説明

結合固定具、並びにそれぞれがこの結合固定具を含む連結モジュール及びドッキング装置

【課題】環境から遮断した形で容器を補充、充填および/または空にするための、固定側と容器側と備える結合固定具を提供する。
【解決手段】結合固定具1は、パイプノズル11と、そのノズル内に位置し、且つ軸周りに回転可能であり、さらに閉鎖位置において固定側と対向する正面側を含む閉鎖フラップ9とを備え、パイプノズル11は固定側の第1端と、容器側に第2の反対端と、内側および外側とを有し、閉鎖フラップ9は第1端に置かれ、さらに第1の、具体的には周辺クランプ要素がパイプノズル11の外側に位置し、第1クランプ要素は固定クランプ7によって第2クランプ要素と組み合わさって係合する目的に適し、そのように設計されており、これにより一時的接続を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周囲から遮断された形で容器を再充填、充填および/または空にするための結合固定具と、それぞれが本発明による上記結合固定具を含む連結モジュールおよびドッキング装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
容器を汚染せずに補充、充填または空にするための結合固定具は、多種多様な方法で別の加工業界で用いられている。この種の結合固定具は、ハーフフラップまたはバタフライフラップとしても知られている。2つのこのような相補的な結合またはハーフフラップ型の固定具が用いられると、相互にドッキングすることでドッキング装置が得られ、そのドッキング装置を利用して、通常、有毒なバルク物質もまた、環境から遮断された形で輸送することができる。この種の結合固定具およびドッキング装置は、例えば、特許文献1〜3に開示されている。
【0003】
極めて高純度を達成するための試みは、例えば欧州特許第1 313 658B1号から導き出すことができるように、例えば、相互に対向しているドッキング装置の結合固定具の正面側の間にクリーニング領域を一時的に生成し、それによってクリーニング液と共に洗い流すことにも広がってきている。しかし、この種の手順は、機能要素の全てをより徹底的にクリーニングして汚染除去する目的のために、ドッキング装置を完全に解体する必要性を必ずしも排除しない。さらに、この種の一時的なクリーニング領域を提供することを可能にするために、わずかな構造上の複雑さも生じてはならない。
【0004】
高純度を常に保証するために、製薬業界では、特に、使用済みの結合固定具とドッキング装置を使用後に完全に解体し、個々の部品全てをクリーニングする方向に動いている。環境危険を最小にするために、健康に有毒または危険な物質がドッキング装置を用いて輸送される場合は、特別な安全対策を講じなければならない。この手順は、全ての場合において、さらに時間と労力とコストとを要する。クリーニングを改善することができ、且つ従来技術の欠点を除いた結合固定具およびドッキング装置を利用できることが望ましいであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許第1 983 137B1号
【特許文献2】欧州特許第1 313 658B1号
【特許文献3】欧州特許第1 215 662B1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、特に、有毒なバルク物質を輸送するための結合固定具とドッキング装置とを提供することであり、それによって、迅速、簡単、且つ高信頼性で、最高の安全レベルにまで清浄化することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、具体的には、周囲から遮断される形で容器を再充填、充填および/または空にするための、固定側と容器側とを有する結合固定具(本発明によれば第1結合固定具とも称される)を用いる第1の態様によって達成される。結合固定具は、パイプノズルと、前記パイプノズル内に位置し、軸周りに回転可能であり、閉鎖位置で固定側と対向する表面を有する閉鎖フラップと、を含み、前記パイプノズルは、内面及び外面を有すると共に、前記固定側に第1端を、前記容器側に第2端を有し、前記閉鎖フラップは、前記第1端上に配置され、外周辺としての第1クランプ要素が、前記パイプノズルの前記外面上に配置されると共に、第2クランプ要素との仮接続状態を作り出すために固定クランプ要素によって前記第2クランプ要素と連結されるように構成される。
【0008】
ドッキング装置がそれを用いて、周囲から遮断された形でバルク物質を輸送するためにアクセスできる適切な結合固定具が、例えば、特許文献1〜3に開示されている。
【0009】
本発明の意味においては、固定側とは、結合固定具またはパイプノズルの側を意味し、この固定側は、別の相補的な結合固定具と対向し、一方で、上記結合固定具からドッキング装置を形成する。したがって、本発明の意味においては、容器側とは、結合固定具またはパイプノズルの側を意味し、この容器側は、空にされる容器もしくはコンベアと対向するか、または容器もしくはコンベアに接続される。
【0010】
好ましくは、第1クランプ要素は、パイプノズルの第2端の外面、すなわち、上記パイプノズルの容器側に配置される。好ましくは、第1クランプ要素はパイプノズルの外面から突き出るクランプ縁部、例えば好ましくは周辺にある弾性体である。例えば、第1クランプ要素は、パイプノズルの縁部上に直接設けることができる。あるいは、第1クランプ要素は、パイプノズルの縁部からある距離を空けてパイプノズルの外面に配置されること、具体的には外周辺上にあることが、等しく可能である。第1クランプ要素と別の第2クランプ要素との間の係合手段によって固定接続を確立することを可能にするために、第1クランプ要素と上記パイプノズルの第2端にあるパイプノズルの縁部との間の距離は、固定クランプの寸法に関連して選択されるべきである。
【0011】
さらに、閉鎖フラップが、少なくとも1つのシャフト(例えば、駆動シャフト)に接続されるようにすることができる。
【0012】
本発明による結合固定具は、閉鎖フラップが、固定側の方向に開いている保持体内で、部分的シャフトまたは部分的シャフト柱と共に軸に沿って、少なくとも片側(好ましくは両側)に位置するという事実によって、別の実施形態によって特徴付けられ、部分的シャフト(複数可)または部分的シャフト柱(複数可)は、別の結合固定具の相補的な部分的シャフトまたは部分的シャフト柱と接触すると、1つのシャフトまたはシャフト柱を形成するのに適し、部分的シャフトまたは部分的シャフト柱は少なくとも1つの係合要素を備え、その係合要素内に相補的な係合要素を挿入して能動的に接続でき、または駆動装置に能動的に接続できる。
【0013】
