が特定の粒径範囲内に含まれる粒子の集合を含む。単分散粒子の集合は、好ましくは直径の15% rms(二乗平均平方根)未満、さらに好ましくは10% rms未満、最も好ましくは5%未満の偏差がある。
【0220】
半導体ナノ結晶の狭いサイズ分布によって、狭いスペクトル幅での発光の可能性が与えられる。単分散半導体ナノ結晶は、参照によりこの全体が本明細書に記載されている、Murray et al.(J.Am.Chem.Soc.,115:8706(1993));Christopher Murrayの論文、「Synthesis and Characterization of II−VI Quantum Dots and Their Assembly into 3−D Quantum Dot Superlattices」,Massachusetts Institute of Technology,September,1995;および「Highly Luminescent Color−selective Materials」という名称の米国特許出願番号08/969,302に詳細に記載されている。
【0221】
配位溶媒中での半導体ナノ結晶の成長制御およびアニーリングのプロセスと、続いての核形成によっても、均質な表面誘導体化および規則的なコア構造物を生じさせることが可能である。サイズ分布が鮮明になると、安定した成長を維持するために温度を上昇させることが可能になる。MドナーまたはXドナーをさらに添加することによって、成長期間を短縮することが可能である。Mドナーは無機化合物、有機金属化合物、または元素金属であることが可能である。Mは、カドミウム、亜鉛、マグネシウム、水銀、アルミニウム、ガリウム、インジウムまたはタリウムである。Xドナーは、Mドナーと反応して、一般式MXを有する材料を形成することが可能な化合物である。通常、Xドナーは、ホスフィンカルコゲニド、ビス(シリル)カルコゲニド、二酸素、アンモニウム塩、またはトリス(シリル)プニクチドなどのカルコゲニドドナーまたはプニクチドドナーである。好適なXドナーは、二酸素、ビス(トリメチルシリル)セレニド((TMS)Se)、(トリ−n−オクチルホスフィン)セレニド(TOPSe)または(トリ−n−ブチルホスフィン)セレニド(TBPSe)などのトリアルキルホスフィンセレニド、(トリ−n−オクチルホスフィン)テルリド(TOPTe)などのトリアルキルホスフィンテルリドまたはヘキサプロピルリントリアミドテルリド(HPPTTe)、ビス(トリメチルシリル)テルリド((TMS)Te)、ビス(トリメチルシリル)スルフィド((TMS)S)、(トリ−n−オクチルホスフィン)スルフィド(TOPS)などのトリアルキルホスフィンスルフィド、アンモニウムハライド(例えばNHCl)などのアンモニウム塩、トリス(トリメチルシリル)ホスフィド((TMS)P)、トリス(トリメチルシリル)アルセニド((TMS)As)、またはトリス(トリメチルシリル)アンチモニド((TMS)Sb)を含む。ある実施形態において、MドナーおよびXドナーは同じ分子内の部分であることが可能である。
【0222】
配位溶媒は、半導体ナノ結晶の成長の制御を補助することが可能である。配位溶媒は、例えば成長する半導体ナノ結晶の表面に対して配位するために利用できる孤立電子対を有する、ドナー孤立電子対を有する化合物である。溶媒配位は、成長する半導体ナノ結晶を安定化させることが可能である。代表的な配位溶液は、アルキルホスフィン、アルキルホスフィンオキシド、アルキルホスホン酸、またはアルキルホスフィン酸を含むが、ピリジン、フラン、およびアミンなどの他の配位溶媒も半導体ナノ結晶の産生に好適であり得る。好適な配位溶媒の例は、ピリジン、トリ−n−オクチルホスフィン(TOP)、トリ−n−オクチルホスフィンオキシド(TOPO)およびトリスヒドロキシルプロピルホスフィン(tHPP)を含む。テクニカルグレードのTOPOが使用可能である。
【0223】
反応の成長ステージ中のサイズ分布は、粒子の吸収または発光線幅を監視することによって推定可能である。粒子の吸収スペクトルの変化に対応した反応温度の変更によって、成長の間の鋭い粒径分布の維持が可能となる。結晶成長中により大きい結晶を成長させるために、核形成溶液に反応物質を添加することが可能である。例えばCdSeおよびCdTeでは、特定の半導体ナノ結晶平均粒径で成長を停止させて、半導体材料の適正な組成を選択することによって、半導体ナノ結晶の発光スペクトルは300nmから5ミクロン、または400nmから800nmの波長範囲にわたって連続的に調整可能である。
【0224】
