説明

繭玉入り石けん

【課題】 石けんによる肌の洗浄と、セリシン、フィブロインを主とする有用成分を含む繭の繊維による肌のマッサージを手間をかけずに一連の操作で同時に行う。
【解決手段】 蚕の切り繭(蚕の繭の一端を切り、蚕を除去したもの)の内部に、石けん素地、あるいは石けん材料を充填した形態を有する石けんを提供し、この石けんで肌をマッサージすることにより、皮脂や肌の汚れの除去を行いながら同時にセリシン、フィブロイン成分を含む繭の繊維による肌のマッサージを可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、石けん使用時に洗浄効果に加えてセリシン、フィブロインを主とする有用成分を含む蚕の繭の繊維による肌へのマッサージ効果を得る、石けんに関するものである。
【背景技術】
【0002】
蚕の繭が有する抗酸化機能や保湿機能を得るには、繭から抽出したセリシン、フィブロインを主とする有用成分を肌に塗布する、あるいは繭そのもので肌をマッサージする方法が一般的であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
セリシン、フィブロイン成分を肌に塗布する場合、繭そのもので肌をマッサージする場合のいずれも、より高い美容効果を得るにはまず皮脂や肌の汚れの除去を行うことが望ましく、石けんによる洗顔や肌の洗浄という事前工程が必要であり手間がかかるものであった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
そこで、本発明は、以上の課題を解決すべく、蚕の切り繭(蚕の繭の一端を切り、蚕を除去したもの)の内部に、石けん素地、あるいは石けん材料を充填した形態を有する石けんを提供する。この石けんで肌をマッサージすることにより、皮脂や肌の汚れの除去を行いながら同時にセリシン、フィブロイン成分を含む蚕の繭の繊維による肌へのマッサージ効果を得ることが可能となる。
【発明の効果】
【0005】
本発明の繭玉入り石けんの使用方法としては、一般的な石けんを使用する時と同様に石けん成分を溶かすために繭玉全体をお湯につけてから繭玉そのもので肌をこすりマッサージを行う。この工程を繰り返すことにより石けん成分が繭玉を形成する繭繊維の微細な隙間を通って内部から繭玉の表面に浸出し、石けんの洗浄力が発揮されると同時に、一連の工程でセリシン、フィブロインを主とする有用成分を含む繭の繊維による肌へのマッサージ効果が得られるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は本発明品の斜視図である。直径10ミリメートルから15ミリメートル程度の開口部が設けられるように繭の先端の一部を切断し、この開口部から内部の蚕を除去した後に、石けん素地、あるいは石けん材料を充填する。石けん素地や石けん材料は液状のもの、半固体状のもの、粉状のものが充填しやすいが、固体のものを削って充填しても良い。図2のように液状の石けん素地を切り繭の開口部から内部に流し込み固める方法を用いると、比較的容易に本発明品が完成する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明に関わる繭玉入り石けんの斜視図である。
【図2】本発明に関わる繭玉入り石けんの製造過程の一例を示した図である。
【符号の説明】
【0008】
1 切り繭
2 繭の先端の一部を切断して設けた開口部
3 液状の石けん素地

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蚕の切り繭(蚕の繭の一端を切り、蚕を除去したもの)の内部に、石けん素地、あるいは石けん材料を充填した形態を特徴とする石けん。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−185267(P2009−185267A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−52631(P2008−52631)
【出願日】平成20年2月4日(2008.2.4)
【出願人】(594042789)
【Fターム(参考)】