説明

緩衝器

【課題】発生減衰力のみを検知することができる緩衝器を提供することである。
【解決手段】本発明の課題解決手段は、シリンダ1と、シリンダ1内に摺動自在に挿入されてシリンダ1内を二つの作動室R1,R2に区画するピストン2と、シリンダ1内に移動自在に挿入されてピストン2に連結されるロッド3とを備えた緩衝器において、ロッド3或いはシリンダ1の一方に当該ロッド3或いはシリンダ1の一方の軸力が作用するように荷重センサ4を軸方向に圧縮状態で取付けて、当該荷重センサ4で発生減衰力を検出することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、緩衝器の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の緩衝器にあっては、たとえば、シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されシリンダ内を二つの作動室に区画するピストンと、ピストンに一端が連結されるロッドとを備えて構成され、制振対象の振動を抑制する。
【0003】
また、緩衝器は、制振効果を向上するため、発生減衰力を可変とすることが要求される場合があり、たとえば、車両の車体と車軸との間に介装される緩衝器では特に車両における乗り心地の向上に資するため、振動周波数やピストン速度、変位などに応じて発生減衰力を調整することが要望される場合がある。
【0004】
発生減衰力を可変とする緩衝器にあっては、たとえば、作動室同士を連通する通路の途中に設けた減衰弁における開度を変更することで発生減衰力を変更するようになっており、上述した振動周波数やピストン速度、変位等に基づいて緩衝器が発生すべき減衰力を求め、当該発生すべき減衰力を実現すべく、減衰弁の開度を調節して、緩衝器の発生減衰力を上記の発生すべき減衰力に等しくなるように制御するようにしている(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
この特許文献1に開示された緩衝器では、予めピストン速度および減衰弁の開度に対応する発生減衰力を把握しておき、実際のピストン速度を得て、減衰弁の開度を調節して発生減衰力を制御することになるが、緩衝器が要望どおりの減衰力を発生しているか不明であるので、緩衝器が実際に発生している減衰力を検知して制御したい場合もある。
【0006】
これに対して緩衝器の外周に固定した部材と、懸架ばねの上端を支承するばね受との間に歪センサを介装して、緩衝器の発生減衰力と懸架ばねが発生するばね力との総和を検知する提案がある(たとえば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−12959号公報
【特許文献2】特開2000−214012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記特許文献2に開示された緩衝器では、上述のように、緩衝器の発生減衰力と懸架ばねが発生するばね力との総和を検知しているため、緩衝器の発生減衰力のみを抽出して検知することができないので、発生減衰力をフィードバックして緩衝器を制御することができない。
【0009】
そこで、本発明は上記した点を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、発生減衰力のみを検知することができる緩衝器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の課題解決手段は、シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されてシリンダ内を二つの作動室に区画するピストンと、シリンダ内に移動自在に挿入されてピストンに連結されるロッドとを備えた緩衝器において、ロッド或いはシリンダの一方に当該ロッド或いはシリンダの一方の軸力が作用するように荷重センサを軸方向に圧縮状態で取付けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の緩衝器によれば、荷重センサが軸方向に圧縮荷重(初期荷重)を受けた状態でロッド或いはシリンダに固定されているため、緩衝器が伸長作動しても収縮作動しても緩衝器が発生している正味の発生減衰力を検知することができる。
【0012】