上述のように、好ましくは量子閉じ込め半導体ナノ粒子(例えば半導体ナノ結晶を含む。)は、コアがコアの表面にオーバーコーティングを含むコア/シェル構造を有する。オーバーコーティング(シェルとも呼ばれる。)は、コアの組成と同じまたは異なる組成を有する半導体材料であることが可能である。コア表面上の半導体材料のオーバーコートは、第II−VI族化合物、第II−V族化合物、第III−VI族化合物、第III−V族化合物、第IV−VI族化合物、第I−III−VI族化合物、第II−IV−VI族化合物、および第II−IV−V族化合物、例えばZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdO、CdS、CdSe、CdTe、MgS、MgSe、GaAs、GaN、GaP、GaSe、GaSb、HgO、HgS、HgSe、HgTe、InAs、InN、InP、InSb、AlAs、AlN、AlP、AlSb、TlN、TIP、TlAs、TlSb、PbO、PbS、PbSe、PbTe、それらの合金、および/またはそれらの混合物を含むことが可能である。例えば、ZnS、ZnSeまたはCdSオーバーコーティングは、CdSeまたはCdTeナノ結晶上に成長させることが可能である。オーバーコーティングプロセスは、例えば米国特許6,322,901に記載されている。オーバーコーティング中に反応混合物の温度を調節して、コアの吸収スペクトルを監視することによって、高い発光量子効率および狭いサイズ分布を有するオーバーコート材料を得ることが可能である。オーバーコーティングは1つ以上の層を含み得る。オーバーコーティングは、コアの組成と同じまたは異なる少なくとも1つの半導体材料で構成されている。ある実施形態において、オーバーコーティングは約1から約10の単層の厚さを有する。
【0225】
半導体ナノ結晶の粒径分布は、米国特許6,322,901に記載されているように、メタノール/ブタノールなどの半導体ナノ結晶に対しての貧溶媒を用いたサイズ選択的沈殿によってさらに精製することが可能である。例えば、半導体ナノ結晶は、10%ブタノールのヘキサン溶液中に分散させることが可能である。この撹拌溶液に、乳光が持続するまでメタノールを滴加することが可能である。遠心分離による上清および綿状塊の分離によって、サンプル中で最大の微結晶を多く含む沈殿が産生される。この手順は、光学吸収スペクトルのさらなる鮮鋭化が認められなくなるまで反復することが可能である。サイズ選択的沈殿は、ピリジン/ヘキサンおよびクロロホルム/メタノールを含む、多様な溶媒/非溶媒ペアで実施することが可能である。サイズ選択された半導体ナノ結晶の集合は、好ましくは平均直径から15% rmsを超えない偏差、さらに好ましくは10% rms以下の偏差、最も好ましくは5% rms以下の偏差を有する。
【0226】
半導体ナノ結晶を調製する方法のさらなる例は、2006年2月15日に出願された、Bawendi,et al.の「Light Emitting Devices Including Semiconductor Nanocrystals」という名称の米国特許出願番号11/354185;2005年10月21日に出願された、Coe−Sullivan,et al.の「Light Emitting Device Including Semiconductor Nanocrystals」という名称の米国特許出願番号11/253595;2003年8月12日に出願され、上で言及された、Kim,et al.の「Semiconductor Nanocrystal Heterostructures」という名称の米国特許出願番号10/638,546;Murray,et al.,J.Am.Chem.Soc,Vol.115,8706(1993);Kortan,et al.,J.Am.Chem.Soc,Vol.112,1327(1990);およびChristopher Murrayの論文、「Synthesis and Characterization of II−VI Quantum Dots and Their Assembly into 3−D Quantum Dot Superlattices」,Massachusetts Institute of Technology,September,1995、2007年6月4日に出願された、Coe−Sullivan,et al.の「Light−Emitting Devices and Displays With Improved Performance」という国際特許出願番号PCT/US2007/13152、2007年9月12日に出願された、Breen,et al.の「Functionalized Semiconductor Nanocrystals And Method」という米国特許出願番号60/971,887、2006年11月21日に出願された、Clough,et al.の「Nanocrystals Including A Group IIIA Element And A Group VA Element,Method,Composition,Device and Other Products」という米国出願番号60/866,822;2006年11月21日に出願された、Craig Breen,et al.の「Semiconductor Nanocrystal Materials And Compositions And Devices Including Same」という米国仮特許出願番号60/866,828;2006年11月21日に出願された、Craig Breen,et al.