説明

経カテーテル人工心臓弁

本教示は、心臓人工弁に関する。心臓人工弁は、管腔を画定するワイヤフレームを有するドッキングステーション(77)と、管腔内に配置するための弁フレーム(91)とを含む。ドッキングステーションは、ドッキングステーションの配備から弁フレームの配備までの間の時間の自然逆流を防ぐための一時的な制御メカニズムと、弁傍の漏出を防ぐためのシーリングメカニズムとを提供する、開放位置と閉鎖位置とを有するように構成されたダイヤフラム(78)を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本教示は、一般に、心臓弁機能不全の治療に関し、特に、このような心臓弁を置換するための最小限侵襲システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトの心臓の中には、心臓の両側を通る血液の流れを前に送る役割をする弁が四つある。心臓の左(全身)側には、左心房と左心室の間の僧帽弁と、左心室と大動脈の間の大動脈弁とがある。これらの二つの弁は、肺から来る酸素を含む血液を、心臓の左側を通して大動脈へと導き、体に行き渡らせる。心臓の右(肺)側には、右心房と右心室の間の三尖弁と、右心室と肺動脈の間の肺動脈弁とがある。これらの二つの弁は、体から来る酸素が除去された血液を、心臓の右側を通して肺動脈内へと導き、肺に送り、肺で再び血液に酸素が取り込まれ、新たに循環を開始する。
【0003】
これら四つの心臓弁はいずれも、それ自体はエネルギーを消費せず、能動的な収縮機能を行わない、受動的な構造である。それらは、単に弁の両側の差圧に応じて開閉するように作られた、可動の弁葉からなる。僧帽弁および三尖弁は、その場所が心臓の両側の心房と心室との間であるため、房室弁と呼ばれる。僧帽弁は二つの弁葉を有し、三尖弁は三つの弁葉を有する。大動脈弁および肺動脈弁は、弁尖と称した方が適切であり、やや半月のような形であるそれらの弁葉の独特の外観のために、半月弁と呼ばれる。大動脈弁および肺動脈弁は、各々三つの弁尖を有する。
【0004】
三つの弁尖は、弁の壁の輪と呼ばれるエリアに取り付けられた軟組織構造である。大動脈弁の場合には、収縮期(左心室が収縮する時)の間に三つの弁尖が大動脈の壁に対して押し開かれることにより、血液を通過させる。拡張期(左心室が弛緩する時)の間には、左心室圧が下がり、大動脈弁弁尖が再び接近する(三つの弁尖が、壁から離れて閉じる)ことにより、大動脈に入った血液が左心室に逆流(漏出)するのを防ぐ。
【0005】
先天性または後天性の弁疾患の結果、心臓弁が異常な解剖学的構造および機能を有しうる。心臓弁の機能に関する問題は、二つの区分に分類できる。1)弁が適切に開かない狭窄、または、2)弁が適切に閉じない不全(逆流とも呼ばれる)である。僧帽弁および大動脈弁は、圧較差がより大きいために、疲労および/または疾患のリスクがより高い。また、僧帽弁は外科的に修復できる場合が多い一方で、大動脈弁の異常のほとんどは、置換が必要である。
【0006】
病気または異常のある自然の心臓弁を置換するために使用される人工心臓弁には、たとえば硬いオリフィスリングおよび硬いヒンジ弁葉またはボールアンドケージアセンブリを伴う機械デバイス、および機械アセンブリを生物材料と組み合わせた生体人工デバイス(例えばヒト、ブタ、ウシ、またはバイオポリマー弁葉)が含まれる。
【0007】
過去には、心臓弁置換には通常、胸骨正中切開および心肺バイパスが必要であった。近年では、より侵襲性の低い手技により移植できる様々な人工心臓弁が開発されている。例えば、血管内経カテーテルのアプローチにより送達できる様々な置換心臓弁装置が、共有され、同時係属する特許文献1および特許文献2に記載されており、その開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる。これらの特許出願に記載される置換心臓弁装置は、一般に、圧縮可能な弁フレームと、患者の心臓に弁フレームを導入する前に配備される、圧縮可能なドッキングステーションとを含む。その後、弁フレームがドッキングステーション内に配置され、ドッキングステーションが、弁フレームを支持し、所望の場所に固定するのを助ける。
【0008】
現在公知または利用可能な他の経カテーテル心臓弁と同様に、上述の置換心臓弁装置の大動脈位置での移植(implantion)は、(肺動脈位置と対比して)僧帽弁および冠状動脈口の両方に近いこと、ならびに、体血圧が高く、大動脈弁からの自然漏出にはいかなる時間であっても体が耐えられないことにより、固有の問題を提示する。例えば、大動脈位置のドッキングステーションの移植には、自然の大動脈弁のカバーおよび完全固定が必要でありうるが、これにより自然逆流が生じる。置換心臓弁装置を、例えば僧帽位置など、他の位置に移植する際にも類似の困難および問題が、よりわずかながら予想される(この場合には、左心房を経て肺への自然逆流が生じうる)。急激な自由逆流は、弁構成要素をドッキングステーション内に送達するのに必要な短い時間であっても、特に、既に狭窄および/または逆流による心臓病を患っている患者の標的集団においては、患者が耐えられる可能性はない。理論的には、患者に心肺バイパスを行うことにより、このような逆流を防止または減少しうるが、バイパス手技に関連する様々な健康上のリスクにより、標的集団の多くの患者にとってこの選択肢は実際的ではない。
【特許文献1】米国特許出願第11/052,466号明細書
【特許文献2】米国特許出願第60/757,813号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって本教示は、大動脈位置に移植するのに適した、改良された経カテーテル心臓人工弁に関する。しかし、本教示は、他の解剖学的弁の置換にも適しうる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本教示は、自然の心臓弁を置換し、またはその機能を補助するために、患者の心臓に送達されて固定されうる経カテーテル心臓人工弁を提供することにより、上述の問題を解決する。しかし、当然のことながら、本教示は、置換心臓弁、例えば最適に機能しなくなったものを置換するためにも適用できる。本教示は、心臓人工弁を作成および使用する方法にも関する。
【0011】
一態様では、本教示は、管腔を画定するワイヤフレームを含むドッキングステーションと、ドッキングステーションの管腔内に配置するための弁フレームを含む置換心臓弁とを含む、心臓人工弁に関する。心臓人工弁は、ドッキングステーションのワイヤフレームに取り付けられ、ドッキングステーションの管腔内に配置されたダイヤフラムも含む。ダイヤフラムは、開放位置および閉鎖位置を有するように構成されうる。本教示は、ドッキングステーションおよびダイヤフラムも、独立した有用な医療デバイスであると認識する。より詳しくいうと、本教示は、管腔を画定するワイヤフレームを含むドッキングステーションと、管腔内に配置されてドッキングステーションのワイヤフレームに取り付けられた、開放位置および閉鎖位置を有するように構成されうるダイヤフラムとを含む、医療デバイスを提供する。当然のことながら、心臓人工弁のドッキングステーションおよびダイヤフラムに関する本明細書の教示は、ドッキングステーションおよびダイヤフラムを含む医療デバイスにも等しく当てはまる。