また、従来の緩衝器のように懸架ばねのばね力が重畳された荷重から緩衝器の発生減衰力を得ることなく、荷重センサで直接緩衝器の発生減衰力を検知できるので、懸架ばねが発生しているばね力を求めるためのセンサや計算が不要となる。
【0013】
さらに、この緩衝器にあっては、温度変化や部品のばらつき、ピストン速度の変化によらず正確に発生減衰力を検知することができるので、正確な発生減衰力をフィードバックして精度良く発生減衰力を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施の形態における緩衝器の縦断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態の一変形例における緩衝器の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図に示した一実施の形態に基づいて本発明について説明する。一実施の形態における緩衝器Dは、図1に示すように、シリンダ1と、シリンダ1内に摺動自在に挿入されてシリンダ1内を二つの作動室R1,R2に区画するピストン2と、シリンダ1内に移動自在に挿入されてピストン2に連結されるロッド3と、ロッド3の軸力が作用するようにロッド3に軸方向に圧縮状態で取付けた荷重センサ4と、発生減衰力を可変にする減衰力可変手段たる可変減衰弁5とを備えて構成されている。
【0016】
また、この緩衝器Dの場合、作動室R1,R2内に作動流体として作動油等の液体が充填されている。さらに、シリンダ1を覆う外筒6を設けてシリンダ1と外筒6との間の環状隙間でリザーバRを形成し、当該リザーバR内に液体と気体を充填し、緩衝器Dの伸縮時にシリンダ1内に出入りするロッド3の体積分の液体がシリンダ1内で過不足となるため、リザーバRから過不足分の液体を給排してこれを補償するようになっている。したがって、この緩衝器Dの場合、複筒型の緩衝器として構成されているが、上記補償をシリンダ内に摺接するフリーピストンで気室を隔成して気室容積の拡縮によって行うようにしてもよく、さらには、作動流体が気体である場合には、リザーバRおよび気室を省略してもよい。
【0017】
以下、本実施の形態の緩衝器Dの各部について詳細に説明する。シリンダ1は、外筒6内に収容され、外筒6の図1中上端に嵌合される環状のロッドガイド7と、外筒6の図1中下端を閉塞するキャップ8とで挟持され、外筒6内に固定されている。
【0018】
このように外筒6内にシリンダ1が収容固定されると、シリンダ1と外筒6との間には環状隙間が設けられ、上述のように環状隙間でリザーバRが形成されている。また、シリンダ1の下端と上記キャップ8との間には、仕切部材9が介装されており、リザーバRとシリンダ1内とがこの仕切部材9によって仕切られている。
【0019】
また、シリンダ1内にはピストン2が摺動自在に挿入されてシリンダ1内には二つの作動室R1,R2が形成されている。ピストン2には、上記作動室R1と作動室R2とを連通する通路2aが設けられており、該通路2aの途中には、可変減衰弁5が設けられている。可変減衰弁5は、上記通路2aを液体が通過する際に液体の流れに抵抗を与えるとともに、開度を変更することで流路面積を変更して液体の流れに抵抗を調節することができるようになっている。
【0020】
可変減衰弁5は、詳しくは図示しないが、たとえば、通路2aの途中に設けられて通路2aの流路面積を変更する弁体と、弁体を駆動するソレノイドとを備えており、外部電源からソレノイドへ供給する電流量を調節することで上記のように流路面積を変更できるようになっている。なお、可変減衰弁5は、上記構成に限られず、たとえば、通路2aの途中に設けられて通路2a内に進退する弁体と、ロッド3の上端に設けられてロッド3内に収容されるコントロールロッドを介して弁体を駆動するモータとで構成してもよいし、また、筒状であってロッド3内に回転自在に収容される弁体で通路2aの流路面積を可変とするロータリバルブとされてもよい。またさらに、減衰力可変手段は、可変減衰弁以外にも、流体が電気粘性流体や磁気粘性流体であって通電量や磁力を変更して流体の粘度を調節することによって緩衝器Dの発生減衰力を変更するものであってもよい。
【0021】