の「Semiconductor Nanocrystal Materials And Compositions And Devices Including Same」という米国仮特許出願番号60/866,832;2006年11月21日に出願された、Dorai Ramprasadの「Semiconductor Nanocrystal And Compositions And Devices Including Same」という米国仮特許出願番号60/866,833;2006年11月21日に出願された、Dorai Ramprasadの「Semiconductor Nanocrystal And Compositions And Devices Including Same」という米国仮特許出願番号60/866,834;2006年11月21日に出願された、Dorai Ramprasadの「Semiconductor Nanocrystal And Compositions And Devices Including Same」という米国仮特許出願番号60/866,839;および2006年11月21日に出願された、Dorai Ramprasadの「Semiconductor Nanocrystal And Compositions And Devices Including Same」という米国仮特許出願番号60/866,843に記載されている。上述のそれぞれは、この全体が参照により本明細書に組み入れられている。
【0227】
本開示によって考慮される本発明の各種の態様および実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子(半導体ナノ結晶を含むが、これに限定されない。)は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子に結合されたリガンドを場合により有する。
【0228】
一実施形態において、リガンドは、成長プロセスの間に使用される配位溶液に由来する。表面は、上層を形成するための過剰な競合配位基への反復曝露によって改質することが可能である。例えば、キャップド半導体ナノ結晶の分散物は、ピリジン、メタノール、および芳香族にただちに分散するが、脂肪族溶媒にはもはや分散しない微結晶を産生するために、ピリジンなどの配位有機化合物によって処理することが可能である。このような表面交換プロセスは、例えばホスフィン、チオール、アミンおよびホスフェートを含む半導体ナノ結晶の外面と配位または結合可能である任意の化合物によって実施することが可能である。半導体ナノ結晶は、表面に対して親和性を示し、懸濁または分散媒体に対して親和性を有する部分で終結する短鎖ポリマーに曝露することが可能である。このような親和性によって、懸濁物の安定性が改善され、半導体ナノ結晶の綿状化が妨げられる。他の実施形態において、半導体ナノ結晶はまたは、非配位溶媒の使用によって調製可能である。
【0229】
例えば、配位リガンドは、式
(Y−)k−n−(X)−(−L)
を有することが可能であり、
式中、k−nがゼロ以上であるように、kは、2、3または5であり、nは、1、2、3、4または5であり;Xは、O、S、S=O、SO、Se、Se=O、N、N=O、P、P=O、As、またはAs=Oであり;YおよびLはそれぞれ独立して、アリール、ヘテロアリール、または少なくとも1個の二重結合、少なくとも1個の三重結合、もしくは少なくとも1個の二重結合および1個の三重結合を場合により含有する直鎖もしくは分枝C2−12炭化水素鎖である。炭化水素鎖は、1個以上のC1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、ヒドロキシル、ハロ、アミノ、ニトロ、シアノ、C3−5シクロアルキル、3から5員ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C1−4アルキルカルボニルオキシ、C1−4アルキルオキシカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、またはホルミルによって場合により置換されることが可能である。炭化水素鎖は、−O−、−S−、−N(Ra)−、−N(Ra)−C(O)−O−、−O−C(O)−N(Ra)−、−N(Ra)−C(O)−N(Rb)−、−O−C(O)−O−、−P(Ra)−、または−P(O)(Ra)−によって場合により割り込まれることも可能である。RaおよびRbのそれぞれは独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシル、またはハロアルキルである。アリール基は置換または非置換環式芳香族基である。例は、フェニル、ベンジル、ナフチル、トリル、アントラシル、ニトロフェニル、またはハロフェニルを含む。ヘテロアリール基は、環内に1個以上のヘテロ原子を備えたアリール基、例えばフリル、ピリジル、ピロリル、フェナントリルである。
【0230】
好適な配位リガンドは、商業的に購入することが可能であるか、または例えば、参照によりこの全体が本明細書に組み入れられている、J.March,Advanced Organic Chemistryに記載されたような通常の合成有機技法によって調製することが可能である。