【0012】
ドッキングステーションは、管腔を画定する壁を有する、概ね円筒形の本体を画定しうる。壁は、(移植時に心臓組織と接触する)外表面と、(移植時に血流と接触する)内部表面とを含み、壁の厚みは、ドッキングステーションの長さ全体で一定であるか、外表面と内表面の間に不規則に分布しうる。ドッキングステーションは全体として、実質的に一定の直径を有する一つ以上の部分(例えば円筒形部分)、および/または、変動する直径を有する一つ以上の部分(例えば球根形部分または凹状部分)を含みうる。
【0013】
いくつかの実施形態においては、ドッキングステーションは、拡張位置および圧縮位置を有しうる。ドッキングステーションが半径方向に圧縮できることにより、心臓人工弁の経カテーテル送達が可能になる。ドッキングステーションは、自己拡張可能またはバルーン拡張可能でありうる。移植により冠状動脈口などの解剖学的開口部が妨げられないように、ドッキングステーションは、目的とする移植部位に応じて、一つ以上の開口部を含みうる。ドッキングステーションは、送達および配備の間にドッキングステーションの配置を可視化できるように、放射線不透過性マーカも含みうる。蛍光透視のような可視化技術が、使用されうる。放射線不透過性マーカにより、医者が配備されたドッキングステーションの直径(diamater)をより正確に測定することも容易になり、これにより、置換心臓弁の最適な大きさ設定が可能になる。
【0014】
ドッキングステーションに取り付けられたダイヤフラムは、ドッキングステーションが自然の心臓弁をカバーおよび/または固定する態様で自然の心臓弁部またはその付近に配備された時に、自然逆流を防止または減少する上で役立つ。ダイヤフラムが、より永久的な置換心臓弁の導入および配備の前に、一時的な血流制御メカニズムの役割を果たしうる。ダイヤフラムは、自然の心臓弁および置換心臓弁と同様に、その両側の差圧に応じて開閉しうる。いくつかの実施形態においては、ダイヤフラムは、血流を吸収および/または制限する障壁として機能しうる。置換心臓弁の配備後には、ダイヤフラムは、弁傍の漏出を防ぐシーリングメカニズムとして機能し続けうる。
【0015】
いくつかの実施形態においては、ダイヤフラムは、生物材料または合成材料でできた膜など、材料の単一ピースでありうる。膜は、膜を複数の接続されたセクションに分ける、一つ以上のスリットを含みうる。いくつかの実施形態においては、ダイヤフラムは、複数の弁葉を含みうる。これらの弁葉は、重なり合う構造または重なり合わない構造で、ダイヤフラムに沿って円周方向に延びうる。
【0016】
いくつかの実施形態においては、ダイヤフラムは、縫合、接着剤、または従来技術で公知の他の方法により、ドッキングステーションの壁に直接取り付けられうる。他の実施形態においては、ダイヤフラムは、それ自体はドッキングステーションの壁に直接取り付けられている材料のピース(例えば膜)に対してなど、ドッキングステーションの壁に間接的に取り付けられうる。ダイヤフラムは、ドッキングステーションの管腔内の任意の部分に取り付けられうる。
【0017】
置換心臓弁の弁フレームは、管腔を画定する実質的に円筒形の本体と、実質的に円筒形の本体に取り付けられた複数のバルブ部材とを含みうる。いくつかの実施形態においては、バルブ部材の各々が、一つ以上の湾曲したワイヤおよび弁葉を含みうる。ある実施形態では、バルブ部材の各々が、内側湾曲ワイヤ支持構造体と、外側湾曲ワイヤ支持構造体とを含みうる。バルブ部材の弁葉は、弁葉本体と一つ以上の弁葉突起とを含みうる。いくつかの実施形態においては、一つ以上の突起が、それぞれの内側湾曲支持構造体に取り付けられ、弁葉本体が、それぞれの外側湾曲支持構造体の上に延びることにより、弁葉本体が置換心臓弁の弁フレームの管腔内に配置されうる。
【0018】
本教示の別の態様は、心臓人工弁を解剖学的部位に送達する方法に関する。方法は、本教示の心臓人工弁をカテーテルにより心臓に導入するステップと、ドッキングステーションを配備するステップと、カテーテルにより置換心臓弁をドッキングステーションの管腔に導入するステップと、ダイヤフラムの弁葉が、ドッキングステーションのワイヤフレームと置換心臓弁のバルブ部材との間で圧迫されるように、ドッキングステーションの管腔内の置換心臓弁を配備するステップとを含みうる。方法には、蛍光透視を用いて、配備されたドッキングステーションの直径を測定するステップと、配備されたドッキングステーションの直径に近い直径を有する置換心臓弁を選択するステップが、さらに含まれうる。
【0019】
以下の記載、添付の図面および請求項を参照すれば、これらおよび他の目的が、本明細書に開示される本教示の特徴とともに明らかになる。さらに、当然のことながら、本明細書に記載される様々な実施形態の特徴は、互いに相反するものではなく、様々な組み合わせおよび順列において存在しうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図面においては、同様の参照符合は、異なる図の全体において概ね同じ部分をさす。また、図面は必ずしも比率どおりではなく、本教示の原理を図示することに概ね重点が置かれる。
【0021】
本教示は、置換心臓弁の移植の間に生じうる自然逆流による合併症の可能性を抑制する、心臓人工弁に関する。特に、本教示は、支持構造体と置換心臓弁とを含む、既存の置換心臓弁装置の改良に関する。ドッキングステーション、ステントまたは足場等の支持構造体は、導入カテーテルにより、心臓の解剖学的管腔内の予め選択した位置に配備されるようになっている。本明細書における「ドッキングステーション」という語句は、ステントを含む全種類の支持構造体を広くさすために使用される。その後、置換心臓弁が、同じカテーテルまたは代わりに第二カテーテルを使用して、配備されたドッキングステーション内に挿入され、ドッキングステーションの管腔内で配備される。当業者には当然のことながら、本教示の置換心臓弁装置の多くの特徴は経カテーテル送達に適するが、置換心臓弁装置は、他の方法、例えば、送達カテーテルおよび/または置換心臓弁装置が、(例えば、置換大動脈弁または置換僧帽弁を移植するための)左心室または(例えば、置換大動脈弁を移植するための)大動脈の直接切開または穿刺により移植されうるものを含む、様々な外科的技術により、移植することもできる。したがって、本明細書に記載される経カテーテル送達に関連した実施形態は、例示的であるにとどまり、限定的ではないと考えなければならない。
【0022】
本教示の二構成要素の置換心臓弁装置により、手技の同時点でカテーテル内径がドッキングステーションおよびバルブアセンブリの両方の圧縮体積を収容する必要がないために、より小さなカテーテルの使用が可能になるが、二パートの配備手技により、ドッキングステーションとバルブアセンブリの配備の間に一定のラグタイムが生じる。ドッキングステーションを自然の心臓弁と同じ管腔スペースに配備する必要がある場合には、ラグタイムが問題となりうる。特に、自然弁は配備されたドッキングステーションによって開かれ、これにより、バルブアセンブリの導入および配備まで自然逆流の期間が発生する。このような急激な自然逆流は、心臓弁置換を必要とする患者が耐えられる可能性のない様々な臨床的合併症をもたらしうる。