さらに、別の実施形態によれば、パイプノズルには、その内側において、具体的にはパイプノズルの全周辺にパイプ・ノズル・シールを設けることができる。さらに、パイプ・ノズル・シール内に閉鎖フラップを配置することができる。特に好ましい実施形態においては、本発明による結合固定具は、パイプ・ノズル・シールが、少なくともパイプノズルの第2端を越えた部分にまで延在するという事実によって特徴付けられる。
【0014】
ここでは、例えば、閉鎖フラップは、その外面上において、少なくとも1つのシール領域として外周領域に1つのシールを備え、このシールが、外周辺縁上もしくは外周縁近傍に配置される形態が提供される。別の有利な実施形態では、閉鎖フラップはその外側に、少なくとも1つのシール部分または具体的には少なくとも1つの周辺シールを備え、このシールは周辺縁部上もしくはそれに隣接して少なくとも断面に配置される形態が提供される。さらに、パイプ・ノズル・シール内に閉鎖フラップを配置することができる。
【0015】
別の有利な実施形態では、閉鎖フラップの表面を、閉鎖位置において、少なくとも固定側と対向するパイプノズルの端またはパイプ・ノズル・シールの端と面一に配置するか、実質的に面一に配置することができる形態を提供する。
【0016】
本発明による結合固定具はまた、上記結合固定具または結合固定具のパイプノズルを、シールが形成されるように、容器側において容器またはコンベアに接続することができるか、接続するような実施形態を含んでいる。
【0017】
しかし、保持体、保持体台または保持体台ユニットのうちの少なくとも保持体台はまた、少なくとも1つの合成材料から、具体的には、ポリアミド、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリケトン、ポリイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリアリールエーテルケトン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィンおよび/またはポリオキシメチレンから、少なくとも断面において、具体的には全体として、本発明による第2結合固定具と共に製造される。本発明の意味において、固定側の方向に開いている保持体は、部分的シャフトまたは部分的シャフト柱がその中に回転可能に置かれている、保持体台を備える。保持体、したがって保持体台もまた、いわゆる保持体台ユニットの1つの構成要素であってもよい。
【0018】
この保持体台ユニットは、別個の構成要素またはパイプノズルから分離可能な構成要素であってもよい。
【0019】
本発明の別の態様によれば、仮接続状態を作り出すために、本発明による結合固定具と、第1クランプ要素を第2相補クランプ要素と組み合わせて係合する目的に適し、そのように設計された固定クランプとを備えた連結モジュールによって、基本的な課題は解決される。
【0020】
好ましい実施形態では、本発明による連結モジュールはさらに、第1端及び反対側の第2端と、内面及び外面と共に、クランプ接続部(具体的には、フランジ)を有し、外面上の第2端の外周辺にクランプ要素が配置されている。したがって、クランプ接続部の第2端は、固定クランプが用いられると、容器側に隣接するか、または容器側に対向する。
【0021】
本発明によるこれらの連結モジュールは、結合固定具のパイプノズルが、パイプノズルの全周にわたって、容器側のパイプノズルの第2端を越えた部分にまで延在するパイプノズル端シールを有することにより、特に有利で、利用者に使いやすいことが証明されている。
【0022】
第1の別の実施形態においては、本発明による連結モジュールは、さらに、再充填、充填もしくは空にするための開口を有し、かつ外面と内面を有する容器、または再充填、充填もしくは空にするための開口を有し、かつ外面と内面を有するコンベアとしてのホースまたはパイプを備え、容器またはコンベアの外面には、第2相補要素が配置され、第2相補要素は、外周辺にあり、かつ容器またはコンベアの一体構成要素である。
【0023】
第2の別の実施形態によれば、本発明による連結モジュールは、さらに、再充填、充填もしくは空にするための開口を有する容器、または再充填、充填もしくは空にするための開口を有するコンベアと、フランジとしてのクランプ接続部などのホースまたはパイプと、を備え、クランプ接続部としてのホースまたはパイプは、容器またはコンベアに面する第1端、及び該第1端の反対側にあり、結合固定具並びに外面及び内面に面するか、または結合固定具並びに外面及び内面に対して回転可能な第2端を有し、外面上の第2端の第2クランプ要素は、外周辺にあり、かつクランプ接続部との一体構成要素である。
【0024】
本発明による連結モジュールのこのような実施形態は、容器またはコンベアの再充填、充填または空にするための開口が、パイプノズルを越えて延在するパイプ・ノズル・シールの端部に対して、開口寸法において実質的に相補関係にあり、パイプノズルを越えて延在するパイプ・ノズル・シールの端及び再充填、充填または空にするための開口は、第1および第2クランプ要素が固定クランプ要素によって連結すると密封接点が作り出されるように構成されると特に有利であることが証明されている。
【0025】
同様に、1つの実施形態は、クランプ接続部の第2端が、パイプノズルを越えて延在するパイプ・ノズル・シールの端に対して、クランプ接続部の寸法において実質的に相補関係にあり、パイプノズルを越えて延在するパイプ・ノズル・シールの端及びクランプ接続部の第2端は、第1および第2クランプ要素が固定クランプによって連結すると密封接点が作り出されるように構成されている。
【0026】
上述の2つの特に有利な実施形態は、例えば、本発明による連結モジュールの構成要素の数を極めて少なく維持できるという利点を有している。注目すべきは、このように構成要素の数を最小にする結果として、バルク製品を輸送する間における、周囲に対する密封が妨げられないことである。極めて広い範囲まで、より高度の作動上の安全が得られる。例えば、今日まで解体およびクリーニング処理を常により複雑にしてきた、バルク物質によって構成要素が汚染される危険性が低減される。
【0027】
さらに、また、上述の第1および第2の別の実施形態に基づく本発明によるこれらの連結モジュールに含まれる容器またはコンベアは、再充填、充填または空にするための開口上の部分にシールを備え、該シールは、外周辺にあり、パイプノズルを越えて延在するパイプ・ノズル・シールの端と相補関係にあり、第1および第2クランプ要素が連結すると固定クランプ要素によって密封接点が作り出されるように構成されている。
【0028】
さらに、本発明によるこれらの連結モジュールもまた含まれており、このモジュールでは、クランプ接続部が、第2端上の部分にシールを備え、該シールは、外周辺にあり、パイプノズルを越えて延在するパイプ・ノズル・シールの端と相補関係にあり、第1および第2クランプ要素が連結すると固定クランプ要素によって密封接点が作り出されるように構成されといる。
【0029】