【0231】
参照によりこの全体が本明細書に組み入れられている、2003年8月15日に出願された「Stabilized Semiconductor Nanocrystals」という名称の米国特許出願番号10/641,292も参照されたい。
【0232】
電子およびホールが量子閉じ込め半導体ナノ粒子(半導体ナノ結晶を含むが、これに限定されない。)上に局在しているとき、発光は発光波長にて生じることが可能である。発光は、量子閉じ込め半導体材料のバンドギャップに相当する周波数を有する。バンドギャップはナノ粒子のサイズの関数である。小径を有する量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、物質の分子形とバルク形との間の中間の特性を有することが可能である。例えば、小径を有する量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、3つの次元すべてにおける電子およびホールの両方の量子閉じ込めを示すことが可能であり、この量子閉じ込めは、微結晶サイズが減少している材料の有効バンドギャップの増加をもたらす。結果として、例えば、半導体ナノ結晶の光学的吸収および発光は、微結晶のサイズが減少するにつれて、青色へ、またはより高いエネルギーへ移動する。
【0233】
青色発光半導体ナノ結晶材料の例については、参照によりこの全体が本明細書に組み入れられている、2005年3月4日に出願された米国特許出願番号11/071,244を参照されたい。
【0234】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子からの発光は、スペクトルの紫外、可視、または赤外領域の完全な波長の範囲を通じて、量子閉じ込め半導体ナノ粒子のサイズ、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の組成、または両方を変化させることによって調整することが可能である、狭いガウス型発光帯であり得る。例えば、CdSeは可視領域で調整可能であり、InAsは赤外領域で調整可能である。量子閉じ込め半導体ナノ粒子の集合の狭いサイズ分布は、狭いスペクトル範囲での発光を生じることが可能である。集合は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の直径において、好ましくは15% rms(二乗平均平方根)未満の、さらに好ましくは10%未満の、最も好ましくは5%未満の偏差を示す単分散である。可視域で発光する、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の約75nm、好ましくは60nm、さらに好ましくは40nm、最も好ましくは30nm半値全幅(FWHM)を超えない狭い範囲のスペクトル発光を観察することが可能である。赤外発光量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、150nmを超えない、または100nmを超えないFWHMを有することが可能である。発光エネルギーによって表すと、発光は0.05evを超えない、または0.03evを超えないFWHMを有することが可能である。発光の幅は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の直径の分散が縮小するにつれ減少する。
【0235】
半導体ナノ結晶の狭いFWHMは、飽和色発光を生じることが可能である。単一材料系の可視スペクトル全体にわたる広範に調整可能な飽和色発光には、いずれのクラスの有機発色団も適合しない(例えば、参照によりこの全体が組み入れられている、Dabbousiら、J.Phys.Chem.101,9463(1997)を参照されたい。)。半導体ナノ結晶の単分散集合は、狭い波長範囲に及ぶ光を発光する。半導体ナノ結晶の2つ以上のサイズを含むパターンは、2つ以上の狭い波長範囲で発光することが可能である。観察者が感知する発光の色は、半導体ナノ結晶のサイズおよび材料の適切な組合せを選択することによって制御することが可能である。半導体ナノ結晶のバンド端エネルギーレベルの低下によって、考えられるすべての励起子の捕獲および発光再結合が促進される。
【0236】
透過電子顕微鏡法(TEM)は、半導体ナノ結晶集合のサイズ、形状、および分布に関する情報を提供することが可能である。粉末X線回折(XRD)パターンは、半導体ナノ結晶の結晶構造の種類および品質に関する最も完全な情報を提供することが可能である。粒径がX線可干渉距離によって、ピーク幅に反比例しているため、サイズの推定も可能である。例えば、半導体ナノ結晶の直径は、透過電子顕微鏡法によって直接測定可能であるか、または例えばシェラーの式を使用してX線回折データから推定することが可能である。半導体ナノ結晶の直径は、紫外/可視吸収スペクトルから推定することも可能である。