【0023】
逆流を防ぐために、本教示は、ドッキングステーションがダイヤフラムを伴って提供される、改良された心臓人工弁を提供する。ダイヤフラムは、その両側の差圧に応じて開閉できるという点で自然の心臓弁および置換心臓弁と類似の、開放位置および閉鎖位置を有する。例えば、置換心臓人工弁が大動脈位置に配置される実施形態においては、心室収縮期の間には、血液が左心室からなお流出しうるが、拡張期の間には、この一時的な障壁の存在により自然逆流が防止され、または少なくとも抑制される。同様に、置換心臓人工弁が僧帽位置に配置される実施形態においては、心室拡張期および心房収縮期の間には、ダイヤフラムが開いて血流を許容しうるが、心室収縮期の間には、逆流が防止または抑制される。したがって、より永久的な置換心臓弁が移植される前に、患者の心臓に安定期間が与えられる。ドッキングステーション、ダイヤフラム、および置換心臓弁の様々な実施形態が、以下にさらに詳細に記載される。
【0024】
記載全体において、組成物が特定の構成要素を有する、含む、または備えるものとして記載される箇所、またはプロセスが特定のプロセスステップを有する、含む、または備えるものとして記載される箇所においては、本教示の組成物が、詳述された構成要素を基本的に含み、または含み、本教示のプロセスが、詳述されたプロセスステップを基本的に含み、または含むものとも考えられる。
【0025】
本出願において、要素または構成要素が、列挙された要素または構成要素のリストに含まれ、および/またはリストから選択されるものとされる箇所においては、当然のことながら、要素または構成要素は、列挙された要素または構成要素の任意のものであり得、詳述された要素または構成要素の二つ以上からなる群より選択されうる。
【0026】
本明細書における単数形の使用は、特に逆の明示がない限り、複数形を含む(逆も同じ)。さらに、「約」という用語の使用が定量値の前にある箇所では、特に逆の明示がない限り、特定の定量値自体も本教示に含まれる。
【0027】
当然のことながら、ステップの順序または一定の行動を行う順序は、本教示が操作可能である限り、重要ではない。さらに、二つ以上のステップまたは行動が、同時に行われうる。
【0028】
本教示による心臓人工弁のドッキングステーションは、望ましいフレンチ・サイズに半径方向に圧縮できる、自己拡張可能またはバルーン拡張可能ステントでありうる。いくつかの実施形態においては、ドッキングステーションは、約22Fr(7.3mm)以下の直径を有するカテーテルに嵌入する大きさに作られうる。例えば、ドッキングステーションは、クリンプ時に約5mm以下の直径を有しうる。拡張時には、ドッキングステーションの最も幅の広い部分が約30mmの直径を有し、最も幅の狭い部分が約25mmの直径を有しうる。
【0029】
図1Aおよび1Bに示すように、本教示によるドッキングステーション30の一実施形態は、管腔36を画定する壁34を有する、概ね円筒形の本体を画定しうる。壁は、(移植時に心臓組織と接触する)外表面と、(移植時に血流と接触する)内表面とを含み、壁の厚みはドッキングステーションの長さの全体にわたって一定であるか、外表面と内表面の間に不規則に分布しうる。ドッキングステーション30は、縦方向および横断面の観点の両方において、様々な形を画定すればよく、移植しようとする解剖学的部位に近いか適合するように作られうる。例えば、いくつかの実施形態では、ドッキングステーションの横断面は、円形、楕円形、または他の偏心形を画定しうる。いくつかの実施形態では、ドッキングステーションは全体として、概ね、実質的に、またはやや円筒形、円錐形、球形、樽状、または砂時計状でありうるがこれに限定されない。例として、大動脈位置に移植するために作られるドッキングステーションの場合、その全体的な形は、(血流の方向に平行な)比較的長い長軸を伴う管形であればよく、僧帽位置に移植するために作られるドッキングステーションは、僧帽弁輪の外形に合い、左心室への血流に対する干渉を回避するために、形が凹状で、長軸が比較的短ければよい。
【0030】
さらなる例として、ドッキングステーションの外形は、図2A〜Dに示される四つの実施形態の一つに似ていればよいが、これに限定されない。
【0031】
図2Aを参照すると、いくつかの実施形態では、ドッキングステーションは、一端の第一円筒形部分と、もう一方の端の第二円筒形部分と、その間の中間部分とを含み、中間部分も円筒形でありうるが、第一円筒形部分および第二円筒形部分より大きな直径を有する。また、図2Aに示されるように、第一円筒形部分および第二円筒形部分の各々から中間部分に伸びる、テーパー部分もある。
【0032】
図2Bは、ドッキングステーションの別の実施形態を示す。ドッキングステーションは、図2Aに示される実施形態と同様の、第一円筒形部分および第二円筒形部分を有しうる。しかし、中間部は、やはり第一および第二円筒形部分より大きな直径を有する、球根形または樽形でありうる。
【0033】
ドッキングステーションの他の実施形態が、図2Cおよび2Dに示される。図2Dを参照すると、ドッキングステーションは、比較的短い長軸と比較的幅の広い直径を有しうる。そして、いずれも幅の広い中間部分を伴うドッキングステーションを示す図1B、2A、および2Bとは異なり、ドッキングステーションは、例えば、図2Dに示されるような砂時計の形のように、中間部分よりも幅の広い末端部分を含みうる。また、ドッキングステーションの壁は、図2Dに示すように様々な厚みを有しうる。例えば、幅の広い末端部分が、幅の狭い中間部分と比較して、壁が厚ければよい。図2Dに示されるドッキングステーションに似た形を有するドッキングステーションは、僧帽位置への配置によく適合しうる。例えば、内側の輪郭が、中に配置される弁フレームの安定した配置を許容する一方で、外側の輪郭が、左心室と左心房の間のスペースに適合する。いくつかの実施形態においては、ドッキングステーションの末端部分(例えば図2Aおよび2Bの第一円筒形部分および第二円筒形部分)が、同じまたは異なる直径を有することができ、いくつかの実施形態においては、図2Cに示されるように不在でありうる。
【0034】
いくつかの実施形態においては、ドッキングステーションは、スロット付きチューブ、または拡張可能なメッシュまたはワイヤフレームを共に形成する一連の相互に連結したワイヤで作られうる。メッシュの間隙に加えて、ワイヤフレームは、移植部位に固有の開口部である、より大きな開口部を追加的に含みうる。例えば、移植部位が大動脈弁部またはその付近である場合には、ドッキングステーションは、冠状動脈口との流体連絡を許容するための一つ以上の開口部を含みうる。
【0035】