なお、上記したところでは、ピストン2に可変減衰弁5を設けた通路2aのみを設けているが、この通路2aに並列して作動室R1,R2同士を連通する通路を設けて、この通路に減衰弁を設けるようにしてもよいし、また、通路2aに可変減衰弁5に直列する減衰弁を設けるとしてもよい。さらに、作動室R1,R2を連通する通路を複数設けておき、通路毎に減衰力可変手段を設けるようにしてもよい。
【0022】
また、仕切部材9には、リザーバRと作動室R2とを連通する通路9a,9bが設けられており、通路9aの途中には、リザーバRから作動室R2へ向かう流れのみを許容する逆止弁9cが設けられ、通路9bの途中には、作動室R2からリザーバRへ向かう流れのみを許容するとともに当該流れに抵抗を与える減衰弁9dが設けられている。
【0023】
そして、この緩衝器Dにあっては、シリンダ1に対してピストン2が図1中上方向へ移動すると、ピストン2の移動に伴って容積が減少する作動室R1から容積が増大する作動室R2へ通路2aを介して移動する液体の流れに可変減衰弁5で抵抗を与えて圧力損失を生じさせ、作動室R1と作動室R2に差圧を生じせしめて減衰力を発揮するようになっている。また、その際、ロッド3がシリンダ1内から退出することによってシリンダ1内で不足する体積分の液体は、仕切部材9の通路9aを介してリザーバRからシリンダ1内に供給されて伸長作動時の体積補償が行われる。それゆえ、可変減衰弁5で通路2aの流路面積を変更することで、通路2aを通過する液体の流れに与える抵抗を変化させ緩衝器Dの伸長作動時の発生減衰力を調節することができる。
【0024】
反対に、シリンダ1に対してピストン2が図1中下方向へ移動すると、ピストン2の移動に伴って容積が減少する作動室R2から容積が増大する作動室R1へ通路2aを介して移動し、ロッド3がシリンダ1内へ進入することによってシリンダ1内で過剰となる体積分の液体が仕切部材9の通路9bを介してリザーバRへ排出される。
【0025】
このように緩衝器Dが収縮する場合には、液体は可変減衰弁5および減衰弁9dを通過するので、これらを通過する液体の流れに抵抗を与えて圧力損失を生じさせ、作動室R1と作動室R2に差圧を生じせしめて減衰力を発揮するようになっている。また、ロッド3がシリンダ1内へ進入することによってシリンダ1内で過剰となる体積分の液体は、上述のように、仕切部材9の通路9bを介してリザーバRへ排出されて収縮作動時の体積補償が行われる。それゆえ、可変減衰弁5で通路2aの流路面積を変更することで、通路2aを通過する液体の流れに与える抵抗を変化させ緩衝器Dの収縮作動時の発生減衰力を調節することができる。
【0026】
なお、上記した緩衝器Dでは、ピストン2に設けた通路2aにのみ減衰力可変手段としての可変減衰弁5を設けているが、仕切部材9に設けた通路9a,9bの一方または両方にも減衰力可変手段を設けるようにしてもよい。
【0027】
さらに、この場合、液体が作動室R1と作動室R2とを双方向で流れるように設定されているが、液体が緩衝器Dの伸縮に伴って作動室R2、作動室R1、リザーバRを順に循環するユニフロー型に設定されてもよい。また、緩衝器がユニフロー型に設定される場合には、作動室R1とリザーバRとを連通する通路に可変減衰弁を設けておけば、緩衝器の伸縮の両側で減衰力を調節することができる。
【0028】
戻って、ロッド3は、シリンダ1の上端に設けられてシリンダ1の図1中上端を封止する環状のロッドガイド7の内周に筒状のベアリング10を介して軸支されて、シリンダ1外へ突出されている。また、ロッド3の上端は、外径が小径とされた雄螺子部3aが設けられており、当該雄螺子部3aは、ロッド3を図示しない制振対象へ取付けるロッド側取付ブラケット11に設けた螺子孔11aに螺合されている。
【0029】
そして、このロッド3の雄螺子部3aの外周には、環状の圧電素子でなる荷重センサ4が装着されており、当該荷重センサ4は、ロッド3の雄螺子部3aの根元外周に設けた段部3bとロッド側ブラケット11の図1中下端とで挟持されて圧縮状態でロッド3に固定されている。なお、この実施の形態にあっては、ロッド3の段部3bの外径が荷重センサ4の外径より小さいので、荷重センサ4の略全体に均一に圧力を作用させるため、荷重センサ4と内径と外径が等しいワッシャ13を介装してあるが、ロッド3の段部3bの外径が荷重センサ4の外径以上に設定される場合には、ワッシャ13を廃止することができる。
【0030】