上述の実施形態では、一方では、パイプ・ノズル・シールがパイプノズルの第2端を越えて突出しており、他方では、同様に、容器、コンベアまたはクランプ接続部の開口、あるいは容器またはコンベアの開口上にあるシールが、突き出ているシールと接触可能なように設計されており、上記開口と突き出ているシール、または上記2つのシールを相互に押し付けることにより、例えば、外周辺の第1および第2クランプ要素が係合する結果として、上記クランプが閉じられると、この固定クランプによってのみ、例えば、いわゆるバネまたは突出体の形にすることができる。ここでは、第1および第2クランプ要素の間に、追加の密封リング(例えばOリング)を完全に不要にできる。
【0030】
第1および第2クランプ要素の間のシールの気密性を増すために、第1および第2クランプ要素の間に密封接点を作り出す目的に適し、そのように設計された少なくとも1つの密封リングをさらに備えることもできる。
【0031】
別の実施形態においては、第1クランプ要素が、フランジ型のクランプ接続部を備え、第2クランプ要素が、溝状のクランプ接続部を備える形態を提供できる。あるいは、第1クランプ要素が、溝状のクランプ接続部を備え、前記第2クランプ要素が、フランジ型のクランプ接続部を備える形態を提供できる。
【0032】
本発明による連結モジュールにおいて使用される固定クランプは、好ましくは、張力クランプ(具体的には、DIN32676に準拠するクランプ)または迅速固定具である。固定クランプとして用いるには、いわゆるトリクランプ固定具が特に好ましい。ここでは、例えば、いわゆる単一接合および二重接合トリクランプ固定具が適している。これらの単接合および二重接合システムはそれぞれ、2つのハーフカラーまたはブラケット要素を有している。さらに、3セクション・トリクランプ接合クランプシステム(triple−section tri−clamp joint clamping system)を使用することもできる。接合および固定具または迅速固定具は、通常、単一接合および二重接合システムの相互に反対側に置かれている。外形に注目すると、固定クランプまたはトリクランプ接続を形成するハーフまたは部分的カラーは、V字形の溝を有する。1つの実施形態では、固定具または迅速固定具は、止めネジおよびねじ付きナットによって形成されている。好ましくは、止めネジは、回転できるように、1つのハーフカラーの軸ボルト上に置かれている。
【0033】
固定クランプまたはトリクランプ固定具を取り付けるとき、例えば、突き出た外側縁部の形の第1および第2クランプ要素が、固定クランプのハーフまたは部分的カラーのV字形溝と係合する。次に、止めネジが固定位置まで回転できる。ねじ付きナットを回して締め付けることによって、第1および第2クランプ要素を同軸上で相互に強く押し付けることができ、それによって緊密な接続が作り出される。
【0034】
本発明による連結モジュールの特に有利な実施形態においては、クランプ接続(具体的には第2フランジ)が、容器またはコンベア(具体的にはホース)の1つの構成要素(具体的には一体化構成要素)である形態を提供できる。
【0035】
本発明の基本的な目的は、具体的には、周囲から遮断された形で容器を再充填、充填および/または空にするための、固定側と容器側とを備えるドッキング装置(本発明による第1ドッキング装置)によって別の態様に従って達成され、このドッキング装置は、本発明による第1結合固定具または本発明による連結モジュール、および第1結合固定具と相補関係にある別の第2結合固定具を備え、第2結合固定具が、第2パイプノズル、及び該第2パイプノズル内に位置し、かつ軸周りに回転可能な閉鎖フラップを備え、閉鎖フラップが、閉鎖位置で固定側と対向する表面を含み、第1および第2結合固定具の閉鎖フラップの各々の表面が、相互に接触するか、または相互に接触可能であり、接触しているときは、第1結合固定具のパイプノズルと第2結合固定具の第2パイプノズルによって形成された輸送チャネルを固定する閉鎖位置から、共通軸の周りに開放位置まで回転可能となる。ここでは、本発明による連結モジュールはまた、本発明による第1結合固定具を含んでいる。
【0036】
適切なドッキング装置は、例えば、特許文献1〜3に開示されている。
【0037】
ここで、本発明によるドッキング装置の有利な1つの実施形態においては、第1および第2結合固定具からのパイプノズルの各々としてのパイプ・ノズル・シールの各々は、互いに接触すると、相互に面一になる形態を提供できる。
【0038】
有利には、本発明によるドッキング装置では、第1および第2結合固定具からの閉鎖フラップの各々は、実質的に円形状である。
【0039】
さらに、本発明によるドッキング装置は、駆動部に能動的に接続される少なくとも1本の駆動シャフトを備えることができる。
【0040】
上述の本発明によるドッキング装置では、第2結合固定具はまた、本発明による結合固定具(本発明による第1結合固定具)を必然的に呈するか、または備えることもできる。
【0041】
本発明は、本発明による結合固定具と連結モジュールとドッキング装置を用いた場合、バルク物質の輸送後のクリーニング手順を大幅に簡略化できるという驚くべき発見に基づいている。例えば、解体および組立に必要な時間を、標準的なバルク物質の輸送システムを用いた場合に要する時間と比較して、数倍以上も低減することができる。本発明による結合固定具と本発明による連結モジュールと本発明によるドッキング装置とはまた、作動上の安全性を大幅に向上させると同時に、汚染の危険性をさらに低減することができる。したがって、標準的なシステムと比較して、はるかに少ない数の構成要素を必要とするだけである。この点では、これにより、結合固定具またはハーフフラップと、空にされるかまたは充填される容器との間の固定接続(例えば、多数のネジによる)が必要とされるようなバルク物質の輸送システムにおいては、特に有利となる。
【0042】