【0237】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、制御された(酸素を含まず、水分を含まない)環境で好ましくは取り扱われ、製造プロセスの間のルミネセンス効率の抑制を防止する。
【0238】
本明細書で使用するように、「上」、「下」、「上に」、および「下に」は、基準点からの位置に基づく相対的な位置の用語である。さらに詳細には、「上」は基準点から最も離れていることを意味するが、「下」は基準点に最も近いことを意味する。例えば層が部品または基板の「上に」配置または被着されていると記載される場合、層は部品または基板から遠く離れて配置されている。層と部品または基板との間に他の層がある可能性もある。本明細書で使用するように、「被覆する」も、基準点からの位置に基づく相対的な位置の用語である。例えば、第1の材料が第2の材料を被覆すると記載されている場合、第1の材料は、第2の材料の上に配置されているが、第2の材料と必ずしも接触していない。
【0239】
本明細書で使用するように、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が別途明確に指示しない限り複数形を含む。それゆえ例えば、発光材料(an emissive material)への言及は、1つ以上のこのような材料への言及を含む。
【0240】
出願人は、引用した参考文献すべての内容全体を本開示に特に組み入れる。さらに、量、濃度、または他の値もしくはパラメータが範囲、好ましい範囲、または好ましい上限値および好ましい下限値のリストのいずれかとして与えられるとき、これは、範囲が別々に開示されているか否かにかかわらず、任意の範囲上限または好ましい上限値および任意の範囲下限または好ましい下限値の任意の対より形成されたすべての範囲を特に開示するとして理解されるものである。数値範囲が本明細書で引用されている場合、別途明示しない限り、範囲はこの終点、ならびに範囲内のすべての整数および分数を含むことを意図される。範囲を定義するときに本発明の範囲が列挙された特定の値に限定されることは意図されていない。
【0241】
本発明の他の実施形態は、本明細書の考慮および本明細書で開示された本発明の実施より当業者に明らかになる。本明細書および実施例が例示としてのみ考慮され、本発明の真の範囲および精神が以下の特許請求の範囲およびこの等価物によって示されることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導波管部品を含み、導波管部品は、導波管部品の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む、光学部品。
【請求項2】
導波管部品が、光源から導波管部品に結合された光および量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって放出された光に対して透明である、請求項1に記載の光学部品。
【請求項3】
導波管部品の表面の上に配置されたフィルタ層をさらに含む、請求項1に記載の光学部品。
【請求項4】
導波管部品が、導波管部品の重量の約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で散乱体をさらに含む、請求項1に記載の光学部品。
【請求項5】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子がコア/シェル構造で構成される、請求項1に記載の光学部品。
【請求項6】
導波管部品が、導波管部品に光学的に結合された光源を有するように適合されている、請求項1に記載の光学部品。
【請求項7】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子が導波管部品の表面の所定の領域の上に配置された層に含まれている、請求項1に記載の光学部品。
【請求項8】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子が導波管部品の表面の所定の領域の上に配置された所定の配列に含まれている、請求項1に記載の光学部品。
【請求項9】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子が導波管部品の所定の領域に所定の配列で埋め込まれている、請求項1に記載の光学部品。
【請求項10】
層が約0.1から約200ミクロンの厚さを有する、請求項7に記載の光学部品。
【請求項11】
所定の配列が約0.1から約200ミクロンの厚さを有する、請求項8に記載の光学部品。
【請求項12】
層が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が分散されたホスト材料をさらに含む、請求項7に記載の光学部品。
【請求項13】
層が、層に入射する光を吸収するための十分な厚さである、請求項7に記載の光学部品。
【請求項14】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子およびホスト材料で構成される組成物を含む導波管部品を含み、組成物は、ホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む、光学部品。