このように荷重センサ4は、ロッド3の段部3bとロッド側ブラケット11とで挟持されて軸方向に圧縮荷重(初期荷重)を受けた状態でロッド3に固定されているため、緩衝器Dが伸長作動する場合、ロッド3に軸方向に引っ張り荷重が作用するので、荷重センサ4には上記初期荷重から当該引っ張り荷重を除いた荷重が作用し、反対に緩衝器Dが収縮作動する場合、ロッド3に軸方向に圧縮荷重が作用するので、荷重センサ4には上記初期荷重に加えて当該圧縮荷重が作用することになる。すなわち、初期荷重を荷重センサ4に作用させることで、荷重センサ4に常時圧縮荷重が作用することになって、荷重センサ4に分極による電圧を発生させることができ、緩衝器Dの収縮作動時のみならず、伸長作動時における発生減衰力を検知することができる。
【0031】
したがって、荷重センサ4は、緩衝器Dが静止時に受ける初期荷重を中心として緩衝器Dの伸縮によって変動する荷重を検知することができ、具体的には、荷重センサ4が上記の如くの荷重を受けて圧電効果によって分極した際の電圧を計測することで、緩衝器Dが伸長作動しても収縮作動してもロッド3に作用する軸力を検知することができる。このロッド3の軸力は緩衝器Dが発揮している発生減衰力に他ならないから、上記の構成にて緩衝器Dが発生している正味の発生減衰力を検知することができるのである。
【0032】
また、従来の緩衝器のように歪センサで検知した懸架ばねのばね力が重畳された荷重から緩衝器の発生減衰力を得ることなく、荷重センサ4で直接緩衝器Dの発生減衰力を検知できるので、懸架ばねが発生しているばね力を求めるためのセンサや計算が不要となる。
【0033】
なお、荷重センサ4は、ロッド側取付ブラケット11の螺子孔11aの底部とロッド3の先端との間で挟持されるようにしてもよいが、この場合、荷重センサ4が環状とされ、ロッド3の先端に設けた雄螺子部3aの外周へ装着されて、ロッド3と雄螺子部3aに螺合されるロッド側取付ブラケット11との間で挟持されるようになっているので、緩衝器Dへの荷重センサ4の取付が容易で、荷重センサ4へ与える初期荷重の調節も容易となり、荷重センサ4からの電圧信号の取り出しも簡単となる。
【0034】
また、この緩衝器Dにあっては、温度変化や部品のばらつき、ピストン速度の変化によらず正確に発生減衰力を検知することができるので、正確な発生減衰力をフィードバックして減衰力可変手段としての可変減衰弁5を制御することができ、精度良く緩衝器Dの発生減衰力を制御することができる。
【0035】
さらに、荷重センサ4に圧電素子を用いることで、ロッド3とロッド側取付ブラケット11との間に介装しても、軸方向長さが長大化することがないので、緩衝器Dの制振対象への搭載性を損なうこともない。また、圧電素子が柔軟な高分子圧電材料で形成される場合には、緩衝器Dの振動時に共振する虞もなく、緩衝器Dの作動に悪影響を与えることもない。
【0036】
なお、上記した荷重センサ4のロッド3への固定構造は、一例であって、別構造を採用して荷重センサ4をロッド3へ固定してもよく、また、荷重センサ4の設置位置も上記したところに限定されるものではないが、上述のようにロッド3とロッド側取付ブラケット11との間で荷重センサ4を挟持することで、ロッド3のシリンダ1内へ出入りする部位を避けてストローク長の確保が容易となる利点がある。
【0037】
また、減衰力可変手段としての可変減衰弁5を制御する制御装置と荷重センサ4に接続するコネクタにヘッドアンプを内蔵しておくことで、入力インピーダンスを下げることによって、耐ノイズ性を向上させて、上記制御装置と荷重センサ4とを接続する配線にシールド線ではなく通常の電線を使用することも可能である。
【0038】
つぎに、本発明の一実施の形態の一変形例における緩衝器D’について説明する。上述した緩衝器Dにあっては、ロッド3に作用する軸力を荷重センサ4で検知していたが、この一変形例における緩衝器D’にあっては、シリンダ1に作用する軸力を荷重センサ4で検知するようにしている点が、緩衝器Dと異なるのみである。
【0039】
したがって、説明が重複するので、一実施の形態における緩衝器Dと同様の部材については同じ符号を付するのみとしてその詳しい説明は省略することとする。
【0040】
この一変形例における緩衝器D’にあっては、図2に示すように、荷重センサ4が、シリンダ1の下端を閉塞するキャップ8とキャップ8の下端に螺着されるシリンダ側取付ブラケット12との間に挟持されてシリンダ1に固定されている。
【0041】