具体的には、環境から遮断された形で、容器またはコンベアを再充填、充填または空にするためのドッキング装置における結合固定具の別個の別の実施形態(本発明による第2結合固定具としても知られる)は、固定側と容器側とを含み、更に、パイプノズルと、軸周りに回転可能となるように前記パイプノズル内に配置され、閉鎖位置にあるときは前記固定側に対向する表面を有し、前記固定側の方向に開いている保持体内の部分的シャフトまたは部分的シャフト柱と共に軸に沿って位置する閉鎖フラップと、を含み、前記保持体が、前記部分的シャフト(複数可)または前記部分的シャフト柱(複数可)が別の相補的な結合固定具の相補的な部分的シャフトまたは相補的な部分的シャフト柱に接触すると、1つのシャフトまたは1つのシャフト柱を形成するのに適した保持体台を有し、前記パイプノズル、前記閉鎖フラップ及び前記保持体が、前記表面において少なくとも1つの前記部分的シャフトまたは少なくとも1つの前記部分的シャフト柱が、略半円形状とされた案内溝を有し、その両端が、各々別の結合固定具の相補的な部分的シャフトまたは相補的な部分的シャフト柱に対する接触面まで延在し、前記固定側の方向に開いている前記保持体が、前記パイプノズルの内部に向かう少なくとも1本の案内レールを有し、該案内レールが、略半円形状であり、前記部分的シャフトまたは前記部分的シャフト柱の前記表面において前記案内溝と実質的に相補関係にあり、前記案内溝と、前記案内溝と相補関係にある前記案内レールとが、前記閉鎖フラップが前記閉鎖位置から開放位置まで回転すると、嵌合される形で互いに連結されるように構成される形態、及び前記固定側の方向に開いている前記保持体が、前記パイプノズルの前記内部に向かう略半円形状とされた案内溝を有し、その両端が、各々別の結合固定具の相補的な部分的シャフトまたは相補的な部分的シャフト柱に対する接触面まで延在し、前記表面において少なくとも1つの部分的シャフトまたは少なくとも1つの部分的シャフト柱が実質的に前記保持体内の前記案内溝と相補関係にある略半円形状とされた案内レールを有し、少なくとも1つの部分的シャフトの前記案内レールまたは少なくとも1つの部分的シャフト柱の前記案内レールと、該案内レールと相補関係にある前記保持体内の前記案内溝とが、前記閉鎖フラップが前記閉鎖位置から前記開放位置まで回転すると、嵌合される形で互いに連結されるように構成される形態の2つの形態の少なくとも一方の形態を成すように構成されている。
【0043】
本発明の意味において、固定側の方向に開いている保持体は、部分的シャフトまたは部分的シャフト柱がその中で回転できる保持体台を備えている。保持体、保持体台もまた、いわゆる保持体台ユニットの1つの構成要素であってもよい。この保持体台ユニットは、別個の構成要素またはパイプノズルから分離可能な1つの構成要素であってもよい。ここで、1つまたは特に両方の保持体台ユニットが、可逆的に着脱可能にパイプノズルに接続されるか、または接続可能であることが好ましい。
【0044】
形状嵌合する保持体、または少なくとも1つの部分的シャフトを有する少なくとも1つの保持体、好ましくは、対応する部分的シャフトまたは部分的シャフト柱を有する両方の保持体の接続により、本発明による第2結合固定具では、連続作動する間においても、閉鎖フラップがパイプノズルまたは結合固定具に取り外せないように接続された状態を維持することができる。驚くべきことに、このような作動上の安全性の強化が構成要素を追加することなく達成される。全く対照的に、本発明によるこの結合固定具は、極めて少数の個々の構成要素を保証し、且つ同じ程度に、バルク物質を汚染せずに輸送することを保証する結合固定具である。
【0045】
ここでは、さらに、案内溝および案内レールは、前記部分的シャフトまたは前記部分的シャフト柱と前記保持体との相対的な軸方向運動が防止されるか、または該軸方向運動を防止するように、相互に相補的に形状嵌合する係合要素を備える形態を提供できる。
【0046】
本発明によるこの第2結合固定具は、欧州特許第1 947 039A1号だけでなく、例えば、特許文献1〜3に開示された結合固定具の別の実施形態を表している。
【0047】
1つの実施形態によれば、本発明による結合固定具は、部分的シャフトまたは部分的シャフト柱が少なくとも1つの係合要素を備え、その係合要素内には、駆動部に能動的に接続されているかまたは能動的に接続可能な相補的な係合要素を挿入することができるという事実によって特徴付けられる。したがって、本発明による第2結合固定具はまた、欧州特許第1 947 039A1号に開示された結合固定具の別の実施形態を表している。ここではさらに、前記係合要素は、駆動部に能動的に接続可能であるかまたは能動的に接続している相補的な係合要素に軸方向に挿入可能となるように、前記部分的シャフトまたは前記部分的シャフト柱の前記表面上に配置される形態を提供できる。この実施形態では、好ましくは、相補的な係合要素は少なくとも1つの溝、及び少なくとも1つの突出体(具体的にはピン)の少なくとも一方を有することである。
【0048】
さらに、本発明による第2結合固定具のパイプノズルが、その内側において、少なくとも前記パイプノズルの全周辺にわたって、パイプ・ノズル・シールを備えることができる。さらに、閉鎖位置において、閉鎖フラップの表面と、保持体内に位置しない部分的シャフトまたは部分的シャフト柱の平面状の表面とを、面一に配置することができる形態を提供できる。
【0049】
しかし、保持体、保持体台または保持体台ユニット、具体的には、少なくとも保持体台はまた、少なくとも1つの合成材料から(具体的には、ポリアミド、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリケトン、ポリイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリアリールエーテルケトン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィンおよび/またはポリオキシメチレンから)、少なくとも断面において、具体的には全体として、本発明による第2結合固定具と共に製造される。
【0050】
別の態様によれば、本発明は、具体的には、周囲から遮断される形で容器を再充填、充填および/または空にするためのドッキング装置であって、それぞれの固定側によって相互に面一に接触可能な第1および第2の相補的結合固定具を含み、前記それぞれの閉鎖フラップの表面は、相互に接触可能であり、相互に接触すると、前記第1および第2の相補的結合固定具が、前記第1の結合固定具の前記パイプノズルと前記第2の結合固定具の前記パイプノズルとによって形成された輸送チャネルを固定する閉鎖位置から開放位置まで、共通軸周りに回転可能となり、少なくとも1つの結合固定具は、上述の本発明による第2結合固定具に基づく結合固定具である。
【0051】
ここでは、第1および第2の相補的結合固定具の前記パイプノズルと前記第1および第2の相補的結合固定具の前記パイプ・ノズル・シールとの少なくとも一方が、相補関係にある結合固定具が接触すると相互に面一になる形態を提供できる。
【0052】
第1および第2結合固定具の閉鎖フラップは、実質的に円形状であることが好ましい。
【0053】
当然ながら、本発明はまた、本発明による第1結合固定具と本発明による第2結合固定具の特徴が合わさって実現されている結合固定具も含む。
【0054】
本発明の別の利点、特徴および可能な用途は、添付図面を参照して、以下の好ましい例示的な実施形態の説明から導き出すことができる。
【発明の効果】
【0055】
本発明によれば、迅速、簡単、高信頼性で且つ最高の安全レベルで、有毒なバルク物質を輸送することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明による連結モジュールの上面斜視図を示している。