【請求項15】
層が散乱体をさらに含む、請求項14に記載の光学部品。
【請求項16】
散乱体が、ホスト材料の重量の約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で組成物に含まれる、請求項15に記載の光学部品。
【請求項17】
組成物が導波管部品の表面の所定の領域の上の所定の配列に配置されている、請求項14に記載の光学部品。
【請求項18】
所定の配列が約0.1から約200ミクロンの厚さを有する、請求項17に記載の光学部品。
【請求項19】
組成物が導波管部品の所定の領域において所定の配列に埋め込まれている、請求項14に記載の光学部品。
【請求項20】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子およびホスト材料で構成される層を含む導波管部品を含み、層が、ホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む、光学部品。
【請求項21】
層が散乱体をさらに含む、請求項20に記載の光学部品。
【請求項22】
散乱体が、ホスト材料の重量の約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で層に含まれる、請求項21に記載の光学部品。
【請求項23】
光源からの光を導波管部品内に結合する手段をさらに備える、請求項20に記載の光学部品。
【請求項24】
担体基板を含むフィルムを備え、担体基板は、担体基板の表面の所定の領域の上に所定の配列で量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含み、フィルムが導波管部品の表面に付着されている、光学部品。
【請求項25】
フィルムが、フィルムの重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む、請求項24に記載の光学部品。
【請求項26】
フィルムがデカールを備える、請求項25に記載の光学部品。
【請求項27】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子およびホスト材料で構成される組成物を含む担体基板を含むフィルムを備え、組成物が担体基板の表面の所定の領域の上に所定の配列で配置され、フィルムが導波管部品の表面に付着されている、光学部品。
【請求項28】
組成物が、ホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む、請求項27に記載の光学部品。
【請求項29】
組成物が散乱体をさらに含む、請求項27に記載の光学部品。
【請求項30】
散乱体が、ホスト材料の重量の約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で組成物に含まれる、請求項29に記載の光学部品。
【請求項31】
フィルムがデカールを備える、請求項27に記載の光学部品。
【請求項32】
導波管部品の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む導波管部品と、導波管部品に光学的に結合された光源とを含む、光学部品を備えるシステム。
【請求項33】
光源が導波管部品の縁に光学的に結合されている、請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子が導波管部品の表面の上に配置された所定の配列に含まれる、請求項32に記載のシステム。
【請求項35】
量子閉じ込め半導体ナノ結晶が導波管部品の表面の上に配置された層に含まれる、請求項32に記載のシステム。
【請求項36】
層が量子閉じ込め半導体ナノ粒子が分散されたホスト材料をさらに含む、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
層が散乱体をさらに含む、請求項27に記載のシステム。
【請求項38】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子がホスト材料の重量の約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で層に含まれる、請求項36に記載のシステム。
【請求項39】
請求項24に記載の光学部品および導波管部品に光学的に結合された光源を備える、システム。
【請求項40】
フィルムがデカールを備える、請求項38に記載のシステム。
【請求項41】
請求項27に記載の光学部品および導波管部品に光学的に結合された光源を備える、システム。
【請求項42】
フィルムがデカールを備える、請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
光源が導波管部品の表面に光学的に結合されている、請求項32に記載のシステム。