ドッキングステーションは、体内の配置に適合し、望ましい材料耐摩耗性を持ち、および/または、患者の体内で感染を引き起こすリスクが最小限である、様々な材料で作られうる。好適な材料の例としては、形状記憶材料、ステンレス合金鋼、モリブデン合金、熱分解(pyrolitic)炭素、および一定のポリマーがあげられる。例えば、ワイヤフレームは、形状記憶材料片から構成されうる。例えば、形状記憶材料は、ニチノールの製品名で販売されるニッケル−チタンワイヤでありうる。適切に製造されたニッケル−チタンワイヤは、操作者が操作した(例えば、曲げた)後に、ワイヤが操作される前に有していた形と実質的に同じ形に戻ることが可能な、弾性を有する。ワイヤは、操作者がワイヤを加熱すると、または操作者がワイヤを曲げるために加えられる力を除去すると、ほぼその原形に戻りうる。
【0036】
前述のフレンチ・サイズの利点以外に、二構成要素の置換心臓弁装置は、移植する置換心臓弁の最適な大きさ設定が可能になるという追加的利益も与える。組織適合性を必ずしも正確に予測できないため、ドッキングステーションは、自己拡張可能であれバルーン拡張可能であれ、配備後に、最初に予想したのとはやや異なる最終直径を有しうる。ドッキングステーションおよび置換心臓弁が、ワンステップの手順で送達される場合には、置換心臓弁が大きすぎたり、小さすぎたりしうる。置換心臓弁が大きすぎると、弁葉の余剰が生じ、これにより弁葉の早期変性が生じうる。置換心臓弁が小さすぎると、ドッキングステーション内に適切に固定せず、塞栓になりうる。二構成要素のシステムは、医者が配備されたドッキングステーションの最終直径を測定し、最適な寸法の置換心臓弁を選択する機会を提供する。したがって、いくつかの実施形態においては、ドッキングステーションは、配備寸法の視覚的測定を許容するための、一つ以上の放射線不透過性マーカまたは他の可視化手段を含みうる。
【0037】
ドッキングステーションが自然弁と同じ管腔スペースに移植されるのを可能にし、自然逆流を防止するために、ドッキングステーションが、ダイヤフラムを含みうる。図3A〜Cを参照すると、ダイヤフラム38は、その両側の差圧に応じて開閉するようになっている。図3Aは、ダイヤフラム38が閉鎖位置にあり、(矢印方向の)血液の逆流に対する障壁を提供する、移植されたドッキングステーションを示す。図3Bおよび3Cは、ダイヤフラム38が開放位置にあり、血液がドッキングステーションを通って流れるのを許容する、移植されたドッキングステーションを示す。
【0038】
ダイヤフラムは、例えば、縫合、接着剤、溶接、圧着、インサート成形など、様々な手段によりドッキングステーションに取り付けられうる。ダイヤフラムは、ドッキングステーションの管腔内の様々な位置に取り付けられうる。例えば、図3Bおよび3Cに示されるように、ダイヤフラム38は、ドッキングステーションの中間部分の中、ドッキングステーションのテーパー部分の中、またはドッキングステーションの末端部分の一つの中(図示せず)に取り付けられうる。さらなる例として、大動脈位置への適用においては、ダイヤフラムが、(冠状動脈口のために提供された)ドッキングステーションの開口部のすぐ下に取り付けられうる。
【0039】
図4A〜4Iを参照すると、ダイヤフラム38は、単一ピースの材料であるか、複数の弁葉39を含みうる。図4A〜4Iを引き続き参照すると、ダイヤフラム38は、一つ以上のスリット(図4A、4C、4Fおよび4G)および/または穿孔(図4B、4D、4Eおよび4G)を選択的に含みうる。例えば、図4Fを参照すると、膜38は、四つのセクションまたは弁葉39を形成する二つの垂直なスリットを含みうる。スリットは、ダイヤフラムの中央またはダイヤフラム上の他の地点で収束して、血液が流れる開口部を提供しうる。ダイヤフラムは、スリット(単数または複数)に代わり、または加えて、一つ以上の穿孔を有しうる。ダイヤフラムは、ダイヤフラムをドッキングステーションに固定するのを助け、ダイヤフラムに構造一体性の増強を提供しうる、外部補強リング37(図4G〜4I)も含みうる。いくつかの実施形態においては、ダイヤフラムは、複数の弁葉を含みうる。弁葉は、円周方向に延びればよく、重なり合っていても、重なり合わなくてもよい。例えば、図4A〜4Cおよび4E〜4Iに示されるように、ダイヤフラムは、二つ、三つ、四つ、五つまたはそれ以上の弁葉を含みうる。図4Bおよび4Cを参照すると、弁葉は、先端がダイヤフラムの中心点に収束する、実質的に三角形の形を有しうる。いくつかの実施形態においては、図4Hおよび4Iを参照すると、弁葉は、ほぼ半円形であり得、同じサイズまたは異なるサイズでありうる。図4B、4Dおよび4Eに示すように、ダイヤフラムは、ダイヤフラムの中心に、中心を外れて(図示せず)、または、直径に一部沿って延びる、穿孔または開口部を含みうる。他の実施形態(図示せず)においては、ダイヤフラムの弁葉は、カメラに見られる虹彩絞りに似た、湾曲しているか螺旋状の重なり合った構造でありうる。他の設計および構造は、本教示の範囲内である。
【0040】
ダイヤフラムは、様々な生物適合材料で作られうる。ダイヤフラムは、生体膜(例えばヒト、羊、ブタ、ウシの弁葉、心膜、腸粘膜、または被覆組織等)、生体工学によって作られた材料、または合成材料(例えばポリエチレン、PTFEなどのポリマー)で作られうる。いくつかの実施形態においては、生物または合成材料または膜が、例えばニチノールでできたワイヤにより支持されうる。ダイヤフラムは、ニチノールまたは他の金属または合金でできた可撓性の金属ストラットを含む、ワイヤメッシュでもよい。
【0041】
ダイヤフラムは、限られた時間機能するように設計されるため(ドッキングステーションの配備とバルブアセンブリの配備との間の時間は、一分を下回るほど短いか、数日の長さでありうる)、ダイヤフラムの機械的要件は、典型的な置換心臓弁よりはるかに緩やかである。例えば、ダイヤフラムを作成するために用いられる材料は、より永久的な置換心臓弁より薄く、構造一体性が弱くてよいため、元の二構成要素の置換心臓弁システムのフレンチ・サイズの利点を維持する上で役立つ。ある実施形態においては、ダイヤフラムは、開放および閉鎖位置を提供するのに加えて、または代わりに、一定量の血液を吸収するか、血流を減速させることにより、逆流の程度を制御するのを助けうる障壁としての役割を果たしうる。これらの実施形態では、ダイヤフラムは、様々なポリマーフォームなど、吸収材料で作られうる。
【0042】
上述のドッキングステーションおよびダイヤフラムと関連して使用できる置換心臓弁には、従来技術で公知の様々な経カテーテル(transcathether)置換心臓弁が含まれる。例えば、図5Aおよび5Bを参照すると、置換心臓弁は、形状記憶材料でできた弁フレーム40を含みうる。弁フレーム40は、メッシュ42から構成される、概ね円筒形の本体を画定しうる。メッシュ42は、形状記憶材料のワイヤまたは小片から構成されうる。弁フレーム40は、三つのバルブ部材44a、44bおよび44cも有しうる。バルブ部材44a、44bおよび44cは、それぞれ自由端48a、48bおよび48cを有しうる。あるいは、弁フレーム40は、図1Bのドッキングステーション30など、ドッキングステーション内に弁フレーム40を配置するのに適合する、任意の幾何学的形状(例えば、円筒形、円錐形、球形、または樽状)でありうる。
【0043】