【図2】図1に示す本発明による連結モジュールの側面図を示している。
【図3】図1に示す連結モジュールの固定側の上面図を示している。
【図4】本発明による連結モジュールの拡大概略図を示している。
【図5】上面斜視図における本発明による第2結合固定具の概略図を示している。
【図6】図5に示す結合固定具の保持体台ユニットを備える部分(セクション)を示している。
【発明を実施するための形態】
【0057】
図1は、本発明による連結モジュール3を斜視図で示している。連結モジュール3は、結合固定具1と固定クランプ7とを有する。結合固定具1は、図示した実施形態では、例えば、欧州特許第1 947 039A1号に記載されたのと同様の結合固定具で示されている。図示した結合固定具1は、閉鎖フラップ9とパイプノズル11とパイプ・ノズル・シール13と保持体台15、17とを有し、部分的シャフトまたは部分的シャフト柱が結合固定具1内に配置されている(図1では図示されていない;図3の参照符号20、22を参照のこと)。結合固定具1は容器側19と固定側21とを有する。固定側21は、相補的な結合固定具(図示せず)の固定側で結合またはドッキングするために設けられている側である。この結合処理の間、それぞれの結合固定具のそれぞれの閉鎖フラップの正面(表面)は、閉鎖フラップが閉じられているときは相互に接触し、共通軸周りに回転して均一な閉鎖フラップを形成し、一方で、これらの結合固定具のパイプノズルによって形成された輸送チャネルを解放する。固定クランプ7は、図示した実施形態においては、蝶ナット27、29とネジ付きボルト39、41を用いて相互に接続される2つの固定クランプの半部分23、25を含む、いわゆるトリクランプ接続部である。図示したトリクランプ接続部は、全領域にわたって、均等に押し下げることもできる。外形に注目すると、固定クランプ7は、図2で明らかなように、V字形の溝31を備えている。さらに図2で明らかなように、パイプノズル11は、固定側のパイプノズル端部の外面から突出しているクランプ縁部として外周辺に第1クランプ要素33を備えている。同じように、空にされるかもしくは充填される容器に接続されるか、またはコンベア(図示せず)に接続される、クランプ接続部としてのフランジ35は、その外面から突出しているクランプ縁部として外周辺に第2クランプ要素37を備えている。第1および第2クランプ要素33、37は、固定クランプ7のハーフカラー23、25のV字形の溝31に係合する。このように、結合固定具1は、開口または容器またはコンベアに緊密に、且つ取り外し可能に接続されている。
【0058】
図1および図2に示す連結モジュール3の実施形態を詳細に理解するには、図3に示す上面図を参照されたい。図3は、ハーフカラー23、25で構成される固定クランプ7と、固定クランプ7に係合している結合固定具1とを示している。図2を参照すると、図3は、本発明による連結モジュール3を下から見た結果(図2の矢印を参照のこと)の図を再表示している。パイプノズル11の外面に配置された第1クランプ要素33も見られる。
【0059】
図4は、本発明による連結モジュール3の拡大概略図を示している。図示した実施形態では、結合固定具1は、パイプノズル11と、両側に部分的シャフトを有する閉鎖フラップ9と、部分的シャフトを保持するための保持体台としての保持体台ユニット15、17と、パイプ・ノズル・シール13とを有することが見られる。パイプ・ノズル・シール13は、水平方向に延在し、容器側でパイプノズル11の端部を越えて突き出る上縁部43を備えている。パイプノズル11自体は、容器側の第2端部において、外面から外方向に延在する外周辺クランプ縁部(第1クランプ要素33)を有している。図4に示す本発明による連結モジュール3の別の構成要素は、ブラケットとしてのハーフカラー23、25、つまり固定クランプ7である。これらのブラケット、すなわちハーフカラー23、25には、その内面に、凹部としての溝31が形成されており、結合固定具1が、図4にも(少なくとも部分的に)示す容器45に接続されると、第1および第2クランプ要素33、37が凹部または溝31に係合する。容器の開口47上の外面の第2クランプ要素37はまた、上記容器開口部を取り囲むような形で突出縁部として取り付けられている。図示した実施形態においては、この第2クランプ要素37は、容器の開口に接続されるフランジ49の1つの構成要素である。
【0060】
図4に示す図は、本発明による連結モジュール3を用具を使用せずに完全に解体できるという事実を明瞭に示している。具体的には、どのネジも緩める必要がない。このように、本発明による連結モジュールを極めて簡単、高信頼、特にすばやく組み付け、解体することができ、その結果、特に、本発明による結合固定具または連結モジュールのクリーニング手順が、標準的なシステムに比べて大幅に容易になり、問題の発生が減少する。
【0061】
図5は、本発明による第2結合固定具2を示している。この結合固定具2は、閉鎖フラップ10と、パイプノズル12と、パイプ・ノズル・シール14と、保持体台としての保持体台ユニット16、18とを有し、保持体台としての保持体台ユニット16、18内には、閉鎖フラップ10に強固に接続される一方で、着脱可能である部分的シャフトまたは部分的シャフト柱20、22が存在する。図示した実施形態では、部分的シャフト20、22内には、回転軸と同一線上に並んだ凹部24、26が存在する。これらの凹部は、第2の相補的結合固定具(図示せず)の部分的シャフトにおける対応する凹部と共に、これらの組み合わせ凹部に挿入可能なピンまたはロッドのための係合要素を形成する。これによって、例えば、駆動シャフトと接続して、組み合わさってドッキング装置を形成する2つの結合固定具の相互に接触している閉鎖フラップは、閉鎖位置から開放位置に回転可能となり、一方で、結合固定具の2つのパイプノズルによって形成された輸送チャネルが解放される。これらの凹部は、本発明による結合固定具の任意選択の要素である。図5に示す本発明による第2結合固定具では、部分的シャフト20、22の前表面内または前表面に隣接して、実質的に半円形の溝28または30が存在することが不可欠である。これらの溝28、30は、図5に示す実施形態においては、部分的シャフト20、22の保持体の接触面の少なくとも一部分に沿って形成されている。この溝の両端は、相補的な結合固定具の部分的シャフトの接触面に対する部分的シャフトの接触面内に展開している。パイプノズル12の内方向に延在しており、溝28、30と相補的な形状の弾性体としてのバネ要素32、34は、それぞれが保持体台16、18の構成要素であり、溝28、30と係合している。さらに、本発明による第2結合固定具では、図5に示すように、部分的シャフトの前表面の溝およびそれと相補関係にあるバネ要素は、相互に形状嵌合して係合することにより、結合固定具が連続的に作動している間も動作し続けている場合であっても、保持体としての保持体台と部分的シャフトとの軸方向の相対運動を完全に防止できなければならない。図5に示すように、これは、溝28、30が部分的シャフトの前表面に近づくにつれて、形状が先細になっているという事実によって達成することができる。これに対応して、溝28、30と相補関係にあるバネ要素32、34は、パイプノズル12の内部に近づくにつれて広くなっている。特に好ましくは、図5に示すように、相互に相補関係にある溝とバネ要素は、完全に嵌合するように相互に調節され、その結果、軸方向において、運動で変化しない形状嵌合が保証されている。図5に示す本発明による第2結合固定具では、一方または両方の保持体台16、18を緩めるかまたは解放しなければならない場合であっても、閉鎖フラップ10は、解体の間も、結合固定具2から外れて脱落しないことが保証される。