詳しくは、荷重センサ4は、環状とされて、キャップ8の下端に設けた雄螺子部8aの外周に装着され、キャップ8と雄螺子部8aが螺合される螺子孔12aを備えたシリンダ側取付ブラケット12とで挟持されて軸方向の圧縮荷重を初期荷重として受けている。
【0042】
このように荷重センサ4をシリンダ1の端部に固定するには、シリンダ1の端部に間接的に連結されるキャップ8を介して固定するようにしてもよい。なお、緩衝器D’が、フリーピストンによって気室がシリンダ1内に形成される単筒型緩衝器とされる場合には、シリンダ1を有底筒状として底部に雄螺子部を設けて荷重センサ4をシリンダ1とシリンダ側取付ブラケット12とで直接挟持する構成とされてもよい。
【0043】
このように加重センサ4を設置すると、一実施の形態の緩衝器Dで説明したように、緩衝器D’が伸長作動しても収縮作動しても、荷重センサ4でシリンダ1の軸力を検知することができ、当該シリンダ1の軸力は緩衝器D’が発生している発生減衰力に他ならないので、当該一変形例における緩衝器D’にあっても、緩衝器D’の発生減衰力を正確に検出することができ、一実施の形態の緩衝器Dと同様の作用効果を奏することができる。
【0044】
なお、この一変形例における緩衝器D’にあっても、荷重センサ4が環状であって、雄螺子部8aの外周へ装着されて、シリンダ1端に設けたキャップ8とシリンダ側取付ブラケット12との間で挟持されるようになっているので、緩衝器Dへの荷重センサ4の取付が容易で、荷重センサ4へ与える初期荷重の調節も容易となり、荷重センサ4からの電圧信号の取り出しも簡単となる。
【0045】
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
【符号の説明】
【0046】
1 シリンダ
2 ピストン
2a 通路
3 ロッド
3a 雄螺子部
3b 段部
4 荷重センサ
5 減衰力可変手段としての可変減衰弁
6 外筒
7 ロッドガイド
8 キャップ
8a 雄螺子部
9 仕切部材
9a,9b 通路
9c 逆止弁
9d 減衰弁
10 ベアリング
11 ロッド側取付ブラケット
11a 螺子孔
12 シリンダ側取付ブラケット
12a 螺子孔
13 ワッシャ
D,D’ 緩衝器
R リザーバ
R1,R2 作動室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されてシリンダ内を二つの作動室に区画するピストンと、シリンダ内に移動自在に挿入されてピストンに連結されるロッドとを備えた緩衝器において、ロッド或いはシリンダの一方に当該ロッド或いはシリンダの一方の軸力が作用するように荷重センサを軸方向に圧縮状態で取付けたことを特徴とする緩衝器。
【請求項2】
ロッドの端部にロッド側取付ブラケットを設け、荷重センサがロッドとロッド側取付ブラケットとの間で挟持されることを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
【請求項3】
シリンダ端にシリンダ側取付ブラケットを設け、荷重センサがシリンダとシリンダ側取付ブラケットとの間で挟持されることを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
【請求項4】
荷重センサが環状の圧電素子であって、ロッドの端部に設けられてロッド側取付ブラケットに設けた螺子孔内に螺合される雄螺子部の外周に装着されることを特徴とする請求項2に記載の緩衝器。
【請求項5】
荷重センサが環状の圧電素子であって、シリンダの端部に設けられてシリンダ側取付ブラケットに設けた螺子孔内に螺合される雄螺子部の外周に装着されることを特徴とする請求項3に記載の緩衝器。
【請求項6】
発生減衰力を可変にする減衰力可変手段を備え、荷重センサで検出した発生減衰力に基づいて発生減衰力を調節する請求項1から5のいずれかに記載の緩衝器。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−1982(P2011−1982A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−143908(P2009−143908)
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【出願人】(000000929)カヤバ工業株式会社 (2,151)
【Fターム(参考)】