図6Aおよび6Bに示すように、弁フレーム40が、ドッキングステーション30の管腔36内に配備されうる。弁フレーム40とドッキングステーション30を、以下では集合的にバルブアセンブリ50と呼ぶ。弁フレーム40は、弁フレーム40およびドッキングステーション30が患者の心臓内に設置され、バルブアセンブリ50を通る血液の流れにさらされた時に、弁フレーム40がドッキングステーション30に対して所望の(例えば、固定された)配置を確実に維持できるように製造されうる。
【0044】
次に図6Cおよび6Dを参照すると、バルブ部材44a、44bおよび44cは、通常、カバー材料56(例えば、シリコーンゴムなどの生物適合材料、または患者の免疫系による拒絶反応の可能性を最小限にするために化学的に処理されたウシ、ブタまたはヒト組織)によってコートされうる。コートされたバルブ部材は、例えば大動脈弁の三つの弁尖と同様に機能することが可能でありうる。カバー材料は、バルブ部材に適用できる、生体工学によって作られた材料でありうる。体内に弁フレームを配備する前に、カバー材料が弁フレームに適用されうる。図6Cおよび6Dを再び参照すると、カバー材料56は、バルブ部材44a、44bおよび44cにそれぞれ対応する、三つの自由端46a、46bおよび46cを有しうる。自由端は、本明細書において弁葉とも呼ばれる。
【0045】
図6Cおよび6Dを引き続き参照すると、弁フレームを(体内に設置された)ドッキングステーション内に配置した後には、バルブ部材44a、44bおよび44cに適用されたカバー材料56が、概ね、X軸に沿って負の方向の血流を妨げることができる。自由端46a、46bおよび46cがドッキングステーション30の内壁34から離れ、これによりX軸に沿って負の方向の血流を制限する。しかし、次に図6Eおよび6Fを参照すると、X軸に沿って正の方向に血液が流れる時には、カバー材料56の自由端46a、46bおよび46cが、ドッキングステーション30の内壁34に向かって動く。これにより、自由端46a、46bおよび46cが、バルブアセンブリ50を通る血液の流れを許容する。こうして、バルブアセンブリが、X軸に沿って正の方向に血液が流れるのを許容することにより、体の自然の心臓弁に近い機能をする。
【0046】
図7は、上述のドッキングステーションおよびダイヤフラムと共に使用できる弁フレームの別の実施形態を示す。弁フレーム340は、実質的に円筒形の本体部分341と、複数の弁取り付け対346と、一つ以上の外部蛇行ワイヤリング353に取り付けられた複数のスタンドオフ350とを含む。いくつかの実施形態では、図12に示されるように、複数のスタンドオフ350と一つ以上の外部蛇行ワイヤリング353が、不在である。
【0047】
図のように、弁フレーム340の実質的に円筒形の本体部分341は、複数の蛇行湾曲ワイヤ352で構成されうる。第一ワイヤ352の蛇行湾曲の頂点356の各々が、頂点356で、隣接するワイヤ352の蛇行湾曲の頂点の各々に取り付けられうる。一実施形態においては、ワイヤは、ニチノールで構成されうる。ここでも、実質的に円筒形の本体部分341は、第一圧縮状態(図示せず)と第二拡張状態(図)との間で拡張可能でありうる。「頂点」または「トラフ」という用語が用いられる時には、「トラフ」という用語が、血流の方向(すなわち、図8に示されるXの正の方向)を指すワイヤの屈曲であり、「頂点」は血流と反対の方向(すなわち、図8に示されるXの負の方向)を指すワイヤの屈曲であることが慣例であることに留意する必要がある。
【0048】
弁フレーム340の円筒形の本体341の一端には、弁リーフレット390を取り付けるための、三組の弁取り付け対346がある。各弁取り付け対346は、内側湾曲支持構造体358と外側湾曲支持構造体360とを含みうる。各湾曲支持構造体358、360は、頂点362、364(それぞれに図7のように)、またはトラフ372および頂点370(それぞれに図8のように)に取り付けられうる。いくつかの実施形態においては(図8および15に示されるように)、内側湾曲支持構造体358と外側湾曲支持構造体360との間のスペースSが、一定でありうる。スペースSは、例えば、約2〜3mmの範囲でありうる。内側湾曲支持構造体358および外側湾曲支持構造体360、ならびにその間のスペースSは、(図8のように)実質的に放物線状の形であるか、(図12のように)ポケットすなわち、丸みを付けた角を伴う部分的長方形に類似しうる。
【0049】
弁フレーム340の本体341に対する外側360および内側358湾曲支持構造体の取り付けを、隣接する頂点370およびトラフ372に配置することにより、内側358および外側360湾曲支持構造体の間の距離が、実質的に確保されうる。その結果、弁葉390の動きにより、湾曲支持構造体358、360が接触せず、これにより弁葉390への損傷が防止される。
【0050】
いくつかの実施形態では、内側湾曲支持構造体358と外側湾曲支持構造体360は、それぞれ、一ピースのワイヤのみを含みうる(図8に表示)。他の実施形態では、内側湾曲支持構造体358が一ピースのワイヤを有する一方で、外側湾曲支持構造体360は、二つ以上のピースのワイヤを有しうる(図12に表示)。外側湾曲支持構造体360の二つ以上のピースのワイヤは、できるだけ近くに間隔を置きながら、選択したカバー材料396の通過がなお可能であることが好ましい(図13および14に表示)。例えば、カバー材料は、0.4mm〜約1.0mmの厚さを有し、外側湾曲支持構造体のワイヤ間のスペースは、約0.5mm〜約1.0mmの範囲内でありうる。
【0051】
弁葉390のさらなる詳細が、図10に示される。図9、10、11、13および14に関して、弁葉390が、各弁取り付け対346に取り付けられうる。各弁葉390は、弁葉本体396と複数の弁葉突起392とを有する。弁フレーム340に取り付けられた時には、弁葉本体396が、弁フレーム340の管腔内に設置される。
【0052】
図11を参照すると、弁葉本体396の突起392に最も近い部分が外側湾曲支持構造体360の上に引っ張られ、弁葉突起392が、内側湾曲支持構造体358の上に曲げられるように、弁葉390が配置されうる。各弁葉突起392は、それ自体に対する縫合394によって取り付けられうる。これにより、弁葉突起392が内側湾曲支持構造体358に対して固定され、弁葉本体396が固定されて弁フレーム340の管腔内でその形を維持することができる。この構造は、縫合394が弁を通過する血液に曝されるのを防ぎ、補綴材料への接触を一切伴わずに、したがって弁葉への損傷を防ぎながら、弁葉本体の自由な動きを提供できる。
【0053】
図14に示される実施形態においては、外側湾曲支持構造体360の二つのワイヤ同士が、極めて近くに配置される。図11に示される実施形態と同様に、弁葉本体396の突起392に最も近い部分が外側湾曲支持構造体360の最も外側のワイヤの上に引っ張られるように、弁葉390が配置されうる。そして、弁葉突起392の各々が外側湾曲支持構造体360の二つのワイヤの間のスペースを通過する。これらの二つのワイヤ間のスペースが、カバー材料396の通過をかろうじて許容するように設計されているため、図11に示した実施形態に従って説明した他の利点に加えて、ドッキングステーションと弁フレームの間の弁葉の位置ずれが最小限になる。そして、弁葉突起392の各々が、内側湾曲支持構造体358の上に巻きつき、他の実施形態と同様に縫合394によってそれ自体に取り付けられる。