【0062】
図6に示す保持体台および部分的シャフトの外形の再表示では、本発明による第2結合固定具の機能が、ここでも特に明確にされている。部分的シャフト20、22(図示せず)を備えた閉鎖フラップ10は、閉鎖フラップが、180°の角度で回転して保持体台に設置されるように、相互に相補関係にある溝とバネが相互に接触するように、保持体台16、18(図示せず)に挿入することができる。閉鎖フラップがその回転軸周りに180°回転すると、バネが部分的シャフトの相補的な溝と係合する。これに対応して、閉鎖フラップは、結合固定具から取り外すこともできる。
【0063】
当然ながら、図1から図4で説明したように、本発明による第1結合固定具に不可欠な特徴を、図5および図6に示したような本発明による第2結合固定具の特徴と組み合わせることもできる。この種の実施形態は、例えば、図3に示されている。
【0064】
上記の説明、特許請求の範囲および図面で開示した本発明の特徴はまた、本発明のそれぞれの実施形態における本発明の実現のために、個々におよび任意の組み合わせで必要とされる基本事項である。
【符号の説明】
【0065】
1 結合固定具
2 第2結合固定具
3 連結モジュール
7 固定クランプ
9、10 閉鎖フラップ
11、12 パイプノズル
13、14 パイプ・ノズル・シール
15、16、17、18 保持体台
19 容器側
20、22 部分的シャフト
21 固定側
23、25 ハーフカラー
24、26 凹部
27、29 蝶ナット
28 溝
31 V字形溝
32、34 バネ要素
33 第1クランプ要素
35、49 フランジ
37 第2クランプ要素
39、41 ネジ付きボルト
43 上縁部
45 容器
47 容器開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周囲から遮断される形で容器を再充填、充填および/または空にするための、固定側と容器側とを有するドッキング装置用結合固定具であって、
パイプノズルと、
前記パイプノズル内に位置し、軸周りに回転可能であり、閉鎖位置で固定側と対向する表面を有する閉鎖フラップと、を含み、
前記パイプノズルは、内面及び外面を有すると共に、前記固定側に第1端を、前記容器側に第2端を有し、
前記閉鎖フラップは、前記第1端上に配置され、
外周辺としての第1クランプ要素が、前記パイプノズルの前記外面上に配置されると共に、第2クランプ要素との仮接続状態を作り出すために固定クランプ要素によって前記第2クランプ要素と連結されるように構成された結合固定具。
【請求項2】
前記第1クランプ要素は、前記パイプノズルの前記第2端の前記外面上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の結合固定具。
【請求項3】
前記閉鎖フラップは、少なくとも1つのシャフトに一体的に接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の結合固定具。
【請求項4】
前記パイプノズルは、前記パイプノズルの内面において、少なくとも前記パイプノズルの全周にわたって、パイプ・ノズル・シールが設けられていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の結合固定具。
【請求項5】
前記パイプ・ノズル・シールは、少なくとも前記パイプノズルの前記第2端を越えた部分にまで延在することを特徴とする請求項4に記載の結合固定具。
【請求項6】
前記閉鎖フラップは、前記固定側の方向に開いている保持体内で、部分的シャフトまたは部分的シャフト柱と共に前記軸に沿って両面のうちの少なくとも一方の面に配置され、
前記部分的シャフト(複数可)または前記部分的シャフト柱(複数可)は、別の結合固定具の相補関係にある部分的シャフトまたは相補関係にある部分的シャフト柱と接触することにより1つのシャフトまたは1つのシャフト柱が構成されるように形成され、
前記部分的シャフトまたは前記部分的シャフト柱は、駆動部に接続可能な相補的係合要素が挿入される少なくとも1つの係合要素を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の結合固定具。
【請求項7】
前記部分的シャフトまたは前記部分的シャフト柱は、前記軸方向に頂面を有し、前記頂面に前記係合要素が設けられ、
前記係合要素は、駆動部に接続可能な相補的係合要素に前記軸方向に挿入されることを特徴とする請求項6に記載の結合固定具。
【請求項8】
前記閉鎖フラップは、その外面上において、少なくとも1つのシール領域として外周領域に1つのシールを有し、該シールは、少なくとも外周縁上または外周縁近傍に配置されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の結合固定具。
【請求項9】
前記閉鎖フラップは前記パイプ・ノズル・シール内に位置することを特徴とする請求項4から8のいずれか1項に記載の結合固定具。
【請求項10】
前記閉鎖フラップの前記表面は、前記閉鎖位置で、少なくとも前記固定側に面する前記パイプノズルの端または前記パイプ・ノズル・シールの端に面一となるように配置されるか、または実質的に面一となるように配置されることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の結合固定具。
【請求項11】
前記第1クランプ要素は、前記外面から突き出るクランプ縁部であり、前記クランプ縁部は、外周辺上の弾性体であることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の結合固定具。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1項に記載の結合固定具と、
前記第1クランプ要素が、相補的な第2クランプ要素との仮接続状態を作り出すために、前記第2クランプ要素と連結されるように構成された固定クランプと、を含む連結モジュール。
【請求項13】