【請求項44】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子およびホスト材料を含む組成物を含む導波管部品であって、層がホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む導波管部品を含む光学部品、および導波管部品に光学的に結合された光源を備える、システム。
【請求項45】
組成物が散乱体をさらに含む、請求項44に記載のシステム。
【請求項46】
システムが2個以上の本発明の光学部品を含む、請求項32または44に記載のシステム。
【請求項47】
光学部品が、それぞれの導波管部品が他の各光学部品の導波管部品と平行であり、各光学部品が独立した光源に結合されるように、配置されている、請求項46に記載のシステム。
【請求項48】
光学部品が、光学部品間に光通信がないように、それぞれから分離されている、請求項46に記載のシステム。
【請求項49】
このような分離が部品間の物理的間隔によるエアギャップによって、または低屈折率材料層によって達成可能である、請求項48に記載のシステム。
【請求項50】
請求項1に記載の光学部品を含む、デバイス。
【請求項51】
請求項7に記載の光学部品を含む、デバイス。
【請求項52】
デバイスがディスプレイまたは固体照明デバイスを備える、請求項50または51に記載のデバイス。
【請求項53】
デバイスが標識を備える、請求項52に記載のデバイス。
【請求項54】
可視または不可視光の波長を変化させるのに有用な組成物であって、組成物がホスト材料および量子閉じ込め半導体ナノ粒子で構成され、ナノ粒子がホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で組成物に含まれている、組成物。
【請求項55】
ホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で散乱体をさらに含む、請求項54に記載の組成物。
【請求項56】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子がこの表面にリガンドを含み、リガンドがホスト材料に対して親和性を有する、請求項54に記載の組成物。
【請求項57】
担体基板を備え、担体基板は、担体基板の表面の所定の部分の上に量子閉じ込め半導体ナノ粒子の所定の配列を含む、フィルム。
【請求項58】
担体基板が実質的に光学的に透明な材料で構成された、請求項57に記載のフィルム。
【請求項59】
フィルムが、フィルムの重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む、請求項57に記載のフィルム。
【請求項60】
所定の配列が散乱体をさらに含む、請求項54に記載のフィルム。
【請求項61】
ナノ粒子がホスト材料に含まれる、請求項57に記載のフィルム。
【請求項62】
ナノ粒子が、ホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で組成物に含まれる、請求項57に記載のフィルム。
【請求項63】
組成物が散乱体をさらに含む、請求項57に記載のフィルム。
【請求項64】
フィルムがデカールを備える、請求項57に記載のフィルム。
【請求項65】
フィルムが表面に固定して付着されるように適合されている、請求項57に記載のフィルム。
【請求項66】
フィルムが表面に着脱自在に付着されるように適合されている、請求項57に記載のフィルム。
【請求項67】
フィルムが導波管部品の表面に付着されている、請求項57に記載のフィルムを備える光学部品。
【請求項68】
導波管部品に光学的に結合されるように適合された光源および1つ以上のフィルムを備えるキットであって、少なくとも1つのフィルムが担体基板を備え、担体基板は、担体基板の表面の上に配置された量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む、キット。
【請求項69】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子が所定の配列に配置されている、請求項68に記載のキット。
【請求項70】
フィルムが、フィルムの重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む、請求項68に記載のキット。
【請求項71】
導波管部品に光学的に結合されるように適合された光源および1つ以上のフィルムを備え、少なくとも1つのフィルムが請求項59に記載のフィルムで構成されている、キット
【請求項72】
キットが導波管部品をさらに含む、請求項68に記載のキット。
【請求項73】
請求項59に記載のフィルムを、光導波能力を有する部材の表面に適用するステップと、光が部材内で導波されるように部材の表面または縁の中に光を結合するステップと、担体基板上に直接的または間接的に含まれた量子閉じ込め半導体ナノ粒子を光学的に励起するステップとを含む、標識を作製する方法。
【請求項74】
部材が、導波能力を備える材料から製造された、ウィンドウまたは他の構造的、装飾的、構築的もしくはその他の構造物または要素を備えている、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