【0054】
図15は、同様の弁フレームを示すが、内側358および外側360湾曲支持構造体が、円筒形本体352のワイヤ352の頂点上の同じ場所404に取り付けられたものである。さらに、複数のスタンドオフ350が、一つ以上の外部蛇行リング353を外側湾曲支持構造体360から少し離して保持することにより、弁フレーム340に追加の支持を提供する。外部蛇行リング(単数または複数)353上のいくつかの場所に、プラチナマーカ400が設置されている。いくつかの実施形態(図示)においては、プラチナワイヤが、いくつかの場所で外部蛇行リング(単数または複数)353に巻きつけられる。そして、これらの場所が、ドッキングステーション330内に弁フレーム340を配置するのを助ける、放射線不透過性マーカ400として役立つ。他の実施態様においては、弁フレーム340がドッキングステーション330内に配置される際に、弁フレーム340の両端が蛍光透視下ではっきりと見えるように、弁フレームの反対の端にもプラチナマーカが配置される。弁フレーム340をカテーテル内にはめ込むために圧縮した際に、外側支持構造体360の上に返された弁葉396が外部蛇行リング353に接触して弁葉390に損傷を与える可能性が生じないように、各スタンドオフ350が十分に長ければよい。図8および12に示される弁フレームを含めた、本明細書中に上述した任意の弁フレームの一端または両端に、類似のプラチナマーカが配置されうる。
【0055】
図16A〜16Dを参照しながら、本教示による経カテーテル心臓人工弁の移植に伴う全般的な方法ステップを説明する。例として、方法ステップは、大動脈位置の補綴物移植に関するが、例えば肺動脈弁位置など、他の解剖学的位置の補綴物移植は、本教示の範囲内である。
【0056】
図16Aを参照すると、導入カテーテル61が、ガイドワイヤ62によって大腿血管を通して上行大動脈68の(左心室から離れた)自然の大動脈弁の遠位の位置に送達される。導入カテーテル61は、ガイドワイヤ62が通される管腔64を画定する、内壁69を有する。導入カテーテル61は、開口部66を有し、そこからガイドワイヤ62が伸びる。
【0057】
図16Bも参照すると、ドッキングステーション/バルーンの組み合わせ71が、導入カテーテル61に挿入され、ガイドワイヤ62を用いて上行大動脈68に導かれる。そして、組み合わせ71が導入カテーテル61の範囲から配備され、ドッキングステーション少のなくとも一部が、自然の大動脈弁63の近位に配置される。ドッキングステーション/バルーンの組み合わせ71は、ドッキングステーション77の管腔75内に設置されたバルーン73を含みうる。いくつかの実施形態においては、ドッキングステーション/バルーンの組み合わせ71は、導入カテーテル61を解剖学的管腔65に挿入する前に、導入カテーテル61内に配置されうる。他の実施態様においては、導入カテーテル61の開口部66が上行大動脈に設置された後に、ドッキングステーション/バルーンの組み合わせ71が導入カテーテル61に挿入されうる。図16Bに示すように、ドッキングステーション/バルーンの組み合わせは、自然の大動脈弁と同じ管腔スペースに直ちに配備されうる。そして、配備されたドッキングステーション/バルーンの組み合わせのバルーンが膨張され、これにより、ドッキングステーションが予め決められた構造およびサイズに拡張される。バルーンは、急速に収縮され、回収される。
【0058】
図16Cを参照すると、配備されたドッキングステーション77が、自然の大動脈弁63を大動脈の壁に押し付ける。前述のように、自然の心臓弁がこうしてカバーおよび固定されることにより、通常は自然逆流が生じる。しかし、ドッキングステーションに取り付けられたダイヤフラム78の存在により、血流の制御メカニズムが提供され、これにより、より永久的な置換心臓弁を導入する前に患者の心臓を安定させうる。
【0059】
この時点で、医者は、蛍光透視を用いて、配備されたドッキングステーションの直径をより正確に測定し、最適なサイズの弁フレームを選択しうる。適切な弁フレームが選択されたら、それが圧縮されて導入カテーテルに挿入され、弁フレームがカテーテル口に導かれ、拡張されたドッキングステーションの管腔内に配備される。いくつかの実施形態においては、弁フレームが、ダイヤフラムがドッキングステーションに取り付けられた位置またはその付近に配備されうる。
【0060】
図16Dを参照すると、ダイヤフラム78がドッキングステーション77の管腔内に取り付けられた位置のまわりに、弁フレーム91が配備される。例えば、弁フレームの近位部分(すなわち、バルブ部材を有する部分)が、ダイヤフラムがドッキングステーションに取り付けられた箇所より下に配置される一方で、弁フレームの遠位部分が、ダイヤフラムが取り付けられた箇所より上に配置されうる。ダイヤフラムは、ドッキングステーションの内壁に押し付けられ、ドッキングステーション77と弁フレーム91の間に存在しうるスペースを密封するのを助ける。したがって、本教示の心臓人工弁の追加的な利点には、ドッキングステーションと弁フレームの間のシーリングメカニズムの提供が含まれる。これにより、弁フレーム91が配備時に拡張して、拡張されたドッキングステーション77の管腔75と実質的に同じ大きさおよび形をとるように作られるにもかかわらず生じる弁傍の漏出が防止される。次に、導入カテーテルが、患者の体から除去されうる。
【0061】
さらなる例として、本教示の補綴物が、概ね上記のステップにしたがうことにより、例えば僧帽位置に移植されうる。特に、導入カテーテルおよび補綴物が、大腿静脈シースを通して送達された後、心房中隔に穴を作成することにより、補綴物が左心房および左心室に配置されうる。
【0062】
図17Aは、管腔内にダイヤフラム78が取り付けられた、配備されたドッキングステーション77の垂直断面図である。本明細書の以下においては互換可能に永久弁とも呼ばれる、配備された置換心臓弁91(単純化されたブロックとして示される)が、ダイヤフラムの取り付けポイントのすぐ上に配置される。図のように、図16Cにおいて配備されたドッキングステーションが大動脈弁の弁尖を大動脈の壁に押し付けるのと同様に、ダイヤフラムの弁葉がドッキングステーションの内壁に押し付けられる。
【0063】
図17Bは、図17Aの線C−C’に沿った心臓人工弁の断面図を示す。永久弁91は、複数の弁葉79と、弁フレーム340のスタンドオフ350(図7〜9)に類似する一つ以上のストラット90を含みうる。図のように、ダイヤフラムが、ドッキングステーション77と永久弁91の間で圧縮される。図17Cは、図17Aの丸で囲まれた部分の拡大図であり、ドッキングステーション77と永久(permament)弁91との間の潜在的スペース92を、よりはっきりと示す。
【0064】