前記結合固定具の前記パイプノズルは、少なくとも前記パイプノズルの全周にわたって、前記容器側の前記パイプノズルの前記第2端を越えた部分にまで延在するパイプノズル端シールを有することを特徴とする請求項12に記載の連結モジュール。
【請求項14】
再充填、充填もしくは空にするための開口を有し、かつ外面及び内面を有する容器、または再充填、充填もしくは空にするための開口を有し、かつ外面及び内面を有するコンベアとしてのホースまたはパイプをさらに含み、
前記容器の前記外面または前記コンベアの前記外面に前記第2クランプ要素が配置され、
前記第2クランプ要素は、外周辺にあり、かつ前記容器またはコンベアとの一体構成要素である請求項12または13に記載の連結モジュール。
【請求項15】
再充填、充填もしくは空にするための開口を有する容器、または再充填、充填もしくは空にするための開口を有するコンベアを含み、
前記容器もしくは前記コンベアに接続されるか、または前記容器もしくは前記コンベアとの一体構成要素として構成されるフランジ状のクランプ接続部としてのホースまたはパイプは、前記容器または前記コンベアに面する第1端、及び
該第1端の反対側にあり、前記結合固定具並びに外面及び内面に面するか、または前記結合固定具並びに外面及び内面に対して回転可能な第2端を有し、
前記外面上の前記第2端の前記第2クランプ要素は、外周辺にあり、かつ前記クランプ接続部との一体構成要素である請求項12または13に記載の連結モジュール。
【請求項16】
前記容器または前記コンベアの再充填、充填または空にするための前記開口は、前記パイプノズルを越えて延在する前記パイプ・ノズル・シールの端に対して、前記開口の寸法において実質的に相補関係にあり、
前記パイプノズルを越えて延在する前記パイプ・ノズル・シールの端及び再充填、充填または空にするための前記開口は、前記第1および第2クランプ要素が前記固定クランプ要素によって連結すると密封接点が作り出されるように構成されることを特徴とする請求項13または14に記載の連結モジュール。
【請求項17】
前記クランプ接続部の前記第2端は、前記パイプノズルを越えて延在する前記パイプ・ノズル・シールの前記端に対して、前記クランプ接続部の寸法において実質的に相補関係にあり、
前記パイプノズルを越えて延在する前記パイプ・ノズル・シールの前記端及び前記クランプ接続部の前記第2端は、前記第1および第2クランプ要素が前記固定クランプによって連結すると密封接点が作り出されるように構成されることを特徴とする請求項13または15に記載の連結モジュール。
【請求項18】
前記容器または前記コンベアは、前記再充填、充填または空にするための開口上の部分にシールを備え、
該シールは、外周辺にあり、前記パイプノズルを越えて延在する前記パイプ・ノズル・シールの前記端と相補関係にあり、前記第1および第2クランプ要素が連結すると前記固定クランプ要素によって密封接点が作り出されるように構成されることを特徴とする請求項13または14に記載の連結モジュール。
【請求項19】
前記クランプ接続部は、前記第2端上の部分にシールを備え、
該シールは、外周辺にあり、前記パイプノズルを越えて延在する前記パイプ・ノズル・シールの前記端と相補関係にあり、前記第1および第2クランプ要素が連結すると前記固定クランプ要素によって密封接点が作り出されるように構成されることを特徴とする請求項13または15に記載の連結モジュール。
【請求項20】
前記第1および第2クランプ要素は、前記外面から突出するクランプ縁部であり、前記クランプ縁部は、外周辺上の弾性体であることを特徴とする請求項12から19のいずれか1項に記載の連結モジュール。
【請求項21】
前記第1および第2クランプ要素の間で密封接点が作り出されるように構成された少なくとも1つのシールリングを更に含む請求項12から20のいずれか1項に記載の連結モジュール。
【請求項22】
前記第1クランプ要素は、フランジ型のクランプ接続部を備え、
前記第2クランプ要素は、溝状のクランプ接続部を備えたことを特徴とする請求項12から21のいずれか1項に記載の連結モジュール。
【請求項23】
前記第1クランプ要素は、溝状のクランプ接続部を備え、
前記第2クランプ要素は、フランジ型のクランプ接続部を備えたことを特徴とする請求項12から21のいずれか1項に記載の連結モジュール。
【請求項24】
前記固定クランプ要素は、張力クランプとしてのDIN32676に準拠するクランプまたは迅速固定具であることを特徴とする請求項12から23のいずれか1項に記載の連結モジュール。
【請求項25】
前記固定クランプ要素は、トリクランプ接続の構成要素であることを特徴とする、請求項12から24のいずれか1項に記載の連結モジュール。
【請求項26】
前記固定クランプ要素は、単一接合および二重接合システムによって相互に接続される2つまたは3つのブラケット要素を備え、
前記単一接合および二重接合システムは、前記第1および第2クランプ要素に対向する側に開口を有し、
前記開口は、前記第1および第2クランプ要素が嵌合されるように形成された溝であることを特徴とする請求項12から25のいずれか1項に記載の連結モジュール。
【請求項27】
周囲から遮断される形で容器を再充填、充填および/または空にするための、固定側と容器側とを有するドッキング装置であって、
請求項1から11のいずれか1項に記載の結合固定具としての第1結合固定具または請求項12から26のいずれか1項に記載の連結モジュールと、
前記第1結合固定具と相補関係にある別の第2結合固定具と、を含み、
前記第2結合固定具は、第2パイプノズル、及び該第2パイプノズル内に位置し、かつ軸周りに回転可能な閉鎖フラップを備え、
前記閉鎖フラップは、前記閉鎖位置で前記固定側と対向する表面を含み、
前記第1および第2結合固定具の前記閉鎖フラップの各々の前記表面は、相互に接触するか、または相互に接触可能であり、接触しているときは、前記第1結合固定具の前記パイプノズルと前記第2結合固定具の前記第2パイプノズルによって形成された輸送チャネルを固定する閉鎖位置から、共通軸の周りに開放位置まで回転可能となるドッキング装置。
【請求項28】
前記第1および第2結合固定具からの前記パイプノズルの各々としてのパイプ・ノズル・シールの各々は、互いに接触すると、相互に面一になることを特徴とする請求項27に記載のドッキング装置。
【請求項29】
前記第1および第2結合固定具からの前記閉鎖フラップの各々は、実質的に円形状であることを特徴とする請求項27または28に記載のドッキング装置。
【請求項30】
駆動シャフトに能動的に接続された少なくとも1つの駆動部によって特徴付けられる請求項27から29のいずれか1項に記載のドッキング装置。
【請求項31】
前記第2結合固定具は、請求項1から11のいずれか1項に記載の結合固定具であるか、または該結合固定具を備えていることを特徴とする請求項27から29のいずれか1項に記載のドッキング装置。
【請求項32】