薄膜エレクトロルミネセンスランプの表面の上に配置された量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む、薄膜エレクトロルミネセンスランプ。
【請求項76】
ナノ粒子がランプ表面の所定の領域の上に所定の配列で配置されている、請求項75に記載の薄膜エレクトロルミネセンスランプ。
【請求項77】
ナノ粒子がホスト材料に含まれる、請求項75に記載の薄膜エレクトロルミネセンスランプ。
【請求項78】
ホスト材料が散乱体をさらに含む、請求項77に記載の薄膜エレクトロルミネセンスランプ。
【請求項79】
ホスト材料が、ホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む、請求項78に記載の薄膜エレクトロルミネセンスランプ。
【請求項80】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子がランプの表面の上に配置された層に含まれる、請求項76に記載の薄膜エレクトロルミネセンスランプ。
【請求項81】
層がホスト材料をさらに含み、層がホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む、請求項80に記載の薄膜エレクトロルミネセンスランプ。
【請求項82】
ホスト材料が散乱体をさらに含む、請求項77に記載の薄膜エレクトロルミネセンスランプ。
【請求項83】
層が散乱体をさらに含む、請求項80に記載の薄膜エレクトロルミネセンスランプ。
【請求項84】
散乱体がホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量で含まれる、請求項82に記載の薄膜エレクトロルミネセンスランプ。
【請求項85】
散乱体がホスト材料の重量に基づいて約0.1から2重量パーセントの範囲内の量で含まれる、請求項82に記載の薄膜エレクトロルミネセンスランプ。
【請求項86】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子の散乱体に対する重量比が、約1:100から約100:1である、請求項75に記載の薄膜エレクトロルミネセンスランプ。
【請求項87】
1つ以上のフィルタ層をさらに含む、請求項82に記載の薄膜エレクトロルミネセンスランプ。
【請求項88】
1つ以上の反射層をさらに含む、請求項82に記載の薄膜エレクトロルミネセンスランプ。
【請求項89】
ナノ粒子が上に配置されているランプの表面に取り出し機構をさらに含む、請求項82に記載の薄膜エレクトロルミネセンスランプ。
【請求項90】
ナノ粒子の上に取り出し機構をさらに含む、請求項82に記載の薄膜エレクトロルミネセンスランプ。
【請求項91】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子および液体媒体を含み、液体媒体は、架橋されることが可能である1個以上の官能基を含む組成物で構成される、インク組成物。
【請求項92】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子、液体媒体、および散乱体で構成される、インク組成物。
【請求項93】
ナノ粒子がホスト材料に含まれる、請求項68に記載のキット。
【請求項94】
ナノ粒子が、ホスト材料の重量に基づいて約0.001から約15重量パーセントの範囲内の量でホスト材料に含まれる、請求項93に記載のキット。
【請求項95】
ホスト材料が散乱体をさらに含む、請求項93に記載のキット。
【請求項96】
フィルムがデカールを備える、請求項68に記載のキット。
【請求項97】
フィルムが表面に固定して付着されるように適合されている、請求項68に記載のキット。
【請求項98】
フィルムが表面に着脱自在に付着されるように適合されている、請求項68に記載のキット。
【請求項99】
請求項54に記載の組成物を含む を備えるデバイス。
【請求項100】
請求項91に記載のインク組成物を含む を備えるデバイス。
【請求項101】
請求項92に記載のインク組成物を含む を備えるデバイス。
【請求項102】
本明細書で提示および説明したような、新しく有用であり、自明でないプロセス、機械、製造、および物質の組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−532910(P2010−532910A)
【公表日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−514795(P2010−514795)
【出願日】平成20年6月25日(2008.6.25)
【国際出願番号】PCT/US2008/007902
【国際公開番号】WO2009/002512
【国際公開日】平成20年12月31日(2008.12.31)
【出願人】(508241026)キユーデイー・ビジヨン・インコーポレーテツド (12)
【Fターム(参考)】