図18Aは、管腔内にダイヤフラム78が取り付けられた、配備されたドッキングステーション77の別の実施形態の垂直断面図である。配備された置換心臓弁91(単純化のために詳細を伴わずに示される)が、ドッキングステーションの狭い中間部分の範囲内に配置されて、安定した固定を許容する。ここでも、ダイヤフラムの弁葉が、ドッキングステーションの内壁に押し付けられ、ドッキングステーションと置換心臓弁との間の潜在的スペースの間に圧縮されて、弁傍の漏出を防止または抑制するのを助けうる(図18B)。
【0065】
図19A〜Cは、ダイヤフラムがいかに配備された永久弁により圧縮され、これにより非機能、非障害状態になりうるかを示す。いくつかの実施形態においては、図19Aを参照すると、ダイヤフラム78が、永久弁91のストラット90またはスタンドオフによって圧縮されうる。他の実施形態においては、図19Bおよび19Cを参照すると、ダイヤフラム78が、永久弁90の一つ以上の円筒形部分、例えば弁フレーム340の実質的に円筒形の本体部分341および外部蛇行ワイヤリング353(図7)により圧縮されうる。図19A〜Cに示されるように、潜在的スペース92が、永久弁の弁葉の間、ドッキングステーションと永久弁の間、およびドッキングステーションと自然弁の間(図示せず)に見られうる。配備された永久弁によりドッキングステーションの内壁に押し付けられたダイヤフラムが、特にダイヤフラムが上述の一定の実施形態に記載したように生物吸収性材料または他の血液不浸透性の材料から構成される場合に、例えば拡張してスペースを満たすことにより、このような潜在的スペースによる弁傍の漏出を防止する二次的機能を果たしうる。
【0066】
当業者は、本明細書の記載内容の変化形、修正および他の実施態様を、本教示の精神および必須の特徴から逸脱することなく行いうる。したがって、本発明の範囲は先の例示的記載ではなく、以下の請求項によって画定され、請求項と等価の意義および範囲に該当する一切の変更が、そこに包含されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1A】図1Aは、本教示による、拡張されたドッキングステーションの実施形態を示す。
【図1B】図1Bは、本教示による、拡張されたドッキングステーションの実施形態を示す。
【図2A】図2Aは、本教示による、拡張されたドッキングステーションのある実施形態を、その管腔内に取り付けられたダイヤフラムとともに示す。
【図2B】図2Bは、本教示による、拡張されたドッキングステーションのある実施形態を、その管腔内に取り付けられたダイヤフラムとともに示す。
【図2C】図2Cは、本教示による、拡張されたドッキングステーションのある実施形態を、その管腔内に取り付けられたダイヤフラムとともに示す。
【図2D】図2Dは、本教示による、拡張されたドッキングステーションのある実施形態を、その管腔内に取り付けられたダイヤフラムとともに示す。
【図3A】図3Aは、本教示による、ダイヤフラムの様々な実施形態の働きと、このようなダイヤフラムをドッキングステーションの管腔内に取り付ける構造として考えられるものを示す。
【図3B】図3Bは、本教示による、ダイヤフラムの様々な実施形態の働きと、このようなダイヤフラムをドッキングステーションの管腔内に取り付ける構造として考えられるものを示す。
【図3C】図3Cは、本教示による、ダイヤフラムの様々な実施形態の働きと、このようなダイヤフラムをドッキングステーションの管腔内に取り付ける構造として考えられるものを示す。
【図4A】図4Aは、本教示によるダイヤフラム(diaphragam)の実施形態を示す。
【図4B】図4Bは、本教示によるダイヤフラムの実施形態を示す。
【図4C】図4Cは、本教示によるダイヤフラムの実施形態を示す。
【図4D】図4Dは、本教示によるダイヤフラムの実施形態を示す。
【図4E】図4Eは、本教示によるダイヤフラムの実施形態を示す。
【図4F】図4Fは、本教示によるダイヤフラムの実施形態を示す。
【図4G】図4Gは、本教示によるダイヤフラムの実施形態を示す。
【図4H】図4Hは、本教示によるダイヤフラムの実施形態を示す。
【図4I】図4Iは、本教示によるダイヤフラムの実施形態を示す。
【図5A】図5Aは、本教示による弁フレームの実施形態の、上面図を示す。
【図5B】図5Bは、本教示による弁フレームの実施形態の、側面図を示す。
【図6A】図6Aは、図1Aのドッキングステーションの管腔内に設置された、図5Aの弁フレームの上面図である。
【図6B】図6Bは、図1Aのドッキングステーションの管腔内に設置された、図5Aの弁フレームの側面図である。
【図6C】図6Cは、弁フレームの部材がカバー材料でカバーされ、カバー材料の自由端がドッキングステーションの壁から離れて設置された、図6Aおよび6Bの弁フレームおよびドッキングステーションの上面図である。
【図6D】図6Dは、弁フレームの部材がカバー材料でカバーされ、カバー材料の自由端がドッキングステーションの壁から離れて設置された、図6Aおよび6Bの弁フレームおよびドッキングステーションの断面図である。
【図6E】図6Eは、カバー材料の自由端がドッキングステーションの壁に向かって設置された、図6Cおよび6Dの弁フレームおよびドッキングステーションの上面図である。
【図6F】図6Fは、カバー材料の自由端がドッキングステーションの壁に向かって設置された、図6Cおよび6Dの弁フレームおよびドッキングステーションの断面図である。
【図7】図7は、本教示によるドッキングステーションおよび弁フレーム(弁葉を伴わない)の実施形態の側面図である。
【図8】図8は、本教示による弁フレーム(弁葉を伴わない)の別の実施形態の一部を開いた図である。
【図9】図9は、弁葉が取り付けられた、図7の弁フレームの実施形態の平面図である。
【図10】図10は、置換心臓弁の弁葉の実施形態の平面図である。
【図11】図11は、内側湾曲支持構造体に対する弁葉の取り付けと、外側湾曲支持構造体の上の弁葉の配置とを示す、図9の線AA’を通る断面図である。
【図12】図12は、本教示による弁フレーム(弁葉を伴わない)の、さらに別の実施形態の一部を開いた図である。
【図13】図13は、弁葉が取り付けられた、図12の弁フレームの実施形態の平面図である。
【図14】図14は、内側湾曲支持構造体に対する弁葉の取り付けと、外側湾曲支持構造体の上および間の弁葉の配置とを示す、図13の線BB’を通る断面図である。
【図15】図15は、本発明の弁フレーム(弁葉を伴わない)の、別の実施形態の一部を開いた図である。
【図16A】図16Aは、本教示による心臓人工弁を移植する実施形態を示す。
【図16B】図16Bは、本教示による心臓人工弁を移植する実施形態を示す。
【図16C】図16Cは、本教示による心臓人工弁を移植する実施形態を示す。
【図16D】図16Dは、本教示による心臓人工弁を移植する実施形態を示す。
【図17A】図17Aは、本教示による経カテーテル心臓人工弁の実施形態の側面図を示す、概略図である。
【図17B】図17Bは、線C−C’に沿った図17Aの経カテーテル心臓人工弁の断面図である。
【図17C】図17Cは、図17Aの丸で囲まれた部分の拡大図である。
【図18A】図18Aは、本教示による経カテーテル心臓人工弁の実施形態の側面図を示す、概略図である。