請求項1から11のいずれか1項に記載の結合固定具に基づいており、周囲から遮断される形で容器またはコンベアを再充填、充填または空にするための、固定側と容器側とを有するドッキング装置用結合固定具であって、
パイプノズルと、
軸周りに回転可能となるように前記パイプノズル内に配置され、閉鎖位置にあるときは前記固定側に対向する表面を有し、前記固定側の方向に開いている保持体内の部分的シャフトまたは部分的シャフト柱と共に軸に沿って位置する閉鎖フラップと、を含み、
前記保持体は、前記部分的シャフト(複数可)または前記部分的シャフト柱(複数可)が別の相補的な結合固定具の相補的な部分的シャフトまたは相補的な部分的シャフト柱に接触すると、1つのシャフトまたは1つのシャフト柱を形成するのに適した保持体台を有し、
前記パイプノズル、前記閉鎖フラップ及び前記保持体は、
前記表面において少なくとも1つの前記部分的シャフトまたは少なくとも1つの前記部分的シャフト柱が、略半円形状とされた案内溝を有し、その両端が、各々別の結合固定具の相補的な部分的シャフトまたは相補的な部分的シャフト柱に対する接触面まで延在し、前記固定側の方向に開いている前記保持体が、前記パイプノズルの内部に向かう少なくとも1本の案内レールを有し、該案内レールが、略半円形状であり、前記部分的シャフトまたは前記部分的シャフト柱の前記表面において前記案内溝と実質的に相補関係にあり、前記案内溝と、前記案内溝と相補関係にある前記案内レールとが、前記閉鎖フラップが前記閉鎖位置から開放位置まで回転すると、嵌合される形で互いに連結されるように構成される形態、
及び前記固定側の方向に開いている前記保持体が、前記パイプノズルの前記内部に向かう略半円形状とされた案内溝を有し、その両端が、各々別の結合固定具の相補的な部分的シャフトまたは相補的な部分的シャフト柱に対する接触面まで延在し、前記表面において少なくとも1つの部分的シャフトまたは少なくとも1つの部分的シャフト柱が実質的に前記保持体内の前記案内溝と相補関係にある略半円形状とされた案内レールを有し、少なくとも1つの部分的シャフトの前記案内レールまたは少なくとも1つの部分的シャフト柱の前記案内レールと、該案内レールと相補関係にある前記保持体内の前記案内溝とが、前記閉鎖フラップが前記閉鎖位置から前記開放位置まで回転すると、嵌合される形で互いに連結されるように構成される形態の2つの形態の少なくとも一方の形態を成すように構成された結合固定具。
【請求項33】
前記案内溝と前記案内レールとは、前記部分的シャフトまたは前記部分的シャフト柱と前記保持体との相対的な軸方向運動が防止されるか、または該軸方向運動を防止するように、相互に相補的に形状嵌合する係合要素を備えたことを特徴とする請求項32に記載の結合固定具。
【請求項34】
前記固定側の方向に開いている少なくとも1つの保持体は、分離されている、または分離可能な保持体台ユニットの1つの構成要素であることを特徴とする請求項32または33に記載の結合固定具。
【請求項35】
少なくとも1つの保持体台ユニットは、可逆的に着脱可能な方式で前記パイプノズルと接続されているか、または接続可能であることを特徴とする請求項34に記載の結合固定具。
【請求項36】
前記部分的シャフトまたは部分的シャフト柱は、少なくとも1つの係合要素を備え、前記係合要素には、駆動部に能動的に接続されるかまたは接続可能な、相補的な係合要素が挿入可能であることを特徴とする請求項32から35のいずれか1項に記載の結合固定具。
【請求項37】
前記係合要素は、駆動部に能動的に接続可能であるかまたは能動的に接続している相補的な係合要素に軸方向に挿入可能となるように、前記部分的シャフトまたは前記部分的シャフト柱の前記表面上に配置されることを特徴とする請求項36に記載の結合固定具。
【請求項38】
前記パイプノズルは、その内側において、少なくとも前記パイプノズルの全周辺にわたって、パイプ・ノズル・シールが設けられていることを特徴とする請求項32から37のいずれか1項に記載の結合固定具
【請求項39】
前記閉鎖位置において、前記閉鎖フラップの前記表面と、前記保持体内に位置しない前記部分的シャフトまたは部分的シャフト柱の平面状の前記表面とが、面一に配置されていることを特徴とする請求項32から38のいずれか1項に記載の結合固定具。
【請求項40】
前記相補的な係合要素は、少なくとも1つの溝、及び少なくとも1つの突出体の少なくとも一方を有することを特徴とする請求項37から39のいずれか1項に記載の結合固定具。
【請求項41】
前記パイプノズル内に配置される前記保持体としての保持体台ユニットは、少なくとも1つの合成材料から、具体的には、ポリアミド、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリケトン、ポリイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリアリールエーテルケトン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィンおよび/またはポリオキシメチレンから、少なくとも部分品で製造されることを特徴とする請求項32から40のいずれか1項に記載の結合固定具。
【請求項42】
周囲から遮断される形で容器を再充填、充填および/または空にするためのドッキング装置であって、
それぞれの固定側によって相互に面一に接触可能な第1および第2の相補的結合固定具を含み、
前記それぞれの閉鎖フラップの表面は、相互に接触可能であり、相互に接触すると、前記第1および第2の相補的結合固定具が、前記第1の結合固定具の前記パイプノズルと前記第2の結合固定具の前記パイプノズルとによって形成された輸送チャネルを固定する閉鎖位置から開放位置まで、共通軸周りに回転可能となり、
少なくとも1つの結合固定具は、請求項32から41のいずれか1項に記載の結合固定具であるか、または請求項32から41のいずれか1項に記載の結合固定具を備えていることを特徴とするドッキング装置。
【請求項43】
前記第1および第2の相補的結合固定具の前記パイプノズルと前記第1および第2の相補的結合固定具の前記パイプ・ノズル・シールとの少なくとも一方は、相補関係にあるドッキング装置用結合固定具が接触すると相互に面一になることを特徴とする請求項42に記載のドッキング装置。
【請求項44】
前記第1および第2相補的結合固定具の前記閉鎖フラップの各々は、実質的に円形状であることを特徴とする請求項42または43に記載のドッキング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−117030(P2010−117030A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−222711(P2009−222711)
【出願日】平成21年9月28日(2009.9.28)
【出願人】(507161798)ゲーエーアー ニロ ゲーエムベーハー (3)
【Fターム(参考)】