【図18B】図18Bは、図18Aの丸で囲まれた部分の拡大図である。
【図19A】図19Aは、本教示によるダイヤフラムが、ドッキングステーションと置換心臓弁との間の潜在的スペースをいかに封止し、これにより弁傍の漏出を防止できるかを示す。
【図19B】図19Bは、本教示によるダイヤフラムが、ドッキングステーションと置換心臓弁との間の潜在的スペースをいかに封止し、これにより弁傍の漏出を防止できるかを示す。
【図19C】図19Cは、本教示によるダイヤフラムが、ドッキングステーションと置換心臓弁との間の潜在的スペースをいかに封止し、これにより弁傍の漏出を防止できるかを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管腔を画定するワイヤフレームを備える、ドッキングステーションと、
該管腔内に配置され、該ドッキングステーションの該ワイヤフレームに取り付けられたダイヤフラムであり、該ダイヤフラムが、開放位置と閉鎖位置とを有するように構成された、ダイヤフラムと、
該ドッキングステーションの該管腔内に配置するための弁フレームを備える、置換心臓弁と
を備える、心臓人工弁。
【請求項2】
前記ドッキングステーションが、拡張位置と圧縮位置とを有する、請求項1に記載の心臓人工弁。
【請求項3】
前記ドッキングステーションが、自己拡張可能である、請求項1または2に記載の心臓人工弁。
【請求項4】
前記ドッキングステーションが、バルーン拡張可能である、請求項1または2に記載の心臓人工弁。
【請求項5】
前記ドッキングステーションの前記ワイヤフレームが、一つ以上の開口部を備える、請求項1〜4に記載の心臓人工弁。
【請求項6】
前記ドッキングステーションの前記ワイヤフレーム上に放射線不透過性マーカを備える、請求項1〜5に記載の心臓人工弁。
【請求項7】
前記ダイヤフラムが、生体適合膜を備える、請求項1〜6に記載の心臓人工弁。
【請求項8】
前記ダイヤフラムが、一つ以上のスリットを備える、請求項1〜7に記載の心臓人工弁。
【請求項9】
前記ダイヤフラムが、複数の弁葉を備える、請求項1〜7に記載の心臓人工弁。
【請求項10】
前記弁葉が、一つ以上のワイヤにより支持される、請求項9に記載の心臓人工弁。
【請求項11】
前記ダイヤフラムが、一つ以上の穿孔を備える、請求項1〜10に記載の心臓人工弁。
【請求項12】
前記ダイヤフラムが、縫合により、前記ドッキングステーションの前記ワイヤフレームに取り付けられる、請求項1〜11に記載の心臓人工弁。
【請求項13】
前記ダイヤフラムが、接着剤により、前記ドッキングステーションの前記ワイヤフレームに取り付けられる、請求項1〜11に記載の心臓人工弁。
【請求項14】
前記ドッキングステーションの前記ワイヤフレームが、円筒形部分と球根形部分とを備え、該ダイヤフラムが、該ワイヤフレームの該球根形部分に取り付けられている、請求項1〜13に記載の心臓人工弁。
【請求項15】
前記置換心臓弁の前記弁フレームが、管腔を画定する実質的に円筒状の本体と、該実質的に円筒状の本体に取り付けられた複数のバルブ部材とを備え、該バルブ部材の各々が、一つ以上の湾曲ワイヤおよび弁葉を備える、請求項1〜14に記載の心臓人工弁。
【請求項16】
前記置換心臓弁の前記バルブ部材の各々が、内側湾曲ワイヤ支持構造体と、外側湾曲ワイヤ支持構造体とを備える、請求項15に記載の心臓人工弁。
【請求項17】
前記置換心臓弁の前記バルブ部材の前記弁葉が、弁葉本体と一つ以上の弁葉突起とを備える、請求項16に記載の心臓人工弁。
【請求項18】
前記一つ以上の弁葉突起が、それぞれの内側湾曲支持構造体に取り付けられ、前記弁葉本体が、それぞれの外側湾曲支持構造体の上に延びることにより、該弁葉本体が、前記置換心臓弁の前記弁フレームの前記管腔内に配置される、請求項17に記載の心臓人工弁。
【請求項19】
心臓人工弁を解剖学的部位に送達する方法であり、該方法が、
カテーテルにより心臓人工弁を該心臓に導入するステップであり、該心臓人工弁が、管腔を画定するワイヤフレームと複数の弁葉を備えるダイヤフラムとを備えるドッキングステーションを備え、開放位置と閉鎖位置とを有するように構成される、ステップと;
該ドッキングステーションを配備するステップと;
カテーテルにより置換心臓弁を該ドッキングステーションの該管腔に導入するステップであり、該置換心臓が、弁フレームと複数のバルブ部材とを備える、ステップと;
該ダイヤフラムの該弁葉が、該ドッキングステーションの該ワイヤフレームと、該置換心臓弁の該バルブ部材との間で圧迫されるように、該ドッキングステーションの該管腔内に該置換心臓弁を配備するステップと
を包含する、方法。
【請求項20】
蛍光透視を用いて、前記配備されたドッキングステーションの直径を測定するステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記置換心臓弁が、前記配備されたドッキングステーションの前記直径に近い直径を有する、請求項20に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図4G】
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【図4H】
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【図4I】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図6F】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図16D】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19A】
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【図19B】
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【図19C】
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【公表番号】特表2009−536074(P2009−536074A)
【公表日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−509721(P2009−509721)
【出願日】平成19年5月3日(2007.5.3)
【国際出願番号】PCT/US2007/010768
【国際公開番号】WO2007/130537
【国際公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(599086582)チルドレンズ・メディカル・センター・コーポレイション (9)
【氏名又は名称原語表記】Children’s Medical Center Corporation
【住所又は居所原語表記】300 Longwood Avenue, Boston, Massachusetts 02115, U.S.A.
【Fターム(参考)】